JP2019198907A - ロボットシステム - Google Patents
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Abstract
Description
また、安全監視対象である作業者の位置に応じてロボットの動作制限領域が変更されるロボットシステムが知られている(例えば、特許文献2参照。)。
本発明の一態様のロボットシステムは、ロボットと、前記ロボットの動作が制限される動作制限領域を設定する制御部と、を備え、前記制御部が、前記ロボットの周囲において作業を行う対象者の作業エリアの床面の情報、前記対象者が接触する可能性のある構造物の情報、前記対象者の近傍に存在する非対象者の情報、および前記対象者の近傍に存在する他のロボットの情報の少なくとも1つを用いて、前記動作制限領域を再設定する。
段差は対象者の転倒、バランス悪化の原因になり得る構造物である。当該態様では、段差の情報に応じて動作制限領域が例えば安全性が向上する方向に変更されるので、対象者の安全性をより適切に確保することができる。
床面が滑り易い場合は、対象者の転倒、バランス悪化の可能性が高くなる。当該態様では、滑り易さに関する情報に応じて動作制限領域が例えば安全性が向上する方向に変更されるので、対象者の安全性をより適切に確保することができる。
対象者と非対象者との距離が近い場合は、対象者の転倒、バランス悪化の可能性が高くなる。当該態様では、対象者と非対象者との距離に応じて動作制限領域が再設定されるので、対象者の安全性をより適切に確保することができる。
本実施形態のロボットシステム1は、図1に示されるように、ロボット10と、制御装置20と、ロボット10の周囲において作業を行う対象者Oの作業エリアARが画角に入るように設けられたセンサ30とを備えている。作業エリアARはロボット10の近傍に存在する領域であり、センサ30によって得られたデータは制御装置20に送信される。
ツール13は例えば、把持ハンド、溶接ツール、切削加工ツール、バリ取り用ツール、研磨用ツール、組立用ツール、清掃用ツール等であり、ツール13は要求に応じた作業を行うものであればよい。ツール13も必要に応じてツール駆動用のサーボモータ13aを備えている(図2参照)。
(例1)
制御部21は、作業エリアAR内の段差STと対象者Oとの距離L1が小さくなると、対象者Oの周りの動作制限領域LAを大きくする(図1)。この例では、作業エリアARの床面の情報として、少なくとも床面における段差STの位置の情報が制御装置20の記憶部23に格納されている。床面の情報が段差STの形状の情報を含んでいてもよい。段差STは、対象者Oの転倒や意図しないバランス悪化を招来する可能性がある。
制御部21は、アーム12の各関節の作動位置検出装置の検出結果に基づき、ロボット10のアーム12の位置の情報を取得し、また、前述のように、センサ30から受信するデータに基づき、対象者Oの位置の情報を取得する(ステップS1−1)。
続いて、制御部21は、動作制限領域計算プログラム23cに基づき、検出された対象者Oの位置と段差STとの距離L1を計算し、計算された距離L1を図3に示されるデータに適用することによって、対象者Oの位置を中心とする動作制限領域LAの半径rを再設定する(ステップS1−3)。
なお、ステップS1−4において、再設定された動作制限領域LAに対するアーム12の相対位置に基づき、制御部21がロボット10と動作制限領域LAとの干渉の有無を判断してもよい。
制御部21は、作業エリアAR内の床面の滑り易さに関する情報に応じて、対象者Oの周りの動作制限領域LAを変化させる(図5)。図5に示される例では、作業エリアAR内の一部のエリアAR1が他のエリアよりも滑り易い。作業エリアARの床面の情報として、少なくともエリアAR1の存在範囲の情報が制御装置20の記憶部23に格納されている。エリアAR1の床面は、対象者Oの転倒や意図しないバランス悪化を招来する可能性がある。
制御部21は、作業エリアARの近傍又は中に存在する非対象者NOと対象者Oとの距離に応じて、対象者Oの周りの動作制限領域LAを変化させる(図7)。この例では、非対象者NOの情報として、図8に示されるように、非対象者NOの危険度の指数が記憶部23に格納されている。図8に示される例では、対象者Oの危険度も記憶部23に格納されている。また、図9に示されるように、危険度と動作制限領域LAの半径rとを対応させる換算データが記憶部23に格納されている。図9の換算データは、危険度の数値が大きくなるに従い、動作制限範囲LAの半径rの変化が小さくなっている。これは、動作制限範囲LAが無用に大きくなることを防止するためである。換算データの代わりに、危険度と動作制限領域LAの半径rとを対応させる式が記憶部23に格納されていてもよい。
そして、制御部21は、動作制限領域計算プログラム23cに基づき、非対象者NOと対象者Oとの距離L2が所定値以上である場合は、対象者Oに設定された危険度に対応する半径rを用いて動作制限領域LAを設定し、非対象者NOと対象者Oとの距離L2が所定値未満である場合は、対象者Oに設定された危険度に非対象者NOに設定された危険度を加算し、当該加算により得られる危険度に対応する半径rを用いて動作制限領域LAを設定する。つまり、制御部21は、非対象者NOと対象者Oとの距離L2が所定値未満となると、非対象者NOの危険度に応じて動作制限領域LAを変化させる。
そして、例3において、例1および例2の危険度が例3の危険度に加算され、当該加算により得られる危険度に対応する半径rを用いて動作制限領域LAが設定されてもよい。なお、例1又は例2で得られる危険度のみを用いて動作制限領域LAが設定されてもよい。
制御部21は、作業エリアARの近傍に存在する他のロボット10’と対象者Oとの距離L3に応じて、対象者Oの周りの動作制限領域LAを変化させる(図12)。他のロボット10’は一例としてロボット10と同様のベース11およびアーム12を有し、制御装置20によって制御される。他のロボット10’のアーム12の位置の情報は、ロボット10’の制御装置20からロボット10の制御装置20に逐次送信される。
制御部21は、ロボット10の周囲に設けられた壁Wに対する対象者Oの位置に応じて、対象者Oの周りの動作制限領域LAを変化させる(図15)。この例では、作業エリアAR内、又は、作業エリアARとロボット10との間に壁Wが存在しており、建物情報23eとして、壁Wの存在範囲の情報が記憶部23に格納されている。制御部21は、動作制限領域計算プログラム23cに基づき、壁Wの存在範囲に対応した所定範囲AR2に対象者Oが位置する時に、動作制限領域LAの一部を壁Wに沿って削除する。壁Wはフェンスであってもよい。所定範囲AR2の情報が記憶部23に格納されていてもよい。
また、上記例3において、非対象者NOの脈拍、体温等の身体情報がウェアラブル端末によって検出され、制御部21が、非対象者NOの検出された身体情報に応じて、対象者Oの周りの動作制限領域LAを変化させてもよい。
身体状態は、対象者Oおよび非対象者NOのストレスの状態、疲れの状態等を示すものである。このため、身体情報に応じて動作制限領域LAを変化させることは、対象者Oの安全性を確保するために有利である。
また、記憶部23に、非対象者NOの情報として、非対象者NOの属性の情報が格納されており、制御部21が、対象者Oと非対象者NOとの距離L2および非対象者NOの属性の情報に基づき動作制限領域LAを再設定してもよい。
また、動作制限領域LAは対象者Oの位置を含む円形状でなくてもよく、動作制限領域LAは他の様々な形状であり得る。
10 ロボット
11 ベース
12 アーム
13 ツール
20 制御装置
21 制御部
23 記憶部
23a システムプログラム
23b 動作プログラム
23c 動作制限領域計算プログラム
23d 安全監視プログラム
23e 建物情報
30 センサ
AR 作業エリア
LA 動作制限領域
RA ロボット動作領域
ST 段差
W 壁
Claims (7)
- ロボットと、
前記ロボットの動作が制限される動作制限領域を設定する制御部と、を備え、
前記制御部が、前記ロボットの周囲において作業を行う対象者の作業エリアの床面の情報、前記対象者が接触する可能性のある構造物の情報、前記対象者の近傍に存在する非対象者の情報、および前記対象者の近傍に存在する他のロボットの情報の少なくとも1つを用いて、前記動作制限領域を再設定する、ロボットシステム。 - 前記床面の情報として、前記床面に設けられた段差の情報が格納された記憶部を備え、
前記制御部が、前記段差の情報を用いて前記動作制限領域を再設定する、請求項1に記載のロボットシステム。 - 前記床面の情報として、前記床面の滑り易さに関する情報が格納された記憶部を備え、
前記制御部が、前記滑り易さに関する情報を用いて前記動作制限領域を再設定する、請求項1に記載のロボットシステム。 - 前記構造物の情報として、前記対象者が衝突する可能性がある構造物の情報および前記対象者がつまずく可能性がある構造物の情報のうち少なくとも1つが格納された記憶部を備え、
前記制御部が、前記対象者が衝突する可能性がある構造物の情報および前記対象者がつまずく可能性がある構造物の情報のうち少なくとも1つを用いて前記動作制限領域を再設定する、請求項1に記載のロボットシステム。 - 前記ロボットの周囲に設けられた壁又はフェンスの情報が格納された記憶部を備え、
前記壁又はフェンスは、前記ロボットの前記対象者との接触を防ぐことができるものであり、
前記制御部が、前記壁又はフェンスの情報に基づき、前記動作制限領域を再設定する、請求項1に記載のロボットシステム。 - 前記制御部が、前記対象者と前記非対象者との距離を前記非対象者の情報として検出し、又は、受信し、
前記制御部が、前記距離に基づき前記動作制限領域を再設定する、請求項1に記載のロボットシステム。 - 前記非対象者の情報として、前記非対象者の属性の情報が格納された記憶部を備え、
前記制御部が、前記対象者と前記非対象者との距離を前記非対象者の情報として検出し、又は、受信し、
前記制御部が、前記距離および前記非対象者の属性の情報に基づき前記動作制限領域を再設定する、請求項1に記載のロボットシステム。
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