JP2019208574A - 吸収性物品 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、吸収速度、特に繰り返しの吸収速度に優れ、身体への追従性、及びクッション性にも優れた吸収性物品を提供する。【解決手段】液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、前記トップシート及び前記バックシートの間に配置される吸収体と、を有する、吸収性物品であって、前記吸収体は、フラッフパルプと高吸収性ポリマーとを含有する吸収性コアと、トウからなる繊維集合体を含有する拡散層と、前記吸収性コア及び前記拡散層を覆うキャリアシートと、を備えており、前記拡散層は、前記吸収性コアの長手方向に沿って設けられており、且つ、前記拡散層は、高吸収性ポリマーを含有しないか、又は、高吸収性ポリマーの坪量が50g/m2以下の範囲で高吸収性ポリマーを含有する、吸収性物品を提供する。【選択図】図1
Description
本発明は、軽失禁パッド等の吸収性物品に関する。
吸収性物品は、一般に、液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、トップシート及びバックシートの間に配置された吸収体とで構成されており、これにより、尿等の体液は、トップシートを通って吸収体に吸収される。また、この吸収体としては、フラッフパルプや合成パルプなどからなる吸収材がクレープ紙等の吸収性シート(キャリアシート)で包まれたものが用いられており、吸収体には、吸収力の向上を図るため、高吸収性ポリマー(Super Absorbent Polymer;SAPとも称される)が混入されている。この種の吸収体は、フラッフパルプ短繊維及び高吸収性ポリマー粒子を積繊ドラム上で積繊した後、これをキャリアシートにより包装して形成される。
吸収性物品の吸収速度を向上させる必要がある場合には、スリットの形成が一般的に適用されている。例えば、特許文献1には、透液性表面シートと裏面シートとの間に吸収体が介在された吸収性物品において、吸収体は、透液性表面シート側の面に、吸収性物品の長手方向に沿うとともに体液排出部位を含む長手方向範囲に亘って、圧搾によることなく凹溝状又はスリット状に形成された吸収体凹部を備え、透液性表面シートの表面側からのエンボスにより、吸収体凹部の内部に、吸収体凹部に沿って、吸収体凹部の溝幅より小さなエンボス幅で付与されたエンボス部が設けられていることを特徴とする吸収性物品が開示されている。また、特許文献2には、液透過性のトップシートと液不透過性のバックシートとの間に介在し、厚み方向に重ねられた複数の吸収体を備える吸収性物品であって、複数の吸収体は、トップシート側に位置する上層吸収体と、バックシート側に位置する下層吸収体とを含み、上層吸収体は、上側開口部を有し、下層吸収体は、長手方向に延び、上側開口部と少なくとも部分的に重なる下側開口部を有しており、上層吸収体と下層吸収体の間に、複数の高吸水性ポリマー(SAP)が配置されることにより形成されたSAP層をさらに備え、SAP層は、少なくとも、上側開口部と下側開口部とが重なる開口貫通部分の幅方向の左右両側に形成されている吸収性物品が開示されている。
上記のとおり、吸収性物品の吸収速度を向上させるために、スリットの形成が従来から行われている。しかしながら、スリットを形成することで、吸収速度が向上し、また、身体への追従性が改善される一方で、スリット形状保持性が悪く、所望の性能が得られない場合や、吸収性物品のクッション性が損なわれる場合があった。
したがって、本発明は以上の課題に鑑みてなされたものであり、本発明は、吸収速度、特に繰り返しの吸収速度に優れ、身体への追従性、及びクッション性にも優れた吸収性物品を提供することを目的とする。
本発明の発明者らは、上記課題に鑑み、鋭意研究を行った。その結果、フラッフパルプと高吸収性ポリマーとを含有する吸収性コアと、この吸収性コアの長手方向に沿って設けられた、トウからなる繊維集合体を含有し、高吸収性ポリマーを含有しないか、又は、高吸収性ポリマーを含有する場合も、高吸収性ポリマーの坪量が50g/m2以下である拡散層と、を備えた吸収体を用いることにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、本発明は、以下のものを提供する。
(1)本発明の第1の態様は、液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、前記トップシート及び前記バックシートの間に配置される吸収体と、を有する、吸収性物品であって、前記吸収体は、フラッフパルプと高吸収性ポリマーとを含有する吸収性コアと、トウからなる繊維集合体を含有する拡散層と、前記吸収性コア及び前記拡散層を覆うキャリアシートと、を備えており、前記拡散層は、前記吸収性コアの長手方向に沿って設けられており、且つ、前記拡散層は、高吸収性ポリマーを含有しないか、又は、高吸収性ポリマーの坪量が50g/m2以下の範囲で高吸収性ポリマーを含有する、吸収性物品である。
(2)本発明の第2の態様は、前記トウからなる繊維集合体の構成繊維が、セルロースアセテートからなる繊維である、(1)に記載の吸収性物品である。
本発明によれば、吸収速度、特に繰り返しの吸収速度に優れ、身体への追従性、及びクッション性にも優れた吸収性物品を提供することができる。
<吸収性物品>
図1に、本発明の一実施形態の吸収性物品の平面図を示す。図2に、図1のX1−X1断面図を示し、図3に、図1のX2−X2断面図を示す。
図1に、本発明の一実施形態の吸収性物品の平面図を示す。図2に、図1のX1−X1断面図を示し、図3に、図1のX2−X2断面図を示す。
本発明の実施形態に係る吸収性物品1としては、軽失禁パッドが例示されるが、本発明の吸収性物品1はこれに限定されるものではなく、軽失禁ライナー、生理用ナプキン、その他の吸収性物品であってもよい。本発明は、特に軽失禁製品、尿取りパッドに好適に適用できる。
吸収性物品1は、図1〜3に示すように、身体側表面に配置される液透過性のトップシート10と、トップシート10に対向し、衣類側表面に配置される液不透過性のバックシート20と、トップシート10及びバックシート20の間に配置された吸収体30と、を備える。これにより、吸収体30は、トップシート10とバックシート20との間に挟まれた構造となっている。吸収体30は、吸収性コア31と、吸収性コア31の長手方向に沿って設けられた拡散層32と、吸収性コア31及び拡散層32を覆うキャリアシート33と、を備える構造となっている。
本明細書の説明において、吸収性物品1の長手方向とは、吸収性物品1が着用されたときに着用者の前後に亘る方向であり、図中、符号Yで示す方向である。本発明においては、通常、吸収性コア31の長手方向は、吸収性物品1の長手方向と一致し、吸収体30の長手方向と一致する。また、吸収性物品1の幅方向とは、長手方向に対して横又は直交する方向であり、図中、符号Xで示す方向である。さらに、本明細書の説明において、身体側表面とは、各部材の表裏両面のうち、着用時に着用者の肌側に配される面を指し、衣類側表面とは、各部材の表裏両面のうち、着用時に着用者の肌側とは反対側に向けられる面を指す。
吸収性物品1の、長手方向の寸法は100mm以上400mm以下、幅方向の寸法は30mm以上110mm以下、であることが好ましい。吸収性物品1の寸法を上記の範囲に調整することにより、軽失禁パッド、軽失禁ライナー、生理用ナプキン等に適した吸収性物品1を得ることができる。
[トップシート]
トップシート10は、吸収体30に向けて体液を速やかに通過させるものであり、吸収体30を挟んで、バックシート20に対向して配置される。トップシート10は、肌と当接するシートとなることから、柔らかな感触で、肌に刺激を与えないような性質を有する、親水性不織布、開口ポリエチレンフィルム等の開口性フィルム、ウレタンフォーム等の発泡フィルム又はこれらを積層した複合シートから形成される。なお、トップシート10は、単層であっても、複数層積層していてもよく、ドライタッチ性を付与するために多数の透孔が形成されていてもよい。
トップシート10は、吸収体30に向けて体液を速やかに通過させるものであり、吸収体30を挟んで、バックシート20に対向して配置される。トップシート10は、肌と当接するシートとなることから、柔らかな感触で、肌に刺激を与えないような性質を有する、親水性不織布、開口ポリエチレンフィルム等の開口性フィルム、ウレタンフォーム等の発泡フィルム又はこれらを積層した複合シートから形成される。なお、トップシート10は、単層であっても、複数層積層していてもよく、ドライタッチ性を付与するために多数の透孔が形成されていてもよい。
また、上記のような性質を有する親水性不織布としては、ポリプロピレンやポリエチレン等の合成繊維や、レーヨン等の再生繊維、綿等の天然繊維を用いて、サーマルボンド法、エアスルー法、スパンレース法、スパンボンド法等の公知の加工法によって得られたものを用いることができる。
トップシート10の坪量は、加工性及び強度の点から、13g/m2以上40g/m2以下であることが好ましい。トップシート10には、肌への刺激を低減させるために、ローション、酸化防止剤、抗炎症成分、pH調整剤、抗菌剤、保湿剤等を塗布してもよい。
[バックシート]
本発明に用いるバックシート20としては、液不透過性を有し、かつ、遮水性を有するシート材が用いられるが、ムレ防止のために透湿性を有していてもよい。このような特性を有するバックシート20の材料としては、例えば、ポリエチレンシートやポリエチレンラミネート不織布等の厚みの薄いプラスチックシートを挙げることができる。なお、バックシート20の坪量は、加工性及び強度の点から、15g/m2以上60g/m2以下であることが好ましい。
本発明に用いるバックシート20としては、液不透過性を有し、かつ、遮水性を有するシート材が用いられるが、ムレ防止のために透湿性を有していてもよい。このような特性を有するバックシート20の材料としては、例えば、ポリエチレンシートやポリエチレンラミネート不織布等の厚みの薄いプラスチックシートを挙げることができる。なお、バックシート20の坪量は、加工性及び強度の点から、15g/m2以上60g/m2以下であることが好ましい。
なお、図示しないが、バックシート20の衣類側表面には、着用時に下着等に吸収性物品1を固着するための粘着剤層が設けられていてもよい。また、吸収性物品1が粘着剤層を有する場合、粘着剤層を保護するための剥離シートを有していてもよく、この剥離シートは、吸収性物品1の包装シートと部分的に接合されていてもよい。
[吸収体]
本発明の吸収性物品1に用いる吸収体30は、図1〜3(特に図2)に示すように、フラッフパルプと高吸収性ポリマーを含有する吸収性コア31と、トウからなる繊維集合体を含有する拡散層32と、吸収性コア31及び拡散層32を覆うキャリアシート33と、を備えている。拡散層32は、高吸収性ポリマーをさらに含有してもよいが、拡散層32の高吸収性ポリマーの坪量は50g/m2以下の範囲である。拡散層32は、好ましくは吸収性コア31の幅方向の中央部に、吸収性コア31の長手方向に沿って設けられる。
本発明の吸収性物品1に用いる吸収体30は、図1〜3(特に図2)に示すように、フラッフパルプと高吸収性ポリマーを含有する吸収性コア31と、トウからなる繊維集合体を含有する拡散層32と、吸収性コア31及び拡散層32を覆うキャリアシート33と、を備えている。拡散層32は、高吸収性ポリマーをさらに含有してもよいが、拡散層32の高吸収性ポリマーの坪量は50g/m2以下の範囲である。拡散層32は、好ましくは吸収性コア31の幅方向の中央部に、吸収性コア31の長手方向に沿って設けられる。
ここで、吸収性コア31は、フラッフパルプと高吸収性ポリマーを含有するため、それらの優れた吸水性能により、液保持性に優れる。一方、拡散層32は、トウからなる繊維集合体を含有し、高吸収性ポリマーを含有しないか、又は、高吸収性ポリマーを含有する場合も、高吸収性ポリマーの坪量が50g/m2以下の範囲とされていることにより、高吸収性ポリマーの膨潤による、液拡散性の阻害が少なくなり、フラッフパルプと高吸収性ポリマーを含有する吸収性コア31よりも繰り返しの液拡散性が優れる。したがって、このような拡散層32を少なくとも1つ、吸収性コア31の長手方向に沿って設けることにより、吸収速度、特に繰り返し吸収速度に優れ、加えて、柔軟で可撓性に優れたトウからなる繊維集合体の効果により、身体への追従性、クッション性も良好な吸収性物品1を提供することができる。
拡散層32は、吸収性コア31の長手方向(すなわち、吸収性物品1の長手方向)に沿って設けられる。拡散層32は、図1〜3に示すように、吸収性コア31の幅方向の中央部に設けられることが好ましいが、吸収性コア31の幅方向の2つの端部近くに設けてもよい。その場合は、拡散層32を、吸収性コア31の幅方向の2つの端部両方の近傍にそれぞれ設けることが好ましい。
吸収体30は、図1〜3に示すように、1つの拡散層32を備えるものであってもよく、2つ以上の拡散層32を備えるものであってもよい。2つ以上の拡散層32を設ける場合、通常、略平行に、かつ、等間隔に設けることが好ましいが、設けられる2つ以上の拡散層32の大きさ及び形状は、全て同じであってもよいし、異なっていてもよい。
吸収性コア31は、特に限定されないが、通常、操業性の観点から、平面視において、略矩形であることが好ましい。吸収性コア31の寸法、及び厚さは適宜選択されるが、通常、吸収性コア31の長手方向の寸法は95mm以上395mm以下、幅方向の寸法は25mm以上105mm以下であることが好ましく、吸収性コア31の厚さは1.5mm以上5mm以下であることが好ましい。
拡散層32も、通常、平面視において、略矩形であることが好ましいが、その形状は、特に限定されない。拡散層32の寸法、及び厚さも適宜選択することができるが、通常、拡散層32の長手方向の寸法は50mm以上395mm以下、幅方向の寸法は5mm以上30mm以下であることが好ましい。また、拡散層32の長手方向及び幅方向の寸法は、それぞれ、例えば、吸収性コア31の長手方向及び幅方向の寸法に対して、10%以上であることが好ましい。なお、吸収性コア31の長手方向の寸法と、拡散層32の長手方向の寸法は同じであってもよい。
拡散層32は、図2に示すように、吸収性コア31と同じ厚さで形成されていてもよく、図4に示すように、吸収性コア31よりも厚みが薄く形成されていてもよい。拡散層32の厚さは、吸収性コア31の厚さに対して、30%以上100%以下であることが好ましい。但し、拡散層32は、トップシート10側の表面に位置することが好ましい。
(吸収性コア)
上記のとおり、吸収性コア31は、フラッフパルプと高吸収性ポリマーを含有する。
上記のとおり、吸収性コア31は、フラッフパルプと高吸収性ポリマーを含有する。
フラッフパルプとしては、木材パルプ、合成繊維、ポリマー繊維、非木材パルプ等を綿状に解繊したものを挙げることができる。吸収性コア31に含まれるフラッフパルプの坪量は、通常、80g/m2以上250g/m2以下であることが好ましい。
高吸収性ポリマーとしては、体液を吸収し、かつ、逆流を防止できるものであれば特に制限はなく、ポリアクリル酸ナトリウム系、ポリアスパラギン酸塩系、(デンプン−アクリル酸)グラフト共重合体、(アクリル酸−ビニルアルコール)共重合体、(イソブチレン−無水マレイン酸)共重合体及びそのケン化物等の材料から形成されたものを使用することができる。これらの中でも、重量当たりの吸収量の観点から、ポリアクリル酸ナトリウム系が好ましい。高吸収性ポリマーの坪量は、通常、フラッフパルプの坪量に対して0倍を超え、2倍以下であることが好ましく、0倍を超え、1倍以下であることがより好ましい。
(拡散層)
上記のとおり、拡散層32は、トウからなる繊維集合体を含有し、高吸収性ポリマーをさらに含有していてもよい。但し、拡散層32の高吸収性ポリマーの坪量は50g/m2以下の範囲である。
上記のとおり、拡散層32は、トウからなる繊維集合体を含有し、高吸収性ポリマーをさらに含有していてもよい。但し、拡散層32の高吸収性ポリマーの坪量は50g/m2以下の範囲である。
拡散層32の高吸収性ポリマーとしては、吸収性コア31の高吸収性ポリマーとして上記した材料から形成されたものを使用することができる。
トウからなる繊維集合体は、トウを開繊した長繊維フィラメントの集合体であり、長繊維の配向方向が揃うように収束されている。本発明においては、長繊維の配向方向が、吸収性コア31の長手方向となるように、配置することが好ましい。例えば、連続フィラメントのトウを開繊し、適当な長さに切断することで、長繊維の束から構成された繊維集合体を製造することができる。
トウからなる繊維集合体の基材としては、綿等に由来する天然セルロース、レーヨン等の再生セルロース、セルロースアセテート、ポリエチレン、ポリプロピレン、PET等を用いることができ、これらの中でも、綿等に由来する天然セルロース、レーヨン等の再生セルロース、セルロースアセテートを用いることが好ましく、嵩高さを得やすく、吸収体30に柔軟性及び可撓性を付与できる、セルロースアセテートを用いることがより好ましい。
また、トウからなる繊維集合体の繊度は、特に限定されないが、例えば、0.1dtex以上10dtex以下とすることができる。
また、特に、トウからなる繊維集合体に高吸収性ポリマーを担持させる場合は、トウからなる繊維集合体において、繊維間の絡みが弱いため、絡みを融着して固定させる目的で、バインダーを用いることが好ましい。バインダーとしては、トリアセチン等を用いることができる。
トウからなる繊維集合体の坪量は、通常、20g/m2以上150g/m2以下であることが好ましい。
本発明において、拡散層32の、トウからなる繊維集合体に付与(担持)される高吸収性ポリマーの坪量は、50g/m2以下であり、0g/m2であってもよい。高吸収性ポリマーの坪量が上記範囲であることにより、吸水後の高吸収性ポリマーの膨潤による液拡散性の低下を防ぐことができる。高吸収性ポリマーの坪量が50g/m2を超えると、吸水後に、ポリマーの膨潤によるブロッキングが生じ、吸収速度が低下するため好ましくない。拡散層32の高吸収性ポリマーの坪量は、0g/m2以上20g/m2以下であることがより好ましい。また、拡散層32の高吸収性ポリマーの坪量は、トウからなる繊維集合体の坪量に対して、0.3倍以下であることが好ましい。
(キャリアシート)
キャリアシート33は、吸収性コア31及び拡散層32の全体を包むように覆っていてもよいし、上下から挟持するように覆っていてもよい。キャリアシート33が吸収性コア31及び拡散層32を覆うことにより、吸収性コア31及び拡散層32の形状を維持することができ、加えて、高吸収性ポリマーが吸収体30の外へ漏れることを防止することができる。
キャリアシート33は、吸収性コア31及び拡散層32の全体を包むように覆っていてもよいし、上下から挟持するように覆っていてもよい。キャリアシート33が吸収性コア31及び拡散層32を覆うことにより、吸収性コア31及び拡散層32の形状を維持することができ、加えて、高吸収性ポリマーが吸収体30の外へ漏れることを防止することができる。
キャリアシート33としては、ティシュ、吸収紙、スパンボンド不織布やエアレイド不織布等の親水性不織布を挙げることができ、液拡散性、保水性、コストの観点からティシュを用いることが好ましく、キャリアシート33の坪量は、強度と装着感の観点から、10g/m2以上40g/m2以下とすることが好ましく、15g/m2以上20g/m2以下とすることがより好ましい。
[立体ギャザー]
吸収性物品1の身体側表面には、立体ギャザーが設けられていることが好ましい(図示しない)。この立体ギャザーは、トップシート10とともに体液の閉じ込め空間を形成し、体液の漏れを防止できるようになっている。立体ギャザーは、立体ギャザーシートと、立体ギャザーシートの自由端部に沿って配された伸縮性弾性部材と、を備えていることが好ましい。伸縮性弾性部材としては、天然ゴム、合成ゴム、及びポリウレタン等からなる、糸状、紐状、平型形状のものを適宜使用することができる。
吸収性物品1の身体側表面には、立体ギャザーが設けられていることが好ましい(図示しない)。この立体ギャザーは、トップシート10とともに体液の閉じ込め空間を形成し、体液の漏れを防止できるようになっている。立体ギャザーは、立体ギャザーシートと、立体ギャザーシートの自由端部に沿って配された伸縮性弾性部材と、を備えていることが好ましい。伸縮性弾性部材としては、天然ゴム、合成ゴム、及びポリウレタン等からなる、糸状、紐状、平型形状のものを適宜使用することができる。
<吸収性物品の製造方法>
吸収性物品1の製造方法としては、特に限定はなく、従来公知の方法を採用することができ、例えば、吸収性コア31と、吸収性コア31の長手方向に沿って設けられた拡散層32とがキャリアシート33で覆われた吸収体30を用意し、次いで、衣類側から、バックシート20、吸収体30、トップシート10の順に積層し、トップシート10とバックシート20とを一部又は全周に亘ってホットメルト接着剤やヒートエンボス、超音波エンボス、高周波エンボス等を用いて固定することで製造することができる。そして、これを包装体に個別包装した後、長手方向に3つ折りにして折り畳めばよい。
吸収性物品1の製造方法としては、特に限定はなく、従来公知の方法を採用することができ、例えば、吸収性コア31と、吸収性コア31の長手方向に沿って設けられた拡散層32とがキャリアシート33で覆われた吸収体30を用意し、次いで、衣類側から、バックシート20、吸収体30、トップシート10の順に積層し、トップシート10とバックシート20とを一部又は全周に亘ってホットメルト接着剤やヒートエンボス、超音波エンボス、高周波エンボス等を用いて固定することで製造することができる。そして、これを包装体に個別包装した後、長手方向に3つ折りにして折り畳めばよい。
以上、本発明を、実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記の実施形態の範囲には限定されないことは言うまでもなく、上記実施形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。また、そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
1 吸収性物品
10 トップシート
20 バックシート
30 吸収体
31 吸収性コア
32 拡散層
33 キャリアシート
10 トップシート
20 バックシート
30 吸収体
31 吸収性コア
32 拡散層
33 キャリアシート
Claims (2)
- 液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、前記トップシート及び前記バックシートの間に配置される吸収体と、を有する、吸収性物品であって、
前記吸収体は、フラッフパルプと高吸収性ポリマーとを含有する吸収性コアと、トウからなる繊維集合体を含有する拡散層と、前記吸収性コア及び前記拡散層を覆うキャリアシートと、を備えており、
前記拡散層は、前記吸収性コアの長手方向に沿って設けられており、且つ、
前記拡散層は、高吸収性ポリマーを含有しないか、又は、高吸収性ポリマーの坪量が50g/m2以下の範囲で高吸収性ポリマーを含有する、吸収性物品。 - 前記トウからなる繊維集合体の構成繊維が、セルロースアセテートからなる繊維である、請求項1に記載の吸収性物品。
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