JP2019199619A - 被洗浄物の洗浄方法 - Google Patents
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(1)(A)成分として炭化水素基の炭素数8〜18のアルキルジメチルアミンオキシド及び/又は炭化水素基の炭素数8〜18のアルケニルジメチルアミンオキシド、
(B)成分としてアルカリ剤、
(C)成分として炭素数12〜24の分岐脂肪酸及び/又はその塩、
(D)成分として水、
を含有し、質量比で(A)成分/(C)成分の値が0.1以上、20以下である発泡洗浄剤組成物を被洗浄物に供給して当該被洗浄物を洗浄することを特徴とする洗浄方法であって、
前記発泡洗浄剤組成物の原液、もしくは前記発泡洗浄剤組成物を水で希釈した希釈液を発泡させて得られた泡を前記被洗浄物の表面に供給し、静置してすすぎを行うか、又は擦り洗いした後すすぎを行うことを特徴とする被洗浄物の洗浄方法、
(2)下記(i)〜(iii)のいずれかにより前記被洗浄物に前記発泡洗浄剤組成物を供給して洗浄を行う上記(1)に記載の被洗浄物の洗浄方法、
(i)前記原液もしくは水で1倍を超えて100倍以下の希釈倍率で予め希釈した前記希釈液を前記被洗浄物に泡状に噴射するか、
(ii)前記原液を希釈しながら前記被洗浄物に泡状に噴射するか、あるいは、
(iii)前記(i)および前記(ii)を組み合わせて前記被洗浄物に泡状に噴射する、
(3)前記発泡洗浄剤組成物を希釈するための水の硬度が、ドイツ硬度0〜16.7°DHである上記(1)又は(2)のいずれか一項に記載の被洗浄物の洗浄方法、
(4)前記原液または前記希釈液の発泡が、発泡装置を用いて行われる上記(1)から(3)のいずれか一項に記載の被洗浄物の洗浄方法、
(5)前記発泡装置が、圧縮空気と前記希釈液とを混合して発泡および噴霧する装置である上記(4)に記載の被洗浄物の洗浄方法、
(6)被洗浄物が調理設備及び食品加工設備である上記(1)から(5)のいずれか一項に記載の被洗浄物の洗浄方法、
(7)前記泡を前記被洗浄物の表面に供給した後、静置する時間が、30秒〜10分間である上記(1)から(6)のいずれか一項に記載の被洗浄物の洗浄方法、
(8)前記泡を前記被洗浄物の表面に供給した後、ブラシおよびスポンジを含む擦り用具を用いて擦り洗いした後すすぎを行う上記(1)から(6)のいずれか一項に記載の被洗浄物の洗浄方法、
(9)前記希釈液の希釈倍率が、水で1倍を超えて100倍以下である上記(1)から(8)のいずれか一項に記載の被洗浄物の洗浄方法、
(10)前記原液または前記希釈液を発泡させて得られた泡の比重が、0.05〜0.9g/立方センチメートルである上記(1)〜(9)のいずれか一項に記載の被洗浄物の洗浄方法、
(11)前記発泡洗浄剤組成物の原液、もしくは前記発泡洗浄剤組成物を水で希釈した希釈液を発泡させて得られた前記泡と液との混合物を前記被洗浄物の表面に供給し、静置してすすぎを行うか、又は擦り洗いした後すすぎを行う上記(1)〜(10)のいずれか一項に記載の被洗浄物の洗浄方法、
を要旨とするものである。
尚、下記の記載において、本発明の被洗浄物の洗浄方法に用いる発泡洗浄剤組成物を単に本発明の発泡洗浄剤組成物という場合がある。
A−1:デシルジメチルアミンオキシド
A−2:ヘキサデシルジメチルアミンオキシド
A−3:ドデシルジメチルアミンオキシド
A−4:テトラデシルジメチルアミンオキシド
A−5:オクチルジメチルアミンオキシド
B−1:水酸化ナトリウム
B−2:水酸化カリウム
B−3:炭酸カリウム
B−4:珪酸カリウム(日本化学工業社製 A珪酸カリ)、純分40%、SiO2/K2O=3.0(モル比)、SiO2として26.5%
C−1:イソパルミチン酸カリウム (日産化学工業社製 イソパルミチン酸を中和したもの)
C−2a:イソステアリン酸ナトリウム (日産化学工業社製 イソステアリン酸Nを中和したもの)
C−2b:イソステアリン酸カリウム (日産化学工業社製 イソステアリン酸Nを中和したもの)
C−3:イソアラキン酸カリウム (日産化学工業社製 イソアラキン酸を中和したもの)
D−1:イオン交換水
E−1a:ラウリン酸ナトリウム(花王社製 ルナック L−98を中和したもの)
E−1b:ラウリン酸カリウム(花王社製 ルナック L−98を中和したもの)
E−2:ミリスチン酸カリウム(花王社製 ルナック MY−98を中和したもの)
E−3:パルミチン酸カリウム(花王社製 ルナック P−95を中和したもの)
F−1:次亜塩素酸ナトリウム
F−2:次亜塩素酸カリウム
F−3:亜塩素酸ナトリウム
G−1a:2−ホスホノブタン1,2,4−トリカルボン酸ナトリウム(BWA社製 Belclene 650を中和したもの)
G−1b:2−ホスホノブタン1,2,4−トリカルボン酸カリウム(BWA社製 Belclene 650を中和したもの)
G−2:1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸カリウム (サーモフォスジャパン社製 ディクエスト2010を中和したもの)
G−3:トリポリリン酸ナトリウム
G−4:トリポリリン酸カリウム
H−1:メタキシレンスルホン酸ナトリウム
H−2:p-トルエンスルホン酸ナトリウム
I−1:オクチル硫酸ナトリウム (三洋化成工業社製 サンデット OHE)
I−2:ラウリル硫酸ナトリウム(花王社製 エマール 10PT)
I−3:ラウリルベンゼンスルホン酸ナトリウム(テイカ社製 テイカパワーL121)
I−4:アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム(三洋化成工業社製 サンデットALH)
I−5:2級アルカンスルホン酸ナトリウム(クラリアントジャパン社製 HOSTAPUR SAS30)
表1〜12に示す配合に基づき発泡洗浄剤組成物を調製した。各発泡洗浄剤組成物の性状及び各発泡洗浄剤組成物を希釈した希釈した洗浄液の性状を表1〜12にあわせて示す。尚、表中における実施例および比較例の配合の数値は純分の質量%を表す。
粘度の測定方法は、25℃にてB型粘度計(BM型、東京計器製)を用いて、ローターNo.1のものを用い、回転数60rpmで回転し、各発泡洗浄剤組成物(原液)の回転開始から300秒後の粘度を測定し、粘度測定値より、以下の基準で評価した。
評価基準:
◎:粘度1以上、20未満
○:粘度20以上、50未満
△:粘度50以上、100未満
×:粘度100以上
(単位はmPa・S)
とし、△、○、◎を実用性のあるものとして判定した。
試験方法:
炭酸カルシウム換算で75mg/L[ドイツ硬度4.2°DH]の硬水で、各発泡洗浄剤組成物を20℃で3質量%に希釈して調製した洗浄液を、DEMA社製910 PORTABLE FOAMERを用いて、比重0.15g/立方センチメートルの泡状に発泡させた後、ステンレス製ボックス[ステンレス(SUS304)]の下部(縦500mm、横幅700mm)に10秒間噴霧し、一分経過後に炭酸カルシウム換算で75mg/L[ドイツ硬度4.2°DH]の硬水ですすぎ(シャワーノズル)を行い、ステンレス製ボックス下部中央の排水口(直径50mm、内部に40メッシュのポリエチレン網あり)周辺から泡が消えるまでのすすぎ時間について次の尺度で判定した。
評価基準:
◎:60秒未満
○:60秒以上、90秒未満
△:90秒以上、120秒未満
×:120秒以上
とし、△、○、◎を実用性のあるものとして判定した。
炭酸カルシウム換算で75mg/L[ドイツ硬度4.2°DH]の硬水で、各発泡洗浄剤組成物を20℃で3質量%に希釈して調製した洗浄液を、DEMA社製910 PORTABLE FOAMERを用いて、比重0.15g/立方センチメートルの泡状に発泡させた後、ステンレス板[ステンレス(SUS304)]垂直面の縦1m、横1mの範囲に対して、2cm以下の泡の厚みとなるように吹付け、3分経過後の垂直壁面への付着具合(泡が残っている面積)を目視により以下の基準で評価した。
評価基準:
◎:泡の保持が80%以上
○:泡の保持が65%以上、80%未満
△:泡の保持が50%以上、65%未満
×:泡の保持が50%未満
とし、△、○、◎を実用性のあるものとして判定した。
炭酸カルシウム換算で75mg/L[ドイツ硬度4.2°DH]の硬水で、各発泡洗浄剤組成物を20℃で3質量%に希釈して調製した洗浄液を、DEMA社製910 PORTABLE FOAMERを用いて、比重0.15g/立方センチメートルの泡状に発泡させた後、ステンレス板[ステンレス(SUS304)]垂直面の縦1m、横1mの範囲に10秒間噴射し、目視により泡の状態を観察し、評価した。
評価基準:
◎:水っぽくきめ細かい泡
○:水っぽくないきめ細かい泡
△:水っぽくきめの粗い泡
×:泡にならない
とし、△、○、◎を実用性のあるものとして判定した。
(1)洗浄力試験(牛脂汚れ)
試験方法:
ステンレス片[ステンレス(SUS304)、縦70mm×横60mm×厚さ1mm]に油(牛脂5g、スダンIII0.1gをクロロホルム60mLに溶解したもの)を塗布し、25℃で2時間乾燥させたものを試験片とし重量を測定した。この試験片を炭酸カルシウム換算で75mg/L[ドイツ硬度4.2°DH]の硬水で、各発泡洗浄剤組成物を3質量%に希釈して調整した洗浄液200mLを、DEMA社製910 PORTABLE FOAMERを用いて、比重0.15g/立方センチメートルの泡状に発泡させた後、垂直面に立て掛けた試験片の範囲に10秒間噴射し、5分間放置した後、イオン交換水で15秒間すすぎ、自然乾燥させた後、重量を測定した。牛脂汚れの洗浄率を洗浄前後の試験片の重量変化により算出し、次の尺度で示した。
評価基準:
◎:洗浄率80%以上
○:洗浄率60%以上、80%未満
△:洗浄率40%以上、60%未満
×:洗浄率40%未満
とし、△、○、◎を実用性のあるものとして判定した。
試験方法:
ステンレス片[ステンレス(SUS304)、縦70mm×横60mm×厚さ1mm]に油(豚脂10g、スダンIII0.1gをクロロホルム60mLに溶解したもの)を塗布し、25℃で2時間乾燥させたものを試験片とし重量を測定した。この試験片を炭酸カルシウム換算で75mg/L[ドイツ硬度4.2°DH]の硬水で、各発泡洗浄剤組成物を3質量%に希釈して調整した洗浄液200mLを、DEMA社製910 PORTABLE FOAMERを用いて、比重0.15g/立方センチメートルの泡状に発泡させた後、垂直面に立て掛けた試験片の範囲に10秒間噴射し、5分間放置した後、イオン交換水で15秒間すすぎ、自然乾燥させた後、重量を測定した。豚脂汚れの洗浄率を洗浄前後の試験片の重量変化により算出し、次の尺度で示した。
評価基準:
◎:洗浄率80%以上
○:洗浄率60%以上、80%未満
△:洗浄率40%以上、60%未満
×:洗浄率40%未満
とし、△、○、◎を実用性のあるものとして判定した。
試験方法:
各発泡洗浄剤組成物を炭酸カルシウム換算で、75mg/L[ドイツ硬度4.2°DH]の硬水で3質量%に希釈して調製した洗浄液10mLに、終濃度1.5〜5.0×107(CFU/mL)となるように菌液0.1mLを添加し、25℃にて5分間保持したものを試験液とした。この試験液1mLをSCDLP寒天培地にて混和固化し、37℃で2日間培養した。培養後、生菌数を測定し、初発菌数との差より、以下の基準で除菌性を評価した。
供試菌株:
財団法人発酵研究所のEscherichia coli NBRC3972を用いた。
評価基準
◎:供試菌のLog reductionが6以上
○:供試菌のLog reductionが4以上、6未満
△:供試菌のLog reductionが2以上、4未満
×:供試菌のLog reductionが2未満
とし、△、○、◎を実用性のあるものとして判定した。
試験方法:
試験片[ステンレス(SUS304)、縦70mm×横20mm×厚さ1mm]は、予め中性洗剤で洗浄しアセトン処理して乾燥させたもの使用する。炭酸カルシウム換算で、75mg/L[ドイツ硬度4.2°DH]の硬水で各発泡洗浄剤組成物を5質量%に希釈して調製した洗浄液100mLを、100mL容量のポリプロピレン容器に入れ、その中に試験片を浸漬し、25℃の恒温器内で24時間保存した。保存後のテストピースを取り出し、イオン交換水にてすすぎ、乾燥させて、試験片表面の状態を目視により外観観察し、下記基準で腐食性を判定した。
評価基準:
○:腐食がない
△:やや腐食がみられるが、使用上問題ないレベル
×:腐食した
とし、△、○を実用性のあるものとして判定した。
試験方法:
各発泡洗浄剤組成物を炭酸カルシウム換算で75mg/L[ドイツ硬度4.2°DH]の硬水で3質量%に希釈して調製した洗浄液を作製し、作製から15分以内に希釈した洗浄液に濁りが生じるか目視観察し、次の尺度で安定性を判定した。
評価基準:
◎:濁りを生じない
○:わずかに濁りを生じる
△:やや濁りを生じるが、使用上問題ないレベル
×:濁りを生じる
とし、△、○、◎を実用性のあるものとして判定した。
試験方法:
各発泡洗浄剤組成物100gをポリプロピレン製容器に入れ、−5℃、25℃、40℃で1ヶ月静置した後に外観を観察した。
評価基準:
○:分離や濁りが見られず安定である
△:全体的な分離はないが、若干の濁りが見られる
×:分離もしくは濁りが見られる
とし、△、○を実用性のあるものとして判定した。
試験方法:
各発泡洗浄剤組成物を40℃で2週間保存し、その時の次亜塩素酸塩の保存安定性を有効塩素残存率から以下の基準で評価した。なお、有効塩素残存率はJIS法 JIS K−0101に基づき、以下に示す式により求めた。
有効塩素残存率(%)=(保存後の組成物中の有効塩素濃度)/(保存前の組成物中の有効塩素濃度)×100
評価基準:
◎:有効塩素残存率80%以上
○:有効塩素残存率65%以上、80%未満
△:有効塩素残存率50%以上、65%未満
×:有効塩素残存率50%未満
とし、△、○、◎を実用性のあるものとして判定した。
Claims (11)
- (A)成分として炭化水素基の炭素数8〜18のアルキルジメチルアミンオキシド及び/又は炭化水素基の炭素数8〜18のアルケニルジメチルアミンオキシド、
(B)成分としてアルカリ剤、
(C)成分として炭素数12〜24の分岐脂肪酸及び/又はその塩、
(D)成分として水、
を含有し、質量比で(A)成分/(C)成分の値が0.1以上、20以下である発泡洗浄剤組成物を被洗浄物に供給して当該被洗浄物を洗浄する洗浄方法であって、
前記発泡洗浄剤組成物の原液、もしくは前記発泡洗浄剤組成物を水で希釈した希釈液を発泡させて得られた泡を前記被洗浄物の表面に供給し、静置してすすぎを行うか、又は擦り洗いした後すすぎを行うことを特徴とする被洗浄物の洗浄方法。 - 下記(i)〜(iii)のいずれかにより前記被洗浄物に前記発泡洗浄剤組成物を供給して洗浄を行う請求項1に記載の被洗浄物の洗浄方法、
(i)前記原液もしくは水で1倍を超えて100倍以下の希釈倍率で予め希釈した前記希釈液を前記被洗浄物に泡状に噴射するか、
(ii)前記原液を希釈しながら前記被洗浄物に泡状に噴射するか、あるいは、
(iii)前記(i)および前記(ii)を組み合わせて前記被洗浄物に泡状に噴射する。 - 前記発泡洗浄剤組成物を希釈するための水の硬度が、ドイツ硬度0〜16.7°DHである請求項1又は2のいずれか一項に記載の被洗浄物の洗浄方法。
- 前記原液または前記希釈液の発泡が、発泡装置を用いて行われる請求項1から3のいずれか一項に記載の被洗浄物の洗浄方法。
- 前記発泡装置が、圧縮空気と前記希釈液とを混合して発泡および噴霧する装置である請求項4に記載の被洗浄物の洗浄方法。
- 被洗浄物が調理設備及び食品加工設備である請求項1から5のいずれか一項に記載の被洗浄物の洗浄方法。
- 前記泡を前記被洗浄物の表面に供給した後、静置する時間が、30秒〜10分間である請求項1から6のいずれか一項に記載の被洗浄物の洗浄方法。
- 前記泡を前記被洗浄物の表面に供給した後、ブラシおよびスポンジを含む擦り用具を用いて擦り洗いした後すすぎを行う請求項1から6のいずれか一項に記載の被洗浄物の洗浄方法。
- 前記希釈液の希釈倍率が、水で1倍を超えて100倍以下である請求項1から8のいずれか一項に記載の被洗浄物の洗浄方法。
- 前記原液または前記希釈液を発泡させて得られた泡の比重が、0.05〜0.9g/立方センチメートルである請求項1〜9のいずれか一項に記載の被洗浄物の洗浄方法。
- 前記発泡洗浄剤組成物の原液、もしくは前記発泡洗浄剤組成物を水で希釈した希釈液を発泡させて得られた前記泡と液との混合物を前記被洗浄物の表面に供給し、静置してすすぎを行うか、又は擦り洗いした後すすぎを行う請求項1〜10のいずれか一項に記載の被洗浄物の洗浄方法。
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