JP2019206463A - オゾンガスの製造方法及びオゾン溶解水の製造方法 - Google Patents

オゾンガスの製造方法及びオゾン溶解水の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】オゾンガスを高い濃度で生成することができるオゾンガスの製造方法を提供する。【解決手段】ガス流路10と紫外線光源11を有するオゾン発生器1を準備する第1工程と、酸素を含むガスを加圧した圧縮ガスをガス流路10に流通させる第2工程と、紫外線光源11によって圧縮ガスに紫外線を照射する第3工程と、を含み、ガス流路10内における圧縮ガスの絶対圧力は、0.2MPa以上である。【選択図】図2

Description

本発明は、オゾンガスを製造する方法及びオゾン溶解水を製造する方法に関するものである。
オゾンは、強い酸化力を有するため、殺菌、ウイルスの不活化、脱臭、脱色、有機物の除去等に利用することができる。
オゾンを生成する方法として、オゾン源である酸素を含む原料ガスに紫外線を照射し、原料ガス中の酸素に紫外線を吸収させることによりオゾン生成反応を生じさせ、オゾンを発生させることが知られている(例えば、特許文献1、2参照)。
特開2017−43513号公報 特開2018−20939号公報
しかしながら、特許文献1および2のような方法では、高い濃度のオゾンガスを得ることは困難である。酸素への紫外線照射によるオゾンガス生成において、高い濃度のオゾンガスを得るためには、紫外線を効率よく酸素に照射する必要がある。
また、殺菌や消臭等を目的として、オゾンガスを水に溶解させたオゾン溶解水を用いることがある。しかし、特許文献1および2のような方法で生成したオゾンガスを溶解させた水では十分な殺菌や消臭等の効果を得ることができないという問題もある。十分な効果を持つオゾン溶解水とするためには、高濃度のオゾンガスを用いる必要がある。
本発明の目的は、以上の事情に基づき、オゾンガスを高い濃度で生成することができるオゾンガスの製造方法、およびこの製造方法により得られたオゾンガスを用いたオゾン溶解水の製造方法を提供することにある。
前記課題を解決することができた本発明のオゾンガスの製造方法は、ガス流路と紫外線光源を有するオゾン発生器を準備する第1工程と、酸素を含むガスを加圧した圧縮ガスをガス流路に流通させる第2工程と、紫外線光源によって圧縮ガスに紫外線を照射する第3工程と、を含み、ガス流路内における圧縮ガスの絶対圧力は、0.2MPa以上であることを特徴とするものである。
上記発明のオゾンガスの製造方法において、ガスは、空気であることが好ましい。
上記発明のオゾンガスの製造方法において、オゾン発生器は、透光性材料を含み、一方の端部が閉止され、他方の端部が開放されている紫外線光源保護管と、非透光性材料を含む筒管を有しており、紫外線光源は、紫外線光源保護管の内方に配置されており、紫外線光源保護管は、筒管の内方に配置されており、紫外線光源保護管と筒管との間にガス流路を有し、ガス流路において、圧縮ガス供給口は、紫外線光源保護管の一方端部側にあり、オゾンガス排出口は、紫外線光源保護管の他方端部側にあることが好ましい。
上記発明のオゾンガスの製造方法において、紫外線光源は、第1電極と第2電極を有しており、第1電極から第2電極までの距離と等しい距離をガス流路において圧縮ガスが進む時間は、1分以上30分以下であることが好ましい。
上記発明のオゾンガスの製造方法において、紫外線光源は、低圧水銀紫外線ランプであることが好ましい。
上記発明のオゾンガスの製造方法において、ガス流路内における圧縮ガスの流量は、3ml/min以上であることが好ましい。
上記発明のオゾンガスの製造方法において、ガス流路内における圧縮ガスの露点は、0度以下であることが好ましい。
上記発明のオゾンガスの製造方法において、ガス流路内における圧縮ガスの温度は、5度以上であることが好ましい。
上記発明のオゾンガスの製造方法により得られたオゾンガスを水に接触させ、オゾン溶解水を製造することが好ましい。
本発明によれば、酸素を含むガスを加圧することにより、オゾン発生器内の酸素密度を高くし、紫外線の照射効率を上げ、高い濃度のオゾンガスを生成することができる。
オゾン発生のメカニズムについての模式図を示す。 本発明の実施の形態におけるオゾン発生器の断面図を表す。 実験例1の結果を示すグラフを表す。 実験例2の結果を示すグラフを表す。 実験例3の結果を示すグラフを表す。
酸素を含むガスに紫外線を照射することにより、酸素分子(O)が紫外線によって光分解され、酸素原子(O)となる。この酸素原子(O)が酸素分子(O)と結合して、オゾン(O)が生成される。
図1はオゾン生成のメカニズムについての模式図を示している。図1において、矢印の左側は原料のガスの組成を示す模式図であり、矢印の右側は原料のガスに紫外線を照射した後に生成したガスの組成を示す模式図である。
図1の(a)は、原料に空気を用いた場合のオゾン生成について示している。空気は、複数の気体の混合物からなり、約80%が窒素、約20%が酸素である。そのため、図1の(a)において、原料の空気中に窒素分子を16個、酸素分子を4個図示している。原料である空気に紫外線を照射すると、空気中の酸素の一部がオゾンとなる。図1の(a)では、原料中の全ての酸素分子が紫外線照射により酸素原子となってオゾンの生成反応に用いられることとしており、2個のオゾンが生成している。
従来、高濃度のオゾンガスを生成するためには、原料に高濃度の酸素ガスを用いることが一般的であった。図1の(b)は、原料に高濃度の酸素ガスを用いた場合のオゾン生成について示している。図1の(b)において、原料は空気よりも酸素分子が高濃度に存在しており、原料中に窒素分子を2個、酸素分子を18個図示している(酸素濃度90%)。原料中の酸素分子の数が多いため、図1の(a)と同様に、原料中の全ての酸素分子が紫外線照射によって酸素原子となり、オゾンの生成反応に用いられることとすると、12個のオゾンが生成している。即ち、図1の(a)に示した、空気に紫外線を照射した際に生成するオゾンガスよりも、図1の(b)に示した、高濃度の酸素ガスに紫外線を照射した際に生成するオゾンガスの方がオゾンの濃度が高くなると言える。
図1の(c)は、原料に空気を加圧した圧縮ガスを用いた場合のオゾン生成について示している。図1の(c)では、空気を圧縮し、原料中に窒素分子が32個、酸素分子が8個と、図1の(a)の2倍の分子が存在しているものとする。圧縮ガスに紫外線を照射し、生成したオゾンガスを常圧に戻したものを図1の(c)の矢印の右側に示す。図1の(c)にて生成したオゾンガスの組成は、図1の(a)にて生成したオゾンガスの組成と同じである。そのため、圧縮ガスを原料に用いたとしても、生成するオゾンガスのオゾン濃度は加圧前のガスを原料に用いた場合と同じであると考えられていた。
本発明者らは、前述の課題を解決するために様々な検討を重ねた結果、酸素ガスを含むガスを0.2MPa以上の絶対圧力にて加圧した圧縮ガスを原料として用いることにより、加圧前のガスを用いて製造したオゾンガスよりもオゾンの濃度の高いオゾンガスが得られることを見出し、本発明を完成した。
以下、本発明に関して、図面を参照しつつ具体的に説明するが、本発明はもとより図示例に限定される訳ではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
本発明に係るオゾンガスの製造方法は、ガス流路と紫外線光源を有するオゾン発生器を準備する第1工程と、酸素を含むガスを加圧した圧縮ガスをガス流路に流通させる第2工程と、紫外線光源によって圧縮ガスに紫外線を照射する第3工程と、を含み、ガス流路内における圧縮ガスの絶対圧力は、0.2MPa以上であることを特徴とするものである。
図2は、本発明のオゾン発生器において、紫外線光源の長さ方向に沿った断面図を表す。図2に示すように、第1工程において、ガス流路10と紫外線光源11を有するオゾン発生器1を準備する。
紫外線光源11としては、熱陰極ランプ、低圧水銀紫外線ランプ、エキシマランプ等が挙げられる。紫外線光源11は、中でも、低圧水銀紫外線ランプであることが好ましい。紫外線光源11の種類が低圧水銀紫外線ランプであることにより、取り扱いが容易であり、低コストでオゾンガスを製造することができる。
ガス流路10は、紫外線光源11の外周に配置されていることが好ましい。ガス流路10がこのように配置されていることにより、ガス流路10内を通過するガスに紫外線を効率的に照射することができる。
第2工程において、酸素を含むガスを加圧した圧縮ガスをガス流路10に流通させる。図2では、ガス流路10におけるガスの流れを白抜き矢印にて表している。酸素を含むガスを加圧する方法としては、スクリューローターを回転させて圧縮する方法、ピストンの往復運動によって圧縮する方法、プロペラによって生じた遠心力で圧縮する方法等が挙げられる。
第3工程において、紫外線光源によって圧縮ガスに紫外線を照射する。前述の通り、酸素を含むガスに紫外線を照射することによって酸素分子(O)が分解、結合してオゾン(O)が生成される。
ガス流路10内における圧縮ガスの絶対圧力は、0.2MPa以上である。圧縮ガスの絶対圧力を0.2MPa以上とすることにより、大気圧のガスを用いた場合よりもオゾンの濃度の高いオゾンガスを生成することができる。
ガス流路10内における圧縮ガスの絶対圧力は、0.2MPa以上であればよいが、0.3MPa以上であることが好ましく、0.4MPa以上であることがより好ましく、0.5MPa以上であることがさらに好ましく、0.6MPa以上であることが特に好ましい。圧縮ガスの絶対圧力の下限値をこのように設定することにより、生成するオゾンガスのオゾン濃度をさらに高めることができる。圧縮ガスの絶対圧力の上限値は特に限定されないが、例えば、10MPa以下、8MPa以下、5MPa以下とすることができる。
ガスは、空気であることが好ましい。つまり、オゾンガス製造において、原料として用いる、酸素を含むガスは空気であり、圧縮空気を用いてオゾンガスを製造することが好ましい。酸素を含むガスが空気であることにより、オゾンガスの原料となるガスの取り扱いが容易となり、また、オゾンガス製造にかかるコストを下げることができる。
図2に示すように、オゾン発生器1は、透光性材料を含み、一方の端部が閉止され、他方の端部が開放されている紫外線光源保護管12と、非透光性材料を含む筒管13を有していることが好ましい。オゾン発生器1がこのように構成されていることにより、ガス流路10内の圧縮ガスに紫外線を効率よく照射することができ、オゾンガスの製造効率を高めることができる。
紫外線光源11は、紫外線光源保護管12の内方に配置されており、紫外線光源保護管12は、筒管13の内方に配置されており、紫外線光源保護管12と筒管13との間にガス流路10を有していることが好ましい。オゾン発生器1がこのように構成されていることにより、ガス流路10と紫外線光源11とが離れた状態にすることができ、紫外線光源11を長時間作動させた際に紫外線光源11の温度が上がり、その熱によって生成したオゾンが分解されることを防止することができる。
紫外線光源保護管12を構成する材料に含まれている透光性材料としては、例えば、合成石英、天然石英等が挙げられる。透光性材料は、中でも、合成石英であることが好ましい。紫外線光源保護管12が合成石英を含んでいることにより、紫外線光源11から照射された紫外線が紫外線光源保護管12に吸収されにくく、照射した紫外線を効率よくオゾンガスの製造に使用することができる。
筒管13を構成する材料に含まれている非透光性材料としては、例えば、ステンレス等の金属、セラミックスが挙げられる。非透光性材料は、中でも、金属であることが好ましい。筒管13が金属を含んでいることにより、筒管13の強度を高めることができ、圧縮ガスの絶対圧力をより高めることができる。
ガス流路10において、圧縮ガス供給口14は、紫外線光源保護管12の一方端部側にあり、オゾンガス排出口15は、紫外線光源保護管12の他方端部側にあることが好ましい。即ち、紫外線光源保護管12の端部が閉止されている側に圧縮ガス供給口14があり、紫外線光源保護管12の端部が開放されている側にオゾンガス排出口15があることが好ましい。ガス流路10がこのように構成されていることにより、生成するオゾンガスのオゾン濃度をより高めやすくなる。
図2に示すように、紫外線光源11を境界として、筒管13の一方側に圧縮ガス供給口14が配置されており、筒管13の他方側にオゾンガス排出口15が配置されていることが好ましい。図2では、紫外線光源11を境界として、筒管13の一方側である紙面左側に圧縮ガス供給口14が設けられており、筒管13の他方側である紙面右側にオゾンガス排出口15が設けられている。圧縮ガス供給口14とオゾンガス排出口15がこのような位置に設けられていることにより、ガス流路10において、圧縮ガス供給口14とオゾンガス排出口15との距離を離すことができ、オゾンガスのオゾン濃度を高めることができる。
紫外線光源11は、第1電極11aと第2電極11bを有していることが好ましい。例えば、紫外線光源11が低圧水銀紫外線ランプである場合、紫外線光源11は第1電極11aと第2電極11bとの間で放電を行うことにより、紫外線を発生させることができる。つまり、第1電極11aから第2電極11bまでの距離L1が紫外線光源11の有効発光長であるといえる。
紫外線光源11の形状は、直線形状であってもよく、U字型のような屈曲形状であってもよい。なお、紫外線光源11の形状が屈曲形状である場合、紫外線光源11の有効発光長は、第1電極11aまたは第2電極11bと、紫外線光源11の屈曲部との距離となる。
第1電極11aから第2電極11bまでの距離L1と等しい距離をガス流路10において圧縮ガスが進む時間は、1分以上であることが好ましく、1.5分以上であることがより好ましく、2分以上であることがさらに好ましい。第1電極11aから第2電極11bまでの距離L1と等しい距離をガス流路10において圧縮ガスが進む時間の下限値をこのように設定することにより、紫外線光源11から照射された紫外線がガス流路10内の圧縮ガスに十分当たり、オゾンの濃度を高めることができる。また、第1電極11aから第2電極11bまでの距離L1と等しい距離をガス流路10において圧縮ガスが進む時間は、30分以下であることが好ましく、25分以下であることがより好ましく、20分以下であることがさらに好ましい。酸素に紫外線を照射することによってオゾンが生成されるが、オゾンに紫外線を照射することによってオゾンが分解されて酸素に戻ってしまうことがある。第1電極11aから第2電極11bまでの距離L1と等しい距離をガス流路10において圧縮ガスが進む時間の上限値をこのように設定することにより、生成したオゾンが分解されて、オゾンガスのオゾン濃度が低下してしまうことを防ぐことができる。
なお、紫外線光源11の形状が屈曲形状である場合、圧縮ガスが紫外線光源11の屈曲部から第1電極11aまたは第2電極11bに到達するまでの時間、または、圧縮ガスが第1電極11aまたは第2電極11bから紫外線光源11の屈曲部に到達するまでの時間が1分以上であることが好ましく、1.5分以上であることがより好ましく、2分以上であることがさらに好ましく、また、30分以下であることが好ましく、25分以下であることがより好ましく、20分以下であることがさらに好ましい。
紫外線光源11が照射する光は、100nm以上230nm以下にピーク波長が存在することが好ましい。紫外線光源11が照射する紫外線のうち、185nmの波長の紫外線がオゾンの生成に寄与し、254nmの波長の紫外線がオゾンの分解に作用するとされている。そのため、紫外線光源11が照射する光は、100nm以上230nm以下にピーク波長が存在することが好ましく、120nm以上210nm以下にピーク波長が存在することがより好ましく、150nm以上200nm以下にピーク波長が存在することがさらに好ましい。紫外線光源11が照射する光がこのようになっていることにより、圧縮ガス中の酸素と、紫外線光源11が照射する紫外線とが反応しやすく、効率的にオゾンガスの製造を行うことができる。
ガス流路10内における圧縮ガスの流量は、3ml/min以上であることが好ましく、10ml/min以上であることがより好ましく、50ml/min以上であることがさらに好ましい。ガス流路10内における圧縮ガスの流量の下限値をこのように設定することにより、オゾンガスを効率よく製造することができる。また、ガス流路10内における圧縮ガスの流量は、3000ml/min以下であることが好ましく、2800ml/min以下であることがより好ましく、2500ml/min以下であることがさらに好ましい。ガス流路10内における圧縮ガスの流量の上限値をこのように設定することにより、ガス流路10内の圧縮ガスに紫外線を十分に照射することができ、オゾンの濃度を高めることができる。
ガス流路10内における圧縮ガスの露点は、0度以下であることが好ましく、−5度以下であることがより好ましく、−10度以下であることがさらに好ましい。ガス流路10内における圧縮ガスの露点の上限値をこのように設定することにより、生成したオゾンが酸素分子に分解されにくく、オゾンの濃度を高い状態に保ちやすくなる。ガス流路10内における圧縮ガスの露点の下限値は特に限定されないが、例えば、−70度以上、−60度以上、−50度以上とすることができる。
ガス流路10内における圧縮ガスの温度は、5度以上であることが好ましく、7度以上であることがより好ましく、9度以上であることがさらに好ましい。ガス流路10内における圧縮ガスの温度の下限値をこのように設定することにより、酸素分子と紫外線との反応性を高め、オゾンを生成しやすくすることができる。また、ガス流路10内における圧縮ガスの温度は、60度以下であることが好ましく、50度以下であることがより好ましく、40度以下であることがさらに好ましい。ガス流路10内における圧縮ガスの温度の上限値をこのように設定することにより、生成されたオゾンが酸素分子に戻りにくくすることができ、オゾンの濃度を高めやすくなる。
また、本発明によって生成したオゾンガスを水に接触させ、オゾン溶解水を製造することも好ましい。本発明によって生成したオゾンガスを用いたオゾン溶解水は、オゾンの濃度が高いため、殺菌や消臭等の高い効果を有している。
以下、実施例によって本発明の作用効果をより具体的に示す。下記実施例は本発明を限定する性質のものではなく、前・後記の趣旨に沿って変更することはいずれも本発明の技術的範囲に含まれるものである。
(実験例1)
実験例1において、ガス流路10内の圧縮ガスの絶対圧力毎における紫外線反応時間とオゾンガスのオゾン濃度との関係を確認した。なお、紫外線反応時間とは、ガス流路10内の圧縮ガスが紫外線光源11の有効発光長を移動する時間、つまり、第1電極11aから第2電極11bまでの距離L1と等しい距離をガス流路10において圧縮ガスが進む時間を表す。紫外線光源11には、低圧水銀紫外線ランプ(サンエナジー株式会社製、SEC403D11、40W)を用いた。紫外線光源保護管12には、外径29mmの合成石英管を使用した。筒管13には、内径59.5mm、外径63.5mmのステンレス管を使用した。
ガス流路10内の圧縮ガスの絶対圧力を種々の条件に調節して紫外線光源11から紫外線を照射し、得られたオゾンガスのオゾン濃度を計測した。オゾン濃度の計測は、オゾン検知管を用いて測定した。具体的には、オゾン発生器1のオゾンガス排出口15に袋または容器等を接続して製造したオゾンガスを採取し、この袋または容器等にオゾン検知管の一方端を差し込み、オゾン検知管の他方端に吸引器を接続して、オゾン検知管内にオゾンガスを通過させることによりオゾン濃度を計測すればよい。
実験例1の結果を表1および図3に示す。なお、ガス流量は0℃、大気圧における測定値である。実験例1の結果より、ガス流路10内の圧縮ガスの絶対圧力が0.2MPa以上である場合には、0.2MPa未満の絶対圧力のガスを用いた場合よりも高いオゾン濃度のオゾンガスを得ることができている。
Figure 2019206463
(実験例2)
実験例2において、紫外線光源保護管12を構成する材料が合成石英である場合と天然石英である場合との、製造されるオゾンガスのオゾン濃度の違いについて確認した。実験例2−1では合成石英の紫外線光源保護管12を用い、実験例2−2では天然石英の紫外線光源保護管12を用いた。
実験例1と同様の操作を行い、実験例2−1と実験例2−2とで、紫外線の照射時間を変えた場合の得られたオゾンガスのオゾン濃度と、圧縮ガスの流量を変えた場合の得られたオゾンガスのオゾン濃度を測定した。ガス流路10内の圧縮ガスの絶対圧力は0.5MPaとした。
実験例2−1の結果を表2に示し、実験例2−2の結果を表3に示す。また、実験例2の結果を図4に示す。なお、ガス流量は大気圧にて、各ガス温度における測定値である。実験例2の結果より、天然石英の紫外線光源保護管12を用いた場合よりも、合成石英の紫外線光源保護管12を用いた場合の方が、オゾンガスのオゾン濃度が高くなった。これは、合成石英の185nmの紫外線の透過率が90%であるのに対し、天然石英は微量の重金属を含有しているために185nmの紫外線の透過率が65%と低く、天然石英の紫外線光源保護管12が紫外線を吸収してしまい、オゾン生成に紫外線が十分に用いられなかったことが原因であると考えられる。
Figure 2019206463
Figure 2019206463
(実験例3)
実験例3において、ガス流路10内の圧縮ガスの露点と、オゾンガスのオゾン濃度との関係を確認した。
実験例1と同様の操作を行い、ガス流路10内の圧縮ガスの露点を種々の条件に調節し、得られたオゾンガスのオゾン濃度を計測した。紫外線照射時間は10.2min、ガス流路10内の圧縮ガスの絶対圧力は0.5MPaとした。
実験例3の結果を表4および図5に示す。実験例3の結果より、ガス流路10内の圧縮ガスの露点が低いほど生成されるオゾンガスのオゾン濃度が高くなる。これは、圧縮ガス中の水分量が多いと、圧縮ガスに含まれる水が生成されたオゾンと反応し、オゾンが酸素分子に戻ってしまうことが原因であると考えられる。
Figure 2019206463
以上のように、本発明のオゾンガスの製造方法は、ガス流路と紫外線光源を有するオゾン発生器を準備する第1工程と、酸素を含むガスを加圧した圧縮ガスをガス流路に流通させる第2工程と、紫外線光源によって圧縮ガスに紫外線を照射する第3工程と、を含み、ガス流路内における圧縮ガスの絶対圧力は、0.2MPa以上であることを特徴とする。このような製造方法であることにより、オゾン発生器内の酸素密度を高くし、紫外線の照射効率を上げ、高い濃度のオゾンガスを生成することができる。
1:オゾン発生器
10:ガス流路
11:紫外線光源
11a:第1電極
11b:第2電極
12:紫外線光源保護管
13:筒管
14:圧縮ガス供給口
15:オゾンガス排出口
L1:第1電極から第2電極までの距離

Claims (9)

  1. ガス流路と紫外線光源を有するオゾン発生器を準備する第1工程と、
    酸素を含むガスを加圧した圧縮ガスを前記ガス流路に流通させる第2工程と、
    前記紫外線光源によって前記圧縮ガスに紫外線を照射する第3工程と、を含み、
    前記ガス流路内における前記圧縮ガスの絶対圧力は、0.2MPa以上であることを特徴とするオゾンガスの製造方法。
  2. 前記ガスは、空気である請求項1に記載のオゾンガスの製造方法。
  3. 前記オゾン発生器は、透光性材料を含み、一方の端部が閉止され、他方の端部が開放されている紫外線光源保護管と、非透光性材料を含む筒管を有しており、
    前記紫外線光源は、前記紫外線光源保護管の内方に配置されており、
    前記紫外線光源保護管は、前記筒管の内方に配置されており、
    前記紫外線光源保護管と前記筒管との間に前記ガス流路を有し、
    前記ガス流路において、圧縮ガス供給口は、前記紫外線光源保護管の前記一方端部側にあり、オゾンガス排出口は、前記紫外線光源保護管の前記他方端部側にある請求項1または2に記載のオゾンガスの製造方法。
  4. 前記紫外線光源は、第1電極と第2電極を有しており、
    前記第1電極から前記第2電極までの距離と等しい距離を前記ガス流路において前記圧縮ガスが進む時間は、1分以上30分以下である請求項1〜3のいずれか一項に記載のオゾンガスの製造方法。
  5. 前記紫外線光源は、低圧水銀紫外線ランプである請求項1〜4のいずれか一項に記載のオゾンガスの製造方法。
  6. 前記ガス流路内における前記圧縮ガスの流量は、3ml/min以上である請求項1〜5のいずれか一項に記載のオゾンガスの製造方法。
  7. 前記ガス流路内における前記圧縮ガスの露点は、0度以下である請求項1〜6のいずれか一項に記載のオゾンガスの製造方法。
  8. 前記ガス流路内における前記圧縮ガスの温度は、5度以上である請求項1〜7のいずれか一項に記載のオゾンガスの製造方法。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の製造方法により得られたオゾンガスを水に接触させ、オゾン溶解水を製造することを特徴とするオゾン溶解水の製造方法。
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