JP2019217540A - 鋳片の溶削装置、及び、鋳片の溶削方法 - Google Patents
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このような鋳片の表面欠陥を除去する際には、例えば特許文献1−3に開示された溶削装置(スカーファー設備)が用いられる。これらの溶削装置(スカーファー設備)は、鋳片の表面を局所的に加熱して溶融し、表面欠陥を除去するものである。
上述の溶削装置(スカーファー設備)においては、鋳片の表面に対向するようにスカーファーユニットが配設されている。
次に、鋳片の表面に溶削用酸素を供給するとともに鋳片を搬送し、上述の湯溜まり部を熱源として溶削用酸素と鉄とを酸化反応させ、この酸化反応熱によって、鋳片の表面を深さ1〜3mm程度溶融し、表面欠陥を除去する(溶削工程)。
ここで、鋳片の表面に大きな凹凸が存在すると、その後の圧延工程において表面疵が発生してしまい、製品歩留りが低下することになる。このため、鋳片の溶削を安定して行うことが求められている。
よって、鋳片の幅方向において予熱用酸素の流量にばらつきが生じると、これに応じて溶削後の鋳片の表面の凹凸が生じるとの知見を得た。
この場合、オリフィス部の供給孔を通過した酸素が、直接、カーテンノズルへと供給されることを抑制でき、複数のカーテンノズルにおける予熱用酸素の幅方向の流量分布をさらに均一化することができる。
この場合、複数の供給孔が軸対称または点対称に配置されているので、オリフィス部を通過した酸素が幅方向に並列された複数のカーテンノズルに対して比較的均一に供給されることになり、複数のカーテンノズルにおける予熱用酸素の幅方向の流量分布をさらに均一化することができる。
この場合、スカーファーユニット全幅に渡ってカーテンノズルが隙間なく等間隔に噴射できるようになり、カーテンノズルの欠落部分を起点に生ずる縮流が防止でき、カーテンノズルにおける予熱用酸素の幅方向の流量分布をさらに均一化することができる。
この構成鋳片の溶削装置によれば、上述の鋳片の溶削装置を用いているので、複数のカーテンノズルにおける予熱用酸素の幅方向の流量分布が均一化され、予熱用酸素を鋳片の幅方向で均一に噴出することができ、溶削後の鋳片の表面に大きな凹凸が生じることを抑制することが可能となる。
また、鋳片1は、図2の矢印X方向に搬送されるように搬送テーブル(図なし)上に載置されている。
なお、図2(a)及び図2(b)に示すように、溶削用酸素噴出部22から噴出される溶削用酸素の噴出流は、予熱用ガス噴出部30から噴出される可燃性ガス及び予熱用酸素の噴出流よりも、鋳片1の搬送方向Xの前方側に衝突するように配置されている。
また、インサートノズル31は、図3(a)に示すように、その後端が予熱用酸素供給路35(インサートノズル用供給路35A)に接続され、インサートノズル31の側面が可燃性ガス供給路37に接続されている。なお、予熱用酸素供給路35(インサートノズル用供給路35A)と可燃性ガス供給路37とは、インサートノズル31の側面に配設されたOリング39によって区分けされている。
これにより、インサートノズル31の中心孔から予熱用酸素が噴出し、インサートノズル31の周囲から、可燃性ガス(本実施形態ではLPG)が噴出することになる。
このカーテンノズル32の後端側が、予熱用酸素供給路35(カーテンノズル用供給路35B)に接続されている。
そして、カーテンノズル用供給路35Bの後端には、供給される予熱用酸素を、インサートノズル用供給路35Aとカーテンノズル用供給路35Bとに分配するオリフィス部40が配設されている。
このようにして、予熱用酸素が、インサートノズル31側及びカーテンノズル32側へ分配されることになる。
これにより、オリフィス部40の供給孔41を通過した予熱用酸素が、並列配置された複数のカーテンノズル32の入側において均圧化され、複数のカーテンノズル32から噴射される予熱用酸素の流量が均一化されることになる。
このとき、予熱用酸素のインサートノズル31側及びカーテンノズル32側への分配量が適正範囲となるように留意して、オリフィス部40の供給孔41の大きさや配置を設計する必要がある。
一方、予熱用酸素のインサートノズル31側及びカーテンノズル32側への分配量のバランスをさらに確保するためには、ΔPb/ΔPaを、5.0以下とすることが好ましく、4.0以下とすることがさらに好ましい。
これら4つの供給孔41は、カーテンノズル32の中心軸と供給孔41の中心軸とが一致しないように、偏心して配置されている。
また、4つの供給孔41は、オリフィス部40のうち供給孔41が開口された面の中心点を対称点として、点対称となるように配置されている。
ここで、鋳片1の表面に形成される湯溜まり部3の搬送方向Xに沿った長さは、例えば30mm〜80mm程度の範囲とされる。
すると、溶削用酸素噴出部22から噴出される溶削用酸素の噴出流が、搬送される鋳片1の湯溜まり部3を通過し、この湯溜まり部3を熱源として溶削用酸素と鉄とを酸化反応させ、この酸化反応熱によって、鋳片1の表面を深さ1〜3mm程度溶融させ、鋳片1の表面を溶削する(溶削工程)。すなわち、湯溜まり部3の搬送方向Xの後方側が、酸化反応熱によって溶削されることになる。
例えば、本実施形態では、図5に示すオリフィス部40を用いるものとして説明したが、これに限定されることはなく、図6に示すように、複数の供給孔141の大きさを変化させたオリフィス部140を用いてもよい。また、図7に示すように、供給孔241を軸対称に配設したオリフィス部240を用いてもよい。
この場合、図9に示すような縮流が抑えられ、幅方向に並列された複数のカーテンノズル332及びカーテンノズル孔332´において噴出する酸素の流量分布をさらに均一化することができる。
)との比が変化することが確認された。このため、オリフィス部における酸素の分配量を考慮した上で、オリフィス部における圧損ΔPaを設定することが好ましい。
3 湯溜まり部
10 鋳片の溶削装置
20 スカーファーユニット
30 予熱用ガス噴出部
31 インサートノズル
32 カーテンノズル
35 予熱用酸素供給路
35A インサートノズル用供給路
35B カーテンノズル用供給路
40 オリフィス部
41 供給孔
Claims (5)
- 可燃性ガス及び予熱用酸素を噴出する予熱用ガス噴出部と、溶削用酸素を噴出する溶削用酸素噴出部と、を有し、鋳片の表面に可燃性ガスと予熱用酸素を吹き付けて前記鋳片の表面に湯溜まり部を形成し、この湯溜まりに向けて溶削用酸素を吹き付けて前記溶削用酸素と鉄との酸化反応熱によって、前記鋳片の表面を溶削する鋳片の溶削装置であって、
前記予熱用ガス噴出部は、前記予熱用酸素を噴出するノズルとして、インサートノズルと、このインサートノズルの上方において幅方向に並列配置されたカーテンノズルと、を有しており、
前記予熱用酸素の供給路は、前記インサートノズル側に酸素を供給するインサートノズル用供給路と、前記カーテンノズル側に酸素を供給するカーテンノズル用供給路と、に分岐され、前記カーテンノズル用供給路には、供給される前記予熱用酸素を分配するオリフィス部が配設されており、
前記オリフィス部における圧損ΔPaが、前記カーテンノズルにおける圧損ΔPbよりも小さいことを特徴とする鋳片の溶削装置。 - 前記オリフィス部には、複数の供給孔が形成されており、当該供給孔と前記カーテンノズルとが偏心して配置されていることを特徴とする請求項1に記載の鋳片の溶削装置。
- 前記オリフィス部には、複数の供給孔が形成され、これら供給孔は軸対称または点対称に配置されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の鋳片の溶削装置。
- 前記カーテンノズルは、前記オリフィス毎に幅方向に複数個のヘッダーに分割されており、前記カーテンノズルの入側位置に、幅方向に貫通する小ヘッダーを設け、前記ヘッダーの分割境界部からも前記カーテンノズル用酸素を噴射する構成とされていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の鋳片の溶削装置。
- 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の鋳片の溶削装置を用いて、鋳片の表面を溶削することを特徴とする鋳片の溶削方法。
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JP7475059B2 (ja) | 2021-07-30 | 2024-04-26 | 日本スピング株式会社 | アッパープレヒートブロックエクステンション及びスカーフユニット並びにそれらの組立方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06198433A (ja) * | 1992-09-21 | 1994-07-19 | Esab Group Inc:The | 金属溶削装置において使用のためのブロック組立体 |
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