JP6572349B1 - 電気化学セル用金属部材、及びこれを用いた電気化学セル組立体 - Google Patents
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Abstract
Description
図3は、燃料マニホールド200の斜視図である。
図2に示すように、各燃料電池セル300は、燃料マニホールド200から延びている。詳細には、各燃料電池セル300は、燃料マニホールド200の天板203から上方(x軸方向)に延びている。すなわち、各燃料電池セル300の長手方向(x軸方向)は、上方に延びている。各燃料電池セル300の長手方向(x軸方向)の長さは、100〜300mm程度とすることができる。
図4は、燃料電池セル300の斜視図である。図5は、燃料電池セル300の断面図である。
各発電素子部10は、支持基板20に支持されている。本実施形態において、各発電素子部10は、支持基板20の両主面に形成されているが、一方の主面にだけ形成されていてもよい。各発電素子部10は、支持基板20の長手方向において、互いに間隔をあけて配置されている。すなわち、本実施形態に係る燃料電池セル300は、いわゆる横縞型の燃料電池である。長手方向に隣り合う発電素子部10は、インターコネクタ31によって互いに電気的に接続されている。
燃料極4は、電子伝導性を有する多孔質の材料から構成される焼成体である。燃料極4は、燃料極集電部41と燃料極活性部42とを有する。
電解質5は、燃料極4上を覆うように配置されている。詳細には、電解質5は、あるインターコネクタ31から隣のインターコネクタ31まで長手方向に延びている。すなわち、支持基板20の長手方向(x軸方向)において、電解質5とインターコネクタ31とが交互に連続して配置されている。電解質5は、支持基板20の第1主面23a及び第2主面23bを覆うように構成されている。
反応防止膜7は、緻密な材料から構成される焼成体である。反応防止膜7は、電解質5と空気極活性部61との間に配置されている。反応防止膜7は、電解質5内のYSZと空気極6内のSrとが反応して電解質5と空気極6との界面に電気抵抗が大きい反応層が形成される現象の発生を抑制するために設けられている。
空気極6は、電子伝導性を有する多孔質の材料から構成される焼成体である。空気極6は、電解質5を基準にして、燃料極4と反対側に配置されている。空気極6は、空気極活性部61と空気極集電部62とを有している。
インターコネクタ31は、支持基板20の長手方向(x軸方向)に隣り合う発電素子部10を電気的に接続するように構成されている。詳細には、一方の発電素子部10の空気極集電部62は、他方の発電素子部10に向かって延びている。また、他方の発電素子部10の燃料極集電部41は、一方の発電素子部10に向かって延びている。そして、インターコネクタ31は、一方の発電素子部10の空気極集電部62と、他方の発電素子部10の燃料極集電部41とを電気的に接続している。インターコネクタ31は、燃料極集電部41の第3凹部412内に配置されている。詳細には、インターコネクタ31は、第3凹部412内に埋設されている。
図6は、図2の部分拡大図である。図6では、セルスタック装置100のうち各燃料電池セル300の基端部付近が図示されている。
次に、集電部材301(具体的には、第1接合部a1)の詳細な構成について、図面を参照しながら説明する。図9は、図8の領域R1の拡大図である。
次に、複数の凹部S4の構成について、図面を参照しながら説明する。図10は、集電部材301を図9に示す矢印Xの方向から見た図であり、側面S3の平面図に相当する。ただし、図10では、被覆膜303が省略されている。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
上記実施形態では、本発明に係る電気化学セル用金属部材の実施形態である集電部材301を横縞型の燃料電池セルに適用した場合について説明したが、いわゆる縦縞型の燃料電池セルなどにも適用することができる。縦縞型の燃料電池セルは、導電性の支持基板と、支持基板の一主面上に配置される発電部(燃料極、固体電解質層及び空気極)と、支持基板の他主面上に配置されるインターコネクタとを備える。また、本発明に係る電気化学セル用金属部材は、燃料電池のほか、固体酸化物型の電解セルを含む固体酸化物型の電気化学セルにも適用可能である。また、本発明に係る電気化学セル用金属部材は、燃料電池のほか、固体酸化物型の電解セルを含む固体酸化物型の電気化学セルにも適用可能である。
上記実施形態では、図7を参照しながら集電部材301の構成について説明したが、集電部材301の具体的な構成は適宜変更可能である。例えば、集電部材301は、3以上の接合部を有していてもよいし、接合部には貫通孔が形成されていなくてもよい。
上記実施形態では、側面S3に形成された各凹部S4には、被覆層303の一部が入り込むこととしたが、側面S3には被覆層303が入り込んでいない凹部が形成されていてもよい。
上記実施形態において、複数の凹部S4は、側面S3のうち第1領域S31に配置されることしたが、複数の凹部S4の一部が、側面S3のうち第2領域S32に配置されていてもよい。
上記実施形態において、複数の凹部S4は、側面S3のうち第1領域S31に配置されることとしたが、側面S3のうち第2領域S32に配置されていてもよい。
上記実施形態において、複数の凹部S4は、側面S3の平面視において、第1主面S1と側面S3との境界線L13に略平行な方向(すなわち、y軸方向)に沿って並ぶこととしたが、これに限られない。複数の凹部S4は、側面S3の平面視において、第1主面S1から第2主面S2に向かう方向(すなわち、z軸方向)に沿って並んでいてもよい。この場合には、被覆膜303にz軸方向又はz軸方向に対して垂直な方向に応力がかかった場合に、各凹部S4に入り込んだ被覆層303に生じるアンカー効果で当該応力に耐えることができるため、被覆膜303の剥離を抑制することができる。なお、複数の凹部S4は、y軸方向及びz軸方向に限らず、例えばy軸方向に対して傾斜した方向に並んでいてもよい。
第2領域S32における表面粗さは、第1領域S31における表面粗さよりも大きくすることができる。この構成によれば、集電部材301の側面S3のうち、第1領域S31よりも第2領域S32の方に重点的に被覆膜303が形成されやすくなる。この結果、第2領域S32は確実に被覆膜303によって覆われるため、第1燃料電池セル300aの外側面に酸化剤ガスが供給されても、第2領域S32における酸化を抑制することができる。
第1領域S31における表面粗さは、第2領域S32における表面粗さよりも大きくすることができる。この構成によれば、集電部材301の側面S3のうち、第1領域S31における表面粗さが第2領域S32における表面粗さよりも大きいため、第1領域S31において被覆膜303の剥離を抑制することができる。また、第2領域S32の表面粗さが第1領域S31の表面粗さよりも小さいため、第1燃料電池セル300aの外側面に酸化剤ガスを流したときに酸化され易い第2領域S32の表面積を小さくして酸化を抑制できる。
第2主面S2の面積は、第1主面S1の面積よりも小さくすることができる。この構成によれば、集電部材301の一対の主面のうち、酸化剤ガスに晒される側にある第2主面S2は、第1主面S1よりも面積が小さくなっている。このため、従来のように第1主面S1と同じ面積の第2主面S2を有する集電部材301に比べて、第2主面S2をより確実に被覆膜303で覆うことができる。また、第1主面S1は第2主面S2よりも面積を大きいため、集電部材301と第1燃料電池セル300aとの接合面積が大きくなり、電気抵抗を小さくすることができる。
本体部302は、第1主面S1と側面S3とがなす角部から第1主面S1が向く方向に突出する突起部と、第2主面S2と側面S3とを連結する湾曲面とをさらに有していてもよい。この構成によれば、本体部302は第1燃料電池セル300a側に突出する突起部を有しているため、本体部302と被覆膜303との密着性を向上させることができる。この結果、被覆膜303が剥離することを抑制することができる。また、突起部とは反対側の角部は、湾曲面によって形成されているため、被覆膜303の形成が容易となり、被覆膜303をより確実に形成することができる。
本体部302は、第2主面S2と側面S3とがなす角部から第2主面S2が向く方向に突出する突起部と、第1主面S1と側面S3とを連結する湾曲面とをさらに有していてもよい。この構成によれば、第1燃料電池セル300a側において、湾曲面によって第1主面S1と側面S3とを連結しているため、第1主面S1と側面S3とが直接連結されて角部を構成する従来の本体部302に比べて、電流が集中することを抑制することができる。この結果、この部分における酸化を抑制することができる。また、第2主面S2と側面S3とがなす角部から第2主面S2が向く方向に突起部が突出しているため、この突起部が優先的に酸化されて他の部分の酸化を抑制することができる。
側面S3は、第1領域S31と第2領域S32との間に形成される段差部を有していてもよい。この構成によれば、段差部が被覆膜303との密着性を向上させることができるため、本体部302からの被覆膜303の剥離を抑制することができる。
102 導電性接合材
200 燃料マニホールド
300 燃料電池セル
300a 第1燃料電池セル
300b 第2燃料電池セル
301 集電部材
302 本体部
S1 第1主面
S2 第2主面
S3 側面
S31 第1領域
S32 第2領域
S4 凹部
302a 基材
302b 酸化クロム膜
303 被覆膜
Claims (6)
- 固体酸化物型電気化学セルに接合される金属部材であって、
クロムを含有する合金材料によって構成される基材を含む本体部と、
前記本体部の少なくとも一部を覆う被覆層と、
を備え、
前記本体部は、前記固体酸化物型電気化学セル側を向く第1主面、前記第1主面と反対側の第2主面、前記第1主面と前記第2主面とに連なる側面、及び前記側面に形成される複数の凹部を有し、
前記被覆層は、前記複数の凹部それぞれに入り込んでおり、
前記複数の凹部は、前記側面の平面視において、所定の方向に沿って並び、
前記複数の凹部のうち少なくとも1つの凹部は、前記側面の平面視において、前記所定の方向と交差する方向に延びており、
前記少なくとも1つの凹部の前記所定の方向における幅は、前記少なくとも1つの凹部の前記所定の方向に対して垂直な方向における高さよりも小さい、
固体酸化物型電気化学セル用金属部材。 - 前記所定の方向は、前記第1主面と前記側面との境界線に略平行な方向である、
請求項1に記載の固体酸化物型電気化学セル用金属部材。 - 前記側面は、前記第1主面側の第1領域と、前記第2主面側の第2領域とを有し、
前記複数の凹部は、前記側面のうち前記第1領域及び前記第2領域のいずれかに配置される、
請求項1又は2に記載の固体酸化物型電気化学セル用金属部材。 - 前記複数の凹部は、前記側面の平面視において、互いに離れている、
請求項1乃至3のいずれかに記載の固体酸化物型電気化学セル用金属部材。 - 前記複数の凹部のうち少なくとも1つは、2以上の凹部が連結することによって構成されている、
請求項1乃至3のいずれかに記載の固体酸化物型電気化学セル用金属部材。 - 固体酸化物型電気化学セルと、
前記請求項1乃至5のいずれかに記載の固体酸化物型電気化学セル用金属部材と、
前記固体酸化物型電気化学セル用金属部材を前記固体酸化物型電気化学セルに接合する導電性接合材と、
を備える、
固体酸化物型電気化学セル組立体。
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