JP2019214805A - 非塗工紙 - Google Patents

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隆裕 萩原
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Abstract

【課題】画材用紙に認められる様な手触り感、水彩絵具の発色性、不透明度および水彩絵具の耐裏抜け性が良好である非塗工紙を提供することである。
【解決手段】課題は、パルプの80質量%以上がLBKPであり、内添サイズ剤および表面サイズ剤を有し、坪量が130g/m以上210g/m以下、密度が0.75g/cm以下、並びに蛍光強度が0.5%以上1.5%以下且つL表色系で表される色相においてaが−0.6以上−0.1以下およびbが2以上4.5以下である非塗工紙によって達成される。
【選択図】なし

Description

本発明は、オフセット印刷に使用される非塗工紙であって、塗り絵本または絵本に好適な非塗工紙に関する。
塗り絵本および絵本に限らず、書籍に使用する紙は嵩高にする傾向がある。理由は様々である。一般的に、森林資源の節約、紙の不透明度の向上、書籍として体裁および質感の向上および書籍の軽量化などが理由である。
低坪量、かつ低密度であり、高不透明度で印刷適性、加工適性に優れ、しかも適度なサイズ性をもった嵩高上質紙、特に筆記用紙として、原紙の片面または両面に少なくとも一層以上のクリア塗工層を設け、坪量を30〜62g/m、紙厚を90μm以上、灰分を20重量%以下である上質紙が公知である(例えば、特許文献1参照)。
特開2016−017239号公報
従来から、塗り絵本および絵本が販売されている。特に、大人向けの塗り絵本および絵本が流行っている。塗り絵本または絵本を趣味にする人、嗜好する人および愛好家は、単なるノートに使用されるなめらか感のある白い紙ではなく、平滑を有しながら画材用紙に認められる様な手触り感を要求する。また、塗り絵本または絵本を趣味にする人、嗜好する人および愛好家は、塗り絵において仕上がりの美的観点から、水彩絵具の発色性、不透明度および水彩絵具の裏抜け防止を要求する。ここで「裏抜け」とは、水彩絵具が、塗り面に止まらず紙の深部まで到達し、反対面側から画像が視認される現象である。塗り絵本および絵本では両面を使用する場合が多いため、塗り絵本または絵本を趣味にする人、嗜好する人および愛好家にとって、不透明度および裏抜けの発生は商品の価値を損なう。
ノートの筆記用紙を意図した特許文献1に記載された上質紙は、上記の水彩絵具の裏抜けに関する要求を満足することができない。
水彩絵具の裏抜けを抑制するために、非塗工紙の密度を高める方法がある。しかしながら、これらの方法では、紙自身の剛度が増すために塗り絵本または絵本として取り扱い難いものになる。
本発明の目的は、下記の項目が良好である非塗工紙を提供することである。
(1)画材用紙に認められる様な手触り感
(2)水彩絵具の発色性
(3)不透明度
(4)水彩絵具の裏抜けを防止(耐裏抜け性)
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、本発明の目的は、以下により達成される。
パルプの80質量%以上がLBKPであり、内添サイズ剤および表面サイズ剤を有し、坪量が130g/m以上210g/m以下、密度が0.75g/cm以下、並びに蛍光強度が0.5%以上1.5%以下且つL表色系で表される色相においてaが−0.6以上−0.1以下およびbが2以上4.5以下である非塗工紙。
本発明により、画材用紙に認められる様な手触り感、水彩絵具の発色性、不透明度および水彩絵具の耐裏抜け性が良好である非塗工紙を提供することができる。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明において、「非塗工紙」とは、紙の断面を電子顕微鏡によって観察した際に、原紙と区別できる明確な層を有しない紙を指す。例えば、樹脂成分やポリマー成分を塗工し、塗工された前記成分が少量であって原紙に吸収され、結果として、紙の断面を電子顕微鏡によって観察した際に原紙と区別できる明確な層を有しない場合、「非塗工紙」に該当する。
非塗工紙は、以下により得ることができる。
非塗工紙は、LBKP(Leaf Bleached Kraft Pulp)、NBKP(Needle Bleached Kraft Pulp)などの化学パルプ、GP(Groundwood Pulp)、PGW(Pressure GroundWood pulp)、RMP(Refiner Mechanical Pulp)、TMP(ThermoMechanical Pulp)、CTMP(ChemiThermoMechanical Pulp)、CMP(ChemiMechanical Pulp)、CGP(ChemiGroundwood Pulp)などの機械パルプ、およびDIP(DeInked Pulp)などの古紙パルプから選ばれる少なくとも1種のパルプに、炭酸カルシウム、タルク、クレー、カオリンおよび焼成カオリンなどの各種填料、さらに、内添サイズ剤、定着剤、歩留まり剤、カチオン化剤、紙力剤および着色染料などの各種添加剤を必要に応じて配合した紙料を、従来公知の抄紙機を用いて抄造することによって製造することができる。非塗工紙には、抄造後にカレンダー処理、表面サイズ剤を有するサイズプレス液で表面サイズ処理、あるいは表面処理等を施したものが含まれる。さらに非塗工紙には、カレンダー処理と、表面サイズ処理または表面処理とを施したものも含まれる。
紙料中には、その他の添加剤としてバインダー、顔料分散剤、増粘剤、流動性改良剤、消泡剤、抑泡剤、離型剤、発泡剤、浸透剤、着色顔料、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、防バイ剤、耐水化剤、湿潤紙力増強剤、乾燥紙力増強剤などから選ばれる1種または2種以上を、本発明の所望の効果を損なわない範囲で、適宜配合することができる。
抄造は、紙料を酸性、中性またはアルカリ性に調整して行われる。従来公知の抄紙機の例としては、長網抄紙機、ツインワイヤー抄紙機、コンビネーション抄紙機、円網抄紙機、ヤンキー抄紙機等を挙げることができる。
本発明において、非塗工紙は、パルプの少なくとも1種がLBKPであって、パルプに対してLBKPが80質量%以上である。
本発明において、非塗工紙は、内添サイズ剤および表面サイズ剤を有する。
内添サイズ剤は、紙料に配合して紙に含有させるサイズ剤である。表面サイズ剤は、サイズプレス液に配合してサイズプレスまたは表面処理液に配合して表面処理することによって紙に含有させるサイズ剤である。非塗工紙における内添サイズ剤の含有量は、パルプ100質量部に対して0.08質量部以上8質量部以下が好ましい。非塗工紙における表面サイズ剤の含有量は、乾燥固形分の付着量として、片面あたり0.3g/m以上5g/m以下が好ましい。
内添サイズ剤は、製紙分野で従来公知のものであって、例えば、酸性紙であればロジン系サイズ剤、中性紙であればアルケニル無水コハク酸系サイズ剤、アルキルケテンダイマー系サイズ剤、中性ロジン系サイズ剤、脂肪酸系サイズ剤またはカチオン性スチレン−アクリル系サイズ剤などを挙げることができる。内添サイズ剤は、比較的少量でサイズ効果が得られる点から、アルキルケテンダイマー系サイズ剤が好ましい。
表面サイズ剤は、製紙分野で従来公知のものであって、例えば、各種澱粉、各種変性澱粉、各種ポリビニルアルコール、各種変性ポリビニルアルコール、スチレン−アクリル系サイズ剤、オレフィン系サイズ剤、スチレン−マレイン酸系サイズ剤などである。表面サイズ剤は、材料コストの点から、各種澱粉または各種変性澱粉が好ましい。
サイズプレスは従来公知の方式であって、例えば、インクラインドサイズプレス、ホリゾンタルサイズプレス、フィルムトランスファー方式としてロッドメタリングサイズプレス、ロールメタリングサイズプレス、ブレードメタリングサイズプレスがあり、ロッドメタリングサイズプレスとしてシムサイザー、オプティサイザー、スピードサイザー、フィルムプレスを挙げることができ、ロールメタリングサイズプレスとしてゲートロールコーターを挙げることができる。その他に、ビルブレードコーター、ツインブレードコーター、ベルバパコーター、タブサイズプレス、カレンダーサイズプレス等を挙げることができる。好ましくは、インクラインドサイズプレス、ホリゾンタルサイズプレス、ゲートロールコーター、シムサイザー、フィルムプレスである。
表面処理する方法は従来公知の塗工装置を用いる方法であって、例えば、ロールコーター、エアーナイフコーター、バーコーター、ロッドブレードコーター等の各種ブレードコーター、ショートドウェルコーター、カーテンコーター等を挙げることができる。
非塗工紙の坪量は、130g/m以上210g/m以下である。坪量は、JIS P8124:2011「紙及び板紙−坪量の測定方法」に準じて求められる値である。
非塗工紙の密度は、0.75g/cm以下である。密度は、0.40g/cm以上0.75g/cm以下が好ましい。密度は、JIS P8118:1998「紙及び板紙−厚さ及び密度の試験方法」に準じて求められる値である。
非塗工紙は、蛍光強度が0.5%以上1.5%以下且つL表色系で表される色相においてaが−0.6以上−0.1以下およびbが2以上4.5以下である。
蛍光強度とは、日本電色工業社製の「SPECTRO COLOR METER MODEL PF−10」で照明光源としてC光源を用い、420nmカットオフフィルタを光路に置いた状態で測定した反射率(UVout)とフィルタを置かない状態で測定した反射率(UVin)との差のことを示す。蛍光強度の値は同一の紙を250μm以上の厚みとなるように重ね合わせて測定した値とする。なお、蛍光強度の測定機は、JIS P8148:2001の付属書B(規定)「紫外光校正サービス」によるような、照明光に含まれる相対的な紫外光量をCIEイルミナントCに一致するよう調整したものとする。
表色系の明度指数L、クロマティックネス指数aおよびbは、JIS P8150:2004に準じて求められる値である。一般に、L、aおよびbの3つの値によって測定対象物の色相が表される。ここで、Lが明度を表し、この数値が大きいほど明度が高い。aは赤色味を表し、aの値が大きいほど赤色味が強くなり、小さいほど緑色味が強くなる。bは黄色味を表し、b値が大きいほど黄色味が強くなり、小さいほど青色味が強くなる。
JIS P8150:2004に準じて求められるaおよびbは、例えば、日本電色工業社製分光色差計の「SPECTRO COLOR METER MODEL PF−10」を用いて、紫外光を含む光源にて、行うことができる。
非塗工紙は、(1)パルプの少なくとも1種がLBKPであってパルプに対して80質量%以上がLBKPであること、(2)内添サイズ剤および表面サイズ剤を含有すること、(3)坪量が130g/m以上210g/m以下であること、(4)密度が0.75g/cm以下であること、(5)蛍光強度が0.5%以上1.5%以下且つL表色系で表される色相においてaが−0.6以上−0.1以下およびbが2以上4.5以下であることの相乗効果の結果として、良好な、手触り感、水彩絵具の発色性、不透明度および水彩絵具の耐裏抜け性を得ることができる。
この理由は不明である。しかしながら本発明者らは、上記(3)および(4)によって画材用紙に認められる様な手触り感が得られ、上記(2)および(5)によって水彩絵具の発色性が得られ、上記(1)、(2)および(5)によって耐裏抜け性が得られる、と推察する。蛍光強度が例えば0.5以上1.5%以下であれば、一般の用紙に比べて蛍光強度の極めて弱い用紙になる。このような軽度の蛍光強度を非塗工紙が有することで、水彩絵具の発色性が良好でありながら、不透明度を良好にすることができる。L表色系で表される色相においてaが−0.6以上−0.1以下およびbが2以上4.5以下であれば、用紙は、人間による知覚差があるものの、極僅かに黄色グレー色系の色相である。このような色相を非塗工紙が有することで、水彩絵具の発色性が良好でありながら、不透明度を良好にすることができる。また、耐裏抜け性を見かけ上で良好にすることができる。
坪量および密度は、製紙分野において従来公知の紙の物性であって、従来公知の方法で調整することができる。坪量および密度は、例えば、紙料の濃度、紙料の抄紙機への供給量、抄紙機のプレスパートの制御およびカレンダー処理により調整することができる。本発明において、密度を下げるために嵩高剤は使用せず、非塗工紙は嵩高剤を含有しないことが好ましい。
非塗工紙の蛍光強度は、紙料中に、蛍光増白染料を非塗工紙に含有させることによって調整することができる。蛍光増白染料を非塗工紙に含有させる方法は、紙料中に添加する方法または紙料を抄造して得られた抄造紙に塗布する方法のいずれでもよい。蛍光増白染料は、製紙分野で従来公知のものである。蛍光増白染料としては、例えば、フルオレセイン系化合物、チオフラビン系化合物、エオシン系化合物、ローダミン系化合物、クマリン系化合物、イミダゾール系化合物、オキサゾール系化合物、トリアゾール系化合物、カルバゾール系化合物、ピリジン系化合物、イミダゾロン系化合物、ナフタル酸誘導体、スチルベンジスルホン酸誘導体、スチルベンテトラスルホン酸誘導体、スチルベンヘキサスルホン酸誘導体等を挙げることができる。本発明の効果の点で好ましくは、スチルベンジスルホン酸誘導体である。蛍光増白染料は、例えば、クラリアント社、日本化薬社、ケミラジャパン社、チバ・ジャパン社等から市販されている。
また、蛍光強度が0.5%以上1.5%以下であれば、非塗工紙のパルプとして古紙パルプを含有する場合、古紙パルプ中に消蛍されずに残った蛍光増白染料が存在するため、古紙パルプに残存する蛍光増白染料を利用する方法がある。古紙パルプ中に消蛍されずに残った蛍光増白染料は一定ではないものの、本発明の蛍光強度を得るためには、非塗工紙のパルプ中に古紙パルプ8質量%以上18質量%以下を含有することが概ね目安となる。
非塗工紙のL表色系のaおよびbは、紙料中に、着色染料および着色顔料から選ばれる着色剤を非塗工紙に含有させることによって調整することができる。着色剤を非塗工紙に含有させる方法は、紙料中に添加する方法または紙料を抄造して得られた抄造紙に塗布する方法のいずれでもよい。着色剤は、製紙分野で従来公知のものである。
着色剤としては、例えば、アゾ化合物(ジチゾン、ホルマザン)、キノン系(ナフトキノン、アントラキノン、アクリドン、アントアントロン、インダントレン、ピレンジオン、ビオラントロン)、キノンイミン(アジン、オキサジン、チアジン)、インジゴ染料(インジルビン、オキシインジゴ、チオインジゴ)、硫化染料、ジフェニルメタン、トリフェニルメタン(フルオラン、フルオレセイン、ローダミン)、フェロセン、フルオレノン、フルギド、ペリレン、フェナジン、フェノチアジン、ポリエン(カロテン、マレイン酸誘導体、ピロラゾン、スチルベン、スチリル)、ポリメチン(シアニン、ピリジニウム、ピリリウム、キノリニウム、ローダニン)、キサンテン、アリザリン、アクリジン、アクリジノン、カルボスチリル、クマリン、ジフェニルアミン、キナクリドン、キノフタロン、フェノキサジン、フタロペリノン、ポルフィン、クロロフィル、フタロシアニン、クラウン化合物、スクアリリウム、チアフルバレン、チアゾール、ニトロ染料、ニトロソ染料、発色後のロイコ染料などの着色染料、またはチタンブラック、チタニウムイエロー、群青、紺青、コバルト青、カーボンブラック、鉄黒、酸化亜鉛、酸化コバルト、酸化珪素、水酸化アルミニウム、アゾ顔料、アゾレーキ顔料、フタロシアニン系顔料、建染染料系顔料、キナクリドン系顔料、ジオキサジン系顔料、澱粉、尿素−ホルマリン樹脂、メラミン樹脂などの合成樹脂粒子、シリコーン粒子などの着色顔料を挙げることができる。着色剤は、これらに限定されない。これらの着色剤は、単独あるいは2種類以上併用することもできる。また、混合比率は色斑が生じない限り、いかなる比率で用いても良い。L表色系で表される色相においてaが−0.6以上−0.1以下およびbが2以上4.5以下に調整するためには、紫色、橙色、黄色または黄緑色系の着色剤を用いることが好ましい。
以下、実施例によって本発明をさらに詳細に説明する。なお、本発明は、これらの実施例に限定されない。ここで「質量部」および「質量%」は、乾燥固形分量あるいは実質成分量の各々「質量部」および「質量%」を表す。サイズプレスでの付着量は、乾燥固形分量を示す。
<非塗工紙の調製>
濾水度450mlCSFのLBKP、濾水度500mlCSFのNBKPおよび機械パルプ由来であるDIPの合計100質量部に、填料として炭酸カルシウム8質量部、アルキルケテンダイマー系サイズ剤0.2質量部、カチオン化澱粉1質量部、ポリアクリルアミド樹脂0.01質量部、硫酸バンド0.8質量部、紫橙系の着色染料を混合した紙料を調成した。得た紙料を長網抄紙機を用いて抄造し、抄造紙を得た。
得た抄造紙に、サイズプレスによって酸化澱粉を抄造紙の片面あたりの付着量が1g/mになるように処理し、非塗工紙を得た。
紙料の供給量、並びに抄紙機のJ/W比および抄紙機のプレスパートを制御し、並びにサイズプレス後のカレンダー処理の条件を制御することによって最終的に非塗工紙が、所定の坪量および密度になるように抄造した。蛍光強度は、最終的に非塗工紙が所定の蛍光強度になるようにDIPの配合を調整した。着色剤は、最終的に非塗工紙が所定の色相になるように調整した。
また、比較例11として、上記において内添サイズ剤であるアルキルケテンダイマー系サイズ剤を除き、非塗工紙を調製した。また、比較例12として、上記から表面サイズ剤である酸化澱粉を付着させず、非塗工紙を調製した。
LBKP、NBKPおよびDIPの各々の質量部は、表1に記載する。
似た従来品の比較として、比較例13に市販品を使用した。
各非塗工紙の坪量、密度、蛍光強度、並びに色相のaおよびbを表1に記載する。
<手触り感の評価>
得られた非塗工紙に対して、手触り感を20人の被験者が評価した。被験者は、平滑でありながら画材用紙に認められる様な手触り感、すなわちラフな手触り感を有する程度の観点で、下記の5段階で手触り感を官能評価した。結果は、被験者20人の平均値(小数点以下四捨五入)として表した。本発明において、評価4および5であれば非塗工紙は手触り感が良好であるものとする。
5:ラフな手触り感を有する。
4:ラフな手触り感を幾分有する。
3:ラフな手触り感を僅かに有する。
2:ラフな手触り感を有しない。
1:すべすべ感を有する。
<発色性の評価>
サクラクレパス社製マット水彩絵具の「レモンいろ」、「あか」、「きみどり」および「あお」を用いて、非塗工紙に対して各色3cm×3cmのベタ画像を形成した。各色ともに筆で4回塗りとした。各色ベタ画像の発色性を色濃度および色鮮やかの観点から目視によって官能評価した。本発明において、評価3〜5であれば非塗工紙は水彩絵具の発色性が良好であるものとする。
5:色濃度および色鮮やかさが共に良好である。
4:色濃度または色鮮やかさのいずれかが「5」より劣るが、概ね良好である。
3:色濃度および色鮮やかさが「4」より劣るが、比較的良好である。
2:色濃度または色鮮やかさの「3」より劣るが、実用的に問題ないレベルである。
1:色濃度および色鮮やかさが共に劣り、実用上問題である。
<不透明度の評価>
JIS−P8149:2000「紙及び板紙−不透明度試験方法(紙の裏当て)−拡散照明法」に規定された不透明度測定方法を用いて、非塗工紙の不透明度を測定した。本発明において、評価3であれば非塗工紙は不透明度が良好であるものとする。
3:96.5%以上。
2:94.5%以上、96.5%未満。
1:94.5%未満。
<耐裏抜け性の評価>
サクラクレパス社製マット水彩絵具の「くろ」を用いて、非塗工紙に対して各色3cm×3cmのベタ画像を形成した。黒色は筆で4回塗りとした。黒色ベタ画像が形成された非塗工紙の反対面から裏抜けの状態を観察し、目視によって官能評価した。反対面において黒色が視認されない程、耐裏抜け性が良好である。本発明において、評価3〜5であれば非塗工紙は水彩絵具の耐裏抜け性が良好であるものとする。
5:良好。
4:概ね良好。
3:比較的良好。
2:普通。
1:劣る。
評価結果を表1に示す。
Figure 2019214805
表1の結果から、本発明に該当する実施例1〜15の非塗工紙は、画材用紙に認められる様な手触り感、水彩絵具の発色性、不透明度および水彩絵具の耐裏抜け性が良好であることが分かる。本発明の非塗工紙に該当しない比較例1〜13の非塗工紙は、これら効果の全てを満足することができないと分かる。

Claims (1)

  1. パルプの80質量%以上がLBKPであり、内添サイズ剤および表面サイズ剤を有し、坪量が130g/m以上210g/m以下、密度が0.75g/cm以下、並びに蛍光強度が0.5%以上1.5%以下且つL表色系で表される色相においてaが−0.6以上−0.1以下およびbが2以上4.5以下である非塗工紙。
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