JP2019193499A - Pwm信号発生方法、pwm信号発生装置およびインバータ - Google Patents
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Abstract
【課題】電磁ノイズの発生回数を低減するPWM信号発生方法を提供する。【解決手段】ステップS1において、変調波信号を生成する。ステップS2において、PWM信号のデューティ比が50%近傍であるか否かを判定する。条件を満たさない場合、ステップS3aにおいて、第1のキャリア周波数を有する第1のキャリア信号を選択する。反対に、条件をを満たす場合、ステップS3bにおいて、第1のキャリア周波数よりも低い第2のキャリア周波数を有する第2のキャリア信号を選択する。ステップS4において、変調波信号と、選択した第1のキャリア信号または第2のキャリア信号とに基づいてPWM信号を生成する。【選択図】図4
Description
本発明は、例えば、インバータ等の電力変換機器に用いられるPWM信号発生方法、PWM信号発生装置およびインバータに関する。
インバータの出力制御方法として、スイッチングによりONとOFFの時間を制御することでパルス幅を可変にするPWM(Pulse Width Modulation:パルス幅変調)制御がある。PWM制御は、パルスのデューティ比(1サイクル時間に対するON時間の比率)を制御して出力電圧の大きさを制御する。非特許文献1に記載の非同期PWM制御では、PWMキャリア周波数が常に一定である。従って、出力電圧が0[V]近傍となるデューティ比が50%近傍の場合においても、スイッチング動作が行われている。
森本雅之著、「入門インバータエ学 一しくみから理解するインバータの技術一」森北出版株式会社、pp.100−105、2011年7月6日第1版第1刷発行
PWM制御のスイッチングでは、ON/OFF動作により矩形パルスを生成するため、電磁ノイズが発生する。さらに、スイッチング時における回路のインピーダンスの不一致から生じる反射や電源部への漏洩、結線からの漏洩などにより、放射性ノイズや伝導性ノイズとして、周辺の機器に影響(誤作動など)を与える。
PWMキャリア周波数を下げると、モータ騒音が大きくなるが、インバータから発生する電磁ノイズを減らすことができる。インバータの出力電圧が0[V]近傍のとき、つまりデューティ比が50%近傍の場合は、インバータに接続されたモータ等の負荷に供給する電力はほぼ0[W]のため、PWMキャリア周波数を下げても電力の変換効率低下などの問題は発生しない。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであって、スイッチング時に生じる電磁ノイズの発生回数を低減するPWM信号発生方法、PWM信号発生装置およびインバータを提供することを目的とする。
この発明の第1の態様は、信号発生装置が実行するPWM信号発生方法であり、このPWM信号発生方法は、PWM信号のデューティ比が50%近傍であるか否かを判定するステップと、判定結果に応じて第1のキャリア信号または第2のキャリア信号を選択するステップと、変調波信号と、前記選択された第1のキャリア信号または第2のキャリア信号とに基づいてPWM信号を生成するステップとを有する。前記第1のキャリア信号は第1のキャリア周波数を有し、前記第2のキャリア信号は第2のキャリア周波数を有する。前記第2のキャリア周波数は前記第1のキャリア周波数よりも低い。デューティ比が50%近傍でないと判定された場合には前記第1のキャリア信号を選択し、デューティ比が50%近傍であると判定された場合には前記第2のキャリア信号を選択する。
この発明の第2の態様は、第1の態様のPWM信号発生方法に係り、PWM信号のデューティ比が50%近傍であるか否かを判定するステップは、前記変調波信号Vmが−kV0[V]<Vm≦kV0[V]を満たすか否かを判定するステップを含む。ここにおいて、V0は、前記変調波信号の振幅であり、kは、予め設定された一定の係数であり、1未満の正数である。前記変調波信号Vmが−kV0[V]<Vm≦kV0[V]を満たす場合には、PWM信号のデューティ比が50%近傍であると判定し、前記変調波信号Vmが−kV0[V]<Vm≦kV0[V]を満たさない場合には、PWM信号のデューティ比が50%近傍でないと判定する。
この発明の第3の態様は、第2の態様のPWM信号発生方法に係り、係数k=0.5であり、変調波信号の振幅V0=±1[V]である。
この発明の第4の態様は、PWM信号を発生するインバータに係り、このインバータは、変調波信号を生成する変調波信号生成回路と、第1のキャリア周波数を有する第1のキャリア信号を生成する第1のPWMキャリア発生器と、前記第1のキャリア周波数よりも低い第2のキャリア周波数を有する第2のキャリア信号を生成する第2のPWMキャリア発生器と、PWM信号のデューティ比が50%近傍であるか否かに応じて第1のキャリア信号または第2のキャリア信号を選択するキャリア切替スイッチと、前記変調波信号生成回路によって生成された変調波信号と、前記キャリア切替スイッチによって選択された第1のキャリア信号または第2のキャリア信号とに基づいて、PWM信号を生成するPWM発生回路とを備えている。キャリア切替スイッチは、デューティ比が50%近傍でない場合には前記第1のキャリア信号を選択し、デューティ比が50%近傍である場合には前記第2のキャリア信号を選択する。
この発明の第5の態様は、第4の態様のインバータに係り、前記キャリア切替スイッチは、変調波信号Vmが−kV0[V]<Vm≦kV0[V]を満たすか否かを判定する。ここにおいて、V0は、変調波信号の振幅であり、kは、予め設定された一定の係数であり、1未満の正数である。変調波信号Vmが−kV0[V]<Vm≦kV0[V]を満たす場合には、PWM信号のデューティ比が50%近傍であると判定し、変調波信号Vmが−kV0[V]<Vm≦kV0[V]を満たさない場合には、PWM信号のデューティ比が50%近傍でないと判定する。
この発明の第6の態様は、第5の態様のインバータに係り、係数k=0.5であり、変調波信号の振幅V0=±1[V]である。
この発明の第7の態様は、PWM信号を発生するPWM信号発生装置であり、このPWM信号発生装置は、PWM信号のデューティ比が50%近傍であるか否かを判定し、判定結果に応じて第1のキャリア信号または第2のキャリア信号を選択するキャリア切替スイッチと、変調波信号と、前記キャリア切替スイッチによって選択された第1のキャリア信号または第2のキャリア信号とに基づいて、PWM信号を生成するPWM信号発生回路とを有する。前記第1のキャリア信号は第1のキャリア周波数を有し、前記第2のキャリア信号は第2のキャリア周波数を有する。前記第2のキャリア周波数は前記第1のキャリア周波数よりも低い。前記キャリア切替スイッチは、デューティ比が50%近傍でないと判定した場合には前記第1のキャリア信号を選択し、デューティ比が50%近傍であると判定した場合には前記第2のキャリア信号を選択する。
この発明の第1の態様によれば、PWM信号のデューティ比が50%近傍になったときに、第1のキャリア周波数を有する第1のキャリア信号から、第1のキャリア周波数よりも低い第2のキャリア周波数を有する第2のキャリア信号に切り換えられる。このため、不必要なスイッチングの回数が抑えられる。これにより、スイッチング時に生じる電磁ノイズの発生回数が低減されるため、PWM信号から発生する電磁ノイズの外部機器への影響が低減される。
この発明の第2の態様によれば、PWM信号のデューティ比が50%近傍であるか否かを判定するため、変調波信号Vmが−kV0[V]<Vm≦kV0[V]を満たすか否かを判定する。ここにおいて、V0は、変調波信号の振幅であり、kは、予め設定された一定の係数であり、1未満の正数である。先の条件を満たす場合には、PWM信号のデューティ比が50%近傍であると判定する。反対に、先の条件を満たさない場合には、PWM信号のデューティ比が50%近傍でないと判定する。このように、PWM信号のデューティ比が50%近傍であるか否かの情報が、変調波信号が、係数kによって規定される所定の振幅領域内に属するか否かの判定から容易に求められる。
この発明の第3の態様によれば、係数k=0.5であり、変調波信号の振幅V0=±1[V]である。つまり、PWM信号のデューティ比が50%近傍であるか否かを判定するため、変調波信号Vmが−0.5[V]<Vm≦0.5[V]を満たすか否かを判定する。条件を満たす場合には、PWM信号のデューティ比が50%近傍であると判定する。反対に、条件を満たさない場合には、PWM信号のデューティ比が50%近傍でないと判定する。このように、PWM信号のデューティ比が50%近傍であるか否かの情報が、変調波信号が所定の振幅領域内に属するか否かの判定から容易に求められる。
この発明の第4の態様によれば、キャリア切替スイッチは、PWM信号のデューティ比が50%近傍でない場合には、第1のキャリア周波数を有する第1のキャリア信号を選択し、PWM信号のデューティ比が50%近傍である場合には、第1のキャリア周波数よりも低い第2のキャリア周波数を有する第2のキャリア信号を選択する。PWM発生回路は、変調波信号生成回路によって生成された変調波信号と、キャリア切替スイッチによって選択されたキャリア信号(第1のキャリア信号または第2のキャリア信号)とに基づいて、PWM信号を生成する。このため、デューティ比が50%近傍であるときには、キャリア周波数が低減されるため、不必要なスイッチングの回数が抑えられる。これにより、スイッチング時に生じる電磁ノイズの発生回数が低減されるため、PWM信号から発生する電磁ノイズの外部機器への影響が低減される。
この発明の第5の態様によれば、PWM信号のデューティ比が50%近傍であるか否かを判定するため、キャリア切替スイッチは、変調波信号Vmが−kV0[V]<Vm≦kV0[V]を満たすか否かを判定する。ここにおいて、V0は、変調波信号の振幅であり、kは、予め設定された一定の係数であり、1未満の正数である。キャリア切替スイッチは、条件を満たす場合には、PWM信号のデューティ比が50%近傍であると判定し、反対に、条件を満たさない場合には、PWM信号のデューティ比が50%近傍でないと判定する。このように、PWM信号のデューティ比が50%近傍であるか否かの情報を、変調波信号が、係数kによって規定される所定の振幅領域内に属するか否かの判定から容易に求められる。
この発明の第6の態様によれば、係数k=0.5であり、変調波信号の振幅V0=±1[V]である。つまり、PWM信号のデューティ比が50%近傍であるか否かを判定するため、キャリア切替スイッチは、変調波信号Vmが−0.5[V]<Vm≦0.5[V]を満たすか否かを判定する。キャリア切替スイッチは、条件を満たす場合には、PWM信号のデューティ比が50%近傍であると判定し、条件を満たさない場合には、PWM信号のデューティ比が50%近傍でないと判定する。このように、PWM信号のデューティ比が50%近傍であるか否かの情報を、変調波信号が所定の振幅領域内に属するか否かの判定から容易に求められる。
この発明の第7の態様によれば、キャリア切替スイッチは、PWM信号のデューティ比が50%近傍になったときに、第1のキャリア周波数を有する第1のキャリア信号から、第1のキャリア周波数よりも低い第2のキャリア周波数を有する第2のキャリア信号に切り換える。PWM発生回路は、変調波信号と、低いキャリア周波数の第2のキャリア信号とに基づいて、PWM信号を生成する。このため、不必要なスイッチングの回数が抑えられる。これにより、スイッチング時に生じる電磁ノイズの発生回数が低減されるため、PWM信号から発生する電磁ノイズの外部機器への影響が低減される。
以下、図を用いて本発明の実施形態について説明する。図1に示すように、本実施形態に係るインバータ100は、変調波信号生成回路101と、第1のPWMキャリア発生器102aと、第2のPWMキャリア発生器102bと、キャリア切替スイッチ103と、PWM発生回路104から構成されている。インバータ100によって発生されたPWM信号は、モータ等の負荷105へ供給される。
変調波信号生成回路101とPWMキャリア発生器102a,102bとキャリア切替スイッチ103とPWM発生回路104は、例えば、予めプログラムされたソフトウェアに従って動作するプロセッサと、ソフトウェアや必要な情報を記憶しておく記憶装置との組み合わせによって構成されてよい。あるいは、変調波信号生成回路101とPWMキャリア発生器102a,102bとキャリア切替スイッチ103とPWM発生回路104は、専用の回路や複数の汎用の回路を組み合わせて構成されてもよい。
変調波信号生成回路101は、正弦波の変調波信号を生成するように構成されている。変調波信号は、例えば、振幅が±V0[V]の正弦波である。変調波信号の振幅は、例えば±1[V]である。
第1のPWMキャリア発生器102aは、第1のキャリア信号を生成するように構成されている。第2のPWMキャリア発生器102bは、第2のキャリア信号を生成するように構成されている。
第1のキャリア信号と第2のキャリア信号はいずれも三角波である。第1のキャリア信号の振幅と第2のキャリア信号の振幅はいずれも、変調波信号の振幅と同じであり、±V0[V]である。前述したように、変調波信号の振幅は例えば±1[V]であり、この場合、第1のキャリア信号の振幅と第2のキャリア信号の振幅はいずれも±1[V]である。
第1のキャリア信号は第1のキャリア周波数f1を有し、第2のキャリア信号は第2のキャリア周波数f2を有する。第1のキャリア周波数f1は、第2のキャリア周波数f2よりも高い。例えば、第1のキャリア周波数f1は、第2のキャリア周波数f2の2倍である(f1=2f2)。
キャリア切替スイッチ103は、変調波信号生成回路101で生成された変調波信号に応じて、PWMキャリア発生器102a,102bの一方を選択的にPWM発生回路104に接続するように構成されている。詳しくは、キャリア切替スイッチ103は、PWM発生回路104から発生されるPWM信号のデューティ比が50%近傍でない場合には、第1のPWMキャリア発生器102aをPWM発生回路104に接続し、デューティ比が50%近傍である場合には、第2のPWMキャリア発生器102bをPWM発生回路104に接続するように構成されている。
言い換えれば、キャリア切替スイッチ103は、PWM信号のデューティ比が50%近傍でない場合には、第1のキャリア周波数を有する第1のキャリア信号を選択して出力し、PWM信号のデューティ比が50%近傍である場合には、第1のキャリア周波数よりも低い第2のキャリア周波数を有する第2のキャリア信号を選択して出力するように構成されている。
具体的には、キャリア切替スイッチ103は、変調波信号生成回路101で生成された変調波信号がkV0[V]よりも大きいまたは−kV0[V]よりも小さい領域においては、第1のPWMキャリア発生器102aをPWM発生回路104に接続し、変調波信号生成回路101で生成された変調波信号Vmが−kV0[V]以上kV0[V]以下の領域においては、PWMキャリア発生器102bをPWM発生回路104に接続するように構成されている。
言い換えれば、キャリア切替スイッチ103は、変調波信号Vm(=V0sin(ωt))がkV0[V]<Vm≦V0[V]または−V0≦Vm<−kV0[V]を満たす領域においては、第1のPWMキャリア発生器102aをPWM発生回路104に接続し、変調波信号Vmが−kV0[V]<Vm≦kV0[V]を満たす領域においては、第2のPWMキャリア発生器102bをPWM発生回路104に接続するように構成されている。
ここにおいて、kは、予め設定された一定の係数であり、1未満の正数である。kは、例えば0.5である。しかし、kは、必ずしも0.5である必要はなく、適宜変更されてもよい。
変調波信号Vmが−0.5V0[V]≦Vm≦0.5V0[V]を満たす領域においては、正弦波の変調信号と三角波のキャリア信号の交点は、比較的一定の間隔で並ぶ。このため、この領域においては、PWM発生回路104から発生されるPWM信号のデューティ比は50%近傍であると見なせる。
このように、PWM信号のデューティ比が50%近傍であるか否かの情報が、変調波信号が、係数kによって規定される振幅領域内に属するか否かの判定から容易に求められる。
変調波信号の振幅が±1[V]であり、kが0.5である場合、キャリア切替スイッチ103は、変調波信号Vmが0.5[V]<Vm≦1[V]または−1[V]≦Vm<−0.5[V]を満たす領域においては、第1のPWMキャリア発生器102aをPWM発生回路104に接続し、変調波信号Vmが−0.5[V]<Vm≦0.5[V]を満たす領域においては、第2のPWMキャリア発生器102bをPWM発生回路104に接続する。
これにより、変調波信号Vmが0.5[V]<Vm≦1[V]または−1[V]≦Vm<−0.5[V]を満たす領域においては、第1のキャリア周波数f1の三角波がPWM発生回路104に入力され、変調波信号Vmが−0.5[V]≦Vm≦0.5[V]を満たす領域においては、第2のキャリア周波数f2の三角波がPWM発生回路104に入力される。
PWM発生回路104は、変調波信号生成回路101から入力される変調波信号と、キャリア切替スイッチ103から入力されるキャリア信号(第1のキャリア信号または第2のキャリア信号)とに基づいてPWM信号を生成して出力するように構成されている。詳しくは、PWM発生回路104は、変調波信号電圧とキャリア信号電圧を比較し、変調波信号電圧<キャリア信号電圧である場合には1[V]をPWM信号として出力し、変調波信号電圧>キャリア信号電圧である場合には0[V]をPWM信号として出力するように構成されている。
すなわち、図2は、従来の手法に従って正弦波の変調波信号と三角波のキャリア信号から発生されるPWM信号を示している。詳しくは、図2は、変調波信号と、一定のキャリア周波数のキャリア信号とから生成されるPWM信号を示している。これは、図1に示される本実施形態に係るインバータ100において、第1のキャリア周波数f1を有する第1のキャリア信号がPWM発生回路104に常に入力される駆動によって発生されるPWM信号に相当する。
これに対して、図3は、本実施形態に従って正弦波の変調波信号と三角波のキャリア信号から発生されるPWM信号を示している。詳しくは、変調波信号と、変調波信号に振幅領域に応じてキャリア周波数が切り換えられるキャリア信号(第1のキャリア信号または第2のキャリア信号)とから生成されるPWM信号を示している。
図2と図3を比較して分かるように、PWM信号のデューティ比が50%近傍である場合(変調波信号電圧が0.5[V]付近と−0.5[V]付近の間の領域にある場合)に、本実施形態においては、PWM発生回路104に入力されるキャリア信号が、第1のキャリア周波数f1を有する第1のキャリア信号から、第1のキャリア周波数f1よりも低い第2のキャリア周波数f2(例えばf2=f1/2)を有する第2のキャリア信号に変更される。このため、デューティ比が50%近傍である場合に、PWM信号のスイッチング回数が低減されている。これにより、電磁ノイズの発生回数が低減される。
図4は、図1に示されたインバータ100によるPWM信号発生のフローチャートを示している。
ステップS1において、変調波信号生成回路101は、変調波信号を生成する。変調波信号は、振幅が±1Vの正弦波である。
ステップS2において、キャリア切替スイッチ103は、PWM発生回路104から発生されるPWM信号のデューティ比が50%近傍であるか否かを判定する。このため、キャリア切替スイッチ103は、変調波信号生成回路101で生成された変調波信号Vm(=sin(ωt))が、−0.5[V]以上かつ0.5[V]以下の範囲内にあるか否か、すなわち、−0.5[V]≦Vm≦0.5[V]を満たすか否かを判定する。
ステップS2の比較の結果、変調波信号Vmが−0.5[V]≦Vm≦0.5[V]を満たさない場合、言い換えれば、変調波信号Vmが0.5[V]<Vm≦1[V]または−1[V]≦Vm<−0.5[V]を満たす場合、キャリア切替スイッチ103は、PWM信号のデューティ比が50%近傍でないと判定し、ステップS3aにおいて、第1のPWMキャリア発生器102aをPWM発生回路104に接続する。すなわち、キャリア切替スイッチ103は、第1のキャリア周波数f1(=2f2)を有する三角波である第1のキャリア信号を選択して出力する。これにより、第1のキャリア周波数f1(=2f2)を有する三角波である第1のキャリア信号がPWM発生回路104に入力される。
反対に、ステップS2の比較の結果、変調波信号が変調波信号Vmが−0.5[V]≦Vm≦0.5[V]を満たす場合、キャリア切替スイッチ103は、PWM信号のデューティ比が50%近傍であると判定し、ステップS3bにおいて、第2のPWMキャリア発生器102bをPWM発生回路104に接続する。すなわち、キャリア切替スイッチ103は、第2のキャリア周波数f2(=f1/2)を有する三角波である第2のキャリア信号を選択して出力する。これにより、第2のキャリア周波数f2(=f1/2)を有する三角波である第2のキャリア信号がPWM発生回路104に入力される。
ステップS4において、PWM発生回路104は、変調波信号生成回路101から入力される変調波信号と、キャリア切替スイッチ103から入力されるキャリア信号(第1のキャリア信号または第2のキャリア信号)とに基づいてPWM信号を生成して出力する。具体的には、PWM発生回路104は、変調波信号電圧とキャリア信号電圧を比較し、変調波信号電圧<キャリア信号電圧の場合は1VをPWM信号として出力し、変調波信号電圧>キャリア信号電圧の場合は0VをPWM信号として出力する。その結果、図3に示されるPWM信号がPWM発生回路104から発生される。PWM発生回路104から発生されたPWM信号は、モータ等の負荷105へ供給される。
ステップS5において、PWM信号発生の終了が指示されたか否かが判定される。PWM信号発生の終了が指示が指示されていないと判定された場合は、処理はステップS1に戻る。反対に、ステップS5において、PWM信号発生の終了が指示されたと判定された場合は、インバータ100は、PWM信号発生を終了する。
このように、本実施形態によれば、PWM信号のデューティ比が50%近傍であるときには、PWM発生回路104に入力されるキャリア信号が、高い第1のキャリア周波数f1を有する第1のキャリア信号から、低い第2のキャリア周波数f2(例えばf2=f1/2)を有する第2のキャリア信号に切り換えられる。このため、デューティ比が50%近傍であるときに、不必要なスイッチングの回数が抑えられる。これにより、スイッチング時に生じる電磁ノイズの発生回数が低減されるため、PWM信号から発生する電磁ノイズの外部機器への影響が低減される。
これまで、図面を参照しながら本発明の実施形態を述べたが、本発明は、これらの実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において様々な変形や変更が施されてもよい。ここにいう様々な変形や変更は、上述した実施形態を適当に組み合わせた実施も含む。
100…インバータ、101…変調波信号生成回路、102a…PWMキャリア発生器、102b…PWMキャリア発生器、103…キャリア切替スイッチ、104…PWM発生回路、105…負荷、Vm…変調波信号、f1…第1のキャリア周波数、f2…第2のキャリア周波数。
Claims (7)
- 信号発生装置が実行するPWM信号発生方法であって、
PWM信号のデューティ比が50%近傍であるか否かを判定するステップと、
デューティ比が50%近傍でないと判定された場合には、第1のキャリア周波数を有する第1のキャリア信号を選択し、デューティ比が50%近傍であると判定された場合には、前記第1のキャリア周波数よりも低い第2のキャリア周波数を有する第2のキャリア信号を選択するステップと、
変調波信号と、前記選択された第1のキャリア信号または第2のキャリア信号とに基づいて、PWM信号を生成するステップと
を有するPWM信号発生方法。 - PWM信号のデューティ比が50%近傍であるか否かを判定するステップは、
前記変調波信号Vmが−kV0[V]<Vm≦kV0[V]を満たすか否かを判定するステップを含み、ここにおいて、V0は、前記変調波信号の振幅であり、kは、予め設定された一定の係数であり、1未満の正数であり、
前記変調波信号Vmが−kV0[V]<Vm≦kV0[V]を満たす場合には、PWM信号のデューティ比が50%近傍であると判定し、
前記変調波信号Vmが−kV0[V]<Vm≦kV0[V]を満たさない場合には、PWM信号のデューティ比が50%近傍でないと判定する、
請求項1に記載のPWM信号発生方法。 - 係数k=0.5であり、前記変調波信号の振幅V0=±1[V]である、請求項2に記載のPWM信号発生方法。
- 変調波信号を生成する変調波信号生成回路と、
第1のキャリア周波数を有する第1のキャリア信号を生成する第1のPWMキャリア発生器と、
前記第1のキャリア周波数よりも低い第2のキャリア周波数を有する第2のキャリア信号を生成する第2のPWMキャリア発生器と、
PWM信号のデューティ比が50%近傍であるか否かを判定し、デューティ比が50%近傍でないと判定した場合には、前記第1のキャリア信号を選択し、デューティ比が50%近傍であると判定した場合には、前記第2のキャリア信号を選択するキャリア切替スイッチと、
前記変調波信号生成回路によって生成された変調波信号と、前記キャリア切替スイッチによって選択された前記第1のキャリア信号または前記第2のキャリア信号とに基づいて、PWM信号を生成するPWM発生回路と
を備えるインバータ。 - 前記キャリア切替スイッチは、
前記変調波信号Vmが−kV0[V]<Vm≦kV0[V]を満たすか否かを判定し、ここにおいて、V0は、前記変調波信号の振幅であり、kは、予め設定された一定の係数であり、1未満の正数であり、
前記変調波信号Vmが−kV0[V]<Vm≦kV0[V]を満たす場合には、PWM信号のデューティ比が50%近傍であると判定し、
前記変調波信号Vmが−kV0[V]<Vm≦kV0[V]を満たさない場合には、PWM信号のデューティ比が50%近傍でないと判定する、
請求項4に記載のインバータ。 - 係数k=0.5であり、前記変調波信号の振幅V0=±1[V]である、請求項5に記載のインバータ。
- PWM信号を発生するPWM信号発生装置であって、
PWM信号のデューティ比が50%近傍であるか否かを判定し、デューティ比が50%近傍でないと判定された場合には、第1のキャリア周波数を有する第1のキャリア信号を選択し、デューティ比が50%近傍であると判定された場合には、前記第1のキャリア周波数よりも低い第2のキャリア周波数を有する第2のキャリア信号を選択するキャリア切替スイッチと、
変調波信号と、前記キャリア切替スイッチによって選択された前記第1のキャリア信号または前記第2のキャリア信号とに基づいて、PWM信号を生成するPWM信号発生回路と
を有するPWM信号発生装置。
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