JP2023070481A - 送電装置、受電装置、制御方法及びプログラム - Google Patents

送電装置、受電装置、制御方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

Figure 2023070481000001
【課題】 無線電力伝送で用いるアンテナとは異なるアンテナを用いて無線電力伝送の制御の通信を行う場合に、適切に無線電力伝送の制御を行う。
【解決手段】 送電装置101は、送電アンテナ205を介して受電装置102へ無線で送電する送電部203と、送電アンテナ205と異なるアンテナを介して無線電力伝送を制御する制御データを受電装置102との間で送受信する第二通信部207と、を有し、第二通信部207は、受電装置102から応答の必要な複数の制御データを含む受信信号を受信した場合、応答の必要な複数の制御データに対する複数の応答データが、前記受信信号に格納された前記複数の制御データの順番に対応した順番で格納された応答信号を送信する。
【選択図】 図12

Description

本開示は、無線電力伝送技術に関する。
近年、無線電力伝送システムの技術開発が広く行われている。特許文献1には、標準化団体Wireless Power Consortium(WPC)が策定する規格(以下、「WPC規格」と呼ぶ)に準拠した送電装置および受電装置が開示されている。無線で送電される送電電力は、受電装置の状態や、送電装置と受電装置の位置関係などによって変化する。WPC規格では、受電装置から送電装置に対してControl Error(以下、「CE」と呼ぶ)パケットを送信し、送電装置は、CEパケットに基づいて送電電力を調節する。受電装置はCEパケットの送信を予め決められたタイミングで行うことにより、送電装置は送電電力をほぼリアルタイムに制御することができる。
一方、特許文献2には、送電装置または受電装置が、無線電力伝送で用いるアンテナとは異なるアンテナで、無線電力伝送で用いる周波数とは異なる周波数を用いて通信を行う通信方式について開示されている。特許文献2では、その通信方式の一つとして、Bluetooth(登録商標)Low Energy(以下、「BLE」と呼ぶ)通信が挙げられている。BLE通信では、無線電力伝送で用いるアンテナで、無線電力伝送で用いる周波数と同じ周波数を用いる通信を用いた場合よりも、多くの情報を高速に伝送することができる。
特開2016-007116号公報 特開2019-187070号公報
特許文献1では、無線電力伝送で用いるBLE通信において、CEパケットのような無線電力伝送の制御に用いられるべき制御データをどのように送受信するかについては具体的には提案されていない。
BLE通信は、所定の時間毎に間欠的に通信を行う通信方式であり、通信可能な時間に制約がある。そのため、BLE通信で用いられる一つの信号に、WPC規格で規定される複数の制御データを含めて通信することが考えられる。例えば、受電装置が、BLE通信で用いられる一つの信号に複数の制御データを含めて送信する場合、送電装置も、複数の制御データそれぞれに対する複数の応答データを一つの信号に格納してBLE通信で送信することが考えられる。しかし、一つの信号内の複数の応答データの格納の仕方によっては、受電装置は、どの応答パケットがどの制御データに対する応答なのか適切に判断できないことが考えられる。本課題はBLE通信に限られず、他の通信方式でも同様に生じると考えられる。
本開示の目的は、無線電力伝送で用いるアンテナとは異なるアンテナを用いて無線電力伝送の制御の通信を行う場合に、適切に無線電力伝送の制御を行う技術を提供する。
本開示の一態様による送電装置は、第1アンテナを介して受電装置に無線で送電する送電手段と、前記第1アンテナとは異なる第2アンテナを介して、前記受電装置と、無線電力伝送を制御する複数の制御データを格納することが可能な信号を用いて通信を行う通信手段と、前記通信手段により前記受電装置から応答の必要な複数の制御データを含む受信信号を受信した場合、前記応答の必要な複数の制御データに対する複数の応答パケットが、前記受信信号に格納された前記複数の制御データの順番に対応した順番で格納された応答信号を送信するように前記通信手段を制御する制御手段と、を有することを特徴とする。
本開示によれば、無線電力伝送で用いるアンテナとは異なるアンテナを用いて無線電力伝送の制御の通信を行う場合に、適切に無線電力伝送の制御を行うことができる。
無線電力伝送システムの構成を示す図である。 送電装置の構成を示す図である。 受電装置の構成を示す図である。 送電装置における処理のフローチャートである。 受電装置における処理のフローチャートである。 BLEのConnection Interval1回の送信処理のフローチャートである。 BLEのConnection Interval1回の受信処理のフローチャートである。 BLEパケットとQiパケットの関係を説明する図である。 システムの動作を示す図である。 (A)はI&Cフェーズの通信シーケンスを示す図であり、(B)はNegotiationフェーズの通信シーケンスを示す図であり、(C)はPower Transferフェーズの通信シーケンスを示す図である。 応答パケットのフォーマットを示す図である。 第一の実施形態に係る送電装置が行う応答送信処理のフローチャートである。 第一の実施形態に係る受電装置が行う応答受信処理のフローチャートである。 第二の実施形態に係る送電装置が行う応答送信処理のフローチャートである。 第二の実施形態に係る受電装置が行う応答受信処理のフローチャートである。 第三の実施形態に係る受電装置が行う応答送信処理のフローチャートである。
<第一の実施形態>
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態は本開示の技術的思想を説明するための一例にすぎず、本開示を実施形態で説明される構成や方法に限定することは意図されていない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが本開示に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付す。
(システムの構成)
図1に、本実施形態に係る無線電力伝送システムの構成例を示す。本システムは、一例において、送電装置101及び受電装置102を含んで構成される。以下では、送電装置101をTXと呼び、受電装置102をRXと呼ぶ場合がある。RX102は、TX101から受電して内蔵バッテリに充電を行う電子機器である。TX101は、充電台103上に載置されたRX102に対して無線で送電する電子機器である。なお、RX102とTX101は無線充電以外のアプリケーションを実行する機能を有しうる。RX102の一例はスマートフォンであり、送電装置101の一例はそのスマートフォンを充電するためのアクセサリ機器である。RX102及びTX101は、タブレットや、ハードディスク装置やメモリ装置などの記憶装置であってもよいし、パーソナルコンピュータ(PC)などの情報処理装置であってもよい。また、RX102及びTX101は、例えば、撮像装置(カメラやビデオカメラ等)、自動車、ロボット、医療機器、プリンタであってもよい。また、RX102は、電気自動車であってもよい。また、TX101は、自動車内のコンソール等に設置される充電器であってもよいし、電気自動車を充電する充電装置でもよい。また、RX102は、バッテリを内蔵していなくてもよい。
なお、RX102及びTX101は、それぞれBLE(Bluetooth(登録商標)Low Energy)による通信機能を有するものとする。具体的には、RX102及びTX101は、Bluetooth 4.0以降の規格に基づいて通信を行う。TX101とRX102の詳細な構成については図2及び図3を用いて後述する。なお、以下では、Bluetooth 4.0以降で定義されている規格で、BLEについての規定された規格をBLE規格と呼ぶ。なお、BLEは、間欠通信方式である。ここで、間欠通信方式は、間欠的に通信部(BLE通信用の制御IC)を駆動(起動)して、駆動中にのみ通信し、それ以外の期間は通信部(BLE通信用の制御IC)の電源をオフまたは低消費電力状態にするという間欠動作を繰り返す通信方式をいう。これにより、消費電力の低減が達成される。また、RX102及びTX101は、Zigbee(登録商標)の規格に準拠した通信機能を有していてもよい。つまり、本開示において、BLEに代えて、Zigbeeに準拠する通信を用いてもよい。さらに、RX102及びTX101は、それ以外の通信方式に対応して通信してもよい。
本システムは、WPC(Wireless Power Consortium)が規定するWPC規格に基づいて、無線電力伝送のための電磁誘導方式を用いた無線電力伝送を行うものとする。すなわち、TX101とRX102は、TX101の送電アンテナとRX102の受電アンテナとの間で、WPC規格に基づく無線電力伝送のための無線電力伝送を行う。なお、無線電力伝送方式は、WPC規格で規定された方式に限られず、他の電磁誘導方式、磁界共鳴方式、電界共鳴方式、マイクロ波方式、レーザー等を利用した方式であってもよい。また、本実施形態では、無線電力伝送が非接触充電に用いられるものとするが、非接触充電以外の用途で無線電力伝送が行われてもよい。
WPC規格では、受電装置が負荷(例えば、充電用の回路、バッテリー等)に出力可能であることが保証される電力の大きさが、Guaranteed Power(以下、「GP」と呼ぶ)と呼ばれる値によって規定される。GPは、例えば受電装置と送電装置の位置関係が変動して受電アンテナと送電アンテナとの間の送電効率が低下したとしても、受電装置の負荷(例えば、充電用の回路、バッテリー等)への出力が保証される電力値を示す。例えばGPが5ワットの場合、受電アンテナと送電アンテナの位置関係が変動して送電効率が低下したとしても、送電装置は、受電装置内の負荷へ5ワットを出力することができるように制御して送電を行う。また、GPは、送電装置と受電装置とが行う交渉により決定される。なお、GPに限らず、送電装置と受電装置とが互いに交渉を行うことにより決定される電力で送受電が行われる構成において、本実施形態は適用可能である。
本実施形態にかかるTX101とRX102は、WPC規格に基づく送電制御のための通信を行う。WPC規格では、電力伝送が実行されるPower Transferフェーズと実際の電力伝送が行われる前のフェーズとを含んだ、複数のフェーズが規定され、各フェーズにおいて必要な送電制御のための通信が行われる。電力伝送前のフェーズは、Selectionフェーズ、Pingフェーズ、Identification and Configurationフェーズ、Negotiationフェーズ、Calibrationフェーズを含む。なお、以下では、Identification and ConfigurationフェーズをI&Cフェーズと呼ぶ。
Selectionフェーズでは、送電装置が、Analog Pingを間欠的に送信し、物体が送電装置に載置されたこと(例えば充電台に受電装置や導体片等が載置されたこと)を検出する。送電装置は、Analog Pingを送信した時の送電アンテナの電圧値と電流値の少なくともいずれか一方を検出し、電圧値がある閾値を下回る場合又は電流値がある閾値を超える場合に物体が存在すると判断し、Pingフェーズに遷移する。
Pingフェーズでは、送電装置が、Analog Pingより電力が大きいDigital Pingを送信する。Digital Pingの電力の大きさは、送電装置の上に載置された受電装置の制御部が起動するのに十分な電力である。つまり、Digital Pingは、受電装置を起動するために送電装置から送信される電力である。受電装置は、受電電圧の大きさを送電装置へ通知する。この通知は、WPC規格に規定されるSignal Strength Packetを用いて行われる。このように、送電装置は、そのDigital Pingを受信した受電装置からの応答を受信することにより、Selectionフェーズにおいて検出された物体が受電装置であることを認識する。送電装置は、受電電圧値の通知を受けると、I&Cフェーズに遷移する。また、送電装置はDigital Pingを送信する前に、送電アンテナのQ値(Q-Factor)を測定する。この測定結果は、Q値計測法を用いた異物検出処理を実行する際に使用する。本開示における異物とは、例えば、クリップ、またはICカード等である。受電装置および受電装置が組み込まれた製品または送電装置および受電装置が組み込まれた製品に不可欠な部分の物体のうち、送電アンテナが送電する無線電力にさらされたときに意図せずに熱を発生する可能性のある物体は、異物には当たらない。
I&Cフェーズでは、送電装置は、受電装置を識別し、受電装置から機器構成情報(能力情報)を取得する。受電装置は、ID Packet及びConfiguration Packetを送信する。ID Packetには受電装置の識別子情報が含まれ、Configuration Packetには、受電装置の機器構成情報(能力情報)が含まれる。ID Packet及びConfiguration Packetを受信した送電装置は、アクノリッジ(ACK、肯定応答)で応答する。そして、I&Cフェーズが終了する。
Negotiationフェーズでは、受電装置が要求するGPの値や送電装置の送電能力等に基づいてGPの値が決定される。また送電装置は、受電装置からの要求に従って、Q値計測法を用いた異物検出処理を実行する。また、WPC規格では、一旦Power Transferフェーズに移行した後、受電装置の要求によって再度Negotiationフェーズと同様の処理を行う方法が規定されている。Power Transferフェーズから移行してこれらの処理を行うフェーズのことをRenegotiationフェーズと呼ぶ。
Calibrationフェーズでは、WPC規格に基づいてCalibrationを実施する。また、受電装置が所定の受電電力値(軽負荷状態における受電電力値/最大負荷状態における受電電力値)を送電装置へ通知し、送電装置が、効率よく送電するための調整を行う。送電装置へ通知された受電電力値は、Power Loss法による異物検出処理のために使用されうる。
Power Transferフェーズでは、送電の開始、継続、及びエラーや満充電による送電停止等のための制御が行われる。Power Transferフェーズでは、送電電力のリアルタイム制御を行いながら、充電状態の通知、満充電による送電停止等のための制御を行う。ここでは、リアルタイム制御とは、即時性の高い制御を指す。Power Transferフェーズにおいて、送電電力は、受電装置からの要求に応じて即座に制御される。これにより、受電装置は、例えばバッテリへの出力を適切に制御することが可能となる。なお、リアルタイム制御は、厳密に同じタイミングでの制御でなくてもよい。つまり、受電装置からの要求と同時に送電電力が制御されてもいいし、受電装置からの要求に対して、ある程度の短い期間内に送電電力が制御されてもよい。
本実施形態では、TX101とRX102は、一連の送電制御のための通信を、インバンド(In-band)通信、とアウトバンド(Out-of-band)通信のいずれかを切り替えて使うことにより行う。インバンド通信は、電力の送受電に用いるアンテナ(コイル)を介して、電力に信号を重畳する通信である。TX101とRX102の間で、WPC規格に基づくインバンド通信が可能な範囲は、送電可能範囲(active area)とほぼ同じである。アウトバンド通信は、電力の送受電に用いるアンテナとは異なるアンテナを介して、電力の送受電に用いる周波数とは異なる周波数を用いる通信である。アウトバンド通信で用いる通信方式は、BLE通信である。TX101はBLEのCentral機器として動作し、RX102はBLEのPeripheral機器として動作する。なお、BLEのロールは逆でもよい。また、アウトバンド通信で用いる通信方式は、IEEE 802.11シリーズで規格化されるWi-Fi(登録商標)、ZigBee、NFC(Near Field Communication)、またはその他の通信方式であってもよい。
(装置構成)
続いて、本実施形態に係る送電装置(TX)101及び受電装置(RX)102の構成について説明する。なお、以下で説明する構成は一例に過ぎず、説明される構成の一部(場合によっては全部が)他の同様の機能を果たす他の構成と置き換えられ又は省略されてもよく、さらなる構成が説明される構成に追加されてもよい。さらに、以下の説明で示される1つのブロックが複数のブロックに分割されてもよいし、複数のブロックが1つのブロックに統合されてもよい。
図2は本実施形態に係るTX101の構成例を示す図である。TX101は、一例において、制御部201、電源部202、送電部203、検出部204、送電アンテナ205、第一通信部206、第二通信部207、表示部208、操作部209、メモリ210、及び、タイマ211を有する。
制御部201は、例えばメモリ210に記憶されている制御プログラムを実行することにより、TX101の全体を制御する。制御部201は、一例において、TX101における送電に必要な制御を行う。制御部201は、無線電力伝送以外のアプリケーションを実行するための制御を行ってもよい。制御部201は、例えばCPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等の1つ以上のプロセッサを含んで構成される。なお、制御部201は、特定用途向け集積回路(ASIC:Application Specific Integrated Circuit)等のハードウェアで構成されてもよい。また、制御部201は、所定の処理を実行するようにコンパイルされたFPGA(Field Programmable Gate Array)等のアレイ回路を含んで構成されてもよい。制御部201は、各種処理を実行中に記憶しておくべき情報をメモリ210に記憶させる。また、制御部201は、タイマ211を用いて時間を計測しうる。
電源部202は、少なくとも制御部201及び送電部203が動作する際の電力を供給する電源である。電源部202は、例えば、商用電源から電力の供給を受ける有線受電回路やバッテリ等でありうる。バッテリには、商用電源から供給される電力が蓄電される。
送電部203は、電源部202から入力される直流又は交流電力を、無線電力伝送に用いる周波数帯の交流周波数電力に変換し、その交流周波数電力を送電アンテナ205へ入力することによって、RX102に受電させるための電磁波を発生させる。なお、送電部203によって生成される交流電力の周波数は数百kHz(例えば、110kHz~205kHz)程度であり、アウトバンド通信において使用されるBLEの通信周波数(2.4GHz)とは異なる。送電部203は、制御部201の指示に基づいて、RX102に送電を行うための電磁波を送電アンテナ205から出力させるように、交流周波数電力を送電アンテナ205へ入力する。また、送電部203は、送電アンテナ205に入力する電圧(送電電圧)または電流(送電電流)を調節することにより、出力させる電磁波の強度を制御する。送電電圧または送電電流を大きくすると電磁波の強度が強くなり、送電電圧または送電電流を小さくすると電磁波の強度が弱くなる。また、送電部203は、制御部201の指示に基づいて、送電アンテナ205からの送電が開始または停止されるように、交流周波数電力の出力制御を行う。
検出部204は、WPC規格に基づいて、送電可能範囲に物体が存在する載置されているかを検出する。検出部204は、例えば、送電部203が、送電アンテナ205を介してWPC規格のAnalog Pingを送電した時の送電アンテナ205の電圧値または電流値を検出する。そして、検出部204は、電圧が所定電圧値を下回る場合又は電流値が所定電流値を超える場合に、送電可能範囲に物体が存在すると判定しうる。なお、この物体がRX102であるかその他の異物であるかは、続いて第一通信部206によってインバンド通信で送信されるDigital Pingに対して所定の応答を受信した場合に、その物体がRX102であると判定される。
第一通信部206は、RX102との間で、インバンド通信によって、上述のようなWPC規格の各フェーズの通信を行う。第一通信部206は、送電アンテナ205から出力される電磁波を変調して、RX102へ情報を伝送する。また、第一通信部206は、送電アンテナ205から出力されてRX102において変調された電磁波を復調してRX102が送信した情報を取得する。すなわち、第一通信部206で行う通信は、送電アンテナ205からの送電に重畳されて行われる。
第二通信部207は、RX102との間で、アウトバンド通信によって、上述のようなWPC規格の各フェーズの通信を行う。第二通信部207は、例えばBLE通信を行うために必要な変復調回路や通信プロトコル処理機能を有する。
表示部208は、視覚的、聴覚的、触覚的等の任意の手法で、ユーザに対して情報を提示する。表示部208は、例えば、TX101の状態や、図1のようなTX101とRX102とを含む無線電力伝送システムの状態を示す情報を、ユーザに通知する。表示部208は、例えば、液晶ディスプレイやLEDディスプレイ、有機ELディスプレイ、スピーカ、振動発生回路、その他の通知デバイスを含んで構成される。
操作部209は、ユーザからのTX101に対する操作を受け付ける受付機能を有する。操作部209は、例えば、ボタンやキーボード、マイク等の音声入力デバイス、加速度センサやジャイロセンサ等の動き検出デバイス、又はその他の入力デバイスを含んで構成される。なお、タッチパネルのように、表示部208と操作部209とが一体化されたデバイスが用いられてもよい。メモリ210は、上述のように、各種情報を記憶する。なお、メモリ210は、制御部201と異なる機能部によって得られた情報を記憶してもよい。タイマ211は、例えば起動された時刻からの経過時間を測定するカウントアップタイマや、設定された時間からカウントダウンするカウントダウンタイマ等によって、計時を行う。
図3は、本実施形態に係るRX102の構成例を示す図である。RX102は、一例において、制御部301、バッテリ302、受電部303、検出部304、受電アンテナ305、第一通信部306、第二通信部307、表示部308、操作部309、メモリ310、タイマ311、及び、充電部312を有する。
制御部301は、例えばメモリ310に記憶されている制御プログラムを実行することにより、RX102の全体を制御する。制御部301は、一例において、RX102における受電に必要な制御を行う。制御部301は、無線電力伝送以外のアプリケーションを実行するための制御を行ってもよい。制御部301は、例えばCPUやMPU等の1つ以上のプロセッサを含んで構成される。なお、制御部301は、ASIC等の特定の処理に専用のハードウェアや、所定の処理を実行するようにコンパイルされたFPGA等のアレイ回路を含んで構成されてもよい。制御部301は、各種処理を実行中に記憶しておくべき情報をメモリ310に記憶させる。また、制御部301は、タイマ311を用いて時間を計測しうる。
受電部303は、受電アンテナ305において電磁誘導により生じた交流電力を取得する。具体的には、受電アンテナ305において、TX101の送電アンテナ205から放射された電磁波により誘導起電力が発生し、受電部303は、受電アンテナ305において発生した電力を取得する。そして、受電部303は、交流電力を直流または所定周波数の交流電力に変換して、バッテリ302を充電するための処理を行う充電部312に電力を出力する。すなわち、受電部303は、RX102における負荷に対して電力を供給する。上述のGPは、受電部303から出力されることが保証される電力である。なお、バッテリ302は、受電アンテナ305を介して受電された電力を蓄電する。
検出部304は、WPC規格に基づいて、RX102がTX101から受電可能な範囲に載置されているか否かの検出を行う。検出部304は、例えば、受電部303が受電アンテナ305を介してWPC規格のDigital Pingを受電した時の受電アンテナ305の電圧値または電流値を検出する。検出部304は、例えば、電圧が所定の電圧閾値を下回る場合又は電流値が所定の電流閾値を超える場合に、RX102が送電可能範囲に載置されていると判定しうる。
第一通信部306は、TX101との間で、インバンド通信によって、上述のようなWPC規格の各フェーズの通信を行う。第一通信部306は、受電アンテナ305から入力された電磁波を復調してTX101から送信された情報を取得し、その電磁波を負荷変調することによってTX101へ送信すべき情報を電磁波に重畳することにより、TX101との間で通信を行う。すなわち、第一通信部306で行う通信は、TX101の送電アンテナ205からの送電に重畳されて行われる。
第二通信部307は、TX101との間で、アウトバンド通信によって、上述のようなWPC規格の各フェーズの通信を行う。第二通信部307は、例えばBLE通信を行うために必要な変復調回路や通信プロトコル処理機能を有する。
表示部308は、視覚的、聴覚的、触覚的等の任意の手法で、ユーザに対して情報を提示する。表示部308は、例えば、RX102の状態や、図1のようなTX101およびRX102を含む無線電力伝送システムの状態を、ユーザに通知する。表示部308は、例えば、液晶ディスプレイやLEDディスプレイ、有機ELディスプレイ、スピーカ、振動発生回路、その他の通知デバイスを含んで構成される。
操作部309は、ユーザからのRX102に対する操作を受け付ける受付機能を有する。操作部309は、例えば、ボタンやキーボード、マイク等の音声入力デバイス、加速度センサやジャイロセンサ等の動き検出デバイス、又はその他の入力デバイスを含んで構成される。なお、タッチパネルのように、表示部308と操作部309とが一体化されたデバイスが用いられてもよい。メモリ310は、上述のように、各種情報を記憶する。なお、メモリ310は、制御部301と異なる機能部によって得られた情報を記憶してもよい。タイマ311は、例えば起動された時刻からの経過時間を測定するカウントアップタイマや、設定された時間からカウントダウンするカウントダウンタイマ等によって、計時を行う。
(処理の流れ)
続いて、TX101及びRX102が実行する送受電制御処理の流れの例について説明する。
図4は、TX101が実行する送電制御処理の流れの例を示すフローチャートである。本処理は、例えばTX101の制御部201がメモリ210から読み出したプログラムを実行することによって、実現されうる。なお、以下の手順の少なくとも一部がハードウェアによって実現されてもよい。この場合のハードウェアは、例えば、所定のコンパイラを用いて、各処理ステップを実現するためのプログラムからFPGA等のゲートアレイ回路を用いた専用回路を自動的に生成することによって実現されうる。また、本処理は、TX101の電源がオンとされたことに応じて、TX101のユーザが無線電力伝送アプリケーションの開始指示を入力したことに応じて、又は、TX101が商用電源に接続され電力供給を受けていることに応じて、実行されうる。また、他の契機によって本処理が開始されてもよい。
TX101は、まず、WPC規格のSelectionフェーズとPingフェーズとして規定されている処理を実行し、RX102が載置されるのを待ち受ける(S401)。TX101は、WPC規格のAnalog Pingを繰り返し間欠送信し、送電可能範囲内に存在する物体を検出する。そして、TX101は、送電可能範囲内に物体が存在することを検出した場合、Digital Pingを送信する。そして、TX101は、そのDigital Pingに対する所定の応答があった場合に、検出された物体がRX102であり、RX102が充電台103に載置されたと判定する。
TX101は、RX102の載置を検出すると、インバンド通信で、WPC規格で規定されたI&Cフェーズの通信により、そのRX102から識別情報を取得する(S402)。図10(A)に、I&Cフェーズの通信の流れを示す。I&Cフェーズでは、RX102は、Identification Packet(ID Packet)をTX101へ送信する(F1001)。ID Packetには、RX102の個体ごとの識別情報であるManufacturer CodeとBasic Device IDの他に、対応しているWPC規格のバージョンを特定可能な情報要素が格納される。RX102は、さらに、RX102は、Configuration PacketをTX101へ送信する(F1002)。Configuration Packetには、RX102が負荷に供給できる最大電力を特定する値であるMaximum Power Valueや、WPC規格のNegotiation機能を有するか否かを示す情報が含められる。TX101は、これらのパケットを受信すると、ACKを送信し(F1003)、I&Cフェーズが終了する。なお、TX101は、WPC規格のI&Cフェーズの通信以外の方法でRX102の識別情報を取得してもよい。また、RX102の個体ごとの識別情報は、Wireless Power IDでもよい。さらに、RX102の個体ごとの識別情報は、RX102の第二通信部307に固有のBluetooth Address(以下、「BD_ADDR」と呼ぶ)等の、RX102の個体を識別可能な任意の他の識別情報であってもよい。なお、BD_ADDRは、BLEで使用する8バイトのアドレスである。BD_ADDRは、例えば、RX102の製造メーカや、BLEの通信機能(第二通信部207)の個体識別情報を示す、BLE規格で規定されたPublic Addressである。なお、BD_ADDRは、Random Addressであってもよい。
続いて、TX101は、RX102とBLEによるアウトバンド通信が可能かを判断する(S403)。具体的には、TX101は、BLEにより(第二通信部207を用いて)、RX102の識別情報を含むアドバタイジングパケットを待ち受ける。例えば、TX101は、BLEのスキャン動作を行い、RX102の識別情報が含まれていることを示す情報と、RX102の識別情報とを含むアドバタイジングパケットを待ち受ける。例えば、BLE規格のアドバタイジングパケットのAD Typeを所定値にすることで、このアドバタイシングパケットがRX102の識別情報を含んでいることを示す。そして、AD Typeがその所定値である場合、AD DataにRX102の識別情報が含まれることを事前に定義しておく。そして、この定義がTX101とRX102との間で共有されることにより、上述の情報を含むアドバタイジングパケットを待ち受けることができる。ここで、RX102の識別情報とは、RX102の各個体を識別するための情報である。このRX102の識別情報は、例えばWPC規格で定義されるManufacturer CodeとBasic Device IDである。また、RX102の識別情報は、Wireless Power IDや、RX102の第二通信部307に固有のBD_ADDRであってもよい。なお、BD_ADDRがRX102の識別情報として用いられる場合、識別情報は、AD Dataではなく、アドバタイジングパケットのヘッダ部に含まれる。TX101は、所定時間以内にRX102の識別情報を含むアドバタイジングパケットを受信することができた場合には、RX102とBLEによるアウトバンド通信が可能であると判断する。そうでない場合は、RX102とBLEによるアウトバンド通信は不可能であると判断する。なお、それ以外の方法で、RX102とBLEによるアウトバンド通信が可能であるかが判断されてもよい。例えば、Configuration PacketにRX102がアウトバンド通信に対応するかどうか、通信可能な状態であるかなどの情報を格納するようにすればよい。この場合、TX101は、Configuration Packet内の該当する情報要素を基に、RX102とBLEによるアウトバンド通信が可能であるかを判断すればよい。これにより、RX102とBLEによるアウトバンド通信ができない場合には、アドバタイジングパケットを待ち受ける時間を省略することができ、受電装置に対する送電の開始を早めることが可能になる。
TX101は、アウトバンド通信が可能と判断した場合(S403でYES)、アドバタイジングパケットの送信元であるRX102との間でBLE接続を確立する(S404)。TX101は、RX102からのアドバタイジングパケットのヘッダ部に含まれるBD_ADDRに対して、BLE規格における接続要求であるCONNECT_REQを送信することにより、RX102とのBLE接続を確立する。続いて、TX101は、RX102の要求に基づいてBLEの間欠通信の間隔であるConnection Intervalを設定する(S405)。これはRX102からBLE規格におけるLL_CONNECTION_PARAM_REQを受信し、LL_CONNECTION_UPDATE_INDを返すことにより行う。TX101は、以後のRX102との通信をBLEによるアウトバンド通信により行う。なお、TX101は、RX102とのアウトバンド通信が不可能と判断した場合(S403でNO)には、S404とS405の処理をスキップし、以後のRX102との通信はインバンド通信により行う。
続いてTX101は、RX102の要求と自装置の送電能力に基づいて、そのRX102との交渉によってGPを決定する(S406)。S406では、図10(B)に示すような、WPC規格のNegotiationフェーズの通信が行われる。まず、RX102は、TX101に対してSpecific Requestを送信することで、要求するGPの値を通知する(F1011)。TX101は、自装置の送電能力やその他の条件に基づいて、要求を受け入れる否かを判定し、受け入れる場合はACKを、受け入れない場合はNACKを、RX102へ送信する(F1012)。決定されるGPの値は、TX101がRX102の要求を受け入れた場合はRX102が要求した値となり、そうでない場合は、WPC規格で定められた所定の値(例えば5ワット)となる。
続いてTX101は、WPC規格のCalibrationフェーズの処理を行う(S407)。Calibrationフェーズの処理はTX101とRX102の間に異物を精度よく検出するための事前測定であるが、従来技術と同様であるためここでの詳細な説明については省略する。
その後、TX101は、RX102が満充電となるまで送電する(S408)。S408では、図10(C)に示すような、WPC規格のPower Transferフェーズの通信が行われる。RX102は、TX101に対してt_intervalの時間間隔で繰り返しControl Error パケット(以下、「CEパケット」と呼ぶ。)(F1021)を送信する。t_intervalはWPC規格で定義される値であり、例えば250ミリ秒である。CEパケットには、送電電力をどのくらい上げ下げするかの要求が含まれる。TX101は、受信したCEパケットに基づいて送電アンテナ205の電流もしくは電圧を制御することで送電電力を調整する。つまり、CEパケットは、送電電力を調整するためのパラメータである。この処理を繰り返すことで、RX102の要求に応じた適切な電力での送電がほぼリアルタイムに行われる。
RX102は、満充電となるとEnd Power Transfer パケット(以下、「EPTパケット」と呼ぶ。)(F1022)を送信してPower Transferフェーズを終了させる。RX102は、満充電以外の理由でEPTパケットを送信してもよい。また、TX101はPower Transferフェーズが終了すると、RX102に対する充電のための送電を停止する。
またTX101は、最後にCEパケットを受信してからt_timeoutが経過しても次のCEパケットが受信できなかった場合には、RX102が充電台103から取り去られたと判断してPower Transferフェーズを終了する。t_timeoutはWPC規格で定義される値であり、例えば1500ミリ秒である。
なお、RX102はPower Transferフェーズ中にCEパケット以外のパケット(F1023)を送信してもよい。CEパケット以外のパケットの一例は、RX102のバッテリ302の状態をTX101に通知するCharge Status パケットである。Charge Status パケットには、バッテリ302が何パーセント充電されたかを表すCharge Status Valueが格納される。TX101は、Charge Status パケットを受信すると、例えば表示部208にCharge Status Valueに基づいて文字や図で表示を行うことでユーザに充電状態を通知してもよい。Charge Status パケットに関しては、TX101はいつ受信してもよいし、いつユーザへの通知を行ってもよい。
TX101は、Power Transferフェーズ終了後、S403でRX102とBLE接続していた場合にはこれを切断して処理を終了する(S409でYES、S410)。なお、TX101はS410の後さらにRX102との通信を継続してもよいが、その場合にはインバンド通信で行う。
続いて、RX102が実行する受電制御処理の流れの例について、図5を用いて説明する。本処理は、例えばRX102の制御部301がメモリ310から読み出したプログラムを実行することによって、実現されうる。なお、以下の手順の少なくとも一部がハードウェアによって実現されてもよい。この場合のハードウェアは、例えば、所定のコンパイラを用いて、各処理ステップを実現するためのプログラムからFPGA等のゲートアレイ回路を用いた専用回路を自動的に生成することによって実現されうる。
RX102は、受電制御処理の開始後、WPC規格のSelectionフェーズとPingフェーズとして規定される処理を実行し、自装置がTX101に載置されるのを待つ(S501)。RX102は、例えば、TX101からのDigital Pingを検出することによって、TX101に載置されたことを検出する。
RX102は、自装置がTX101に載置されたことを検出すると、図10(A)を用いて説明したID PacketとConfiguration Packetにより、自装置の識別情報を含む情報をインバンド通信でTX101へ送信する(S502)。なお、RX102の識別情報は、WPC規格のI&Cフェーズの通信以外の方法で送信されてもよく、また、RX102の各個体を識別可能な情報であれば、BD_ADDR等の他の識別情報が用いられてもよい。また、RX102は、S502において、識別情報以外の情報をTX101へ送信してもよい。
続いて、RX102は、TX101とBLEによるアウトバンド通信が可能かを判断する(S503)。具体的には、RX102は、BLEにより(第二通信部307を用いて)、自装置の識別情報を含むアドバタイジングパケットを繰り返し送信し、TX101からBLEのCONNECT_REQを待ち受ける。RX102は、例えば、BLEのアドバタイジングパケットのAD Typeを所定値にすることで、このアドバタイシングパケットがRX102の識別情報を含んでいることを示すことができる。RX102の識別情報は、例えばWPC規格で定義されるManufacturer CodeとBasic Device IDである。また、RX102の識別情報は、Wireless Power IDや、RX102の第二通信部307に固有のBD_ADDRであってもよい。RX102は、所定時間以内にTX101からCONNECT_REQを受信することができた場合には、TX101とBLEによるアウトバンド通信が可能であると判断する。そうでない場合は、TX101とBLEによるアウトバンド通信は不可能であると判断する。なお、上記以外の方法で、TX101とBLEによるアウトバンド通信が可能であるかが判断されてもよい。例えば、RX102は、TX101から、TX101がBLEに対応しているかを示す情報や信号を受信してもよいし、TX101がBLEで通信可能であるかを示す情報や信号を受信してもよい。この場合を、RX102は、受信した情報や信号を基に、TX101とBLEによるアウトバンド通信は不可能であるかを判断すればよい。これにより、TX101とBLEによるアウトバンド通信ができない場合には、CONNECT_REQの受信を待ち受ける時間を短縮することができ、送電の開始を早めることができる。
RX102は、アウトバンド通信が可能と判断した場合(S503でYES)、CONNECT_REQの送信元であるTX101との間でBLE接続を確立する(S504)。RX102は、CONNECT_REQを受信することでBLE接続を確立する。続いて、RX102は、BLEの間欠通信の間隔であるConnection Intervalを、制御データ(BLEのパケットと明示的に区別するため、以下では「Qiパケット」と呼ぶ。)の送信予定間隔と同じ時間に設定するようTX101に要求する(S505)。制御用のQiパケットの一例は、CEパケットであり、その送信予定間隔はt_intervalである。RX102は、Connection Intervalの設定要求を、例えばBLE規格におけるLL_CONNECTION_PARAM_REQを送信することにより行う。なお、RX102は、Connection Intervalを、t_intervalと同じとする代わりに、その整数分の1とするようにTX101に要求してもよい。例えばt_interval=250ミリ秒の場合、Connection Intervalをその2分の1である125ミリ秒としてもよい。
RX102は、以後のTX101との通信をBLEによるアウトバンド通信により行う。なお、RX102はアウトバンド通信が不可能と判断した場合(S503でNO)には、S504とS505の処理をスキップし、以後のRX102との通信はインバンド通信により行う。
RX102は、続いて、要求するGPの値をTX101へ送信し、TX101からの応答を待ってGPを決定する(S506)。S506では、図10(B)で説明したような、WPC規格のNegotiationフェーズの通信が行われる。
続いてRX102は、WPC規格のCalibrationフェーズの処理を行う(S507)。Calibrationフェーズの処理はTX101とRX102の間に異物を精度よく検出するための事前測定であるが、従来技術と同様であるためここでの詳細な説明については省略する。
その後、RX102は、バッテリ302が満充電となるまで受電する(S508)。S508では、図10(C)で説明したようにt_intervalの間隔でCEパケットを繰り返し送信し、最後にEPTパケットを送信して終了する。
図5に戻り、RX102は、Power Transferフェーズ終了後、S503でRX102とBLE接続していた場合にはこれを切断して処理を終了する(S509でYES、S510)。なお、RX102はS510の後さらにTX101との通信を継続してもよいが、その場合にはインバンド通信で行う。
以上に説明したように、TX101とRX102は、BLEによるアウトバンド通信が可能な場合(S403、S503でYES)は、以下のフェーズにおける通信を、BLEで行う。すなわち、Negotiationフェーズ、Calibrationフェーズ、Power Transferフェーズである。なお、BLEによるアウトバンド通信が可能な場合でも、上記全ての通信をBLEで行わなくてもよい。例えば、Power Transferフェーズの通信のみをBLEで行うようにしてもよい。
ここで、WPC規格で定義されるQiパケットをBLE通信で用いる通信信号(以下、「BLEパケット」と呼ぶ)で送信する方法について説明する。本実施形態では、BLE接続後、TX101はBLE規格のGATT(Generic Attribute Profile)Clientとして動作する。そして、RX102はBLE規格のGATT Serverとして動作するように、第二通信部207、307をそれぞれ構成するようにする。このとき、TX101はBLE規格のWrite Characteristic Value処理、RX102はHandle Value Notification処理(以下、「Notify処理」と呼ぶ。)を行う。これにより、それぞれ最大20バイトの任意のバイト列をBLE規格のAttribute Valueとして送信することができる。なお最大20バイトの上限については、BLE規格のExchange MTU処理を行うことでさらに拡張することもできる。なお、TX101をGATT Server、RX102をGATT Clientとしてもよく、また、GATT以外のBLEのプロファイルを用いて任意のバイト列を送信するように構成してもよい。つまり、複数のQiパケットは、BLE通信パケットのAttribute Valueに格納される。
WPC規格のQiパケットのサイズはBLEパケットのAttribute Valueの上限に対して小さいため、本実施形態では、1個のBLEパケットに、1個以上のQiパケットをまとめて格納して送信する。図8に、1個のBLEパケットに、3個のQiパケットを格納する例を示す。3個以外の個数の場合も同様である。まずQiパケットの構造を説明する。Qiパケット800は、Header801、Message802で構成される。Header801は、CEパケットやEPTパケットなどのQiパケットの種別を表す1バイトの値である。例えばCEパケットの場合、Header801の値は16進数で03である。Message802は、Qiパケットの種別毎に定義されるバイト列であり、そのバイト数はQiパケットの種別毎に異なる。例えばパケットの種別がCEパケットである場合には、Message802は、1バイトの長さのControl Error Valueである。なお、WPC規格のQiパケットには、この他にPreambleとChecksumも含まれるが、BLEで送信する場合は不要であるため、説明を省略する。図8のバイト列820は、BLEパケット810のAttribute Value811に格納するバイト列を表す。バイト列820の先頭の領域821には、このAttribute Valueに含まれるQiパケットの個数を格納する。この例では3である。続く領域822は1個目のQiパケットのバイト数、領域823は1個目のQiパケットの中身、すなわちHeader801とMessage802をそれぞれ格納する。同様に、領域824~825は2個目のQiパケットの情報を格納し、領域826~827は3個目のQiパケットの情報を格納する。このようにして、1個のBLEパケットに複数のQiパケットを格納する。なお、以上で説明した格納形式は一例であり、他の格納形式としてもよい。
続いて、BLEパケット(送信信号)の送信処理を、図6を用いて説明する。図6は、BLEの間欠通信の周期である、Connection Interval、1回分の送信処理を表す。以下の説明ではRX102が送信し、TX101が受信する場合について行うが、逆の場合でも同様である。RX102の制御部301は、まずQiパケットを生成し、BLEパケットに格納する(S601)。この処理を、BLEパケットが一杯となるか、生成すべきQiパケットがなくなるまで繰り返す(S602)。ここで、S602においてBLEパケットが一杯になってQiパケットが追加できない場合、すなわち、図8のバイト列820が、Attribute Valueのサイズの上限に達した場合の処理を説明する。この場合には、S602で上限をはみ出したQiパケットは、メモリ310に一時保存しておいて、次のConnection IntervalのS601でBLEパケットに追加するものとする。なお、生成すべきQiパケットがなければBLEパケットには何も追加しない。すなわち、S601において生成すべきQiパケットがない場合は待たずにS603に進む。QiパケットのBLEパケットに格納される数は、1個以下に限定されていないため、S602でNOの場合は、S601に戻る。
RX102は、BLEパケットが一杯となるか、生成すべきQiパケットがなくなったら(S602でYES)、その時点でのAttribute Valueの内容でBLEパケットを送信する(S603)。具体的には、例えばRX102の制御部301が、第二通信部307に対してAttribute Valueの内容を含むNotify処理を指示する。そして、第二通信部307が次のConnection Intervalで上記Attribute Valueを含むBLEパケットを送信することにより行う。なお、S601~S602のいずれにおいても、生成すべきQiパケットがない場合に待つことはないため、S603の時点でBLEパケットにQiパケットが一つも格納されていない場合がある。この場合はBLEパケットを送信しなくてもよいし、Attribute Valueの先頭の領域821の個数情報を0個としてBLEパケットを送信してもよい。
以上でConnection Interval、1回分のRX102による送信処理を終了する。RX102は、上記の処理をBLEが接続されている期間、Connection Interval毎に繰り返す。
続いて、BLEパケットの受信処理を、図7を用いて説明する。図7は、BLEの間欠通信の周期である、Connection Interval1回分の受信処理を表す。以下の説明ではTX101が受信し、RX102が送信する場合について行うが、逆の場合でも同様である。
TX101は、まずBLEパケット(受信信号)を受信する(S701)。これは、例えばTX101の第二通信部207から、BLEパケットを受信したことを制御部201に通知し、制御部201がそのBLEパケットのAttribute Valueの内容を第二通信部207から読み出すことにより行う。
続いてTX101は、受信したBLEパケットに何個のQiパケットが含まれるかを取得する(S702)。例えば、Attribute Valueのバイト列820の領域821を読むことで取得できる。続いて、BLEパケットから未読のQiパケットを1個読み出す(S703)。例えば、Attribute Valueの領域822を読んでQiパケットのバイト数を取得し、そのバイト数だけ続くバイト列を読むことで領域823のQiパケットの内容を読み出すことができる。また、メモリ210に、Attribute Valueの先頭から何バイト目までを読んだかを表す読出しポインタを記憶する。これにより、領域822~823、領域824~825、領域826~827に格納されるQiパケットのうち、未読のQiパケットを1個読み出すことができる。
続いてTX101は、読み出した1個のQiパケットを処理する(S704)。例えばHeaderが03であるQiパケットを読み出した場合、そのQiパケットはCEパケットであると認識する。そして、そのMessageに含まれるControl Error Valueに応じて送電電力を変える処理を行う。読み出したQiパケットがEPTパケットである場合には、送電を停止する。その他のQiパケットについてもWPC規格等で予め定義された処理を行う。
続いてTX101は、BLEパケットに含まれる全てのQiパケットの読出しを完了したかを判断する(S705)。これは、上記読出しポインタがAttribute Valueの末尾まで進んだか否かにより判断可能である。全てのQiパケットの読出しを完了していなければ(S705でNO)、S703に戻って未読のQiパケットの読出しと処理を行い、全てのQiパケットの読出しを完了していれば(S705でYES)、処理を終了する。また、TX101はBLEパケットに含まれるQiパケットを先頭から順に読み出し、処理を繰り返すものとする。具体的には、図8のBLEパケット810を受信した際に、まず先頭のQiパケット1(823)を読み出した後に処理し、続いてQiパケット2(825)を読みだした後に処理する。そして、最後にQiパケット3(827)を読み出した後に処理する。以上でConnection Interval、1回分のTX101による受信処理を終了する。TX101は、上記の処理をBLEが接続されている期間、Connection Interval毎に繰り返す。
(応答処理に関する送電装置の動作)
応答処理に関するTX101の動作について図12(A)を使用して説明する。TX101はBLEパケット810(受信信号)を受信すると、BLEパケット(受信信号)から順番に未読のQiパケットを1個読み出す(S1201)。ここで、TX101はBLEパケット810のバイト列820に格納されているQiパケットを左から順に読み出す。具体的にはTX101はQiパケット(823)を最初に読み出す。そして、TX101は読み出した1個のQiパケットの内容を確認し、内容に対応する処理を行う(S1202)。処理とは、QiパケットによってRX102から要求を受けたならばそれに対応する、ということを意味する。例えば、CEパケットを受けた場合、TX101は送電電力の制御を行う。
次にTX101は、Qiパケットが、応答が必要なパケットでなければ(S1203でNO)、応答がない旨または応答が必要ない旨を応答データとして応答パケット(応答信号)に格納する(S1205)。ここで、応答パケットとは、TX101が送信するBLEパケットのうち、RX102が送信するBLEパケットに含まれる1つまたは複数のQiパケットに対する応答データを格納したBLEパケットを意味する。また、応答が必要でないQiパケットとは例えばCEパケットである。TX101は図10Cで説明したようにCEパケットに基づいて送電アンテナ205に印加する電圧を制御することで送電電力を調整する。そして、TX101はCEパケットを、第一通信部206を介したインバンド通信で受信した場合は、RX102に対して応答パケットを送信しない。応答が必要でないQiパケットの他の例はEPTパケットがある。EPTパケットもCEパケットと同様に、TX101はEPTパケットを、第一通信部206を介したインバンド通信で受信した場合は、RX102に対して応答パケットを送信しない。
TX101は、Qiパケットが、応答が必要なパケットであれば(S1203でYES)、応答データを作成し応答パケットに格納する(S1204)。RX102から受信するBLEパケット810に対してTX101が作成する応答パケットについて説明する。
まず、TX101はBLEパケット810のバイト列820をRX102から受信する。ここでQiパケット1(823)およびQiパケット3(827)はWPC規格で規定されているQiパケットのうち、General Requestパケット等の、応答を送信することが必要なパケットとする。そしてQiパケット2(825)は、WPC規格で規定されているQiパケットのうち、応答の送信が必要でないCEパケットとする。
そのようなBLEパケットを受信した際にTX101が作成する応答パケット(応答信号)について、図11(A)を使用して説明する。TX101が送信する応答パケットは、図8と同じ構成である。図11(A)は、TX101が送信する応答パケットのAttribute Valueのバイト列820(図8)を示している。バイト列820の先頭の領域1101には、このAttribute Valueに含まれるQiパケットの個数を格納する。この例では3である。続く領域1102は1個目のQiパケットに対応する応答データのバイト数、領域1103はRX102のAttribute Valueのバイト列820の1個目のQiパケットであるQiパケット1(823)に対する応答データが格納されている。ここでは、応答データ(1103)は1バイトとしている。同様に領域1104~1105は2個目のQiパケットであるQiパケット2(825)に対する応答データ、領域1106~1107は3個目のQiパケットであるQiパケット3(827)に対する応答データである。このようにして、1個の応答パケットに複数のQiパケットに対する応答データを格納する。Qiパケット1(823)に対する応答データとしてACK(1103)、Qiパケット3(827)に対する応答データとしてACK(1107)が格納されている。また、Qiパケット2(825)は、応答の送信が必要でないCEパケットなので、対応する応答データとして、応答が必要ない旨を示す「No Response」を応答データとして1105が格納されている。このように、TX101は、RX102が送信するバイト列820に格納されているQiパケットの順番と同じ順番で、各Qiパケットに対する応答データを応答パケット(応答信号)に格納する。
応答パケット(応答信号)を受信したRX102の応答処理に関する動作について、図13(A)を使用して説明する。RX102はTX101から応答パケット(応答信号)を受信する(S1301)。そして、RX102は応答パケット中の応答データを順に取得する(S1302)。つまり、まず、RX102は、図11(A)の最初の応答データ(1103)を取得する。次にRX102は、直近に送信したBLEパケット(送信信号)中のQiパケットを順に取得し、各応答データと対比する(S1303)。ここで、Qiパケット1(823)と応答データであるACK(1103)を対比する。そして、応答パケット中の全ての応答データとQiパケットの対比が終了していなければ(S1304でNO)、TX101は処理S1302に戻る。ここで、応答データ(1105、1107)を取得していないので、S1302に戻り、応答データ(1105)を取得し(S1302)、Qiパケット1(825)と対比する(S1303)。また、その後、S1304の判定の後、S1302に戻り、応答データ(1107)を取得し(S1302)、Qiパケット1(827)と対比する(S1303)。以上の処理によって、RX102はQiパケット1(823)とACK(1103)、Qiパケット2(825)とNo Response(1105)、Qiパケット3(827)とACK(1107)を対応づけることができる。
(システムの動作)
図9を用いてTX101とRX102で構成されるシステムの動作を説明する。ここでは、RX102がTX101の充電台103に載置されたものとして、その後の動作を説明する。また、本説明において、TX101とRX102が守るべき送電電力のリアルタイム制御のタイミング制約は、WPC規格に基づいて、以下のとおりとする。つなわち、t_interval1=250ミリ秒、t_delay=5ミリ秒、t_control=25ミリ秒、t_timeout=1500ミリ秒であるとする。
まず、TX101とRX102は、I&Cフェーズまでを実行する(F901、S401~S402、S501~S502)。ここでRX102は、識別情報を含むADV_INDを送信し(F902、S503)、TX101はこのADV_INDにI&Cフェーズで取得したRX102の識別情報が含まれることを確認する(F903、S403)。続いてTX101は、CONNECT_INDを送信してTX101とRX102の間でBLE接続を確立する(F904、S404、S504)。続いてRX102は、この後行うCEパケットを送信する予定の間隔であるt_interval=250ミリ秒を、BLEのConnection Intervalとするように要求する(F906、S505)。そして、TX101はこれを設定する(F907、S405)。その後TX101とRX102の間でWPC規格のNegotiationフェーズとCalibrationフェーズの処理を行い(F908、S406~S407、S506~S507)、Power Transferフェーズを開始する。
RX102は、最初の250ミリ秒のConnection Intervalにおいて、CEパケットを1個生成しBLEパケットに格納する(F909)。RX102は、CEパケットを含むBLEパケットを送信する(F910)。BLEパケットの送信は先に説明したようにNotify処理によって行われる。RX102は、次のConnection Intervalにおいても同様に、CEパケットを含むBLEパケットを生成し(F911)、BLEパケットを送信する(F912)。RX102は、その次のConnection Intervalでは、まずCEパケットを生成してBLEパケットに格納する(F913)。続いて、Charge Statusパケットを1個生成し、BLEパケットに追加する(F914)。RX102は、これ以上生成すべきQiパケットがないためCEパケット1個と、Charge Statusパケット1個を含むBLEパケットを送信する(F915)。続くConnection Intervalでは、RX102は、CEパケットを含むBLEパケットを生成し(F916)、BLEパケットを送信する(F917)。その後のConnection Intervalでは、RX102は、F916とF917のConnection Intervalと同様の処理を繰り返す。その後、RX102は、あるConnection Intervalにおいて、バッテリ302が満充電に到達したことを検出する(F918)。するとRX102は、そのConnection Intervalにおいては、CEパケットを生成してBLEパケットに格納し(F919)、EPTパケットを1個生成してBLEパケットに追加する(F920)。RX102は、これ以上生成すべきQiパケットがないため(S603でNO)、CEパケットとEPTパケット1個を含むBLEパケットを送信する(F921)。図10(C)で説明したように、RX102がEPTパケットを送信するとPower Transferフェーズは終了となる。TXとRXはBLEによるアウトバンド通信を行っているため、これを切断して終了する(F922、S409でYES、S410、S509でYES、S510)。
ここで、Power TransferフェーズにおけるTX101の処理を説明する。まず、F910やF912のようにCEパケットを含むBLEパケットを受信した場合のTX101の処理について説明する。TX101は、そのConnection Intervalで受信したBLEパケットには、1個のQiパケットが含まれることを認識し、そのQiパケットすなわちCEパケットをBLEパケットから読出し、インバンド通信特有の制約を設けずに処理する。この処理はCEパケットに含まれるControl Error Valueに基づいて送電電力を制御する処理である。その後、全てのQiパケットの読出しを完了しているため、そのConnection Intervalの処理を終了する。
続いて、F915のように、CEパケットと、その他のQiパケットであるCharge Statusパケットを含むBLEパケットを受信した場合のTX101の処理を説明する。TX101は、そのConnection Intervalで受信したBLEパケットには、2個のQiパケットが含まれることを認識し、先頭の1個のQiパケットすなわちCEパケットをBLEパケットから読出し、処理する。この処理はCEパケットに含まれるControl Error Valueに基づいて送電電力を制御する処理である。続いて、TX101は、Charge Status パケットを読み出し、処理する。この処理は、Charge Status パケットに含まれるCharge Status Valueに基づく表示を表示部208で行う処理である。その後、全てのQiパケットの読出しを完了しているため、TX101は、そのConnection Intervalの処理を終了する。
ここで、RX102はF906において、Connection Intervalを、CEパケットの送信予定間隔であるt_intervalと同じ間隔に設定していた。すなわち、TX101とRX102の間で、BLEによるアウトバンド通信を用いて、RX102が予め決めたt_interval=250ミリ秒で送電電力のリアルタイム制御を繰り返すことができる。またCEパケットを含むBLEパケットは250ミリ秒毎に届くことから、CEパケットの間隔がt_timeout=1500ミリ秒以上開いてタイムアウトしてしまうことはない。さらに、RX102が周期250ミリ秒で送信するBLEパケットには最大で1個のCEパケットしか含まれない。またTX101は、F930の期間に、CEパケットによるリアルタイム制御を行いつつ、Charge Statusパケットのようにリアルタイム制御用でないQiパケットも受信して処理することができる。
<第二の実施形態>
第一の実施形態では、TX101が応答パケットを作成する際に、受信したBLEパケットに含まれるQiパケットのうち応答が必要ないものに関しては、応答がない旨または応答が必要ない旨を応答データとして応答パケットに格納するようにした。第二の実施形態では、Qiパケットのうち応答が必要ないものに関しては、応答データを応答パケットに格納しない構成について説明する。
応答処理に関するTX101の動作について図14を使用して説明する。S1201からS1204、S1206の処理については、第一の実施形態と同様であるため、説明は省略する。本実施形態においては、TX101はQiパケットが、応答が必要なパケットでなければ(S1203でNO)、応答データを作成しないように制御する(S1207)。
RX102から受信するBLEパケット810に対してTX101が作成する応答パケットについて図11(B)を使用して説明する。応答パケットのバイト列820(図8参照)には、Qiパケット1(823)の応答データであるACK(1103)とQiパケット2(825)の応答データであるACK(1107)が、RX102から受信したバイト列820と同じ順序で格納されている。しかし、図11(A)で示す応答データ(1104、1105)については、応答パケットには含まれない。
図11(B)で示す応答パケットを受信したRX102の応答処理に関する動作について、図15を使用して説明する。まずRX102は、応答パケットを受信する(S1301)。RX102は、応答パケット中の応答データを順に取得すると(S1302)、直近に送信したBLEパケット中のQiパケットを順に取得する(S1305)。そして、RX102は、Qiパケットの応答が不要でなければ(S1306でNO)、RX102は応答データとQiパケットを対比する(S1307)。また、取得したQiパケットの応答が不要であれば(S1306でYES)、S1305に戻り次のQiパケットを取得する。その後、応答パケット中の全ての応答データとQiパケットの対比が終了していなければ(S1304でNO)、RX102は処理S1302に戻り、応答パケット中の次の応答データを取得し、S1305からS1307の処理を行う。S1304の判定でYESの場合は、RX102は処理を終了する。
以上の処理によって、RX102はQiパケット1(823)とACK(1103)、Qiパケット3(827)とACK(1107)を対応づけることができる。また、Qiパケット2(825)に対応する応答データがなくても、RX102は、適切な処理が行うことができる。
<第三の実施形態>
本実施形態のTX101は、応答データの中に、Qiパケットへの応答に加え、対応するQiパケットのヘッダ情報を格納する。具体的には、TX101は、図12(A)および図12(B)のS1204において応答を作成する際に、対応するQiパケットのヘッダ情報を、応答データとして格納する。
RX102から受信するBLEパケット810に対してTX101が作成する応答パケットについて、図11(C)および図11(D)を使用して説明する。図11(C)は、図11(A)の応答パケットに、対応するQiパケットのヘッダ情報を格納している。ここで、ヘッダ1(1108)はQiパケット1(823)のヘッダ情報、ヘッダ2(1109)はQiパケット2(825)のヘッダ情報、ヘッダ3(1110)はQiパケット3(827)のヘッダ情報である。また、応答データのバイト数(1102、1104、1106)は3となっている。これはQiパケットのヘッダのサイズである2バイトと、応答データのサイズである1バイトを足した数である。
また、図11(D)は図11(B)の応答パケットに、対応するQiパケットのヘッダ情報を格納している。ヘッダ1(1108)はQiパケット1(823)のヘッダ情報、ヘッダ3(1110)はQiパケット3(827)のヘッダ情報である。
図11(C)又は(D)で示す応答パケットを受信したRX102の応答処理に関する動作について、図16を使用して説明する。まず、RX102は、TX101から応答パケットを受信する。次に、RX102は、応答パケット中の応答データとそのヘッダ情報を順に取得する(S1308)。そしてRX102は、直近に送信したBLEパケット中のQiパケットのうち、ヘッダ情報が同じQiパケットを取得し(S1309)、応答データと取得したQiパケットを対比する(S1310)。その後、応答パケット中の全ての応答データとQiパケットの対比が終了していなければ(S1304でNO)、RX102は処理S1302に戻り、応答パケット中の次の応答データとそのヘッダ情報を取得する。S1304の判定でYESの場合は、RX102は処理を終了する。
以上の構成によっても、第一の実施形態および第二の実施形態と同様の効果がある。また、Qiパケットと応答データがヘッダ情報で紐づけられている。よって、第一の実施形態および第二の実施形態のように、TX101は応答パケットを作成する際に、QiパケットがBLEパケットに格納されている順番に合わせて、応答データを順番通りに応答パケットに格納する必要がないという効果がある。
(その他の実施形態)
上記の説明では、応答の送信が必要でない場合に、TX101は応答データとして応答がないもしくは応答の必要がない旨を示す情報としてNo Responseという情報を格納した。しかしこれはNULL等、同様の意味をもつ情報であってもよい。
また、上記の説明では、RX102から受信したBLEパケットに関するTX101の応答処理について、図11の応答パケット、図12のフローに基づいて説明した。しかしこれはTX101から受信したBLEパケットに関するRX102の応答処理であってもよい。具体的には、TX101から受信するAttribute Valueのバイト列820に含まれるQiパケットに対して、RX102が図12、14で示す処理フローに基づいて図11(A)~(D)に示す応答パケットを作成してもよい。その場合にTX101は図13、15、16のフローに基づいて動作しても同様の効果がある。
本開示は上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
また、TX101およびRX102は例えば、撮像装置(カメラやビデオカメラ等)やスキャナ等の画像入力装置であってもよいし、プリンタやコピー機、プロジェクタ等の画像出力装置であってもよい。また、ハードディスク装置やメモリ装置などの記憶装置であってもよいし、パーソナルコンピュータ(PC)やスマートフォンなどの情報処理装置であってもよい。
また、図4~図7、および図12、図13に示すフローチャートの少なくとも一部をハードウェアにより実現してもよい。ハードウェアにより実現する場合、例えば、所定のコンパイラを用いることで、各ステップを実現するためのプログラムからFPGA上に自動的に専用回路を生成すればよい。また、FPGAと同様にしてGate Array回路を形成し、ハードウェアとして実現するようにしてもよい。
また、本開示の受電装置は、情報端末機器でもよい。例えば、情報端末機器は、受電アンテナから受けた電力が供給される、情報をユーザに表示する表示部(ディスプレイ)を有している。なお、受電アンテナから受けた電力は蓄電部(バッテリ)に蓄積され、そのバッテリから表示部に電力が供給される。この場合、受電装置は、送電装置とは異なる他の装置と通信する通信部を有していてもよい。通信部は、NFC通信や、第5世代移動通信システム(5G)などの通信規格に対応していてもよい。
また、本開示の受電装置が自動車などの車両であってもよい。例えば、受電装置である自動車は、駐車場に設置された送電アンテナを介して充電器(送電装置)から電力を受けとるものであってもよい。また、受電装置である自動車は、道路に埋め込まれた送電アンテナを介して充電器(送電装置)から電力を受けとるものでもよい。このような自動車は、受電した電力はバッテリに供給される。バッテリの電力は、車輪を駆動する発動部(モータ、電動部)に供給されてもよいし、運転補助に用いられるセンサの駆動や外部装置との通信を行う通信部の駆動に用いられてもよい。つまり、この場合、受電装置は、車輪の他、バッテリや、受電した電力を用いて駆動するモータやセンサ、さらには送電装置以外の装置と通信を行う通信部を有していていもよい。さらに、受電装置は、人を収容する収容部を有していてもよい。例えば、センサとしては、車間距離や他の障害物との距離を測るために使用されるセンサなどがある。通信部は、例えば、全地球測位システム(Global Positioning System、Global Positioning Satellite、GPS)に対応していてもよい。また、通信部は、第5世代移動通信システム(5G)などの通信規格に対応していてもよい。また、車両としては、自転車や自動二輪車であってもよい。
また、本開示の受電装置は、電動工具、家電製品などでもよい。受電装置であるこれらの機器は、バッテリの他、バッテリに蓄積された受電電力によって駆動するモータを有していてもよい。また、これらの機器は、バッテリの残量などを通知する通知手段を有していてもよい。また、これらの機器は、送電装置とは異なる他の装置と通信する通信部を有していてもよい。通信部は、NFCや、第5世代移動通信システム(5G)などの通信規格に対応していてもよい。
また、本開示の送電装置は、自動車の車両内で、無線電力伝送に対応するスマートフォンやタブレットなどの携帯情報端末機器に対して送電を行う車載用充電器であってもよい。このような車載用充電器は、自動車内のどこに設けられていてもよい。例えば、車載用充電器は、自動車のコンソールに設置されてもよいし、インストルメントパネル(インパネ、ダッシュボード)や、乗客の座席間の位置や天井、ドアに設置されてもよい。ただし、運転に支障をきたすような場所に設置されないほうがよい。また、送電装置が車載用充電器の例で説明したが、このような充電器が、車両に配置されるものに限らず、電車や航空機、船舶等の輸送機に設置されてもよい。この場合の充電器も、乗客の座席間の位置や天井、ドアに設置されてもよい。
また、車載用充電器を備えた自動車等の車両が、送電装置であってもよい。この場合、送電装置は、車輪と、バッテリとを有し、バッテリの電力を用いて、送電回路部や送電アンテナにより受電装置に電力を供給する。
101 送電装置
102 受電装置
301 制御部
303 受電部
307 第二通信部

Claims (25)

  1. 第1アンテナを介して受電装置に無線で送電する送電手段と、
    前記第1アンテナとは異なる第2アンテナを介して、前記受電装置と、無線電力伝送を制御する複数の制御データを格納することが可能な信号を用いて通信を行う通信手段と、
    前記通信手段により前記受電装置から応答の必要な複数の制御データを含む受信信号を受信した場合、前記応答の必要な複数の制御データに対する複数の応答データが、前記受信信号に格納された前記複数の制御データの順番に対応した順番で格納された応答信号を送信するように前記通信手段を制御する制御手段と、を有することを特徴とする送電装置。
  2. 前記制御手段は、前記複数の制御データが応答の不要な制御データを含む場合、前記応答の不要な制御データに対するデータと、前記応答の必要な複数の制御データとを含む応答信号であって、前記応答の不要な制御データに対するデータと、前記応答の必要な複数の制御データに対する複数の応答データとが、前記受信信号に格納された前記複数の制御データの順番に対応した順番で格納された応答信号を送信するように前記通信手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の送電装置。
  3. 前記応答の不要な制御データに対するデータは、前記応答の不要な制御データに対する応答であることを示す情報を含むことを特徴とする請求項2に記載の送電装置。
  4. 前記制御手段は、前記複数の制御データが応答の不要な制御データを含む場合、前記応答の不要な制御データに対するデータは含まれず、前記応答の必要な複数の制御データに対する複数の応答データを含む応答信号であって、前記複数の応答データが、前記受信信号に格納された前記複数の制御データの順番に対応した順番で格納された応答信号を送信するように前記通信手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の送電装置。
  5. 第1アンテナを介して受電装置に無線で送電する送電手段と、
    前記第1アンテナとは異なる第2アンテナを介して、前記受電装置と、無線電力伝送を制御する複数の制御データを格納することが可能な信号を用いて通信を行う通信手段と、
    前記通信手段により前記受電装置から応答の必要な複数の制御データを含む受信信号を受信した場合、前記応答の必要な複数の制御データに対する複数の応答データと、前記複数の応答データそれぞれが前記受信信号に格納された前記複数の制御データのいずれと対応しているかを特定するための示す情報と、を含む応答信号を送信するように前記通信手段を制御する制御手段と、を有することを特徴とする送電装置。
  6. 前記制御手段は、前記複数の制御データが応答の不要な制御データを含む場合、前記応答の不要な制御データに対するデータと、前記応答の必要な複数の制御データと、前記応答の不要な制御データに対するデータと前記応答の必要な複数の制御データに対する複数の応答データのそれぞれが前記受信信号に格納された前記複数の制御データのいずれと対応しているかを特定するための示す情報と、を含む応答信号を送信するように前記通信手段を制御することを特徴とする請求項5に記載の送電装置。
  7. 前記応答の不要な制御データに対するデータは、前記応答の不要な制御データに対する応答であることを示す情報を含むことを特徴とする請求項6に記載の送電装置。
  8. 前記制御手段は、前記複数の制御データが応答の不要な制御データを含む場合、前記応答の不要な制御データに対するデータは含まれず、前記応答の必要な複数の制御データに対する複数の応答データを含む応答信号であって、前記複数の応答データそれぞれが前記受信信号に格納された前記複数の制御データのいずれと対応しているかを特定するための示す情報と、を含む応答信号を送信するように前記通信手段を制御することを特徴とする請求項5に記載の送電装置。
  9. 前記複数の応答データそれぞれが前記受信信号に格納された前記複数の制御データのいずれと対応しているかを特定するための示す情報は、前記受電装置が送信した制御データを識別するための情報を含むことを特徴とする請求項5乃至8のいずれか1項に記載の送電装置。
  10. 前記通信手段は、Bluetooth(登録商標)4.0以降の規格に規定されるBluetooth(登録商標)Low Energy(BLE)に従って通信を行うことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の送電装置。
  11. 前記制御データは、WPC(Wireless Power Consortium)規格で規定されるパケットであり、
    前記BLEの通信に用いる前記受信信号におけるAttribute Valueに、WPC規格で規定されるパケットが格納されていることを特徴とする請求項10に記載の送電装置。
  12. 前記応答の不要な制御データは、WPC(Wireless Power Consortium)規格で規定されるControl Error パケットであることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項、又は請求項6乃至8のいずれか1項に記載の送電装置。
  13. 前記応答の不要な制御データは、WPC(Wireless Power Consortium)規格で規定されるEnd Power Transfer パケットであることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項、又は請求項6乃至8のいずれか1項に記載の送電装置。
  14. 車輪と、バッテリと、を有し、
    前記送電手段は、前記バッテリの電力を用いて、前記受電装置に無線で送電することを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載の送電装置。
  15. 車両内に設置されることを特徴とする請求項1乃至14のいずれか1項に記載の送電装置。
  16. 第1アンテナを介して送電装置から無線で受電する受電手段と、
    前記第1アンテナとは異なる第2アンテナを介して、前記送電装置と、無線電力伝送を制御する複数の制御データを格納することが可能な通信信号を用いて通信を行う通信手段と、を有し、
    前記通信手段は、応答の必要な複数の制御データを含む送信信号を送信した後に、前記送電装置から、前記応答の必要な複数の制御データに対する複数の応答データが、前記送信信号に格納された前記複数の制御データの順番に対応した順番で格納された応答信号を受信することを特徴とする受電装置。
  17. 第1アンテナを介して送電装置から無線で受電する受電手段と、
    前記第1アンテナとは異なる第2アンテナを介して、前記送電装置と、無線電力伝送を制御する複数の制御データを格納することが可能な通信信号を用いて通信を行う通信手段と、を有し、
    前記通信手段は、応答が必要な複数の制御データを含む送信信号を送信した後に、前記送電装置から、前記応答が必要な複数の制御データに対する複数の応答データと、前記複数の応答データそれぞれが前記送信信号に格納された前記複数の制御データのいずれと対応しているかを特定するための示す情報と、を含む応答信号を受信することを特徴とする受電装置。
  18. 前記受電手段により受電した電力を蓄積するバッテリと、
    前記バッテリの電力を用いて車輪を駆動させるためのモータと、を有する請求項16又は17に記載の受電装置。
  19. 前記受電手段により受電した電力を蓄積するバッテリと、
    前記バッテリの電力が供給される表示部と、を有することを特徴とする請求項16又は17に記載の受電装置。
  20. 前記受電手段により受電した電力を蓄積するバッテリと
    前記バッテリの残量を通知する通知手段と、を有する請求項16又は17に記載の受電装置。
  21. 受電装置に無線で送電する第1アンテナと、前記第1アンテナとは異なり、前記受電装置と無線電力伝送を制御する複数の制御データを格納することが可能な信号を用いて通信を行う第2アンテナと、を有する送電装置の制御方法であって、
    前記第1アンテナを介して受電装置に無線で送電する送電工程と、
    前記第2アンテナを介して、前記受電装置から応答の必要な複数の制御データを含む受信信号を受信した場合、前記応答の必要な複数の制御データに対する複数の応答データが、前記受信信号に格納されたが、前記受信信号に格納された前記複数の制御データの順番に対応した順番で格納された応答信号を送信する送信工程と、を有することを特徴とする制御方法。
  22. 受電装置に無線で送電する第1アンテナと、前記第1アンテナとは異なり、前記受電装置と無線電力伝送を制御する複数の制御データを格納することが可能な信号を用いて通信を行う第2アンテナと、を有する送電装置の制御方法であって、
    前記第1アンテナを介して受電装置に無線で送電する送電工程と、
    前記第2アンテナを介して、前記受電装置から応答が必要な複数の制御データを含む受信信号を受信した場合、前記応答が必要な複数の制御データに対する複数の応答データと、前記複数の応答データそれぞれが前記受信信号に格納された前記複数の制御データのいずれと対応しているかを特定するための示す情報と、を含む応答信号を送信する送信工程と、を有することを特徴とする制御方法。
  23. 送電装置から無線で受電する第1アンテナと、前記第1アンテナとは異なり、前記送電装置と無線電力伝送を制御する複数の制御データを格納することが可能な通信信号を用いて通信を行う第2アンテナと、を有する受電装置の制御方法であって、
    前記第1アンテナを介して送電装置から無線で受電する受電工程と、
    前記第2アンテナを介して、応答の必要な複数の制御データを含む送信信号を送信する送信工程と、
    前記送信工程の後に、前記第2アンテナを介して、前記送電装置から前記応答の必要な複数の制御データが、前記送信信号に格納された前記複数の制御データの順番に対応した順番で格納された応答信号を受信する受信工程と、を有することを特徴とする制御方法。
  24. 送電装置から無線で受電する第1アンテナと、前記第1アンテナとは異なり、前記送電装置と無線電力伝送を制御する複数の制御データを格納することが可能な通信信号を用いて通信を行う第2アンテナと、を有する受電装置の制御方法であって、
    前記第1アンテナを介して送電装置から無線で受電する受電工程と、
    前記第2アンテナを介して、応答が必要な複数の制御データを含む送信信号を送信する送信工程と、
    前記送信工程の後に、前記送電装置から前記応答が必要な複数の制御データに対する複数の応答データと、前記複数の応答データそれぞれが前記送信信号に格納された前記複数の制御データのいずれと対応しているかを特定するための示す情報とを含む応答信号を受信する受信工程と、を有することを特徴とする制御方法。
  25. コンピュータに、請求項1乃至15のいずれか1項に記載の送電装置、又は請求項16乃至請求項20のいずれか1項に記載の受電装置として機能させるプログラム。
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