JP5283622B2 - 機械の衝突防止のためのカメラを利用した監視方法及び装置 - Google Patents
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Description
下記特許文献1には、機械及びその周辺を複数のカメラを含むシステムにより監視することのできる安全システムが記載されている。対象となる点の空間的位置を、同期して記録された画像から、三角測量により決定することができる。点の数があらかじめ定められた領域(volume)内であれば、機械がシャットダウンされる。光バリア及び光アレイを使用するのと異なり、この方法では事実上いかなる領域をも監視することができる。しかし、このような領域は静的であり、プログラム制御によってのみ活性化(activated)又は非活性化(deactivated)することができる。
機械とその周辺の物体との間の衝突のない相互作用のための本新規な方法において、機械の現在位置及び動的挙動の知識を使用する。この知識及びシャットダウンから機械要素が静止するまでの期間(停止時間)についての情報は、可動式機械要素がこの停止時間内に到達するかもしれない将来位置を判断するために使用される。通常の標準的な産業用ロボットにおいて、例えば、第1の関節(articulation)の最大速度及び最大の負の加速度は典型的にそれぞれ240度/s及び880度/s2であり、それにより最大速度での停止角度は約33度となる。
位置決定及び将来位置の判断にとって適切なデータベースを提供するために、機械又は可動式機械要素の移動工程の調整段階において、できるだけ多くの移動段階の画像データを保存せねばならない。この場合、この移動段階の複数の画像データを相関させる(特に平均する)ことにより、データベースに保存された移動段階の画像データの情報を確認することができる。このデータベースを生成したのちに、現在の画像データからの情報が、移動段階に関してデータベースに保存されているデータと比較され、現在位置として決定される可動式機械要素の位置は、画像データにより現在確認されている情報に最も類似した情報の移動段階に割り当てられた位置となる。
機械要素がシャットダウン後にもどれほど移動するかは、例えば、その物理特性に関する推測的な知識から導き出してもよい。しかし、他方で、シャットダウンの場合のこの挙動を、画像データによってあらかじめ記録されている複数の移動段階に基づき、調整段階中に実験的に確認しておくことも可能である。
一つの安全領域中の物体、特に人間を検知するには、複数の非常に異なるセンサ、特にライダー(lidar)、レーダ又は超音波センサが適切である。このために、カメラセンサが特に有利に使用されてもよい。このように、例えば、可動式機械要素の移動工程を記録するために使用される画像取得装置は、少なくとも一つの安全領域への物体の進入を検知するために同時に使用してもよい。
上記非特許文献1によれば、3D画像データに変換されたセンサ情報は移動情報と合わせると、画像衝突決定に特に有効である。この場合、各3D点はカルマンフィルタにかけられて、その移動の予測を示す。十分に大きな数の3D点の予測された軌道が規定の安全領域を通過する場合、衝突の危険がある。
衝突確率を判断するために、可動式機械要素が停止時間内に通過する空間を量子化し、個々の衝突の確率を各量子化要素について決定することが好ましい。次いで、すべての要素に対する個々の確率の合計から、実際の衝突確率を導き出す。
Claims (13)
- 少なくとも一つの可動式機械要素を備える機械と前記可動式機械要素の周辺の物体との間の、衝突のない相互作用を実現するための監視方法であって、
前記可動式機械要素が静止する前の停止のための時間内に到達可能な、前記可動式機械要素の将来位置(以下「到達可能な位置」という)を、前記可動式機械要素の現在位置及び動的挙動についての知識を使用し、かつ前記停止のための時間の知識を使用して判断し、
前記可動式機械要素の周りの少なくとも一つの安全領域を、前記到達可能な位置の関数として画定し、
前記安全領域への物体の進入を、物体センサからのセンサデータにより検知し、
前記安全領域への物体の進入が検知されたときに、前記可動式機械要素の動的な移動挙動を修正するために、前記可動式機械要素の駆動を制御する各手順を備え、
前記可動式機械要素の画像データは、画像取得システムによって記録され、前記記録された画像データは、当該画像データに基づき蓄積された、前記可動式機械要素の移動工程内の複数の移動段階に関する画像データを含むデータベースの画像データと比較されるように構成されており、
前記可動式機械要素の前記現在位置は、前記記録された画像データが、前記データベースに保存されている画像データに最も類似していると識別される移動段階の前記可動式機械要素の位置として決定され、
前記到達可能な位置は、前記決定された前記可動式機械要素の現在位置と、前記データベースに含まれる複数の移動段階に関する画像データとを用いて判断されることを特徴とする、方法。 - 前記画像データは複眼カメラシステムにより記録されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
- 前記可動式機械要素の前記現在位置を決定するために、前記記録された画像データは主軸変換され、前記データベースに保存されている前記データと比較され、
前記可動式機械要素の前記現在位置は、前記可動式機械要素の前記移動工程により表される軌道に沿った、変換された座標系におけるマッピングが、前記記録された画像データの前記変換に最もよく一致する移動段階に対応する位置として決定されることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の方法。 - 現在決定されている位置から始めて停止時間内に到達する前記到達可能な位置は、前記変換された座標系における前記可動式機械要素の前記移動工程を表す前記軌道を使用することにより判断されることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
- 前記安全領域は、前記データベースに基づき、前記停止時間内に到達可能な前記可動式機械要素の複数の到達可能な位置を決定することで画定され、
前記複数の到達可能な位置が、前記可動式機械要素の周辺で検知される物体が前記停止時間内に進むことのできる距離の関数として、領域拡大されることを特徴とする、請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の方法。 - 前記決定された位置は、前記安全領域を画定するために、全方向に拡大されることを特徴とする、請求項5に記載の方法。
- 前記安全領域のうちの少なくとも一つへの物体の進入を検知するための前記センサデータは、少なくとも一つのカメラセンサにより取得されることを特徴とする、請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の方法。
- 前記センサデータは、進入を検知するために、移動情報を含む3Dデータに変換されることを特徴とする、請求項7に記載の方法。
- 前記動的な移動挙動の前記修正は、前記可動式機械要素の移動を停止することを含むことを特徴とする、請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の方法。
- 前記動的な移動挙動の前記修正は、前記可動式機械要素の移動の速度変更を含むことを特徴とする、請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載の方法。
- 前記速度変更は、判断された衝突確率と比例して行われ、前記判断は前記安全領域への前記物体の進入を検知したのちに行われ、前記衝突確率は、前記可動式機械要素が前記安全領域中の前記物体と実際に衝突する確率を表すことを特徴とする、請求項10に記載の方法。
- 前記可動式機械要素が通過する空間は量子化され、個々の衝突の確率が各量子化要素について決定され、前記実際の衝突確率は、すべての要素に対する前記個々の確率の合計から導き出されることを特徴とする、請求項11に記載の方法。
- 少なくとも一つの可動式機械要素を備える機械と前記可動式機械要素の周辺の物体との間の、衝突のない相互作用を実現するための監視装置であって、
前記可動式機械要素の現在位置及び動的な挙動を検知するための第1のユニットと、
前記可動式機械要素が静止する前に到達可能な前記可動式機械要素の将来位置(以下「到達可能な位置」という)を、前記現在位置に基づき、かつ前記可動式機械要素のシャットダウンから前記可動式機械要素が静止するまでの停止時間についての知識を使用して判断するための第2のユニットと、
少なくとも一つの安全領域を、前記到達可能な位置の関数として決定するための第3のユニットと、
前記安全領域への物体の進入を検知するための少なくとも一つのセンサと、
前記可動式機械要素の動的な移動挙動を修正するために、前記安全領域への前記物体の進入を検知したときに、前記可動式機械要素を制御するための第4のユニットと、
前記可動式機械要素の画像データを記録するための画像取得ユニットと、
前記可動式機械要素の移動工程内の複数の移動段階に関する画像データを含むデータベースと、
前記記録された画像データを前記データベースのデータの画像と比較するための比較ユニットとを備え、
前記第1のユニットは、前記可動式機械要素の前記現在位置を、前記記録された画像データが、前記データベースに保存されている画像データに最も類似していると識別される移動段階の前記可動式機械要素の位置として決定し、
前記第2のユニットは、前記決定された前記可動式機械要素の現在位置と、前記データベースに含まれる複数の移動段階に関する画像データとを用いて前記到達可能な位置を判断することを特徴とする、装置。
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