JP2019203330A - 耐震合成壁 - Google Patents

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Abstract

【課題】コンクリートの打設に対してセパレータなどの部品を用いる必要がなく、また、薄い鉄板を用いて耐震性を確保することが可能であり、さらに、建築現場での配筋作業や壁型枠の撤去作業を必要とせずに効率良く施工できる耐震合成壁を提供する。【解決手段】耐震合成壁は、対向する矩形状の鉄板2A,2Bのそれぞれを横方向に連ねて形成される対向する外面板と、外面板間の空間に打設されるコンクリート10とが、各鉄板2A,2B間の空間に所定の間隔をあけて並置される複数個の鉄筋トラス3および各鉄筋トラス3を鉄板2A,2B間の定位置に拘束する緊結部材4を介して一体化されている。各鉄筋トラス3は、上下に延びる2本の平行な鉄筋31A,31Bと、両鉄筋間に位置する波型のラチス筋32とを含む。ラチス筋32の波の一方の頂部は一方の鉄筋31Aに、波の他方の頂部は他方の鉄筋31Bに、それぞれ溶接により接合されている。【選択図】図3

Description

この発明は、鉄筋コンクリート造の建造物において、地震による揺れに対抗できるよう構造設計された耐震壁に関するもので、この発明は特に、比較的薄い鉄板とコンクリートとを一体化して耐震性を発揮させるようにした耐震合成壁に関する。
従来の鉄筋コンクリート造の耐震壁は、仮設材である木製の壁型枠間にコンクリートを打設して形成されており、コンクリートの内部は縦横各方向に鉄筋が貫通するものである。壁型枠は角型鋼管とセパレータを使って外から固定されており、コンクリートが硬化した後は、壁型枠を解体して撤去する必要があるため、施工における作業効率が悪いという問題がある。
壁型枠として薄い鉄板を用いたものがあり、コンクリートの打設による鉄板の変形を防止するために、セパレータが鉄板を貫通させて取り付けられている。壁型枠用の鉄板は、コンクリートが硬化した後、撤去する必要があるため、作業効率を低下させる。
耐震壁として、2枚の鋼板を頭付きスタッドにより緊結し、鋼板間にコンクリートを充填して一体化した鋼板コンクリート構造壁がある。充填されたコンクリートは、建物剛性への寄与と鋼板の局部座屈を抑えるための拘束材の働きをするので、鋼板の耐力が最大限に引き出される。
鋼板コンクリート構造壁は、主に原子力関連施設の建屋などに用いられる。この種の鋼板コンクリート構造壁は、遮蔽性能が必要とされるため、一般の耐震壁より壁厚が厚く、鋼板の厚みも含めて比較的高い強度のものが要求される。また、頭付きスタッドを利用して鋼板とコンクリートとを一体化するため、鋼板として頭付きスタッドを溶接することが可能な厚さのものが要求され、薄い鋼板を使用することができない。
薄い鉄板を使用した耐震合成壁として、先般、仮設材としての役割を果たすトラス筋付き埋込み型枠を用いて構築される鋼板コンクリート構造壁が提案された。この鋼板コンクリート構造壁は、複数枚のトラス筋付き埋込み型枠を、鉄板(鋼板)間に適当間隔を隔てて背中合わせに、かつ一方のトラス筋付き埋込み型枠におけるトラス筋の上弦材が、他方のトラス筋付き埋込み型枠におけるトラス筋の上弦材の間に入り込んだ状態に配置して、壁型枠を構成するとともに、互いに入り込んだ両側の上弦材の間にジベル筋を挿入して壁型枠の間隔を規制した後、壁型枠の内部にコンクリートを打設して構築されるものである(例えば特許文献1参照)。トラス筋付き埋込型枠が背中合わせに配置される前に、一方のトラス緊付き埋込型枠に横筋を配筋して下弦材等に鉄線により結束する。
特開平7−54428号公報
特許文献1に記載の鋼板コンクリート構造壁を構築するのに、一方のトラス筋付き埋込型枠を建て込み、他のトラス筋付き埋込型枠を建て込んだ後、互いに入り込んだ両側の上弦筋の間にジベル筋を挿入するが、このジベル筋の挿入作業は手数を要し、作業効率を著しく低下させる。また、ジベル筋を介してトラス筋を保持して型枠の間隔規制を行うため、ジベル筋の入り方やトラス筋との接触の仕方で壁厚方向の精度確保が難しい。また、横筋は型枠幅より長いものを使い、順次スライドさせる必要がある。さらに、横筋の最終の仕舞が難しく、作業が困難である。さらにまた、コンクリート打設時、各トラス筋付き埋込み型枠に掛かる側圧は、壁の下層ほど大きくなるが、特許文献1に記載の鋼板コンクリート構造壁は、そのようなコンクリートの側圧に十分に耐え得る構造となっているとはいえない。壁厚についても2枚のトラス筋高さで制約を受けるという問題がある。
この発明は、上記の問題に着目してなされたもので、コンクリートの打設に対してセパレータなどの部品を用いる必要がなく、また、薄い鉄板を用いて耐震性を確保することが可能であり、さらに、建築現場での配筋作業や壁型枠の撤去作業を必要とせずに効率良く施工できる耐震合成壁を提供することを目的とする。
この発明にかかる耐震合成壁は、対向する矩形状の鉄板のそれぞれを横方向に連ねて形成される対向する外面板と、外面板間の空間に打設されるコンクリートとが、各鉄板間の空間に所定の間隔をあけて並置される複数個の鉄筋トラスおよび各鉄筋トラスを鉄板間の定位置に拘束する緊結部材を介して一体化されている。各鉄筋トラスは、上下に延びる2本の平行な鉄筋と、両鉄筋間に位置する波型のラチス筋とを含み、ラチス筋の波の一方の頂部は一方の鉄筋に、波の他方の頂部は他方の鉄筋に、それぞれ溶接により接合されている。
この発明にかかる耐震合成壁は、例えば、対向する鉄板間の空間に複数個の鉄筋トラスを並置するとともに各鉄筋トラスを緊結部材により鉄板間に定位置に拘束したものを工場で複数生産し、これらを現場で連ねて建て込み、外面板を構築した後、コンクリートを打設することにより施工される。壁厚については、工場においてトラス筋が組み合わされ、位置を確保した上に、鉄板が抵抗溶接されるため、精度が確保されることになる。
コンクリートの打設時、トラス筋と緊結部材との組み合わせによって2枚の鉄板の変形を防止し、コンクリート打設時の側圧を受けるセパレータとしての役割を果たすもので、対向する鉄板間の距離が保たれる。対向する鉄板は半流動体のコンクリートが硬化し自立するまでの間、それを支えるために、形を確保する壁型枠として機能する。
コンクリートが硬化した後は、対向する鉄板とコンクリートとは複数個のトラスおよび各トラスを鉄板間の定位置に拘束する緊結部材を介して一体化され、圧縮力にはコンクリートが、引張力には鉄筋が、それぞれ主となって抵抗する。また、鉄筋トラスの各鉄筋とコンクリートとが一体となって鉄板の座屈を防止するので、鉄板によって剪断耐力が確保され、地震の水平荷重(側圧)に抵抗する能力が得られるもので、横方向の鉄筋を省略することができる。なお、隣合う鉄板同士が溶接されていると、鉄板の剪断耐力がアップする。
さらに、鉄筋トラスの鉄筋およびラチス筋はコンクリートの厚さの中に定置され、また、鉄板とコンクリートとが一体化されることで、コンクリートが鉄筋および鉄板の温度上昇を防止するので、耐火性能が確保される。
この発明の一実施態様においては、鉄筋トラスのラチス筋は、波の各頂部が鉄筋の対向する面にそれぞれ溶接されているが、波の各頂部は鉄筋の側面に溶接されていてもよい。
この発明の好ましい実施態様においては、緊結部材は、一方の鉄板の内面に所定の上下の間隔毎にそれぞれ水平に配置される複数個の第1の緊結筋と、他方の鉄板の内面に所定の上下の間隔毎に水平に配置される複数個の第2の緊結筋とを含む。第1、第2の各緊結筋は、鉄板上に溶接により固定される直線状の谷部と、鉄筋トラスの配列間隔と一致する間隔で連なる複数の山部とを一体に備え、第1の緊結筋の山部と第2の緊結筋の山部との間に各鉄筋トラスが挟まれた状態で保持される。
さらに好ましい実施態様では、第1、第2の各緊結筋と鉄板との溶接量を高めて鉄板の座屈を防止するために、第1、第2の各緊結筋は、鉄板の内面に溶接により水平に固着された補強用鉄筋上に谷部が重ね合わされてフレア溶接により固着される。
コンクリート打設時に壁型枠としての各鉄板にかかる側圧は、下層ほど大きくなるので、補強用鉄筋および第1、第2の各緊結筋は、上下の間隔が壁の上層に対して壁の下層側が小さくなるように配置されるのが望ましく、これにより壁の上層側より壁の下層側の溶接量が高められる。
補強用鉄筋は、好ましくは、鉄板の内面に所定の間隔で形成された上下方向に沿うリブに抵抗溶接により固着される。さらに好ましくは、第1、第2の各緊結筋は、ラチス筋の頂部の位置で各鉄筋トラスのそれぞれの鉄筋を山部の頂部の内面に溶接することにより保持している。
この発明によれば、コンクリートの打設に対してセパレータなどの部品を用いる必要がない。また、薄い鉄板を用いて鉄筋トラスおよび緊結部材を介してコンクリートと一体化することで、耐震性を確保することが可能となった。さらに、建築現場での配筋作業や壁型枠の撤去作業を必要とせずに効率良く耐震合成壁を施工できる。
一実施形態の耐震合成壁を一部を省略して示した正面図である。 一実施形態の耐震合成壁を一部を省略して示した背面図である。 図1の実施形態の耐震合成壁を拡大して示す平面図である。 図3のA−A線に沿う断面図である。 図3のB−B線に沿う断面図である。 緊結筋の谷部と補強用鉄筋との接合状態および補強用鉄筋と鉄板との接合状態を拡大して示す断面図である。
図1および図2は、この発明の一実施形態である耐震合成壁1の正面および背面の外観を示している。なお、同図は、耐震合成壁1の一部を示しており、同図において左右に連続するものである。耐震合成壁1は、図1,2および図3に示すように、対向する鉄板2A,2Bのそれぞれを横方向に連ねて形成される外面板1A,1Bと、外面板1A,1B間の空間に打設されるコンクリート10とが、鉄板2A,2B間の空間に一定の間隔pをあけて並置された複数個の鉄筋トラス3および各鉄筋トラス3を鉄板2A,2B間の定位置(図示例では中央位置)に拘束する緊結部材4を介して一体化されたものである。なお、以下の説明では、各鉄板2A,2Bが連なる方向を「幅方向」といい、幅方向と直交する方向、すなわち、鉄板2A,2Bの長手方向を「長さ方向」または「高さ方向」という。
各鉄板2A,2Bは、一定の距離dを隔てて対向する。隣合う一方の鉄板2A,2A間は、図1に示すように、連結すべき端縁間にプレート11を重ね、プレート11と各鉄板2Aの端縁との間を溶接することにより連結されているが、接合のための鉄筋を用いて連結することも可能である。隣合う他方の鉄板2B,2B間の連結も図2に示すとおりであり、ここでは説明を省略する。なお、以下の説明において、一方の鉄板2Aを「第1の鉄板2A」、他方の鉄板2Bを「第2の鉄板2B」という場合がある。
各鉄板2A,2Bは、運搬と施工性によい幅を有し、長さ(高さ)は2000〜4000mm、厚さは0.8〜2.2mmの比較的薄い長方矩形状の鉄板であり、長年にわたって性能を維持するために、耐食性、防錆効果に優れたメッキ鋼板、具体的には、JIS規格に規定される溶融亜鉛メッキ鋼板が用いられている。各鉄板2A,2Bの対向する面(内面)には、上下方向に沿うリブ21が必要とする溶接量に合わせて一定の間隔tで全幅にわたって形成されている。図示例の各リブ21は、図6に示すように、鉄板2A,2Bを内側へ折り曲げかつ折り返すことにより形成されており、長さ方向と直交する断面の形状は先端縁が尖った三角形状である。
第1の鉄板2Aの内面には、図3〜図5に示すように、複数本の補強用鉄筋22Aが所定の間隔s毎に、水平かつ互いに平行にそれぞれ固着されている。第2の鉄板2Bの内面には、複数本の補強用鉄筋22Bが、第1の鉄板2Aの補強用鉄筋22Aと高さを違えて、所定の間隔s毎に、水平かつ互いに平行にそれぞれ固着されている。これらの補強用鉄筋22A,22Bによって第1、第2の各鉄板2A,2Bは、座屈が防止されて剪断耐力が高められ、鉄板2A,2Bの耐震強度が一層高められる。なお、図4は図3のA−A線に沿う断面図、図5は図3のB−B線に沿う断面図であるが、各図にはコンクリート10の図示は省略している。
補強用鉄筋22A,22Bとして例えば直径が13mm程度のも棒鋼が用いられる。第1、第2の各鉄板2A,2Bに固定された各補強用鉄筋22A,22Bには、後述する第1、第2の各緊結筋5A,5Bの直線状の谷部51が溶接により固定される。各補強用鉄筋22A,22Bは、図6に示すように、各鉄板2A,2Bの内面より突き出た複数のリブ21との間で抵抗溶接(図中、Xで示す。)が施され、これにより鉄板2A,2Bに固着される。
各鉄板2A,2Bは、コンクリートの打設時、壁型枠としての役割を果たす。各鉄板2A,2Bにかかる側圧は下層ほど大きくなるので、各補強用鉄筋22A,22Bの上下の間隔sは、壁の上層に対して壁の下層側が小さくなるように設定するのが望ましく、これにより壁の上層より壁の下層側において補強用鉄筋22A,22Bの密度並びに溶接量が段階的に高められ、側圧に対して十分に対抗し得る。
この実施態様では、鉄板2A,2B間に4個の鉄筋トラス3が並列に設けられ、隣合う鉄筋トラス3,3間の間隔pは等しい値に設定されている。各鉄筋トラス3は、上下に平行して延びる2本の真っ直ぐな鉄筋31A,31Bと、両鉄筋31A,31B間に位置するラチス筋32とを含む。なお、以下の説明において、第1の鉄板2Aに近い側の鉄筋トラス3の鉄筋3Aを「第1鉄筋3A」、第2の鉄板2Bに近い側の鉄筋トラス3の鉄筋3Bを「第2鉄筋3B」という場合がある。
各鉄筋31A,31Bは、断面形状が円形の真っ直ぐな鋼材であり、この実施態様では例えばJISG3112規格品の異形棒鋼が用いられる。また、ラチス筋32は、例えばJISG3532規格品の鉄線が用いられる。ラチス筋32は、同じ平面内を同じ振幅で振動する波形形状を呈している。波の一方の各頂部32aは第1鉄筋31Aに、波の他方の各頂部32bは第2鉄筋31Bに、それぞれ抵抗溶接により接合されている。波の周期は、各補強用鉄筋22A,22Bの上下の間隔sと一致し、壁の上層に対して壁の下層側が小さくなっている。
各鉄筋トラス3は、緊結部材4により鉄板2A,2B間の中央位置に拘束される。緊結部材4は、第1の鉄板2Aの内面に補強用鉄筋22Aの間隔sと同じ間隔でそれぞれ水平に配置される複数個の第1の緊結筋5Aと、第2の鉄板2Bの内面に補強用鉄筋22Bの間隔sと同じ間隔でそれぞれ水平に配置される複数個の第2の緊結筋5Bとを含む。第1、第2の各緊結筋5A,5Bは、それぞれ補強用鉄筋22A,22Bを介して第1、第2の各鉄板2A,2Bの内面に固定されるので、第1の緊結筋5A,5A間の間隔s、および第2の緊結筋5B,5B間の間隔sは、壁の上層に対して壁の下層側が小さくなっている。
第1、第2の各緊結筋5A,5Bは、直径が6mmの鉄線を屈曲して山が連なるよな形態に形成されており、第1、第2の各補強用鉄筋22A,22B上に重ね合わされてフレア溶接により固定される直線状の谷部51と、鉄筋トラス3の間隔pと一致する距離を隔てて連なる複数(この実施例では4個)の山部52とを一体に備えている。図6において、Wはフレア溶接による接合部を示す。各山部52の頂部52a,52bは鋭角をなし、頂部52aの内面は鉄筋トラス3の第2鉄筋31Bの外形に沿う曲面に形成され、頂部52bの内面は鉄筋トラス3の第1鉄筋31Aの外形に沿う曲面に形成されている。各頂部52a,52bの谷部51からの高さhは、各頂部52a,52bが鉄板2A,2B間の中央線cを超える高さ、具体的には、鉄筋トラス3の幅の2分の1に達する高さに設定されている。
第1の緊結筋5Aは、鉄筋トラス3のラチス筋32の一方の頂部32bの位置で各鉄筋トラス3の第2の鉄筋31Bを頂部52aの内面に溶接することにより保持する。第2の緊結筋5Bは、鉄筋トラス3のラチス筋32の他方の頂部32aの位置で各鉄筋トラス3の第1の鉄筋31Aを頂部52bの内面に溶接することにより保持する。これにより各鉄筋トラス3は、第1の緊結筋5Aの山部52と第2の緊結筋5Bの山部52との間に挟まれた状態で保持される。
上記した構成の耐震合成壁1は、対向する鉄板2A,2B間の空間に複数個の鉄筋トラス3を並置するとともに各鉄筋トラス3を緊結部材4により鉄板2A,2B間に定位置に拘束したものを工場で複数生産し、これらを現場で連ねて外面板1A,1Bを構築した後、コンクリートを打設することにより施工される。
このとき、トラス筋3と緊結部材4との組み合わせによって鉄板2A,2Bの変形を防止し、コンクリート打設時の側圧を受けるセパレータとしての役割を果たすもので、対向する鉄板2A,2B間の距離が保たれる。外面板1A,1B間の空間にコンクリートを打設するとき、対向する鉄板2A,2Bは半流動体のコンクリートが硬化し自立するまでの間、それを支えるために、形を確保する壁型枠として機能する。
コンクリートが硬化した後は、鉄板2A,2Bは撤去することなく残置されるもので、対向する鉄板2A,2Bとコンクリート10とは複数個のトラス3および各トラス3を鉄板2A,2B間の定位置に拘束する緊結部材4の第1、第2の各緊結筋5A,5Bを介して一体化され、圧縮力にはコンクリート10が主となり、引張力には鉄筋31A,31Bが主となって抵抗する。また、鉄筋トラス3の各鉄筋31A,31Bとコンクリート10とが一体となって鉄板2A,2Bの座屈を防止するので、鉄板2A,2Bによって剪断耐力が確保され、地震の水平荷重(側圧)に抵抗する能力が得られるもので、横方向の鉄筋を省略することができる。
鉄筋トラス3の鉄筋31A,31Bおよびラチス筋32はコンクリート10の厚さの中に定置され、また、鉄板2A,2Bとコンクリート10とが鉄筋トラス3および緊結部材4の各緊結筋5A,5Bを介して一体化されることで、コンクリート10が鉄筋31A,31Bおよび鉄板2A,2Bの温度上昇を防止するので、耐火性能が確保される。
1 耐震合成壁
1A,1B 外面板
2A,2B 鉄板
3 鉄筋トラス
4 緊結部材
5A,5B 緊結筋
21 リブ
22A,22B 補強用鉄筋
31A,31B 鉄筋
32 ラチス筋
この発明にかかる耐震合成壁は、対向する矩形状の鉄板のそれぞれを横方向に連ねて形成される対向する外面板と、外面板間の空間に打設されるコンクリートとが、各鉄板間の空間に所定の間隔をあけて並置される複数個の鉄筋トラスおよび各鉄筋トラスを鉄板間の定位置に拘束する緊結部材を介して一体化されている。各鉄筋トラスは、上下に延びる2本の平行な鉄筋と、両鉄筋間に位置する波型のラチス筋とを含み、ラチス筋の波の一方の頂部は一方の鉄筋に、波の他方の頂部は他方の鉄筋に、それぞれ溶接により接合されている。緊結部材は、一方の鉄板の内面に所定の上下の間隔毎にそれぞれ水平に配置される複数個の第1の緊結筋と、他方の鉄板の内面に所定の上下の間隔毎に水平に配置される複数個の第2の緊結筋とを含む。第1、第2の各緊結筋は、鉄板上に溶接により固定される直線状の谷部と、鉄筋トラスの配列間隔と一致する間隔で連なる複数の山部とを一体に備え、第1の緊結筋の山部と第2の緊結筋の山部との間に各鉄筋トラスが挟まれた状態で保持される。
好ましい実施態様では、第1、第2の各緊結筋と鉄板との溶接量を高めて鉄板の座屈を防止するために、第1、第2の各緊結筋は、鉄板の内面に溶接により水平に固着された補強用鉄筋上に谷部が重ね合わされてフレア溶接により固着される。

Claims (7)

  1. 対向する矩形状の鉄板のそれぞれを横方向に連ねて形成される対向する外面板と、前記外面板間の空間に打設されるコンクリートとが、前記各鉄板間の空間に所定の間隔をあけて並置される複数個の鉄筋トラスおよび各鉄筋トラスを鉄板間の定位置に拘束する緊結部材を介して一体化されており、前記各鉄筋トラスは、上下に延びる2本の平行な鉄筋と、両鉄筋間に位置する波型のラチス筋とを含み、前記ラチス筋の波の一方の頂部は一方の鉄筋に、波の他方の頂部は他方の鉄筋に、それぞれ溶接により接合されてなる耐震合成壁。
  2. 前記鉄筋トラスのラチス筋は、波の各頂部が前記鉄筋の対向する面にそれぞれ溶接されている請求項1に記載の耐震合成壁。
  3. 前記緊結部材は、一方の鉄板の内面に所定の上下の間隔毎にそれぞれ水平に配置される複数個の第1の緊結筋と、他方の鉄板の内面に所定の上下の間隔毎に水平に配置される複数個の第2の緊結筋とを含み、第1、第2の各緊結筋は、鉄板上に溶接により固定される直線状の谷部と、前記鉄筋トラスの配列間隔と一致する間隔で連なる複数の山部とを一体に備え、第1の緊結筋の山部と第2の緊結筋の山部との間に各鉄筋トラスが挟まれた状態で保持される請求項1に記載の耐震合成壁。
  4. 前記第1、第2の各緊結筋は、前記鉄板の内面に溶接により水平に固着された補強用鉄筋上に前記谷部が重ね合わされてフレア溶接により固着される請求項3に記載の耐震合成壁。
  5. 前記補強用鉄筋および第1、第2の各緊結筋は、上下の間隔が壁の上層に対して壁の下層側が小さくなるように配置される請求項4に記載の耐震合成壁。
  6. 前記補強用鉄筋は、前記鉄板の内面に所定の間隔で形成された上下方向に沿うリブに抵抗溶接により固着される請求項4または5に記載の耐震合成壁。
  7. 前記第1、第2の各緊結筋は、前記ラチス筋の頂部の位置で各鉄筋トラスのそれぞれの鉄筋を前記山部の頂部の内面に溶接することにより保持している請求項3〜5のいずれかに記載の耐震合成壁。
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