JP2002362889A - 横行システムを持った作業車両 - Google Patents

横行システムを持った作業車両

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JP2002362889A
JP2002362889A JP2001171847A JP2001171847A JP2002362889A JP 2002362889 A JP2002362889 A JP 2002362889A JP 2001171847 A JP2001171847 A JP 2001171847A JP 2001171847 A JP2001171847 A JP 2001171847A JP 2002362889 A JP2002362889 A JP 2002362889A
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turning
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vehicle
traversing
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Toshihiko Terajima
稔彦 寺嶋
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TCM Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車輪群を真横状に向くように操舵でき、油圧
駆動システムを1ポンプ2モータタイプで可能とした横
行システムを持った作業車両を提供する。 【解決手段】 一対の前車輪3を、それぞれ油圧モータ
21A,21B側の駆動軸22に連動連結した。油圧モ
ータを、車体2側に対して縦軸心27の周りに90度状
に回動可能に設け、前車輪回動手段30を設けた。一対
の後車輪4を、車体側に対して縦軸心38の周りに90
度状に回動可能に設け、後車輪回動手段50を設けた。
車体側にエンジン39で駆動する1個の油圧ポンプ40
を設け、油圧ポンプから両油圧モータへの配管中にそれ
ぞれ、通常走行とその場旋回または横行を切り換えるた
めのバルブ手段47A,47Bを介在した。左右の前車
輪の正逆回転を1個の油圧ポンプで行え、コスト性や搭
載性の面で有利となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、横行走行に切り換
え得る横行システムを持った作業車両に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】最近、横行システムを持った車両として
は、カウンタータイプのフォークリフトにおいて、通常
の作業に加えて、横行することが可能でサイドフォーク
と同様の機能を持つものが提供されている。
【0003】すなわち、図8〜図10で示すフォークリ
フト1は、車体2の前部に左右一対の前車輪(駆動輪)
3が設けられるとともに、後部に左右一対の後車輪4が
設けられ、そして車体2の前部で上方には運転席5が設
けられる。前記車体2の前端部には上下方向で伸縮自在
なマスト6が、車幅方向の連結軸7を介して前後方向に
回動自在に取り付けられるとともに、前後回動を行わせ
るティルトシリンダー8が、車体2とマスト6との間に
設けられる。
【0004】前記マスト6は、フォークリフト1側の左
右一対の外枠9と、この外枠9に案内されて昇降自在な
左右一対の内枠10とからなり、外枠9と内枠10との
間にリフトシリンダー11が設けられている。内枠10
側に案内されて昇降自在なリフトブラケット12が設け
られ、このリフトブラケット12に上下一対のフィンガ
ーバを介して、左右一対のフォーク13が設けられてい
る。
【0005】前記運転席5には、座席15や、この座席
15の前方に位置されるハンドル16などが配設され、
上方には、車体2側から立設されたフロントパイプ17
やリヤパイプ18を介してヘッドガード19が配設され
ている。座席15の後方で車体2上にはカウンターウエ
イト20が設けられている。
【0006】左右一対の前車輪3と左右一対の後車輪4
は、それぞれ車体2に対して90度状に回動可能(真横
状に換向可能)に設けられている。すなわち、左右一対
の前車輪3は、そのリム3aがそれぞれ油圧モータ21
A,21Bの回転フランジ(駆動軸)22に連結具23
を介して直接に取り付けられることで、油圧モータ21
A,21B側に連動連結されている。
【0007】油圧モータ21A,21Bのマウントは、
逆L字状の旋回部材24における縦板部分に横向きで取
り付けられ、また旋回部材24における横板部分は、軸
受25と縦軸26とを介して、車体2側に対して縦軸心
27の周りに回動自在に設けられている。その際に縦軸
心27は、前車輪3の真上部分に位置されるように構成
されている。
【0008】前記旋回部材24の回動を行わせる前車輪
回動手段30が設けられ、この前車輪回動手段30は、
共通の旋回用シリンダー33によって両旋回部材24を
互いに逆方向に回動させるように構成されている。すな
わち、両旋回部材24における横板部分には、それぞれ
縦ピン31が設けられ、その際に両縦ピン31は、縦軸
心27に対して互いに前後方向の逆方向に位置されてい
る。
【0009】そして車幅方向のリンク体32が配設さ
れ、このリンク体32の両端は前記縦ピン31に相対回
動可能に連結されている。前記リンク体32を車幅方向
に移動させる旋回用シリンダー33が車幅方向に配設さ
れ、そのシリンダー本体が車体2の一方側に相対回動自
在に連結されるとともに、ピストンロッドが他方側の旋
回部材24から連設されたブラケット34に相対回動自
在に連結されている。
【0010】左右一対の後車輪4は、そのリム4aがそ
れぞれ旋回部材35における縦板部分に遊転自在に取り
付けられ、また旋回部材35における横板部分は、軸受
36と縦軸37とを介して、車体2側に対して縦軸心3
8の周りに回動自在に設けられている。その際に縦軸心
38は、後車輪4の真上部分に位置されるように構成さ
れている。すなわち、左右一対の後車輪4は、旋回キャ
スタ形式により追従換向されるように構成されている。
【0011】前記車体2側にはエンジン39が設けられ
るとともに、このエンジン39により駆動される一対の
油圧ポンプ70A,70Bが設けられている。そして、
一個の油圧モータ21A,21Bにそれぞれ油圧ポンプ
70A,70Bが対応されるように、すなわち、2ポン
プ2モータタイプの油圧駆動システム(HSTシステ
ム)になるように、対応する油圧ポンプ70A,70B
と油圧モータ21A,21Bとが配管(油圧ホースな
ど)71A,71Bを介して連通されている。
【0012】上記構成のフォークリフト1は、以下のよ
うな作用を行う。すなわち、図8の実線、図9の実線、
ならびに図10(a)は通常走行時を示している。この
とき左右の前車輪3ならびに左右の後車輪4は前後方向
に向いている。このフォークリフト1は、運転席5の座
席15に座った作業者がハンドル16を操縦すること
で、走行動し得る。
【0013】そして、リフト用レバーを操作しリフトシ
リンダー11を作動させることで、リフトブラケット1
2などを介してフォーク13を、マスト6に沿って昇降
動させ得、以て所期のフォーク作業を行える。またティ
ルト用レバーを操作しティルトシリンダー8を作動させ
ることで、マスト6を連結軸7の周りで回動(傾倒)さ
せ得、以てリフトブラケット12などを介してフォーク
13の姿勢を変化させ得る。
【0014】このような通常走行時から横行走行へと切
り換えるとき、まず横行切換えレバーを傾ける(倒す)
ことにより横行モードスイッチを操作し、コントロール
バルブなどを介して旋回用シリンダー33を作動させ、
リンク体32の移動に伴って旋回部材24を縦軸心27
の周りに回動させ、以て図8の仮想線、図9の仮想線、
ならびに図10(b)に示すように、前車輪3を車体2
に対して90度状に回動(真横状に換向)させる。
【0015】ここで前車輪3は、それぞれ油圧モータ2
1A,21Bと一体であることから、その90度状の回
動は容易にスムーズに行え、さらに縦軸心27が前車輪
3の真上部分に位置されることから、前車輪3などはコ
ンパクトにして90度状の換向が行える。
【0016】このようにして前車輪3の換向を行ったこ
と、すなわち前車輪3が真横状に換向したことをセンサ
ーで感知して、インジケータランプを点灯させ、これに
より横行モードが可能になる。したがって、エンジン3
9により駆動されている一対の油圧ポンプ70A,70
Bからの油圧を、運転席5における正逆制御により、対
応した油圧モータ21A,21Bに配管71A,71B
を介して供給することで、前車輪3を正逆に駆動させ、
以てフォークリフト1を左右で横行走行させ得る。
【0017】その際に、左右の前車輪3に対応される油
圧モータ21A,21Bは、その回転方向が逆となるよ
うに制御される。なお左右一対の後車輪4は、縦軸心3
8の周りに追従換向される。このようにして横行走行を
行えることで、たとえば長尺物の搬送を、フォーク13
を介して行える。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した従来
の構成では、2ポンプ2モータタイプであることから、
すなわち2個の油圧ポンプ70A,70Bと、これら油
圧ポンプ70A,70Bにハンドル操作に応じた流量を
配分する複雑なマイコン制御が使用されることから、コ
スト性や搭載性の面で不利となる。
【0019】そこで本発明の請求項1記載の発明は、車
輪群を真横状に向くように操舵し得、しかも油圧駆動シ
ステムを1ポンプ2モータタイプで可能とした横行シス
テムを持った作業車両を提供することを目的としたもの
である。
【0020】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明の請求項1記載の横行システムを持った
作業車両は、左右一対の前車輪は、それぞれ油圧モータ
側の駆動軸に連動連結され、両油圧モータは、車体側に
対して縦軸心の周りにそれぞれ90度状に回動可能に設
けられるとともに、回動を行わせる前車輪回動手段が設
けられ、左右一対の後車輪は、車体側に対して縦軸心の
周りにそれぞれ90度状に回動可能に設けられるととも
に、回動を行わせる後車輪回動手段が設けられ、車体側
にはエンジンにより駆動される1個の油圧ポンプが設け
られるとともに、この油圧ポンプから両油圧モータへの
配管中にはそれぞれ、通常走行とその場旋回または横行
を切り換えるためのバルブ手段が介在されていることを
特徴としたものである。
【0021】したがって請求項1の発明によると、通常
走行時には、左右の前車輪ならびに左右の後車輪は前後
方向に向き、また両バルブ手段はオフ(非励磁)の状態
にある。そして前後進走行は、油圧ポンプからの圧油
を、バルブ手段を介して両油圧モータに供給することで
行え、その際に油圧ポンプの斜板を切り換えることで油
の流れの方向を切り換え、油圧モータの回転方向を変え
ることで、前進走行または後進走行とし得る。さらに、
エンジンの回転数、および油圧ポンプからの油圧(油の
流量)を制御することで、油圧モータの回転数を変えて
スピードのコントロールを行える。
【0022】このような通常の前後進走行時において
は、ハンドルの切れ角を検出して後車輪回動手段を作動
させることで、両後車輪を左向きに換向した右旋回走行
と、両後車輪を右向きに換向した左旋回走行とを行え
る。
【0023】そして、通常走行時から左右のその場旋回
への切り換えは、バルブ手段の切り換えと後車輪回動手
段の作動とにより行える。すなわち、後車輪回動手段の
作動により後車輪を車体に対して、90度状(真横状)
を越えて逆ハの字状に換向させる。次いで、両バルブ手
段のうち、一方のバルブ手段をオン(励磁)の状態に切
り換えることにより一方の油圧モータを逆回転させると
ともに、他方のバルブ手段はオフの状態であることから
他方の油圧モータを正回転させ、これにより一方側のそ
の場旋回を行える。他方のバルブ手段をオンの状態に切
り換えるとともに、一方のバルブ手段をオフの状態にす
ることで、他方側のその場旋回を行える。
【0024】また、通常走行時から横行走行へと切り換
えるとき、前車輪回動手段の作動により両油圧モータを
縦軸心の周りに回動させて、前車輪を車体に対して90
度状(真横状)に換向させるとともに、後車輪回動手段
の作動により後車輪を縦軸心の周りに回動させて、車体
に対して90度状(真横状)に換向させる。ここで前車
輪は、それぞれ両油圧モータと一体であることから、そ
の90度状の換向は容易にスムーズに行える。
【0025】このようにして前車輪と後車輪を真横状に
換向させたのち、油圧モータにより前車輪を正逆に駆動
回転させることで、作業車両を左右で横行走行させ得
る。すなわち両バルブ手段のうち、一方のバルブ手段を
オンの状態に切り換えることにより一方の油圧モータを
逆回転させるとともに、他方のバルブ手段はオフの状態
であることから他方の油圧モータを正回転させ、これに
より一方側への横行走行を行える。また、他方のバルブ
手段をオンの状態に切り換えるとともに、一方のバルブ
手段をオフの状態にすることで、他方側への横行走行を
行える。
【0026】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図
1〜図7に基づいて説明する。なお、本発明の実施の形
態において、前述した従来例(図8〜図10)と同一の
構成物またはほぼ同一の構成物については、同一の符号
を付して詳細は省略する。
【0027】すなわち、1は作業車両の一例であるフォ
ークリフト、2は車体、3は前車輪、3aはリム、4は
後車輪、4aはリム、5は運転席、6はマスト、7は連
結軸、8はティルトシリンダー、9は外枠、10は内
枠、11はリフトシリンダー、12はリフトブラケッ
ト、13はフォーク、15は座席、16はハンドル、1
7はフロントパイプ、18はリヤパイプ、19はヘッド
ガード、20はカウンターウエイト、21A,21Bは
油圧モータ、22は回転フランジ(駆動軸)、23は連
結具、24は旋回部材、25は軸受、26は縦軸、27
は縦軸心、30は前車輪回動手段、31は縦ピン、32
はリンク体、33は旋回用シリンダー、34はブラケッ
ト、35は旋回部材、36は軸受、37は縦軸、38は
縦軸心、39はエンジンをそれぞれ示す。
【0028】前記エンジン39には、1個の油圧ポンプ
(アキシャルピストンポンプ)40が直接状に取り付け
られている。そして、2個の油圧モータ21A,21B
に1個の油圧ポンプ40が対応されるように、すなわ
ち、1ポンプ2モータタイプの油圧駆動システム(HS
Tシステム)になるように、油圧ポンプ40における両
ポート41,42からの主配管43,44が、それぞれ
分岐配管(油圧ホースなど)43A,43B、44A,
44Bを介して、油圧モータ21A,21Bにおける両
ポート45A,45B、46A,46Bに接続されてい
る。
【0029】そして左右の分岐配管43A,44A、4
3B,44B中には、それぞれソレノイドバルブ(バル
ブ手段)47A,47Bが介在されている。これらソレ
ノイドバルブ47A,47Bへの電気信号は、ハンドル
16に取り付けた舵角センサ(図示せず。)から出すよ
うに構成されている。
【0030】左右一対の後車輪4を縦軸心38の周りに
回動させる後車輪回動手段50が設けられ、この後車輪
回動手段50は、旋回用シリンダー51や回動用シリン
ダー52などから構成される。すなわち、旋回用シリン
ダー51は、その本体51aが車幅方向に配置されて車
体2側に固定されるとともに、そのピストン51bに連
結されたピストンロッド51cは車幅方向の両側に突出
されている。
【0031】また回動用シリンダー52は左右一対であ
って、それぞれの本体52aは、連結材53を介して前
記旋回用シリンダー51におけるピストンロッド51c
の突出された両端部に一体化(連結)されている。その
際に、これら回動用シリンダー52のピストン52bに
連結されたピストンロッド52cは、それぞれ車幅方向
の外側に突出されている。そして前記縦軸37の上端に
連設されたアーム体54とピストンロッド52cの突出
端との間が、リンク55や縦方向の連結ピン56,57
などを介して相対回動自在に連結されている。
【0032】上記の後車輪回動手段50によると、旋回
用シリンダー51の作動は、固定の本体51aに対して
ピストンロッド51cが車幅方向に移動されることで行
われ、そして旋回用シリンダー51のピストンロッド5
1cと一体に回動用シリンダー52の本体52aが車幅
方向に移動される。
【0033】前記旋回用シリンダー51の作動は、ハン
ドル15を回すことでオービットロール(全油圧式パワ
ーステアリング)にて行うように構成されている。また
回動用シリンダー52は、旋回用シリンダー51が中立
状のときに後車輪4を回動可能として左右一対に設けら
れるとともに、旋回用シリンダー51の作動時には所定
の非作動姿勢となるように構成されている。
【0034】したがって、回動用シリンダー52の作動
により、リンク55やアーム体54などを介して縦軸3
7を回動させることで、旋回部材35などを介して後車
輪4を縦軸心38の周りに換向して真横状に向け得る。
すなわち、回動用シリンダー52の作動によって、左右
の後車輪4は互いに逆方向に換向して真横状に向くよう
に構成されている。以上の51〜57などにより、左右
一対の後車輪4を縦軸心38の周りに回動させる後車輪
回動手段50の一例が構成される。
【0035】以下に、上記した実施の形態における作用
を説明する。図1、図2の実線、ならびに図3は通常の
前後進走行時を示している。このとき左右の前車輪3な
らびに左右の後車輪4は前後方向に向いており、そして
横行切換えレバー61や横行制御レバー62も中立位置
とされている。また両ソレノイドバルブ47A,47B
はオフの状態にある。
【0036】このようなフォークリフト1は、運転席5
の座席15に座った作業者がハンドル16を操縦するこ
とで、走行動し得る。その際に前後進走行はチェンジレ
バー60で行い、その動きによる前後進信号を前後進切
り換えのソレノイドに入れ、このソレノイドにより油圧
ポンプ40の斜板を切り換えて油の流れの方向を切り換
え、油圧モータ21A,21Bの回転方向を変えること
で行える。
【0037】すなわち図1において、ポート41からの
圧油を、主配管43、分岐配管43A,43Bを介して
ポート45A,45Bに供給することで前進走行時とし
得、またポート42からの圧油を、主配管44、分岐配
管44A,44Bを介してポート46A,46Bに供給
することで、後進走行時とし得る。さらに、アクセルペ
ダルにて車速指令信号をコントローラに入れることで、
エンジン39の回転数、および油圧ポンプ40からの油
圧(油の流量)を制御し、以て油圧モータ21A,21
Bの回転数を変えてスピードのコントロールを行う。
【0038】このような通常の前後進走行時において
は、ハンドル16によりオービットロールを介して旋回
用シリンダー51を左右動させることで、左右の旋回走
行を行える。すなわち、ハンドル16を右に切って旋回
用シリンダー51を右動させることで、たとえば図3の
仮想線イに示されるように、両後車輪4を左向きに換向
して右旋回走行を行える。また、ハンドル16を左に切
って旋回用シリンダー51を左動させることで、たとえ
ば図3の仮想線ロに示されるように、両後車輪4を右向
きに換向して左旋回走行を行える。
【0039】前述したような通常走行時から左右のその
場旋回へと切り換えるとき、ソレノイドバルブ47A,
47Bの切り換えと後車輪回動手段50の作動とにより
行える。すなわち、後車輪回動手段50における両回動
用シリンダー52を伸展動させ、ピストンロッド52c
の突出動を、リンク55を介してアーム体54に伝達し
て、旋回部材35を縦軸心38の周りに回動させ、以て
図4、図5に示すように、後車輪4を車体2に対して9
0度状(真横状)を越えて逆ハの字状に換向させる。
【0040】そして右側のその場旋回か左側のその場旋
回かのコントロールは、運転席5の座席15に座った作
業者がレバー操作などすることで行い、その際にその場
旋回速度の変更は、油圧ポンプ40の斜板をコントロー
ルし、油圧モータ21A,21Bの回転数や回転方向を
制御することで行える。
【0041】すなわち右側のその場旋回の場合、図4に
示されるように、両ソレノイドバルブ47A,47Bの
うち右側車輪に対応したソレノイドバルブ47Bをオン
の状態に切り換える。これにより、ポート41からの圧
油を、主配管43、分岐配管43B、ソレノイドバルブ
47B、分岐配管44Bを介してポート46Bに供給し
得、以て右側の油圧モータ21Bを逆回転させるととも
に、左側のソレノイドバルブ47Aはオフの状態である
ことから、ポート41からの圧油を、主配管43、分岐
配管43A、ソレノイドバルブ47Aを介してポート4
5Aに供給し得、以て左側の油圧モータ21Aを正回転
させ得る。
【0042】これにより右側のその場旋回が行えるので
あり、また逆の左側のその場旋回の場合には、両ソレノ
イドバルブ47A,47Bのうち左側車輪に対応したソ
レノイドバルブ47Aをオンの状態に切り換えるととも
に、右側のソレノイドバルブ47Bはオフの状態として
おくことで可能となる。
【0043】前述したような通常走行時から横行走行へ
と切り換えるとき、まず横行切換えレバー61を操作し
て横行モードスイッチをオンさせる。これにより横行モ
ードスイッチのオン信号によって横行用ソレノイドバル
ブに制御信号を出力し、以て前車輪回動手段30の旋回
用シリンダー33を収縮動させる。
【0044】この旋回用シリンダー33の収縮動によ
り、リンク体32などを介して旋回部材24を縦軸心2
7の周りに回動させ、以て図2の仮想線、ならびに図
6、図7に示すように、前車輪3を車体2に対して90
度状(真横状)に換向させる。このとき、旋回部材24
と一体に油圧モータ21A,21Bを回動させる。な
お、縦軸心38のほぼ真下部分に前車輪3が位置してい
ることから、前車輪3などはコンパクトにして90度状
の換向が行えることになる。
【0045】また後車輪換向手段50では、前述したよ
うに横行切換レバー61を操作することにより、横行モ
ードスイッチからの信号をコントローラに伝達する。す
ると、このコントローラから切換え弁手段における一対
のシャットオフバルブに作動出力を発信し、以て両シャ
ットオフバルブを遮断部側に切換え得る。これにより、
オービットロールユニットから旋回用シリンダー51へ
の油圧回路を遮断し得、以てハンドル15を固定し得
る。
【0046】これとほぼ同時に、後車輪換向手段50に
おける両回動用シリンダー52を伸展動させ、ピストン
ロッド52cの突出動を、リンク55を介してアーム体
54に伝達して、旋回部材35を縦軸心38の周りに回
動させ、以て図2の仮想線、ならびに図6、図7に示す
ように、後車輪4を車体2に対して90度状(真横状)
に換向させる。なお、縦軸心38のほぼ真下部分に後車
輪4が位置していることから、後車輪4などはコンパク
トにして90度状の換向が行えることになる。
【0047】このようにして前車輪3や後車輪4の換向
を行ったこと、すなわち前車輪3や後車輪4が真横状に
換向したことをセンサーで感知して、インジケータラン
プを点灯させ、これにより横行モードが可能になる。
【0048】そして右側横行か左側横行かのコントロー
ルは、運転席5の座席15に座った作業者が横行制御レ
バー62などを操作することで行い、その際に横行速度
の変更は、油圧ポンプ40の斜板をコントロールし、油
圧モータ21A,21Bの回転数や回転方向を制御する
ことで行える。
【0049】すなわち右側横行の場合、図6に示される
ように、両ソレノイドバルブ47A,47Bのうち右側
車輪に対応したソレノイドバルブ47Bをオンの状態に
切り換える。これにより、ポート41からの圧油を、主
配管43、分岐配管43B、ソレノイドバルブ47B、
分岐配管44Bを介してポート46Bに供給し得、以て
右側の油圧モータ21Bを逆回転させるとともに、左側
のソレノイドバルブ47Aはオフの状態であることか
ら、ポート41からの圧油を、主配管43、分岐配管4
3A、ソレノイドバルブ47Aを介してポート45Aに
供給し得、以て左側の油圧モータ21Aを正回転させ得
る。
【0050】これにより右側横行が行えるのであり、ま
た逆の左側横行の場合には、両ソレノイドバルブ47
A,47Bのうち左側車輪に対応したソレノイドバルブ
47Aをオンの状態に切り換えるとともに、右側のソレ
ノイドバルブ47Bはオフの状態としておくことで可能
となる。
【0051】このような横行走行を行うときには、負荷
時と無負荷時とでは差はあるが、後車輪4が抵抗となっ
て、直進性のずれが生じることになる。このとき横行制
御レバー62を、前側へ少し傾ける(倒す)ことにより
回動用シリンダー52を少し伸展させ、図6、図7に示
したように、両後車輪4を逆ハの字状で小角度(5度位
の範囲)に換向させる。これにより、横行走行時におけ
る路面状況や重量バランス(前後の負荷変動)からくる
直進性のずれを補正しながら、横行走行を真横状の方向
で行える。
【0052】このようなフォークリフト1は、運転席5
の座席15に座った作業者が、たとえば、リフト用レバ
ーを操作しリフトシリンダー11を作動させることで、
リフトブラケット12などを介してフォーク13を、マ
スト6に沿って昇降動させ得、以て所期のフォーク作業
を行える。またティルト用レバーを操作しティルトシリ
ンダー8を作動させることで、マスト6を連結軸7の周
りで回動(傾倒)させ得、以てリフトブラケット12な
どを介してフォーク13の姿勢を変化させ得る。
【0053】上述したように、フォークリフト1の駆動
形式として、1ポンプ2モータタイプの油圧駆動システ
ム(HSTシステム)を採用し、駆動輪である左右の前
車輪3を、ソレノイドバルブ47A,47Bの切り換え
によって別々に制御することにより、車輪3,4群を真
横状に向くように操舵して機動性を向上し得、旋回半径
も小さくし得るとともに、コスト性や搭載性の面で有利
とし得る。
【0054】そして各前車輪3を、それぞれ車体2に取
り付けた油圧モータ21A,21B側にダイレクトに取
り付けることにより、動力伝達部を簡素化し得るととも
に、レイアウト上の自由度を広げ得る。さらに油圧駆動
システムの特徴である高効率化、フロントデフ不要のほ
か、エンジン最適制御による低燃費も期待し得る。
【0055】上記した実施の形態では、作業車両として
カウンタータイプのフォークリフト1が示されている
が、作業車両としては、大型の運搬車、ローダ、サイド
フォークリフトなどであっても同様に作用し得るもので
ある。
【0056】上記した実施の形態では、バルブ手段とし
てソレノイドバルブ47A,47Bが示されているが、
これはレバーにより切り換えられるバルブなどであって
もよい。
【0057】上記した実施の形態では、前車輪回動手段
30の旋回用シリンダー33として左右共用形式が示さ
れているが、これは左右別個の形式であってもよい。
【0058】
【発明の効果】上記した本発明の請求項1によると、1
個の油圧ポンプと2個の油圧モータ間にそれぞれバルブ
手段を介在し、これらバルブ手段を切り換えることによ
り、車輪群を真横状に向くように操舵できて横行を可能
にできる。すなわち、横行を行うための左右の前車輪の
正逆回転を1個の油圧ポンプで行うことができ、さらに
左右の油圧モータへの流量を制御する複雑なコントロー
ラが不用となり、コスト性や搭載性の面で有利として提
供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例を示し、横行システ
ムを持った作業車両における通常走行時のバルブ手段部
分の一部切り欠き平面図である。
【図2】同横行システムを持った作業車両の通常走行時
の側面図である。
【図3】同横行システムを持った作業車両における通常
走行時の回動手段部分の平面図である。
【図4】同横行システムを持った作業車両におけるその
場旋回時のバルブ手段部分の一部切り欠き平面図であ
る。
【図5】同横行システムを持った作業車両におけるその
場旋回時の回動手段部分の平面図である。
【図6】同横行システムを持った作業車両における横行
走行時のバルブ手段部分の一部切り欠き平面図である。
【図7】同横行システムを持った作業車両における横行
走行時の回動手段部分の平面図である。
【図8】従来例を示し、横行システムを持った作業車両
の通常走行時の側面図である。
【図9】同横行システムを持った作業車両の前車輪部分
の一部切り欠き背面図である。
【図10】同横行システムを持った作業車両の概略平面
図で、(a)は通常走行時、(b)は横行走行時であ
る。
【符号の説明】
1 フォークリフト(作業車両) 2 車体 3 前車輪 4 後車輪 6 マスト 8 ティルトシリンダー 11 リフトシリンダー 13 フォーク 16 ハンドル 21A 油圧モータ 21B 油圧モータ 22 回転フランジ(駆動軸) 24 旋回部材 27 縦軸心 30 前車輪回動手段 32 リンク体 33 旋回用シリンダー 35 旋回部材 38 縦軸心 39 エンジン 40 油圧ポンプ 43 主配管 43A 分岐配管 43B 分岐配管 44 主配管 44A 分岐配管 44B 分岐配管 47A ソレノイドバルブ(バルブ手段) 47B ソレノイドバルブ(バルブ手段) 50 後車輪回動手段 51 旋回用シリンダー 52 回動用シリンダー 54 アーム体 55 リンク 60 チェンジレバー 61 横行切換えレバー 62 横行制御レバー

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右一対の前車輪は、それぞれ油圧モー
    タ側の駆動軸に連動連結され、両油圧モータは、車体側
    に対して縦軸心の周りにそれぞれ90度状に回動可能に
    設けられるとともに、回動を行わせる前車輪回動手段が
    設けられ、左右一対の後車輪は、車体側に対して縦軸心
    の周りにそれぞれ90度状に回動可能に設けられるとと
    もに、回動を行わせる後車輪回動手段が設けられ、車体
    側にはエンジンにより駆動される1個の油圧ポンプが設
    けられるとともに、この油圧ポンプから両油圧モータへ
    の配管中にはそれぞれ、通常走行とその場旋回または横
    行を切り換えるためのバルブ手段が介在されていること
    を特徴とする横行システムを持った作業車両。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7084539B2 (en) * 2003-08-27 2006-08-01 Linde Aktiengesellschaft Self-supporting drive module
WO2006107120A1 (en) * 2005-04-07 2006-10-12 Halla Cinox Co., Ltd. A forklift equipped with transverse travelling system and transverse travelling method thereof
JP2013500185A (ja) * 2010-01-31 2013-01-07 ヒューレット−パッカード デベロップメント カンパニー エル.ピー. 表面処理された紙

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