以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態は本発明の技術的思想を説明するための一例にすぎず、本発明を実施形態で説明される構成や方法に限定することは意図されていない。
(システムの構成)
図1に、本実施形態に係る非接触充電システム(無線電力伝送システム)の構成例を示す。本システムは、一例において、送電装置101及び受電装置102を含んで構成される。以下では、送電装置101をTXと呼び、受電装置102をRXと呼ぶ場合がある。TXは、充電台103に載置されたRXに対して無線で送電する電子機器である。RXは、送電装置101から受電して内蔵バッテリに充電を行う電子機器である。なお、TXとRXは非接触充電以外のアプリケーションを実行する機能を有しうる。例えば、TX及びRXは、ハードディスク装置やメモリ装置などの記憶装置であってもよいし、パーソナルコンピュータ(PC)やスマートフォンなどの情報処理装置であってもよい。また、TX及びRXは、例えば、撮像装置(カメラやビデオカメラ等)やスキャナ等の画像入力装置であってもよいし、プリンタやコピー機、プロジェクタ等の画像出力装置であってもよい。
本システムは、WPC(Wireless Power Consortium)が規定するWPC規格に基づいて、非接触充電のための電磁誘導方式を用いた無線電力伝送を行うものとする。すなわち、TXとRXは、TXの送電コイルとRXの受電コイルとの間で、WPC規格に基づく非接触充電のための無線電力伝送を行う。なお、無線電力伝送方式(非接触電力伝送方法)は、WPC規格で規定された方式に限られず、他の電磁誘導方式、磁界共鳴方式、電界共鳴方式、マイクロ波方式、レーザー等を利用した方式であってもよい。また、本実施形態では、無線電力伝送が非接触充電に用いられるものとするが、非接触充電以外の用途で無線電力伝送が行われてもよい。
WPC規格では、TXとRXとの間で送電されることが保証される電力の大きさがGuaranteed Power(以下、「GP」と呼ぶ。)と呼ばれる値によって規定される。GPは、例えばTXとRXの位置関係が変動して送電コイルと受電コイルとの間の送電効率が低下したとしても、すなわち充電用の回路等のRXの負荷へ出力されることが保証される電力値を示す。例えばGPが5ワットの場合、送受電コイルの位置関係が変動して送電効率が低下したとしても、TXは、RX内の負荷へ5ワットを出力することができるように送電を行う。
本実施形態に係るTXとRXは、機器認証のための通信と、WPC規格に基づく送電制御のための通信とを行う。TXとRXは、機器認証の結果得られる機器認証の状態を示す情報に応じて上述のGPを決定し、その決定したGPに応じた電力が送受電されるように送電制御を実行する。なお、GPは、後述のNegotiationフェーズでTXとRXとが実行する交渉によって決定される。機器認証の状態は、例えば、機器認証を実行して成功した状態、機器認証を実行して失敗した状態、TXまたはRXが機器認証に対応していないため機器認証を実行できない機器認証未実行の状態を含む。本実施形態では、TXとRXは、例えば、機器認証の状態が、機器認証を実行して成功した状態の場合、GPの上限を15ワットとし、機器認証の状態がそれ以外の場合は、GPの上限を5ワットとする。なお、GPの上限は、これらの15ワットと5ワットの組み合わせに限られず、機器認証が成功した状態のGPの上限がそれ以外の状態のGPの上限より大きい限りにおいて、どのような値が用いられてもよい。すなわち、機器認証に成功したTXとRXとの間においてのみ、大きなGPで送電可能となるものとする。このように、機器認証の状態に基づいてGPの上限を決定することにより、WPC規格等で定められた所定の試験に合格し、大きなGPでの送受電が可能であると認められるTXとRXとの間でのみ大きなGPで送電可能とすることができる。また、ユーザが所定の契約を行ったことによって認証されるようにした機器認証を用いることで、その所定の契約を行ったユーザが所有するRXにおいてのみ、大きなGPでの急速充電が可能となるようにしてもよい。なお、機器認証に失敗した状態は、TXまたはRXが所定の試験に合格していない機器である可能性があると判断し、機器認証に非対応の状態または機器認証を未実行の状態よりもGPの上限をさらに小さな値としてもよい。これにより、大きい電力の受電に対応していない機器等に過剰な電力が伝送されることを防ぐことができる。
機器認証のための通信は、機器認証を実行する際にTXとRXとの間で行われる通信である。機器認証は、TXがRXを認証する形式で実行されてもよいし、RXがTXを認証する形式で実行されてもよい。さらに、TXとRXの両方が、互いに他方を認証し、両方の認証が成功した状態を機器認証が成功した状態と定めてもよい。なお、本実施形態では、TXがRXを認証するものとする。
本実施形態では、TXとRXは、無線電力伝送とは別のアンテナと周波数を用いるアウトバンド(Out−of−band)通信により、機器認証のための通信を行う。ここでは、アウトバンド通信は、例えば、Bluetooth(登録商標) Low Energy(以下では「BLE」と呼ぶ。)規格に準拠する通信方式を用いて行われるものとする。また、TXはBLEのCentralの役割で動作し、RXはBLEのPeripheralの役割で動作するものとするが、これらのBLEの役割は逆でもよい。また、アウトバンド通信は、IEEE802.11規格シリーズの無線LAN(例えばWi−Fi(登録商標))、ZigBee、NFC(Near Field Communication)等の他の通信方式によって行われてもよい。
続いて、TXとRXとの間で実行されるWPC規格に基づく送電制御のための通信について説明する。WPC規格では、電力伝送が実行されるPower Transferフェーズと実際の電力伝送が行われる前のフェーズとを含んだ、複数のフェーズが規定され、各フェーズにおいて必要な送電制御のための通信が行われる。電力伝送前のフェーズは、Selectionフェーズ、Pingフェーズ、Identification and Configurationフェーズ、Negotiationフェーズ、Calibrationフェーズを含む。なお、以下では、Identification and ConfigurationフェーズをI&Cフェーズと呼ぶ。Selectionフェーズでは、TXが、Analog Pingを間欠送信し、送電可能範囲内に物体が存在すること(例えば充電台103に受電装置102や導体片等が載置されたこと)を検出する。Pingフェーズでは、TXが、Digital Pingを送信し、そのDigital Pingを受信したRXからの応答を受信することにより、検出された物体がRXであることを認識する。I&Cフェーズでは、RXが識別情報と能力情報をTXへ通知する。Negotiationフェーズでは、RXが要求するGPの値やTXの送電能力等に基づいてGPの値を決定する。Calibrationフェーズでは、RXが受電電力値をTXへ通知し、TXが、効率よく送電するための調整を行う。Power Transferフェーズでは、送電の継続、及びエラーや満充電による送電停止等のための制御を行う。TXとRXは、これらの送電制御のための通信を、WPC規格に基づいて無線電力伝送と同じアンテナ(コイル)を用いて信号を重畳するインバンド通信により行う。なお、TXとRXとの間で、WPC規格に基づくインバンド通信が可能な範囲は、送電可能範囲とほぼ同様であり、アウトバンド通信の通信可能範囲より狭い。図1において、範囲104は、TXとRXの送受電コイルにより無線電力伝送とインバンド通信が可能な範囲を表しており、範囲105は、TXとRXがアウトバンド通信を実行可能な範囲を示している。範囲105は、範囲104よりも広い。なお、以下の説明において、RXが「載置された」とは、RXが範囲104の内側に進入したことを意味し、実際には充電台103の上にRXが載置されない状態をも含むものとする。
(装置構成)
続いて、本実施形態に係る送電装置101(TX)及び受電装置102(RX)の構成について説明する。なお、以下で説明する構成は一例に過ぎず、説明される構成の一部(場合によっては全部が)他の同様の機能を果たす他の構成と置き換えられ又は省略されてもよく、さらなる構成が説明される構成に追加されてもよい。さらに、以下の説明で示される1つのブロックが複数のブロックに分割されてもよいし、複数のブロックが1つのブロックに統合されてもよい。
図2は本実施形態に係るTXの構成例を示す図である。TXは、一例において、制御部201、電源部202、送電部203、検出部204、送電コイル205、第1通信部206、第2通信部207、表示部208、操作部209、メモリ210、及び、タイマ211を有する。
制御部201は、例えばメモリ210に記憶されている制御プログラムを実行することにより、TXの全体を制御する。制御部201は、一例において、TXにおける機器認証と送電に必要な制御とを行う。制御部201は、無線電力伝送以外のアプリケーションを実行するための制御を行ってもよい。制御部201は、例えばCPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等の1つ以上のプロセッサを含んで構成される。なお、制御部201は、特定用途向け集積回路(ASIC)等の特定の処理に専用のハードウェアや、所定の処理を実行するようにコンパイルされたFPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)等のアレイ回路を含んで構成されてもよい。制御部201は、各種処理を実行中に記憶しておくべき情報をメモリ210に記憶させる。また、制御部201は、タイマ211を用いて時間を計測しうる。
電源部202は、TX全体に対して、制御と送電と通信に必要な電力を供給する。電源部202は、例えば、商用電源またはバッテリである。
送電部203は、電源部202から入力される直流又は交流電力を、無線電力伝送に用いる周波数帯の交流周波数電力に変換し、その交流周波数電力を送電コイル205へ入力することによって、RXに受電させるための電磁波を発生させる。なお、送電部203によって生成される交流電力の周波数は数百kHz(例えば、110kHz〜205kHz)程度であり、アウトバンド通信において使用されるBLEの通信周波数(2.4GHz)とは異なる。送電部203は、制御部201の指示に基づいて、RXに送電を行うための電磁波を送電コイル205から出力させるように、交流周波数電力を送電コイル205へ入力する。また、送電部203は、送電コイル205に入力する電圧(送電電圧)または電流(送電電流)を調節することにより、出力させる電磁波の強度を制御する。送電電圧または送電電流を大きくすると電磁波の強度が強くなり、送電電圧または送電電流を小さくすると電磁波の強度が弱くなる。また、送電部203は、制御部201の指示に基づいて、送電コイル205からの送電が開始または停止されるように、交流周波数電力の出力制御を行う。
検出部204は、WPC規格に基づいて、範囲104に物体が存在する載置されているかを検出する。検出部204は、例えば、送電部203が、送電コイル205を介してWPC規格のAnalog Pingを送電した時の送電コイル205の電圧値または電流値を検出する。そして、検出部204は、電圧が所定電圧値を下回る場合又は電流値が所定電流値を超える場合に、範囲104に物体が存在すると判定しうる。なお、この物体がRXであるかその他の異物であるかは、続いて第1通信部206によってインバンド通信で送信されるDigital Pingに対して所定の応答を受信した場合に、その物体がRXであると判定される。
第1通信部206は、RXとの間で、インバンド通信によって、上述のようなWPC規格に基づく制御通信を行う。第1通信部206は、送電コイル205から出力される電磁波を変調して、RXへ情報を伝送する。また、第1通信部206は、送電コイル205から出力されてRXにおいて変調された電磁波を復調してRXが送信した情報を取得する。すなわち、第1通信部206で行う通信は、送電コイル205からの送電に重畳されて行われる。
第2通信部207は、アウトバンド通信によって、RXとの間で機器認証のための通信を行う。なお、第2通信部207は、これに加えて、機器認証のための通信以外の通信を行ってもよい。第2通信部207は、例えばBLEの規格に準拠する通信を行うために必要な変復調回路や通信プロトコル処理機能を有する。
表示部208は、視覚的、聴覚的、触覚的等の任意の手法で、ユーザに対して情報を提示する。表示部208は、例えば、TXの状態や、図1のようなTXとRXとを含む無線電力伝送システムの状態を示す情報を、ユーザに通知する。表示部208は、例えば、液晶ディスプレイやLED、スピーカ、振動発生回路、その他の通知デバイスを含んで構成される。操作部209は、ユーザからのTXに対する操作を受け付ける受付機能を有する。操作部209は、例えば、ボタンやキーボード、マイク等の音声入力デバイス、加速度センサやジャイロセンサ等の動き検出デバイス、又はその他の入力デバイスを含んで構成される。なお、タッチパネルのように、表示部208と操作部209とが一体化されたデバイスが用いられてもよい。メモリ210は、上述のように、各種情報を記憶する。なお、メモリ210は、制御部201と異なる機能部によって得られた情報を記憶してもよい。タイマ211は、例えば起動された時刻からの経過時間を測定するカウントアップタイマや、設定された時間からカウントダウンするカウントダウンタイマ等によって、計時を行う。
図3は、本実施形態に係るRXの構成例を示す図である。RXは、一例において、制御部301、バッテリ302、受電部303、検出部304、受電コイル305、第1通信部306、第2通信部307、表示部308、操作部309、メモリ310、タイマ311、及び、充電部312を有する。
制御部301は、例えばメモリ310に記憶されている制御プログラムを実行することにより、RXの全体を制御する。制御部301は、一例において、RXにおける機器認証と受電に必要な制御を行う。制御部301は、無線電力伝送以外のアプリケーションを実行するための制御を行ってもよい。制御部301は、例えばCPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等の1つ以上のプロセッサを含んで構成される。なお、制御部301は、特定用途向け集積回路(ASIC)等の特定の処理に専用のハードウェアや、所定の処理を実行するようにコンパイルされたFPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)等のアレイ回路を含んで構成されてもよい。制御部301は、各種処理を実行中に記憶しておくべき情報をメモリ310に記憶させる。また、制御部301は、タイマ311を用いて時間を計測しうる。
バッテリ302は、RX全体に対して、制御と受電と通信に必要な電力を供給する。また、バッテリ302は、受電コイル305を介して受電された電力を蓄電する。受電コイル305において、TXの送電コイル205から放射された電磁波により誘導起電力が発生し、受電部303は、受電コイル305において発生した電力を取得する。受電部303は、受電コイル305において電磁誘導により生じた交流電力を取得する。そして、受電部303は、交流電力を直流または所定周波数の交流電力に変換して、バッテリ302を充電するための処理を行う充電部312に電力を出力する。すなわち、受電部303は、RXにおける負荷に対して電力を供給する。上述のGPは、受電部303から出力されることが保証される電力量である。
検出部304は、WPC規格に基づいて、RXがTXから受電可能な範囲104に載置されているか否かの検出を行う。検出部304は、例えば、受電部303が受電コイル305を介してWPC規格のDigital Pingを受電した時の受電コイル305の電圧値または電流値を検出する。検出部304は、例えば、電圧が所定の電圧閾値を下回る場合又は電流値が所定の電流閾値を超える場合に、RXが範囲104に載置されていると判定しうる。
第1通信部306は、TXとの間で、インバンド通信によって、上述のようなWPC規格に基づく制御通信を行う。第1通信部306は、受電コイル305から入力された電磁波を復調してTXから送信された情報を取得し、その電磁波を負荷変調することによってTXへ送信すべき情報を電磁波に重畳することにより、TXとの間で通信を行う。すなわち、第1通信部306で行う通信は、TXの送電コイル205からの送電に重畳されて行われる。
第2通信部307は、アウトバンド通信によって、TXとの間で機器認証のための通信を行う。なお、第2通信部307は、これに加えて、機器認証のための通信以外の通信を行ってもよい。第2通信部307は、例えばBLEの規格に準拠する通信を行うために必要な変復調回路や通信プロトコル処理機能を有する。
表示部308は、視覚的、聴覚的、触覚的等の任意の手法で、ユーザに対して情報を提示する。表示部308は、例えば、RXの状態や、図1のようなTXおよびRXを含む無線電力伝送システムの状態を、ユーザに通知する。表示部308は、例えば、液晶ディスプレイやLED、スピーカ、振動発生回路、その他の通知デバイスを含んで構成される。操作部309は、ユーザからのRXに対する操作を受け付ける受付機能を有する。操作部309は、例えば、ボタンやキーボード、マイク等の音声入力デバイス、加速度センサやジャイロセンサ等の動き検出デバイス、又はその他の入力デバイスを含んで構成される。なお、タッチパネルのように、表示部308と操作部309とが一体化されたデバイスが用いられてもよい。メモリ310は、上述のように、各種情報を記憶する。なお、メモリ310は、制御部301と異なる機能部によって得られた情報を記憶してもよい。タイマ311は、例えば起動された時刻からの経過時間を測定するカウントアップタイマや、設定された時間からカウントダウンするカウントダウンタイマ等によって、計時を行う。
(処理の流れ)
続いて、TX及びRXが実行する処理の流れの例について説明する。本実施形態では、TXとRXは、アウトバンド通信を用いて、アウトバンド通信が実行可能な範囲内に存在する相手装置との間で、事前に機器認証を行う。ここで、アウトバンド通信が実行可能な範囲は、上述のようにインバンド通信が実行可能な範囲より広い。このため、TX及びRXは、そのRXがTX上(充電台103上)に載置されていない状態であっても、機器認証を実行し、機器認証の状態(成功・失敗・非対応/未実行)を記憶しうる。これによって事前に機器認証を終了した場合、TXは、送電可能範囲内にRXが載置された後に機器認証を実行する必要がなくなるため、迅速に送電を開始することができる。また、RXは、アウトバンド通信が実行可能な範囲に、認証に成功したTXが存在することを認識することができ、この認識結果をユーザに通知することができる。これによって、ユーザは、急速充電に対応可能なTXを探す際に、不必要にTX上にRXを載置する必要がなくなる。以下では、まず、TX及びRXが実行する機器認証の処理の流れについて説明した後に、非接触充電が行われる際の処理の流れについて説明する。なお、TXにおける機器認証処理及び送電制御処理は、並行して行われうる。同様に、RXにおける機器認証処理及び受電制御処理も、並行して行われうる。すなわち、TXは、いずれかのRXに対して送電しながら、周囲の他のRXとの間の認証処理を実行することができ、RXは、いずれかのTXから受電しながら、周囲のTXとの間の認証処理を実行することができる。
[送電装置における機器認証処理]
図4は、TXが実行する機器認証処理の流れの例を示すフローチャートである。本処理は、例えばTXの制御部201がメモリ210から読み出したプログラムを実行することによって、実現されうる。なお、以下の手順の少なくとも一部がハードウェアによって実現されてもよい。この場合のハードウェアは、例えば、所定のコンパイラを用いて、各処理ステップを実現するためのプログラムからFPGA等のゲートアレイ回路を用いた専用回路を自動的に生成することによって実現されうる。また、本処理は、TXの電源がオンとされたことに応じて、TXのユーザが非接触充電アプリケーションの開始指示を入力したことに応じて、又は、TXが商用電源に接続され電力供給を受けていることに応じて、実行されうる。また、他の契機によって本処理が開始されてもよい。
TXは、まず、BLEにより(第2通信部207を用いて)、RXの識別情報を含むアドバタイズを待ち受ける(S401)。例えば、TXは、BLEのスキャン動作を行い、RXの識別情報がそのパケット内に含まれていることを示す情報とRXの識別情報とを含むアドバタイジングパケットを待ち受ける。例えば、BLEのアドバタイジングパケットのAD Typeを所定値にすることで、このパケットがRXの識別情報を含んでいることを示し、AD Typeがその所定値である場合、AD DataにRXの識別情報が含まれることを事前に定義しておく。そして、この定義がTXとRXとの間で共有されることにより、上述の情報を含むアドバタイジングパケットを待ち受けることができる。ここで、RXの識別情報とは、RXの各個体を識別するための情報である。このRXの識別情報は、例えばWPC規格で定義されるManufacturer CodeとBasic Device IDである。また、RXの識別情報は、Wireless Power IDや、RXの第2通信部307に固有のBluetooth Address(以下では「BD_ADDR」と呼ぶ。)であってもよい。なお、BD_ADDRがRXの識別情報として用いられる場合、識別情報は、AD Dataではなく、アドバタイジングパケットのヘッダ部に含まれる。
続いて、TXは、アドバタイジングパケットの送信元であるRXとの間でBLE接続を確立し、BLEによる通信を用いて機器認証を行う(S402)。TXは、RXからのアドバタイジングパケットのヘッダ部に含まれるBD_ADDRに対して、BLEの接続要求であるCONNECT_REQを送信することにより、RXとのBLE接続を確立する。
ここで、TXとRXとの間で行われる機器認証のための通信の内容を、図9(A)を用いて説明する。なお、本実施形態の機器認証は、電子証明書を用いたチャレンジ・レスポンス型の機器認証であるものとする。TXは、RXに対してチャレンジテキストを送信するイニシエータとして動作し、RXはTXから受信したチャレンジテキストを暗号化してTXに送信するレスポンダとして動作する。まず、TXは、GET_DIGESTSメッセージをRXに送信する(F901)。GET_DIGESTSは、その受信者(RX)が有する電子証明書に関する情報を要求するメッセージである。RXは、GET_DIGESTSに応答して、DIGESTSをTXへ送信する(F902)。DIGESTSとは、その送信者(RX)が所有する電子証明書に関する情報である。
続いて、TXは、電子証明書に関する詳細な情報を要求するGET_CETTIFICATEメッセージを、RXへ送信する(F903)。RXは、TXからのGET_CERTIFICATEに応答して、CERTIFICATEをTXへ送信する(F904)。そして、TXは、チャレンジテキストを含むCHALLENGEメッセージをRXへ送信し(F905)、RXは、TXから受信したチャレンジテキストを暗号化したRESPONSEを、TXへ送信する(F906)。TXは、RXから受信したRESPONSEの正当性が確認された場合、RESULT(Success)をRXへ送信し(F907)、機器認証を終了する。RESULT(Success)は、RESPONSEの正当性が確認でき、機器認証が成功したことを意味する。なお、機器認証が失敗した場合には、RESULT(Success)に代えて、RESULT(Fail)が送信され、機器認証処理が終了する。なお、イニシエータ(TX)は、相手装置(RX)が機器認証の通信に対応していないことを示すメッセージを受信した場合には、相手装置が機器認証に非対応であると判定する。また、イニシエータ(TX)は、通信の途中で応答を受信しなかった場合は、その応答を得るためのメッセージを再送すること等によってリトライしてもよいし、相手装置が機器認証に非対応であると判定してもよい。
なお、上述の各メッセージは、BLE接続におけるGATT通信において、予め定義されたGATTサービスのキャラクタリスティックのRead、Write、Notify、Indicateのいずれかにより送受信される。TXは、機器認証の通信が完了すると、BLEのLL_TERMINATE_INDを送信することによりBLE接続を切断する。なお、RXからBLE接続を切断するようにしてもよい。なお、他のアプリケーションによってBLE接続が使用される場合は、機器認証の通信の終了後もBLE接続を切断しないようにしてもよい。また、TXは、機器認証のための通信に先立って、BLEのアドバタイジングパケットまたはGATT通信において、RXが機器認証に対応するか否かの情報を取得しうる。そして、TXは、RXが機器認証に対応していない場合は、機器認証非対応と判定し、図9(A)の通信を実行しないようにしてもよい。この場合、TXは、BLEの接続要求を送信しなくてもよい。機器認証に対応するか否かの情報は、例えばメーカー名を表す情報等の他の情報と兼用されてもよい。例えば、BLEのアドバタイジングパケットまたはGATT通信において、所定のメーカー名等の情報が取得された場合に、機器認証に対応すると判断されるようにしてもよい。
なお、上述の説明では、TXがRXを機器認証する場合の説明を行ったが、RXがTXを機器認証するようにしてもよいし、TXによるRXの機器認証に加えてRXによるTXの機器認証を実行する相互認証が行われるようにしてもよい。TXとRXが互いに双方を認証する場合、機器認証の信頼性をより高めることができる。図9(A)のTXとRXとの役割を逆にすることで(RXをイニシエータとして動作させると共にTXをレスポンダとして動作させることで)、RXがTXを機器認証することができる。
図4に戻り、TXは、S402の機器認証処理の結果として得られた機器認証の状態を、その機器認証処理の相手装置であるRXの識別情報と関連付けてメモリ210に記憶する(S403)。TXは、機器認証処理を終了することを指示するユーザ操作があったか否かを判定し(S404)、そのようなユーザ操作があった場合(S404でYES)には図4の処理を終了する。一方、TXは、そのような機器認証処理を終了するためのユーザ操作がない場合(S404でNO)は、S401〜S403の処理を繰り返す。TXは、S401において、前回のS403で記憶したメモリを参照し、既に機器認証の通信を行ったRXからのアドバタイジングパケットは無視するようにしてもよい。これにより、TXは、同一のRXとの間で機器認証を繰り返さないことができ、不要な通信の発生を抑制すると共に、範囲105に存在する機器認証を未実行の他のRXとの間で機器認証の通信を行うことができる。
図10に、S403において記憶される情報(対応情報1000)の例を示す。対応情報1000は、図4の処理によってTXが機器認証処理の通信を実行したRXの識別情報と、その認証の状態を示す情報とが対応付けられた情報である。S403では、TXは、対応情報1000の情報要素として、RXの識別情報と機器認証の状態を示す情報とを登録する。なお、図10の対応情報1000は、TXと、識別情報がAAAAのRX及び識別情報がCCCCのRXとの間で機器認証に成功したことを示している。また、対応情報1000は、識別情報がBBBBのRXとの間では機器認証に失敗し、識別情報がDDDDのRXは機器認証に対応したことを示している。対応情報1000に登録されていないRXは、TXとの間での機器認証が実行されていないRXや、後述のように、機器認証を実行した後に所定時間が経過したことや登録されているRXの個数が所定数を超えたことに応じて情報が抹消されたRXである。TXは、対応情報1000に登録されていないRXについては、機器認証未実行の装置であると判定しうる。
なお、対応情報1000は、TXの電源OFF時や、終了操作時、充電完了後、所定時間毎などのタイミングで、その一部又は全部が消去されてもよい。また、TXは、各RXの識別情報と認証の状態に加えて、機器認証の通信を行った時刻の情報又は有効期限の情報を関連付けて記憶し、現在の時刻とそれらの情報に基づいて、登録後に一定時間経過した情報を消去するようにしてもよい。また、TXは、RXからのアドバタイジングパケットやGATT通信に再認証の要求を示す情報が含まれていた場合に、そのRXに関する情報を消去してもよい。これにより、TXは、過去に機器認証の通信を行ったRXについて、機器認証の状態を最新の状態に更新することができる。また、TXは、対応情報1000のサイズが所定の大きさ以上となった場合に、登録されたRXの情報の一部または全部を消去してもよい。このとき、TXは、上述の時刻情報に基づいて古いものを消去しうる。これにより、対応情報1000のサイズが増大し、メモリ210がオーバーフローすることを抑止することができる。また、認証状態を示す情報として、成功、失敗、非対応に代えてまたはこれらに加えて、これらの状態に対応するGPの上限値が登録されてもよい。さらに、TXは、各RXのBD_ADDRをも登録し、後にそのRXとBLE接続を確立する場合に、BLE接続要求の送信先として利用できるようにしてもよい。これにより、TXは、RXとの間のBLE接続を確立することが必要となった場合に、短時間で接続を確立することができる。
[受電装置における機器認証処理]
続いて、図5を用いて、RXが実行する機器認証処理の流れの例について説明する。本処理は、例えばRXの制御部301がメモリ310から読み出したプログラムを実行することによって、実現されうる。なお、以下の手順の少なくとも一部がハードウェアによって実現されてもよい。この場合のハードウェアは、例えば、所定のコンパイラを用いて、各処理ステップを実現するためのプログラムからFPGA等のゲートアレイ回路を用いた専用回路を自動的に生成することによって実現されうる。本処理は、RXの電源がオンとされたことに応じて、又は、RXのユーザが非接触充電アプリケーションの開始指示を入力したことに応じて、実行されうる。また、他の契機によって本処理が開始されてもよい。
RXは、まず、BLEで自装置の識別情報を含むアドバタイズを行い、BLE接続が確立されるのを待ち受ける(S501)。RXは、例えば、自装置の識別情報がそのパケット内に含まれていることを示す情報と自装置の識別情報とを含むアドバタイジングパケットを繰り返し間欠送信する。そして、RXは、そのアドバタイジングパケットを受信した他装置(TX)からの、BLE接続の確立要求CONNECT_REQを受信し、それによって、TXとのBLE接続が確立される。
RXは、BLE接続が確立された後、そのBLE接続において図9(A)で説明した機器認証の通信を行う(S502)。RXは、S502の機器認証に成功し(S503でYES)、かつ、検出部304によって自装置がTXに載置されたと判定されていない場合(S504でNO)、表示部308によって近傍に認証に成功したTXが存在することをユーザに通知する(S506)。これにより、ユーザは、自身が保有するRXとの間で機器認証に成功しており、そのRXに対して大きな電力を用いて急速充電可能な送電装置が周辺に存在することを認識することができる。その後、RXは、処理をS505へ進める。また、RXは、S502の機器認証に失敗した場合(S503でNO)、又は、機器認証に成功し(S503でYES)、かつ、自装置がTXに載置されている場合(S504でYES)は、何もせずに、処理をS505へ進める。S505では、RXは、本処理を終了することを指示するユーザ操作があったか否かを判定し、そのようなユーザ操作があった場合(S505でYES)には図5の処理を終了する。一方、RXは、処理を終了することを示すユーザ操作がなかった場合(S505でNO)は、処理をS501に戻す。これにより、RXは、他のTXとの機器認証の通信を行うことができる。なお、RXは、同一のTXとの機器認証の通信を再度行ってもよい。ただし、RXは、同一のTXとの機器認証を行う場合であっても、前回機器認証の通信を行ってから所定期間の間は、再度の機器認証を行わないようにしてもよい。
ここで、S506において表示部308によって表示される画面の例について、図11(A)〜図11(G)を用いて説明する。なお、図11(A)〜図11(G)では、RXがスマートフォン等のディスプレイを有し、表示部308がディスプレイに情報表示する場合の例について説明するが、これに限られない。すなわち、図11(A)〜図11(G)の少なくともいずれかに示されるようなテキスト情報が音声出力されることによって、情報が提示されてもよい。RXは、例えば、S506が実行される際に、図11(A)のような表示を全画面またはポップアップウィンドウによって表示させうる。また、RXは、図11(B)のように、電子メールの受信等が通知される場合と同様に、オペレーティングシステムで定められた通知領域にアイコン1111や、図11(A)で示されるものと同様の文字列を表示してもよい。なお、オペレーティングシステムとは、制御部301が図5や後述の図7の処理及びその他の処理を実行する際の基盤となるプログラムである。
さらに、RXは、図11(C)に示すように、近傍(例えば、BLEの通信可能範囲内)に存在するTXに関する詳細情報を表示してもよい。ここで、図11(C)に示される情報のうち、情報1121は、TXの名称を示す。TXの名称は、S502で確立されたBLE接続におけるGATT通信において、予め定義されたGATTサービスのキャラクタリスティックのRead、Write、Notify、IndicateのいずれかによりTXから取得しうる。このGATT通信は、機器認証の通信の前後で行われる。情報1122は、RX(自装置)から、TXまでの距離を示す。例えば、距離が近いほどバーの本数を多くするなどによって、距離が表示される。RXの制御部301は、第2通信部307に、BLE規格で定義されているHCI_Read_RSSIコマンドを送信させる。そして、制御部301は、TXからのBLE通信用の電波の受信強度(RSSI)を、第2通信部307を介して取得する。RSSIの値は、自由空間伝搬に近い環境においてはTXまでの距離の2乗に概ね反比例するため、制御部301は、RSSIの値に基づいて距離の遠近を特定し、その情報を表示部308に表示させることができる。なお、例えば、RXは、TXの位置を示す情報をTXから取得してもよい。そして、RXは、自装置の位置とTXの位置とに基づいて、RXとTXとの間の距離を推定しうる。また、情報1122は、TXまでの距離ではなく、TXから送出された電波の受信強度の情報を表示してもよい。情報1123は、GPの上限を表す。上述のように、本実施形態では、機器認証に成功した場合はGPが15ワットに設定されるため、ここでは「15W」という情報が表示される。なお、この数値はWPC規格で定義されているため、RXは、機器認証の状態ごとの数値を予めメモリ310に保持させておくことができる。なお、図11(C)のようにワット表示をしなければならないわけではない。例えば、GPの上限が15ワットの場合は「急速充電可能」、5ワットの場合は「急速充電不可能」等の、充電の速度を表す文字列が、ワット表示に代えて又はこれに加えて表示されてもよい。情報1124は、予想充電時間である。RXは、例えば、GPの値と、バッテリ302の残量と、充電部312の効率から、予想充電時間を計算して表示しうる。また、RXは、予め複数のGPの値とバッテリ302の残量の組み合わせで測定して得られた充電所要時間の情報をメモリ310に保持しておき、その情報を参照することによって、予想充電時間を推定し、その結果を表示してもよい。図11(C)のような表示を行うことにより、ユーザが得られるTXの情報が増えるため、利便性を向上させることができる。なお、RXは、TXとの間の距離が所定値を超えると推定される場合は、そのTXについての情報を表示しないようにしてもよい。さらに、RXは、TXの位置が特定できている場合は、そのTXが存在する位置の情報(例えばTXの位置を特定可能なマップやTXが存在する方向を示す情報)を表示部308に表示させてもよい。また、RXは、上述のようにTXの名称をBLEで取得するのと同様にして、TXから例えば広告の文字列情報を取得し、この取得した情報に基づいて、図11(D)の情報1131のような情報を表示してもよい。これにより、非接触充電環境を提供して集客力を高めるビジネスモデルを実現することができる。なお、RXは、例えばTXから「AA店」の情報と、使用する定型文(例えば「充電できます、是非ご来店ください」)を指定するための情報とを取得し、これらの情報に基づいて、提示する情報を生成してもよい。
また、RXは、S501〜S505の処理を繰り返して、複数のTXとの機器認証を行った場合、図11(E)のように、複数のTXに関する情報を一覧表示してもよい。図11(E)では、各行が1つのTXの情報を示している。各TXに関する情報は、図11(C)に関して説明したのと同様の方法で取得される。図11(E)において、情報1141は、1つ目のTXの名称が「充電台XX」であり、このTXがバー5個分の距離の位置に存在していることを表している。また、図11(E)では、認証の状態に応じて定まるGPの上限に応じて、急速充電が可能であるか否かが示されている。例えば、充電台XXは、GPの上限が認証成功に対応する15ワットであり、急速充電が可能であることが表示されている。RXは、さらに、TXから別のRXへ送電中であるか否かを示す情報、又はTXの送電能力を示す情報若しくは送電余力の情報を(例えば追加的に)取得し、その情報に基づいて、情報1142のように「使用中」と表示してもよい。例えば、RXは、TXが別のRXへ送電中である場合に「使用中」と表示しうる。また、RXは、TXが別のRXへ送電中であって、かつ、TXが複数のRXへ並行して送電する送電能力を有しない場合又はTXの送電余力が不十分である場合に「使用中」と表示しうる。一方、RXは、TXがRXに対して十分な電力で送電が可能な状況にある場合は、情報1141と同様にTXとRXとの間の距離を表示しうる。なお、図11(E)のように、複数のTXに関する情報を一覧表示する場合は、S503で認証に失敗してS503でNOとなった場合も、そのTXの情報を表示してもよい。情報1143は、「充電台zz」という名称のTXについて、認証に失敗してGPの上限が5Wであり、このTXに載置した場合には低速充電となることを示している。以上のように、複数のTXの情報を通知することで、充電台を探しているユーザにより多くの選択肢を与えることができ、利便性を向上させることができる。なお、機器認証に非対応のTXが存在する場合には、認証に失敗したTXと同様の情報が提示されてもよいし、このような機器認証に非対応のTXについての情報は提示されないようにしてもよい。また、機器認証に非対応のTXについては図11(E)のような一覧において情報が提示され、機器認証に失敗したTXについては情報が提示されないようにしてもよい。
また、認証に失敗したTXは、所定の試験に合格していない機器である可能性がある。このため、RXは、S503で認証に失敗した場合に、図11(F)のように所定の文字列を表示し、ユーザがそのようなTXを使用しないように注意喚起することができる。また、S501〜S505の処理を、所定回数又は所定時間繰り返しても認証に成功しなかった場合、図11(G)のような表示によって、ユーザにその旨を通知してもよい。これにより、周辺に急速充電可能な充電台がない状況でユーザが充電台を探し続けることを防ぐことができる。なお、図11(A)〜図11(G)は、それぞれ別個の画面表示例として説明しているが、これらが複合的に用いられてもよい。例えば、図11(C)のようなTXに関する情報と、図11(D)のようなTXから取得された文字列の情報が同時に提示されてもよい。また、図11(B)のような通知領域上に示すアイコンと、図11(C)の情報とが同時に提示されてもよい。また、この場合に、例えば、図11(C)の情報は提示されてから一定時間経過後にクリアされ、図11(B)のアイコンのみが表示される状態へと遷移してもよい。このように、図11(A)〜図11(G)の画面例は、適宜組み合わせて用いられうる。
RXは、図5の機器認証処理を、(例えば自装置の電源がオンとなっている間は)常に実行してもよいし、操作部309を介して受け付けた所定のユーザ操作をトリガとして開始してもよい。その際に、RXは、図12(A)のように、自装置のバッテリ302の残量などの所定の条件に基づく情報を表示部308に表示させ、選択肢1211によって、ユーザに図5の処理を実行するか否かを選択させてもよい。また、RXは、図12(B)に示すように、バッテリ302の残量などの所定の条件に基づいて、自動的に図5の処理を開始するようにしてもよく、また自動的に開始する機能を有効かするか否かをユーザに選択させるための選択肢1221を表示してもよい。なお、図12(B)における条件は、ユーザ操作によって設定されてもよい。また、ここでの条件は、RXのバッテリ302の残量に関する条件であるが、例えば、「〇〇分ごと」等の時間の条件であってもよいし、地理的に所定距離以上移動したこと等の位置に関する条件であってもよく、さらなる他の条件が用いられてもよい。また、RXは、図12(C)に示すように、電子メールの受信等を通知するのと同様の通知領域に、アイコン1231を表示することによって、図5の機器認証処理を実行中か否かを表すようにしてもよい。なお、RXは、図12(C)に示すように、このアイコン1231を、図11(B)のアイコン1111と共に表示してもよい。また、RXは、例えばユーザ操作をトリガとして機器認証処理を開始した場合に、機器認証に成功するTXが発見されるまで、図12(D)のように表示をしてもよい。なお、図12(A)〜図12(D)の情報が視覚的に示される例について説明したが、提示されるべき情報がユーザに伝達される限りにおいて、画面表示に代えて又はこれに加えて、音声出力や振動出力によって情報提示が行われてもよい。
以上のような機器認証処理により、TXは、図10に示すような近傍に存在するRXとの機器認証の状態の情報をメモリ210に蓄積することができる。また、RXは、自装置と機器認証に成功したTXが近傍に存在することを、表示部308を介してユーザに通知することができる。なお、TXは、あるRXへ送電中の場合などに送電余力が所定値未満(例えば15ワット未満)の場合、他のRXからのアドバタイズパケットを受信したとしても、BLE接続を確立せず、又は、機器認証を行わないようにしてもよい。すなわち、TXは、送電余力が所定値以上である場合にのみ、他のRXからのアドバタイズパケットを受信したことに応じて、BLE接続を確立し、機器認証を行うようにしうる。これにより、急速充電を行う余力のないTXの情報がRXの表示部308に表示されることを抑制することができる。
[送電装置における送電制御処理]
続いて、送受電制御処理の流れについて説明する。図6に、TXが実行する送電制御処理の流れの例を示す。本処理は、例えばTXの制御部201がメモリ210から読み出したプログラムを実行することによって、実現されうる。なお、以下の手順の少なくとも一部がハードウェアによって実現されてもよい。この場合のハードウェアは、例えば、所定のコンパイラを用いて、各処理ステップを実現するためのプログラムからFPGA等のゲートアレイ回路を用いた専用回路を自動的に生成することによって実現されうる。
本処理において、TXは、まず、WPC規格のSelectionフェーズとPingフェーズとして規定されている処理を実行し、RXが載置されるのを待ち受ける(S601)。TXは、WPC規格のAnalog Pingを繰り返し間欠送信し、送電可能範囲内に存在する物体を検出する。そして、TXは、送電可能範囲内に物体が存在することを検出した場合、Digital Pingを送信し、そのDigital Pingに対する所定の応答があった場合に、検出された物体がRXであり、RXが充電台103に載置されたと判定する。
TXは、RXの載置を検出すると、インバンド通信で、WPC規格で規定されたI&Cフェーズの通信により、そのRXから識別情報を取得する(S602)。図9(B)に、I&Cフェーズの通信の流れを示す。I&Cフェーズでは、RXは、Identification Packet(ID Packet)をTXへ送信する(F911)。ID Packetには、RXの個体ごとの識別情報であるManufacturer CodeとBasic Device IDのほかに、対応しているWPC規格のバージョンを特定可能な情報要素が格納される。RXは、さらに、Configuration PacketをTXへ送信する(F912)。Configuration Packetには、RXが負荷に供給できる最大電力を特定する値であるMaximum Power Valueや、WPC規格のNegotiation機能を有するか否かを示す情報が含められる。TXは、これらのパケットを受信すると、ACKを送信し(F913)、I&Cフェーズが終了する。なお、TXは、WPC規格のI&Cフェーズの通信以外の方法でRXの識別情報を取得してもよく、また、RXの個体ごとの識別情報は、Wireless Power IDやBD_ADDR等の、RXの個体を識別可能な任意の他の識別情報であってもよい。
TXは、S602において、さらに、RXが機器認証のための通信に対応しているかの情報や、その他の情報をRXから取得してもよい。また、TXは、上述のID Packetによって特定されるWPC規格のバージョン番号から、RXがどの通信に対応しているかを判定してもよい。
TXは、S602で取得したRXの識別情報が、対応情報1000の情報要素としてメモリ210に記憶されているかを調べる(S603)。なお、S603では、S602で取得した識別情報そのものではなくその識別情報に対応する識別情報がメモリ210に記憶されているか否かが判定されてもよい。例えば、S603で取得された識別情報のハッシュ値がメモリ210に記憶されているかが判定されてもよい。そして、RXの識別情報がメモリ210に記憶されている場合(S603でYES)、TXは、その識別情報と関連付けられた機器認証の状態の情報をメモリ210から読み出し(S604)、処理をS605へ進める。RXの識別情報がメモリ210に記憶されていない場合(S603でNO)、TXは、機器認証の状態が未実行であると判定して処理をS605へ進める。なお、RXの識別情報がメモリ210に記憶されていない場合、TXは、インバンド通信で図9(A)の機器認証の通信を行い、その機器認証の結果を保持した状態でS605へと処理を進めてもよい。また、TXは、この機器認証の結果を用いて対応情報1000を更新してもよい。これにより、TXは、BLE等のアウトバンド通信の機能を有しないRXとの間で機器認証を行うことができる。また、TXは、RXの識別情報がメモリ210に記憶されていない場合、並行して実行されている図4の機器認証処理において機器認証が実行されるのを所定時間待ち、機器認証の通信が行われた場合にその結果を保持した状態でS605へと処理を進めてもよい。なお、この場合、機器認証が実行されないまま所定時間が経過した場合は、TXは、上述のようにインバンド通信で機器認証の通信を行ってもよいし、RXが機器認証の通信に未対応であると判定してもよい。なお、TXは、S602でBD_ADDRを取得した場合は、そのBD_ADDRに対してBLE接続要求を送信することによって、アドバタイズを待たずにBLE接続を確立し、機器認証を行うようにしてもよい。これにより、BLEによる機器認証に対応しているがS603の時点で機器認証を未実行であるRXとの間でBLE接続を確立して機器認証を行うことができる。また、TXは、S602で機器認証のための通信に対応しているかの情報を取得し、機器認証のための通信に対応していないRXに対しては、上述のようなインバンド通信またはアウトバンド通信による機器認証の通信の試行を省略してもよい。
その後、TXは、認証の状態、RXの要求、自装置の送電能力に基づいて、そのRXとの交渉によってGPを決定する(S605)。S605では、図9(C)に示すような、WPC規格のNegotiationフェーズの通信が行われる。まず、RXは、TXに対してSpecific Requestを送信することで、要求するGPの値を通知する(F921)。TXは、自装置の送電能力と、Specific Requestの送信元のRXの認証の状態に基づいて、要求を受け入れる否かを判定し、受け入れる場合はACKを、受け入れない場合はNACKを、RXへ送信する(F922)。ここで、TXは、RXから要求されたGPの大きさが、自装置の送電能力によって送電可能な大きさであると共に認証の状態に基づくGPの上限以下である場合に、RXの要求を受け入れる。すなわち、TXは、GPの値を、RXによって要求された値とする。一方、TXは、RXから要求されたGPの大きさが、自装置の送電能力では達成できない大きさである場合又は認証の状態に基づくGPの上限を超えている場合、RXの要求を受け入れない。この場合、TXは、例えば、WPC規格で予め規定された小さな値を、GPの値として決定しうる。なお、TXは、他の小さな値をこのときのGPの値として決定してもよい。これらの小さな値は、一例において、事前にTXのメモリ210内に記憶される。なお、TXは、自装置が複数のRXに同時送電が可能であって、すでに別のRXに送電中である場合に、自装置の送電能力に代えて、自装置の現在の送電余力に基づいてGPの値を決定してもよい。なお、S605では、WPC規格のNegotiationフェーズの通信に限らず、TXとRXとの間の機器認証の状態に基づいてGPを決定する他の手順が実行されてもよい。また、TXは、RXがNegotiationフェーズに対応していないことを示す情報を(例えばS602において)取得した場合に、Negotiationフェーズの通信は行わず、GPの値を(例えばWPC規格で予め規定された)小さな値としてもよい。
TXは、GPを決定した後に、そのGPに基づいてキャリブレーション(S606)と満充電までの送電(S607)を行う。キャリブレーションとは、TXがRXへ送電した電力について、TXが、TXの内部で測定した値とRXの内部で測定した受電電力の値との相関について調整を行う処理である。TXは、WPC規格のCalibrationフェーズの処理によりこの処理を行う。また、送電は、WPC規格のPower Transferフェーズの処理により行われる。S606及びS607のキャリブレーションと送電は、従来技術と同様であるためここでの詳細な説明については省略する。なお、S606及びS607のキャリブレーションと送電は、WPC規格以外の方法で行われてもよい。
その後、TXは、ユーザによる終了操作があった場合(S608でYES)に図6の処理を終了し、そのような操作がない間(S608でNO)は、例えば他のRXへの送電のために処理をS601へ戻す。
[受電装置における受電制御処理]
続いて、RXが実行する受電制御処理の処理の流れの例について、図7を用いて説明する。本処理は、例えばRXの制御部301がメモリ310から読み出したプログラムを実行することによって、実現されうる。なお、以下の手順の少なくとも一部がハードウェアによって実現されてもよい。この場合のハードウェアは、例えば、所定のコンパイラを用いて、各処理ステップを実現するためのプログラムからFPGA等のゲートアレイ回路を用いた専用回路を自動的に生成することによって実現されうる。
RXは、受電制御処理の開始後、WPC規格のSelectionフェーズとPingフェーズとして規定される処理を実行し、自装置がTXに載置されるのを待つ(S701)。RXは、例えば、TXからのDigital Pingを検出することによって、TXに載置されたことを検出する。RXは、自装置がTXに載置されたことを検出すると、図9(B)を用いて説明したID PacketとConfiguration Packetにより、自装置の識別情報を含む情報をインバンド通信でTXへ送信する(S702)。なお、RXの識別情報は、WPC規格のI&Cフェーズの通信以外の方法で送信されてもよく、また、RXの各個体を識別可能な情報であれば、BD_ADDR等の他の識別情報が用いられてもよい。また、RXは、S702において、識別情報以外の情報をTXへ送信してもよい。
RXは、続いて、要求するGPの値をTXへ送信し、TXからの応答を待ってGPを決定する(S703)。S703では、図9(C)で説明したような、WPC規格のNegotiationフェーズの通信が行われる。RXは、TXからの応答がACKであった場合は、GPの値を、要求したGPと同じ値とし、TXからの応答がNACKであった場合は、GPの値を、WPC規格で予め規定された小さな値とする。なお、TXからの応答がNACKであった場合は、他の小さな値がGPの値として用いられてもよい。なお、S703では、WPC規格のNegotiationフェーズの通信と異なる、TXとRXの間の機器認証の状態に基づく他の手法でGPが決定されてもよい。また、RXは、S702においてNegotiationフェーズに対応していないという情報を送信していた場合には、Negotiationフェーズの通信を行わず、GPの値をWPC規格で予め定義された小さな値としてもよい。上述の小さな値は、いずれも、例えば事前にメモリ310に記憶されうる。
RXは、GPの決定後、そのGPに基づいてキャリブレーション(S704)と満充電までの受電(S705)とを行う。キャリブレーションと受電は、WPC規格のCalibrationフェーズの処理と、Power Transferフェーズの処理により行うが、WPC規格以外の手順によってこれらと同様の処理が実行されてもよい。RXは、ユーザによる本処理の終了操作があったか否かを判定し(S706)、そのような終了操作があった場合(S706でYES)は図7の処理を終了し、そのような終了操作がなかった場合(S706でNO)は、処理をS701へ戻す。
[システムの動作]
図4〜図7を用いて説明したTXとRXの間の機器認証処理と送受電制御処理の動作シーケンスについて、図8を用いて説明する。図8では、上から下の方向に、時間が流れるものとする。また、初期状態において、RXを携帯するユーザが、TXとBLE通信可能な範囲105の外にいるものとする。また、RXは「CCCC」という識別情報を有し、GPとして15ワットを要求するRXであるものとする。さらに、TXは、GPを15ワットとして送電する能力を有し、GP認証が成功したRXに対してGPの上限を15ワットとし、それ以外のRXに対してはGPの上限を5ワットとして、送電を行うものとする。
まず、TXは、RXからのアドバタイズを待ちながら、Analog Pingによって物体が載置されるのを待つ(S401、S601、F801)。一方、RXは、アドバタイズをしながらBLE接続されるのを待ち受け、並行して、TXに載置されるのを待ち受ける(S501、S701、F802)。なお、図8において、「ADV_IND」は、アドバタイズパケットであるAdvertising Indicationを意味する。その後、RXを携帯したユーザが範囲105の中に移動したものとする(F803)。なお、この時点では、RXは範囲104に載置されていないものとする。範囲105では、BLEの通信を行うことができるため、TXは、RXのアドバタイジングパケットを受信し(F804)、接続要求を送信して(F805)、BLE接続を確立する。その後に、TXとRXとの間で機器認証が行われる(S402、S502、F806)。なお、アドバタイジングパケット(F804)により、RXからTXへRXの識別情報「CCCC」が通知される。機器認証の通信後、BLE接続が切断される(F807)。
ここで、本例では、F806で認証が成功したものとする。このため、TXは、RXの識別情報である「CCCC」と共に「認証成功」という結果をメモリ210に記憶する(S403、F808)。メモリ210には、図10の対応情報1000のように、識別情報CCCCと認証成功という情報とが関連付けられて記憶される。一方、RXは、認証に成功し(S503でYES)、一方で充電台103に載置されていない(F504でNO)ため、近傍に認証に成功した送電装置が存在することをユーザに通知する(S506、F809)。
ここで、TXは、図6の送電制御処理を並行して行っているため、Analog Pingの送信を継続しており、RXが充電台103に載置されるのを待ち続けている(S601、F810)。その後、TXが送電可能な範囲104に、識別情報がCCCCであるRXをユーザが載置すると(F811)、TXは、Analog Pingによって物体の載置を検出し(S601、F812、F813)、Digital Pingを送信する(F814)。RXは、このDigital Pingにより、自装置がTXから受電可能な範囲104に載置されたことを検出する(S701、F815)。続いて、TXとRXとの間でのインバンド通信により、RXから、RXの識別情報「CCCC」がTXへ通知される(S602、S702、F816)。ここで、F808において、TXのメモリ210には図10の対応情報1000のように、識別情報が「CCCC」のRXとの認証状態の情報として「認証成功」という結果が記憶されている。このため、TXは、メモリ210を参照することにより、この識別情報が「CCCC」のRXとは認証が成功していることを認識する(S604、F817)。このため、TXは、このRXに対するGPの上限を15ワットとする。そして、TXは、決定した上限値と、RXからの15ワットのGPの要求と、自装置が15ワットのGPを達成可能な送電能力を有することに基づいて、GPを15ワットと決定する(S605、S703、F818)。そして、TX及びRXは、決定されたGPで電力伝送を行うためのキャリブレーション(S606、S704、F819)と、非接触充電のための電力伝送(S607、S705、F820)とを実行する。
本処理例では、F806のBLE通信において、識別情報「CCCC」がRXからTXへ通知され、F816のインバンド通信で同一の識別情報「CCCC」がRXからTXへ通知されていることが、F817で確認される。すなわち、BLE通信で機器認証を行ったTXとRXの組と、インバンド通信及び送電を行うTXとRXの組は、同一の組であることがTXとRXの間で確認される。このため、TXはBLEでの機器認証の結果に基づいてRXに適した電力で送電を行うことができる。
また、機器認証処理と送受電制御処理とが並行して実行されるため、ユーザがTXに識別情報「CCCC」のRXをまだ載置していない期間において、そのTXとRXの機器認証のための通信が行われる(F806)。すなわち、F811においてユーザがTXに識別情報「CCCC」のRXを載置する前に、機器認証のための通信が行われ、その結果に基づいて、ユーザに対して、近傍に認証に成功した送電装置が存在することが通知される(F809)。また、F811でユーザがTXにRXを載置した後で、F816〜F820において、さらなる機器認証を行わずに、機器認証に成功したTXとRXの間で許可される15ワットの送電が行われる。したがって、上述の手順により、RXの周辺に機器認証に成功し、急速充電が可能なTXが存在することを、RXのユーザに通知することができるため、利便性を向上させることができる。また、RXがTXに載置された後に機器認証を実行せずに送受電を開始することができるため、RXが載置されてから充電開始までの時間を短縮することができる。
なお、本実施形態では、WPC規格に基づく送電制御のための通信をインバンド通信で行うものとして説明したが、これに限られない。例えば、I&CフェーズのID PacketにおいてRXの識別情報をRXからTXへ通知すること(S602、S702)以外の通信については、一部または全部をアウトバンド通信(BLE)で行ってもよい。このようにしても、TXは、範囲104に載置されたRXの識別情報に対応する機器認証の状態をS604で正しく認識し、そのRXへの送電を適切な電力で行うことができる。なお、アウトバンド通信で機器認証を行ったRXと、載置されたRXとが同一であることを判定することが可能な限り、I&CフェーズのID Packetもアウトバンド通信で送信されてもよい。すなわち、例えば機器認証時にアウトバンド通信で得られたRXの識別情報と同一の識別情報をインバンド通信でも得られる限り、その識別情報の送受信方法や、その他の送受電制御のための通信がどのように行われてもよい。なお、送電制御のための通信の一部がBLEで行われる場合、S601及びS701において、範囲104へのRXの載置が検出されたときにBLE接続中の場合はBLE接続が切断されうる。そして、TX及びRXは、S602及びS702において、インバンド通信でRXのBD_ADDRを通知し、TXからそのBD_ADDRでBLE接続要求を送信するようにしてもよい。これにより、RXが、載置されているTXとは別のTXとBLE接続した状態で、そのBLE接続を用いて送電制御のための通信が行われるクロスコネクションの問題を抑制することができる。
(その他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。