JP2019201611A - 細胞シートの剥離方法 - Google Patents

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昭二 西田
守 西谷
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守 西谷
憲志 杉山
Kenji Sugiyama
憲志 杉山
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Abstract

【課題】培養基板から剥離した細胞シートを、シート状態を維持したまま回収することができる細胞シートの剥離方法を提供する。【解決手段】培養基板の表面で培養された細胞シートの一端側から培養基板と細胞シートとの間にローラを挿入し、培養基板と、培養基板に対向して配置された回収基板との間にローラ及び細胞シートを挟み、培養基板と細胞シートとの間で、細胞シートの一端側から他端側にローラを移動させつつローラの移動方向に対して逆方向にローラを回転させることで、細胞シートを培養基板から剥離しつつ細胞シートの培養基板から剥離した部分を回収基板の表面に付着させる。【選択図】図1D

Description

開示の技術は、細胞シートの剥離方法に関する。
接着培養方式によって培養基板上に細胞を培養することにより形成される細胞シートを、培養基板から剥離する技術として、以下の技術が知られている。
例えば、特許文献1には、培養容器を構成するフィルムの、細胞の付着面に対向する面を細胞に接触させて細胞に圧力を加えることにより、細胞を培養容器から剥離する細胞剥離方法が記載されている。
特開2015−8667号公報
接着培養方式によって培養基板上に細胞を培養することにより形成される細胞シートは、例えば、再生医療製品に用いられている。
細胞シートを、培養基板から剥離する前処理として、酵素剤等の薬液による処理または培養基板の温度調整を行うことにより、培養基板と細胞との接着性をコントロールする手法が知られている。しかしながら、細胞シートは、非常に薄く、柔軟で、伸縮性を有するため、培養基板から剥離した細胞を、シート状態を維持したまま回収することは容易ではない。上記の特許文献1に記載の技術は、細胞を培養容器から選択的に剥離するものであり、剥離した細胞シートを、シート状態を維持したまま回収することを想定していない。
開示の技術は、培養基板から剥離した細胞シートを、シート状態を維持したまま回収することを目的とする。
開示の技術の係る細胞シートの剥離方法の第1の態様は、培養基板の表面で培養された細胞シートの一端側から培養基板と細胞シートとの間にローラを挿入し、培養基板と、培養基板に対向して配置された回収基板との間にローラ及び細胞シートを挟み、培養基板と細胞シートとの間で、細胞シートの一端側から他端側にローラを移動させつつローラの移動方向に対して逆方向にローラを回転させることで、細胞シートを培養基板から剥離しつつ細胞シートの培養基板から剥離した部分を回収基板の表面に付着させる、というものである。
この態様によれば、細胞シートの培養基板からの剥離と、細胞シートの培養基板から剥離した部分の回収基板への回収とが並列的且つ連続的に行われる。従って、培養基板から剥離した細胞シートを、シート状態を維持したまま回収することが可能となる。
開示の技術に係る細胞シートの剥離方法の第2の態様は、培養基板の表面で培養された細胞シートの表面にキャリアシートを貼り付け、細胞シートの一端側から培養基板と細胞シートとの間にローラを挿入し、培養基板と、培養基板に対向して配置された回収基板との間に、ローラ、細胞シート及びキャリアシートを挟み、培養基板と細胞シートとの間で、細胞シートの一端側から他端側にローラを移動させつつローラの移動方向に対して逆方向にローラを回転させることで、細胞シートを培養基板から剥離しつつ細胞シートの培養基板から剥離した部分を、キャリアシートを介して回収基板の表面に付着させる、というものである。
この態様によれば、上記第1の態様と同様の効果を得ることができる。更に、培養基板から剥離した細胞シートを、回収基板との間にキャリアシートを介在させた状態で回収基板に回収することができる。
開示の技術に係る細胞シートの剥離方法の第3の態様は、回収基板の表面にキャリアシートを貼り付け、培養基板の表面で培養された細胞シートの一端側から培養基板と細胞シートとの間にローラを挿入し、培養基板と回収基板との間に、ローラ、細胞シート及びキャリアシートを挟み、培養基板と細胞シートとの間で、細胞シートの一端側から他端側にローラを移動させつつローラの移動方向に対して逆方向にローラを回転させることで、細胞シートを培養基板から剥離しつつ細胞シートの培養基板から剥離した部分をキャリアシートの表面に付着させる、というものである。
この態様によれば、上記第1の態様と同様の効果を得ることができる。更に、培養基板から剥離した細胞シートを、回収基板との間にキャリアシートを介在させた状態で回収基板に回収することができる。
開示の技術に係る剥離方法の第1の態様において、回収基板の表面に設けられた吸引孔から細胞シートを吸引してもよい。これにより、細胞シートと回収基板との密着力を大きくすることができ、回収基板に回収された細胞シートの、回収基板からの剥離を抑制することができる。
開示の技術に係る剥離方法の第2及び第3の態様において、回収基板の表面に設けられた吸引孔からキャリアシートを吸引してもよい。これにより、キャリアシートと回収基板との密着力を大きくすることができる。
開示の技術に係る剥離方法の第1の態様において、細胞シートと回収基板間の密着力が、細胞シートとローラとの密着力よりも大きいことが好ましい。これにより、培養基板から剥離した細胞シートの回収基板への回収を、円滑に行うことが可能となる。
開示の技術に係る剥離方法の第2及び第3の態様において、細胞シートとキャリアシートとの密着力及びキャリアシートと回収基板との密着力が、細胞シートとローラとの密着力よりも大きいことが好ましい。これにより、培養基板から剥離した細胞シートの回収基板への回収を、円滑に行うことが可能となる。
開示の技術に係る剥離方法の第1乃至第3の態様において、ローラの周速度は、ローラの移動速度と同じであることが好ましい。これにより、細胞シートの培養基板からの剥離と、細胞シートの培養基板から剥離した部分の回収基板への回収とを、並列的且つ連続的に行う動作を更に安定させることができる。また、ローラの移動に伴う、細胞シートとローラとの摩擦を最小とすることができ、細胞シートの損傷を抑制する効果を促進することができる。
開示の技術に係る剥離方法の第1乃至第3の態様において、ローラの移動及び回転を、細胞シートの外側から開始させることが好ましい。これにより、培養基板と細胞シートとの間へのローラの挿入が容易となる。
開示の技術に係る剥離方法の第1乃至第3の態様において、ローラの表面は撥水性を有することが好ましい。これにより、ローラと細胞シートとの密着力を小さくすることができ、培養基板から剥離した細胞シートの回収基板への回収を、円滑に行うことが可能となる。
開示の技術によれば、培養基板から剥離した細胞シートを、シート状態を維持したまま回収することが可能となる。
培養基板の表面で培養された細胞シートを示す図である。 細胞シートの一端側から培養基板と細胞シートとの間にローラを挿入した状態を示す図である。 培養基板と回収基板との間にローラ及び細胞シートを挟んだ状態を示す図である。 培養基板と細胞シートとの間でローラを移動させつつローラを回転させることで、細胞シートを培養基板から剥離している途中の状態を示す図である。 細胞シートの培養基板からの剥離が完了する直前の状態を示す図である。 回収基板に回収された細胞シートを示す図である。 ローラの移動及び回転を細胞シートの外側から開始させる場合を示す図である。 培養基板と回収基板の上下を反転させて細胞シートの剥離を行う場合を示す図である。 吸引孔を有する回収基板に細胞シートを付着させる場合を示す図である。 培養基板の表面で培養された細胞シートの表面にキャリアシートを貼り付けた状態を示す図である。 細胞シートの一端側から培養基板と細胞シートとの間にローラを挿入した状態を示す図である。 培養基板と回収基板との間にローラ及び細胞シートを挟んだ状態を示す図である。 培養基板と細胞シートとの間でローラを移動させつつローラを回転させることで、細胞シートを培養基板から剥離している途中の状態を示す図である。 細胞シートの培養基板からの剥離が完了する直前の状態を示す図である。 培養基板から剥離された細胞シートが、回収基板との間にキャリアシートを介在させた状態で回収基板に回収された状態を示す図である。 吸引孔を有する回収基板にキャリアシートを付着させる場合を示す図である。 回収基板の表面にキャリアシートを貼り付けた状態を示す図である。 細胞シートの一端側から培養基板と細胞シートとの間にローラを挿入した状態を示す図である。 培養基板と回収基板との間にローラ、細胞シート及びキャリアシートを挟んだ状態を示す図である。 培養基板と細胞シートとの間でローラを移動させつつローラを回転させることで、細胞シートを培養基板から剥離している途中の状態を示す図である。 細胞シートの培養基板からの剥離が完了する直前の状態を示す図である。 培養基板から剥離された細胞シートが、回収基板との間にキャリアシートを介在させた状態で回収基板に回収された状態を示す図である。 吸引孔を有する回収基板にキャリアシートを付着させる場合を示す図である。
以下、本発明の実施形態の一例を、図面を参照しつつ説明する。なお、各図面において同一または等価な構成要素および部分には同一の参照符号を付与し、重複する説明は適宜省略する。
[第1の実施形態]
図1A〜図1Fは、開示の技術の第1の実施形態に係る細胞シート20の剥離方法の一例を示す図である。
図1Aに示すように、細胞シート20は、接着培養方式により培養基板10上に細胞を培養することにより形成される。培養基板10の材質、形状及び大きさは、特に限定されるものではなく、その表面に細胞を接着させた状態で培養することが可能なものであればよい。本実施形態に係る剥離方法によって細胞シート20を培養基板10から剥離する場合、培養基板10を平坦面上に固定しておくことが好ましい。また、本実施形態に係る剥離方法を実施する前に、酵素剤等を用いた薬液処理等の前処理を行って、細胞シート20と培養基板10との接着力を弱めておくことが好ましい。
本実施形態に係る剥離方法では、図1B〜図1Eに示すように、ローラ30が用いられる。ローラ30は、回転軸31の周りに回転可能であり、回転軸31の軸方向と直交する方向に移動可能である。ローラ30の形状の典型例は、円柱形とされるが、これに限定されるものではない。なお、回転軸31は、機械部品として実在する回転軸に限らず、仮想的な回転軸を含む概念である。ローラ30の材料として、例えば金属または樹脂を用いることが可能である。
第1の実施形態に係る剥離方法は、図1Bに示すように、培養基板10の表面で培養された細胞シート20の一端側から、培養基板10と細胞シート20との間にローラ30を挿入する第1のステップを含む。細胞シート20は、ローラ30が挿入される一端部を剥離開始部として培養基板10から剥離する。細胞シート20の培養基板10から剥離した部分が、ローラ30の表面を覆う。
第1の実施形態に係る剥離方法は、図1Cに示すように、培養基板10と、培養基板10に対向して配置された回収基板40との間に、ローラ30及び細胞シート20を挟む第2のステップを含む。これにより、細胞シート20の、ローラ30を覆う一端部が、回収基板40に接触する。回収基板40は、培養基板10から剥離した細胞シート20を回収するための基板である。
第1の実施形態に係る剥離方法は、図1D及び図1Eに示すように、培養基板10と細胞シート20との間で、細胞シート20の一端側から他端側にローラ30を移動させつつローラ30の移動方向に対して逆方向にローラ30を回転させることで、細胞シート20を、培養基板10から剥離しつつ、細胞シート20の培養基板10から剥離した部分を回収基板40の表面に付着させる第3のステップを含む。すなわち、ローラ30は、培養基板10と細胞シート20との間に挟まれた状態で、培養基板10の表面に沿って、細胞シート20の一端側から他端側に移動する。ローラ30の回転方向が、ローラ30の移動方向に対して逆方向であるとは、ローラ30の回転によってローラ30が培養基板10上を転がるとした場合、その転がりによるローラ30の運動方向が、ローラ30の移動方向と逆方向であることを意味する。
ローラ30を細胞シート20の一端側から他端側に移動させることで、細胞シート20の剥離位置が、剥離開始部となる一端部から他端部に向けて移動する。また、培養基板10と回収基板40との間にローラ30及び細胞シート20を挟み、且つ培養基板10と細胞シート20との間にローラ30を挟んだ状態で、ローラ30を培養基板10の表面に沿って移動させることで、細胞シート20の、培養基板10から剥離した部分は、ローラ30によって持ち上げられ、ローラ30と回収基板40との間に挟まれる。これにより、細胞シート20の、培養基板10から剥離した部分には、当該部分を回収基板40に押し付ける押圧力が作用する。これにより、細胞シート20の、培養基板10から剥離した部分が回収基板40に付着し、回収基板40に回収される。この第3のステップによれば、細胞シート20の培養基板10からの剥離と、細胞シート20の培養基板10から剥離した部分の回収基板40への回収とが、並列的且つ連続的に行われる。
ローラ30の移動方向に対して逆方向にローラ30を回転させることで、細胞シート20を培養基板10から離間させる方向の力が細胞シート20に作用する。これにより、細胞シート20の培養基板10からの剥離が促進される。また、ローラ30の回転方向をローラ30の移動方向に対して逆方向とすることにより、細胞シート20の培養基板10から剥離した部分を、回収基板40に送ることができる。更に、ローラ30の回転方向をローラ30の移動方向に対して逆方向とすることにより、ローラ30の移動に伴う、細胞シート20とローラ30との摩擦を抑制することができる。仮に、ローラ30を回転させない場合又はローラ30の回転方向をローラ30の移動方向に対して順方向とした場合には、ローラ30は、細胞シート20の培養基板10から剥離した部分を擦りながら移動することとなる。これにより、細胞シート20が損傷するおそれがある。一方、ローラ30の回転方向をローラ30の移動方向に対して逆方向とした場合には、ローラ30は、細胞シート20の培養基板10から剥離した部分を転がるように移動するので、細胞シート20の培養基板10から剥離した部分とローラ30との摩擦を抑制することができる。これにより、細胞シート20が損傷するリスクを抑制することができる。
ローラ30の周速度は、ローラ30の移動速度と同じであることが好ましい。ローラ30の周速度とは、回転軸31の周りに回転するローラ表面の、ローラ表面に沿った移動速度である。ローラ30の周速度とローラ30の移動速度とを一致させることで、細胞シート20を培養基板10から剥離する剥離速度と、細胞シート20の培養基板10から剥離した部分を回収基板40に送る送り速度とを一致させることができる。これにより、細胞シート20の培養基板10からの剥離と、細胞シート20の培養基板10から剥離した部分の回収基板40への回収とを、並列的且つ連続的に行う動作を更に安定させることができる。
また、ローラ30の周速度とローラ30の移動速度とを一致させることで、ローラ30の移動に伴う、細胞シート20とローラ30との摩擦を最小とすることができ、細胞シート20が損傷するリスクを抑制する効果を促進することができる。ローラ30の移動速度及び周速度は、適宜設定することが可能であるが、例えば、30mm/sec以下とすることで、細胞シート20の剥離及び回収動作の安定性を高めることができる。
ローラ30の移動が完了すると、図1Fに示すように、細胞シート20の全体が、回収基板40に付着する。すなわち、培養基板10から剥離された細胞シート20が、回収基板40に回収される。
開示の技術の第1の実施形態に係る剥離方法によれば、細胞シート20の培養基板10からの剥離と、細胞シート20の培養基板10から剥離した部分の回収基板40への回収とが並列的且つ連続的に行われる。従って、培養基板10から剥離した細胞シート20を、シート状態を維持したまま(すなわち、細胞シート20を収縮させることなく)回収基板40上に回収することが可能となる。また、シート状態を維持したままでの細胞シート20の回収を安定的に行うことができる。
本実施形態に係る剥離方法においては、図2に示すように、ローラ30の移動及び回転を、細胞シート20の外側から開始させることが好ましい。これにより、培養基板10と細胞シート20との間へのローラ30の挿入が容易となる。
細胞シート20と回収基板40との密着力が、細胞シート20とローラ30との密着力よりも大きいことが好ましい。これにより、培養基板10から剥離した細胞シート20の回収基板40への回収を円滑に行うことが可能となる。上記の密着力は、例えば、ISO29862:2007(JIS Z 0237 :2009)に準拠した90°剥離試験によって測定される剥離力[N/cm]を適用してもよい。
また、ローラ30の表面は、撥水性を有していることが好ましい。これにより、ローラ30と細胞シート20との密着力を小さくすることができ、培養基板10から剥離した細胞シート20の回収基板40への回収を円滑に行うことが可能となる。ローラ30の表面の撥水性は、例えば、純水の接触角によって評価することが可能である。ローラ30の表面における純水の接触角は、80°以上であることが好ましく、100°以上120°以下が更に好ましい。ローラ30の表面における純水の接触角を80°以上とすることで、細胞シート20の培養基板10からの剥離を良好に行うことができる。ローラ30の表面における純水の接触角を120°以下とすることで、撥水性が高すぎることに起因して、細胞シート20の培養基板10からの剥離が困難となる状況を回避できる。ローラ30の表面への撥水性の付与は、例えばローラ30の表面材質にテフロン(登録商標)等のフッ素系樹脂を使用すること、及びローラ30の表面にフッ素系材料をコーティングすること等により実現できる。
また、上記の実施形態では、培養基板10の上方に回収基板40を配置する場合を例示したが、図3に示すように、培養基板10の下方に回収基板40を配置してもよい。
また、図4に示すように、回収基板40は、細胞シート20が付着する表面に複数の吸引孔41を備えていてもよい。この場合、培養基板10から剥離した細胞シート20は、ローラ30から加えられる押圧と吸引孔41からの吸引とにより回収基板40に付着する。細胞シート20の吸引方法は、例えば真空吸引であってもよい。このように、細胞シート20を吸引孔41から吸引することで、細胞シート20と回収基板40との密着力を大きくすることができ、回収基板40に回収された細胞シート20の、回収基板40からの剥離を抑制することができる。
[第2の実施形態]
図5A〜図5Fは、開示の技術の第2の実施形態に係る細胞シート20の剥離方法の一例を示す図である。
第2の実施形態に係る剥離方法は、図5Aに示すように、培養基板10の表面で培養された細胞シート20の表面にキャリアシート50を貼り付ける第1のステップを含む。キャリアシート50は、細胞シート20のハンドリングに用いられるシートである。キャリアシート50の材質は、特に限定されるものではないが、細胞シート20との密着性を高めるために、吸水性を有していることが好ましく、水分を含んだ状態で細胞シート20に貼り付けられることが好ましい。キャリアシート50の面積は、細胞シート20の面積と同じか、細胞シート20の面積よりも大きいことが好ましい。
第2の実施形態に係る剥離方法は、図5Bに示すように、細胞シート20の一端側から培養基板10と細胞シート20との間にローラ30を挿入する第2のステップを含む。細胞シート20は、ローラ30が挿入される一端部を剥離開始部として培養基板10から剥離する。細胞シート20の剥離した部分が、キャリアシート50に覆われた状態でローラ30の表面を覆う。
第2の実施形態に係る剥離方法は、図5Cに示すように、培養基板10と、培養基板10に対向して配置された回収基板40との間にローラ30、細胞シート20及びキャリアシート50を挟む第3のステップを含む。キャリアシート50の、ローラ30の挿入位置に対応する一端部が、回収基板40に接触する。
第2の実施形態に係る剥離方法は、図5D及び図5Eに示すように、培養基板10と細胞シート20との間で、細胞シート20の一端側から他端側にローラ30を移動させつつローラ30の移動方向に対して逆方向にローラ30を回転させることで、細胞シート20を培養基板10から剥離しつつ細胞シート20の培養基板10から剥離した部分を、キャリアシート50を介して回収基板40の表面に付着させる第4のステップを含む。すなわち、ローラ30は、培養基板10と細胞シート20との間に挟まれた状態で、培養基板10の表面に沿って、細胞シート20の一端側から他端側に移動する。
ローラ30を細胞シート20の一端側から他端側に移動させることで、細胞シート20の剥離位置が、剥離開始部となる一端部から他端部に向けて移動する。また、培養基板10と回収基板40との間にローラ30、細胞シート20及びキャリアシート50を挟み、且つ培養基板10と細胞シート20との間にローラ30を挟んだ状態で、ローラ30を培養基板10の表面に沿って移動させることで、細胞シート20の、培養基板10から剥離した部分は、キャリアシート50と共にローラ30によって持ち上げられ、キャリアシート50と共にローラ30と回収基板40との間に挟まれる。これにより、細胞シート20の、培養基板10から剥離した部分、及びキャリアシート50の、細胞シート20の剥離部分を覆う部分には、これらの部分を回収基板40に押し付ける押圧力が作用する。これにより、細胞シート20の、培養基板10から剥離した部分が、キャリアシート50を介して回収基板40に付着し、回収基板40に回収される。この第4のステップによれば、細胞シート20の培養基板10からの剥離と、細胞シート20の培養基板10から剥離した部分の回収基板40への回収とが、並列的且つ連続的に行われる。
ローラ30の移動方向に対して逆方向にローラ30を回転させることにより、細胞シート20の培養基板10からの剥離が促進される。また、ローラ30の回転方向をローラ30の移動方向に対して逆方向とすることにより、細胞シート20の培養基板10から剥離した部分を、回収基板40に送ることができる。また、ローラ30の回転方向をローラ30の移動方向に対して逆方向とすることにより、ローラ30の移動に伴う、細胞シート20とローラ30との摩擦を抑制することができる。
ローラ30の移動が完了すると、図5Fに示すように、細胞シート20の全体が、キャリアシート50を介して回収基板40に付着する。すなわち、培養基板10から剥離された細胞シート20が、回収基板40との間にキャリアシート50を介在させた状態で回収基板40に回収される。
第2の実施形態に係る剥離方法によれば、第1の実施形態に係る剥離方法と同様、培養基板10から剥離した細胞シート20を、シート状態を維持したまま(すなわち、細胞シート20を収縮させることなく)回収することが可能となる。また、シート状態を維持したままでの細胞シート20の回収を安定的に行うことができる。
また、第2の実施形態に係る剥離方法によれば、細胞シート20は、回収基板40との間にキャリアシート50を介在させた状態で回収基板40上に回収される。従って、例えば、回収基板40上に回収された細胞シート20を次工程に送る場合に、キャリアシート50を用いて細胞シート20をハンドリングすることができる。具体的には、キャリアシート50を把持して、回収基板40から細胞シート20を剥離することが可能である。キャリアシート50を用いて細胞シート20をハンドリングすることで、細胞シート20が損傷するリスクを抑制することが可能となる。
本実施形態に係る剥離方法においても、図2に示す例に倣って、ローラ30の移動及び回転を、細胞シート20の外側から開始させることが好ましい。これにより、培養基板10と細胞シート20との間へのローラ30の挿入が容易となる。また、細胞シート20とキャリアシート50との密着力及びキャリアシート50と回収基板40との密着力が、細胞シート20とローラ30との密着力よりも大きいことが好ましい。これにより、培養基板10から剥離した細胞シート20の回収基板40への回収を、円滑に行うことが可能となる。また、上記の実施形態では、培養基板10の上方に回収基板40を配置する場合を例示したが、図3に示す例に倣って、培養基板10の下方に回収基板40を配置してもよい。
また、図6に示すように、回収基板40は、キャリアシート50が付着する表面に複数の吸引孔41を備えていてもよい。この場合、キャリアシート50は、ローラ30から加えられる押圧と吸引孔41からの吸引とにより回収基板40に付着する。キャリアシート50を吸引孔41から吸引することで、キャリアシート50と回収基板40との密着力を大きくすることができる。
[第3の実施形態]
図7A〜図7Eは、開示の技術の第3の実施形態に係る細胞シート20の剥離方法の一例を示す図である。
第3の実施形態に係る剥離方法は、図7Aに示すように、回収基板40の表面にキャリアシート50を貼り付ける第1のステップを含む。
第3の実施形態に係る剥離方法は、図7Bに示すように、培養基板10の表面で培養された細胞シート20の一端側から培養基板10と細胞シート20との間にローラ30を挿入する第2のステップを含む。細胞シート20は、ローラ30が挿入される一端部を剥離開始部として培養基板10から剥離する。細胞シート20の剥離した部分が、ローラ30の表面を覆う。
第3の実施形態に係る剥離方法は、図7Cに示すように、培養基板10と回収基板40との間にローラ30、細胞シート20及びキャリアシート50を挟む第3のステップを含む。すなわち、細胞シート20の、ローラ30を覆う一端部が、回収基板40に貼り付けられたキャリアシート50に接触する。
第3の実施形態に係る剥離方法は、図7D及び図7Eに示すように、培養基板10と細胞シート20との間で、細胞シート20の一端側から他端側にローラ30を移動させつつローラ30の移動方向に対して逆方向にローラ30を回転させることで、細胞シート20を培養基板10から剥離しつつ細胞シート20の培養基板10から剥離した部分をキャリアシート50の表面に付着させる第4のステップを含む。すなわち、ローラ30は、培養基板10と細胞シート20との間に挟まれた状態で、培養基板10の表面に沿って、細胞シート20の一端側から他端側に移動する。
ローラ30を細胞シート20の一端側から他端側に移動させることで、細胞シート20の剥離位置が、剥離開始部となる一端部から他端部に向けて移動する。また、培養基板10と回収基板40との間にローラ30、細胞シート20及びキャリアシート50を挟み、且つ培養基板10と細胞シート20との間にローラ30を挟んだ状態で、ローラ30を培養基板10の表面に沿って移動させることで、細胞シート20の、培養基板10から剥離した部分は、ローラ30によって持ち上げられ、ローラ30とキャリアシート50との間に挟まれる。これにより、細胞シート20の、培養基板10から剥離した部分には、当該部分をキャリアシート50に押し付ける押圧力が作用する。これにより、細胞シート20の培養基板10から剥離した部分がキャリアシート50に付着し、回収基板40に回収される。この第4のステップによれば、細胞シート20の培養基板10からの剥離と、細胞シート20の培養基板10から剥離した部分の回収基板40への回収とが、並列的且つ連続的に行われる。
ローラ30の移動方向に対して逆方向にローラ30を回転させることにより、細胞シート20の培養基板10からの剥離が促進される。また、ローラ30の回転方向をローラ30の移動方向に対して逆方向とすることにより、細胞シート20の培養基板10から剥離した部分を、回収基板40に送ることができる。また、ローラ30の回転方向をローラ30の移動方向に対して逆方向とすることにより、ローラ30の移動に伴う、細胞シート20とローラ30との摩擦を抑制することができる。
ローラ30の移動が完了すると、図7Fに示すように、細胞シート20の全体が、回収基板40に貼り付けられたキャリアシート50に付着する。すなわち、培養基板10から剥離された細胞シート20が、回収基板40との間にキャリアシート50を介在させた状態で回収基板40に回収される。
第3の実施形態に係る剥離方法によれば、第1の実施形態に係る剥離方法と同様、培養基板10から剥離した細胞シート20を、シート状態を維持したまま(すなわち、細胞シート20を収縮させることなく)回収することが可能となる。また、シート状態を維持したままでの細胞シート20の回収を安定的に行うことができる。
また、第3の実施形態に係る剥離方法によれば、細胞シート20は、回収基板40との間にキャリアシート50を介在させた状態で回収基板40上に回収される。従って、例えば、回収基板40上に回収された細胞シート20を次工程に送る場合に、キャリアシート50を用いて細胞シート20をハンドリングすることができる。具体的には、キャリアシート50を把持して、回収基板40から細胞シート20を剥離することが可能である。キャリアシート50を用いて細胞シート20をハンドリングすることで、細胞シート20が損傷するリスクを抑制することが可能となる。
本実施形態に係る剥離方法においても、図2に示す例に倣って、ローラ30の移動及び回転を、細胞シート20の外側から開始させることが好ましい。これにより、培養基板10と細胞シート20との間へのローラ30の挿入が容易となる。また、細胞シート20とキャリアシート50との密着力及びキャリアシート50と回収基板40との密着力が、細胞シート20とローラ30との密着力よりも大きいことが好ましい。これにより、培養基板10から剥離した細胞シート20の回収基板40への回収を、円滑に行うことが可能となる。また、上記の実施形態では、培養基板10の上方に回収基板40を配置する場合を例示したが、図3に示す例に倣って、培養基板10の下方に回収基板40を配置してもよい。
また、図8に示すように、回収基板40は、キャリアシート50が付着する表面に複数の吸引孔41を備えていてもよい。キャリアシート50を吸引孔41から吸引することで、キャリアシート50と回収基板40との密着力を大きくすることができる。
10 培養基板
20 細胞シート
30 ローラ
31 回転軸
40 回収基板
41 吸引孔
50 キャリアシート

Claims (10)

  1. 培養基板の表面で培養された細胞シートの一端側から前記培養基板と前記細胞シートとの間にローラを挿入し、
    前記培養基板と、前記培養基板に対向して配置された回収基板との間に前記ローラ及び前記細胞シートを挟み、
    前記培養基板と前記細胞シートとの間で、前記細胞シートの前記一端側から他端側に前記ローラを移動させつつ前記ローラの移動方向に対して逆方向に前記ローラを回転させることで、前記細胞シートを前記培養基板から剥離しつつ前記細胞シートの前記培養基板から剥離した部分を前記回収基板の表面に付着させる
    細胞シートの剥離方法。
  2. 培養基板の表面で培養された細胞シートの表面にキャリアシートを貼り付け、
    前記細胞シートの一端側から前記培養基板と前記細胞シートとの間にローラを挿入し、
    前記培養基板と、前記培養基板に対向して配置された回収基板との間に、前記ローラ、前記細胞シート及び前記キャリアシートを挟み、
    前記培養基板と前記細胞シートとの間で、前記細胞シートの前記一端側から他端側に前記ローラを移動させつつ前記ローラの移動方向に対して逆方向に前記ローラを回転させることで、前記細胞シートを前記培養基板から剥離しつつ前記細胞シートの前記培養基板から剥離した部分を、前記キャリアシートを介して前記回収基板の表面に付着させる
    細胞シートの剥離方法。
  3. 回収基板の表面にキャリアシートを貼り付け、
    培養基板の表面で培養された細胞シートの一端側から前記培養基板と前記細胞シートとの間にローラを挿入し、
    前記培養基板と前記回収基板との間に、前記ローラ、前記細胞シート及び前記キャリアシートを挟み、
    前記培養基板と前記細胞シートとの間で、前記細胞シートの前記一端側から他端側に前記ローラを移動させつつ前記ローラの移動方向に対して逆方向に前記ローラを回転させることで、前記細胞シートを前記培養基板から剥離しつつ前記細胞シートの前記培養基板から剥離した部分を前記キャリアシートの表面に付着させる
    細胞シートの剥離方法。
  4. 前記回収基板の表面に設けられた吸引孔から前記細胞シートを吸引する
    請求項1に記載の剥離方法。
  5. 前記回収基板の表面に設けられた吸引孔から前記キャリアシートを吸引する
    請求項2または請求項3に記載の剥離方法。
  6. 前記細胞シートと前記回収基板との密着力が、前記細胞シートと前記ローラとの密着力よりも大きい
    請求項1に記載の剥離方法。
  7. 前記細胞シートと前記キャリアシートとの密着力及び前記キャリアシートと前記回収基板との密着力が、前記細胞シートと前記ローラとの密着力よりも大きい
    請求項2または請求項3に記載の剥離方法。
  8. 前記ローラの周速度は、前記ローラの移動速度と同じである
    請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の剥離方法。
  9. 前記ローラの移動及び回転を、前記細胞シートの外側から開始させる
    請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の剥離方法。
  10. 前記ローラの表面は撥水性を有する
    請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の剥離方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112899129A (zh) * 2021-01-15 2021-06-04 吴应迪 一种具有升降功能的细胞复苏器

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