JP7260157B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技盤に形成された遊技領域に向けて遊技球を発射することによって遊技を行う遊技機(パチンコ機)に関する。
遊技盤に形成された遊技領域に向けて遊技球を発射することによって遊技を行う遊技機が知られている。このような遊技機では、所定の付与条件が成立すると、遊技者に特典を付与する。例えば、遊技領域に設けられた始動口に遊技球が入球すると、識別情報(例えば特別図柄など)を変動表示させ、該識別情報が特定態様(例えば大当り図柄など)で停止表示されると、可変入球口が入球可能状態となる特定遊技(例えば大当り遊技など)を行う遊技機が存在する。
このような遊技機の中には、性能を設定する機能(いわゆる設定変更機能)を有する遊技機が存在する。すなわち、遊技ホールの係員によって設定操作(いわゆる設定変更を行うための操作)が行われると、複数種類の性能(例えば、特典が付与される可能性が互いに異なる複数種類の性能)の中から1つの性能を設定する機能(いわゆる設定変更機能)を有する遊技機が存在する。このような遊技機では、設定された性能(設定中の性能)に基づいて、遊技が進行される(特許文献1)。
特開2010-200903号公報
しかしながら、上述したような性能を設定する機能(いわゆる設定変更機能)を有する遊技機は、一般的な遊技者にとって周知の技術であり、遊技興趣を十分に高めることができないという問題があった。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、性能を設定する機能(いわゆる設定変更機能)を有する遊技機であって、この機能に関して遊技興趣を高めることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
上述した課題の少なくとも一部を解決するために、本発明の遊技機は次の構成を採用した。すなわち、
遊技盤に形成された遊技領域に向けて遊技球を発射することによって遊技を行う遊技機であって、
当該遊技機の性能として複数種類の性能を記憶する性能記憶手段と、
遊技ホールの係員による設定操作に基づいて、前記性能記憶手段が記憶している前記複数種類の性能の中から1つの性能を設定する性能設定手段と、
前記性能設定手段によって設定された前記性能に基づいて、遊技を進行させる遊技進行手段と、
遊技者操作が行われることに基づいて特定処理を実行可能な特定処理実行手段と、
を備え、
遊技者操作が行われることに基づいては、前記特定処理に加えて、前記性能設定手段によって設定された性能を示唆する音声である性能示唆音声を出力する処理も実行可能であり、
前記特定処理は、遊技球を貸し出す処理である
ことを特徴とする。
また、本発明の遊技機は、
遊技盤に形成された遊技領域に向けて遊技球を発射することによって遊技を行う遊技機であって、
当該遊技機の性能として複数種類の性能を記憶する性能記憶手段と、
前記性能記憶手段が記憶している前記複数種類の性能の中から性能設定手段によって設定された1つの性能に基づいて大当り判定を行う大当り判定手段と、
前記大当り判定の結果が大当りとなった場合に大当り遊技を実行する大当り遊技実行手段と、
遊技者操作が行われることに基づいて特定処理を実行可能な特定処理実行手段と、
を備え、
遊技者操作が行われることに基づいては、前記特定処理に加えて、前記性能設定手段によって設定された性能を示唆する音声である性能示唆音声を出力する処理も実行可能であり、
前記特定処理は、遊技球を貸し出す処理である
こととしてもよい。
本発明によれば、性能を設定する機能(いわゆる設定変更機能)を有する遊技機において、この機能に関する遊技興趣を高めることができる。
本実施例のパチンコ機の正面図である。 本実施例の遊技盤の盤面構成を示す説明図である。 本実施例のパチンコ機における制御回路の構成を示すブロック図である。 本実施例のセグメント表示部の構成を示す説明図である。 本実施例の大当り遊技におけるラウンド遊技回数を示す説明図である。 本実施例の大当り遊技終了後の遊技状態を示す説明図である。 本実施例の演出表示装置41の表示内容を例示する説明図である。 本実施例の主制御基板のCPUによって実行される遊技制御処理を示すフローチャートである。 本実施例の変動パターン選択テーブルを概念的に示す説明図である。 本実施例の変動パターン選択テーブルの種類を示す説明図である。 本実施例のサブ制御基板のCPUによって実行される演出制御処理を示すフローチャートである。 本実施例のサブ制御基板のCPUの受信コマンドに対応する処理を示す説明図である。 本実施例の設定可能な性能を示す説明図である。 本実施例の「連チャン払出数」が示唆される様子を示す説明図である。 本実施例の「連チャン払出数」の示唆態様を利用して「設定中の性能」が示唆される様子を示す説明図である。 本実施例の「連チャン払出数」の示唆態様を利用して「設定中の性能」が示唆される様子を示す説明図である。 本実施例の第5の形態を示す説明図である。 本実施例の「当該用画像」、「保留画像」が表示される様子を示す説明図である。 本実施例のサブ制御基板のRAMの「記憶状況反映領域」を概念的に示す説明図である。 本実施例の「保留画像」を表示するための処理を概念的に示す説明図である。 本実施例の「当該用画像」、「保留画像」の色彩に対応する大当り期待度を示す説明図である。 変形例6を示す説明図である。 変形例7のサブ制御基板のCPUによって実行される性能示唆音声出力処理を示すフローチャートである。 変形例7の「設定中の性能」毎の「性能示唆音声」の出力確率を示す説明図である。 変形例8のサブ制御基板のCPUによって実行される性能示唆音声出力処理を示すフローチャートである。 変形例8の「設定中の性能」毎の各種類の「性能示唆音声」が選択される確率を示す説明図である。 変形例9のサブ制御基板のCPUによって実行される性能示唆音声出力処理を示すフローチャートである。 変形例9の「遊技球を貸し出す処理」の実行回数毎の出力可否抽選の当選確率を示す説明図である。 変形例10のサブ制御基板のCPUによって実行される性能示唆音声出力処理を示すフローチャートである。 変形例10の「貸出経過時間」毎の出力可否抽選の当選確率を示す説明図である。
上述した本発明の内容を明確にするために、本発明を「セブン機」や「デジパチ」と呼ばれるタイプのパチンコ機(遊技機)に適用した実施例について説明する。尚、実施例においては、特に断りがない限りは、パチンコ機正面に向かって右側を「右」と表現し、左側を「左」と表現する。
また、以下の実施例は次のような順序に従って説明する。
A.パチンコ機の装置構成:
A-1.装置前面側の構成:
A-2.遊技盤の構成:
A-3.制御回路の構成:
B.遊技の内容:
C.遊技制御処理:
D.演出制御処理:
E.性能設定機能:
F.性能示唆機能:
F-1.払出数の示唆態様の利用:
F-1-1.払出数の示唆態様:
F-1-2.設定中の性能の示唆(第1の形態):
F-2.設定中の性能の示唆(第2の形態):
F-3.設定中の性能の示唆(第3の形態):
F-4.設定中の性能の示唆(第4の形態):
F-5.設定中の性能の示唆(第5の形態):
G.変形例:
G-1.変形例1(リーチ演出態様の利用):
G-2.変形例2(変動表示態様の利用):
G-3.変形例3(特定図柄の停止表示頻度の利用):
G-4.変形例4(保留画像の表示態様の利用):
G-4-1.当該用画像:
G-4-2.保留画像:
G-4-3.保留画像の表示態様の利用:
G-5.変形例5(当該用画像の表示態様の利用):
G-6.変形例6(示唆タイミング):
G-7.変形例7(球貸ボタンの操作で性能示唆・その1):
G-7-1.遊技球を貸し出す処理:
G-7-2.性能示唆音声を出力する処理:
G-8.変形例8(球貸ボタンの操作で性能示唆・その2):
G-9.変形例9(球貸ボタンの操作で性能示唆・その3):
G-10.変形例10(球貸ボタンの操作で性能示唆・その4):
A.パチンコ機の装置構成 :
A-1.装置前面側の構成 :
図1は、本実施例のパチンコ機1の正面図である。図1に示すように、パチンコ機1の前面部には、前面枠4が設けられている。前面枠4は、一端(図1における左側)が中枠3に対して回動可能に軸支されている。中枠3の前面側には遊技盤20(図2参照)が着脱可能に取り付けられており、前面枠4が中枠3に対してパチンコ機1前方側に回動(開放)されると、遊技盤20が露出された状態となる。中枠3は、一端(図1における左側)が本体枠2に対して回動可能に軸支されている。本体枠2は、木製の板状部材を組み立てて構成された略長方形の枠体であり、パチンコ機1の外枠を形成している。
前面枠4の略中央部には窓部4aが形成されており、この窓部4aにはガラス板等の透明板4bが嵌め込まれている。遊技者は、窓部4a(透明板4b)を通して奥側に配置される遊技盤20の遊技領域を視認可能である。また、前面枠4における窓部4aの右下方には、小窓部4cが形成されており、この小窓部4cには合成樹脂板等の透明板4dが嵌め込まれている。遊技者は、小窓部4c(透明板4d)を通して奥側に配置された遊技盤20のセグメント表示部を視認可能である。詳しくは後述するが、セグメント表示部とは、複数のLEDの組合せによって遊技に係る情報を表示する表示部である。
前面枠4における窓部4aの上方には上部ランプ5aが設けられ、窓部4aの周縁部における右部には右サイドランプ5bが設けられ、窓部4aの周縁部における左部には左サイドランプ5cが設けられている。また、前面枠4における窓部4aの左右上方には上部スピーカー6aが設けられており、本体枠2の下部の前面には下部スピーカー6bが設けられている。これらの上部ランプ5a、右サイドランプ5b、左サイドランプ5c、上部スピーカー6a、下部スピーカー6bは、遊技上の演出効果を高めるために駆動される。
前面枠4における窓部4aの下方には、上皿部7が設けられている。上皿部7には、カードユニット242(図3参照)を介して貸し出される遊技球や、パチンコ機1から払い出される遊技球が貯留される。また、上皿部7の下方には下皿部8が設けられており、上皿部7の容量を超えて貸し出された遊技球や、上皿部7の容量を超えて払い出された遊技球が貯留される。
前面枠4における下皿部8の右方には、発射ハンドル9が設けられている。発射ハンドル9の回転軸は、発射ハンドル9の奥側に搭載された発射装置ユニット261(図3参照)に接続されている。この発射装置ユニット261には、上皿部7に貯留された遊技球が供給される。遊技者が発射ハンドル9を回転させると、その回転が発射装置ユニット261に伝達され、発射装置ユニット261に内蔵された発射モーターが回転して、回転角度に応じた強さで遊技球が発射される。
また、上皿部7の縁部には遊技者による押下操作が可能な演出ボタン10aが設けられており、下皿部8の左方には遊技者による押込操作や回転操作(回転させる操作)が可能なジョグシャトル10bが設けられている。これらの演出ボタン10aやジョグシャトル10bは、何れも遊技者によって操作される演出操作部(操作部)であり、所定の条件成立時に遊技者によって操作されると、所定の遊技演出が行われる。
A-2.遊技盤の構成 :
図2は、遊技盤20の盤面構成を示す説明図である。前述したように、遊技盤20は中枠3の前面側に着脱可能に取り付けられている。図2に示すように、遊技盤20の中央には略円形状の遊技領域21が形成されている。発射装置ユニット261(図3参照)から発射された遊技球は、外レール22と内レール23との間を通って遊技領域21に放出され、遊技領域21の上方から下方に向かって流下する。遊技領域21は、前面枠4の窓部4aを通して遊技者に視認されるので、当然ながら、遊技領域21を流下する遊技球の様子も窓部4aを通して遊技者に視認されることとなる。
遊技領域21の略中央には周縁部に装飾が施された開口部である演出用開口部40が設けられており、この演出用開口部40の後方には液晶表示器によって構成された演出表示装置41が設けられている。演出表示装置41の表示画面上には、演出用の種々の画像を表示することが可能であり、遊技者は、演出用開口部40を通して演出表示装置41の表示画面を視認することができる。
遊技領域21における演出用開口部40(演出表示装置41)の下方には、入球口の大きさが不変(一定)であり遊技球が常時入球可能な始動口である第1始動口24が設けられている。第1始動口24に入球した遊技球は、内部に設けられた通路を通って遊技盤20の裏面側に導かれる。第1始動口24の内部の通路には第1始動口センサー24s(図3参照)が設けられており、第1始動口24に入球した遊技球を検知可能である。
また、遊技領域21における第1始動口24の下方には、遊技球の入球可能性が変化する入球口(始動口)である第2始動口25が設けられている。すなわち、第2始動口25は、パチンコ機1の前後方向に回動可能な開閉扉26を備えており、開閉扉26が略直立して遊技球が入球不能(または入球困難)な閉鎖状態と、開閉扉26がパチンコ機1の前方側に回動して遊技球が入球可能(または入球容易)な開放状態とに変化可能である。図2では、第2始動口25が開放状態となっている様子が示されている。第2始動口25に入球した遊技球は、内部に設けられた通路を通って遊技盤20の裏面側に導かれる。第2始動口25の内部の通路には第2始動口センサー25s(図3参照)が設けられており、第2始動口25に入球した遊技球を検知可能である。
また、遊技領域21において演出用開口部40(演出表示装置41)の右方には、普通図柄作動ゲート27が設けられており、普通図柄作動ゲート27の内部には、遊技球の通過を検知するゲートセンサー27s(図3参照)が設けられている。
また、遊技領域21における第1始動口24の右方には、略長方形状に大きく開口された大入賞口28(可変入球口)が設けられている。大入賞口28は、パチンコ機1の前後方向に回動可能な開閉扉29を備えており、開閉扉29が略直立して遊技球が入球不能な閉鎖状態と、開閉扉29がパチンコ機1の前方側に回動して遊技球が入球可能な開放状態(入球可能状態)とに変化可能である。図2では、大入賞口28が開放状態となっている様子が示されている。大入賞口28に入球した遊技球は、内部に設けられた通路を通って遊技盤20の裏面側に導かれる。大入賞口28の内部の通路には大入賞口センサー28s(図3参照)が設けられており、大入賞口28に入球した遊技球を検知可能である。
また、上述した各遊技装置の周辺には、遊技球が入球可能な一般入球口30や、遊技球の流下経路に影響を与える風車型ホイール31や多数の障害釘(図示省略)が設けられている。また、遊技領域21の最下部であって第2始動口25の左下方と右下方には、2つのアウト口33が設けられており、上述した第1始動口24、第2始動口25、大入賞口28、一般入球口30の何れにも入球しなかった遊技球は、アウト口33から遊技盤20の裏側に排出される。
上述した第1始動口24には、演出用開口部40(演出表示装置41)の左方の領域を流下する遊技球が入球可能である。これに対して、第2始動口25、普通図柄作動ゲート27、大入賞口28には、演出用開口部40(演出表示装置41)の右方の領域を流下する遊技球が入球可能(または通過可能)である。以下では、演出用開口部40(演出表示装置41)の左方の領域を流下するように遊技球を発射させることを「左打ち」とも表現し、演出用開口部40(演出表示装置41)の右方の領域を流下するように遊技球を発射させることを「右打ち」とも表現する。尚、本実施例のパチンコ機1では、第1始動口24、第2始動口25、一般入球口30の何れかに遊技球が入球した場合は、3個の遊技球が遊技者に払い出され、大入賞口28に遊技球が入球した場合は、10個の遊技球が遊技者に払い出される。
遊技盤20における遊技領域21の右下方には、LEDの組合せによって遊技に係る情報を表示するセグメント表示部50が設けられている。セグメント表示部50は、前面枠4に設けられた小窓部4c(図1参照)を通して遊技者に視認される。尚、セグメント表示部50の詳しい表示内容については、後述する「B.遊技の内容」欄において説明する。
A-3.制御回路の構成 :
次に、本実施例のパチンコ機1における制御回路の構成について説明する。図3は、本実施例のパチンコ機1における制御回路の構成を示したブロック図である。図示されているようにパチンコ機1の制御回路は、多くの制御基板や、各種基板、中継端子板などから構成されている。詳しくは、遊技の基本的な進行に係る制御を司る主制御基板200と、遊技の演出に係る制御を司るサブ制御基板220と、サブ制御基板220の制御下で画像の表示や音声の出力に係る制御を司る画像音声制御基板230と、サブ制御基板220の制御下でランプの発光に係る制御を司るランプ制御基板226と、遊技球の貸し出しや払い出しに係る制御を司る払出制御基板240と、遊技球の発射に係る制御を司る発射制御基板260などから構成されている。これら制御基板は、各種論理演算および算出演算を実行するCPU(図3におけるCPU201、221、231等)や、CPUで実行される各種プログラムやデータが記憶されているROM(図3におけるROM202、222、232等)、プログラムの実行に際してCPUが一時的なデータを記憶するRAM(図3における203、223、233等)、入出力用回路など、種々の周辺LSIがバスで相互に接続されて構成されている。
主制御基板200には、第1始動口24へ入球した遊技球を検知する第1始動口センサー24sや、第2始動口25へ入球した遊技球を検知する第2始動口センサー25s、大入賞口28へ入球した遊技球を検知する大入賞口センサー28s、普通図柄作動ゲートを通過する遊技球を検知するゲートセンサー27sなどが接続されている。主制御基板200のCPU201は、第1始動口センサー24sや、第2始動口センサー25s、大入賞口センサー28s、ゲートセンサー27sなどから遊技球の検知信号の入力があると、その検知信号の入力のあったセンサーに対応するコマンドを、サブ制御基板220や、払出制御基板240、発射制御基板260などに向けて送信する。
また、主制御基板200には、第2始動口25に設けられた開閉扉26に開閉動作を行わせるための(第2始動口25を開放状態、閉鎖状態にするための)始動口ソレノイド26mや、大入賞口28に設けられた開閉扉29に開閉動作を行わせるための(大入賞口28を開放状態、閉鎖状態にするための)大入賞口ソレノイド29m、セグメント表示部50などが接続されている。主制御基板200のCPU201は、始動口ソレノイド26m、大入賞口ソレノイド29m、セグメント表示部50に向けて駆動信号を送信することにより、これらの動作の制御を行う。
サブ制御基板220には、画像音声制御基板230や、ランプ制御基板226、演出操作基板228が接続されている。サブ制御基板220のCPU221は、主制御基板200からの各種コマンドを受信すると、コマンドの内容を解析して、その内容に応じた遊技演出を行う。すなわち、画像音声制御基板230に対しては、出力画像や、出力音声を指定するコマンドを送信し、ランプ制御基板226に対しては、上部ランプ5a、右サイドランプ5b、左サイドランプ5c(以下「各種ランプ5a~5c」ともいう)の発光パターンを指定するコマンドを送信することによって、遊技の演出を行う。また、サブ制御基板220のCPU221は、演出操作基板228を介して、演出ボタン10aやジョグシャトル10b(演出操作部10a,10b)に対する遊技者の操作を検知すると、該操作に対応する遊技演出を行う。
画像音声制御基板230は、CPU231、ROM232、RAM233に加えて、VDP234、画像ROM236、音声ROM237を備えている。また、画像音声制御基板230には、演出表示装置41、音声を増幅させるアンプ基板224などが接続されている。
画像音声制御基板230のCPU231は、サブ制御基板220からコマンドを受信すると、そのコマンドに対応する画像の表示をVDP234に指示する。VDP234は、指示された画像の表示に利用する画像データ(例えば、スプライトデータや動画データなど)を画像ROM236から読み出して画像を生成し、演出表示装置41の表示画面に出力する。また、画像音声制御基板230のCPU231は、サブ制御基板220からコマンドを受信すると、そのコマンドに対応する音声データを音声ROM237から読み出して、該音声データに基づく音声を、アンプ基板224を介して、上部スピーカー6aおよび下部スピーカー6b(以下「各種スピーカー6a,6b」ともいう)から出力する。
払出制御基板240には、上皿部7に設けられた球貸ボタン241(図1では図示省略)や、パチンコ機1に並設されたカードユニット242、払出モーター243などが接続されている。球貸ボタン241が操作されると、この信号は、払出制御基板240を介してカードユニット242に伝達される。カードユニット242は、払出制御基板240とデータを通信しながら、払出モーター243を駆動して遊技球の貸し出しを行う。また、主制御基板200から遊技球の払い出しを指示する払出コマンドを受信した場合も、払出モーター243を駆動して遊技球の払い出しを行う。
また、払出制御基板240には発射制御基板260が接続されており、発射制御基板260には、遊技球を発射させるための発射モーター262や遊技者が発射ハンドル9に触れていることを検知するタッチスイッチ263等を有する発射装置ユニット261が接続されている。発射制御基板260は、タッチスイッチ263を介して遊技者が発射ハンドル9に触れていることを検知すると、発射モーター262を駆動することによって、発射ハンドル9の回転角度に応じた強さで遊技球を発射する。
B.遊技の内容 :
本実施例のパチンコ機1では、次のようにして遊技が進行する。上皿部7に遊技球が貯留された状態で発射ハンドル9が回転されると、上皿部7に貯留された遊技球が1球ずつ発射装置ユニット261に供給されて、図2を用いて前述した遊技領域21に発射される。遊技球を打ち出す強さは発射ハンドル9の回転角度に対応するので、遊技者は発射ハンドル9の回転角度を変化させることによって、遊技者は所望する領域に遊技球を流下させることができる。例えば、演出用開口部40(演出表示装置41)の左方の領域を流下するように遊技球を発射させたり(左打ちを行ったり)、演出用開口部40(演出表示装置41)の右方の領域を流下するように遊技球を発射させたり(右打ちを行ったり)することができる。
<特別図柄の変動表示>
図2を用いて前述したように、第1始動口24には左打ちされた遊技球が入球可能である。左打ちされた遊技球が第1始動口24に入球し、その入球した遊技球が第1始動口センサー24sにより検知されると、所定の判定乱数(後述する大当り判定乱数など)を取得し、該判定乱数に基づいて大当りであるか外れであるかを判定する大当り判定を行う。そして、この大当り判定の結果に基づいて、第1の特別図柄(以下「第1特図」ともいう)を変動表示させた後に停止表示させる。また、図2を用いて前述したように、第2始動口25には右打ちされた遊技球が入球可能である。右打ちされた遊技球が第2始動口25に入球し、その入球した遊技球が第2始動口センサー25sにより検知されると、所定の判定乱数(後述する大当り判定乱数など)を取得し、該判定乱数に基づいて大当りであるか外れであるかを判定する大当り判定を行う。そして、この大当り判定の結果に基づいて、第2の特別図柄(以下「第2特図」ともいう)を変動表示させた後に停止表示させる。ここで、第1特図、第2特図について説明する。
図4は、セグメント表示部50を拡大して示す説明図である。前述したように、セグメント表示部50は遊技盤20における遊技領域21の右下方に設けられており(図2参照)、遊技者は前面枠4の小窓部4c(図1参照)を通してセグメント表示部50を視認可能である。図4に示すように、セグメント表示部50には、第1特図を表示する第1特図表示部51と、第2特図を表示する第2特図表示部52が設けられており、これらの表示部にはそれぞれ8個のLEDが配置されている。第1特図および第2特図(以下、これらを特に区別をしない場合は、まとめて「特別図柄」という)は、それぞれの表示部において、8個のLEDのうち点灯するLEDを切り替えることによって変動表示され、8個のLEDのうち所定のLEDを点灯した状態とすることで停止表示される。本実施例のパチンコ機1では、第1特図として、大当り図柄1~100、外れ図柄101の101種類の図柄を停止表示可能であり、第2特図として、大当り図柄201~300、外れ図柄301の101種類の図柄を停止表示可能である。また、これらの図柄の種類は、点灯するLEDの組合せの相違によって識別可能である。遊技球が第1始動口24に入球することに基づく大当り判定(以下「第1特図についての大当り判定」ともいう)の結果が大当りである場合は、第1特図が大当り図柄1~100の何れかで停止表示され、第1特図についての大当り判定の結果が外れである場合は、第1特図が外れ図柄101で停止表示される。また、遊技球が第2始動口25に入球することに基づく大当り判定(以下「第2特図についての大当り判定」ともいう)の結果が大当りである場合は、第2特図が大当り図柄201~300の何れかで停止表示され、第2特図についての大当り判定の結果が外れである場合は第2特図が外れ図柄301で停止表示される。こうして特別図柄(第1特図または第2特図)を大当り図柄または外れ図柄で停止表示したら、停止表示された図柄を確定させるべく、図柄が停止表示された状態を所定の時間が経過するまで維持する表示(以下「確定表示」ともいう)を行う。以下では、特別図柄が変動表示を開始してから、所定の変動時間の経過により当該変動表示が終了して、特別図柄が大当り図柄または外れ図柄で確定表示されるまでの遊技、すなわち1回の変動表示の結果が得られるまでの遊技を「図柄変動遊技」とも表現する。
<大当り遊技>
第1特図または第2特図が何れかの大当り図柄で停止表示されると、大入賞口28が開放状態となるラウンド遊技が複数回行われる大当り遊技を開始する。図2を用いて前述したように、大入賞口28には右打ちされた遊技球が入球可能であるので、大当り遊技中は右打ちが行われることとなる。
本実施例のパチンコ機1では、停止表示された大当り図柄の種類によって、1回の大当り遊技におけるラウンド遊技の回数が異なる。すなわち、図5(a)に示すように、第1特図が大当り図柄1~50で停止表示された場合は(第1特図が大当り図柄で停止表示される場合は50%の確率で)、4回のラウンド遊技が行われる4ラウンド大当り遊技が行われ、第1特図が大当り図柄51~90で停止表示された場合は(第1特図が大当り図柄で停止表示される場合は40%の確率で)、6回のラウンド遊技が行われる6ラウンド大当り遊技が行われ、第1特図が大当り図柄91~94で停止表示された場合は(第1特図が大当り図柄で停止表示される場合は4%の確率で)、7回のラウンド遊技が行われる7ラウンド大当り遊技が行われ、第1特図が大当り図柄95~100で停止表示された場合は(第1特図が大当り図柄で停止表示される場合は6%の確率で)、16回のラウンド遊技が行われる16ラウンド大当り遊技が行われる。また、図5(b)に示すように、第2特図が大当り図柄201~250で停止表示された場合は(第2特図が大当り図柄で停止表示される場合は50%の確率で)4ラウンド大当り遊技が行われ、第2特図が大当り図柄251~290で停止表示された場合は(第2特図が大当り図柄で停止表示される場合は40%の確率で)6ラウンド大当り遊技が行われ、第2特図が大当り図柄291~294で停止表示された場合は(第2特図が大当り図柄で停止表示される場合は4%の確率で)7ラウンド大当り遊技が行われ、第2特図が大当り図柄295~300で停止表示された場合は(第2特図が大当り図柄で停止表示される場合は6%の確率で)16ラウンド大当り遊技が行われる。
本実施例のパチンコ機1において、1回のラウンド遊技は、10個の遊技球が入球した場合(10カウント)または30秒が経過した場合に終了するので、ほとんどの場合において1回のラウンド遊技では100個(10カウント×払出数10個)の遊技球が払い出される。従って、当然ながら、ラウンド遊技回数の多い大当り遊技の方が、ラウンド遊技回数が少ない大当り遊技よりも遊技者に多くの遊技球が払い出されることとなる。このため、ラウンド遊技回数のより多い大当り遊技が行われることを遊技者に期待させることができる。尚、このことは、遊技者にとっての有利度合が互いに異なる複数の大当り遊技(特定遊技)を実行可能であると捉えることができる。
上述した大当り遊技の実行中は、セグメント表示部50のラウンド表示部55に実行中の大当り遊技の種類(ラウンド遊技回数)が表示される。すなわち、図4に示すように、ラウンド表示部55には3個のLEDが配置されており、このラウンド表示部55では、3個のLEDのうち左のLEDを点灯することで4ラウンド大当り遊技の実行中であることを示し、中のLEDを点灯することで6ラウンド大当り遊技の実行中であることを示し、右のLEDを点灯することで7ラウンド大当り遊技の実行中であることを示し、3個全てのLEDを点灯することで16ラウンド大当り遊技の実行中であることを示す。
<特別図柄の保留>
遊技球が第1始動口24に入球すると、上述したように第1特図についての大当り判定や変動表示が行われるものの、これらの大当り判定や変動表示は、遊技球が第1始動口24に入球後に直ぐに行われるのではなく、取得された判定乱数を第1特図保留として一旦記憶する。そして、所定の条件が成立したら、記憶した第1特図保留に基づいて大当り判定や第1特図の変動表示を行う。このような第1特図保留は4個を上限として記憶される。第1特図保留の記憶数(第1特図保留数)は、セグメント表示部50の第1特図保留表示部53に表示される。すなわち、図4に示すように、第1特図保留表示部53には2個のLEDが配置されており、この第1特図保留表示部53では、2個のLEDのうち1個のLEDを点灯することで第1特図保留数が1個であることを示し、2個のLEDを点灯することで第1特図保留数が2個であることを示し、1個のLEDを点滅することで第1特図保留数が3個であることを示し、2個のLEDを点滅することで第1特図保留数が4個であることを示す。
また、遊技球が第2始動口25に入球すると、上述したように第2特図についての大当り判定や変動表示が行われるものの、これらの大当り判定や変動表示も、遊技球が第2始動口25に入球後に直ぐに行われるのではなく、取得された判定乱数を第2特図保留として一旦記憶する。そして、所定の条件が成立したら、記憶した第2特図保留に基づいて大当り判定や第2特図の変動表示を行う。このような第2特図保留も4個を上限として記憶される。第2特図保留の記憶数(第2特図保留数)は、セグメント表示部50の第2特図保留表示部54に表示される。すなわち、図4に示すように、第2特図保留表示部54にも2個のLEDが配置されており、この第2特図保留表示部54では、2個のLEDのうち1個のLEDを点灯することで第2特図保留数が1個であることを示し、2個のLEDを点灯することで第2特図保留数が2個であることを示し、1個のLEDを点滅することで第2特図保留数が3個であることを示し、2個のLEDを点滅することで第2特図保留数が4個であることを示す。
尚、本実施例のパチンコ機1では、何れかの特別図柄の変動表示中や、何れかの特別図柄の確定表示中、大当り遊技中は、第1特図保留や第2特図保留が記憶されていても、これらの保留に係る大当り判定や変動表示は行わない。また、第1特図保留および第2特図保留のうち第1特図保留のみが記憶されている場合は、最先に記憶された第1特図保留に係る大当り判定および第1特図の変動表示を行うが、第2特図保留が記憶されている場合は第1特図保留が記憶されているか否かに拘わらず、最先に記憶された第2特図保留に係る大当り判定および第2特図の変動表示を行う。すなわち、第2特図を第1特図に優先して変動表示させる(いわゆる第2特図の優先変動機能を有する)。また、本明細書では第1特図保留と第2特図保留とを特に区別しない場合は、まとめて「特図保留」とも表現する。
<普通図柄の変動表示、普図当り遊技>
図2を用いて前述したように、普通図柄作動ゲート27は右打ちされた遊技球が通過可能である。右打ちされた遊技球が普通図柄作動ゲート27を通過し、その遊技球がゲートセンサー27sにより検知されると、所定の判定乱数(後述する普図当り判定乱数)を取得し、該判定乱数に基づいて普図当りであるか外れであるかを判定する普図当り判定を行う。そして、この普図当り判定の結果に基づいて、普通図柄を変動表示させた後に停止表示させる。図4に示すように、セグメント表示部50には、普通図柄を表示する普図表示部56が設けられており、普図表示部56には2個のLEDが配置されている。普通図柄は、普図表示部56において、2個のLEDのうち点灯するLEDを切り替えることによって変動表示され、2個のLEDのうち所定のLEDを点灯した状態とすることで停止表示される。本実施例のパチンコ機1では、普通図柄として、2個のLEDのうち左のLEDを点灯させた普図当り図柄と、右のLEDを点灯させた普図外れ図柄の2種類の図柄を停止表示可能である。普図当り判定の結果が普図当りである場合は普通図柄が普図当り図柄で停止表示され、普図当り判定の結果が普図外れである場合は普通図柄が普図外れ図柄で停止表示される。こうして普通図柄を当り図柄または外れ図柄で停止表示したら、停止表示された図柄を確定させるべく、図柄が停止表示された状態を所定の時間が経過するまで維持する表示(確定表示)を行う。そして、普通図柄が普図当り図柄で停止表示された場合は、第2始動口25が開放状態となった後に閉鎖状態となる普図当り遊技が行われる。
<普通図柄の保留>
遊技球が普通図柄作動ゲート27を通過すると、普図当り判定や普通図柄の変動表示が行われるものの、これらの普図当り判定や変動表示は、遊技球が普通図柄作動ゲート27を通過後に直ぐに行われるのではなく、取得された判定乱数を普図保留として一旦記憶する。そして、所定の条件が成立したら、記憶した普図保留に基づいて普図当り判定や普通図柄の変動表示を行う。このような普図保留も4個を上限として記憶される。普図保留の記憶数(普図保留数)は、セグメント表示部50の普図保留表示部57に表示される。すなわち、図4に示すように、普図保留表示部57には2個のLEDが配置されており、この普図保留表示部57では、2個のLEDのうち1個のLEDを点灯することで普図保留数が1個であることを示し、2個のLEDを点灯することで普図保留数が2個であることを示し、1個のLEDを点滅することで普図保留数が3個であることを示し、2個のLEDを点滅することで普図保留数が4個であることを示す。尚、本実施例のパチンコ機1では、普図保留が記憶されている場合において、普通図柄の変動表示中、普通図柄の確定表示中、普図当り遊技中の何れでもなければ、最先に記憶された普図保留に係る普図当り判定および普通図柄の変動表示を行う。
<遊技状態>
ここで、本実施例のパチンコ機1では、大当り判定において大当りと判定される確率(本明細書では「大当り確率」ともいう)に係る遊技状態と、第2始動口25への遊技球の入球頻度に係る遊技状態とが適宜設定される。これらのうち大当り確率に係る遊技状態は、「大当り確率が低い低確率状態」または「大当り確率が低確率状態よりも高い高確率状態」に設定される。また、第2始動口25への遊技球の入球頻度に係る遊技状態は、「第2始動口25への遊技球の入球頻度が低い非電サポ状態」または「第2始動口25への遊技球の入球頻度が高い電サポ状態」に設定される。
上述した遊技状態の設定態様について図6を用いて説明する。尚、これらの遊技状態は大当り遊技終了後に設定されるため、図6では、図5を用いて前述したラウンド遊技の回数も再掲している。また、図6において、「高確回数」とは、高確率状態が設定された状態で実行可能な図柄変動遊技(特別図柄の変動表示)の回数であり、「電サポ回数」とは、電サポ状態が設定された状態で実行可能な図柄変動遊技(特別図柄の変動表示)の回数である。
本実施例のパチンコ機1では、何れの大当り遊技が行われた場合であっても、大当り遊技終了後は高確率状態と電サポ状態が併せて設定されるものの、電サポ回数が大当り遊技の開始契機となった大当り図柄の種類によって異なる。すなわち、図6(a)(b)に示すように、高確回数については、何れの大当り図柄が停止表示された場合であっても6回に設定される。これに対して、電サポ回数については、図6(a)に示すように、第1特図が大当り図柄1~45で停止表示された場合は(第1特図が大当り図柄で停止表示される場合は45%の確率で)25回に設定され、第1特図が大当り図柄46~50、51~90、91~94で停止表示された場合は(第1特図が大当り図柄で停止表示される場合は5%+40%+4%=49%の確率で)50回に設定され、第1特図が大当り図柄95~100で停止表示された場合は(第1特図が大当り図柄で停止表示される場合は6%の確率で)100回に設定される。また、図6(b)に示すように、第2特図が大当り図柄201~245で停止表示された場合は(第2特図が大当り図柄で停止表示される場合は45%の確率で)25回に設定され、第2特図が大当り図柄246~250、251~290、291~294で停止表示された場合は(第2特図が大当り図柄で停止表示される場合は5%+40%+4%=49%の確率で)50回に設定され、第2特図が大当り図柄295~300で停止表示された場合は(第2特図が大当り図柄で停止表示される場合は6%の確率で)100回に設定される。
尚、高確回数が6回に設定された後に図柄変動遊技(特別図柄の変動表示)が6回行われた場合は、高確率状態は終了し、電サポ状態が設定されたまま低確率状態が設定される。また、25回、50回、100回の電サポ回数が設定された後に該電サポ回数と同数の図柄変動遊技(特別図柄の変動表示)が行われた場合は、電サポ状態は終了し、非電サポ状態が設定される。遊技者にとっては、電サポ状態の方が非電サポ状態よりも有利な状態であることから、より多くの電サポ回数が設定されることを遊技者に期待させることができる。
ここで、セグメント表示部50には、上述した電サポ状態の設定中であることを示す電サポ表示部58が設けられている。すなわち、図4に示すように、電サポ表示部58には、3個のLEDが配置されており、電サポ状態の設定中は、この3個のLEDを点灯することによって電サポ状態の設定中であることを示す。また、図4に示すように、セグメント表示部50には、右打ちを行うことを示す右打ち表示部59が設けられている。電サポ状態の設定中は第2始動口25への遊技球の入球頻度が高く、且つ、第2始動口25は右打ちされた遊技球が入球可能であるので、電サポ状態の設定中は右打ちを行うことが遊技者にとって有益である。また、大入賞口28も右打ちされた遊技球が入球可能であるので、大当り遊技中も右打ちを行うことが遊技者にとって有益である。そこで、電サポ状態の設定中および大当り遊技中は、右打ち表示部59に配置された2個のLEDを点灯することによって右打ちを行うことを示す。
<演出表示装置41の表示内容>
上述したような遊技の進行は、主に主制御基板200のCPU201によって行われる。本実施例のパチンコ機1では、上述したような遊技の進行に合わせて、演出表示装置41に種々の画像を表示する演出を行う。このような演出は、主にサブ制御基板220のCPU221によって行われる。
例えば、演出表示装置41では、第1特図または第2特図の変動表示(図柄変動遊技)に合わせた演出(以下「図柄変動演出」ともいう)が行われる。すなわち、特別図柄(第1特図または第2特図)の変動表示(図柄変動遊技)の開始タイミングと同期して、演出表示装置41において3つの装飾図柄41a,41b,41cの変動表示を開始する。その後、特別図柄の変動時間が経過するまで種々の態様で装飾図柄41a,41b,41cの変動表示を行う。そして、特別図柄の変動表示の終了タイミング(特別図柄の停止表示)と同期して装飾図柄41a,41b,41cの変動表示を終了する。本実施例のパチンコ機1では、装飾図柄として「1」~「9」までの9つの数字を意匠化した図柄を表示可能である。
図7(a)には、3つの装飾図柄41a,41b,41cが一斉に変動表示している様子が概念的に示されている。変動表示が開始されてから所定時間が経過すると、例えば、初めに左装飾図柄41aが停止表示され、次に右装飾図柄41cが停止表示され、最後に中装飾図柄41bが停止表示される。これら演出表示装置41で停止表示される3つの装飾図柄41a,41b,41cの組合せは、前述した第1特図表示部51または第2特図表示部52にて停止表示される特別図柄(第1特図または第2特図)と対応するように構成されている。例えば、第1特図または第2特図が大当り図柄で停止表示される場合は、演出表示装置41の3つの装飾図柄41a,41b,41cが同じ図柄となる図柄組合せ(以下「ゾロ目」ともいう)で停止表示される。また、第1特図または第2特図が外れ図柄で停止表示される場合は、3つの装飾図柄41a,41b,41cは同じ図柄で揃わない図柄組合せ(以下「バラケ目」ともいう)で停止表示される。尚、停止表示された装飾図柄41a,41b,41cは、特別図柄の確定表示時間が経過するまで停止表示された状態となる(確定表示される)。
このように、第1特図表示部51または第2特図表示部52で表示される特別図柄と、演出表示装置41で表示される3つの装飾図柄41a,41b,41cとは、表示内容が互いに対応しており、変動表示中の特別図柄が停止表示する際には、3つの装飾図柄41a,41b,41cも停止表示するようになっている。しかも、図2に示すように、演出表示装置41は、第1特図表示部51または第2特図表示部52(セグメント表示部50)よりも目に付き易い位置に設けられており、表示画面も大きく、表示内容も分かり易いので、遊技者は演出表示装置41の画面を見ながら遊技を行うことが通常である。従って、図7(b)に示すように、演出表示装置41の表示画面上で初めに停止表示される左装飾図柄41aと、続いて停止表示される右装飾図柄41cとが同じ図柄であった場合には、最後に停止表示される中装飾図柄41bも同じ図柄で停止して、「大当り遊技が開始されるのではないか」と、遊技者は装飾図柄の変動表示(図柄変動演出)を注視することになる。このように、2つの装飾図柄(複数の装飾図柄のうち一の装飾図柄を除いた装飾図柄)を同じ図柄(ゾロ目となり得る態様)で停止させて最後の装飾図柄(一の装飾図柄)を変動表示させた状態で行われる演出は「リーチ演出」と呼ばれており、このリーチ演出を発生させることで遊技興趣を高めることが可能である。尚、リーチ演出を実行するサブ制御基板220のCPU221は「リーチ演出実行手段」として捉えることもできる。
また、図7に示すように、演出表示装置41の表示画面上の下部には、特図保留が記憶されていることを示す「保留画像」や、特別図柄(装飾図柄41a,41b,41c)の変動表示の変動表示中であることを示す「当該用画像」が表示される。尚、「保留画像」および「当該用画像」については、後に詳しく説明する。
C.遊技制御処理 :
図8は、主制御基板200のCPU201が、遊技の進行に係る制御として行う遊技制御処理の大まかな流れを示したフローチャートである。遊技制御処理は、主制御基板200のCPU201によって、所定周期毎(例えば4m秒毎)に発生するタイマ割り込みに基づき行われる。以下、フローチャートに従って、主制御基板200のCPU201が行う遊技進行制御処理について説明する。尚、以下の説明では、CPU201の初期化処理や、割り込み禁止処理、割り込み許可処理などの周知の処理については、その説明を省略している。
<出力処理>
図8に示すように、主制御基板200のCPU201は遊技制御処理を開始すると先ず、出力処理(S100)を行う。本実施例のパチンコ機1では、後述する各種処理において、サブ制御基板220を初めとする各種制御基板に向けて送信する各種コマンドをRAM203に確保された出力バッファに記憶する。出力処理(S100)では、このように出力バッファに記憶された各種コマンドを各種制御基板に向けて送信する。こうすることにより、例えば、サブ制御基板220では、遊技の進行に合わせた演出の制御が行われることになり、払出制御基板240では、払出モーター243を駆動して遊技球の払い出しが行われることとなる。
<入力処理>
主制御基板200のCPU201は、続いて、入力処理(S200)を行う。本実施例のパチンコ機1では上述したように、第1始動口24、第2始動口25、一般入球口30の何れかに遊技球が入球した場合は3個の遊技球が払い出され、大入賞口28に遊技球が入球した場合は10個の遊技球が払い出される。そこで、入力処理(S200)の処理では、これらの入球を検知するセンサー類(第1始動口センサー24sや、第2始動口センサー25s、大入賞口センサー28s等)について、遊技球を検知したか否かを判断する。その結果、遊技球を検知している場合は、払い出す遊技球の数を示す払出コマンドを上述した出力バッファに記憶する。こうして出力バッファに記憶された払出コマンドは次回の出力処理(S100)で払出制御基板240に向けて送信される。
<乱数更新処理>
主制御基板200のCPU201は、続いて、乱数更新処理(S300)を行う。本実施例のパチンコ機1では上述したように、大当り判定や普図当り判定は所定の判定乱数に基づいて行われる。詳しくは、大当り判定は「大当り判定乱数」に基づいて行われ、普図当り判定は「普図当り判定乱数」に基づいて行われる。また、本実施例のパチンコ機1における特別図柄の変動表示は後述する変動パターンに基づいて行われるが、この変動パターンは「変動パターン選択乱数」に基づいて選択される。また、本実施例のパチンコ機1では、大当り判定結果が大当りである場合は、100種類の大当り図柄(大当り図柄1~100あるいは大当り図柄201~300)のうち何れかの大当り図柄が停止表示されるが、この大当り図柄の種類は「図柄選択乱数」に基づいて選択される。乱数更新処理(S300)では、これらの乱数を更新する。尚、これらの乱数の更新は、乱数更新処理(S300)においてだけでなく、遊技制御処理を終了してから次の遊技制御処理を開始する(次のタイマ割り込み)までの期間にも行うこととしてもよい。また、乱数更新の専用回路を設けて、この専用回路で乱数を更新することとしてもよい。
<始動口等センサー検出処理>
主制御基板200のCPU201は、続いて、始動口等センサー検出処理(S400)を行う。この始動口等センサー検出処理(S400)では、普図保留、第1特図保留、第2特図保留を記憶する処理が行われる。すなわち、主制御基板200のCPU201は先ず、ゲートセンサー27sの検知結果に基づいて、遊技球が普通図柄作動ゲート27を通過したか否かを判断する。その結果、遊技球が普通図柄作動ゲート27を通過した場合は、普図保留数が上限値である4個に達しているか否かを判断する。そして、普図保留数が4個に達していなければ、普図当り判定乱数を取得すると共に該普図当り判定乱数を普図保留として記憶する。普図保留は、記憶した順序を識別できるように、RAM203に確保された普図保留記憶領域に記憶される。尚、遊技球が普通図柄作動ゲート27を通過していなかった場合や、普図保留数が既に4個に達していた場合は、新たな普図保留は記憶しない。
こうして普図保留の記憶に係る処理を行ったら、続いて、第1始動口センサー24sの検知結果に基づいて、遊技球が第1始動口24に入球したか否かを判断する。その結果、遊技球が第1始動口24に入球した場合は、第1特図保留数が上限値である4個に達しているか否かを判断する。そして、第1特図保留数が4個に達していなければ、大当り判定乱数、変動パターン選択乱数、図柄選択乱数を取得すると共にこれらの乱数を第1特図保留として記憶する。第1特図保留は、記憶した順序を識別できるように、RAM203に確保された第1特図保留記憶領域に記憶される。
ここで、第1特図の変動表示(図柄変動遊技)は、第1特図保留として取得された大当り判定乱数、変動パターン選択乱数、図柄選択乱数に基づいて行われる。また、第1特図の変動表示に合わせて行われる演出(図柄変動演出)も、第1特図保留として取得された大当り判定乱数、変動パターン選択乱数、図柄選択乱数に基づいて行われる。従って、第1特図保留を記憶した場合は、未だ該第1特図保留に基づく変動表示(特別図柄の変動表示)が開始されていなくても(変動開始条件が成立していなくても)、該第1特図保留に基づく変動表示や演出(第1特図保留に基づく図柄変動遊技や図柄変動演出)の態様を判定することが可能である。例えば、第1特図保留に基づく変動表示が行われる前であっても、該第1特図保留に基づく変動表示が行われた場合に大当り図柄が停止表示されるか否か(大当り遊技が開始されるか否か)や、リーチ演出が行われるか否か等を判定することが可能である。このような判定は事前判定と称されるものであって、本実施例のパチンコ機1では、第1特図保留を記憶すると、該第1特図保留について事前判定を行い、該事前判定結果を該第1特図保留と対応付けて記憶する。こうして、第1特図保留を記憶すると共に該第1特図保留についての事前判定結果を記憶したら、この事前判定結果を示す事前判定結果コマンドをRAM203の出力バッファに記憶する。こうして出力バッファに記憶された事前判定結果コマンドは次回の出力処理(S100)でサブ制御基板220に向けて送信される。こうすることによって、サブ制御基板220は、第1特図保留の事前判定結果に基づいて種々の演出を実行することが可能となる。尚、遊技球が第1始動口24に入球していなかった場合や、第1特図保留数が既に4個に達していた場合は、新たな第1特図保留は記憶せず、事前判定も行わない。
こうして第1特図保留の記憶に係る処理を行ったら、続いて、第2始動口センサー25sの検知結果に基づいて、遊技球が第2始動口25に入球したか否かを判断する。その結果、遊技球が第2始動口25に入球した場合は、第2特図保留数が上限値である4個に達しているか否かを判断する。そして、第2特図保留数が4個に達していなければ、大当り判定乱数、変動パターン選択乱数、図柄選択乱数を取得すると共にこれらの乱数を第2特図保留として記憶する。第2特図保留は、記憶した順序を識別できるように、RAM203に確保された第2特図保留記憶領域に記憶される。こうして第2特図保留を記憶したら、該第2特図保留についても上述と同様の事前判定を行い、該事前判定結果を該第2特図保留と対応付けて記憶する。こうして、第2特図保留を記憶すると共に該第2特図保留についての事前判定結果を記憶したら、この事前判定結果を示す事前判定結果コマンドをRAM203の出力バッファに記憶する。こうして出力バッファに記憶された事前判定結果コマンドも次回の出力処理(S100)でサブ制御基板220に向けて送信される。こうすることによって、サブ制御基板220は、第2特図保留の事前判定結果に基づいて種々の演出を実行することが可能となる。尚、遊技球が第2始動口25に入球していなかった場合や、第2特図保留数が既に4個に達していた場合は、新たな第2特図保留は記憶せず、事前判定も行わない。
<普通動作処理>
主制御基板200のCPU201は、続いて、普通動作処理(S500)を行う。この普通動作処理(S500)では、普通図柄を変動表示させたり、普図当り遊技を実行したりする処理が行われる。すなわち、主制御基板200のCPU201は先ず、普図当り遊技中、普通図柄の変動表示中、普通図柄の確定表示中の何れかであるか否かを判断する。その結果、普図当り遊技中、普通図柄の変動表示中、普通図柄の確定表示中の何れでもない場合は、上述の普図保留記憶領域に普図保留が記憶されているか否かを判断する。その結果、普図保留記憶領域に普図保留が記憶されている場合は、記憶されている普図保留のうち最先に記憶された普図保留を読み出す。そして、読み出した普図保留、すなわち、普図当り判定乱数に基づいて普図当り判定を行う。
普図当り判定を行ったら、該普図当り判定の結果が普図当りであるか否かを判断する。その結果、普図当り判定の結果が普図当りである場合は、今回の普通図柄の変動表示にて停止表示する図柄(停止図柄)として普図当り図柄を記憶する。すなわち、今回の普通図柄の変動表示の結果として普図表示部56の左のLED(図4参照)を点灯させることを記憶する。これに対して、普図当り判定の結果が普図外れである場合は、今回の普通図柄の変動表示にて停止表示する図柄(停止図柄)として普図外れ図柄を記憶する。すなわち、今回の普通図柄の変動表示の結果として普図表示部56の右のLED(図4参照)を点灯させることを記憶する。
こうして、今回の普通図柄の変動表示の結果として普図表示部56の左のLEDを点灯させること、あるいは、普図表示部56の右のLEDを点灯させることを記憶したら、普通図柄の変動時間を設定して、普通図柄の変動表示を開始する。そして、今回の普図当り判定の対象となった普図保留を普図保留記憶領域から消去する。
以上は、普図当り遊技中、普通図柄の変動表示中、普通図柄の確定表示中の何れでもない場合の処理について説明した。これに対して、普通図柄の変動表示中である場合は、変動表示中の普通図柄の変動時間が経過したか否かを判断する。その結果、変動時間が経過したと判断された場合は、変動表示中の普通図柄を予め記憶しておいた態様で停止表示する。すなわち、普図当り判定の結果が普図当りであった場合は普図表示部56の左のLEDを点灯した状態とし(普図当り図柄を停止表示し)、普図当り判定の結果が外れであった場合は普図表示部56の右のLEDを点灯した状態した状態とする(外れ図柄を停止表示する)。このように普通図柄が停止表示されたら、普通図柄の確定表示が開始されるので、普通図柄の確定表示時間を設定する。
以上は、普通図柄の変動表示中である場合の処理について説明した。これに対して、普通図柄の確定表示中である場合は、確定表示時間が経過したか否かを判断する。その結果、確定表示時間が経過した場合は、今回停止表示(確定表示)された普通図柄が普図当り図柄(普図表示部56の左のLEDの点灯)であるか否かを判断する。その結果、停止表示された普通図柄が普図当り図柄であった場合は、普図当り遊技における第2始動口25の開放パターン(開放回数、開放時間、閉鎖時間など)を設定した後、普図当り遊技を開始する。
以上は、普通図柄の確定表示中である場合の処理について説明した。これに対して、普図当り遊技中である場合は、上述の開放パターンで第2始動口25が開放状態・閉鎖状態となるように、始動口ソレノイド26mを制御して開閉扉26を動作させる。そして、この開放パターンに従う制御が終了したら普図当り遊技を終了する。
ここで、図6を用いて前述したように、本実施例のパチンコ機1では、第2始動口25への遊技球の入球頻度に係る遊技状態が「第2始動口25への遊技球の入球頻度が低い非電サポ状態」または「第2始動口25への遊技球の入球頻度が高い電サポ状態」に設定される。このような非電サポ状態および電サポ状態の設定は次のように実現される。
すなわち、電サポ状態は非電サポ状態と比較して、普図当り判定の結果が普図当りとなる確率(普図当り確率)が高く、普通図柄の変動時間(普図変動時間)が短く、普図当り遊技における第2始動口25の開放時間が長く設定される。従って、電サポ状態は非電サポ状態と比較して、第2始動口25が高頻度で開放状態になるとともに該開放状態にある期間が長くなるので、第2始動口25への遊技球の入球頻度が高くなる(高頻度状態)。例えば、非電サポ状態が設定されている場合は、普図当り確率を100分の1の確率に設定し(普図保留として取得可能な普図当り判定乱数のうち100分の1の乱数を普図当りとし)、普図変動時間を20秒に設定し、普図当り遊技における第2始動口25の開放時間を0.3秒(0.1秒×3回開放)に設定する。これに対して、電サポ状態が設定されている場合は、普図当り確率を100分の99の確率に設定し(普図保留として取得可能な普図当り判定乱数のうち100分の99の乱数を普図当りとし)、普図変動時間を1秒に設定し、普図当り遊技における第2始動口25の開放時間を4.5秒(1.5秒×3回開放)に設定する。
<特別動作処理>
主制御基板200のCPU201は、続いて、特別動作処理(S600)を行う。この特別動作処理(S600)では、特別図柄(第1特図または第2特図)を変動表示させたり、大当り遊技を実行したりする処理が行われる。すなわち、主制御基板200のCPU201は先ず、大当り遊技中、特別図柄(第1特図または第2特図)の変動表示中、特別図柄(第1特図または第2特図)の確定表示中の何れかであるか否かを判断する。その結果、大当り遊技中、特別図柄の変動表示中、特別図柄の確定表示中の何れでもない場合は、第2特図保留記憶領域に第2特図保留が記憶されているか否かを判断する。その結果、第2特図保留記憶領域に第2特図保留が記憶されている場合は、記憶されている第2特図保留のうち最先に記憶された第2特図保留(大当り判定乱数、変動パターン選択乱数、図柄選択乱数)を読み出す。そして、読み出した第2特図保留に含まれる大当り判定乱数に基づいて大当り判定を行う。
これに対して、第2特図保留記憶領域に第2特図保留が記憶されていない場合は、今度は、第1特図保留記憶領域に第1特図保留が記憶されているか否かを判断する。その結果、第1特図保留記憶領域に第1特図保留が記憶されている場合は、記憶されている第1特図保留のうち最先に記憶された第1特図保留(大当り判定乱数、図柄選択乱数、変動パターン選択乱数)を読み出す。そして、読み出した第1特図保留に含まれる大当り判定乱数に基づいて大当り判定を行う。
ここで、図6を用いて前述したように、本実施例のパチンコ機1では、大当り判定において大当りと判定される確率(大当り確率)に係る遊技状態は「大当り確率が低い低確率状態」または「大当り確率が低確率状態よりも高い高確率状態」に設定される。このような低確率状態あるいは高確率状態の設定は次のように実現される。すなわち、低確率状態が設定されている場合は、第1特図保留または第2特図保留として取得可能な大当り判定乱数のうち第1数の乱数を大当りとし、高確率状態が設定されている場合は、第1特図保留または第2特図保留として取得可能な大当り判定乱数のうち第1数よりも多い第2数の乱数を大当りとする。尚、実際の大当り確率については後述する。
こうして第1特図保留または第2特図保留について大当り判定を行ったら、該大当り判定の結果が大当りであるか否かを判断する。その結果、大当り判定の結果が大当りである場合は、今回読み出した第1特図保留または第2特図保留に含まれる図柄選択乱数に基づいて、今回の特別図柄の変動表示(図柄変動遊技)にて停止表示する大当り図柄の種類を選択する。すなわち、図5を用いて前述したように、本実施例のパチンコ機1では、第1特図としては大当り図柄1~100が停止表示可能であり、第2特図としては大当り図柄201~300が停止表示可能である。そこで、第1特図保留を読み出した場合は、大当り図柄1~100に図柄選択乱数が割り振られた図柄選択テーブル(図示省略)を参照して、第1特図保留として読み出した図柄選択乱数に対応する大当り図柄を、停止表示する図柄として選択する。また、第2特図保留を読み出した場合は、大当り図柄201~300に図柄選択乱数が割り振られた図柄選択テーブルを参照して、第2特図保留として読み出した図柄選択乱数に対応する大当り図柄を、停止表示する図柄として選択する。尚、図柄選択テーブルは、主制御基板200のROM202に予め記憶されている。
一方、大当り判定の結果が外れである場合においては、第1特図保留を読み出した場合は外れ図柄101を停止表示する図柄として選択し、第2特図保留を読み出した場合は外れ図柄301を停止表示する図柄として選択する。尚、停止表示する図柄として選択された大当り図柄、外れ図柄は、RAM203に確保された停止図柄記憶領域に記憶される。
こうして停止表示する図柄を選択したら、特別図柄の変動表示(図柄変動遊技)の変動パターンを選択する。変動パターンとは、特別図柄(第1特図または第2特図)が変動表示を開始してから停止表示するまでの時間(変動時間)であり、各変動パターンには他の変動パターンと識別するための情報(変動パターンID)が付されている。変動パターンを選択する処理では変動パターン選択テーブルを参照する。変動パターン選択テーブルとは、図9に示すように、複数の変動パターン(変動パターンID、変動時間)に変動パターン選択乱数が割り振られたテーブルである。変動パターンを選択する処理では、このような変動パターン選択テーブルにおいて、今回第1特図保留または第2特図保留として読み出した変動パターン選択乱数に対応する変動パターンを、今回の変動パターンとして決定する。従って、各変動パターンが選択される確率は、取得可能な変動パターン選択乱数のうち各変動パターンに割り振られた乱数の割合によって決定される。
このように選択された変動パターンは後述の変動パターン指定コマンドとして、サブ制御基板220に向けて送信される。サブ制御基板220のCPU221は、変動パターン指定コマンドを受信すると、該変動パターン指定コマンドに基づいて今回の図柄変動遊技の変動パターンを認識し、該変動パターンに基づく演出パターンで図柄変動演出を実行する。
上述した変動パターンを選択する処理では、常時同じ変動パターン選択テーブルを参照するのではなく、図10に示すように、特別図柄の種類(第1特図または第2特図)や、現在設定されている遊技状態、大当り判定の結果、記憶されている第1特図保留および第2特図保留の数などの種々の遊技進行状況に対応する変動パターン選択テーブルを参照する。こうすることで、種々の遊技進行状況に対応する変動パターンを選択可能となり、ひいては、サブ制御基板220のCPU221は種々の遊技進行状況に対応する演出パターンで図柄変動演出を実行可能となる。例えば、サブ制御基板220のCPU221は、大当り判定の結果が大当りである場合は、リーチ演出の後に装飾図柄41a,41b,41cをゾロ目で停止表示する図柄変動演出を実行し、大当り判定の結果が外れである場合は、装飾図柄41a,41b,41cをバラケ目で停止表示する図柄変動演出を実行する。また、大当り判定の結果が外れである場合において所定の変動パターンが選択された場合はリーチ演出を行う。尚、各変動パターン選択テーブルは、主制御基板200のROM202に予め記憶されている。
こうして、今回の特別図柄の変動表示にて停止表示させる図柄を選択すると共に、今回の特別図柄の変動表示の変動パターンを選択したら、特別図柄の変動表示を開始する。そして、今回選択された変動パターンを示す変動パターン指定コマンドをRAM203の出力バッファに記憶する。このように出力バッファに記憶された変動パターン指定コマンドは、次回の出力処理(S100)でサブ制御基板220に向けて送信される。また、今回の大当り判定の対象となった第1特図保留または第2特図保留を、第1特図保留記憶領域または第2特図保留記憶領域から消去する。
以上は、大当り遊技中、特別図柄(第1特図または第2特図)の変動表示中、特別図柄の確定表示中の何れでもない場合の処理について説明した。これに対して、特別図柄の変動表示中である場合は、変動表示中の特別図柄の変動時間が経過したか否かを判断する。その結果、変動時間が経過したと判断された場合は、変動表示中の特別図柄を予め停止図柄記憶領域に記憶しておいた図柄で停止表示する(確定表示を開始する)。このように特別図柄が停止表示されたら、特別図柄の確定表示が開始されるので、特別図柄の確定表示時間を設定する。そして、特別図柄を停止表示したことを示す変動停止コマンドをRAM203の出力バッファに記憶する。このように出力バッファに記憶された変動停止コマンドは、次回の出力処理(S100)でサブ制御基板220に向けて送信される。
特別図柄の確定表示中である場合は、確定表示時間が経過したか否かを判断する。その結果、確定表示時間が経過した場合は、今回停止表示(確定表示)された特別図柄が大当り図柄であるか否かを判断する。その結果、停止表示された特別図柄が外れ図柄であった場合は、高確率状態が設定されているか否かを判断し、高確率状態が設定されている場合は、高確回数を1回減算する。その結果、高確回数が0回になったら、高確率状態に代えて低確率状態を設定する。また、電サポ状態が設定されているか否かも判断し、電サポ状態が設定されている場合は電サポ回数を1回減算する。その結果、電サポ回数が0回になったら、電サポ状態に代えて非電サポ状態を設定する。このように遊技状態を設定した場合は、設定された遊技状態を示す遊技状態指定コマンドをRAM203の出力バッファに記憶する。このように出力バッファに記憶された遊技状態指定コマンドは、次回の出力処理(S100)でサブ制御基板220に向けて送信される。
これに対して、停止表示された特別図柄が大当り図柄であった場合は、大当り遊技における大入賞口28の開放パターン(開放回数、開放時間、閉鎖時間など)を設定する。図5を用いて前述したように、本実施例のパチンコ機1では、停止表示された大当り図柄の種類によって大当り遊技中のラウンド遊技の回数が異なる。従って、停止表示された大当り図柄の種類に対応して大入賞口28の開放パターンを設定する。こうして大入賞口28の開放パターンを設定したら、大当り遊技を開始する。そして、大当り遊技の開始を示す大当り遊技開始コマンドをRAM203の出力バッファに記憶する。この大当り遊技開始コマンドには、今回開始する大当り遊技におけるラウンド遊技回数を示す情報も含まれている。出力バッファに記憶された大当り遊技開始コマンドは、次回の出力処理(S100)でサブ制御基板220に向けて送信される。
一方、大当り遊技中である場合は、上述の開放パターンで大入賞口28が開放状態・閉鎖状態となるように、大入賞口ソレノイド29mを制御して開閉扉29を動作させる。そして、ラウンド遊技の開始時には、ラウンド遊技の開始を示すラウンド遊技開始コマンドをRAM203の出力バッファに記憶する。ラウンド遊技中(大当り遊技中)は、遊技球が大入賞口28に入球する毎に、遊技球が大入賞口28に入球したことを示す大入賞口入球コマンドを出力バッファに記憶する。そして、ラウンド遊技の終了時には、ラウンド遊技の終了を示すラウンド遊技終了コマンドをRAM203の出力バッファに記憶される。このように出力バッファに記憶されたラウンド遊技開始コマンド、大入賞口入球コマンド、ラウンド遊技終了コマンドは、次回の出力処理(S100)でサブ制御基板220に向けて送信される。
また、上述の開放パターンに従う大入賞口ソレノイド29mの制御(開閉扉29の動作)が終了したら大当り遊技を終了する。そして、大当り遊技の終了を示す大当り遊技終了コマンドをRAM203の出力バッファに記憶される。このように出力バッファに記憶された大当り遊技終了コマンドは、次回の出力処理(S100)でサブ制御基板220に向けて送信される。大当り遊技を終了したら、図6を用いて前述したように、遊技状態を高確率状態且つ電サポ状態に設定する。このとき、高確回数は、何れの大当り図柄が停止表示された場合も6回に設定されるが、電サポ回数は、停止表示された大当り図柄の種類に応じて、25回、50回、100回の何れかに設定される。このように遊技状態を設定した場合は、設定された遊技状態(高確回数や電サポ回数も含む)を示す遊技状態指定コマンドをRAM203の出力バッファに記憶する。このように出力バッファに記憶された遊技状態指定コマンドは、次回の出力処理(S100)でサブ制御基板220に向けて送信される。
尚、第1特図保留および第2特図保留は「取得情報」として捉えることもでき、第1特図保留および第2特図保留を記憶するRAM203は「取得情報記憶手段」として捉えることもできる。また、第1特図保留または第2特図保留が所定の情報であるか否かの事前判定を行う主制御基板200のCPU201は「事前判定手段」として捉えることもできる。また、特別図柄は「識別情報」として捉えることもでき、特別図柄を変動表示させる主制御基板200のCPU201は「識別情報表示手段」として捉えることもでき、大当り図柄は「特定態様」として捉えることもできる。また、大入賞口28は「可変入球口」として捉えることもでき、大当り遊技は「特定遊技」として捉えることもでき、特別図柄が大当り図柄で停止表示すると大当り遊技を実行する主制御基板200のCPU201は「特定遊技実行手段」として捉えることもできる。また、「電サポ状態」および「高確率状態」は「有利状態」として捉えることもでき、「非電サポ状態」および「低確率状態」は「不利状態」として捉えることもできる。また、これらの遊技状態を設定可能な主制御基板200のCPU201は「状態設定手段」として捉えることもできる。また、特別図柄の変動表示である識別情報変動を実行可能な主制御基板200のCPU201は「識別情報変動手段」として捉えることもできる。
D.演出制御処理 :
図11は、サブ制御基板220のCPU221が、演出に係る制御として行う演出制御処理の大まかな流れを示したフローチャートである。演出制御処理は、サブ制御基板220のCPU221によって、所定周期毎(例えば10m秒毎)に発生するタイマ割り込みに基づき行われる。以下、フローチャートに従って、サブ制御基板220のCPU221が行う演出制御処理について説明する。尚、以下の説明では、CPU221の初期化処理や、割り込み禁止処理、割り込み許可処理などの周知の処理については、その説明を省略している。
演出制御処理を開始すると、サブ制御基板220のCPU221は先ず、コマンド解析処理を行う(S800)。ここで、サブ制御基板220のCPU221は、主制御基板200からコマンドを受信するたびに、外部割り込み処理として、このコマンドをRAM223の受信コマンド記憶領域に記憶している。コマンド解析処理(S800)では、この受信コマンド記憶領域に記憶されたコマンド、すなわち、主制御基板200から受信したコマンドに対応する演出を決定し、この演出を行うために画像音声制御基板230やランプ制御基板226等に送信するコマンドをRAM223に確保された出力バッファに記憶する。
サブ制御基板220のCPU221は、続いて、出力処理を行う(S900)。この処理では、RAM223の出力バッファに記憶されたコマンドを画像音声制御基板230やランプ制御基板226等に送信する。サブ制御基板220からコマンドを受信すると、画像音声制御基板230は、受信したコマンドに対応する画像を演出表示装置41に表示すると共に、受信したコマンドに対応する音声を各種スピーカー6a,6b等から出力する。また、ランプ制御基板226は、受信したコマンドに対応する発光パターンで各種ランプ5a~5c等を発光させる。
以上のように、サブ制御基板220は、画像音声制御基板230やランプ制御基板226等と協働して各種演出を実行するが、本明細書では説明の便宜上、サブ制御基板220が画像音声制御基板230やランプ制御基板226等と協働して各種演出を実行することを、単に、「サブ制御基板220のCPU221が各種演出を実行する」とも表現する。
図12には、主制御基板200から受信したコマンドに対応して、サブ制御基板220のCPU221が行う処理を示している。図12に示すように、サブ制御基板220のCPU221は、事前判定結果コマンドを受信した場合は、事前判定結果に基づく演出である事前演出を行う。例えば、事前判定結果に対応するキャラクター等の画像を演出表示装置41に表示させる。尚、事前判定演出は、事前判定結果コマンドを受信した場合において、常時行う必要はなく、所定の条件が成立したら(例えば所定の実行抽選に当選したら)行うこととしてもよい。
また、サブ制御基板220のCPU221は、変動パターン指定コマンドを受信すると、特別図柄(第1特図または第2特図)の変動表示に合わせて、変動パターン指定コマンドが示す変動パターンに対応する図柄変動演出(装飾図柄41a,41b,41cの変動表示を含む)を開始する。図柄変動演出は、変動パターンに対応して行われるので、図柄変動演出の一環として行われるリーチ演出(図7(b)参照)も、対応する変動パターンが選択された場合に行われる。詳しくは、大当り判定の結果が大当りである場合にリーチ演出に対応する変動パターンが選択されると、リーチ演出が行われた後、装飾図柄41a,41b,41cがゾロ目で停止表示する図柄変動演出が行われる。また、大当り判定の結果が外れである場合にリーチ演出に対応する変動パターンが選択されると、リーチ演出が行われた後、装飾図柄41a,41b,41cがバラケ目で停止表示する図柄変動演出が行われる。そして、図柄変動演出の実行中に変動停止コマンドを受信すると、サブ制御基板220のCPU221は、装飾図柄41a,41b,41cをゾロ目またはバラケ目で停止表示する。尚、装飾図柄41a,41b,41cを変動表示させるサブ制御基板220のCPU221は「装飾図柄表示手段」として捉えることもできる。
また、図12に示すように、サブ制御基板220のCPU221は、大当り遊技開始コマンドを受信すると、大当り遊技中であることを示す大当り遊技演出を開始する。例えば、大当り遊技が開始されるタイミングで、大当り遊技の開始を示すファンファーレ演出を実行すると共に、大当り遊技中であることを示す動画(いわゆるムービー)の表示を開始する。また、開始された大当り遊技のラウンド遊技回数(4ラウンド大当り遊技、6ラウンド大当り遊技、7ラウンド大当り遊技、16ラウンド大当り遊技の何れか)を示唆する演出や、開始された大当り遊技終了後に設定される遊技状態や、高確回数(6回)、電サポ回数(25回、50回、100回の何れか)を示唆する演出を実行する。
また、サブ制御基板220のCPU221は、大当り遊技中にラウンド遊技開始コマンドを受信すると、ラウンド遊技中であることを示すラウンド遊技演出を(例えば、大当り遊技演出に重ねて)開始する。例えば、実行中の大当り遊技におけるラウンド遊技の回数を示す演出(例えば、1R,2R,3R・・・を表示する演出など)を開始する。そして、ラウンド遊技中に大入賞口入球コマンドを受信すると、大入賞口28に遊技球が入球したことを示す演出を行う。例えば、大入賞口28に遊技球が入球したことに対応して、遊技者に遊技球が払い出されたことを示す演出を行う。そして、ラウンド遊技終了コマンドを受信すると、ラウンド遊技演出を終了し、大当り遊技終了コマンドを受信すると、大当り遊技演出を終了する。
また、サブ制御基板220のCPU221は、遊技状態指定コマンドを受信すると、設定された遊技状態に対応する演出を開始する。例えば、装飾図柄41a,41b,41cやその背景画像を遊技状態に対応する態様(色彩や形状など)とする演出を実行したり、高確率状態が設定された場合は残りの高確回数を表示する演出を開始したり、電サポ状態が設定された場合は残りの電サポ回数を表示する演出を開始したりする。
E.性能設定機能 :
ここで、本実施例のパチンコ機1は、遊技ホールの係員による設定操作に基づいて、当該パチンコ機1の性能を設定する「性能設定機能(いわゆる設定変更機能)」を有している。すなわち、本実施例のパチンコ機1には、当該パチンコ機1の性能として、性能1~性能6の6種類の性能が予め記憶されている。そして、遊技ホールの係員によって設定操作が行われると、6種類の性能の中から1つの性能が設定され、この設定された性能に基づいて遊技が進行される。以下では、この性能設定機能について詳しく説明する。
図13に示すように、本実施例のパチンコ機1には、当該パチンコ機1の性能として、性能1~性能6の6種類の性能が予め記憶されている。これらのうち、性能1としては、『低確率状態が設定されている場合の大当り確率(本明細書では「低確時確率」ともいう)』が160分の1の確率であり、『高確率状態が設定されている場合の大当り確率(本明細書では「高確時確率」ともいう)』が50分の1であることが記憶されている。また、性能2としては、「低確時確率」が155分の1であり、「高確時確率」が47分の1であることが記憶され、性能3としては、「低確時確率」が150分の1であり、「高確時確率」が44分の1であることが記憶され、性能4としては、「低確時確率」が145分の1であり、「高確時確率」が41分の1であることが記憶され、性能5としては、「低確時確率」が130分の1であり、「高確時確率」が38分の1であることが記憶され、性能6としては、「低確時確率」が120分の1であり、「高確時確率」が35分の1であることが記憶されている。
性能1~性能6は、第1特図保留または第2特図保留として取得可能な大当り判定乱数(本明細書では「取得可能乱数」ともいう)のうち大当りとする乱数(本明細書では「大当り乱数」ともいう)の数を互いに異ならせることによって設定される。例えば、性能1が設定されている場合は、低確時確率を160分の1とすべく、低確率状態では、取得可能乱数のうちの160分の1の乱数を大当り乱数とし、高確時確率を50分の1とすべく、高確率状態では、取得可能乱数のうち50分の1の乱数を大当り乱数とする。このような大当り乱数については、主制御基板200のROM202の「大当り乱数記憶領域」に性能1~性能6に対応させて(性能1~性能6毎に)予め記憶されている。
遊技ホールの係員によって設定操作を行われると、主制御基板200のCPU201は、性能1~性能6のうち、何れかの性能(設定操作に対応する性能)をRAM203の「設定性能記憶領域」に記憶し、これによって性能(設定操作に対応する性能)が設定される。
遊技ホールの係員によって行われる設定操作としては、種々の方法を採用することができる。例えば、パチンコ機1の電源が投入されていない状態で、設定キー用の鍵穴に設定キーを差し込んで所定の位置(性能を設定することが可能となる位置)まで回転させる。そして、この状態でパチンコ機1に電源を投入し、性能設定用のボタンを押して設定候補の性能を順次変更していく。その際、設定候補の性能は所定の表示部(例えば、ナナセグなど)に表示される。そして、確定ボタンが押されると、そのときの設定候補である性能が設定される。この際、設定された性能(本明細書では「設定中の性能」ともいう)は主制御基板200のCPU201によってRAM203(あるいは図示しないフラッシュメモリ)の「設定性能記憶領域」に記憶される。また、この「設定中の性能」は、サブ制御基板220のRAM223(あるいは図示しないフラッシュメモリ)にも記憶される。このサブ制御基板220のRAM223に記憶された「設定中の性能」は、「設定中の性能」を遊技者に示唆するに際して、サブ制御基板220のCPU221によって参照される。
主制御基板200のCPU201は、こうして設定された性能(設定中の性能)に基づいて、遊技を進行させる。すなわち、大当り判定を行うに際しては、RAM203の「設定性能記憶領域」を参照することで「設定中の性能」を判別する。そして、今回取得した大当り判定乱数を、ROM202の「大当り乱数記憶領域」に記憶された「設定中の性能」に対応する大当り乱数と比較する。その結果、今回取得した大当り判定乱数が「設定中の性能」に対応する大当り乱数の何れかと一致していれば大当りと判定し、一致していなければ外れと判定する。
尚、当然ながら、性能1~性能6のうち大当り確率がより高い性能が遊技者にとってより有利な性能である。従って、より有利な性能が設定されていることを遊技者に期待させることとなる。
また、主制御基板200のROM202は、複数種類の性能(性能1~性能6)を記憶しているので、「性能記憶手段」として捉えることもできる。また、主制御基板200のCPU201は、遊技ホールの係員による設定操作に対応する性能をRAM203の「設定性能記憶領域」に記憶することで、該性能を設定する。従って、主制御基板200のCPU201は「性能設定手段」として捉えることもできる。また、主制御基板200のCPU201は、「設定中の性能」に基づいて遊技を進行させる。従って、主制御基板200のCPU201は「遊技進行手段」として捉えることもできる。
F.性能示唆機能 :
上述したように本実施例のパチンコ機1は、性能1~性能6の中から何れかの性能を設定する「性能設定機能(いわゆる設定変更機能)」を有している。しかしながら、このような性能設定機能は、一般的な遊技者にとって周知の技術であり、この機能を有するだけでは遊技興趣を十分に高めることができない。そこで、本実施例のパチンコ機1では、次のような態様で「設定中の性能」を遊技者に示唆することとした。
F-1.払出数の示唆態様の利用 :
本実施例のパチンコ機1では、遊技者に対して払い出される遊技球の数(本明細書では「払出数」ともいう)を示唆するところ、該払出数の示唆態様を利用して「設定中の性能」を示唆する。以下では、このような『払出数の示唆態様を利用した「設定中の性能」の示唆』について説明するが、その準備として先ず、払出数の示唆態様について説明する。
F-1-1.払出数の示唆態様 :
本実施例のパチンコ機1では、『非電サポ状態中に大当り遊技が開始されてから次に非電サポ状態が設定されるまでの期間(本明細書では「連チャン期間」ともいう)』は、この「連チャン期間」に遊技球が大入賞口28に入球することで払い出された遊技球の数の合計(本明細書では「連チャン払出数」ともいう)を表示(示唆)する。
詳しくは、サブ制御基板220のCPU221は、非電サポ状態中に大当り遊技(「連チャン期間」)が開始されると、演出表示装置41の表示画面に、図14(a)に示すような「0」を示す「払出数画像」を表示する。「払出数画像」は、「連チャン払出数」を示唆する画像である。「連チャン期間」が開始されても遊技球が大入賞口28に入球するまでは、「連チャン払出数」は0個であることから、「連チャン期間」の開始時点では「0」を示す「払出数画像」を表示する。
主制御基板200のCPU201は、大入賞口28に遊技球が入球すると、サブ制御基板220に向けて「大入賞口28に遊技球が入球したことを示す大入賞口入球コマンド」を送信する。サブ制御基板220のCPU221は、この大入賞口入球コマンドを受信する毎に、図14(b)~(e)に示すように「払出数画像」が示す数を「10」ずつ加算していく。すなわち、本実施例のパチンコ機1では、大当り遊技中に大入賞口28に遊技球が入球する毎に、10個ずつの遊技球が払出口から払い出される(連チャン払出数が10個ずつ増加していく)。そこで、サブ制御基板220のCPU221は、このことに対応して、大入賞口入球コマンドを受信する毎に、「払出数画像」が示す数を「10」ずつ加算していく。このような加算は「連チャン期間」が終了するまで継続させる。こうすると、「払出数画像」が示す数が「連チャン払出数」となるので、遊技者に対して「連チャン払出数」を示す(示唆する)ことができる。
F-1-2.設定中の性能の示唆(第1の形態) :
上述したように本実施例のパチンコ機1では、「払出数画像」を表示することで「連チャン払出数」を示す(示唆する)ところ、「払出数画像」の表示態様(払出数の示唆態様)を利用して、「設定中の性能」を示唆することがある。
詳しくは、本来であれば上述したように、「払出数画像」が示す数は『「連チャン期間」中に遊技球が大入賞口28に入球した数に10を乗じた数(連チャン払出数)』であるところ、「本来とは異なる数を示す払出数画像」を表示することによって(すなわち、払出数画像が示す数で)、「設定中の性能」を示唆することがある。
例えば、本来であれば、「100」を示す「払出数画像」を表示するタイミング(「連チャン期間」中に10個目の遊技球が大入賞口28に入球したタイミング)で、本来とは異なる次のような数を示す「払出数画像」を表示する。すなわち、「設定中の性能」が性能1であれば、図15(a)に示すように「101」を示す「払出数画像」を表示する。同様に、「設定中の性能」が性能2であれば、図15(b)に示すように「102」を示す「払出数画像」を表示し、「設定中の性能」が性能3であれば、図15(c)に示すように「103」を示す「払出数画像」を表示し、「設定中の性能」が性能4であれば、図15(d)に示すように「104」を示す「払出数画像」を表示し、「設定中の性能」が性能5であれば、図15(e)に示すように「105」を示す「払出数画像」を表示し、「設定中の性能」が性能6であれば、図15(f)に示すように「106」を示す「払出数画像」を表示する。
尚、上述した「101」を示す「払出数画像」は、「設定中の性能」が性能1であることを示唆する画像であり、上述した「102」を示す「払出数画像」は、「設定中の性能」が性能2であることを示唆する画像であり、上述した「103」を示す「払出数画像」は、「設定中の性能」が性能3であることを示唆する画像であり、上述した「104」を示す「払出数画像」は、「設定中の性能」が性能4であることを示唆する画像であり、上述した「105」を示す「払出数画像」は、「設定中の性能」が性能5であることを示唆する画像であり、上述した「106」を示す「払出数画像」は、「設定中の性能」が性能6であることを示唆する画像である。
また、別形態として、本来であれば、「330」を示す「払出数画像」を表示するタイミング(「連チャン期間」中に33個目の遊技球が大入賞口28に入球したタイミング)で、本来とは異なる次のような数を示す「払出数画像」を表示することとしてもよい。すなわち、図16(a)に示すように、「設定中の性能」が性能1、性能3、性能5の何れか(奇数の性能)であれば、「333」を示す「払出数画像」を表示する。この「333」を示す「払出数画像」は、「設定中の性能」が性能1、性能3、性能5の何れか(奇数の性能)であることを示唆する画像である。
さらに、別形態として、本来であれば「450」を示す「払出数画像」を表示するタイミング(「連チャン期間」中に45個目の遊技球が大入賞口28に入球したタイミング)で、本来とは異なる次のような数を示す「払出数画像」を表示することとしてもよい。すなわち、図16(b)に示すように、「設定中の性能」が性能4、性能5、性能6の何れかであれば、「456」を示す「払出数画像」を表示する。この「456」を示す「払出数画像」は、「設定中の性能」が性能4、性能5、性能6の何れかであることを示唆する画像である。
ここで、上述した「本来とは異なる数を示す払出数画像」は、上述したタイミングで表示されないことがあってもよい。例えば、本来であれば、「100」を示す「払出数画像」を表示するタイミングで、「設定中の性能」が性能1以外であれば、2%の確率で「101」を示す「払出数画像」を表示するところ、「設定中の性能」が性能1であれば、80%の確率(設定中の性能が性能1以外である場合よりも高い確率)で「101」を示す「払出数画像」を表示することとしてもよい。
また、本来であれば「330」を示す「払出数画像」を表示するタイミングで、「設定中の性能」が性能1、性能3、性能5以外であれば、2%の確率で「333」を示す「払出数画像」を表示するところ、「設定中の性能」が性能1、性能3、性能5の何れかであれば、80%の確率(設定中の性能が性能1、性能3、性能5以外である場合よりも高い確率)で「333」を示す「払出数画像」を表示することとしてもよい。
また、本来であれば「450」を示す「払出数画像」を表示するタイミングで、「設定中の性能」が性能4、性能5、性能6以外であれば、2%の確率で「456」を示す「払出数画像」を表示するところ、「設定中の性能」が性能4、性能5、性能6の何れかであれば、80%の確率(設定中の性能が性能4、性能5、性能6以外である場合よりも高い確率)で「456」を示す「払出数画像」を表示することとしてもよい。
また、「連チャン期間」中に所定の条件が成立した後は、所定の条件が成立する前よりも「本来とは異なる数を示す払出数画像」が表示され易くなることとしてもよい。例えば、「連チャン払出数」が所定の数(例えば、4000個)に到達する前は、40%の確率で「本来とは異なる数を示す払出数画像」を表示するところ、「連チャン払出数」が所定の数(例えば、4000個)に到達した後は、80%の確率(所定の条件が成立する前よりも高い確率)で「本来とは異なる数を示す払出数画像」を表示することとしてもよい。
以上のように本実施例のパチンコ機1は、遊技ホールの係員による設定操作に基づいて、6種類の性能1~性能6から1つの性能が設定され、この設定された性能(設定中の性能)に基づいて遊技が進行される。すなわち、「設定中の性能」は、遊技者にとっては自己の遊技に影響するものである。このため、遊技者は、「設定中の性能」が性能1~性能6の何れの性能であるかを判別しようとする。この点、本実施例のパチンコ機1では、「設定中の性能」を遊技者に示唆することが可能であることから、この示唆(払出数画像が示す数)に注目させることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、本実施例のパチンコ機1では、「払出数画像」を表示することで、「連チャン払出数」の示唆(払出数示唆)が行われる。そして、この「払出数画像」の表示態様(払出数画像が示す数)を利用して、「設定中の性能」を遊技者に示唆する。こうすると、「設定中の性能」を判別しようとする遊技者に対して、「払出数画像」の表示態様(払出数画像が示す数)に注目させることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。また、本来であれば「払出数画像」は、当然ながら、「連チャン払出数」を示唆するためのものであるが、この「払出数画像」の表示態様(払出数画像が示す数)を利用して、「連チャン払出数」とは異なる「設定中の性能」を示唆する。このため、遊技者に対して意外性を与えることができ、このことからも遊技興趣を高めることが可能となる。
F-2.設定中の性能の示唆(第2の形態) :
以上は、「本来とは異なる数を示す払出数画像」を表示することによって「設定中の性能」を示唆することとしたが、これに限らず、「本来とは異なる色彩の払出数画像」を表示することによって(すなわち、払出数画像の色彩で)「設定中の性能」を示唆することとしてもよい。
例えば、通常であれば「払出数画像」は青色で表示するところ、「設定中の性能」が性能6である場合は、「払出数画像」を赤色で表示することとしてもよい。この「払出数画像」の色彩は、「設定中の性能」が性能6であることを示唆するものである。
尚、「設定中の性能」が性能6であっても、「払出数画像」を赤色で表示しないことがあってもよい。例えば、「設定中の性能」が性能6以外であれば、2%の確率で「払出数画像」を赤色で表示するところ、「設定中の性能」が性能6であれば、80%の確率(設定中の性能が性能6以外である場合よりも高い確率)で「払出数画像」を赤色で表示することとしてもよい。
また、「払出数画像」を赤色で表示する場合は、「連チャン期間」が開始されるに際して「払出数画像」を赤色で表示することとしてもよいし、「連チャン期間」中に所定の条件が成立したら「払出数画像」の色彩を青色から赤色に変更して表示することとしてもよい。例えば、「連チャン払出数」が所定の数(例えば、4000個)に到達したら(且つ、所定の抽選に当選したら)、「払出数画像」の色彩を青色から赤色に変更して表示することとしてもよい。
また、「連チャン期間」中に所定の条件が成立した後は、所定の条件が成立する前よりも「払出数画像」が赤色に変更され易くなることとしてもよい。例えば、「連チャン払出数」が所定の数(例えば、4000個)に到達する前は、40%の確率で「払出数画像」を赤色に変更するところ、「連チャン払出数」が所定の数(例えば、4000個)に到達した後は、80%の確率(所定の条件が成立する前よりも高い確率)で「払出数画像」を赤色に変更することとしてもよい。
以上のように本実施例のパチンコ機1(第2の形態)では、「払出数画像」を表示することで、「連チャン払出数」の示唆(払出数示唆)が行われる。そして、この「払出数画像」の表示態様(払出数画像の色彩)を利用して、「設定中の性能」を遊技者に示唆する。こうすると、「設定中の性能」を判別しようとする遊技者に対して、「払出数画像」の表示態様(払出数画像の色彩)に注目させることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。また、本来であれば「払出数画像」は、当然ながら、「連チャン払出数」を示唆するためのものであるが、この「払出数画像」の表示態様(払出数画像の色彩)を利用して、「連チャン払出数」とは異なる「設定中の性能」を示唆する。このため、遊技者に対して意外性を与えることができ、このことからも遊技興趣を高めることが可能となる。
F-3.設定中の性能の示唆(第3の形態) :
以上は、「本来とは異なる色彩の払出数画像」を表示することによって(すなわち、払出数画像の色彩で)「設定中の性能」を示唆することとしたが、これに限らず、本来とは異なる大きさで「払出数画像」を表示することによって(すなわち、払出数画像の大きさで)「設定中の性能」を示唆することとしてもよい。
例えば、通常であれば「払出数画像」は第1の表示領域に表示する(第1の大きさで表示する)ところ、「設定中の性能」が性能6である場合は、「払出数画像」を第1の表示領域よりも大きい第2の表示領域に表示する(第1の大きさよりも大きい第2の大きさで表示する)こととしてもよい。この「払出数画像」の大きさは、「設定中の性能」が性能6であることを示唆するものである。
ここで、第1の大きさで表示される「払出数画像」としては、1つの装飾図柄41a,41b,41cの何れか1つよりも表示領域が小さい「払出数画像」を例示でき、第2の大きさで表示される「払出数画像」としては、1つの装飾図柄41a,41b,41cの何れか1つよりも表示領域が大きい「払出数画像」を例示できる。
尚、「設定中の性能」が性能6であっても、「払出数画像」を第2の表示領域に表示しない(第2の大きさで表示しない)ことがあってもよい。例えば、「設定中の性能」が性能6以外であれば、2%の確率で「払出数画像」を第2の表示領域に表示する(第2の大きさで表示する)ところ、「設定中の性能」が性能6であれば、80%の確率(設定中の性能が性能6以外である場合よりも高い確率)で「払出数画像」を第2の表示領域に表示する(第2の大きさで表示する)こととしてもよい。
また、「払出数画像」を第2の表示領域に表示する(第2の大きさで表示する)場合は、「連チャン期間」が開始されるに際して「払出数画像」を第2の表示領域に表示する(第2の大きさで表示する)こととしてもよいし、「連チャン期間」中に所定の条件が成立したら「払出数画像」を第2の表示領域に表示する(第2の大きさで表示する)こととしてもよい。例えば、「連チャン払出数」が所定の数(例えば、4000個)に到達したら(且つ、所定の抽選に当選したら)、「払出数画像」を第2の表示領域に表示する(第2の大きさで表示する)こととしてもよい。
また、「連チャン期間」中に所定の条件が成立した後は、所定の条件が成立する前よりも「払出数画像」が第2の表示領域に(第2の大きさで)表示され易くなることとしてもよい。例えば、「連チャン払出数」が所定の数(例えば、4000個)に到達する前は、40%の確率で「払出数画像」を第2の表示領域に表示する(第2の大きさで表示する)ところ、「連チャン払出数」が所定の数(例えば、4000個)に到達した後は、80%の確率(所定の条件が成立する前よりも高い確率)で「払出数画像」を第2の表示領域に表示する(第2の大きさで表示する)こととしてもよい。
また、上述した例では、本来よりも「払出数画像」を大きく表示することとしたが、本来よりも「払出数画像」を小さく表示することとしてもよい。
以上のように本実施例のパチンコ機1(第3の形態)では、「払出数画像」を表示することで、「連チャン払出数」の示唆(払出数示唆)が行われる。そして、この「払出数画像」の表示態様(払出数画像の大きさ)を利用して、「設定中の性能」を遊技者に示唆する。こうすると、「設定中の性能」を判別しようとする遊技者に対して、「払出数画像」の表示態様(払出数画像の大きさ)に注目させることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。また、本来であれば「払出数画像」は、当然ながら、「連チャン払出数」を示唆するためのものであるが、この「払出数画像」の表示態様(払出数画像の大きさ)を利用して、「連チャン払出数」とは異なる「設定中の性能」を示唆する。このため、遊技者に対して意外性を与えることができ、このことからも遊技興趣を高めることが可能となる。
F-4.設定中の性能の示唆(第4の形態) :
以上は、本来とは異なる大きさで「払出数画像」を表示することによって(すなわち、払出数画像の大きさで)「設定中の性能」を示唆することとしたが、これに限らず、本来とは異なる位置に払出数画像を表示することによって(すなわち、払出数画像の表示位置で)「設定中の性能」を示唆することとしてもよい。
例えば、通常であれば「払出数画像」は第1の表示領域(第1の表示位置)に表示するところ、「設定中の性能」が性能6である場合は、「払出数画像」を第1の表示領域(第1の表示位置)とは異なる第2の表示領域(第2の表示位置)に表示することとしてもよい。この「払出数画像」の表示位置は、「設定中の性能」が性能6であることを示唆するものである。
ここで、第1の表示領域(第1の表示位置)としては、演出表示装置41の表示画面の右上部を例示でき、第2の表示領域(第2の表示位置)としては、演出表示装置41の表示画面の左下部を例示できる。
尚、「設定中の性能」が性能6であっても、「払出数画像」を第2の表示領域(第2の表示位置)に表示しないことがあってもよい。例えば、「設定中の性能」が性能6以外であれば、2%の確率で「払出数画像」を第2の表示領域(第2の表示位置)に表示するところ、「設定中の性能」が性能6であれば、80%の確率(設定中の性能が性能6以外である場合よりも高い確率)で「払出数画像」を第2の表示領域(第2の表示位置)に表示することとしてもよい。
また、「払出数画像」を第2の表示領域(第2の表示位置)に表示する場合は、「連チャン期間」が開始されるに際して「払出数画像」を第2の表示領域(第2の表示位置)に表示することとしてもよいし、「連チャン期間」中に所定の条件が成立したら「払出数画像」を第2の表示領域(第2の表示位置)に表示することとしてもよい。例えば、「連チャン払出数」が所定の数(例えば、4000個)に到達したら(且つ、所定の抽選に当選したら)、「払出数画像」を第2の表示領域(第2の表示位置)に表示することとしてもよい。
また、「連チャン期間」中に所定の条件が成立した後は、所定の条件が成立する前よりも「払出数画像」が第2の表示領域(第2の表示位置)に表示され易くなることとしてもよい。例えば、「連チャン払出数」が所定の数(例えば、4000個)に到達する前は、40%の確率で「払出数画像」を第2の表示領域(第2の表示位置)に表示するところ、「連チャン払出数」が所定の数(例えば、4000個)に到達した後は、80%の確率(所定の条件が成立する前よりも高い確率)で「払出数画像」を第2の表示領域(第2の表示位置)に表示することとしてもよい。
以上のように本実施例のパチンコ機1(第4の形態)では、「払出数画像」を表示することで、「連チャン払出数」の示唆(払出数示唆)が行われる。そして、この「払出数画像」の表示態様(払出数画像の表示位置)を利用して、「設定中の性能」を遊技者に示唆する。こうすると、「設定中の性能」を判別しようとする遊技者に対して、「払出数画像」の表示態様(払出数画像の表示位置)に注目させることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。また、本来であれば「払出数画像」は、当然ながら、「連チャン払出数」を示唆するためのものであるが、この「払出数画像」の表示態様(払出数画像の表示位置)を利用して、「連チャン払出数」とは異なる「設定中の性能」を示唆する。このため、遊技者に対して意外性を与えることができ、このことからも遊技興趣を高めることが可能となる。
F-5.設定中の性能の示唆(第5の形態) :
以上は、本来とは異なる位置に「払出数画像」を表示することによって(すなわち、払出数画像の表示位置で)「設定中の性能」を示唆することとしたが、これに限らず、「払出数画像」が示す数を減算することで「設定中の性能」を示唆することとしてもよい。
例えば、本来であれば、図17(a)に示すように(上述したように)「払出数画像」が示す数は加算されていくところ、「設定中の性能」が性能6である場合は、図17(b)に示すように「払出数画像」が示す数が減算されることがあることとしてもよい。この「払出数画像」が示す数の減算は、「設定中の性能」が性能6であることを示唆するものである。
尚、「設定中の性能」が性能6であっても、「払出数画像」が示す数を減算しないことがあってもよい。例えば、「設定中の性能」が性能6以外であれば、0.1%の確率で「払出数画像」が示す数を減算するところ、「設定中の性能」が性能6であれば、1%の確率(設定中の性能が性能6以外である場合よりも高い確率)で「払出数画像」が示す数を減算することとしてもよい。
また、「連チャン期間」中に所定の条件が成立した後は、所定の条件が成立する前よりも「払出数画像」が示す数が減算され易くなることとしてもよい。例えば、「連チャン払出数」が所定の数(例えば、4000個)に到達する前は1%の確率で「払出数画像」が示す数を減算するところ、「連チャン払出数」が所定の数(例えば、4000個)に到達した後は2%の確率で「払出数画像」が示す数を減算することとしてもよい。
以上のように本実施例のパチンコ機1(第5の形態)では、「払出数画像」を表示することで、「連チャン払出数」の示唆(払出数示唆)が行われる。そして、この「払出数画像」の表示態様(払出数画像が示す数が減算されるか否か)を利用して、「設定中の性能」を遊技者に示唆する。こうすると、「設定中の性能」を判別しようとする遊技者に対して、「払出数画像」の表示態様(払出数画像が示す数が減算されるか否か)に注目させることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。また、本来であれば「払出数画像」は、当然ながら、「連チャン払出数」を示唆するためのものであるが、この「払出数画像」の表示態様(払出数画像が示す数が減算されるか否か)を利用して、「連チャン払出数」とは異なる「設定中の性能」を示唆する。このため、遊技者に対して意外性を与えることができ、このことからも遊技興趣を高めることが可能となる。また、「払出数画像」は、減算される筈のない「連チャン払出数」を示唆する画像であるところ、「払出数画像」が示す数字が減算されることがある。このことからも、遊技者に対して意外性を与えることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、別形態として、遊技者にとってより有利な性能が設定されている場合の方が、より大きな数が「払出数画像」が示す数から減算され易いこととしてもよい。例えば、1回の減算で「払出数画像」が示す数から「10(第1の数)」を減算する場合と、1回の減算で「払出数画像」が示す数から「20(第2の数)」を減算する場合とがあり、「性能1(第1の性能)」が設定されている場合の方が「性能2(第2の性能)」が設定されている場合よりも、「払出数画像」が示す数から「10(第1の数)」が減算され易く、逆に、「性能6(第2の性能)」が設定されている場合の方が「性能1(第1の性能)」が設定されている場合よりも、「払出数画像」が示す数から「20(第2の数)」が減算され易いこととしてもよい。
こうすると、より有利な性能が設定されていることを所望する遊技者に対して、より大きな数が「払出数画像」が示す数から減算されることを期待させることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
尚、主制御基板200のCPU201は、大入賞口28に遊技球が入球すると(所定の付与条件が成立すると)、遊技者に特典として遊技球を払い出す。従って、主制御基板200のCPU201は「特典付与手段」として捉えることができる。また、サブ制御基板220のCPU221は、「払出数画像」を表示することで、遊技者に付与される特典の内容である「連チャン払出数」を示唆する。従って、主制御基板200のCPU201は「特典示唆手段」として捉えることもできる。
G.変形例 :
次に変形例について説明する。
G-1.変形例1(リーチ演出態様の利用) :
上述した実施例では、「払出数の示唆態様(払出数画像の表示態様)」を利用して、「設定中の性能」を示唆することとした。これに限らず、その他の態様を利用して、「設定中の性能」を示唆することも可能である。
変形例1では、「リーチ演出の態様」を利用して、「設定中の性能」を示唆することとする。例えば、装飾図柄41a,41b,41cとして、本来であれば、アラビア数字の「1~9」を示す図柄(第1態様の装飾図柄)が表示されるところ、漢数字の「一~九」を示す図柄(第2態様の装飾図柄)も表示可能な構成とする。
そして、リーチ演出が開始される際に停止表示される2つの装飾図柄41a,41cとしては、遊技者にとってより有利な性能が設定されている場合の方が、漢数字の「一~九」を示す図柄(第2態様の装飾図柄)が停止表示され易い構成とする。例えば、「性能6(第2の性能)」が設定されている場合の方が「性能1(第1の性能)」が設定されている場合よりも、漢数字の「一~九」を示す図柄(第2態様の装飾図柄)が停止表示され易い構成とする。
より詳しくは、「性能1(第1の性能)」が設定されている場合(設定中の性能が性能1である場合)は、リーチ演出が行われる場合の2%の確率で2つの装飾図柄41a,41cが漢数字の「一~九」を示す図柄(第2態様の装飾図柄)で停止表示され、「性能6(第2の性能)」が設定されている場合(設定中の性能が性能6である場合)は、リーチ演出が行われる場合の10%の確率で2つの装飾図柄41a,41cが漢数字の「一~九」を示す図柄(第2態様の装飾図柄)で停止表示される構成とする。
また、別形態として、装飾図柄41a,41b,41cとして、本来であれば、特定の画像(例えば、特定のキャラクターを示す画像)が付されていない図柄(第1態様の装飾図柄)が表示されるところ、特定の画像が付された図柄(第2態様の装飾図柄)も表示可能な構成とする。
そして、リーチ演出が開始される際に停止表示される2つの装飾図柄41a,41cとしては、遊技者にとってより有利な性能が設定されている場合の方が、特定の画像が付された図柄(第2態様の装飾図柄)が停止表示され易い構成とする。例えば、「性能6(第2の性能)」が設定されている場合の方が「性能1(第1の性能)」が設定されている場合よりも、特定の画像が付された図柄(第2態様の装飾図柄)が停止表示され易い構成とする。
より詳しくは、「性能1(第1の性能)」が設定されている場合は、リーチ演出が行われる場合の2%の確率で2つの装飾図柄41a,41cが特定の画像が付された図柄(第2態様の装飾図柄)で停止表示され、「性能6(第2の性能)」が設定されている場合は、リーチ演出が行われる場合の10%の確率で2つの装飾図柄41a,41cが特定の画像が付された図柄(第2態様の装飾図柄)で停止表示される構成とする。
尚、上述した変形例1の構成は、「リーチ演出の際に停止表示される図柄の態様」を利用して「設定中の性能」を示唆する構成として捉えることもできる。また、上述した変形例1の構成は、サブ制御基板220のCPU221がリーチ演出を行う変動パターンを受信した場合に、「設定中の性能」に応じた当選率(例えば、性能1であれば2%、性能6であれば10%の当選率)の抽選を行い、該抽選に当選した場合に、漢数字の「一~九」を示す図柄(第2態様の装飾図柄)あるいは特定の画像が付された図柄(第2態様の装飾図柄)を停止表示することによって実現される。
以上のように変形例1では、「リーチ演出」の態様(リーチ演出の際に停止表示される図柄の態様)を利用して、「設定中の性能」を遊技者に示唆する。こうすると、「設定中の性能」を判別しようとする遊技者に対して、「リーチ演出」の態様に注目させることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。また、本来であれば「リーチ演出」は、「あと1つの装飾図柄が所定の図柄で表示されれば装飾図柄41a,41b,41cが特定の組み合わせ(ゾロ目)で表示されること」を示唆するためのものであるが、この「リーチ演出」の態様(リーチ演出の際に停止表示される図柄の態様)を利用して、「あと1つの装飾図柄が所定の図柄で表示されれば装飾図柄41a,41b,41cが特定の組み合わせ(ゾロ目)で表示されること」とは異なる「設定中の性能」を示唆する。このため、遊技者に対して意外性を与えることができ、このことからも遊技興趣を高めることが可能となる。
G-2.変形例2(変動表示態様の利用) :
変形例2では、「装飾図柄41a,41b,41cの変動表示の態様」を利用して、「設定中の性能」を示唆することとする。例えば、装飾図柄41a,41b,41cの変動表示は、本来であれば、演出表示装置41の表示画面の上部から下部に向けて(第1の方向に沿って)行われるところ、演出表示装置41の表示画面の下部から上部に向けて(第2の方向に沿って)行うことも可能である構成とする。
そして、装飾図柄41a,41b,41cの変動表示が行われるに際しては、遊技者にとってより有利な性能が設定されている場合の方が、演出表示装置41の表示画面の下部から上部に向けて(第2の方向に沿って)の変動表示が行われ易い構成とする。例えば、「性能6(第2の性能)」が設定されている場合の方が「性能1(第1の性能)」が設定されている場合よりも、演出表示装置41の表示画面の下部から上部に向けて(第2の方向に沿って)の変動表示が行われ易い構成とする。
より詳しくは、「性能1(第1の性能)」が設定されている場合は装飾図柄41a,41b,41cの変動表示が行われる場合の0.1%の確率で演出表示装置41の表示画面の下部から上部に向けて(第2の方向に沿って)の変動表示が行われ、「性能6(第2の性能)」が設定されている場合は装飾図柄41a,41b,41cの変動表示が行われる場合の1%の確率で演出表示装置41の表示画面の下部から上部に向けて(第2の方向に沿って)の変動表示が行われる構成とする。
尚、このような変形例2の構成は、「装飾図柄41a,41b,41cの変動表示方向」を利用して「設定中の性能」を示唆する構成として捉えることもできる。また、このような変形例2の構成は、サブ制御基板220のCPU221が変動パターンを受信した場合に、「設定中の性能」に応じた当選率(例えば、性能1であれば0.1%、性能6であれば1%の当選率)の抽選を行い、該抽選に当選した場合に、演出表示装置41の表示画面の下部から上部に向けて(第2の方向に沿って)装飾図柄41a,41b,41cの変動表示を行うことによって実現される。
以上のように変形例2では、装飾図柄41a,41b,41cの変動表示方向(変動表示態様)を利用して、「設定中の性能」を遊技者に示唆する。こうすると、「設定中の性能」を判別しようとする遊技者に対して、装飾図柄41a,41b,41cの変動表示方向に注目させることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。また、本来であれば、装飾図柄41a,41b,41cの変動表示の態様(変動表示態様)は、「装飾図柄41a,41b,41cが特定の組み合わせで表示される可能性」を示唆するためのものであるが、この変動表示態様を利用して、「装飾図柄41a,41b,41cが特定の組み合わせで表示される可能性」とは異なる「設定中の性能」を示唆する。このため、遊技者に対して意外性を与えることができ、このことからも遊技興趣を高めることが可能となる。
また、別形態として、装飾図柄41a,41b,41cの変動表示が開始されるに際しては、本来であれば、装飾図柄41a,41b,41cに同じタイミングで(第1の順序で)変動表示を開始させるところ、装飾図柄41a,41b,41cに別々のタイミングで変動表示を開始させることも可能である構成とする。
そして、装飾図柄41a,41b,41cの変動表示が行われるに際しては、遊技者にとってより有利な性能が設定されている場合の方が、装飾図柄41a,41b,41cの変動表示が別々のタイミングで開始され易い構成とする。例えば、「性能6(第2の性能)」が設定されている場合の方が「性能1(第1の性能)」が設定されている場合よりも、装飾図柄41a,41b,41cの変動表示が別々のタイミングで開始され易い構成とする。
より詳しくは、「性能1(第1の性能)」が設定されている場合は、装飾図柄41a,41b,41cの変動表示が行われる場合の0.1%の確率で装飾図柄41a,41b,41cの変動表示が同じタイミングで開始され、「性能6(第2の性能)」が設定されている場合は、装飾図柄41a,41b,41cの変動表示が行われる場合の1%の確率で装飾図柄41a,41b,41cの変動表示が別々のタイミングで開始される構成とする。
尚、このような変形例2の別形態の構成は、「装飾図柄41a,41b,41cの変動表示の開始順序」を利用して「設定中の性能」を示唆する構成として捉えることもできる。また、このような変形例2の別形態の構成は、サブ制御基板220のCPU221が変動パターンを受信した場合に、「設定中の性能」に応じた当選率(例えば、性能1であれば0.1%、性能6であれば1%の当選率)の抽選を行い、該抽選に当選した場合に装飾図柄41a,41b,41cの変動表示を別々のタイミングで開始することによって実現される。
以上のように変形例2の別形態では、装飾図柄41a,41b,41cの変動表示の開始順序(変動表示態様)を利用して、「設定中の性能」を遊技者に示唆する。こうすると、「設定中の性能」を判別しようとする遊技者に対して、装飾図柄41a,41b,41cの変動表示の開始順序に注目させることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。また、本来であれば、装飾図柄41a,41b,41cの変動表示の態様(変動表示態様)は、「装飾図柄41a,41b,41cが特定の組み合わせで表示される可能性」を示唆するためのものであるが、この変動表示態様を利用して、「装飾図柄41a,41b,41cが特定の組み合わせで表示される可能性」とは異なる「設定中の性能」を示唆する。このため、遊技者に対して意外性を与えることができ、このことからも遊技興趣を高めることが可能となる。
G-3.変形例3(特定図柄の停止表示頻度の利用) :
変形例3では、『装飾図柄41a,41b,41cとして停止表示される特定図柄(例えば、7を示す図柄)の停止表示頻度』を利用して、「設定中の性能」を示唆することとする。
例えば、遊技者にとってより有利な性能が設定されている場合の方が、装飾図柄41a,41b,41cの何れかとして特定図柄(例えば、7を示す図柄)が停止表示され易い構成とする。詳しくは、大当り判定で外れと判定されると(例えば、バラケ目が停止表示されるに際しては)、「性能1(第1の性能)」が設定されていれば、装飾図柄41a,41b,41cの何れかとして5%の確率で特定図柄(例えば、7を示す図柄)が停止表示され、「性能6(第2の性能)」が設定されていれば、装飾図柄41a,41b,41cの何れかとして15%の確率で特定図柄(例えば、7を示す図柄)が停止表示される構成とする。
尚、このような変形例3の構成は、サブ制御基板220のCPU221が変動パターン(バラケ目を停止表示させる変動パターン)を受信した場合に、「設定中の性能」に応じた当選率(例えば、性能1であれば5%、性能6であれば15%の当選率)の抽選を行い、該抽選に当選した場合に、装飾図柄41a,41b,41cの何れかとして特定図柄(例えば、7を示す図柄)を停止表示させることによって実現される。
以上のように変形例3では、「特定図柄(例えば、7を示す図柄)が表示される頻度(図柄表示頻度)」を利用して、「設定中の性能」を遊技者に示唆する。こうすると、「設定中の性能」を判別しようとする遊技者に対して、「特定図柄(例えば、7を示す図柄)が表示される頻度(図柄表示頻度)」に注目させることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。また、本来であれば「装飾図柄41a,41b,41cが特定の組み合わせ(ゾロ目)で表示されるか否か」に遊技者は注目するところ、それとは異なる「特定図柄(例えば、7を示す図柄)が表示される頻度(図柄表示頻度)」にも遊技者を注目させることができる。このため、遊技者に対して意外性を与えることができ、このことからも遊技興趣を高めることが可能となる。
G-4.変形例4(保留画像の表示態様の利用) :
変形例4では、「保留画像の表示態様」を利用して、「設定中の性能」を示唆することとする。以下では、「保留画像の表示態様」を利用した「設定中の性能」の示唆について説明するが、その準備として先ず、「当該用画像」および「保留画像」について説明する。
G-4-1.当該用画像 :
先ず、「当該用画像」について説明する。図18(a)に示すように、「当該用画像」は、野球ボールを示す画像(野球ボールを模した形状を有する画像)であり、特別図柄が変動表示中(装飾図柄41a,41b,41cの変動表示中)であることを示している。演出表示装置41の表示画面の表示領域のうち左下部の表示領域は、「当該用画像表示領域」として設定されており、「当該用画像」は、この「当該用画像表示領域」に表示される。詳しくは、図18(a)に示すように、表示画面の左下部には「領域規定画像R1」が表示されており、「領域規定画像R1」の内側の表示領域(あるいは、「当該用画像」を表示した場合に「領域規定画像R1」と重なる表示領域)が「当該用画像表示領域」として設定(規定)されている。この「当該用画像表示領域」の表示画面上(表示領域内)の位置(領域規定画像R1の表示位置)は固定されている。
「当該用画像」は特別図柄が変動表示中であることを示す画像である。従って、特別図柄の変動表示中は、図18(a)に示すように、「当該用画像表示領域」に「当該用画像」が表示されるものの、特別図柄が変動表示中でない場合は、図18(b)に示すように、「当該用画像表示領域」に「当該用画像」は表示されない。このため、遊技者に対して、「当該用画像」が表示されているか否かによって、特別図柄の変動表示中であるか否かを認識させることができる。
また、「当該用画像」は、複数種類の色彩で表示することが可能である。詳しくは、「当該用画像」は、白色、青色、緑色、赤色の何れかの色彩で表示されるものであり、この色彩によって「当該変動」における「大当り期待度」を示唆している。「当該変動」とは、実行中(進行中)の特別図柄の変動表示(装飾図柄41a,41b,41cの変動表示)であり、「大当り期待度」とは、特別図柄が大当り図柄で停止表示される可能性である。従って、「当該用画像」を複数種類の色彩で表示可能であることとすると、遊技者に対して、より「大当り期待度」の高い色彩で「当該用画像」が表示されることを期待させることができる。
「当該用画像」によって示唆される『「当該変動」における「大当り期待度」』は、図21(a)に示すように、「当該用画像」が赤色で表示される場合が最も高く、緑色で表示される場合→青色で表示される場合→白色で表示される場合の順に低くなる。
ここで、本実施例のパチンコ機1では、それぞれの特図保留についての事前判定結果を記憶している。このような特図保留についての事前判定結果は、当該特図保留に基づく特別図柄の変動表示(当該変動)が開始されると、「当該変動に対応する事前判定結果」として、別の記憶領域に移されて記憶される。このような「当該変動に対応する事前判定結果」を参照することによって、「当該変動」で大当り図柄が停止表示されるか否かを判断することができる。
そして、図21(a)に示す「当該変動」における「大当り期待度」は、次のような処理を行うことによって実現される。例えば、「当該変動」で大当り図柄が停止表示されると判断されたら、最も高い確率で「当該用画像」を赤色で表示することとし、2番目に高い確率で「当該用画像」を緑色で表示することとし、3番目に高い確率で「当該用画像」を青色で表示することとし、最も低い確率で「当該用画像」を白色で表示することとする。
これに対して、「当該変動」で大当り図柄が停止表示されない(外れ図柄が停止表示される)と判断されたら、最も高い確率で「当該用画像」を白色で表示することとし、2番目に高い確率で「当該用画像」を青色で表示することとし、3番目に高い確率で「当該用画像」を緑色で表示することとし、最も低い確率で「当該用画像」を赤色で表示することとする。
G-4-2.保留画像 :
次に、「保留画像」について説明する。図18に示すように、「保留画像」も、「当該用画像」と同様に、野球ボールを示す画像(野球ボールを模した形状を有する画像)である。もっとも、「保留画像」は「当該用画像」よりも小さな画像(小さな表示領域に表示される画像)である。
「保留画像」は、特図保留が記憶されていることを示す画像であり、換言すると、特図保留に基づく特別図柄の変動表示(装飾図柄41a,41b,41cの変動表示)が保留されていることを示す画像である。従って、「保留画像」を表示することによって、遊技者に対して、特図保留が記憶されていること(特図保留に基づく特別図柄の変動表示が保留されていること)を認識させることができる。
本実施例のパチンコ機1では前述したように、非電サポ状態の設定中は、第2始動口25への遊技球の入球頻度(第2特図保留が記憶される頻度)よりも第1始動口24への遊技球の入球頻度(第1特図保留が記憶される頻度)が高く、電サポ状態の設定中は、第1始動口24への遊技球の入球頻度(第1特図保留が記憶される頻度)よりも第2始動口25への遊技球の入球頻度(第2特図保留が記憶される頻度)が高い。従って、非電サポ状態中に表示される「保留画像」は、第1特図保留が記憶されていることを示しており、電サポ状態中に表示される「保留画像」は、第2特図保留が記憶されていることを示している。
演出表示装置41の表示画面の表示領域のうち「当該用画像表示領域」の右隣の領域は、「保留画像表示領域」として設定されており、「保留画像」は、この「保留画像表示領域」に表示される。詳しくは、図18に示すように、「領域規定画像R1」の右隣には「領域規定画像R2」が表示されており、「領域規定画像R2」の内側の表示領域(あるいは、「保留画像」を表示した場合に「領域規定画像R2」と重なる表示領域)が「保留画像表示領域」として設定(規定)されている。この「保留画像表示領域」の表示画面上(表示領域内)の位置(領域規定画像R2の表示位置)は固定されている。
尚、図18(a)に示す例では、「保留画像」が4個表示されており、これによって、第1特図保留または第2特図保留が4個記憶されていることが示されており、図18(b)に示す例では、「保留画像」が3個表示されており、これによって、第1特図保留または第2特図保留が3個記憶されていることが示されている。
ここで、「保留画像」は、サブ制御基板220のCPU221によって表示されるので、当然ながら、サブ制御基板220のCPU221は、特図保留の記憶状況、換言すると、主制御基板200側の第1特図保留記憶領域に第1特図保留が記憶されていること、および、主制御基板200側の第2特図保留記憶領域に第2特図保留が記憶されていることを認識している必要がある。このため、サブ制御基板220のCPU221のRAM223には、特図保留の記憶状況が反映(記憶)される「記憶状況反映領域」が設けられている。
図19は、「記憶状況反映領域」を概念的に示す説明図である。前述したように、主制御基板200のCPU201は、特図保留を記憶すると、事前判定結果コマンドをサブ制御基板220に向けて送信する。すなわち、主制御基板200のCPU201は、新たに記憶された特図保留に基づく変動表示(特別図柄の変動表示)が行われる前であっても、該特図保留に基づく変動表示が行われた場合に大当り図柄が停止表示されるか否か(大当り遊技が開始されるか否か)や、リーチ演出が行われるか否か等を判定する事前判定を行う。そして、このような事前判定の結果(事前判定結果)を示す事前判定結果コマンドをサブ制御基板220に向けて送信する。
サブ制御基板220のCPU221は、事前判定結果コマンドを受信すると、事前判定結果コマンドから事前判定結果を検出(抽出)し、検出した事前判定結果を「記憶状況反映領域」に記憶する。図19に示すように、「記憶状況反映領域」は、第1特図保留用の領域と第2特図保留用の領域とに分けられており、第1特図保留が記憶された場合は当該第1特図保留についての事前判定結果を第1特図保留用の領域に記憶し、第2特図保留が記憶された場合は当該第2特図保留用の領域に記憶する。この際、第1特図保留用の領域および第2特図保留用の領域のそれぞれでは、特図保留が記憶された順序(事前判定結果コマンドを受信した順序)が識別できるように(図中、1番目の領域→2番目の領域→3番目の領域→4番目の領域の順序で)事前判定結果が記憶される。
また、主制御基板200側では、特別図柄の変動表示が開始されるに際しては、当該変動表示の契機となった特図保留は消去される。詳しくは、第1特図保留に基づく変動表示が開始される場合は、当該第1特図保留(記憶されている第1特図保留のうち最先に記憶された第1特図保留)は消去され、第2特図保留に基づく変動表示が開始される場合は、当該第2特図保留(記憶されている第2特図保留のうち最先に記憶された第2特図保留)は消去される。そこで、サブ制御基板220側では、これらの消去(第1特図保留の消去、第2特図保留の消去)を「記憶状況反映領域」に反映させる。すなわち、第1特図保留に基づく変動表示が開始される場合は、第1特図保留用の領域に記憶された事前判定結果のうち最先に記憶された事前判定結果(1番目の領域に記憶された)を消去する。この際、第1特図保留用の領域の残りの事前判定結果(未だ消去されていない事前判定結果)は、1番目の領域側に1つずつ移動させる(シフトする)。また、第2特図保留に基づく変動表示が開始される場合は、第2特図保留用の領域に記憶された事前判定結果のうち最先に記憶された事前判定結果(1番目の領域に記憶された)を消去する。この際、第2特図保留用の領域の残りの事前判定結果(未だ消去されていない事前判定結果)は、1番目の領域側に1つずつ移動させる(シフトする)。
サブ制御基板220側では、以上のような態様で事前判定結果の記憶および消去を行うので、「記憶状況反映領域」の第1特図保留用の領域には、記憶されている第1特図保留に対応する事前判定結果が、第1特図保留が消化(消去)される順序(第1特図の変動表示が行われる順序)で記憶されることとなる。また、当然ながら、「記憶状況反映領域」の第1特図保留用の領域には、記憶されている第1特図保留と同数の事前判定結果が記憶されることとなる。尚、図19では、「記憶状況反映領域」の第1特図保留用の領域には、事前判定結果が2個記憶されている様子が例示されている。
これに対して、「記憶状況反映領域」の第2特図保留用の領域には、記憶されている第2特図保留に対応する事前判定結果が、第2特図保留が消化(消去)される順序(第2特図の変動表示が行われる順序)で記憶されることとなる。また、当然ながら、「記憶状況反映領域」の第2特図保留用の領域には、記憶されている第2特図保留と同数の事前判定結果が記憶されることとなる。尚、図19では、「記憶状況反映領域」の第2特図保留用の領域には、事前判定結果が記憶されていない様子が例示されている。
サブ制御基板220のCPU221は、「保留画像表示領域」に「保留画像」を表示するに際して、上述した「記憶状況反映領域」の内容を参照する。詳しくは、非電サポ状態の設定中は、図20(a)に示すように、「記憶状況反映領域」の第1特図保留用の領域に記憶されている事前判定結果に対応させて「保留画像」を表示する。すなわち、第1特図保留用の領域の各領域(1~4番目の領域)は、「保留画像」の表示位置に対応しており、1番目の領域に記憶されている事前判定結果に対応する「保留画像」は、「保留画像表示領域」の最も左の位置に表示され、2番目の領域に記憶されている事前判定結果に対応する「保留画像」は、「保留画像表示領域」の左から2番目の位置に表示され、3番目の領域に記憶されている事前判定結果に対応する「保留画像」は、「保留画像表示領域」の左から3番目の位置に表示され、4番目の領域に記憶されている事前判定結果に対応する「保留画像」は、「保留画像表示領域」の左から4番目(最も右)の位置に表示される。尚、図20(a)では、2個の(1番目の領域および2番目の領域に)事前判定結果が記憶されていることから、「保留画像表示領域」の最も左の位置と左から2番目の位置に(合計2個の)「保留画像」が表示されている様子が例示されている。
これに対して、電サポ状態の設定中は、図20(b)に示すように、「記憶状況反映領域」の第2特図保留用の領域に記憶されている事前判定結果に対応させて「保留画像」を表示する。すなわち、第2特図保留用の領域の各領域(1~4番目の領域)は、「保留画像」の表示位置に対応しており、1番目の領域に記憶されている事前判定結果に対応する「保留画像」は、「保留画像表示領域」の最も左の位置に表示され、2番目の領域に記憶されている事前判定結果に対応する「保留画像」は、「保留画像表示領域」の左から2番目の位置に表示され、3番目の領域に記憶されている事前判定結果に対応する「保留画像」は、「保留画像表示領域」の左から3番目の位置に表示され、4番目の領域に記憶されている事前判定結果に対応する「保留画像」は、「保留画像表示領域」の左から4番目(最も右)の位置に表示される。尚、図20(b)では、4個の(1~4番目の領域に)事前判定結果が記憶されていることから、「保留画像表示領域」の最も左の位置、左から2番目の位置、3番目の位置、4番目の位置に(合計4個の)「保留画像」が表示されている様子が例示されている。
本実施例のパチンコ機1では、以上のような態様で「保留画像」の表示を行うので、非電サポ状態の設定中は、第1特図保留が記憶されていることや、第1特図保留の記憶数を遊技者に認識させることができ、電サポ状態の設定中は、第2特図保留が記憶されていることや、第2特図保留の記憶数を遊技者に認識させることができる。
また、「保留画像」は、複数種類の色彩で表示することが可能である。詳しくは、「保留画像」も、「当該用画像」と同様に、白色、青色、緑色、赤色の何れかの色彩で表示されるものであり、この色彩によって「保留変動」における「大当り期待度」を示唆している。「保留変動」とは、『記憶中の特図保留に基づく(保留されている)特別図柄の変動表示(装飾図柄41a,41b,41cの変動表示)』である。従って、このように「保留画像」を複数種類の色彩で表示可能であることとすると、遊技者に対して、より「大当り期待度」の高い色彩で「保留画像」が表示されることを期待させることができる。
「保留画像」によって示唆される『「保留変動」における「大当り期待度」』は、図21(b)に示すように、「保留画像」が赤色で表示される場合が最も高く、緑色で表示される場合→青色で表示される場合→白色で表示される場合の順に低くなる。
ここで、本実施例のパチンコ機1では、図20を用いて前述したように、それぞれの特図保留についての事前判定結果を記憶している。このような事前判定結果を参照することによって、事前判定の対象となった特図保留に対応する「保留変動」で大当り図柄が停止表示されるか否かを判断することができる。
そして、図21(b)に示す『「保留変動」における「大当り期待度」』は、次のような処理を行うことによって実現される。例えば、「保留変動」で大当り図柄が停止表示されると判断されたら、最も高い確率で「保留画像」を赤色で表示することとし、2番目に高い確率で「保留画像」を緑色で表示することとし、3番目に高い確率で「保留画像」を青色で表示することとし、最も低い確率で「保留画像」を白色で表示することとする。
これに対して、「保留変動」で大当り図柄が停止表示されない(外れ図柄が停止表示される)と判断されたら、最も高い確率で「保留画像」を赤色で表示することとし、2番目に高い確率で「保留画像」を緑色で表示することとし、3番目に高い確率で「保留画像」を青色で表示することとし、最も低い確率で「保留画像」を白色で表示することとする。
G-4-3.保留画像の表示態様の利用 :
変形例4では、上述したような「保留画像の表示態様」を利用して、「設定中の性能」を示唆することとする。例えば、遊技者にとってより有利な性能が設定されている場合の方が、「保留画像」が特定の色彩(例えば、黒色、上述した大当り期待度を示す色彩とは別の色彩)で表示され易い構成とする。詳しくは、「性能1(第1の性能)」が設定されていれば5%の確率で「保留画像」が特定の色彩で表示され、「性能6(第2の性能)」が設定されていれば15%の確率で「保留画像」が特定の色彩で表示される構成とする。
尚、このような変形例4の構成は、「保留画像の色彩」を利用して「設定中の性能」を示唆する構成として捉えることもできる。また、このような変形例4の構成は、サブ制御基板220のCPU221が事前判定結果コマンドを受信した場合に(保留画像を表示するに際して)、「設定中の性能」に応じた当選率(例えば、性能1であれば5%、性能6であれば15%の当選率)の抽選を行い、該抽選に当選した場合に、「保留画像」を特定の色彩で表示することによって実現される。
以上のように変形例4では、「保留画像」の色彩を利用して、「設定中の性能」を遊技者に示唆する。こうすると、「設定中の性能」を判別しようとする遊技者に対して、「保留画像」の色彩に注目させることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。また、本来であれば「保留画像」は、「第1特図保留または第2特図保留が記憶されていること」を示すためのものであるが、この「保留画像」の色彩を利用して、「第1特図保留または第2特図保留が記憶されていること」とは異なる「設定中の性能」を示唆する。このため、遊技者に対して意外性を与えることができ、このことからも遊技興趣を高めることが可能となる。
また、変形例4の別形態として、遊技者にとってより有利な性能が設定されている場合の方が、「保留画像」が特定の形状(例えば、サッカーボールを模した形状、上述した野球ボールを模した形状とは別の形状)で表示され易い構成とする。詳しくは、「性能1(第1の性能)」が設定されていれば、5%の確率で「保留画像」が特定の形状で表示され、「性能6(第2の性能)」が設定されていれば15%の確率で「保留画像」が特定の形状で表示される構成とする。
尚、このような変形例4の別形態は、「保留画像の形状」を利用して「設定中の性能」を示唆する構成として捉えることもできる。また、このような変形例4の別形態は、サブ制御基板220のCPU221が事前判定結果コマンドを受信した場合に(保留画像を表示するに際して)、「設定中の性能」に応じた当選率(例えば、性能1であれば5%、性能6であれば15%の当選率)の抽選を行い、該抽選に当選した場合に、「保留画像」を特定の色彩で表示することによって実現される
以上のように変形例4の別形態では、「保留画像」の形状を利用して、「設定中の性能」を遊技者に示唆する。こうすると、「設定中の性能」を判別しようとする遊技者に対して、「保留画像」の形状に注目させることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。また、本来であれば「保留画像」は、「第1特図保留または第2特図保留が記憶されていること」を示すためのものであるが、この「保留画像」の形状を利用して、「第1特図保留または第2特図保留が記憶されていること」とは異なる「設定中の性能」を示唆する。このため、遊技者に対して意外性を与えることができ、このことからも遊技興趣を高めることが可能となる。
また、変形例4の別形態として、表示中の「保留画像」を「保留画像表示領域」の外側に移動させて表示する「保留画像移動演出」を実行可能である構成とし、遊技者にとってより有利な性能が設定されている場合の方が「保留画像移動演出」が実行され易い構成とする。詳しくは、「性能1(第1の性能)」が設定されていれば、5%の確率で「保留画像移動演出」が行われ、「性能6(第2の性能)」が設定されていれば15%の確率で「保留画像移動演出」が行われる構成とする。
こうすると、「設定中の性能」を判別しようとする遊技者に対して、「保留画像」に注目させることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。また、本来であれば表示位置が固定されている「保留画像」が「保留画像表示領域」の外側に移動して表示されることがあるので、遊技者に対して意外性を与えることができ、このことからも遊技興趣を高めることが可能となる。
また、変形例4の別形態として、「保留画像」の並び(特定の保留画像の表示位置)を利用して、「設定中の性能」を示唆することとしてもよい。例えば、「性能1」が設定されていれば、最も左に表示される「保留画像」が特定の形状(例えば、サッカーボールを模した形状、上述した野球ボールを模した形状とは別の形状)で表示され易く、「性能2」が設定されていれば、左から2番目の位置に表示される「保留画像」が特定の形状で表示され易く、「性能3」が設定されていれば、左から3番目の位置に表示される「保留画像」が特定の形状で表示され易く、「性能4」が設定されていれば、左から4番目の位置に表示される「保留画像」が特定の形状で表示され易いこととしてもよい。
また、「性能5」が設定されていれば、左から1~3番目の位置に表示される「保留画像」が特定の形状で表示され易く、「性能6」が設定されていれば、全ての「保留画像」が特定の形状で表示され易いこととしてもよい。
より詳しくは、「保留画像」の表示数が4個になる際に(例えば、非電サポ状態中に第1特図保留数が4個になる際に)、特定の形状の「保留画像」を表示するか否かを抽選する。そして、この抽選に当選すると、「設定中の性能」に対応する位置(上述した位置)の「保留画像」を特定の形状で表示する。尚、この抽選では、「設定中の性能」に対応する確率で当選することとしてもよい。例えば、「性能1」が設定されていれば1%の確率で当選し、「性能2」が設定されていれば2%の確率、「性能3」が設定されていれば3%の確率、「性能4」が設定されていれば4%の確率、「性能5」が設定されていれば5%の確率、「性能6」が設定されていれば6%の確率で当選することとしてもよい。
以上のように変形例4の別形態では、「保留画像」の並び(特定の保留画像の表示位置)を利用して、「設定中の性能」を遊技者に示唆する。こうすると、「設定中の性能」を判別しようとする遊技者に対して、「保留画像」の並びに注目させることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。また、本来であれば「保留画像」は、「第1特図保留または第2特図保留が記憶されていること」を示すためのものであるが、この「保留画像」の並びを利用して、「第1特図保留または第2特図保留が記憶されていること」とは異なる「設定中の性能」を示唆する。このため、遊技者に対して意外性を与えることができ、このことからも遊技興趣を高めることが可能となる。
G-5.変形例5(当該用画像の表示態様の利用) :
変形例5では、変形例4で説明した「当該用画像の表示態様」を利用して、「設定中の性能」を示唆することとする。例えば、遊技者にとってより有利な性能が設定されている場合の方が、「当該用画像」が特定の色彩(例えば、黒色、上述した大当り期待度を示す色彩とは別の色彩)で表示され易い構成とする。詳しくは、「性能1(第1の性能)」が設定されていれば5%の確率で「当該用画像」が特定の色彩で表示され、「性能6(第2の性能)」が設定されていれば15%の確率で「当該用画像」が特定の色彩で表示される構成とする。
尚、このような変形例5の構成は、「当該用画像の色彩」を利用して「設定中の性能」を示唆する構成として捉えることもできる。また、このような変形例5の構成は、サブ制御基板220のCPU221が事前判定結果コマンドを受信した場合に(当該用画像を表示するに際して)、「設定中の性能」に応じた当選率(例えば、性能1であれば5%、性能6であれば15%の当選率)の抽選を行い、該抽選に当選した場合に、「当該用画像」を特定の色彩で表示することによって実現される。
以上のように変形例5では、「当該用画像」の色彩を利用して、「設定中の性能」を遊技者に示唆する。こうすると、「設定中の性能」を判別しようとする遊技者に対して、「当該用画像」の色彩に注目させることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。また、本来であれば「当該用画像」は、「装飾図柄41a,41b,41cの変動表示中であること」を示すためのものであるが、この「当該用画像」の色彩を利用して、「装飾図柄41a,41b,41cの変動表示中であること」とは異なる「設定中の性能」を示唆する。このため、遊技者に対して意外性を与えることができ、このことからも遊技興趣を高めることが可能となる。
また、変形例5の別形態として、遊技者にとってより有利な性能が設定されている場合の方が、「当該用画像」が特定の形状(例えば、サッカーボールを模した形状、上述した野球ボールを模した形状とは別の形状)で表示され易い構成とする。詳しくは、「性能1(第1の性能)」が設定されていれば、5%の確率で「当該用画像」が特定の形状で表示され、「性能6(第2の性能)」が設定されていれば15%の確率で「当該用画像」が特定の形状で表示される構成とする。
尚、このような変形例5の別形態は、「当該用画像の形状」を利用して「設定中の性能」を示唆する構成として捉えることもできる。また、このような変形例5の別形態は、サブ制御基板220のCPU221が変動パターン指定コマンドを受信した場合に(特別図柄の変動表示を開始するに際して)、「設定中の性能」に応じた当選率(例えば、性能1であれば5%、性能6であれば15%の当選率)の抽選を行い、該抽選に当選した場合に、「当該用画像」を特定の色彩で表示することによって実現される
以上のように変形例5の別形態では、「当該用画像」の形状を利用して、「設定中の性能」を遊技者に示唆する。こうすると、「設定中の性能」を判別しようとする遊技者に対して、「当該用画像」の形状に注目させることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。また、本来であれば「当該用画像」は、「装飾図柄41a,41b,41cの変動表示中であること」を示すためのものであるが、この「当該用画像」の形状を利用して、「装飾図柄41a,41b,41cの変動表示中であること」とは異なる「設定中の性能」を示唆する。このため、遊技者に対して意外性を与えることができ、このことからも遊技興趣を高めることが可能となる。
さらに、変形例5の別形態として、表示中の「当該用画像」を「当該用画像表示領域」の外側に移動させて表示する「当該用画像移動演出」を実行可能である構成とし、遊技者にとってより有利な性能が設定されている場合の方が「当該用画像移動演出」が実行され易い構成とする。詳しくは、「性能1(第1の性能)」が設定されていれば、5%の確率で「当該用画像移動演出」が行われ、「性能6(第2の性能)」が設定されていれば15%の確率で「当該用画像移動演出」が行われる構成とする。
こうすると、「設定中の性能」を判別しようとする遊技者に対して、「当該用画像」に注目させることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。また、本来であれば表示位置が固定されている「当該用画像」が「当該用画像表示領域」の外側に移動して表示されることがあるので、遊技者に対して意外性を与えることができ、このことからも遊技興趣を高めることが可能となる。
G-6.変形例6(示唆タイミング) :
上述したような「設定中の性能」の示唆は、第1の期間よりも第2の期間の方が高い確率で行われる構成としてもよい。
例えば、上述した変形例1~変形例5における「設定中の性能」の示唆は、電サポ状態が設定された期間(第1の期間)よりも非電サポ状態が設定された期間(第2の期間)の方が高い確率で行われることとしてもよい。変形例1を例に説明すると、「設定中の性能」が性能6である場合、電サポ状態であれば、リーチ演出が行われる場合の2%の確率で2つの装飾図柄41a,41cが漢数字の「一~九」を示す図柄(第2態様の装飾図柄)で停止表示され、非電サポ状態であれば、リーチ演出が行われる場合の10%の確率で2つの装飾図柄41a,41cが漢数字の「一~九」を示す図柄(第2態様の装飾図柄)で停止表示される構成としてもよい。
このような変形例6では、非電サポ状態は、遊技者にとって電サポ状態よりも不利な状態であるものの、電サポ状態よりも高い確率で「設定中の性能」が示唆される状態である。このため、遊技者にとって電サポ状態よりも不利な非電サポ状態であっても、「設定中の性能」を判別しようとする遊技者に対して、遊技を継続させ易くなる。
また、変形例6の別形態として、上述した変形例1~変形例5における「設定中の性能」の示唆は、図22に示すように、「連チャン期間」(あるいは電サポ状態が設定された期間)よりも、「連チャン期間」が終了してから(大当り遊技が行われないまま)50回の図柄変動遊技が行われるまで(所定の終了条件が成立するまで)の期間の方が高い確率で行われることとしてもよい。変形例1を例に説明すると、「設定中の性能」が性能6である場合、「連チャン期間」(あるいは電サポ状態が設定された期間)であれば、リーチ演出が行われる場合の2%の確率で2つの装飾図柄41a,41cが漢数字の「一~九」を示す図柄(第2態様の装飾図柄)で停止表示され、「連チャン期間」が終了してから50回の図柄変動遊技が行われるまでの期間であれば、リーチ演出が行われる場合の10%の確率で2つの装飾図柄41a,41cが漢数字の「一~九」を示す図柄(第2態様の装飾図柄)で停止表示される構成としてもよい。
以上のように変形例6の別形態では、「連チャン期間」(あるいは電サポ状態が設定された期間)よりも、「連チャン期間」が終了してから50回の図柄変動遊技が行われるまでの期間の方が「設定中の性能」の示唆が行われる可能性が高い。
ここで、遊技者の中には、「連チャン期間」が終了することを契機に、すなわち、遊技状態が電サポ状態から非電サポ状態に変更されることを契機に、遊技を終了する者も存在する。この点、変形例6の別形態では、「連チャン期間」が終了してからしばらくの期間(50回の図柄変動遊技が行われるまでの期間)、すなわち、遊技状態が電サポ状態から非電サポ状態に変更されてからしばらくの期間(50回の図柄変動遊技が行われるまでの期間)は、「設定中の性能」が示唆される可能性が高くなる。このため、「設定中の性能」を判別しようとする遊技者に対して、「連チャン期間」が終了した後も、すなわち、遊技状態が電サポ状態から非電サポ状態に変更された後も、遊技を継続させ易くなる。
G-7.変形例7(球貸ボタンの操作で性能示唆・その1) :
図3を用いて前述したように、パチンコ機1には、遊技球の貸し出しを行わせるための球貸ボタン241が設けられているところ、変形例7では、この球貸ボタン241が操作された際に、「設定中の性能」を示唆する音声(本明細書では「性能示唆音声」ともいう)を出力する。このような変形例7について、以下に詳しく説明する。
G-7-1.遊技球を貸し出す処理 :
図3を用いて前述したように、払出制御基板240には、上皿部7に設けられた球貸ボタン241や、パチンコ機1に並設されたカードユニット242、払出モーター243などが接続されている。
カードユニット242には、千円、五千円、一万円の紙幣を投入(挿入)することが可能である。カードユニット242の内部には、ICカードが収容されており、このICカードには、遊技者が投入した紙幣に相当する金額を記憶することが可能である(あるいは、ICカードには、個々のICカードを識別可能なIDが記憶されており、このIDに対応付けて、遊技者が投入した紙幣に相当する金額を所定のサーバー等に記憶することが可能である)。
払出制御基板240(払出制御基板240に搭載されたCPU)は、球貸ボタン241が操作されると、カードユニット242に向けて球貸ボタン操作コマンドを送信する。カードユニット242(カードユニット242に搭載されたCPU)は、球貸ボタン操作コマンドを受信すると、ICカードに対応して記憶されている金額(本明細書では「残額」ともいう)を検出する。そして、検出した「残額」が500円以上であれば、「残額」を500円分減算すると共に、払出制御基板240に向けて払出許可コマンドを送信する。払出制御基板240は、払出許可コマンドを受信すると、払出モーター243を駆動して125個(500円分)の遊技球を払い出す(貸し出す)。
このように「残額」が500円以上であれば、球貸ボタン241の操作が1回行われる毎に、「残額」が500円分減額され、125個の遊技球が払い出される(貸し出される)。
尚、『球貸ボタン241の操作が1回行われる毎に「残額」から減算される金額』や、『球貸ボタン241の操作が1回行われる毎に払い出される遊技球の数』は、遊技ホールの係員が所定の操作を行うことによって変更可能である。例えば、パチンコ機1の裏側(内部)に設けられた操作部(テンキーやスイッチなど)を操作したり、パチンコ機1外部から所定のコマンドを送信したりすることによって、『球貸ボタン241の操作が1回行われる毎に「残額」から減算される金額』を125円に変更(設定)したり、『球貸ボタン241の操作が1回行われる毎に払い出される遊技球の数』を500個に変更(設定)したりすることが可能である。当然ながら、これらの値は、払出制御基板240やカードユニット242の記憶部(例えば、フラッシュメモリ)に記憶されており、上述したような遊技球を貸し出す処理が行われる際に参照される。
また、球貸ボタン241の操作は「遊技者操作」として捉えることもでき、上述した『遊技球を貸し出す処理』は「特定処理」として捉えることもできる。また、上述した『遊技球を貸し出す処理(特定処理)』を行う払出制御基板240は「特定処理実行手段」として捉えることもできる。
G-7-2.性能示唆音声を出力する処理 :
変形例7では、上述したように球貸ボタン241の操作に基づいて、遊技球の払い出し(貸し出し)が行われた場合には、「設定中の性能」を示唆する「性能示唆音声」を出力可能である。
図23には、変形例7の「性能示唆音声」を出力するための性能示唆音声出力処理のフローチャートが示されている。この性能示唆音声出力処理は、サブ制御基板220のCPU221によって、タイマ割り込み処理として(例えば10m秒毎に)実行される。サブ制御基板220のCPU221は、性能示唆音声出力処理を開始すると先ず、球貸ボタン241の操作に対応して『遊技球を貸し出す処理』が行われたか否かを判断する(S1000)。
すなわち、球貸ボタン241の操作に対応する『遊技球を貸し出す処理』は、払出制御基板240によって行われるところ、払出制御基板240は『遊技球を貸し出す処理』を行った場合は、サブ制御基板220に向けて貸出完了コマンドを送信する。サブ制御基板220のCPU221は、この貸出完了コマンドを受信した場合に『遊技球を貸し出す処理』が行われたことを検出する。従って、サブ制御基板220のCPU221は、S1000の処理においては、貸出完了コマンドを受信したか否かを判断することによって、『遊技球を貸し出す処理』が行われたか否かを判断する。
その結果、『遊技球を貸し出す処理』が行われたと判断された場合は(S1000:yes)、先ず、「設定中の性能」を検出する(読み出す)(S1002)。そして、この「設定中の性能」に基づく確率で「性能示唆音声」を出力する(S1004)。尚、当然ながら、「性能示唆音声」の出力は、画像音声制御基板230、アンプ基板224、各種スピーカー6a,6b(図3参照)等を利用して行われる。
図24には、「設定中の性能」に対応する「性能示唆音声」の出力確率が示されている。図24に示すように、S1004の処理では(球貸ボタン241の操作に対応して『遊技球を貸し出す処理』が行われたタイミングでは)、「設定中の性能」が「性能1」である場合は5%の確率で「性能示唆音声」を出力し、「設定中の性能」が「性能2」である場合は10%の確率で「性能示唆音声」を出力し、「設定中の性能」が「性能3」である場合は15%の確率で「性能示唆音声」を出力する。また、「設定中の性能」が「性能4」である場合は20%の確率で「性能示唆音声」を出力し、「設定中の性能」が「性能5」である場合は25%の確率で「性能示唆音声」を出力し、「設定中の性能」が「性能6」である場合は30%の確率で「性能示唆音声」を出力する。
こうすると、球貸ボタン241の操作に対応して『遊技球を貸し出す処理』が行われた際は、「設定中の性能」が高いほど(遊技者に有利であるほど)高い確率で「性能示唆音声」が出力されることとなり、この結果、「設定中の性能」が示唆されることとなる。このような構成は、『遊技球を貸し出す処理』が行われた際の「性能示唆音声」の出力頻度が「設定中の性能」に対応している構成であると捉えることもできる。
以上のように変形例7では、球貸ボタン241の操作(遊技者操作)が行われることに基づいて、「設定中の性能」を示唆する「性能示唆音声」を出力可能である。このため、「設定中の性能」を判別しようとする遊技者に対して、球貸ボタン241の操作(遊技者操作)を行わせるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、変形例7では、球貸ボタン241の操作(遊技者操作)が行われることに基づいて『遊技球を貸し出す処理』が行われる。すなわち、遊技者は、『遊技球を貸し出す処理』を行わせるべく(遊技球の貸し出しを受けるべく)球貸ボタン241の操作(遊技者操作)を行う。このように球貸ボタン241の操作(遊技者操作)は『遊技球を貸し出す処理』を行わせるための操作であるところ、変形例7では、この操作に基づいて、「設定中の性能」を示唆する「性能示唆音声」が出力されることがある。このため、『遊技球を貸し出す処理』を行わせるべく(遊技球の貸し出しを受けるべく)球貸ボタン241の操作(遊技者操作)を行った遊技者に対して、意外性を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。また、「設定中の性能」を判別しようとする遊技者に対して、『遊技球を貸し出す処理』を行わせる(遊技球の貸し出しを受ける)ための球貸ボタン241の操作(遊技者操作)を行わせるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、変形例7では、『遊技球を貸し出す処理』が行われた際に、「設定中の性能」に基づく確率で「性能示唆音声」を出力する。換言すると、『遊技球を貸し出す処理』が行われた際の「性能示唆音声」の出力頻度は「設定中の性能」に対応している。このため、「設定中の性能」を判別しようとする遊技者に対して、『遊技球を貸し出す処理』を行わせるべく(遊技球の貸し出しを受けるべく)球貸ボタン241の操作(遊技者操作)を行った際の「性能示唆音声」の出力頻度に注目させるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、変形例7では、「設定中の性能」が高いほど(遊技者に有利であるほど)、『遊技球を貸し出す処理』が行われた際に高い確率で「性能示唆音声」が出力される。このため、「設定中の性能」がより高い(より遊技者に有利である)ことを期待する遊技者に対して、『遊技球を貸し出す処理』を行わせるべく(遊技球の貸し出しを受けるべく)球貸ボタン241の操作(遊技者操作)を行った際の「性能示唆音声」の出力頻度がより高くなることを期待させるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
尚、変形例7では、「設定中の性能」が「性能1」~「性能6」の何れの性能であっても、同一の種類の「性能示唆音声」を出力する。例えば、一定の音程の音声を0.5秒間だけ出力する。
G-8.変形例8(球貸ボタンの操作で性能示唆・その2) :
変形8でも、上述した変形例7と同様の『遊技球を貸し出す処理』を行うところ、「性能示唆音声」の出力態様が変形例7と異なる。すなわち、変形例8では、「性能示唆音声」として、第1音声、第2音声、第3音声、第4音声、第5音声、第6音声の6種類の音声を出力可能である。これらの6種類の「性能示唆音声」は、遊技者が互いに音声の違いを認識できればよく、これらの音声としては、例えば、互いに音程の異なる音声や、互いに音量の異なる音声が採用される。
図25には、変形例8の「性能示唆音声」を出力するための性能示唆音声出力処理のフローチャートが示されている。この性能示唆音声出力処理は、サブ制御基板220のCPU221によって、タイマ割り込み処理として(例えば10m秒毎に)実行される。サブ制御基板220のCPU221は、性能示唆音声出力処理を開始すると、変形例7と同様に、球貸ボタン241の操作に対応して『遊技球を貸し出す処理』が行われたか否かを判断する(S1100)。
その結果、『遊技球を貸し出す処理』が行われたと判断された場合は(S1100:yes)、先ず、「設定中の性能」を検出する(読み出す)(S1102)。そして、「設定中の性能」に基づく確率で、上述した6種類の「性能示唆音声」(第1音声~第6音声)の中から今回出力する「性能示唆音声」を選択する(S1104)。そして、選択した「性能示唆音声」を出力する(S1106)。
図26には、各「設定中の性能」に対応する「性能示唆音声」の選択確率(出力確率)が示されている。図26に示すように、S1104、S1106の処理では(球貸ボタン241の操作に対応して『遊技球を貸し出す処理』が行われたタイミングでは)、「設定中の性能」が「性能1」であれば、75%の確率で第1音声を出力(選択)し、その他の音声をそれぞれ5%の確率で出力(選択)する。また、「設定中の性能」が「性能2」であれば、75%の確率で第2音声を出力(選択)し、その他の音声をそれぞれ5%の確率で出力(選択)する。また、「設定中の性能」が「性能3」であれば、75%の確率で第3音声を出力(選択)し、その他の音声をそれぞれ5%の確率で出力(選択)する。また、「設定中の性能」が「性能4」であれば、75%の確率で第4音声を出力(選択)し、その他の音声をそれぞれ5%の確率で出力(選択)する。また、「設定中の性能」が「性能5」であれば、75%の確率で第5音声を出力(選択)し、その他の音声をそれぞれ5%の確率で出力(選択)する。また、「設定中の性能」が「性能6」であれば、75%の確率で第6音声を出力(選択)し、その他の音声をそれぞれ5%の確率で出力(選択)する。
こうすると、球貸ボタン241の操作に対応して『遊技球を貸し出す処理』が行われた際は、「設定中の性能」に対応する種類の「性能示唆音声」が高い確率で出力されることとなり、この結果、「設定中の性能」が示唆されることとなる。
以上のように変形例8では、球貸ボタン241の操作(遊技者操作)が行われることに基づいて、「設定中の性能」を示唆する「性能示唆音声」を出力可能である。このため、「設定中の性能」を判別しようとする遊技者に対して、球貸ボタン241の操作(遊技者操作)を行わせるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、変形例8では、球貸ボタン241の操作(遊技者操作)が行われることに基づいて『遊技球を貸し出す処理』が行われる。すなわち、遊技者は、『遊技球を貸し出す処理』を行わせるべく(遊技球の貸し出しを受けるべく)球貸ボタン241の操作(遊技者操作)を行う。このように球貸ボタン241の操作(遊技者操作)は『遊技球を貸し出す処理』を行わせるための操作であるところ、変形例8では、この操作に基づいて、「設定中の性能」を示唆する「性能示唆音声」を出力する。このため、『遊技球を貸し出す処理』を行わせるべく(遊技球の貸し出しを受けるべく)球貸ボタン241の操作(遊技者操作)を行った遊技者に対して、意外性を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。また、「設定中の性能」を判別しようとする遊技者に対して、『遊技球を貸し出す処理』を行わせる(遊技球の貸し出しを受ける)ための球貸ボタン241の操作(遊技者操作)を行わせるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、変形例8では、『遊技球を貸し出す処理』が行われた際に、「設定中の性能」に対応する種類の「性能示唆音声」を高い確率で出力する。このため、「設定中の性能」を判別しようとする遊技者に対して、『遊技球を貸し出す処理』を行わせるべく(遊技球の貸し出しを受けるべく)球貸ボタン241の操作(遊技者操作)を行った際に出力される「性能示唆音声」の種類に注目させるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。また、「設定中の性能」がより高い(より遊技者に有利である)ことを期待する遊技者に対して、『遊技球を貸し出す処理』を行わせるべく(遊技球の貸し出しを受けるべく)球貸ボタン241の操作(遊技者操作)を行った際に、より高い(遊技者により有利な)性能に対応する種類の「性能示唆音声」が出力されることを期待させるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
尚、変形例8においては、「設定中の性能」に対応する音声のみを出力可能であることとしてもよい。すなわち、図25のS1104、S1106の処理では(球貸ボタン241の操作に対応して『遊技球を貸し出す処理』が行われたタイミングでは)、「設定中の性能」が「性能1」である場合は第1音声のみを出力可能であり、「設定中の性能」が「性能2」である場合は第2音声のみを出力可能であり、「設定中の性能」が「性能3」である場合は第3音声のみを出力可能であり、「設定中の性能」が「性能4」である場合は第4音声のみを出力可能であり、「設定中の性能」が「性能5」である場合は第5音声のみを出力可能であり、「設定中の性能」が「性能6」である場合は第6音声のみを出力可能であることとしてもよい。
また、変形例8においては、『遊技球を貸し出す処理』が行われた際に、先ず、「性能示唆音声」を出力するか否かを決定する出力可否抽選を実行し、該出力可否抽選に当選した場合に、図26を用いて上述した確率で「性能示唆音声」を選択して出力することとしてもよい。また、この場合の出力可否抽選の当選確率は、「設定中の性能」に対応する確率であることとしてもよい。
G-9.変形例9(球貸ボタンの操作で性能示唆・その3) :
変形例9では、『遊技球を貸し出す処理』の実行回数(『遊技球を貸し出す処理』の契機となった球貸ボタン241の操作の回数)を計数する。そして、『遊技球を貸し出す処理』が行われた際に、『遊技球を貸し出す処理』の実行回数に応じた確率で、「設定中の性能」を示唆する「性能示唆音声」を出力する。
図27には、変形例9の「性能示唆音声」を出力するための性能示唆音声出力処理のフローチャートが示されている。この性能示唆音声出力処理は、サブ制御基板220のCPU221によって、タイマ割り込み処理として(例えば10m秒毎に)実行される。サブ制御基板220のCPU221は、性能示唆音声出力処理を開始すると、変形例8と同様に、球貸ボタン241の操作に対応して『遊技球を貸し出す処理』が行われたか否かを判断する(S1200)。
その結果、『遊技球を貸し出す処理』が行われたと判断された場合は(S1200:yes)、『遊技球を貸し出す処理』の実行回数を「1(1回分)」加算する(S1202)。すなわち、変形例9では、サブ制御基板220のRAM223に「実行回数記憶領域」が確保されており、この「実行回数記憶領域」には、『遊技球を貸し出す処理』の実行回数(『遊技球を貸し出す処理』の契機となった球貸ボタン241の操作の回数)が記憶されている。
S1202の処理では、今回新たに『遊技球を貸し出す処理』が行われたことに対応して、「実行回数記憶領域」に記憶された『遊技球を貸し出す処理』の実行回数を「1(1回分)」加算する。尚、この「実行回数記憶領域」に記憶された『遊技球を貸し出す処理』の実行回数は、大当り遊技が行われると「0(0回)」に更新(リセット)される。すなわち、「実行回数記憶領域」に記憶された『遊技球を貸し出す処理』の実行回数は、「前回に大当り遊技が行われてから(あるいはパチンコ機1に電源が投入されてから)次に大当り遊技が行われるまでの期間」における『遊技球を貸し出す処理』の実行回数である。
こうして『遊技球を貸し出す処理』の実行回数を「1(1回分)」加算したら(S1202)、「性能示唆音声」を出力するか否かを決定する出力可否抽選を実行する(S1204)。変形例9では、出力可否抽選に当選すると、「設定中の性能」を示唆する「性能示唆音声」を出力することとしており、この出力可否抽選の当選確率は、『遊技球を貸し出す処理』の実行回数に対応している。換言すると、変形例9では、『遊技球を貸し出す処理』の実行回数に基づく確率で、「設定中の性能」を示唆する「性能示唆音声」を出力する。
図28には、『遊技球を貸し出す処理』の実行回数毎の出力可否抽選の当選確率が示されている。図28に示すように、『遊技球を貸し出す処理』の実行回数が「1~10回」である場合は2%の確率で出力可否抽選に当選する(『遊技球を貸し出す処理』が行われた場合の2%の確率で「性能示唆音声」を出力する)。また、『遊技球を貸し出す処理』の実行回数が「11~20回」である場合は4%の確率で出力可否抽選に当選する(『遊技球を貸し出す処理』が行われた場合の4%の確率で「性能示唆音声」を出力する)。また、『遊技球を貸し出す処理』の実行回数が「21~30回」である場合は6%の確率で出力可否抽選に当選する(『遊技球を貸し出す処理』が行われた場合の6%の確率で「性能示唆音声」を出力する)。
また、『遊技球を貸し出す処理』の実行回数が「31~40回」である場合は8%の確率で出力可否抽選に当選する(『遊技球を貸し出す処理』が行われた場合の8%の確率で「性能示唆音声」を出力する)。また、『遊技球を貸し出す処理』の実行回数が「41~50回」である場合は10%の確率で出力可否抽選に当選する(『遊技球を貸し出す処理』が行われた場合の10%の確率で「性能示唆音声」を出力する)。また、『遊技球を貸し出す処理』の実行回数が「51回以上」である場合は20%の確率で出力可否抽選に当選する(『遊技球を貸し出す処理』が行われた場合の20%の確率で「性能示唆音声」を出力する)。
こうすると、球貸ボタン241の操作に対応して『遊技球を貸し出す処理』が行われた際は、『遊技球を貸し出す処理』の実行回数が多いほど、高い確率で「設定中の性能」を示唆する「性能示唆音声」が出力されることとなる。
S1204の処理では、「実行回数記憶領域」に記憶された『遊技球を貸し出す処理』の実行回数に対応する当選確率の出力可否抽選を行う。そして、出力可否抽選に当選した場合は(S1206:yes)、先ず、「設定中の性能」を検出する(読み出す)(S1208)。そして、「設定中の性能」に基づく確率で、変形例8と同様の6種類の「性能示唆音声」(第1音声~第6音声)の中から今回出力する「性能示唆音声」を選択する(S1210)。そして、選択した「性能示唆音声」を出力する(S1212)。
すなわち、S1210、S1212の処理では、変形例8のS1104、S1106の処理と同様に、「設定中の性能」が「性能1」であれば、75%の確率で第1音声を出力(選択)し、その他の音声をそれぞれ5%の確率で出力(選択)する。また、「設定中の性能」が「性能2」であれば、75%の確率で第2音声を出力(選択)し、その他の音声をそれぞれ5%の確率で出力(選択)する。また、「設定中の性能」が「性能3」であれば、75%の確率で第3音声を出力(選択)し、その他の音声をそれぞれ5%の確率で出力(選択)する。また、「設定中の性能」が「性能4」であれば、75%の確率で第4音声を出力(選択)し、その他の音声をそれぞれ5%の確率で出力(選択)する。また、「設定中の性能」が「性能5」であれば、75%の確率で第5音声を出力(選択)し、その他の音声をそれぞれ5%の確率で出力(選択)する。また、「設定中の性能」が「性能6」であれば、75%の確率で第6音声を出力(選択)し、その他の音声をそれぞれ5%の確率で出力(選択)する。
こうすると、出力可否抽選に当選した場合は、「設定中の性能」に対応する種類の「性能示唆音声」が高い確率で出力されることとなり、この結果、「設定中の性能」が示唆されることとなる。
以上のように変形例9では、球貸ボタン241の操作(遊技者操作)が行われることに基づいて出力可否抽選が行われ、出力可否抽選に当選すると、「設定中の性能」を示唆する「性能示唆音声」が出力される。このため、「設定中の性能」を判別しようとする遊技者に対して、球貸ボタン241の操作(遊技者操作)を行わせるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、変形例9では、球貸ボタン241の操作(遊技者操作)が行われることに基づいて『遊技球を貸し出す処理』が行われる。すなわち、遊技者は、『遊技球を貸し出す処理』を行わせるべく(遊技球の貸し出しを受けるべく)球貸ボタン241の操作(遊技者操作)を行う。このように球貸ボタン241の操作(遊技者操作)は『遊技球を貸し出す処理』を行わせるための操作であるところ、変形例9では、この操作に基づいて、「設定中の性能」を示唆する「性能示唆音声」を出力する。このため、『遊技球を貸し出す処理』を行わせるべく(遊技球の貸し出しを受けるべく)球貸ボタン241の操作(遊技者操作)を行った遊技者に対して、意外性を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。また、「設定中の性能」を判別しようとする遊技者に対して、『遊技球を貸し出す処理』を行わせる(遊技球の貸し出しを受ける)ための球貸ボタン241の操作(遊技者操作)を行わせるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、変形例9では、『遊技球を貸し出す処理』が行われた際に出力可否抽選が行われて、出力可否抽選に当選すると、「設定中の性能」に対応する種類の「性能示唆音声」を高い確率で出力する。このため、「設定中の性能」を判別しようとする遊技者に対して、『遊技球を貸し出す処理』を行わせるべく(遊技球の貸し出しを受けるべく)球貸ボタン241の操作(遊技者操作)を行った際に出力される「性能示唆音声」の種類に注目させるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。また、「設定中の性能」がより高い(より遊技者に有利である)ことを期待する遊技者に対して、『遊技球を貸し出す処理』を行わせるべく(遊技球の貸し出しを受けるべく)球貸ボタン241の操作(遊技者操作)を行った際に、より高い(遊技者により有利な)性能に対応する種類の「性能示唆音声」が出力されることを期待させるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、変形例9では、『遊技球を貸し出す処理』が行われた際に、『遊技球を貸し出す処理』の実行回数に応じた確率で、「設定中の性能」を示唆する「性能示唆音声」を出力する。このため、「性能示唆音声」が出力されることを期待する遊技者に対して、『遊技球を貸し出す処理』の実行回数に注目させるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、変形例9では、『遊技球を貸し出す処理』の実行回数が多いほど、高い確率で「設定中の性能」を示唆する「性能示唆音声」を出力する。このため、「性能示唆音声」が出力されることを期待する遊技者に対して、『遊技球を貸し出す処理』の実行回数が多くなることを期待させるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
尚、変形例9においては、『遊技球を貸し出す処理』の実行回数を遊技者に示唆する演出(本明細書では「実行回数示唆演出」ともいう)を実行可能であることとしてもよい。このような「実行回数示唆演出」としては、例えば、演出表示装置41の表示画面に『遊技球を貸し出す処理』の実行回数を示す画像を表示する演出を実行可能であることとしてもよい。
こうすると、「性能示唆音声」が出力されることを期待する遊技者に対して、出力可否抽選の当選確率が上昇するまでの残りの『遊技球を貸し出す処理』の実行回数を認識させることができ、遊技を継続する動機付けをすることができる。例えば、現在の『遊技球を貸し出す処理』の実行回数が「10回」であれば、あと「1回」だけ『遊技球を貸し出す処理』が実行されれば、出力可否抽選の当選確率が2%から4%に上昇することを認識させることができる。この結果、遊技興趣を高めることができると共に、当該パチンコ機1の稼働率を高めることが可能となる。
また、上述した「実行回数示唆演出」は、「設定中の性能」に基づく確率で実行されることとしてもよい。例えば、「設定中の性能」が「性能1」であれば、『遊技球を貸し出す処理』が行われた場合の5%の確率で実行し、「設定中の性能」が「性能2」であれば、『遊技球を貸し出す処理』が行われた場合の10%の確率で実行し、「設定中の性能」が「性能3」であれば、『遊技球を貸し出す処理』が行われた場合の15%の確率で実行し、「設定中の性能」が「性能4」であれば、『遊技球を貸し出す処理』が行われた場合の20%の確率で実行し、「設定中の性能」が「性能5」であれば、『遊技球を貸し出す処理』が行われた場合の25%の確率で実行し、「設定中の性能」が「性能6」であれば、『遊技球を貸し出す処理』が行われた場合の30%の確率で実行することとしてもよい。こうすると、「設定中の性能」を判別しようとする遊技者に対して、「実行回数示唆演出」の実行頻度に注目させるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、変形例9においては、「設定中の性能」に対応する音声のみを出力可能であることとしてもよい。すなわち、図27のS1210、S1212の処理では(出力可否抽選に当選すると)、「設定中の性能」が「性能1」である場合は第1音声のみを出力可能であり、「設定中の性能」が「性能2」である場合は第2音声のみを出力可能であり、「設定中の性能」が「性能3」である場合は第3音声のみを出力可能であり、「設定中の性能」が「性能4」である場合は第4音声のみを出力可能であり、「設定中の性能」が「性能5」である場合は第5音声のみを出力可能であり、「設定中の性能」が「性能6」である場合は第6音声のみを出力可能であることとしてもよい。
G-10.変形例10(球貸ボタンの操作で性能示唆・その4) :
変形例10では、前回の『遊技球を貸し出す処理(遊技球を貸し出す処理の契機となった球貸ボタン241の操作)』が行われてからの経過時間(本明細書では「貸出経過時間」ともいう)を計測する。そして、次に『遊技球を貸し出す処理』が行われた際に、「貸出経過時間」に応じた確率で、「設定中の性能」を示唆する「性能示唆音声」を出力する。
図29には、変形例10の「性能示唆音声」を出力するための性能示唆音声出力処理のフローチャートが示されている。この性能示唆音声出力処理は、サブ制御基板220のCPU221によって、タイマ割り込み処理として(例えば10m秒毎に)実行される。サブ制御基板220のCPU221は、性能示唆音声出力処理を開始すると、変形例9と同様に、球貸ボタン241の操作に対応して『遊技球を貸し出す処理』が行われたか否かを判断する(S1300)。
その結果、『遊技球を貸し出す処理』が行われたと判断された場合は(S1300:yes)、前回の『遊技球を貸し出す処理(遊技球を貸し出す処理の契機となった球貸ボタン241の操作)』が行われてからの経過時間(貸出経過時間)を検出する(S1302)。すなわち、サブ制御基板220のCPU221は、「貸出経過時間」を計測しているので、その「貸出経過時間」を検出する。
こうして「貸出経過時間」を検出したら(S1302)、「性能示唆音声」を出力するか否かを決定する出力可否抽選を実行する(S1304)。変形例10では、出力可否抽選に当選すると、「設定中の性能」を示唆する「性能示唆音声」を出力することとしており、この出力可否抽選の当選確率は「貸出経過時間」に対応している。換言すると、変形例10では、「貸出経過時間」に基づく確率で、「設定中の性能」を示唆する「性能示唆音声」を出力する。
図30には、「貸出経過時間」毎の出力可否抽選の当選確率が示されている。図30に示すように、「貸出経過時間」が「100秒未満」である場合は10%の確率で出力可否抽選に当選する(『遊技球を貸し出す処理』が行われた場合の10%の確率で「性能示唆音声」を出力する)。また、「貸出経過時間」が「100秒以上110秒未満」である場合は8%の確率で出力可否抽選に当選する(『遊技球を貸し出す処理』が行われた場合の8%の確率で「性能示唆音声」を出力する)。
また、「貸出経過時間」が「110秒以上120秒未満」である場合は6%の確率で出力可否抽選に当選する(『遊技球を貸し出す処理』が行われた場合の6%の確率で「性能示唆音声」を出力する)。また、「貸出経過時間」が「120秒以上130秒未満」である場合は4%の確率で出力可否抽選に当選する(『遊技球を貸し出す処理』が行われた場合の4%の確率で「性能示唆音声」を出力する)。また、「貸出経過時間」が「130秒以上」である場合は2%の確率で出力可否抽選に当選する(『遊技球を貸し出す処理』が行われた場合の2%の確率で「性能示唆音声」を出力する)。
こうすると、球貸ボタン241の操作に対応して『遊技球を貸し出す処理』が行われた際は、その前に『遊技球を貸し出す処理』が行われてからの経過時間(貸出経過時間)が短いほど、高い確率で「設定中の性能」を示唆する「性能示唆音声」が出力されることとなる。
S1304の処理では、今回の「貸出経過時間」に対応する当選確率の出力可否抽選を行う。そして、出力可否抽選に当選した場合は(S1306:yes)、先ず、「設定中の性能」を検出する(読み出す)(S1308)。そして、「設定中の性能」に基づく確率で、変形例8と同様の6種類の「性能示唆音声」(第1音声~第6音声)の中から今回出力する「性能示唆音声」を選択する(S1310)。そして、選択した「性能示唆音声」を出力する(S1312)。
すなわち、S1310、S1312の処理では、変形例8のS1104、S1106の処理と同様に、「設定中の性能」が「性能1」であれば、75%の確率で第1音声を出力(選択)し、その他の音声をそれぞれ5%の確率で出力(選択)する。また、「設定中の性能」が「性能2」であれば、75%の確率で第2音声を出力(選択)し、その他の音声をそれぞれ5%の確率で出力(選択)する。また、「設定中の性能」が「性能3」であれば、75%の確率で第3音声を出力(選択)し、その他の音声をそれぞれ5%の確率で出力(選択)する。また、「設定中の性能」が「性能4」であれば、75%の確率で第4音声を出力(選択)し、その他の音声をそれぞれ5%の確率で出力(選択)する。また、「設定中の性能」が「性能5」であれば、75%の確率で第5音声を出力(選択)し、その他の音声をそれぞれ5%の確率で出力(選択)する。また、「設定中の性能」が「性能6」であれば、75%の確率で第6音声を出力(選択)し、その他の音声をそれぞれ5%の確率で出力(選択)する。
こうすると、出力可否抽選に当選した場合は、「設定中の性能」に対応する種類の「性能示唆音声」が高い確率で出力されることとなり、この結果、「設定中の性能」が示唆されることとなる。
以上のように変形例10では、球貸ボタン241の操作(遊技者操作)が行われることに基づいて出力可否抽選が行われ、出力可否抽選に当選すると、「設定中の性能」を示唆する「性能示唆音声」が出力される。このため、「設定中の性能」を判別しようとする遊技者に対して、球貸ボタン241の操作(遊技者操作)を行わせるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、変形例10では、球貸ボタン241の操作(遊技者操作)が行われることに基づいて『遊技球を貸し出す処理』が行われる。すなわち、遊技者は、『遊技球を貸し出す処理』を行わせるべく(遊技球の貸し出しを受けるべく)球貸ボタン241の操作(遊技者操作)を行う。このように球貸ボタン241の操作(遊技者操作)は『遊技球を貸し出す処理』を行わせるための操作であるところ、変形例10では、この操作に基づいて、「設定中の性能」を示唆する「性能示唆音声」を出力する。このため、『遊技球を貸し出す処理』を行わせるべく(遊技球の貸し出しを受けるべく)球貸ボタン241の操作(遊技者操作)を行った遊技者に対して、意外性を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。また、「設定中の性能」を判別しようとする遊技者に対して、『遊技球を貸し出す処理』を行わせる(遊技球の貸し出しを受ける)ための球貸ボタン241の操作(遊技者操作)を行わせるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、変形例10では、『遊技球を貸し出す処理』が行われた際に出力可否抽選が行われて、出力可否抽選に当選すると、「設定中の性能」に対応する種類の「性能示唆音声」を高い確率で出力する。このため、「設定中の性能」を判別しようとする遊技者に対して、『遊技球を貸し出す処理』を行わせるべく(遊技球の貸し出しを受けるべく)球貸ボタン241の操作(遊技者操作)を行った際に、出力される「性能示唆音声」の種類に注目させるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。また、「設定中の性能」がより高い(より遊技者に有利である)ことを期待する遊技者に対して、『遊技球を貸し出す処理』を行わせるべく(遊技球の貸し出しを受けるべく)球貸ボタン241の操作(遊技者操作)を行った際に、より高い(遊技者により有利な)性能に対応する種類の「性能示唆音声」が出力されることを期待させるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、変形例10では、『遊技球を貸し出す処理』が行われた際に、その前に『遊技球を貸し出す処理』が行われてからの経過時間(貸出経過時間)に応じた確率で、「設定中の性能」を示唆する「性能示唆音声」を出力する。このため、「性能示唆音声」が出力されることを期待する遊技者に対して、「貸出経過時間」に注目させるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、変形例10では、「貸出経過時間」が短いほど、高い確率で「設定中の性能」を示唆する「性能示唆音声」を出力する。このため、「性能示唆音声」が出力されることを期待する遊技者に対して、「貸出経過時間」が短くなることを期待させるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
尚、変形例10においては、「貸出経過時間」を遊技者に示唆する演出(本明細書では「経過時間示唆演出」ともいう)を実行可能であることとしてもよい。このような「経過時間示唆演出」としては、例えば、演出表示装置41の表示画面に「貸出経過時間」を示す画像を表示する演出を実行可能であることとしてもよい。
こうすると、「性能示唆音声」が出力されることを期待する遊技者に対して、出力可否抽選の当選確率が下降するまでの残りの時間を認識させることができ、球貸ボタン241の操作(『遊技球を貸し出す処理』の契機となる操作)を早い段階で行わせるための動機付けをすることができる。例えば、現在の「貸出経過時間」が「90秒」であれば、その後10秒が経過する前に『遊技球を貸し出す処理』を実行させなければ、出力可否抽選の当選確率が10%から8%に下降することを認識させることができる。この結果、遊技興趣を高めることができることができると共に、短い間隔で球貸ボタン241の操作(『遊技球を貸し出す処理』の契機となる操作)を行わせることが可能となる。
また、上述した「経過時間示唆演出」は、「設定中の性能」に基づく確率で実行されることとしてもよい。例えば、「設定中の性能」が「性能1」であれば、『遊技球を貸し出す処理』が行われた場合の5%の確率で実行し、「設定中の性能」が「性能2」であれば、『遊技球を貸し出す処理』が行われた場合の10%の確率で実行し、「設定中の性能」が「性能3」であれば、『遊技球を貸し出す処理』が行われた場合の15%の確率で実行し、「設定中の性能」が「性能4」であれば、『遊技球を貸し出す処理』が行われた場合の20%の確率で実行し、「設定中の性能」が「性能5」であれば、『遊技球を貸し出す処理』が行われた場合の25%の確率で実行し、「設定中の性能」が「性能6」であれば、『遊技球を貸し出す処理』が行われた場合の30%の確率で実行することとしてもよい。こうすると、「設定中の性能」を判別しようとする遊技者に対して、「経過時間示唆演出」の実行頻度に注目させるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、変形例10においては、「設定中の性能」に対応する音声のみを出力可能であることとしてもよい。すなわち、図29のS1310、S1312の処理では(出力可否抽選に当選すると)、「設定中の性能」が「性能1」である場合は第1音声のみを出力可能であり、「設定中の性能」が「性能2」である場合は第2音声のみを出力可能であり、「設定中の性能」が「性能3」である場合は第3音声のみを出力可能であり、「設定中の性能」が「性能4」である場合は第4音声のみを出力可能であり、「設定中の性能」が「性能5」である場合は第5音声のみを出力可能であり、「設定中の性能」が「性能6」である場合は第6音声のみを出力可能であることとしてもよい。
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲を逸脱しない限り、各請求項の記載文言に限定されず、当業者がそれらから容易に置き換えられる範囲にも及び、かつ、当業者が通常有する知識に基づく改良を適宜付加することができる。
上述した実施例および変形例では、「設定中の性能」を種々の態様で示唆することとしたが、これに限らない。例えば、種々の演出で表示される画像(キャラクター画像や背景画像など)を利用して、「設定中の性能」を示唆することとしてもよい。より詳しくは、所定の条件が成立した場合に、「性能1」が設定されていれば5%の確率で特定のキャラクター画像を表示し、「性能6」が設定されていれば30%の確率で特定のキャラクター画像を表示することとしてもよい。
また、装飾図柄41a,41b,41cがバラケ目で停止表示される際の該バラケ目の表示態様で、「設定中の性能」を示唆することとしてもよい。例えば、「性能1」が設定されている場合は偶数だけの組み合わせのバラケ目が停止表示され易く、「性能6」が設定されている場合は奇数だけの組み合わせのバラケ目が停止表示され易いこととしてもよい。
また、遊技者に係る情報(例えば、パスワード、ID、氏名、遊技の履歴など)が入力されている場合に、サブ制御基板220のCPU221は、「設定中の性能」を示唆する、あるいは、遊技者に係る情報の入力がない場合よりも高い確率で「設定中の性能」を示唆することとしてもよい。この場合の「設定中の性能」の示唆としては、上述した実施例および変形例と同様の態様で行うこととしてもよい。こうすると、遊技者に係る情報を入力させ易くなる。また、この場合は、遊技者に係る情報(例えば、遊技の履歴)に応じた態様で「設定中の性能」を示唆することとしてもよい。例えば、所定の期間中に遊技を行った回数(所定の期間中の図柄変動遊技の回数)が多いほど、高い確率で「設定中の性能」を示唆することとしてもよい。こうすると、遊技者に対して、多くの遊技を行わせることができ、ひいては、パチンコ機1の稼動率を高めることが可能となる。
尚、この場合において、遊技者に係る情報の入力は、パチンコ機1に設けられた所定の操作部(テンキーや十字キーなど)を利用して行われる。サブ制御基板220のCPU221は、所定の操作部を介して遊技者に係る情報が入力されると、「遊技者に係る情報」をRAM223に記憶する。そして、所定の条件が成立した場合に、RAM223に「遊技者に係る情報」が記憶されていれば、「設定中の性能」を示唆する、あるいは、遊技者に係る情報の入力がない場合よりも高い確率で「設定中の性能」を示唆する。
また、変形例7~10においては、「性能示唆音声」が出力される確率は、『球貸ボタン241の操作が1回行われる毎に「残額」から減算される金額』基づく確率であることとしてもよい。例えば、『球貸ボタン241の操作が1回行われる毎に「残額」から減算される金額』が500円である場合の方が250円である場合よりも、高い確率で「性能示唆音声」が出力されることとしてもよい。
また、変形例7~10においては、「性能示唆音声」が出力される確率は、『球貸ボタン241の操作が1回行われる毎に払い出される遊技球の数』に基づく確率であることとしてもよい。例えば、『球貸ボタン241の操作が1回行われる毎に払い出される遊技球の数』が125個である場合の方が250個である場合よりも、高い確率で「性能示唆音声」が出力されることとしてもよい。
また、変形例7~10では、「遊技者操作」として「球貸ボタン241の操作」を採用し、「特定処理」として『遊技球を貸し出す処理』を採用したが、「遊技者操作」、「特定処理」としては、種々の構成を採用することが可能である。例えば、「遊技者操作」として「演出ボタン10aの操作」を採用し、「特定処理」として「演出ボタン10aの操作に対応して所定の演出(例えば、所定のキャラクター画像を表示する演出)を実行する処理」を採用することもできる。
また、上述した実施例においては、遊技ホールの島設備から供給される遊技球を払い出すことによって、遊技の結果としての利益(遊技価値)を遊技者に付与するパチンコ機1に本発明を適用した例を説明した。これに限らず、「遊技球の払い出し」とは異なる形態で遊技上の利益を付与するタイプの遊技機にも、本発明を適用することができる。例えば、各種入球口への遊技球の入球が発生することで、その入球に対応する利益の量(遊技価値の大きさ)を示すデータを記憶することによって、遊技上の利益(遊技価値)を遊技者に付与するタイプのパチンコ機にも本発明を適用することができ、この場合にも、上述した実施例と同様の効果を得ることができる。なお、遊技上の利益(遊技価値)をデータ化して遊技者に付与するタイプのパチンコ機としては、パチンコ機に内蔵された複数個の遊技球を循環させて使用する遊技機、具体的には、各種入球口あるいはアウト口を経て遊技盤の裏面に排出された遊技球を、再度、発射位置に戻して発射するように構成されたパチンコ機(いわゆる封入式遊技機)を例示できる。
<上述した実施例から抽出できる遊技機A1~A7>
上述した実施例のパチンコ機は、次のような遊技機A1~A7として捉えることができる。
<遊技機A1>
<概要>
遊技者操作が行われると、「設定中の性能」を示唆する音声である「性能示唆音声」を出力可能。
<請求項形式>
遊技盤に形成された遊技領域に向けて遊技球を発射することによって遊技を行う遊技機であって、
当該遊技機の性能として複数種類の性能を記憶する性能記憶手段と、
遊技ホールの係員による設定操作に基づいて、前記性能記憶手段が記憶している前記複数種類の性能の中から1つの性能を設定する性能設定手段と、
前記性能設定手段によって設定された前記性能に基づいて、遊技を進行させる遊技進行手段と、
を備え、
遊技者操作が行われることに基づいて、前記性能設定手段によって設定された性能を示唆する音声である性能示唆音声を出力可能である
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機では、遊技者操作が行われることに基づいて、『性能設定手段によって設定された性能(本明細書では「設定中の性能」ともいう)』を示唆する「性能示唆音声」を出力可能である。このため、「設定中の性能」を判別しようとする遊技者に対して、遊技者操作を行わせるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
<遊技機A2>
<概要>
遊技者操作が行われると、特定処理(例えば、遊技球を貸し出す処理など)が行われる。遊技者操作が行われた場合は、特定処理に加えて、「性能示唆音声」を出力する処理も実行可能。
<請求項形式>
遊技盤に形成された遊技領域に向けて遊技球を発射することによって遊技を行う遊技機であって、
当該遊技機の性能として複数種類の性能を記憶する性能記憶手段と、
遊技ホールの係員による設定操作に基づいて、前記性能記憶手段が記憶している前記複数種類の性能の中から1つの性能を設定する性能設定手段と、
前記性能設定手段によって設定された前記性能に基づいて、遊技を進行させる遊技進行手段と、
遊技者操作が行われることに基づいて特定処理を実行可能な特定処理実行手段と、
を備え、
遊技者操作が行われることに基づいては、前記特定処理に加えて、前記性能設定手段によって設定された性能を示唆する音声である性能示唆音声を出力する処理も実行可能である
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機では、遊技者操作が行われることに基づいて特定処理(例えば、遊技球を貸し出す処理など)が行われる。すなわち、遊技者は、特定処理を行わせるべく遊技者操作を行う。このように遊技者操作は特定処理を行わせるための操作であるところ、本遊技機では、この操作に基づいて、「設定中の性能」を示唆する「性能示唆音声」が出力されることがある。このため、特定処理を行わせるべく遊技者操作を行った遊技者に対して、意外性を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。また、「設定中の性能」を判別しようとする遊技者に対して、特定処理のための遊技者操作を行わせるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
<遊技機A3>
<概要>
特定処理は、遊技者に遊技球を貸し出す処理。
<請求項形式>
遊技機A2において、
前記特定処理は、遊技球を貸し出す処理である
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機では、遊技者操作が行われることに基づいて『遊技球を貸し出す処理』が行われる。すなわち、遊技者は、『遊技球を貸し出す処理』を行わせるべく(遊技球の貸し出しを受けるべく)遊技者操作を行う。このように遊技者操作は『遊技球を貸し出す処理』を行わせるための操作であるところ、本遊技機では、この操作に基づいて、「設定中の性能」を示唆する「性能示唆音声」が出力されることがある。このため、『遊技球を貸し出す処理』を行わせるべく(遊技球の貸し出しを受けるべく)遊技者操作を行った遊技者に対して、意外性を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。また、「設定中の性能」を判別しようとする遊技者に対して、『遊技球を貸し出す処理』を行わせる(遊技球の貸し出しを受ける)ための遊技者操作を行わせるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
<遊技機A4>
<概要>
特定処理の実行回数が第1回数である場合は第1確率で「性能示唆音声」を出力し、特定処理の実行回数が第2回数である場合は第2確率で「性能示唆音声」を出力。
<請求項形式>
遊技機A1乃至遊技機A3の何れか1つの遊技機であって、
前記特定処理の実行回数が第1回数である場合は第1確率で前記性能示唆音声を出力可能であり、
前記特定処理の実行回数が第2回数である場合は第2確率で前記性能示唆音声を出力可能である
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機では、特定処理の実行回数が第1回数である場合は第1確率で「性能示唆音声」を出力し、特定処理の実行回数が第2回数である場合は第2確率で「性能示唆音声」を出力する。このため、「性能示唆音声」が出力されることを期待する遊技者に対して、特定処理の実行回数に注目させるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
<遊技機A5>
<概要>
特定処理の実行回数を示唆する演出を実行可能。
<請求項形式>
遊技機A4において、
前記特定処理の実行回数を示唆する演出を実行可能である
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機では、特定処理の実行回数が第1回数である場合は第1確率で「性能示唆音声」を出力し、特定処理の実行回数が第2回数である場合は第2確率で「性能示唆音声」を出力するところ、特定処理の実行回数を示唆する演出を実行可能である。このため、「性能示唆音声」が出力されることを期待する遊技者に対して、特定処理の実行回数が第1回数または第2回数となるまでの残り回数を認識させることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
<遊技機A6>
<概要>
前回に特定処理が行われてからの経過時間が所定の時間未満である場合は第1確率で「性能示唆音声」を出力し、前回に特定処理が行われてからの所定の時間以上である場合は第2確率で「性能示唆音声」を出力。
<請求項形式>
遊技機A2または遊技機A3において、
前記特定処理が実行されてからの経過時間が所定の時間未満である場合は第1確率で前記性能示唆音声を出力可能であり、
前記特定処理が実行されてからの経過時間が所定の時間以上である場合は第2確率で前記性能示唆音声を出力可能である
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機では、前回に特定処理が行われてからの経過時間が所定の時間未満である場合は第1確率で「性能示唆音声」を出力し、前回に特定処理が行われてからの経過時間が所定の時間以上である場合は第2確率で「性能示唆音声」を出力する。このため、「性能示唆音声」が出力されることを期待する遊技者に対して、前回に特定処理が行われてからの経過時間に注目させるという斬新な遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
<遊技機A7>
<概要>
前回に特定処理が行われてからの経過時間を示唆する演出を実行可能。
<請求項形式>
遊技機A6において、
前記特定処理から実行されてからの経過時間を示唆する演出を実行可能である
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機では、前回に特定処理が行われてからの経過時間が所定の時間未満である場合は第1確率で「性能示唆音声」を出力し、前回に特定処理が行われてからの経過時間が所定の時間以上である場合は第2確率で「性能示唆音声」を出力するところ、前回に特定処理が行われてからの経過時間を示唆する演出を実行可能である。このため、「性能示唆音声」が出力されることを期待する遊技者に対して、前回に特定処理が行われてからの経過時間が所定の時間以上となるまでの残り時間を認識させることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
<上述した実施例から抽出できる遊技機B1~B9>
また、上述した実施例のパチンコ機は、次のような遊技機B1~B9として捉えることができる。
<遊技機B1>:「設定中の性能」示唆
遊技盤に形成された遊技領域に向けて遊技球を発射することによって遊技を行う遊技機であって、
当該遊技機の性能として複数種類を記憶する性能記憶手段と、
遊技ホールの係員による設定操作に基づいて、前記性能記憶手段が記憶している前記複数種類の性能の中から1つの性能を設定する性能設定手段と、
前記性能設定手段によって設定された前記性能に基づいて、遊技を進行させる遊技進行手段と、
を備え、
前記性能設定手段によって設定された前記性能を遊技者に示唆することが可能である
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機では、遊技ホールの係員による設定操作に基づいて当該遊技機の性能が設定され、この設定された性能(本明細書では「設定中の性能」ともいう)に基づいて遊技が進行される。すなわち、「設定中の性能」は、遊技者にとっては自己の遊技に影響するものである。このため、遊技者は、「設定中の性能」が何れの性能であるかを判別しようとする。この点、本遊技機では、「設定中の性能」を遊技者に示唆することが可能であることから、この示唆に注目させることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
<遊技機B2>:特典内容の示唆態様で「設定中の性能」示唆
遊技機B1において、
所定の付与条件が成立すると、遊技者に特典を付与する特典付与手段と、
遊技者に付与される前記特典の内容の示唆を行うことが可能な特典示唆手段と、
を備え、
遊技者に付与される前記特典の示唆が行われる際に、当該示唆の態様を利用して、前記性能設定手段によって設定された前記性能を遊技者に示唆する
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機では、遊技者に特典を付与するに際して、特典の内容の示唆(本明細書では「特典内容示唆」ともいう)が行われる。そして、この「特典内容示唆」の態様を利用して、「設定中の性能」を遊技者に示唆する。こうすると、「設定中の性能」を判別しようとする遊技者に対して、「特典内容示唆」の態様に注目させることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。また、本来であれば「特典内容示唆」は、当然ながら、特典の内容を示唆するためのものであるが、この「特典内容示唆」の態様を利用して、特典の内容とは異なる「設定中の性能」を示唆する。このため、遊技者に対して意外性を与えることができ、このことからも遊技興趣を高めることが可能となる。
<遊技機B3>:払出数示唆の態様で「設定中の性能」を示唆
遊技機B2において、
前記特典付与手段は、前記特典として遊技球を払い出すことが可能であり、
前記特典示唆手段は、前記特典として払い出される遊技球の数の示唆を行うことが可能であり、
前記特典として払い出される遊技球の数の示唆が行われる際に、当該示唆の態様を利用して、前記性能設定手段によって設定された前記性能を遊技者に示唆する
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機では、遊技者に遊技球を払い出すに際して、払い出される遊技球の数の示唆(本明細書では「払出数示唆」ともいう)が行われる。そして、この「払出数示唆」の態様を利用して、「設定中の性能」を遊技者に示唆する。こうすると、「設定中の性能」を判別しようとする遊技者に対して、「払出数示唆」の態様に注目させることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。また、本来であれば「払出数示唆」は、当然ながら、払い出される遊技球の数を示唆するためのものであるが、この「払出数示唆」の態様を利用して、払い出される遊技球の数とは異なる「設定中の性能」を示唆する。このため、遊技者に対して意外性を与えることができ、このことからも遊技興趣を高めることが可能となる。
<遊技機B4>:リーチ演出の態様で「設定中の性能」を示唆
遊技機B1において、
複数の装飾図柄を変動表示させる装飾図柄表示手段と、
前記複数の装飾図柄が特定の組み合わせで表示された場合に、可変入球口が入球可能状態となる特定遊技を実行可能な特定遊技実行手段と、
前記複数の装飾図柄のうち1つの装飾図柄を除いた装飾図柄を前記特定の組み合わせとなり得る態様で表示させて、該1つの装飾図柄を変動表示させるリーチ演出を実行可能なリーチ演出実行手段と、
を備え、
前記リーチ演出の態様を利用して、前記性能設定手段によって設定された前記性能を遊技者に示唆する
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機では、「リーチ演出」が行われるところ、この「リーチ演出」の態様を利用して、「設定中の性能」を遊技者に示唆する。こうすると、「設定中の性能」を判別しようとする遊技者に対して、「リーチ演出」の態様に注目させることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。また、本来であれば「リーチ演出」は、「あと1つの装飾図柄が所定の図柄で表示されれば複数の装飾図柄が特定の組み合わせで表示されること」を示唆するためのものであるが、この「リーチ演出」の態様を利用して、「あと1つの装飾図柄が所定の図柄で表示されれば複数の装飾図柄が特定の組み合わせで表示されること」とは異なる「設定中の性能」を示唆する。このため、遊技者に対して意外性を与えることができ、このことからも遊技興趣を高めることが可能となる。
<遊技機B5>:特定図柄の表示頻度で「設定中の性能」を示唆
遊技機B1において、
複数の装飾図柄を変動表示させる装飾図柄表示手段と、
前記複数の装飾図柄が特定の組み合わせで表示された場合に、可変入球口が入球可能状態となる特定遊技を実行可能な特定遊技実行手段と、
を備え、
前記複数の装飾図柄の一部または全部として特定図柄を表示可能であり、
前記複数の装飾図柄が表示される際に前記特定図柄が表示される頻度を利用して、前記性能設定手段によって設定された前記性能を遊技者に示唆する
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機では、装飾図柄として表示される特定図柄が表示される頻度(本明細書では「図柄表示頻度」ともいう)を利用して、「設定中の性能」を遊技者に示唆する。こうすると、「設定中の性能」を判別しようとする遊技者に対して、「図柄表示頻度」に注目させることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。また、本来であれば「複数の装飾図柄が特定の組み合わせで表示されるか否か」に遊技者は注目するところ、それとは異なる「図柄表示頻度」にも遊技者を注目させることができる。このため、遊技者に対して意外性を与えることができ、このことからも遊技興趣を高めることが可能となる。
<遊技機B6>:変動表示態様で「設定中の性能」を示唆
遊技機B1において、
複数の装飾図柄を変動表示させる装飾図柄表示手段と、
前記複数の装飾図柄が特定の組み合わせで表示された場合に、可変入球口が入球可能状態となる特定遊技を実行可能な特定遊技実行手段と、
を備え、
前記複数の装飾図柄の変動表示が行われる際に、当該変動表示の態様を利用して、前記性能設定手段によって設定された前記性能を遊技者に示唆する
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機では、複数の装飾図柄の変動表示の態様(本明細書では「変動表示態様」ともいう)を利用して、「設定中の性能」を遊技者に示唆する。こうすると、「設定中の性能」を判別しようとする遊技者に対して、「変動表示態様」に注目させることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。また、本来であれば「変動表示態様」は、「複数の装飾図柄が特定の組み合わせで表示される可能性」を示唆するためのものであるが、この「変動表示態様」を利用して、「複数の装飾図柄が特定の組み合わせで表示される可能性」とは異なる「設定中の性能」を示唆する。このため、遊技者に対して意外性を与えることができ、このことからも遊技興趣を高めることが可能となる。
<遊技機B7>:当該保留の表示態様で「設定中の性能」を示唆
遊技機B1において、
遊技球の検知に基づいて取得情報を取得する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された取得情報に基づいて、識別情報を変動表示させる識別情報表示手段と、
前記識別情報が特定態様で表示されることに基づいて、可変入球口が入球可能状態となる特定遊技を実行する特定遊技実行手段と、
を備え、
前記識別情報の変動表示中であることを示す当該用画像と、前記識別情報の変動表示が保留されている取得情報が前記取得情報記憶手段に記憶されていることを示す保留画像とを表示可能であり、
前記当該用画像の表示態様を利用して、前記性能設定手段によって設定された前記性能を遊技者に示唆する
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機では、「識別情報の変動表示中であることを示す当該用画像」と「識別情報の変動表示が保留されている取得情報が取得情報記憶手段に記憶されていることを示す保留画像」とを表示するところ、これらのうち「当該用画像」の表示態様を利用して、「設定中の性能」を遊技者に示唆する。こうすると、「設定中の性能」を判別しようとする遊技者に対して、「当該用画像」の表示態様に注目させることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。また、本来であれば「当該用画像」は、「識別情報の変動表示中であること」を示すためのものであるが、この「当該用画像」の表示態様を利用して、「識別情報の変動表示中であること」とは異なる「設定中の性能」を示唆する。このため、遊技者に対して意外性を与えることができ、このことからも遊技興趣を高めることが可能となる。
<遊技機B8>:保留画像の表示態様で「設定中の性能」を示唆
遊技機B1において、
遊技球の検知に基づいて取得情報を取得する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された取得情報に基づいて、識別情報を変動表示させる識別情報表示手段と、
前記識別情報が特定態様で表示されることに基づいて、可変入球口が入球可能状態となる特定遊技を実行する特定遊技実行手段と、
を備え、
前記識別情報の変動表示が保留されている取得情報が前記取得情報記憶手段に記憶されていることを示す保留画像を表示可能であり、
前記保留画像の表示態様を利用して、前記性能設定手段によって設定された前記性能を遊技者に示唆する
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機では、「識別情報の変動表示が保留されている取得情報が取得情報記憶手段に記憶されていることを示す保留画像」を表示するところ、この「保留画像」の表示態様を利用して、「設定中の性能」を遊技者に示唆する。こうすると、「設定中の性能」を判別しようとする遊技者に対して、「保留画像」の表示態様に注目させることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。また、本来であれば「保留画像」は、「識別情報の変動表示が保留されている取得情報が取得情報記憶手段に記憶されていること」を示すためのものであるが、この「保留画像」の表示態様を利用して、「識別情報の変動表示が保留されている取得情報が取得情報記憶手段に記憶されていること」とは異なる「設定中の性能」を示唆する。このため、遊技者に対して意外性を与えることができ、このことからも遊技興趣を高めることが可能となる。
<遊技機B9>:不利状態変化後に「設定中の性能」の示唆可能性大
遊技機B1乃至遊技機B8の何れか1つの遊技機において、
遊技状態として、不利状態と、前記不利状態よりも遊技者にとって有利な有利状態とを設定可能な状態設定手段を備え、
設定されている遊技状態が前記有利状態から前記不利状態に変更される場合は、当該有利状態が設定された期間よりも、当該不利状態が設定されてから所定の終了条件が成立するまでの期間の方が、前記性能設定手段によって設定された前記性能が遊技者に示唆される可能性が高い
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機では、遊技状態として「遊技者に不利な不利状態」と「遊技者に有利な有利状態」とを設定可能である。そして、遊技状態が「有利状態」から「不利状態」に変更される場合は、『有利状態が設定された期間』よりも、『不利状態が設定されてから所定の終了条件が成立するまでの期間(有利状態から不利状態に変更されてから所定の終了条件が成立するまでの期間)』の方が、「設定中の性能」が示唆される可能性が高い。
ここで、遊技者の中には、遊技状態が「有利状態」から「不利状態」に変更されることを契機に遊技を終了する者も存在する。この点、上述のように本遊技機では、「有利状態」から「不利状態」に変更されてからしばらくの期間は「設定中の性能」が示唆される可能性が高くなる。このため、「設定中の性能」を判別しようとする遊技者に対して、遊技状態が「有利状態」から「不利状態」に変更された後も遊技を継続させ易くなる。
本発明は、遊技ホールで用いられる遊技機に利用することができる。
1…パチンコ機(遊技機)、20…遊技盤、28…大入賞口(可変入球口)、41…演出表示装置、200…主制御基板、201…CPU(性能設定手段、遊技進行手段)、202…ROM(性能記憶手段)、203…RAM(取得情報記憶手段)、220…サブ制御基板、221…CPU、240…払出制御基板(特定処理実行手段)。

Claims (2)

  1. 遊技盤に形成された遊技領域に向けて遊技球を発射することによって遊技を行う遊技機であって、
    当該遊技機の性能として複数種類の性能を記憶する性能記憶手段と、
    遊技ホールの係員による設定操作に基づいて、前記性能記憶手段が記憶している前記複数種類の性能の中から1つの性能を設定する性能設定手段と、
    前記性能設定手段によって設定された前記性能に基づいて、遊技を進行させる遊技進行手段と、
    遊技者操作が行われることに基づいて特定処理を実行可能な特定処理実行手段と、
    を備え、
    遊技者操作が行われることに基づいては、前記特定処理に加えて、前記性能設定手段によって設定された性能を示唆する音声である性能示唆音声を出力する処理も実行可能であり、
    前記特定処理は、遊技球を貸し出す処理である
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 遊技盤に形成された遊技領域に向けて遊技球を発射することによって遊技を行う遊技機であって、
    当該遊技機の性能として複数種類の性能を記憶する性能記憶手段と、
    前記性能記憶手段が記憶している前記複数種類の性能の中から性能設定手段によって設定された1つの性能に基づいて大当り判定を行う大当り判定手段と、
    前記大当り判定の結果が大当りとなった場合に大当り遊技を実行する大当り遊技実行手段と、
    遊技者操作が行われることに基づいて特定処理を実行可能な特定処理実行手段と、
    を備え、
    遊技者操作が行われることに基づいては、前記特定処理に加えて、前記性能設定手段によって設定された性能を示唆する音声である性能示唆音声を出力する処理も実行可能であり、
    前記特定処理は、遊技球を貸し出す処理である
    ことを特徴とする遊技機
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