JP2019200018A - 密閉容器の放熱機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】発熱機器を含む密閉容器の姿勢変化にかかわらず放熱機能を維持するとともに、放射線環境下でも長期にわたって使用することを可能とする。【解決手段】発熱機器2を所定の空隙12を介して収容する密閉容器1と、前記密閉容器の内側と外側を往復するように設けられ、前記内側に吸熱部10aを、前記外側に放熱部10bを有するループ状の自励振動型のヒートパイプ10と、前記密閉容器に取り付けられ前記ヒートパイプを支持する固定ユニット9と、備える。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、発熱機器を収容する密閉容器の放熱機構に関する。
一般に、電動モータや電子機器等の発熱機器は、ガス漏れ、液漏れ又は塗料・部品の落下など、発熱機器を構成する物質が周囲へ拡散する恐れがあるため、密閉容器の中に収容されている。しかしながら、発熱機器を密閉容器内に収容すると、発熱機器そのものが持つ放熱性が阻害され、発熱機器が十分に冷却されずに高熱になると、機器としての機能の維持が難しくなることから、密閉容器に放熱機構を設ける必要があった。
図10は従来の放熱機構が設けられた密閉容器の例である。密閉容器1の内部には複数の発熱機器2が収容され、発熱機器2で発生した熱を密閉容器1の外側へ放熱するために、放熱機構として、密閉容器1の外側に、ヒートシンク3、ヒートパイプ4、放熱フィン5、電動ファン6を設置している。
ヒートパイプ4は内部の作動流体の潜熱を用いた熱輸送によって、発熱機器2の熱を密閉容器1の外側へ伝える機能を有する。ヒートシンク3は発熱機器2からの熱を熱伝導によってヒートパイプ4の吸熱部4aへ効率良く伝えるために設けられ、放熱フィン5と電動ファン6はヒートパイプ4の放熱部4bからの放熱を効率良く行うために設けられている。また、ヒートパイプ4の放熱部4bは電動ファン6による空冷の代わりに、配管を用いた冷却水の循環による水冷方式が用いられる場合もある。
特開昭60−245993号公報 特開2009−168775号公報
ところで、上述した従来の放熱機構において、例えば発熱機器2がマニピュレータに取り付けられた電動モータの場合、電動モータによってマニピュレータが様々に姿勢変化するため、取り付けられた電動モータ及び電動モータを収容する密閉容器も上下左右が逆転したり傾いたりする等、あらゆる方向に姿勢変化する可能性がある。
このように、運用上あらゆる方向に姿勢変化する可能性がある発熱機器2を密閉容器1の内部に収容した場合、従来の放熱機構では、ヒートパイプ4内の作動流体の駆動力に重力を利用しているため(例えば、ウィック式やサーモサイフォン式ヒートパイプ)、吸熱部4aと放熱部4bの位置が逆転すると、放熱機能が失われるという課題がある。
また、発熱機器2を収容する密閉容器1もあらゆる方向に姿勢変化することから、冷却水配管による水冷方式では、密閉容器1の姿勢によってはヒートパイプ4の放熱部4bを水冷することが困難になるという課題がある。
さらに、発熱機器2が搭載される機器(例えば、マニピュレータ等)が、例えば原子炉や核融合炉内のような放射線環境下で使用される場合には、電子機器の耐放射線性能の劣化による寿命低下が無視できず、例えばヒートパイプの放熱部4bに電動ファン6のような電子機器を用いるような放熱機構では、電子機器の点検回数や部品の交換回数が増加し、保守点検の作業負担増やコスト増を招くという課題がある。
本発明の実施形態は、上記課題を解決するためになされたもので、発熱機器を含む密閉容器の姿勢変化にかかわらず放熱機能を維持することができるとともに、放射線環境下でも長期にわたって使用可能な密閉容器の放熱機構を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本実施形態に係る密閉容器の放熱機構は、発熱機器を所定の空隙を介して収容する密閉容器と、前記密閉容器の内側と外側を往復するように設けられ、前記内側に吸熱部を、前記外側に放熱部を有するループ状の自励振動型のヒートパイプと、前記密閉容器に取り付けられ前記ヒートパイプを支持する固定ユニットと、を備えることを特徴とする。
また、本実施形態に係る密閉容器の放熱機構は、発熱機器を所定の空隙を介して収容する密閉容器と、前記密閉容器の内側と外側を連通するように設けられ、前記内側に吸熱部を、前記外側に前記密閉容器の外壁に沿って延在する放熱部を有する非自励振動型の第1のヒートパイプ群と、前記第1のヒートパイプ群と所定距離離間して設けられるとともに、前記密閉容器の内側と外側を連通するように設けられ、前記内側に吸熱部を、前記外側に前記密閉容器の外壁に沿って前記第1のヒートパイプ群とは反対方向に延在する放熱部を有する非自励振動型の第2のヒートパイプ群と、前記密閉容器の内側と外側を連通するように設けられ、前記内側に吸熱部を、前記外側に前記密閉容器の外壁に沿って前記第1及び第2のヒートパイプ群とは直交するように延在する放熱部を有する非自励振動型の第3のヒートパイプ群及び前記第3のヒートパイプ群とは離間して配置された非自励振動型の第4のヒートパイプ群と、前記密閉容器に取り付けられ前記第1乃至第4のヒートパイプ群をそれぞれ支持する固定ユニットと、を備えることを特徴とする。
本発明の実施形態に係る密閉容器の放熱機構によれば、発熱機器を収容する密閉容器の姿勢変化にかかわらず放熱機能を維持することができるとともに、放射線環境下でも長期にわたって使用することが可能となる。
第1の実施形態に係る密閉容器の放熱機構の構成図。 図1のA−A線断面図。 第1の実施形態に係る自励振動型のヒートパイプの模式図。 (a)は熱輸送能力を検証するための計算モデル、(b)は発熱機器と密閉容器間の空隙と発熱機器の内部温度との関係を示す図。 第2の実施形態に係る密閉容器の放熱機構の構成図。 図5のB−B線断面図。 第3の実施形態に係る密閉容器の放熱機構の一部断面図。 第4の実施形態に係る密閉容器の放熱機構の一部断面図。 (a)は第5の実施形態に係る密閉容器の組立前の模式図、(b)は組立後の模式図。 従来の密閉容器の放熱機構の構成図。
以下、本発明に係る密閉容器の放熱機構の実施形態について、図面を参照して説明する。
なお、以下の説明では、例えば、メンテナンス中の核融合炉の炉内を点検するマニピュレータに発熱機器(本例では電動モータ)を搭載した例について説明するが、他の発熱機器やマニピュレータ以外の機器に発熱機器を搭載した場合にも適用できることはもちろんである。
本例のマニピュレータは電動モータによって動作するもので、電動モータがマニピュレータのメンテナンス性の向上のためにマニピュレータの外側に取り付けられており、電動モータを収容する密閉容器は炉内環境に露出している。
また、マニピュレータは炉内を全方位にわたって点検するために、電動モータとともにあらゆる姿勢に変化する可能性があるが、後述するように、本実施形態の放熱機構により電動モータの部品やモル数物質量の高い潤滑グリース等の液体が炉内へ落下することを防止することができる。
[第1の実施形態]
第1の実施形態に係る密閉容器の放熱機構について、図1〜図4を用いて説明する。
(構成)
本実施形態に係る密閉容器の放熱機構は、図1〜図3に示すように、支持台7に固定された発熱機器2と、支持台7に固定されるとともに発熱機器2を収容する密閉容器1と、自励振動型のヒートパイプ10と、ヒートパイプ10を密閉容器1に支持固定する固定ユニット9と、ヒートパイプ10の放熱部10bに設けられた放熱フィン等からなる放熱部材11と、から構成される。
自励振動型のヒートパイプ10は、屈曲したループ状の管から構成され、密閉容器1外の放熱部10bと密閉容器1内の吸熱部10aの間を往復するように、発熱機器2の周囲を取り囲むように蛇行して配置される。その際、ヒートパイプ10は、図2に示すように、密閉容器1の内側に取り付けられた円環状の固定ユニット9に支持固定される。
ここで、ヒートパイプ10の吸熱部10aは密閉容器1の内側にある固定ユニット9を通して発熱機器2からの熱を伝える伝熱面の機能を果たしている。固定ユニット9とヒートパイプ10が接触する境界は、空気等の熱抵抗となるガスが介在しないように、例えば、圧着や熱伝導性の良好なグリースを塗布し焼結させることにより密着されている。
さらに、固定ユニット9は、ヒートパイプ10を支持固定するだけでなく、吸熱部10aに効率的に熱を伝えるヒートシンクとしての役割を持たせるため、例えば銅等の熱伝導性の高い金属から構成される。
また、放熱部10b及び放熱部材11は伝熱面の機能を有し、ヒートパイプ10の放熱部10bと放熱部材11が接触する境界は、空気等の熱抵抗となるガスの介在を減らすように、例えば、放熱部材11を圧着又はヒートパイプ10と一体成形することにより密着されている。
また、発熱機器2と密閉容器1の内側との間にある空隙12は、密閉容器1を取り付けやすくするためのスペースとして設けられており、例えば空気や窒素が満たされている。
本実施形態では、自励振動型のヒートパイプ10内に封入される作動流体は、作動温度が30℃〜250℃の水が用いられるが、これに限定されず、エタノール等の流体も用いることができる。
(作用)
上記のように構成された本実施形態において、ヒートパイプ10内の作動流体は吸熱部10aと放熱部10bの間を自励的に発生する圧力による振動でヒートパイプ10内を往復し、熱輸送する。
具体的には、吸熱部10aで気化した作動流体はヒートパイプ10の放熱部10bへ移動し、輸送された熱は放熱部材11を通じて密閉容器1の外側に放熱され、作動流体は冷却される。冷却された作動流体は凝縮し、凝縮による圧力低下と吸熱部10aにおける圧力上昇による駆動力により、ヒートパイプ10の吸熱部10aへ移動する。
この作動流体の駆動力は自励振動であるため、支持台7があらゆる角度に傾いても一定の熱輸送能力を維持することができる。このように、屈曲するヒートパイプ10の管軸が重力方向に対して変化しても、すなわち、発熱機器2を収容する密閉容器1の姿勢がどのように変化しても放熱機能を維持することができる。
ところで、ヒートパイプ10は管体内の作動流体の種類や量、及び管体の形状が変わらない場合、熱輸送能力を支配的に決定する要素は吸熱部10aと放熱部10bの温度差となる。すなわち、本実施形態では、発熱機器2の熱エネルギーと密閉容器1の外側の環境温度、及び密閉容器1内の空隙12を満たす物質(すなわち、当該物質の熱抵抗)によって決定される。
この熱輸送能力について、図4(a)、(b)に示す伝熱工学に基づく多層円筒モデルにより解析した結果を説明する。
図4(a)は、この多層円筒モデルの各種データであり、例えば、メンテナンス中の核融合炉の炉内の壁が放射化したために炉内の温度が約50℃となり、マニピュレータに取り付けられた電動モータ(発熱機器2)が3000Wの出力を持ち、空隙12を満たす物質が電動モータの放熱を阻害する空気とする。
また、電動モータは、半径が55mmで、合計厚みが33mmのロータ、シャフト、コイルと、厚みが1mmの巻線樹脂材と、合計厚みが21mmのステータ、ブランケットからなり、発熱機器2と密閉容器1との間の空隙12の距離が30mmとする。
この計算モデルを用いて解析すると、空気で満たされた空隙12が30mmの場合は、図4(b)に示すように、電動モータの内部(主にモータ中心のロータ、シャフト、コイル)の温度は約150℃となり、電動モータの絶縁体に対して高温環境となる(例えば、耐熱クラスFの絶縁体の最高使用温度は155℃)。
したがって、ヒートパイプ10に使用する作動流体として、例えば、作動温度範囲が30℃〜250℃の水を採用することで十分な放熱機能を持たせることができる。
(効果)
以上説明したように、本実施形態によれば、自励振動型のヒートパイプ10を採用したことにより、発熱機器2を収容する密閉容器1がどのような姿勢になったとしても、重力の影響を受けずに発熱機器2の熱を外部へ放出することができる。これにより発熱機器2の部品の落下や潤滑グリース等の液体の漏れを防止することができる。
また、発熱機器2の冷却に電動ファンのような電子機器を用いずに、放熱フィンからなる放熱部材11を採用したことで、高放射線下でも発熱機器2の冷却機能を維持することができるとともに、信頼性の向上及び低コスト化を図ることができる。
[第2の実施形態]
第2の実施形態に係る密閉容器の放熱機構について、図5及び図6を用いて説明する。なお、上記実施形態と同一又は類似の構成には同一の符号を付し、重複説明を省略する。
(構成)
本実施形態では、自励振動型のヒートパイプ10に代わり、非自励振動型のヒートパイプ群15〜18を用いている。
非自励振動型のヒートパイプ群15〜18は、それぞれ同一方向に配置された複数のヒートパイプ管を備え、放熱部15b〜18bには放熱部材が取り付けられている。ヒートパイプ群15〜18の管内の作動流体が吸熱部15a〜18aと放熱部15b〜18bの間で発生する圧力と、管体内の液体に働く表面張力及び重力によって該管体内を往復し、熱輸送する(例えば、ウィック式又はサーモサイフォン式ヒートパイプ)。また、熱輸送能力を最大化させるには放熱部を天の方向へ、吸熱部を地の方向に設置することが一般的である。
本実施形態では、密閉容器1は支持台7への固定によって天と地の方向が決定され、図5に示すように、密閉容器1が垂直に位置する場合を第一姿勢としたとき、密閉容器に沿って垂直に配置されるヒートパイプ群15の吸熱部15aは天の方向に位置し、放熱部15bは地の方向に位置する(図6参照)。一方、ヒートパイプ群15から所定距離離間して配置されたヒートパイプ群16(第2のヒートパイプ群)の吸熱部16aは地の方向に、放熱部16bは天の方向に位置する。
すなわち、ヒートパイプ群15(第1のヒートパイプ群)の放熱部15bとヒートパイプ群16(第2のヒートパイプ群)の放熱部16bは、密閉容器1の外壁に沿って相互に反対方向に延在する構成となっている。
ここで、上記第一姿勢の状態の密閉容器1の天と地を時計周りの方向へ90°回転させたとき、天と地の方向が新しく決定される。これを密閉容器1の第二姿勢としたとき、該第二姿勢の天と地の方向に対して垂直に設置されるヒートパイプ群17(第3のヒートパイプ群)の吸熱部17aは地の方向に、放熱部17bは天の方向に位置するように配置する。また、ヒートパイプ群17から所定距離離間して配置されたヒートパイプ群18は、この第二姿勢のとき、吸熱部18aは天の方向に、放熱部18bは地の方向へ位置するように配置する。
すなわち、ヒートパイプ群17(第3のヒートパイプ群)の放熱部17bとヒートパイプ群18(第4のヒートパイプ群)の放熱部18bは、密閉容器1の外壁に沿って所定距離離間して配置されるとともに、ヒートパイプ群15(第1のヒートパイプ群)の放熱部15bとヒートパイプ群16(第2のヒートパイプ群)の放熱部16bに直交する方向に配置される構成となっている。
(作用)
上記のように構成された第2の実施形態に係る密閉容器の放熱機構の作用について説明する。
非自励振動型のヒートパイプ群15〜18が密閉容器1に対して少なくとも1つずつ配置されることで、第一姿勢のときはヒートパイプ群16(第2のヒートパイプ群)が、第一姿勢が天地逆転したときはヒートパイプ群15(第1のヒートパイプ群)が最大熱輸送能力を発揮する。
また、第二姿勢の時はヒートパイプ群18(第4のヒートパイプ群)が、第二姿勢が天地逆転したときはヒートパイプ群17(第3のヒートパイプ群)が最大熱輸送能力を発揮する。
また、ウィック式やサーモサイフォン式の非自励振動型のヒートパイプは、重力方向に対して傾いた姿勢のときは、傾き角度をパラメータとして最大熱輸送能力以下ではあるものの一定程度の熱輸送を行うことができるため、第一姿勢又は第二姿勢のそれぞれにおいて、天地が完全に逆転しない状況においても、非自励振動型のヒートパイプ群15〜18はそれぞれ熱輸送機能を発揮する。
なお、本実施形態では4つの非自励振動型のヒートパイプ群15〜18を用いているが、密閉容器1の大きさや発熱機器の放熱量等に応じて、適宜増やしてもよい。
(効果)
本第2の実施形態によれば、複数の非自励振動型のヒートパイプ群を上記のように配置することで、ヒートパイプが非自励振動型であっても、密閉容器1の姿勢変化にかかわらず、熱輸送能力を発揮することが可能となる。
[第3の実施形態]
第3の実施形態に係る密閉容器の放熱機構について、図7を用いて説明する。なお、上記実施形態と同一又は類似の構成には同一の符号を付し、重複説明を省略する。
本実施形態は、図7に示すように、密閉容器1の内面に発熱機器2からの輻射熱を吸収するための放射率操作媒体20を設けた構成としている。この放射率操作媒体20は、放射率を高めるための塗料等からなり、例えば、民生品として広く普及している黒体塗料が用いられるが、プレート状の放射率操作媒体20を密閉容器1の内面に取り付けるようにしてもよい。
発熱機器2から放出される輻射熱(矢印21a)は、密閉容器1及び固定ユニット9の内面に設けられた放射率操作媒体20に吸収され、その熱は熱伝導によって吸熱部10aへ移動する。吸熱部10aの熱はヒートパイプ10によって放熱部10bへ移動し放熱部材11によって外部へ放出される。この放熱部材11による熱放出の外に、発熱機器2の輻射熱は、矢印21a→21b→21cで示すように、熱伝導及び対流等によって、密閉容器1を移動して外部へ放出される。
本実施形態によれば、密閉容器1及び固定ユニット9の内面に放射率操作媒体20を設けることによって、発熱機器2からの輻射熱を効率的に吸収し、外部への熱放出を促進することができる。
なお、本実施形態では放射率操作媒体20を自励振動型のヒートパイプを有する放熱機構に適用した例について説明したが、図6に示す非自励振動型のヒートパイプ群15〜18を有する放熱機構にも適用可能である。
[第4の実施形態]
第4の実施形態に係る密閉容器の放熱機構について、図8を用いて説明する。なお、上記実施形態と同一又は類似の構成には同一の符号を付し、重複説明を省略する。
本実施形態では、密閉容器1内の空隙12に熱伝導率操作媒体22を充填した構成としている。図8は、図7に示す密閉容器1内に熱伝導率操作媒体22を充填した例である。
熱伝導率操作媒体22は熱抵抗の低い高熱伝導率の物質、例えば、スチールウールが用いられ、発熱機器2から吸熱部10aまでの熱移動経路における熱伝導率を高くする。
すなわち、発熱機器2の熱は熱伝導率操作媒体22の接触に伴う伝導伝熱(矢印22a)によって移動し、この熱伝導率操作媒体22と接触する密閉容器1及び固定ユニット9の内面へそれぞれ移動し、ヒートパイプ10により発熱機器2の熱を外部に放出される。また、発熱機器2の熱は、矢印22a→22b→22cで示すように、密閉容器1を移動して外部へ放出される。
さらに、熱伝導率操作媒体22からの輻射熱は、密閉容器1及び固定ユニット9の内面にそれぞれ設けられた放射率操作媒体20によって、一部が吸収され、密閉容器1を移動して外部へ放出される。
本実施形態によれば、密閉容器1内に熱伝導率操作媒体22を充填したことで、密閉容器1の内部の熱伝導率を高めることできるため、発熱機器2の熱エネルギーを効率的に密閉容器1及び固定ユニット9へ移動させることができる。
なお、本実施形態では図7に示す第3の実施形態の放熱機構に適用した例について説明したが、第1及び第2の実施形態の放熱機構にも適用可能である。また、熱伝導率操作媒体22として高熱伝導率の樹脂等を用いてもよい。
[第5の実施形態]
第5の実施形態に係る密閉容器の放熱機構について、図9(a)、(b)を用いて説明する。なお、上記実施形態と同一又は類似の構成には同一の符号を付し、重複説明を省略する。
本実施形態では、密閉容器1と固定ユニット9をネジにより螺合した構成としている。
密閉容器1と固定ユニット9が接合する箇所には、図9(a)に示すように、それぞれネジが切られており、組立時に両者を螺合することにより密閉容器1が構成される。
発熱機器2と組立てられた密閉容器1間の空隙12又は密閉容器1及び固定ユニット9の内側には、第3及び第4の実施形態で説明した放射率操作媒体20及び/又は熱伝導率操作媒体22を適宜設けることができる。
本実施形態によれば、固定ユニット9と密閉容器1を分離組立て可能とすることで、発熱機器2の大きさや放出熱量等に応じてヒートパイプ10を簡便に交換することができるとともに、メンテナンス性を向上させることができる。
なお、本実施形態の放熱機構は、第1乃至第4の実施形態の放熱機構に適用可能である。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。また、これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…密閉容器、2…発熱機器、3…ヒートシンク、4…ヒートパイプ、4a…吸熱部、4b…放熱部、5…放熱フィン、6…電動ファン、7…支持台、9…固定ユニット、10…ヒートパイプ(自励振動型)、10a…吸熱部、10b…放熱部、11…放熱部材、12…空隙、15〜18…ヒートパイプ群(非自励振動型)、15a〜18a…吸熱部、15b〜18b…放熱部、20…放射率操作媒体、22…熱伝導率操作媒体

Claims (7)

  1. 発熱機器を所定の空隙を介して収容する密閉容器と、前記密閉容器の内側と外側を往復するように設けられ、前記内側に吸熱部を、前記外側に放熱部を有するループ状の自励振動型のヒートパイプと、前記密閉容器に取り付けられ前記ヒートパイプを支持する固定ユニットと、を備えることを特徴とする密閉容器の放熱機構。
  2. 前記ヒートパイプの放熱部に放熱部材を設けたことを特徴とする請求項1記載の密閉容器の放熱機構。
  3. 発熱機器を所定の空隙を介して収容する密閉容器と、前記密閉容器の内側と外側を連通するように設けられ、前記内側に吸熱部を、前記外側に前記密閉容器の外壁に沿って延在する放熱部を有する非自励振動型の第1のヒートパイプ群と、
    前記第1のヒートパイプ群と所定距離離間して設けられるとともに、前記密閉容器の内側と外側を連通するように設けられ、前記内側に吸熱部を、前記外側に前記密閉容器の外壁に沿って前記第1のヒートパイプ群とは反対方向に延在する放熱部を有する非自励振動型の第2のヒートパイプ群と、
    前記密閉容器の内側と外側を連通するように設けられ、前記内側に吸熱部を、前記外側に前記密閉容器の外壁に沿って前記第1及び第2のヒートパイプ群とは直交するように延在する放熱部を有する非自励振動型の第3のヒートパイプ群及び前記第3のヒートパイプ群とは所定距離離間して配置された非自励振動型の第4のヒートパイプ群と、
    前記密閉容器に取り付けられ前記第1乃至第4のヒートパイプ群をそれぞれ支持する固定ユニットと、を備えることを特徴とする密閉容器の放熱機構。
  4. 前記ヒートパイプ群の放熱部に放熱部材を設けたことを特徴とする請求項3記載の密閉容器の放熱機構。
  5. 前記密閉容器の内側及び/又は前記固定ユニットの内側に前記発熱機器からの輻射熱を吸収する放射率操作媒体を設けたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の密閉容器の放熱機構。
  6. 前記発熱機器と前記密閉容器間の空隙に熱伝導性を高めるための熱伝導率操作媒体を配置したことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の密閉容器の放熱機構。
  7. 前記密閉容器を複数に分割し、前記固定ユニットと螺合したことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の密閉容器の放熱機構。
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