JP2019203951A - レンズユニットおよびカメラモジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】温度変化に伴う樹脂製鏡筒の変形に起因して、レンズユニットの光学特性が劣化するのを抑制する。【解決手段】このレンズユニット100は、第1基準と第2基準との間の距離に相当する鏡筒10の軸方向寸法をL1とし、第1のレンズ22が中間環31に接触する接触面と第1基準との間の第1のレンズ22の軸方向寸法をL3とし、第2のレンズ21が中間環31に接触する接触面と第2基準との間の第2のレンズ21の軸方向寸法をL4とし、中間環31の軸方向寸法をL2とし、鏡筒10、中間環31、第1のレンズ22、第2のレンズ21の線膨張係数をそれぞれ、α1、α2、α3、α4とした場合に、|{L1×α1−(L3×α3+L4×α4)}−L2×α2|≦L1×0.05%という関係を満たすα2に基づいて、中間環31に用いる材料が選定されている。【選択図】図2

Description

本発明は、レンズユニットおよびカメラモジュールに関する。
車両に搭載されたカメラ(車載カメラ)が車外の風景等を撮像し、その撮像画像が車内に搭載されたモニタ等に表示される技術が知られている。車載カメラのレンズユニットは、撮像対象に向けられる側(物体側)が車外に露出した状態となるので、強度、防水性、耐薬品性、高温耐久性等が要求される。また、温度変化によるレンズの曇りを防止する必要等がある。
特許文献1には、レンズの曇りを防止するために、気密状態を実現したレンズユニットが開示されている。このレンズユニットでは、4つのレンズが鏡筒内に光軸方向に沿って並べて配置されている。物体側では、最も物体側のレンズと鏡筒の内周面との間にOリングを配置することで、シール性が実現されている。また、像側(撮像素子側)では、接着剤を介して光学フィルタを鏡筒に取り付けることで、シール性が実現されている。鏡筒の物体側のシールと結像側のシールとにより鏡筒内の気密性が確保され、レンズの曇りが防止されるようになっている。
特許第4999508号公報
ところで、上記レンズユニットの鏡筒は樹脂製であるが、樹脂製の鏡筒は、環境温度の変化に伴い、膨張または収縮する変形をすることがある。ここで、図5を用いて、鏡筒が変形をする場合に生じる問題について説明する。図5は、レンズユニット600の軸方向断面図である。なお、図5では、断面図であることを示すハッチングを一部省略している。
レンズユニット600は、円筒状の鏡筒300を備えている。鏡筒300は、樹脂で形成されている。鏡筒300の内部には、レンズ401〜404、中間環501,502等が配置されている。レンズ401〜404は、円形状のガラス製レンズであり、鏡筒300の内周側に圧入されている。レンズ401〜404は、それぞれの光軸が一致するように、光軸に沿って並べられた状態で配置されている。中間環501,502は、レンズ間に配置される環状の部品であり、樹脂で形成されている。中間環501,502は、径方向において、外周面と鏡筒300の内周面との間に微小な隙間が形成されるようにして、鏡筒300の内周側に配置されている。以下、鏡筒300におけるレンズ401側を像側といい、レンズ404側を物体側という。
鏡筒300は、像側の端部に形成され、径方向内側に向かって、内径が小さくなるように突出して形成された支持部301を備えている。支持部301は、レンズ401におけるフランジ部の像側の面と当接するようになっている。レンズのフランジ部とは、レンズ有効径の外周側に形成された平坦面を備える部位である。また、鏡筒300は、物体側の端部に形成され、レンズ404における物体側の面の外周部に当接する保持部302を備えている。保持部302は、鏡筒300の内部に部品が収容された後、カシメにより形成される部位である。鏡筒300の内部に収容されるレンズ401〜404と、中間環501,502とは、保持部302と支持部301との間に挟まれるようにして支持されている。これにより、各部品の間に隙間が形成されないようになっている。
図5を参照しながら、鏡筒300と、レンズ401,402と、中間環501との間で生じる問題について説明する。鏡筒300が軸方向に膨張した場合、当該膨張に伴い、圧入固定されているレンズ401,402が中間環501から離れる方向に移動する。このとき、レンズ401と中間環501との間、中間環501とレンズ402との間に隙間が形成される。このような隙間が形成されると、レンズ401,402は圧入固定されているものであるが、車両の振動等によってレンズ401,402が傾くことがある。その場合、撮像範囲がずれるとともに、レンズユニットの光学特性が劣化するという問題が生じる。
一方、鏡筒300が軸方向に収縮した場合、当該収縮に伴い、圧入固定されているレンズ401,402が中間環501を押圧する方向に移動する。このとき、レンズ401,402は、中間環501を押圧する力の反力として、中間環501から圧力を受けることとなる。このようにレンズ401,402が中間環501から圧力を受けると、レンズ401,402が歪む変形をする。これにより、撮像範囲がずれたり、レンズユニットの光学特性が劣化するという問題が生じる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、温度変化に伴う樹脂製鏡筒の変形に起因して、レンズユニットの光学特性が劣化するのを抑制することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明のレンズユニットは、
樹脂製の鏡筒と、
前記鏡筒の内周側に圧入され、前記鏡筒の軸方向に沿って並べて配置される少なくとも2枚のガラス製のレンズと、
前記鏡筒の内周側に挿入され、前記鏡筒の軸方向に隣り合う前記レンズの間に配置される樹脂製の中間環とを備え、
前記中間環の一方に隣接する第1のレンズの外周面が、前記鏡筒の内周面に接触する箇所の軸方向に対する長さの中間位置を第1基準とし、
前記中間環の他方に隣接する第2のレンズの外周面が、前記鏡筒の内周面に接触する箇所の軸方向に対する長さの中間位置を第2基準とし、
前記第1基準と前記第2基準との間の距離に相当する前記鏡筒の軸方向寸法をL1とし、
前記第1のレンズが前記中間環に接触する接触面と前記第1基準との間の前記第1のレンズの軸方向寸法をL3とし、
前記第2のレンズが前記中間環に接触する接触面と前記第2基準との間の前記第2のレンズの軸方向寸法をL4とし、
前記中間環の軸方向寸法をL2とし、
前記鏡筒、前記中間環、前記第1のレンズ、前記第2のレンズの線膨張係数をそれぞれ、α1、α2、α3、α4とした場合に、
|{L1×α1−(L3×α3+L4×α4)}−L2×α2|≦L1×0.05%
という関係を満たすα2に基づいて、前記中間環に用いる材料が選定されていることを特徴とする。
このような構成によれば、環境温度が変化する際における鏡筒およびレンズの変形量を考慮して、中間環に用いる材料(線膨張係数)が決定されているため、環境温度の変化に伴い鏡筒が変形した場合でも、当該変形に起因してレンズユニットの光学特性が劣化するのを抑制できる。すなわち、鏡筒の膨張した場合に、第1のレンズと中間環との間、または第2のレンズと中間環との間に隙間が形成されることがない。また、鏡筒が収縮した場合に、第1のレンズ、第2のレンズが中間環から圧力を受けて歪む変形をすることがない。これにより、レンズユニットの光学特性が劣化するのを抑制することができる。
本発明のカメラモジュールは、前記構成のレンズユニットと、前記レンズユニットで結像された画像を撮像する撮像素子とを備えることを特徴とする。
このような構成によれば、カメラモジュールは、上述の本発明のレンズユニットと同様の作用効果を奏することができる。
本発明によれば、温度変化に伴う樹脂製鏡筒の変形に起因して、レンズユニットの光学特性が劣化するのを抑制することができる。
本発明の実施の形態に係るレンズユニットを示す断面図である。 同、中間環の材料の選定について説明するための図である。 同、中間環の材料の選定について説明するための図である。 同、レンズの圧入について説明するための図である。 従来の課題を説明するための参考断面図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本実施の形態に係るレンズユニット100の軸方向断面図である。なお、図1では、断面であることを示すハッチングを省略している。レンズユニット100は、例えば、車載カメラに用いられる。
図1に示すように、レンズユニット100は、鏡筒10、複数のレンズ21,22,23,24、中間環(スペーサ)31,32等を備えている。また、図示を省略しているが、レンズユニット100は、レンズ21〜24が像を結ぶ側(像側)の端部に配置される光学フィルタを備えている。
鏡筒10内には、鏡筒10の軸方向に沿って1つのレンズ群を構成するレンズ21〜24が並べて配置されている。レンズ21〜24は、それぞれの光軸を一致させた状態で、かつ光軸に沿って並べられた状態で配置されている。このとき、鏡筒10の軸とレンズ群の光軸(光軸OAとする)とは略一致するようになっている。以下、光軸OAという場合に、各レンズ21〜24の光軸を指すとともにレンズ群の光軸を指すものとする。
鏡筒10は、軸方向における一方の端部が、像側として撮像素子(不図示)を向くようにして配置され、軸方向における他方の端部が、物体側として撮像対象を向くようにして配置されている。本実施形態では、レンズ21側が像側であり、レンズ24側が物体側である。なお、撮像素子は、レンズユニット100で結像された画像を撮像するために、レンズユニット100が取り付け相手となるカメラケース(不図示)に配置されている。
レンズ21〜24、中間環31,32は、鏡筒10の内部に像側から物体側に向かって、レンズ21、中間環31、レンズ22、中間環32、レンズ23、レンズ24の順で配置されている。隣接する各部材は互いに当接している。
鏡筒10は、円筒状である。鏡筒10の内周面は、軸方向から見て多角形状となっている。多角形状とは、例えば、12角形である。鏡筒10の内周面の多角形の角の数は8〜20程度となっている。鏡筒10の内周面を多角形とすることにより、内周面が円形状となっている鏡筒に比べて、圧入されたレンズに生じる内部応力が少なくなり光学性能の劣化が抑制される。鏡筒10は、樹脂製であり、ナイロン系の樹脂をガラス繊維で強化したものが用いられている。このナイロン系の樹脂とは、ポリアミド樹脂である。ポリアミド樹脂は、耐薬品性に優れるとともに、優れた強靭性、耐衝撃性、柔軟性を示す。
鏡筒10は、像側の端部に形成され、径方向内側に向かって、内径が小さくなるように突出して形成された支持部11を備えている。支持部11は、レンズ21におけるフランジ部の像側の面と当接するようになっている。
鏡筒10は、物体側の端部に形成され、レンズ24における物体側の面の外周部に当接する保持部12を備えている。保持部12は、鏡筒10の内部に部品が収容された後、カシメにより形成される部位である。保持部12の内径は、レンズ24の外径より小さくなっている。鏡筒10の内部に収容されるレンズ21〜24と、中間環31,32とは、保持部12と支持部11との間に挟まれるようにして支持されている。換言すると、鏡筒10の内部に収容される部品は、保持部12によって支持部11側に向かって押し付けられた状態となっている。これにより、各部品の間に隙間が形成されないようになっている。
レンズ21〜24は、鏡筒10の内部に圧入される円形状のレンズである。レンズ21〜24はガラス製であり、いわゆる光学用ガラスからなっている。また、レンズ21〜24は、鏡筒10の内周側に圧入固定されているため、光軸OA方向と直交する方向に対して位置決めされている。
レンズ24の外周面のうち像側の部分には、他の部分より径が小さく形成された縮径部24aが設けられている。縮径部24aと鏡筒10の内周面との間には、Oリング40が配置されている。Oリング40は隙間を封止し、鏡筒10の内部に水や埃等が侵入するのを防いでいる。
中間環31,32は、鏡筒10の内部に挿入される環状の部品である。中間環31,32は、樹脂製であり、例えば、ポリカーボネート樹脂で形成されている。中間環31,32は、径方向において、外周面と鏡筒300の内周面との間に微小な隙間が形成されるようにして、鏡筒300の内周側に配置されている。
レンズユニット100は、撮像素子、配線基板、信号処理回路、フレキシブル配線シートおよびコネクタ等とともに、カメラモジュールを構成する。なお、カメラモジュールとは、少なくともレンズユニット100と撮像素子とを備えたものをいう。本実施形態に係るカメラモジュールにおいては、レンズユニット100の像側に撮像素子(不図示)が配置され、レンズユニット100で結像される画像を撮像することが可能となっている。
カメラモジュールは次のように動作する。物体側から入射する光は、レンズユニット100のレンズ群を介して撮像素子に入射する。撮像素子は、入射した像を電気信号に変換する。信号処理回路は、撮像素子からの電気信号に対して信号処理(A/D変換、画像補正処理等)を実行する。信号処理回路から出力される電気信号は、フレキシブル配線シートおよびコネクタを介して外部の電子機器に接続される。
本実施形態では、鏡筒10の変形量を考慮して中間環31,32の材料を選定する。ここで、図2を用いて中間環31の材料の選定について説明する。
レンズユニット100が設置されている環境において、温度変化が生じる前の環境温度をT1(℃)とする。また、温度変化が生じた後の環境温度をT2(℃)とする。温度変化量をΔTとすると、ΔT=|T1−T2|となる。
図2は、温度変化が生じる前の状態を示している。
中間環31の一方に隣接するレンズ22(第1のレンズ)の外周面が鏡筒10の内周面に接触する箇所の軸方向に対する長さの中間位置を第1基準とする。換言すると、第1基準は、レンズ22の外周面が鏡筒10の内周面に接触する箇所における、接触上端部と接触下端部との間の区間の中間位置である。
また、中間環31の他方に隣接するレンズ21(第2のレンズ)の外周面が鏡筒10の内周面に接触する箇所の軸方向に対する長さの中間位置を第2基準とする。換言すると、第2基準は、レンズ21の外周面が鏡筒10の内周面に接触する箇所における、接触上端部と接触下端部との間の区間の中間位置である。
ここで、図2に示す寸法L1、L2、L3、L4について説明する。
L1(mm)は、第1基準と第2基準との間の距離に相当する鏡筒10の軸方向寸法である。
L3(mm)は、レンズ22(第1のレンズ)が中間環31に接触する接触面と、第1基準との間のレンズ22の軸方向寸法である。
L4(mm)は、レンズ21(第2のレンズ)が中間環31に接触する接触面と、第2基準との間のレンズ21の軸方向寸法である。
L2(mm)は、中間環31の軸方向寸法である。
また、鏡筒10、中間環31、レンズ22、レンズ21の線膨張係数(1/℃)をそれぞれ、α1、α2、α3、α4とする。
ここで、環境温度の変化に伴う鏡筒10の軸方向寸法変化量をΔL1とすると、ΔL1は次の式(1)で表される。
ΔL1=L1×α1×ΔT (1)
また、環境温度の変化に伴うレンズ22の軸方向寸法変化量をΔL3とすると、ΔL3は次の式(2)で表される。
ΔL3=L3×α3×ΔT (2)
また、環境温度の変化に伴うレンズ21の軸方向寸法変化量をΔL4とすると、ΔL4は次の式(3)で表される。
ΔL4=L4×α4×ΔT (3)
レンズ21とレンズ22の間の寸法変化量は、式(4)で表される。
ΔL1−(ΔL3+ΔL4) (4)
一方、環境温度の変化に伴う中間環31の軸方向寸法変化量をΔL2とすると、ΔL2は次の式(5)で表される。
ΔL2=L2×α2×ΔT (5)
よって、以下の式(6)を満たすΔL2を算出し、算出したΔL2に基づいて中間環31に使用する材料の線膨張係数α2を決定すればよい。
ΔL1−(ΔL3+ΔL4)≒ΔL2 (6)
換言すると、式(4)の値とΔL2との差分の絶対値が、L1の0.05%の値以下となっていること(以下の式(7)を満たすこと)を条件とする
|{ΔL1−(ΔL3+ΔL4)}−ΔL2|≦L1×0.05% (7)
式(7)は以下のように表すことができる。
|{L1×α1−(L3×α3+L4×α4)}−L2×α2|≦L1×0.05%
(7´)
上記のようにして算出した結果を踏まえ、中間環31に用いる材料を選定することで、鏡筒10の膨張変形または収縮変形に起因する上述の問題を回避できる。すなわち、鏡筒10が軸方向に膨張した場合には、中間環31が軸方向に膨張するため、レンズ21,22と中間環31との間に隙間が生じることがない。また、鏡筒10が軸方向に収縮した場合には、中間環31が軸方向に収縮するため、レンズ21,22が中間環31から圧力を受けて変形することがない。
図3は、中間環31に用いる材料の選定の一例を説明するための図である。図3に示す条件の場合、上述の式(4)の値は2.0E−02(Aとする)となる。一方、線膨張係数α2が6.5E−05である材料を中間環31の材料として用いた場合、式(5)の値は2.08E−02(Bとする)となる。このとき、AとBとの差(絶対値)は0.08E−02となり、L1の0.05%が0.4E−02であるため、式(7)の条件を満たすこととなる。よって、かかる物性を持つ材料を中間環31の材料とすることができる。
上記では、中間環31に用いる材料を選定する場合について説明したが、中間環32に用いる材料も同様の方法により選定することができる。
次に、図4を用いて、レンズ22の鏡筒2の内部への圧入について説明する。
ガラス製のレンズ22は芯取りを行うため、外周面が研磨面となり、図4に示すように外周面は微細な凹凸が形成された凹凸面となっている。このため、レンズ22を樹脂製の鏡筒2の内部に圧入した場合、当該凹凸面が鏡筒2の内周面を傷付け、内周面の樹脂が削られて切粉が発生することがある。この切粉によって異物混入が発生した場合、レンズユニット100の光学特性が劣化してしまう。また、ガラス製レンズと樹脂製鏡筒との間の摩擦が、樹脂製レンズと樹脂製鏡筒との間の摩擦より大きいことに起因して、レンズ22の圧入不足や傾きが発生すると、レンズユニット100の光学特性が劣化してしまう。
本実施形態では、レンズ22の外周面にはコーティングが施されている。コーティングは、塗料の塗布または薄膜の形成によって実現されている。コーティングの工法には、墨塗り、蒸着コート等がある。蒸着コートは、例えば、AR(Anti Reflection)コートである。
以下、墨塗りを施す場合について説明する。墨塗りには、黒色塗料を用いる。黒色塗料は、例えば、GT−7II、GT−2000(ともにキヤノン化成株式会社製)を用いる。図4に示すように、レンズ22に形成された微細な凹凸を埋めるようにして墨(レンズ内面反射防止塗料)が塗布される。このとき、レンズ22の外周面は滑らかな面となっているため、レンズ22を鏡筒2の内部に圧入した際に、鏡筒10の内周面の樹脂が削られて切粉が発生することがなくなる。また、レンズ22を圧入する際の摩擦が低減されるため、圧入作業がし易くなるとともに、レンズ22の圧入不足や傾きの発生が抑制される。これにより、レンズユニット100の光学特性の劣化が抑制される。
上記では、レンズ22の外周にコーティングを施す場合について説明したが、他のレンズ21,23,24の外周面にコーティングを施した場合にも同様の効果を奏する。
以上のように、本実施形態によれば、環境温度が変化する際における鏡筒10、レンズ21、レンズ22の変形量を考慮して、中間環31に用いる材料(線膨張係数)が決定されている。このため、環境温度が変化し、鏡筒10が膨張した場合でも、レンズ21と中間環31との間、またはレンズ22と中間環31との間に隙間が形成されることがない。また、環境温度が変化し、鏡筒10が収縮した場合でも、レンズ21、レンズ22が中間環31から圧力を受けて歪む変形をすることがない。これにより、レンズユニット100の光学特性が劣化するのを抑制することができる。
10 鏡筒
21,22,23 レンズ
31 中間環

Claims (2)

  1. 樹脂製の鏡筒と、
    前記鏡筒の内周側に圧入され、前記鏡筒の軸方向に沿って並べて配置される少なくとも2枚のガラス製のレンズと、
    前記鏡筒の内周側に挿入され、前記鏡筒の軸方向に隣り合う前記レンズの間に配置される樹脂製の中間環とを備え、
    前記中間環の一方に隣接する第1のレンズの外周面が、前記鏡筒の内周面に接触する箇所の軸方向に対する長さの中間位置を第1基準とし、
    前記中間環の他方に隣接する第2のレンズの外周面が、前記鏡筒の内周面に接触する箇所の軸方向に対する長さの中間位置を第2基準とし、
    前記第1基準と前記第2基準との間の距離に相当する前記鏡筒の軸方向寸法をL1とし、
    前記第1のレンズが前記中間環に接触する接触面と前記第1基準との間の前記第1のレンズの軸方向寸法をL3とし、
    前記第2のレンズが前記中間環に接触する接触面と前記第2基準との間の前記第2のレンズの軸方向寸法をL4とし、
    前記中間環の軸方向寸法をL2とし、
    前記鏡筒、前記中間環、前記第1のレンズ、前記第2のレンズの線膨張係数をそれぞれ、α1、α2、α3、α4とした場合に、
    |{L1×α1−(L3×α3+L4×α4)}−L2×α2|≦L1×0.05%
    という関係を満たすα2に基づいて、前記中間環に用いる材料が選定されていることを特徴とするレンズユニット。
  2. 請求項1に記載のレンズユニットと、前記レンズユニットで結像された画像を撮像する撮像素子とを備えることを特徴とするカメラモジュール。
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