JP2019203577A - ばねクラッチ - Google Patents

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Shoji Itomi
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Abstract

【課題】 ばねクラッチの入力側部材と出力側部材の互いの対向面の間へのコイルばねの落ち込みを防止すると共に、熱により強度低下・軟化が生じにくい合成材料を構成材料として選定した場合においても、入力側部材と出力側部材との係合部の破損が生じ難いようにする。【解決手段】 入力側部材1と出力側部材2の互いの対向面の一方の中央に、軸方向に延びる円形の係合穴1aが設けられ、入力側部材1と出力側部材2の互いの対向面の他方の中央に、係合穴1aに摺動自在に挿入される合成樹脂製の係合軸9を、係合穴1aの内面と軸方向で係合する、径方向外側に張り出した係合凸部9cを有する係合柱部91と、係合凸部9cを有しない非係合柱部92とに区分し、係合柱部91の根元側の外径を、非係合柱部92の根元側の外径よりも小さくして、係合軸9の係合穴1aへの挿入を容易にし、係合柱部91の係合凸部9cを係合穴1aの内面に係合させた。【選択図】図1

Description

本発明は、入力側部材の一方向の回転を出力側部材に伝達するばねクラッチに関する。
プリンタや複写機、ファクシミリの紙送り機構等に組込まれる一方向クラッチとして、コイルばねの締め付けとその締付状態の解除によって一方向の回転トルク(駆動力)の伝達と遮断とを切り替えるばねクラッチが従来から知られている。
ばねクラッチは、非特許文献1に記載されているように、基本的な構成として、円筒状の入力側部材(駆動アーバ)と、その入力側部材と同じ外径の円筒状の出力側部材(従動アーバ)とを、端部どうしが軸方向で対向して同一軸心のまわりに回転する状態で配し、その入力側部材と出力側部材の互いの対向端部の外周に跨るようにコイルばねを巻き付けたものが多い。
上記の構成のばねクラッチでは、入力側部材を所定の方向(コイルばねを入力側から見た巻き方向と反対の方向)に回転させると、コイルばねが縮径して入力側部材および出力側部材を締め付けることにより、入力側部材の回転が出力側部材に伝達され、入力側部材を逆方向に回転させると、コイルばねが拡径して入力側部材および出力側部材に対する締め付けを行わないため、入力側部材から出力側部材への回転伝達は行われず、入力側部材のみが回転(空転)する。
また、特許文献1には、ばねと接触する部材として円筒形のハブを焼結金属で構成し、樹脂製の入力部とハブを回転方向に固定した例が示されている。
「機械要素活用マニュアル・ばね」、編者;ニッパツ・日本発条株式会社、発行;1995年2月15日、P.136
特開平11−190368
ところで、上記のようなばねクラッチでは、通常、入力側部材と出力側部材の互いの対向面の間の間隔が、コイルばねの断面の幅寸法よりも小さく設定されている。しかしながら、入力側部材および出力側部材の軸方向寸法精度や組み立て時の軸方向位置精度が低い場合には、入力側部材と出力側部材の互いの対向面の間の間隔が設定された寸法よりも広くなって、両部材の互いの対向面の間の隙間にコイルばねの軸方向中央部の一部が落ち込み、ねじり剛性が小さくなったり応答性が低下したりするおそれがある。
また、入力側部材の回転中にばねクラッチのロックが解除されると、入力側部材とばねは摺動するので、その際に発熱し、熱が出力側部材に伝わり、出力側部材が合成樹脂で構成されている場合には、熱により出力側部材の強度・硬さが下がることになる。そして、出力側部材は入力側部材と向かい合う端面部分が最も熱の影響を受けるので、ばねがロックしてこの部分を締め付けると、熱により出力側部材の強度・硬さが低下しているために、出力側部材がばねの締め付け力に耐えられずに変形を生じることがある。この変形によって入力側部材と出力側部材に軸方向の隙間が生じると、ばねがその隙間に落ち込むことによりロック不良、回転トルク大などの不具合を生じる場合がある。
かかる不具合が生じないように、出力側部材として熱により強度低下・軟化が生じにくい合成材料を選定した場合、強度が高い材料は、靭性が下がるため、入力側部材と出力側部材とを結合する際の変形により、結合部が破損するおそれが生じる。
そこで、本発明は、ばねクラッチの入力側部材と出力側部材の互いの対向面の間へのコイルばねの落ち込みを防止すると共に、熱により強度低下・軟化が生じにくい合成材料を構成材料として選定した場合においても、入力側部材と出力側部材との係合部の破損が生じ難いようにすることを課題とするものである。
上記の課題を解決するため、本発明は、外周に円筒面が形成された端部どうしが軸方向で対向し、同一軸心のまわりに回転する状態で配されている入力側部材および出力側部材と、前記入力側部材と出力側部材の互いの対向端部の外周に跨って巻き付けられているコイルばねとを備え、前記入力側部材と出力側部材の互いの対向面の間隔が前記コイルばねの断面の幅寸法よりも小さく設定されているばねクラッチにおいて、前記入力側部材と出力側部材の互いの対向面の一方の中央に、軸方向に延びる円形の係合穴が設けられ、前記入力側部材と出力側部材の互いの対向面の他方の中央に、前記係合穴に摺動自在に挿入される合成樹脂製の係合軸が設けられ、前記係合軸は、周方向に並ぶ複数の柱部からなり、この複数の柱部を、前記係合穴の内面と軸方向で係合する、径方向外側に張り出した係合凸部を有する係合柱部と、係合凸部を有しない非係合柱部とに区分し、前記係合柱部の根元側の外径を、非係合柱部の根元側の外径よりも小さくして、前記係合軸を係合穴に容易に挿入可能とし、係合柱部の係合凸部を係合穴の内面に係合させることにより、前記入力側部材と出力側部材が軸方向で互いに離れる方向の相対移動が規制されている構成を採用した。
上記の構成によれば、入力側部材や出力側部材の軸方向寸法精度が低い場合でも、クラッチを組み立てた状態では、係合軸を構成する係合柱部の係合凸部が係合穴の内面と軸方向で係合して、入力側部材と出力側部材が軸方向で互いに離れる方向の相対移動を規制されるようになるので、入力側部材と出力側部材の互いの対向面の間の間隔がコイルばねの断面の幅寸法よりも広くなることがなく、その対向面の間の隙間へコイルばねの軸方向中央部の一部が落ち込むおそれがなくなる。
ここで、係合軸は、その先端面に開口する中心穴を有し、その先端面から軸方向に延び、外周面から中心穴に貫通する複数のスリット(軸方向溝)によって周方向に並ぶ複数の柱部で構成され、この係合軸を形成する複数の柱部は、係合穴の内面と軸方向で係合する、径方向外側に張り出した係合凸部を有する係合柱部と、係合凸部を有しない非係合柱部とに区分されている。前記係合柱部は、根元側の外径を、非係合柱部の根元側の外径よりも小さくして、係合軸を係合穴に容易に挿入可能としている。そして、この係合柱部の係合凸部は、入力側部材の係合穴の小径穴部と大径穴部との間の段差面に軸方向で対向しており、その段差面と軸方向で係合することにより、入力側部材と出力側部材が軸方向で互いに離れる方向の相対移動を規制されるようになっている。
また、係合凸部を持つ係合柱部の外径は、係合凸部を持たない非係合柱部の外径よりも小径にすることにより、係合軸を係合穴に挿入する際に、係合柱部が曲がりやすくして、係合柱部の根元が折れ難くしている。さらに、この係合柱部の根元に隅R部を設けることにより、係合柱部をより折れ難くすることができる。これら出力歯車、出力軸、係合軸を形成する合成樹脂材料として、引っ張り強度が80〜90MPa、曲げ強さが100〜130MPaの材料を使用することにより、熱影響による変形を生じ難くして、ばねが出力軸の端面とスリーブの端面に入り込み難くすることができる。
本発明のばねクラッチは、上述したように、ばねクラッチの入力側部材と出力側部材の互いの対向面の間へのコイルばねの落ち込みを防止できると共に、熱により強度低下・軟化が生じにくい合成材料を材料として選定した場合においても、入力側部材と出力側部材との係合部の破損が生じ難い。
(a)は実施形態のばねクラッチの縦断正面図、(b)は(a)の要部を拡大した断面図。 図1のばねクラッチの要部の分解斜視図。 図1のIII−III線に沿った断面図。 図1のコイルばねの要部を拡大した断面図。
以下、図面に基づき本発明の実施形態を説明する。このばねクラッチは、図1(a)および図2に示すように、軸方向で対向し、同一軸心のまわりに回転する状態で配されている入力側部材1および出力側部材2と、その入力側部材1と出力側部材2の互いの対向端部の外周に跨って巻き付けられているコイルばね3と、入力側部材1の外周に摺動動自在に嵌合し、後述するように入力側部材1の回転の出力側部材2への伝達と遮断を制御する制御歯車4とで基本的に構成されている。
前記入力側部材1は、図示省略したモータ等の駆動源から回転トルク(駆動力)を入力される入力軸5と、入力軸5の出力側(出力側部材2と対向する側)の端部の外周に嵌め込まれるスリーブ6とを、スリーブ6の外周から入力軸5の外周までねじ込まれるねじ7で一体化したものである。
この入力側部材1のスリーブ6は、入力軸5の出力側端面から軸方向にはみ出す状態で入力軸5と一体化されており、これにより、入力側部材1の出力側部材2との対向面の中央に、軸方向に延びる円形の係合穴1aが設けられた形となっている。そして、入力軸5の出力側端面からはみ出す部分の内周面は、入力軸5の出力側端面の近傍に段差を有し、その段差よりも出力側の部分が入力側部分よりも小径に形成されている。これにより、入力側部材1の係合穴1aは、開口側に小径穴部が形成され、奥側に小径穴部よりも大径の大径穴部が形成された二段穴となっている。また、スリーブ6の外周面は入力側が大径に形成された2段の円筒面となっており、その大径部にねじ7がねじ込まれ、小径部の大径部と隣接する部分の外周に制御歯車4が嵌合し、小径部の出力側部分の外周にコイルばね3の入力側の半部が巻き付けられている。
前記出力側部材2は、出力軸8と、出力軸8の入力側(入力側部材2と対向する側)の端面の中央に設けられた係合軸9と、出力軸8の軸方向中央部の外周に嵌合固定された出力歯車10とからなり、その出力軸8と係合軸9とが合成樹脂で一体形成されている。
この出力側部材2の出力軸8は、入力側の端部の外周にコイルばね3の出力側の半部が巻き付けられ、反対側の端部が軸受11を介してハウジング12に回転自在に支持されている。係合軸9は、入力側部材1の係合穴1a(スリーブ6の入力軸5からのはみ出し部の内側空間)に摺動動自在に挿入され、後述するようにスリーブ6と係合するものである。そして、出力歯車10は、図示省略した外部の回転伝達歯車と噛み合った状態で出力軸8と一体に回転することにより、その回転伝達歯車を介して被駆動部材に駆動力を伝達するようになっている。
ここで、図1(b)、図2および図3に示すように、係合軸9は、その先端面に開口する中心穴9aを有し、その先端面から軸方向に延び、外周面から中心穴9aに貫通する複数のスリット(軸方向溝)9bによって周方向に並ぶ複数の柱部で構成されている。この係合軸9を形成する複数の柱部は、係合穴1aの内面と軸方向で係合する、径方向外側に張り出した係合凸部9cを有する係合柱部91と、係合凸部9cを有しない非係合柱部92とに区分されている。前記係合柱部91は、根元側の外径を、非係合柱部92の根元側の外径よりも小さくして、係合軸9を係合穴1aに容易に挿入可能としている。そして、この係合柱部91の係合凸部9cは、入力側部材1の係合穴1aの小径穴部と大径穴部との間の段差面1bに軸方向で対向しており、その段差面1bと軸方向で係合することにより、入力側部材1と出力側部材2が軸方向で互いに離れる方向の相対移動を規制されるようになっている。
出力側部材2は、出力歯車10、出力軸8、係合軸9の3要素からなり、合成樹脂で一体に構成されている。係合軸9は、前記のように、軸方向先端の外径に係合凸部9cを設けた係合柱部91と先端に係合凸部9cを持たない非係合柱部92とがスリット9bを挟んで構成されている。係合凸部9cを持つ係合柱部91の外径は、係合凸部9cを持たない非係合柱部92の外径よりも小径にすることにより、係合軸9を係合穴1aに挿入する際に、係合柱部91が曲がりやすくして、係合柱部91の根元が折れ難くしている。さらに、この係合柱部91の根元に隅R部91aを設けることにより、係合柱部91をより折れ難くしている。
また、これら出力歯車10、出力軸8、係合軸9を形成する合成樹脂材料として、引っ張り強度が80〜90MPa、曲げ強さが100〜130MPaの材料を使用することにより、熱影響による変形を生じ難くして、ばね3が出力軸8の端面とスリーブ6の端面に入り込み難くしている。
この引っ張り強度が80〜90MPa、曲げ強さが100〜130MPaを有する合成樹脂の例としては、三井化学アーレンAE4200、大塚化学AT342、NT46が挙げられる。
前記コイルばね3は、四角形の各コーナを面取りした断面形状を有するものであり(図4参照)、図1(a)、図2および図3に示すように、自然状態よりも拡径した状態で、入力側部材1の一部であるスリーブ6と出力側部材2の一部である出力軸8の互いの対向端部の外周に跨って巻き付けられている。そのスリーブ6と出力軸8の互いの対向面の間の間隔は、コイルばね3の断面の幅寸法A(図4参照)の95%以下に設定されている。そして、コイルばね3の入力側の端部には、径方向外側へ延びて、後述するように制御歯車4と係合するフック部3aが形成されている。
前記制御歯車4は、図1(a)、図2および図3に示すように、スリーブ6の小径部の外周に摺動自在に嵌め込まれており、この制御歯車4と噛み合う外部の歯車(図示省略)を操作することにより、回転可能な状態と回転不能に拘束される状態が切り替えられるようになっている。この制御歯車4の出力側の端面には、コイルばね3の入力側の端部を収容する座ぐり部4aが設けられている。そして、その座ぐり部4aに出力側端面に開口する軸方向溝4bが設けられ、この軸方向溝4bにコイルばね3のフック部3aが挿入されている。
このばねクラッチは、上記の構成であり、制御歯車4が回転可能な状態で、入力軸5に所定の方向(コイルばね3を入力側から見た巻き方向と反対の方向)の回転トルク(駆動力)が入力されて、入力軸5とスリーブ6が一体に回転すると、コイルばね3が縮径してスリーブ6および出力軸8を締め付けることにより、入力軸5およびスリーブ6の回転が出力軸8に伝達される。すなわち、入力側部材1から出力側部材2への回転伝達が行われる。そして、出力側部材2の出力歯車10から被駆動部材に駆動力が伝達される。なお、このときには、コイルばね3もスリーブ6および出力軸8と一体に回転するので、コイルばね3のフック部3aが制御歯車4の軸方向溝4bの側面を押して、制御歯車4を回転させることになる。
そして、上記のように入力側部材1から出力側部材2に回転を伝達しているときに、制御歯車4を回転不能に拘束すると、相対的に制御歯車4がその軸方向溝4bの側面でコイルばね3のフック部3aを入力側部材1の回転方向と逆の方向に押す状態となるので、コイルばね3が拡径してスリーブ6および出力軸8に対する締め付けがなくなり、入力側部材1の回転が出力側部材2に伝わらなくなる。その後、制御歯車4を回転可能な状態に戻せば、相対的に制御歯車4がコイルばね3のフック部3aを押す力がなくなるので、再びコイルばね3が縮径して入力側部材1から出力側部材2へ回転が伝達されるようになる。
一方、制御歯車4が回転可能な状態でも、入力軸5に上記所定の方向と逆方向の回転トルクが入力されて、入力軸5とスリーブ6が一体回転するときは、コイルばね3が拡径してスリーブ6および出力軸8に対する締め付けを行わないため、入力側部材1から出力側部材2への回転伝達は行われず、入力側部材1のみが回転(空転)する。
ここで、このばねクラッチでは、スリーブ6と出力軸8の互いの対向面の間の間隔がコイルばね3の断面の幅寸法Aの95%以下に設定されており、入力側部材1や出力側部材2の軸方向寸法精度が低い場合でも、クラッチを組み立てた状態では、出力側部材2の入力側部材1との対向面に設けられた係合軸9が、入力側部材1の出力側部材2との対向面
に設けられた係合穴1aに摺動自在に挿入され、係合柱部91の係合凸部9cが係合穴1aの段差面1bと軸方向で係合して、入力側部材1と出力側部材2が軸方向で互いに離れる方向の相対移動を規制されるようになっているので、スリーブ6と出力軸8の互いの対向面の間の間隔がコイルばね3の断面の幅寸法Aよりも広くなることがなく、その対向面の間の隙間へコイルばね3の軸方向中央部の一部が落ち込むおそれがない。したがって、使用中にコイルばね3の落ち込みによるねじり剛性や応答性の低下が生じるおそれもなく、安定して使用することができる。
また、出力側部材2の係合軸9を出力軸8と一体に合成樹脂で形成し、その先端側に中心穴9aおよび外周面から中心穴9aに貫通するスリット9bを設けることにより、係合軸9の係合柱部91を容易に弾性変形させて入力側部材1の係合穴1aに挿入できるスナップフィット構造としているので、クラッチ組み立て時には入力側部材1と出力側部材2の結合作業を効率よく行うことができる。
前記ハウジング3、内輪4および外輪7を形成する材質としては、SUS440C、Cronidur30、XD15NWなどのステンレス鋼を使用することができる。
なお、上述した実施形態では入力側部材1に係合穴1aを設け、出力側部材2に係合軸9を設けたが、これと逆に、入力側部材の出力側部材との対向面に係合軸を設け、出力側部材の入力側部材との対向面に係合穴を設けて、その係合軸の係合凸部が係合穴の内面と軸方向で係合するようにしてもよい。
また、係合穴は、必ずしも実施形態のような二段穴でなくてもよく、係合柱部91の係合凸部9cが軸方向で係合するように形成されていればよい。
また、係合軸は、実施形態のように合成樹脂製とし、中心穴とスリットを設けてスナップフィット構造とすることが望ましいが、中心穴だけ、あるいは先端面および外周面に開口する軸方向溝だけを設けるようにしてもよい。一方、係合軸をスナップフィット構造とせずに出力軸と別体で形成し、クラッチ組立時に、スリーブの入力側から係合軸と入力軸を挿入した後、係合軸を出力軸とねじ等で結合する構造とすることもできる。この場合、係合軸および出力軸は金属製とすることができる。
また、コイルばねは、実施形態のような面取りのある四角形断面のものに限らず、円形断面のもの等も用いることができるが、入力側部材と出力側部材の互いの対向面の間の隙間への落ち込みを確実に防止するには、多角形断面の一つの面で入力側部材および出力側部材に接触するものを用い、そのコイルばねの面取りも考慮して、実施形態のように入力側部材と出力側部材の互いの対向面の間の間隔を、コイルばねの入力側部材および出力側部材との接触面の幅寸法の95%以下に設定することが望ましい。
また、実施形態では、コイルばね3の出力側は端部まで出力軸8に巻き付けられているが、出力軸にその入力側端面に開口する軸方向溝を設け、コイルばね出力側の端部に径方向内側へ延びるフック部を形成して、このコイルばねの出力側のフック部を出力軸の軸方向溝に挿入することにより、コイルばねの縮径時および拡径時にその出力側のフック部が出力軸と係合して、コイルばねの締め付けおよびその締付状態の解除がより確実に行われるようにすることもできる。
1 入力側部材
1a 係合穴
1b 段差面
2 出力側部材
3 コイルばね
3a フック部
4 制御歯車
5 入力軸
6 スリーブ
7 ねじ
8 出力軸
9 係合軸
91 係合柱部
92 非係合柱部
9a 中心穴
9b スリット(軸方向溝)
9c 係合凸部
10 出力歯車
11 軸受
12 ハウジング

Claims (4)

  1. 外周に円筒面が形成された端部どうしが軸方向で対向し、同一軸心のまわりに回転する状態で配されている入力側部材および出力側部材と、前記入力側部材と出力側部材の互いの対向端部の外周に跨って巻き付けられているコイルばねとを備え、前記入力側部材と出力側部材の互いの対向面の間隔が前記コイルばねの断面の幅寸法よりも小さく設定されているばねクラッチにおいて、
    前記入力側部材と出力側部材の互いの対向面の一方の中央に、軸方向に延びる円形の係合穴が設けられ、前記入力側部材と出力側部材の互いの対向面の他方の中央に、前記係合穴に摺動自在に挿入される合成樹脂製の係合軸が設けられ、前記係合軸は、周方向に並ぶ複数の柱部からなり、この複数の柱部を、前記係合穴の内面と軸方向で係合する、径方向外側に張り出した係合凸部を有する係合柱部と、係合凸部を有しない非係合柱部とに区分し、前記係合柱部の根元側の外径を、非係合柱部の根元側の外径よりも小さくして、係合軸を係合穴に容易に挿入可能とし、係合柱部の係合凸部を係合穴の内面に係合させることにより、前記入力側部材と出力側部材が軸方向で互いに離れる方向の相対移動が規制されていることを特徴とするばねクラッチ。
  2. 前記係合軸の形成する合成樹脂材料が、引っ張り強度が80〜90MPa、曲げ強さが100〜130MPaの材料であることを特徴とする請求項1に記載のばねクラッチ。
  3. 前記係合柱部の外径の根元側に隅R部を設けたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のばねクラッチ。
  4. 前記係合軸の形成する合成樹脂材料として、三井化学アーレンAE4200、または大塚化学AT342、または大塚化学NT46を用いたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかの項に記載のばねクラッチ。
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