JP2019199139A - 車両用表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ヘッドアップディスプレイ(HUD)装置等において、複数の割り込み対象物が存在し、注意喚起や強調等のためにそれらの割り込み対象物に重畳される重畳画像同士、あるいは重畳画像と他の割り込み対象物との重複が生じる場合に、重畳画像と対象物との対応関係が不明瞭となって運転者(ユーザー)に混乱を生じさせることを抑制する。【解決手段】表示制御部100は、第1、第2の割り込み対象物の内の何れか一方の割り込み対象物の重畳画像と、何れか他方の割り込み対象物の重畳画像、又は何れか他方の割り込み対象物との重複を判定する、割り込み対象物間の重複判定部104と、重複有りの場合、何れか他方の割り込み対象物の重畳画像の視認性、及び非割り込み対象物についての重畳画像の視認性を、何れか一方の割り込み対象物の重畳画像の視認性よりも低下させる視認性制御部108と、を有する。【選択図】 図7
Description
本発明は、例えば自動車等の車両に搭載される車両用表示装置に関する。
特許文献1には、自車両の前を走る先行車両を検出し、その先行車両に対して、枠を用いた強調表示(重畳画像の表示)を行うヘッドアップディスプレイ(HUD)装置が示されている。
例えば、走行中の車両の前方に先行車両が存在し、その先行車両に対して、注意喚起や強調等のための重畳画像の表示を行っているときに、例えば、自車両と先行車両との間に他車両が割り込んだとき、その割り込んだ車両(割り込み車両)についても重畳画像の表示がなされるが、このとき、割り込み車両が複数台(例えば2台)あるとき、一方の割り込み車両の重畳画像が、他方の割り込み車両の重畳画像、あるいは他方の割り込み車両と重複する場合(一部重複が多いと考えられる)があり得る。
割り込み車両は、所定の車間距離をおいて安定的に走行する先行車両よりも相対的な危険度が高く、運転者(ユーザー)が優先的に注意する必要がある対象物と考えられるが、上記のように、割り込み車両間で、重畳画像同士、あるいは重畳画像と他の割り込み車両との重複(一部重複を含む)が生じると、重畳画像と対象物との対応関係が不明瞭(不明確)となり、運転者(ユーザー)に混乱を生じさせる場合があり得る。この場合、例えば、運転者(ユーザー)が、割り込み車両の状況を的確に把握するために、より長い時間を要するようになる、といった悪影響が生じることが懸念される。
特許文献1には、この点については、何ら言及されておらず、その対策についても記載されていない。
本発明の1つの目的は、ヘッドアップディスプレイ(HUD)装置等において、複数の割り込み対象物が存在し、注意喚起や強調等のためにそれらの割り込み対象物に重畳される重畳画像同士、あるいは重畳画像と他の割り込み対象物との重複が生じる場合に、重畳画像と対象物との対応関係が不明瞭となって運転者(ユーザー)に混乱を生じさせることを抑制することである。
本発明の他の目的は、以下に例示する態様及び最良の実施形態、並びに添付の図面を参照することによって、当業者に明らかになるであろう。
以下に、本発明の概要を容易に理解するために、本発明に従う態様を例示する。
第1の態様において、車両用表示装置は、
車両に搭載され、画像を、前記車両に備わる被投影部材に投影することで運転者に前記画像の虚像を視認させると共に、前記虚像には、前記車両の周囲の実景に重畳される重畳画像の虚像が含まれるヘッドアップディスプレイ(HUD)装置を少なくとも有する車両用表示装置であって、
前記車両の周囲の前記実景に含まれる、前記重畳画像の重畳対象となり得る対象物の位置を取得し、前記重畳画像を、検出された対象物に対して重畳させて表示させる表示制御部と、
を有し、
前記表示制御部は、
前記重畳画像の重畳対象となり得る対象物として、非割り込み対象物と、第1、第2の割り込み対象物とが存在し、前記非割り込み対象物、及び前記第1、第2の割り込み対象物の各々に重畳画像が重畳表示される場合に、前記第1、第2の割り込み対象物の内の何れか一方の割り込み対象物についての重畳画像と、何れか他方についての割り込み対象物についての重畳画像、又は何れか他方の割り込み対象物との重複が生じるか否かを判定する、割り込み対象物間の重複判定部と、
前記重複が生じる場合に、前記何れか他方の割り込み対象物についての重畳画像の視認性、及び前記非割り込み対象物についての重畳画像の視認性を、前記何れか一方の割り込み対象物についての重畳画像の視認性よりも低下させる視認性制御部と、
を有する。
車両に搭載され、画像を、前記車両に備わる被投影部材に投影することで運転者に前記画像の虚像を視認させると共に、前記虚像には、前記車両の周囲の実景に重畳される重畳画像の虚像が含まれるヘッドアップディスプレイ(HUD)装置を少なくとも有する車両用表示装置であって、
前記車両の周囲の前記実景に含まれる、前記重畳画像の重畳対象となり得る対象物の位置を取得し、前記重畳画像を、検出された対象物に対して重畳させて表示させる表示制御部と、
を有し、
前記表示制御部は、
前記重畳画像の重畳対象となり得る対象物として、非割り込み対象物と、第1、第2の割り込み対象物とが存在し、前記非割り込み対象物、及び前記第1、第2の割り込み対象物の各々に重畳画像が重畳表示される場合に、前記第1、第2の割り込み対象物の内の何れか一方の割り込み対象物についての重畳画像と、何れか他方についての割り込み対象物についての重畳画像、又は何れか他方の割り込み対象物との重複が生じるか否かを判定する、割り込み対象物間の重複判定部と、
前記重複が生じる場合に、前記何れか他方の割り込み対象物についての重畳画像の視認性、及び前記非割り込み対象物についての重畳画像の視認性を、前記何れか一方の割り込み対象物についての重畳画像の視認性よりも低下させる視認性制御部と、
を有する。
第1の態様では、非割り込み対象物と、複数の割り込み対象物(第1、第2の割り込み対象物)とが存在し、各対象物に重畳画像(重畳画像については、重畳表示、重畳コンテンツ、強調表示、強調マーク、注意喚起表示、注意喚起マーク等と称される場合があり、広義に解釈するものとする)が重畳表示され、第1、第2の割り込み対象物の内の何れか一方の割り込み対象物についての重畳画像が、何れか他方の割り込み対象物の重畳画像、又は何れか他方の割り込み対象物と重複(一部重複を含む)する場合、何れか他方の割り込み対象物についての重畳画像の視認性、及び非割り込み対象物についての重畳画像の視認性を、何れか一方の割り込み対象物についての重畳画像の視認性よりも低下させる表示制御(例えば、重畳画像の輝度(透過率により表される場合もある)を低下させる表示制御)が実行される。
これによって、例えば、上記の重複が生じる場合であっても、例えば、運転者(ユーザー)が最も注意を払うべき割り込み対象物(上記の何れか一方の割り込み対象物)についての重畳画像の視認性が相対的に高まることで、その他の対象物(何れか他方の割り込み対象物、及び非割り込み対象物)についての重畳画像との区別が容易化され、従って、運転者(ユーザー)の注意を、最も注意を払うべき割り込み対象物(上記の何れか一方の割り込み対象物)に、遅滞なく、かつ混乱なく、集中させる(向けさせる)ことができ、運転者(ユーザー)は、例えば、危険性の高い割り込み対象物(例えば、強引な割り込みをしてきた最新の割り込み車両等)を、素早く認識(例えば、直感的に認識)することができる。よって、危険性がある場合は、例えば、ブレーキを踏む、ハンドル操作で衝突を回避する、といった適切な処置を適切なタイミングで取り易くなり、HUD(ヘッドアップディスプレイ)装置等の車両用表示装置における利便性が向上する。
なお、「視認性」は、目で見た時の確認のし易さの度合いである。視認性を変化させる手法としては、例えば、重畳画像の輝度や明度を変更する他、重畳画像を構成する記号(図形等)や文字等の、形状、模様、色彩、又はこれらの結合を変更する、記号(図形等)を構成する線の太さを変更する、文字の太さを変更する、注意を喚起するための文字等を記号に付加する、記号等の発光状態を変化させる(例えば、点滅させる)といったものが例示される(但し、これらに限定されるものではない)。
第1の態様に従属する第2の態様において、
前記視認性制御部は、
前記第1、第2の割り込み対象物の内の、最新の割り込みに係る割り込み対象物、
又は、前記車両からの距離が小さい方の割り込み対象物、
又は、前記車両との相対速度が大きい方の割り込み対象物、
又は、前記車両の運転状況下での危険性が高いと推定される方の割り込み対象物、
を、前記何れか一方の割り込み対象物として特定してもよい。
前記視認性制御部は、
前記第1、第2の割り込み対象物の内の、最新の割り込みに係る割り込み対象物、
又は、前記車両からの距離が小さい方の割り込み対象物、
又は、前記車両との相対速度が大きい方の割り込み対象物、
又は、前記車両の運転状況下での危険性が高いと推定される方の割り込み対象物、
を、前記何れか一方の割り込み対象物として特定してもよい。
第2の態様では、視認性を低下させない割り込み対象物(何れか一方の割り込み対象物)を選択(特定)するに際し、最新の(言い換えれば、最も直近に生じた)割り込み対象物、又は、自車両との距離がより小さい割り込み対象物、又は、自車両との相対速度がより大きい割り込み対象物、又は、運転状況下で危険性がより高いと推定される割り込み対象物の、いずれかを選択(特定)する。
これらの割り込み対象物は、車両の運行に与える影響が大きく(例えば、危険性が高く、大きな事故に結びつく可能性が高い等)、よって、運転者(ユーザー)が注意を払う優先順位が高いと考えられるものである。この割り込み対象物以外の対象物(その他の対象物)についての重畳画像の視認性を低下させることで、重畳画像等の重複が生じる場合であっても、運転者(ユーザー)の注意を、上記の優先順位が高いと考えられる割り込み対象物に、迅速に、混乱なく集中させる(向かわせる)ことができる。
第1、又は第2の態様に従属する第3の態様において、
前記視認性制御部は、
前記何れか他方の割り込み対象物についての重畳画像の視認性、及び前記非割り込み対象物についての重畳画像の視認性を、前記何れか一方の割り込み対象物についての重畳画像の視認性よりも、一律に低下させてもよい。
前記視認性制御部は、
前記何れか他方の割り込み対象物についての重畳画像の視認性、及び前記非割り込み対象物についての重畳画像の視認性を、前記何れか一方の割り込み対象物についての重畳画像の視認性よりも、一律に低下させてもよい。
第3の態様では、運転者(ユーザー)が注意を払う優先順位が高いと考えられる割り込み対象物(何れか一方の割り込み対象物)についての重畳画像の視認性に対して、その他の対象物(何れか他方の割り込み対象物、及び非割り込み対象物)についての重畳画像の視認性が一律に低下される(言い換えれば、一律の、より低い値に設定される)ことによって、上記の優先順位が高いと考えられる割り込み対象物と、その他の対象物との視認性の落差が一律に大きくなり、運転者(ユーザー)の注意を、上記の優先順位の高いと考えられる割り込み対象物に、効果的に向かわせることができる。
第1、又は第2の態様に従属する第4の態様において、
前記視認性制御部は、
前記何れか他方の割り込み対象物についての重畳画像の視認性、及び前記非割り込み対象物についての重畳画像の視認性を、前記何れか一方の割り込み対象物についての重畳画像の視認性よりも低下させる際、
前記何れか他方の割り込み対象物、及び前記非割り込み対象物の、前記車両からの距離、又は、前記車両との相対速度、又は、前記車両の運転状況下での危険性の程度、に応じて、低下の程度に差異を設けてもよい。
前記視認性制御部は、
前記何れか他方の割り込み対象物についての重畳画像の視認性、及び前記非割り込み対象物についての重畳画像の視認性を、前記何れか一方の割り込み対象物についての重畳画像の視認性よりも低下させる際、
前記何れか他方の割り込み対象物、及び前記非割り込み対象物の、前記車両からの距離、又は、前記車両との相対速度、又は、前記車両の運転状況下での危険性の程度、に応じて、低下の程度に差異を設けてもよい。
第4の態様では、視認性の低下対象となる対象物についての重畳画像に関して、自車両との距離、又は自車両との相対速度、又は運転状況下での危険性の程度に応じて、視認性の低下の程度に差を設ける。これによって、運転者(ユーザー)が、各対象物の距離感や、運転に与える影響の度合い等を、例えば直感的に把握し易くなる、という効果を得ることができる。
第1乃至第4のいずれか1つの態様に従属する第5の態様において、
前記表示制御部は、
前記何れか他方の割り込み対象物についての重畳画像の視認性、及び前記非割り込み対象物についての重畳画像の視認性を、前記何れか一方の割り込み対象物についての重畳画像の視認性よりも低下させる際、
前記何れか他方の割り込み対象物、及び前記非割り込み対象物の各々についての重畳画像の種類が異なる場合は、その種類を統一させてもよい。
前記表示制御部は、
前記何れか他方の割り込み対象物についての重畳画像の視認性、及び前記非割り込み対象物についての重畳画像の視認性を、前記何れか一方の割り込み対象物についての重畳画像の視認性よりも低下させる際、
前記何れか他方の割り込み対象物、及び前記非割り込み対象物の各々についての重畳画像の種類が異なる場合は、その種類を統一させてもよい。
視認性の低下対象となる対象物には、割り込み対象物(何れか他方の割り込み対象物)と、非割り込み対象物(割り込みが生じる前に、自車両の前方を、所定の車間距離をおいて走行していた先行車両等)と、が混在している。ここで、割り込み対象物についての重畳画像の種類(例えば、三角形の外形をもつ注意喚起マーク)と、非割り込み対象物についての重畳画像の種類(例えば、対象物を囲む強調枠)と、が異なる場合、その種類の違いが、運転者(ユーザー)に、例えば視覚上のばらつき感等を与える可能性もないとはいえない。
そこで、第5の態様では、それらの重畳画像の視認性を低下させるとき、それらの重畳画像の種類を、何れか1つの種類に統一させる、という処理を同時に行わせることとした。これによって、種類の違いによる重畳画像のばらつき感が低減され、違和感がより少ない視認性制御が実現される。なお、重畳画像の外形や構造が同じであっても、色彩が異なる場合や、表示状態(例えば点滅等)が異なる場合には、種類の異なる重畳画像とみなしてもよい。
第1乃至第5のいずれか1つの態様に従属する第6の態様において、
前記重畳画像は、前記ヘッドアップディスプレイ(HUD)装置における虚像表示可能領域、及び前記運転者の前方に配置される表示器の表示領域の少なくとも一方において表示されてもよい。
前記重畳画像は、前記ヘッドアップディスプレイ(HUD)装置における虚像表示可能領域、及び前記運転者の前方に配置される表示器の表示領域の少なくとも一方において表示されてもよい。
第6の態様では、重畳画像の表示は、ヘッドアップディスプレイ(HUD)装置を用いて実現されてもよく、また、運転者の前方に配置される表示器(液晶ディスプレイ等の各種ディスプレイ、複合的な表示板等を含み、広く解釈するものとする)によって実現されてもよい。言い換えれば、重畳画像は、少なくとも一方の表示手段によって表示されることができる。これによって、虚像及び実像の少なくとも一方を用いて、車両後方等の撮像画像の表示を適切に行うことができ、運転者の利便性が格段に向上する。
第1乃至第6のいずれか1つの態様に従属する第7の態様において、
前記第1、第2の割り込み対象物の各重畳画像は、前記第1、第2の各割り込み対象物を囲む枠画像を有してもよい。
前記第1、第2の割り込み対象物の各重畳画像は、前記第1、第2の各割り込み対象物を囲む枠画像を有してもよい。
重畳画像が、対象物を枠(四角枠、円形の枠等、形状は問わない)で囲む画像である場合、対象物を、より明確に強調することができるという利点があるが、その一方、枠により構成される図形の面積が大きくなり、枠同士の重複等が生じ易くなる。よって、上記の視認性制御が有効となる。
当業者は、例示した本発明に従う態様が、本発明の精神を逸脱することなく、さらに変更され得ることを容易に理解できるであろう。
以下に説明する最良の実施形態は、本発明を容易に理解するために用いられている。従って、当業者は、本発明が、以下に説明される実施形態によって不当に限定されないことを留意すべきである。
本発明の車両用表示装置は、車両(自車両)に搭載され、画像を、車両(自車両)に備わる被投影部材(ウインドシールド等)に投影することで、運転者に画像の虚像を視認させると共に、虚像には、車両(周囲の実景に重畳される重畳画像の虚像が含まれるヘッドアップディスプレイ(HUD)装置を少なくとも有する車両用表示装置である。なお、車両は、乗り物の一種であり、広く解釈するものとする。
図1を参照する。図1(A)は、ヘッドアップディスプレイ(HUD)装置を少なくとも有する車両用表示装置における表示例を示す図、図1(B)は、重畳対象物である先行車両に重畳される重畳画像の一例(枠表示)を示す図、図1(C)は、重畳対象物である先行車両に重畳される重畳画像の他の例(注意喚起マーク)を示す図である。
図1(A)の例では、車両(自車両)10のウインドシールド(ここではフロントガラスとする)3が被投影部材(透光部材)として機能する。ステアリングホイール(ハンドル)7には、HUD装置等のオン/オフの切り換えや、動作モード等を設定可能な操作部9が設けられている。
また、フロントパネル11の中央には、表示器(例えば、液晶パネル)13が配置されており、表示器13の表示領域に、各種の情報を実像にて表示することができる。図1(A)の例では、「55km/h」という走行速度の表示SPがなされている。
図1(A)の例では、車両(自車両)10は、直線状の道路を走行しており、前方には、実景としての道路(センターラインE1を含む)と、重畳画像の重畳対象物である先行車両(第1対象物)B1が見えている。
運転者(ユーザー)は、ウインドシールド3を介して、HUD装置(図1(A)では不図示、図6の参照符号200)が形成する画像(虚像)を、車両(自車両)10の前方にて視認することができる。図1(A)の例では、ウインドシールド3の面において、破線で囲まれる矩形の虚像表示領域(虚像表示可能領域)5が設定され、この虚像表示領域(虚像表示可能領域)5の内側において画像(虚像)の表示が可能である。
図1(A)の例では、HUD装置による画像(虚像)として、道路の制限速度を示す表示LSと、車両10の走行速度(ここでは「55km/h」)を示す表示SPと、が例示されている。
図1(B)、図1(C)を参照する。図1(B)に示されるように、HUD装置を用いて、前方の先行車両(重畳対象物)B1に、その重畳対象物を囲む枠を有する重畳画像C1(虚像)が重畳表示されている。枠表示は、重畳対象物を強調する効果が高く、運転者(ユーザー)の注意を引く(注意を喚起する)効果が高い。図1(B)では、枠は、四角形の枠(四角枠)であるが、これに限定されるものではなく、円形の枠等であってもよく、その形状は問わない。
重畳画像が、対象物を枠で囲む画像である場合、上述のとおり、対象物を、より明確に強調することができるという利点があるが、その一方、枠により構成される図形の面積が大きくなり、よって、複数の重畳対象物がある場合には、枠同士の重複等が生じ易くなる傾向が生じる。
また、図1(C)では、先行車両B1の背面に、重畳画像としての注意喚起マークD1(虚像)が重畳表示されている。
ここで、重畳画像については、重畳表示、重畳コンテンツ、強調表示、強調マーク、注意喚起表示、注意喚起マーク等と称される場合があり、広義に解釈するものとする。
また、図1(A)の車両用表示装置、表示器13による表示と、HUD装置による表示とを併用することもできる。例えば、夜間や悪天候でHUD装置による虚像表示を見づらい場合は、表示器13の表示領域に、図1(B)、図1(C)のような、先行車両B1、及び重畳画像(実像)C1、D1の表示を行ってもよい。言い換えれば、重畳画像の、重畳対象物に対する表示(重畳表示)は、HUD装置及び表示器13の少なくとも一方を用いて行うことができる。
次に、図2を参照する。図2(A)〜図2(C)は、重畳画像等の重複の例を示す図である。なお、図2において、図1と共通する部分には、共通の符号を付している(この点については、以降の図においても同様である)。
図2(A)は、先行車両である非割り込み対象物B1に、重畳画像(四角形の強調枠)C1が重畳表示されているときに、割り込み車両である割り込み対象物B2が、自車両10と先行車両(非割り込み対象物)B1との間に割り込んできた状況を示している。割り込み対象物B2についても重畳画像(四角形の強調枠)C2が重畳表示され、この結果、重畳画像C1とC2の間で重複が生じている。
図2(B)では、割り込み車両である割り込み対象物B2が、先行車両である非割り込み対象物B1の右前方に位置している。また、図2(B)の例では、先行車両(非割り込み対象物)B1には、その背面に、重畳画像としての注意喚起マーク(外形が三角形)が重畳されており、割り込み車両(割り込み対象物)B2には、重畳画像としての四角形の強調枠C2が重畳されている。この結果、割り込み車両(割り込み対象物)B2についての四角形の強調枠C2と、その後方に位置する、先行車両(非割り込み対象物)B1との間で重複が生じている。
図2(C)の運転シーンは、図2(A)と同様であるが、図2(C)では、割り込み車両(割り込み対象物)B2についての重畳画像が、注意喚起マーク(外形が三角形)C2である。この結果、先行車両(非割り込み対象物)B1についての四角形の強調枠C1と、割り込み車両(割り込み対象物)B2との間で重複が生じている。
次に、図3を参照する。図3(A)は、先行車両に対して重畳画像を表示している状態で、自車と先行車両との間に2台の他車両が割り込むことで重複が生じた状態を示す図、図3(B)は、重畳画像の視認性制御の一例(例えば最新の割り込み車両、又は車間距離が小さい割り込み車両の重畳画像に対して、他の車両の割り込み画像の視認性を一律に低下させる例)、図3(C)は、重畳画像の視認性制御の他の例(他の車両の割り込み画像の視認性を、自車両から車両までの距離に応じて低下させる例)を示す図である。
図3(A)の例では、非割り込み対象物(先行車両)B1に対して重畳画像C1が重畳表示されており、この状況で、自車両10と非割り込み対象物(先行車両)B1との間に2台の他車両(第1、第2の割り込み対象物B2、B3)が割り込むことで、重畳画像C2とC3、重畳画像C2と割り込み対象物B3、重畳画像C3と割り込み対象物B2の間で重複が生じている。図3(A)では、対象物と重畳画像との対応関係が、やや把握しづらくなっている。
図3(B)の例では、最新の(最も直近に生じた)割り込み対象物B3、又は、自車両10との車間距離が小さい方の割り込み対象物B3を、注意を向ける優先度が高い対象物として選択(特定)し、その割り込み対象物B3についての重畳画像C3の視認性に対して、その他の対象物(割り込み対象物(他の割り込み車両)B2、及び非割り込み対象物(先行車両)B1)についての重畳画像C2、C1の視認性(例えば、輝度や明度)を、一律に低下させている(言い換えれば、一律の、低い値に設定している)。これによって、視認性の差異(落差)が生じ、注意を向ける優先度が最も高い割り込み対象物B3が、最も強調される。
したがって、図3(A)のような重複が生じる場合であっても、運転者(ユーザー)の注意を、注意を向ける優先度が高いと考えられる割り込み対象物B3に、迅速に、混乱なく集中させる(向かわせる)ことができる。よって、危険性がある場合は、運転者(ユーザー)は、ブレーキをかける等の適切な措置を、適切なタイミングでとることができる。
また、図3(C)の例では、視認性を一律に低下させるのではなく、自車両10との距離(L2、L3)に応じて、視認性低下の程度に差異を設けている。
図3(C)において、他の割り込み対象物B2と自車両10との距離はL2であり、最も前方に位置する非割り込み対象物B1と自車両10との距離はL3(>L2)である。よって、車間距離が小さい対象物B2の危険性が高く、注意を向ける優先度が高いと考えられることから、重畳画像C2の視認性を、重畳画像C3の視認性に次いで高く設定し、重畳画像C1の視認性を、最も低く設定している。
これによって、運転者(ユーザー)は、各対象物についての距離感や、各対象物の運転に与える影響の違い等を、例えば直感的に認識(把握)することが容易となる。
次に、図4を参照する。図4(A)は、先行車両に対して注意喚起マーク(外形が三角形)の重畳画像を表示している状態で、先行車両の前方に他車両(第1の割り込み対象物)が割り込み、その車両に枠(外形が四角形)の重畳画像を表示した状態を示す図、図4(B)は、自車と先行車両との間に、別の車両(第2の割り込み対象物)が割り込んだ状態における視認性制御の一例(他の車両の重畳画像の視認性を一律に低下させる例)を示す図、図4(C)は、図4(B)の場合における視認性制御の他の例(他の車両の重畳画像の視認性を一律に低下させる際に、重畳画像の種類を統一させる例)を示す図である。
図4(A)は、先に説明した図2(A)と同じである。重畳対象物としては、非重畳対象物(先行車両)B1と、第1の割り込み対象物B2とが混在している。また、重畳画像C1は注意喚起マーク(外形が三角形)であり、重畳画像C2は四角形の強調枠(枠表示)である。
図4(B)では、第2の割り込み対象物B3(最新の割り込み対象物、又は車間距離が小さい方の割り込み対象物である)の視認性に対して、非重畳対象物(先行車両)B1についての重畳画像C1、及び第1の割り込み対象物B2についての重畳画像C2の視認性を、一律に低下させている。
図4(C)では、視認性を低下させる際に、重畳画像C2(四角形の強調枠)を、注意喚起マーク(外形が三角形)C2’に変更し、これによって、重畳画像の種類を統一している。これによって、例えば、視覚的なばらつき感を低減することができる。
次に、図5を参照する。図5(A)〜図5(C)は、先行車両、及び先行車両の前方の割り込み車両(第1の割り込み対象物)に対して重畳画像を表示している状態で、それらの前方に、第1の割り込み対象物よりも相対速度がより大きい対象物(第2の割り込み対象物)が出現した場合における、重畳画像の視認性制御例を示す図である。
図5(A)では、重畳対象物として、非重畳対象物(先行車両)B1と、第1の割り込み対象物B2とが混在している。また、重畳画像C1、C2は共に、四角形の強調枠(枠表示)である。
図5(B)では、非割り込み対象物(先行車両)C1及び第1の割り込み対象物B2の前方に、ふいに、新たな重畳対象物(これを第2の割り込み対象物B5とする)が出現し、その第2の割り込み対象物B5が、例えば、静止している物体(例えば、先を行くトラックの荷台から落下した落下物、崖崩れによる岩石、地震により生じた突起、突然の故障で走行車線上に停止している車等)である場合、あるいは、静止物ではないが、進行速度が極めて遅い物体(例えば、老人が乗る自転車、道路上を走る、農作業用の耕運機、除雪をしながら進行する除雪車等)である場合は、自車両10との車間距離はすぐに小さくなることから、発見が遅れると衝突の可能性が高くなり、よって、その第2の割り込み対象物B5は、危険性が最も高い対象物といえる。また、その対象物が逆走車、対向車線を越えて向かってくる対向車、自転車等に乗って、自車両に向かってくる人等である場合は、さらに危険性が高くなる。
この場合、その第2の割り込み対象物B5の、自車両10を基準とした相対速度V2は、第1の割り込み対象物B2(例えば、自車両10を追い越していった追い越し車両B2)の相対速度V1よりも大きく、V2>V1の関係が成立する。なお、相対速度は、自車両と対象物との距離の時間的変化を検出することで算出することができる。
図5(C)では、運転者(ユーザー)の注意を、最も危険性が高いと考えられる第2の割り込み対象物B5に速やかに向けさせるべく、重畳画像C5の視認性(例えば輝度や明度)に対して、重畳画像C1、C2の視認性を、例えば一律に低下させている。これによって、運転者(ユーザー)は、危険性の高い、第2の割り込み対象物B5の存在を確実に、迅速に認識(把握)することができ、適切なタイミングで対応措置をとることが可能となる。
次に、図6を参照する。図6(A)、図6(B)は、先行車両の前方に、割り込み車両(第1の割り込み対象物)と、車道に進入してきた人(第2の割り込み対象物)とがある場合における、視認性制御の例(例えば、危険性の程度を考慮した視認性制御を行う例)を示す図である。
図6(A)の例では、非割り込み対象物(先行車両)B1の前方に、第1の割り込み対象物(割り込み車両)B2があり、さらに前方に、車道に進入してきた人(これを第2の割り込み対象物B6とする)がある状況となっている。なお、図6(A)における破線の矢印は、割り込み車両B2の移動状況を示している。
ここで、自車両10の運転者(ユーザー)が、人B6の車道への進入に気づかないまま、先行車両B1、及び割り込み車両B2が、人B6を避けることに成功して走行を継続した場合、やがて、自車両10の前に、人B6が急に現れることになってしまい、事故が生じる可能性が高い。言い換えれば、図6(A)のような運転シーン(運転状況)において、人B6は、危険性が最も高いと判断される割り込み対象物といえる。
そこで、図(B)では、人(第2の割り込み対象物)B6についての重畳画像C6の視認性に対して、他の対象物B2、B1についての重畳画像C2、C1の視認性(例えば輝度や明度)を、例えば一律に低下させる。言い換えれば、運転状況における、割り込み対象物の危険性の程度を考慮した視認性制御が実行される。
よって、運転状況において、最も危険性が高いと判断される割り込み対象物B6以外の対象物(その他の対象物B2、B1)についての重畳画像C1、C1の視認性を相対的に低下させることで、重畳画像等の重複が生じる場合(図6(A)、(B)の例では、重畳画像C6とC2との間で重複が生じている)であっても、運転者(ユーザー)の注意を、危険性が最も高いと考えられる割り込み対象物B6に、迅速に、混乱なく集中させる(向かわせる)ことができる。よって、車両用表示装置における危険回避のための表示機能を、より強化することができる。
次に、図7を参照する。図7(A)は、HUD装置の要部の構成例を示す図、図7(B)は、表示制御部の構成例を示す図である。図7(A)において、平坦な路面Rに直交し、かつ路面から離れる方向をY方向(上方向)とし、前方をX方向とし、車両10の幅方向をX方向とする。
図7(A)に示されるように、車両(自車両)10には、表示器13(液晶表示装置であり、電子ミラーシステムにおける表示器であってもよい)と、ソナー部(レーダー部:測距手段)15と、距離情報取得部17と、相対速度情報取得部19と、周囲撮像カメラ(ここでは、前方及び側方撮像カメラ)54と、照度センサ(外光強度センサ)59と、対象物検出部(対象物情報取得部:画像処理部)61と、表示制御部100と、HUD装置200と、表示器13用の画像生成部350と、表示器13用の表示器制御部352と、が設けられている。
なお、ソナー部(レーダー部:測距手段)15が設けられない車両の場合は、対象物検出部(画像処理部)61の画像処理によって、重畳対象物と自車両との間の距離を測定(検出)してもよい。
HUD装置200は、例えば、ダッシュボード4内に設置されている。HUD装置200は、画像生成部33、投光制御部35、投射光学系37、光源202を有する。
表示制御部100は、バス(BUS)を介して、HUD装置200の光源202、画像生成部33、及び表示器制御部352に電気的に接続されている。表示制御部100は、上述の第1の重畳画像についての視認性の制御を実施することができる。
HUD装置200の投射光学系37から上方に出射される表示光K1は、車両10の、被投影部材(透光部材)としてのウインドシールド(ここではフロントガラス)3に投射(投影)され、その一部が反射されて、運転者1の目(視点)Pへと向かう。これによって、運転者1の前方の、車両10から、例えば、所定距離だけ離れた位置にある虚像表示面PS上に、先に説明した第1の重畳画像(重畳コンテンツ)や、制限速度や車両速度の表示(非重畳コンテンツ)等が表示される。
次に、図4(B)を参照する。表示制御部100は、割り込みがあったことを判定する割り込み判定部101と、割り込み対象物(第1、第2の割り込み対象物等)を特定する割り込み対象物特定部103と、第1、第2の割り込み対象物の内の何れか一方の割り込み対象物についての重畳画像と、何れか他方についての割り込み対象物についての重畳画像、又は何れか他方の割り込み対象物との重複が生じるか否かを判定する、割り込み対象物間の重複判定部104と、ECU56や照度センサ59等からの情報に基づいて運転状況(運転シーン等)を判定する運転状況判定部106と、重畳画像(強調表示枠や注意喚起マーク等)についての視認性制御を実施する視認性制御部108と、を有する。
なお、運転状況によっては、重畳画像の視認性制御を実施することが好ましくない場合も有り得ることから、運転状況判定部106による判定情報が、適宜、視認性制御部108に供給される。
また、運転状況判定部106による判定情報は、例えば、図6の例のような、運転状況に応じた対象物の危険性の度合いの判定用としても利用され得る。
視認性制御部108は、例えば、表示器13の表示階調、HUD装置200に備わる光源202の発光輝度を制御することで、表示画像(第1の重畳画像を含む)の視認性を、例えば、段階的に制御することができる。但し、これに限定されるものではなく、線形の制御であってもよい。
視認性制御部108は、割り込み判定部101によって、割り込みがあったと判定され、割り込み対象物特定部103によって、割り込み対象物(第1、第2の対象物等)が特定され、割り込み対象物間の重複判定部104によって、例えば、先に説明した図3〜図6のような重複が生じた(あるいは、生じ得る)ことが判定され、また、運転状況判定部106からの情報によって、例えば、視認性制御を行っても問題ない状況であることが判明すると、図3〜図6に示したような、重畳画像についての視認性制御を実施する。このとき、視認性制御部108は、各重畳対象物についての距離情報や、相対速度情報等を、適宜、参照することができる。
次に、図8を参照する。図8は、重畳画像の視認性制御を実施する場合の処理手順を示すフローチャートである。
車両のイグニッションスイッチがオンされることで車両用表示装置が起動され、車両の走行中において、対象物検出部61が、周囲撮像カメラ54による撮像画像を解析して対象物情報を取得(対象物を検出)し、特定された重畳対象物が、非割り込み対象物である先行車両等である場合には、視認性制御部108が、適宜、重畳画像を重畳表示し、その状態にて、割り込み判定部101が割り込みを監視する(ステップS1)。
ステップS2で、割り込みの有無が判定され、Nの場合は、ステップS1に戻って割り込みの監視が継続され、Yの場合は、ステップS3に移行して、割り込みイベントが生成される。
ステップS3では、割り込み対象物特定部103によって割り込み対象物が特定された時点で、既に重畳画像の重畳表示がなされている割り込み対象物があるか(言い換えれば、既存の割り込み対象物があるか)が判定される(ステップS4)。ステップS4で、Nの場合は、今回、検出された割り込み対象物は、第1の割り込み対象物であるということであり、その第1の割り込み対象物については、ステップS5にて、通常の割り込み重畳表示制御が実行される。
ステップS4でYの場合は、今回、検出された割り込み対象物は、第2の割り込み対象物であるということであり、第1、第2の割り込み対象物が混在する状況が生じていることになる。この場合は、ステップS6にて、割り込み対象物間での重畳表示等の重複の有無が判定される。
ステップS6で、Nの場合は、ステップS5に移行して、通常の割り込み重畳表示制御が実行される。
ステップS6で、Yの場合は、ステップS7に移行する。ステップS7では、複数の割り込み対象物(第1、第2の割り込み対象物)の内の、所定条件(最新の割り込み、距離がより短い、相対速度がより大きい、危険度がより高い等)を満たす対象物の視認性に対して、他の重畳対象物(他の割り込み対象物、及び非割り込み対象物)の視認性を低下させる処理が実行される(一律に低下させてもよく、あるいは、距離、相対速度、危険性等に応じて低下率に差異を設けてもよい)。
ステップS8では、ステップS3における割り込みイベントの生成から所定時間が経過したかが判定され、Nの場合は、ステップS7に戻って、重畳画像(重畳表示)の視認性制御が継続され、Yの場合は、割り込みイベントが終了する(ステップS9)。車両の走行中は、上記のステップが繰り返し実行される。
以上説明したように、本発明の実施形態によれば、ヘッドアップディスプレイ(HUD)装置等において、複数の割り込み対象物が存在し、注意喚起や強調等のためにそれらの割り込み対象物に重畳される重畳画像同士、あるいは重畳画像と他の割り込み対象物との重複が生じる場合に、重畳画像と対象物との対応関係が不明瞭となって運転者(ユーザー)に混乱を生じさせることを抑制することができる。
本発明は、上述の例示的な実施形態に限定されず、また、当業者は、上述の例示的な実施形態を特許請求の範囲に含まれる範囲まで、容易に変更することができるであろう。
1・・・運転者、3・・・ウインドシールド、4・・・ダッシュボード、5・・・虚像表示領域(虚像表示可能領域)、7・・・ステアリングホイール(ハンドル)、9・・・操作部(操作スイッチ)、10・・・車両(自車両)、13・・・表示器(表示パネル)、33・・・画像生成部(HUD用)、35・・・投光制御部、37・・・投射光学系、54・・・周囲撮像カメラ、56・・・ECU。59・・・照度センサ(外光強度センサ)、100・・・表示制御部、101・・・割り込み判定部、103・・・割り込み対象物特定部、104・・・割り込み対象物間の重複判定部、106・・・運転状況判定部、108・・・視認性制御部、200・・・HUD装置、202・・・光源、350・・・画像生成部(表示器用)、352・・・表示器制御部、K1・・・表示光、PS・・・虚像表示面、B1・・・非割り込み対象物(前方車両等)、B2・・・第1の割り込み対象物(割り込み車両等)、B3・・・第2の割り込み対象物(割り込み車両等)、C1・・・非割り込み対象物に重畳される重畳画像、C2、C3・・・第1、第2の割り込み対象物に重畳される重畳画像(第1、第2の割り込み重畳画像)
Claims (7)
- 車両に搭載され、画像を、前記車両に備わる被投影部材に投影することで運転者に前記画像の虚像を視認させると共に、前記虚像には、前記車両の周囲の実景に重畳される重畳画像の虚像が含まれるヘッドアップディスプレイ(HUD)装置を少なくとも有する車両用表示装置であって、
前記車両の周囲の前記実景に含まれる、前記重畳画像の重畳対象となり得る対象物の位置を取得し、前記重畳画像を、検出された対象物に対して重畳させて表示させる表示制御部と、
を有し、
前記表示制御部は、
前記重畳画像の重畳対象となり得る対象物として、非割り込み対象物と、第1、第2の割り込み対象物とが存在し、前記非割り込み対象物、及び前記第1、第2の割り込み対象物の各々に重畳画像が重畳表示される場合に、前記第1、第2の割り込み対象物の内の何れか一方の割り込み対象物についての重畳画像と、何れか他方についての割り込み対象物についての重畳画像、又は何れか他方の割り込み対象物との重複が生じるか否かを判定する、割り込み対象物間の重複判定部と、
前記重複が生じる場合に、前記何れか他方の割り込み対象物についての重畳画像の視認性、及び前記非割り込み対象物についての重畳画像の視認性を、前記何れか一方の割り込み対象物についての重畳画像の視認性よりも低下させる視認性制御部と、
を有することを特徴とする車両用表示装置。 - 前記視認性制御部は、
前記第1、第2の割り込み対象物の内の、最新の割り込みに係る割り込み対象物、
又は、前記車両からの距離が小さい方の割り込み対象物、
又は、前記車両との相対速度が大きい方の割り込み対象物、
又は、前記車両の運転状況下での危険性が高いと推定される方の割り込み対象物、
を、前記何れか一方の割り込み対象物として特定する、
ことを特徴とする、請求項1に記載の車両用表示装置。 - 前記視認性制御部は、
前記何れか他方の割り込み対象物についての重畳画像の視認性、及び前記非割り込み対象物についての重畳画像の視認性を、前記何れか一方の割り込み対象物についての重畳画像の視認性よりも、一律に低下させることを特徴とする、請求項1又は2に記載の車両用表示装置。 - 前記視認性制御部は、
前記何れか他方の割り込み対象物についての重畳画像の視認性、及び前記非割り込み対象物についての重畳画像の視認性を、前記何れか一方の割り込み対象物についての重畳画像の視認性よりも低下させる際、
前記何れか他方の割り込み対象物、及び前記非割り込み対象物の、前記車両からの距離、又は、前記車両との相対速度、又は、前記車両の運転状況下での危険性の程度、に応じて、低下の程度に差異を設ける、
ことを特徴とする、請求項1又は2に記載の車両用表示装置。 - 前記表示制御部は、
前記何れか他方の割り込み対象物についての重畳画像の視認性、及び前記非割り込み対象物についての重畳画像の視認性を、前記何れか一方の割り込み対象物についての重畳画像の視認性よりも低下させる際、
前記何れか他方の割り込み対象物、及び前記非割り込み対象物の各々についての重畳画像の種類が異なる場合は、その種類を統一させる、ことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の車両用表示装置。 - 前記重畳画像は、前記ヘッドアップディスプレイ(HUD)装置における虚像表示可能領域、及び前記運転者の前方に配置される表示器の表示領域の少なくとも一方において表示される、ことを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の車両用表示装置。
- 前記第1、第2の割り込み対象物の各重畳画像は、前記第1、第2の各割り込み対象物を囲む枠画像を有することを特徴とする、請求項1乃至6の何れか1項に記載の車両用表示装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2018093983A JP2019199139A (ja) | 2018-05-15 | 2018-05-15 | 車両用表示装置 |
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JP2021135920A (ja) * | 2020-02-28 | 2021-09-13 | 本田技研工業株式会社 | 表示制御装置、及び表示制御方法 |
WO2021200913A1 (ja) * | 2020-03-31 | 2021-10-07 | 日本精機株式会社 | 表示制御装置、画像表示装置、及び方法 |
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- 2018-05-15 JP JP2018093983A patent/JP2019199139A/ja active Pending
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