JP2019191345A - 車両用耐熱防音材 - Google Patents
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Abstract
Description
合成樹脂からなる極細繊維を主成分とする不織布(繊維集合体)を採用することで、極細繊維間に微細な空隙が多数できる。特に合成樹脂からなる極細繊維とこれと同程度の繊維径のガラス繊維を混在すると、極細繊維の合成樹脂に比較して、ガラス繊維が少し曲がりにくいことによって、極細繊維間にできた空隙が、2次元の平面的で無く、3次元の立体形状で残存することとなり、微細な空隙が多数できる。この空隙で、外部からの熱が遮断されて、内部に伝わりにくくなっていると推測する。
ガラス繊維は、合成樹脂の極細繊維の一部をガラス繊維に置き換えるものであり、合成繊維の極細繊維とほぼ同じ繊維径のものを使用する。ガラス繊維が、合成樹脂よりも相対的に少し曲がりにくい(少し腰が強い)繊維であるので、バインダーとして繊維でない熱硬化性樹脂を使用しても、極細繊維間の空隙がつぶれないようにしたものであり、ガラス繊維が少し曲がりにくいので、相対的に曲がりやすい合成繊維が立体的に交絡していても、この合成繊維にガラス繊維がからんで混合されているので、加熱・加圧した際でも、これらの空隙がつぶれ難く、多数の微細な空隙が残るものと思われる。また、繊維径は低いと繊維自体が細くなるので通気抵抗が高くなり吸音性能は良くなる方向にあるが、取り扱い難くなり生産性が劣るようになる。逆に繊維径が高いと繊維自体が太くなるために通気抵抗が低下して吸音性能が悪くなる。従って、繊維径は0.1〜3.5デニ−ルとすることが好ましい。なお、このガラス繊維の繊維径は、通常では、一定の繊維径のものが得られるのではなく、バラツキがある繊維径のものを使用するものであり、平均化すると上記値になるものである。また、繊維径がバラツクといってもこの繊維径から外れるものは、ほとんどないかわずか含まれるだけであり、大半がこの繊維径に含まれるものである。
熱硬化性樹脂としては、加熱時に熱溶融して極細繊維を接合する樹脂であって、130〜200℃の雰囲気温度に対して、形状を維持できる熱硬化性樹脂であれば特に限定されないが、例えば、一般的によく使われているフェノール樹脂が好ましい。熱硬化性樹脂が、少なすぎるとバインダー機能を発揮できず且つ成形性が悪くなり、多すぎると極細繊維が相対的に少なくなるので、15〜55重量%とすることが好ましい。
表皮材は、PET樹脂、PP樹脂を主体とする合成樹脂、あるいはこれらの積層体からなる不織布である。表皮層には、エンジンルームでの耐熱性や極細繊維の飛散防止が求められる。
この車両用耐熱防音材の目付は、低すぎると極細繊維の持つ吸音性、遮音性能等の効果が期待できず、逆に高すぎるとバインダー繊維との接合性が低下するので、400〜2,000g/m2とすることが好ましい。
本発明の車両用耐熱防音材Gの製造方法を図2に基づいて、詳細に説明する。PET樹脂等の極細繊維Aを開繊して(ステップS1)、極細のガラス繊維Bを混綿して(ステップS2)、混綿Cとする。次に、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂Dを投入して混ぜて(ステップS3)、PET繊維、ガラス繊維、フェノール樹脂を混合して、フリースマシンに掛けてシート状にして(ステップS4)、セミキュア(半硬化)して(ステップS5)、所定の大きさ及び厚さの車両用内装材の原板Dを製造する(ステップS6)。次に、この原板Dに所定の目付の表皮材Eをセットして積層体にする(ステップS7)。この積層体をエンジンボンネットの裏面に貼り付ける形状の熱プレス型に入れて、加熱したプレス型で加圧保持して、表皮材がエンジンルーム側になり、原板がエンジンボンネットの裏面になる形状に成形する(ステップ8)。この成形品をトリミングして(ステップ9)、エンジンボンネットの裏面に貼り付ける形状の製品Sを製造する(ステップS10)。
PET樹脂等の極細繊維A、極細のガラス繊維B、熱硬化性樹脂Dを混合して、加熱したプレス型で加圧保持する時に、加熱温度が低すぎると、熱硬化性樹脂の硬化が不十分となり、形状保持が悪化する。逆に加熱温度が高すぎると、熱硬化性樹脂が劣化し、強度、防音性能、断熱性が悪化する。したがって、加熱温度は、160〜240℃とすることが好ましい。
実施例1に係わるサンプル1は、上記製造方法で基づいて製造したものである。具体的には、繊維径が0.6デニールのPET樹脂等の極細繊維Aを50重量%、繊維径が0.8デニールの極細のガラス繊維Bを25重量%、フェノール樹脂を25重量%で混合して、シート状にして、縦1,300mm、横1,500mm、厚さ50mmの車両用内装材の原板を製造する。次に、この原板に目付45g/m2の表皮材をセットする。この積層体をエンジンボンネットの裏面に貼り付ける形状の熱プレス型に入れて、200℃に加熱したプレス型で、間隔を25mmまでに圧縮して、270秒加圧保持する。これによって、表皮材がエンジンルーム側になり、原板がエンジンボンネットの裏面になり、表皮材と原板とが接合されて、厚さ25mmの上記形状の製品を製造する。この製品から縦300mm、横300mmの大きさに切断して、サンプル1とした。このサンプル1の目付は、1400g/m2である。サンプル1の200倍の顕微鏡写真を図1に示す。
従来例1は、繊維径0.5デニール〜4.0デニールのPET繊維を主成分とする再生繊維(所謂、雑綿と称される繊維):50重量%、繊維径が1.2デニールのガラス繊維を25重量%、バインダーとしてフェノール樹脂を25重量%で混ぜて、縦1,300mm、横1,500mm、厚さ50mmの原板を製造した。この原板に目付45g/m2の表皮材をセットする。この積層体をエンジンボンネットの裏面に貼り付ける形状の熱プレス型に入れて、200℃に加熱したプレス型で、プレス型の間隔を25mmまでに圧縮して、60秒加圧保持して、上記形状の製品とした。
従来例2は、繊維径1.8デニールのガラス繊維を85重量%、バインダーとしてフェノール樹脂を15重量%で混ぜて、熱プレスで、厚さ25mmに加圧・成形した。サンプル2と同様に縦300mm、横300mmの大きさに切断して、従来例2のサンプル3とした。サンプル3の目付は、1,400g/m2である。
従来例3は、繊維径0.6デニールのPET繊維:75%と、バインダーとして繊維径1.2dの熱可塑性樹脂(ポリエステル樹脂)の繊維:25%とを混綿して、プレス型で加熱・加圧して、厚さ25mmの製品を製造した。この製品をサンプル2と同様に縦300mm、横300mmの大きさに切断して、従来例3のサンプル4とした。サンプル4の目付は、1400g/m2である。
製造方法は、基本的に実施例1と同様である。具体的には、繊維径が0.6デニールのPET繊維を開繊して、繊維径が0.8デニールのガラス繊維を混綿する。次に、フェノール樹脂を投入して混ぜて、PET繊維を15重量%、ガラス繊維を35重量%、フェノール樹脂を50重量%で混合して、フリースマシンに掛けてシート状にして、セミキュア(半硬化)をして、縦1,300mm、横1,500mm、厚さ50mmの原板を製造する。
実施例3〜29は、実施例2に対して、PET繊維、ガラス繊維、フェノール樹脂の配合割合を変更したものであり、他は実施例2と同じである。
実施例3は、実施例2に比較して、PET繊維を15重量%、ガラス繊維を40重量%、フェノール樹脂を45重量%としたものである。
実施例4は、実施例2に比較して、PET繊維を15重量%、ガラス繊維を45重量%、フェノール樹脂を40重量%としたものである。
実施例5は、実施例2に比較して、PET繊維を15重量%、ガラス繊維を55重量%、フェノール樹脂を30重量%としたものである。
実施例6は、実施例2に比較して、PET繊維を20重量%、ガラス繊維を55重量%、フェノール樹脂を25重量%としたものである。
実施例7は、実施例2に比較して、PET繊維を20重量%、ガラス繊維を40重量%、フェノール樹脂を40重量%としたものである。
実施例8は、実施例2に比較して、PET繊維を20重量%、ガラス繊維を25重量%、フェノール樹脂を55重量%としたものである。
実施例9は、実施例2に比較して、PET繊維を25重量%、ガラス繊維を55重量%、フェノール樹脂を20重量%としたものである。
実施例10は、実施例2に比較して、PET繊維を25重量%、ガラス繊維を35重量%、フェノール樹脂を40量%としたものである。
実施例11は、実施例2に比較して、PET繊維を25重量%、ガラス繊維を25重量%、フェノール樹脂を50重量%としたものである。
実施例12は、実施例2に比較して、PET繊維を30重量%、ガラス繊維を55重量%、フェノール樹脂を15重量%としたものである。
実施例13は、実施例2に比較して、PET繊維を30重量%、ガラス繊維を35重量%、フェノール樹脂を35量%としたものである。
実施例14は、実施例2に比較して、PET繊維を30重量%、ガラス繊維を20重量%、フェノール樹脂を50重量%としたものである。
実施例15は、実施例2に比較して、PET繊維を35重量%、ガラス繊維を50重量%、フェノール樹脂を15重量%としたものである。
実施例16は、実施例2に比較して、PET繊維を35重量%、ガラス繊維を15重量%、フェノール樹脂を50重量%としたものである。
実施例17は、実施例2に比較して、PET繊維を40重量%、ガラス繊維を15重量%、フェノール樹脂を45重量%としたものである。
実施例18は、実施例2に比較して、PET繊維を40重量%、ガラス繊維を45重量%、フェノール樹脂を15重量%としたものである。
実施例19は、実施例2に比較して、PET繊維を45重量%、ガラス繊維を40重量%、フェノール樹脂を15重量%としたものである
(実施例20)
実施例20は、実施例2に比較して、PET繊維を45重量%、ガラス繊維を15重量%、フェノール樹脂を40重量%としたものである。
実施例21は、実施例2に比較して、PET繊維を50重量%、ガラス繊維を35重量%、フェノール樹脂を15重量%としたものである。
実施例22は、実施例2に比較して、PET繊維を50重量%、ガラス繊維を15重量%、フェノール樹脂を35重量%としたものである。
実施例23は、実施例2に比較して、PET繊維を55重量%、ガラス繊維を15重量%、フェノール樹脂を30重量%としたものである。
実施例24は、実施例2に比較して、PET繊維を55重量%、ガラス繊維を30重量%、フェノール樹脂を15重量%としたものである。
実施例25は、実施例2に比較して、PET繊維を60重量%、ガラス繊維を25重量%、フェノール樹脂を15重量%としたものである。
実施例26は、実施例2に比較して、PET繊維を60重量%、ガラス繊維を15重量%、フェノール樹脂を25重量%としたものである。
実施例27は、実施例2に比較して、PET繊維を65重量%、ガラス繊維を20重量%、フェノール樹脂を15重量%としたものである。
実施例28は、実施例2に比較して、PET繊維を65重量%、ガラス繊維を15重量%、フェノール樹脂を20重量%としたものである。
実施例29は、実施例2に比較して、PET繊維を70重量%、ガラス繊維を15重量%、フェノール樹脂を15重量%としたものである。
実施例30〜41は、PET繊維を45重量%、ガラス繊維を25重量%、フェノール樹脂を30重量%として、且つPET繊維、ガラス繊維の繊維径をいろいろ変更して、実施例2と同様な製造方法で製造した。なお、実施例30〜41の目付は1400g/m2である。
実施例30は、繊維径0.5デニールのPET繊維を45重量%、繊維径0.5デニールのガラス繊維を25重量%、フェノール樹脂30重量%として製造したものである。
実施例31は、実施例30に比較して、PET繊維の繊維径を1.0デニール、ガラス繊維の繊維径を0.5デニールとしたものである。
実施例32は、実施例30に比較して、PET繊維の繊維径を1.5デニール、ガラス繊維の繊維径を0.5デニールとしたものである。
実施例33は、実施例30に比較して、PET繊維の繊維径を2.0デニール、ガラス繊維の繊維径を0.5デニールとしたものである。
実施例34は、実施例30に比較して、PET繊維の繊維径を2.5デニール、ガラス繊維の繊維径を0.5デニールとしたものである。
実施例35は、実施例30に比較して、PET繊維の繊維径を0.5デニール、ガラス繊維の繊維径を1.5デニールとしたものである。
実施例36は、実施例30に比較して、PET繊維の繊維径を0.5デニール、ガラス繊維の繊維径を2.0デニールとしたものである。
実施例37は、実施例30に比較して、PET繊維の繊維径を0.5デニール、ガラス繊維の繊維径を3.5デニールとしたものである。
実施例38は、実施例30に比較して、PET繊維の繊維径を0.8デニール、ガラス繊維の繊維径を0.5デニールとしたものである。
実施例39は、実施例30に比較して、PET繊維の繊維径を0.6デニール、ガラス繊維の繊維径を1.0デニールとしたものである。
実施例40は、実施例30に比較して、PET繊維の繊維径を1.0デニール、ガラス繊維の繊維径を0.8デニールとしたものである。
実施例41は、実施例30に比較して、PET繊維の繊維径を3.0デニール、ガラス繊維の繊維径を0.8デニールとしたものである。
実施例42〜73は、PET繊維の繊維径を0.6デニール、ガラス繊維の繊維径を0.8デニールとして、PET繊維、ガラス繊維及びフェノール樹脂の配合割合と厚さを変更して、実施例1と同様な製造方法で製造したものである。
実施例42は、0.6デニールのPET繊維を20重量%、0.8デニールのガラス繊維を50重量%、フェノール樹脂を30重量%として、縦1,300mm、横1,500mm、厚さ50mmの原板を製造し、この原板に目付45g/m2の表皮材をセットする。この積層体を平板型の通常のプレス型に入れて、200℃に加熱したプレス型で60秒加圧保持して、1mmの厚さの平板形状の製品とした。上記製品を、縦300mm、横300mm、厚さ25mmの大きさに切断した。実施例42の目付は、400g/m2である。
実施例43は、実施例42に比較して、配合割合を同じとし、4mmの厚さとし、目付を1400g/m2としたものであって、他は実施例42と同じである。
実施例44は、実施例42に比較して、配合割合を同じとし、10mmの厚さとし、目付を1400g/m2としたものであって、他は実施例42と同じである。
実施例45は、実施例42に比較して、配合割合を同じとし、20mmの厚さとし、目付を400g/m2としたものであって、他は実施例42と同じである。
実施例46は、実施例42に比較して、配合割合を同じとし、25mmの厚さとし、目付を1400g/m2としたものであって、他は実施例42と同じである。
実施例47は、実施例42に比較して、配合割合を同じとし、30mmの厚さとし、目付を600g/m2としたものであって、他は実施例42と同じである。
実施例48は、実施例42に比較して、PET繊維を40重量%、ガラス繊維を30重量%、フェノール樹脂を30重量%に変更して、1mmの厚さとし、目付を400g/m2としたものであって、他は実施例42と同じである。
実施例49は、実施例48に比較して、配合割合を同じとし、4mmの厚さとし、目付を1400g/m2としたものであって、他は実施例48と同じである。
実施例50は、実施例48に比較して、配合割合を同じとし、10mmの厚さとし、目付を1400g/m2としたものであって、他は実施例48と同じである。
実施例51は、実施例48に比較して、配合割合を同じとし、25mmの厚さとし、目付を1400g/m2としたものであって、他は実施例48と同じである。
実施例52は、実施例48に比較して、配合割合を同じとし、30mmの厚さとし、目付を600g/m2としたものであって、他は実施例48と同じである。
実施例53は、実施例42に比較して、PET繊維を60重量%、ガラス繊維を25重量%、フェノール樹脂を15重量%として、1mmの厚さとし、目付を400g/m2としたものであって、他は実施例42と同じである。
実施例54は、実施例53に比較して、配合割合を同じとし、4mmの厚さとし、目付を1400g/m2としたものであって、他は実施例53と同じである。
実施例55は、実施例53に比較して、配合割合を同じとし、10mmの厚さとし、目付を1400g/m2としたものであって、他は実施例53と同じである。
実施例56は、実施例53に比較して、配合割合を同じとし、25mmの厚さとし、目付を1400g/m2としたものであって、他は実施例53と同じである。
実施例57は、実施例53に比較して、配合割合を同じとし、30mmの厚さとし、目付を600g/m2としたものであって、他は実施例53と同じである。
実施例58は、実施例42に比較して、PET繊維を45重量%、ガラス繊維を20重量%、フェノール樹脂を35重量%として、1mmの厚さとし、目付を400g/m2としたものであって、他は実施例42と同じである。
実施例59は、実施例58に比較して、配合割合を同じとし、4mmの厚さとし、目付を1400g/m2としたものであって、他は実施例58と同じである。
実施例60は、実施例58に比較して、配合割合を同じとし、10mmの厚さとし、目付を1400g/m2としたものであって、他は実施例58と同じである。
実施例61は、実施例58に比較して、配合割合を同じとし、25mmの厚さとし、目付を1400g/m2としたものであって、他は実施例58と同じである。
実施例62は、実施例58に比較して、配合割合を同じとし、30mmの厚さとし、目付を600g/m2としたものであって、他は実施例58と同じである。
実施例63は、実施例42に比較して、PET繊維を60重量%、ガラス繊維を20重量%、フェノール樹脂を20重量%として、1mmの厚さとし、目付を400g/m2としたものであって、他は実施例42と同じである。
実施例64は、実施例63に比較して、配合割合を同じとし、4mmの厚さとし、目付を1400g/m2としたものであって、他は実施例63と同じである。
実施例65は、実施例63に比較して、配合割合を同じとし、10mmの厚さとし、目付を1400g/m2としたものであって、他は実施例63と同じである。
実施例66は、実施例63に比較して、配合割合を同じとし、25mmの厚さとし、目付を1400g/m2としたものであって、他は実施例63と同じである。
実施例67は、実施例63に比較して、配合割合を同じとし、30mmの厚さとし、目付を600g/m2としたものであって、他は実施例63と同じである。
実施例68は、実施例42に比較して、PET繊維を70重量%、ガラス繊維を15重量%、フェノール樹脂を15重量%として、1mmの厚さとし、目付を400g/m2としたものであって、他は実施例42と同じである。
実施例69は、実施例68に比較して、配合割合を同じとし、3mmの厚さとし、目付を2000g/m2としたものであって、他は実施例68と同じである。
実施例70は、実施例68に比較して、配合割合を同じとし、4mmの厚さとし、目付を1400g/m2としたものであって、他は実施例68と同じである。
実施例71は、実施例68に比較して、配合割合を同じとし、10mmの厚さとし、目付を1400g/m2としたものであって、他は実施例68と同じである。
実施例72は、実施例68に比較して、配合割合を同じとし、25mmの厚さとし、目付を1400g/m2としたものであって、他は実施例68と同じである。
実施例73は、実施例68に比較して、配合割合を同じとし、30mmの厚さとし、目付を600g/m2としたものであって、他は実施例68と同じである。
比較例1は、繊維径が0.6デニールのPET繊維を開繊して、繊維径が0.8デニールのガラス繊維を混綿する。次に、フェノール樹脂を投入して混ぜて、PET繊維を10重量%、ガラス繊維を30重量%、フェノール樹脂を60重量%で混合して、フリースマシンに掛けてシート状にして、セミキュア(半硬化)をして、縦1,300mm、横1,500mm、厚さ50mmの原板を製造する。
比較例2は、比較例1に対して、PET繊維10重量%、ガラス繊維50重量%、フェノール樹脂40としたものであり、他は比較例1と同じである。
比較例3は、比較例1に対して、PET繊維10重量%、ガラス繊維40重量%、フェノール樹脂50としたものであり、他は比較例1と同じである。
比較例4は、比較例1に対して、PET繊維15重量%、ガラス繊維60重量%、フェノール樹脂25としたものであり、他は比較例1と同じである。
比較例5は、比較例1に対して、PET繊維35重量%、ガラス繊維10重量%、フェノール樹脂55としたものであり、他は比較例1と同じである。
比較例6は、比較例1に対して、PET繊維35重量%、ガラス繊維55重量%、フェノール樹脂10としたものであり、他は比較例1と同じである。
比較例7は、比較例1に対して、PET繊維50重量%、ガラス繊維10重量%、フェノール樹脂40としたものであり、他は比較例1と同じである。
比較例8は、比較例1に対して、PET繊維50重量%、ガラス繊維40重量%、フェノール樹脂10としたものであり、他は比較例1と同じである。
比較例9は、比較例1に対して、PET繊維70重量%、ガラス繊維20重量%、フェノール樹脂10としたものであり、他は比較例1と同じである。
比較例10は、比較例1に対して、PET繊維70重量%、ガラス繊維10重量%、フェノール樹脂20としたものであり、他は比較例1と同じである。
比較例11は、比較例1に対して、PET繊維75重量%、ガラス繊維10重量%、フェノール樹脂15としたものであり、他は比較例1と同じである。
比較例12は、比較例1に対して、PET繊維75重量%、ガラス繊維15重量%、フェノール樹脂10としたものであり、他は比較例1と同じである。
比較例13は、ガラス繊維の繊維径が極細でないものの例であって、比較例1に対して、繊維径が0.6デニールのPET繊維45重量%、繊維径が5.5デニールのガラス繊維25重量%、フェノール樹脂30としたものであり、他は比較例1と同じである。
比較例14は、PET繊維の繊維径が極細でないものの例であって、比較例1に対して、繊維径が5.5デニールのPET繊維45重量%、繊維径が0.8デニールのガラス繊維25重量%、フェノール樹脂30としたものであり、他は比較例1と同じである。
温度伝導率は、京都電子工業(株)製のホットディスク法熱物性測定装置「TPS1500」を使用して、ISO22007-2に準拠して測定した。各実施例、各従来例及び各比較例のサイズは、100mm×100mmである。
熱伝導率は、京都電子工業(株)製のホットディスク法熱物性測定装置「TPS1500」を使用して、ISO22007-2に準拠して測定した。各実施例、各従来例及び各比較例のサイズは、100mm×100mmである。
容積比熱は、容積比熱=熱伝導率λ/温度伝導率の関係にあるので、左記の計算式で算出した。
比熱は、比熱=容積比熱/密度で測定した。
密度はサンプルの面重量と板厚を実測し、密度=面重量/板厚で算出した。なお、密度は、理論的には目付/板厚で求められるから、サンプルを製造する時の狙いとする目付と板厚を出すことで、理論的には算出できる値である。本発明では、縦1,300mm、横1,500mm、厚さ50mmの原板を製造する時に、目付と板厚を設定しているので、密度も自ずと算出できる値となっている。しかし、本発明では、縦300mm、横300mm、厚さ25mmの大きさに切断し、このサンプルで実際に実験しているので、実際のサンプルの密度が、バラツク可能性がある。また、密度は、温度伝導率に係わる要因の1つであるので、実際のサンプルの面重量と板厚を実測し、この実測値から密度を算出して求めた。なお、目付と板厚は、理論的に求められる上記の大きいサイズの値を用いた。
耐熱性の例として、一部の実施例及び一部の比較例について、230mm×25mmのサイズのサンプルを用意し、 JIS K7195に準拠してヒートサグ試験を行って、垂れ下がり量を算出した。
一部の実施例及び一部の比較例について、引張強度を測定した。引張強度は、JIS K7161に準じて測定した。測定する実施例及び比較例のサイズは、250mm×50mmである。
一部の実施例及び一部の従来例及び一部の比較例について、吸音率を測定した。実際には、小型残響室吸音率をISO 140-1に準拠して測定した。これらのサイズは、0.36m2である。測定した実施例及び比較例の吸音率、周波数500Hz〜5KHzの吸音率の平均値を、図3〜図5に示す。
通気抵抗は、カト-テック株式会社製の測定装置「KSE−F8−AP1」を使用して、この機械の説明書に開示されている測定方法(JIS L 1096)に基づいて、測定した。測定する実施例、従来例及び比較例の大きさは直径40mmである。
Δp=元の圧力−吸引時の圧力
ISO 140-1に準拠して、小型残響室吸音率を測定した。各実施例及び各比較例のサイズは、0.36m2である。
Claims (3)
- 合成樹脂からなり、繊維径が0.1〜3.0デニールの極細繊維:15〜70重量%と、ガラス繊維からなり、繊維径が0.1〜3.5デニールの極細繊維:15〜55重量%と、熱硬化性樹脂:15〜55重量%とを備え、極細繊維の上記合成樹脂と極細繊維の上記ガラス繊維との合計が45〜85重量%であるものを交絡させてできた車両用耐熱防音材であって、
上記車両用耐熱防音材は、目付:400〜2,000g/m2で、通気抵抗:200〜17,000Ns/m3であり、厚さ:1〜30mmからなることを特徴とする車両用耐熱防音材。 - 請求項1において、
上記車両用耐熱防音材は、温度伝導率が0.60mm2/s未満であることを特徴とする車両用耐熱防音材。 - 請求項1又は2において、
上記車両用耐熱防音材が、エンジンボンネットの裏面に配置される車両用内装材であり、前記車両用内装材のエンジンルーム側に表皮材が積層された積層体からなることを特徴とする車両用耐熱防音材。
Priority Applications (1)
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WO2020217863A1 (ja) * | 2019-04-26 | 2020-10-29 | ニチアス株式会社 | 無機繊維含有マットおよび排気管用減音構造体 |
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- 2018-04-24 JP JP2018083210A patent/JP7141086B2/ja active Active
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