JP2019197807A - 被加工物の加工方法 - Google Patents

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卓 岡村
中村 勝
Masaru Nakamura
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良彰 淀
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【課題】デバイスに与えるダメージを抑制しながらもDAFをデバイスチップ毎に分割することができる被加工物の加工方法を提供すること。【解決手段】被加工物の加工方法は、被加工物の表面に保護部材を貼着し裏面側からレーザー光線を分割予定ラインに沿って照射して改質層を形成する破断起点形成ステップST1と、被加工物の表面側を保持テーブルに保持し裏面側から研削して薄化すると共に被加工物を個々のデバイスチップに分割する薄化ステップST2と、被加工物の裏面にDAFを貼着するDAF貼着ステップST3と、静電チャックテーブルに被加工物の裏面側を保持しDAFの内部にレーザー光線の焦点を設定して静電チャックテーブル越しにレーザー光線をDAFに照射し改質層を形成するDAF用改質層形成ステップST4と、DAFを拡張してDAFを各デバイスチップに分割する分割ステップST5とを備える。【選択図】図3

Description

本発明は、被加工物の加工方法に関する。
半導体ウェーハや光デバイスウェーハ等の被加工物を個々のデバイスチップに分割した後、デバイスを基板等に固定するためにDAF(Die Attach Film)が用いられてきた。DAFを用いた被加工物の加工方法は、分割予定ラインに沿って内部に改質層が形成された被加工物の裏面にDAFとエキスパンドシートを貼着した後に、エキスパンドシートを拡張して、被加工物を個々のデバイスチップに分割するとともに、DAFをデバイスチップ毎に分割する。この加工方法は、加工条件によっては、DAFが完全に分割されずに、DAFをデバイスチップ毎に分割できない虞があった。
そこで、本願の出願人は、被加工物の表面側からレーザー光線を照射して、被加工物の内部とDAFの内部との双方に改質層を形成する加工方法(例えば、特許文献1参照)を提案している。
特開2011−077429号公報
しかしながら、特許文献1に示された加工方法は、被加工物の表面側からレーザー光線を照射して、被加工物の内部とDAFの内部との双方に改質層を形成するために、特に、DAFの内部に改質層を形成する際に、レーザー光線がデバイスに照射されてしまい、デバイスにダメージを与える恐れがあった。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、デバイスに与えるダメージを抑制しながらもDAFをデバイスチップ毎に分割することができる被加工物の加工方法を提供することである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の被加工物の加工方法は、表面の分割予定ラインによって区画された領域にデバイスが形成された被加工物の加工方法であって、該被加工物の該表面に保護部材を貼着し、該表面に該保護部材が貼着された該被加工物の裏面側からレーザー光線を該分割予定ラインに沿って照射して、該分割予定ラインに沿った破断起点を形成する破断起点形成ステップと、該破断起点形成ステップの実施後に、該保護部材を介して該被加工物の該表面側を保持テーブルに保持し、該被加工物を裏面側から仕上げ厚みまで研削して薄化すると共に、被加工物を個々のデバイスチップに分割する薄化ステップと、該薄化ステップの実施後に、該被加工物の該裏面にDAFを貼着するDAF貼着ステップと、該DAF貼着ステップの実施後に、レーザー光線に対し透過性を有する静電チャックテーブルに該DAFを介して該被加工物の該裏面側を保持し、該DAFの内部に該DAFが透過性を有する波長のレーザー光線の焦点を設定して、該静電チャックテーブル越しに該被加工物の該裏面側から該レーザー光線を該DAFに照射し改質層を形成するDAF用改質層形成ステップと、該DAF用改質層形成ステップの実施後に、該DAFを拡張して、各デバイスチップの間隔を広げるとともに該DAFを各デバイスチップに分割する分割ステップと、を備えることを特徴とする。
前記被加工物の加工方法において、該DAF用改質層形成ステップにおいて、該改質層は該分割予定ラインに対応する領域に形成されても良い。
本発明の被加工物の加工方法は、表面の分割予定ラインによって区画された領域にデバイスが形成された被加工物の加工方法であって、該分割予定ラインに沿って切削ブレードでデバイスチップの仕上げ厚みに至る溝を形成する切削溝形成ステップと、該切削溝形成ステップの実施後に、該被加工物を裏面から該仕上げ厚みまで研削するとともに該被加工物をデバイスチップに分割する裏面研削ステップと、該裏面研削ステップの実施後に、該被加工物の裏面にDAFを貼着するDAF貼着ステップと、DAF貼着ステップの実施後に、レーザー光線に対し透過性を有する静電チャックテーブルに該DAFを介して該被加工物の該裏面側を保持し、該DAFの内部に該DAFが透過性を有する波長のレーザー光線の焦点を設定して、該静電チャックテーブル越しに該被加工物の該裏面側から該レーザー光線を該DAFに照射し改質層を形成するDAF用改質層形成ステップと、該DAFを拡張して該DAFを該デバイスチップ毎に分割する分割ステップと、を備えることを特徴とする。
前記被加工物の加工方法において、該DAF用改質層形成ステップにおいて、該改質層は該分割予定ラインに対応する領域に形成されても良い。
前記被加工物の加工方法において、該DAFはエキスパンドテープに積層された粘着性部材であり、該DAF用改質層形成ステップでは、該エキスパンドテープ越しにレーザー光線を照射し、該分割ステップでは該エキスパンドテープを拡張することで該DAFを分割しても良い。
本発明は、デバイスに与えるダメージを抑制しながらもDAFをデバイスチップ毎に分割することができるという効果を奏する。
図1は、実施形態1に係る被加工物の加工方法の加工対象の被加工物の一例を示す斜視図である。 図2は、実施形態1に係る被加工物の加工方法により製造されるデバイスチップを示す斜視図である。 図3は、実施形態1に係る被加工物の加工方法の流れを示すフローチャートである。 図4は、図3に示された被加工物の加工方法の破断起点形成ステップにおいて、被加工物の表面に保護部材を貼着する状態を示す斜視図である。 図5は、図3に示された被加工物の加工方法の破断起点形成ステップにおいて、被加工物に改質層を形成する状態を一部断面で示す側面図である。 図6は、図3に示された被加工物の加工方法の薄化ステップを示す側面図である。 図7は、図3に示された被加工物の加工方法のDAF貼着ステップを示す斜視図である。 図8は、図7中のVIII−VIII線に沿う断面図である。 図9は、図3に示された被加工物の加工方法のDAF貼着ステップ後の被加工物を示す斜視図である。 図10は、図3に示された被加工物の加工方法のDAF用改質層形成ステップを一部断面で示す側面図である。 図11は、図10中のXI部を拡大して示す図である。 図12は、図3に示された被加工物の加工方法のDAF用改質層形成ステップ中の被加工物の一部の平面図である。 図13は、図3に示された被加工物の加工方法の分割ステップにおいて、被加工物を拡張装置に保持した状態を示す断面図である。 図14は、図3に示された被加工物の加工方法の分割ステップにおいて、DAFをデバイスチップ毎に分割した状態を示す断面図である。 図15は、実施形態2に係る被加工物の加工方法の流れを示すフローチャートである。 図16は、図15に示された被加工物の加工方法の切削溝形成ステップを示す斜視図である。 図17は、図15に示された被加工物の加工方法の切削溝形成ステップ後の被加工物の斜視図である。 図18は、図17中のXVIII−XVIII線に沿う断面図である。 図19は、図15に示された被加工物の加工方法の裏面研削ステップにおいて、被加工物の表面に保護部材を貼着する状態を示す斜視図である。 図20は、図15に示された被加工物の加工方法の裏面研削ステップを示す斜視図である。 図21は、図15に示された被加工物の加工方法のDAF貼着ステップを示す斜視図である。 図22は、図15に示された被加工物の加工方法のDAF貼着ステップ後の被加工物を示す斜視図である。 図23は、図15に示された被加工物の加工方法のDAF用改質層形成ステップを一部断面で示す側面図である。 図24は、図23中のXXIV部を拡大して示す図である。 図25は、図15に示された被加工物の加工方法のDAF用改質層形成ステップ中の被加工物の一部の平面図である。 図26は、図15に示された被加工物の加工方法の分割ステップにおいて、被加工物を拡張装置に保持した状態を示す断面図である。 図27は、図15に示された被加工物の加工方法の分割ステップにおいて、DAFをデバイスチップ毎に分割した状態を示す断面図である。
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
〔実施形態1〕
本発明の実施形態1に係る被加工物の加工方法を図面に基づいて説明する。図1は、実施形態1に係る被加工物の加工方法の加工対象の被加工物の一例を示す斜視図である。図2は、実施形態1に係る被加工物の加工方法により製造されるデバイスチップを示す斜視図である。図3は、実施形態1に係る被加工物の加工方法の流れを示すフローチャートである。
実施形態1に係る被加工物の加工方法は、図1に示す被加工物1の加工方法である。実施形態1では、被加工物1は、シリコン、サファイア、又はガリウムヒ素などを基材2とする円板状の半導体ウェーハや光デバイスウェーハである。被加工物1は、図1に示すように、基材2の表面3の複数の分割予定ライン4によって区画された領域にそれぞれデバイス5が形成されている。デバイス5は、例えば、IC(Integrated Circuit)、又はLSI(Large Scale Integration)等の集積回路、CCD(Charge Coupled Device)、又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等のイメージセンサである。
実施形態1に係る被加工物の加工方法は、被加工物1を図2に示す個々のデバイスチップ11に分割する方法である。デバイスチップ11は、図2に示すように、仕上げ厚み8まで薄化された基材2と、基材2の表面3に形成されたデバイス5とを含む。被加工物の加工方法は、図3に示すように、破断起点形成ステップST1と、薄化ステップST2と、DAF貼着ステップST3と、DAF用改質層形成ステップST4と、分割ステップST5とを備える。
(破断起点形成ステップ)
図4は、図3に示された被加工物の加工方法の破断起点形成ステップにおいて、被加工物の表面に保護部材を貼着する状態を示す斜視図である。図5は、図3に示された被加工物の加工方法の破断起点形成ステップにおいて、被加工物に改質層を形成する状態を一部断面で示す側面図である。
破断起点形成ステップST1は、被加工物1の表面3に図4に示す保護部材10を貼着し、表面3に保護部材10が貼着された被加工物1の表面3の裏側の裏面6側から被加工物1が透過性を有する波長のレーザー光線100を分割予定ライン4に沿って照射して、分割予定ライン4に沿った破断起点である改質層7を形成するステップである。
なお、改質層7とは、密度、屈折率、機械的強度やその他の物理的特性が周囲のそれとは異なる状態になった領域のことを意味し、溶融処理領域、クラック領域、絶縁破壊領域、屈折率変化領域、及びこれらの領域が混在した領域等を例示できる。実施形態1では、改質層7の機械的な強度は、周囲の機械的な強度よりも低い。また、実施形態1において、被加工物1は、内部に破断起点となる改質層7が形成されるが、本発明では、被加工物1が吸収性を有する波長のレーザー光線が分割予定ラインに沿って照射されて、表面3側にレーザーアブレーション加工が施されて破断起点となるレーザー加工溝が形成されても良い。
破断起点形成ステップST1では、図4に示すように、被加工物1の表面3と保護部材10の粘着層とを対向させた後、被加工物1の表面3に保護部材10を貼着する。なお、実施形態1では、保護部材10は、可撓性を有する合成樹脂から構成された基材層と、基材層上に積層されかつ被加工物1の表面3に貼着する粘着層とを備える。また、実施形態1では、保護部材10は、被加工物1と外径が等しい円板状に形成されている。
破断起点形成ステップST1では、レーザー加工装置30がチャックテーブル31に保護部材10を介して被加工物1の表面3を吸引保持し、図示しない赤外線カメラで被加工物1の裏面6側を撮像して、レーザー光線100を照射するレーザー光線照射ユニット32と被加工物1の分割予定ライン4との位置合わせを行なうアライメントを遂行する。破断起点形成ステップST1では、図5に示すように、レーザー加工装置30が、レーザー光線100の焦点101を被加工物1の内部に設定して、アライメント結果に基づいて分割予定ライン4に沿って被加工物1とレーザー光線照射ユニット32とを相対的に移動させながら被加工物1の裏面6側からレーザー光線100を分割予定ライン4に沿って照射する。破断起点形成ステップST1では、被加工物1の内部に分割予定ライン4に沿った改質層7を形成する。被加工物の加工方法は、破断起点形成ステップST1後、薄化ステップST2に進む。
(薄化ステップ)
図6は、図3に示された被加工物の加工方法の薄化ステップを示す側面図である。薄化ステップST2は、破断起点形成ステップST1の実施後に、保護部材10を介して被加工物1の表面3側を研削装置40の保持テーブル41に保持し、被加工物1を裏面6側から仕上げ厚み8まで研削して薄化すると共に、被加工物1を個々のデバイスチップ11に分割するステップである。
薄化ステップST2では、図6に示すように、研削装置40が保持テーブル41に保護部材10を介して被加工物1の表面3を吸引保持し、保持テーブル41を軸心回りに回転させつつ研削ユニット42の研削砥石43を軸心回りに回転させて被加工物1の裏面6に接触させて、裏面6を研削する。薄化ステップST2では、研削装置40が仕上げ厚み8まで被加工物1を研削して薄化する。薄化ステップST2では、被加工物1の内部に分割予定ライン4に沿って改質層7が形成されているので、研削装置40が被加工物1を研削している間に、被加工物1が改質層7を起点に個々のデバイスチップ11に分割される。被加工物の加工方法は、薄化ステップST2後、DAF貼着ステップST3に進む。
(DAF貼着ステップ)
図7は、図3に示された被加工物の加工方法のDAF貼着ステップを示す斜視図である。図8は、図7中のVIII−VIII線に沿う断面図である。図9は、図3に示された被加工物の加工方法のDAF貼着ステップ後の被加工物を示す斜視図である。
DAF貼着ステップST3は、薄化ステップST2の実施後に、被加工物1の裏面6にDAF(Die Attach Film)20を貼着するステップである。DAF20は、個々に分割されたデバイスチップ11を印刷配線板等の固定対象の部材(デバイスチップ11が固定される部材をいう)に固定するための接着フィルムであり、実施形態1では、粘着性を有する合成樹脂で構成される粘着性部材のみで構成されている。即ち、実施形態1では、DAF20は、粘着材部材である。
また、実施形態1において、DAF20は、被加工物1よりも大径な円板状に形成され、かつ、図7及び図8に示すように、エキスパンドテープ21の粘着層に貼着されて、エキスパンドテープ21に積層されている。エキスパンドテープ21は、伸縮性を有する合成樹脂から構成された基材層と、基材層上に積層されかつDAF20を貼着した粘着層とを備える。実施形態1において、エキスパンドテープ21の粘着層は、紫外線が照射されると硬化する紫外線硬化型の樹脂で構成されている。また、実施形態1では、エキスパンドテープ21は、DAF20よりも大径な円板状に形成され、中央部にDAF20を配置している。
実施形態1において、DAF貼着ステップST3では、図7に示すように、周知のマウンタがDAF20を貼着したエキスパンドテープ21を薄化ステップST2後の被加工物1の裏面6と、リング状でかつ内径がDAF20よりも大径な環状フレーム22とに対向させる。DAF貼着ステップST3では、マウンタが、図9に示すように、DAF20を被加工物1の裏面6に貼着するとともに、エキスパンドテープ21の外縁部を環状フレーム22貼着する。DAF貼着ステップST3では、裏面6にDAF20が貼着された被加工物1を環状フレーム22の開口23内に支持する。実施形態1において、DAF貼着ステップST3では、図9に示すように、被加工物1の表面3から保護部材10を剥がす。被加工物の加工方法は、DAF貼着ステップST3後、DAF用改質層形成ステップST4に進む。
(DAF用改質層形成ステップ)
図10は、図3に示された被加工物の加工方法のDAF用改質層形成ステップを一部断面で示す側面図である。図11は、図10中のXI部を拡大して示す図である。図12は、図3に示された被加工物の加工方法のDAF用改質層形成ステップ中の被加工物の一部の平面図である。
DAF用改質層形成ステップST4は、DAF貼着ステップST3の実施後に、DAF20及びエキスパンドテープ21が透過性を有する波長の図10に示すレーザー光線102に対して透過性を有する静電チャックテーブル51にDAF20を介して被加工物1の裏面6側を保持する。DAF用改質層形成ステップST4は、DAF20の内部にレーザー光線102の焦点103を設定して、静電チャックテーブル51越しに被加工物1の裏面6側からレーザー光線102をDAF20に照射しDAF20の内部に改質層27を形成するステップである。
なお、DAF用改質層形成ステップST4で用いられる静電チャックテーブル51は、図10に示すレーザー加工装置50を構成する。静電チャックテーブル51は、保持面である上面52にエキスパンドテープ21及びDAF20を介して被加工物1の裏面6を保持するものである。静電チャックテーブル51は、図10に示すように、レーザー光線102に対し透過性を備える板状の基台部53と、レーザー光線102に対し透過性を有する静電吸着用の電極部54と、レーザー光線102に対し透過性を有する樹脂層55とを備える。基台部53は、石英ガラス等により構成され、上面及び下面が水平方向に沿って平坦に形成された円盤状に形成されている。実施形態1において、基台部53の厚みは、1mmであるが、本発明では、1mmに限定されない。
電極部54は、基台部53の上面に積層されている。電極部54は、酸化インジウムスズ(Indium Tin Oxide:ITO)等により構成される。電極部54は、正極電極54−1と、負極電極54−2とを備える。正極電極54−1と負極電極54−2とは、基台部53の上面では互いに電気的に絶縁されている。正極電極54−1と、負極電極54−2とは、同じ形状で同じ大きさの半円形に形成され、かつ基台部53の上面に積層され、基台部53の上面において互いに間隔をあけて配置されている。
正極電極54−1は、被加工物1の保持中、図示しない常時電源からプラスの電圧が印加され、負極電極54−2は、被加工物1の保持中、常時電源からマイナスの電圧が印加される。
樹脂層55は、電極部54を覆い、かつUV接着剤56により構成される。UV接着剤56は、レーザー光線102に対し透過性を有するとともに、紫外線が照射されると硬化するものであり、絶縁性を有するものである。実施形態1において、UV接着剤56は、米国Norland Products社製のNORLAND光学接着剤であるが、本発明では、これに限定されない。
樹脂層55を構成するUV接着剤56は、電極部54を被覆し、正極電極54−1と負極電極54−2との間、正極電極54−1及び負極電極54−2の外縁と基台部53の外縁との間に充填されて、硬化している。また、硬化したUV接着剤56即ち樹脂層55の屈折率は、電極部54を構成する酸化インジウムスズの屈折率と略等しい。屈折率が略等しいとは、屈折率が等しいことと、レーザー光線102によりDAF20の所望の位置に改質層27を形成することができる程度に屈折率が異なることとをいう。樹脂層55の上面52は、前述した保持面である。
静電チャックテーブル51は、樹脂層55の上面52にエキスパンドテープ21及びDAF20を介して被加工物1が重ねられ、正極電極54−1にプラスの電圧が印加され、負極電極54−2にマイナスの電圧が印加されることにより、電極54−1,54−2間に発生した静電吸着力によって被加工物1を上面52に吸着保持する。
DAF用改質層形成ステップST4では、図10に示すように、レーザー加工装置50が静電チャックテーブル51の上面52にエキスパンドテープ21及びDAF20を介して被加工物1の裏面6を吸着保持し、図示しないクランプ部で環状フレーム22をクランプする。このように、実施形態1において、DAF用改質層形成ステップST4は、表面3を上方に向けた状態で、静電チャックテーブル51に被加工物1を保持する。
実施形態1において、DAF用改質層形成ステップST4では、レーザー加工装置50が図示しない撮像ユニットで被加工物1の表面3側を撮像して、静電チャックテーブル51に保持された被加工物1の分割予定ライン4を検出し、レーザー光線102を照射するレーザー光線照射ユニット57と被加工物1の分割予定ライン4との位置合わせを行なうアライメントを遂行する。
実施形態1において、DAF用改質層形成ステップST4では、レーザー加工装置50が、静電チャックテーブル51越しに被加工物1の裏面6側と対向するレーザー光線照射ユニット57が照射するレーザー光線102の焦点103をDAF20の内部に設定する。即ち、実施形態1では、レーザー光線照射ユニット57は、静電チャックテーブル51の下方に配置されている。実施形態1において、DAF用改質層形成ステップST4では、図10及び図11に示すように、アライメント結果に基づいて分割予定ライン4に沿って被加工物1とレーザー光線照射ユニット57とを相対的に移動させながら被加工物1の裏面6側から静電チャックテーブル51及びエキスパンドテープ21越しにパルス状のレーザー光線102を分割予定ライン4に沿って所定の繰り返し周波数でDAF20に照射する。
実施形態1において、DAF用改質層形成ステップST4では、図12に示すように、レーザー加工装置50が、DAF20の内部の分割予定ライン4に対応する領域である分割予定ライン4と厚み方向に重なる位置に、分割予定ライン4に沿った改質層27を形成する。即ち、実施形態1では、DAF用改質層形成ステップST4において、改質層27は、DAF20の内部の分割予定ライン4に対応する領域である分割予定ライン4と厚み方向に重なる位置に形成される。また、実施形態1では、DAF用改質層形成ステップST4では、レーザー加工装置50が、分割予定ライン4の幅方向の中央に改質層27を形成する。なお、DAF20の内部に形成される改質層27は、被加工物1の内部に形成される改質層7と同様に、密度、屈折率、機械的強度やその他の物理的特性が周囲のそれとは異なる状態になった領域のことを意味し、溶融処理領域、クラック領域、絶縁破壊領域、屈折率変化領域、及びこれらの領域が混在した領域等を例示できる。実施形態1では、改質層27の機械的な強度は、周囲の機械的な強度よりも低い。被加工物の加工方法は、DAF用改質層形成ステップST4後、分割ステップST5に進む。
(分割ステップ)
図13は、図3に示された被加工物の加工方法の分割ステップにおいて、被加工物を拡張装置に保持した状態を示す断面図である。図14は、図3に示された被加工物の加工方法の分割ステップにおいて、DAFをデバイスチップ毎に分割した状態を示す断面図である。
分割ステップST5は、DAF用改質層形成ステップST4の実施後に、DAF20を拡張して、互いに隣り合うデバイスチップ11の間隔を広げるとともにDAF20を各デバイスチップ11に分割するステップである。実施形態1において、分割ステップST5では、図13に示すように、被加工物1の表面3側を上方に向けた状態で、拡張装置60が環状フレーム22をクランプ部61で挟み込んで固定する。このとき、図13に示すように、拡張装置60は、円筒状の拡張ドラム62をエキスパンドテープ21の被加工物1と環状フレーム22との間の領域24に当接させておく。拡張ドラム62は、環状フレーム22の内径より小さく被加工物1及びDAF20の外径より大きい内径および外径を有し、クランプ部61により固定される環状フレーム22と同軸となる位置に配置される。
実施形態1において、分割ステップST5では、図14に示すように、拡張装置60がクランプ部61を下降させる。すると、エキスパンドテープ21が拡張ドラム62に当接しているために、エキスパンドテープ21が面方向に拡張される。分割ステップST5では、拡張の結果、エキスパンドテープ21は、放射状の引張力が作用する。このように被加工物1の裏面6側にDAF20を介して貼着されたエキスパンドテープ21に放射状に引張力が作用すると、被加工物1は、薄化ステップST2において個々のデバイスチップ11に分割されているので、図14に示すように、デバイスチップ11間の間隔が広げられる。
また、実施形態1において、分割ステップST5では、エキスパンドテープ21に放射状に引張力が作用すると、DAF20は、分割予定ライン4と厚み方向に重なる位置に分割予定ライン4に沿った改質層27が形成されているので、図13に示すように、分割予定ライン4に沿って形成された改質層27を基点として、個々のデバイスチップ11毎に分割される。こうして、実施形態1において、分割ステップST5では、エキスパンドテープ21を拡張することで、DAF20をデバイスチップ11毎に分割する。隣り合うもの同士の間隔が広げられたデバイスチップ11は、DAF20とともに、ピックアップ装置によりエキスパンドテープ21から取り外される。なお、実施形態1において、エキスパンドテープ21は、デバイスチップ11がDAF20とともに取り外される前に、粘着層に紫外線が照射されて、粘着層が硬化される。被加工物の加工方法は、分割ステップST5を実施後、終了する。
実施形態1に係る被加工物の加工方法は、DAF用改質層形成ステップST4において、静電チャックテーブル51及びエキスパンドテープ21越しに被加工物1の裏面6側にレーザー光線102を照射する。その結果、実施形態1に係る被加工物の加工方法は、被加工物1の表面3に形成されたデバイス5に照射されるレーザー光線102の光量を抑制することができ、デバイス5に与えるダメージを抑制することができる。
また、実施形態1に係る被加工物の加工方法は、DAF用改質層形成ステップST4において、DAF20の分割予定ライン4と厚み方向に重なる位置に分割予定ライン4に沿った改質層27を形成し、分割ステップST5において、改質層27を起点にDAF20を分割する。その結果、実施形態1に係る被加工物の加工方法は、DAF20をデバイスチップ11毎に分割することができる。よって、実施形態1に係る被加工物の加工方法は、デバイス5に与えるダメージを抑制しながらもDAF20をデバイスチップ11毎に分割することができるという効果を奏する。
また、実施形態1に係る被加工物の加工方法は、デバイス5に照射されるレーザー光線102の光量を抑制することができ、デバイス5に与えるダメージを抑制できるので、デバイス5がCCDやCMOS等のイメージセンサである場合に特に有効である。
また、実施形態1に係る被加工物の加工方法は、被加工物1の裏面6に貼着されたDAF20にレーザー光線102を照射するので、改質層が形成済の接着テープを貼着する際に形成済の改質層を分割予定ライン4に位置合わせする必要が生じない。
実施形態1に係る被加工物の加工方法は、薄化ステップST2において、被加工物1を個々のデバイスチップ11に分割しているが、本発明では、薄化ステップST2において、被加工物1を個々のデバイスチップ11に分割しなくても良い。この場合、分割ステップST5は、被加工物1に貼着されたDAF20を拡張して、被加工物1を改質層7を起点に個々のデバイスチップ11に分割するとともに、DAF20を改質層27を起点に各デバイスチップ11毎に分割する。
〔実施形態2〕
本発明の実施形態2に係る被加工物の加工方法を図面に基づいて説明する。なお、本明細書は、実施形態2の説明に用いる各図において、実施形態1と同一部分に同一符号を付して説明を省略する。図15は、実施形態2に係る被加工物の加工方法の流れを示すフローチャートである。
実施形態2に係る被加工物の加工方法は、実施形態1と同様に、被加工物1を個々のデバイスチップ11に分割する方法である。被加工物の加工方法は、図15に示すように、切削溝形成ステップST11と、裏面研削ステップST12と、DAF貼着ステップST13と、DAF用改質層形成ステップST14と、分割ステップST15とを備える。
(切削溝形成ステップ)
図16は、図15に示された被加工物の加工方法の切削溝形成ステップを示す斜視図である。図17は、図15に示された被加工物の加工方法の切削溝形成ステップ後の被加工物の斜視図である。図18は、図17中のXVIII−XVIII線に沿う断面図である。
切削溝形成ステップST11は、分割予定ライン4に沿って切削ブレード71でデバイスチップ11の仕上げ厚み8に至る溝9を形成するステップである。切削溝形成ステップST11では、切削装置70が図示しないチャックテーブルに被加工物1の裏面6を吸引保持し、図示しない撮像ユニットで被加工物1の表面3を撮像して、切削ユニット72の切削ブレード71と被加工物1の分割予定ライン4との位置合わせを行なうアライメントを遂行する。
切削溝形成ステップST11では、図16に示すように、切削装置70が、アライメント結果に基づいて分割予定ライン4に沿って被加工物1と切削ブレード71とを相対的に移動させながら切削ブレード71を仕上げ厚み8より若干深く被加工物1に切り込ませ、分割予定ライン4に仕上げ厚み8に至る溝9を形成する。切削溝形成ステップST11では、図17に示すように、切削装置70が、全ての分割予定ライン4に溝9を形成すると、切削を終了して、チャックテーブルの被加工物1の吸引保持を解除する。なお、実施形態1において、切削溝形成ステップST11では、図18に示す表面3からの深さ91が仕上げ厚み8と等しい溝9を被加工物1の各分割予定ライン4に形成する。被加工物の加工方法は、切削溝形成ステップST11後、裏面研削ステップST12に進む。
(裏面研削ステップ)
図19は、図15に示された被加工物の加工方法の裏面研削ステップにおいて、被加工物の表面に保護部材を貼着する状態を示す斜視図である。図20は、図15に示された被加工物の加工方法の裏面研削ステップを示す斜視図である。
裏面研削ステップST12は、切削溝形成ステップST11の実施後に、被加工物1を裏面6から仕上げ厚み8まで研削するとともに、被加工物1をデバイスチップ11に分割するステップである。実施形態1において、裏面研削ステップST12では、図19に示すように、被加工物1の表面3に保護部材10を貼着する。
裏面研削ステップST12では、図20に示すように、研削装置40が保持テーブル41に保護部材10を介して被加工物1の表面3を吸引保持し、保持テーブル41を軸心回りに回転させつつ研削ユニット42の研削砥石43を軸心回りに回転させて被加工物1の裏面6に接触させて、裏面6を研削する。裏面研削ステップST12では、研削装置40が仕上げ厚み8まで被加工物1を研削して薄化する。裏面研削ステップST12では、被加工物1に表面3側から深さ91が仕上げ厚み8に至る溝9が形成されているので、研削装置40が被加工物1を仕上げ厚み8まで薄化すると、図20に示すように。裏面6側に溝9が露出して、被加工物1が個々のデバイスチップ11に分割される。なお、溝9は、裏面6側に露出して、被加工物1を個々のデバイスチップ11に分割すると、分割溝9−1となる。被加工物の加工方法は、裏面研削ステップST12後、DAF貼着ステップST13に進む。
(DAF貼着ステップ)
図21は、図15に示された被加工物の加工方法のDAF貼着ステップを示す斜視図である。図22は、図15に示された被加工物の加工方法のDAF貼着ステップ後の被加工物を示す斜視図である。
DAF貼着ステップST13は、裏面研削ステップST12の実施後に、被加工物1の裏面6に図21に示すDAF20を貼着するステップである。DAF20は、実施形態2では、実施形態1と同様に、粘着材部材である。
実施形態2において、DAF貼着ステップST13では、図22に示すように、実施形態1と同様に、周知のマウンタがDAF20を被加工物1の裏面6に貼着し、エキスパンドテープ21を環状フレーム22に貼着する。また、DAF貼着ステップST13では、図22に示すように、実施形態1と同様に、被加工物1を環状フレーム22の開口23内に支持するとともに、被加工物1の表面3から保護部材10を剥がす。被加工物の加工方法は、DAF貼着ステップST13後、DAF用改質層形成ステップST14に進む。
(DAF用改質層形成ステップ)
図23は、図15に示された被加工物の加工方法のDAF用改質層形成ステップを一部断面で示す側面図である。図24は、図23中のXXIV部を拡大して示す図である。図25は、図15に示された被加工物の加工方法のDAF用改質層形成ステップ中の被加工物の一部の平面図である。
DAF用改質層形成ステップST14は、実施形態1と同様に、DAF貼着ステップST13の実施後に、静電チャックテーブル51にDAF20を介して被加工物1の裏面6側を保持し、DAF20の内部にレーザー光線102の焦点103を設定して、静電チャックテーブル51越しに被加工物1の裏面6側からレーザー光線102をDAF20に照射しDAF20の内部に改質層27を形成するステップである。
DAF用改質層形成ステップST14では、実施形態1と同様に、図23に示すように、レーザー加工装置50が被加工物1の表面3を上方に向けた状態で、静電チャックテーブル51に被加工物1の裏面6側を吸着保持する。
実施形態2において、DAF用改質層形成ステップST14では、実施形態1と同様に、レーザー加工装置50が、アライメントを遂行し、レーザー光線102の焦点103をDAF20の内部に設定して、図22及び図24に示すように、被加工物1の裏面6側から静電チャックテーブル51及びエキスパンドテープ21越しにパルス状のレーザー光線102を分割予定ライン4に沿って所定の繰り返し周波数でDAF20に照射する。
実施形態2において、DAF用改質層形成ステップST14では、図25に示すように、レーザー加工装置50が、実施形態1と同様に、分割予定ライン4と厚み方向に重なる位置に、分割予定ライン4に沿った改質層27を形成する。また、実施形態2では、DAF用改質層形成ステップST14では、レーザー加工装置50が、分割予定ライン4の幅方向の中央でかつ分割溝9−1と対応する位置である分割溝9−1と厚み方向に重なる位置に改質層27を形成する。被加工物の加工方法は、DAF用改質層形成ステップST14後、分割ステップST15に進む。
(分割ステップ)
図26は、図15に示された被加工物の加工方法の分割ステップにおいて、被加工物を拡張装置に保持した状態を示す断面図である。図27は、図15に示された被加工物の加工方法の分割ステップにおいて、DAFをデバイスチップ毎に分割した状態を示す断面図である。
分割ステップST15は、DAF用改質層形成ステップST14の実施後に、DAF20を拡張して、互いに隣り合うデバイスチップ11の間隔を広げるとともにDAF20を各デバイスチップ11毎に分割するステップである。実施形態2において、分割ステップST15では、図26に示すように、実施形態1と同様に、拡張装置60が環状フレーム22をクランプ部61で挟み込んで固定する。
実施形態2において、分割ステップST15では、図27に示すように、拡張装置60がクランプ部61を下降させて、被加工物1の裏面6側にDAF20を介して貼着されたエキスパンドテープ21に放射状に引張力を作用させて、被加工物1の分割溝9−1の幅を拡張して、デバイスチップ11間の間隔を広げる。
また、実施形態2において、分割ステップST15では、拡張装置60が被加工物1の分割溝9−1の幅を拡張して、DAF20を分割予定ライン4に沿って形成された改質層27を基点として、個々のデバイスチップ11毎に分割する。こうして、分割ステップST15は、エキスパンドテープ21を拡張することで、分割溝9−1の幅を拡張して、DAF20をデバイスチップ11毎に分割(破断)する。被加工物の加工方法は、分割ステップST15を実施後、終了する。
実施形態2に係る被加工物の加工方法は、DAF用改質層形成ステップST14において、静電チャックテーブル51及びエキスパンドテープ21越しにDAF20にレーザー光線100を照射するので、デバイス5に照射されるレーザー光線102の光量を抑制することができ、デバイス5に与えるダメージを抑制することができる。
また、実施形態2に係る被加工物の加工方法は、DAF用改質層形成ステップST14において、DAF20に分割予定ライン4に沿った改質層27が形成し、分割ステップST15において、改質層27を起点にDAF20を分割するので、DAF20をデバイスチップ11毎に分割することができる。よって、実施形態2に係る被加工物の加工方法は、実施形態1と同様に。デバイス5に与えるダメージを抑制しながらもDAF20をデバイスチップ11毎に分割することができるという効果を奏する。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。実施形態1及び実施形態2に係る被加工物の加工方法は、DAF用改質層形成ステップST4,ST14において、DAF20の分割予定ライン4と厚み方向に重なる位置に分割予定ライン4に沿った改質層27を形成している。しかしながら、本発明は、DAF用改質層形成ステップST4,ST14において、DAF20の内部に所定の間隔(等間隔でも良く、等間隔でなくても良い)で、DAF20の平面視における全体に改質層27を形成しても良い。
また、実施形態1及び実施形態2に係る被加工物の加工方法は、DAF貼着ステップST3,ST13において、エキスパンドテープ21に積層されたDAF20を被加工物1の裏面6に貼着し、DAF用改質層形成ステップST4,ST14において、静電チャックテーブル51及びエキスパンドテープ21越しにDAF20にレーザー光線102を照射している。しかしながら、本発明では、被加工物の加工方法は、DAF貼着ステップST3,ST13において、DAF20のみを被加工物1の裏面6に貼着し、DAF用改質層形成ステップST4,ST14において、静電チャックテーブル51越しにDAF20にレーザー光線102を照射して改質層27を形成した後に、DAF20にエキスパンドテープ21を貼着しても良い。
また、実施形態1及び実施形態2に係る被加工物の加工方法では、DAF20は、粘着性を有する粘着性部材のみで構成されているが、本発明では、粘着材部材と、粘着性を有しない合成樹脂からなりかつ粘着性部材を積層した基材層とを備えて構成されても良い。
また、実施形態1及び実施形態2に係る被加工物の加工方法は、DAF貼着ステップST3,ST13において、保護部材10を剥がしている。しかしながら、本発明では、被加工物の加工方法は、DAF貼着ステップST3,ST13において、環状フレーム22の開口23に被加工物1を支持した後、保護部材10を剥がさなくても良い。この場合、被加工物の加工方法は、分割ステップST5の前までに、保護部材10を剥がすのが望ましい。
また、実施形態1及び実施形態2に係る被加工物の加工方法は、DAF用改質層形成ステップST4,ST14において、静電チャックテーブル51の上面に被加工物1の裏面6側を吸着保持して、静電チャックテーブル51の下方に配置されたレーザー光線照射ユニット57からレーザー光線102を静電チャックテーブル51越しにDAF20に照射している。しかしながら、本発明は、レーザー光線照射ユニット57を静電チャックテーブル51の上方に配置し、DAF用改質層形成ステップST4,ST14において、静電チャックテーブル51の下面に被加工物1の裏面6側を吸着保持して、レーザー光線照射ユニット57からレーザー光線102を静電チャックテーブル51越しにDAF20に照射しても良い。
1 被加工物
3 表面
4 分割予定ライン
5 デバイス
6 裏面
7 改質層(破断起点)
8 仕上げ厚み
9 溝
10 保護部材
11 デバイスチップ
20 DAF
21 エキスパンドテープ
27 改質層
41 保持テーブル
51 静電チャックテーブル
100 レーザー光線
101 焦点
102 レーザー光線
103 焦点
ST1 破断起点形成ステップ
ST2 薄化ステップ
ST3 DAF貼着ステップ
ST4 DAF用改質層形成ステップ
ST5 分割ステップ
ST11 切削溝形成ステップ
ST12 裏面研削ステップ
ST13 DAF貼着ステップ
ST14 DAF用改質層形成ステップ
ST15 分割ステップ

Claims (5)

  1. 表面の分割予定ラインによって区画された領域にデバイスが形成された被加工物の加工方法であって、
    該被加工物の該表面に保護部材を貼着し、該表面に該保護部材が貼着された該被加工物の裏面側からレーザー光線を該分割予定ラインに沿って照射して、該分割予定ラインに沿った破断起点を形成する破断起点形成ステップと、
    該破断起点形成ステップの実施後に、該保護部材を介して該被加工物の該表面側を保持テーブルに保持し、該被加工物を裏面側から仕上げ厚みまで研削して薄化すると共に、被加工物を個々のデバイスチップに分割する薄化ステップと、
    該薄化ステップの実施後に、該被加工物の該裏面にDAFを貼着するDAF貼着ステップと、
    該DAF貼着ステップの実施後に、レーザー光線に対し透過性を有する静電チャックテーブルに該DAFを介して該被加工物の該裏面側を保持し、該DAFの内部に該DAFが透過性を有する波長のレーザー光線の焦点を設定して、該静電チャックテーブル越しに該被加工物の該裏面側から該レーザー光線を該DAFに照射し改質層を形成するDAF用改質層形成ステップと、
    該DAF用改質層形成ステップの実施後に、該DAFを拡張して、各デバイスチップの間隔を広げるとともに該DAFを各デバイスチップに分割する分割ステップと、
    を備える被加工物の加工方法。
  2. 該DAF用改質層形成ステップにおいて、
    該改質層は該分割予定ラインに対応する領域に形成されることを特徴とする、
    請求項1に記載の被加工物の加工方法。
  3. 表面の分割予定ラインによって区画された領域にデバイスが形成された被加工物の加工方法であって、
    該分割予定ラインに沿って切削ブレードでデバイスチップの仕上げ厚みに至る溝を形成する切削溝形成ステップと、
    該切削溝形成ステップの実施後に、該被加工物を裏面から該仕上げ厚みまで研削するとともに該被加工物をデバイスチップに分割する裏面研削ステップと、
    該裏面研削ステップの実施後に、該被加工物の裏面にDAFを貼着するDAF貼着ステップと、
    DAF貼着ステップの実施後に、レーザー光線に対し透過性を有する静電チャックテーブルに該DAFを介して該被加工物の該裏面側を保持し、該DAFの内部に該DAFが透過性を有する波長のレーザー光線の焦点を設定して、該静電チャックテーブル越しに該被加工物の該裏面側から該レーザー光線を該DAFに照射し改質層を形成するDAF用改質層形成ステップと、
    該DAFを拡張して該DAFを該デバイスチップ毎に分割する分割ステップと、
    を備えることを特徴とする被加工物の加工方法。
  4. 該DAF用改質層形成ステップにおいて、
    該改質層は該分割予定ラインに対応する領域に形成されることを特徴とする、
    請求項3に記載の被加工物の加工方法。
  5. 該DAFはエキスパンドテープに積層された粘着性部材であり、
    該DAF用改質層形成ステップでは、
    該エキスパンドテープ越しにレーザー光線を照射し、
    該分割ステップでは該エキスパンドテープを拡張することで該DAFを分割することを特徴とする、
    請求項1から請求項4のうちいずれか一項に記載の被加工物の加工方法。
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