JP2019216079A - 電気化学セル用金属部材、及びこれを用いた電気化学セル組立体 - Google Patents
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Abstract
Description
図3は、燃料マニホールド200の斜視図である。
図2に示すように、各燃料電池セル300は、燃料マニホールド200から延びている。詳細には、各燃料電池セル300は、燃料マニホールド200の天板203から上方(x軸方向)に延びている。すなわち、各燃料電池セル300の長手方向(x軸方向)は、上方に延びている。各燃料電池セル300の長手方向(x軸方向)の長さは、100〜300mm程度とすることができる。
図4は、燃料電池セル300の斜視図である。図5は、燃料電池セル300の断面図である。
各発電素子部10は、支持基板20に支持されている。本実施形態において、各発電素子部10は、支持基板20の両主面に形成されているが、一方の主面にだけ形成されていてもよい。各発電素子部10は、支持基板20の長手方向において、互いに間隔をあけて配置されている。すなわち、本実施形態に係る燃料電池セル300は、いわゆる横縞型の燃料電池である。長手方向に隣り合う発電素子部10は、インターコネクタ31によって互いに電気的に接続されている。
燃料極4は、電子伝導性を有する多孔質の材料から構成される焼成体である。燃料極4は、燃料極集電部41と燃料極活性部42とを有する。
電解質5は、燃料極4上を覆うように配置されている。詳細には、電解質5は、あるインターコネクタ31から隣のインターコネクタ31まで長手方向に延びている。すなわち、支持基板20の長手方向(x軸方向)において、電解質5とインターコネクタ31とが交互に連続して配置されている。電解質5は、支持基板20の第1主面23a及び第2主面23bを覆うように構成されている。
反応防止膜7は、緻密な材料から構成される焼成体である。反応防止膜7は、電解質5と空気極活性部61との間に配置されている。反応防止膜7は、電解質5内のYSZと空気極6内のSrとが反応して電解質5と空気極6との界面に電気抵抗が大きい反応層が形成される現象の発生を抑制するために設けられている。
空気極6は、電子伝導性を有する多孔質の材料から構成される焼成体である。空気極6は、電解質5を基準にして、燃料極4と反対側に配置されている。空気極6は、空気極活性部61と空気極集電部62とを有している。
インターコネクタ31は、支持基板20の長手方向(x軸方向)に隣り合う発電素子部10を電気的に接続するように構成されている。詳細には、一方の発電素子部10の空気極集電部62は、他方の発電素子部10に向かって延びている。また、他方の発電素子部10の燃料極集電部41は、一方の発電素子部10に向かって延びている。そして、インターコネクタ31は、一方の発電素子部10の空気極集電部62と、他方の発電素子部10の燃料極集電部41とを電気的に接続している。インターコネクタ31は、燃料極集電部41の第3凹部412内に配置されている。詳細には、インターコネクタ31は、第3凹部412内に埋設されている。
図6は、図2の部分拡大図である。図6では、セルスタック装置100のうち各燃料電池セル300の基端部付近が図示されている。
次に、集電部材301(具体的には、第1接合部a1)の詳細な構成について、図面を参照しながら説明する。図9は、図8の領域R1の拡大図である。
基材302は、Cr(クロム)を含有する合金材料によって構成される。このような金属材料としては、Fe−Cr系合金鋼(ステンレス鋼など)及びNi−Cr系合金鋼などを用いることができる。基材302におけるCrの含有率は特に制限されないが、4〜30質量%とすることができる。
酸化クロム膜303aは、基材302上に形成される。酸化クロム膜303aは、基材302を被覆する。酸化クロム膜303aは、基材302の一部を被覆していてもよいし、基材302の全体を被覆していてもよい。
被覆膜303bは、酸化クロム膜303a上に形成される。被覆膜303bは、基材302を被覆する。具体的には、被覆膜303bは、基材302上に形成された酸化クロム膜303aを被覆している。被覆膜303bは、基材302の一部を被覆していてもよいし、基材302の全体を被覆していてもよい。被覆膜303bは、基材302のうちセルスタック装置100の作動中に酸化剤ガスと接触する領域を被覆していることが好ましい。
次に、複数の凹部302bの構成について、図面を参照しながら説明する。図10は、集電部材301を図9に示す矢印Xの方向から見た図であり、湾曲面S4の平面図に相当する。ただし、図10では、酸化クロム膜303a及び被覆膜303bが省略されている。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
上記実施形態では、本発明に係る電気化学セル用金属部材の実施形態である集電部材301を横縞型の燃料電池セルに適用した場合について説明したが、いわゆる縦縞型の燃料電池セルなどにも適用することができる。縦縞型の燃料電池セルは、導電性の支持基板と、支持基板の一主面上に配置される発電部(燃料極、固体電解質層及び空気極)と、支持基板の他主面上に配置されるインターコネクタとを備える。また、本発明に係る電気化学セル用金属部材は、燃料電池のほか、固体酸化物型の電解セルを含む固体酸化物型の電気化学セルにも適用可能である。
上記実施形態では、図7を参照しながら集電部材301の構成について説明したが、集電部材301の具体的な構成は適宜変更可能である。例えば、集電部材301は、3以上の接合部を有していてもよいし、接合部には貫通孔が形成されていなくてもよい。
上記実施形態において、凹部302bは、第2主面S2と側面S3とに連なる湾曲面S4に形成されることとしたが、これに限られない。第1主面S1と側面S3とが湾曲面を介して連なっている場合、凹部302bは、当該湾曲面に形成されていてもよい。この場合であっても、応力が集中しやすい角部における酸化クロム膜303aの密着力を向上させることができるため、コーティング膜303の剥離を抑制できる。
上記実施形態において、湾曲面S4に複数の凹部302bが形成され、各凹部302bにアンカー部302cが配置されることとしたが、これに限られない。湾曲面S4には少なくとも1つ形成されていればよい。また、湾曲面S4にはアンカー部302cが配置されていない凹部が別途設けられていてもよい。
集電部材301は、基材302及び酸化クロム膜303aによって構成される本体部を有する。本体部は、第1燃料電池セル300a側を向く第1主面と、第1主面と反対側の第2主面と、第1主面及び第2主面に連なる側面とを有する。側面は、第1燃料電池セル300a側の第1領域と、第1燃料電池セル300aと反対側の第2領域とを含む。第1領域は、側面のうち10〜90%程度の範囲を占める。第2領域は、側面のうち10〜90%程度の範囲を占める。
集電部材301は、基材302及び酸化クロム膜303aによって構成される本体部を有する。本体部は、第1燃料電池セル300a側を向く第1主面と、第1主面と反対側の第2主面と、第1主面及び第2主面に連なる側面とを有する。側面は、第1燃料電池セル300a側の第1領域と、第1燃料電池セル300aと反対側の第2領域とを含む。第1領域は、側面のうち10〜90%程度の範囲を占める。第2領域は、側面のうち10〜90%程度の範囲を占める。
集電部材301は、基材302及び酸化クロム膜303aによって構成される本体部を有する。本体部は、第1燃料電池セル300a側を向く第1主面と、第1主面と反対側の第2主面と、第1主面及び第2主面に連なる一対の側面とを有する。
集電部材301は、基材302及び酸化クロム膜303aによって構成される本体部を有する。本体部は、第1燃料電池セル300a側を向く第1主面と、第1主面と反対側の第2主面と、第1主面及び第2主面に連なる側面とを有する。
集電部材301は、基材302及び酸化クロム膜303aによって構成される本体部を有する。本体部は、第1燃料電池セル300a側を向く第1主面と、第1主面と反対側の第2主面と、第1主面及び第2主面に連なる側面とを有する。
集電部材301は、基材302及び酸化クロム膜303aによって構成される本体部を有する。本体部は、第1燃料電池セル300a側を向く第1主面と、第1主面と反対側の第2主面と、第1主面及び第2主面に連なる側面とを有する。側面は、第1燃料電池セル300a側の第1領域と、第1燃料電池セル300aと反対側の第2領域とを含む。第1領域は、側面のうち10〜90%程度の範囲を占める。第2領域は、側面のうち10〜90%程度の範囲を占める。
上記実施形態において、コーティング膜303は、酸化クロム膜303aと被覆膜303bとを含むこととしたが、少なくとも被覆膜303bを含んでいればよい。例えば、図11に示すように、コーティング膜303は、実質的に被覆膜303bのみを含んでいてもよい。図11に示す構成であっても、応力が集中しやすい角部におけるコーティング膜303の密着力を向上させることができる。なお、被覆膜303bのみを含むコーティング膜303は、埋設部用のペーストを凹部302bに埋設した後、被覆膜用のペーストを塗布して熱処理することで形成できる。
上記実施形態において、各アンカー部302cは、コーティング膜303のうち酸化クロム膜303aに接続されることとしたが、図12に示すように、各アンカー部302cは、コーティング膜303のうち被覆膜303bに接続されていてもよい。この場合、各アンカー部302cの一部は、基材302の凹部302bの外に突出し、各アンカー部302cの残りの部分が、基材302の凹部302bに埋設される。基材302に対してアンカー効果を発揮するのは、各アンカー部302cのうち凹部302bに埋設された部分である。図12に示す構成であっても、応力が集中しやすい角部におけるコーティング膜303の密着力を向上させることができる。なお、コーティング膜303のうち被覆膜303bに各アンカー部302cを接続させるには、アンカー部用のペーストを凹部302bに埋設した後、基材302上に被覆膜用のペーストを塗布して熱処理することによって、被覆膜303bを形成しながら、さらに熱処理することによって、基材302と被覆膜303bとの間に酸化クロム膜303aを析出させればよい。
102 導電性接合材
200 燃料マニホールド
300 燃料電池セル
300a 第1燃料電池セル
300b 第2燃料電池セル
301 集電部材
302 基材
302a 基材本体
302b 凹部
302c アンカー部
S1 第1主面
S2 第2主面
S3 側面
S4 湾曲面
303 コーティング膜
303a 酸化クロム膜
303b 被覆膜
Claims (6)
- 電気化学セルに接合される金属部材であって、
クロムを含有する合金材料によって構成される基材と、
前記基材の少なくとも一部を覆うコーティング膜と、
を備え、
前記基材は、
主面と及び側面に連なり、前記基材の外側に向かって湾曲する湾曲面と、
前記湾曲面に形成される凹部と、
前記凹部内に配置され、前記コーティング膜に接続されるアンカー部と、
を有する、
電気化学セル用金属部材。 - 前記凹部の開口は、前記湾曲面の平面視において、前記湾曲面の延在方向に沿って延びる、
請求項1に記載の電気化学セル用金属部材。 - 前記基材は、
前記湾曲面にそれぞれ形成され、前記凹部を含む複数の凹部と、
前記複数の凹部内にそれぞれ配置され、前記コーティング膜にそれぞれ接続されており、前記アンカー部を含む複数のアンカー部と、
を有する、
請求項1又は2に記載の電気化学セル用金属部材。 - 前記複数の凹部は、前記湾曲面の平面視において、前記湾曲面の延在方向に並んでいる、
請求項3に記載の電気化学セル用金属部材。 - 前記アンカー部は、クロムよりも平衡酸素圧の低い元素を含む酸化物を含有する、
請求項1乃至4のいずれかに記載の電気化学セル用金属部材。 - 電気化学セルと、
前記請求項1乃至5のいずれかに記載の電気化学セル用金属部材と、
前記金属部材を前記電気化学セルに接合する導電性接合材と、
を備える、
電気化学セル組立体。
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