JP2019195316A - ペット用トイレ空間を備えた建物 - Google Patents

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Abstract

【課題】ペットの排泄に基づく臭気対策を、大掛かりな装置を用いることなく実現可能なペット用トイレ空間を備えた建物を提供する。【解決手段】建物10には、居室11に隣接してペット用トイレ12が設けられている。建物10には、空調装置23による全館空調システムが導入されている。空調装置23は、通気ダクト26を通じて、居室11とペット用トイレ12との境界部分の床部20に設けられた吹出グリル27と接続されている。ペット用トイレ12には、ペットの存在を検知するための赤外線センサ21が設けられている。ペットが赤外線センサ21により検知されると、吹出グリル27に設けられた吹出ルーバ28のフィンの角度が開方向とされ、吹出グリル27から空調装置23からの空調空気が吹き出される。これにより、居室11とペット用トイレ12との境界部分にエアカーテンACが形成されて、居室11とペット用トイレ12とを遮断する。【選択図】 図2

Description

本発明は、ペット用トイレ空間を備えた建物に関する。
犬や猫などのペットを屋内で飼う場合、ペット用トイレや、これを兼ねたケージを屋内に設置する必要がある。ところが、ペットがペット用トイレで排泄した場合、屋内の居住空間に臭気が漂うことにより住人が不快に感じることがある。このような臭気の対策として、例えば、動物を収容するケージにエアカーテン装置を設け、臭気の拡散を抑制するものが提案されている(特許文献1参照)。
特開平5−168362号公報
しかしながら、上記従来の構成では、ケージに専用のエアカーテン装置を組み込む必要があり、装置が大掛かりなものになってしまう。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、ペットの排泄に基づく臭気対策を、大掛かりな装置を用いることなく実現可能なペット用トイレ空間を備えた建物を提供することを主たる目的とする。
上記目的を達成すべく、第1の発明は、
屋内空間の一部に、居住空間と当該居住空間につながるペット用トイレ空間とが形成された建物であって、
空調空気を生成する空調機、前記空調機から供給される空調空気が流通する第1給気通路、及び前記第1給気通路を介して空調空気が前記屋内空間に吹出す第1吹出部を備え、前記建物の全館空調を行う全館空調装置と、
前記空調機から供給される空調空気が流通する第2給気通路、及び前記第2給気通路を介して空調空気が前記居住空間と前記ペット用トイレ空間との境界部分に吹出す第2吹出部を備え、前記第2吹出部から吹出す空気流によって前記境界部分にエアカーテンを形成するエアカーテン装置と、
前記ペット用トイレ空間にペットが存在していることを検知する検知部と、
前記第2給気通路に設けられ、前記第2給気通路から前記2吹出部への空気の流通を阻止する第1位置と、前記第2給気通路から前記2吹出部への空気の流通を可能とする第2位置とに変位可能な変位部と、
前記検知部により前記ペットが前記ペット用トイレ空間に存在することが検知された場合、前記変位部を前記第1位置から前記第2位置に変位させるように制御する制御部と、
を備えることを特徴とする。
第1の発明によれば、ペットが排泄するためにペット用トイレ空間に進入すると、ペットが検知部に検知されて、居住空間とペット用トイレ空間との境界部分にエアカーテンが形成される。これにより、ペットはエアカーテンを通過することなくペット用トイレ空間に進入することができ、ペットがペット用トイレ空間に進入するのを躊躇する可能性が低くなる。また、ペットがペット用トイレ空間において排泄する時点ではエアカーテンが形成されることから、尿等の排泄による臭気が居住空間に漏れにくくなる。
ここで、建物は全館空調装置により屋内空間を常時空調しており、エアカーテン装置は全館空調装置の空調機から供給される空調空気を、第2給気通路を介して第2吹出部より吹出すようにしている。そして、エアカーテン装置を作動させていない場合には第2給気通路に設けられた変位部を第1位置に維持して空気の吹出しを遮断しておき、エアカーテン装置を作動させる場合には変位部を第1位置から第2位置に変位させるだけでよい。そのため、空気供給源を全館空調装置と共有することができ、専用の空気供給源が不要になるばかりか第1給気通路や第2給気通路も建物の床下や天井裏等に隠すことができるので、見栄えがよく、大掛かりな装置が必要にならない。
第2の発明は、第1の発明において、
前記第1給気通路及び前記第2給気通路は床下に配置されており、
前記第2吹出部は、前記床に設けられ、かつ上方に向けて空気を吹出すように開口していることを特徴とする。
第2の発明では、エアカーテン装置の第2吹出部を床に設置して上方へ開口させてあるので、エアカーテンが床側から形成されていく。ペットは例えば床に置いたトイレシートに向けて排泄するため、臭気が床付近から拡散し始める。したがって、エアカーテンが完全に形成されるまでのタイムラグがあっても、臭気が居住空間に漏れ出てしまう可能性を低下させることができる。また、第2給気通路に加え、全館空調装置の第1給気通路も床下に配置することにより、建物の施工時にまとめて配管を設けることができ、施工コストの低減を図ることができる。
第3の発明は、第2の発明において、
前記エアカーテン装置は、前記第2吹出部の上方において前記第2吹出部と対向する位置に、エアカーテンを形成している空気を吸込む吸込部を備え、
前記ペット用トイレ空間の上部には、前記ペット用トイレ空間を換気する換気装置が設けられていることを特徴とする。
第3の発明によれば、第2吹出部の上方において対向する位置に吸込部を設けたことにより、エアカーテンの気流が居住空間へ向かいにくくなり、臭気が居住空間に漏れにくくなる。また、ペット用トイレ空間の上部に更に換気装置を設けることにより、臭気を排出することができる。なお、エアカーテン装置の作動中に換気装置も作動しているようにすれば、換気装置によりペット用トイレ空間を負圧にすることができ、エアカーテンの上方への気流がペット用トイレ空間側へ引き寄せられるため、エアカーテンの気流が更に居住空間へ向かいにくくなる利点がある。
第4の発明は、第1〜第3の発明のいずれかにおいて、
前記居住空間の天井面よりも前記ペット用トイレ空間の天井面が低く形成され、
前記第2吹出部は、前記ペット用トイレ空間の天井面と床面との間でエアカーテンを形成する位置に設けられていることを特徴とする。
第4の発明によれば、ペット用トイレ空間の天井面を低く形成することにより、エアカーテンの必要高さが低くなる。その結果、エアカーテンが早期に形成されやすくなったり、第2吹出部から吹出す空気の気流をそれほど強くしなくてもエアカーテンを形成できたりする利点がある。これにより、全館空調装置の空調機をエアカーテンの空気供給源として兼用し易くなる。しかも、ペット用ケージを単に床面に設置する場合と比べ、ペット用トイレ空間より上方の空間を収納その他の用途に適宜使用することができるようになり、限られた屋内空間の有効活用を図ることができる。
第5の発明は、第1〜第4の発明のいずれかにおいて、
前記制御部は、前記検知部の検知結果が前記ペット用トイレ空間にペットが存在しない結果である場合、その後、所定時間が経過したことを条件として、前記変位部を前記第2位置から前記第1位置に変位させることを特徴とする。
第5の発明によれば、検知部がペットを検知しなくなればペットが既に排泄を終えたことがわかるので、その後、臭気が低減する所定時間の経過後にエアカーテンが停止される。そのため、1の検知部による検知とタイマ等の時間経過のみを利用し、しかも変位部を変位させるだけの制御で済むことから、簡単な制御態様で居住空間の快適性を維持することができる。
建物の間取りを示す平面外略図。 図1のA−A線断面図。 図1のB−B線断面図。 エアカーテン形成処理の手順を示すフローチャート。 別例の建物の間取りを示す平面外略図。
以下に、本発明を具体化した一実施の形態について図1〜図4を参照しつつ説明する。
図1に示すように、建物10は、外壁部14,15等を有し、それら外壁部14,15等によって建物10の屋内外が区画されている。建物10の屋内側には、居室11、ペット用のトイレ空間12(以下、ペット用トイレ12)及び機械室13が設けられている。ペット用トイレ12は、居室11の角に隣接して設けられている。居室11とペット用トイレ12とは空間的に連続しており、ドアや扉等の仕切りは設けられていない。なお、建物10には、居室11、ペット用トイレ12及び機械室13(以下、まとめて各部屋11〜13と称する)の他、複数の居室、廊下、トイレ、浴室等が設けられているが図示は省略する。
図2に示すように、各部屋11〜13の下方には床下空間16が設けられ、各部屋11〜13とは床部20によって仕切られている。ペット用トイレ12の天井部17は、居室11及び機械室13の天井部に比べて低く形成され、天井部17の上には天井裏空間18が設けられている。天井裏空間18の上には、収納部19が設けられており、収納部19と居室11との間は引き戸(図示略)が設けられている。居住者は、引き戸を開閉することにより居室11から収納部19へ物を収納することができる。
ペット用トイレ12の天井部17には、赤外線センサ21が設けられている。赤外線センサ21は、ペット用トイレ12に存在するペットを検知するものである。ペット用トイレ12には、ペット用のトイレシート22が床上に設置されている。機械室13には、空調装置23が設けられている。機械室13は、常時通気が可能となっている。
建物10には、空調装置23を有して構成される全館空調システムが導入されている。本全館空調システムでは、建物10内に設けられた各部屋11〜13その他の空間部に対して、共通の空調装置23より空調空気を供給することで、それら各空間部の冷暖房を行うこととしている。また、本実施形態では、全館空調システムを利用してエアカーテンACを形成する。以下、この空調システムの構成について、図2に基づき説明する。
空調装置23は、少なくとも冷房及び暖房機能を有する室内機として構成されている。空調装置23は、機械室13の空気を還気RAとして取り込んで温度調整を行うことにより、居室11等に供給する空調空気を生成する。空調装置23には、複数の通気ダクト24が接続されている。図2では、通気ダクト24のひとつは床下空間16において居室11に向かって延びており、居室11の床部20に設けられた給気グリル25と接続されている。
この場合、空調装置23から給気グリル25に通気ダクト24を通じて空調空気が供給されると、給気グリル25より空調空気が居室11に給気SAとして吹き出される。これにより、空調装置23の暖房運転時には居室11に空調空気として暖気が供給され、その暖気によって居室11が暖められる。一方、空調装置23の冷房運転時には、居室11に冷気が供給され、その冷気によって居室11が冷やされる。
空調装置23には、通気ダクト26が接続されている。通気ダクト26は床下空間16において居室11とペット用トイレ12との境界部分に向かって延びており、当該境界部分の床部20に設けられた吹出グリル27と接続されている。図3に示されるように、吹出グリル27は、居室11とペット用トイレ12との境界部分に沿って延びている。
吹出グリル27には、複数のフィンを有する吹出ルーバ28が設けられている。吹出ルーバ28においては、フィンに沿って空気が吹き出され、フィンの角度は調整可能となっている。フィンの角度は、空気が天井に向けて鉛直上方に吹き出される角度(以下、開方向の角度)、吹出グリル27から空気が吹き出されないように吹出グリル27を閉鎖する角度(閉じている場合は空気の供給が遮断される;以下、閉方向の角度)のいずれかとされる。
吹出ルーバ28には、DCモータ等のアクチュエータ28aが備えられている。吹出ルーバ28のフィンは、アクチュエータ28aによって開方向又は閉方向の角度に切り換えられる。
ここで、図2及び図3に示されるように、吹出ルーバ28のフィンの角度が開方向とされて吹出グリル27から空気が吹き出されると、居室11とペット用トイレ12との境界部分に空気が吹き出されて、居室11とペット用トイレ12とを遮断するエアカーテンACが形成される。
本実施形態においては、エアカーテンACを形成するシステムの一部として、空気を排出する排気システムが設けられている。以下、排気システムの構成について、図2に基づき説明する。
天井部17には、吹出グリル27に対向する位置(換言すれば、天井部17における居室11とペット用トイレ12との境界部分)において、吸込グリル29が設けられている。図3に示されるように、吸込グリル29は、居室11とペット用トイレ12との境界部分に沿って延びている。吸込グリル29には、複数のフィンを有する吸込ルーバ31が設けられている。吸込ルーバ31においては、フィンに沿って空気が吸引され、フィンの角度は調整可能となっている。フィンの角度は、床に向けて鉛直下方から空気を吸い込む角度(以下、開方向の角度)、吸込グリル29が空気を吸い込まないように吸込グリル29を閉鎖する角度(閉じている場合は空気の吸い込みが遮断される;以下、閉方向の角度)のいずれかとされる。
吸込ルーバ31には、DCモータ等のアクチュエータ31aが備えられている。吸込ルーバ31のフィンは、アクチュエータ31aによって開方向又は閉方向の角度に切り換えられる。
吸込グリル29には、排気ダクト32が接続されている。排気ダクト32は天井裏空間18において屋外側に向かって延びており、外壁部15に設けられた排気口33と接続されている。排気ダクト32の内部において、吸込グリル29付近には、排気ファン34が設けられている。排気ファン34を回転させることにより、吹出ルーバ28から吹き出す空気が吸込グリル29から空気が吸引され、居室11とペット用トイレ12とを区画するエアカーテンACを確実に形成することができる。吸込グリル29により吸い込まれた空気は、排気ダクト32を通じて排気口33から屋外に排出される。
ペット用トイレ12の壁の上部(例えば、外壁部15に面した室内壁の上部)には、換気扇35が設けられている。換気扇35は、外壁部15に設けられた排気口36と接続されている。換気扇35のファンを回転させることにより空気が吸引され、ペット用トイレ12が換気される。吸引された空気は排気口36から屋外に排出される。
次に、本システムの電気的構成について、図2に基づいて説明する。
建物10には、本実施形態の全館空調システムを制御するコントローラ40が備えられている。コントローラ40は、例えば、居室11の壁に取り付けられている。コントローラ40は、CPU、ROM、RAM等からなる周知のマイクロコンピュータを備えて構成されている。コントローラ40は、空調装置23の制御を行う制御部41と、空調装置23に関する情報、各種センサ類からの検出結果等を記憶する記憶部42と、時間を計測する場合に用いられるタイマ43と、を有している。
制御部41は、居住者により予め設定された設定温度となるよう各空間の温度を制御したり、居室11とペット用トイレ12との境界部分におけるエアカーテンACの形成を制御したりする。記憶部42には、空調装置23の設定温度、赤外線センサ21によりペットが検知された時刻等が随時記録される。
コントローラ40には、赤外線センサ21が接続されており、赤外線センサ21による検出信号はコントローラ40に出力される。
コントローラ40には、各アクチュエータ28a,31aが接続されている。各アクチュエータ28a,31aは、コントローラ40によって制御され、吹出ルーバ28、吸込ルーバ31の開閉を行う。
コントローラ40には、排気ファン34、換気扇35が接続されている。排気ファン34、換気扇35は、コントローラ40によってファンの回転のオンオフを制御される。
次に、コントローラ40によって実行されるエアカーテン形成の処理について、図4のフローチャートを参照しつつ説明する。なお、建物10では空調装置23による全館空調が常時行われており、図4のフローチャートは、その全館空調が行われていることが前提である。
図4において、ステップS11では、赤外線センサ21によりペットが検知されたか否かを判定する。検知された場合、YES判定してステップS12へ進む。検知されていない場合、NO判定して本処理を終了する。
ステップS12では、吹出ルーバ28及び吸込ルーバ31を開け(フィンを開方向の角度とする)、更に排気ファン34及び換気扇35を作動させる。
吹出ルーバ28が開けられることにより、吹出グリル27から空気が吹き出され、エアカーテンACが形成される。そして、吸込ルーバ31が開けられて排気ファン34が作動することから、吹出グリル27から吹き出された空気(エアカーテンAC)が、吸込グリル29に吸引されやすくなる。これにより、エアカーテンACによる居室11とペット用トイレ12との間の遮断効果がより向上する。また、換気扇35により、ペット用トイレ12で生じた臭気を屋外へ排出できるだけでなく、ペット用トイレ12が負圧となるため、エアカーテンACの上方への気流がペット用トイレ12側へと引き寄せられる。これにより、エアカーテンACを形成する気流が居室11側へ流れにくくなり、ペット用トイレ12で生じた臭気が居室11へ拡散するのをより抑制できる。
その後、ステップS13では、赤外線センサ21による検知がオフとなったか否かを判定する。ここでは、ペット用トイレ12からペットが立ち去ったか否かを判定している。オフとなった場合、ステップS14へ進む。オフでない場合、ステップS13へ戻り、検知がオフとなるまでステップS13の処理を繰り返す。
次に、ステップS14では、タイマ43による計時を開始する。ステップS15では、所定時間が経過したか否かを判定する。ここで、所定時間とは、例えば、5〜10分であり、ペット用トイレ12からペットが立ち去ってからの経過時間である。所定時間が経過した場合、YES判定してステップS16へ進む。所定時間が経過していない場合、ステップS15へ戻り、所定時間が経過するまで処理を繰り返す。
ステップS16では、吹出ルーバ28及び吸込ルーバ31を閉じ(フィンを閉方向の角度とする)、更に排気ファン34及び換気扇35の作動を停止させる。吹出ルーバ28が閉じられることにより、吹出グリル27から空気が吹き出されず、エアカーテンACは形成されなくなる。その後、本処理を終了する。
ここで、ペット用のトイレシート22は吸水性及び防臭性に優れており、いったん吸収されると臭気の発生が抑制され、臭気が拡散しにくい。そのため、ペット用トイレ12が居室11に隣接している場合の問題としては、ペットの尿等の排泄物が吸収されるまでの間に生じる臭気が居室11まで拡散することであり、このような状況は衛生上好ましくない。
ステップS15及びS16では、ペットがペット用トイレ12から立ち去った後(赤外線センサ21による検知がオフとなった後)、所定時間が経過してからエアカーテンACを停止させている。これにより、ペットの尿等の排泄物がペット用のトイレシート22に吸収されてからエアカーテンACが停止される。すなわち、ペットの尿等の排泄物が吸収されるまでの間、エアカーテンACが形成される。よって、臭気の生じる期間、エアカーテンACが形成されることにより居室11へ臭気が拡散するのが抑制できる。
以上、詳述した本実施形態の構成によれば、以下の優れた効果が得られる。
本実施形態によれば、ペットが排泄するためにペット用トイレ12に進入すると、ペットが赤外線センサ21に検知されて、居室11とペット用トイレ12との境界部分にエアカーテンACが形成される。これにより、ペットはエアカーテンACを通過することなくペット用トイレ12に進入することができ、ペットがペット用トイレ12に進入するのを躊躇する可能性が低くなる。また、ペットがペット用トイレ12において排泄する時点ではエアカーテンACが形成されることから、尿等の排泄物による臭気が居室11等の居住空間に漏れにくくなる。
本実施形態において、建物10は空調装置23により屋内空間を常時全館空調しており、エアカーテンACは全館空調のための空調装置23から供給される空調空気を、通気ダクト26を介して吹出グリル27より吹出すようにしている。そして、エアカーテンACを形成しない場合には、吹出グリル27に設けられた吹出ルーバ28のフィンを閉方向の角度に維持して空気の吹出しを遮断しておき、エアカーテンACを形成する場合には吹出ルーバ28のフィンを閉方向の角度から開方向の角度に変位させるだけでよい。そのため、空気供給源を全館空調システムの空調装置23と共有することができ、専用の空気供給源が不要になり、大掛かりな装置が必要にならない。
本実施形態では、エアカーテンACを形成する吹出グリル27を床部20に設置して上方へ開口させてあるので、エアカーテンACが床側から形成される。ペットは床に置いたトイレシート22に向けて排泄するため、臭気は床付近から拡散し始める。したがって、エアカーテンACが完全に形成されるまでのタイムラグがあっても、臭気が居室11に漏れ出てしまう可能性を低下させることができる。また、通気ダクト26に加え、全館空調システムの空調装置23の通気ダクト24も床下空間16に配置することにより、建物10の施工時にまとめて配管を設けることができ、施工コストの低減を図ることができる。通気ダクト24,26が床下空間16に配置されることで、生活空間(居室)においては配管が見えなくなるため、見栄えがよいことも利点である。
本実施形態によれば、吹出グリル27の上方において対向する位置に吸込グリル29を設けたことにより、エアカーテンACの気流が居室11へ向かいにくくなり、臭気が居室11に漏れにくくなる。また、ペット用トイレ12の壁の上部に更に換気扇35を設けることにより、臭気を排出することができる。しかも、エアカーテンACの形成されている間に換気扇35も作動していることから、換気扇35によりペット用トイレ12を負圧にすることができ、エアカーテンACの上方への気流がペット用トイレ12側へ引き寄せられるため、エアカーテンACの気流が更に居室11へ向かいにくくなる利点がある。
本実施形態によれば、ペット用トイレ12の天井部17を低く形成することにより、エアカーテンACの必要高さが低くなる。その結果、エアカーテンACが早期に形成されやすくなったり、吹出グリル27から吹出す空気の気流をそれほど強くしなくてもエアカーテンACを形成できたりする利点がある。これにより、全館空調システムの空調装置23をエアカーテンACの空気供給源として兼用し易くなる。しかも、ペット用ケージを単に床部20に設置する場合と比べ、ペット用トイレ12より上方の空間をパイプスペース用の天井裏空間18や収納部19として使用することができるようになり、限られた屋内空間の有効活用を図ることができる。
本実施形態によれば、赤外線センサ21がペットを検知しなくなればペットが既に排泄を終えたことがわかるので、その後、臭気が低減する所定時間の経過後にエアカーテンACが停止される。そのため、赤外線センサ21による検知とタイマ43の時間経過のみを利用し、しかも吹出ルーバ28のフィンの角度を変位させるだけの制御で済むことから、簡単な制御態様で居住空間の快適性を維持することができる。
本発明は上記実施形態に限らず、例えば次のように実施されてもよい。
(1)上記実施形態では、吸込グリル29、吸込ルーバ31、排気ダクト32、排気ファン34、換気扇35等の排気システムが設けられている。これらの排気システムが設けられることにより、居室11とペット用トイレ12との間でのエアカーテンACによる遮断の効率が上がり、臭気の拡散がより抑制できるが、これらは必須の構成ではない。
(2)上記実施形態では、居室11の角に隣接してペット用トイレ12が設けられているが、ペット用トイレ12の設置位置はこれに制限されない。例えば、図5(a)〜(c)の平面間取り図に示される形態としてもよい。
図5(a)では、居室11の角の空間にペット用トイレ12を設置している。この場合、図5(a)に示すように、吹出グリル27は、ペット用トイレ12が四角形状となるように、L字状に床に配置される。これにより、吹出グリル27から空調空気が吹き出されると、ペット用トイレ12がエアカーテンACにより居室11と遮断できる。
図5(b)では、居室11の角にペット用トイレ12を設け、吹出グリル27は、ペット用トイレ12が三角形状となるように、隣接する外壁部14,15同士をつなげるように床に配置される。
図5(c)では、居室11に隣接する空間としてペット用トイレ12を設けている。図5(c)の場合、図1の間取りとは異なり、ペット用トイレ12は、居室11の角に隣接しておらず、居室11の端の中央部に隣接している。吹出グリル27は、居室11とペット用トイレ12との境界部分に床に配置される。
図5(a)〜(c)のいずれの形態においても、吸込グリル29を設置する場合は、吹出グリル27に対向する位置にそれぞれ設けるとよい。図5(a)、(b)の形態においては、上記実施形態と同様に、ペット用トイレ12は外壁部14,15と面している室内壁を有しているため、換気扇35は当該室内壁のいずれかに設ければよい。
図5(c)の形態においては、ペット用トイレ12は外壁部14,15と面している室内壁がない。この場合、換気扇35をペット用トイレ12のいずれかの壁に設け、換気扇35により吸引された空気を排気するための排気ダストを壁内部に設置する。そして、当該排気ダストを、吸込グリル29から外壁部14,15に設けられた排気口33へと通じる排気ダクト32に接続すればよい。または、換気扇35をペット用トイレ12の天井部17(ペット用のトイレシート22の上方)に設け、換気扇35により吸引された空気を排気するための排気ダストを天井裏空間18に設置する。そして、当該排気ダクトを、同様にして吸込グリル29から外壁部14,15に設けられた排気口33へと通じる排気ダクト32に接続してもよい。
これにより、換気扇35の排気のために屋外側まで通じる排気ダクトを新たに設置する必要がない。すなわち、吸込グリル29と換気扇35とから延びる排気ダクトを集約して一つの排気ダクトとし、一つの排気口(例えば、排気口33)から排出することができ、施工コストの低減を図ることができる。
(3)上記実施形態では、ペット用トイレ12の上方(天井裏空間18の上方)の空間を収納部19としたが、例えば、当該空間をスキップフロアとして利用してもよい。これにより、ペット用トイレ12を確保しつつ、そのペット用トイレ12の上方の空間が居住者にとっての生活空間(居室)として利用でき、スペースの有効利用ができる。
(4)上記実施形態では、ペット用トイレ12において赤外線センサ21によりペットが検知されなくなった後、所定時間経過後に、エアカーテンACを停止し、吸込グリル29及び換気扇35による排気も同時に停止しているが、排気を停止するタイミングはこれに制限されない。例えば、換気扇35は、エアカーテンAC停止後もしばらく作動させて、さらに所定時間が経過した後に停止させてもよい。
(5)上記実施形態では、ペット用トイレ12に存在するペットを検知するために赤外線センサ21を用いたが、ペット用トイレ12にペットが存在することを検知できる機器であれば、これに限定されない。例えば、赤外線以外の光電センサ(例えば、可視光センサ)、重量センサ、超音波センサ、カメラ(画像判別)等によりペットの存在を検知してもよい。
10…建物、11…居室、12…ペット用トイレ空間、21…検知部としての赤外線センサ、23…空調機、全館空調装置、エアカーテン装置を構成する空調装置、24…第1給気通路としての通気ダクト、25…第1吹出部としての給気グリル、26…第2給気通路としての通気ダクト、27…第2吹出部としての吹出グリル、28…変位部としての吹出ルーバ、29…吸込部としての吸込グリル、32…排気ダクト、34…排気ファン、35…換気装置としての換気扇、40…コントローラ、41…制御部、AC…エアカーテン。

Claims (5)

  1. 屋内空間の一部に、居住空間と当該居住空間につながるペット用トイレ空間とが形成された建物であって、
    空調空気を生成する空調機、前記空調機から供給される空調空気が流通する第1給気通路、及び前記第1給気通路を介して空調空気が前記屋内空間に吹出す第1吹出部を備え、前記建物の全館空調を行う全館空調装置と、
    前記空調機から供給される空調空気が流通する第2給気通路、及び前記第2給気通路を介して空調空気が前記居住空間と前記ペット用トイレ空間との境界部分に吹出す第2吹出部を備え、前記第2吹出部から吹出す空気流によって前記境界部分にエアカーテンを形成するエアカーテン装置と、
    前記ペット用トイレ空間にペットが存在していることを検知する検知部と、
    前記第2給気通路に設けられ、前記第2給気通路から前記2吹出部への空気の流通を阻止する第1位置と、前記第2給気通路から前記2吹出部への空気の流通を可能とする第2位置とに変位可能な変位部と、
    前記検知部により前記ペットが前記ペット用トイレ空間に存在することが検知された場合、前記変位部を前記第1位置から前記第2位置に変位させるように制御する制御部と、
    を備えることを特徴とするペット用トイレ空間を備えた建物。
  2. 前記第1給気通路及び前記第2給気通路は床下に配置されており、
    前記第2吹出部は、前記床に設けられ、かつ上方に向けて空気を吹出すように開口している、請求項1に記載のペット用トイレ空間を備えた建物。
  3. 前記エアカーテン装置は、前記第2吹出部の上方において前記第2吹出部と対向する位置に、エアカーテンを形成している空気を吸込む吸込部を備え、
    前記ペット用トイレ空間の上部には、前記ペット用トイレ空間を換気する換気装置が設けられている、請求項2に記載のペット用トイレ空間を備えた建物。
  4. 前記居住空間の天井面よりも前記ペット用トイレ空間の天井面が低く形成され、
    前記第2吹出部は、前記ペット用トイレ空間の天井面と床面との間でエアカーテンを形成する位置に設けられている、請求項1〜3のいずれか1項に記載のペット用トイレ空間を備えた建物。
  5. 前記制御部は、前記検知部の検知結果が前記ペット用トイレ空間にペットが存在しない結果である場合、その後、所定時間が経過したことを条件として、前記変位部を前記第2位置から前記第1位置に変位させる、請求項1〜4のいずれか1項に記載のペット用トイレ空間を備えた建物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102625155B1 (ko) * 2023-04-06 2024-01-16 동문이엔티(주) 축사 악취 측정 및 차단 장치

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