JP2019202858A - 電極搬送装置、及び電極製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】電極に対するダメージを抑制しつつ、電極が外周側へ移動することを抑制できる電極搬送装置、及び電極製造装置を提供する。【解決手段】電極搬送装置60は、旋回搬送部39Aの上面39aに載置された電極20Aに対して上方から気体Gを供給する気体供給部65を備える。気体供給部65は、電極20Aに気体Gを供給することで、旋回搬送部39Aの上面39aに対して電極20Aを押し付けることができる。これにより、電極20Aと旋回搬送部39Aの上面39aとの間に作用する摩擦力FC2を大きくすることができる。摩擦力FC2は、遠心力FC1と反対向きに作用する力であるため、当該摩擦力FC2が大きくなることで、電極20Aが外周側へ移動することを抑制できる。また、電極20Aに対するダメージは、電極20Aに気体Gを供給する場合、小さくなる。【選択図】図6
Description
本発明は、電極搬送装置、及び電極製造装置に関する。
従来、ワークを搬送する搬送装置として、特許文献1に記載されたものが知られている。この搬送装置は、交差する一対のコンベアの交差部に配置され、前段のコンベアから後段のコンベアにワークをカーブ搬送して乗り継ぎさせるカーブコンベアを備える。この搬送装置は、カーブコンベアの外周側にワークを受けるための部材を備えている。
ここで、電極を搬送する搬送装置に対しても、上述の搬送装置のカーブコンベアのような旋回搬送部が用いられる場合がある。旋回搬送部で電極が搬送される際、電極には外周側へ向かう遠心力が作用する。電極は、反りや皺の影響により、旋回搬送部の上面との接触面積が小さくなる場合がある。すなわち、摩擦を生じるための面が小さい。更に、電極は薄くて軽いワークであるため、大きな摩擦力を発生しにくい。これらの影響により、電極と旋回搬送部の上面との間において、遠心力と反対向きに作用する摩擦力が小さくなる。従って、電極は、遠心力の影響により、外周側へ移動するという問題が生じる。このような問題に対し、上述の搬送装置のように、電極と外周側で接触することによって当該電極の移動を規制する規制部材を設ける構成が挙げられる。しかしながら、電極が規制部材と接触することによって、電極がダメージを受けるという問題がある。
本発明は、電極に対するダメージを抑制しつつ、電極が外周側へ移動することを抑制できる電極搬送装置、及び電極製造装置を提供することを目的とする。
本発明の一側面に係る電極搬送装置は、集電体の少なくとも片面に活物質層を有する電極を搬送する電極搬送装置であって、互いに交差する方向へ延びる一対の搬送部間において、上面に載置させた電極を旋回させて搬送する旋回搬送部と、旋回搬送部の上面に載置された電極に対して上方から気体を供給する気体供給部と、を備える。
この電極搬送装置は、互いに交差する方向へ延びる一対の搬送部間において、上面に載置させた電極を旋回させて搬送する旋回搬送部を備える。電極には、旋回搬送部の上面で旋回しながら搬送されることで、外周側へ向かう遠心力が作用する。これに対し、電極搬送装置は、旋回搬送部の上面に載置された電極に対して上方から気体を供給する気体供給部を備える。気体供給部は、電極に気体を供給することで、旋回搬送部の上面に対して電極を押し付けることができる。これにより、電極と旋回搬送部の上面との間に作用する摩擦力を大きくすることができる。摩擦力は、遠心力と反対向きに作用する力であるため、当該摩擦力が大きくなることで、電極が外周側へ移動することを抑制できる。また、電極に対するダメージは、電極を規制部材と直接接触させる場合に比して、電極に気体を供給する場合の方が小さくなる。以上より、電極に対するダメージを抑制しつつ、電極が外周側へ移動することを抑制できる。
電極搬送装置において、気体供給部は、旋回搬送部の旋回方向に沿って、複数の気体供給口を有してよい。これにより、気体供給部は、旋回搬送部で搬送される電極に対し、旋回方向における複数の位置にて、気体を供給することができる。これにより、気体供給部は、旋回搬送部の旋回方向の各位置において、電極が外周側へ移動することを抑制できる。
電極搬送装置において、旋回方向に沿った複数の気体供給口のピッチは、旋回搬送部での電極における旋回方向に沿った長さ以下に設定されてよい。これにより、旋回搬送部で搬送される電極は、一の気体供給口から気体を供給される位置を通過する前に、次の気体供給口から気体を供給される位置に到達する。すなわち、気体供給部は、複数の気体供給口から途切れることなく電極へ気体を供給することができる。
電極搬送装置において、気体供給部は、旋回搬送部での電極における中心位置に気体を供給可能であってよい。これにより、気体供給部は、電極における中央位置付近を旋回搬送部の上面に対して押し付けることができる。電極の当該位置に摩擦力を発生させることで、電極の姿勢を維持し易くなる。
電極製造装置は、上述の電極搬送装置と、搬送方向における電極搬送装置の上流側に配置され、シート部材を切断することで、電極を形成する切断部と、を備え、切断部は、旋回搬送部の上面において、下方へ凸に湾曲するように電極を形成してよい。例えば、電極が上側に凸となった状態で旋回搬送部の上面に載置された場合、電極のうち、活物質の剥離の起き易い端部付近が上面と接触する。この場合、電極の活物質の剥離によるダメージが起き易くなる。一方、上述の切断部で形成された電極は、下方へ凸に湾曲した状態で旋回搬送部の上面に配置される。当該状態で搬送される電極に対するダメージは、上方へ凸に湾曲した状態の電極に対するダメージより小さくなる。
電極製造装置において、切断部は、シート部材をロール状に巻いたロール体から、シート部材を供給され、ロール体は、シート部材が切断部へ供給される際に下方へ凸に湾曲する巻出し方向にて、シート部材を巻き出してよい。これにより、シート部材の巻出し方向を設定するだけで、切断部が下方へ凸に湾曲するような電極を形成することができる。
電極製造装置は、上述の電極搬送装置と、搬送方向における電極搬送装置の上流側に配置され、シート部材を切断することで、電極を形成する切断部と、を備え、切断部は、上方又は下方へ凸に湾曲するように電極を形成し、電極搬送装置への供給時には、下方へ凸に湾曲した状態とする。
本発明によれば、電極に対するダメージを抑制しつつ、電極が外周側へ移動することを抑制できる電極搬送装置、及び電極製造装置を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、図面において、同一または同等の要素には同じ符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、本発明の実施形態に係る電極搬送装置を備えた電極製造装置を適用して製造される電極を用いた蓄電装置の内部を示す断面図である。図2は、図1のII−II線に沿った断面図である。図1及び図2において、蓄電装置1は、積層型の電極組立体を有するリチウムイオン二次電池である。
蓄電装置1は、例えば略直方体形状のケース2と、このケース2内に収容された電極組立体3とを備えている。ケース2は、例えばアルミニウム等の金属により形成されている。ケース2の内部には、図示はしないが、例えば非水系(有機溶媒系)の電解液が注液されている。ケース2上には、正極端子4及び負極端子5が互いに離間して配置されている。正極端子4は、絶縁リング6を介してケース2に固定され、負極端子5は、絶縁リング7を介してケース2に固定されている。また、電極組立体3とケース2の内側の側面及び底面との間には絶縁フィルムが配置されており、絶縁フィルムによってケース2と電極組立体3との間が絶縁されている。図1では便宜上、電極組立体3の下端とケース2の底面との間には僅かな隙間が設けられているが、実際には電極組立体3の下端が絶縁フィルムを介してケース2の内側の底面に接触している。また、電極組立体3の積層方向において、電極組立体3のガタツキを低減するために、電極組立体3とケース2との間の隙間に、数枚のスペーサが配置されている。スペーサの枚数は、電極組立体3の厚みに応じて適宜調整される。
電極組立体3は、複数の正極8と複数の負極9とが袋状のセパレータ10を介して交互に積層された構造を有している。正極8は、袋状のセパレータ10に包まれている。袋状のセパレータ10に包まれた状態の正極8は、セパレータ付き正極11として構成されている。従って、電極組立体3は、複数のセパレータ付き正極11と複数の負極9とが交互に積層された構造を有している。なお、電極組立体3の両端に位置する電極は、負極9である。
正極8は、例えばアルミニウム箔からなる正極集電体である金属箔14と、この金属箔14の両面に形成された正極活物質層15とを有している。金属箔(集電体)14は、平面視矩形状の箔本体部14aと、この箔本体部14aと一体化されたタブ14bとを有している。タブ14bは、箔本体部14aの長手方向の一端部近傍の縁から突出している。そして、タブ14bは、セパレータ10を突き抜けている。複数の正極8より延びる複数のタブ14bは、集箔された状態で導電部材12に接続(溶接)され、導電部材12を介して正極端子4に接続されている。なお、図2では、便宜上タブ14bを省略している。
正極活物質層15は、箔本体部14aの表裏両面に形成されている。正極活物質層15は、正極活物質とバインダとを含んで形成された多孔質の層である。正極活物質としては、例えば複合酸化物、金属リチウムまたは硫黄等が挙げられる。複合酸化物には、例えばマンガン、ニッケル、コバルト及びアルミニウムの少なくとも1つとリチウムとが含まれる。
負極9は、例えば銅箔からなる負極集電体である金属箔16と、この金属箔16の両面に形成された負極活物質層17とを有している。金属箔16は、平面視矩形状の箔本体部16aと、この箔本体部16aと一体化されたタブ16bとを有している。タブ16bは、箔本体部16aの長手方向の一端部近傍の縁から突出している。タブ16bは、導電部材13を介して負極端子5に接続されている。なお、図2では、便宜上タブ16bを省略している。
負極活物質層17は、箔本体部16aの表裏両面に形成されている。負極活物質層17は、負極活物質とバインダとを含んで形成された多孔質の層である。負極活物質としては、例えば黒鉛、高配向性グラファイト、メソカーボンマイクロビーズ、ハードカーボン、ソフトカーボン等のカーボン、リチウム、ナトリウム等のアルカリ金属、金属化合物、SiOx(0.5≦x≦1.5)等の金属酸化物またはホウ素添加炭素等が挙げられる。
セパレータ10は、平面視矩形状を呈している。セパレータ10の形成材料としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン系樹脂からなる多孔質フィルム、或いはポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、メチルセルロース等からなる織布または不織布等が例示される。
以上のように構成された蓄電装置1を製造する場合は、まずセパレータ付き正極11及び負極9を製作した後、セパレータ付き正極11と負極9とを交互に積層し、積層体を形成する。この積層体を加圧することでセパレータ付き正極11及び負極9を密着させた後、セパレータ付き正極11及び負極9をテープ等で固定することで電極組立体3を得る。そして、セパレータ付き正極11のタブ14bを導電部材12を介して正極端子4に接続すると共に、負極9のタブ16bを導電部材13を介して負極端子5に接続した後、電極組立体3をケース2内に収容する。本実施形態は、この製造工程の始めの正極8又は負極9の製作に関わる。まず、帯状の金属箔に活物質合剤を塗工後乾燥させ、帯状の金属箔の両面に活物質層前駆体を備えたシート部材30を製作する。このシート部材30を切断することで、正極8又は負極9を製作する。
次に、図3を参照して、本発明の実施形態に係る電極搬送装置60を備える電極製造装置100について説明する。図3は、電極製造装置100の構成を示す平面図である。電極製造装置100は、金属箔の両面に活物質層を有する電極20を製造する装置である。電極製造装置100は、電極20の材料となる部材を搬送方向へ搬送しながら、電極20を製造する。なお、電極製造装置100が製造する電極20は正極8及び負極9のいずれであってもよい。また、電極20は、後述のプレス部でプレスされることによって完成するものである。ただし、ここでは説明を容易とするために、プレスされる前の部材であっても、切断部で電極20の形状に形成されたものは「電極20」と称するものとする。
図3に示すように、電極製造装置100は、搬送方向における上流側から順に、切断部21と、分岐部22と、を備える。また、電極製造装置100は、分岐部22から分岐した一方のラインにおいて、搬送方向における上流側から順に、搬送路23Aと、プレス部24Aと、搬送路26Aと、を備える。電極製造装置100は、分岐部22から分岐した他方のラインにおいて、搬送方向における上流側から順に、搬送路23Bと、プレス部24Bと、搬送路26Bと、を備える。また、電極製造装置100は、搬送路26Aと搬送路26Bとを合流させる合流部27を備える。
切断部21は、例えば、一対のローラを備えたロータリーダイカット方式の切断装置として構成されている。帯状のシート部材30は、当該シート部材30の長手方向に、切断部21の一対のローラ間を通過するように搬送される。切断部21は、送出方向と直交する方向に配列された電極20A及び電極20Bを形成する。すなわち、切断部21は、帯状のシート部材30から、短手方向に二枚分の電極20を切り出す、いわゆる「二条取り」の切断を行う。切断部21は、帯状のシート部材30を短手方向において電極20の二枚分の大きさ及び形状に切断する。また、切断部21は、帯状のシート部材30を長手方向において電極20の一枚分のピッチ毎に切断する。
なお、水平方向における一の方向に対して「X軸」を設定し、水平方向においてX軸と直交する方向に対して「Y軸」を設定する。シート部材30が送られる方向がX軸方向に対応し、シート部材30の送り方向における下流側がX軸方向の正側に対応する。X軸方向と直交する方向がY軸方向に対応し、当該Y軸方向の一方がY軸方向の正側に対応する。以降の説明においては、「X軸」、「Y軸」を用いて説明を行う場合がある。
ここで、図4を参照して、切断部21付近の構成について説明する。図4においては、理解のためにシート部材30及び電極20の厚みを増した状態で記載している。切断部21は、一対のローラ21A,21Bを備える。一対のローラ21A,21Bにはシート部材30を所望の形状に切断する刃部が形成されている。従って、一対のローラ21A,21Bは、シート部材30を挟み込んで、当該シート部材30を切断する。切断部21は、帯状のシート部材30を切断することで、電極20を形成する。切断部21は、シート部材30を切断し、当該シート部材30の長手方向、すなわちローラの回転軸が延びる方向と直交する送出方向へ送出することで、電極20を形成する。
切断部21の上流側には、当該切断部21へシート部材30を供給するシート部材供給部19が設けられる。シート部材供給部19は、電極20の基材となる帯状のシート部材30を切断部21へ供給する。シート部材供給部19は、供給ローラ53と、ニップローラ56と、ガイドローラ55,57と、を備える。供給ローラ53は、シート部材30をロール状に巻いたロール体54を回転させることによってシート部材30を送り出す。ニップローラ56は、シート部材30を切断部21へ送り出す。ガイドローラ55は、供給ローラ53とニップローラ56との間でシート部材30をガイドする。ガイドローラ57は、ニップローラ56と切断部21との間でシート部材30をガイドする。これにより、切断部21は、シート部材30をロール状に巻いたロール体54から、シート部材30を供給される。
切断部21は、下方へ凸に湾曲するように電極20を形成する。これにより、切断部21は、後述の旋回搬送部39Aの上面において、下方へ凸に湾曲するように電極20を形成する(図6参照)。ここで、シート部材30は、ロール体54においてロール状に巻かれている。従って、シート部材30は、当該厚み方向における一方に凸となるような、いわゆる巻きグセを有する状態にて、切断部21に供給される。このため、切断後の電極の湾曲の方向は、ロール体54がシート部材30を巻き出す方向に依存する。ロール体54は、シート部材30が切断部21へ供給される際に下方へ凸に湾曲するような巻きグセを有する巻出し方向にて、シート部材30を巻き出す。ここでは、ロール体54は、切断部21の上側のローラ21Aと同じ回転方向で回転するように、シート部材30を巻き出す。この場合、シート部材30は、上側のローラ21Aに沿って湾曲するような状態、すなわち下方へ凸に湾曲するような巻きグセを有する状態で切断部21に供給される。このような巻きグセの影響により、切断部21で切断された後の電極20は、下方へ凸に湾曲する。以上より、切断部21は、後述の旋回搬送部39Aの上面39aにおいて、下方へ凸に湾曲するように電極20を形成する(図6参照)。
ここで、図5を参照して、電極20について説明する。図5に示すように、電極20は、短手方向に互いに対向する縁部20a,20bと、長手方向に対向する縁部20c,20dと、を備える矩形状の形状を有する。縁部20a,20bと縁部20c,20dとは互いに直交する。電極20の縁部20a側には金属箔が露出する活物質層20gの未塗工部が形成される。未塗工部は、縁部20aから突出するタブ20fを有する。なお、電極20の形状については、短手方向と長手方向が逆であってもよい。また、タブ20fのみならず、縁部20a付近の一部も未塗工部となっていてよい。
図3に戻り、切断部21から送出された直後の状態では、電極20Bは、タブ20fがY軸方向の正側へ突出する姿勢である。また、電極20Aは、電極20BのY軸方向の負側に配置されており、且つ、タブ20fがY軸方向の負側へ突出する姿勢である。
分岐部22は、切断部21から送出された電極20A及び電極20Bを搬送路23A及び搬送路23Bへ分岐させる。分岐部22は、下面で電極20A,20Bを吸着した状態で搬送する吸着コンベア31によって構成される。吸着コンベア31は、電極20A,20Bを二列に配列されたままの状態でX軸方向へ搬送するように、X軸方向へ延びる。
吸着コンベア31は、搬送方向における一部において、搬送路23Aと重なっている。すなわち、吸着コンベア31の下方に搬送路23Aの一部が配置される。搬送路23Aは、吸着コンベア31の幅方向(Y軸方向)の縁部のうち、電極20Aが配置される側のY軸方向の負側の縁部31aまで延びている。吸着コンベア31は、切断部21から搬送した電極20Aを搬送路23Aの位置で落下させることで、当該搬送路23Aに電極20Aを移し替える。吸着コンベア31は、搬送方向における一部であって、搬送路23Aと搬送方向において異なる位置において、搬送路23Bと重なっている。すなわち、吸着コンベア31の下方に搬送路23Bの一部が配置される。搬送路23Bは、吸着コンベア31の幅方向(Y軸方向)の縁部のうち、電極20Bが配置される側のY軸方向の正側の縁部31bまで延びている。吸着コンベア31は、切断部21から搬送した電極20Bを搬送路23Bの位置で落下させることで、当該搬送路23Bに電極20Bを移し替える。
搬送路23Aは、分岐部22からプレス部24Aへ電極20Aを搬送する経路である。搬送路23Aは、搬送部32Aと、搬送部36Aと、旋回搬送部39Aと、を備える。搬送部32Aは、分岐部22からY軸方向の正側へ向かって延びる。搬送部36Aは、搬送部32Aの下流側の端部からプレス部24Aへ向かってX軸方向の負側へ向かって延びる。旋回搬送部39Aは、互いに交差する方向へ延びる一対の搬送部32A,36A間において、上面に載置させた電極20Aを旋回させて搬送する。これにより、旋回搬送部39Aは、搬送部32Aと搬送部36Aとの間で電極20Aの方向転換を行う。
プレス部24Aは、電極20Aをプレスする。プレス部24Aは、一対のプレスローラを備える。プレス部24Aは、電極20Aを一対のプレスローラでプレスする。一対のプレスローラは、互いに平行な状態で上下方向に配置されている。また、一対のプレスローラの回転軸は、Y軸方向に平行に延びている。電極20Aは、一対のプレスローラ間を通過することにより、プレスされる。
搬送路26Aは、プレス部24Aから合流部27へ電極20Aを搬送する経路である。搬送路26Aは、搬送部41Aと、搬送部42Aと、旋回搬送部43Aと、を備える。搬送部41Aは、プレス部24AからX軸方向の負側へ向かって延びる。搬送部41Aは、コンベア47Aによって構成される。搬送部42Aは、搬送部41Aの下流側の端部から合流部27へ向かってY軸方向の負側へ向かって延びる。旋回搬送部43Aは、互いに交差する方向へ延びる一対の搬送部41A,42A間において、上面に載置させた電極20Aを旋回させて搬送する。これにより、旋回搬送部43Aは、搬送部41Aと搬送部42Aとの間で電極20Aの方向転換を行う。
搬送路23Bは、分岐部22からプレス部24Bへ電極20Bを搬送する経路である。搬送路23Bは、搬送部32Bと、搬送部36Bと、旋回搬送部39Bと、を備える。搬送部32Bは、分岐部22からY軸方向の負側へ向かって延びる。搬送部36Bは、搬送部32Bの下流側の端部からプレス部24Bへ向かってX軸方向の負側へ向かって延びる。旋回搬送部39Bは、互いに交差する方向へ延びる一対の搬送部32B,36B間において、上面に載置させた電極20Bを旋回させて搬送する。これにより、旋回搬送部39Bは、搬送部32Bと搬送部36Bとの間で電極20Bの方向転換を行う。
プレス部24Bは、電極20Bをプレスする。プレス部24Bは、一対のプレスローラを備える。プレス部24Bは、プレス部24Aと同趣旨の構成を有する。
搬送路26Bは、プレス部24Bから合流部27へ電極20Bを搬送する経路である。搬送路26Bは、搬送部41Bと、搬送部42Bと、旋回搬送部43Bと、を備える。搬送部41Bは、プレス部24BからX軸方向の負側へ向かって延びる。搬送部41Bは、コンベア47Bによって構成される。搬送部42Bは、搬送部41Bの下流側の端部から合流部27へ向かってY軸方向の正側へ向かって延びる。旋回搬送部43Bは、互いに交差する方向へ延びる一対の搬送部41B,42B間において、上面に載置させた電極20Bを旋回させて搬送する。これにより、旋回搬送部43Bは、搬送部41Bと搬送部42Bとの間で電極20Bの方向転換を行う。
合流部27は、搬送路26Aと搬送路26Bとが合流する部分である。合流部27は、搬送路26Aで搬送された電極20A及び搬送路26Bで搬送された電極20Bを合流させる。合流部27は、下面で電極20A,20Bを吸着した状態で搬送する吸着コンベア46によって構成される。吸着コンベア46は、電極20A,20Bを二列に配列した状態でX軸方向の負側へ搬送するように、X軸方向へ延びる。吸着コンベア46に搬送された電極20A,20Bは、吸着コンベア46の下流側に配置された位置決め部49A,49Bに移し替えられる。
次に、図5〜図7を参照して、本実施形態に係る電極搬送装置60の構成について詳細に説明する。なお、ここでは、旋回搬送部39Aの箇所における電極搬送装置60の構成について説明するが、旋回搬送部39B,43A,43Bも旋回搬送部39Aと同様に電極搬送装置60として構成される。図5は、電極搬送装置60を示す概略平面図である。図6(a)は、図5に示すVIa−VIa線に沿った断面図である。図6(b)は、比較例に係る電極搬送装置を示す断面図である。図7は、気体供給部を下方から見た図である。図7では、電極20が仮想線で示されている。図5に示すように、電極搬送装置60は、前述の旋回搬送部39Aと、気体供給部65と、を備える。
旋回搬送部39Aは、搬送方向の方向転換を行うことで、プレス部24Aに対する電極20Aの向きを変更する。旋回搬送部39Aは、Y軸方向に搬送される電極20Aの搬送方向を、X軸方向へ転換する。旋回搬送部39Aは、90°の円弧を描くように湾曲する搬送路を形成する。旋回搬送部39Aは、湾曲する搬送路に対する電極20Aの角度を略一定に保ちながら、電極20Aを搬送する。従って、電極20Aのプレス部24Aの回転軸方向に対する角度は、旋回搬送部39Aに搬送されるに従って徐々に変化し、旋回搬送部39Aの前後で約90°変化する。これにより、旋回搬送部39Aは、当該旋回搬送部39Aの通過前後において、プレス部24Aに対する電極20Aの向きを変更することができる。旋回搬送部39Aは、90°の円弧を描く軌道を有するカーブコンベアによって構成される。
旋回搬送部39Aは、コンベア34AによりY軸方向の正側へ搬送される電極20Aの搬送方向を、X軸方向の負側へ転換し、コンベア37Aへ受け渡す。電極20Aは、旋回搬送部39Aの上流側では、タブ20fがY軸方向の負側へ突出する姿勢である。電極20Aは、旋回搬送部39Aの下流側では、タブ20fがX軸方向の正側へ突出する姿勢である。なお、旋回搬送部39A上の電極20Aの搬送方向は、90°の円弧を描くように設定される。以降の説明では、旋回搬送部39Aの円弧状の搬送方向を「旋回方向D1」と称する場合がある。
旋回搬送部39Aは、ベルト61と、ローラ62,62と、を備える。ローラ62,62は、旋回搬送部39Aの旋回方向D1における両端部にそれぞれ配置される。ローラ62,62には、無端のベルト61が架け渡される。ベルト61は、上方から見て、扇状をなすように延びている。ベルト61のうち、一方のローラ62の上端部と他方のローラ62の上端部に架け渡される部分が旋回方向D1における上流側から下流側へ向かって送られる。従って、ベルト61の上面、すなわち旋回搬送部39Aの上面39aに載置された電極20Aは、搬送方向へ搬送される。
ここで、旋回搬送部39Aで搬送される際の電極20Aの位置について説明する。ただし、本明細書での電極20Aの位置は、電極20Aが搬送路に対する水平方向の位置ズレ、及び回転方向における位置ズレがない状態で搬送された場合の位置、すなわち設計上の位置であるものと仮定する。従って、実機での電極20Aの位置は、搬送路に対して製造上の誤差などの範囲でずれていてもよい。旋回搬送部39Aに対して基準線SLを設定する。基準線SLは、旋回方向D1に沿って湾曲する線である。図5では、基準線SLは、ベルト61の径方向における中央位置に設定される。電極20Aの中心位置CPは、旋回搬送部39Aの周方向における各箇所において、基準線SL上に配置される。すなわち、電極20Aが旋回搬送部39Aで搬送されている時、中心位置CPは、基準線SLを描くように移動する。また、電極20Aの長手方向における中心線CLは、基準線SLに対する接線をなす。なお、基準線SLは、ベルト61の径方向における中央位置に設定されていたが、当該中央位置から径方向にずれた位置に設定されてもよい。
気体供給部65は、旋回搬送部39Aの上面39aに載置された電極20Aに対して上方から気体を供給する。これにより、気体供給部65は、電極20Aを上面39aに対して非接触で押し付けることができる。気体として、空気や不活性ガスなどが採用される。気体供給部65は、旋回搬送部39Aの旋回方向D1に沿って延びる配管によって構成される。上下方向から見たときに、気体供給部65の中心軸線は、旋回搬送部39Aの基準線SLと一致するように配置される。気体供給部65の旋回方向D1における上流側の端部は、旋回方向D1におけるベルト61の上流側の端部付近に配置される。気体供給部65の搬送方向における下流側の端部は、旋回方向D1におけるベルト61の下流側の端部付近に配置される。
気体供給部65の旋回方向D1における上流側の端部にはラインL1が接続され、下流側の端部にはラインL2が接続される。気体供給源67は、ポンプ等によって構成されており、気体供給源67は、ラインL1,L2を介して気体供給部65に対して気体を給気する。気体供給部65の下側の管壁には、複数の気体供給口65a(特に図6及び図7参照)が形成される。気体供給口65aは、管壁の下端の位置にて上下方向に延びるように形成される。従って、気体供給源67から気体供給部65へ送られた気体Gは、気体供給口65aから下方へ向かって噴出される(特に図6参照)。
図7に示すように、気体供給部65は、旋回搬送部39Aの旋回方向D1に沿って、複数の気体供給口65aを有する。複数の気体供給口65aは、気体供給部65の下側の管壁において、所定のピッチで配管の長手方向に沿って一列に並ぶように配置される。複数の気体供給口65aは、円弧状を描くような配列にて配置される。旋回方向D1に沿った複数の気体供給口65aのピッチP1は、電極20Aにおける旋回方向D1に沿った長さW1以下に設定されている。ピッチP1は、旋回方向D1に互いに隣り合う一対の気体供給口65aの中心間の距離である。また、本実施形態では、電極20Aは、短手方向の辺に対応する縁部20c,20dが旋回方向D1に沿って延びるような姿勢、すなわち、旋回方向D1に対する接線と略平行をなすような姿勢で、搬送される。従って、電極20Aにおける旋回方向D1に沿った長さW1は、短手方向における電極20Aの辺の長さに該当する。
気体供給部65は、旋回搬送部39Aでの電極20Aにおける中心位置CPに気体を供給可能である。上述のように、電極20Aが旋回搬送部39Aに搬送されている間、電極20Aの中心位置CPは、旋回搬送部39Aの基準線SLに配置された状態で移動する。そして、上下方向から見て、複数の気体供給口65aの中心は、旋回搬送部39Aの基準線SL上に配置される。従って、電極20Aの中心位置CPは、それぞれの気体供給口65aの真下へ到達したタイミングで、当該気体供給口65aから気体Gを供給される(図6参照)。これにより、気体供給部65は、電極20Aの中心位置CP及び中心線CL付近の領域に気体Gを供給することができる。
次に、本実施形態に係る電極搬送装置60及び電極製造装置100の作用・効果について説明する。なお、以下の説明においては、旋回搬送部39Aを備える電極搬送装置60のみについて説明するが、旋回搬送部39B,43A,43Bを備える電極搬送装置60も同趣旨の作用・効果を奏する。
まず、比較例に係る電極搬送装置160について図6(b)を参照して説明する。比較例に係る電極搬送装置160は、気体供給部65を有しておらず、且つ、外周側に規制部材69を有する点で、本実施形態に係る電極搬送装置60と異なる。旋回搬送部39Aで電極20Aが搬送される際、電極20Aには外周側へ向かう遠心力FC1が作用する。電極20Aは、反りや皺の影響により、旋回搬送部39Aの上面39aとの接触面積が小さくなる場合がある。ここでは、電極20Aが下方へ凸となるように湾曲しているため、電極20Aは、中心位置CP付近にて、上面39aと接触する。すなわち、摩擦力を発生する面が狭い。更に、電極20Aは薄くて軽いワークであり、摩擦力が発生し難い。これらの影響により、電極20Aと旋回搬送部39Aの上面39aとの間において、遠心力FC1と反対向きに作用する摩擦力FC3が小さくなる。従って、電極20Aは、遠心力の影響により、外周側へ移動し易くなる。これに対し、規制部材69は、移動してきた電極20Aと外周側で接触することによって当該電極20Aの移動を規制する。しかしながら、電極20Aを形成する時に出来た切断面(端面)が規制部材69と接触することによって、活物質の剥離など異物の発生が起こりやすくなり、また、電極20Aの端面自体がダメージを受ける場合もある。
これに対して、本実施形態に係る電極搬送装置60は、互いに交差する方向へ延びる一対の搬送部32A,36A間において、上面39aに載置させた電極20Aを旋回させて搬送する旋回搬送部39Aを備える(図5参照)。図6に示すように、電極20Aには、旋回搬送部39Aの上面39aで旋回しながら搬送されることで、外周側へ向かう遠心力FC1が作用する。これに対し、電極搬送装置60は、旋回搬送部39Aの上面39aに載置された電極20Aに対して上方から気体Gを供給する気体供給部65を備える。気体供給部65は、電極20Aに気体Gを供給することで、旋回搬送部39Aの上面39aに対して電極20Aを押し付けることができる。これにより、電極20Aと旋回搬送部39Aの上面39aとの間に作用する摩擦力FC2を(前述の摩擦力FC3に比して)大きくすることができる。摩擦力FC2は、遠心力FC1と反対向きに作用する力であるため、当該摩擦力FC2が大きくなることで、電極20Aが外周側へ移動することを抑制できる。また、電極20Aに対するダメージは、電極20Aを規制部材69と直接接触させる場合に比して、電極20Aに気体Gを供給する場合の方が小さくなる。以上より、電極20Aに対するダメージを抑制しつつ、電極20Aが外周側へ移動することを抑制できる。
電極搬送装置60において、気体供給部65は、旋回搬送部39Aの旋回方向D1に沿って、複数の気体供給口65aを有する。これにより、気体供給部65は、旋回搬送部39Aで搬送される電極20Aに対し、旋回方向D1における複数の位置にて、気体を供給することができる。これにより、気体供給部65は、旋回搬送部39Aの旋回方向D1の各位置において、電極20Aが外周側へ移動することを抑制できる。
電極搬送装置60において、旋回方向D1に沿った複数の気体供給口65aのピッチP1は、旋回搬送部39Aでの電極20Aにおける旋回方向D1に沿った長さW1以下に設定される(図7参照)。これにより、旋回搬送部39Aで搬送される電極20Aは、一の気体供給口65aから気体を供給される位置を通過する前に、次の気体供給口65aから気体を供給される位置に到達する。すなわち、気体供給部65は、複数の気体供給口65aから途切れることなく電極20Aへ気体を供給することができる。
電極搬送装置60において、気体供給部65は、旋回搬送部39Aでの電極20Aにおける中心位置CPに気体を供給可能である。これにより、気体供給部65は、電極20Aにおける中心位置CP付近を旋回搬送部39Aの上面39aに対して押し付けることができる。電極20Aの当該位置に摩擦力FC2を発生させることで、電極20Aの姿勢を維持し易くなる。特に、本実施形態では、図6(a)に示すように、電極20Aが下側へ凸に湾曲する状態にて上面39aに配置される。従って、気体供給部65は、電極20Aが上面39aと接触する位置である中心位置CP付近を上面39aに押し付けることができる。
電極製造装置100は、上述の電極搬送装置60と、電極搬送装置60の搬送方向における上流側に配置され、シート部材30を切断することで、電極20Aを形成する切断部21と、を備え、切断部21は、旋回搬送部39Aの上面39aにおいて、下方へ凸に湾曲するように電極20Aを形成する。例えば、電極20Aが上側に凸となった状態で旋回搬送部39Aの上面39aに載置された場合、電極20Aのうち、活物質の剥離の起き易い端部付近が上面39aと接触する。この場合、電極20Aの活物質の剥離によるダメージが起き易くなる。一方、本実施形態の切断部21で形成された電極20Aは、下方へ凸に湾曲した状態で旋回搬送部39Aの上面39aに配置される。当該状態で搬送される電極20Aに対するダメージは、上方へ凸に湾曲した状態の電極20Aに対するダメージより小さくなる。
電極製造装置100において、切断部21は、シート部材30をロール状に巻いたロール体54から、シート部材30を供給され、ロール体54は、シート部材30が切断部21へ供給される際に下方へ凸に湾曲する巻出し方向にて、シート部材30を巻き出してよい。これにより、シート部材30の巻出し方向を設定するだけで、切断部21が下方へ凸に湾曲するような電極20Aを形成することができる。
本発明は、上述の実施形態に限定されるものではない。例えば、気体供給部65の径方向における位置や、周方向における範囲及び位置は、特に限定されない。また、気体供給口65aは等ピッチに設けられなくともよく、ランダムなピッチで設けられてもよい。また、気体供給口65aは、真下に気体を供給しなくともよく、上下方向に対して傾斜するような方向に気体を供給してもよい。
また、上述の実施形態に係る電極搬送装置60は、配管によって構成される気体供給部65を一本だけ有していた。これに代えて、図8(a)に示すように、電極搬送装置は、複数本の気体供給部65を有してよい。図8(a)に示す例では、電極20Aの両端部付近に一対の気体供給部65が設けられている。なお、電極搬送装置は、三本以上の気体供給部65を有してよい。また、図8(b)に示すように、電極搬送装置は、中空板状の形状を有する気体供給部165を有してもよい。気体供給部165は、下面に複数の気体供給口165aを有する。また、図8(c)に示すように、電極搬送装置は、ノズルによって構成される気体供給部265を有していてもよい。ノズルの気体供給部265は、図7に示す気体供給口65aに対応する位置に設けられてよい。なお、ノズルに係る気体供給部265を採用する場合、気体供給部265が電極20Aの動きに合わせて旋回方向D1に移動する様な機構が設けられてもよい。
切断部21は電極20を形成できる限り、ロータリーダイカット方式以外の構造を有していてもよい。例えば、レーザー切断方式やプレス切断方式が採用されてもよい。
気体供給部65には、気体供給源67より気体を供給する為にラインL1,L2が接続されているが、ラインはL1,L2のどちらか一本でもよい。また、気体供給部65内の圧力が過大になった場合に気体を逃がし、気体供給部65内の圧力を一定に保つ為の排気用のラインが接続されていてもよい。
本発明は、正極8又は負極9の前駆体として帯状のシート部材30を製作するものであれば、蓄電装置の種類や、集電体の種類によらず、適用できる。例えば、金属箔の片面のみに活物質層前駆体を備えたものであってもよく、また、集電体として金属箔に変わり金属繊維などが用いられたものであってもよい。活物質層前駆体を備えた帯状のシート部材30は、上記実施形態の如く、ロール体54とされたり、又は帯状のシート部材の状態でロールプレスされることでも、巻きグセを生じることがある。従って、本発明は、このような場合に広く適用できる。
上記実施形態では、切断部21は下方へ凸に湾曲するように電極20を形成するが、これに限定されず、切断部21は、上方又は下方の一方へ凸に湾曲するように電極20を形成し、旋回搬送部39A,39Bに供給するときには電極20が下方に凸となっていればよい。例えば、電極20の外観検査装置は、電極20を搬送する経路の上方に配置された複数のカメラと、反転装置と、を備え、電極20の両面を検査するものが知られている。このような反転装置、又は反転装置を備えた装置が、切断部21と旋回搬送部39A,Bとの間の経路に設けられる場合には、切断部21では、上方に凸となるよう電極20を形成する。
その他、電極製造装置100の各構成要素のレイアウトは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更してもよい。
20,20A,20B…電極、21…切断部、30…シート部材、39A,39B,43A,43B…旋回搬送部、54…ロール体、60…電極搬送装置、65…気体供給部、65a…気体供給口、100…電極製造装置。
Claims (7)
- 集電体の少なくとも片面に活物質層を有する電極を搬送する電極搬送装置であって、
互いに交差する方向へ延びる一対の搬送部間において、上面に載置させた前記電極を旋回させて搬送する旋回搬送部と、
前記旋回搬送部の前記上面に載置された前記電極に対して上方から気体を供給する気体供給部と、を備える、電極搬送装置。 - 前記気体供給部は、前記旋回搬送部の旋回方向に沿って、複数の気体供給口を有する、請求項1に記載の電極搬送装置。
- 前記旋回方向に沿った複数の前記気体供給口のピッチは、前記旋回搬送部での前記電極における前記旋回方向に沿った長さ以下に設定されている、請求項2に記載の電極搬送装置。
- 前記気体供給部は、前記旋回搬送部での前記電極における中心位置に前記気体を供給可能である、請求項1〜3の何れか一項に記載の電極搬送装置。
- 請求項1〜4の何れか一項に記載の電極搬送装置と、
搬送方向における前記電極搬送装置の上流側に配置され、シート部材を切断することで、前記電極を形成する切断部と、を備え、
前記切断部は、前記旋回搬送部の前記上面において、下方へ凸に湾曲するように前記電極を形成する、電極製造装置。 - 前記切断部は、前記シート部材をロール状に巻いたロール体から、前記シート部材を供給され、
前記ロール体は、前記シート部材が前記切断部へ供給される際に下方へ凸に湾曲する巻出し方向にて、前記シート部材を巻き出す、請求項5に記載の電極製造装置。 - 請求項1〜4の何れか一項に記載の電極搬送装置と、
搬送方向における前記電極搬送装置の上流側に配置され、シート部材を切断することで、前記電極を形成する切断部と、を備え、
前記切断部は、上方又は下方へ凸に湾曲するように前記電極を形成し、前記電極搬送装置への供給時には、下方へ凸に湾曲した状態とする電極製造装置。
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