JP2019210115A - 乗客コンベアの異常診断システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 乗客コンベアの各箇所の状態や異常を点検前に診断可能にすること。【解決手段】 実施形態に係る異常診断システムは、チェーンにより無端状に連結された多数の踏段を有し、これら踏段を支持する車輪がトラス内部に配設された案内レールに沿って走行する乗客コンベアに関するシステムである。異常診断システムは、トラス内部を周回するように配設された周回路と、保守員の操作に応じて周回路上を移動可能であり、トラス内部から乗客コンベアを撮影し、撮影された画像のデータを外部装置に送信する異常検知装置と、異常検知装置が周回路上を移動するための動力を供給する駆動装置とを備える。【選択図】 図4

Description

本実施形態は、乗客コンベアの異常診断システムに関する。
エスカレータや動く歩道等の乗客コンベア(マンコンベア)は、チェーンにより無端状に連結された多数の踏段(ステップ)を備える。これらの踏段をトラス内部に配設された案内レールに沿ってモータ駆動により循環移動させることで、踏段に搭乗した乗客を一方の乗降口から他方の乗降口へと搬送する。
ここで、例えば定期点検等において、乗客コンベアを構成する各箇所の状態を確認する場合、一般的には、保守員は、乗客コンベアがどのような状態であるかを事前に把握することなく現場に赴き、乗客コンベアの運転を停止させた上で、各箇所を順に確認していく。
特開2006−1737号公報 特開2016−88716号公報
上記したように、保守員は、定期点検時には、乗客コンベアがどのような状態であるかを事前に把握することなく現場に赴き、乗客コンベアを構成する各箇所の状態を順に確認していく必要がある。これは、保守員にかかる負担が大きい上に、点検に時間がかかってしまうという不都合がある。
本発明の実施形態が解決しようとする課題は、乗客コンベアの各箇所の状態や異常を点検前に診断可能な乗客コンベアの異常診断システムを提供することである。
一実施形態によれば、異常診断システムは、チェーンにより無端状に連結された多数の踏段を有し、これら踏段を支持する車輪がトラス内部に配設された案内レールに沿って走行する乗客コンベアに関するシステムである。前記異常診断システムは、前記トラス内部を周回するように配設された周回路と、保守員の操作に応じて前記周回路上を移動可能であり、前記トラス内部から前記乗客コンベアを撮影し、前記撮影された画像のデータを外部装置に送信する異常検知装置と、前記異常検知装置が前記周回路上を移動するための動力を供給する駆動装置とを具備する。
図1は、エスカレータの概略構成例を示す図である。 図2は、エスカレータの踏段の構成を示す斜視図である。 図3は、踏段の車輪の構成を示す断面図である。 図4は、一実施形態に係る異常診断システムの構成例を示す図であって、図1に示す矢印Aの方向からトラス内を見た場合の図である。 図5は、図1に示す矢印Bの方向からトラス内を見た場合の異常診断システムを示す図である。 図6は、同実施形態に係る異常検知装置の外観の一例を示す図である。 図7は、同実施形態に係る異常検知装置の機能構成例を示すブロック図である。 図8は、同実施形態に係る異常診断システムの動作例を示すフローチャートである。
以下、実施の形態について図面を参照して説明する。開示はあくまで一例にすぎず、以下の実施形態に記載した内容により発明が限定されるものではない。当業者が容易に想到し得る変形は、当然に開示の範囲に含まれる。説明をより明確にするため、図面において、各部分のサイズ、形状等を実際の実施態様に対して変更して模式的に表す場合もある。複数の図面において、対応する要素には同じ参照数字を付して、詳細な説明を省略する場合もある。
なお、以下では乗客コンベアとして代表的なエスカレータを例にして説明する。
図1は、一実施形態に係るエスカレータの概略構成を示す図である。図中の10はエスカレータ全体を示す。
エスカレータ10は、例えば建物の上階と下階との間に傾斜して設置され、多数の踏段(ステップ)11を上部機械室12の乗降口と下部機械室13の乗降口との間で循環移動させる。各踏段11は、図2に示す無端状の連結チェーン14a,14bによって連結されており、建物の床下に設置されたトラス15内に配置されている。トラス15の内部には、上部スプロケット16と下部スプロケット17が配置されており、これらの間に連結チェーン14が巻き掛けられている。
上部スプロケット16と下部スプロケット17のいずれか一方(図1では上部スプロケット16)には、モータや減速機等を有する駆動装置18が連結されている。この駆動装置18の駆動により、スプロケット16,17が回転し、スプロケット16,17に噛み合う連結チェーン14を介して複数の踏段11が案内レール30,31にガイドされながら上部機械室12の乗降口と下部機械室13の乗降口との間を循環移動する。
また、トラス15の上部には、各踏段11の両側面と対向するように一対の図示しないスカートガードが踏段11の移動方向に沿って設置されている。この一対のスカートガード上にそれぞれ欄干19が立設されている。この欄干19の周囲にはベルト状のハンドレール20が装着されている。ハンドレール20は、踏段11に搭乗している乗客が把持する手摺であり、踏段11の移動と同期して周回する。
上部機械室12から下部機械室13までのトラス15の底部には、オイルパン40が設けられている。オイルパン40は、踏段11、連結チェーン14、スプロケット16,17等から垂れ落ちる油(潤滑油)を受ける。
図2は、エスカレータ10の踏段11の構成を示す斜視図である。
踏段11は、略扇形の側面形状を有するブラケット21と、ブラケット21の上部に設けられた踏板22と、ブラケット21の弧形状に沿って配置されたライザ23とを備える。
ブラケット21の先端部にはシャフト取り付け部24が形成されており、そこに踏段連結シャフト25が回転自在に取り付けられる。踏段連結シャフト25は、踏段11の移動方向に沿って所定の間隔で水平方向に配設されている。この踏段連結シャフト25は、左右の連結チェーン14a,14bに係合しており、その両端部に左右一対の車輪(以下、「前輪」と表記する)26a,26bが設けられている。また、ブラケット21のライザ23の下端部の両側には左右一対の車輪(以下、「後輪」と表記する)27a,27bが設けられている。
踏段11の左右両側には走行経路に沿って一対の案内レール30,31が配設され、トラス15内にボルト等で固定されている。案内レール30は踏段11の前側に設けられた前輪26を支持し、案内レール31は踏段11の後ろ側に設けられた後輪27を支持している。
図3は、踏段11の車輪の構成を示す断面図である。なお、ここで言う「車輪」とは、踏段11の両側に設けられた一対の前輪26a,26bと後輪27a,27bのことである。
一般に、踏段11の車輪は、中心部に回転自在に設けられたベアリング28と、そのベアリング28の周囲を覆うゴムローラ29とで構成される。エスカレータ10を長期間運転していると、ゴムローラ29やベアリング28の劣化により車輪がスムーズに回転しなくなり、走行中に案内レールの側面に接触して異音を発生することがある。このような状態で運転を続けていると、ゴムローラ29がベアリング28から剥離して脱落する可能性もある。また、エスカレータ10を長期間運転していると、ベアリング28やゴムローラ29の他にも、エスカレータ10の各箇所に不具合が生じている可能性がある。
このような不具合を解消するために、通常、定期点検等で保守員がエスカレータ10の各箇所を点検している。しかし、定期点検時にはエスカレータ10の各箇所全てを点検する必要があるので、保守員にかかる負担が大きい上に、点検に時間がかかってしまうという不都合がある。また、点検時は、エスカレータ10の運転を停止させる必要があるため、点検に時間がかかってしまうと、その間、利用者はエスカレータ10を利用することができない。これは利用者にとっても好ましいことではない。本実施形態は、このような点に鑑みてなされたもので、エスカレータ10の各箇所の異常(状態)を点検前に診断可能な異常診断システムを提案する。
以下に、異常診断システムの構成について詳しく説明する。
図4は、一実施形態に係る異常診断システムの構成例を示す図である。図5は、図4に示す矢印の方向から見た場合の異常診断システムを示す図である。異常診断システムは、エスカレータ10をトラス15の内部から撮影可能な撮像装置と、エスカレータ10から発せられる音を集音可能な集音装置とのうちの少なくとも一方を含む異常検知装置50が、トラス15の内部を周回可能(循環可能)な構成を有している。
具体的には、異常診断システムは、図4及び図5に示すように、異常検知装置50と、異常検知装置50がトラス15の内部を周回する際の周回路となるワイヤロープ51と、ワイヤロープ51を巻き掛けるためのプーリ52a〜52dと、プーリ52aを駆動するためのモータ53及びVベルト54(纏めて「駆動装置」と称されても良い)とを備えている。プーリ52aはモータ53及びVベルト54によって駆動され、時計回りまたは反時計回りに回転する。プーリ52aが所定方向に回転することで、他のプーリ52b〜52dも同様に回転する。これにより、異常検知装置50は、ワイヤロープ51上を、プーリ52の回転方向と同方向に周回することが可能となる。
なお、図4では、モータ53及びVベルト54が、プーリ52a近辺に設けられ、プーリ52aを駆動する場合を例示しているが、これに限定されず、モータ53及びVベルト54は、プーリ52a〜52dのうちのいずれかのプーリ近辺に設けられ、いずれかのプーリを駆動すれば良い。
ここでは、ワイヤロープ51がオイルパン40に沿ってトラス15の内部を一周するように張り巡らされている場合を想定する。すなわち、プーリ52a,52bが下部機械室13に設けられ、プーリ52c,52dが上部機械室12に設けられ、ワイヤロープ51が、プーリ52a〜52dに巻き掛けられている場合を想定する。なお、ワイヤロープ51は、踏段11、連結チェーン14、スプロケット16,17等からの潤滑油が垂れ落ちて来ない位置に張り巡らされている方が好ましい。これによれば、ワイヤロープ51上を周回する異常検知装置50が、垂れ落ちて来る潤滑油で汚れてしまう可能性を低減させることができる。すなわち、異常検知装置50が潤滑油で汚れてしまったことに起因して、撮影画像が乱れてしまう可能性を低減させることができ、ひいては、保守員による異常の見落としが生じる可能性を低減させることができる。
また、ここでは、異常検知装置50の周回路としてワイヤロープ51が張り巡らされている場合を例示しているが、これに限定されず、例えば異常検知装置50の周回路としては、オイルパン40に沿ってトラス15の内部を一周するようなレールが敷設されても良い。この場合、レール上を自走可能な台車等の上に異常検知装置50を載せることで、異常検知装置50を周回可能にさせても良い。
モータ53及びVベルト54は、エスカレータ10を遠隔監視するための遠隔監視センタからの指令にしたがって動作する。なお、モータ53を駆動するための電源は、当該モータ53を駆動するために独自に設けられるバッテリであっても良いし、エスカレータ10を駆動するための電源がモータ53を駆動するために利用(流用)されても良い。
図6は、異常検知装置50の外観の一例を示す図である。異常検知装置50は、図6に示すように、撮像装置50a及び集音装置50bを備え、異常検知装置50は、当該装置自体が時計回りまたは反時計回りに回動可能な構造を有している。あるいは、異常検知装置50に含まれる撮像装置50a及び集音装置50bのそれぞれが、時計回りまたは反時計回りに回動可能な構造を有している。異常検知装置50は、独自に設けられたバッテリによって駆動される。なお、ここでは、異常検知装置50が、撮像装置50a及び集音装置50bを備えている場合を例示したが、これに限定されず、異常検知装置50には、エスカレータ10の異常を検知するための指標となり得る事象を測定可能なその他のセンサ装置がさらに設けられていても良い。
図7は、異常検知装置50の機能構成例を示すブロック図である。
異常検知装置50は、撮像装置50aの一機能である撮影部501と、集音装置50bの一機能である集音部502と、異常検知装置50の現在位置を特定するための位置特定部503と、踏段を特定するための踏段特定部504と、外部装置と通信可能な通信部505と、等を備えている。
撮影部501は、画像(映像)を撮影し、撮影した画像のデータを通信部505に出力する。集音部502は、音声を録音し、録音した音声のデータを通信部505に出力する。撮影部501から出力された画像データや、集音部502から出力された音声データは、通信部505によって、外部装置(例えば、エレベータ10のトラス内部に設けられる通信端末(親機)等)を介してまたは直接、遠隔監視センタ(なお、上記した通信端末を介さない場合「外部装置」と称されても良い)に送信される。これによれば、保守員は、遠隔監視センタにいながらにして、トラス15の内部を画像にて確認することができる。あるいは、保守員は、遠隔監視センタにいながらにして、エスカレータ10から発せられている音声を聞くことができる。
位置特定部503は、異常検知装置50のワイヤロープ51上における現在位置を特定する機能を有する。例えば、位置特定部503は、撮影部501によって撮影された撮影画像に写っている位置識別子(例えば、バーコードやマーカ、QRコード(登録商標)等)に基づいて、異常検知装置50のワイヤロープ51上における現在位置を特定するとしても良い。位置識別子は、トラス15内に張り巡らされたワイヤロープ51のうちの所定の箇所を特定するためのものであり、例えば、ワイヤロープ51に沿うようにして当該ワイヤロープ51近辺に、所定間隔毎に予め設けられていれば良い。
あるいは、位置特定部503は、プーリ52の回転方向と回転数とに基づいて、異常検知装置50のワイヤロープ51上における現在位置を特定するとしても良い。この場合、異常検知装置50は、異常診断開始前には、必ず基準となる基準位置に停止している、つまり、異常診断が終了した際には、当該基準位置に自動的に戻る機能を有しているものとする。位置特定部503は、プーリ52の回転方向と回転数とに基づいて、異常検知装置50が基準位置からどの方向にどれだけ移動したかを算出し、異常検知装置50のワイヤロープ51上における現在位置を特定する。なお、プーリ52の回転方向と回転数とを認識するためには、例えばパルスジェネレータ等が利用される。
さらには、位置特定部503は、例えば加速度センサ等に基づいて、異常検知装置50が上記した基準位置からどの方向にどれだけ移動したかを算出し、異常検知装置50のワイヤロープ51上における現在位置を特定するとしても良い。
なお、位置特定部503によって特定された異常検知装置50の現在位置を示す位置データは、通信部505を介して外部装置または遠隔監視センタに送信される。
踏段特定部504は、撮影部501によって撮影された撮影画像に写っている踏段が、多数の踏段のうちのどの踏段であるかを特定する機能を有している。具体的には、踏段特定部504は、撮影部501によって撮影された撮影画像に写っている踏段識別子(例えば、バーコードやマーカ、QRコード等)に基づいて、撮影画像に写っている踏段が、多数の踏段のうちのどの踏段であるかを特定する。踏段識別子は、踏段を特定するためのものであり、各踏段の所定の箇所に予め設けられているものとする。
なお、踏段特定部504によって特定された撮影画像に写っている踏段がどの踏段であるかを示す踏段データは、通信部505を介して外部装置または遠隔監視センタに送信される。
図8は、異常診断システムの動作の一例を示すフローチャートである。図8に示す一連の動作は、例えば、遠隔監視センタにいる保守員の操作に応じて実現される。保守員は、例えば、定期点検の前日等に、遠隔監視センタにて上記した操作を行うものとする。また、ここでは、トラス15内には上記した位置識別子が、ワイヤロープ51に沿うようにして当該ワイヤロープ51近辺に、所定間隔毎に予め設けられている場合を想定する。
まず、遠隔監視センタにいる保守員によって異常診断を開始する旨の操作が行われると、異常検知装置50は起動する(ステップS1)。続いて、保守員によって異常検知装置50を所定方向に移動させる旨の操作が行われると、モータ53及びVベルト54は、時計回りまたは反時計回りに回転し始める(ステップS2)。なお、以下では一例として、モータ53及びVベルト54が時計回りに回転し始めた場合を想定して説明する。
モータ53及びVベルト54が時計回りに回転し始めると、プーリ52a〜52dは同様に時計回りに回転する。これにより、異常検知装置50もまた、ワイヤロープ51上を時計回りに移動(周回)し始める(ステップS3)。
異常検知装置50の撮影部501は、ワイヤロープ51上を移動しながら、トラス15内を撮影する。同様に、異常検知装置50の集音部502は、ワイヤロープ51上を移動しながら、エスカレータ10から発せられる音声を録音する(ステップS4)。撮影部501によって撮影された画像を示す画像データや、集音部502によって録音された音声を示す音声データは、通信部505を介して遠隔監視センタにリアルタイムで送信される(ステップS5)。
ステップS1〜S5の処理によれば、遠隔監視センタにいる保守員は、異常検知装置50を任意の方向に移動させながら、異常検知装置50から逐次送られてくる画像データや音声データを遠隔監視センタにて確認することができる。つまり、保守員は、遠隔監視センタにいながらにして、エスカレータ10の状態を確認することができると共に、エスカレータ10において異常が発生していると思わしき箇所を探すことが可能となる。
ステップS1〜S5の処理の結果、保守員が、エスカレータ10において異常が発生していると思わしき箇所を発見したものとする。この場合、保守員は、発見した箇所を重点的に観察したいため、まずは、移動している異常検知装置50を停止させる旨の操作を行う。
遠隔監視センタにいる保守員によって異常検知装置50を停止させる旨の操作が行われると、モータ53及びVベルト54は停止する。これに伴い、プーリ52a〜52dの回転も停止する。つまり、異常検知装置50もまた停止する(ステップS6)。
異常検知装置50を停止させた後、保守員は、撮影部501や集音部502を適宜回動させながら、種々様々な角度からの撮影及び録音を行う。その後、保守員は、撮影部501を回動させる等して、撮影部501の撮影範囲に位置識別子が入るように調整した上で、異常検知装置50の現在位置を確認する旨の操作を行う。
保守員の操作に応じて、異常検知装置50の位置特定部503は、当該停止地点において撮影部501によって撮影された撮影画像に写っている位置識別子に基づいて、異常検知装置50の現在位置を特定する(ステップS7)。位置特定部503によって特定された異常検知装置50の現在位置(停止位置)を示す位置データは、通信部505を介して遠隔監視センタに送信される。
これによれば、遠隔監視センタにいる保守員は、異常検知装置50を停止させた位置を把握することが可能となる。つまり、エスカレータ10のどの箇所にて異常が発生していると思われるかを把握することが可能となる。このため、保守員は、定期点検時には、予め把握しておいた箇所を重点的にチェックすれば良く、その他の箇所のチェックにかかる時間を短縮することができる。
また、保守員は、撮影部501によって撮影された画像や集音部502によって録音された音声を確認した結果、踏段に異常が発生している可能性があると感じた場合には、撮影部501を回動させる等して、撮影部501の撮影範囲に、異常があると感じている踏段に予め設けられた踏段識別子が入るように調整した上で、当該踏段が多数の踏段のうちのどの踏段であるかを確認する旨の操作を行う。
保守員の操作に応じて、異常検知装置50の踏段特定部504は、撮影画像に写っている踏段識別子に基づいて、撮影画像に写っている踏段が多数の踏段のうちのどの踏段であるかを特定する(ステップS8)。踏段特定部504によって特定された踏段を示す踏段データは、通信部505を介して遠隔監視センタに送信される。
これによれば、遠隔監視センタにいる保守員は、異常が発生していると思われる踏段がどの踏段であるかを把握することが可能となる。このため、保守員は、定期点検時には、予め把握しておいた踏段を重点的にチェックすれば良く、その他の踏段のチェックにかかる時間を短縮することができる。
しかる後、保守員によって異常診断を終了させる旨の操作が行われると、異常検知装置50は電源を落とし(ステップS9)、一連の動作を終了させる。
なお、ここでは、トラス15内に位置識別子が予め設けられている場合を想定したが、異常検知装置50の現在位置は、上記したように、プーリ52の回転方向と回転数とに基づいて特定されても良い。この場合、保守員によって異常診断を終了させる旨の操作が行われた場合、モータ53及びVベルト54を回転させ、異常診断開始時に停止していた基準位置まで異常検知装置50を戻してから当該異常検知装置50の電源は落とされるものとする。
なお、本実施形態では、エスカレータ10の各箇所に生じている異常は、異常検知装置50から送られてくる画像データや音声データに基づいて、遠隔監視センタにいる保守員が見つけ出すものとしたが、これに限定されず、例えば、異常検知装置50が各種異常を見つけ出す(検知する)としても良い。
具体的には、エスカレータ10の新設時に撮影されたエスカレータ10の各箇所を示す多数の画像データや、新設直後のエスカレータ10の走行音を示す音声データを予め保持しておき、撮影部501によって撮影された所定の箇所の画像データや、集音部502によって録音された音声データが、予め保持しておいた新設時の所定の箇所の画像データや音声データと著しく異なる場合(例えば、比較した結果として得られる差分が所定の閾値を超えていた場合)、当該所定の箇所に異常が生じていると検知し、その検知結果を遠隔監視センタに送信するとしても良い。なお、上記した所定の箇所がどこであるかは、位置特定部503や踏段特定部504により特定すれば良い。
また、本実施形態では、異常検知装置50は、遠隔監視センタにいる保守員の操作にしたがって起動し、当該保守員の操作にしたがって任意の方向に移動しながら撮影及び録音を行うとしたが、これに限定されず、異常検知装置50は、所定のタイムスケジュールにしたがって自動的に起動し、所定の方向に移動しながら撮影及び録音を行うとしても良い。撮影された画像を示す画像データや、録音された音声を示す音声データは、通信部505を介して遠隔監視センタに送信され、遠隔監視センタ内の図示せぬ記憶装置に蓄積される。
これによれば、保守員は、自身で異常検知装置50を操作しなくても、上記した記憶装置に蓄積されている画像データや音声データを確認して、エスカレータ10の状態や異常を把握することが可能となるので、保守員にかかる負担をより軽減することが可能となる。
さらに、本実施形態に係る異常検知装置50には、特定の塗料を目視可能にするカメラと、エスカレータ10の所定の箇所を拭き取ることが可能なワイパとがさらに搭載されても良い。これによれば、例えば潤滑油に特定の塗料を予め混ぜておくことで、潤滑油が垂れ落ちて来て汚れている箇所を上記したカメラにより特定することが可能となり、当該汚れている箇所を上記したワイパにより掃除することが可能となる。
本実施形態に係る異常診断システムは、遠隔監視センタから操作可能であり、トラス15の内部に張り巡らされたワイヤロープ51上を移動可能な異常検知装置50を備えているので、保守員は、遠隔監視センタにいながらにして、エスカレータ10の状態を確認することができると共に、異常が発生していると思わしき箇所を探すことが可能となる。また、異常検知装置50は、上記したように遠隔監視センタから操作可能であるので、保守員は、現場に赴く前にエスカレータ10の状態や異常を把握することが可能となる。
また、上記したように、異常検知装置50はトラス15の内部に張り巡らされたワイヤロープ51上を移動するため、踏段にセンサを搭載する等してエスカレータに生じている異常を検知するような一般的なシステムとは異なり、エスカレータ10の動き(踏段11の循環移動)に依存することなく、エスカレータ10において異常が発生していると思わしき箇所を探すことが可能となる。
さらに、異常検知装置50の現在位置を特定可能な位置特定部503を備えているので、トラス15内部のどの辺において異常が生じているかを容易に把握することができる。これによれば、保守員は、定期点検時には、予め把握しておいた箇所近辺を重点的に点検し、その他の箇所の点検にかける時間を短くする等、より効率的な点検を行うことが可能となる。
また、異常が生じていると思われる踏段を特定可能な踏段特定部504を備えているので、どの踏段において異常が生じているかを容易に把握することができる。これによれば、保守員は、定期点検時には、予め把握しておいた踏段を重点的に点検し、その他の踏段の点検にかける時間を短くする等、より効率的な点検を行うことが可能である。
以上説明した一実施形態によれば、乗客コンベア(本実施形態においては一例としてエスカレータ10とした)の各箇所の状態や異常を点検前に診断することができる。
なお、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10…エスカレータ、11…踏段、12…上部機械室、13…下部機械室、14a,14b…連結チェーン、15…トラス、16…上部スプロケット、17…下部スプロケット、18…駆動装置、19…欄干、20…ハンドレール、21…ブラケット、22…踏板、23…ライザ、24…シャフト取り付け部、25…踏段連結シャフト、26a,26b…前輪、27a,27b…後輪、28…ベアリング、29…ゴムローラ、30,31…案内レール、40…オイルパン、50…異常検知装置、50a…撮像装置、50b…集音装置、51…ワイヤロープ、52a〜52d…プーリ、53…モータ、54…Vベルト、501…撮影部、502…集音部、503…位置特定部、504…踏段特定部、505…通信部。
一実施形態によれば、異常診断システムは、チェーンにより無端状に連結された多数の踏段を有し、これら踏段を支持する車輪がトラス内部に配設された案内レールに沿って走行する乗客コンベアに関するシステムである。前記異常診断システムは、前記トラス内部を周回するように配設された周回路と、保守員の操作に応じて前記周回路上を移動可能であり、前記トラス内部から前記乗客コンベアを撮影し、前記撮影された画像のデータを外部装置に送信する異常検知装置と、前記異常検知装置が前記周回路上を移動するための動力を供給する駆動装置とを具備し、前記周回路は、前記乗客コンベアの一方の乗降口近辺に位置する第1の機械室に設置される第1のプーリと、前記乗客コンベアの他方の乗降口近辺に位置する第2の機械室に設置される第2のプーリとに巻き掛けられたワイヤロープである

Claims (6)

  1. チェーンにより無端状に連結された多数の踏段を有し、これら踏段を支持する車輪がトラス内部に配設された案内レールに沿って走行する乗客コンベアの異常診断システムであって、
    前記トラス内部を周回するように配設された周回路と、
    保守員の操作に応じて前記周回路上を移動可能であり、前記トラス内部から前記乗客コンベアを撮影し、前記撮影された画像のデータを外部装置に送信する異常検知装置と、
    前記異常検知装置が前記周回路上を移動するための動力を供給する駆動装置と
    を具備することを特徴とする乗客コンベアの異常診断システム。
  2. 前記周回路は、
    前記乗客コンベアの一方の乗降口近辺に位置する第1の機械室に設置される第1のプーリと、前記乗客コンベアの他方の乗降口近辺に位置する第2の機械室に設置される第2のプーリとに巻き掛けられたワイヤロープであることを特徴とする請求項1に記載の乗客コンベアの異常診断システム。
  3. 前記異常検知装置は、
    前記乗客コンベアから発せられる音声を録音し、前記録音された音声のデータを前記外部装置に送信することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の乗客コンベアの異常診断システム。
  4. 前記異常診断システムは、
    前記周回路に沿うようにして前記周回路近辺に所定間隔毎に設置され、前記周回路における位置を識別するための多数の第1の識別子をさらに具備し、
    前記異常検知装置は、
    前記撮影された画像に写っている第1の識別子に基づいて、自装置の現在位置を特定する位置特定部を備えていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の乗客コンベアの異常診断システム。
  5. 前記異常診断システムは、
    前記多数の踏段のそれぞれに設置され、前記各踏段を識別するための第2の識別子をさらに具備し、
    前記異常検知装置は、
    前記撮影された画像に写っている第2の識別子に基づいて、当該踏段がどの踏段であるかを特定する踏段特定部を備えていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の乗客コンベアの異常診断システム。
  6. 前記周回路は、前記トラス内部に設置されるオイルパンに沿って配設されることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の乗客コンベアの異常診断システム。
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