JP2019201927A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】入賞口への遊技球の入球に対する遊技者の関心を高めて遊技興趣の向上を図る。【解決手段】遊技領域21を流下して所定位置に到達した遊技球を遊技球検知装置24で検知し、その遊技球の検知を契機として遊技を進行させる。また、遊技球検知装置24を狙って発射された遊技球が遊技球検知装置24に至る経路から外れた場合に入球し得る位置に入賞口31を設ける。そして、入賞口31への遊技球の入球に対する特典として第1特典に加えて、第2特典を付与する。こうすれば、遊技球検知装置24から逸れてしまった遊技球の一部を救済して、入賞口31に入球する場合を設けることができる。そして、入賞口31に遊技球が入球すると、第1特典だけでなく第2特典も付与され、何れか一方だけに比べて遊技者に有利であることから、遊技球の入球に対する遊技者の関心を高めることが可能となる。【選択図】図2

Description

本発明は、遊技盤に形成された遊技領域に向けて遊技球を発射することによって遊技を行う遊技機(パチンコ機)に関する。
遊技盤に形成された遊技領域に向けて遊技球を発射することで遊技を行う遊技機では、遊技領域に複数の入賞口を備えているのが一般的であり、入賞口に遊技球が入球すると、遊技者に特典として賞球を付与するようになっている。また、所定の入賞口(始動口)に遊技球を入球させることによって遊技が進行していく遊技機が普及しており、始動口への遊技球の入球に基づいて識別情報(例えば、特別図柄)の変動表示を行い、その識別情報が特定態様で停止表示されると、開閉式の特定入賞口(大入賞口)が入球不能状態から入球可能状態となる特定遊技(大当り遊技)が実行される。
また、入賞口として始動口や大入賞口以外にも一般入賞口を備えた遊技機が知られている(例えば、特許文献1)。始動口を狙って発射された遊技球が一般入賞口に入球する場合があり、その入球に基づいて遊技が進行する(識別情報の変動表示が行われる)ことはないものの、遊技者は賞球を獲得できる。
特開2015−083217号公報
しかし、従来の遊技機では、始動口や大入賞口以外の入賞口(遊技者にとって本来有益な一般入賞口)をせっかく備えているのに、始動口や大入賞口に比べて遊技球が入球しても遊技者の関心が低く、遊技興趣を高めるのに十分に寄与していないという問題があった。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、入賞口への遊技球の入球に対する遊技者の関心を高めて遊技興趣の向上を図ることが可能な遊技機の提供を目的とする。
上述した課題の少なくとも一部を解決するために、本発明の遊技機は次の構成を採用した。すなわち、
遊技盤に形成された遊技領域に遊技球を発射することによって遊技を行う遊技機において、
前記遊技領域を流下して所定位置に到達した前記遊技球を検知可能であり、当該遊技球の検知が前記遊技を進行させる契機となる遊技球検知装置と、
前記遊技領域を流下する前記遊技球が入球可能である入賞口と
を備え、
前記遊技球検知装置を狙って発射された前記遊技球が該遊技球検知装置に至る経路から外れた場合に入球し得る位置に前記入賞口が設けられており、
前記入賞口への前記遊技球の入球に対する特典として第1特典に加えて、第2特典が付与される
ことを特徴とする。
上述した本発明の遊技機では、
前記遊技領域には、前記遊技球検知装置に向けて前記遊技球が斜めに流下可能な傾斜経路が設定されており、
前記傾斜経路の下方に前記入賞口が配置されている
こととしてもよい。
また、前述した本発明の遊技機では、
前記遊技領域における左右方向の中央側に前記遊技球検知装置が配置されているのに対して、前記遊技領域における左右方向の外縁側に前記入賞口が配置されている
こととしてもよい。
こうした本発明の遊技機では、
前記遊技球検知装置での前記遊技球の検知に基づいて識別情報を変動表示させる識別情報表示手段と、
前記遊技領域を流下する前記遊技球が入球不能な入球不能状態と入球可能な入球可能状態とに変化可能であり、前記識別情報が特定態様で停止表示されると、前記入球可能状態となる特定入賞口と
を備えることとしてもよい。
上述した本発明の遊技機では、
所定の契機で取得される取得情報が所定の当り情報であるか否かを判定する判定手段を備え、
前記遊技球検知装置は、前記遊技領域の所定位置に到達した前記遊技球の検知可能性が変化可能に構成されて、前記取得情報が前記当り情報であると、前記遊技球の検知可能性が高まり、
前記入賞口に前記遊技球が入球すると、賞球が前記第1特典として付与されるのに加えて、該遊技球の入球を前記所定の契機として取得される取得情報が前記当り情報であるか否かの判定が前記第2特典として行われる
こととしてもよい。
また、こうした本発明の遊技機では、
前記遊技領域を流下する前記遊技球が通過可能であり、当該遊技球の通過に対して所定の利益が付与される通過ゲートを備え、
前記入賞口の上方に前記通過ゲートが配置されており、当該通過ゲートを通過した前記遊技球が当該入賞口に入球する
こととしてもよい。
また、前述した本発明の遊技機では、
前記遊技領域を流下する前記遊技球が通過可能である通過ゲートが前記入賞口の上方に配置されており、当該通過ゲートを通過した前記遊技球が当該入賞口に入球し、
前記通過ゲートでの前記遊技球の通過および前記入賞口への前記遊技球の入球の各々を前記所定の契機として取得される前記取得情報を記憶する記憶手段を備え、
前記判定手段は、前記記憶手段に記憶されている前記取得情報が前記当り情報であるか否かを判定する
こととしてもよい。
本発明によれば、入賞口への遊技球の入球に対する遊技者の関心を高めて遊技興趣の向上を図ることができる。
本実施例のパチンコ機1の正面図である。 本実施例の遊技盤20の盤面構成を示す説明図である。 本実施例のパチンコ機1における制御回路の構成を示すブロック図である。 セグメント表示部50を拡大して示した説明図である。 演出表示装置41における表示の一態様を例示した説明図である。 遊技領域21における付加入賞口31の配置を拡大して示した説明図である。 サブ表示装置45における表示の一態様を例示した説明図である。 主制御基板200のCPU201が、遊技の進行に係る制御として行う遊技制御処理の大まかな流れを示したフローチャートである。 サブ制御基板220のCPU221が行う普図変動演出処理を示したフローチャートである。 第1変形例の遊技領域21に設けられた付加入賞口31の周辺を拡大して示した説明図である。 第1変形例のサブ制御基板220のCPU221が行う普図変動演出処理を示したフローチャートである。 第2変形例の遊技領域21に設けられた付加入賞口31の周辺を拡大して示した説明図である。
上述した本発明の内容を明確にするために、本発明を「セブン機」や「デジパチ」と呼ばれるタイプのパチンコ機(遊技機)に適用した実施例について説明する。尚、実施例において、「前」および「表」は「遊技機を基準とする前方」、つまり「遊技者に近接する方向(遊技者から見て手前側)」を示し、「後」および「裏」は「遊技機を基準とする後方」、つまり「遊技者から離間する方向(遊技者から見て奥側)」を示す。また、「上」とは遊技者から見て「上」であることを示し、「下」とは遊技者から見て「下」であることを示し、「左」とは遊技者から見て「左」であることを示し、「右」とは遊技者から見て「右」であることを示す。
A.パチンコ機の装置構成 :
A−1.装置前面側の構成 :
図1は、本実施例のパチンコ機1の正面図である。図1に示すように、パチンコ機1の前面部には、前面枠4が設けられている。前面枠4は、一端(図1における左側)が中枠3に対して回動可能に軸支されている。中枠3の前面側には遊技盤20(図2参照)が着脱可能に取り付けられており、前面枠4が中枠3に対してパチンコ機1の前方側に回動(開放)されると、遊技盤20が露出した状態となる。中枠3は、一端(図1における左側)が本体枠2に対して回動可能に軸支されている。本体枠2は、木製の板状部材を組み立てて構成された略長方形の枠体であり、パチンコ機1の外枠を形成している。
前面枠4の略中央部には窓部4aが形成されており、この窓部4aにはガラス板等の透明板4bが嵌め込まれている。遊技者は、窓部4a(透明板4b)を通して奥側に配置される遊技盤20の後述する遊技領域を視認可能である。また、前面枠4における窓部4aの右下方には、小窓部4cが形成されており、この小窓部4cには合成樹脂板等の透明板4dが嵌め込まれている。遊技者は、小窓部4c(透明板4d)を通して奥側に配置された遊技盤20の後述するセグメント表示部を視認可能である。
前面枠4における窓部4aの上方には上部ランプ5aが設けられ、窓部4aの右側の周縁部には右サイドランプ5bが設けられ、窓部4aの左側の周縁部には左サイドランプ5cが設けられている。また、窓部4aの上方の左右には一対の上部スピーカー6aが設けられており、本体枠2の下部の前面側には下部スピーカー6bが設けられている。これらの上部ランプ5a、右サイドランプ5b、左サイドランプ5c、上部スピーカー6a、および下部スピーカー6bは、遊技上の演出効果を高めるために駆動される。
前面枠4における窓部4aの下方には、上皿部7が設けられている。上皿部7には、カードユニット242(図3参照)を介して貸し出される遊技球や、パチンコ機1から払い出される遊技球が貯留される。また、上皿部7の下方には下皿部8が設けられており、上皿部7の容量を超えて貸し出された遊技球や、上皿部7の容量を超えて払い出された遊技球が貯留される。
前面枠4における下皿部8の右方には、遊技者による回転操作が可能な発射ハンドル9が設けられている。発射ハンドル9の回転軸は、発射ハンドル9の奥側に搭載された発射装置ユニット261(図3参照)に接続されている。この発射装置ユニット261には、上皿部7に貯留された遊技球が供給される。遊技者が発射ハンドル9を回転させると、その回転が発射装置ユニット261に伝達され、発射装置ユニット261に内蔵された発射モーターが作動して、発射ハンドル9の回転角度に応じた強さで遊技球が発射される。
また、上皿部7の手前側の縁部には、遊技者による押下操作が可能な演出ボタン10aが設けられており、下皿部8の左方には、遊技者による押込操作や回転操作が可能なジョグシャトル10bが設けられている。これらの演出ボタン10aやジョグシャトル10bは、何れも遊技者によって操作される演出操作部であり、所定の条件成立時に遊技者によって操作されると、所定の遊技演出が行われる。
A−2.遊技盤の構成 :
図2は、遊技盤20の盤面構成を示す説明図である。前述したように遊技盤20は、中枠3の前面側に着脱可能に取り付けられている。図2に示すように、遊技盤20の中央には略円形状の遊技領域21が形成されている。発射装置ユニット261(図3参照)から発射された遊技球は、外レール22と内レール23との間を通って遊技領域21に放出され、遊技領域21の上方から下方へと流下する。遊技領域21は、前面枠4の窓部4a(透明板4b)を通して遊技者に視認されるので、当然ながら、遊技領域21を流下する遊技球の様子も窓部4aを通して遊技者が視認可能である。
遊技領域21の略中央には中央装置40が設けられており、中央装置40のほぼ中央には、演出表示装置41が設けられている。演出表示装置41は液晶表示器によって構成されており、その表示画面上には、演出用の種々の画像を表示することが可能である。尚、演出表示装置41の表示内容については別図を用いて後述する。
遊技領域21における中央装置40(演出表示装置41)の右方には、普通図柄作動ゲート27が設けられている。遊技球が普通図柄作動ゲート27を通過すると、内蔵のゲートセンサー27s(図3参照)によって検知されて、下方へと流下していく。
遊技領域21における中央装置40(演出表示装置41)の下方には、第1始動口24が設けられている。第1始動口24は、遊技球の入球可能性が不変(一定)であり、遊技球が常時入球可能になっている。第1始動口24に入球した遊技球は、通路を通って遊技盤20の裏面側に導かれて、第1始動口センサー24s(図3参照)によって検知される。
遊技領域21における第1始動口24の下方には、遊技球の入球可能性が変化可能な第2始動口25が設けられている。本実施例の第2始動口25は、いわゆるチューリップ式であり、左右に一対の翼片26を回動可能に備え、一対の翼片26が略直立して遊技球が入球不能(または入球困難)な閉鎖状態と、一対の翼片26が外側に向けて回動して遊技球が入球可能(または入球容易)な開放状態とに変化可能である。図2では、第2始動口25が閉鎖状態となっている様子が示されている。第2始動口25に入球した遊技球は、通路を通って遊技盤20の裏面側に導かれて、第2始動口センサー25s(図3参照)によって検知される。
遊技領域21における第1始動口24の右方には、前方に向けて略長方形状に大きく開口した大入賞口28が設けられている。大入賞口28は、下端側を軸に上端側を前方に傾けて回動可能な開閉扉29を備えており、開閉扉29が略直立して遊技球が入球不能な閉鎖状態と、開閉扉29が前方に回動して遊技球が入球可能な開放状態とに変化可能である。図2では、大入賞口28が開放状態となっている様子が示されている。大入賞口28に入球した遊技球は、通路を通って遊技盤20の裏面側に導かれて、大入賞口センサー28s(図3参照)によって検知される。尚、本実施例の大入賞口28は、本発明の「特定入賞口」に相当している。
遊技領域21における大入賞口28の右方には、一般入賞口30が設けられている。一般入賞口30は、遊技球の入球可能性に変化がなく、遊技球が常時入球可能である。一般入賞口30に入球した遊技球は、通路を通って遊技盤20の裏面側に導かれて、一般入賞口センサー30s(図3参照)によって検知される。
また、本実施例の遊技領域21には、第1始動口24や第2始動口25の左方に付加入賞口31が2つ設けられている。付加入賞口31は、遊技球の入球可能性に変化がなく、遊技球が常時入球可能である。付加入賞口31に入球した遊技球は、通路を通って遊技盤20の裏面側に導かれ、付加入賞口センサー31s(図3参照)によって検知される。尚、遊技領域21に設置する付加入賞口31の個数は2個に限られず任意であり、1個でもよいし、3個以上でもよい。
加えて、本実施例の遊技領域21には、付加入賞口31に隣接してサブ表示装置45が設けられている。サブ表示装置45は、演出表示装置41よりも小型の液晶表示器で構成されており、その表示画面上に、演出表示装置41とは別に画像を表示可能である。また、本実施例のサブ表示装置45は、遊技盤20に埋め込まれており、表示画面の前方を遊技球が流下可能になっている。尚、サブ表示装置45の表示内容については別図を用いて後述する。
また、遊技領域21における上述した各遊技装置の周辺には、遊技球が流下する経路に影響を与える風車型ホイール32や、図2では図示を省略するが多数の遊技釘が設けられている。さらに、遊技領域21の最下部には、アウト口33が設けられており、上述した第1始動口24、第2始動口25、大入賞口28、一般入賞口30、付加入賞口31の何れにも入球しなかった遊技球は、アウト口33から遊技盤20の裏側に排出される。
本実施例のパチンコ機1において、上述した第1始動口24、付加入賞口31には、中央装置40(演出表示装置41)の左方の領域を流下する遊技球が入球可能である。これに対して、普通図柄作動ゲート27、大入賞口28、一般入賞口30には、中央装置40の右方の領域を流下する遊技球が通過または入球可能である。そして、第2始動口25には、中央装置40の左方および右方の何れの領域を流下する遊技球も入球可能である。以下では、中央装置40の左方の領域を流下させるように遊技球を発射することを「左打ち」とも表現し、中央装置40の右方の領域を流下させるように遊技球を発射することを「右打ち」とも表現する。
尚、本実施例のパチンコ機1では、第1始動口24、第2始動口25、一般入賞口30、付加入賞口31の何れかに遊技球が入球した場合は、賞球として3個の遊技球が払い出され、大入賞口28に遊技球が入球した場合は、13個の遊技球が払い出される。また、本実施例の遊技領域21には、第1始動口24や第2始動口25に遊技球が入球し得る経路が複数の遊技釘の配置などによって設定されている。詳しくは後述するが、一般入賞口30や付加入賞口31は、こうした経路を外れた位置に設けられており、遊技球が第1始動口24や第2始動口25から逸れた場合でも、一般入賞口30や付加入賞口31に遊技球が入球することによって、賞球が払い出される。
さらに、遊技盤20における遊技領域21の右下方には、複数のLEDの組み合わせによって遊技に係る情報を表示するセグメント表示部50が設けられている。セグメント表示部50は、前面枠4に設けられた小窓部4c(図1参照)を通して遊技者が視認可能である。尚、セグメント表示部50の表示内容については別図を用いて後述する。
A−3.制御回路の構成 :
次に、本実施例のパチンコ機1における制御回路の構成について説明する。図3は、本実施例のパチンコ機1における制御回路の構成を示したブロック図である。図示されているようにパチンコ機1の制御回路は、多くの制御基板や、各種基板などから構成されている。機能に着目して大別すると、遊技の基本的な進行に係る制御を司る主制御基板200と、遊技の演出に係る制御を司るサブ制御基板220と、サブ制御基板220の制御下で画像の表示や音声の出力に係る制御を司る画像音声制御基板230と、サブ制御基板220の制御下でランプの発光に係る制御を司るランプ制御基板226と、遊技球の貸し出しや払い出しに係る制御を司る払出制御基板240と、遊技球の発射に係る制御を司る発射制御基板260などから構成されている。これら制御基板は、各種論理演算および算出演算を実行するCPU(図3におけるCPU201、221、231等)や、CPUで実行される各種プログラムやデータが記憶されているROM(図3におけるROM202、222、232等)、プログラムの実行に際してCPUが一時的なデータを記憶するRAM(図3におけるRAM203、223、233等)、入出力用回路など、種々の周辺LSIがバスで相互に接続されて構成されている。
主制御基板200には、第1始動口24へ入球した遊技球を検知する第1始動口センサー24sや、第2始動口25へ入球した遊技球を検知する第2始動口センサー25s、大入賞口28へ入球した遊技球を検知する大入賞口センサー28s、普通図柄作動ゲート27を通過する遊技球を検知するゲートセンサー27s、一般入賞口30へ入球した遊技球を検知する一般入賞口センサー30s、付加入賞口31へ入球した遊技球を検知する付加入賞口センサー31sなどが接続されている。主制御基板200のCPU201は、第1始動口センサー24sや、第2始動口センサー25s、大入賞口センサー28s、ゲートセンサー27s、一般入賞口センサー30s、付加入賞口センサー31sなどから遊技球の検知信号の入力があると、その検知信号の入力のあったセンサーに対応したコマンドを、サブ制御基板220や、払出制御基板240などに向けて送信する。
また、主制御基板200には、第2始動口25の開放状態と閉鎖状態とを切り換え可能な一対の翼片26を駆動する始動口ソレノイド26mや、大入賞口28の開放状態と閉鎖状態とを切り換え可能な開閉扉29を駆動する大入賞口ソレノイド29m、セグメント表示部50などが接続されている。主制御基板200のCPU201は、始動口ソレノイド26m、大入賞口ソレノイド29m、セグメント表示部50に向けて駆動信号を送信することにより、これらの動作の制御を行う。
サブ制御基板220には、画像音声制御基板230や、ランプ制御基板226、演出操作基板228などが接続されている。サブ制御基板220のCPU221は、主制御基板200からの各種コマンドを受信すると、コマンドの内容を解析して、その内容に応じた遊技演出を行う。すなわち、画像音声制御基板230に対して、表示画像や出力音声を指定するコマンドを送信したり、ランプ制御基板226に対して、上部ランプ5a、右サイドランプ5b、左サイドランプ5c(以下「各種ランプ5a〜5c」ともいう)の発光パターンを指定するコマンドを送信したりすることによって、遊技演出を行う。また、サブ制御基板220のCPU221は、演出操作基板228を介して、演出ボタン10aやジョグシャトル10b(以下「演出操作部10a,10b」ともいう)に対する遊技者の操作を検知すると、その操作に対応する遊技演出を行う。
画像音声制御基板230は、CPU231、ROM232、RAM233に加えて、VDP234、画像ROM235、音声ROM236を備えている。画像音声制御基板230のCPU231は、サブ制御基板220からコマンドを受信すると、そのコマンドに対応した画像の表示をVDP234に指示する。VDP234は、指示された画像の表示に利用する画像データ(例えば、スプライトデータや動画データなど)を画像ROM235から読み出して画像を生成し、演出表示装置41あるいはサブ表示装置45の表示画面に出力する。また、画像音声制御基板230のCPU231は、サブ制御基板220からコマンドを受信すると、そのコマンドに対応した音声データを音声ROM236から読み出して、その音声データの信号をアンプ基板224に送信することにより、上部スピーカー6aおよび下部スピーカー6b(以下「各種スピーカー6a,6b」ともいう)から音声を出力する。
払出制御基板240には、上皿部7に設けられた球貸ボタン241(図1では図示省略)や、パチンコ機1に並設されたカードユニット242、払出モーター243などが接続されている。球貸ボタン241が操作されると、その検知信号は、払出制御基板240を介してカードユニット242に伝達される。カードユニット242は、払出制御基板240とデータを通信しながら、払出モーター243を駆動して遊技球の貸し出しを行う。また、払出制御基板240は、主制御基板200から遊技球の払い出しを指示する払出コマンドを受信すると、払出モーター243を駆動して遊技球の払い出しを行う。
また、払出制御基板240には発射制御基板260が接続されており、発射制御基板260には発射装置ユニット261が接続されている。発射装置ユニット261は、遊技球を発射するための発射モーター262や、遊技者が発射ハンドル9に触れていることを検知するタッチスイッチ263などを有している。遊技者が発射ハンドル9に触れていることをタッチスイッチ263で検知すると、発射モーター262の作動が可能となり、発射ハンドル9の回転角度に応じた強さで遊技球を発射する。
B.遊技の概要 :
本実施例のパチンコ機1では、次のようにして遊技が進行する。上皿部7に遊技球が貯留された状態で遊技者が発射ハンドル9を回転させると、上皿部7に貯留された遊技球が1球ずつ発射装置ユニット261に供給されて、図2を用いて前述した遊技領域21に向けて発射される。遊技球を打ち出す強さは発射ハンドル9の回転角度に対応するので、遊技者は発射ハンドル9の回転角度を変化させることによって、遊技者の所望する領域に遊技球を流下させることができる。例えば、中央装置40(演出表示装置41)の左方の領域を流下するように遊技球を発射したり(左打ちを行ったり)、中央装置40の右方の領域を流下するように遊技球を発射したり(右打ちを行ったり)することができる。
前述したように第1始動口24には、左打ちされた遊技球が入球可能である。遊技球が第1始動口24に入球して、第1始動口センサー24sによって検知されると、所定の判定乱数(大当り判定乱数など)を取得し、その判定乱数の値に基づいて大当りか外れかを判定する大当り判定を行った後、セグメント表示部50にて第1の特別図柄(以下「第1特図」ともいう)の変動表示を行う。また、第2始動口25には、左打ちされた遊技球および右打ちされた遊技球の何れも入球可能である。遊技球が第2始動口25に入球して、第2始動口センサー25sによって検知されると、判定乱数を取得して大当り判定を行った後、セグメント表示部50にて第2の特別図柄(以下「第2特図」ともいう)の変動表示を行う。尚、以下では、第1特図と第2特図とを特に区別する必要がない場合には、単に「特別図柄」と称することがある。また、入球した遊技球の検知が特別図柄の変動表示を開始させる(遊技を進行させる)契機となる本実施例の第1始動口24および第2始動口25は、本発明の「遊技球検知装置」に相当している。
図4は、セグメント表示部50を拡大して示した説明図である。前述したようにセグメント表示部50は、前面枠4に設けられた小窓部4c(図1参照)を通して遊技者が視認可能である。図示されるようにセグメント表示部50には、第1特図を表示する第1特図表示部51と、第2特図を表示する第2特図表示部52とが設けられており、それぞれ9個のLEDで構成されている。第1特図および第2特図は、対応する表示部51,52で9個のLEDを点滅させる(点灯させるLEDを切り換える)ことによって変動表示され、所定の組み合わせのLEDを点灯させた状態で停止表示される。このとき、大当り判定の結果が大当りであれば、大当り図柄に対応する組み合わせのLEDを点灯させ、外れであれば、外れ図柄に対応する組み合わせのLEDを点灯させる。尚、本実施例の特別図柄は、本発明の「識別情報」に相当しており、本実施例のセグメント表示部50は、本発明の「識別情報表示手段」に相当している。また、本実施例の大当り図柄は、本発明の「特定態様」に相当している。
また、第1始動口24または第2始動口25に遊技球が入球しても、第1特図や第2特図の変動表示中などで新たな変動表示の開始条件が満たされていない場合には、第1始動口24への入球で取得した判定乱数の値を第1特図保留として記憶し、第2始動口25への入球で取得した判定乱数の値を第2特図保留として記憶する。その後、特別図柄(第1特図または第2特図)の新たな変動表示の開始条件が満たされると、第1特図保留または第2特図保留に基づいて大当り判定を行い、対応する特別図柄の変動表示を行う。本実施例のパチンコ機1では、このような第1特図保留および第2特図保留を、それぞれ最大4つまで記憶可能である。
図4に示されるようにセグメント表示部50には、第1特図保留の記憶数(第1特図保留数)を表示する第1特図保留表示部53と、第2特図保留の記憶数(第2特図保留数)を表示する第2特図保留表示部54とが設けられており、それぞれ2個のLEDで構成されている。これらの保留表示部53,54では、保留数が0個であればLEDが2個とも消灯し、保留数が1個であれば1個のLEDが点灯し、保留数が2個であれば2個のLEDが点灯し、保留数が3個であれば1個のLEDが点滅し、保留数が4個であれば、2個のLEDが点滅する。
第1特図または第2特図が大当り図柄で停止表示されると、大入賞口28が開放状態となる大当り遊技を実行する。大当り遊技では、開放した大入賞口28を、規定個数(例えば9個)の遊技球が入球するか、あるいは所定の開放時間(例えば30秒)が経過したら閉鎖するラウンド遊技が複数回(例えば15回)繰り返される。前述したように大入賞口28に遊技球が入球すると、賞球として13個の遊技球が払い出されることから、大当り遊技によって遊技者は多量の賞球を獲得することが可能である。
また、前述したように、中央装置40(演出表示装置41)の右方には、普通図柄作動ゲート27が設けられており、右打ちされた遊技球が普通図柄作動ゲート27を通過可能である。普通図柄作動ゲート27を通過する遊技球がゲートセンサー27sによって検知されると、所定の判定乱数(普図当り判定乱数など)を取得し、その判定乱数の値に基づいて普図当りか外れかを判定する普図当り判定を行った後、セグメント表示部50にて普通図柄の変動表示を行う。
加えて、第1始動口24や第2始動口25の左方には、付加入賞口31が2つ設けられており、左打ちされた遊技球が付加入賞口31に入球可能である。遊技球が付加入賞口31に入球して、付加入賞口センサー31sによって検知されると、判定乱数を取得して普図当り判定を行った後、セグメント表示部50にて普通図柄の変動表示を行う。尚、本実施例のパチンコ機1では、付加入賞口31を一般入賞口30とは別に設けているが、普通図柄作動ゲート27を一般入賞口30の上方に配置して構成し、普通図柄作動ゲート27を通過した遊技球が一般入賞口30に入球するようにしてもよい。この場合には、普通図柄作動ゲート27での遊技球の通過検知に基づいて普通図柄の変動表示を行う共に、一般入賞口30への遊技球の入球に基づいて賞球を払い出せばよい。また、一般入賞口30にゲートセンサー27sを内蔵して一体に構成しておいてもよい。
図4に示されるようにセグメント表示部50には、左右2個のLEDで構成された普図表示部56が設けられている。普通図柄は、普図表示部56で2個のLEDを点滅させる(点灯させるLEDを切り換える)ことによって変動表示され、一方のLEDを点灯させた状態で停止表示される。このとき、普図当り判定の結果が普図当りであれば、普図当り図柄に対応する左側のLEDを点灯させ、外れであれば、外れ図柄に対応する右側のLEDを点灯させる。そして、普通図柄が普図当り図柄で停止表示された場合は、第2始動口25が所定時間だけ開放状態となった後に閉鎖状態に戻る普図当り遊技が行われるので、第2始動口25に遊技球が入球する可能性(すなわち、第2特図の変動表示が行われる可能性)が高まる。尚、本実施例のパチンコ機1では、普通図柄が1種類であるが、普通図柄作動ゲート27や2つの付加入賞口31の各々に対応する普通図柄を設けてもよい。
また、遊技球が普通図柄作動ゲート27を通過したり付加入賞口31に入球したりしても、普通図柄の変動表示中などで新たな変動表示の開始条件が満たされていない場合には、取得した判定乱数の値を普図保留として最大4つまで記憶することが可能である。その後、普通図柄の新たな変動表示の開始条件が満たされると、普図保留に基づいて普図当り判定や、普通図柄の変動表示を行う。図4に示されるようにセグメント表示部50には、2個のLEDで構成された普図保留表示部57が設けられており、普図保留の記憶数(普図保留数)は普図保留表示部57に表示される。尚、普通図柄作動ゲート27および2つの付加入賞口31の各々に対応して3種類の普通図柄を設ける場合には、普通図柄の種類毎に保留を記憶してもよい。
普図当り遊技における第2始動口25の開放時間は、「電サポ状態」であるか「非電サポ状態」であるかで異なる。電サポ状態では、非電サポ状態よりも第2始動口25の開放時間が長く設定される。また、電サポ状態では、非電サポ状態よりも普図当り判定の結果が普図当りとなる確率(普図当り確率)が高く、且つ、普通図柄の変動時間が短く設定される。従って、電サポ状態では、非電サポ状態に比べて第2始動口25に遊技球が入球する可能性(すなわち、第2特図の変動表示が行われる可能性)が高まる。図4に示されるようにセグメント表示部50には、3個のLEDで構成された電サポ表示部58が設けられており、電サポ表示部58で3個のLEDを点灯することで電サポ状態中であることを表す。
本実施例のパチンコ機1では、前述した大当り図柄が複数設けられると共に、「通常当り図柄」と「確変当り図柄」とに大別されており、特別図柄(第1特図または第2特図)が何れの大当り図柄で停止表示された場合でも、大当り遊技の終了後に電サポ状態が設定される。そして、通常当り図柄である場合は、大当り遊技の終了後に、大当り判定の結果が大当りとなる確率(大当り確率)が所定の通常確率(低確率)に設定され、特別図柄の変動回数が所定回数(例えば100回)に達すると非電サポ状態に設定される。一方、確変当り図柄である場合は、大当り遊技の終了後に大当り確率が通常確率よりも高い高確率に設定され、電サポ状態と共に次回の大当り遊技まで継続される。以下では、大当り確率が高確率に設定された状態を「確変状態」と称することがある。また、電サポ状態では、非電サポ状態よりも特別図柄(第1特図および第2特図)の変動時間が短く設定されることから、電サポ状態であって、且つ大当り確率が通常確率に設定された状態を「時短状態」と称することがある。
また、前述した特別図柄(第1特図および第2特図)の変動表示と連動して、演出表示装置41では、演出用の種々の画像が表示される。図5は、演出表示装置41における表示の一態様を例示した説明図である。演出表示装置41の表示画面上には、演出用の図柄として3つの識別図柄41a,41b,41cや、その背景となる背景画像41dなどを表示可能である。セグメント表示部50の第1特図表示部51あるいは第2特図表示部52で特別図柄の変動表示が開始されると、演出表示装置41においても、識別図柄41a,41b,41cが複数の数字(例えば「1」〜「9」の9つの数字)を次々と切り換えて変動表示する演出(以下「図柄変動演出」ともいう)が行われる。尚、識別図柄は、数字以外にも、文字、図形、記号等を意匠化した図柄であってもよく、遊技者が種類を識別できる形態であればよい。
図5(a)には、3つの識別図柄41a,41b,41cが一斉に変動表示している様子が概念的に示されている。変動表示が開始された後、所定時間が経過すると、初めに左識別図柄41aが「1」〜「9」の何れかで停止表示され、次に右識別図柄41cが停止表示され、最後に中識別図柄41bが停止表示される。そして、3つの識別図柄41a,41b,41cは、特別図柄(第1特図または第2特図)が外れ図柄で停止表示される場合は、同じ数字で揃わない組み合わせ(バラケ目)で停止表示されるのに対して、特別図柄が大当り図柄で停止表示される場合は、同じ数字で揃った組み合わせ(ゾロ目)で停止表示される。特に、特別図柄が遊技者にとって通常当り図柄よりも有利な確変当り図柄で停止表示される場合は、識別図柄41a,41b,41cが同じ奇数の数字で揃って停止表示される。
こうして演出表示装置41における識別図柄41a,41b,41cの表示内容を、特別図柄の表示内容と対応させることにより、図5(b)に示されるように3つの識別図柄のうち2つが停止表示されたときに同じ数字であると、最後に停止表示される識別図柄も同じ数字で揃うのではないかと、遊技者は識別図柄の変動表示(図柄変動演出)を注視することになる。このように、2つの識別図柄が同じ図柄で停止表示された状態で最後の識別図柄を変動表示させながら行われる演出は「リーチ演出」と呼ばれており、リーチ演出を発生させることで遊技興趣を高めることが可能である。
また、演出表示装置41の表示画面の下部には、第1特図保留数を表示するための第1保留表示領域41eと、第2特図保留数を表示するための第2保留表示領域41fとが設定されている。本実施例のパチンコ機1では、第1特図保留数と同数の保留シンボル(図中の丸印)を第1保留表示領域41eに表示し、第2特図保留数と同数の保留シンボルを第2保留表示領域41fに表示する。図5の例では、第1特図保留数および第2特図保留数が共に4個であることを示している。尚、当然ながら、演出表示装置41に表示される保留数は、セグメント表示部50の第1特図保留表示部53および第2特図保留表示部54に表示される保留数と一致する。
さらに、本実施例のパチンコ機1では、前述したように付加入賞口31に隣接してサブ表示装置45が設けられており、サブ表示装置45に演出表示装置41とは別に画像を表示可能である。また、付加入賞口31は、一般入賞口30と同様に、第1始動口24や第2始動口25に遊技球が入球し得る経路から外れた位置に設けられている。
図6は、遊技領域21における付加入賞口31の配置を拡大して示した説明図である。図示されるように本実施例の遊技領域21には、左打ちされた遊技球が第1始動口24や第2始動口25に入球し得るように、中央装置40の左方から第1始動口24や第2始動口25に向かって斜め下方に連なる複数の遊技釘34(いわゆる道釘)が設けられている。遊技球は、これら道釘34の傾斜列の上を転動していくことで、第1始動口24や第2始動口25へと導かれる。
ただし、道釘34の傾斜列には、遊技球の直径よりも広く間隔があいている箇所(以下、隙間箇所)があり、この隙間箇所から遊技球がこぼれ落ちることで、第1始動口24や第2始動口25に到達できなくなる。本実施例の付加入賞口31は、こうした道釘34の傾斜列の下方に設けられており、隙間箇所からこぼれ落ちた遊技球が入球し得るように配置されている。従って、第1始動口24や第2始動口25を狙って左打ちされた遊技球が第1始動口24や第2始動口25に入球しない場合でも、付加入賞口31に入球する可能性があり、付加入賞口31に遊技球が入球すると、賞球が払い出されるのに加えて、普通図柄の変動表示が行われる。尚、本実施例の付加入賞口31は、本発明の「入賞口」に相当している。また、本実施例の道釘34の傾斜列は、本発明の「傾斜経路」に相当している。
また、普通図柄の変動表示と連動して、サブ表示装置45に演出用の画像が表示される。図7は、サブ表示装置45における表示の一態様を例示した説明図である。サブ表示装置45の表示画面上には、普通図柄に対応する演出用の図柄として3つのサブ図柄45a,45b,45cを表示可能である。セグメント表示部50の普図表示部56で普通図柄の変動表示が開始されると、サブ表示装置45においてもサブ図柄45a,45b,45cがトランプの4種類の模様(スペード、ハート、クラブ、ダイヤ)を次々と切り換えることで変動表示を行う。尚、サブ図柄は、遊技者が種類を識別できる形態であれば、トランプの模様に限られず、数字や、文字、記号などであってもよい。
一斉に変動表示を開始したサブ図柄45a,45b,45cは、先ず左サブ図柄45aが4種類の模様の何れかで停止表示される。図7に示した例では、左サブ図柄45aがハートの模様で停止表示されており、続いて右サブ図柄45cが停止表示され、最後に中サブ図柄45bが停止表示される。そして、普通図柄が普図当り図柄で停止表示される場合は、3つのサブ図柄45a,45b,45cが同じ模様で揃って停止表示される。一方、普通図柄が外れ図柄で停止表示される場合は、3つのサブ図柄45a,45b,45cが同じ模様で揃うことはなく、少なくとも1つが異なる模様で停止表示される。このようにサブ表示装置45におけるサブ図柄45a,45b,45cの表示内容を、普通図柄の表示内容と対応させることにより、普図当り判定の結果を遊技者に分かり易く示唆することが可能となる。尚、サブ表示装置45の表示内容は、サブ図柄45a,45b,45cを用いたものに限られず、例えば、「当り」と「外れ」を交互に表示して変動を行うこととして、普図当り判定の結果に応じた表示で停止してもよい。
また、サブ表示装置45の表示画面の下部には、普図保留数を表示するための普図保留表示領域45dが設定されている。本実施例のパチンコ機1では、普図保留数と同数の普図保留シンボル(図中の丸印)を普図保留表示領域45dに表示する。当然ながら、サブ表示装置45に表示される普図保留数は、セグメント表示部50の普図保留表示部57に表示される普図保留数と一致する。
C.本実施例のパチンコ機の制御内容 :
C−1.遊技制御処理 :
図8は、主制御基板200のCPU201が、遊技の進行に係る制御として行う遊技制御処理の大まかな流れを示したフローチャートである。主制御基板200のCPU201は、所定周期で(例えば、4msec毎に)発生するタイマ割り込みに基づいて図8の遊技制御処理を実行する。尚、以下の説明では、CPU201の初期化処理や、割り込み禁止処理、割り込み許可処理などの周知の処理については説明を省略する。
主制御基板200のCPU201は、遊技制御処理を開始すると、まず、出力処理(S10)を行う。本実施例の主制御基板200では、後述する各処理において、サブ制御基板220を初めとする各種制御基板に向けて送信する各種コマンドを、RAM203に確保された出力バッファに一旦記憶するようになっており、出力処理(S10)では、出力バッファに記憶されている各種コマンドを各種制御基板に向けて送信する。こうすることにより、例えば、サブ制御基板220では、遊技の進行に合わせた演出の制御が行われ、払出制御基板240では、遊技球の払い出しが行われることになる。
主制御基板200のCPU201は、出力処理(S10)に続いて、入力処理(S20)を行う。前述したように、第1始動口24、第2始動口25、大入賞口28、一般入賞口30、付加入賞口31の何れかに遊技球が入球すると、賞球として遊技球を払い出すようになっている。そこで、入力処理(S20)では、入球を検知する各種センサー(第1始動口センサー24s、第2始動口センサー25s、大入賞口センサー28s、一般入賞口センサー30s、付加入賞口センサー31sなど)について、遊技球を検知したか否かを判断する。そして、遊技球を検知した場合は、遊技球の払い出しを指示する払出コマンドを、上述した出力バッファに記憶する。こうして出力バッファに記憶された払出コマンドは、次回の出力処理(S10)で払出制御基板240に向けて送信される。コマンドを受信した払出制御基板240は、前述したように遊技球の入球が第1始動口24、第2始動口25、一般入賞口30、付加入賞口31の何れかであれば、3個の遊技球を払出し、大入賞口28であれば、13個の遊技球を払い出す。
入力処理(S20)を終了すると、次に、乱数更新処理(S30)を行う。前述したように、普図当り判定や特別図柄の大当り判定は、所定の判定乱数の値に基づいて行われる。また、これ以外にも、後述する各種の決定が専用の乱数の値に基づいて行われる。乱数更新処理(S30)では、これらの乱数の更新を行う。尚、乱数の更新は、遊技制御処理の中の乱数更新処理(S30)においてだけでなく、遊技制御処理を一旦終了してから次回の遊技制御処理を開始する(タイマ割り込みが発生する)までの間に行うこととしてもよい。また、乱数更新のための専用回路を設けて、この専用回路で乱数を更新してもよい。
乱数更新処理(S30)を終了したら、ゲートセンサー検知処理(S40)を行う。ゲートセンサー検知処理(S40)では、普通図柄作動ゲート27を通過する遊技球をゲートセンサー27sで検知するか、付加入賞口31に入球した遊技球を付加入賞口センサー31sで検知すると、普図保留数が上限値(本実施例では「4」)に達しているか否かを判断して、達していなければ、普図当り判定乱数などを取得し、取得した乱数値を普図保留としてRAM203に記憶する。また、普図保留の記憶に伴って、普図保留の追加を示す普図保留追加コマンドをRAM203の出力バッファに記憶しておき、次回の出力処理(S10)でサブ制御基板220に向けて送信する。尚、本実施例の普図当り判定乱数値は、本発明の「取得情報」に相当しており、本実施例のRAM203は、本発明の「記憶手段」に相当している。
ゲートセンサー検知処理(S40)に続いて、始動口センサー検知処理(S50)を行う。始動口センサー検知処理(S50)では、第1始動口24に入球した遊技球を第1始動口センサー24sで検知すると、第1特図保留数が上限値(本実施例では「4」)に達しているか否かを判断して、達していなければ、所定の判定乱数を取得し、取得した乱数値を第1特図保留としてRAM203に記憶する。また、第2始動口25に入球した遊技球を第2始動口センサー25sで検知すると、第2特図保留数が上限値(本実施例では「4」)に達しているか否かを判断して、達していなければ、所定の判定乱数を取得し、取得した乱数値を第2特図保留としてRAM203に記憶する。ここで、判定乱数としては、大当り判定を行うための大当り判定乱数や、大当りの場合に特別図柄で停止表示する大当り図柄の種類を決定するための図柄決定乱数や、特別図柄の変動表示の開始から停止表示までの変動パターンを決定するための変動パターン決定乱数などを取得する。
さらに、第1特図保留や第2特図保留の記憶に伴って、第1特図保留の追加を示す第1特図保留追加コマンドあるいは第2特図保留の追加を示す第2特図保留追加コマンドをRAM203の出力バッファに記憶する。これらのコマンドは、次回の出力処理(S10)でサブ制御基板220に向けて送信され、サブ制御基板220のCPU221は、受信したコマンドに応じて演出表示装置41の第1保留表示領域41eあるいは第2保留表示領域41fに保留シンボルを追加する。
始動口センサー検知処理(S50)を終了すると、次に、普通動作処理(S60)を行う。普通動作処理(S60)では、主に次のような処理を行う。まず、普通図柄の変動表示中または普図当り遊技の実行中であるか否かを判断する。普通図柄の変動表示中および普図当り遊技の実行中の何れでもない場合は、普通図柄の停止表示から所定の確定時間が経過していることを確認した後、普図保留が記憶されているか否かを判断する。普図保留が記憶されていれば、最先に記憶された普図保留を読み出し、その読み出した普図保留(普図当り判定乱数の値)に基づいて普図当り判定を行う。この普図当り判定では、普図保留として読み出した普図当り判定乱数の値が所定の当り値であれば、普図当りと判定し、当り値以外の外れ値であれば、外れと判定する。尚、普図当り判定を実行する本実施例の主制御基板200のCPU201は、本発明の「判定手段」に相当しており、本実施例の当り値は、本発明の「当り情報」に相当している。また、前述したように電サポ状態では、非電サポ状態よりも普図当り確率が高く設定され、例えば、非電サポ状態では普図当り確率が100分の1に設定されるのに対して、電サポ状態では普図当り確率が100分の99に設定される。
そして、普図当り判定の結果に基づき、普通図柄を普図当り図柄で停止表示するか、外れ図柄で停止表示するかを決定する。さらに普通図柄の変動時間を設定して、普通図柄の変動表示を開始する。前述したように電サポ状態では、非電サポ状態よりも普通図柄の変動時間が短く設定され、例えば、非電サポ状態では変動時間が20秒に設定されるのに対して、電サポ状態では変動時間が1秒に設定される。また、普通図柄の変動表示の開始を示す普図変動開始コマンドをRAM203の出力バッファに記憶しておき、次回の出力処理(S10)でサブ制御基板220に向けて送信する。尚、本実施例の普図変動開始コマンドには、普通図柄を普図当り図柄および外れ図柄の何れで停止表示するかが予め指定されている。
普通図柄の変動表示中である場合は、変動時間が経過したか否かを判断して、変動時間が経過すると、決定しておいた普図当り図柄または外れ図柄で普通図柄を停止表示し、普図保留数から「1」を減算する。また、普通図柄の停止表示を示す普図変動停止コマンドをRAMの出力バッファに記憶しておき、次回の出力処理(S10)でサブ制御基板220に向けて送信する。そして、確定時間の経過を待って、停止表示された普通図柄が外れ図柄である場合は、再び普通図柄の変動表示を開始する処理を行う。一方、停止表示された普通図柄が普図当り図柄である場合は、普図当り遊技を開始する。
普図当り遊技中は、始動口ソレノイド26mを駆動して第2始動口25を開放状態とした後、開放時間が経過したら閉鎖状態に戻す処理を行う。前述したように電サポ状態では、非電サポ状態よりも第2始動口25の開放時間が長く設定され、例えば、非電サポ状態では開放時間が0.3秒(0.1秒×3回開放)に設定されるのに対して、電サポ状態では開放時間が4.5秒(1.5秒×3回開放)に設定される。
普通動作処理(S60)を終了したら、続いて、特別動作処理(S70)を行う。特別動作処理(S70)では、主に次のような処理を行う。まず、特別図柄(第1特図または第2特図)の変動表示中、特別図柄の確定表示中、大当り遊技中の何れかであるか否かを判断する。これらの何れでもない場合は、第2特図保留が記憶されているか否かを判断し、記憶されていれば、最先に第2特図保留として記憶された各種の判定乱数(すなわち、大当り判定乱数、図柄決定乱数、変動パターン決定乱数など)の値を読み出す。また、第2特図保留が記憶されていない場合は、第1特図保留が記憶されているか否かを判断し、記憶されていれば、最先に第1特図保留として記憶された各種の判定乱数の値を読み出す。
こうして第2特図保留または第1特図保留として読み出した大当り判定乱数の値に基づいて大当り判定を行う。前述したように確変状態では、非確変状態よりも大当り確率が高く設定され、例えば、非確変状態では大当り確率が約300分の1に設定されるのに対して、確変状態では大当り確率が約100分の1に設定される。
そして、大当り判定の結果が「大当り」である場合は、停止表示する大当り図柄を決定する。前述したように大当り図柄は複数設けられており、通常当り図柄と確変当り図柄とに大別され、第1特図保留または第2特図保留として読み出した図柄決定乱数の値に基づいて何れかの大当り図柄を決定する。これに対して、大当り判定の結果が「外れ」である場合は、特別図柄を外れ図柄で停止表示することを決定する。
こうして特別図柄で停止表示する図柄を決定したら、特別図柄の変動パターンを決定する。変動パターンとは、特別図柄(第1特図または第2特図)が変動表示を開始してから停止表示するまでの時間(変動時間)を識別するためのものであり、予め用意された複数の変動パターンは、互いに設定されている変動時間が異なっている。変動パターンの決定は、第1特図保留または第2特図保留として読み出した変動パターン決定乱数の値に基づいて行われ、電サポ状態では、非電サポ状態に比べて変動時間が短めの変動パターンが決定され易くなっている。
変動パターンを決定すると、特別図柄の変動表示を開始する。また、変動表示の開始に伴って、特別図柄の変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドや、停止表示する図柄を指定する停止図柄指定コマンドをRAM203の出力バッファに記憶する。これらのコマンドは、次回の出力処理(S10)でサブ制御基板220に向けて送信される。サブ制御基板220のCPU221は、これらのコマンドを受信することで、特別図柄の変動表示に合わせて演出表示装置41で図柄変動演出を実行する。
特別図柄の変動表示中である場合は、変動時間が経過したか否かを判断する。前述したように変動時間は、変動パターンに設定されており、変動時間が経過すると、決定しておいた大当り図柄または外れ図柄で特別図柄を停止表示する。また、変動表示の終了に伴って、第2特図の停止表示であれば第2特図保留数から「1」を減算し、第1特図の停止表示であれば第1特図保留数から「1」を減算する。さらに、停止表示した特別図柄を確定表示しておく時間(確定時間)を設定する。そして、特別図柄の停止表示を示す特図変動停止コマンドをRAM203の出力バッファに記憶しておき、次回の出力処理(S10)でサブ制御基板220に向けて送信する。サブ制御基板220のCPU221は、特図変動停止コマンドに基づいて、演出表示装置41の図柄変動演出を終了する。
特別図柄の確定表示中は、確定時間が経過したか否かを判断し、確定時間が経過したら、停止表示された特別図柄が大当り図柄および外れ図柄の何れであるかを判断する。その結果、外れ図柄であった場合は、時短状態(非確変状態かつ電サポ状態)であるか否かを判断し、時短状態であれば、時短状態中の特別図柄の変動回数を計数する。そして、計数した変動回数が所定回数(例えば100回)に達すると、電サポ状態を終了して遊技状態を通常状態に設定する。
一方、停止表示された特別図柄が大当り図柄であった場合は、大当り遊技における大入賞口28の開放パターン(ラウンド回数、開放時間、閉鎖時間など)を設定して、大当り遊技を開始する。また、大当り遊技の開始を示す大当り遊技開始コマンドをRAM203の出力バッファに記憶しておき、次回の出力処理(S10)でサブ制御基板220に向けて送信する。
大当り遊技中は、大入賞口ソレノイド29mを駆動して大入賞口28を開放状態とすることでラウンド遊技を開始する。その後、開放時間が経過するか、あるいは大入賞口28に規定個数の遊技球が入球すると、大入賞口28を閉鎖状態としてラウンド遊技を終了し、閉鎖時間の経過を待って次のラウンド遊技を開始する。そして、設定されたラウンド回数を全て消化したら、大当り遊技を終了する。また、大当り遊技の終了を示す大当り遊技終了コマンドをRAM203の出力バッファに記憶しておき、次回の出力処理(S10)でサブ制御基板220に向けて送信する。
さらに、停止表示された大当り図柄の種類に応じて大当り遊技の終了後の遊技状態を設定する。すなわち、大当り図柄が確変当り図柄であれば、確変状態(大当り確率が高確率に設定された電サポ状態)に設定し、大当り図柄が通常当り図柄であれば、時短状態(大当り確率が通常確率に設定された電サポ状態)に設定する。また、遊技状態を示す遊技状態指定コマンドをRAM203の出力バッファに記憶しておき、次回の出力処理(S10)でサブ制御基板220に向けて送信する。こうして特別動作処理(S70)を終了したら、図8の遊技制御処理を一旦終了し、4msec毎のタイマ割り込みが発生すると、再び図8の遊技制御処理を実行する。
主制御基板200のCPU201は、以上のような遊技制御処理を繰り返し行うことによって、パチンコ機1での遊技を進行させる。また、前述したように主制御基板200のCPU201は、遊技制御処理を実行する中で各種コマンドをサブ制御基板220に向かって送信する。そして、サブ制御基板220のCPU221は、受信したコマンドに基づいて具体的な演出の内容を決定し、画像音声制御基板230やランプ制御基板226に表示内容や音声内容を指定することにより、演出表示装置41、サブ表示装置45、各種スピーカー6a,6b、各種ランプ5a〜5cを用いた様々な遊技演出を実行している。以下では、普通図柄の変動表示に合わせてサブ表示装置45で行われる演出の制御のために、サブ制御基板220のCPU221が実行する処理(普図変動演出処理)について説明する。
C−2.普図変動演出処理 :
図9は、サブ制御基板220のCPU221が行う普図変動演出処理を示したフローチャートである。この普図変動演出処理は、所定周期で発生するタイマ割り込みに基づいて行われる。尚、以下の説明では、CPU221の初期化処理や、割り込み禁止処理、割り込み許可処理などの周知の処理については説明を省略する。
サブ制御基板220のCPU221は、普図変動演出処理を開始すると、まず、主制御基板200から普図保留追加コマンドを受信したか否かを判断する(S100)。前述したように普図保留追加コマンドは、普通図柄作動ゲート27での遊技球の通過または付加入賞口31への遊技球の入球に基づき新たな普図保留を記憶するのに伴って主制御基板200から送信されるコマンドである。そして、普図保留追加コマンドを受信した場合は(S100:yes)、サブ表示装置45の普図保留表示領域45d(図7参照)に普図保留シンボルを追加する(S101)。
一方、普図保留追加コマンドを受信していない場合は(S100:no)、S101の処理を省略し、続いて、主制御基板200から普図変動開始コマンドを受信したか否かを判断する(S102)。前述したように普図変動開始コマンドは、普通図柄の変動表示の開始を示すコマンドであり、本実施例の普図変動開始コマンドには、普通図柄を普図当り図柄および外れ図柄の何れで停止表示するかが予め指定されている。そして、普図変動開始コマンドを受信した場合は(S102:yes)、サブ表示装置45(図7参照)でサブ図柄45a,45b,45cの変動表示を開始する(S103)。
これに対して、普図変動開始コマンドを受信していない場合は(S102:no)、S103の処理を省略して、次に、主制御基板200から普図変動停止コマンドを受信したか否かを判断する(S104)。前述したように普図変動停止コマンドは、普通図柄の停止表示を示すコマンドである。そして、普図変動停止コマンドを受信した場合は(S104:yes)、サブ図柄45a,45b,45cを停止表示する(S105)。このとき、予め普図変動開始コマンドで指定された普通図柄の停止図柄が普図当り図柄であれば、3つのサブ図柄45a,45b,45cを同じ模様で揃うように停止表示し、普通図柄の停止図柄が外れ図柄であれば、3つのサブ図柄45a,45b,45cを同じ模様で揃わないように停止表示する。また、サブ図柄45a,45b,45cの変動表示の終了に伴って、サブ表示装置45の普図保留表示領域45dに表示されている普図保留シンボルを1つ削除する(S106)。
一方、普図変動停止コマンドを受信していない場合は(S104:no)、S105およびS106の処理を省略して、図9の普図変動演出処理を一旦終了する。その後、所定周期でタイマ割り込みが発生すると、再び図9の普図変動演出処理を実行する。
以上に説明したように本実施例のパチンコ機1では、遊技領域21に付加入賞口31を備えており、この付加入賞口31は、左打ちされた遊技球が第1始動口24や第2始動口25に至る経路から外れた位置に設けられている。これにより、特別図柄を変動表示させるために第1始動口24や第2始動口25を狙って左打ちしている際に、第1始動口24や第2始動口25から逸れてしまった遊技球の一部を救済して、付加入賞口31に入球する場合を設けることができる。しかも、本実施例の付加入賞口31は、遊技球が入球すると、第1特典として賞球が付与されるだけでなく、遊技球が普通図柄作動ゲート27を通過した場合と同様に普図当り判定(普通図柄の変動表示)が第2特典として行われ、賞球が付与されるだけの場合(すなわち、一般入賞口30)に比べて遊技者にとって有利であることから、遊技球の入球に対する遊技者の関心を高めることができる。そして、普図当り判定の結果が普図当りであれば、第2始動口25が開放状態となって普図当り遊技が行われることから、付加入賞口31に遊技球が入球すると、普図当り判定で普図当りになることを遊技者に期待させて、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、本実施例のパチンコ機1では、付加入賞口31に隣接してサブ表示装置45が設けられており、このサブ表示装置45では、普通図柄の変動表示と連動してサブ図柄45a,45b,45cの変動表示が行われ、普図当り判定の結果が普図当りであれば、サブ図柄45a,45b,45cが同じ模様で揃って停止表示される。このようにサブ図柄45a,45b,45cを用いることで普図当り判定の結果を遊技者に分かり易く示唆することができる。そして、サブ表示装置45を付加入賞口31と隣り合わせて配置しておけば、付加入賞口31への遊技球の入球に基づいて普図当り判定が行われる(サブ図柄45a,45b,45cの変動表示が行われる)ことを遊技者に印象付けられるので、付加入賞口31への遊技球の入球に対する遊技者の関心を一層高めることが可能となる。
D.変形例 :
以上、本実施例のパチンコ機1について説明したが、実施態様はこれに限られるわけではなく、次のような変形例の態様で実施することも可能である。尚、変形例の説明にあたっては、上述した実施例と同様の構成部分については、実施例と同様の符号を付し、詳細な説明を省略する。
D−1.第1変形例 :
図10は、第1変形例の遊技領域21に設けられた付加入賞口31の周辺を拡大して示した説明図である。図示されるように第1変形例の遊技領域21には、第1始動口24の左方に付加入賞口31が1つ設けられている。また、第1変形例の遊技領域21には、前述した実施例のサブ表示装置45が設けられておらず、代わりに、複数のルーレットLED47が横一列に並べて設けられている。図示した例では、5つのルーレットLED47a〜47eが設置されており、このうち、中央のルーレットLED47cが第2始動口25の前面に配置されている。また、残りのルーレットLED47a,47b,47d,47eが第2始動口25を挟んで左右に2つずつ配置されて遊技盤20に埋め込まれている。これらのルーレットLED47a〜47eは、ランプ制御基板226と接続されている(図3参照)。
第1変形例のパチンコ機1では、付加入賞口31への遊技球の入球に基づいてセグメント表示部50の普図表示部56で普通図柄の変動表示が開始されると、5つのルーレットLED47a〜47eを順番に切り換えて点灯させることでルーレット変動を行う。図示した例では、遊技盤20の盤面上に付加入賞口31から隣接する左端のルーレットLED47aに向けて矢印を付すことにより、付加入賞口31への遊技球の入球と、ルーレットLED47a〜47eのルーレット変動との関連性を表している。この矢印にLEDなどの発光体を内蔵しておき、ルーレット変動の開始に際して、矢印を光らせてもよい。
そして、普通図柄が停止表示されると、ルーレットLED47a〜47eのルーレット変動も停止し、普通図柄が普図当り図柄で停止表示される場合は、第2始動口25の前面に設置された中央のルーレットLED47c(当りLED)を点灯させた状態で停止する。一方、普通図柄が外れ図柄で停止表示される場合は、中央のルーレットLED47c以外(外れLED)を点灯させた状態で停止する。
また、第1変形例の遊技領域21には、付加入賞口31の左下方に隣接して7セグメント表示器48が設けられており、遊技盤20に埋め込まれている。この7セグメント表示器48には、普図保留数の数値を表示するようになっており、図示した例では、普図保留数が3つである状態を表している。
図11は、第1変形例のサブ制御基板220のCPU221が行う普図変動演出処理を示したフローチャートである。第1変形例のサブ制御基板220のCPU221は、普図変動演出処理を開始すると、まず、主制御基板200から普図保留追加コマンドを受信したか否かを判断し(S120)、普図保留追加コマンドを受信した場合は(S120:yes)、7セグメント表示器48に表示している普図保留数の数値に「1」を加算する(S121)。
一方、普図保留追加コマンドを受信していない場合は(S120:no)、S121の処理を省略し、続いて、主制御基板200から普図変動開始コマンドを受信したか否かを判断する(S122)。そして、普図変動開始コマンドを受信した場合は(S122:yes)、ルーレットLED47a〜47eを順番に切り換えて点灯させることでルーレット変動を行う(S123)。
これに対して、普図変動開始コマンドを受信していない場合は(S122:no)、S123の処理を省略して、次に、主制御基板200から普図変動停止コマンドを受信したか否かを判断する(S124)。そして、普図変動停止コマンドを受信した場合は(S124:yes)、普通図柄の停止図柄が普図当り図柄であるか否かを判断する(S125)。普通図柄の停止図柄は、予め普図変動開始コマンドで指定されており、普図当り図柄である場合は(S125:yes)、当りLED(中央のルーレットLED47c)を点灯させた状態でルーレット変動を停止し(S126)、外れ図柄である場合は(S125:no)、何れかの外れLED(中央のルーレットLED47c以外)を点灯させた状態でルーレット変動を停止する(S127)。こうしてルーレット変動を停止したら、7セグメント表示器48に表示している普図保留数の数値から「1」を減算する(S128)。
一方、普図変動停止コマンドを受信していない場合は(S124:no)、S125〜S128の処理を省略して、図11の普図変動演出処理を一旦終了する。その後、所定周期でタイマ割り込みが発生すると、再び図11の普図変動演出処理を実行する。
以上に説明したように第1変形例のパチンコ機1では、付加入賞口31に隣接して5つのルーレットLED47a〜47eが設けられており、普通図柄の変動表示と連動してルーレットLED47a〜47eを用いたルーレット変動が行われ、普図当り判定の結果が普図当りであれば、所定の当りLEDの点灯状態でルーレット変動を停止するようになっている。こうすれば、前述した実施例のようなサブ表示装置45(液晶表示器)を遊技領域21に設置することが困難な場合でも、サブ表示装置45に比べて設置が容易なルーレットLED47a〜47eを用いて普図当り判定の結果を遊技者に分かり易く示唆することが可能となる。そして、こうしたルーレットLED47a〜47eを付加入賞口31と隣り合わせて配置しておけば、付加入賞口31への遊技球の入球に基づいて普図当り判定が行われる(ルーレッド変動が行われる)ことを遊技者に印象付けることができる。
また、第1変形例のパチンコ機1では、第2始動口25の前面に配置された中央のルーレットLED47cが当りLEDに設定されており、中央のルーレットLED47cの点灯状態でルーレット変動が停止すると、その点灯状態を維持したまま第2始動口25が開放状態となって普図当り遊技が行われる。このように当りLEDを第2始動口25の装飾の少なくとも一部として用いることにより、普図当り判定の結果が普図当りであること(第2始動口25が開放されること)を遊技者に直感的に把握させることが可能となる。
D−2.第2変形例 :
図12は、第2変形例の遊技領域21に設けられた付加入賞口31の周辺を拡大して示した説明図である。図示されるように第2変形例の遊技領域21には、第1始動口24や第2始動口25の左方に付加入賞口31が2つ設けられており、このうち、左側の第1付加入賞口31aは、前述した実施例と同様である。これに対して、右側の第2付加入賞口31bは、上方に普通図柄作動ゲート27を配置して構成されている。尚、第2変形例の普通図柄作動ゲート27は、本発明の「通過ゲート」に相当している。また、第2変形例のパチンコ機1では、第2付加入賞口31bの上方に普通図柄作動ゲート27を配置しているが、第2付加入賞口31bにゲートセンサー27sを内蔵して一体に構成しておいてもよい。さらに、図12では、前述した実施例のサブ表示装置45を省略しているが、サブ表示装置45を遊技領域21に設置しておいてもよいし、前述した第1変形例のようなルーレットLED47a〜47eを設置しておいてもよい。
そして、第2付加入賞口31bに遊技球が入球する場合は、普通図柄作動ゲート27のゲートセンサー27sによって通過が検知された遊技球が第2付加入賞口31bに入球して付加入賞口センサー31sによって検知される。そのため、ゲートセンサー27sおよび付加入賞口センサー31sの各々で遊技球を検知する毎に、普図当り判定乱数が取得され、その乱数値が普図保留として記憶される。すなわち、第2付加入賞口31bでは、遊技球が1つ入球すると、普図保留が2つ追加される。尚、第1付加入賞口31aでは、1つの遊技球の入球に対して追加される普図保留は1つであり、こうした普図保留の追加数の違いを明確にするために、第1付加入賞口31aの前面には普図保留の追加数が1つであることを示す「1」のデザインが施され、第2付加入賞口31bの前面には普図保留の追加数が2つであることを示す「2」のデザインが施されている。尚、図12に示した例では、普通図柄作動ゲート27と第2付加入賞口31bとが接しているが、必ずしも接する必要はなく、遊技球の直径よりも小さい間隔(遊技球が通過不能な間隔)を設けてもよい。
また、第1付加入賞口31aと第2付加入賞口31bとでは、遊技球の入球に対して払い出される賞球数が異なっており、第1付加入賞口31aに遊技球が入球すると、3個の遊技球が払い出されるのに対して、第2付加入賞口31bに遊技球が入球すると、2倍(入球2個分)の6個の遊技球が払い出されるようになっている。
以上に説明したように第2変形例のパチンコ機1では、普通図柄作動ゲート27が上方に配置された第2付加入賞口31bが遊技領域21に設けられている。この第2付加入賞口31bに遊技球が入球すると、賞球が付与されるだけでなく、普図保留が2つ追加される(普図当り判定が2回行われる)ことにより、普図保留の追加が1つの場合(第1付加入賞口31a)に比べて遊技者にとって利益が大きいことから、遊技球の入球に対する遊技者の関心を一層高めることができる。
尚、2つ以上の普通図柄作動ゲート27が上方に配置された付加入賞口31を遊技領域21に設けておいてもよい。例えば、3つの普通図柄作動ゲート27が縦に重ねて配置された付加入賞口31を遊技領域21に設けることとして、この付加入賞口31に遊技球が入球した場合は、普図保留が4つ追加されて、いきなり普図保留数が上限値に達するようにしてもよい。また、上方に配置された普通図柄作動ゲート27の数が多い付加入賞口31ほど、遊技球の入球に対して払い出される賞球数を多くしてもよく、3つの普通図柄作動ゲート27が縦に重ねて配置された場合は、4倍(入球4個分)の12個の遊技球が賞球として払い出されるようにしてもよい。
また、上方に配置された普通図柄作動ゲート27の数が異なる複数の付加入賞口31を混在させることにより、遊技者にとって利益が大きい方の付加入賞口31(上方に配置された普通図柄作動ゲート27の数が多い方の付加入賞口31)に遊技球が入球することを期待させる新たな遊技性を付加することができるので、遊技興趣を高めることが可能となる。
さらに、上方に配置された普通図柄作動ゲート27の数が多い付加入賞口31ほど、払い出される賞球数を多くすることにより、遊技球の入球に対して追加される普図保留数と払い出される賞球数とを整合させて遊技者の理解を容易とすると共に、普通図柄作動ゲート27の数が多い付加入賞口31への遊技球の入球によって遊技者が獲得できる利益が大きくなることから、遊技球の入球に対する遊技者の関心を一段と高めることが可能となる。
以上、本発明の実施例および変形例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲を逸脱しない限り、各請求項の記載文言に限定されず、当業者がそれらから容易に置き換えられる範囲にも及び、かつ、当業者が通常有する知識に基づく改良を適宜付加することができる。
例えば、前述した実施例および変形例では、付加入賞口31に遊技球が入球すると、賞球を払い出すのに加えて、普図当り判定(普通図柄の変動表示)を行うようになっていた。しかし、付加入賞口31への遊技球の入球に対する特典はこれに限られず、大当り判定(特別図柄の変動表示)を行うようにしてもよい。すなわち、第1始動口24を狙って左打ちしている際に、第1始動口24から逸れた遊技球が付加入賞口31に入球することにより、第1始動口24と同等の特典を付与することとしてもよい。この場合は、遊技釘34の配置などによって第1始動口24を付加入賞口31に比べて狙い易くしておけば、遊技者は第1始動口24を狙って遊技球を発射するのが一般的であり、遊技球が第1始動口24に入球しなくても、付加入賞口31に入球する可能性があると共に、入球すると同等の特典が付与されることから、遊技球の入球に対する期待感を高めることができる。
また、パチンコ機1には、いわゆる第二種非電動役物を備えたものがあり、遊技球が特定の入賞口に入球、あるいは特定のゲートを通過したことを契機に、可変入賞口を遊技球が入球不能(入球困難)な閉鎖状態から遊技球が入球可能(入球容易)な開放状態へと切り換え、所定数の遊技球が入球すると閉鎖状態に戻すようになっている。こうした第二種非電動役物を備えたパチンコ機1では、付加入賞口31への遊技球の入球に対する特典として、当該入球を契機に第二種非電動役物を作動させて可変入球口を開放状態としてもよい。
また、前述した実施例では、第1始動口24や第2始動口25への遊技球の入球を契機に特別図柄の変動表示を開始させる(遊技を進行させる)ようになっていたが、これに限られず、所定の始動ゲートでの遊技球の通過を契機として特別図柄の変動表示を開始させてもよい。この場合は、始動ゲートを、遊技球の通過可能性が変化可能な可変式ゲートとしてもよく、付加入賞口31への遊技球の入球に基づく普図当り判定の結果が当りであると、始動ゲートを遊技球の通過可能性が高まるようにしてもよい。
さらに、付加入賞口31への遊技球の入球に対する特典は、賞球に関わる直接的な利益に限られず、演出上の利益であってもよい。例えば、遊技の進行に合わせて演出表示装置41で実行される遊技演出で使用可能なアイテム(遊技演出に登場するキャラクタが用いるアイテムなど)を付与するか否かの抽選や、アイテムと交換できるポイントを付与するか否かの抽選を特典として行い、当選するとアイテムやポイントを付与するようにしてもよい。また、遊技演出に登場しているキャラクタのレベルを上げるか否かの抽選や、遊技演出で選択できるキャラクタの種類あるいは選択できる楽曲の種類を追加するか否かの抽選を特典として行ってもよい。こうした演出上の利益を、付加入賞口31への遊技球の入球に対して付与することにより、遊技演出に対する遊技者の興味を高めると共に、遊技球の入球に対する期待感を高めることが可能となる。
また、前述した実施例および変形例では、遊技を進行させる(特別図柄を変動表示させる)ために第1始動口24や第2始動口25を狙って発射された遊技球が第1始動口24や第2始動口25に至る経路から外れた位置に付加入賞口31を設けていた。しかし、遊技を進行させるために狙う位置は、第1始動口24や第2始動口25に限られず、遊技球の検知が普図当り判定(普通図柄の変動表示)の契機となる普通図柄作動ゲート27(あるいは普通図柄作動入賞口)や、前述した第二種非電動役物を作動させるための特定の入賞口あるいは特定のゲートの場合もあり、これらに至る経路から外れた遊技球が入球し得る位置に付加入賞口31を設けておいてもよい。
加えて、前述した実施例では、第1始動口24や第2始動口25に遊技球を導く道釘34の傾斜列の下方に付加入賞口31を設けておき、隙間箇所からこぼれ落ちた遊技球が付加入賞口31に入球し得るようになっていた。しかし、付加入賞口31を設ける位置は、遊技球が第1始動口24や第2始動口25に至る経路から外れた位置であれば、これに限られない。第1始動口24や第2始動口25を遊技領域21における左右方向の中央側(中央装置40の真下)に配置しておくのに対して、付加入賞口31を遊技領域21における左方の外縁側(内レール23に沿った位置)に配置しておくことにより、左打ちされた遊技球のうち中央側の第1始動口24や第2始動口25に向かわずに逸れた遊技球が外縁側の付加入賞口31に入球する場合を設けることができる。また、付加入賞口31を設ける位置は、遊技領域21における左側に限られず、右側に設けてもよく、図2に示した一般入賞口30に代えて付加入賞口31を設けてもよい。
また、前述した実施例では、第1始動口24や第2始動口25を中央装置40の真下(遊技領域21における左右方向の中央側)に配置していたが、これに限られず、第1始動口24や第2始動口25を中央装置40の左斜め下方や、中央装置40の右斜め下方(遊技領域21における左右方向の外縁側)に配置しておいてもよい。この場合は、第1始動口24や第2始動口25からアウト口33までの間で遊技球が転動し得る位置に付加入賞口31を配置してもよく、こうすれば、第1始動口24や第2始動口25に入球しなかった遊技球がアウト口33から排出される前に付加入賞口31に入球する場合を設けることができる。
また、前述した第2変形例では、付加入賞口31の上方に普通図柄作動ゲート27を配置していたが、これに限られず、前述した第二種非電動役物を作動させるための特定のゲートを配置してもよい。このような付加入賞口31に遊技球が入球すると、付加入賞口31の特典(賞球の付与および普図当り判定)に上乗せして、第二種非電動役物の作動によって可変入賞口が開放状態となり、遊技者の利益が大きくなることから、遊技球の入球に対する期待感を高めることができる。
また、前述した実施例では、演出表示装置41とは別にサブ表示装置45を設置して、サブ図柄45a,45b,45cを表示するようになっていた。しかし、サブ表示装置45を設けることなく、付加入賞口31を演出表示装置41に隣接する箇所に設けることとして、演出表示装置41の表示画面における付加入賞口31と隣接する側の一部を用いてサブ図柄45a,45b,45cを表示してもよい。
また、上述した実施例では、遊技ホールの島設備から供給される遊技球を払い出すことによって、遊技の結果としての利益(遊技価値)を遊技者に付与するパチンコ機1に本発明を適用した例を説明した。これに限らず、「遊技球の払い出し」とは異なる形態で遊技上の利益を付与するタイプの遊技機にも、本発明を適用することができる。例えば、各種入球口への遊技球の入球が発生することで、その入球に対応する利益の量(遊技価値の大きさ)を示すデータを記憶することによって、遊技上の利益(遊技価値)を遊技者に付与するタイプのパチンコ機にも本発明を適用することができ、この場合にも、上述した実施例と同様の効果を得ることができる。なお、遊技上の利益(遊技価値)をデータ化して遊技者に付与するタイプのパチンコ機としては、パチンコ機に内蔵された複数個の遊技球を循環させて使用する遊技機、具体的には、各種入球口あるいはアウト口を経て遊技盤の裏面に排出された遊技球を、再度、発射位置に戻して発射するように構成されたパチンコ機(いわゆる封入式遊技機)を例示できる。
<上述した実施例および変形例から抽出できる遊技機A1〜A7>
上述した実施例および変形例のパチンコ機1は、次のような遊技機A1〜A7として捉えることができる。
<遊技機A1>
遊技盤に形成された遊技領域に遊技球を発射することによって遊技を行う遊技機において、
前記遊技領域を流下して所定位置に到達した前記遊技球を検知可能であり、当該遊技球の検知が前記遊技を進行させる契機となる遊技球検知装置と、
前記遊技領域を流下する前記遊技球が入球可能である入賞口と
を備え、
前記遊技球検知装置を狙って発射された前記遊技球が該遊技球検知装置に至る経路から外れた場合に入球し得る位置に前記入賞口が設けられており、
前記入賞口への前記遊技球の入球に対する特典として第1特典に加えて、第2特典が付与される
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機A1では、遊技を進行させるために遊技者が遊技球検知装置を狙って遊技球を発射している際に、遊技球検知装置から逸れてしまった遊技球の一部を救済して、入賞口に入球する場合を設けることができる。そして、この入賞口は、遊技球が入球すると、第1特典が付与されるだけでなく、第2特典が付与され、何れか一方だけの場合に比べて遊技者にとって有利であることから、遊技球の入球に対する遊技者の関心を高めて遊技興趣の向上を図ることができる。
<遊技機A2>
遊技機A1において、
前記遊技領域には、前記遊技球検知装置に向けて前記遊技球が斜めに流下可能な傾斜経路が設定されており、
前記傾斜経路の下方に前記入賞口が配置されている
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機A2では、遊技球検知装置に向けて傾斜経路を流下する遊技球が傾斜経路からこぼれ落ちた場合でも、下方の入賞口に入球する可能性があり、入球すれば第1特典が付与される上に、第2特典も付与されることから、遊技球の入球に対する期待感を高めることができる。
<遊技機A3>
遊技機A1において、
前記遊技領域における左右方向の中央側に前記遊技球検知装置が配置されているのに対して、前記遊技領域における左右方向の外縁側に前記入賞口が配置されている
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機A3では、遊技領域に発射された遊技球のうち中央側の遊技球検知装置に向かわずに逸れた遊技球が外縁側の入賞口に入球する可能性があり、入球すれば第1特典が付与される上に、第2特典も付与されることから、遊技球の入球に対する期待感を高めることができる。
<遊技機A4>
遊技機A1ないし遊技機A3の何れか1つの遊技機において、
前記遊技球検知装置での前記遊技球の検知に基づいて識別情報を変動表示させる識別情報表示手段と、
前記遊技領域を流下する前記遊技球が入球不能な入球不能状態と入球可能な入球可能状態とに変化可能であり、前記識別情報が特定態様で停止表示されると、前記入球可能状態となる特定入賞口と
を備えることを特徴とする遊技機。
このような遊技機A4では、識別情報を変動表示させる(遊技を進行させる)ために遊技者は遊技球検知装置を狙って遊技球を発射し、遊技球が遊技球検知装置から逸れた場合でも、入賞口に入球することにより、第1特典に加えて第2特典が付与されるので、遊技球の入球に対する遊技者の関心を高めることができる。
<遊技機A5>
遊技機A4において、
所定の契機で取得される取得情報が所定の当り情報であるか否かを判定する判定手段を備え、
前記遊技球検知装置は、前記遊技領域の所定位置に到達した前記遊技球の検知可能性が変化可能に構成されて、前記取得情報が前記当り情報であると、前記遊技球の検知可能性が高まり、
前記入賞口に前記遊技球が入球すると、賞球が前記第1特典として付与されるのに加えて、該遊技球の入球を前記所定の契機として取得される取得情報が前記当り情報であるか否かの判定が前記第2特典として行われる
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機A5では、入賞口に遊技球が入球すると、第1特典として賞球が付与されるだけでなく、遊技球の入球に基づいて取得される取得情報が当り情報か否かの判定が行われ、賞球が付与されるだけの場合に比べて遊技者にとって有利であることから、遊技球の入球に対する遊技者の関心を高めることができる。そして、取得情報が当り情報であれば、遊技球検知装置における遊技球の検知可能性が高まることから、入賞口に遊技球が入球すると、取得情報が当り情報である判定結果を遊技者に期待させて、遊技興趣を高めることが可能となる。
<遊技機A6>
遊技機A1ないし遊技機A5の何れか1つの遊技機において、
前記遊技領域を流下する前記遊技球が通過可能であり、当該遊技球の通過に対して所定の利益が付与される通過ゲートを備え、
前記入賞口の上方に前記通過ゲートが配置されており、当該通過ゲートを通過した前記遊技球が当該入賞口に入球する
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機A6では、遊技球が入賞口に入球すると、前提として通過ゲートを通過しており、入賞口の特典(第1特典および第2特典)に上乗せして通過ゲートの利益が付与され、遊技者にとって更に有利であることから、遊技球の入球に対する期待感を高めることができる。
<遊技機A7>
遊技機A5において、
前記遊技領域を流下する前記遊技球が通過可能である通過ゲートが前記入賞口の上方に配置されており、当該通過ゲートを通過した前記遊技球が当該入賞口に入球し、
前記通過ゲートでの前記遊技球の通過および前記入賞口への前記遊技球の入球の各々を前記所定の契機として取得される前記取得情報を記憶する記憶手段を備え、
前記判定手段は、前記記憶手段に記憶されている前記取得情報が前記当り情報であるか否かを判定する
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機A7では、遊技球が入賞口に入球すると、前提として通過ゲートを通過しており、賞球が付与されるだけでなく、取得情報が当り情報か否かの判定が複数回行われることによって、判定の回数が1回の場合よりも遊技者にとって更に有利であることから、遊技球の入球に対する遊技者の関心を一層高めることができる。
本発明は、遊技ホールで用いられる遊技機に利用することができる。
1…パチンコ機(遊技機)、 20…遊技盤、 21…遊技領域、
24…第1始動口(遊技球検知装置)、 25…第2始動口(遊技球検知装置)、
27…普通図柄作動ゲート(通過ゲート)、 28…大入賞口(特定入賞口)、
30…一般入賞口、 31…付加入賞口31(入賞口)、
34…遊技釘、 41…演出表示装置、 45…サブ表示装置、
47…ルーレットLED、 50…セグメント表示部(識別情報表示手段)、
200…主制御基板、 201…CPU(判定手段)、
202…ROM、 203…RAM(記憶手段)、
220…サブ制御基板、 221…CPU。

Claims (7)

  1. 遊技盤に形成された遊技領域に遊技球を発射することによって遊技を行う遊技機において、
    前記遊技領域を流下して所定位置に到達した前記遊技球を検知可能であり、当該遊技球の検知が前記遊技を進行させる契機となる遊技球検知装置と、
    前記遊技領域を流下する前記遊技球が入球可能である入賞口と
    を備え、
    前記遊技球検知装置を狙って発射された前記遊技球が該遊技球検知装置に至る経路から外れた場合に入球し得る位置に前記入賞口が設けられており、
    前記入賞口への前記遊技球の入球に対する特典として第1特典に加えて、第2特典が付与される
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 請求項1に記載の遊技機において、
    前記遊技領域には、前記遊技球検知装置に向けて前記遊技球が斜めに流下可能な傾斜経路が設定されており、
    前記傾斜経路の下方に前記入賞口が配置されている
    ことを特徴とする遊技機。
  3. 請求項1に記載の遊技機において、
    前記遊技領域における左右方向の中央側に前記遊技球検知装置が配置されているのに対して、前記遊技領域における左右方向の外縁側に前記入賞口が配置されている
    ことを特徴とする遊技機。
  4. 請求項1ないし請求項3の何れか一項に記載の遊技機において、
    前記遊技球検知装置での前記遊技球の検知に基づいて識別情報を変動表示させる識別情報表示手段と、
    前記遊技領域を流下する前記遊技球が入球不能な入球不能状態と入球可能な入球可能状態とに変化可能であり、前記識別情報が特定態様で停止表示されると、前記入球可能状態となる特定入賞口と
    を備えることを特徴とする遊技機。
  5. 請求項4に記載の遊技機において、
    所定の契機で取得される取得情報が所定の当り情報であるか否かを判定する判定手段を備え、
    前記遊技球検知装置は、前記遊技領域の所定位置に到達した前記遊技球の検知可能性が変化可能に構成されて、前記取得情報が前記当り情報であると、前記遊技球の検知可能性が高まり、
    前記入賞口に前記遊技球が入球すると、賞球が前記第1特典として付与されるのに加えて、該遊技球の入球を前記所定の契機として取得される取得情報が前記当り情報であるか否かの判定が前記第2特典として行われる
    ことを特徴とする遊技機。
  6. 請求項1ないし請求項5の何れか一項に記載の遊技機において、
    前記遊技領域を流下する前記遊技球が通過可能であり、当該遊技球の通過に対して所定の利益が付与される通過ゲートを備え、
    前記入賞口の上方に前記通過ゲートが配置されており、当該通過ゲートを通過した前記遊技球が当該入賞口に入球する
    ことを特徴とする遊技機。
  7. 請求項5に記載の遊技機において、
    前記遊技領域を流下する前記遊技球が通過可能である通過ゲートが前記入賞口の上方に配置されており、当該通過ゲートを通過した前記遊技球が当該入賞口に入球し、
    前記通過ゲートでの前記遊技球の通過および前記入賞口への前記遊技球の入球の各々を前記所定の契機として取得される前記取得情報を記憶する記憶手段を備え、
    前記判定手段は、前記記憶手段に記憶されている前記取得情報が前記当り情報であるか否かを判定する
    ことを特徴とする遊技機。
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