JP2014228844A - レンズ鏡筒及びレンズ鏡筒の製造方法 - Google Patents

レンズ鏡筒及びレンズ鏡筒の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】温度変化及び振動に起因する不具合を解消することができるレンズ鏡筒及びレンズ鏡筒の製造方法を提供すること。
【解決手段】複数のレンズ3と、隣り合うレンズ3同士の間に配設された光学絞り4及び間隔環5の少なくともいずれか一方と、第三レンズ3Cと締結部材7との間に介設される樹脂製の押え環部材6と、を有し、収容部長さOLに鏡筒2に対応する線膨張率を乗じて算出された収容部線膨張長さOL’と、内部構成部品を構成する各部品の光軸方向の長さにこれらの部品に対応する線膨張率を乗じて算出された値の和である内部構成部品線膨張長さIL’と、の差が−1.0〜1.0μmになっていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、レンズ鏡筒及びレンズ鏡筒の製造方法に関する。
レンズ鏡筒は、例えば、半導体製造装置、電子回路基板実装装置若しくは検査装置等に搭載され、カメラと組み合わせることにより、原点検出等の位置決めに用いられている。レンズ鏡筒は、円筒状の鏡筒の内部に配設された複数のレンズと、光学絞りと、間隔環等とを含んで構成されている(特許文献1参照)。また、鏡筒の端部に押えネジリングを締結して、各内部構成部品を締め付ける構造のものも知られている。
例えば、当該レンズ鏡筒を半導体製造装置に用いる場合、レンズ鏡筒は、半導体製造装置の稼働に伴って振動を受ける。また、長時間の連続運転によって、組み付けられるカメラや半導体製造装置が発熱するため、レンズ鏡筒の温度が上昇する。
レンズ鏡筒の温度が上昇すると、鏡筒やレンズ等の内部構成部品が膨張する。この際、例えば、アルミニウム合金製の鏡筒とガラス製のレンズとは、熱による線膨張率(光軸方向の膨張率)が相違するため、光軸方向においてレンズ間に緩み(ガタ)が生じる場合がある。また、レンズ鏡筒が振動を受ける環境下におかれる場合は、熱と振動とが相まって、レンズ間の緩みがより大きくなる場合がある。レンズ間に緩みが生じると、光軸のずれに伴って結像にもずれが生じ、正確な位置検出ができなくなる。
一方、レンズ鏡筒の温度が下降すると、鏡筒や内部構成部品が収縮する。これにより、押えネジリングの締結トルクが増大し、レンズが破損する可能性がある。
そこで、従来は、鏡筒とレンズとを接着剤で固着して前記した不具合に対処している。
特開2001−343573号公報
しかしながら、接着剤を用いる場合は、硬化するまでに時間を要したり、液垂れ等が発生したりしてレンズの組み付けが困難となるとともに、組み付け後に分解することができなくなるという問題がある。
本発明は、前記した事情に鑑みて創作されたものであり、温度変化及び振動に起因する不具合を解消することができるレンズ鏡筒及びレンズ鏡筒の製造方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は、筒状の鏡筒と、前記鏡筒の内部に配設された内部構成部品と、前記鏡筒の一端側に締結される締結部材とを備え、前記鏡筒の一部と前記締結部材とによって前記内部構成部品が挟持されたレンズ鏡筒であって、前記内部構成部品は、前記鏡筒内の収容部に収容されており、複数のレンズと、隣り合う前記レンズ同士の間に配設された光学絞り及び間隔環の少なくともいずれか一方と、複数の前記レンズのうち前記一端側に配設された前記レンズと前記締結部材との間に介設される樹脂製の押え環部材と、を有し、前記収容部の光軸方向の長さを収容部長さOLとし、前記収容部に収容された前記内部構成部品の長さを内部構成部品長さILとした場合、前記収容部長さOLに前記鏡筒に対応する線膨張率を乗じて算出された収容部線膨張長さOL’と、前記内部構成部品を構成する各部品の光軸方向の長さにこれらの部品に対応する線膨張率を乗じて算出された値の和である内部構成部品線膨張長さIL’と、の差が−1.0〜1.0μmになっていることを特徴とする。
また、本発明は、筒状の鏡筒と、前記鏡筒の内部に配設された内部構成部品と、前記鏡筒の一端側に締結される締結部材とを備え、前記鏡筒の一部と前記締結部材とによって前記内部構成部品が挟持されたレンズ鏡筒の製造方法であって、前記内部構成部品は、前記鏡筒内の収容部に収容されており、複数のレンズと、隣り合う前記レンズ同士の間に配設された光学絞り及び間隔環の少なくともいずれか一方と、複数の前記レンズのうち前記一端側に配設された前記レンズと前記締結部材との間に介設される樹脂製の押え環部材と、を有し、前記収容部の光軸方向の長さを収容部長さOLとし、前記収容部に収容された前記内部構成部品の長さを内部構成部品長さILとした場合、前記収容部長さOLに前記鏡筒に対応する線膨張率を乗じて算出された収容部線膨張長さOL’と、前記内部構成部品を構成する各部品の光軸方向の長さにこれらの部品に対応する線膨張率を乗じて算出された値の和である内部構成部品線膨張長さIL’と、の差を−1.0〜1.0μmに設定することを特徴とする。
かかる構成によれば、鏡筒の一部と締結部材によって内部構成部品を狭持することで、内部構成部品には、各部品が近接する方向に所定の押圧力が作用する。一方で、レンズと締結部材との間に樹脂製の押え環部材を設けたため、押え環部材によって前記押圧力と反対の方向に付勢する反力が作用する。これにより、鏡筒に対して内部構成部品を強固に保持することができる。
また、収容部線膨張長さOL’と内部構成部品線膨張長さIL’との差は、ゼロ若しくは極めて小さくなるように設定されている。温度が上昇すると、例えば、金属製の鏡筒は光軸方向に大きく膨張するのに対し、例えば、ガラス製のレンズは膨張が小さい。そこで、比較的膨張率が大きい樹脂製の押え環部材の材質や光軸方向の長さを、各部材間の膨張の相違が相殺されるように設定する。これにより、レンズ間の緩みを無くすか若しくは限りなく小さくすることができる。
本発明によれば、温度変化及び振動に起因する不具合を解消することができるレンズ鏡筒及びレンズ鏡筒の製造方法を提供することができる。
本発明の実施形態に係るレンズ鏡筒の断面図である。 本発明の実施形態に係るレンズ鏡筒の断面図(寸法線入り)である。
以下、本発明の実施形態に係るレンズ鏡筒について、適宜図面を参照しながら説明する。なお、説明の便宜上、レンズ鏡筒の「前」、「後」は図1の矢印に従う。
図1に示すように、レンズ鏡筒1は、鏡筒2と、レンズ3と、光学絞り4と、間隔環5と、押え環部材6と、締結部材7とで主に構成されている。レンズ鏡筒1は、例えば、カメラ、プロジェクター、内視鏡、半導体製造装置、電子回路基板実装装置若しくは検査装置等に搭載される。
鏡筒2は、内部構成部品を保持する円筒状の部材である。鏡筒は、本実施形態ではアルミニウム合金で構成されている。鏡筒2は、強度を考慮すると金属製が好ましいが、強度の高い樹脂や他の材料を用いてもよい。鏡筒2の内部は、収容部10と、小径部11と、大径部12とで構成されている。収容部10については後記する。小径部11の前側には、鏡筒2の光軸Xに向けて突出する円環状の突出部13が形成されている。大径部12は、小径部11よりも大きな径で形成されている。大径部12の内周面には、締結部材7が締結される雌ネジが形成されている。
レンズ3は、本実施形態では、第一レンズ3A、第二レンズ3B及び第三レンズ3Cで構成されている。レンズ3は、いずれもガラス製である。第一レンズ3Aは、凸レンズ、第二レンズ3Bは凹レンズ、第三レンズ3Cは凸レンズである。なお、レンズ3は、樹脂製であってもよい。
第一レンズ3Aの前側は突出部13に当接し、後側は光学絞り4に当接している。第二レンズ3Bの前側は光学絞り4に当接し、後側は間隔環5に当接している。第三レンズ3Cの前側は間隔環5に当接し、後側は押え環部材6に当接している。また、第一レンズ3A、第二レンズ3B及び第三レンズ3Cの外周面は、いずれも小径部11の内周面11aに当接している。なお、本実施形態における「当接」とは、部材同士が接触するか、若しくは部材同士の間にわずかな隙間があることも含む意味である。
光学絞り4は、通過する光の量を調整するために用いられる遮蔽板である。光学絞り4の材料は特に制限されないが、本実施形態ではアルミニウム合金製になっている。光学絞り4の外周面は、小径部11の内周面11aに当接している。
間隔環5は、第二レンズ3Bと第三レンズ3Cの間隔を調整するための円筒状の部材である。間隔環5の材料は特に制限されないが、本実施形態ではアルミニウム合金製になっている。間隔環5の外周面は、小径部11の内周面11aに当接している。
押え環部材6は、樹脂製の円環状部材である。押え環部材6は、レンズ3よりも一回り大きな直径で形成されている。押え環部材6の前側は第三レンズ3Cに当接し、後側は締結部材7に当接している。押え環部材6は、大径部12の内周面12aに当接している。押え環部材6の内径は、間隔環5の内径と同じ大きさになっている。押え環部材6の材料は樹脂であれば特に制限されないが、本実施形態ではポリエスタール(POM)で形成されている。
締結部材7は、鏡筒2の後端に締結される押えネジリングである。締結部材7の材料は特に制限されないが、本実施形態では、アルミニウム合金で形成されている。締結部材7の外周には雄ネジが形成されており、大径部12に螺合される。締結部材7を所定のトルクで鏡筒2に締結することにより、突出部13と締結部材7との間でレンズ3、光学絞り4、間隔環5及び押え環部材6が挟持される。特許請求の範囲の「内部構成部品」は、突出部13から締結部材7までの間に配設される部品群を意味する。本実施形態に係る「内部構成部品」は、レンズ3、光学絞り4、間隔環5及び押え環部材6を意味する。
次に、本実施形態に係るレンズ鏡筒1の製造方法について説明する。当該製造方法では、鏡筒2に対して、第一レンズ3A、光学絞り4、第二レンズ3B、間隔環5、第三レンズ3C及び押え環部材6を配置した後、締結部材7を所定のトルクで締結する。
本実施形態では、鏡筒2と内部構成部品との間の線膨張(光軸X方向の膨張)を同等か若しくは限りなく同等に近くなるように、内部構成部品の光軸X方向の長さを設定する。
図1に示すように、常温で、鏡筒2の内部に内部構成部品を設置して締結部材7で所定のトルクで締結している状態において、突出部13の基準面13aから押え環部材6の後端面までを「収容部(10)」とする。収容部10は、鏡筒2のうち内部構成部品が収容される部位である。図2に示すように、収容部10の光軸X方向の長さを「収容部長さOL(AL3)」とする。
図2に示すように、第一レンズ3A、第二レンズ3B及び第三レンズ3Cの光軸X方向の寸法をそれぞれ、「GL1」、「GL2」、「GL3」とし、光学絞り4、間隔環5の光軸X方向の寸法をそれぞれ「AL1」、「AL2」とする。また、押え環部材6の光軸X方向の寸法を「JL1」とする。
より詳しくは、GL1は、突出部13の基準面13aから第一レンズ3Aの後端面までの距離である。また、GL3は、間隔環5の後端面から押え環部材6の前端面までの距離である。
また、光軸X方向における内部構成部品の長さを「内部構成部品長さIL」とする。
つまり、IL=(GL1+GL2+GL3+AL1+AL2+JL1)となる。
線膨張率は、温度の上昇に伴って各部材の光軸X方向の長さが変化する割合を意味する。線膨張による伸びは、以下の式1で表される。
ΔL=αLΔT (式1)
(ΔL:伸び、α:線膨張率、L:長さ、ΔT:温度上昇)
各材料の線膨張率は下記のようになっている。
ガラス材の線膨張率 :Gα=7×10−6
アルミニウム合金材の線膨張率 :Aα=23×10−6
樹脂例としてジュラコン材の線膨張率:Jα=85×10−6
つまり、ガラス、金属、樹脂の中では、樹脂の線膨張が最も大きく、次に金属における線膨張が大きくなっている。
ここで、鏡筒2内で保持されるレンズ3(3A〜3C)の間隔は、結像性能を決める重要な要素である。したがって、レンズ3、光学絞り4及び間隔環5の光軸X方向の長さは、固定値である。本実施形態では、GL1=2.99、GL2=3.03、GL3=2.85に設定されている。また、AL1=1.45、AL2=1.37(単位はいずれもmm)に設定されている。
一方、押え環部材6の光軸X方向の長さは、未設定である。そこで、押え環部材6の光軸X方向の長さJL1をパラメータとして、内部構成部品を構成する各部品の光軸X方向の長さにこれらの部品に対応する線膨張率を乗じて算出された値の和である内部構成部品線膨張長さIL’と、収容部長さOLに鏡筒2に対応する線膨張率を乗じて算出された収容部線膨張長さOL’と、が等しくなるように設定してJL1を求める。
具体的には、内部構成部品線膨張長さIL’は、式2で表される。
IL’=(GL1+GL2+GL3)×Gα+(AL1+AL2)×Aα+JL1×Jα (式2)
式2に前記した内部構成部品の固定値と線膨張率を代入すると、式3で表される。
IL’=(2.99+3.03+2.85)×7×10−6+(1.45+1.37)×23×10−6+(JL1)×85×10−6 (式3)
一方、収容部10の長さをAL3(OL)とすると、収容部10の長さAL3に線膨張率を乗じて算出された収容部線膨張長さOL’は、式4で表される。
OL’=AL3×Aα (式4)
式4に前記した内部構成部品の固定値と線膨張率を代入すると、式5で表される。
OL’=(2.99+1.45+3.03+1.37+2.85+JL1)×23×10−6 (式5)
IL’=OL’つまり、内部構成部品の線膨張による伸びと、収容部10の線膨張による伸びとが等しくなるように設定することから、式3=式5とするとJL1=2.2890mmと算出される。
<比較例>
仮に、JL1=2.2890mmと設定し、押え環部材6を「アルミニウム合金」とした場合において、内部構成部品線膨張長さIL’’と収容部線膨張長さOL’’との差を算出する。
内部構成部品線膨張長さIL’’は式7で表される。
IL’’=(2.99+3.03+2.85)×7×10−6+(1.45+1.37)×23×10−6+2.2890×23×10−6 (式6)
収容部線膨張長さOL’’は式7で表される。
OL’’=(2.99+1.45+3.03+1.37+2.85+2.2890)×23×10−6 (式7)
OL’’−IL’’=321.52×10−6-179.60×10−6=202.52×10−6
つまり、JL1=2.2890mmと設定し、押え環部材6を「アルミニウム合金」とした場合、膨張後では鏡筒2(収容部10)と内部構成部品との間に202.52×10−6mm(202.52μm)もの差が生じることになる。
以上説明した本実施形態に係るレンズ鏡筒1によれば、鏡筒2の突出部13と締結部材7とで内部構成部品(レンズ3、光学絞り4、間隔環5及び押え環部材6)を挟持することで、内部構成部品には、各部品が近接する方向に所定の押圧力が作用する。一方、第三レンズ3Cと締結部材7との間に樹脂製の押え環部材6を設けたため、押え環部材6によって前記押圧力と反対の方向に付勢する反力が作用する。これにより、鏡筒2に対して内部構成部品を強固に保持することができるため、振動が作用する環境下であっても、レンズ3,3間の緩みを防ぐことができる。
また、本実施形態では、内部構成部品線膨張長さIL’と収容部線膨張長さOL’との差がゼロとなるように設定されている。温度が上昇すると、金属製の鏡筒2は光軸X方向の伸びが大きくなるのに対し、ガラス製のレンズ3は膨張が小さい。そこで、比較的線膨張率が大きい樹脂製の押え環部材6の材質や光軸X方向の長さを、内部構成部品線膨張長さIL’と収容部線膨張長さOL’との差がゼロとなるように設定することで、熱膨張が発生しても各部材間で伸びの相違を相殺してレンズ間の緩みを無くすか若しくは限りなく小さくすることができ、温度条件に関わらず一定の締付トルクで内部構成部品を押さえることができる。
また、押え環部材6を樹脂製とすることで、熱収縮が発生した場合であっても、押え環部材6によって、レンズ3の割れ等の不具合を解消することができる。
また、押え環部材6の材質や光軸X方向の長さ(厚さ)を適宜調整すればよいだけであるため、容易に設計することができる。
以上本発明の実施形態について説明したが、本発明の趣旨に反しない範囲において適宜設計変更が可能である。例えば、レンズ3の枚数は、本実施形態では三枚としたが、二枚以上であれば何枚用いてもよい。また、レンズ3の凹凸の種類も適宜設定すればよい。
また、鏡筒2、レンズ3、光学絞り4及び間隔環5は、本実施形態では前記した材料で構成したが、適宜他の材料で構成してもよい。他の材料を用いる場合であっても、その材料の線膨張率を用いて各部材の最適な光軸X方向の長さを設定すればよい。また、光学絞り4及び間隔環5は、少なくともいずれか一方が配設されればよい。
また、本実施形態では、内部構成部品線膨張長さIL’と収容部線膨張長さOL’との差がゼロとなるように設定したが、当該差が−1.0〜1.0μmの範囲で設定されればよい。この範囲内であれば、熱膨張によって各部材に光軸方向の伸びが生じた場合であっても、結像性能に影響が出ない程度に抑えることができる。
1 レンズ鏡筒
2 鏡筒
3 レンズ
3A 第一レンズ
3B 第二レンズ
3C 第三レンズ
4 光学絞り
5 間隔環
6 押え環部材
7 締結部材
10 収容部
11 小径部
12 大径部
13 突出部
OL 収容部長さ
IL 内部構成部品長さ
OL’ 収容部線膨張長さ
IL’ 内部構成部品線膨張長さ
前記課題を解決するため、本発明は、筒状の鏡筒と、前記鏡筒の内部に配設された内部構成部品と、前記鏡筒の一端側に締結される締結部材とを備え、前記鏡筒の一部と前記締結部材とによって前記内部構成部品が挟持されたレンズ鏡筒であって、前記内部構成部品は、前記鏡筒内の収容部に収容されており、複数のレンズと、隣り合う前記レンズ同士の間に配設された光学絞り及び間隔環の少なくともいずれか一方と、複数の前記レンズのうち前記一端側に配設された前記レンズと前記締結部材との間に介設される樹脂製の押え環部材と、を有し、複数の前記レンズと、前記光学絞り及び前記間隔環の少なくともいずれか一方と、前記押え環部材とがいずれも前記鏡筒の内周面に当接しており、前記収容部の光軸方向の長さを収容部長さOLとし、前記収容部に収容された前記内部構成部品の長さを内部構成部品長さILとした場合、前記収容部長さOLに前記鏡筒に対応する線膨張率を乗じて算出された収容部線膨張長さOL’と、前記内部構成部品を構成する各部品の光軸方向の長さにこれらの部品に対応する線膨張率を乗じて算出された値の和である内部構成部品線膨張長さIL’とがOL’=IL’となっていることを特徴とする。
また、本発明は、筒状の鏡筒と、前記鏡筒の内部に配設された内部構成部品と、前記鏡筒の一端側に締結される締結部材とを備え、前記鏡筒の一部と前記締結部材とによって前記内部構成部品が挟持されたレンズ鏡筒の製造方法であって、前記内部構成部品は、前記鏡筒内の収容部に収容されており、複数のレンズと、隣り合う前記レンズ同士の間に配設された光学絞り及び間隔環の少なくともいずれか一方と、複数の前記レンズのうち前記一端側に配設された前記レンズと前記締結部材との間に介設される樹脂製の押え環部材と、を有し、複数の前記レンズと、前記光学絞り及び前記間隔環の少なくともいずれか一方と、前記押え環部材とをいずれも前記鏡筒の内周面に当接させ、前記収容部の光軸方向の長さを収容部長さOLとし、前記収容部に収容された前記内部構成部品の長さを内部構成部品長さILとした場合、前記収容部長さOLに前記鏡筒に対応する線膨張率を乗じて算出された収容部線膨張長さOL’と、前記内部構成部品を構成する各部品の光軸方向の長さにこれらの部品に対応する線膨張率を乗じて算出された値の和である内部構成部品線膨張長さIL’とをOL’=IL’に設定することを特徴とする。
また、収容部線膨張長さOL’と内部構成部品線膨張長さIL’との差は、ゼロになるように設定されている。温度が上昇すると、例えば、金属製の鏡筒は光軸方向に大きく膨張するのに対し、例えば、ガラス製のレンズは膨張が小さい。そこで、比較的膨張率が大きい樹脂製の押え環部材の材質や光軸方向の長さを、各部材間の膨張の相違が相殺されるように設定する。これにより、レンズ間の緩みを無くすことができる。
OL’’−IL’’=321.52×10−6-179.60×10−6141.92×10−6
つまり、JL1=2.2890mmと設定し、押え環部材6を「アルミニウム合金」とした場合、膨張後では鏡筒2(収容部10)と内部構成部品との間に141.92×10−6mもの差が生じることになる。
また、本実施形態では、内部構成部品線膨張長さIL’と収容部線膨張長さOL’との差がゼロとなるように設定されている。温度が上昇すると、金属製の鏡筒2は光軸X方向の伸びが大きくなるのに対し、ガラス製のレンズ3は膨張が小さい。そこで、比較的線膨張率が大きい樹脂製の押え環部材6の材質や光軸X方向の長さを、内部構成部品線膨張長さIL’と収容部線膨張長さOL’との差がゼロとなるように設定することで、熱膨張が発生しても各部材間で伸びの相違を相殺してレンズ間の緩みを無くすことができ、温度条件に関わらず一定の締付トルクで内部構成部品を押さえることができる。

Claims (2)

  1. 筒状の鏡筒と、前記鏡筒の内部に配設された内部構成部品と、前記鏡筒の一端側に締結される締結部材とを備え、前記鏡筒の一部と前記締結部材とによって前記内部構成部品が挟持されたレンズ鏡筒であって、
    前記内部構成部品は、前記鏡筒内の収容部に収容されており、
    複数のレンズと、
    隣り合う前記レンズ同士の間に配設された光学絞り及び間隔環の少なくともいずれか一方と、
    複数の前記レンズのうち前記一端側に配設された前記レンズと前記締結部材との間に介設される樹脂製の押え環部材と、を有し、
    前記収容部の光軸方向の長さを収容部長さOLとし、前記収容部に収容された前記内部構成部品の長さを内部構成部品長さILとした場合、
    前記収容部長さOLに前記鏡筒に対応する線膨張率を乗じて算出された収容部線膨張長さOL’と、前記内部構成部品を構成する各部品の光軸方向の長さにこれらの部品に対応する線膨張率を乗じて算出された値の和である内部構成部品線膨張長さIL’と、の差が−1.0〜1.0μmになっていることを特徴とするレンズ鏡筒。
  2. 筒状の鏡筒と、前記鏡筒の内部に配設された内部構成部品と、前記鏡筒の一端側に締結される締結部材とを備え、前記鏡筒の一部と前記締結部材とによって前記内部構成部品が挟持されたレンズ鏡筒の製造方法であって、
    前記内部構成部品は、前記鏡筒内の収容部に収容されており、
    複数のレンズと、
    隣り合う前記レンズ同士の間に配設された光学絞り及び間隔環の少なくともいずれか一方と、
    複数の前記レンズのうち前記一端側に配設された前記レンズと前記締結部材との間に介設される樹脂製の押え環部材と、を有し、
    前記収容部の光軸方向の長さを収容部長さOLとし、前記収容部に収容された前記内部構成部品の長さを内部構成部品長さILとした場合、
    前記収容部長さOLに前記鏡筒に対応する線膨張率を乗じて算出された収容部線膨張長さOL’と、前記内部構成部品を構成する各部品の光軸方向の長さにこれらの部品に対応する線膨張率を乗じて算出された値の和である内部構成部品線膨張長さIL’と、の差を−1.0〜1.0μmに設定することを特徴とするレンズ鏡筒の製造方法。
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