JP6554587B1 - 電気化学セル用金属部材、及びこれを用いた電気化学セル組立体 - Google Patents
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Abstract
Description
図3に示すように、燃料マニホールド200は、燃料ガス(例えば、水素など)を各燃料電池セル300に分配するように構成されている。燃料マニホールド200は、中空状であり、内部空間を有している。燃料マニホールド200の内部空間には、導入管201を介して燃料ガスが供給される。燃料マニホールド200は、互いに間隔をあけて並ぶ複数の挿入孔202を有している。各挿入孔202は、燃料マニホールド200の天板203に形成されている。各挿入孔202は、燃料マニホールド200の内部空間と外部に連通する。
図2に示すように、各燃料電池セル300は、燃料マニホールド200から延びている。詳細には、各燃料電池セル300は、燃料マニホールド200の天板203から上方(x軸方向)に延びている。すなわち、各燃料電池セル300の長手方向(x軸方向)は、上方に延びている。各燃料電池セル300の長手方向(x軸方向)の長さは、100〜300mm程度とすることができる。
図4に示すように、支持基板20は、支持基板20の長手方向(x軸方向)に沿って延びる複数のガス流路21を内部に有している。各ガス流路21は、支持基板20の基端側から先端側に向かって延びている。各ガス流路21は、互いに実質的に平行に延びている。なお、基端側とは、ガス流路のガス供給側を意味する。具体的には、燃料マニホールド200に燃料電池セル300を取り付けた場合において、その燃料マニホールド200に近い側を意味する。また、先端側とは、ガス流路のガス供給側とは反対側を意味する。具体的には、燃料電池セル300を燃料マニホールド200に取り付けた場合において、その燃料マニホールド200から遠い側を意味する。例えば、図2に示す例では、下側が基端側であり、上側が先端側となる。
各発電素子部10は、支持基板20に支持されている。本実施形態において、各発電素子部10は、支持基板20の両主面に形成されているが、一方の主面にだけ形成されていてもよい。各発電素子部10は、支持基板20の長手方向において、互いに間隔をあけて配置されている。すなわち、本実施形態に係る燃料電池セル300は、いわゆる横縞型の燃料電池である。長手方向に隣り合う発電素子部10は、インターコネクタ31によって互いに電気的に接続されている。
燃料極4は、電子伝導性を有する多孔質の材料から構成される焼成体である。燃料極4は、燃料極集電部41と燃料極活性部42とを有する。
電解質5は、燃料極4上を覆うように配置されている。詳細には、電解質5は、あるインターコネクタ31から隣のインターコネクタ31まで長手方向に延びている。すなわち、支持基板20の長手方向(x軸方向)において、電解質5とインターコネクタ31とが交互に連続して配置されている。電解質5は、支持基板20の第1及び第2主面を覆うように構成されている。
反応防止膜7は、緻密な材料から構成される焼成体である。反応防止膜7は、電解質5と空気極活性部61との間に配置されている。反応防止膜7は、電解質5内のYSZと空気極6内のSrとが反応して電解質5と空気極6との界面に電気抵抗が大きい反応層が形成される現象の発生を抑制するために設けられている。
空気極6は、電子伝導性を有する多孔質の材料から構成される焼成体である。空気極6は、電解質5を基準にして、燃料極4と反対側に配置されている。空気極6は、空気極活性部61と空気極集電部62とを有している。
インターコネクタ31は、支持基板20の長手方向(x軸方向)に隣り合う発電素子部10を電気的に接続するように構成されている。詳細には、一方の発電素子部10の空気極集電部62は、他方の発電素子部10に向かって延びている。また、他方の発電素子部10の燃料極集電部41は、一方の発電素子部10に向かって延びている。そして、インターコネクタ31は、一方の発電素子部10の空気極集電部62と、他方の発電素子部10の燃料極集電部41とを電気的に接続している。インターコネクタ31は、燃料極集電部41の第3凹部412内に配置されている。詳細には、インターコネクタ31は、第3凹部412内に埋設されている。
図6に示すように、隣接する2つの燃料電池セル300(第1燃料電池セル300a及び第2燃料電池セル300b)は、集電部材310によって電気的に接続される。集電部材310は、第1燃料電池セル300aと第2燃料電池セル300bの間に配置される。集電部材310は、支持基板20の両主面に配置された複数の発電素子部10のうち、最も基端側に配置された基端側発電素子部10aよりも基端側に配置されている。
図8は、図7のA−A断面の拡大図である。図8では、第1接合部311のうち、隣り合う第1貫通孔315間の部分の断面図を示している。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
上記実施形態では、本発明に係る電気化学セル用金属部材の実施形態である集電部材310を横縞型の燃料電池セルに適用した場合について説明したが、いわゆる縦縞型の燃料電池セルなどにも適用することができる。縦縞型の燃料電池セルは、導電性の支持基板と、支持基板の一主面上に配置される発電部(燃料極、固体電解質層及び空気極)と、支持基板の他主面上に配置されるインターコネクタとを備える。また、本発明に係る電気化学セル用金属部材は、燃料電池のほか、固体酸化物型の電解セルを含む固体酸化物型の電気化学セルにも適用可能である。
上記実施形態において、第1及び第2接合部311,312は、第1及び第2連結部313,314によって連結されることとしたが、これに限られない。集電部材310は、電気的に接続された第1及び第2接合部311,312を有していればよく、第1及び第2接合部311,312の連結手段は制限されない。例えば、第1及び第2接合部311,312は、3つ以上の連結部によって連結されていてもよいし、1つの連結部によって連結されていてもよい。
第1接合部311は、第1貫通孔315を有していなくてもよい。この場合、第1接合部311の側面Sa3は、第1接合部311の外縁を構成する側面である。第2接合部312も同様に第2貫通孔316を有していなくてもよい。
集電部材310は、酸化膜をさらに有していてもよい。例えば、第1接合部311は、酸化膜によって覆われており、その酸化膜の上から被覆層が覆っていることが好ましい。例えば、第1接合部311は、酸化クロム膜によって覆われている。酸化クロム膜は、酸化クロムによって構成される。酸化クロム膜の厚みは特に制限されないが、例えば0.5〜10μmとすることができる。この場合、被覆層317は、酸化クロム膜上に形成される。
本発明の電気化学セル用金属部材は、集電部材310に限定されない。例えば、本発明の電気化学セル用金属部材は、配列方向の端部に配置される燃料電池セルから電流を取り出すための端部集電部材であってもよい。
第1領域R1における被覆層317の厚さが、第2領域R2における被覆層317の厚さよりも厚くなるように構成されていてもよい。この場合、第1領域R1における被覆層317の厚さは、1.1〜200μm程度とし、第2領域R2における被覆層317の厚さは、1.0〜100μm程度とすることができる。第2領域R2における被覆層317の厚さに対する、第1領域R1における被覆層317の厚さの割合は、1.1〜50程度とすることができる。
300 :燃料電池セル
310 :集電部材
311 :第1接合部
317 :被覆層
319 :突起部
R1 :第1領域
R2 :第2領域
Sa1 :第1主面
Sa2 :第2主面
Sa3 :側面
Sa4 :湾曲面
Claims (6)
- 燃料電池セル又は電解セルである電気化学セルに接合される集電部材であって、
前記電気化学セル側を向く第1主面、前記第1主面と反対側の第2主面、及び側面を有する本体部、
を備え、
前記本体部は、前記第2主面と前記側面とがなす角部から前記第2主面が向く方向に突出する突起部と、前記第1主面と前記側面とを連結する湾曲面と、をさらに有する、
集電部材。
- 前記本体部を覆う被覆層をさらに備え、
前記側面は、前記第1主面側の第1領域と、前記第2主面側の第2領域と、を有し、
前記第2領域における表面粗さは、前記第1領域における表面粗さよりも大きい、
請求項1に記載の集電部材。
- 前記本体部を覆う被覆層をさらに備え、
前記側面は、前記第1主面側の第1領域と、前記第2主面側の第2領域と、を有し、
前記第2領域における前記被覆層の厚さは、前記第1領域における前記被覆層の厚さよりも厚い、
請求項1に記載の集電部材。
- 前記本体部を覆う被覆層をさらに備え、
前記側面は、前記第1主面側の第1領域と、前記第2主面側の第2領域と、を有し、
前記第1領域における前記被覆層の厚さは、前記第2領域における前記被覆層の厚さよりも厚い、
請求項1に記載の集電部材。
- 前記本体部は、貫通孔を有し、
前記側面は、前記貫通孔の内壁面を構成する、
請求項1から4のいずれかに記載の集電部材。
- 燃料電池セル又は電解セルである電気化学セルと、
前記第1主面を前記電気化学セル側に向けて配置される請求項1から5のいずれかに記載の集電部材と、
前記集電部材を前記電気化学セルに接合する導電性接合材と、
を備える、電気化学セル組立体。
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