JP2019195931A - インクジェットプリンタおよびインクジェットプリンタにおけるフラッシング発数制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】混色度合いに応じてフラッシング発数を可変制御して、フラッシングによるインクの消費量を低減する。【解決手段】インクカートリッジと、ノズルと、ノズルが形成されたノズル面を有するインクヘッドと、一端がインクカートリッジに接続され、他端がノズルに接続されたインク経路と、ノズル面を覆うようにインクヘッドに着脱可能に取り付けられ、インクヘッドに取り付けられたときにノズル面との間に密閉空間を形成するキャップと、密閉空間のインクを吸引する吸引ポンプと、密閉空間を、吸引ポンプを所定時間駆動させて負圧とする第1の状態と、吸引ポンプを停止させて負圧が解除される第2の状態とに制御する制御手段と、第1の状態から第2の状態になるまでに要する負圧解除時間を監視する監視手段と、監視手段の監視結果に応じて、ノズルからインクをフラッシングするフラッシング発数を制御するフラッシング発数制御手段とを有する。【選択図】 図12
Description
本発明は、インクジェットプリンタおよびインクジェットプリンタにおけるフラッシング発数制御方法に関する。さらに詳細には、本発明は、メディアに対してインクジェット方式により複数の色彩のインクを用いたカラー印刷を行う際に用いて好適なインクジェットプリンタおよびインクジェットプリンタにおけるフラッシング発数制御方法に関する。
なお、本明細書および本特許請求の範囲において、「インクジェット方式」は、二値偏向方式あるいは連続偏向方式などの各種の連続方式や、サーマル方式あるいは圧電素子方式などの各種のオンデマンド方式を含む、従来より公知の各種の手法によるインクジェット技術を用いた印刷方法を意味するものとする。
また、本明細書および本特許請求の範囲において、「メディア」には、普通紙などの紙類よりなる各種の記録媒体は勿論のこと、ポリ塩化ビニル(PVC:polyvinyl chloride)やポリエチレンテレフタラート(PET:polyethylene terephthalate)などの樹脂材料、織物、布、アルミ、鉄あるいは木材などのような各種材料などからなる種々の媒体が含まれるものとする。
一般に、マイクロコンピューターによって全体の動作を制御され、メディアに向けてインクジェット方式によりインクジェットノズルからインクを吐出することより、当該メディアに対して印刷を行うインクジェットプリンタが知られている。
こうしたインクジェットプリンタとしては、所定方向に沿って配置した複数のインクジェットノズルから構成されるインクジェットノズル列を複数備え、複数のインクジェットノズル列から異なる色のインクをメディアに対して吐出することにより、メディア上にカラー印刷を行うようにしたカラーインクジェットプリンタがある。
なお、こうしたインクジェットノズル列の構成としては、単一のインクヘッドに単一のインクジェットノズル列を設けるようにしたものや、単一のインクヘッドに複数のインクジェットノズル列(例えば、2列や4列などのインクジェットノズル列である。)を設けるようにしたものがある。
カラーインクジェットプリンタにおいては、単一のインクジェットノズル列を備えたインクヘッドを複数設けるようにしたり、あるいは、複数のインクジェットノズル列を備えたインクヘッドを単数または複数設けるようにして、所望のインクジェットノズル列のインクジェットノズルに所望の色のインクを供給するようにしている。
従来、上記したようなインクジェットプリンタにおいては、インクジェットノズル内に気泡が混入したり、あるいは、インクジェットノズル内でインクが凝集することによる目詰まりが発生したりなどすると、インクジェットノズルからのインクの吐出不良が生じるという不具合があった。
このため、インクジェットプリンタにおいては、こうした不具合の発生を未然に防止したり、あるいは、発生した不具合を解消するために、定期的あるいは任意のタイミングでクリーニング処理が実行されていた。
ここで、本発明の実施に関連するクリーニング処理とは、インクヘッドのインクジェットノズル面に形成されたインクジェットノズルの開口部をキャップ部材により封止し、キャップ部材を介して吸引ポンプによりインクヘッドに負圧を生じさせ当該インクジェットノズルからインクを吸引することによって、インクジェットノズル内への気泡の混入による吐出不良や、あるいは、インクジェットノズル内でのインクの凝集による目詰まりに伴う吐出不良を解消する処理を意味する。
ところで、インクジェットプリンタにおいては、クリーニング処理により生じるインクジェットノズルの開口部近傍におけるメニスカスの不揃いを回復したり、クリーニング処理において生じた負圧によりインクジェットノズルに逆流したインクによる混色をなくすため、クリーニング処理を行った後に、インクジェットノズルから印刷とは無関係にインクを吐出させるフラッシングを行うようにしていた。
なお、フラッシングは、クリーニング処理を行った後のみではなく、インクの増粘による目詰まりを防止するなどのために適宜のタイミングでも行われる。
上記において説明したように、クリーニング処理を行った後にフラッシングを行うことにより、インクジェットノズル内において混色したインクを排出することができるものであるが、従来のインクジェットプリンタにおいては、例えば、特開2003−251830号公報に開示されているように、フラッシングの1回当たりのショット数(吐出数)はインクの色毎に固定の数値として設定されていて変動するものではなかった(なお、本明細書および本特許請求の範囲においては、「フラッシングの1回当たりのショット数(吐出数)」を「フラッシング発数」と称することとする)。
例えば、混色が目立ちやすい白色インクのフラッシング発数は、他の色彩のインクのフラッシング発数よりも多い数値とされているが、この数値自体が変動することはないものであった。
即ち、従来のインクジェットプリンタにおいては、フラッシング発数はインク毎に予め設定された一定の数値とされているため、実際の混色度合い(なお、本明細書および本特許請求の範囲においては、混色状態を容易に視認できるにつれて「混色度合いが高くなる」ものとして説明する。)によってはフラッシングによって無駄にインクを消費している恐れがあるという問題点があった。
本発明は、従来の技術が有する上記したような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、混色度合いに応じてフラッシング発数を可変制御して、フラッシングによるインクの消費量を低減するようにしたインクジェットプリンタおよびインクジェットプリンタにおけるフラッシング発数制御方法を提供しようとするものである。
上記目的を達成するために、本発明は、インクヘッドのインクジェットノズル面に形成されたインクジェットノズルの開口部をキャップ部材により封止し、キャップ部材を介して吸引ポンプによりインクヘッドに負圧を生じさせ当該インクジェットノズルからインクを吸引するクリーニング処理の後に、インクヘッド内の圧力(なお、本明細書および本特許請求の範囲においては、「インクヘッド内の圧力」を「インクヘッドの内圧」と称する。)とキャップ部材内の圧力とが同じ圧力になるまでの時間、即ち、インクヘッド内の負圧が解除されるまでの時間(なお、本明細書および本特許請求の範囲においては、「インクヘッド内の負圧が解除されるまでの時間」を「負圧解除時間」と称することとする。)と混色度合いとは密接な関係があるという本願発明者の知見に基づき、負圧解除時間と混色度合いとの関係を利用して、インク経路毎にフラッシング発数を可変制御することにより不要のフラッシング発数を削減し、フラッシング発数の低減を図るようにしたものである。
なお、本明細書および本特許請求の範囲において「負圧が解除される」とは、密閉空間内が大気圧になることを意味する。
従って、本発明によれば、フラッシング発数の低減を図ることができるので、フラッシングによるインクの消費量を低減することができるようになる。
即ち、本願発明者の知見によれば、インクジェットノズルにおける負圧が早くに解除されて負圧解除時間が短い場合には、インクジェットノズルにおける負圧がなかなか解除されずに負圧解除時間が長くなる場合に比べて、インクジェットノズルに逆流するインクによる混色があまり発生せずに混色度合いは低い。
こうした混色度合いが低いインク経路で、混色防止のために裕度(余裕)をもって混色度合いが高い場合を想定して固定の数値として予め設定されたフラッシング発数でフラッシングを行うと、過剰なインク量のフラッシングが行われることになり、無駄なインクの消費を伴うこととなる。
しかしながら、本発明によれば、インク経路毎にフラッシング発数を可変制御することができるので、混色度合いが低いインク経路で過剰なインク量のフラッシングを行うことがなく、無駄なインクの消費を抑制することができる。
即ち、本発明によるインクジェットプリンタは、インクを貯留するインクカートリッジと、インクを吐出するノズルと、上記ノズルが形成されたノズル面を有するインクヘッドと、一端が上記インクカートリッジに接続され、他端が上記ノズルに接続されたインク経路と、上記ノズル面を覆うように上記インクヘッドに着脱可能に取り付けられ、上記インクヘッドに取り付けられたときに上記ノズル面との間に密閉空間を形成するキャップと、上記密閉空間のインクを吸引する吸引ポンプと、上記密閉空間を、上記吸引ポンプを所定時間駆動させて負圧とする第1の状態と、上記吸引ポンプを停止させて負圧が解除される第2の状態とに制御する制御手段と、第1の状態から第2の状態になるまでに要する負圧解除時間を監視する監視手段と、上記監視手段の監視結果に応じて、上記ノズルからインクをフラッシングするフラッシング発数を制御するフラッシング発数制御手段とを有するようにしたものである。
また、本発明によるインクジェットプリンタは、上記した本発明によるインクジェットプリンタにおいて、上記フラッシング発数制御手段は、上記負圧解除時間が長いほどフラッシング発数を増加し、上記負圧解除時間が短いほどフラッシング発数を減少するようにしたものである。
また、本発明によるインクジェットプリンタは、上記した本発明によるインクジェットプリンタにおいて、上記インクヘッドが複数設けられるとともに、上記インクヘッドに接続されたインク経路が複数設けられ、上記監視手段は、上記インク経路のそれぞれに設けられているようにしたものである。
また、本発明によるインクジェットプリンタは、上記した本発明によるインクジェットプリンタにおいて、上記各監視手段の監視結果に応じて、上記各ノズルからインクをフラッシングするフラッシング発数を各ノズル毎に制御するフラッシング発数制御手段を有するようにしたものである。
また、本発明によるインクジェットプリンタは、上記した本発明によるインクジェットプリンタにおいて、上記インク経路には、インクが一時的に貯留される貯留室を有するダンパーが設けられており、上記監視手段は、上記貯留室内の負圧状態を検知するセンサーを有しているようにしたものである。
また、本発明によるインクジェットプリンタは、上記した本発明によるインクジェットプリンタにおいて、上記インク経路には、インクを送る送液ポンプが設けられており、
上記送液ポンプによる上記インクの送液により、上記貯留室の内圧を昇圧して上記負圧を解除するようにしたものである。
また、本発明によるインクジェットプリンタにおけるフラッシング発数制御方法は、インクを貯留するインクカートリッジと、インクを吐出するノズルと、上記ノズルが形成されたノズル面を有するインクヘッドと、一端が上記インクカートリッジに接続され、他端が上記ノズルに接続されたインク経路と、上記ノズル面を覆うように上記インクヘッドに着脱可能に取り付けられ、上記インクヘッドに取り付けられたときに上記ノズル面との間に密閉空間を形成するキャップと、上記密閉空間のインクを吸引する吸引ポンプとを備えたインクジェットプリンタにおけるフラッシング発数制御方法であって、上記密閉空間を、上記吸引ポンプを所定時間駆動させて負圧とする第1の状態と、上記吸引ポンプを停止させて負圧が解除される第2の状態とに制御し、第1の状態から第2の状態になるまでに要する負圧解除時間を監視し、この監視結果に応じて、上記ノズルからインクをフラッシングするフラッシング発数を制御するようにしたものである。
また、本発明によるインクジェットプリンタにおけるフラッシング発数制御方法は、上記した本発明によるインクジェットプリンタにおけるフラッシング発数制御方法において、上記負圧解除時間が長いほどフラッシング発数を増加し、上記負圧解除時間が短いほどフラッシング発数を減少するようにしたものである。
また、本発明によるインクジェットプリンタにおけるフラッシング発数制御方法は、上記した本発明によるインクジェットプリンタにおけるフラッシング発数制御方法において、上記インクヘッドが複数設けられるとともに、上記インクヘッドに接続されたインク経路が複数設けられ、上記インク経路のそれぞれに、上記負圧解除時間を監視する監視手段が設けられ、上記各監視手段の監視結果に応じて、上記各ノズルからインクをフラッシングするフラッシング発数を各ノズル毎に制御するようにしたものである。
また、本発明によるインクジェットプリンタにおけるフラッシング発数制御方法は、上記した本発明によるインクジェットプリンタにおけるフラッシング発数制御方法において、上記インク経路には、インクが一時的に貯留される貯留室を有するダンパーが設けられており、上記貯留室内の内圧の変化から負圧解除時間を監視するようにしたものである。
本発明は、以上説明したように構成されているので、混色度合いに応じてフラッシング発数が可変制御され、フラッシングによるインクの消費量を低減することができるようになるという優れた効果を奏するものである。
以下、添付の図面を参照しながら、本発明によるインクジェットプリンタおよびインクジェットプリンタにおけるフラッシング発数制御方法の実施の形態について詳細に説明する。
(I)全体の構成の説明
図1には、本発明の実施形態の一例によるにインクジェットプリンタを模式的に示す概略構成斜視説明図が示されている。
図1には、本発明の実施形態の一例によるにインクジェットプリンタを模式的に示す概略構成斜視説明図が示されている。
このインクジェットプリンタ10は、基台部材12に支持され主走査方向に延長して配設された固定系のベース部材14を備えている。
ベース部材14の左右両端には側方部材16L、16Rが配設され、側方部材16R側には側方ユニット18が配設されている。
インクジェットプリンタ10は、左右2つの側方部材16L、16Rを連結する中央壁20を備え、中央壁20の壁面には主走査方向に延長してガイドレール22が配設されている。
符号24は、中央壁20の壁面に平行して主走査方向に移動自在に配設されたワイヤーである。キャリッジ26は、ワイヤー24に固定的に配設されるとともにガイドレール22に摺動自在に装着されている。キャリッジ26には、ベース部材24上に位置するメディアたる記録紙28と対向するようにしてインクヘッド30が搭載されるとともに、インクヘッド30と接続されたダンパー装置32A、32Bが搭載されている。
ここで、インクヘッド30は、インクジェットノズル面30aに複数のインクジェットノズル(図示せず。)を備えている。インクジェットプリンタ10において、これら複数のインクジェットノズルのなかの所定のインクジェットノズルには、インクカートリッジ36Aに貯留されているインク(例えば、黄色のインクである。)がダンパー装置32Aを介して供給され、一方、当該所定のインクジェットノズルを除く他のインクジェットノズルには、インクカートリッジ36Bに貯留されているインク(例えば、黒色のインクである。)がダンパー装置32Bを介して供給される(図2を参照する。)。
なお、こうしたインクジェットプリンタ10の全体の動作は、マイクロコンピューター34によって制御されている。マイクロコンピューター34の本発明の実施に関連する機能的構成については、図9に示すブロック構成説明図を参照しながら後に詳述する。
また、インクジェットプリンタ10においては、上記したようにメディアとして記録紙28を用いるものとする。この記録紙28は、幅方向たる主走査方向において所定の長さを有するとともにロール状に巻回されたメディアであって、給紙装置(図示せず。)によって引き出されてベース部材14上に供給され、主走査方向と直交する方向、即ち、記録紙28の長手方向に搬送される。なお、主走査方向と直交する方向、即ち、記録紙28の搬送方向かつ記録紙28の長手方向を「副走査方向」と称する。
そして、このインクジェットプリンタ10においては、マイクロコンピューター34の制御に従って記録紙28上に印刷が行われる。
即ち、マイクロコンピューター34の制御に従って、ワイヤー24の巻き取りによりワイヤー24が移動すると、このワイヤー24の移動に伴って、キャリッジ26が主走査方向における行き方向(往路)および帰り方向(復路)に往復移動する。これにより、キャリッジ26に搭載されたダンパー装置32A、32Bおよびインクヘッド30が、給紙装置によってベース部材14上に供給された記録紙28上を主走査方向における行き方向(往路)および帰り方向(復路)に一体的に往復移動し、記録紙28上に印刷が行われる。
インクジェットプリンタ10においては、ベース部材14に廃液タンク42が配設されており、側方ユニット18に着脱可能に配設されるインクカートリッジ36A、36Bから廃液タンク42へ至るインク経路100A、100Bが形成されている(図2を参照する。)。インクカートリッジ36A、36Bに貯留されたインクは、インク経路100A、100Bを通過してインクヘッド30へ供給される。
インクジェットプリンタ10には、インクヘッド30に形成されたインクジェットノズルの開口部が位置するインクジェットノズル面30aをキャッピングするキャップ装置38が設けられている。
なお、符号40は、作業者がインクジェットプリンタ10の動作を制御するための操作子40aを備えた操作パネルである。操作パネル40には、インクジェットプリンタ10の動作状態を表示するための表示装置40bが設けられている。
(II)インク経路の構成の説明
ここで、図2には、図1に示すインクジェットプリンタ10におけるインク経路100A、100Bを模式的に示す構成説明図が示されている。
ここで、図2には、図1に示すインクジェットプリンタ10におけるインク経路100A、100Bを模式的に示す構成説明図が示されている。
なお、インク経路100Aとインク経路100Bとは同様な構成を備えているので、以下の説明においては、インク経路100Aに関する符号に続けてインク経路100Bに関する符号を括弧内に記して示すことにより、インク経路100Bに関する重複する説明は適宜に省略する。
この図2に示すインク経路100A(100B)は、一方の端部102Aa(102Ba)にインクカートリッジ36A(36B)が連通するように接続されるとともに他方の端部102Ab(102Bb)にダンパー装置32A(32B)が連通するように接続された可撓性のインク供給チューブ102A(102B)を備えている。
インクカートリッジ36A(36B)は、ダンパー装置32A(32B)を介してインクヘッド30へ供給するためのインクを貯留しており、インクカートリッジ36A(36B)内に貯留されたインクの容量を検知するセンサー(図示せず。)が設けられている。
インク供給チューブ102A(102B)における一方の端部102Aa(102Ba)と他方の端部102Ab(102Bb)との間には、インク経路100A(100B)内のインクを加圧してダンパー装置32A(32B)へ送液するための送液ポンプ101A(101B)が配設されている。送液ポンプ101A(101B)としては、例えば、従来より公知のチューブポンプやトロコイドポンプなどの加圧ポンプを用いることができる。
ここで、チューブポンプやトロコイドポンプは、ポンプ内のコロや歯車を回転することによりインクを加圧して送液する。チューブポンプやトロコイドポンプにおいては、設計上の理論値として、コロや歯車の単位回転量(単位作動量)当たりの送液容量が単位送液容量として設定されている。
本実施の形態においては、送液ポンプ101A(101B)としては、図3に示す構成のチューブポンプを用いるものとする。
この図3に示すチューブポンプにより構成された送液ポンプ101A(101B)は、インク供給チューブ102A(102B)における一方の端部102Aa(102Ba)と他方の端部102Ab(102Bb)との間に設けられている。チューブポンプ自体は従来より公知の技術であるので、送液ポンプ101A(101B)についての詳細な説明は省略するが、送液ポンプ101A(101B)はその内部に、中心部C1を中心として矢印A方向に回転(矢印A方向の回転を「正転」とする。)する円形台座101aと、円形台座101aの円周部にそれぞれ配設されたコロ101b、101cとを有している。コロ101b、101cとは、中心部C1を対称点として点対称位置に配置されている。
送液ポンプ101A(101B)においては、円形台座101aを中心部C1を中心として矢印A方向に回転することにより、コロ101b、101cが円形台座101aの円周上を矢印A方向に回転移動することになり、これにより内部のチューブ101dの押圧状態を変化させ、インクカートリッジ36A(36B)側からダンパー装置32A(32B)側へインクを送液する。
この送液ポンプ101A(101B)においては、円形台座101aが中心部C1を中心として回転角45度で回転(1/4回転)するのを1単位の回転量(作動量)、即ち、単位回転量(単位作動量)として設定されており、このときの理論値単位送液容量は、例えば、125mccに設定されている。
ダンパー装置32A(32B)はインクヘッド30とともにキャリッジ26に搭載されており、インク供給チューブ102A(102B)を通過したインクを一時的に貯留するインク貯留室123(図6および図7を参照する。)を備えている。このダンパー装置32A(32B)により、キャリッジ26が記録紙28に対して往復動する際におけるインク経路100A(100B)内のインクの圧力変動を吸収している。
ダンパー装置32A(32B)は、インク貯留室123内におけるインクの貯留容量の変化に伴い変動する負圧を検出する負圧検出部材たる検知レバー127(図6および図7を参照する。)を備えている。検知レバー127を備えたダンパー装置32A(32B)は、例えば、特許第5951091号公報に開示されているように従来より公知の技術である(特許第5951091号公報におけるダンパー装置の記述を参照する。)。なお、ダンパー装置32A(32B)の構成については、図6および図7を参照しながら後述する。
インクジェットプリンタ10には、検知レバー127の変位を検知するセンサー118A(118B)が設けられている。センサー118A(118B)としては、例えば、光により検知レバー127の変位を検知する光センサーや、検知レバー127の接触状態から検知レバー127の変位を検知する接触センサーなど、各種のセンサーを適宜に用いることができる。センサー118A(118B)による検知レバー127の変位の検知結果は、マイクロコンピューター34に出力されて処理される。
ダンパー装置32A(32B)には、ダンパー装置32A(32B)のインク貯留室123と連通するインクジェットノズル(図示せず。)を備えたインクヘッド30が接続されており、インクカートリッジ36A(36B)に貯留されたインクは、ダンパー装置32A(32B)を介してインクヘッド30へ供給される。インクヘッド30に供給されたインクは、インクジェットノズル面30aに配置されたインクヘッドノズルの開口部から吐出される。
また、インクジェットプリンタ10においては、上記において説明したように、インクヘッド30のインクジェットノズル面30aに形成されたインクジェットノズル周りをキャッピングするキャップ装置38が設けられている。
キャップ装置38は、インクヘッド30のインクジェットノズル面30aに形成されたインクジェットノズルの開口部を封止するキャップ部材112と、インク経路100A(100B)内のインクを吸引可能な吸引ポンプ114とを有して構成されている。
吸引ポンプ114は、インクヘッド30のインクジェットノズル面30aに形成されたインクジェットノズルの開口部を封止したキャップ部材112を介してインクジェットノズルに負圧を供給し、インクジェットノズルからインク供給経路100A(100B)内のインクを吸引する。
符号116は廃液チューブであり、一方の端部116aをキャップ部材112に接続するとともに他方の端部116bを廃液タンク42に接続している。吸引ポンプ114は、廃液チューブ116の一方の端部116aと他方の端部116bとの間に設けられている。
吸引ポンプ114としては、例えば、従来より公知のチューブポンプ、トロコイドポンプあるいは真空ポンプなどの種々の構成のものを用いることが可能である。
ここで、チューブポンプやトロコイドポンプは、ポンプ内のコロを移動したり歯車を回転させたりして吸引力を発生させている状態と、所定の位置でポンプ内のコロの移動を停止したり歯車の回転を停止して吸引力が解除されて外気に開放された状態と、所定の位置でポンプ内のコロの移動を停止したり歯車の回転を停止して吸引力が解除されて外気に対して閉鎖された状態とを選択的に制御可能なポンプである。
具体的には、吸引ポンプ114としては、図4に示すように、特許第4857798号などに開示されたチューブポンプと同様な構成のチューブポンプを用いることができる。
この図4に示す吸引ポンプ114は、その内部に中心部C2を中心として矢印B方向(矢印B方向の回転を「正転」とする。)に回転する円形台座114aと、円形台座114aの円周部にそれぞれ配設されたコロ114b、114cとを有している。コロ114b、114cとは、中心部C2を対称点として点対称位置に配置されている。吸引ポンプ114においては、円形台座114aの中心部C2を中心として矢印B方向に回転することにより、コロ114b、114cが円形台座114aの円周上を矢印B方向に回転移動することになり、これにより内部のチューブ114dの押圧状態を変化することができる。
吸引ポンプ114においては、中心部C2を中心として円形台座114aを回転することによるコロ114b、114cの回転の回転速度を変化して、コロ114b、114cの移動速度を変化させることにより、インクの吸引速度を変化させることができる。
なお、吸引ポンプ114は、本実施の形態においては、例えば、吸引速度が低速ではインクを1秒当たり0.05cc吸引し、吸引速度が中速ではインクを1秒当たり0.075cc吸引し、吸引速度が高速ではインクを1秒当たり0.1cc吸引するものとする。このインクを1秒当たり0.1cc吸引する吸引速度が、吸引ポンプ114が適正に動作する吸引速度の最高速度となる。
インクジェットプリンタ10は、キャップ部材112とインクヘッド30との位置関係がキャッピング位置と空吸引位置とキャップ内フラッシング位置とに相対的に変化することができるように、モーター111によりインクヘッド30を移動する。モーター111は、マイクロコンピューター34により制御される。
図5(a)にはキャッピング位置におけるキャップ部材112とインクヘッド30との位置関係が示されており、図5(b)には空吸引位置におけるキャップ部材112とインクヘッド30との位置関係が示されており、図5(c)にはキャップ内フラッシング位置におけるキャップ部材112とインクヘッド30との位置関係が示されている。
ここで、図5(a)に示すキャッピング位置とは、キャップ部材112がインクヘッド30のインクジェットノズル面30aに形成されたインクジェットノズルの開口部を完全に封止した状態の位置関係である。キャップ部材112とインクヘッド30とがキャッピング位置であるときに吸引ポンプ114を作動させることにより、インク経路100内のインクを廃液タンク42側に吸引することができる。
図5(b)に示す空吸引位置とは、キャップ部材112内に溜まったインクを吸引ポンプ114で吸引する際におけるキャップ部材112とインクヘッド30のインクジェットノズル面30aに形成されたインクジェットノズルとの位置関係、即ち、微小な隙間G1を開けたキャップ部材112とインクジェットノズル面30aとの位置関係である。
図5(c)に示すキャップ内フラッシング位置とは、インクヘッド30のインクジェットノズルからキャップ部材112に向けてインクを吐出するフラッシングを行う位置であり、空吸引位置よりもより大きな隙間G2を開けたキャップ部材112とインクジェットノズル面30aとの位置関係である。
図6および図7には、ダンパー装置32A(32B)の構成が示されている。図6は、ダンパー装置32A(32B)の側面図である。図7は、図6に示すダンパー装置32A(32B)のVI−VI線による縦断面図である。
図7に示すように、ダンパー装置32A(32B)は、一面(図7の右側の面)が開口した中空構造のケース本体121と、当該開口部分を覆うようにケース本体121の外壁面に取り付けられたダンパー膜122とを備えている。ケース本体121は、典型的には樹脂製である。ケース本体121とダンパー膜122とに囲まれた領域が、インク貯留室123である。ダンパー膜122のインク貯留室123と反対側の面には、検知レバー127が配置されている。なお、ダンパー装置32A(32B)は、いわゆる弁構造を有していない。
図6に示すように、ケース本体121の壁面(図6の上面)には、インクが流入するインク流入口120が形成されている。インク流入口120は、インク供給チューブ102の他方の端部102Ab(102Bb)に接続され、インクカートリッジ36A(36B)と連通している。ケース本体121の他の壁面(図6の下面)には、インクが流出する吐出用インク流出口129aが形成されている。吐出用インク流出口129aは、インクヘッド30と連通している。インク流入口120および吐出用インク流出口129aは、それぞれインク貯留室123と連通している。インク貯留室123は直方体形状に形成されている。インク貯留室123には、インクカートリッジ36A(36B)から供給されたインクが一時的に貯留される。
ダンパー膜122は、インク貯留室123の内側および外側にそれぞれ撓むことができる程度の張力で、例えば、熱溶着によりケース本体121の縁部に貼り付けられている。ダンパー膜122は、感圧膜の一例であり、インク貯留室123内の圧力に応じて撓み変形可能なように構成されている。ダンパー膜122は、典型的には可撓性を有する樹脂製のフィルムである。ダンパー膜122は、単層構造であってもよいし、異なる材質のフィルムが積層され一体化された多層構造であってもよい。ダンパー膜122のインク貯留室123側の面には、例えば、耐インク腐食性の向上を目的として、コーティングが施されていてもよい。
図7に示すように、インク貯留室123の内部において、ケース本体121のダンパー膜122と対向する面121aにはテーパーバネ124の一端が取り付けられている。テーパーバネ124の他端は受圧板125に接続されている。テーパーバネ124はダンパー膜122と連結されている。テーパーバネ124は、ダンパー膜122をインク貯留室123の外側に押圧する弾性部材の一例である。テーパーバネ124は、圧縮された状態に維持されている。これによって、ダンパー膜122はインク貯留室123の外側(図7の右側)に向けて押圧され、撓んだ状態となっている。インク貯留室123に貯留されたインクが減少してインク貯留室123内が減圧されると、ダンパー膜122はテーパーバネ124のばね力(弾性力)に抗してインク貯留室123の内側に撓む。
テーパーバネ124は、圧縮されていない時には円錐台形状であり、当該円錐台形状の高さ方向に徐々に内径が変化するように構成されている。テーパーバネ124は圧縮されるにつれて上記高さ方向に縮んでいき、全圧縮された時に略平坦の板状となる。テーパーバネ124は、ケース本体121の壁面121aからダンパー膜122の方に近づくにつれて内径が小さくなるように配置されている。テーパーバネ124の材質は特に限定されない。テーパーバネ124には、例えば耐インク腐食性の向上を目的として、コーティングが施されていてもよい。
インク貯留室123の内部において、ダンパー膜122とテーパーバネ124との間には、受圧板125が配置されている。受圧板125は、インク貯留室123の外側に向かってダンパー膜122を均質的に押圧するように、ダンパー膜122の略中央に配置されている。受圧板125は円板形状をなしている。受圧板125は、ダンパー膜122よりも硬質な材料で構成されるとよい。受圧板125は、ダンパー膜122の撓み変形を阻害しないように、比較的軽量であるとよい。受圧板25は、例えば、ポリアセタール系樹脂製である。
受圧板125のダンパー膜122と対向する側の面が、受圧板125の全表面の概ね10%以上、典型的には10〜30%、例えば15〜20%程度の表面積を有している。ダンパー膜122と対向する面の面積を広くとることで、ダンパー膜122をインク貯留室123の外側に向かって均質的に押圧することができる。また、ダンパー膜122の撓み変形が受圧板125に精度よく伝達されるようになる。一方で、感圧膜に面積の大きな受圧板を張り付けると、感圧膜の可動域が極端に制限されるおそれがある。そこで、受圧板125とダンパー膜122とを全面接合せずに、間欠的に接合するようにしている。これにより、ダンパー膜122の可動域を維持したままに、受圧板125の受圧面積を広くとることができる。その結果、インク容量の変化に伴ってダンパー膜122がスムーズに撓み変形する。なお、ここで言う「間欠的な接合」とは、受圧板125とダンパー膜122とを全面接合せずに、受圧板125にダンパー膜122と接合されない部分を敢えて(積極的に)残すことをいう。
間欠接合部126は、ダンパー膜122に接合された接合部126aと、ダンパー膜122に接合されていない非接合部126bとを有する。非接合部126bの少なくとも一部は、接合部126aの最も縁部に近い部分に比べて、受圧板125の中央側に位置している。非接合部126bは、接合部126aによって閉鎖されていない。つまり、間欠接合部126に気泡が溜まり難いように、非接合部126bが開放されている。接合部126aは、受圧板125のダンパー膜122と対向する側の面全体の概ね90%以下、典型的には80%以下、例えば70%以下の面積を占める。非接合部126bは、受圧板125のダンパー膜122と対向する側の面全体の概ね10%以上、典型的には20%以上、例えば30%以上の面積を占める。
間欠接合部126では、例えば、ダンパー膜122やインク貯留室123の形状などを考慮して、接合部126aと非接合部126bとの配置を決定するとよい。一例では、ダンパー膜122および/またはインク貯留室123の縁部から、受圧板125の中央(中心)までの距離が略等しくなるように、接合部126aを配置する。例えば、図6に示すように、ダンパー膜122および/またはインク貯留室123が多角形状の場合は、多角形の頂点から受圧板125の中央(中心)までの距離が略等しくなるように、接合部126aを配置するとよい。
ダンパー膜122および/またはインク貯留室123の形状が回転対称性を有している場合、例えば、図6に示すようにダンパー膜122および/またはインク貯留室123が多角形状である場合には、接合部126aもまた、受圧板125の中央125cを中心点とした回転対称性を有しているとよい。例えば、接合部126aが受圧板125の中央125cを中心点とした同一円周上に等間隔で配置されているとよい。あるいは、接合部126aが受圧板125の中央125cを中心点として放射状に配置されているとよい。これにより、ダンパー膜122の撓み変形が受圧板125に均質的に伝達されるようになり、受圧板125が安定的に変位する。従って、インク貯留量の検知精度を高めることができる。
インク貯留室123の外側には、検知レバー127が配置されている。検知レバー127は、ダンパー膜122の撓み変形の度合い(位置変化)からインク貯留量を検知するインク貯留量検知装置である。図6に示すように、検知レバー127は、2つの固定部127bによってケース本体121の壁面に固定されている。検知レバー127は、ダンパー膜122を介して、受圧板125の中央125cと連結されている。検知レバー127は、バネ部材127cによってダンパー膜122に対して進退自在に配置されており、常にダンパー膜122と当接している。検知レバー127は、ダンパー膜122の撓み変形に基づいて変位する。
例えば、インク貯留室123に貯留されているインクが少なくなると、ダンパー膜122がインク貯留室123の内側に撓む。このダンパー膜122の撓み変形に伴って、検知レバー127もインク貯留室123に近づく方向に変位する。逆に、インク貯留室123にインクが供給されてインク貯留量が増えると、ダンパー膜122がインク貯留室123の外側に撓む。ダンパー膜122の撓み変形に伴って、検知レバー127もインク貯留室123から離れる方向に変位する。
ここで、 図7に示すように、検知レバー127は、受圧板125の中央125cと連結されている。検知レバー127の受圧板125と連結する位置には、凸部127aが設けられている。一方、凸部127aと連結される受圧板125の中央125cには、凹部125aが形成されている。凹部125aは、検知レバー127のインク貯留室123の側の先端(凸部127a)を挿入可能なように、インク貯留室123の内側に突き出している。これにより、検知レバー127と受圧板125とが安定的に連結されるようになる。従って、ダンパー膜122の撓み変形の度合いが精度よく検知レバー127に伝達され、安定的に検知レバー127が可動する。
検知レバー127はインク貯留室123内のインク貯留量に応じて変位するので、検知レバー127の変位の情報に基づいて、インク貯留室123内のインク貯留量を判定することができる。例えば、インク貯留室123内のインク貯留量が所定の下限値(所定量)に到達したか否かや、インク貯留量が所定の上限値(満タン)に到達したか否かなどを判定することができる。
検知レバー127の変位はセンサー118A(118B)により検知され、センサー118A(118B)における検知信号がマイクロコンピューター34へ送られる。マイクロコンピューター34は、センサー118A(118B)の検知信号に応じて自動制御により、送液ポンプ101A(101B)ならびに吸引ポンプ114を作動または停止する。
即ち、上記構成によれば、ダンパー装置32A(32B)内のインク貯留量に応じて、送液ポンプ101A(101B)ならびに吸引ポンプ114は自動制御されて、その作動と停止とが行われる。これにより、インクジェットプリンタ10によるメディア28への印刷時においても、自動制御によりインク貯留室123内に所定量のインクを維持することができ、インクヘッド30に安定的にインクを供給することができる。
インク経路100A(100B)内においてインクヘッド30のインクジェットノズルまでインクが充填されている充填状態において、インクジェットプリンタ10の印刷時には、インクヘッド30のインクジェットノズルから記録紙28に向けてインクが吐出される。インクジェットノズルからインクが吐出されると、ダンパー装置32A(32B)のインク貯留室123に貯留されているインクが吸い出され、インクヘッド30に供給される。これにより、インク貯留室123のインク貯留量が減少して、インク貯留室123内が負圧になる。インク貯留室123内が負圧になるにつれ、ダンパー膜122はインク貯留室123の内側に撓み変形する。ダンパー膜122の撓み変形に応じて、ダンパー膜122と間欠的に接合されている受圧板125も変位する。この変位は、受圧板125と連結された検知レバー127に高い精度で伝達される。検知レバー127が変位すると、この変位はセンサー118A(118B)により検知され、センサー118A(118B)における検知信号がマイクロコンピューター34へ送られる。マイクロコンピューター34はセンサー118A(118B)の検知信号に基づいて、検知レバー127の変位量が所定値に到達したときに、インク貯留量が所定の下限値(所定量)であると判定して、送液ポンプ101A(101B)を作動する。これにより、インクカートリッジ36A(36B)からダンパー装置32A(32B)に向かってインクが送られる。
ダンパー装置32A(32B)のインク貯留室123にインクが流入するにしたがい、インク貯留室123内の負圧が解消される。同時に、ダンパー膜122の撓みが緩和されて、ダンパー膜122と間欠的に接合されている受圧板125も変位する。この変位は、受圧板125と連結された検知レバー127に高い精度で伝達される。検知レバー127が変位すると、この変位はセンサー118A(118B)により検知され、センサー118A(118B)における検知信号がマイクロコンピューター34へ送られる。マイクロコンピューター34はセンサー118A(118B)の検知信号に基づいて、検知レバー127の変位量が所定値に到達すると、インク貯留量が所定の上限値(満タン)であると判定して、送液ポンプ101A(101B)を停止する。このように、検知レバー127の変位に基づいて送液ポンプ101A(101B)を作動することで、インク貯留室123内には所定量のインクが維持される。これにより、インク貯留室123内が負圧になり過ぎることが防止され、インクカートリッジ36A(36B)からインクヘッド30へインクが安定して供給される。従って、印刷時には、インクヘッド30から安定的にインクを吐出することができる。
ここで、本発明の実施に関連しては、マイクロコンピューター34は、インク貯留室123内のインクの量の変化に伴う内圧の状態推移をセンサー118A(118B)により検知することにより、インク貯留室123と連通するインクヘッド30内におけるインク経路100Aとインク経路100Bとの内圧の状態推移に伴うインク経路100Aとインク経路100Bとの負圧解除時間の差違を取得し、インク経路100Aとインク経路100Bとのうちで負圧解除時間の長い方のインク経路はフラッシング発数が多くなるように制御し、負圧解除時間の短い方のインク経路はフラッシング発数が少なくなるように制御する。
(III)検知レバーとセンサーとの関係の説明
図8(a)(b)には、本発明の実施に関連する検知レバー127とセンサー118A(118B)との関係を模式的に示した説明図があらわされている。
図8(a)(b)には、本発明の実施に関連する検知レバー127とセンサー118A(118B)との関係を模式的に示した説明図があらわされている。
ここで、インク貯留室123内におけるインクの量は、インク貯留室123内の内圧と連動し、また、インク貯留室123内の内圧は、インクヘッド30の内圧と連動する。
インク貯留室123にインクが十分に貯留されている場合には、図8(a)に示すように、インク貯留室123の内圧は昇圧されてインクヘッド30内の負圧が解除された状態となっており、センサー118A(118B)は検知レバー127の存在を検知していないセンサーアンヒットの状態にある。
一方、図8(a)に示す状態から、吸引ポンプ114の作動によってインクヘッド30から廃液タンク42側にインクを吸引すると、インク貯留室123内のインクがインクヘッド30に吸い込まれる。これにより、インク貯留室123内のインクの量が減少したときは、図8(b)に示すように、インク貯留室123の内圧は減圧されてインクヘッド30内の負圧が解除されていない状態となっており、図8(b)に示すように、センサー118A(118B)は検知レバー127の存在を検知しているセンサーヒットの状態となる。
図8(b)に示す状態から、送液ポンプ101A(101B)の作動によりインク貯留室123内へインクが徐々に充填されていくと、インク貯留室123内におけるインクの量が徐々に増加し、インク貯留室123内の内圧が徐々に昇圧してインクヘッド30内の負圧が徐々に解除され、図8(a)に示すように、センサー118A(118B)は検知レバー127の存在を検知していないセンサーアンヒットの状態となる。
(IV)マイクロコンピューターの本発明の実施に関連する機能的構成の説明
図9には、インクジェットプリンタ10におけるマイクロコンピューター34の本発明の実施に関連する機能的構成をあらわすブロック構成説明図が示されている。
図9には、インクジェットプリンタ10におけるマイクロコンピューター34の本発明の実施に関連する機能的構成をあらわすブロック構成説明図が示されている。
マイクロコンピューター34は、制御部202と、記憶部204と、センサー検出部206と、送液ポンプ制御部208と、吸引ポンプ制御部210とを有して構築される。
制御部202は、インクジェットプリンタ10により実行される本発明の実施に関連しない従来より公知の各種の処理や、図10以降に示すフローチャートを参照しながら説明する本発明の実施に関連するクリーニング処理、負圧解除時間監視処理ならびに印刷処理などの各種の処理を含む全体の処理の制御などを行う。本発明の実施に関連しては、制御部202は、例えば、センサー118Aにおけるセンサーヒット毎にフラグAをオンして「1」に上げるとともにフラグBをオフして「0」に下げ、一方、センサー118Bにおけるセンサーヒット毎にフラグAをオフして「0」に下げるとともにフラグBをオンして「1」に上げる処理などを行う。
記憶部204は、従来より公知の各種の処理に用いられる情報や、本発明の実施に関連するクリーニング処理や印刷処理などで用いられる情報を含む各種の情報を記憶する。本発明の実施に関連しては、記憶部204は、フラグAとフラグBとを記憶して保持する。
センサー検出部206は、センサー118A(118B)におけるセンサーアンヒットとセンサーヒットとを検出する。
送液ポンプ制御部208は、インクヘッド30へ向けてインクを送液する送液ポンプ101A(101B)の作動を制御する。
吸引ポンプ制御部210は、インクヘッド30から廃液タンク42側へインクを吸引する吸引ポンプ114の作動を制御する。
(V)本発明の実施に関連するインクジェットプリンタの動作の説明
以上の構成において、インクジェットプリンタ10においては、クリーニング処理において吸引ポンプ114によりインクヘッド30からインクを吸引した後に、送液ポンプ101A(101B)によるインクの送液に伴うインク貯留室123内の内圧、即ち、インクヘッド30内のインク経路100Aとインク経路100Bとの内圧の状態推移を検知し、インク経路100Aとインク経路100Bとにおける内圧の戻り速度と連動する負圧解除時間について、インク経路100Aとインク経路100Bとのいずれが負圧解除時間が長いかを取得する。この取得した結果に応じて、インク経路100Aとインク経路100Bとにおけるフラッシング発数を決定する制御を行う。
以上の構成において、インクジェットプリンタ10においては、クリーニング処理において吸引ポンプ114によりインクヘッド30からインクを吸引した後に、送液ポンプ101A(101B)によるインクの送液に伴うインク貯留室123内の内圧、即ち、インクヘッド30内のインク経路100Aとインク経路100Bとの内圧の状態推移を検知し、インク経路100Aとインク経路100Bとにおける内圧の戻り速度と連動する負圧解除時間について、インク経路100Aとインク経路100Bとのいずれが負圧解除時間が長いかを取得する。この取得した結果に応じて、インク経路100Aとインク経路100Bとにおけるフラッシング発数を決定する制御を行う。
即ち、インクジェットプリンタ10においては、インク経路100Aとインク経路100Bとにそれぞれ設けられたインク貯留室123内の内圧、即ち、インクヘッド30内のインク経路100Aとインク経路100Bとの内圧を、センサー118Aとセンサー118Bとにより継続的に検知し、インクヘッド30をキャップ部材112により封止して吸引ポンプ114によりインクヘッド30内のインクを吸引した後に、インクヘッド30の内圧とキャップ部材112内の圧力とが同じ圧力になるまでの時間、即ち、負圧解除時間を監視する。
そして、インク経路100Aとインク経路100Bとについて、負圧解除時間が長い、即ち、遅く負圧解除したインク経路のフラッシング回数を予め設定されている通常の回数よりも増加し、負圧解除時間が短い、即ち、早く負圧解除したインク経路のフラッシング回数を予め設定されている通常の回数よりも減少する。
以下、図10以降に示すフローチャートを参照しながら、上記したインクジェットプリンタ10の動作について詳細に説明する。
まず、図10には、インクジェットプリンタ10が実行する本発明の実施に関連するクリーニング処理の処理ルーチンを示すフローチャートがあらわされている。
このクリーニング処理の処理ルーチンは、キャップ部材112によりインクヘッド30のインクジェットノズル面30aに形成されたインクジェットノズルの開口部をキャッピングしたキャッピング位置(図5(a)を参照する。)で実行される。
インクジェットプリンタ10においては、例えば、作業者が操作パネル40の操作子40aを操作してクリーニング処理の処理ルーチンの実行を指示すると、インクジェットプリンタ10はマイクロコンピューター34の制御によりモーター111を作動して、キャップ部材とインクヘッド30との関係をキャッピング位置(図5(a)を参照する。)とし、その後に図10のフローチャートに示すクリーニング処理の処理ルーチンを起動する。
このクリーニング処理の処理ルーチンが起動すると、まず、ステップS1002の処理において、送液ポンプ101A、101Bが上記した自動制御の状態にあるか否かを判定する。
ステップS1002の判定処理において、送液ポンプ101Aと送液ポンプ101Bとの両方あるいはいずれか一方が自動制御の状態にある場合には、ステップS1004の処理へ進む。
ステップS1004の処理においては、送液ポンプ101Aと送液ポンプ101Bとの両方が自動制御の状態にある場合には、送液ポンプ制御部208の制御により送液ポンプ101Aと送液ポンプ101Bとの両方の自動制御を停止し、また、送液ポンプ101Aと送液ポンプ101Bとのいずれか一方が自動制御の状態にある場合には、送液ポンプ制御部208の制御により自動制御の状態にあるその一方の自動制御を停止して、ステップS1006の処理へ進む。
一方、送液ポンプ101Aと送液ポンプ101Bとのいずれも自動制御の状態にはないと判定された場合には、ステップS1006の処理へジャンプして進む。
ステップS1006の処理においては、図11のフローチャートに示す負圧解除時間監視処理の処理ルーチンを起動してその実行を開始する。なお、負圧解除時間監視処理の処理ルーチンの詳細については後述する。
ステップS1006の処理を終了すると、ステップS1008の処理へ進み、吸引ポンプ制御部210の制御により、吸引ポンプ114を中速で予め設定された時間(例えば、13.7秒間である。)正転させて、インクヘッド30内のインク経路100Aとインク経路100Bとのインクジェットノズルからインクを吸引する。この吸引ポンプ114を中速で予め設定された時間(例えば、13.7秒間である。)正転させてインクを吸引する吸引量は、センサー118A(118B)が検知レバー127の存在を検知しているセンサーヒットの状態となる吸引量である。
なお、上記した13.7秒間という吸引ポンプ114の吸引時間は単なる例示に過ぎないものであり、インク経路100A(100B)における構成要素や設計条件などに応じて、吸引時間は適宜の時間間隔に設定するようにしてよい。即ち、吸引時間は、センサー118A(118B)が検知レバー127の存在を検知しているセンサーヒットの状態となる吸引量を吸引可能な時間間隔であればよい。
ステップS1008の処理を終了すると、ステップS1010の処理へ進み、吸引ポンプ114を大気開放状態(所定の位置でコロ114b、114cの移動を停止して吸引力が解除されて外気に開放された状態)として予め設定された時間(例えば、11秒間である。)待機することにより、緩やかにインクヘッド30における負圧を解除する。そして、インクヘッド30を低速で移動して、インクヘッド30からキャップ部材112が若干の間隙G(例えば、0.5mmである。)をあけて離隔したキャップ内フラッシング位置(図5(c)に示す位置)へインクヘッド30を移動する。
なお、上記した11秒間という時間間隔の待機時間は単なる例示に過ぎないものであり、インク経路100A(100B)における構成要素や設計条件などに応じて、待機時間は適宜の時間間隔に設定するようにしてよい。即ち、待機時間は、インクヘッド30内の負圧を解除するための時間間隔であればよい。
ステップS1010の処理を終了すると、ステップS1012の処理へ進み、負圧解除時間監視処理の処理ルーチンの実行を停止する。
ステップS1012の処理を終了すると、ステップS1014の処理へ進み、送液ポンプ101Aおよび送液ポンプ101Bの上記した自動制御を開始する。
ステップS1014の処理を終了すると、ステップS1016の処理へ進み、吸引ポンプ制御部210の制御により吸引ポンプ114を作動して、キャップ部材112に溜まっているインクを廃液タンク42へ吸引する空吸引処理を行う。
ステップS1016の処理を終了すると、ステップS1018の処理へ進み、インクヘッド30をワイパー装置(図示せず。)の位置まで移動して、ワイパー装置のワイパーブレードによりインクヘッド30のインクジェットノズル面30aをワイピングするワイピング処理を行う。
なお、上記したステップS1016の処理においては空吸引処理を行い、また、ステップS1018の処理においてはワイピング処理を行うが、こうした空吸引処理やワイピング処理に関する処理技術については従来より公知の技術であるので、その詳細な構成および作用の説明は省略する。
ステップS1018の処理を終了すると、このクリーニング処理の処理ルーチンを終了する。
次に、図11に示すフローチャートを参照しながら、負圧解除時間監視処理の処理ルーチンについて説明する。
この負圧解除時間監視処理の処理ルーチンにおいては、ステップS1102A→ステップS1104A→ステップS1106A→ステップS1108Aと至るインク経路100Aに関する一連の処理と、ステップS1102B→ステップS1104B→ステップS1106B→ステップS1108Bと至るインク経路100Bに関する一連の処理とを並列処理する。
まず、ステップS1102A→ステップS1104A→ステップS1106A→ステップS1108Aと至るインク経路100Aに関する一連の処理について説明すると、まず、ステップS1102Aの処理においては、予め設定された時間(例えば、0.1秒間である。)待機する。この待機時間(例えば、0.1秒間である。)は、後述するステップS1106Aの処理により送液されたインク量を、インク経路100Aにおけるインク貯留室123に貯留されたインク量の変化に反映させる時間である。
なお、上記した0.1秒間という待機時間は単なる例示に過ぎないものであり、インク経路100Aにおける構成要素や設計条件などに応じて、待機時間は適宜の時間間隔に設定するようにしてよい。即ち、待機時間は、送液されたインク量がインク経路100Aにおけるインク貯留室123に貯留されたインク量の変化として反映させることが可能な時間間隔であればよい。
ステップS1102Aの処理を終了すると、ステップS1104Aに進み、センサー118Aがセンサーヒットを検出したか否かの判定処理を行う。
そして、ステップS1104Aの判定処理において、センサー118Aがセンサーヒットを検出したと判定されると、インクヘッド30内のインク経路100Aにおける負圧は解除されていない状態であり、ステップS1106Aの処理へ進んで、送液ポンプ制御部208の制御により送液ポンプ101Aを正転で回転角45度だけ回転(1/4回転)させて予め設定された量のインクをダンパー装置32Aへ送液する。
なお、上記した送液ポンプ101Aの回転角45度(1/4回転)という数値は、送液ポンプ101Aとして、上記において図3を参照しながら説明したチューブポンプを用いた場合の単なる例示に過ぎないものであり、インク経路100Aにおける構成要素や設計条件などに応じて、送液ポンプ101Aの回転角度は、送液ポンプ101Aが所定の量のインクを送液することができるような適宜の値に設定するようにしてよい。即ち、ステップS1106の処理は、送液ポンプ101Aの構成に関わらず、送液ポンプ101Aが予め設定された量のインクを送液することができるように設定する処理を意味する。
ステップS1106Aの処理を終了すると、ステップS1108Aの処理へ進み、フラグAをオンして「1」に上げるとともにフラグBをオフして「0」に下ろして、ステップS1102Aの処理へ戻る。
一方、ステップS1104Aの判定処理において、センサー118Aがセンサーヒットを検出しない、即ち、センサーアンヒットを検出したと判定されると、インクヘッド30内のインク経路100Aにおける負圧が解除された状態であり、送液ポンプ101Aによる送液を行うことなくステップS1102Aの処理へ戻る。
次に、ステップS1102B→ステップS1104B→ステップS1106B→ステップS1108Bと至るインク経路100Bに関する一連の処理について説明すると、まず、ステップS1102Bの処理においては、ステップS1102Aの処理おける待機時間と同時間として予め設定された時間(例えば、0.1秒間である。)待機する。この待機時間(例えば、0.1秒間である。)は、後述するステップS1106Bの処理により送液されたインク量を、インク貯留室123に貯留されたインク量の変化に反映させる時間である。
ステップS1102Bの処理を終了すると、ステップS1104Bに進み、センサー118Bがセンサーヒットを検出したか否かの判定処理を行う。
そして、ステップS1104Bの判定処理において、センサー118Bがセンサーヒットを検出したと判定されると、インクヘッド30内のインク経路100Bにおける負圧は解除されていない状態であり、ステップS1106Bの処理へ進んで、送液ポンプ制御部208の制御により送液ポンプ101Bを正転で回転角45度だけ回転(1/4回転)させて、ステップS1106Aの処理おける送液量と同量に予め設定された量のインクをダンパー装置32Bへ送液する。
ステップS1106Bの処理を終了すると、ステップS1108Bの処理へ進み、フラグAをオフして「0」に下ろすとともにフラグBをオンして「1」に上げて、ステップS1102Bの処理へ戻る。
一方、ステップS1104Bの判定処理において、センサー118Bがセンサーヒットを検出しない、即ち、センサーアンヒットを検出したと判定されると、インクヘッド30内のインク経路100Bにおける負圧が解除された状態であり、送液ポンプ101Bによる送液を行うことなくステップS1102Bの処理へ戻る。
上記したステップS1102A→ステップS1104A→ステップS1106A→ステップS1108Aと至るインク経路100Aに関する一連の処理と、ステップS1102B→ステップS1104B→ステップS1106B→ステップS1108Bと至るインク経路100Bに関する一連の処理とは、ステップS1006の処理で実行を開始され、ステップS1012の処理で実行を停止する。
ここで、図11に示す負圧解除時間監視処理の処理ルーチンによれば、フラグAとフラグBとは、いずれか一方がオンされて「1」に上げられているときは、いずれか他方はオフされて「0」に下げられている。即ち、フラグAとフラグBとは、「A=1」かつ「B=0」あるいは「A=0」かつ「B=1」の状態に択一的に設定される。
そして、フラグAがオンされて「1」に上げられているときは、インク経路100Aの方がインク経路100Bよりも負圧解除時間が長いことになる。一方、フラグBがオンされて「1」に上げられているときは、インク経路100Bの方がインク経路100Aよりも負圧解除時間が長いことになる。
次に、図12に示すフローチャートを参照しながら、印刷処理の処理ルーチンについて説明する。
インクジェットプリンタ10においては、例えば、作業者が操作パネル40の操作子40aを操作して、印刷データに基づき印刷を行う印刷処理の処理ルーチンの実行を指示すると、図12に示す印刷処理の処理ルーチンを起動する。
なお、以下に説明する印刷処理の処理ルーチンにおいては、上記したクリーニング処理により混色したインクを排出するためのフラッシングを行う。そのフラッシングの際のフラッシング発数として、インクヘッド30内のインク経路100Aのフラッシング発数についてはα0、α、α1の3段階で制御し、同様に、インクヘッド30内のインク経路100Bのフラッシング発数についてはβ0、β、β1の3段階で制御する。
ここで、インク経路100Aのフラッシング発数については多い順にα1、α、α0(α1>α>α0)の順番であり、インク経路100Bのフラッシング発数については多い順にβ1、β、β0(β1>β>β0)の順番である。
ここで、フラッシング発数α1、β1は、混色度合いが高い場合に対応するための多めのフラッシング数である。
一方、フラッシング発数α0、β0は、混色度合いが低い場合に対応するための少なめのフラッシング数である。
また、フラッシング発数α、βは、混色度合いが高い場合と低い場合との間、即ち、混色度合いが中程度の場合に対応するためのフラッシング数である。
この印刷処理の処理ルーチンが起動すると、まず、ステップS1202の処理において、フラグAとフラグBとが一致するか否かを判定する。
ステップS1202の判定処理により、フラグAとフラグBとが一致すると判定された場合には、ステップS1204の処理へ進む。
ここで、フラグAとフラグBとが一致する状態は、後述するステップS1212の処理においてフラグAをオフして「0」に下げるとともにフラグBをオフして「0」に下げた後に、図10のフローチャートに示すクリーニング処理を行うことなく印刷処理を行うときにのみ生じる。
こうした場合には、インクヘッド30内のインク経路100Aとインク経路100Bとの混色度合いは中程度みなして、ステップS1204の処理において、インクヘッド30内のインク経路100Aのインクジェットノズルからはフラッシング発数αだけフラッシングを行うとともに、インクヘッド30内のインク経路100Bのインクジェットノズルからはフラッシング発数βだけフラッシングを行う。
こうしたステップS1204の処理を終了すると、次はステップS1212の処理へと進む。
一方、ステップS1202の判定処理により、フラグAとフラグBとが一致しないと判定された場合には、ステップS1206の処理へ進み、フラグAがオンされて「1」に上げられているか否かを判定する。
ステップS1206の判定処理により、フラグAがオンされて「1」に上げられていると判定された場合には、ステップS1208の処理へ進む。
即ち、ステップS1206の判定処理によりフラグAがオンされて「1」に上げられていると判定されたときは、フラグAとフラグBとが「A=1」かつ「B=0」となっている場合であり、インクヘッド30内のインク経路100Aの方がインク経路100Bよりも負圧解除時間が長い場合である。即ち、インクヘッド30内のインク経路100Aの混色度合いは高く、インクヘッド30内のインク経路100Bの混色度合いは低い。
従って、ステップS1208の処理において、各インク経路の混色度合いに応じて、インクヘッド30内のインク経路100Aのインクジェットノズルからはフラッシング発数α1だけフラッシングを行うとともに、インクヘッド30内のインク経路100Bのインクジェットノズルからはフラッシング発数β0だけフラッシングを行うようにする。
こうしたステップS1208の処理を終了すると、次はステップS1212の処理へと進む。
一方、ステップS1206の判定処理により、フラグAがオンされて「1」に上げられていないと判定された場合には、ステップS1210の処理へ進む。
即ち、ステップS1206の判定処理によりフラグAがオンされて「1」に上げられていないと判定されたときは、フラグAとフラグBとが「A=0」かつ「B=1」となっている場合であり、インクヘッド30内のインク経路100Bの方がインク経路100Aよりも負圧解除時間が長い場合である。即ち、インクヘッド30内のインク経路100Bの混色度合いは高く、インクヘッド30内のインク経路100Aの混色度合いは低い。
従って、ステップS1210の処理において、各インク経路の混色度合いに応じて、インクヘッド30内のインク経路100Aのインクジェットノズルからはフラッシング発数α0だけフラッシングを行うとともに、インクヘッド30内のインク経路100Bのインクジェットノズルからはフラッシング発数β1だけフラッシングを行うようにする。
こうしたステップS1210の処理を終了すると、次はステップS1212の処理へと進む。
ステップS1212の処理においては、フラグAをオフして「0」に下げるとともにフラグBをオフして「0」に下げ、ステップS1214の処理へ進む。
ステップS1214においては、印刷データに基づく印刷を行い、この印刷処理の処理ルーチンを終了する。なお、印刷データに基づく印刷を行う処理技術については従来より公知の技術であるので、その詳細な構成および作用の説明は省略する。
上記した印刷処理の処理ルーチンにおいては、図11のフローチャートに示す負圧解除時間監視処理において送液ポンプにより最後に送液されたインク経路(フラグがオンされて「1」に上げられたインク経路)は負圧の解除が遅く混色が多いため、フラッシング発数α1またはフラッシング数β1として、フラッシング発数を増加する制御を行っている。
一方、先に負圧が解除されたインク経路(フラグがオフされて「0」に下げられたインク経路)は混色が少ないので、フラッシング発数α0またはフラッシング数β0として、フラッシング発数を減少する制御を行っている。
従って、インクジェットプリンタ10によれば、フラッシングによるインク消費量を削減することができる。
また、インクジェットプリンタ10によれば、フラッシングによるインク消費量を削減に伴い、フラッシングされたインクを排出する際の吸引ポンプ114の回転数を削減できるようになり、吸引ポンプ114の耐久性を向上することができる。
(VI)その他の実施の形態ならびに変形例
なお、上記した実施の形態は例示に過ぎないものであり、本発明は他の種々の形態で実施することができる。即ち、本発明は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更などを行うことができる。
なお、上記した実施の形態は例示に過ぎないものであり、本発明は他の種々の形態で実施することができる。即ち、本発明は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更などを行うことができる。
例えば、上記した実施の形態は、以下の(1)乃至(8)に示すように変形するようにしてもよい。
(1)上記した実施の形態においては、インクジェットプリンタ10におけるインク経路が、インク経路100Aとインク経路100Bとの2つの経路の場合について説明したが、これに限られるものではないことは勿論である。インクジェットプリンタにおけるインク経路は、3経路以上の任意の複数あってもよい。この場合にも、それら複数のインク経路の間で負圧解除時間を比較して、その比較結果に基づいてフラッシング発数を制御すればよい。
(2)上記した実施の形態においては、フラッシング発数の具体的な数値については詳細な説明は省略したが、フラッシング発数の具体的な数値は設計条件などに応じて適宜に設定すればよい。
(3)上記した実施の形態においては、α1、αおよびα0よりなるインク経路100Aのフラッシング発数とβ1、βおよびβ0よりなるインク経路100Bのフラッシング発数との関係については詳細な説明は省略したが、インク経路100Aとインク経路100Bとはそれぞれ同一のフラッシング発数としても良いし、異なるフラッシング発数としてもよい。
(4)上記した実施の形態においては、本発明の理解を容易にするために具体的な数値(例えば、負圧解除のため待機時間の11秒間などである。)を示している。しかしながら、本明細書におけるこうした具体的な数値は、本発明の理解を容易にするための単なる例示に過ぎないものであり、本発明はこの数値に限定されるものではなく、設計条件などに応じて適宜に変更してよいものであることは勿論である。
(5)上記した実施の形態においては、検知レバー127の動きをセンサー118A(118B)により検知することにより、ダンパー装置32A(32B)のインク貯留室123におけるインクの貯留量を検知するようにしたが、これに限られるものではないことは勿論である。検知レバー127の動きをセンサー118A(118B)により検知することに代えて、例えば、ダンパー装置32A(32B)のインク貯留室123に光を照射することにより、ダンパー装置32A(32B)のインク貯留室123に貯留されているインクの量を直接検出することができるような光センサーなどを用いてもよい。
(6)上記した実施の形態において、インクヘッドの数や、単一のインクヘッドに設けられたインクジェットノズル列の数は、上記実施の形態において説明したような数に限定されるものではないことは勿論である。本発明は、単数あるいは任意の複数のインクヘッドに対して適用することができるとともに、任意の複数のインクジェットノズル列を設けられたインクヘッドに対して適用することができる。
(7)上記した実施の形態においては、給紙装置によりロール状の巻回されたメディアたる記録紙28を徐々に引き出しながら印刷する、所謂、ペーパームーブタイプのインクジェットプリンタについて説明したが、本発明が適用可能なインクジェットプリンタはこれに限られるものではないことは勿論である。例えば、フラットベッド上にメディアを配置して印刷する、所謂、フラットベッドタイプのインクジェットプリンタなど、本発明は各種のインクジェットプリンタに適用することができる。
(8)上記した実施の形態ならびに上記した(1)乃至(7)に示す実施の形態や変形例は、適宜に組み合わせるようにしてもよいことは勿論である。
本発明は、インクヘッドのインクジェットノズルからインクジェット方式によりインクを吐出して印刷を行うインクジェットプリンタに用いて好適である。
10 インクジェットプリンタ;12 基台部材;14 ベース部材;16L 側方部材;16R 側方部材;18 側方ユニット;20 中央壁;22 ガイドレール;24 ワイヤー;26 キャリッジ;28 記録紙;30 インクヘッド ;30a インクジェットノズル面;32A、32B ダンパー装置;34 マイクロコンピューター(フラッシング発数制御手段);36A、36B インクカートリッジ;38 キャップ装置;40 操作パネル;40a 操作子;40b 表示装置;42 廃液タンク;100A、100B インク経路;101A、101B 送液ポンプ;101a 円形台座;101b コロ;101c コロ;101d チューブ;102A、102B インク供給チューブ;102Aa、102Ba 端部;102Ab、102Bb 端部;111 モーター;112 キャップ部材;114 吸引ポンプ;114a 円形台座;114b コロ;114c コロ;114d チューブ;116 廃液チューブ;116a 端部;116b 端部;118A、118B センサー(監視手段);120 インク流入口;121 ケース本体;121a 面;122 ダンパー膜;123 インク貯留室;124 テーパ―バネ;125 受圧板;125a 凹部;125c 中央;126 間欠接合部;126a 接合部;126b 非接合部;127 検知レバー(監視手段);127a 凸部;127b 固定部;127c バネ部材;129a 吐出用インク流出口;202 制御部;204 記憶部;206 センサー検出部(監視手段);208 送液ポンプ制御;210 吸引ポンプ制御部;300 モーター;C1 中心部;C2 中心部
Claims (10)
- インクを貯留するインクカートリッジと、
インクを吐出するノズルと、
前記ノズルが形成されたノズル面を有するインクヘッドと、
一端が前記インクカートリッジに接続され、他端が前記ノズルに接続されたインク経路と、
前記ノズル面を覆うように前記インクヘッドに着脱可能に取り付けられ、前記インクヘッドに取り付けられたときに前記ノズル面との間に密閉空間を形成するキャップと、
前記密閉空間のインクを吸引する吸引ポンプと、
前記密閉空間を、前記吸引ポンプを所定時間駆動させて負圧とする第1の状態と、前記吸引ポンプを停止させて負圧が解除される第2の状態とに制御する制御手段と、
第1の状態から第2の状態になるまでに要する負圧解除時間を監視する監視手段と、
前記監視手段の監視結果に応じて、前記ノズルからインクをフラッシングするフラッシング発数を制御するフラッシング発数制御手段と
を有するインクジェットプリンタ。 - 請求項1に記載のインクジェットプリンタにおいて、
前記フラッシング発数制御手段は、前記負圧解除時間が長いほどフラッシング発数を増加し、前記負圧解除時間が短いほどフラッシング発数を減少する
ことを特徴とするインクジェットプリンタ。 - 請求項1または2のいずれか1項に記載のインクジェットプリンタにおいて、
前記インクヘッドが複数設けられるとともに、前記インクヘッドに接続されたインク経路が複数設けられ、前記監視手段は、前記インク経路のそれぞれに設けられている
ことを特徴とするインクジェットプリンタ。 - 請求項3に記載のインクジェットプリンタにおいて、
前記各監視手段の監視結果に応じて、前記各ノズルからインクをフラッシングするフラッシング発数を各ノズル毎に制御するフラッシング発数制御手段
を有するインクジェットプリンタ。 - 請求項1から4のいずれか1項に記載のインクジェットプリンタにおいて、
前記インク経路には、インクが一時的に貯留される貯留室を有するダンパーが設けられており、
前記監視手段は、前記貯留室内の負圧状態を検知するセンサーを有している
ことを特徴とするインクジェットプリンタ。 - 請求項5に記載のインクジェットプリンタにおいて、
前記インク経路には、インクを送る送液ポンプが設けられており、
前記送液ポンプによる前記インクの送液により、前記貯留室の内圧を昇圧して前記負圧を解除する
ことを特徴とするインクジェットプリンタ。 - インクを貯留するインクカートリッジと、
インクを吐出するノズルと、
前記ノズルが形成されたノズル面を有するインクヘッドと、
一端が前記インクカートリッジに接続され、他端が前記ノズルに接続されたインク経路と、
前記ノズル面を覆うように前記インクヘッドに着脱可能に取り付けられ、前記インクヘッドに取り付けられたときに前記ノズル面との間に密閉空間を形成するキャップと、
前記密閉空間のインクを吸引する吸引ポンプとを備えたインクジェットプリンタにおけるフラッシング発数制御方法であって、
前記密閉空間を、前記吸引ポンプを所定時間駆動させて負圧とする第1の状態と、前記吸引ポンプを停止させて負圧が解除される第2の状態とに制御し、
第1の状態から第2の状態になるまでに要する負圧解除時間を監視し、
この監視結果に応じて、前記ノズルからインクをフラッシングするフラッシング発数を制御する
インクジェットプリンタにおけるフラッシング発数制御方法。 - 請求項7に記載のインクジェットプリンタにおけるフラッシング発数制御方法において、
前記負圧解除時間が長いほどフラッシング発数を増加し、前記負圧解除時間が短いほどフラッシング発数を減少する
ことを特徴とするインクジェットプリンタにおけるフラッシング発数制御方法。 - 請求項7または8のいずれか1項に記載のインクジェットプリンタにおけるフラッシング発数制御方法において、
前記インクヘッドが複数設けられるとともに、前記インクヘッドに接続されたインク経路が複数設けられ、前記インク経路のそれぞれに、前記負圧解除時間を監視する監視手段が設けられ、前記各監視手段の監視結果に応じて、前記各ノズルからインクをフラッシングするフラッシング発数を各ノズル毎に制御する
インクジェットプリンタにおけるフラッシング発数制御方法。 - 請求項7から9のいずれか1項に記載のインクジェットプリンタにおいて、
前記インク経路には、インクが一時的に貯留される貯留室を有するダンパーが設けられており、
前記貯留室内の内圧の変化から負圧解除時間を監視する
ことを特徴とするインクジェットプリンタにおけるフラッシング発数制御方法。
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JP2018090746A JP2019195931A (ja) | 2018-05-09 | 2018-05-09 | インクジェットプリンタおよびインクジェットプリンタにおけるフラッシング発数制御方法 |
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CN113910776A (zh) * | 2021-12-13 | 2022-01-11 | 季华实验室 | 一种oled打印机喷头排气装置及其控制方法 |
-
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