JP2019209809A - 多輪式車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】 シンクロシステムにおける車輪の上下動を、構造簡易に制御でき、旋回性能及び操縦安定性を向上させる。【解決手段】 第1、第2の車輪11、12の上下動を互い違いに連動させる連動手段5は、第1の車輪11の上下動に伴って流体が流出入する第1室23を有する第1のシリンダ21、第2の車輪12の上下動に伴って流体が流出入する第2室24を有する第2のシリンダ22、第1室23と第2室24とを連結する流体路25、及び第1室23と第2室24との間の流体の流れを制御可能な流体制御手段26を含む。【選択図】図5

Description

本発明は、前輪又は後輪の少なくとも一方を、上下動が互い違いに連動する二輪を含む複数輪とした多輪式車両に関する。
下記の特許文献1には、前輪又は後輪の少なくとも一方を、二輪とした多輪式車両が提案されている。この多輪式車両では、スイングアームを介して上下動可能に支持される2つの車輪のそれぞれの上下動が、連動手段を用いて互い違いに連動されている。
このように、2つの車輪の上下動が互い違いに連動されたシステム(シンクロシステム)を採用した場合、一方の車輪の押し上げに対して、他方の車輪が同じ力で引き下げられる。従って、図8(A)、(B)に示すように、旋回時、2つの車輪a、aの接地圧を均等に保ちながら、車体bを旋回方向内側に倒し込んで旋回することができ、旋回性能及び操縦安定性を向上させることができる。
しかし、このシンクロシステムでは、2つの車輪a、aが車体bと共に左右に自在に傾斜する。そのため、例えば、重い荷物を積んだ状態で高速で旋回した場合など、大きな遠心力Fが作用した場合には、運転者の意志に反して、図8(C)に示すように、車体bが旋回方向外側に傾いてしまうことが起こりうる。
従って、シンクロシステムの利点(旋回性能及び操縦安定性の向上)を有効に発揮させるためには、車体bが旋回方向外側に倒れ込まないように車輪の上下動を規制するなどのシンクロシステムの制御が必要となる。
なお下記の特許文献2には、連動手段にシリンダを用いたシンクロシステムが開示されている。
特許第4567813号公報 特開2006−19296号公報
本発明は、シンクロシステムにおける車輪の上下動を、構造簡易に制御でき、旋回性能及び操縦安定性をより向上させうる多輪式車両を提供することを課題としている。
本発明は、前輪又は後輪の少なくとも一方を、左右に隔設された第1の車輪と第2の車輪とを含む複数輪とした多輪式車両であって、
前記第1の車輪と前記第2の車輪とを、それぞれ上下動可能に支持する車輪支持手段、
及び、前記第1、第2の車輪の上下動を互い違いに連動させる連動手段を具え、
前記連動手段は、
前記第1の車輪の上下動に伴って流体が流出入する第1室を有する第1のシリンダ、
前記第2の車輪の上下動に伴って流体が流出入する第2室を有する第2のシリンダ、
前記第1室と前記第2室とを連結する流体路、
及び、前記流体路に介在し、前記第1室と前記第2室との間の流体の流れを制御可能な流体制御手段を含む。
本発明に係る多輪式車両では、前記連動手段は、旋回の向きを検出する旋回方向センサを含み、前記流体制御手段は、前記旋回方向センサにより作動するのが好ましい。
本発明に係る多輪式車両では、前記流体制御手段は、検出された旋回の外側に位置する前記第1の車輪又は前記第2の車輪の上向き移動を禁止するように前記流体の流れを制御するのが好ましい。
本発明に係る多輪式車両では、前記流体制御手段は、検出された旋回の外側に位置する前記第1の車輪又は前記第2の車輪の下向き移動を許容するように前記流体の流れを制御するのが好ましい。
本発明に係る多輪式車両では、車両は、ハンドルを有し、前記旋回方向センサは、前記ハンドルの操作に応じて作動するのが好ましい。
本発明に係る多輪式車両では、前記流体制御手段は、
第1の開閉弁、
前記第1の開閉弁と前記第2室との間に配される第2の開閉弁、
前記第1の開閉弁の前後を連結するとともに前記第2室から前記第1室への流体の流れのみを許可する第1の一方弁が介在する第1のバイパス流路、
及び、前記第2の開閉弁の前後を連結するとともに前記第1室から前記第2室への流体の流れのみを許可する第2の一方弁が介在する第2のバイパス流路を含むのが好ましい。
本発明に係る多輪式車両では、前記第1の開閉弁と第2の開閉弁とは、それぞれ電磁弁であるのが好ましい。
本発明に係る多輪式車両では、前記流体制御手段は、前記第1のバイパス流路と、前記第2のバイパス流路との間に、流量調節弁を具えるのが好ましい。
本発明に係る多輪式車両では、前記流体制御手段は、前記流体路を閉止可能な手動操作弁を具えるのが好ましい。
本発明に係る多輪式車両では、前記流体制御手段は、メインスイッチを具え、
前記メインスイッチは、
前記旋回方向センサからの信号に応じて前記流体路内の流体の流れの向きを制御可能とする第1状態、
前記旋回方向センサからの信号に関係なく、前記電磁弁を非通電状態として弁を開き、前記流体路を開放する第2状態、
及び、前記旋回方向センサからの信号に関係なく、電磁弁を通電状態として弁を閉じ、前記流体路を閉止する第3状態
を切り替え可能であるのが好ましい。
本発明に係る多輪式車両では、前記流体は、液体であるのが好ましい。
本発明に係る多輪式車両では、前記車輪支持手段は、支持軸部に一端部が枢支され、かつ他端部側が上下に傾動自在な第1、第2のスイングアームを具え、
前記第1のスイングアームの他端部に、前記第1の車輪が枢支され、
前記第2のスイングアームの他端部に、前記第2の車輪が枢支されるのが好ましい。
本発明は叙上の如く、第1、第2の車輪の連動手段が、第1、第2のシリンダと、流体路と、流体制御手段とを含んで構成される。
第1のシリンダは、第1の車輪の上下動に伴って流体が流出入する第1室を有する。第2のシリンダは、第2の車輪の上下動に伴って流体が流出入する第2室を有する。流体路は、第1室と前記第2室とを連結している。
従って、例えば、第1の車輪が、路面からの押し上げによって上向き移動し、第1室から流体が流出した場合、この流体は、流体路を通って第2室に流入する。その結果、第2の車輪は、第2のシリンダにより押し下げられて下向きに移動しうる。逆に、第2の車輪が上向き移動した場合には、第2室から流出した流体が、流体路を通って第1室に流入し、第1のシリンダにより、第1の車輪を下向きに移動しうる。
このように連動手段は、構造簡易に、第1、第2の車輪の上下動を、互い違いに連動(シンクロ)させることができる。
又連動手段は、第1室と第2室との間の流体の流れを制御可能な流体制御手段を具える。そのため、シンクロ動作を容易に制御することが可能になる。
即ち、例えば、第1室から第2室への流体の流れのみを禁止した場合、第1の車輪の上向き移動と、第2の車輪の下向き移動とが阻止される。従って、車体が第1の車輪側である例えば旋回方向外側に傾斜するのを阻止することが可能となる。このとき、第2室から第1室への流体の流れは許可されている。そのため、第2の車輪の上向き移動と、第1の車輪の下向き移動とを行うことができ、車体が第2の車輪側である例えば旋回方向内側に傾斜するのを許可しうる。
従って、旋回時に大きな遠心力が作用した場合にも、この遠心力に負けて車体が旋回方向外側に傾斜するのを防止でき、旋回方向内側にのみに傾斜させることができる。その結果、旋回性能及び操縦安定性をより向上させることが可能となる。
又流体路を閉じた場合、第1、第2の車輪のそれぞれの上下動が阻止される。このとき、スタンド無しで、車体を直立状態でも或いは傾斜状態でも駐車することが可能となる。
このように、シンクロ動作の制御により、多輪式車両の使い勝手も向上させることができる。
本発明の一実施形態の多輪式車両を示す側面図である。 その主要部を示す斜視図である。 第1、第2のシリンダを拡大して示す断面図である。 旋回方向センサの構造及び機能を説明する概念図である。 連動手段の概念図である。 メインスイッチの概念図である。 駆動機構を上方から見た概念図である。 (A)〜(C)は従来の多輪式車両における問題点を説明する概念図である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
図1、2に示すように、本実施形態の多輪式車両1は、前輪2又は後輪3の少なくとも一方が、左右に隔設された第1の車輪11と第2の車輪12とを含む複数輪で構成される。特に本例では、後輪3を、第1の車輪11と第2の車輪12とからなる二輪構造とした場合が示される。なお後輪3を三輪構造とすることもできる。この場合、第1、第2の車輪11、12を補助輪とし、第1、第2の車輪11、12間に、主の車輪を配する構成とすることが好ましい。
多輪式車両1は、車輪支持手段4と連動手段5とを具える。車輪支持手段4は、第1の車輪11と第2の車輪12とをそれぞれ上下動可能に支持する。又連動手段5は、第1の車輪11の上下動と第2の車輪12の上下動とを、互い違いに連動(シンクロ)させる。
本例では、車輪支持手段4は、一端部が支持軸部6に枢支されることにより他端部側が上下に傾動可能な第1、第2のスイングアーム13、14を具える。
支持軸部6は、フレーム15に支持されて左右にのびる水平な支持軸7の両端部に形成される。なおフレーム15は、前後にのびかつ前端部にヘッドパイプ17を有するフレーム本体18と、ヘッドパイプ17に回動自在に保持されるステアリング軸19とを具える。ステアリング軸19の下端部に、前記前輪2が取り付くとともに、上端部に、ハンドル20が取り付く。
フレーム本体18に、前記支持軸部6が設けられる。そして、一方、他方の支持軸部6に、第1、第2のスイングアーム13、14の一端部が枢支される。又第1のスイングアーム13の他端部には、第1の車輪11が枢支され、かつ第2のスイングアーム14の他端部には、第2の車輪12が枢支される。
次に、連動手段5は、第1のシリンダ21と、第2のシリンダ22と、流体路25と、流体路25に介在する流体制御手段26とを含む。
図5に概念的に示すように、第1のシリンダ21は、第1の車輪11の上下動に伴って流体が流出入する第1室23を有する。第2のシリンダ22は、第2の車輪12の上下動に伴って流体が流出入する第2室24を有する。流体として、オイル等の液体が好適に採用される。
本例の場合、第1のシリンダ21においては、第1の車輪11の上向き移動に伴って、第1室23から流体が流出し、逆に、第1の車輪11の下向き移動に伴って、第1室23に流体が流入する。又第2のシリンダ22においては、第2の車輪12の上向き移動に伴って、第2室24から流体が流出し、逆に、第2の車輪12の下向き移動に伴って、第2室24に流体が流入する。
流体路25は、第1室23と第2室24との間を、流体が行き来可能に連結する。
従って、本例では、路面からの押し上げによって、第1の車輪11が上向き移動した場合、第1室23から流出した流体は、流体路25を通って第2室24に流入する。その結果、第2の車輪12は、第2のシリンダ22により押し下げられて下向きに移動しうる。逆に、第2の車輪12が上向き移動した場合には、第2室24から流出した流体が、流体路25を通って第1室23に流入し、第1のシリンダ21により、第1の車輪11を下向きに移動しうる。
このように連動手段5は、構造簡易に、第1、第2の車輪11、12の上下動を、互い違いに連動(シンクロ)させることができる。
本例では、図3に略示するように、第1、第2のシリンダ21、22は、それぞれ両端が閉止された筒状のシリンダ本体30と、その内孔内に摺動可能に配されるピストン31とを具える。ピストン31からのびるロッド32の先端部には、それぞれ第1のスイングアーム13又は第2のスイングアーム14が連結される。
シリンダ本体30内は、ピストン31によって一方、他方のスペース33A、33Bに区分されており、一方のスペース33Aにより、第1のシリンダ21の前記第1室23、及び第2のシリンダ22の前記第2室24が、それぞれ形成される。
本例では、第1、第2のシリンダ21、22のスペース33B内にも流体が充填されるとともに、このスペース33B、33B間は、補助の流体路34により連結される。このように、スペース33B、33B間を補助の流体路34により連結した場合、第1、第2の車輪11、12の一方に下向きの力が作用した場合のシンクロ動作を、より安定して行いうる。なお要求により、スペース33B、33B内に流体を充填せずに、開放させることもできる。
本例では、第1、第2のシリンダ21、22は、クッション機構35を介して、フレーム15に支持される。
クッション機構35は、本例では、シリンダ本体30の上部に摺動可能に外挿される筒状の摺動体36、及び摺動体36とシリンダ本体30との間に介在する例えば圧縮バネ状のバネ体29とを含む。摺動体36には、摺動に際しての流体路25のポートとの干渉を避ける切り欠き36Aが形成される。
このクッション機構35は、走行時、第1、第2の車輪11、12の一方又は双方に衝撃が加わった際、この衝撃を減衰緩和し、第1、第2のシリンダ21、22への負荷を軽減しうる。なおクッション機構35として、上記構造に限定されることなく、種々な構造が採用しうる。クッション機構35は要求により排除できる。特に、流体として、空気などの気体を用いた場合には、第1、第2のシリンダ21、22自体にクッション機能が付加されるため、クッション機構35を排除しうる。
図5に示すように、流体制御手段26は、流体路25に介在し、第1室23と第2室24との間の流体の流れを制御する。
本例では、連動手段5は、多輪式車両1の旋回Kの向きを検出する旋回方向センサ9を含み、流体制御手段26は、この旋回方向センサ9によって作動する。
旋回方向センサ9は、例えば、ハンドル20の操作に応じて作動する。本例の旋回方向センサ9は、図4に示すように、例えばマイクロスイッチ等のボタン式の一対のスイッチ27A、27Bと、このスイッチ27A、27Bを入り切りするための作動部28とを含んで構成される。本例では、スイッチ27A、27Bが、ハンドル20に取り付き、かつ作動部28が、フレーム15をなす例えばヘッドパイプ17に取り付く場合が示される。しかし、その逆であっても良い。
スイッチ27A、27Bは、ハンドル20の回転中心jを中心とした対称位置に、例えばボタン状のスイッチ部27aが配される。
作動部28は、本例では、回転中心jと同心な略半円弧状の内周面28sを有し、旋回時のハンドル操縦により、内周面28sがスイッチ部27aを押すことで、スイッチ27A又はスイッチ27Bをオンする。本例では、右旋回によりスイッチ27Aがオンされ、左旋回によりスイッチ27Bがオンされる。なお作動部28は、直進時には各スイッチ部27aと接触しないように、略半円弧状の角度が適宜設定される。内周面28sの周方向の両端側は、スイッチ部27aとの接触を円滑化するための斜面28s1が形成される。なお作動部28の上面或いは下面が、スイッチ部27aを押すように構成することもできる。
なお旋回方向センサ9としては、例えば、スイッチ27A、27Bとして光センサ等の非接触センサを使用するなど、種々な構造が採用しうる。
図5に示すように、流体制御手段26は、第1の開閉弁37、第1の開閉弁37と第2室24との間に配される第2の開閉弁38、前記第1の開閉弁37の前後を連結する第1のバイパス流路39、及び第2の開閉弁38の前後を連結する第2のバイパス流路40を含む。
第1、第2の開閉弁37、38として、電磁弁41が好適に採用できる。この電磁弁41は、前記旋回方向センサ9からの信号によって作動する。本例では、第1、第2の開閉弁37、38(電磁弁41)は、スイッチ27A、27Bがオンのとき通電され、弁を閉じ、オフのとき非通電となって弁を開く。
又第1のバイパス流路39には、第2室24から第1室23への流体の流れのみを許可する第1の一方弁43が介在する。第2のバイパス流路40には、第1室23から第2室24への流体の流れのみを許可する第2の一方弁44が介在する。
従って、右旋回してスイッチ27Aがオンしたとき、第1の開閉弁37が閉じられ、かつ第1の一方弁43の作用によって、第1室23から第2室24への流体の流出が阻止される。そのため、第1の車輪11の上向き移動と、第2の車輪12の下向き移動とが阻止される。その結果、第1の車輪11側への車体の傾斜、即ち、旋回方向外側への車体の傾斜が阻止される。
又前記右旋回では、スイッチ27Bがオンせず、第2の開閉弁38は開状態が維持される。従って、第2室24から第1室23への流体の流出は許可させる。そのため、第2の車輪12の上向き移動と、第1の車輪11の下向き移動とは可能である。その結果、第2の車輪12側への車体の傾斜、即ち、旋回方向内側への車体の傾斜は許可される。
左旋回も同様であり、左旋回してスイッチ27Bがオンしたとき、第2の開閉弁38が閉じられ、かつ第2の一方弁44の作用によって、第2室24から第1室23への流体の流出が阻止される。そのため、第2の車輪12の上向き移動と、第1の車輪11の下向き移動とが阻止される。その結果、第2の車輪12側への車体の傾斜、即ち、旋回方向外側への車体の傾斜が阻止される。
又左旋回では、スイッチ27Aがオンせず、第1の開閉弁37は開状態が維持される。従って、第1室23から第2室24への流体の流出は許可させる。そのため、第1の車輪11の上向き移動と、第2の車輪12の下向き移動とは可能である。その結果、第1の車輪11側への車体の傾斜、即ち、旋回方向内側への車体の傾斜は許可される。
言い換えると、本例の流体制御手段26は、検出された旋回の外側に位置する車輪(第1の車輪11又は第2の車輪12)の上向き移動を禁止するように流体の流れを制御することができる。これと同時に、流体制御手段26は、検出された旋回の外側に位置する車輪(第1の車輪11又は第2の車輪12)の下向き移動を許容するように流体の流れを制御することができる。
これにより、旋回時に大きな遠心力が作用した場合にも、この遠心力に負けて車体が旋回方向外側に傾斜するのを防止し、旋回方向内側のみに傾斜させることができる。その結果、旋回性能及び操縦安定性をより向上させることが可能となる。
流体制御手段26では、第1のバイパス流路39と、第2のバイパス流路40との間に、流量調節弁45を具えるのが好ましい。これにより、第1、第2の車輪11、12のシンクロ動作の反応速度を調整できる。
又流体制御手段26では、メインスイッチ50を具える。図6に示すように、本例では、メインスイッチ50は、第1状態Y1、第2状態Y2、及び第3状態Y3を切り替え可能な例えばレバー、ボタンなどの操作部50Aを有する。
第1状態Y1では、旋回方向センサ9からの信号(オン、オフ)に応じて流体制御手段26が機能し、流体路25内の流体の流れの向きが制御可能となる。この場合、旋回方向外側への車体の傾斜が阻止され、かつ旋回方向内側への車体の傾斜が許可されたシンクロ動作を行うことができる。
第2状態Y2では、旋回方向センサ9からの信号(オン、オフ)に関係なく、各電磁弁41を強制的に非通電状態として弁を開き、流体路25を開放させる。この場合、規制されない通常のシンクロ動作、即ち、左右両側に車体を自在に傾斜可能なシンクロ動作を行うことができる。この第2状態Y2は、例えば主電源をオフとすることで行いうる。
第3状態Y3では、旋回方向センサ9からの信号(オン、オフ)に関係なく、各電磁弁41を強制的に通電状態として弁を閉じ、流体路25を閉止させる。この場合、主電源をオンとしながら、スタンド無しで、車体を直立状態或いは傾斜状態にて駐停車することが可能となる。この第3状態Y3は、一時的に駐停車するのに適している。
又流体制御手段26では、メインスイッチ50に関係なく、流体路25を、手動によって閉止可能な手動操作弁46(図5に示す)を具えるのが好ましい。本例の手動操作弁46は、第1のバイパス流路39と、第2のバイパス流路40との間に配される。
この手動操作弁46により、主電源のオン状態、オフ状態に関係なくスタンド無しで、車体を直立状態或いは傾斜状態にて駐停車することが可能となる。この手動操作弁46は、長時間の駐車に適している。
本例の流体制御手段26では、電磁弁41は通電時にのみ弁が閉じ、非通電時のときには弁が開放されている。従って、例えばバッテリー切れや電気系の故障により、電気が流れなくなった場合にも、流体路25は開放され、通常のシンクロ動作は維持される。又、第1状態Y1における旋回時、及び第3状態Y3における一時的駐停車のときのみ電気が消費される。そのため、電気の消費量を低く抑えることが可能となる。
流体制御手段26として、上記構造に限定されることなく、種々な構造が採用しうる。
本例では、多輪式車両1として、動力を持たない後輪駆動の所謂自転車として構成している。図7は、本例の多輪式車両1の駆動機構55の一実施形態を上方から見た概略図である。図7に示すように、駆動機構55は、フレーム15(図示省略)に回転可能に支持される主スプロケット56と、この主スプロケット56にチェーン57を介して連結される副スプロケット58とを具える。主スプロケット56にはペダル56Aが設けられる。又副スプロケット58は、支持軸7にスリーブ59を介して回転可能に支持される。前記スリーブ59には、第1、第2の車輪11、12を回転するための第1、第2の主スプロケット61、62が、副スプロケット58と一体回転可能に支持される。又第1、第2の車輪11、12の各車軸63には、前記第1、第2の主スプロケット61、62と、チェーン64を介して連結する第1、第2の副スプロケット65、66が取り付く。従って、多輪式車両1は、ペダル56Aの操作により、後輪駆動の自転車として走行しうる。
なお多輪式車両1では、モータ及びエンジンなどの駆動装置を用いて例えば第1、第2の主スプロケット61、62を駆動することで、動力を有する自動車両として構成することもできる。なお、周知の自転車用駆動機構を用い、前輪2を駆動させることもできる。
又前輪2を、第1の車輪11と第2の車輪12とを含む複数輪で構成することもできる。
又車輪支持手段4としては、スイングアーム13、14を用いることなく、例えばリンク機構を用いて車輪11、12を上下動可能に支持する、或いはシリンダ21、22を用いて車輪11、12を直接上下動可能に支持するなど種々な構造が採用しうる。
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
1 多輪式車両
2 前輪
3 後輪
11 第1の車輪
12 第2の車輪
4 車輪支持手段
5 連動手段
6 支持軸部
9 旋回方向センサ
13 第1のスイングアーム
14 第2のスイングアーム
20 ハンドル
21 第1のシリンダ
22 第2のシリンダ
23 第1室
24 第2室
25 流体路
26 流体制御手段
37 第1の開閉弁
38 第2の開閉弁
39 第1のバイパス流路
40 第2のバイパス流路
41 電磁弁
43 第1の一方弁
44 第2の一方弁
45 流量調節弁
46 手動操作弁
50 メインスイッチ
Y1 第1状態
Y2 第2状態
Y3 第3状態

Claims (12)

  1. 前輪又は後輪の少なくとも一方を、左右に隔設された第1の車輪と第2の車輪とを含む複数輪とした多輪式車両であって、
    前記第1の車輪と前記第2の車輪とを、それぞれ上下動可能に支持する車輪支持手段、
    及び、前記第1、第2の車輪の上下動を互い違いに連動させる連動手段を具え、
    前記連動手段は、
    前記第1の車輪の上下動に伴って流体が流出入する第1室を有する第1のシリンダ、
    前記第2の車輪の上下動に伴って流体が流出入する第2室を有する第2のシリンダ、
    前記第1室と前記第2室とを連結する流体路、
    及び、前記流体路に介在し、前記第1室と前記第2室との間の流体の流れを制御可能な流体制御手段を含む多輪式車両。
  2. 前記連動手段は、旋回の向きを検出する旋回方向センサを含み、前記流体制御手段は、前記旋回方向センサにより作動可能とする請求項1記載の多輪式車両。
  3. 前記流体制御手段は、検出された旋回の外側に位置する前記第1の車輪又は前記第2の車輪の上向き移動を禁止するように前記流体の流れを制御する請求項2記載の多輪式車両。
  4. 前記流体制御手段は、検出された旋回の外側に位置する前記第1の車輪又は前記第2の車輪の下向き移動を許容するように前記流体の流れを制御する請求項3記載の多輪式車両。
  5. 車両は、ハンドルを有し、前記旋回方向センサは、前記ハンドルの操作に応じて作動する請求項2〜4の何れかに記載の多輪式車両。
  6. 前記流体制御手段は、
    第1の開閉弁、
    前記第1の開閉弁と前記第2室との間に配される第2の開閉弁、
    前記第1の開閉弁の前後を連結するとともに前記第2室から前記第1室への流体の流れのみを許可する第1の一方弁が介在する第1のバイパス流路、
    及び、前記第2の開閉弁の前後を連結するとともに前記第1室から前記第2室への流体の流れのみを許可する第2の一方弁が介在する第2のバイパス流路を含む請求項1〜5の何れかに記載の多輪式車両。
  7. 前記第1の開閉弁と第2の開閉弁とは、それぞれ電磁弁である、請求項6記載の多輪式車両。
  8. 前記流体制御手段は、前記第1のバイパス流路と、前記第2のバイパス流路との間に、流量調節弁を具える、請求項6又は7記載の多輪式車両。
  9. 前記流体制御手段は、前記流体路を閉止可能な手動操作弁を具える、請求項1〜8の何れかに記載の多輪式車両。
  10. 前記流体制御手段は、メインスイッチを具え、
    前記メインスイッチは、
    前記旋回方向センサからの信号に応じて前記流体路内の流体の流れの向きを制御可能とする第1状態、
    前記旋回方向センサからの信号に関係なく、前記電磁弁を非通電状態として弁を開き、前記流体路を開放する第2状態、
    及び、前記旋回方向センサからの信号に関係なく、電磁弁を通電状態として弁を閉じ、前記流体路を閉止する第3状態
    を切り替え可能とした請求項7〜9の何れかに記載の多輪式車両。
  11. 前記流体は、液体である請求項1〜10の何れかに記載の多輪式車両。
  12. 前記車輪支持手段は、支持軸部に一端部が枢支され、かつ他端部側が上下に傾動自在な第1、第2のスイングアームを具え、
    前記第1のスイングアームの他端部に、前記第1の車輪が枢支され、
    前記第2のスイングアームの他端部に、前記第2の車輪が枢支される請求項1〜11の何れかに記載の多輪式車両。
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