JP2019210957A - スプライン構造 - Google Patents

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哲史 神野
Tetsushi Jinno
哲史 神野
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【課題】摺動初期の耐スティックスリップ性能及び耐久性の低下を抑制可能なスプライン構造を提供すること。【解決手段】本発明に係るスプライン構造は、グリースを介在して摺動する金属製のスプライン部を有するスプライン構造であって、スプライン部の雄側部材又は雌側部材のいずれか一方の表面に樹脂コーティング層を備え、樹脂コーティング層は、基材側に形成された、相対的に高硬度な樹脂コーティング層と、表層側に形成された、相対的に低硬度な樹脂コーティング層と、を有することを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、グリースを介在して摺動する金属製のスプライン部を有するスプライン構造に関する。
特許文献1には、ユニバーサルジョイントのスプライン部における摺動時の摩擦抵抗を小さくし、且つ、摩耗を低減するために、スプラインシャフトの外周歯面又はスプラインスリーブの内周歯面のいずれかにナイロンコートを施す技術が記載されている。
特開2000−161377号公報
特許文献1には、金属製のスプライン部における摺動抵抗を低減するために樹脂コーティングを施すことが記載されている。しかしながら、樹脂コーティングの硬度が高い場合、摺動初期の摺動面のなじみ性が悪く、摺動初期の耐スティックスリップ性能が低下する。一方、樹脂コーティングの硬度が低い場合には、スプライン部の摩耗が進み、スプライン部の耐久性が低下する。なお、スティックスリップとは、摺動面が起動し始めに引っ掛かりを起こす現象のことを意味し、スティック時の静スライド抵抗とスリップ時の動スライド抵抗との差が大きいと発生することが知られている。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、摺動初期の耐スティックスリップ性能及び耐久性の低下を抑制可能なスプライン構造を提供することにある。
本発明に係るスプライン構造は、グリースを介在して摺動する金属製のスプライン部を有するスプライン構造であって、前記スプライン部の雄側部材又は雌側部材のいずれか一方の表面に樹脂コーティング層を備え、前記樹脂コーティング層は、基材側に形成された、相対的に高硬度な樹脂コーティング層と、表層側に形成された、相対的に低硬度な樹脂コーティング層と、を有することを特徴とする。
本発明に係るスプライン構造によれば、相手部材との摺動面である表層側には相対的に低硬度な樹脂コーティング層を備えるので、摺動初期の摺動面のなじみ性がよく、摺動初期からグリース油膜の形成を促進させて耐スティックスリップ性能を発揮できる。また、基材側には相対的に高硬度な樹脂コーティング層を備えるので、相対的に低硬度な樹脂コーティング層の摩耗が進んでも耐久性を確保できる。これにより、本発明に係るスプライン構造によれば、摺動初期の耐スティックスリップ性能及び耐久性の低下を抑制できる。
図1は、本発明の一実施形態であるスプライン構造の構成を示す模式図である。 図2は、図1に示すスプライン構造の製造方法の一例を説明するための断面工程図である。 図3は、実施例及び比較例1,2における動スライド抵抗と静スライド抵抗との関係を示す図である。 図4は、実施例及び比較例1,2における摺動回数の変化に伴う静スライド抵抗の変化を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態であるスプライン構造について説明する。
〔構成〕
まず、図1を参照して、本発明の一実施形態であるスプライン構造の構成について説明する。
図1は、本発明の一実施形態であるスプライン構造の構成を示す模式図である。図1に示すように、本発明の一実施形態であるスプライン構造1は、グリースを介在して摺動する金属製のスプライン部2を有するスプライン構造であって、スプライン部2の雄側部材又は雌側部材のいずれか一方の表面にナイロン樹脂等の結晶性樹脂からなる樹脂コーティング層3を備えている。そして、樹脂コーティング層3は、スプライン部2(基材)側に形成された、相対的に高硬度な樹脂コーティング層3aと、表層側に形成された、相対的に低硬度な樹脂コーティング層3bと、を有している。
このようなスプライン構造1によれば、樹脂コーティング層3bは、耐摩耗性が低いために早期に摺動相手材の粗さに沿って摩耗する。結果、摺動面の面圧が低下することによって摺動初期からグリース油膜が形成される。また、樹脂コーティング層3bは、剪断力が小さいために摩擦係数が小さい。これにより、摺動初期から摺動面のなじみ性がよくなり、摺動初期から耐スティックスリップ性能を発揮できる。一方、基材側には相対的に高硬度な樹脂コーティング層3aを備えているので、相対的に低硬度な樹脂コーティング層3bの摩耗が進んでも耐久性を確保できる。以上のことから、このスプライン構造1によれば、摺動初期の耐スティックスリップ性能及び耐久性の低下を抑制できる。
なお、樹脂コーティング層3bの膜厚は、摺動相手材の表面粗さによって沿って摩耗することが目的であるため、摺動相手材の表面粗さ(Rz)以上の膜厚であることが好ましい。また、樹脂コーティング層3の層数は2層に限定されることはなく、表層側が低硬度、基材側が高硬度となる多層膜や傾斜膜であってもよい。
〔製造方法〕
次に、図2(a)〜(c)を参照して、上記スプライン構造1の製造方法について説明する。
図2(a)〜(c)は、図1に示すスプライン構造1の製造方法の一例を説明するための断面工程図である。ナイロン樹脂等の結晶性樹脂は、高温状態下からの冷却速度によって結晶の状態(サイズや量等)が変化する特徴を有している。本発明では、この特徴を活用して低硬度膜及び高硬度膜を形成する。具体的には、図1に示すスプライン構造1を製造する際は、まず、図2(a)に示すように、スプライン部2の表面に流動浸漬法により樹脂コーティング層3aを形成した後、常温雰囲気下で室温まで冷却する。この処理により、結晶サイズが大きく、且つ、結晶量が多い単一の高硬度膜を形成できる。次に、図2(b)に示すように、高周波焼き入れ処理を施すことによって樹脂コーティング層3aの最表面を溶融温度以上まで加熱することにより溶融樹脂層3cを形成する。そして最後に、図2(c)に示すように、図2(b)に示すスプライン部2を常温の水中に浸すことによって急速冷却することにより、溶融樹脂層3から最表面に結晶性が低く低硬度な樹脂コーティング層3bを形成する。これにより、図1に示すスプライン構造1を製造できる。
本実施例では、本発明の実施例と比較例1,2について摺動回数の変化に伴う静スライド抵抗及び動スライド抵抗の変化を評価した。なお、比較例1は、スプライン部2の表面に樹脂コーティング層3aを形成した後に徐冷したもの(徐冷品)であり、比較例2は、スプライン部2の表面に樹脂コーティング層3aを形成した後に急冷したもの(急冷品)である。比較例1,2は共に、スプライン部2の表面に単一の樹脂コーティング膜を備えている。評価結果を以下の表1及び図3,4に示す。図3は、実施例及び比較例1,2における動スライド抵抗と静スライド抵抗との関係を示す図である。図4は、実施例及び比較例1,2における摺動回数の変化に伴う静スライド抵抗の変化を示す図である。
Figure 2019210957
表1及び図3,4に示すように、比較例1では、樹脂コーティング層の硬度(膜硬度)が高かったために、摺動初期のなじみ性が悪く、摺動初期のスティックスリップ性能が不足した。一方、比較例2では、樹脂コーティング層の硬度が低かったために、耐摩耗性が劣り、10000回摺動後は摩滅して性能が得られなかった。これに対して、実施例では、摺動初期の静スライド抵抗が大きく低減され、摺動初期のなじみ性が向上した。また、実施例では、摺動初期から10000回摺動後までの間、動スライド抵抗が静スライド抵抗より大きい関係が維持され、耐スティックスリップ性能に有利な特性が維持された。このことから、本発明によれば、摺動初期の耐スティックスリップ性能及び耐久性の低下を抑制可能なスプライン構造を提供できることが確認された。
以上、本発明者らによってなされた発明を適用した実施形態について説明したが、本実施形態による本発明の開示の一部をなす記述及び図面により本発明は限定されることはない。すなわち、本実施形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施形態、実施例、及び運用技術等は全て本発明の範疇に含まれる。
1 スプライン構造
2 スプライン部
3,3a,3b 樹脂コーティング層
3c 溶融樹脂層

Claims (1)

  1. グリースを介在して摺動する金属製のスプライン部を有するスプライン構造であって、
    前記スプライン部の雄側部材又は雌側部材のいずれか一方の表面に樹脂コーティング層を備え、
    前記樹脂コーティング層は、基材側に形成された、相対的に高硬度な樹脂コーティング層と、表層側に形成された、相対的に低硬度な樹脂コーティング層と、を有する
    ことを特徴とするスプライン構造。
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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006123820A (ja) * 2004-10-29 2006-05-18 Nsk Ltd 車両ステアリング用伸縮軸
JP2008039185A (ja) * 2006-08-02 2008-02-21 Miba Gleitlager Gmbh 摩擦層及びそれを備えた軸受け要素
JP2013189569A (ja) * 2012-03-14 2013-09-26 Jtekt Corp 摺動部材

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