JP2019197020A - 対象体選別装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】菌類の発生を的確に検出することができる対象体選別装置を提供する。【解決手段】第1の光源から発せられ対象体に照射された可視光を検出する第1の検出部と、第2の光源から発せられ対象体に照射された近赤外光を検出する第2の検出部と、第3の光源から発せられ対象体に照射された紫外光を検出する第3の検出部と、を有する検出手段と、第1の検出装置の検出結果に基づいて対象体の透過率が適切であるか否かを判定し、第2の検出装置の検出結果に基づいて対象体が異物であるか否かを判定し、第3の検出装置の検出結果に基づいて対象体に菌が発生しているか否かを判定する。これらの判定結果のうちの少なくとも1つの判定結果に基づいて、移動中の対象体が不良品であるか否かを決定する。【選択図】図6

Description

米などの穀物の良否を判別する対象体選別装置に関する。
米などの穀物の良否を判定するための装置として、粒状体選別装置が知られている。粒状体選別装置は、粒状体である穀物などに混入する異物を検出したり、穀物の品質を判定したりして、粒状体(穀物)を選別するための装置である。この粒状体選別装置では、異物の検出に、主に赤外域の光を用い、品質の判定に、主に可視域の光を用いる。
特開平11−51845号公報
米などの穀物を貯蔵している状態や、穀物を輸送する際の温湿度が適切に管理されている状態では、カビ菌などの菌は穀物に発生しにくく、菌の発生の有無について特に管理する必要はなく、異物の検出と穀物の品質のみを判定すればよかった。
しかしながら、温暖化などの環境の変化や、社会情勢の変化などの様々な変化が生ずる可能性を想定することができ、穀物の貯蔵環境や、輸入米などの穀物の輸入などによって、温湿度が十分に管理されていない穀物を管理する必要が生じ得る。このため、カビ菌などの菌が穀物に発生するか否かを的確に判定する必要もある。
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、菌類の発生を的確に検出することができる対象体選別装置を提供することにある。
本発明による対象体選別装置の特徴は、
可視光を発する第1の光源部と、赤外光を発する第2の光源部と、紫外光を発する第3の光源部と、を有し、移動中の対象体に向かって可視光と赤外光と紫外光とのうちの少なくとも1種類の光を照射する光源手段と、
前記第1の光源から発せられ前記対象体に照射された可視光を検出する第1の検出部と、前記第2の光源から発せられ前記対象体に照射された赤外光を検出する第2の検出部と、前記第3の光源から発せられた紫外光に基づいて前記対象体から発せられる蛍光を検出する第3の検出部と、を有する検出手段と、
前記第1の検出部の検出結果に基づいて、前記対象体の透過率が適切であるか否かを判定する第1適否判定部と、前記第2の検出部の検出結果に基づいて、前記対象体が異物であるか否かを判定する第2適否判定部と、前記第3の検出部の検出結果に基づいて、前記対象体に菌が発生しているか否かを判定する第3適否判定部と、を有し、前記第1適否判定部、前記第2適否判定部及び前記第3適否判定部の判定結果のうちの少なくとも1つの判定結果に基づいて、前記移動中の対象体が不良品であるか否かを決定する良否決定手段と、
不良品であると決定された前記対象体の移動方向を変更する移動方向変更手段と、を備えることである。
菌類の発生を的確に検出することができる。
対象体選別装置10の全体を示す概略側面図である。 シュート140と、後側RGB発光ダイオード222と、後側紫外発光ダイオード224と、後側赤外発光ダイオード226と、排気孔414と、照射領域IRとの配置を模式的に示す概略正面図(a)と、シュート140のシュート溝146の各々と、排気孔414の各々とが上下方向に揃って配置されていることを示す概略正面図(b)とである。 対象体選別装置10の搬送系100と光学系200とエアガン駆動系400の概略を示す概略側面図である。 対象体選別装置10の光学系200の概略を示す概略側面図である。 対象体選別装置10の光学系200における光路と通過領域PRと照射領域IRとの概略を示す概略側面図である。 対象体選別装置10の機能の概略を示す機能ブロック図である。 信号処理基板310において実行される信号処理基板判断処理を示すフローチャートである。 信号処理基板310において実行される信号処理基板判断処理を示すフローチャートである。 画像処理基板320において実行される画像処理基板判断処理を示すフローチャートである。 画像処理基板320において実行される画像処理基板判断処理を示すフローチャートである。 エアガン制御基板330において実行されるバルブ開閉制御処理を示すフローチャートである。 シュート140から離脱した穀物GRの移動方向を示す概略図である。 シュート140から離脱した穀物GRの移動方向を示す概略図である。 シュート140から離脱した穀物GRの移動方向を示す概略図である。 NG信号のパルスの「立ち上がり部」及び「立ち下がり部」と、「計時開始タイミング」、「待機時間」、「バルブ開放時間」の関係を示すタイミングチャートである。
<<<<本実施の形態の概要>>>>
<<第1の実施の態様>>
第1の実施の態様によれば、
可視光を発する第1の光源部(例えば、後述する前側RGB発光ダイオード212や後側RGB発光ダイオード222など)と、赤外光を発する第2の光源部(例えば、後述する前側赤外発光ダイオード216や後側赤外発光ダイオード226など)と、紫外光を発する第3の光源部(例えば、後述する前側紫外発光ダイオード214や後側紫外発光ダイオード224など)と、を有し、移動中の対象体(例えば、後述する米などの穀物など)に向かって可視光と赤外光と紫外光とのうちの少なくとも1種類の光を照射する光源手段(例えば、後述する光学系200など)と、
前記第1の光源から発せられ前記対象体に照射された可視光を検出する第1の検出部(例えば、後述する可視光域用CIS232など)と、前記第2の光源から発せられ前記対象体に照射された赤外光を検出する第2の検出部(例えば、後述する近赤外光域用CIS234など)と、前記第3の光源から発せられ前記対象体に照射された紫外光を検出する第3の検出部(例えば、後述する前側CMOSカメラ236や後側CMOSカメラ238など)と、を有する検出手段(検出系230など)と、
前記第1の検出部の検出結果に基づいて前記対象体の透過率が適切であるか否かを判定する第1適否判定部(例えば、後述する信号処理基板310及び図7の処理など)と、前記第2の検出部の検出結果に基づいて前記対象体が異物であるか否かを判定する第2適否判定部(例えば、後述する信号処理基板310及び図8の処理など)と、前記第3の検出部の検出結果に基づいて前記対象体に菌が発生しているか否かを判定する第3適否判定部(例えば、後述する画像処理基板320並びに図9及び図10の処理など)と、を有し、前記第1適否判定部、前記第2適否判定部及び前記第3適否判定部の判定結果のうちの少なくとも1つの判定結果に基づいて、前記移動中の対象体が不良品であるか否かを決定する良否決定手段(例えば、後述する信号処理基板310や画像処理基板320など)と、
不良品であると決定された前記対象体の移動方向を変更する移動方向変更手段(例えば、後述するエアガン駆動系400など)と、を備える対象体選別装置が提供される。
前述したように、対象体選別装置は、光源手段と検出手段と良否決定手段と移動方向変更手段とを備える。
光源手段は、第1の光源部と、第2の光源部と、第3の光源部とを有する。第1の光源部は可視光を発する。第2の光源部は赤外光を発する。第3の光源部は紫外光を発する。
検出手段は、第1の検出部と第2の検出部と第3の検出部とを有する。第1の検出部は、対象体に照射された可視光を検出する。具体的には、第1の検出部は、対象体に照射されて対象体を透過した可視光(可視光の透過成分(可視透過光))や対象体によって反射された可視光(可視光の反射成分(可視反射光))を検出する。可視透過光のみを検出しても、可視反射光のみを検出しても、可視透過光及び可視反射光の双方を検出してもよい。対象体の種類や、対象体に生ずる不良の種類などに応じて、良否を的確に判断することができればよい。
第2の検出部は、対象体に照射された赤外光を検出する。具体的には、第2の検出部は、対象体に照射されて対象体を透過した赤外光(赤外光の透過成分(赤外透過光))や対象体によって反射された赤外光(赤外光の反射成分(赤外反射光))を検出する。赤外透過光のみを検出しても、赤外反射光のみを検出しても、赤外透過光及び赤外反射光の双方を検出してもよい。対象体の種類や、対象体に生ずる不良の種類などに応じて、良否を的確に判断することができればよい。赤外光には、近赤外光、中赤外光、遠赤外光などがあるが、対象体の良否を的確に判断することができる赤外光であればよい。
第3の検出部は、対象体から発せられる蛍光を検出する。具体的には、第3の光源部から発せられた紫外光が対象体に照射され、対象体に菌などが生じている場合には、照射された紫外光に応じて菌から蛍光が発せられ、第3の検出部は、菌から発せられた蛍光を検出する。紫外光には、深紫外光、A波(UVA)、B波(UVB)、C波(UVC)などがあるが、菌の発生を的確に判断することができる紫外光であればよい。
良否決定手段は、第1適否判定部と第2適否判定部と第3適否判定部とを有する。第1適否判定部は、第1の検出装置の検出結果に基づいて、対象体の透過率や反射率が適切であるか否かを判定する。具体的には、第1適否判定部は、可視光の透過成分(可視透過光)から得られる対象体の透過率や、可視光の反射成分(可視反射光))から得られる対象体の反射率が適切であるか否かを判定する。
第2適否判定部は、第2の検出装置の検出結果に基づいて、対象体が異物であるか否かを判定する。具体的には、第1適否判定部は、赤外光の透過成分(赤外透過光)から得られる対象体の透過率や、赤外光の反射成分(赤外反射光))から得られる対象体の反射率が適切であるか否かを判定する。
第3適否判定部は、第3の検出装置の検出結果に基づいて、対象体に菌が発生しているか否かを判定する。さらに、良否決定手段は、第1適否判定部、第2適否判定部及び第3適否判定部の判定結果のうちの少なくとも1つの判定結果に基づいて、移動中の対象体が不良品であるか否かを決定する。特に、少なくとも第3適否判定部の判定結果を用いることで、カビ菌など菌が対象体に発生しているか否かを判定することができる。
なお、対象体の種類や対象体に生ずる不良の種類に応じて、第1適否判定部、第2適否判定部及び第3適否判定部の3つの判定結果のすべてから不良品であるか否かを決定してもよく、いずれか2つの判定結果から不良品であるか否かを決定してもよく、いずれか1つのみの判定結果から不良品であるか否かを決定してもよい。
移動方向変更手段は、不良品であると決定された前記対象体の移動方向を変更する。
第1の実施の態様による対象体選別装置によれば、変色や異物などの判定のほかに、カビ菌など菌が対象体に発生しているか否かも判断することができる。
第1の実施の態様による対象体選別装置は、第1の検出部及び第1適否判定部と、第2の検出部及び第2適否判定部と、第3の検出部及び第3適否判定部との3種類の検出部及び適否判定部によって、対象体の良否を判断することできる。すなわち、第1の検出部及び第1適否判定部による判断と、第2の検出部及び第2適否判定部による判断と、第3の検出部及び第3適否判定部による判断とを一の対象体選別装置によって、統合的に総括的にすることができる。このため、対象体の移動によって対象体を損傷させたり汚染させたり衝撃を与えたりすることを減少させたり防止したりすることができる。
一方、例えば、第1の検出部及び第1適否判定部のみを有する対象体選別装置と、第2の検出部及び第2適否判定部のみを有する対象体選別装置と、第3の検出部及び第3適否判定部のみを有する対象体選別装置とを用いて、対象体を判定する場合には、3台の装置の各々で対象体を移動させる必要があり、移動の度に対象体を損傷させたり汚染させたり衝撃を与えたりする可能性がある。しかしながら、前述したように、第1の実施の態様による対象体選別装置を用いた場合には、1回の移動のみで対象体の良否を判断することができ、損傷などを対象体に与えにくくすることができ、対象体の状態を維持し易くすることができる。
なお、第1の実施の態様において、対象体の移動速度、移動方向及び移動姿勢を調整する移動調整部(例えば、後述する搬送系100など)をさらに備えるのが好ましい。検出する際に、対象体を検出に適切な状態にすることができ、安定した判定をして対象体を選別することができる。
前述した第1の検出部及び第1適否判定部、第2の検出部及び第2適否判定部、第3の検出部及び第3適否判定部は、互いに異なる光学特性を検出することで、光学特性に対応して対象体の適否を判定する。なお、光学特性には、反射、透過、吸収などがあるが、これらに限られず、各種の光を対象体に照明することで得られる特性によって、対象体の適否を判定できるものであればよい。
また、前述した構成では、第1の検出部及び第1適否判定部、第2の検出部及び第2適否判定部、第3の検出部及び第3適否判定部の3種類の検出部及び適否判定部を有する例を示したが、対象体の種類や、対象体に生ずる不具合の種類などに応じて、第1の検出部及び第1適否判定部と第2の検出部及び第2適否判定部とのみを有する構成や、第2の検出部及び第2適否判定部と第3の検出部及び第3適否判定部とのみを有する構成や、第1の検出部及び第1適否判定部と第3の検出部及び第3適否判定部とのみを有する構成にすることができる。対象体の種類や、対象体に生ずる不具合の種類に特化させた対象体選別装置を提供することができる。
<<第2の実施の態様>>
第2の実施の態様は、第1の実施の態様において、
前記第1の光源部と前記第2の光源部と前記第3の光源部とのうちの少なくとも1つの光源部を選択し、選択された光源部の点灯、消灯、発光強度を制御する発光制御手段(例えば、後述する光源制御装置340など)をさらに備えるように構成される。
第1の光源部と第2の光源部と第3の光源部を選択したり、点灯、消灯、発光強度を制御したりして、対象体の種類や性状や、不良の種類などに応じて適切な光を対象体に照明することができ、的確に不良であるか否かを判断することができる。
<<第3の実施の態様>>
第3の実施の態様は、第2の実施の態様において、
前記第1の光源部は、独立に発光を制御可能な複数の色の光源により構成される白色光源であり、
前記発光制御手段は、前記複数の色の光源の点灯、消灯、発光強度を互いに独立に制御するように構成される。
可視光について、点灯、消灯、発光強度をさらに制御することができるので、対象体の種類や性状や不良の種類などに応じた適切な色の光を対象体に照明することができ、的確に不良であるか否かを判断することができる。
<<第4の実施の態様>>
第4の実施の態様は、第3の実施の態様において、
前記複数の色は、赤色、青色、緑色であるように構成される。所望する色の光を自在に発光させて、対象体に照明することができる。
<<第5の実施の態様>>
第5の実施の態様は、第3の実施の態様において、
前記第3の検出部は、前記第1の光源から発せられ前記対象体に照射された可視光を検出し、
前記良否決定手段は、前記第3の検出部による可視光の検出結果に基づいて、前記対象体の反射率又は透過率が適切であるか否かを判定する第4適否判定部(例えば、後述する画像処理基板320並びに図9及び図10の処理など)を有するように構成される。
前述した第1適否判定部が、第1の検出装置による可視光の透過成分(可視透過光)から得られる対象体の透過率が適切であるか否かを判定する場合には、第4適否判定部は、第3の検出装置による可視光の反射成分(可視反射光)から得られる対象体の反射率が適切であるか否かを判定するのが好ましい。これとは反対に、前述した第1適否判定部が、第1の検出装置による可視光の反射成分(可視反射光)から得られる対象体の反射率が適切であるか否かを判定する場合には、第4適否判定部は、第3の検出装置による可視光の透過成分(可視透過光)から得られる対象体の透過率が適切であるか否かを判定してもよい。このように、第1適否判定部及び第4適否判定部で判定することによって、可視光については、透過率又は反射率のいずれか一方だけでなく、透過率及び反射率の双方で判定するので、不良の種類をより的確に判定することができる。
第5の実施の態様では、前述した第1の検出部及び第1適否判定部、第2の検出部及び第2適否判定部、第3の検出部及び第3適否判定部に加えて、第3の検出部及び第4適否判定部によっても、対象体の適否を判定する。このように、第3の検出部は、蛍光と可視光との双方の光を検出し、第4適否判定部は、可視光を用いたときの検出結果に基づいて、対象体の反射率又は透過率が適切であるか否かを判定する。第1の検出部及び第1適否判定部、第2の検出部及び第2適否判定部、第3の検出部及び第3適否判定部、第3の検出部及び第4適否判定部は、互いに異なる光学特性を検出することで、光学特性に対応して対象体の適否を判定する。前述したように、光学特性には、反射、透過、吸収などがあるが、これらに限られず、各種の光を対象体に照明することで得られる特性によって、対象体の適否を判定できるものであればよい。
また、前述した構成では、第1の検出部及び第1適否判定部、第2の検出部及び第2適否判定部、第3の検出部及び第3適否判定部、第3の検出部及び第4適否判定部の4種類の検出部及び適否判定部を有する例を示したが、対象体の種類や、対象体に生ずる不具合の種類などに応じて、判定に使用する組合せを適宜に変更することができる。具体的には、第1の検出部及び第1適否判定部と第2の検出部及び第2適否判定部とのみを有する構成や、第1の検出部及び第1適否判定部と第3の検出部及び第3適否判定部とのみを有する構成や、第1の検出部及び第1適否判定部と第3の検出部及び第4適否判定部とのみを有する構成や、第2の検出部及び第2適否判定部と第3の検出部及び第3適否判定部とのみを有する構成や、第2の検出部及び第2適否判定部と第3の検出部及び第4適否判定部とのみを有する構成や、第3の検出部及び第3適否判定部と第3の検出部及び第4適否判定部とのみを有する構成や、第1の検出部及び第1適否判定部と第2の検出部及び第2適否判定部と第3の検出部及び第3適否判定部とのみを有する構成や、第1の検出部及び第1適否判定部と第2の検出部及び第2適否判定部と第3の検出部及び第4適否判定部とのみを有する構成や、第2の検出部及び第2適否判定部と第3の検出部及び第3適否判定部と第3の検出部及び第4適否判定部とのみを有する構成にすることができる。対象体の種類や、対象体に生ずる不具合の種類に特化させた対象体選別装置を提供することができる。
<<第6の実施の態様>>
第6の実施の態様は、第5の実施の態様において、
前記移動方向変更手段は、
移動する対象体に向かって流体を排出する流体排出装置(例えば、後述するエアガン410など)と、
前記第1適否判定部の判定結果、前記第2適否判定部の判定結果、前記第3適否判定部の判定結果及び前記第4適否判定部の判定結果の少なくとも1つの判定結果に応じて、前記流体排出装置からの流体の排出のタイミングを決定する排出タイミング決定部(例えば、後述するエアガン制御基板330など)と、を有するように構成される。
不良の種類によって、流体の排出のタイミングを決定することができるので、不良品の対象体を的確に排除できなかったり、良品の対象体を的確に受け入れなかったりすることを防止し、不良品の対象体のみを的確に排除して選別することができる。
流体の排出のタイミングには、例えば、流体の排出を開始するタイミングや、流体の排出を終了するタイミングのほか、計時を開始するタイミングもある。また、排出する流体の流量を変更するタイミングにすることもできる。排出する流体の流量を多量から少量に切り替えるタイミングにしたり、少量から多量に切り替えるタイミングにしたりすることができる。また、排出強度を変更するタイミングでもよい。排出する流体によって対象体の移動方向を的確に変更できればよい。これらのタイミングは、第1適否判定部の判定結果〜第4適否判定部の判定結果に応じて決定することができる。具体的には、判定結果に対応する対象体の質量などに応じてタイミングを変更することができる。例えば、対象体が軽い場合には、移動速度が遅くなるため、タイミングを遅くし、対象体が重い場合には、移動速度が速くなるため、タイミングを早めるように制御することができ、。
流体として例えば空気があるが、対象体の移動方向を変更できれば、空気に限られず他の流体、例えば、水などの液体でもよい。
<<<<<本実施の形態の詳細>>>>>
以下に、実施の形態について図面に基づいて説明する。以下では、穀物とは、イネ科作物の種子や、マメ科作物の種子や他科の作物の種子であり、穀物とは、穀物の粒体状の形態に着目したものである。
<<<<対象体選別装置10の構成>>>>
対象体選別装置10は、主に、搬送系100(移動調整部)と、光学系200と、制御処理系300と、エアガン駆動系400とからなる。搬送系100は、選別の対象体である米などの穀物を選別するために移動させる。光学系200は、穀物の良品又は不良品の良否を選別するために、穀物に光を照射し、照射した光によって生ずる透過光や反射光や蛍光などを検出する。制御処理系300は、照射した光によって生じた各種の光を検出して、穀物の良否を判定する。エアガン駆動系400は、制御処理系300の判定結果に応じて、不良品であると判定された穀物を除去するためのエアガンを駆動する。以下では、搬送系100(移動調整部)と、光学系200と、制御処理系300と、エアガン駆動系400について詳細に説明する。
<<<搬送系100(移動調整部)の構造>>>
図1は、対象体選別装置10の全体を示す概略側面図である。図2は、対象体選別装置10の全体を示す概略正面図である。図3は、対象体選別装置10の搬送系100と光学系200の概略を概略側面図である。図4は、対象体選別装置10の光学系200の概略を概略側面図である。図5は、対象体選別装置10の光学系200における光路の概略を示す概略側面図である。図6は、対象体選別装置10の機能の概略を示す機能ブロック図である。
なお、図2(a)では、シュート140と、後側RGB発光ダイオード222、後側紫外発光ダイオード224、後側赤外発光ダイオード226と、排気孔414と、照射領域IRとの位置関係を明確に示すために、互いに離隔させた位置で示した。これらの具体的な配置については、図3、図4及び図5に示した。シュート140は、長尺な形状を有するが、図2(a)では、シュート140を中ほどを省略して示した。図2(b)では、シュート140と排気孔414との対応関係を明確に示すために、シュート140及び排気孔414の一部のみを拡大して示した。また、図5では、光路を明確に示すために、前側CMOSカメラ236及び後側CMOSカメラ238を照射領域IRに近づけた位置で示した。
図1及び図3に示すように、搬送系100は、主に、タンク120とフィーダー130とシュート140とを有する。
<タンク120>
タンク120には、選別の対象体である米などの穀物を貯留するための容器である。タンク120は、対象体選別装置10の上部に配置されている。タンク120の底部には、貫通孔(図示せず)が形成されている。タンク120に貯蔵されている穀物は、重力の作用によってタンク120の下方に移動し底部の貫通孔を介して、タンク120から落下してフィーダー130に案内される。
<フィーダー130>
フィーダー130は、上端部132及び下端部134を有し、タンク120の貫通孔は、上端部132の近くでフィーダー130の上方に位置する。タンク120の貫通孔から落下した穀物は、フィーダー130の上端部132の近くに案内される。フィーダー130は、シュート140に向かって下方に傾いており、電動モータ(図示せず)によって振動することができる。フィーダー130が振動することで、フィーダー130の上端部132の近くに落下した穀物は、徐々にフィーダー130の下端部134に向かって移動し、下端部134からシュート140に案内される。
<シュート140>
シュート140は、上端部142及び下端部144を有し、フィーダー130の振動によってフィーダー130上を移動した穀物は、シュート140の上端部142の近くに落下する。
シュート140は、長尺で互いに平行な複数本、例えば60本のシュート溝146が並設されている(図2参照)。シュート溝146の短手方向(図2における横方向)の断面形状は、略U字状を有し、穀物の外形に適合した形状を有する。シュート溝146の各々は、米などの穀物の幅より若干大きい幅を有する。なお、穀物が略長球(長楕円体)などの長尺な形状を有する場合には、穀物の幅は、穀物の短手方向の長さを意味する。穀物が略球状の形状を有する場合には、穀物の幅は、穀物の直径の長さを意味する。シュート溝146は、表面が平滑に仕上げられており、シュート溝146に案内された穀物は、シュート溝146内を円滑に摺動しながら移動することができる。
シュート140の上端部142の近くに落下した複数の穀物は、徐々に離隔しながら姿勢を変えつつ、別個にシュート溝146内に導かれる。シュート溝146内に導かれた穀物は、断面形状が略U字状に形成されたシュート溝146によって案内されて、シュート溝146に沿って移動する。シュート溝146は、穀物の案内路となり、シュート溝146の各々に導びかれた穀物は、シュート溝146の長手方向に沿って円滑に移動することができる。シュート140は、水平方向に対して、所定の角度(0度より大きくかつ90度以下の角)、例えば、70度程度をなすように設置され、シュート溝146に導びかれた穀物は、重力の作用によってシュート溝146により案内されつつシュート140の下端部144に向かって下方に移動する。
シュート溝146に沿って下方に移動した穀物は、シュート140の下端部144に到達した後、シュート140から離脱して自由落下(以下、単に落下と称する)する。なお、図4及び図5に示すように、シュート140から離脱した穀物は、通過領域PRに沿って落下する。
前述したシュート140の水平方向に対する角度は、穀物の種類や大きさや落下の速度などによって適宜に決めることができる。シュート140の水平方向に対する角度に調節することで、シュート140の下端部144から落下するときの速度を所望する速度にすることができる。穀物が落下するときの速度を検出に適した速度にすることで、良否の検出の精度を高めることができる。
<操作パネル160>
図1及び図3に示すように、対象体選別装置10の前面には、操作パネル160が設けられている。操作パネル160は、液晶ディスプレイとタッチパネルとを有する。液晶ディスプレイに対象体選別装置10を制御するための各種の情報が表示され、操作者は、表示された情報を視認して、タッチパネルを操作することで対象体選別装置10を作動させる。
また、操作パネル160の液晶ディスプレイには、後述する可視光域用CIS232や近赤外光域用CIS234や前側CMOSカメラ236や後側CMOSカメラ238が受光した結果(撮影結果)などをリアルタイムで表示することができる。操作者は、受光(撮影)が適切に行われているか否かを判断することができる。
<<<光学系200>>>
<<光の種類と検出対象と判定内容>>
前述したように、本実施の形態では、可視光と近赤外光と深紫外光との3種類の光を用いて穀物の良品又は不良品の良否を判断する。例えば、可視光が穀物を透過する透過率を利用して、米などの穀物が白濁などの薄い色の状態となっているか否かを判定する。可視光が穀物によって反射される反射率を利用して、米などの穀物が黒などの濃い色の状態となっているか否かを判定する。近赤外光を照射することによって水分の有無を検出して、プラスチックなどの異物であるか否かを判定する。深紫外光を照射することによって、蛍光の発生を検出してカビ菌などの菌の発生を判定する。
<<光学系200の構成>>
図1、図3、図4、図5、図12、図13及び図14に示すように、シュート140から離脱して落下する穀物を挟むように、光学系200が配置されている。また、図6に示すように、光学系200は、前側光源系210と後側光源系220と検出系230とからなる。なお、対象体選別装置10における前側とは、操作者が操作するための操作パネル160(図1及び図3参照)が設置されている側をいい、後側とは、前側の反対の側であり、奥行き側をいう。前側光源系210と後側光源系220とは、落下する穀物を挟んで、前側と後側とに配置される。
<<前側光源系210及び後側光源系220>>
前側光源系210は、前側RGB発光ダイオード212と前側紫外発光ダイオード214と前側赤外発光ダイオード216とからなる。後側光源系220は、後側RGB発光ダイオード222と後側紫外発光ダイオード224と後側赤外発光ダイオード226とからなる。前側光源系210及び後側光源系220を構成するダイオードのいずれもが、通過領域PRのうちの照射領域IR(図4及び図5参照)に向かって光を発し、穀物が照射領域にIRに位置するときに、前側光源系210及び後側光源系220を構成するダイオードからの光が照射される。なお、通過領域PRは、シュート140から離脱した穀物が落下して通過する領域であり(図4及び図5参照)、照射領域IRは、通過領域PRに含まれる一部の領域であって(図4及び図5参照)、前側光源系210及び後側光源系220のダイオードから発せられた各種の光が照射される領域である(図2、図4及び図5参照)。
<前側RGB発光ダイオード212及び後側RGB発光ダイオード222>
前側RGB発光ダイオード212及び後側RGB発光ダイオード222は、赤色発光ダイオード、緑色発光ダイオード、青色発光ダイオードの3種類の発光ダイオードからなる。具体的には、図2に示すように、複数個、例えば75個の赤色発光ダイオードが列状に配置され(赤色発光ダイオード列と称する)、複数個、例えば75個の緑色発光ダイオードが列状に配置され(緑色発光ダイオード列と称する)、複数個、例えば75個の青色発光ダイオードが列状に配置され(青色発光ダイオード列と称する)、赤色発光ダイオード列と緑色発光ダイオード列と青色発光ダイオード列とが、互いに平行になるように配置されている(図2参照)。
なお、図2(a)は、シュート140と、後側RGB発光ダイオード222、後側紫外発光ダイオード224、後側赤外発光ダイオード226と、排気孔414と、照射領域IRとの位置関係を模式的に示す概略正面図である。また、図2(b)は、シュート140のシュート溝146の各々と、排気孔414の各々とが上下方向について対応して揃うように配置されていることを示す概略正面図である。
後述する光源制御装置340によって、前側RGB発光ダイオード212及び後側RGB発光ダイオード222の点灯状態及び消灯状態が制御される。すなわち、赤色発光ダイオード列を構成する赤色発光ダイオードを動作させることで赤色の光を発することができ、緑色発光ダイオード列を構成する緑色発光ダイオードを動作させることで緑色の光を発することができ、青色発光ダイオード列を構成する青色発光ダイオードを動作させることで青色の光を発することができる。さらに、赤色発光ダイオード列、緑色発光ダイオード列及び青色発光ダイオード列の全てを同一の発光強度で動作させたときには、白色の光が発せられる。
さらに、光源制御装置340によって、赤色発光ダイオード列と緑色発光ダイオード列と青色発光ダイオード列との発光強度を別個に制御することができる。これにより、赤色発光ダイオード列を全く発光しない場合(発光強度ゼロ)、緑色発光ダイオード列を全く発光しない場合(発光強度ゼロ)、青色発光ダイオード列を全く発光しない場合(発光強度ゼロ)を含めて、赤色発光ダイオード列の発光強度と、緑色発光ダイオード列の発光強度と、青色発光ダイオード列の発光強度とを調整して、所望する発光強度の組合せで落下する穀物を照明することができる。穀物の種類や、穀物に生ずる不具合(異物混入、劣化、菌の発生など)の種類とに応じて、赤色、緑色、青色の発光強度の組合せを決定して穀物を照明することで、穀物の良否を的確に判断することができる。
<前側赤外発光ダイオード216及び後側赤外発光ダイオード226>
前側赤外発光ダイオード216及び後側赤外発光ダイオード226は、赤外光を発するダイオードである。赤外光は、主に、近赤外光、中赤外光、遠赤外光の3種からなる。本実施の形態では、近赤外光を採用するのが好ましい。近赤外光は780〜3,000nmの電磁波である。近赤外光を用いることで、穀物に混入したプラスチックなどの異物を的確に検出することができる。なお、穀物に混入した異物を発見することができれば近赤外光に限定されず、広く赤外光を用いることができる。
<前側紫外発光ダイオード214及び後側紫外発光ダイオード224>
前側紫外発光ダイオード214及び後側紫外発光ダイオード224は、紫外光を発するダイオードである。例えば、400nm以下の波長の紫外光を発光する発光ダイオードである。特に、本実施の形態では、深紫外光を採用するのが好ましい。深紫外光の波長域は、概ね250nm、300nm、350nm以下の紫外光をいう。カビ菌などの菌が穀物の表面に生じていたときに、深紫外光の波長域の紫外光を穀物に照射することで菌から蛍光が発せられる。蛍光を検出したときには、穀物にカビ菌などの菌が生じていることを判定することができる。なお、穀物に生ずる菌を検出することができれば、深紫外光には限られず広く紫外光を用いることができる。
カビ菌が成長した場合には、肉眼で確認できる場合もあるが、カビ菌そのものや十分に成長する前の段階では肉眼で確認することは困難である。穀物がカビ菌に汚染されてしまった場合には、カビ菌を穀物から取り除くことは困難であるため、カビ菌で汚染された穀物を的確に除去する必要がある。一般的に、穀物に生ずる菌の大半は蛍光物質を有し、深紫外光を菌に照射したときには、菌から蛍光を発光することが判明している。例えば、カビ菌などの菌が穀物の表面に生じている状態で、310nmの深紫外光を照射すると、400nm〜520nmのうちのいずれかの波長領域で蛍光が発せられることが判っている。
<<検出系230>>
検出系230は、可視光域用CIS232と近赤外光域用CIS234と前側CMOSカメラ236と後側CMOSカメラ238とからなる。
<可視光域用CIS232及び近赤外光域用CIS234>
可視光域用CIS232及び近赤外光域用CIS234は、コンタクトイメージセンサー(Contact Image Sensor)からなる。なお、本実施の形態では、可視光域用CIS232及び近赤外光域用CIS234は、光に関して同等の特性(感度や周波数特性など)を有するコンタクトイメージセンサーを使用しており、可視光域用CIS232の前方に赤外カットフィルターを配置することで(図示せず)、可視光域用のコンタクトイメージセンサーとし、近赤外光域用CIS234の前方には、可視光カットフィルターを配置することで(図示せず)、近赤外光域用のコンタクトイメージセンサーとしている。なお、赤外カットフィルターや可視光カットフィルターを用いずに、可視光域に対応する特性を有するコンタクトイメージセンサーと、近赤外光域に対応する特性を有するコンタクトイメージセンサーとを別個に選択して用いてもよい。
本実施の形態では、可視光域用CIS232は、対象体選別装置10の前側に配置され、近赤外光域用CIS234は対象体選別装置10の後側に配置されている。なお、可視光域用のセンサー及び近赤外光域用のセンサーは、このような配置に限られず、穀物の種類や、穀物に関する不具合の種類などに応じて、適宜に配置すればよい。
<可視光域用CIS232>
可視光域用CIS232は、穀物を透過した可視光を検出するためのセンサーである。可視光域用CIS232は、前側RGB発光ダイオード212及び後側RGB発光ダイオード222から発せられて穀物を透過した可視光を検出する。
前側RGB発光ダイオード212から発せられた可視光は、まず、穀物を透過した後、バックグラウンド体242に照射され、バックグラウンド体242に反射されて可視光域用CIS232に向かう。可視光域用CIS232は、バックグラウンド体242によって反射された可視光を受光する。バックグラウンド体242によって反射された可視光には、穀物を透過した光も含まれており、穀物の透過率を得ることができる。
また、後側RGB発光ダイオード222から発せられた可視光は、穀物を透過した後、可視光域用CIS232に向かう。可視光域用CIS232は、穀物を透過して、直接、可視光域用CIS232に向かう可視光を受光する。
このように、可視光域用CIS232は、前側RGB発光ダイオード212から発せられ、バックグラウンド体242によって反射されて可視光域用CIS232に向かう光路VFと、後側RGB発光ダイオード222から発せられ、穀物を透過して、可視光域用CIS232に向かう光路VRとの2つの光路の可視光を受光するように配置されている。
<可視光域用CIS232用のバックグラウンド体242>
バックグラウンド体242は、可視光の照度の基準となる物体であり、前側RGB発光ダイオード212から発せられた可視光が照明される位置に配置されている。バックグラウンド体242は、例えば、白色の平面体で構成される。
<可視光域用CIS232用の遮蔽板252>
また、可視光域用CIS232の前方には、遮蔽板252が設けられている。前側RGB発光ダイオード212から発せられた可視光は、穀物によって反射されて、可視光域用CIS232に入射する可能性もある。遮蔽板252は、この反射光の入射を防止するための部材であり、可視光域用CIS232が受光し得る光の一部を遮断するための部材である。
<可視光域用CIS232による検出>
可視光域用CIS232は、シュート140から落下した穀物が照射領域IRを通過するとき、すなわち、照射領域IRに穀物が存在するときに、前側RGB発光ダイオード212及び後側RGB発光ダイオード222から発せられて穀物を透過する可視光を検出する。なお、穀物が照射領域IRに存在しないときには、可視光域用CIS232は、前側RGB発光ダイオード212及び後側RGB発光ダイオード222から発せられた可視光をそのまま受光する。
したがって、照射領域IRに穀物が存在するときと、照射領域IRに穀物が存在しないときとで、可視光域用CIS232の受光強度は異なる。例えば、透明に近い良質の米などの穀物が照射領域IRを通過するときには、透過率はあまり変化せず、受光強度もあまり変化しない。一方、白濁した不良の米などの穀物が通過するときには、透過率は大きく変化し、受光強度も大きく変化することになる。
このように、可視光域用CIS232によって可視光を受光することで、例えば、白濁などの薄い色の状態の穀物であるか否かを判定することができる。なお、薄い色の状態の穀物を透過した可視光を受光したときには、薄い色の状態の穀物の像として黒い像が生成される。すなわち、黒い像が存在するか否かによって、薄い色の状態の穀物であるか否かを判断することができる。
<近赤外光域用CIS234>
近赤外光域用CIS234は、穀物を透過した近赤外光を検出するためのセンサーである。近赤外光域用CIS234は、前側赤外発光ダイオード216及び後側赤外発光ダイオード226から発せられて穀物を透過した近赤外光を検出する。
前側赤外発光ダイオード216から発せられた近赤外光は、穀物を透過した後、近赤外光域用CIS234に向かう。近赤外光域用CIS234は、穀物を透過して、直接、近赤外光域用CIS234に向かう近赤外光を受光する。
また、後側赤外発光ダイオード226から発せられた近赤外光は、まず、穀物を透過した後、バックグラウンド体244に照射され、バックグラウンド体244に反射されて近赤外光域用CIS234に向かう。近赤外光域用CIS234は、バックグラウンド体244によって反射された近赤外光を受光する。バックグラウンド体244によって反射された近赤外光には、穀物を透過した光も含まれており、穀物の透過率を得ることができる。
このように、近赤外光域用CIS234は、前側赤外発光ダイオード216から発せられ、穀物を透過して、近赤外光域用CIS234に向かう光路RFと、後側赤外発光ダイオード226から発せられ、バックグラウンド体244によって反射されて近赤外光域用CIS234に向かう光路RRとの2つの光路の近赤外光を受光するように配置されている。
<近赤外光域用CIS234用のバックグラウンド体244>
バックグラウンド体244は、近赤外光の照度の基準となる物体であり、後側赤外発光ダイオード226から発せられた近赤外光が照明される位置に配置されている。バックグラウンド体244は、例えば、白色の平面体で構成される。
<近赤外光域用CIS234遮蔽板254>
また、近赤外光域用CIS234の前方には、遮蔽板254が設けられている。後側赤外発光ダイオード226から発せられた近赤外光は、穀物によって反射されて、近赤外光域用CIS234に入射する可能性もある。遮蔽板254は、この反射光の入射を防止するための部材であり、近赤外光域用CIS234に受光し得る光の一部を遮断するための部材である。
<近赤外光域用CIS234による検出>
近赤外光域用CIS234は、シュート140から落下した穀物が照射領域IRを通過するとき、すなわち、照射領域IRに穀物が存在するときに、前側赤外発光ダイオード216及び後側赤外発光ダイオード226から発せられて穀物を透過する近赤外光を検出する。なお、穀物が照射領域IRに存在しないときには、近赤外光域用CIS234は、前側赤外発光ダイオード216及び後側赤外発光ダイオード226から発せられた近赤外光をそのまま受光する。
したがって、照射領域IRに穀物が存在するときと、照射領域IRに穀物が存在しないときとで、近赤外光域用CIS234の受光強度は異なる。例えば、十分に水分を含んだ良質の米などの穀物が照射領域IRを通過するときには、透過率はあまり変化せず、受光強度もあまり変化しない。一方、プラスチックなどの異物が照射領域IRを通過するときには、透過率は大きく変化し、受光強度も大きく変化することになる。
このように、近赤外光域用CIS234によって近赤外光を受光することで、例えば、プラスチックなどの異物が混入しているか否かを判定することができる。なお、近赤外光域用CIS234が異物を透過した近赤外光を受光したときには、異物の種類に応じて、黒い像や白い像が異物の像として生成される。すなわち、黒い像や白い像が存在するか否かによって、異物であるか否かを判断することができる。また、黒い像であるか、白い像であるかによって、異物の種類を判定することができる。
<<前側CMOSカメラ236及び後側CMOSカメラ238>>
前側CMOSカメラ236及び後側CMOSカメラ238は、いずれも、CMOSカメラから構成される。
<前側CMOSカメラ236>
前側RGB発光ダイオード212から発せられた可視光が、落下する穀物に照射されると、穀物によって反射される。前側CMOSカメラ236は、この穀物によって反射された可視光を受光する。さらに、前側紫外発光ダイオード214から発せられた深紫外光が、落下する穀物に照射されたときに、穀物にカビ菌などの菌が発生している場合には、穀物のカビ菌によって蛍光が発せられる。前側CMOSカメラ236は、このカビ菌によって発せられた蛍光を受光する。
<後側CMOSカメラ238>
後側RGB発光ダイオード222から発せられた可視光が、落下する穀物に照射されると、穀物によって反射される。後側CMOSカメラ238は、この穀物によって反射された可視光を受光する。さらに、後側紫外発光ダイオード224から発せられた深紫外光が、落下する穀物に照射されたときに、穀物にカビ菌などの菌が発生している場合には、穀物のカビ菌によって蛍光が発せられる。後側CMOSカメラ238は、このカビ菌によって発せられた蛍光を受光する。
<前側CMOSカメラ236及び後側CMOSカメラ238による検出>
前述したように、前側CMOSカメラ236及び後側CMOSカメラ238は、穀物によって反射された可視光と、カビ菌によって発せられる蛍光との2種類の光を受光する。
シュート140から落下した穀物が照射領域IRを通過するとき、すなわち、照射領域IRに穀物が存在するときに、前側RGB発光ダイオード212から発せられた可視光は、穀物によって反射される。前側CMOSカメラ236は、穀物によって反射される可視光を検出する。なお、穀物が照射領域IRに存在しないときには、前側CMOSカメラ236は、前側RGB発光ダイオード212から発せられた可視光を受光することはない。
同様に、シュート140から落下した穀物が照射領域IRを通過するとき、すなわち、照射領域IRに穀物が存在するときに、後側RGB発光ダイオード222から発せられた可視光は、穀物によって反射される。後側CMOSカメラ238は、穀物によって反射される可視光を検出する。なお、穀物が照射領域IRに存在しないときには、後側CMOSカメラ238は、後側RGB発光ダイオード222から発せられた可視光を受光することはない。
前側CMOSカメラ236及び後側CMOSカメラ238が、穀物によって反射された可視光を受光することで、例えば、米などの穀類が黒色などの濃い色の状態となっているか否かを判定することができる。前側CMOSカメラ236及び後側CMOSカメラ238が、濃い色の状態の穀物を検出したときには、濃い色の状態の穀物の像として黒い像が生成される。すなわち、黒い像が存在するか否かによって、濃い色の状態の穀物であるか否かを判断することができる。
また、シュート140から落下した穀物が照射領域IRを通過するとき、すなわち、照射領域IRに穀物が存在するときに、前側紫外発光ダイオード214から発せられた深紫外光は、穀物に照射され、穀物にカビ菌が発生している場合には、カビ菌から蛍光が発せられる。前側CMOSカメラ236は、このカビ菌によって発せられた蛍光を受光する。なお、穀物が照射領域IRに存在しないときには、前側CMOSカメラ236は、蛍光を受光することはない。
同様に、シュート140から落下した穀物が照射領域IRを通過するとき、すなわち、照射領域IRに穀物が存在するときに、後側紫外発光ダイオード224から発せられた深紫外光は、穀物に照射され、穀物にカビ菌が発生している場合には、カビ菌から蛍光が発せられる。後側CMOSカメラ238は、このカビ菌によって発せられた蛍光を受光する。なお、穀物が照射領域IRに存在しないときには、後側CMOSカメラ238は、蛍光を受光することはない。
前側CMOSカメラ236及び後側CMOSカメラ238が、蛍光を受光することで、穀物にカビ菌などの菌が発生していることを判定することができる。前側CMOSカメラ236及び後側CMOSカメラ238が蛍光を受光したときには、カビ菌などの菌の像として白い像が生成される。すなわち、白い像が存在するか否かによって、カビ菌などの菌が発生した穀物であるか否かを判断することができる。
<<<シュート溝146と光学系200との配置>>>
<照射領域IR>
前述したように、シュート140には、60本のシュート溝146が形成されている。シュート140の下端部144から落下する穀物は、シュート140の下端部144に位置する通過領域PR及び照射領域IRを必ず通過する(前述したように、照射領域IRは、通過領域PRに含まれる一部の領域である)。図2(a)に示すように、具体的には、シュート140の中央領域SH−Mのシュート溝146から落下する穀物は、照射領域IRの中央領域IR−Mを通過し、シュート140の左側領域SH−Lのシュート溝146から落下する穀物は、照射領域IRの左側領域IR−Lを通過し、シュート140の右側端部SH−Rのシュート溝146から落下する穀物は、照射領域IRの右側領域IR−Rを通過する。このように、穀物は、60本の全てのシュート溝146から落下することができるため、照射領域IRは、水平方向に延在する長尺な領域となる(図2(a)参照)。
前側光源系210(前側RGB発光ダイオード212、前側紫外発光ダイオード214、前側赤外発光ダイオード216)と、後側光源系220(後側RGB発光ダイオード222、後側紫外発光ダイオード224、後側赤外発光ダイオード226)との双方から発せられる可視光、深紫外光、近赤外光が、水平方向に長尺な照射領域IRの全体を略均一な照度で照明される(通過するように)ように、前側光源系210及び後側光源系220は構成されて配置されている。すなわち、照射領域IRの中央領域IR−Mだけでなく、左側領域IR−Lや右側領域IR−Rのいずれの領域においても、前側光源系210及び後側光源系220から発せられた光が、略均一な照度で照明されるように構成する必要がある。
図2に示すように、後側光源系220(後側RGB発光ダイオード222、後側紫外発光ダイオード224、後側赤外発光ダイオード226)の水平方向の長さは、全て、照射領域IRの水平方向の長さよりも長く形成され、後側光源系220の左側端部は、照射領域IRの左側端部よりも左側に位置し、後側光源系220の右側端部は、照射領域IRの右側端部よりも右側に位置する。このように構成することで、後側紫外発光ダイオード224、後側赤外発光ダイオード226から発せられた光は、照射領域IRの全体を含むようにかつムラなく照明される(照射領域IRの全体に広がる(覆う)ように照明される)。前側光源系210(前側RGB発光ダイオード212、前側紫外発光ダイオード214、前側赤外発光ダイオード216)についても同様に構成することができる。前側光源系210及び後側光源系220からの光を、照射領域IRのあらゆる位置において照射領域IRを通過する穀物に、略均一な照度で照明することができ、照射領域IRの位置によることなく照射領域IRを通過する穀物の良否を適切に判断することができる。
<受光範囲及び受光タイミング>
また、前述したように、穀物は、貯留されているタンク120からフィーダー130を介して、シュート140に案内される。タンク120に貯留されている一の穀物は、フィーダー130の振動によって、60本のシュート溝146のうちのいずれかの一のシュート溝146に振り分けられる。シュート溝146への振り分けは、フィーダー130の振動によるため、一の穀物が案内されるシュート溝146は、ランダムに決まり、また、そのシュート溝146に一の穀物が案内されるタイミングもランダムに決まる。
したがって、穀物が案内されるシュート溝146もランダムであるとともに、穀物の落下が始まるタイミングもランダムである。このため、60本のシュート溝146から落下する穀物を、60本のシュート溝146の全てに亘って常時に検出する必要がある。このように、可視光域用CIS232、近赤外光域用CIS234、前側CMOSカメラ236、後側CMOSカメラ238は、60本のシュート溝146の全てについて常時に受光して、受光信号を出力する必要がある。すなわち、可視光域用CIS232、近赤外光域用CIS234、前側CMOSカメラ236、後側CMOSカメラ238は、水平方向に延在する長尺な照射領域IRの全体(図2(a)参照)について常時に受光(検出、撮影)して受光信号を出力する。
<<<シュート溝146と排気孔414との配置>>>
前述したように、穀物は、60本のシュート溝146のいずれかにランダムに振り分けられる。すなわち、一の穀物は、60本のシュート溝146のうちのいずれかの一のシュート溝146にランダムに案内される。穀物が、一旦、一のシュート溝146に導かれたときには、その一のシュート溝146に案内され、その一のシュート溝146から落下する。すなわち、一のシュート溝146に案内されて落下した穀物は、案内された一のシュート溝146に対応付けて制御されることができる。後述するように、不良品であると判定された穀物を除去する際には、案内された一のシュート溝146に対応付けられた穀物として制御される。
図2(a)及び図2(b)に示すように、60本のシュート溝146の各々に対応づけられて、エアガン410の排気孔414が形成されている。すなわち、60本のシュート溝146に応じて60個の排気孔414が形成されており、例えば、37番目のシュート溝146には、37番目の排気孔414が対応付けられている(図2(a)の下向きの矢印参照)。
シュート溝146から離隔して落下している穀物が、不良品であると判断されたときには、エアガン駆動系400のエアガン410を駆動することで、落下している穀物に向かって排気孔414から空気を排出し、落下している穀物の移動方向が変えられて、不良品用収納タンク154に穀物を案内する(後述する図12及び図13参照)。
前述したように、排気孔414は、シュート溝146の各々に対応して配置されており(図2(b)参照)、不良品と判断された穀物のみの移動方向を変えることができる。なお、良品と判断された穀物は、移動方向を変えられることなく、そのまま落下し、良品用収納タンク152に収納される。
このように、シュート溝146の各々から落下する穀物は、互いに別個に良否が判断され、不良品であると判定された穀物を案内したシュート溝146に対応付けられた排気孔414から空気を排出することで、不良品とされた穀物の落下の移動方向が変えられる。穀物の移動方向を変えることで、不良品用収納タンク154に不良品の穀物を案内して除去することができる。すなわち、一のシュート溝146に案内されて落下した穀物は、案内された一のシュート溝146に対応付けられて良否が判断され、不良品であると判定された場合には、不良品と判定された穀物のみを、案内された一のシュート溝146に対応付けて除去される。
例えば、18番目のシュート溝146に案内されて落下した穀物が、不良品であると判定されたときには、18番目のシュート溝に対応付けられた排気孔414から排出される空気によって穀物の移動方向が変えられ、不良品用収納タンク154に案内される。
なお、不良品であると判定された穀物が排気孔414の前方を通過するタイミングで、排気孔414から空気を排出するように制御することで、不良品の穀物を的確に除去することができる。この排気孔414から空気を排出するタイミングについては、後で詳述する。
<<<制御処理系300>>>
図6に示すように、制御処理系300は、信号処理基板310と画像処理基板320とエアガン制御基板330と光源制御装置340を有する。
<<信号処理基板310>>
信号処理基板310は、主に、CPU(中央処理装置)とROM(リードオンリーメモリ)とRAM(ランダムアクセスメモリ)とI/Oポート(入出力ポート)と通信IF(通信インターフェース)とを有する(図示せず)。
前述した可視光域用CIS232及び近赤外光域用CIS234は、信号処理基板310のI/Oポートに通信可能に接続されている。可視光域用CIS232及び近赤外光域用CIS234は、受光した可視光や近赤外光に基づいて受光信号を出力し、可視光域用CIS232及び近赤外光域用CIS234から出力された受光信号は、I/Oポートを介して信号処理基板310に入力される。
信号処理基板310のCPUは、可視光域用CIS232及び近赤外光域用CIS234から出力された受光信号を受信し、穀物の良否を判断する。さらに、信号処理基板310のCPUは、不良品と判断したときには、後述するエアガンのバルブ412を駆動するための制御信号を通信IFを介して出力する。
<可視光域用CIS232及び近赤外光域用CIS234の受光>
前述したように、穀物が案内されるシュート溝146もランダムであるとともに、穀物の落下が始まるタイミングもランダムであり、60本のシュート溝146から落下する穀物を、60本のシュート溝146の全てに亘って常時に検出する必要がある。このように、可視光域用CIS232及び近赤外光域用CIS234は、60本のシュート溝146の全てについて常時に受光して、受光信号を出力する必要がある。このため、可視光域用CIS232及び近赤外光域用CIS234から出力される受光信号には、60本のシュート溝146の全てについて受光した情報が含まれている。
<可視光域用CIS232から出力される受光信号>
前述したように、可視光域用CIS232から出力される受光信号には、60本の全てのシュート溝146の各々について、あるタイミングで可視光域用CIS232が受光した情報が含まれる。言い換えれば、受光信号には、そのタイミングで、一のシュート溝146について穀物が照射領域IRに存在する場合には、前側RGB発光ダイオード212及び後側RGB発光ダイオード222から発せられた可視光が穀物を透過したときの透過率を示す情報が含まれ、また、他のシュート溝146について穀物が照射領域IRに存在しない場合には、前側RGB発光ダイオード212及び後側RGB発光ダイオード222から発せられた可視光を直接に受光したことを示す情報が含まれる。このように、受光信号には、60本の全てのシュート溝146の各々に対応して透過率を示す情報が含まれる。信号処理基板310のCPUは、この透過率を示す情報から穀物の良否を判断する。
<近赤外光域用CIS234から出力される受光信号>
また、近赤外光域用CIS234から出力される受光信号には、60本の全てのシュート溝146の各々について、あるタイミングで近赤外光域用CIS234が受光した情報が含まれる。言い換えれば、受光信号には、そのタイミングで、一のシュート溝146について穀物が照射領域IRに存在する場合には、前側赤外発光ダイオード216及び後側赤外発光ダイオード226から発せられた近赤外光が穀物を透過したときの透過率を示す情報が含まれ、他のシュート溝146について穀物が照射領域IRに存在しない場合には、前側赤外発光ダイオード216及び後側赤外発光ダイオード226から発せられた近赤外光を直接に受光したことを示す情報が含まれる。このように、受光信号には、60本の全てのシュート溝146の各々に対応して透過率を示す情報が含まれる。信号処理基板310のCPUは、この透過率を示す情報から穀物の良否を判断する。
ROM(リードオンリーメモリ)は、前述した受光信号を受信するためのプログラムや、穀物の良否を判断するためのプログラムや、エアガン410のバルブ412を駆動するための制御信号を生成するためのプログラムや、これらのプログラムに用いる定数などを記憶する。
RAM(ランダムアクセスメモリ)は、前述した各種のプログラムを実行するときに使用する変数の値などを記憶する。
<<画像処理基板320>>
画像処理基板320は、信号処理基板310と同様に、主に、CPU(中央処理装置)とROM(リードオンリーメモリ)とRAM(ランダムアクセスメモリ)とI/Oポート(入出力ポート)と通信IF(通信インターフェース)とを有する(図示せず)。
前述した前側CMOSカメラ236及び後側CMOSカメラ238は、画像処理基板320のI/Oポートに通信可能に接続されている。前側CMOSカメラ236及び後側CMOSカメラ238は、受光した可視光や蛍光に基づいて受光信号を出力し、前側CMOSカメラ236及び後側CMOSカメラ238から出力された受光信号は、I/Oポートを介して画像処理基板320に入力される。
画像処理基板320のCPUは、前側CMOSカメラ236及び後側CMOSカメラ238から出力された受光信号を受信し、穀物の良否を判断する。さらに、画像処理基板320のCPUは、不良品と判断したときには、後述するエアガンのバルブ412を駆動するための制御信号を通信IFを介して出力する。
<前側CMOSカメラ236及び後側CMOSカメラ238の受光>
前述したように、穀物が案内されるシュート溝146もランダムであるとともに、穀物の落下が始まるタイミングもランダムであり、60本のシュート溝146から落下する穀物を、60本のシュート溝146の全てに亘って常時に検出する必要がある。このように、前側CMOSカメラ236及び後側CMOSカメラ238は、60本のシュート溝146の全てについて常時に受光して、受光信号を出力する必要がある。このため、前側CMOSカメラ236及び後側CMOSカメラ238から出力される受光信号には、60本のシュート溝146の全てについて受光した情報が含まれている。
<前側CMOSカメラ236から出力される受光信号>
前述したように、前側CMOSカメラ236から出力される受光信号には、60本の全てのシュート溝146の各々について、あるタイミングで前側CMOSカメラ236が受光した情報が含まれる。言い換えれば、受光信号には、そのタイミングで、一のシュート溝146について穀物が照射領域IRに存在する場合には、前側RGB発光ダイオード212及び後側RGB発光ダイオード222から発せられた可視光が穀物によって反射されたときの反射率を示す情報が含まれ、他のシュート溝146について穀物が照射領域IRに存在しない場合には、前側RGB発光ダイオード212及び後側RGB発光ダイオード222から発せられた可視光が穀物によって反射されなかったことを示す情報が含まれる。このように、受光信号には、60本の全てのシュート溝146の各々に対応して反射率を示す情報が含まれる。画像処理基板320のCPUは、この反射率を示す情報から穀物の良否を判断する。
さらに、受光信号には、そのタイミングで、一のシュート溝146について穀物が照射領域IRに存在しかつその穀物にカビ菌などの菌が生じている場合には、前側紫外発光ダイオード214及び後側紫外発光ダイオード224から発せられた深紫外光によって蛍光が生成されたことを示す情報が含まれ、他のシュート溝146について穀物が照射領域IRに存在しない場合には、前側紫外発光ダイオード214及び後側紫外発光ダイオード224から発せられた深紫外光によって蛍光が生成されなかったことを示す情報が含まれる。このように、受光信号には、60本の全てのシュート溝146の各々に対応して蛍光が生成されたことを示す情報が含まれる。画像処理基板320のCPUは、蛍光が生成されたことを示す情報から穀物の良否を判断する。
<後側CMOSカメラ238から出力される受光信号>
前述したように、後側CMOSカメラ238から出力される受光信号には、60本の全てのシュート溝146の各々について、あるタイミングで後側CMOSカメラ238が受光した情報が含まれる。言い換えれば、受光信号には、そのタイミングで、一のシュート溝146について穀物が照射領域IRに存在する場合には、前側RGB発光ダイオード212及び後側RGB発光ダイオード222から発せられた可視光が穀物によって反射されたときの反射率を示す情報が含まれ、他のシュート溝146について穀物が照射領域IRに存在しない場合には、前側RGB発光ダイオード212及び後側RGB発光ダイオード222から発せられた可視光が穀物によって反射されなかったことを示す情報が含まれる。このように、受光信号には、60本の全てのシュート溝146の各々に対応して反射率を示す情報が含まれる。画像処理基板320のCPUは、この反射率を示す情報から穀物の良否を判断する。
さらに、受光信号には、そのタイミングで、一のシュート溝146について穀物が照射領域IRに存在しかつその穀物にカビ菌などの菌が生じている場合には、前側紫外発光ダイオード214及び後側紫外発光ダイオード224から発せられた深紫外光によって蛍光が生成されたことを示す情報が含まれ、他のシュート溝146について穀物が照射領域IRに存在しない場合には、前側紫外発光ダイオード214及び後側紫外発光ダイオード224から発せられた深紫外光によって蛍光が生成されなかったことを示す情報が含まれる。このように、受光信号には、60本の全てのシュート溝146の各々に対応して蛍光が生成されたことを示す情報が含まれる。画像処理基板320のCPUは、蛍光が生成されたことを示す情報から穀物の良否を判断する。
<<エアガン制御基板330>>
エアガン制御基板330は、信号処理基板310や画像処理基板320と同様に、主に、CPU(中央処理装置)とROM(リードオンリーメモリ)とRAM(ランダムアクセスメモリ)とI/Oポート(入出力ポート)と通信IF(通信インターフェース)とを有する(図示せず)。
前述した信号処理基板310や画像処理基板320は、エアガン制御基板330の通信IFに通信可能に接続されている。信号処理基板310や画像処理基板320は、エアガンのバルブ412を駆動するための各種の情報や制御信号を出力し、通信IFを介してエアガン制御基板330に入力される。
エアガン制御基板330は、計時開始タイミングが到来したときから計時を開始し、計時を開始してから待機時間が経過したときに、エアガンのバルブ412を開放する開放制御信号をエアガン410に出力する。エアガン410は、開放制御信号が入力されたことを契機にして、エアガンのバルブ412を開放する。
エアガン制御基板330は、開放制御信号をエアガン410に出力してからバルブ開放時間が経過したときに、エアガンのバルブ412を閉鎖する閉鎖制御信号をエアガン410に出力する。エアガン410は、閉鎖制御信号が入力されたことを契機にして、エアガンのバルブ412を閉鎖する。
<<光源制御装置340>>
光源制御装置340は、前側光源系210及び後側光源系220を制御する。具体的には、光源制御装置340は、前側光源系210の前側RGB発光ダイオード212と前側紫外発光ダイオード214と前側赤外発光ダイオード216との点灯、消灯、発光強度などを制御する。同様に、光源制御装置340は、後側光源系220の後側RGB発光ダイオード222と後側紫外発光ダイオード224と後側赤外発光ダイオード226との点灯、消灯、発光強度などを制御する。
光源制御装置340は、前側RGB発光ダイオード212と前側紫外発光ダイオード214と前側赤外発光ダイオード216と後側RGB発光ダイオード222と後側紫外発光ダイオード224と後側赤外発光ダイオード226を互いに独立して、点灯、消灯、発光強度などを制御する。すなわち、光源制御装置340は、これらの6つの発光ダイオードのうちの任意のものを点灯させたり消灯させたりすることができる。また、光源制御装置340は、これらの6つの発光ダイオードのうちの任意の発光ダイオードの発光強度を適宜に制御することができる。
なお、前側RGB発光ダイオード212と前側紫外発光ダイオード214と前側赤外発光ダイオード216と後側RGB発光ダイオード222と後側紫外発光ダイオード224と後側赤外発光ダイオード226とのいずれかを組み合わせを連動させて制御するようにしてもよい。
前述したように、前側RGB発光ダイオード212及び後側RGB発光ダイオード222は、赤色発光ダイオード、緑色発光ダイオード、青色発光ダイオードの3種類の発光ダイオードからなる。光源制御装置340は、前側RGB発光ダイオード212及び後側RGB発光ダイオード222を構成する赤色発光ダイオード、緑色発光ダイオード、青色発光ダイオードを互いに独立して制御することができる。すわなち、光源制御装置340は、前側RGB発光ダイオード212及び後側RGB発光ダイオード222を構成する赤色発光ダイオード、緑色発光ダイオード、青色発光ダイオードを、互いに独立して点灯、消灯、発光強度などを制御する。したがって、赤色発光ダイオード、緑色発光ダイオード、青色発光ダイオードの点灯、消灯、発光強度などが制御されるので、前側RGB発光ダイオード212及び後側RGB発光ダイオード222から所望する色の光を発することができる。
このように、光源制御装置340は、前側RGB発光ダイオード212及び後側RGB発光ダイオード222を構成する発光ダイオードを互いに独立して制御することができるので、穀物の種類や、発生する不良の種類に応じた光を照明することができ、穀物の種類に応じて生ずる不良を的確に検出することができる。
前述した例では、光源制御装置340が、信号処理基板310及び画像処理基板320などとは別個に前側RGB発光ダイオード212及び後側RGB発光ダイオード222を構成する発光ダイオードを互いに独立して制御する例を示したが、光源制御装置340を信号処理基板310及び画像処理基板320などと通信可能に接続し、信号処理基板310及び画像処理基板320などからのコマンドに応じて、光源制御装置340が、前側RGB発光ダイオード212及び後側RGB発光ダイオード222を構成する発光ダイオードを制御するようにしてもよい。このように構成することで、検出結果や判定結果に応じて、発光ダイオードの点灯、消灯、発光強度などを制御することができるので、穀物の種類に応じて生じ得る不良をより的確に検出することができる。
また、光源制御装置340を介することなく、信号処理基板310及び画像処理基板320などが、前側RGB発光ダイオード212及び後側RGB発光ダイオード222を構成する発光ダイオードを直接に制御するようにしてもよい。このようにすることで、対象体選別装置10の構成を簡素にすることができるとともに、前側RGB発光ダイオード212及び後側RGB発光ダイオード222を構成する発光ダイオードを迅速に制御ずることができ、落下している穀物の全てを的確に判断することができる。
<<<制御処理系300における制御処理>>>
以下では、対象体選別装置10は、起動されており、信号処理基板310、画像処理基板320及びエアガン制御基板330における初期化などの初期動作は、全て完了して、定常的に動作しているものとする。
<信号処理基板判断処理>
図7及び図8は、信号処理基板310において実行される信号処理基板判断処理である。
最初に、信号処理基板310のCPUは、検査対象にする1本のシュート溝146を決定する(ステップS711)。前述したように、本実施の形態では、シュート溝146は、1番目のシュート溝146から60番目のシュート溝146までの60本であり、ステップS711の処理は、シュート溝146の1つの番号を決める処理である。以下のステップS713〜S832の処理は、ステップS711の処理によって番号が決定された1本のシュート溝146から落下した穀物の良品を判断する処理である。
次に、信号処理基板310のCPUは、可視光域用CIS232の受光強度が第1所定値以上であるか否かを判断する(ステップS713)。ここで、第1所定値とは、可視光の透過率に関する値であり、穀物の色によって定まる値であり、不良品として除去すべき穀物の色に応じて適宜に定めることができる。すなわち、ステップS713の判断処理は、穀物の色について穀物が不良品であるか否かを判断する処理である。例えば、穀物が濃い色の状態になっているような場合であり、濃い色の状態になった穀物を不良品として除去するための判断である。
信号処理基板310のCPUは、ステップS713の判断処理で、可視光域用CIS232の受光強度が第1所定値以上であると判別したときには(YES)、計時開始タイミングを決定し(ステップS715)、待機時間を決定し(ステップS717)、バルブ開放時間を決定する(ステップS719)。
前述した「計時開始タイミング」と、「待機時間」と、「バルブ開放時間」とは、エアガン410のバルブ412の開閉制御をするために用いるパラメータである(図15参照)。図15は、「計時開始タイミング」、「待機時間」、「バルブ開放時間」の関係を示すタイミングチャートである。
「計時開始タイミング」は、バルブ412を開閉制御のタイミングを決定するためのタイマーを起動する始期である。タイマーを起動することで計時が開始され、タイマー値が更新される。タイマー値によって、「待機時間」及び「バルブ開放時間」を経過したかが判断される。
「待機時間」は、バルブ412を開放制御を実行するまでに待機する時間である。すなわち、ステップS713の判断処理で、可視光域用CIS232の受光強度が第1所定値以上であると判別したとき、穀物が不良品であると判定されたときに、直ちに、バルブ412を開放するのではなく、待機時間が経過してからバルブ412を開放制御を実行する(図15の時刻t3)。穀物が不良品であると判定されたときから、穀物はさらに落下しエアガン410の排気孔414の前方に到達するまでに、ある程度の時間を要する。この穀物が不良品であると判定されたときからエアガン410の排気孔414の前方に到達するまでの時間が待機時間である。
「待機時間」が短い場合には、バルブ412が開放されるタイミングが早くなるため、不良品であると判定された穀物よりも先に落下している穀物にエアガン410からの空気流を吹き付る場合があり得、良品と判断された先行の穀物を除去する可能性が生ずる。また、「待機時間」が長い場合には、バルブ412が開放されるタイミングが遅く、不良品の穀物に対して空気を吹き付け始めるタイミングが遅くなる。このため、不良品の穀物に不十分な量の空気を与えるしかできず、移動方向を十分に変えることができない。その結果、不良品用収納タンク154に案内できずに、不良品の穀物を良品の穀物に混在させてしまう可能性が生ずる。したがって、不良品であると判定された穀物のみを的確に除去するためには、適切な「待機時間」を定める必要がある。
質量が軽い場合には、落下速度が遅くなり、排気孔414の前方に到達するまでの時間が長くなる。したがって、穀物の質量が軽い場合には、「待機時間」を長く設定する必要がある。また、質量が重い場合には、落下速度が速くなり、排気孔414の前方に到達するまでの時間が短くなる。したがって、穀物の質量が重い場合には、「待機時間」を短く設定する必要がある。
「バルブ開放時間」は、バルブ412を開放してから閉鎖するまでの時間であり(図15の時刻t4)、バルブ412が開放された排気孔414から空気が排出されている時間である。「バルブ開放時間」によって、排出される空気の量が定まり、不良品であると判定された穀物に空気流を吹き付けることで、穀物に対して印加する力(力積)が定まる。また、
「バルブ開放時間」が短い場合には、バルブ412が閉鎖されるタイミングが早くなるため、不良品であると判定された穀物に対して空気を吹き付けるタイミングが早まる。このため、不良品の穀物に不十分な量の空気を与えるしかできず、移動方向を十分に変えることができない。その結果、不良品用収納タンク154に案内できずに、不良品の穀物を良品の穀物に混在させてしまう可能性が生ずる。また、「バルブ開放時間」が長い場合には、不良品であると判定された穀物よりも後に落下する穀物にもエアガン410からの空気流を吹き付る場合があり得るため、この場合も良品と判断された穀物を除去する可能性が生ずる。したがって、不良品であると判定された穀物のみを的確に除去するためには、適切な「バルブ開放時間」を定める必要がある。
前述したように質量が軽い場合には、落下速度が遅くなり、排気孔414の前方を通過する時間が長くなる。したがって、穀物の質量が軽い場合には、「バルブ開放時間」を長く設定する必要がある。また、質量が重い場合には、落下速度が速くなり、排気孔414の前方を通過する時間が短くなる。したがって、穀物の質量が重い場合には、「バルブ開放時間」を短く設定する必要がある。
信号処理基板310のCPUは、ステップS719の処理を実行した後、シュート溝番号と、計時開始タイミングと、待機時間とバルブ開放時間とをエアガン制御基板330に出力する(ステップS721)。このシュート溝番号は、不良と判断された穀物に対応するシュート溝412の番号である。
次に、信号処理基板310のCPUは、可視光域用CIS232の受光強度が第1所定値以上であることを示すNG信号をエアガン制御基板330に出力する(ステップS722)。
本実施の形態では、図15に示すように、NG信号は、1つのパルスからなる信号であり、エアガン制御基板330は、NG信号を受信することで、不良品の穀物が発生したことを検知することができ、バルブ412を駆動するための制御処理が実行される。前述したように、NG信号は、1つのパルスからなる信号であり、パルスの立ち上がり部(時刻t1)と立ち下がり部(時刻t2)とを有する。前述した「計時開始タイミング」は、パルスの立ち上がり部又は立ち下がり部のいずれか一方を示す情報である。すなわち、「計時開始タイミング」は、パルスの立ち上がり部を計時の始期とするか、パルスの立ち下がり部を計時の始期とするかを定めるための情報である。
図15に示すように、パルスの立ち上がり部を「計時開始タイミング」にした場合には、待機時間を長くすることができ、パルスの立ち下がり部を「計時開始タイミング」にした場合には、待機時間を短くすることができる。
信号処理基板310のCPUは、前述したステップS713の判断処理で、可視光域用CIS232の受光強度が第1所定値以上でないと判別したとき(NO)、又はステップS721の処理を実行したときには、可視光域用CIS232の受光強度が第2所定値以下であるか否かを判断する(ステップS723)。ここで、第2所定値とは、可視光の透過率に関する値であり、穀物の色によって定まる値であり、不良品として除去すべき穀物の色に応じて適宜に定めることができる。例えば、穀物が薄い色の状態になっているような場合であり、薄い色の状態になった穀物を不良品として除去するための判断である。
信号処理基板310のCPUは、ステップS723の判断処理で、可視光域用CIS232の受光強度が第2所定値以下であると判別したときには(YES)、計時開始タイミングを決定し(ステップS725)、待機時間を決定し(ステップS727)、バルブ開放時間を決定する(ステップS729)。前述したように、「計時開始タイミング」と、「待機時間」と、「バルブ開放時間」とは、エアガン410のバルブ412の開閉制御をするために用いるパラメータである。
信号処理基板310のCPUは、ステップS729の処理を実行した後、シュート溝番号と、計時開始タイミングと、待機時間とバルブ開放時間とをエアガン制御基板330に出力する(ステップS731)。
次に、信号処理基板310のCPUは、可視光域用CIS232の受光強度が第2所定値以下であることを示すNG信号をエアガン制御基板330に出力する(ステップS732)。
信号処理基板310のCPUは、前述したステップS723の判断処理で、可視光域用CIS232の受光強度が第2所定値以下でないと判別したとき(NO)、又はステップS732の処理を実行したときには、処理をステップS813に移す。
信号処理基板310のCPUは、近赤外光域用CIS234の受光強度が第1所定値以上であるか否かを判断する(ステップS813)。ここで、第1所定値とは、近赤外光の透過率に関する値であり、水分の量によって定まる値であり、不良品として除去すべき水分の量に応じて適宜に定めることができる。
信号処理基板310のCPUは、ステップS813の判断処理で、近赤外光域用CIS234の受光信号から得られた水分量が第1所定値以上であると判別したときには(YES)、計時開始タイミングを決定し(ステップS815)、待機時間を決定し(ステップS817)、バルブ開放時間を決定する(ステップS819)。前述したように、「計時開始タイミング」と、「待機時間」と、「バルブ開放時間」とは、エアガン410のバルブ412の開閉制御をするために用いるパラメータである。
信号処理基板310のCPUは、ステップS819の処理を実行した後、シュート溝番号と、計時開始タイミングと、待機時間とバルブ開放時間とをエアガン制御基板330に出力する(ステップS821)。
次に、信号処理基板310のCPUは、可視光域用CIS232の受光強度が第1所定値以上であることを示すNG信号をエアガン制御基板330に出力する(ステップS822)。
信号処理基板310のCPUは、前述したステップS813の判断処理で、近赤外光域用CIS234の受光信号から得られた水分量が第1所定値以上でないと判別したときには(NO)、又はステップS821の処理を実行したときには、近赤外光域用CIS234の受光信号から得られた水分量が第2所定値以下であるか否かを判断する(ステップS823)。ここで、第2所定値とは、近赤外光の透過率に関する値であり、水分の量によって定まる値であり、不良品として除去すべき水分の量に応じて適宜に定めることができる。
信号処理基板310のCPUは、ステップS823の判断処理で、近赤外光域用CIS234の受光信号から得られた水分量が第2所定値以下であると判別したときには(YES)、計時開始タイミングを決定し(ステップS825)、待機時間を決定し(ステップS827)、バルブ開放時間を決定する(ステップS829)。前述したように、「計時開始タイミング」と、「待機時間」と、「バルブ開放時間」とは、エアガン410のバルブ412の開閉制御をするために用いるパラメータである。
信号処理基板310のCPUは、ステップS829の処理を実行した後、シュート溝番号と、計時開始タイミングと、待機時間とバルブ開放時間とをエアガン制御基板330に出力する(ステップS831)。
次に、信号処理基板310のCPUは、可視光域用CIS232の受光強度が第2所定値以下であることを示すNG信号をエアガン制御基板330に出力する(ステップS832)。
信号処理基板310のCPUは、ステップS823の判断処理で、近赤外光域用CIS234の受光信号から得られた水分量が第2所定値以下でないと判別したとき(NO)、又はステップS832の処理を実行したときには、信号処理基板310のCPUは、検査対象の全てのシュート溝146について検出したか否かを判断する(ステップS833)。検査対象の全てのシュート溝146について検出していないと判別したときには(NO)、前述したステップS711に処理を戻す。一方、検査対象の全てのシュート溝146について検出したと判別したときには(YES)、本サブルーチンを終了する。このようにすることで、60本のシュート溝146の全てについて検出することができる。
<画像処理基板判断処理>
図9及び図10は、画像処理基板320において実行される画像処理基板判断処理である。
最初に、画像処理基板320のCPUは、検査対象にする1本のシュート溝146を決定する(ステップS911)。前述したように、本実施の形態では、シュート溝146は、1番目のシュート溝146から60番目のシュート溝146までの60本があり、ステップS911の処理は、シュート溝146の番号を決める処理である。
次に、画像処理基板320のCPUは、前側CMOSカメラ236の受光強度が第1所定値以上であるか否かを判断する(ステップS913)。ここで、第1所定値とは、蛍光の強度に関する値であり、穀物の色や菌の発生などの状態によって定まる値であり、不良品として除去すべき穀物の状態に応じて適宜に定めることができる。すなわち、ステップS913の判断処理は、穀物の状態について穀物が不良品であるか否かを判断する処理である。例えば、カビ菌などの菌が穀物に発生しているか否かを判断する処理である。
画像処理基板320のCPUは、ステップS913の判断処理で、前側CMOSカメラ236の受光強度が第1所定値以上であると判別したときには(YES)、計時開始タイミングを決定し(ステップS915)、待機時間を決定し(ステップS917)、バルブ開放時間を決定する(ステップS919)。信号処理基板310と同様に、「計時開始タイミング」と、「待機時間」と、「バルブ開放時間」とは、エアガン410のバルブ412の開閉制御をするために用いるパラメータである。
画像処理基板320のCPUは、ステップS919の処理を実行した後、シュート溝番号と、計時開始タイミングと、待機時間とバルブ開放時間とをエアガン制御基板330に出力する(ステップS921)。このシュート溝番号は、不良と判断された穀物に対応するシュート溝412の番号である。
次に、画像処理基板320のCPUは、前側CMOSカメラ236の受光強度が第1所定値以上であることを示すNG信号をエアガン制御基板330に出力する(ステップS922)。
画像処理基板320のCPUは、前述したステップS913の判断処理で、前側CMOSカメラ236の受光強度が第1所定値以上でないと判別したとき(NO)、又はステップS922の処理を実行したときには、前側CMOSカメラ236の受光強度が第2所定値以下であるか否かを判断する(ステップS923)。ここで、第2所定値とは、蛍光の強度に関する値であり、穀物の色や菌の発生などの状態によって定まる値であり、不良品として除去すべき穀物の状態に応じて適宜に定めることができる。すなわち、ステップS923の判断処理は、穀物の状態について穀物が不良品であるか否かを判断する処理である。例えば、カビ菌などの菌が穀物に発生しているか否かを判断する処理である。
画像処理基板320のCPUは、ステップS923の判断処理で、前側CMOSカメラ236の受光強度が第2所定値以下であると判別したときには(YES)、計時開始タイミングを決定し(ステップS925)、待機時間を決定し(ステップS927)、バルブ開放時間を決定する(ステップS929)。前述したように、「計時開始タイミング」と、「待機時間」と、「バルブ開放時間」とは、エアガン410のバルブ412の開閉制御をするために用いるパラメータである。
画像処理基板320のCPUは、ステップS929の処理を実行した後、シュート溝番号と、計時開始タイミングと、待機時間とバルブ開放時間とをエアガン制御基板330に出力する(ステップS931)。
次に、画像処理基板320のCPUは、前側CMOSカメラ236の受光強度が第2所定値以下であることを示すNG信号をエアガン制御基板330に出力する(ステップS932)。
画像処理基板320のCPUは、前述したステップS923の判断処理で、前側CMOSカメラ236の受光強度が第2所定値以下でないと判別したとき(NO)、又はステップS932の処理を実行したときには、処理をステップS1013に移す。
画像処理基板320のCPUは、後側CMOSカメラ238の受光強度が第1所定値以上であるか否かを判断する(ステップS1013)。ここで、第1所定値とは、可視光の反射率に関する値であり、穀物の色や菌の発生などの状態によって定まる値であり、不良品として除去すべき穀物の状態に応じて適宜に定めることができる。すなわち、ステップS1013の判断処理は、穀物の状態について穀物が不良品であるか否かを判断する処理である。例えば、カビ菌などの菌が穀物に発生しているか否かを判断する処理である。
画像処理基板320のCPUは、ステップS1013の判断処理で、後側CMOSカメラ238の受光強度が第1所定値以上であると判別したときには(YES)、計時開始タイミングを決定し(ステップS1015)、待機時間を決定し(ステップS1017)、バルブ開放時間を決定する(ステップS1019)。前述したように、「計時開始タイミング」と、「待機時間」と、「バルブ開放時間」とは、エアガン410のバルブ412の開閉制御をするために用いるパラメータである。
画像処理基板320のCPUは、ステップS1019の処理を実行した後、シュート溝番号と、計時開始タイミングと、待機時間とバルブ開放時間とをエアガン制御基板330に出力する(ステップS1021)。
次に、画像処理基板320のCPUは、後側CMOSカメラ238の受光強度が第1所定値以下であることを示すNG信号をエアガン制御基板330に出力する(ステップS1022)。
画像処理基板320のCPUは、前述したステップS1013の判断処理で、後側CMOSカメラ238の受光強度が第1所定値以上でないと判別したときには(NO)、又はステップS1021の処理を実行したときには、後側CMOSカメラ238の受光強度が第2所定値以下であるか否かを判断する(ステップS1023)。ここで、第2所定値とは、可視光の反射率に関する値であり、穀物の色や菌の発生などの状態によって定まる値であり、不良品として除去すべき穀物の状態に応じて適宜に定めることができる。すなわち、ステップS1023の判断処理は、穀物の状態について穀物が不良品であるか否かを判断する処理である。例えば、カビ菌などの菌が穀物に発生しているか否かを判断する処理である。
画像処理基板320のCPUは、ステップS1023の判断処理で、後側CMOSカメラ238の受光強度が第2所定値以下であると判別したときには(YES)、計時開始タイミングを決定し(ステップS1025)、待機時間を決定し(ステップS1027)、バルブ開放時間を決定する(ステップS1029)。前述したように、「計時開始タイミング」と、「待機時間」と、「バルブ開放時間」とは、エアガン410のバルブ412の開閉制御をするために用いるパラメータである。
画像処理基板320のCPUは、ステップS1029の処理を実行した後、シュート溝番号と、計時開始タイミングと、待機時間とバルブ開放時間とをエアガン制御基板330に出力する(ステップS1031)。
次に、画像処理基板320のCPUは、後側CMOSカメラ238の受光強度が第2所定値以下であることを示すNG信号をエアガン制御基板330に出力する(ステップS1032)。
画像処理基板320のCPUは、ステップS1023の判断処理で、後側CMOSカメラ238の受光強度が第2所定値以下でないと判別したとき(NO)、又はステップS1032の処理を実行したときには、画像処理基板320のCPUは、検査対象の全てのシュート溝146について検出したか否かを判断する(ステップS1033)。検査対象の全てのシュート溝146について検出していないと判別したときには(NO)、前述したステップS911に処理を戻す。一方、検査対象の全てのシュート溝146について検出したと判別したときには(YES)、本サブルーチンを終了する。このようにすることで、60本のシュート溝146の全てについて検出することができる。
<バルブ開閉制御処理>
図11は、エアガン制御基板330において実行されるバルブ開閉制御処理である。このバルブ開閉制御処理は、エアガン制御基板330においてタイマ割り込み処理によって所定の時間毎に呼び出されて実行される。
最初に、エアガン制御基板330のCPUは、信号処理基板310及び画像処理基板320から出力されたシュート溝番号と計時開始タイミングと待機時間とバルブ開放時間を受信したか否かを判断する(ステップS1111)。
エアガン制御基板330のCPUは、信号処理基板310及び画像処理基板320から出力されたシュート溝番号と計時開始タイミングと待機時間とバルブ開放時間を受信したと判別したときには(YES)、シュート溝番号に対応させて計時開始タイミングと待機時間とバルブ開放時間をエアガン制御基板330のRAMに記憶させて(ステップS1113)、本サブルーチンを終了する。
エアガン制御基板330のCPUは、ステップS1111の判断処理で、信号処理基板310及び画像処理基板320から出力されたシュート溝番号と計時開始タイミングと待機時間とバルブ開放時間を受信していないと判別したときには(NO)、NG信号を受信したか否かを判断する(ステップS1115)。
エアガン制御基板330のCPUは、NG信号を受信したと判別したときには(YES)、シュート溝番号に対応させて計時開始を開始し(ステップS1117)、本サブルーチンを終了する。
前述したように、NG信号は、1つのパルスからなり、パルスの立ち上がり部と立ち下がり部とを有する。また、「計時開始タイミング」は、パルスの立ち上がり部を計時の始期とするか、パルスの立ち下がり部を計時の始期とするかを定めるための情報である。この「計時開始タイミング」は、ステップS1113の処理で、シュート溝番号に対応してRAMに記憶されている。ステップS1117の処理は、ステップS1115の処理で受信したNG信号のシュート溝番号に対応する「計時開始タイミング」をRAMから読み出し、「計時開始タイミング」に応じて、パルスの立ち上がり部、又はパルスの立ち下がり部から計時を開始する。
エアガン制御基板330のCPUは、NG信号を受信していないと判別したときには(NO)、待機時間を経過したシュート溝146が存在するか否かを判断する(ステップS1119)。このステップS1119の判断処理は、60本のシュート溝146のうち、待機時間を経過したシュート溝146が存在する否かを判断する処理である。
エアガン制御基板330のCPUは、待機時間を経過したシュート溝146が存在すると判別したときには(YES)、そのシュート溝146に対応するバルブ412を開放するための制御信号をエアガン410に出力し(ステップS1121)、本サブルーチンを終了する。この処理により、エアガン410のバルブ412が開放されて、排気孔414からの空気の排出が開始される。
エアガン制御基板330のCPUは、待機時間を経過したシュート溝146が存在しないと判別したときには(NO)、バルブ開放時間を経過したシュート溝146が存在するか否かを判断する(ステップS1123)。このステップS1123の判断処理は、60本のシュート溝146のうち、バルブ開放時間を経過したシュート溝146が存在する否かを判断する処理である。
エアガン制御基板330のCPUは、バルブ開放時間を経過したシュート溝146が存在すると判別したときには(YES)、シュート溝番号に対応するバルブ412を閉鎖するための制御信号をエアガン410に出力し(ステップS1125)、本サブルーチンを終了する。この処理により、エアガン410のバルブ412が閉鎖されて、排気孔414からの空気の排出が終了する。
このバルブ開閉制御処理によって、不良品と判断された穀物に適切な量の空気を吹き付けることで、穀物に力を加えて、不良品用収納タンク154に案内することができる。
<<<穀物の移動方向の変更の具体例>>>
図12〜図14は、穀物の移動方向を変更する具体例を示す概略図である。
図12に示すように、シュート140から離脱した穀物GRは、斜め下方向に向かって落下する。穀物GRが照射領域IR(黒丸)に存在するときに、前側RGB発光ダイオード212から発せられた可視光と、前側紫外発光ダイオード214から発せられた深紫外光と、前側赤外発光ダイオード216から発せられた近赤外光と、後側RGB発光ダイオード222から発せられた可視光と、後側紫外発光ダイオード224から発せられた深紫外光と、後側赤外発光ダイオード226から発せられた近赤外光とが、穀物GRに照射される。
前述したように、前側RGB発光ダイオード212及び後側RGB発光ダイオード222から発せられて穀物GRを透過する可視光によって穀物GRの透過率が検出される。
また、前側RGB発光ダイオード212及び後側RGB発光ダイオード222から発せられて穀物GRによって反射された可視光により穀物GRの反射率が検出される。さらに、前側赤外発光ダイオード216及び後側赤外発光ダイオード226から発せられて穀物を透過した近赤外光によって、穀物GRの水分が検出される。さらにまた、前側紫外発光ダイオード214及び後側紫外発光ダイオード224から発せられた深紫外光によって、穀物GRにカビ菌などの菌が発生している場合には、カビ菌から発せられた蛍光を検出する。これらの検出結果から穀物GRが良品であるか不良品であるか否かが判定される。
穀物GRが不良品であると判定されたときには、穀物GRが排気孔414の前方を通過するタイミングで、排気孔414から空気が排出され、穀物GRの移動方向が変更される。これにより穀物GRは、不良品用収納タンク154に向かって案内される。一方、穀物GRが良品であると判定されたときには、排気孔414から空気が排出されず、穀物GRは、良品用収納タンク152に向かう。
<落下する穀物GRの下側に不良部分FPが生じている場合>
図13に示すように、落下する穀物GRの下側に不良部分FPが存在する場合には、穀物GRの不良部分FPは、穀物GRの中央部CTが照射領域IR(黒丸)に到達するよりも早めに照射領域IRに到達する。なお、不良部分FPは、前述した透過率や反射率や水分や蛍光などで不良品と判断される部分である。
このように、穀物GRの中央部CTよりも下側に不良部分FPが存在する場合には、照射領域IRにおいて不良部分FPを早いタイミングで検出することができる。さらに、穀物GRは、排気孔414の前方を早めのタイミングで通過するため、空気の排出を開始するタイミングも早くなり、穀物GRに空気を吹き付ける時間を長くすることができ、十分な空気の量を穀物GRに与えることができる。このため、穀物GRの移動方向を変更することができ、穀物GRを不良品用収納タンク154に向かって的確に案内することができる。
なお、穀物GRの全体に不良部分FPが生じている場合には、穀物GRの下端部の不良部分FPが最初に検出されるので、同様に不良部分FPを早めに検出することができ、同様に、十分な空気の量を穀物GRに与えることができるため、穀物GRの移動方向を変更することができ、穀物GRを不良品用収納タンク154に向かって案内することができる。
<落下する穀物GRの上側に不良部分FPが生じている場合>
図14に示すように、落下する穀物GRの上側に不良部分FPが存在する場合には、穀物GRの不良部分FPは、穀物GRの中央部CTが照射領域IRに到達した後に照射領域IRに到達する。
このように、穀物GRの中央部CTよりも上側に不良部分FPが存在する場合には、照射領域IRにおいて不良部分FPを遅いタイミングで検出することになる。したがって、穀物GRは、排気孔414の前方を遅めのタイミングで通過するため、空気の排出を開始するタイミングも遅くなり、穀物GRに空気を実質的に吹き付けることができる時間が短くならざるを得ず、十分な空気の量を穀物GRに与えることができなくなる。このため、穀物GRの移動方向を変更することができず、穀物GRを不良品用収納タンク154に向かって的確に案内することが困難になる場合が想定される。
<<<「計時開始タイミング」、「待機時間」、「バルブ開放時間」>>>
図15は、NG信号のパルスの「立ち上がり部」及び「立ち下がり部」と、「計時開始タイミング」、「待機時間」、「バルブ開放時間」の関係を示すタイミングチャートである。
前述したように、「計時開始タイミング」は、バルブ412を開閉制御のタイミングを決定するためのタイマーを起動する始期である。本実施の形態では、図15に示すように、NG信号は、1つのパルスからなる信号であり、タイマーを起動する始期は、パルスの立ち上がり部(図15の時刻t1)又はパルスの立ち下がり部(図15の時刻t2)のいずれかにすることができる。パルスの立ち上がり部をタイマー起動の始期にした場合には、バルブ412の開放制御のタイミング(図15の時刻t3)を早くすることができる。一方、パルスの立ち下がり部をタイマー起動の始期にした場合には、バルブ412の開放制御のタイミング(図15の時刻t3)を遅くすることができる。「待機時間」を一定の時間にしたまま(「待機時間」を変更することなく)、タイマー起動の始期を変更することができる。特に、異物などの質量が重い場合には、落下速度が速いため、パルスの立ち上がり部をタイマー起動の始期にすることで、バルブ412の開放制御のタイミングを早くでき、異物が排気孔414の前方に到達したタイミングで異物に空気を排出することができる。
「待機時間」は、バルブ412を開放制御を実行するまでに待機する時間である。穀物が不良品であると判定されたときには、直ちに、バルブ412を開放するのではなく、待機時間が経過してからバルブ412を開放制御を実行する(図15の時刻t3)。穀物が不良品であると判定されたときから、穀物はさらに落下しエアガン410の排気孔414の前方に到達するまでに、ある程度の時間を要する。この穀物が不良品であると判定されたときからエアガン410の排気孔414の前方に到達するまで待機する必要がある。この時間が待機時間である。
「待機時間」が短い場合には、バルブ412が開放されるタイミングが早くなるため、不良品であると判定された穀物よりも先に落下している穀物にエアガン410からの空気流を吹き付る場合があり得るため、良品と判断された先行の穀物を除去する可能性が生ずる。また、「待機時間」が長い場合には、不良品の穀物に不十分な量の空気を与え、移動方向を十分に変えることができない。その結果、不良品用収納タンク154に案内できずに、不良品の穀物を良品の穀物に混在させてしまう可能性が生ずる。
「バルブ開放時間」は、バルブ412を開放してから閉鎖するまでの時間であり(図15の時刻t4)、バルブ412が開放された排気孔414から空気が排出されている時間である。「バルブ開放時間」によって、排出される空気の量が定まる。
「バルブ開放時間」が短い場合には、不良品の穀物に不十分な量の空気を与え、移動方向を十分に変えることができない。その結果、不良品用収納タンク154に案内できずに、不良品の穀物を良品の穀物に混在させてしまう可能性が生ずる。また、「バルブ開放時間」が長い場合には、不良品であると判定された穀物よりも後に落下する穀物にもエアガン410からの空気流を吹き付る場合があり得るため、この場合も良品と判断された穀物を除去する可能性が生ずる。
前述したように、穀物の質量が軽い場合には、「待機時間」を長く設定する必要がある。また、穀物の質量が重い場合には、「待機時間」を短く設定する必要がある。例えば、穀物が不良により乾燥した場合には、質量が軽くなるため、「待機時間」を長く設定する必要がある。穀物が不良により水分を多く含んだ場合には、質量が重くなり、また、プラスチックなどの異物の場合には、質量が重いため、「待機時間」を短く設定する必要がある。
また、穀物の種類によって、良品の穀物の標準の質量に関する情報(平均値やばらつきなど)が定まり、良品の穀物の標準の落下速度に関する情報(平均値やばらつきなど)も定まる。この標準の落下速度から、「計時開始タイミング」と「待機時間」と「バルブ開放時間」とを定めることができる。すなわち、良品の穀物を良品と判定するための「計時開始タイミング」と「待機時間」と「バルブ開放時間」とを定めることができる。さらに、穀物の種類に応じて発生し得る不良の種類によって、標準の質量からのずれや変化も定めることができる。すなわち、不良品の穀物を不良品と判定するための「計時開始タイミング」と「待機時間」と「バルブ開放時間」とを定めることができる。
このように、本実施の形態の対象体選別装置10では、穀物の種類だけでなく、発生し得る不良の種類によっても、「計時開始タイミング」と「待機時間」と「バルブ開放時間」とを定めている。このようにして定められた「計時開始タイミング」と「待機時間」と「バルブ開放時間」とは、信号処理基板310のROMやRAMや、画像処理基板320のROMやRAMなどに記憶されており、不良の種類に応じてROMやRAMから読み出されて、エアガン制御基板330に出力される。
具体的には、前述した図7のステップS721、S731、図8のステップS821、S831、図9のステップS921、S931、図10のステップS1021、S1031の処理では、不良の種類に応じて、「計時開始タイミング」と「待機時間」と「バルブ開放時間」とが、信号処理基板310のROMやRAMや、画像処理基板320のROMやRAMなどから読み出され、エアガン制御基板330に出力される。エアガン制御基板330は、不良の種類に応じた「計時開始タイミング」と「待機時間」と「バルブ開放時間」によって、排気孔414から空気を排出することで、不良品であると判定された穀物のみを的確に除去することができる。
さらに、図14において説明したように、不良部分FPを検出できるタイミングによっても、十分な空気の量を穀物GRに与えることができなくなることも想定される。したがって、不良品であると判定された穀物のみを的確に除去するためには、適切な「バルブ開放時間」を定める必要がある。穀物の種類によって標準の穀物の大きさに関する情報(平均値やばらつきなど)が定まり、良品の穀物の標準の落下速度及び大きさから、「計時開始タイミング」と「待機時間」と「バルブ開放時間」とを定めることができる。
<<<他の形態>>>
前述した例では、シュート140のシュート溝146の数が60本である場合を示したが、シュート溝146の数は60本には限られない。例えば、単位時間に処理する穀物の数や穀物の種類や穀物に生ずる不良の種類などの他、前側光源系210(前側RGB発光ダイオード212、前側紫外発光ダイオード214、前側赤外発光ダイオード216)の形状や大きさ、後側光源系220(後側RGB発光ダイオード222、後側紫外発光ダイオード224、後側赤外発光ダイオード226)の形状や大きさなどに応じて適宜に定めることができる。
また、前述した例では、赤色発光ダイオード、緑色発光ダイオード、青色発光ダイオードなどの発光ダイオードの数が75個である場合を示したが、発光ダイオードの数は75個には限られない。単位時間に処理する穀物の数や穀物の大きさや形状などのほか、シュート140のシュート溝146の数や幅や形状などに応じて適宜に定めることができる。
さらに、前述した例では、可視光域用CIS232及び近赤外光域用CIS234としてコンタクトイメージセンサーを用いる場合を示したが、他のイメージセンサーやCMOSカメラやCCDカメラなどを用いてもよく、落下する穀物を検出して透過率や含水量などの穀物の品質を判定できる特徴量を取得できるセンサーやカメラであればよい。
さらにまた、前述した例では、前側CMOSカメラ236や後側CMOSカメラ238としてCMOSカメラを用いる場合を示したが、CCDカメラを用いてもコンタクトイメージセンサーを用いてもよく、落下する穀物を検出して反射率や蛍光などの穀物の品質を判定できる特徴量を取得できるセンサーやカメラであればよい。
また、前述した例では、穀物の品質を判定できる光学特性(特徴量)として、透過率、反射率、含水量、蛍光などにしたが、穀物の良否を判断できる特徴量であればよい。
さらに、前述した例では、信号処理基板310と画像処理基板320とが別体に構成されている場合を示したが、一体に構成してもよい。落下する穀物を検出する装置や取得する特徴量に応じて適宜に構成すればよい。全体的な構成を簡素にすることができる。また、前述した例では、エアガン制御基板330を信号処理基板310及び画像処理基板320と別体に構成する場合を示したが、信号処理基板310及び画像処理基板320と一体に構成してもよい。配線の作業を不要にして構成を簡素にすることができる。
なお、前述した例では、穀物に発生した菌の種類を判定することなく、菌が発生した穀物を除去する処理を示した。しかしながら、検出する蛍光の波長によって菌の種類を判定し、菌の種類に応じて穀物を分別して除去するようにしてもよい。
また、菌の種類毎に菌が生じた穀物の数を計数し、操作パネル160などのディスプレイに菌の種類に応じて菌が生じた穀物の数を表示するようにしてもよい。選別処理をした穀物の全体的な品質の傾向を得ることができる。
<<<<本実施の形態の詳細>>>>
上述したように、本発明は、本実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす記載及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきでない。このように、本発明は、ここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことはもちろんである。
100 搬送系(移動調整部)
120 タンク
130 フィーダー
132 上端部
134 下端部
140 シュート
142 上端部
144 下端部
146 シュート溝
200 光学系
210 前側光源系
212 前側RGB発光ダイオード
214 前側紫外発光ダイオード(深紫外発光ダイオード)
216 前側赤外発光ダイオード(近赤外発光ダイオード)
220 後側光源系
222 後側RGB発光ダイオード
224 後側紫外発光ダイオード(深紫外発光ダイオード)
226 後側赤外発光ダイオード(近赤外発光ダイオード)
230 検出系
232 可視光域用CIS(前側CIS)
234 近赤外光域用CIS(後側CIS)
236 前側CMOSカメラ
238 後側CMOSカメラ
300 制御処理系
310 信号処理基板
320 画像処理基板
330 エアガン制御基板
340 光源制御装置
400 エアガン駆動系
410 エアガン
412 バルブ
本発明による対象体選別装置の特徴は、
可視光を発する第1の光源部と、赤外光を発する第2の光源部と、紫外光を発する第3の光源部と、を有し、移動中の対象体に向かって可視光と赤外光と紫外光とのうちの少なくとも1種類の光を照射する光源手段と、
前記第1の光源から発せられ前記対象体に照射された可視光を検出する第1の検出部と、前記第2の光源から発せられ前記対象体に照射された赤外光を検出する第2の検出部と、前記第3の光源から発せられた紫外光に基づいて前記対象体から発せられる蛍光を検出する第3の検出部と、を有する検出手段と、
前記第1の検出部の検出結果に基づいて、前記対象体の透過率が適切であるか否かを判定する第1適否判定部と、前記第2の検出部の検出結果に基づいて、前記対象体が異物であるか否かを判定する第2適否判定部と、前記第3の検出部の検出結果に基づいて、前記対象体に菌が発生しているか否かを判定する第3適否判定部と、を有し、前記第1適否判定部、前記第2適否判定部及び前記第3適否判定部の判定結果のうちの少なくとも1つの判定結果に基づいて、前記移動中の対象体が不良品であるか否かを決定する良否決定手段と、
不良品であると決定された前記対象体の移動方向を変更する移動方向変更手段と、
前記第1の光源部と前記第2の光源部と前記第3の光源部とのうちの少なくとも1つの光源部を選択し、選択された光源部の点灯、消灯、発光強度を制御する発光制御手段と、を備えることである。
また、本発明による対象体選別装置の特徴は、
可視光を発する第1の光源部と、赤外光を発する第2の光源部と、紫外光を発する第3の光源部と、を有し、移動中の対象体に向かって可視光と赤外光と紫外光とのうちの少なくとも1種類の光を照射する光源手段と、
前記第1の光源部から発せられ前記対象体に照射された可視光を検出する第1の検出部と、前記第2の光源部から発せられ前記対象体に照射された赤外光を検出する第2の検出部と、前記第3の光源部から発せられた紫外光に基づいて前記対象体から発せられる蛍光を検出する第3の検出部と、を有する検出手段と、
前記第1の検出部の検出結果に基づいて前記対象体の透過率又は反射率が適切であるか否かを判定する第1適否判定部と、前記第2の検出部の検出結果に基づいて前記対象体が異物であるか否かを判定する第2適否判定部と、前記第3の検出部の検出結果に基づいて前記対象体に菌が発生しているか否かを判定する第3適否判定部と、を有し、前記第1適否判定部、前記第2適否判定部及び前記第3適否判定部の判定結果のうちの少なくとも1つの判定結果に基づいて、前記移動中の対象体の良否を決定する良否決定手段と、
不良であると決定された前記対象体の移動方向を変更する移動方向変更手段と、を備え
前記移動方向変更手段は、
移動する対象体に向かって流体を排出する流体排出装置と、
前記第1適否判定部の判定結果、前記第2適否判定部の判定結果及び前記第3適否判定部の判定結果の少なくとも1つの判定結果に応じて、前記流体排出装置からの流体の排出のタイミングを決定する排出タイミング決定部と、を有することである。
本発明による対象体選別装置の特徴は、
可視光を発する第1の光源部と、赤外光を発する第2の光源部と、紫外光を発する第3の光源部と、を有し、移動中の対象体に向かって可視光と赤外光と紫外光とのうちの少なくとも1種類の光を照射する光源手段と、
前記第1の光源から発せられ前記対象体に照射された可視光を検出する第1の検出部と、前記第2の光源から発せられ前記対象体に照射された赤外光を検出する第2の検出部と、前記第3の光源から発せられた紫外光に基づいて前記対象体から発せられる蛍光を検出する第3の検出部と、を有する検出手段と、
前記第1の検出部の検出結果に基づいて、前記対象体の透過率が適切であるか否かを判定する第1適否判定部と、前記第2の検出部の検出結果に基づいて、前記対象体が異物であるか否かを判定する第2適否判定部と、前記第3の検出部の検出結果に基づいて、前記対象体に菌が発生しているか否かを判定する第3適否判定部と、を有し、前記第1適否判定部、前記第2適否判定部及び前記第3適否判定部の判定結果のうちの少なくとも1つの判定結果に基づいて、前記移動中の対象体が不良品であるか否かを決定する良否決定手段と、
不良品であると決定された前記対象体の移動方向を変更する移動方向変更手段と、
前記第1の光源部と前記第2の光源部と前記第3の光源部とのうちの少なくとも1つの光源部を選択し、選択された光源部の点灯、消灯、発光強度を制御する発光制御手段と、を備えることである。
また、本発明による対象体選別装置の特徴は、
可視光を発する第1の光源部と、赤外光を発する第2の光源部と、紫外光を発する第3の光源部と、を有し、移動中の対象体に向かって可視光と赤外光と紫外光とのうちの少なくとも1種類の光を照射する光源手段と、
前記第1の光源部から発せられ前記対象体に照射された可視光を検出する第1の検出部と、前記第2の光源部から発せられ前記対象体に照射された赤外光を検出する第2の検出部と、前記第3の光源部から発せられた紫外光に基づいて前記対象体から発せられる蛍光を検出する第3の検出部と、を有する検出手段と、
前記第1の検出部の検出結果に基づいて前記対象体の透過率又は反射率が適切であるか否かを判定する第1適否判定部と、前記第2の検出部の検出結果に基づいて前記対象体が異物であるか否かを判定する第2適否判定部と、前記第3の検出部の検出結果に基づいて前記対象体に菌が発生しているか否かを判定する第3適否判定部と、を有し、前記第1適否判定部、前記第2適否判定部及び前記第3適否判定部の判定結果のうちの少なくとも1つの判定結果に基づいて、前記移動中の対象体の良否を決定する良否決定手段と、
不良であると決定された前記対象体の移動方向を変更する移動方向変更手段と、を備え
前記移動方向変更手段は、
移動する対象体に向かって流体を排出する流体排出装置と、
前記第1適否判定部の判定結果、前記第2適否判定部の判定結果及び前記第3適否判定部の判定結果の少なくとも1つの判定結果に応じて、前記流体排出装置からの流体の排出のタイミングを決定する排出タイミング決定部と、を有することである。
<<<<本実施の形態の概要>>>>
<<第1の実施の態様>>
第1の実施の態様によれば、
可視光を発する第1の光源部(例えば、後述する前側RGB発光ダイオード212や後側RGB発光ダイオード222など)と、赤外光を発する第2の光源部(例えば、後述する前側赤外発光ダイオード216や後側赤外発光ダイオード226など)と、紫外光を発する第3の光源部(例えば、後述する前側紫外発光ダイオード214や後側紫外発光ダイオード224など)と、を有し、移動中の対象体(例えば、後述する米などの穀物など)に向かって可視光と赤外光と紫外光とのうちの少なくとも1種類の光を照射する光源手段(例えば、後述する光学系200など)と、
前記第1の光源から発せられ前記対象体に照射された可視光を検出する第1の検出部(例えば、後述する可視光域用CIS232など)と、前記第2の光源から発せられ前記対象体に照射された赤外光を検出する第2の検出部(例えば、後述する近赤外光域用CIS234など)と、前記第3の光源から発せられ前記対象体に照射された紫外光を検出する第3の検出部(例えば、後述する前側CMOSカメラ236や後側CMOSカメラ238など)と、を有する検出手段(検出系230など)と、
前記第1の検出部の検出結果に基づいて前記対象体の透過率が適切であるか否かを判定する第1適否判定部(例えば、後述する信号処理基板310及び図7の処理など)と、前記第2の検出部の検出結果に基づいて前記対象体が異物であるか否かを判定する第2適否判定部(例えば、後述する信号処理基板310及び図8の処理など)と、前記第3の検出部の検出結果に基づいて前記対象体に菌が発生しているか否かを判定する第3適否判定部(例えば、後述する画像処理基板320並びに図9及び図10の処理など)と、を有し、前記第1適否判定部、前記第2適否判定部及び前記第3適否判定部の判定結果のうちの少なくとも1つの判定結果に基づいて、前記移動中の対象体が不良品であるか否かを決定する良否決定手段(例えば、後述する信号処理基板310や画像処理基板320など)と、
不良品であると決定された前記対象体の移動方向を変更する移動方向変更手段(例えば、後述するエアガン駆動系400など)と、を備える対象体選別装置が提供される。
<<第5の実施の態様>>
第5の実施の態様は、第3の実施の態様において、
前記第3の検出部は、前記第1の光源から発せられ前記対象体に照射された可視光を検出し、
前記良否決定手段は、前記第3の検出部による可視光の検出結果に基づいて、前記対象体の反射率又は透過率が適切であるか否かを判定する第4適否判定部(例えば、後述する画像処理基板320並びに図9及び図10の処理など)を有するように構成される。

Claims (6)

  1. 可視光を発する第1の光源部と、赤外光を発する第2の光源部と、紫外光を発する第3の光源部と、を有し、移動中の対象体に向かって可視光と赤外光と紫外光とのうちの少なくとも1種類の光を照射する光源手段と、
    前記第1の光源から発せられ前記対象体に照射された可視光を検出する第1の検出部と、前記第2の光源から発せられ前記対象体に照射された赤外光を検出する第2の検出部と、前記第3の光源から発せられた紫外光に基づいて前記対象体から発せられる蛍光を検出する第3の検出部と、を有する検出手段と、
    前記第1の検出部の検出結果に基づいて前記対象体の透過率又は反射率が適切であるか否かを判定する第1適否判定部と、前記第2の検出部の検出結果に基づいて前記対象体が異物であるか否かを判定する第2適否判定部と、前記第3の検出部の検出結果に基づいて前記対象体に菌が発生しているか否かを判定する第3適否判定部と、を有し、前記第1適否判定部、前記第2適否判定部及び前記第3適否判定部の判定結果のうちの少なくとも1つの判定結果に基づいて、前記移動中の対象体の良否を決定する良否決定手段と、
    不良であると決定された前記対象体の移動方向を変更する移動方向変更手段と、を備える対象体選別装置。
  2. 前記第1の光源部と前記第2の光源部と前記第3の光源部とのうちの少なくとも1つの光源部を選択し、選択された光源部の点灯、消灯、発光強度を制御する発光制御手段をさらに備える請求項1に記載の対象体選別装置。
  3. 前記第1の光源部は、独立に発光を制御可能な複数の色の光源により構成される白色光源であり、
    前記発光制御手段は、前記複数の色の光源の点灯、消灯、発光強度を互いに独立に制御する請求項2に記載の対象体選別装置。
  4. 前記第1の光源部は、前記複数の色は、赤色、青色、緑色である請求項3に記載の対象体選別装置。
  5. 前記第3の検出部は、前記第1の光源から発せられ前記対象体に照射された可視光を検出し、
    前記良否決定手段は、前記第3の検出部による可視光の検出結果に基づいて、前記対象体の反射率又は透過率が適切であるか否かを判定する第4適否判定部と、を有する請求項1に記載の対象体選別装置。
  6. 前記移動方向変更手段は、
    移動する対象体に向かって流体を排出する流体排出装置と、
    前記第1適否判定部の判定結果、前記第2適否判定部の判定結果、前記第3適否判定部の判定結果及び前記第4適否判定部の判定結果の少なくとも1つの判定結果に応じて、前記流体排出装置からの流体の排出のタイミングを決定する排出タイミング決定部と、を有する請求項5に記載の対象体選別装置。
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