JP2017023126A - 容器に収容された卵の検査装置及び検査方法 - Google Patents

容器に収容された卵の検査装置及び検査方法 Download PDF

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Abstract

【課題】容器に収容された状態の卵について、その表面に生じている割れなどの瑕疵を容易に検出することができる検査装置及び検査方法を提供する。
【解決手段】透光性のある容器に収容された状態の卵の表面を検査する検査装置であって、卵の上部側に向けて光を照射する光源と、光源からの光が内部を透過した卵を撮影する撮像手段と、撮影された画像に基づいて表面の状態を判定する判定手段とを備える。このようなものであれば、容器に収容された状態の卵について、その表面に生じている割れなどの瑕疵を容易に検出することができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、容器に収容された卵の検査装置及びその検査方法に関する。
卵を選別して包装するGPセンター(Grading and Packing Center)では、卵を所定方向に搬送させ、方向整列、洗卵・乾燥、計量等の所定の処理を施した後、計量結果に基づいた選別・包装処理を行う。そして、所定の容器に詰められた卵は市場に出荷されることとなる。
上述したGPセンターでは、殻に割れのある卵や、異物(糞尿や卵の内容物など)が付着した卵など、商品化に不向きな卵について、容器に詰める前の段階で取り除く、いわゆる検卵作業が従来から行われている。このパック詰め前の検卵作業は、暗室内で卵の下から光を照射するとともに、検査員が卵の上方から目視によって、または、カメラなどを用いてチェックしている。しかしながら、このような作業では見過ごされてしまうものがあったり、また、この作業を経た後の工程で割れが生じる可能性も否定できない。そのため、卵をパック詰めした後に再度、検査員がパックを裏返して目視による検査を行っている。ところが、この検査には多大な労力が必要となる上に、問題となる卵を見逃してしまうことがあった。
このような問題を解決するために、パックされた後の卵を人的作業によることなく検査しようとするものも考えられている(例えば、下記特許文献1を参照)。この検査装置は、容器(及び卵)の下部側に向けて光を照射するものである。そして、卵殻に割れなどが生じて中身が容器内に流出した状態を撮影し、また、卵殻に穴が開いた状態を容器の底部側から撮影するようにしている。
通常、卵の容器は、卵の形に添うように内側に凹部が形成されている。そしてこの凹部には、容器が薄い素材で作られても強度が低下しないように、多数の凹凸が付けられている。このような卵の容器に向かって光を照射して卵の下部を撮影すると、その反射光により、いわゆるぎらつきが生じてしまうという問題が考えられる。
特開2014−47号公報
本発明は、このような不具合に着目したものであり、容器に収容された状態の卵について、その表面に生じている割れなどの瑕疵を容易に検出することができる検査装置及び検査方法を提供することを目的とする。
本発明は、上述した目的を達成するために、次のような手段を講じたものである。すなわち、請求項1に記載の容器に収容された卵の検査装置は、透光性のある容器に収容された状態の卵の表面を検査する検査装置であって、卵の上部側に向けて光を照射する光源と、容器の下方に配置され、光源からの光が内部を透過した卵を撮影する撮像手段と、撮影された画像に基づいて表面の状態を判定する判定手段とを備えるものである。
ここで、「透光性のある容器」とは、容器を通して向こう側の形状等をある程度認識できるようなものであればどのようなものであってもよく、例えば、光の透過率が極めて高い透明の容器の他、着色された透明(有色透明)の容器であってもよい。
また、「光」とは、卵に照射可能なものであればどのようなものであってもよく、例えば、白色光や赤外線などが考えられる。「光源」とは、発光元である発光部を少なくとも備えており、この発光部から放出された光を調節する光調節部をさらに備えたものも含まれる。光調節部の具体例としては、レンズなどの「光を屈折させて集束させるもの」や、絞りなどの「光の角度を制限するもの」が挙げられる。
さらに、「卵の上部側」とは、容器の本体側に収容されておらず、蓋を開けた状態において外部に露出する部分(言い換えれば、容器の蓋側に収容される部分)である。
光源は、卵の上部側を照射可能なものであれば、どのような位置にあってもよく、卵の上方のみならず、卵の側方または卵の下方に配置されてもよい。
請求項2に記載の検査装置は、請求項1に記載の検査装置において、光源が、赤外線を放射するものである。
請求項3に記載の検査装置は、請求項1または2に記載の検査装置において、容器に収容された卵の高さ位置を検出する高さ位置検出手段と、高さ位置検出手段によって検出された高さ位置情報に基づいて、光源と卵の表面との位置関係を所定に維持する位置関係維持手段とを備えるものである。
ここで、「高さ位置検出手段」とは、容器に収容された卵の高さ位置を検出することができればどのようなものであってもよく、例えば、ローラや案内用の板状部材などを用いて卵に接触して高さ位置を検出するものの他、光やカメラなどを用いて非接触で高さ位置を検出するものであってもよい。
また、「位置関係維持手段」とは、光源と卵の表面とを所定の位置関係に保つことで卵の表面への照射面積や照射位置を適切なものにすることができればどのようなものであってもよく、具体的には、光源を上下昇降させるための駆動装置などが好適な一例として挙げられる。
請求項4に記載の検査装置は、請求項3に記載の検査装置において、高さ位置検出手段が、卵を滑らかに案内するための案内部を備えているものである。
請求項5に記載の検査装置は、請求項1、2、3または4に記載の検査装置において、容器が載せられて容器を上流側から下流側へと順次移動させる搬送手段を備え、搬送手段が、上流側の搬送部と下流側の搬送部との間に設けられた開口部を備え、光源が、開口部の上方に配置されるとともに、撮像手段が、開口部の下方に配置されるものである。
ここで、「開口部」とは、卵が存在する位置を通過してきた光を撮像手段にて検知可能なものであればどのようなものであってもよく、例えば、開口部内に透光性を有するものが配置されていても構わない。
請求項6に記載の容器に収容された卵の検査方法は、透光性のある容器に収容された状態の卵の表面を検査する方法であって、卵の上部側に向けて照射される光を卵の内部及び容器を透過させた後に、容器の下方に配置された撮像手段によって容器に収容された状態の卵を撮影し、撮影された画像に基づいて表面の状態を判定するものである。
請求項7に記載の検査方法は、請求項6に記載の検査方法において、容器に収容された卵の高さ位置を検出する高さ位置検出手段によって検出された高さ位置情報に基づいて、光源と卵の表面との位置関係を所定に維持するものである。
本発明によれば、容器に収容された状態の卵について、その表面に生じている割れなどの瑕疵を容易に検出することができる検査装置及び検査方法を提供することができる。
本発明の第一実施形態にかかる卵の検査装置を示す概略平面図。 同実施形態にかかる卵の検査装置を示す概略側面図。 同実施形態にかかる卵の検査装置の搬送方向に沿って見た概略拡大側面図。 同実施形態にかかる制御装置のメモリに記憶された閾値の一例を示すグラフ。 同実施形態にかかる制御装置がプログラムに従い実行する処理の手順例を示すフロー図。 本発明の第二実施形態にかかる卵の検査装置を示す概略側面図。 同実施形態にかかる卵の検査装置の搬送方向に沿って見た概略拡大側面図。
以下、本発明の第一実施形態について、図1〜図5を用いて説明する。
本実施形態にかかる卵Eの検査装置1は、図1〜図3に示すように、透光性のある容器Pに収容された状態の卵Eの表面を検査するものであって、卵Eの上部側に向けて光を照射する光源2と、容器Pの下方に配置され、光源2からの光が内部を透過した卵Eを撮影する撮像手段3と、撮影された画像に基づいて表面の状態を判定する判定手段4とを備える。また、本実施形態では、卵Eの検査装置1が、複数の卵Eを連続的に検査できるように、上面に容器Pが載せられて上流側から下流側へと容器Pを順次移動させる搬送手段5をさらに備えている。
光源2は、赤外線を放射するものであり、波長が、例えば700nm〜1000nm(より好ましくは780nm〜870nm)の赤外線を放射するLEDを用いている。光源2は、図1〜図3(図1では二点鎖線で示している)に示すように、容器Pの上方に位置するよう、搬送手段5の直上に配置されている。そして、光が真下に向くように、言い換えれば、光が搬送手段5に直交して照射されるように設定されている。光源2は、直接卵Eを照射するように設定されており、光源2の照射口と卵Eの上面との間には何ら介在物を存在させていない。本実施形態では、2列に並んだ卵Eに対して同時に光を照射できるように、2箇所から光が放出される。赤外線が照射された卵Eは、卵殻内で光が散乱し、卵E全体が発光体のように光を放出する。
撮像手段3は、図2及び図3に示すように、光源2から卵Eの表面に照射される光を卵Eの内部及び容器Pを透過させた状態で、容器Pに収容された卵Eを撮影するためのカメラである。本実施形態では、撮像手段3は、容器Pの下方に位置するように、搬送手段5の直下に配置されている。そして、カメラのレンズが真上に向くように設定されている。本実施形態では、撮像手段3が、2列に並んだ卵Eを同時に撮影することができるように構成されている。
撮像手段3で撮影された卵Eは、例えば、以下のようなパターンで表れる。
卵殻に割れのない卵の場合(パターンA)、二値化された卵の撮影画像は、卵の像全体が黒く表れる。一方、卵殻の下部側に割れのある卵の場合(パターンB)、二値化された卵の撮影画像は、卵の像全体が黒い中に、割れの部分が白く表れる。この差は、以下に述べることに起因する。すなわち、パターンAでは、上方から照射された赤外線が、卵Eの上部側の卵殻と、卵殻内の内容物と、卵Eの下部側の卵殻とを通り抜けた状態で撮影される。卵の像全体が黒く(暗く)見えるのは、赤外線が卵殻内に一旦入り込むと、光の一部が卵殻内で屈折して減衰するためである。一方、パターンBでは、割れの部分において、上方から照射された赤外線が、卵Eの上部側の卵殻と、卵殻内の内容物と、卵殻の存在しない割れの部分とを通り抜けた状態で撮影される。なお、割れの他に、ひびや剥がれについても同様に表れる。
判定手段4は、図3に示すように、撮影された画像の明度差(コントラスト)に基づいて表面の状態を判定するものであり、例えば、撮影画像を数値化した値と、制御装置のメモリに予め記憶させた閾値とを比較し、撮影された卵Eの卵殻の表面の状態が正常であるか否かを判断する。なお、判定手段4(画像処理手段)は、撮影された画像に基づいて表面の状態を判定できるものであればどのようなものであってもよく、以下に説明する実施形態に限られないのはもちろんである。
本実施形態の検査装置1を制御するための制御装置(図示しない)は、プロセッサ、メモリ、入力インタフェース、出力インタフェースなどを有したマイクロコンピュータシステムである。制御装置のメモリには、図4に示すように、撮影された画像を数値化したグレイ値(以下、「撮影画像の値」と言う。)と比較するための所定の閾値が記憶されている。図4のグラフにおいて、上にいくほど画像が白く(明るく)、下にいくほど画像が黒く(暗く)なる。なお、各閾値の間隔は、画像の白さの程度に対応するものではない。また、少なくとも所定の閾値を設定したものであれば卵殻の割れの有無を判別できるが、それ以外の閾値はどのように設定してもよい。
しかして、パターンA(「割れなし」)の場合には、撮影画像の値が、所定の閾値よりも小さい範囲内に収まる。一方、パターンB(「割れあり」)の場合には、撮影画像の値が、所定の閾値よりも大きくなる部分が存在する。
搬送手段5は、図1〜図3に示すように、上流側の搬送部51と、下流側の搬送部52と、これら搬送部51、52の間に設けられた開口部53とを備えている。各搬送部51、52は、容器Pを連続的に搬送可能な無端ベルトコンベアである。開口部53には、搬送部51、52間で受け渡される容器Pをスムーズに受け渡すための乗り移り板54が配置されている。乗り移り板54は、例えば透明なアクリル製のものであり、透光性を有している。本実施形態においては、この開口部53の真下に撮像手段3が配置されているとともに、この開口部53の真上に光源2が配置されている。このような搬送手段5上には、複数の容器Pが載せ置かれる。
本実施形態における容器Pは、図1〜図3に示すように、複数個の鶏卵Eを収容するための透明な合成樹脂製のパックである。具体的には、容器Pは、卵Eの下部を収容するための収容凹部P4を備えた容器本体P1と、この容器本体P1の一側縁に折り曲げ部P2を介して連続し、卵Eの上部側を覆う蓋体P3とを備えたものである。
次に、本実施形態にかかる卵Eの検査装置1を用いた検査方法について説明する。
本実施形態にかかる卵Eの検査方法は、蓋が開いた状態で、透光性のある容器Pに収容された状態の卵Eの表面を検査する方法であって、卵Eの上部側に向けて照射される光を卵Eの内部及び容器Pを透過させた後に、容器Pの下方に配置された撮像手段3によって容器Pに収容された状態の卵Eを撮影し、撮影された画像に基づいて表面の状態を判定するものである。具体的には、本実施形態にかかる卵Eの検査方法では、容器本体P1の収容凹部P4に卵Eが配置され、蓋が閉められる前の状態で、主に卵Eの下部に生じている割れなどの瑕疵を検出する。光源2と撮像手段3とは、制御装置を用いて制御しており、この制御装置は、判断手段としての機能も備えている。以下、この制御装置が実行する処理の手順例を図5に示す。
まず、検査するべき卵Eが近づくことを検知する(ステップS1)。具体的には、センサを用いて容器Pの下面の所定箇所を検知する。そして、この所定箇所の到来をきっかけにして、後述する赤外線の照射(ステップS2)や撮影手段3での撮影(ステップS3)を実行するようにしている。
ステップS2では、2つの卵Eに向けて光源2から赤外線を照射する。その際、卵殻の適切な範囲内に照射できるように照射位置や照射タイミングなどを設定することが望ましい。言い換えれば、赤外線が卵殻の外側までまわり込むことのないよう、すなわち、撮像手段3側(卵Eの下方)から卵Eを見たときに、光源2から照射された光が卵殻表面内に入るように設定されるのが好ましい。このステップS2と同時、またはほぼ同時に、赤外線が照射された卵Eを撮像手段3で撮影するステップS3が実行される。
次に、ステップS3で撮像手段3により撮影された画像のグレイ値と、メモリに記憶されている閾値とを比較し(ステップS4)、卵殻の表面に問題がないか否かを判定する(ステップS5)。ここでは、撮像手段3により撮影された画像に基づいて、撮影された画像のグレイ値が所定の閾値以下であるか否かを判定する。
ステップS5で、撮影画像の値が所定の閾値を超える場合、その情報をメモリに記憶しておく(ステップS6)。具体的には、撮影画像がパターンBに該当する場合、「正常ではない卵」と判定して信号を出力する。パターンBとして判定された卵Eには卵殻に割れが生じている可能性が高く、そのまま消費者の手元まで届くと問題が生じかねない。
一方、ステップS5で、撮影画像の値が所定の閾値以下であり、卵Eに問題がない(パターンA)と判定された場合には、ステップS6を経ることなく一連の処理を終了する。
このように、2つの卵Eについて表面の状態を判断した後、この2つの卵の上流側の2つの卵Eについて上記ステップS1〜ステップS6の工程を繰り返す。そして、これら上流側の2つの卵Eについて表面の状態を判断した後、さらに上流側の2つの卵EについてステップS1〜ステップS6の工程を繰り返し…という具合に進めていく。本実施形態では、容器Pに収容されている卵Eを2個ずつ検査するようにしているので、6個入りの容器Pなら3回、8個入りの容器Pなら4回、10個入りの容器Pなら5回、ステップS1〜ステップS6を繰り返すようにしている。
なお、別のセンサなどを用いて、容器P内のどの位置に収容されている卵かを検出できるようにしてもよい。このような場合には、制御装置が、容器P内の全部の卵Eについて卵殻の表面の状態の判断を下した後に、メモリに記憶されていた情報に基づいて、容器P内に1つでも問題がある卵Eが含まれていたか否かを判定することが好ましい。そして、問題がある卵Eが1つも含まれていない場合には、通常の搬送ルートに載せたまま、次の工程(例えば、容器Pの蓋を閉じる工程など)へと搬送される。一方、問題がある卵Eが1つでも含まれていた場合には、卵Eを容器Pに入れた状態のまま、通常の搬送ルートから外れた別場所に移動させておく。移動させた容器Pは、別の装置または人の手によって再度チェックすることが好ましい。
また、上述した閾値とは別の閾値をさらに設定することによって、卵Eの表面に付着した異物を判断することも可能である。以下、上述した閾値を「第一の閾値」と呼び、異物検出のための閾値を「第二の閾値」と呼ぶ。第二の閾値は、第一の閾値よりも小さく設定されている。
卵殻に異物の付着のない卵の場合(パターンC)、第二の閾値により二値化された卵の撮影画像は、卵の像全体が白く表れる。一方、卵殻の下部側に異物の付着した卵の場合(パターンD)、第二の閾値により二値化された卵の撮影画像は、卵の像全体が白い中に、異物の部分が黒く表れる。この差は、以下に述べることに起因する。すなわち、パターンCでは、上方から照射された赤外線が、卵Eの上部側の卵殻と、卵殻内の内容物と、卵Eの下部側の卵殻とを通り抜けた状態で撮影される。一方、パターンDでは、異物付着の部分において、上方から照射された赤外線が、卵Eの上部側の卵殻と、卵殻内の内容物と、卵Eの下部側の卵殻と、さらに卵殻の下側に位置する異物とを通り抜けた状態で撮影される。
しかして、パターンC(「異物付着なし」)の場合には、撮影画像の値が、第二の閾値よりも大きい範囲内に収まる。一方、パターンD(「異物付着あり」)の場合には、撮影画像の値が、第二の閾値よりも小さくなる部分が存在する。
そして、パターンDに該当する場合、その情報をメモリに記憶しておくようにすればよい。すなわち、「卵の表面に問題がない」という定義を、「割れなし」かつ「異物付着なし」のものに設定したい場合には、撮影画像の値が、第一の閾値以下であり、かつ、第二の閾値以上である範囲内に収まるか否かを以て、表面に問題がないか否かを判定すればよい。
さらに、上述した閾値とは別の閾値をさらに設定することによって、卵殻の下部側に割れのある卵のうち、内容物の有無を判断することも可能である。以下、上述した所定の閾値を「第一の閾値」と呼び、内容物検出のための閾値を「第三の閾値」と呼ぶ。第三の閾値は、第一の閾値よりも大きく設定されている。
割れがあるが内容物がある卵の場合(パターンE)、第三の閾値により二値化された卵の撮影画像は、卵の像全体が黒く表れる。一方、割れがあり内容物がない卵の場合(パターンF)、第三の閾値により二値化された卵の撮影画像は、卵の像全体が黒い中に、割れの部分が白く表れる。この差は、以下に述べることに起因する。すなわち、パターンEでは、割れの部分において、上方から照射された赤外線が、卵Eの上部側の卵殻と、卵殻内の内容物と、卵殻の存在しない割れの部分とを通り抜けた状態で撮影される。一方、パターンFでは、割れの部分において、上方から照射された赤外線が、卵Eの上部側の卵殻と、卵殻内の空洞と、卵殻の存在しない割れの部分とを通り抜けた状態で撮影される。
しかして、パターンE(「割れあり、内容物あり」)の場合には、撮影画像の値が、第三の閾値よりも小さい範囲内に収まる。一方、パターンF(「割れあり、内容物なし」)の場合には、撮影画像の値が、第三の閾値よりも大きくなる部分が存在する。このように第三の閾値を用いて、「卵殻に割れが生じている」という卵をさらに分類することが可能となる。
また、そもそも収容凹部P4に卵Eが収容されていないもの(卵の数が不足しているもの)についても検出が可能である。
収容凹部P4に卵Eが収容されている場合(パターンG)、二値化された卵の撮影画像は、卵の像が黒く表れる(卵殻の下部側に割れがある場合は、その部分が白く表れる)。一方、収容凹部P4に卵Eが収容されていない場合(パターンH)、二値化された撮影画像は、全体が白く表れる。この差は、パターンGでは、上方から照射された赤外線が、卵Eを通り抜けた状態で撮影される一方、パターンHでは、上方から照射された赤外線が、そのまま撮影されることに起因する。
しかして、パターンG(「卵あり」)の場合には、撮影画像の値が、所定の閾値(第一の閾値)よりも小さい範囲内に収まるか、割れがあって所定の閾値を超える部分があっても、その所定の閾値を超える部分は少ない。一方、パターンH(「卵なし」)の場合には、撮影画像の値が、所定の閾値(第一の閾値)を超える部分は割れがある場合に比べて大きい。そのため、パターンH(「卵なし」)とパターンB(「割れあり」)との判別は、二値化した撮影画像における白い部分の面積の大きさに基づいて判断するようにすればよい。もしくは、上述した第三の閾値よりも大きい第四の閾値を設定して、パターンGの場合、撮影画像の値が第四の閾値よりも小さい範囲内に収まり、パターンHの場合、撮影画像の値が第四の閾値よりも大きくなる部分が存在することを用いて判定してもよい。
また、卵の上部側の割れに対しても、その割れの位置や大きさによっては検出することができる。
すなわち、卵殻の上部側に割れのある卵の場合、上方から照射された赤外線が割れの部分を通過した場合には、この割れの部分と、卵殻内の内容物(内容物がない場合には卵殻内の空洞)と、卵Eの下部側の卵殻とを通り抜けた状態で撮影される。この場合の卵の撮影画像は、卵の像全体が黒くなるものの、卵殻に割れのない卵(パターンA)と比べると卵の像全体が白い。これを利用して、卵殻の上部側に割れのある卵と割れのない卵とを判別することも可能である。
以上説明したように、本実施形態にかかる検査装置1は、透光性のある容器Pに収容された状態の卵Eの表面を検査するものであって、卵Eの上部側に向けて光を照射する光源2と、容器Pの下方に配置され、光源2からの光が内部を透過した卵Eを撮影する撮像手段3と、撮影された画像に基づいて卵Eの下部側の表面の状態を判定する判定手段4とを備える。すなわち、上述したように、卵Eの内部で光を散乱させ、卵殻を透過する光により撮影した卵Eの画像は、卵殻の剥がれ、破れについては周囲の部分に比べて明るくなる。一方、異物が付着した部分の光は吸収され、周囲の部分に比べて暗くなる。本実施形態では、このような性質を利用するとともに、撮像手段3に対する容器Pの表面反射をできるだけ少なくしている。その上で、容器Pに収容された状態の卵Eについて、卵Eの表面に生じている割れや異物付着などの瑕疵、言い換えれば、球面状をなす表面のうち連続性のない部分を容易に検出することができる。特に、パック詰めされた状態において目視では確認しにくい卵Eの下部部分の割れなどを簡単に検出できる。また、人手にて目視で破卵などを確認し、廃棄していた部分を自動化できるため、人件費の削減にもつながる。
すなわち、本実施形態にかかる検査装置1によれば、卵Eを透過した光のみによって卵の像を作り、光源2の直接光や直接反射光の影響がほとんどない状態としている。そのため、従来のような反射光によるぎらつきやいわゆる白飛びなどの不具合を抑制することができる。
なお、本実施形態の検査装置1によれば、容器本体P1の収容凹部P4の形状が複雑であっても特段問題とはならない。本実施形態における検査装置1は、破卵の形状や付着された異物の形状まで特定する必要がないため、撮影画像のコントラストに基づいて破卵か否か、異物の付着があるか否かのみを判断するようにしており、収容凹部P4の形状に起因して像が歪められることは特段問題とはならない。
また、光源2が、赤外線を放射するものであるので、卵殻色の影響を受けにくく、また、卵E内部の卵黄及び卵白の色の影響を受けにくい。そのため、撮影された画像を表面の状態を判断する際の材料として用いることができる。特に、赤外線は卵白を通り抜ける性質を有しているため、卵殻に割れが生じてパック内に卵Eの中身が漏れ出ている場合であっても、撮像画像においては卵殻の割れ部分のみが白く(明るく)表示される。また、波長が780nm〜870nmの近赤外光を用いているので、好適に撮影できる。すなわち、780nmよりも短い波長を用いると卵殻色の影響を受けやすくなり、870nmよりも長い波長を用いると水の吸収が大きくなることで卵黄や卵白の影響を受けやすくなったり、撮像手段の感度が低下してしまったりする不具合が生じるためである。
さらに、本実施形態の検査装置1は、容器Pが載せられて容器Pを上流側から下流側へと順次移動させる搬送手段5を備え、搬送手段5が、上流側の搬送部51と下流側の搬送部52との間に設けられた開口部53を備え、光源2が、開口部53の上方に配置されるとともに、撮像手段3が、開口部53の下方に配置されるので、連続的に検査を行うことができる。
特に、本実施形態では、隣接して置かれた2台の搬送部51、52の間に形成された開口部53に透過性のある乗り移り板54を設けているので、割れて中身が外に放出された卵Eなどで撮像手段3が汚れてしまうことを防止できる。なお、この乗り移り板54に代えて、または、この乗り移り板54の下方にさらに、撮像手段3のレンズの汚れを防止するための汚れ防止板を設けることなども考えられる。
本実施形態の検査装置1を用いた検査方法は、透光性のある容器Pに収容された状態の卵Eの表面を検査する方法であって、卵Eの上部側に向けて照射される光を卵Eの内部及び容器Pを透過させた後に、容器Pの下方に配置された撮像手段3によって容器Pに収容された状態の卵Eを撮影し、撮影された画像に基づいて表面の状態を判定するものである。そのため、前述した検査装置1による効果と同一またはこれに対応する効果が得られる。
本実施形態の検査装置1によれば、撮影画像を種々の閾値を用いて画像処理することにより、パターンA(「割れなし」)とパターンB(「割れあり」)とを判別できるだけでなく、パターンC(「異物付着なし」)とパターンD(「異物付着あり」)との判別、パターンE(「割れあり、内容物あり」)とパターンF(「割れあり、内容物なし」)との判別、パターンG(「卵あり」)とパターンH(「卵なし」)との判別も、一台の検査装置1で可能である。
このような特性を利用して、正常な卵パックか否かだけの基準で容器の搬送を制御するという通常考えられる制御方法以外に、それ以外の異常のパターンに応じて容器の搬送に関する制御を変えることが可能となる。以下、詳述する。
容器P内の卵Eが正常な場合には通常の搬送ルートに載せたままとし、容器P内の卵Eが正常でない場合に通常の搬送ルートから外すように制御する場合には、そのための装置の用意や場所の確保が課題となる。よって、場所の制約などを考えると、容器P内の卵Eが正常でない場合に、問題のある容器Pの搬送を止める方法が現実的である。このように制御した場合、パターンB(「割れあり」)、パターンD(「異物付着あり」)、パターンF(「割れあり、内容物なし」)の出現頻度と比較して、パターンH(「卵なし」)の出現頻度が多いという事情により、頻繁に搬送手段5を止める必要が生じてしまい、稼働率の低下を引き起こす可能性がある。
しかして、本実施形態の検査装置1の制御装置の好適な一例としては、容器Pの中の卵Eの数が所定数に満たない(「卵なし」)ものを検出した際に、搬送手段5による搬送を止めないように制御する。換言すれば、この制御装置は、容器P内に所定数の卵Eが入っており、かつ、その卵Eの一部に割れや汚れがあったり中身抜けの状態(例えば、パターンB、D、Fなど異常が外部から視認しにくいもの)の場合のみ、容器Pの搬送を停止し、一方、容器P内の卵Eの全てに異常がない場合か、または、容器P内の卵Eが抜けており明らかに異常が外部から視認可能なものである場合には容器Pの搬送を停止させることなく下流側へと送る。このように、正常な卵パックか否かだけの基準で搬送のオン/オフを分けるという通常考えられる制御方法以外に、それ以外の異常のパターン(ここでは「卵なし」)か否かの基準においても、搬送のオン/オフを分ける制御を行えば、稼働率の低下を抑えることができる。「卵なし」の状態は外部からすぐにわかるため、通常のルートのまま搬送し、当該検査装置1の下流側で人手により抜けを補充すればよい。
なお、このような制御は、パターンGとパターンHとを判別可能な他の検査装置と組み合わせて実行することも可能である。また、ユーザの目的に応じて、卵の正常でないパターンごとに搬送を続けるか停止するかを切り換え可能にしてもよい。
次に、本発明の第二実施形態について、図6及び図7を用いて説明する。
本実施形態における検査装置1は、図6及び図7に示すように、卵Eの上部側に向けて光を照射する光源2と、容器Pの下方に配置され、光源2からの光が内部を透過した卵Eを撮影する撮像手段3と、撮影された画像に基づいて表面の状態を判定する判定手段4とを備えるものであり、基本的には第一実施形態と同一の構成をなしている。そのため、第一実施形態と同一またはこれに対応する部分には、同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。
本実施形態の光源2は、赤外線の放出元である発光部21と、この発光部から放出された光を調節する光調節部である絞り22とを備えている。発光部21は、第一実施形態と同様に、波長が、例えば700nm〜1000nm(より好ましくは780nm〜870nm)の赤外線を放射するLEDを用いている。絞り22は、照射される光の角度を制限して、各卵Eへの光の照射面積や照射位置を適切にするためのものであり、発光部21と卵Eの表面との間に上下方向に移動可能に配置されている。本実施形態では、絞り22として、アーム62の先端に固定された板状部材に上下方向に貫通する孔を設けたものを使用している。
本実施形態における検査装置1は、上述した検査装置1に加えて、図6及び図7に示すように、容器Pに収容された卵Eの高さ位置を検出する高さ位置検出手段6と、高さ位置検出手段6によって検出された高さ位置情報に基づいて、光調節部である絞り22と卵Eの表面との位置関係を所定に維持する位置関係維持手段7とを備えている。
高さ位置検出手段6は、図6及び図7に示すように、搬送手段5の上方に配置されるものであって、卵Eの上部に乗り上げて卵Eの高さ位置を検出するローラ61と、このローラ61の位置情報を伝達するアーム62とを主体に構成されている。しかして、ローラ61は検出部としての役割を担っており、アーム62は伝達部としての役割を担っている。
ローラ61は、アーム62の先端に回転動作可能に取り付けられている。ローラ61は、外周面が搬送手段5の搬送方向に沿うように、かつ、容器Pに入った卵Eの上端に当接可能な位置に配置されている。ローラ61の外周面は、クッション性のある素材で形成されており、卵Eを滑らかに案内するための案内部63として機能している。
アーム62は、基端部(図示しない)の軸を中心に回転動作可能なものであり、先端が開口部53の上方に位置するように延伸している。このようなものであるため、アーム62の先端側は、開口部53の上方において上下方向に移動可能となっている。
位置関係維持手段7は、図6に示すように、絞り22を上下昇降させるためのもので、前述したアーム62を主体に構成されている。ここで、アーム62は、絞り22を上下方向に移動させる駆動部としての役割を担っている。本実施形態では、ローラ61が卵Eの表面形状に沿って上下方向に動く動作に伴って、アーム62の先端側が基端側を軸として上下方向に移動する。そして、このアーム62の動きに伴って絞り22が上下方向に動くことによって、卵Eの表面に光を適切に照射できるようになっている。
次に、本実施形態にかかる卵Eの検査装置1を用いた検査方法について説明する。なお、本実施形態にかかる卵Eの検査方法は、前述した第一実施形態の検査方法とほぼ同一であるため、第一実施形態と異なる部分のみ説明し、同じ部分については説明を省略する。
本実施形態にかかる検査方法では、ステップS2において光源2から赤外線を照射する部分が少し異なる。すなわち、本実施形態の検査方法は、容器Pに収容された卵Eの高さ位置を検出する高さ位置検出手段6によって検出された高さ位置情報に基づいて、絞り22と卵Eの表面との位置関係を所定に維持する。
具体的には、容器Pが開口部53に近づくと、ローラ61が容器Pに沿って回転しながら容器P上に乗り上がる。このローラ61の上方への移動に伴い、アーム62がその基端を中心に上方に回転動作する。その状態からローラ61が検査されるべき卵Eの卵殻に沿って回転しながら卵Eの上に乗り上がる。これと同時に、ローラ61に隣接して配置された絞り22が卵Eの上に位置することとなる。そして、卵Eの上端側にローラ61及び絞り22が位置した段階で、撮像手段3により撮影するようにしている。
なお、撮影後、ローラ61は卵Eの卵殻に沿って回転しながら、乗り上がってきたのとは反対方向へと下る。このローラ61の下方への移動に伴い、アーム62がその基端を中心に下方に回転動作する。その後、撮影した卵Eの上流側に位置する卵Eに沿って回転しながら、その卵Eの上に乗り上がることとなる。
以上説明したように、本実施形態にかかる検査装置1及び検査方法によれば、上述した第一実施形態の検査装置1及び検査方法と同一またはこれに準じた効果が得られる上に、以下のような効果もある。
本実施形態の検査装置1は、前述した第一実施形態の検査装置1の構成に加えて、容器Pに収容された卵Eの高さ位置を検出する高さ位置検出手段6と、高さ位置検出手段6によって検出された高さ位置情報に基づいて、絞り22と卵Eの表面との位置関係を所定に維持する位置関係維持手段7とを備える。そのため、各卵Eに理想的に光を照射することができる。すなわち、赤外線が卵殻の外側までまわり込むことのないように、卵殻への適切な照射を、簡単な構成で実現することが可能となる。
この検査装置1は、特に、容器P内に大きさの異なる卵Eが種々配置されている場合に好適に用いることができる。また、大きさが同じ卵Eであっても、容器P内への収容のされ方によって容器P内での卵Eの高さが相互に異なる場合もあり、上述した検査装置1を用いることが好ましい。
また、高さ位置検出手段6が、卵Eを滑らかに案内するための案内部63を備えているので、連続的に検査する際に卵Eの表面を傷つけてしまうことを抑制できる。
さらに、本実施形態では、高さ位置検出手段6や位置関係維持手段7として特別なセンサやアクチュエータなどを用いていないため、ローラ61とアーム62という簡単な構成で高さ位置を検出したり、適切な位置関係を維持したりすることができる。また、絞り22を用いて卵Eに当たる光を調整しているので、レンズを用いて卵表面への焦点を合わせたり、光源として指向性の高いレーザを用いたりするのに比べてコストを押さえることが可能となる。
さらに、本実施形態にかかる検査方法は、前述した第一実施形態の検査方法に加えて、容器Pに収容された卵Eの高さ位置を検出する高さ位置検出手段6によって検出された高さ位置情報に基づいて、絞り22と卵Eの表面との位置関係を所定に維持するものである。そのため、各卵Eに理想的に光を照射することができる。
なお、本発明は上述した実施形態に限られない。
例えば、光源と卵の表面との間に介在物があっても構わない。個々の卵の上端部に貼られたいわゆる豆シールが存在する場合や、卵の上部にラベルが配置されていた場合などに、赤外線は豆シールやラベルを透過する性質を有するため、これらがあっても問題なく破卵などを検出することが可能である。また、介在物として、透光性のある容器の一部が存在していてもよい。すなわち、上述した実施形態では、容器の蓋体を開けた状態で検査するようにしていたが、蓋体の形状や、蓋体に向けて照射される光源の位置・向きによっては、容器の蓋体を閉めた状態で検査してもよい。その際、卵Eの外側からまわり込んだ余計な光が撮像手段に入ってしまうのを抑制することが好ましい。
赤外線(特に近赤外光)が、豆シールやラベル、容器の蓋の影響を受けにくいものであるため、赤外線を用いれば、本発明の検査装置を配置する場所の自由度が大きくなるという効果も得られる。具体的には、本発明の検査装置は、各卵に豆シールを貼り付ける装置の上流側だけでなく、豆シールを貼り付ける装置の下流側やラベルを容器に入れる装置の下流側、さらに、容器の蓋を閉じる装置の下流側に配置することも可能である。
光源は、卵の上部側に向けて光を照射するものであれば、撮影すべき卵の真上に配置されるものには限られず、斜め上方向や、横方向、斜め下方向などに配置されるものであってもよい。なお、光源と撮像手段とが同一軸上に配置される必要はない。また、光源は、撮像手段と同期して光を照射するものに限られず、常時点灯するものであってもよい。
判定手段は、容器の先頭(搬送手段の上流側)の卵から1、2、3…とカウントしながら、容器の最後(搬送手段の下流側)の卵まで全ての卵について「正常か否か」を判定するものであってもよいし、判定手段が、カウント途中で「正常でない」卵を検知したならば、その後の撮像手段による撮影を中止したり、異常信号を出力(例えばブザー、アラーム、音楽、ランプなどにより通知)したりするように制御されるものであってもよい。また、判定手段による判定の結果、容器内に正常でない卵が含まれる場合には、搬送手段から容器が押し出されたり、分離されたりする他に、異常信号を出力してもよい。
搬送手段は、ベルトコンベアに限られず種々変更可能であり、卵が位置する箇所の下側に開口部を有するものであってもよい。また、本発明の検査装置及び検査方法は、複数の卵を連続的に検査するものには限られない。
高さ位置検出手段は、ローラに限られず種々変更可能であり、下面側に案内部を備えた弾性変形可能な部材であってもよい。
位置関係維持手段は、光源の発光部を直接上下昇降させる駆動装置や、光源の光調節部であるレンズや絞りなどを上下昇降させる駆動装置のみならず、光源全体を上下昇降させる駆動装置であってもよい。また移動方向は上下には限られないのはもちろんである。
卵は、鶏卵の他、うずらの卵その他種々のものを適用してよい。
今回開示された実施の形態は例示であってこれに制限されるものではない。本発明は上記で説明した範囲ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明は、容器に収容された卵の検査装置や検査方法に利用することができる。
1…検査装置
2…光源
3…撮像手段
4…判定手段
5…搬送手段
51…上流側の搬送部
52…下流側の搬送部
53…開口部
6…高さ位置検出手段
63…案内部
7…位置関係維持手段
P…容器
E…卵

Claims (7)

  1. 透光性のある容器に収容された状態の卵の表面を検査する検査装置であって、
    卵の上部側に向けて光を照射する光源と、
    容器の下方に配置され、光源からの光が内部を透過した卵を撮影する撮像手段と、
    撮影された画像に基づいて表面の状態を判定する判定手段とを備える容器に収容された卵の検査装置。
  2. 光源が、赤外線を放射するものである請求項1記載の容器に収容された卵の検査装置。
  3. 容器に収容された卵の高さ位置を検出する高さ位置検出手段と、
    高さ位置検出手段によって検出された高さ位置情報に基づいて、光源と卵の表面との位置関係を所定に維持する位置関係維持手段とを備える請求項1または2記載の容器に収容された卵の検査装置。
  4. 高さ位置検出手段が、卵を滑らかに案内するための案内部を備えている請求項3記載の容器に収容された卵の検査方法。
  5. 容器が載せられて容器を上流側から下流側へと順次移動させる搬送手段を備え、
    搬送手段が、上流側の搬送部と下流側の搬送部との間に設けられた開口部を備え、
    光源が、開口部の上方に配置されるとともに、
    撮像手段が、開口部の下方に配置される請求項1、2、3または4記載の容器に収容された卵の検査装置。
  6. 透光性のある容器に収容された状態の卵の表面を検査する方法であって、
    卵の上部側に向けて照射される光を卵の内部及び容器を透過させた後に、容器の下方に配置された撮像手段によって容器に収容された状態の卵を撮影し、
    撮影された画像に基づいて表面の状態を判定する容器に収容された卵の検査方法。
  7. 容器に収容された卵の高さ位置を検出する高さ位置検出手段によって検出された高さ位置情報に基づいて、光源と卵の表面との位置関係を所定に維持する請求項6記載の容器に収容された卵の検査方法。
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