JP2019217540A - 鋳片の溶削装置、及び、鋳片の溶削方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】鋳片の表面を安定して溶削を実施することができ、溶削後の鋳片の表面に大きな凹凸が生じることを抑制可能な鋳片の溶削装置を提供する。【解決手段】可燃性ガス及び予熱用酸素を噴出する予熱用ガス噴出部30と、溶削用酸素を噴出する溶削用酸素噴出部と、を有する鋳片の溶削装置であって、予熱用酸素の供給路35は、インサートノズル31側に酸素を供給するインサートノズル用供給路35Aと、カーテンノズル32側に酸素を供給するカーテンノズル用供給路35Bと、に分岐され、カーテンノズル用供給路35Bには、供給される前記予熱用酸素を分配するオリフィス部40が配設されており、オリフィス部40における圧損ΔPaが、カーテンノズル32における圧損ΔPbよりも小さい。【選択図】図3

Description

本発明は、鋳片の表面を溶削する鋳片の溶削装置、及び、鋳片の溶削方法に関するものである。
例えば、連続鋳造によって製造される鋳片の表面には、介在物の巻き込みや表面疵等の表面欠陥が発生することがある。
このような鋳片の表面欠陥を除去する際には、例えば特許文献1−3に開示された溶削装置(スカーファー設備)が用いられる。これらの溶削装置(スカーファー設備)は、鋳片の表面を局所的に加熱して溶融し、表面欠陥を除去するものである。
上述の溶削装置(スカーファー設備)においては、鋳片の表面に対向するようにスカーファーユニットが配設されている。
このような構成の溶削装置(スカーファー設備)においては、まず、鋳片の表面に対して可燃性ガスと予熱用酸素を吹き付けて可燃性ガスを燃焼させ、この燃焼熱により、鋳片の表面を局所的に溶融して湯溜まり部を形成する(予熱工程)。
次に、鋳片の表面に溶削用酸素を供給するとともに鋳片を搬送し、上述の湯溜まり部を熱源として溶削用酸素と鉄とを酸化反応させ、この酸化反応熱によって、鋳片の表面を深さ1〜3mm程度溶融し、表面欠陥を除去する(溶削工程)。
実開平03−070856号公報 特開平09−168862号公報 特開平10−272561号公報
ところで、上述の溶削装置(スカーファー設備)によって鋳片の表面を溶削する場合、幅方向において溶削深さに変動が生じ、溶削後のスラブの表面に大きな凹凸が形成されることがあった。
ここで、鋳片の表面に大きな凹凸が存在すると、その後の圧延工程において表面疵が発生してしまい、製品歩留りが低下することになる。このため、鋳片の溶削を安定して行うことが求められている。
本発明は、前述した状況に鑑みてなされたものであって、鋳片の表面を安定して溶削を実施することができ、溶削後の鋳片の表面に大きな凹凸が生じることを抑制できる鋳片の溶削装置、及び、鋳片の溶削方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明者らが鋭意検討した結果、図1に示すように、9つのヘッダーに分割された予熱用酸素の圧力分布に応じて、9つの凹凸が鋳片表面に形成されており、溶削後の鋳片の表面の凹凸の分布と予熱用酸素の幅方向の圧力分布とが良く一致していることが確認された。
よって、鋳片の幅方向において予熱用酸素の流量にばらつきが生じると、これに応じて溶削後の鋳片の表面の凹凸が生じるとの知見を得た。
本発明は、上述の知見に基づいてなされたものであって、本発明に係る鋳片の溶削装置は、可燃性ガス及び予熱用酸素を噴出する予熱用ガス噴出部と、溶削用酸素を噴出する溶削用酸素噴出部と、を有し、鋳片の表面に可燃性ガスと予熱用酸素を吹き付けて前記鋳片の表面に湯溜まり部を形成し、この湯溜まりに向けて溶削用酸素を吹き付けて前記溶削用酸素と鉄との酸化反応熱によって、前記鋳片の表面を溶削する鋳片の溶削装置であって、 前記予熱用ガス噴出部は、前記予熱用酸素を噴出するノズルとして、インサートノズルと、このインサートノズルの上方において幅方向に並列配置されたカーテンノズルと、を有しており、前記予熱用酸素の供給路は、前記インサートノズル側に酸素を供給するインサートノズル用供給路と、前記カーテンノズル側に酸素を供給するカーテンノズル用供給路と、に分岐され、前記カーテンノズル用供給路には、前記予熱用酸素を分配するオリフィス部が配設されており、前記オリフィス部における圧損ΔPaが、前記カーテンノズルにおける圧損ΔPbよりも小さいことを特徴としている。
この構成の鋳片の溶削装置によれば、前記予熱用酸素の供給路は、前記インサートノズル側に酸素を供給するインサートノズル用供給路と、前記カーテンノズル側に酸素を供給するカーテンノズル用供給路と、に分岐されており、前記カーテンノズル用供給路に、供給される前記予熱用酸素を分配するオリフィス部が配設され、前記オリフィス部における圧損ΔPaが、前記カーテンノズルにおける圧損ΔPbよりも小さく設定されているので、幅方向に並列された複数のカーテンノズルの入側において予熱用酸素が均圧化され、予熱用酸素を鋳片の幅方向で均一に噴出することができる。これにより、溶削後の鋳片の表面に大きな凹凸が生じることを抑制することが可能となる。
ここで、本発明の鋳片の溶削装置においては、前記オリフィス部には、複数の供給孔が形成されており、当該供給孔と前記カーテンノズルとが偏心して配置されている構成としてもよい。
この場合、オリフィス部の供給孔を通過した酸素が、直接、カーテンノズルへと供給されることを抑制でき、複数のカーテンノズルにおける予熱用酸素の幅方向の流量分布をさらに均一化することができる。
また、本発明の鋳片の溶削装置においては、前記オリフィス部には、複数の供給孔が形成され、これら供給孔は軸対称または点対称に配置されている構成としてもよい。
この場合、複数の供給孔が軸対称または点対称に配置されているので、オリフィス部を通過した酸素が幅方向に並列された複数のカーテンノズルに対して比較的均一に供給されることになり、複数のカーテンノズルにおける予熱用酸素の幅方向の流量分布をさらに均一化することができる。
さらに、本発明の鋳片の溶削装置においては、前記カーテンノズルは、前記オリフィス毎に幅方向に複数個のヘッダーに分割されており、前記カーテンノズルの入側位置に、幅方向に貫通する小ヘッダーを設け、前記ヘッダーの分割境界部からも前記カーテンノズル用酸素を噴射する構成とされていてもよい。
この場合、スカーファーユニット全幅に渡ってカーテンノズルが隙間なく等間隔に噴射できるようになり、カーテンノズルの欠落部分を起点に生ずる縮流が防止でき、カーテンノズルにおける予熱用酸素の幅方向の流量分布をさらに均一化することができる。
本発明の鋳片の溶削方法は、上述の鋳片の溶削装置を用いて、鋳片の表面を溶削することを特徴としている。
この構成鋳片の溶削装置によれば、上述の鋳片の溶削装置を用いているので、複数のカーテンノズルにおける予熱用酸素の幅方向の流量分布が均一化され、予熱用酸素を鋳片の幅方向で均一に噴出することができ、溶削後の鋳片の表面に大きな凹凸が生じることを抑制することが可能となる。
上述のように、本発明によれば、鋳片の表面を安定して溶削を実施することができ、溶削後の鋳片の表面に大きな凹凸が生じることを抑制できる鋳片の溶削装置、及び、鋳片の溶削方法を提供することができる。
溶削後の鋳片表面の凹凸と予熱用酸素の圧力分布とを示すグラフである。 本発明の実施形態である鋳片の溶削装置の側面説明図である。(a)が予熱工程、(b)が溶削工程の状況を示す。 図2に示す鋳片の溶削装置の予熱用ガス噴出部の断面説明図である。(a)が幅方向に直交する断面図、(b)が(a)のX−X´断面矢視図、(c)が(a)Y−Y´断面矢視図である。 カーテンノズルの配置を示す説明図である。 本発明の実施形態である鋳片の溶削装置に用いられるオリフィス部の説明図である。 本発明の他の実施形態である鋳片の溶削装置に用いられるオリフィス部の説明図である。 本発明の他の実施形態である鋳片の溶削装置に用いられるオリフィス部の説明図である。 本発明の実施形態である鋳片の溶削装置の説明図である。(a)が側面部分断面説明図、(b)がA−A断面説明図である。 縮流の発生状況を示す説明図である。 実施例における溶削後の鋳片表面の凹凸の測定結果を示すグラフである。
以下に、本発明の実施形態である鋳片の溶削装置、及び、鋳片の溶削方法について、添付した図面を参照して説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
本発明の実施形態である鋳片の溶削装置10は、図2に示すように、鋳片1の表面に対向するように配置されたスカーファーユニット20を有している。このスカーファーユニット20には、図2に示すように、可燃性ガスと予熱用酸素を噴出する予熱用ガス噴出部30と、溶削用酸素を噴出する溶削用酸素噴出部22が設けられている。
また、鋳片1は、図2の矢印X方向に搬送されるように搬送テーブル(図なし)上に載置されている。
なお、図2(a)及び図2(b)に示すように、溶削用酸素噴出部22から噴出される溶削用酸素の噴出流は、予熱用ガス噴出部30から噴出される可燃性ガス及び予熱用酸素の噴出流よりも、鋳片1の搬送方向Xの前方側に衝突するように配置されている。
ここで、予熱用ガス噴出部30においては、図3(a)及び図3(b)に示すように、予熱用酸素を噴出するノズルとして、インサートノズル31と、このインサートノズル31の上方に配置されたカーテンノズル32と、を有している。
インサートノズル31は、図3(b)に示すように、幅方向に並列するように配置されており、本実施形態では、1つの酸素用ヘッダー33、及び、可燃性ガス用ヘッダー34に対して、3つないし4つのインサートノズル31が並列配置されている。
また、インサートノズル31は、図3(a)に示すように、その後端が予熱用酸素供給路35(インサートノズル用供給路35A)に接続され、インサートノズル31の側面が可燃性ガス供給路37に接続されている。なお、予熱用酸素供給路35(インサートノズル用供給路35A)と可燃性ガス供給路37とは、インサートノズル31の側面に配設されたOリング39によって区分けされている。
これにより、インサートノズル31の中心孔から予熱用酸素が噴出し、インサートノズル31の周囲から、可燃性ガス(本実施形態ではLPG)が噴出することになる。
カーテンノズル32は、図3(a)及び図3(b)に示すように、インサートノズル31の上方において幅方向に並列配置されており、本実施形態では、図3(b)及び図4に示すように、1つの酸素用ヘッダー33に対して、5つないし7つのカーテンノズル32が並列配置されている。
このカーテンノズル32の後端側が、予熱用酸素供給路35(カーテンノズル用供給路35B)に接続されている。
ここで、予熱用酸素供給路35は、上述のように、インサートノズル31へと酸素を供給するインサートノズル用供給路35Aと、カーテンノズル32へと酸素を供給するカーテンノズル用供給路35Bと、に分岐されている。
そして、カーテンノズル用供給路35Bの後端には、供給される予熱用酸素を、インサートノズル用供給路35Aとカーテンノズル用供給路35Bとに分配するオリフィス部40が配設されている。
オリフィス部40は、プレート状をなし、図5に示すように、厚さ方向に貫通する供給孔41が設けられており、この供給孔41を介して、カーテンノズル32側に酸素が供給され、供給孔41を通過しない酸素がインサートノズル31側へ供給される。
このようにして、予熱用酸素が、インサートノズル31側及びカーテンノズル32側へ分配されることになる。
そして、本実施形態においては、オリフィス部40における圧損ΔPaが、カーテンノズル32における圧損ΔPbよりも小さくなるように設定されている。
これにより、オリフィス部40の供給孔41を通過した予熱用酸素が、並列配置された複数のカーテンノズル32の入側において均圧化され、複数のカーテンノズル32から噴射される予熱用酸素の流量が均一化されることになる。
なお、本実施形態では、オリフィス部40の供給孔41の大きさや配置を調整することで、オリフィス部40における圧損ΔPaを調整している。
このとき、予熱用酸素のインサートノズル31側及びカーテンノズル32側への分配量が適正範囲となるように留意して、オリフィス部40の供給孔41の大きさや配置を設計する必要がある。
ここで、並列配置された複数のカーテンノズル32の入側における予熱用酸素をさらに均一化させるためには、オリフィス部40における圧損ΔPaとカーテンノズル32における圧損ΔPbとの比ΔPb/ΔPaを1.1以上とすることが好ましく、3.0以上とすることがさらに好ましい。
一方、予熱用酸素のインサートノズル31側及びカーテンノズル32側への分配量のバランスをさらに確保するためには、ΔPb/ΔPaを、5.0以下とすることが好ましく、4.0以下とすることがさらに好ましい。
本実施形態におけるオリフィス部40は、図5に示すように、4つの供給孔41が形成されている。
これら4つの供給孔41は、カーテンノズル32の中心軸と供給孔41の中心軸とが一致しないように、偏心して配置されている。
また、4つの供給孔41は、オリフィス部40のうち供給孔41が開口された面の中心点を対称点として、点対称となるように配置されている。
次に、上述の構成の鋳片の溶削装置10において、鋳片1の溶削を行う手順について説明する。
まず、図2(a)に示すように、スカーファーユニット20の予熱用ガス噴出部30から可燃性ガス及び予熱用酸素を鋳片1の表面に向けて噴出するとともに、この可燃性ガスを燃焼させる。そして、燃焼する可燃性ガスの熱により、鋳片1の表面の一部を溶融して、湯溜まり3を形成する(予熱工程)。
ここで、鋳片1の表面に形成される湯溜まり部3の搬送方向Xに沿った長さは、例えば30mm〜80mm程度の範囲とされる。
次に、スカーファーユニット20の溶削用酸素噴出部22から溶削用酸素を鋳片1の表面に向けて噴出するとともに、湯溜まり部3が形成された鋳片1を搬送方向Xに向けて搬送する。
すると、溶削用酸素噴出部22から噴出される溶削用酸素の噴出流が、搬送される鋳片1の湯溜まり部3を通過し、この湯溜まり部3を熱源として溶削用酸素と鉄とを酸化反応させ、この酸化反応熱によって、鋳片1の表面を深さ1〜3mm程度溶融させ、鋳片1の表面を溶削する(溶削工程)。すなわち、湯溜まり部3の搬送方向Xの後方側が、酸化反応熱によって溶削されることになる。
以上のような構成とされた本実施形態である鋳片の溶削装置10、及び、鋳片の溶削方法によれば、カーテンノズル用供給路35Bの後端には、供給される予熱用酸素を、インサートノズル用供給路35Aとカーテンノズル用供給路35Bとに分配するオリフィス部40が配設されており、オリフィス部40における圧損ΔPaが、カーテンノズル32における圧損ΔPbよりも小さくなるように設定されているので、オリフィス部40の供給孔41を通過した予熱用酸素が、並列配置された複数のカーテンノズル32の入側で均圧化され、複数のカーテンノズル32から噴射される予熱用酸素の流量が均一化されることになる。これにより、予熱用酸素を鋳片1の幅方向で均一に噴出することができ、溶削後の鋳片1の表面に大きな凹凸が生じることを抑制することが可能となる。
また、本実施形態においては、オリフィス部40に複数の供給孔41が形成され、これら供給孔41が、カーテンノズル32の中心軸と供給孔41の中心軸とが一致しないように、偏心して配置されているので、オリフィス部40の供給孔41を通過した酸素が、直接、カーテンノズル32へと供給されることを抑制でき、幅方向に並列された複数のカーテンノズル32において噴出する酸素の流量分布をさらに均一化することができる。
さらに、本実施形態においては、4つの供給孔41は、図5に示すように、点対称に配置されているので、オリフィス部40を通過した酸素が幅方向に並列された複数のカーテンノズル32に対して比較的均一に供給されることになり、幅方向に並列された複数のカーテンノズル32において噴出する酸素の流量分布をさらに均一化することができる。
以上、本発明の実施形態である本実施形態である鋳片の溶削装置、及び、鋳片の溶削方法について説明したが、本発明はこれに限定されることはなく、その発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、本実施形態では、図5に示すオリフィス部40を用いるものとして説明したが、これに限定されることはなく、図6に示すように、複数の供給孔141の大きさを変化させたオリフィス部140を用いてもよい。また、図7に示すように、供給孔241を軸対称に配設したオリフィス部240を用いてもよい。
さらに、図8に示すように、オリフィス部340を幅方向に分割し、カーテンノズル332の入側位置に幅方向に貫通する小ヘッダー350を設けるとともに、分割されたオリフィス部340毎の仕切部分に新たなカーテンノズル孔332´を設けて、スカーファーユニット全幅に渡ってカーテンノズルを隙間なく等間隔に配置してもよい。なお、小ヘッダー350の開口径は、4mmから10mm程度とすることが好ましく、6mm程度とすることがさらに好ましい。
この場合、図9に示すような縮流が抑えられ、幅方向に並列された複数のカーテンノズル332及びカーテンノズル孔332´において噴出する酸素の流量分布をさらに均一化することができる。
以下に、本発明の効果を確認すべく実施した実験結果について説明する。
本実施形態で説明した鋳片の溶削装置において、オリフィス部の供給孔の構成を表1に示すように変更した。ここで、予熱用酸素の入口圧力を270kPaとした場合のオリフィス部での圧損ΔPa、カーテンノズルの入側圧力、カーテンノズルにおける圧損ΔPbを表1に示す。また、このオリフィス部において分配されたインサートノズル側への酸素流量(下欄)とカーテンノズル側への酸素流量(上欄)との比を表1に示す。
そして、上述のオリフィス部を備え、幅方向に9つのヘッダーを備えた鋳片の溶削装置を用いて、幅1350mmの鋳片の溶削を実施した。そして、鋳片の表面に形成された凹凸を測定し、9つのヘッダーに対応して形成された9つの凹凸の最小値と最大値の差(凹凸差)を測定した。この凹凸差の平均μと標準偏差σを表1に示す。また、鋳片表面の凹凸の測定結果を図10に示す。
Figure 2019217540
オリフィス部における圧損ΔPaが、カーテンノズルにおける圧損ΔPbよりも大きくされた比較例においては、鋳片の凹凸差の平均が大きく、かつ、標準偏差も大きくなった。予熱用酸素の流量分布が幅方向で均一でなかったためと推測される。
一方、オリフィス部における圧損ΔPaが、カーテンノズルにおける圧損ΔPbよりも大きくされた本発明例1−4においては、比較例に比べて、鋳片の凹凸差の平均が小さく、かつ、標準偏差も小さくなった。予熱用酸素の流量分布が幅方向で均一化されたためと推測される。
また、本発明例1−4を比較すると、オリフィス部における圧損ΔPaとカーテンノズルにおける圧損ΔPbとの比ΔPb/ΔPaが大きくなると、オリフィス部において分配されたインサートノズル側への酸素流量(下欄)とカーテンノズル側への酸素流量(上欄
)との比が変化することが確認された。このため、オリフィス部における酸素の分配量を考慮した上で、オリフィス部における圧損ΔPaを設定することが好ましい。
一方、本発明例4においては、カーテンノズル入側位置に小ヘッダーを設けたことにより、カーテンノズルの幅方向欠落部分が無くなったので、縮流が抑えられ、予熱用酸素の流量分布が幅方向でより均一化された。
以上の結果から、本発明例によれば、鋳片の表面を安定して溶削を実施することができ、溶削後の鋳片の表面に大きな凹凸が生じることを抑制可能な鋳片の溶削装置、及び、鋳片の溶削方法を提供できることが確認された。
1 鋳片
3 湯溜まり部
10 鋳片の溶削装置
20 スカーファーユニット
30 予熱用ガス噴出部
31 インサートノズル
32 カーテンノズル
35 予熱用酸素供給路
35A インサートノズル用供給路
35B カーテンノズル用供給路
40 オリフィス部
41 供給孔

Claims (5)

  1. 可燃性ガス及び予熱用酸素を噴出する予熱用ガス噴出部と、溶削用酸素を噴出する溶削用酸素噴出部と、を有し、鋳片の表面に可燃性ガスと予熱用酸素を吹き付けて前記鋳片の表面に湯溜まり部を形成し、この湯溜まりに向けて溶削用酸素を吹き付けて前記溶削用酸素と鉄との酸化反応熱によって、前記鋳片の表面を溶削する鋳片の溶削装置であって、
    前記予熱用ガス噴出部は、前記予熱用酸素を噴出するノズルとして、インサートノズルと、このインサートノズルの上方において幅方向に並列配置されたカーテンノズルと、を有しており、
    前記予熱用酸素の供給路は、前記インサートノズル側に酸素を供給するインサートノズル用供給路と、前記カーテンノズル側に酸素を供給するカーテンノズル用供給路と、に分岐され、前記カーテンノズル用供給路には、供給される前記予熱用酸素を分配するオリフィス部が配設されており、
    前記オリフィス部における圧損ΔPaが、前記カーテンノズルにおける圧損ΔPbよりも小さいことを特徴とする鋳片の溶削装置。
  2. 前記オリフィス部には、複数の供給孔が形成されており、当該供給孔と前記カーテンノズルとが偏心して配置されていることを特徴とする請求項1に記載の鋳片の溶削装置。
  3. 前記オリフィス部には、複数の供給孔が形成され、これら供給孔は軸対称または点対称に配置されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の鋳片の溶削装置。
  4. 前記カーテンノズルは、前記オリフィス毎に幅方向に複数個のヘッダーに分割されており、前記カーテンノズルの入側位置に、幅方向に貫通する小ヘッダーを設け、前記ヘッダーの分割境界部からも前記カーテンノズル用酸素を噴射する構成とされていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の鋳片の溶削装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の鋳片の溶削装置を用いて、鋳片の表面を溶削することを特徴とする鋳片の溶削方法。
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