JP2019206808A - 扉の改修方法、及び扉 - Google Patents
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Abstract
Description
まず、実施の形態の基本的概念について説明する。実施の形態は、概略的に、建物の開口部に既設されている扉を改修するための改修方法、及び扉に関するものである。
次に、実施の形態の具体的内容について説明する。
まず、実施の形態1に係る扉の改修方法、及び扉について説明する。この実施の形態1は、後述の当接部を後述の開閉体に設ける形態である。
最初に、実施の形態1に係る扉の構成について説明する。以下の説明では、図1のX方向を扉の左右方向(−X方向を扉の左方向、+X方向を扉の右方向)、図2のY方向を扉の前後方向(+Y方向を扉の前方向(建物の屋外側の方向)、−Y方向を扉の後方向(建物の屋内側の方向))、図1のZ方向を扉の上下方向(+Z方向を扉の上方向、−Z方向を扉の下方向)と称する。図1に示すように、この扉1は、建物の躯体2(具体的には、建物の壁部)に形成された開口部3に設けられたものであり、且つ後述の改修前扉101の一部が改修されたものであり、概略的に、既存枠体10、新規開閉体20、取付補助材30、及び新規ヒンジ部40を備えている。ただし、扉1に関する特記しない構成については、従来と同様であるものとして説明を省略する。
既存枠体10は、開口部3の周縁に設置される枠体である。この既存枠体10は、図1、図2に示すように、鋼製(一例として、スチール、ステンレス等)の左右一対の長尺な縦枠材11、12及び上下一対の長尺な横枠材13、14を備えている。これら縦枠材11、12及び横枠材13、14は、それぞれ躯体2に対して固定されており、相互に組み合わせられることによって、正面形状が略矩形環状となるように形成されている。以下では、必要に応じて、左右一対の縦枠材11、12のうち、開口部3の戸尻側に位置する縦枠材11を「戸尻側縦枠材11」と称し、開口部3の戸先側に位置する縦枠材12を「戸先側縦枠材12」と称する。また、上下一対の横枠材13、14のうち、開口部3の上方側に位置する横枠材13を「上側横枠材13」と称し、開口部3の下方側に位置する横枠材14を「くつずり横枠材14」と称する。なお、上述した「戸尻側縦枠材11」は、特許請求の範囲における「戸尻側枠材」に対応する。
図1に戻り、新規開閉体20は、開口部3を開閉するための平板状の開閉体であり、図1、図2に示すように、開閉体枠21、屋外側表面材22、屋内側表面材23、及び芯材(図示省略)を備えている。
開閉体枠21は、新規開閉体20の剛性を主として担うものである。この開閉体枠21は、複数の鋼製の枠材(一例として、断面形状がコ字状である長尺な鋼製の枠材)を組み合わせることによって、正面形状が矩形環状となるように形成されており、具体的には、左右一対の縦枠材及び上下一対の横枠材から構成されている。このうち、左右一対の縦枠材は、長手方向の長さが相互に略同一となるように形成されており、上下方向に略沿うように配置されている。また、上下一対の横枠材は、長手方向の長さが相互に略同一となるように形成されており、左右方向に略沿うように配置されている。
屋外側表面材22及び屋内側表面材23は、開閉体枠21及び芯材を覆うためのものである。これら屋外側表面材22及び屋内側表面材23は、例えば公知の表面材(一例として、鋼製の化粧板)等を用いて構成され、図2に示すように、開閉体枠21及び芯材を覆うように設けられており、具体的には、開閉体枠21及び芯材を建物の屋外側及び屋内側から挟むように配置され、開閉体枠21及び芯材に対して接着剤等によって固定されている。
芯材は、新規開閉体20の内部に充填されるものである。この芯材は、例えば公知の芯材等を用いて構成されてり、開閉体枠21、屋外側表面材22、及び屋内側表面材23によって囲繞された空間内に充填されている。
図1に戻り、また、図1に示すように、新規開閉体20の戸先側には、ユーザが新規開閉体20の開閉操作を行うための把手部24と、新規開閉体20を施錠するための施錠装置25と、施錠装置25による施錠の有無に関わらず、全閉状態の位置に新規開閉体20を維持するためのラッチ(図示省略)とが設けられている。また、新規開閉体20における建物の屋内側の上方には、新規開閉体20が開かれた場合に、新規開閉体20を安全な速度で自動的に閉じるためのものであると共に、新規開閉体20の回動状態が全開状態以上の状態になることを規制するためのドアクローザ(図示省略)が設けられている。
取付補助材30は、既存枠体10(具体的には、戸尻側縦枠材11)に新規ヒンジ部40を取り付けるためのものである。この取付補助材30は、例えば鋼製の板状体にて形成されており、図1、図2に示すように、戸尻側縦枠材11における内縁側の側面に設けられ、戸尻側縦枠材11に対して固定具31によって固定されている。
図1に戻り、新規ヒンジ部40は、新規開閉体20を戸尻側縦枠材11に対して回動自在に軸支するためのヒンジ部である。この新規ヒンジ部40は、例えば公知の丁番(一例として、面付け式の旗丁番等)を用いて構成されており、図1に示すように、新規開閉体20の戸尻側の端部(図1では、右端部)において、相互に間隔を隔てて上下方向に沿って複数並設されており、新規開閉体20及び戸尻側縦枠材11に対して固定具41によって取り付けられている。この固定具41の取付方法については、実施の形態1では、図3に示すように、取付補助材30の固定具31の固定位置及び後述する既存ヒンジ部120の固定具の固定位置と重複しない位置に取り付けている。
図1に戻り、次に、既存枠体10の戸尻側縦枠材11及び戸先側縦枠材12の構成の詳細について説明する。ただし、これら戸尻側縦枠材11及び戸先側縦枠材12は、特記する場合を除いて、任意の形状、方法、及び材質で製造することができる。実施の形態1において、図1、図2に示すように、戸尻側縦枠材11及び戸先側縦枠材12の各々は、縦枠材本体11a、固定材11b、及び既存気密部11cを備えている。また、戸尻側縦枠材11は、これらの構成要素に加えて、図4に示す裏板11fをさらに備えている。
図1に戻り、次に、既存枠体10の上側横枠材13及びくつずり横枠材14の構成の詳細について説明する。ただし、上側横枠材13及びくつずり横枠材14は、特記する場合を除いて、任意の形状、方法、及び材質で製造することができる。実施の形態1において、図1に示すように、上側横枠材13及びくつずり横枠材14の各々は、横枠材本体13a、固定材(図示省略)、及び既存気密部(図示省略)を備えている。
図2に戻り、次に、改修後扉1の気密構造について説明する。この改修後扉1は、全閉状態において、当該改修後扉1の気密性を高めるための気密構造を備えている。そして、この気密構造の特徴については、実施の形態1では、図2に示すように、新規開閉体20に当接部50が設けられている。
続いて、扉の改修方法について説明する。図2、図4から図6に示すように、改修前に開口部3に既設されている図4の扉101(以下、「改修前扉101」と称する)を図2の改修後扉1に改修する改修方法は、撤去工程、修繕工程、第1取付工程、第2取付工程、及び塗装工程を含んでいる。
まず、撤去工程について説明する。撤去工程は、図5に示すように、改修前扉101の既存開閉体110及び既存ヒンジ部120を撤去する工程である。具体的には、まず、略全開状態において既存開閉体110を上方に持ち上げることで、既存開閉体110を既存ヒンジ部120の一部(具体的には、戸尻側縦枠材11に取り付けられる部分)から取り外す。そして、上記既存ヒンジ部120の一部に取り付けられた固定具を取り外すことで、既存ヒンジ部120を戸尻側縦枠材11から取り外すことにより、撤去する。ただし、これに限らず、例えば、略全開状態において既存ヒンジ部120に取り付けられた固定具を取り外すことで、既存開閉体110及び既存ヒンジ部120を戸尻側縦枠材11から同時に取り外すことにより、撤去してもよい(特に、開口部3の上方に庇がある場合には有効である)。
次に、修繕工程について説明する。修繕工程は、撤去工程の後に、戸尻側縦枠材11を修繕するための工程である。具体的には、戸尻側縦枠材11に設けられた挿通孔であって、既存ヒンジ部120の一部(具体的には、裏板11fに取り付けられる部分)を戸尻側縦枠材11の内部に挿通させるための挿通孔(図示省略)を、図示しない塞ぎ材(一例として、パテ材又はシール材等)で塞ぐことにより、修繕する。
次いで、第1取付工程について説明する。第1取付工程は、修繕工程の後に、取付補助材30を戸尻側縦枠材11に取り付ける工程である。具体的には、図6に示すように、工場等で製造された取付補助材30であって、取付補助材30の上下方向の長さが戸尻側縦枠材11の長手方向の全長と略同一である取付補助材30を戸尻側縦枠材11の内縁側の側面に当接させた状態で、この取付補助材30を戸尻側縦枠材11に対して固定具31によって固定することにより、取り付ける。これにより、取付補助材30を戸尻側縦枠材11に対して比較的強固に固定できると共に、新規ヒンジ部40の取付位置の自由度を高めることができ、取付補助材30や新規ヒンジ部40の設置性を向上させることができる。
次に、第2取付工程について説明する。第2取付工程は、図2に示すように、第1取付工程の後に、新規ヒンジ部40を取付補助材30を介して戸尻側縦枠材11に取り付け、且つ新規開閉体20を新規ヒンジ部40に取り付けると共に、新規開閉体20に当接部50を設けることで、全閉状態において当該当接部50と戸尻側既存気密部11cとの当接により戸尻側縦枠材11と新規開閉体20との相互間の気密性を高めることを可能とする工程である。具体的には、まず、新規ヒンジ部40を、戸尻側縦枠材11に取り付けられる部分(以下、「新規ヒンジ部40の一部」と称する)と、新規開閉体20に取り付けられる部分(以下、「新規ヒンジ部40の他の一部」と称する)とに分解する。次に、新規ヒンジ部40の一部を取付補助材30に当接させた状態で、この新規ヒンジ部40の一部を取付補助材30及び戸尻側縦枠材11に対して固定具41によって固定する。次いで、工場等で製造された新規開閉体20であって、屋内側表面材23の一部を折り返すことで形成された当接部50を有する新規開閉体20に新規ヒンジ部40の他の一部を当接させた状態で、この新規ヒンジ部40の他の一部を新規開閉体20に対して固定具41によって固定する。そして、新規ヒンジ部40の他の一部が新規ヒンジ部40の一部に差し込まれるように、上記新規開閉体20を持ち上げ且つ持ち下げることにより、取り付けてもよい。あるいは、これに限らず、例えば、まず、新規ヒンジ部40を分解することなく、新規ヒンジ部40の一部を取付補助材30に当接させた状態で、この新規ヒンジ部40の一部を取付補助材30及び戸尻側縦枠材11に対して固定具41によって固定する。そして、上記工場等で製造された新規開閉体20を新規ヒンジ部40の他の一部に当接させた状態で、この新規開閉体20を新規ヒンジ部40の他の一部に対して固定具41によって固定することにより、取り付けてもよい(特に、開口部3の上方に庇がある場合には有効である)。なお、新規ヒンジ部40を戸尻側縦枠材11に取り付ける際に、取付補助材30を用いることなく、戸尻側縦枠材11の裏板11fのみを用いることも考えられるが、既存枠体10が躯体2に取り付けられている状態では、裏板11fの設置位置を確認することが難しいため、新規ヒンジ部40を裏板11fに取り付けることが困難になることから、実施の形態1では、取付補助材30を用いることにしている。
続いて、塗装工程について説明する。塗布乾燥工程は、第2取付工程の後に、既存枠体10を塗装するための工程である。具体的には、戸尻側縦枠材11の外表面のうち、修繕工程において塞ぎ材が取り付けられた部分及びその近傍部分に公知の塗装材(図示省略)を塗布した後に、所定時間経過するまで乾燥させることにより、塗装する。
このように実施の形態1によれば、撤去工程の後に、戸尻側縦枠材11の内縁側の側面に設けられる取付補助材30を戸尻側縦枠材11に取り付ける第1取付工程と、第1取付工程の後に行われる第2取付工程であって、撤去工程において既存開閉体110及び既存ヒンジ部120が撤去された場合には、新規ヒンジ部40を取付補助材30を介して戸尻側縦枠材11に取り付け、且つ新規開閉体20を新規ヒンジ部40に取り付けると共に、戸尻側既存気密部11cに向けて突出した当接部50を新規開閉体20に設けることで、全閉状態において当該当接部50と戸尻側既存気密部11cとの当接により戸尻側縦枠材11と新規開閉体20との相互間の気密性を高めることを可能とする第2取付工程と、を含むので、新規ヒンジ部40を強固に固定できると共に、全閉状態において当接部50によって戸尻側縦枠材11と新規開閉体20との相互間の気密性を確保することができ、改修後扉1が少なくとも改修前扉101と同等の使用性を維持することが可能となる。
次に、実施の形態2に係る扉の改修方法、及び扉について説明する。この実施の形態2は、当接部を後述の新規気密部に設ける形態である。ただし、この実施の形態2の構成は、特記する場合を除いて、実施の形態1の構成と略同一であり、実施の形態1の構成と略同一の構成についてはこの実施の形態1で用いたものと同一の符号及び/又は名称を必要に応じて付して、その説明を省略する。
最初に、実施の形態2に係る扉の構成について説明する。実施の形態2に係る扉201(以下、「改修後扉201」と称する)は、開口部3に設けられるものであり、且つ図4の改修前扉101の一部が改修されたものであり、図7に示すように、実施の形態1に係る改修後扉1とほぼ同様に構成されている。ただし、既存枠体10及び気密構造の構成の詳細については、下記に示す工夫が施されている。
次に、既存枠体10の構成の詳細について説明する。
次に、改修後扉201の気密構造について説明する。この気密構造の特徴については、実施の形態2では、図7、図8に示すように、戸尻側新規気密部210に当接部220が設けられている。
続いて、扉の改修方法について説明する。図4、図7、図9、図10に示すように、図4に示す改修前扉101を図7の改修後扉201に改修する改修方法は、撤去工程、修繕工程、第1取付工程、第2取付工程、及び塗装工程を含んでいる。なお、修繕工程、第1取付工程、及び塗装工程は、実施の形態1に係る修繕工程、第1取付工程、及び塗装工程とそれぞれ略同様に行われるので、以下では、その説明を省略する。
まず、撤去工程について説明する。撤去工程は、図9に示すように、改修前扉101の既存開閉体110、既存ヒンジ部120、及び戸尻側既存気密部11cを含む既存気密部を撤去する工程である。具体的には、実施の形態1に係る撤去工程と同様に、既存開閉体110及び既存ヒンジ部120を撤去した後に、既存枠体10から各種の既存気密部のすべてを取り外すことにより、撤去する。
次に、第2取付工程について説明する。第2取付工程は、図7に示すように、取付補助材30を取り付ける図10の第1取付工程が行われた後に、新規ヒンジ部40を取付補助材30を介して戸尻側縦枠材11に取り付け、新規開閉体20を新規ヒンジ部40に取り付け、且つ、戸尻側新規気密部210を戸尻側縦枠材11に取り付けると共に、新規開閉体20又は戸尻側新規気密部210のいずれか一方に向けて突出した当接部220を新規開閉体20又は戸尻側新規気密部210のいずれか他方に設けることで、全閉状態において当該当接部220と新規開閉体20又は戸尻側新規気密部210との当接により戸尻側縦枠材11と新規開閉体20との相互間の気密性を高めることを可能とする工程である。具体的には、まず、工場等で製造された各種の新規気密部(具体的には、新規開閉体20に向けて突出した当接部220と一体形成された戸尻側新規気密部210を含む各種の新規気密部)を既存枠体10に形成された対応する気密凹部にそれぞれ埋設する。そして、実施の形態1に係る第2取付工程と同様に、新規ヒンジ部40を取付補助材30を介して戸尻側縦枠材11に取り付けると共に、新規開閉体20を新規ヒンジ部40に取り付ける。
このように実施の形態2によれば、撤去工程の後に、戸尻側縦枠材11の内縁側の側面に設けられる取付補助材30を戸尻側縦枠材11に取り付ける第1取付工程と、第1取付工程の後に行われる第2取付工程であって、撤去工程において既存開閉体110、既存ヒンジ部120、及び戸尻側既存気密部11cが撤去された場合には、新規ヒンジ部40を取付補助材30を介して戸尻側縦枠材11に取り付け、新規開閉体20を新規ヒンジ部40に取り付け、且つ、戸尻側新規気密部210を戸尻側縦枠材11に取り付けると共に、新規開閉体20に向けて突出した当接部220を戸尻側新規気密部210に設けることで、全閉状態において当該当接部220と新規開閉体20との当接により戸尻側縦枠材11と新規開閉体20との相互間の気密性を高めることを可能とする第2取付工程と、を含むので、実施の形態1に係る扉の改修方法と同様に、新規ヒンジ部40を強固に固定できると共に、全閉状態において当接部220によって戸尻側縦枠材11と新規開閉体20との相互間の気密性を確保することができ、改修後扉201が少なくとも改修前扉101と同等の使用性を維持することが可能となる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、前記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、前記に記載されていない課題を解決したり、前記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。
実施の形態や図面において例示した構成要素に関して、形状、数値、又は複数の構成要素の構造若しくは時系列の相互関係については、本発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。
上記実施の形態1、2では、改修前扉101の構成が、改修後扉の構成と異なるものしてと説明したが、これに限らず、改修後扉の構成と同一のものであってもよい。
上記実施の形態1、2では、取付補助材30が鋼製であると説明したが、これに限らず、例えば、樹脂製、又は木製であってもよい。
上記実施の形態1、2では、既存ヒンジ部120が丁番であると説明したが、これに限らず、例えば、ピボットヒンジであってもよい。
上記実施の形態1では、当接部50が新規開閉体20と一体に形成されていると説明したが、これに限らず、例えば、新規開閉体20とは別体に形成され、新規開閉体20に対して固定具等によって固定されてもよい。また、上記実施の形態2では、当接部220が戸尻側新規気密部210と一体に形成されていると説明したが、これに限らず、例えば、戸尻側新規気密部210とは別体に形成され、戸尻側新規気密部210に対して固定具等によって固定されてもよい。
また、上記実施の形態1、2では、修繕工程及び塗装工程が行われると説明したが、これに限らず、例えば、修繕工程及び塗装工程を省略してもよい。
付記1の扉の改修方法は、建物の開口部に既設されている扉であり、前記開口部の周縁に設けられた既存枠体と、前記既存枠体に取り付けられた既存ヒンジ部によって回動自在に軸支された既存開閉体と、前記既存枠体を構成する長尺な枠材のうち戸尻側に位置する戸尻側枠材に設けられた既存気密部であり、前記戸尻側枠材と前記既存開閉体との相互間の気密性を高めるための既存気密部と、を備える扉を改修するための改修方法であって、前記既存開閉体及び前記既存ヒンジ部を撤去し、又は前記既存開閉体、前記既存ヒンジ部、及び前記既存気密部を撤去する撤去工程と、前記撤去工程の後に、前記戸尻側枠材の内縁側の側面に設けられる取付補助材であって、前記既存ヒンジ部に代えて新設される新規ヒンジ部を取り付けるための取付補助材を前記戸尻側枠材に取り付ける第1取付工程と、前記第1取付工程の後に行われる第2取付工程であって、前記撤去工程において前記既存開閉体及び前記既存ヒンジ部が撤去された場合には、前記既存ヒンジ部に代えて新設される新規ヒンジ部を前記取付補助材を介して前記戸尻側枠材に取り付け、且つ前記既存開閉体に代えて新設される新規開閉体を前記新規ヒンジ部に取り付けると共に、前記既存気密部に向けて突出した当接部を前記新規開閉体に設けることで、前記新規開閉体によって前記開口部を全閉した全閉状態において当該当接部と前記既存気密部との当接により前記戸尻側枠材と前記新規開閉体との相互間の気密性を高めることを可能とし、前記撤去工程において前記既存開閉体、前記既存ヒンジ部、及び前記既存気密部が撤去された場合には、前記新規ヒンジ部を前記取付補助材を介して前記戸尻側枠材に取り付け、前記新規開閉体を前記新規ヒンジ部に取り付け、且つ、前記既存気密部に代えて新設される新規気密部を前記戸尻側枠材に取り付けると共に、前記新規開閉体又は前記新規気密部のいずれか一方に向けて突出した当接部を前記新規開閉体又は前記新規気密部のいずれか他方に設けることで、前記全閉状態において当該当接部と前記新規開閉体又は前記新規気密部との当接により前記戸尻側枠材と前記新規開閉体との相互間の気密性を高めることを可能とする、第2取付工程と、を含む。
付記1に記載の扉の改修方法によれば、撤去工程の後に、戸尻側枠材の内縁側の側面に設けられる取付補助材を戸尻側枠材に取り付ける第1取付工程と、第1取付工程の後に行われる第2取付工程であって、撤去工程において既存開閉体及び既存ヒンジ部が撤去された場合には、新規ヒンジ部を取付補助材を介して戸尻側枠材に取り付け、且つ新規開閉体を新規ヒンジ部に取り付けると共に、既存気密部に向けて突出した当接部を新規開閉体に設けることで、全閉状態において当該当接部と既存気密部との当接により戸尻側枠材と新規開閉体との相互間の気密性を高めることを可能とし、撤去工程において既存開閉体、既存ヒンジ部、及び既存気密部が撤去された場合には、新規ヒンジ部を取付補助材を介して戸尻側枠材に取り付け、新規開閉体を新規ヒンジ部に取り付け、且つ、新規気密部を戸尻側枠材に取り付けると共に、新規開閉体又は新規気密部のいずれか一方に向けて突出した当接部を新規開閉体又は新規気密部のいずれか他方に設けることで、全閉状態において当該当接部と新規開閉体又は新規気密部との当接により戸尻側枠材と新規開閉体との相互間の気密性を高めることを可能とする、第2取付工程と、を含むので、新規ヒンジ部を強固に固定できると共に、全閉状態において当接部によって戸尻側枠材と新規開閉体との相互間の気密性を確保することができ、改修後の扉が少なくとも改修前の扉と同等の使用性を維持することが可能となる。
2 躯体
3 開口部
10 既存枠体
11 縦枠材、戸尻側縦枠材
11a 縦枠材本体
11b 固定材
11c 既存気密部、戸尻側既存気密部
11d 凹部
11e 気密凹部
11f 裏板
12 縦枠材、戸先側縦枠材
13 横枠材、上側横枠材
13a 横枠材本体
14 横枠材、くつずり横枠材
20 新規開閉体
21 開閉体枠
22 屋外側表面材
23 屋内側表面材
24 把手部
25 施錠装置
30 取付補助材
31 固定具
40 新規ヒンジ部
41 固定具
50 当接部
101 扉、改修前扉
110 既存開閉体
111 補助板
120 既存ヒンジ部
201 扉、改修後扉
210 新規気密部、戸尻側新規気密部
220 当接部
CL 当接部の先端から基端までの長さ
Claims (6)
- 建物の開口部に既設されている扉であり、
前記開口部の周縁に設けられた既存枠体と、
前記既存枠体に取り付けられた既存ヒンジ部によって回動自在に軸支された既存開閉体と、
前記既存枠体を構成する長尺な枠材のうち戸尻側に位置する戸尻側枠材に設けられた既存気密部であり、前記戸尻側枠材と前記既存開閉体との相互間の気密性を高めるための既存気密部と、を備える扉を改修するための改修方法であって、
前記既存開閉体及び前記既存ヒンジ部を撤去し、又は前記既存開閉体、前記既存ヒンジ部、及び前記既存気密部を撤去する撤去工程と、
前記撤去工程の後に、前記戸尻側枠材の内縁側の側面に設けられる取付補助材であって、前記既存ヒンジ部に代えて新設される新規ヒンジ部を取り付けるための取付補助材を前記戸尻側枠材に取り付ける第1取付工程と、
前記第1取付工程の後に行われる第2取付工程であって、
前記撤去工程において前記既存開閉体及び前記既存ヒンジ部が撤去された場合には、前記既存ヒンジ部に代えて新設される新規ヒンジ部を前記取付補助材を介して前記戸尻側枠材に取り付け、且つ前記既存開閉体に代えて新設される新規開閉体を前記新規ヒンジ部に取り付けると共に、前記既存気密部に向けて突出した当接部を前記新規開閉体に設けることで、前記新規開閉体によって前記開口部を全閉した全閉状態において当該当接部と前記既存気密部との当接により前記戸尻側枠材と前記新規開閉体との相互間の気密性を高めることを可能とし、
前記撤去工程において前記既存開閉体、前記既存ヒンジ部、及び前記既存気密部が撤去された場合には、前記新規ヒンジ部を前記取付補助材を介して前記戸尻側枠材に取り付け、前記新規開閉体を前記新規ヒンジ部に取り付け、且つ、前記既存気密部に代えて新設される新規気密部を前記戸尻側枠材に取り付けると共に、前記新規開閉体又は前記新規気密部のいずれか一方に向けて突出した当接部を前記新規開閉体又は前記新規気密部のいずれか他方に設けることで、前記全閉状態において当該当接部と前記新規開閉体又は前記新規気密部との当接により前記戸尻側枠材と前記新規開閉体との相互間の気密性を高めることを可能とする、第2取付工程と、
を含む扉の改修方法。 - 前記当接部の先端から基端までの長さを、前記取付補助材の厚さと略同一とした、
請求項1に記載の扉の改修方法。 - 前記新規開閉体に設けられる前記当接部は、前記新規開閉体を構成する表面材の一部を折り返すことにより形成される、
請求項1又は2に記載の扉の改修方法。 - 前記第1取付工程においては、前記取付補助材を前記戸尻側枠材の長手方向の全長にわたって設ける、
請求項1から3のいずれか一項に記載の扉の改修方法。 - 前記既存ヒンジ部は、丁番又はピボットヒンジであり、
前記新規ヒンジ部は、丁番である、
請求項1から4のいずれか一項に記載の扉の改修方法。 - 建物の開口部に設けられる扉であって、
前記開口部の周縁に設けられた枠体と、
前記枠体を構成する長尺な枠材のうち戸尻側に位置する戸尻側枠材における内縁側の側面に設けられた取付補助材であって、前記枠体にヒンジ部を取り付けるための取付補助材と、
前記ヒンジ部によって回動自在に軸支された開閉体と、
前記戸尻側枠材に設けられた気密部であり、前記戸尻側枠材と前記開閉体との相互間の気密性を高めるための気密部と、
少なくとも前記気密部に設けられた当接部であって、前記開閉体によって前記開口部を全閉した全閉状態において当該当接部と前記開閉体との当接により前記戸尻側枠材と前記開閉体との相互間の気密性を高めることを可能にする当接部と、
を備えた扉。
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