(第1実施形態)
図1は本実施形態のシステム構成図である。本実施形態に係る無線電力伝送システムは、磁界共鳴方式を用いて無線電力伝送を行うものとする。磁界共鳴方式は送電装置の共振器(共鳴素子)と、受電装置の共振器(共鳴素子)との間の磁場の共鳴(共振)による結合によって電力を伝送する方式である。しかしながら、無線電力伝送方式(非接触電力伝送方法)は磁界共鳴方式に限るものではなく、電磁誘導方式、電界共鳴方式、マイクロ波方式、レーザー等を利用した電力伝送方式を用いてもよい。
図1において、100は第1送電装置、101は第1受電装置、102は第2受電装置である。第1送電装置100は、無線で電力を送電する送電装置である。第1受電装置101及び第2受電装置102は、第1送電装置100から無線で送電された電力を受電可能な受電装置である。
本実施形態における無線電力伝送システムにおいて、送電装置と受電装置との間で、認証を行うための通信や無線電力伝送を制御するための制御情報の通信を行う。以下、装置間での電力の受け渡しは、送電、受電または電力伝送(無線電力伝送)と表現し、装置間での認証のためのやり取りや制御情報のやり取りは、単に通信(無線通信)と表現する。
なお、本実施形態における無線電力伝送と無線通信とに用いる電磁波の周波数帯域は異なるとする。本実施形態の無線電力伝送システムでは、送電装置の送電可能範囲より通信可能範囲のほうが広い。これは、無線電力伝送と無線通信とに用いる電磁波の周波数帯域が異なり、それぞれに用いる電磁波の到達範囲が同一ではないためである。無線電力伝送の送電可能範囲は、距離に応じた損失が大きいことや送電可能範囲に存在する物体への影響が大きいことから、無線通信の通信可能範囲より一般的に短い。また、無線通信の通信可能範囲と無線電力伝送の送電可能範囲を同一にするように、無線通信の電磁波の出力電力を低減すると、正しく通信が行えなくなる場合がある。したがって、本無線電力伝送システムでは、送電装置の送電可能範囲より通信可能範囲のほうが広くなるようにそれぞれに用いる電磁波が到達される。本実施形態では通信可能な範囲を通信範囲、送電可能な範囲を送電範囲と表現する。送電範囲とは、送電装置が受電装置に対して所定の電力を一定以上の伝送効率で伝送できる範囲のことをいう。所定の電力とは少なくとも受電装置の通信部を起動する為の電力を指す。 なお、本実施形態の無線電力伝送システムの装置間で行う通信は、Bluetooth(登録商標)4.0規格に準拠する通信を用いる。Bluetooth(登録商標)4.0では、Bluetooth(登録商標) Low Energy(BLE)という比較的少ない消費電力で通信可能な通信方式が規定されている。なお、本無線電力伝送システムでは、送電装置は、ネットワークの親局である、BLEに規定されるセントラルとして動作する。送電装置は、一度に複数の受電装置に対して送電を行うために、複数の受電装置夫々と通信を行う必要がある。したがって、送電装置は複数の受電装置夫々と通信を行うため、セントラルとして動作する。また、受電装置は、セントラルに接続し、セントラルによる制御に基づいて通信を行う、BLEに規定されるペリフェラルとして動作する。なお、送電装置がペリフェラルで受電装置がセントラルとなってもよい。
なお、本実施形態における通信はBLEに準拠した通信を行うものとしたが、その他の通信規格であってもよい。例えば、無線LAN(IEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers,Inc)802.11シリーズ)であってよい。また、本実施形態における通信は、NFC(Near Field Communication)、ZIGBEEなどであってもよい。また、通信は独自の通信方式、負荷変調であってもよい。
図1(a)において、第1送電装置100は、第1受電装置101に送電中である。第1受電装置101は、第1送電装置100の送電範囲に存在する。また、第2受電装置102は、第1送電装置100の送電範囲外に存在する。図1(b)は図1(a)と同様に、第1送電装置100は第1受電装置101に送電している。また、第2受電装置103は、第1送電装置100の送電範囲内に存在する。図1において、送電装置が受電装置に対して送電中である受電装置は、黒で塗りつぶすことで表現する。
続いて、無線電力伝送システムの各装置の構成について説明を行う。図2は、無線電力伝送システムの送電装置200(第1送電装置100)の構成を示す図である。201は、送電装置200を制御する制御部である。制御部201の一例は、タイマ207とメモリ208を備えるCPU(Central Processing Unit)である。制御部201は、メモリ208に記憶されている制御プログラムを実行することにより装置全体を制御する。制御部201は制御プログラムを実行中に変数の値を記憶する際にもメモリ208を用いる。また制御部201は、時間を計測する際に、タイマ207を用いる。
202は送電装置200から無線電力伝送を行う際に電力を供給する電源である。電源202は、商用電源またはバッテリである。203は、電源202から入力される直流又は交流電力を伝送帯の交流周波数電力に変換し、送電アンテナ205を介して受電装置に受電させるための電磁波を発生させるための送電部である。送電部203は、制御部201の指示に基づいて、後述する検出用送電、認証用送電、充電用送電のいずれかを送電アンテナ205から出力するように電磁波の強度を調節する。強度の調節は、送電アンテナ205に入力する電圧(送電電圧)を調節することで行う。送電電圧を大きくすると電磁波の強度が強くなる。また送電部203は、制御部201の指示に基づいて、送電アンテナ205からの送電を停止する制御を行う。
204は、送電電圧および送電アンテナ205における電流の大きさ(送電電流)を検出する検出部である。検出部204において検出した送電電圧と送電電流は、制御部201より読み出される。
206は受電装置と通信するための通信部である。通信部206は、BLEに準拠した無線通信を制御するためのチップおよび信号を送信するためのアンテナを含む。209は、ユーザへの情報通知を行うための通知部である。通知部209は制御部201の指示に基づいてLCD(Liquid Crystal Display)に情報を表示する機能を備える。なお、通知部209はLCD以外の表示手段を用いても良いし、スピーカを備えて音声を用いてユーザに情報通知してもよい。
なお、送電装置200は、送電を専用に行う装置だけでなく、他の装置、一例としては、プリンタ、PC等の装置であってもよい。
続いて、無線電力伝送システムの受電装置3000(第1受電装置101、第2受電装置102)の構成について図3を用いて説明を行う。3001は受電装置3000を制御する制御部である。制御部3001は、制御部201と同様にタイマ3007とメモリ3008を備えるCPUである。通信部3006は、BLEに準拠した無線通信を制御するためのチップおよび信号を送信するためのアンテナを含む。3005は送電装置200からの無線電力伝送を受電するための受電アンテナである。3003は、受電アンテナ3005で受電した電磁波から電力を生成する受電部である。受電部3003は、受電アンテナ3005により受信した電磁波により共振を生じ、該共振により交流電力を得る。そして、受電部3003は、交流電力を直流または所望周波数の交流電力に変換し出力する。3002は、充電可能なバッテリであり、受電装置3000により受電された電力が蓄電される。310は、バッテリ3002の電圧を検出する満充電検出部である。満充電検出部310の検出結果に基づいて制御部3001はバッテリ3002が満充電であるか否か、および充電状況を検出することができる。さらに制御部3001は、スイッチ3009により、受電した電力をバッテリ3002へ出力するか否かを制御する。スイッチ3009がONのときに電力がバッテリ3002に出力される。スイッチ3009がOFFのときには、電力はバッテリ3002に出力されず、受電部3003、制御部3001、通信部3006に出力される。スイッチ3009の初期状態はOFFである。スイッチ3009は、受電アンテナ3005と受電した電力を消費するバッテリとを接続したり切断したりする。
3004は、送電アンテナ205から送られた電磁波により受電アンテナ3005に発生する起電力(受電電圧)を検出する検出部である。検出部3004において検出した受電電圧は、制御部3001より参照可能である。
受電装置3000の受電部3003、制御部3001、通信部3006は、送電装置200から送電される電力で動作しても良い。このように構成することで、受電装置3000は、送電装置200から無線電力伝送を始めるために必要な電力を保持していない場合にも、送電装置200と通信を開始できる。なお、受電部3003、制御部3001、通信部3006は、バッテリ3002から供給される電力で動作してもよい。
なお、受電装置3000の一例は、デジタルカメラ、携帯電話等の装置であってよい。
図2および図3に示した構成は一例であり、送電装置200、受電装置3000は図示したハードウェア構成以外のハードウェア構成を備えていてもよい。例えば、送電装置200、受電装置3000は、ユーザが各種入力等を行い、装置を操作するための操作部を有していてもよい。
以上の構成を有する無線電力伝送システムにおける送電装置200は、検出用送電、認証用送電、充電用送電のうちいずれかの送電を選択的に行う。
検出用送電は、送電範囲に物体が少なくとも一つ載置されているか否かを検出するための送電である。検出用送電においては、送電装置200は送電アンテナ205から弱い電磁波を間欠的に発生させる。これにより、物体が載置されていない期間の消費電力を抑えることができる。検出用送電を行っている際に送電装置200の送電可能範囲に物体が載置された場合、該検出用送電は該物体に消費される。この場合、送電装置200の送電アンテナ205のインピーダンスに変化(以後、Z変化と称する)が生じ、送電アンテナ205には定常状態、すなわち受電する物体が一つも載置されていない状態とは異なる電流が流れる。この変化を検出部204によって検出することで、自装置の送電可能範囲に物体が置かれたことを検出することができる。
なお、送電装置200は、受電装置3000が送電範囲に存在する場合の検出部204の検出結果の変化値を予め記憶しているものとする。送電装置200は、検出部204の検出結果が、定常状態における検出結果からこの予め記憶している変化値を超えた変化量を検出した場合、送電範囲に物体が置かれたことを検出する。なお、送電装置200は、検出部204の検出結果が、定常状態における検出結果から予め記憶している変化値を超えない場合の変化量を検出した場合、送電範囲に受電装置3000以外の異物が存在すると判定してもよい。この場合、送電装置200は、送電を停止するまたは異物を除去することを促す情報を表示させる等のエラー処理を実行するようにしてもよい。
認証用送電は、送電可能範囲内にある少なとも一つの受電装置に対して、該受電装置が認証のための通信に要する電力、すなわち該受電装置の制御部3001と通信部3006が起動するのに十分な電力を供給するための送電である。送電装置200は自装置の送電可能エリアに物体が存在することを検出した場合、認証用送電を開始する。なお、認証用送電の電力は送電可能範囲内にある受電装置の全てが、制御部3001と通信部3006を動作させることが出来るように、受電装置の数に応じて変更されてもよい。
また、認証用送電を受電した受電装置3000は、他の装置から通信接続要求を送信させるためのアドバタイズパケットを、認証用送電を検出してから一定期間内(例えば、100ms)に通信部3006から送信する。送電装置200は認証用送電に応答した受電装置3000からアドバタイズパケットを受信した場合、送電可能範囲に受電装置3000が存在すると判定する。
なお、アドバタイズパケットは、ブロードキャストで送信されるBLEに規定されたADV_INDパケットとも呼ばれる信号である。アドバタイズパケットは、自身が存在することを近隣のBLE対応機器に対して通知する通知信号である。アドバタイズパケットは、自身の機器名や提供するサービスの種類、通信に用いるプロトコルのバージョンなどの情報を含む。また、アドバタイズパケットは、送信元の識別情報として、Bluetooth(登録商標) Deviceアドレス(以下BDアドレス)が含まれている。アドバタイズパケットは、周囲の機器に自装置の存在および周囲の機器からの接続を待っていることを通知するために用いられる。受電装置3000からのアドバタイズパケットには、本システムが対応する無線電力伝送方式が実行可能なことを示すサービス情報が含まれている。以降の説明において、アドバタイズパケットを通知信号と称す。
なお、送電装置200は認証用送電を開始してから所定期間内(例えば、100ms)に受電装置3000から通知信号を受信しない場合、認証用送電を停止する。そして、再び送電アンテナ205から電磁波を間欠的に発生させることにより、検出用送電を間欠的に行う。
また、送電装置200は、受信した通知信号の送信元である受電装置3000に対してConnection Requestパケット(接続要求)を通信部206から送信する。そして、送電装置200は、送信した接続要求に応じて受電装置3000と通信接続を確立する。そして、確立した無線接続を用いて、装置間で送電のためのネゴシエーションを行う認証処理を行う。認証処理においては、送電装置200と受電装置3000の間で確立した通信接続の期間に互いの能力情報を通信(交換)する。能力情報は例えば、送受電可能な電力量、ハードウェア構成、対応している電力伝送の方式、対応している電力伝送規格のバージョン、通信プロトコルのバージョン等である。BLEではデータパケットの交換の機会が周期的に発生する。この機会をConnection Eventと呼ぶ。送電装置200は、最初のConnection Eventで送信するデータパケットにて、受電装置3000に対して必要な電力値を通知するように要求する。受電装置3000はこれに応答する形で、必要な電力値を次のデータパケットに含めて送信する。
認証処理では、送電装置200と受電装置3000とのプロトコルのバージョンが一致し、かつ、受電装置3000が要求する電力が、送電装置200で送電可能な電力と同じか下回っている場合には認証は成功する。また、それ以外の場合、認証は不成功とする。即ち、この場合、送電装置101と受電装置3000との電力量またはプロトコルのバージョンに関するネゴシエーションが不成立のため、充電用送電は行わない。
また、認証用送電を開始してから所定時間以内に認証に必要な情報が受電装置3000から取得できない場合にも認証は不成功とする。なお、認証処理では、認証を行うためのパスワードを送電装置200と受電装置3000との間で通信し、送電装置200と受電装置3000のいずれかまたは双方で通信されたパスワードが正しいと判断した場合に認証が成功とするようにしてもよい。
この認証処理によって、送電装置200は、送電範囲に存在する物体が送電を要求する受電装置であることを確認することができる。一方、認証処理によって、受電装置3000は、通信接続した送電装置が電力の供給実行可能であるか否かを確認することができる。送電装置200は、認証処理の間、認証用送電を継続して送電し、受電装置3000に対して能力情報の通信を行わせるための送電を行う。
送電装置200は、認証処理による認証結果が成功の場合、つまり、受電装置3000とのネゴシエーションが成立した場合、充電用送電を行う。充電用送電は、検出用送電および認証用送電の電力より大きい電力を受電装置3000に送電する。
また、受電装置3000は、認証処理による認証結果が成功であると、充電用送電により供給される電力を蓄電するために、制御部3001によりスイッチ3009をOFFからONにする。即ち、受電装置3000は、充電用送電が開始されるまではバッテリ3002へ電力が供給されないようにする。また、受電装置3000は、充電を終了する場合は、制御部3001によりスイッチ3009をONからOFFにする。
なお、充電用送電は、受電装置3000において充電に用いられなくともよい。例えば、バッテリ以外の負荷(モータ等)に直接供給されてもよい。充電用送電を行うに際して、送電装置200は、通信部206によって、受電している電力の値、送電量の増減の要求、送電の停止などの無線電力伝送を制御するための制御情報を受電装置3000から受信する。即ち、充電用送電は、受電装置3000からの要求に応じた送電である。なお、送電装置200は、受電装置3000から送電の停止を要求する送電停止要求を受信した場合や送電のエラーが生じた場合に充電用送電を終了する。また、受電装置3000からの制御情報にエラー情報が含まれていてもよく、例えば、送電装置200は、エラーが発生したことを示す制御情報を受電装置3000から受信した場合に送電を停止するようにしてもよい。また、送電装置200は、受電装置3000が満充電であることを示す満充電通知を受信した場合、この満充電通知の送信元の受電装置3000に対する充電用送電を停止する。また、送電装置200は、複数の受電装置に送電中に、送電停止要求を1台の受電装置3000から受信した場合、この送電停止要求の送信元の受電装置に対する充電用送電を停止し、他方の受電装置に対する送電は継続して行う。
なお、送電装置200は、充電用送電を行っている場合、受電装置3000側の消費電力が変わることで、送電アンテナ205のインピーダンスも変化する。送電装置200は、このインピーダンス変化が送電中の受電装置3000側の消費電力の変動に起因したものか、新たな受電装置3000が送電範囲に入ったことにより生じたものかを区別することができない。したがって、送電装置200は、充電用送電を行っている場合に、Z変化に基づいて、送電範囲に新たな受電装置3000が入ったことを検出することはできない。
また、送電装置200は、複数の受電装置に送電を行うことが可能である。例えば、送電装置200が第1受電装置101に充電用送電を行っている場合、新たに受電を要求する第2受電装置102は、第1受電装置101に対する充電用送電を検出した場合、通知信号を送電装置200に送信する。通知信号を受信した送電装置200は、第2受電装置102と認証処理を開始し、認証に成功すると、第2受電装置102に対する充電用送電を開始する。このように、送電装置200は、複数の受電装置に同時に並行して充電用送電を行うことができる。
しかしながら、第2受電装置102は、充電用送電は認証用送電よりも電力が大きい為、自身が送電装置200の送電範囲に存在しないにも関わらず、通知信号を送信してしまう場合がある。例えば、ユーザが充電を意図せず第2受電装置102を送電装置200の近くにたまたま置いてしまった場合にも、送電装置200は、このような充電を必要としていない第2受電装置102に対して、認証処理や充電用送電を行う恐れがある。
以下の説明において、本実施形態は、このような送電範囲に入っておらず、充電を必要としていない受電装置に対して、認証処理や充電用送電を行うことを低減させるための動作について説明を行う。
本実施形態における図2に示す送電装置200の動作を図5に示すフローチャートに従って説明する。なお、図5に示すフローチャートは、制御部201がメモリ208に記憶されている制御プログラムを実行し、情報の演算および加工、各ハードウェアの制御を実行することにより実現される。なお、図5に示すフローチャートに示すステップの一部または全部を例えばASIC等のハードウェアで実現する構成としても良い。図5に示す処理は、送電装置200の電源がONされた場合に開始される。また、図5に示す処理は、送電装置200の電源がOFFされた場合に終了する。
送電装置200は電源ONまたはユーザによる動作指示の検出に応じて動作を開始すると、送電部203により間欠的な検出用送電を開始する(S601)。制御部201は、検出用送電時の検出部204の検出結果に基づいて、送電装置200の送電アンテナ205のインピーダンスに所定値以上の変化が生じたか否かを判定する(S602)。ここで、所定値とは受電装置3000が送電範囲に存在する場合の検出部204の検出結果の変化値である。
制御部201は、検出部204の検出結果により、自装置の送電可能範囲に物体が存在することを検出する。検出部204によりインピーダンス変化が検出できない場合には、再びS601に戻り検出用送電を繰り返し行う。
検出部204によりインピーダンス変化が検出された場合、送電部203は、受電装置3000に対して認証処理のトリガとなる認証用送電を開始する(S603)。認証用送電は間欠的に行う検出用送電とは異なり、一定電力の送電を継続して行う送電である。制御部201は、認証用送電を開始した後に一定期間内(例えば、100ms)に受電装置3000から通知信号を受信したかを判定する(S604)。受電装置3000からの通知信号であるか否かは受信した通知信号に本システムが対応する無線電力伝送方式が実行可能なことを示すサービス情報が含まれているか否かで判定する。通知信号を受信しなかった場合、認証用送電を停止し、再びS601に戻り、検出用送電を行う。
S604において、一定期間内に受電装置3000から通知信号を受信したと判定された場合、送電装置200は、認証用送電を継続する。また、送電装置200は、通知信号に含まれる送信元の識別情報であるBDアドレスをメモリ208に記憶する。そして、送電装置200は、S604において受信した通知信号の送信元に対し通信部206から接続要求を送信し、無線通信接続が確立する(S605)。
S605において無線接続した受電装置3000との間で通信部206は認証処理を実行する(S606)。認証処理において、送電装置200は、受電装置3000との間で、互いの能力情報、電力伝送に必要な情報を通信(交換)する。送電装置200は、認証処理を通じて受電装置3000に送電を行うか否かを判定する(S607)。送電装置200は、認証処理による認証が成功した場合、送電を行うと判定し、認証処理による認証が不成功した場合、送電を行わないと判定する。送電を行わないと判定された場合、送電装置200は、受電装置3000との通信を切断してS601に処理を戻す。
送電を行うと判定された場合、送電装置200は、認証を行った受電装置3000に対して送電を開始することおよびスイッチ3009をONにすることを指示する負荷接続指示信号を通信部206による通信により通知する。負荷接続指示を受信した受電装置3000は、スイッチ3009をONにしてバッテリ3002への充電を開始する準備を行う。送電装置200は、スイッチ3009をONにしたことを示す負荷接続応答を受電装置3000から受信すると、送電部203を制御して送電アンテナ205から充電用送電を開始する(S608)。充電用送電においては、受電装置3000がバッテリ3002に充電することが可能な、大きな電力を送電する。また、送電装置200は、受電装置3000の識別子と対応づけて、充電用送電を行っていることを示す送電フラグをメモリ208において立てる。
なお、送電装置200の制御部201は、送電を開始した後に、通信部206から受電装置3000から送電停止の要求または満充電通知を受信した場合、送電を停止すると判定する(S609)。送電を停止すると判定した場合、送電装置200は、送電停止の要求の送信元である受電装置3000に対する充電用送電を停止する(S610)。送電を停止した場合、送電装置200は、充電用送電を行っている他の受電装置が存在するか否かを判定する。1台以上の受電装置に対して送電を行っている場合、以降の処理を進める。送電を行っている受電装置が1台もない場合、送電装置200はS601からの処理を再び行う。
以上の処理により、検出用送電を用いて一台目の受電装置が載置されたことを検出し、該受電装置に対して充電用送電を開始することができる。以降の処理は、一台目の受電装置に対して充電用送電中に、二台目以降の受電装置の載置を検出し、該受電装置に対して充電用送電を開始するための処理である。以下において、一台目の受電装置を第1受電装置101とし、新たに検出される受電装置を第2受電装置102として説明を行う。
送電装置200は、第1受電装置101に充電用送電を行いながら別の受電装置(第2受電装置102)からの通知信号を受信したか否かの監視を行う(S612)。通知信号を受信したら、送電装置200は、通知信号に含まれる送信元(第2受電装置102)の識別情報であるBDアドレスをメモリ208に記憶する。そして、送電装置200は、現在充電用送電を行っている受電装置である第1受電装置101に対してスイッチ3009をOFFにするための指示である負荷切断指示信号を通信部206により送信する(S613)。
送電装置200は、第1受電装置101からスイッチをOFFにしたことを示す負荷切断指示応答を受信すると、第1受電装置101に対する充電用送電を停止する(S614)。これは、充電用送電を停止した時に、第1受電装置101のスイッチがONである場合、第1受電装置101の受電部3003に印加される電圧が急激に低下する恐れがあるためである。このような電圧降下により第1受電装置101の誤動作を低減させるために、第1受電装置101のスイッチ3009をOFFにさせる。なお、送電装置200は、第1受電装置101との通信接続を切断するためのLL_TERM_INDを第1受電装置101に送信し、その応答であるLL_ACKを受信してから以降の処理を行うようにしてよい。また、送電装置200は、送電中の第1受電装置101に対して、一旦送電を停止、もしくは保留して、受電装置の載置確認を行う旨を通知する構成としてもよい。また、受電装置は、一旦送電を停止、もしくは保留して、受電装置の載置確認を行う旨を通知された場合、充電中であることを示すことを示す情報を表示し続ける構成としてよい。
そして、送電装置200は、第2受電装置102が送電範囲に存在する装置であるかを確認するために認証送電を開始する(S615)。制御部201は、認証用送電を開始した後に一定期間内(例えば、100ms)に第2受電装置102から通知信号を受信したかを判定する(S616)。この場合、第2受電装置102が、認証用送電の送電範囲に存在する場合は、通知信号を再び送信することができる。一方、第2受電装置102が、認証用送電の送電範囲に存在せず、充電用送電の送電範囲に存在する場合は、認証用送電を検出することができないため、通知信号を再び送信することができない。
送電装置200は、第2受電装置102から通知信号を受信した場合、第2送電装置102に対し通信部206から接続要求を送信し、無線通信接続を確立する(S617)。S617において無線接続した第2受電装置102との間で通信部206は認証処理を実行する(S616)。送電装置200は、認証処理を通じて第2受電装置102に送電を行うか否かを判定する(S619)。
送電を行うと判定された場合、送電装置200は、認証を行った第2受電装置102と充電用送電を行っていた第1受電装置101とに対して負荷接続指示信号を通信部206による通信により通知する。送電装置200は、負荷接続応答を第1受電装置101および第2受電装置102から受信すると、送電部203を制御して送電アンテナ205から第1受電装置101および第2受電装置102に対する充電用送電を開始する(S620)。また、送電装置200は、第2受電装置102の識別子と対応づけて、充電用送電を行っていることを示す送電フラグをメモリ208において立てる。そして、S609から処理を再び行う。
一方、S616において、第2受電装置102から通知信号を受信しないと判定された場合、充電用送電を行っていた第1受電装置101に対して負荷接続指示信号を通信部206による通信により通知する。送電装置200は、負荷接続応答を第1受電装置101から受信すると、送電部203を制御して送電アンテナ205から第1受電装置101に対する充電用送電を開始する(S608)。そして、S609から処理を再び行う。
また、S616において、第2受電装置102から通知信号を受信しないと判定された場合には、第2受電装置102に対しては、通信部206を通して、存在通知を出さないように指示しても良い。また、S616において、第2受電装置102から通知信号を受信しないと判定された場合には、第2受電装置102の識別情報を記憶して、以降の第2受電装置102からの通知信号を所定時間無視するような構成としても良い。また、S619における認証処理の結果が認証不成功となったと判定された場合には、送電装置200は、通知部209によりエラーを表示してもよい。表示例としては、「近くに受電装置があります。充電を行う場合は、送電装置上に載置下さい。充電を行わない場合は、送電装置から離してください」とのメッセージを表示させる。即ち、送電装置200は、通知部209により充電用送電に応答して通知信号を送信してしまう装置の移動を促す情報を表示させてもよい。このように、送電装置200は、ユーザが第2受電装置102の充電を希望している場合に、ユーザに正しい載置位置を通知することができる。
以上説明したように、送電装置200は、一台目の第1受電装置101については検出用送電を用いて送電装置200上に載置されたか否かを検出する。そして、送電装置200は、充電用送電を行っている際に通知信号を受信した場合、充電用送電を停止して認証用送電を開始する。したがって、送電装置200は、通知信号の送信元の受電装置が送電装置200上に載置された装置であるか否かを判断することができる。そして、送電装置200は、送電装置200上に載置されたと判定された受電装置とのみ無線接続および認証処理を行い、送電装置200上に載置されたと判定されなかった受電装置とは無線接続および認証処理を行わない。
したがって、ユーザにより充電を意図せず、送電装置の近くにたまたま置かれたような、充電を必要としていない受電装置に対して、無線接続および認証処理を行わないので、不要な送電のための処理を低減することができる。また、送電装置が、受電を必要としている可能性が低いと考えられる、送電装置から離れて配置された受電装置を大きい電力である充電用送電を行う対象としてしまうことを低減できるため、送電効率が悪い受電装置に対して送電を行うことを低減できる。
続いて、本実施形態における無線通信システムのシーケンスチャートを、図4を用いて説明する。図4は、図1(a)における無線通信システムのシーケンスチャートである。
図4において、まず、ユーザが第1受電装置101を第1送電装置100上に載置する(300)。第1送電装置100は、検出用送電を行っている(301)。第1送電装置100は、第1受電装置101が近接されたことによりZ変化を検出し、認証用送電を開始する(302)。第1受電装置101は、認証用送電を検出すると通知信号を送信する。
第1送電装置100は、通知信号を受信すると、第1受電装置101に接続要求を送信する(304)。第1送電装置100と第1受電装置101は、確立した無線接続を用いて、認証処理において、要求する電力やその応答をやり取りする(305、306)。第1送電装置100は、認証処理が成功すると、第1受電装置101に対する充電用送電を開始する(309)。
第1受電装置101に対する充電用送電を開始した後に、ユーザが第2受電装置102を第1送電装置100の送電範囲外に置いたとする。第2受電装置102は、第1受電装置101に対する充電用送電を検出すると、通知信号を送信する(308、326)。第1送電装置100は、充電用送電中に通知信号を受信すると、負荷切断指示を送電中の第1受電装置101に送信する。第1受電装置101は、負荷切断指示を受信すると、スイッチ3009をOFFにし、負荷切断応答を第1送電装置100に送信する(311)。
続いて第1送電装置100は、通信接続を行っている全ての受電装置(この場合第1受電装置101のみ)に対して、通信を切断することを意味するLL_TERM_INDを送信する(313)。第1送電装置100は、第1受電装置101からその応答であるLL_ACKを受信する(314)。第1送電装置100は、時間t1から時間t2で認証用送電を行う(315)。なお、第1送電装置100は、充電用送電309の停止と同時に認証用送電315を送電し、送電の寸断がない構成であってもよい。また、第1送電装置100と第1受電装置101との通信接続は維持したままでもよい。
第1送電装置100は、時間t2から時間t3の間は認証用送電を停止して、第2送電装置102からの通知信号を待ち受ける。また、第1受電装置101は、第1送電装置100との通信接続を切断しているため、通知信号を送信する(316)。
一方、第2受電装置102は、第1送電装置100が充電用送電行っている間(309)は、受電した電力によって通信部を起動させることが出来る。しかしながら、第2受電装置102は、第1送電装置100の認証用送電の送電範囲に存在しないので、第1送電装置100が認証用送電行っている間は、通知信号を送信しない。
第1送電装置100は、時刻t2からt3までの間に第2受電装置102から通知信号を受信できないので、第2受電装置102は認証用送電の送電範囲に存在しないと判定し、第2受電装置102と通信接続および認証処理を行わない。第1送電装置100は、以降、第1受電装置101と通信接続、認証処理を行い、第1受電装置101に対する充電用送電を再開する(317〜324)。
なお、第2受電装置102は、第1送電装置100が充電用送電を再開すると、再び通知信号を送信する(325)。この場合、第1送電装置100がタイマを起動し、このタイマがタイムアウトした後に再度第2受電装置102から通知信号を受信していれば、310からの処理を行うようにしてよい。このように構成することで、ユーザが第2受電装置102を第1送電装置100上に配置し直した際に、第2受電装置102に充電用送電が行われないことを低減することができる。
また、第1送電装置100はS614において充電用送電を停止した。しかしこれは、電力を低減した充電用送電を行うようにしてもよい。この場合、充電用送電の電力は、認証用電力より大きく、かつ送電範囲の外の受電装置は制御部3001と通信部3006を動作させることが出来ない程度に小さい電力に低減される。このように、送電装置は、電力を低減した充電用送電を継続して行うことで第1受電装置101に充電を継続して行われることができるとともに、第2受電装置102が送電範囲内に存在するか否かを正しく判断することが出来る。
以上説明したように、充電用送電を行っている際に通知信号を受信した場合、充電用送電を停止して認証用送電を開始するため、送電装置200は、通知信号の送信元が送電装置200上に載置された装置であるか否かを判断することができる。また、送電装置が、受電を必要としている可能性が低い受電装置を大きい電力である充電用送電を行う対象としてしまうことを低減できる。
(実施形態2)
実施形態2では、送電装置200が複数台存在する場合の無線電力伝送システムの動作について説明を行う。本実施形態のシステム構成を図1(c)、(d)、(e)に示す。図1(c)、(d)、(e)において、第1送電装置100、第1受電装置101、第2受電装置102に加え、第3受電装置103、第2送電装置104、管理装置106が本実施形態のシステムには存在する。また、図1(e)において、107は第3送電装置であり、108は第4受電装置である。
第3受電装置103と第4受電装置108は、図3に示した受電装置3000と同様の構成を有している。第2送電装置104と第3送電装置107は、図2で説明した送電装置200と同様の構成を有している。なお、図1(c)、(d)、(e)において、第1送電装置100と第2送電装置104との送電範囲は重複しないが、第1送電装置100と第2送電装置104と通信範囲は重複するものとする。また、図1(e)において、第1送電装置100と第2送電装置104と第3送電装置107との送電範囲は重複しないが、第1送電装置100と第2送電装置104と第3送電装置107との通信範囲は重複する。
図1(c)、(d)、(e)において、第1送電装置100は、第1受電装置101に充電用送電を行って、第2送電装置104は、第2受電装置102に充電用送電を行っている。図1(c)は、第2送電装置104が第2受電装置101に充電用送電を行っている際に第3受電装置103が載置された状態を示している。図1(d)では、第3受電装置103が第1送電装置100と第2送電装置104のいずれにも載置されていない状態を示している。
図1(e)、において、第3送電装置107は、第3受電装置103に充電用送電を行っている。図1(e)は、第1送電装置100が第1受電装置101に充電用送電を行っている際に、第1送電装置100上に第4受電装置108が載置された状態を示している。
管理装置106は、第1送電装置100、第2送電装置104、第3送電装置107と有線または無線によりインターフェース105を介して通信可能であり、夫々の認証用送電を行うタイミングを管理し、指示する装置である。管理装置106は、CPU、ROM、RAM、表示を行う表示部、BLEによる通信を行う通信部、送電装置と接続するためのインターフェースを有する情報処理装置である。管理装置106の通信部は、無線LAN(IEEE802.11シリーズ)、ZIGBEEによる通信を行ってもよい。また、管理装置106の通信部は、有線で通信を行うようにしてもよい。例えば、管理装置106の通信部は、Ethernet(登録商標)のような有線LAN規格(IEEE802.3)、USB(Universal Serial Bus)規格に準拠して通信を行ってよい。
また、本実施形態において、第1送電装置100、第2送電装置104、第3送電装置107とは、通知信号を受信すると、通知信号を受信したことを示す通知信号受信通知を管理装置106に送信する。通知信号受信通知には、通知信号の送信元の識別情報が含まれている。
管理装置106の動作を図6に示すフローチャートを用いて説明する。管理装置106は、通知信号受信通知を受信すると(S1300)、通知信号受信通知を送信した送電装置の識別子を取得する(S1301)。続いて、通知信号受信通知を送信した送電装置の数が2台以下であるか判断する(S1302)。
通知信号受信通知を送信した送電装置の数が2台以下である場合、管理装置106は、認証用送電を行うもしくは停止する回数(以後、試行回数という)を、通知信号受信通知を送信した送電装置の数と同一の数に決定する。(S1303)。続いて管理装置106は、各送電装置が排他的に認証用送電を行う順番を規定する送電シーケンスを作成する(S1304)。本実施形態では、管理装置106は下記の3つの条件を満たすように送電シーケンスを作成する。
<条件1>各送電装置は異なるタイミングで認証用送電を行う。
<条件2>各送電装置は少なくとも1回は認証用送電を行う。
<条件3>1回の試行において1台の送電装置のみが認証用送電を行う。
送電シーケンスの通知には、試行回数と受信元の送電装置が認証用送電を行うタイミングに関する情報が含まれている。
S1302において、2台以下の送電装置から通知信号受信通知を受信していない場合、即ち、3台以上の送電装置から通知信号受信通知を受信した場合について説明を行う。管理装置106は、通知信号受信通知を受信した、送電装置の台数をk台とした場合、k≦(2のn乗)−1の関係を満たす最小のnを試行回数として選択する。このように試行回数を決定することで、最小の試行回数で受電装置の載置確認を行うことができる。続いて管理装置106は各送電装置が少なくとも1回は認証用送電を行うように送電シーケンスを作成する(S1307)。S1307で作成する送電シーケンスは上述の条件1及び条件2を満たすようにする。なお、3台以上の送電装置から通知信号受信通知を受信した場合もS1303、S1304で説明したように送電シーケンスを作成してもよい。
続いて、管理装置106は、S1304またはS1307で作成した送電シーケンスを、通知信号受信通知を送信した各送電装置に通知して(S1305)、処理を終了する。
続いて、本実施形態における送電装置200が、送電シーケンスの通知を受信した場合の動作について図7のフローチャートを用いて説明する。送電装置200は送電シーケンスの通知を受信すると(S1500でYES)、受信した送電シーケンスの通知に基づいて認証用送電を行う(S1501)。そして、認証用送電の試行結果を管理装置106に通知する(S1502)。試行結果には、送電装置200は、受信した通知信号の送信元毎および試行毎に、認証用送電を行ってから所定期間以内に通知信号を受信したか、認証用送電を行ってからの所定期間以内とは異なる時間に通知信号を受信したか否かの判定結果が含まれる。そして、送電装置200は、通知された送電シーケンスの全てが終了していなければ(S1503でNO)、S1501の処理に戻る。また、送電シーケンスを受信しなければ(S1500でNO)、エラー表示を行い(S1504)、処理を終了する。
ここで、認証用送電が1台の送電装置200により行われている際に、認証用送電が行われてから所定期間以内に通知信号を受信した場合、この通知信号の送信元は、送電装置200により行われた認証用送電に反応して通知信号を送信した可能性が高い。したがって、この通知信号の送信元は、送電装置200上に載置された受電装置であると判定できる。一方、送電装置200により認証用送電が行っていないにも関わらず通知信号を受信した場合、この受電装置は、他の送電装置の認証用送電に反応して通知信号を送信した可能性が高い。したがって、この受電装置は、送電装置200上に載置された受電装置ではなく他の送電装置上に配置された受電装置であると判定できる。また、送電装置200により認証用送電が行ったに関わらず、通知信号を受信できない場合、この送電装置200上には受電装置は載置されていないと判断することができる。
続いて、本実施形態における管理装置106が、各送電装置から試行結果を受信し、受信した結果に基づいて新たな受電装置がどの送電装置に載置されたかを判定する動作について説明する。図8(a)は、図1(c)の状態で管理装置106が受電装置の載置確認を行う場合のシーケンスチャートである。
第1送電装置100が第1受電装置101に、第2送電装置104が第2受電装置102に充電用送電(2100、2101)を送電中に、第3受電装置103が第2送電装置104に載置されるとする。第3受電装置103は、第2送電装置104の第2送電装置102に対する充電用送電を検出すると、通知信号を送信する(2102)。第1送電装置100と第2送電装置104は、通知信号を受信する。そして第1送電装置100と第2送電装置104は、管理装置106に通知信号受信通知を行う(2103、2104)。
管理装置106は通知信号受信通知を受信すると送電シーケンスを作成し、第1送電装置100と第2送電装置104に通知する(2105)。なお、作成した送電シーケンスは、1回目に第1送電装置100が認証用送電を行い、2回目に第2送電装置104が認証用送電を行うものとする。
第1送電装置100と第2送電装置104は、時間t4からt5の間で1回目の試行を行う。まず、第1送電装置100が時間t4からt5の間に認証用送電を行い(2106)、第2送電装置104は認証用送電を実行しない。この時、第3受電装置103は、第1送電装置100からの認証用送電を検出できないため、通知信号を送信しない。
したがって、時間t4からt5における第1送電装置100の1回目の試行結果は、認証用送電を行ったが、第3受電装置103から通知信号は受信されなかったことを示すものとなる。第1送電装置100は試行結果を管理装置106に通知する。
一方で時間t4からt5における第2送電装置104の1回目の試行結果は、認証用送電を行わず、第3受電装置103から通知信号は受信されなかったことを示すものとなる。第2送電装置104は試行結果を管理装置106に通知する。
続いて、時間t5からt6において、第1送電装置100と第2送電装置104は送電シーケンスの2回目の試行を行う。第1送電装置100が時間t5らt6の間に認証用送電を行わず、第2送電装置104は認証用送電を行う。
この時、第3受電装置103は、第2送電装置104からの認証用送電を検出するため、通知信号を送信する。
したがって、時間t5からt6における第1送電装置100の2回目の試行結果は、認証用送電を行わず、第3受電装置103から通知信号は受信したことを示すものとなる。第1送電装置100は試行結果を管理装置106に通知する。
一方で時間t5からt6における第2送電装置104の2回目の試行結果は、認証用送電を行い、第3受電装置103から通知信号は受信されたことを示すものとなる。第2送電装置104は試行結果を管理装置106に通知する。
管理装置106は、1回目の試行結果により、第1送電装置100は認証用送電を行ったにもかかわらず、通知信号を受信できなかったので、第1送電装置100上に第3受電装置103は載置されていないことが判断できる。また、管理装置106は、2回目の試行結果により、第1送電装置100は認証用送電を行っていないにもかかわらず、通知信号を受信したので、第1送電装置100上に第3受電装置103は載置されていないことが判断できる。また、管理装置106は、2回目の試行結果により、第2送電装置104は認証用送電を行って、通知信号を受信したので、第2送電装置104上に第3受電装置103が載置されていることが判断できる。
管理装置106は、第3受電装置103は第2送電装置104に載置されていることを示す載置確認結果通知を、第1送電装置100と第2送電装置104に対して行う。
第1送電装置100および第2送電装置104は、載置確認結果の通知を受信すると、以降は実施形態1で説明したように、第1送電装置100は第3受電装置103と通信接続を行わない。一方で第2送電装置104は第3受電装置103と通信確立を行い、第3受電装置103に充電用送電を行う。このように、管理装置106が各送電装置の認証用送電を排他的に行うように制御するため、複数の送電装置の通信範囲が重複する場合でも、受電装置がどの送電装置に載置されたかを判定することができる。
次に、図1(d)の状態で管理装置106が受電装置の載置確認を行う場合について説明する。t4までの動作は、図8(a)と同様であるため、その説明を省略する。
第1送電装置100と第2送電装置104は、時間t4からt5の間で1回目の試行を行う。まず、第1送電装置100が時間t4からt5の間に認証用送電を行い、第2送電装置104は認証用送電を実行しない。この時、第3受電装置103は、第1送電装置100からの認証用送電を検出できないため、通知信号を送信しない。
したがって、時間t4からt5における第1送電装置100の1回目の試行結果は、認証用送電を行ったが、第3受電装置103から通知信号は受信されなかったことを示すものとなる。第1送電装置100は試行結果を管理装置106に通知する。
一方で時間t4からt5における第2送電装置104の1回目の試行結果は、認証用送電を行わず、第3受電装置103から通知信号は受信されなかったことを示すものとなる。第2送電装置104は試行結果を管理装置106に通知する。
続いて、時間t5からt6において、第1送電装置100と第2送電装置104は送電シーケンスの2回目の試行を行う。第1送電装置100が時間t5らt6の間に認証用送電を行わず、第2送電装置104は認証用送電を行う。
この時、第3受電装置103は、第2送電装置104からの認証用送電を検出できないため、通知信号を送信しない。
したがって、時間t5からt6における第1送電装置100の2回目の試行結果は、認証用送電を行わず、第3受電装置103から通知信号は受信しなかったことを示すものとなる。第1送電装置100は試行結果を管理装置106に通知する。
一方で時間t5からt6における第2送電装置104の2回目の試行結果は、認証用送電を行い、第3受電装置103から通知信号は受信されなかったことを示すものとなる。第2送電装置104は試行結果を管理装置106に通知する。
管理装置106は、1回目の試行結果により、第1送電装置100は認証用送電を行ったにもかかわらず、通知信号を受信できなかったので、第1送電装置100上に第3受電装置103は載置されていないことが判断できる。また、管理装置106は、2回目の試行結果により、第2送電装置104は認証用送電を行ったにもかかわらず、通知信号を受信できなかったので、第2送電装置104上に第3受電装置103は載置されていないことが判断できる。
管理装置106は、第3受電装置103は第1送電装置および第2送電装置104に載置されていないことを示す載置確認結果通知を、第1送電装置100と第2送電装置104に対して行う。
第1送電装置100および第2送電装置104は、載置確認結果の通知を受信すると、以降は実施形態1で説明したように、第3受電装置103と通信接続を行わない。このように、管理装置106が各送電装置の認証用送電を排他的に行うように制御するため、複数の送電装置の通信範囲が重複する場合でも、受電装置がどの送電装置に載置されたかを判定することができる。
以上のように、管理装置106は、送電装置が異なるタイミングで認証用送電を行うようにした。具体的には1回の試行で1つの送電装置のみが認証用送電を行うようにした。また、試行回数は送電装置の数と同一として送電シーケンスを決定した。そして認証用送電を実行した/実行しないという情報と、通知信号を受信した/受信しないという情報にもとづいて、載置確認を行うようにした。このようにすることで、送電装置は載置されている受電装置とそうでない受電装置を判別することができる。
また、試行回数は送電装置の数と同一としたが、これは少なくとも送電回数の数と同一とすれば載置確認が行えるという意味であって、送電装置の数以上であっても同様の効果が得られることができる。
また、各送電装置はそれぞれが同期して送電シーケンスに基づいて動作するようにしたが、同期の為の時間情報を管理装置106が各送電装置に送信してもよい。例えば、管理装置106がそれぞれの試行の開始時間や1回の試行の時間を、送電シーケンスを通知するデータに格納して送電装置に通知する構成や、予めそれらの時間を共有しておくなどの方法が考えられる。
また本実施形態では、送電装置が試行結果を導出し、管理装置106にそれを通知する構成とした。これは、送電装置は認証用送電を実行した/実行しないという情報とその時に通知信号受信したかどうかという情報を管理装置106に通知し、管理装置106が試行結果を導出してもよい。そうすることで送電装置の処理を軽減することができる。
また、本実施形態では1回の試行が終了した時点で送電装置が管理装置106に試行結果を通知するようにした。しかし、送電装置は、送電シーケンスがすべて終了した後に、すべての試行結果を含めた試行結果を管理装置106に通知する構成としてもよい。この場合、送電装置は、試行回数を示す情報とその試行結果の情報とを対応づけて管理装置106に通知する。このようにすることで、管理装置106は送電シーケンスと試行結果通知の対応がとれるので、送電装置は、送電シーケンスにおけるすべて試行結果を一度に通知することができる。
また、1台の新しい受電装置(つまり、第3受電装置103)に対する載置確認の処理について説明したが、これは複数であってもよい。
続いて、送電装置が3台の場合について説明する。送電装置の数が2台以下でない場合(S1302でNO)、管理装置106はS1306において試行回数を決定する。
ここで、試行回数をn回とした場合、送電装置は、各試行において認証用送電行うまたは行わないことを2のn乗通りで組み合わせることができる。また、条件2を加味すると、送電装置は、この2のn乗から、各試行において電装置が1度も送電を行わない分の1を引いた(2のn乗)−1通りで試行を行うことができる。したがって、送電装置がk台の場合、k≦(2のn乗)−1の関係を満たす最小のnを試行回数として選択すれば、条件1と条件2を満たし、かつ、最小の試行回数により送電シーケンスを実行できる。このように試行回数を決定することで、最小の試行回数で受電装置の載置確認を行うことができる。例えば、送電装置が7台の場合,S1303の処理によって試行回数を決定した場合は試行回数が7回となるが、S1306の処理に従うことで試行回数を3回に低減できる。
図8(b)は、図1(e)の状態で管理装置106が受電装置の載置確認を行う場合のシーケンスチャートである。なお、説明を簡略化するために、図8(b)は、送電シーケンスを実行する場合についてのみ記載している。
第1送電装置100が第1受電装置101に、第2送電装置104が第2受電装置102に、第3送電装置107が第3受電装置103に充電用送電を行っている際に、第4受電装置108が第2送電装置104に載置されるとする。第4受電装置108は、第1送電装置100の第1受電装置101に対する充電用送電を検出すると、通知信号を送信する。第1送電装置100と第2送電装置104と第3送電装置107とは、通知信号を受信する。そして第1送電装置100と第2送電装置104と第3送電装置107は、管理装置106に通知信号受信通知を行う。
管理装置106は通知信号受信通知を受信すると送電シーケンスを作成し、第1送電装置100と第2送電装置104に第3送電装置107とに通知する。なお、作成した送電シーケンスは、送電装置の数が3台であるのでS1306により2回の試行回数で行うと判定される。また、1回目に第1送電装置100と第3送電装置107とが認証用送電を行い、2回目に第2送電装置104と第3送電装置107とが認証用送電を行うものとする。
第1送電装置100と第2送電装置104と第3送電装置107とは、時間t4からt5の間で1回目の試行を行う。まず、第1送電装置100と第3送電装置107とが時間t4からt5の間に認証用送電を行い(2106、2114)、第2送電装置104は認証用送電を実行しない。この時、第4受電装置108は、第1送電装置100および第3送電装置107からの認証用送電を検出できないため、通知信号を送信しない。
したがって、時間t4からt5における第1送電装置100の1回目の試行結果は、認証用送電を行い、第4受電装置108から通知信号は受信されなかったことを示すものとなる。第1送電装置100は試行結果を管理装置106に通知する。
また、時間t4からt5における第2送電装置104の1回目の試行結果は、認証用送電を行わず、第4受電装置108から通知信号は受信されなかったことを示すものとなる。第2送電装置104は試行結果を管理装置106に通知する。
また、時間t4からt5における第3送電装置107の1回目の試行結果は、認証用送電を行って、第4受電装置108から通知信号は受信されなかったことを示すものとなる。第3送電装置107は試行結果を管理装置106に通知する。
続いて、時間t5からt6において、第1送電装置100と第2送電装置104と第3送電装置107とは送電シーケンスの2回目の試行を行う。第1送電装置100が時間t5らt6の間に認証用送電を行わず、第2送電装置104と第3送電装置107とは認証用送電を行う。
この時、第4受電装置108は、第2送電装置104からの認証用送電を検出するため、通知信号を送信する。
したがって、時間t5からt6における第1送電装置100の2回目の試行結果は、認証用送電を行わず、第4受電装置108から通知信号は受信したことを示すものとなる。第1送電装置100は試行結果を管理装置106に通知する。
また、時間t5からt6における第2送電装置104の2回目の試行結果は、認証用送電を行い、第4受電装置108から通知信号は受信されたことを示すものとなる。第2送電装置104は試行結果を管理装置106に通知する。
また、時間t5からt6における第3送電装置107の2回目の試行結果は、認証用送電を行い、第4受電装置108から通知信号は受信されたことを示すものとなる。第3送電装置107は試行結果を管理装置106に通知する。
管理装置106は、1回目の試行結果により、第1送電装置100と第3送電装置107は認証用送電を行ったにもかかわらず、通知信号を受信できなかったので、これらの送電装置上に第4受電装置108は載置されていないことが判断できる。また、管理装置106は、2回目の試行結果により、第1送電装置100は認証用送電を行っていないにもかかわらず、通知信号を受信したので、第1送電装置100上に第4受電装置107は載置されていないことが判断できる。また、管理装置106は、2回目の試行結果により、第2送電装置104は認証用送電を行って、通知信号を受信したので、第2送電装置104上に第4受電装置108が載置されていることが判断できる。また、2回目の試行結果により、第3送電装置108は認証用送電を行って、通知信号を受信したことが分かる。しかしながら、管理装置106は、1回目の試行で既に第3送電装置108上に第4受電装置107は存在していないと判定しているため、第4受電装置108は第2送電装置104に載置されていると判定する。
管理装置106は、第4受電装置108は第2送電装置104に載置されていることを示す載置確認結果通知を、第1送電装置100と第2送電装置104と第3送電装置107に対して行う。
第1送電装置100、第2送電装置104、と第3送電装置107は、載置確認結果の通知を受信すると、以降は実施形態1で説明したように、第2送電装置104は第4受電装置108と通信確立を行い、第4受電装置108に充電用送電を実行する。このように、管理装置106が各送電装置の認証用送電を計画的に行うように制御するため、複数の送電装置の通信範囲が重複する場合でも、受電装置がどの送電装置に載置されたかを判定することができる。
なお、本実施形態では、送電装置は管理装置106から通知される送電シーケンスに基づいて認証用送電を実行したが、これは条件1と条件2を満たす送電シーケンスを送電装置が自ら決定してもよい。例えば送電装置に固有の識別情報に基づいて算出された送電シーケンスを用いるという構成が考えられる。固有の識別情報を送電シーケンスに適用した場合、固有の識別情報は送電装置毎に異なる為各送電装置は異なるタイミングで認証用送電を実行することになる。
(その他の実施形態)
管理装置106は送電装置200と別体としたが、送電装置200が管理装置106として動作するようにしてよい。この場合、管理装置106として動作する送電装置をマスタ送電装置とし、マスタ送電装置から送電タイミングの指示を受ける他の送電装置をスレーブ送電装置とする。この場合、マスタ送電装置はBLEのセントラル、スレーブ送電装置はペリフェラルとして動作して送電装置間で通信を行うようにしてよい。
送電装置200は、マスタ送電装置として動作するかスレーブ送電装置として動作するかを他の送電装置との通信を用いたネゴシエーションにより決定してよい。例えば、送電装置200は電源がオンされると、マスタ送電装置として動作している他の送電装置を無線通信により検索する。送電装置200は、マスタ送電装置として動作する他の送電装置を検出できない場合、自装置がマスタ送電装置として動作することを決定する。この場合、送電装置200は電源がオンされると、管理機能を有することを示す情報要素を格納したADV_INDを送信する。マスタ送電装置として動作する送電装置は、管理機能を有することを示す情報要素を格納したADV_INDを受信すると、マスタ送電装置として動作していることを示す情報要素を含むCON_REQを送信する。
送電装置200は、ADV_INDを送信し、マスタ送電装置として動作していることを示す情報要素を含むCON_REQを受信したか否かを判定する。マスタ送電装置として動作していることを示す情報要素を含むCON_REQを受信すると、送電装置200はスレーブ送電装置として動作し、受信しない場合は、スレーブ送電装置として動作する。
また、マスタ送電装置は、スレーブ送電装置との定期的な通信によって、管理すべきスレーブ送電装置を定常的に更新できるようにしてもよい。前記定期的な通信によって、マスタ送電装置はスレーブ送電装置の生存確認を、スレーブ送電装置はマスタ送電装置の生存確認を実施することが出来る為、システムの信頼性が向上する。
また、マスタ送電装置は、自身の電源のオフが指示される場合や故障によって、管理機能の動作を維持させることが出来ない場合は、自身が管理するスレーブ送電装置から、次にマスタ送電装置となるスレーブ送電装置を決定する。次のマスタとなる送電装置は、送電装置の識別情報に基づいて決定する構成としてよい。マスタ送電装置は、電源をOFFする前に決定されたスレーブ送電装置に管理装置しての機能を譲渡する。
また、マスタ送電装置は、次にマスタ送電装置となるスレーブ送電装置に対して、自身が把握している受電装置の載置状況を通知してもよい。そうすることで、次にマスタ送電装置となるスレーブ送電装置は、受電装置の載置状況を確認し、速やかに管理装置106としての動作を行うことができる。
また、マスタの権限を譲渡しないままマスタ送電装置が故障などにより動作が停止した場合は、スレーブ送電装置の内の1つが次のマスタ送電装置になるようにしてもよい。スレーブ送電装置は、定期的な通信でマスタ送電装置からの応答がないと、マスタ送電装置が動作を停止したと判定する。次のマスタ送電装置を決定する方法は、送電装置の識別情報に基づいて決定する構成としてよい。
また、同じグループとなる送電装置間で、受電装置の載置状況を通信により共有する構成としてよい。このように構成することで、マスタ送電装置が動作を停止したとしても、グループ内の何れかの他の送電装置がマスタとして速やかに動作を開始することができる。
また、マスタ送電装置は、スレーブ送電装置が存在しない場合には、実施形態1で述べたように、動作してもよい。即ち、充電用電力を送電中に、受電装置からADV_INDを受信した時は、実施形態1での動作を行うようにしてよい。また、この場合、充電用送電の停止は行わずにより小さい電力に低減する処理をお行うようにしてよい。
上述の実施形態において、受電装置を送電装置上に載置することで、無線電力伝送が行われること述べたが、受電装置と送電装置とが、空間的に隔たりがある場合にも無線電力伝送が行われるようにしてもよい。例えば、上述の実施形態において、受電装置である電気自動車が、床面または路面に内蔵された送電装置と非接触状態で無線電力伝送を行う場合を適用してよい。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。