JP2019188725A - インクジェット記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 より簡易な構成で、ワイピングとキャッピングを選択的に切り替えて不要なワイピングを回避する。【解決手段】 記録ヘッドを搭載して移動するキャリッジと、記録ヘッドの吐出口面をワイピングするワイパを保持し、キャリッジの移動に追従して移動可能なワイパホルダであってワイピング位置と退避位置とに移動可能なワイパホルダと、ワイパホルダをワイピング位置に係止する係止位置と、ワイパホルダの係止状態を解除する解除位置と、に移動可能な係止部材と、キャリッジが記録領域から第1の位置まで移動することによって、係止位置に移動した係止部材と係合する係合部と、キャリッジが記録領域から第1の位置まで移動したときは、第1の方向に係止部材を付勢し、キャリッジが記録領域から第1の位置を超えて第2の位置まで移動したときは、第1の方向と異なる第2の方向に係止部材を付勢する付勢部材を備える。【選択図】 図5
Description
本発明は、記録ヘッドを用いて画像を記録するインクジェット記録装置に関する。
特許文献1には、記録ヘッドを搭載して移動するキャリッジに追従して移動可能なスライダに対して、キャップやワイパが設けられた回復機構部が開示されている。スライダの位置に応じて、記録ヘッドに対するキャッピングやワイピング等の回復動作が行われる。ワイピング位置はキャッピング位置と退避位置の間に配されることから、ワイピング位置におけるスライダに対する係止を解除する係止解除部材が設けられている。これにより、キャッピングを行いたいときに係止解除部材によって解除することで、不要なワイピングが行われない構成となっている。
しかしながら特許文献1の構成では、不要なワイピングが行われないようにするために、係止解除部材を別に設ける必要があり、部品点数の増加を招いてしまっている。
上記課題に鑑みて本発明は、より簡易な構成で、ワイピングとキャッピングを選択的に切り替えて不要なワイピングを回避することができるインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するため、記録領域において記録を行う記録ヘッドを搭載して移動するキャリッジと、前記記録ヘッドの吐出口面をワイピングするワイパを保持し、前記キャリッジの移動に追従して移動可能なワイパホルダであって、前記吐出口面をワイピングするワイピング位置と前記吐出口面をワイピングしない退避位置とに移動可能なワイパホルダと、前記ワイパホルダに配され、前記ワイパホルダを前記ワイピング位置に係止する係止位置と、前記ワイパホルダの係止状態を解除する解除位置と、に移動可能な係止部材と、前記キャリッジが前記記録領域から第1の位置まで移動することによって、前記係止位置に移動した前記係止部材と係合する係合部と、備えるインクジェット記録装置であって、前記キャリッジが前記記録領域から前記第1の位置まで移動したときは、前記係止部材を前記係止位置に移動させる第1の方向に前記係止部材を付勢し、前記キャリッジが前記記録領域から前記第1の位置を超えて第2の位置まで移動したときは、前記第1の方向と異なる第2の方向に前記係止部材を付勢する付勢部材をさらに備えることを特徴とする。
本発明によれば、より簡易な構成で、ワイピングとキャッピングを選択的に切り替えて不要なワイピングを回避することができるインクジェット記録装置が提供される。
本発明に係る記録装置の実施形態について説明する。ただし、実施形態に記載されている構成要素はあくまで例示であり、本発明の範囲を限定する趣旨のものではない。本明細書において「インク」とは、記録液などの液体の総称として用いる。さらに本明細書において「記録」とは、平面的なものに対する記録に限らず、立体物に対する記録も含む。本明細書において「記録媒体」とは、液体を吐出されるものであって、紙、布、プラスチックフィルム、金属板、ガラス、セラミックス、木材、皮革等の記録媒体の総称として用いる。さらに、記録媒体はカット紙に限らずロール状の連続紙も含む。
〔第1実施形態〕
図1は、本発明のインクジェット記録装置(以下、記録装置)100の概要を示す概略斜視図である。図2は、記録装置100の制御構成を示すブロック図である。記録装置100は主に、給送部101と、搬送部102と、記録部103と、回復機構部104と、を備える。給送部101に積載された記録媒体は、給送・搬送モータ205によって駆動される給送ローラによって1枚ずつに分離されて搬送部102へ供給される。搬送部102に供給された記録媒体は、給送・搬送モータ205によって駆動される搬送ローラ121及びピンチローラ122に挟持されてY方向に搬送される。
図1は、本発明のインクジェット記録装置(以下、記録装置)100の概要を示す概略斜視図である。図2は、記録装置100の制御構成を示すブロック図である。記録装置100は主に、給送部101と、搬送部102と、記録部103と、回復機構部104と、を備える。給送部101に積載された記録媒体は、給送・搬送モータ205によって駆動される給送ローラによって1枚ずつに分離されて搬送部102へ供給される。搬送部102に供給された記録媒体は、給送・搬送モータ205によって駆動される搬送ローラ121及びピンチローラ122に挟持されてY方向に搬送される。
記録部103は、キャリッジ6と記録ヘッド5とを有する。キャリッジ6は、記録ヘッド5を搭載してY方向と交差するX方向(主走査方向)に往復移動する。本実施形態においては、Y方向とX方向は直交する。記録ヘッド5はキャリッジ6とX方向に移動しながら、搬送ローラ121及びピンチローラ122によって搬送される記録媒体に対して、画像情報に基づいて画像を記録する記録動作を行う。記録媒体に1バンド分の画像が記録されると、記録媒体は搬送ローラ121及びピンチローラ122によって所定量だけY方向に搬送される(間欠搬送動作)。この1バンド分の記録動作と間欠搬送動作を繰り返すことによって、記録媒体の全体に画像が記録される。記録が行われた記録媒体は、排出ローラ及び拍車に挟持されて装置本体外へ排出される。
キャリッジ6は、記録装置100本体に設けられたガイドレールに沿って往復移動可能に案内支持されている。キャリッジ6の往復移動は、キャリッジモータ204によりキャリッジベルト124を介して駆動される。また、キャリッジ6に搭載されたエンコーダセンサと、装置本体側に張架されたエンコーダスケール125によってキャリッジ6の位置および速度を検出することで、キャリッジ6の往復移動が制御される。
回復機構部104は、記録ヘッド5の吐出性能を維持回復するための回復動作を行う機構である。回復機構部104は、記録ヘッド5による記録動作が行われる記録領域の外側であって、キャリッジ6が移動する移動領域内に配される。記録装置100において、回復機構部104が配される領域を回復領域とも称する。回復機構部104の詳しい構成は後述する。
図2を参照して、記録装置100の制御構成を説明する。MPU201は、各ユニットの動作やデータ処理等、記録装置100全体を制御する。ROM202は、MPU201によって実行されるプログラムや各種データを格納する。RAM203は、MPU201によって実行される処理データや、ホストコンピュータ214から受信したデータを一時的に記憶する。
記録ヘッド5は記録ヘッドドライバ207によって制御される。キャリッジ6を駆動するキャリッジモータ204は、キャリッジモータドライバ208によって制御される。給送ローラ及び搬送ローラ121は、給送・搬送モータ205によって駆動される。給送・搬送モータ205は給送・搬送モータドライバ209によって制御される。
ホストコンピュータ214には、ユーザによって記録動作の実行が命令された場合に、記録画像や記録画像品位等の記録情報を取りまとめて記録装置100と通信するためのプリンタドライバ2141が設けられている。MPU201は、I/F部213を介してホストコンピュータ214と記録画像等のやり取りを実行する。
図3は、記録部103を下方から見た斜視図である。記録ヘッド5は、第1記録ヘッド5Aと第2記録ヘッド5Bを含む。第1記録ヘッド5Aは、マゼンタ、シアン、イエローの3色のカラーインクを吐出可能な吐出口列が、第1吐出口面51に対して色毎に設けられているカラーヘッドである。第2記録ヘッド5Bは、ブラックインクを吐出可能な吐出口列が第2吐出口面52に設けられているブラックヘッドである。第1記録ヘッド5Aは、インクタンクと一体的に第1記録カートリッジ3Aを構成し、第2記録ヘッド5Bはインクタンクと一体的に第2記録カートリッジ3Bを構成する。第1記録カートリッジ3Aと第2記録カートリッジ3Bは、キャリッジ6に対して着脱可能となっている。
図4は、回復機構部104を記録装置100の前方から見た斜視図である。図4において、回復機構部104の左側が記録領域である。回復機構部104は、第1吐出口面51を払拭するための第1ワイパ8と、第2吐出口面52を払拭するための第2ワイパ9を有する。以降で、第1ワイパ8と第2ワイパ9をまとめてワイピング機構とも称する。また回復機構部104は、第1吐出口面51を覆うための第1キャップ1Aと、第2吐出口面52を覆うための第2キャップ1Bを有する。以降で、第1キャップ1Aと第2キャップ1Bをまとめてキャップ機構1とも称する。さらに回復機構部104は、第1キャップ1Aと第2キャップ1Bに接続され、吐出口からインクを吸引するためのポンプ機構(不図示)も有する。
回復機構部104は、キャリッジ6が記録領域から回復領域に移動してきたときに、キャリッジ6の移動に追従して所定の範囲でスライド移動可能なスライダ(ワイパホルダ)7を備える。スライダ7は、記録装置100に設けられるスライダベース13に対してスライド可能である。上述したワイピング機構とキャップ機構1とポンプ機構は、全てスライダ7に設けられている。
図4においてスライダ7の右側端部には、回復領域に移動するキャリッジ6の側面と当接可能な突き当て部7aが上方へ突出して設けられている。スライダ7は、移動するキャリッジ6と突き当て部7aが当接することで、キャリッジ6の動きに追従してX方向及びZ方向(重力方向)に移動可能である。これにより、スライダ7は、ワイピング機構によって第1吐出口面51及び第2吐出口面52をワイピング可能なワイピング位置と、ワイピング機構が第1吐出口面51及び第2吐出口面52とワイピングできない退避位置とに移動可能である。さらにスライダ7は、キャップ機構1によって第1吐出口面51及び第2吐出口面52をキャッピング可能なキャッピング位置にも移動可能である。
スライダ7には、側面からY方向に突出する突出部7bが4つ設けられている。図4においてはY方向下流に向けて突出する2つの突出部7bが図示されている。残りの2つの突出部7bは不図示であり、Y方向において反対側の側面からY方向上流に向けて突出するように設けられている。4つの突出部7bは、スライダベース13に設けられたスライダカム13aと当接している。また、スライダ7とスライダベース13との間にはスライダばね17が張架されており、スライダ7はスライダばね17によって退避位置へ移動するように、記録領域側へ付勢されている。
スライダ7は、スライダカム13aのカム面に沿って4つの突出部7bがスライドし、記録領域に近い方から、退避位置、ワイピング位置、キャッピング位置に移動する。スライダカム13aのカム面はZ方向における高さが変わるように設けられているため、スライダ7は、主走査方向に沿って退避位置からキャッピング位置へ移動するにつれて上昇する。すなわち、スライダ7は記録領域から遠ざかるほど、キャリッジ6に搭載された記録ヘッド5との距離が小さくなる。このように、スライダ7は、キャリッジ6の動きに追従してX方向及びZ方向に移動する。
スライダ7において、第1キャップ1Aは第1キャップホルダ2Aに取り付けられ、第2キャップ1Bは第2キャップホルダ2Bに取り付けられている。第1キャップホルダ2Aと第2キャップホルダ2Bをまとめてキャップホルダ2とも称する。キャップホルダ2は爪部によってスライダ7に取り付けられている。また、キャップホルダ2とスライダ7の間にはキャップばねが配されており、キャップホルダ2をZ方向の上方へ付勢している。すなわち、キャップばねによって、キャップ機構1は記録ヘッド5の第1吐出口面及び第2吐出口面52に向けて付勢されている。スライダ7において、記録領域側から順に、第1ワイパ8、第1キャップ1A(第1キャップホルダ2A)、第2ワイパ9、第2キャップ1B(第2キャップホルダ2B)が配置されている。
図4においてスライダ7の左側端部には、スライダ7をワイピング位置にロック(係止)可能な係止部材としてのロックレバー16が設けられている。ロックレバー16は、スライダ7をワイピング位置に係止する係止位置と、スライダ7のワイピング位置への係止状態を解除する解除位置と、に回転移動可能にスライダ7に対して設けられている。
ロックレバー16は、キャリッジ6の移動によってスライダ7がワイピング位置まで移動したときに、スライダ7をスライダベース13に対して係止することで、スライダ7の移動を規制する。ロックレバー16は、支持軸16eを中心に、キャリッジ6の移動方向と交差する面内において回転方向AA及び、回転方向AAの逆方向である回転方向BBに回動可能に設けられている。さらに、ロックレバー16には付勢ばね18が取り付けられており、ロックレバー16の姿勢に応じてラジアル方向にばね力が働く。そのためロックレバー16は、所定値以上の外力トルクが作用しない限り、ばね付勢力によって移動される位置で保持される。
図5は、記録領域側から見たロックレバー16の詳細を示す図である。ロックレバー16は下端部16aと上端部16bとを有し、支持軸16eはロックレバー16の中央部に位置する。付勢ばね18は支持軸16eに対して設けられる所謂ねじりコイルばねであり、第1腕部18aと第2腕部18bとを有する。またロックレバー16には、付勢ばね18の第1腕部18aと当接可能な第1ばね掛け部16fと、第2腕部18bと当接可能な第2ばね掛け部16gと、が設けられている。さらに、付勢ばね18の第1腕部18aと第2腕部18bの間に、スライダ7の突出部7cが位置する。
ロックレバー16に対して所定値以上の外力トルクが作用していないとき、ロックレバー16は図5(a)に示すつり合いの位置に保持される。つり合いの位置では、第1腕部18aと第1ばね掛け部16fが当接し、第2腕部18bと第2ばね掛け部16gが当接している。また、スライダ7の突出部7cは、第1腕部18aと第2腕部18bの間に位置する。
図5(b)は、ロックレバー16に対して所定値以上の外力トルクが作用して、ロックレバー16が回転方向AAに回動した状態を示す。図5(b)のように外力トルクが作用した場合、第1腕部18aとスライダ7の突出部7cが当接することで、ロックレバー16を図5(a)に示すつり合いの位置に戻そうとする回転方向BBの付勢力がロックレバー16に対して働く。その結果、ロックレバー16は回転方向BBに回動して、図5(a)に示すつり合いの位置に戻る。
図5(c)は、ロックレバー16に対して所定値以上の外力トルクが作用して、ロックレバー16が回転方向BBに回動した状態を示す。図5(c)の場合、第2腕部18bと突出部7cが当接することで、ロックレバー16を図5(a)に示すつり合いの位置に戻そうとする回転方向AAの付勢力がロックレバー16に働く。その結果、ロックレバー16は回転方向AAに回動して、図5(a)に示すつり合いの位置に戻る。
このように、付勢ばね18は、ロックレバー16を回転方向AA及び回転方向BBのいずれの回転方向にも付勢可能な構成である。すなわち付勢ばね18は、ロックレバー16に対して作用した外力とは反対の方向にロックレバー16を回動させることで、ロックレバー16をつり合いの位置に戻す働きをする。
図6(a)は、スライダ7がワイピング位置に位置するときの回復機構部104の側面斜視図である。図6(b)は、図6(a)に対応するスライダベース13とロックレバー16の位置関係を示す上面模式図である。図7は、スライダ7がワイピング位置に位置するときの、ロックレバー16の上面斜視図である。
スライダベース13には、Z方向上方に突出する第1リブ131と第2リブ132が所定距離離れて設けられている。第1リブ131と第2リブ132はそれぞれ、ロックレバー16の下端部16aと当接可能である。図6(b)において、ロックレバー16の下端部16aの位置を白丸で示す。
図6(b)に示す上面模式図において、M−M´線はロックレバー16を付勢する付勢ばね18のつり合いの位置を示す。M−M´線上にロックレバー16の下端部16aが位置するときは、ロックレバー16と付製ばね18の位置関係は図5(a)に示す状態である。すなわち、ロックレバー16の下端部16aがM−M´線上に位置するときは、ロックレバー16は回転方向AAと回転方向BBのいずれにも付勢されない。
一方図6(b)において、M−M´線の左側に下端部16aが位置するとき、図5(b)に示す状態に対応し、ロックレバー16は付勢ばね18によって回転方向BBに付勢される。すなわち、下端部16aが付勢ばね18によって、つり合いの位置へ向かう方向(図6(b)における右方向)へ付勢される。
また、図6(b)において、M−M´線の右側に下端部16aが位置するとき、図5(c)に示す状態に対応し、ロックレバー16は付勢ばね18によって回転方向AAに付勢される。すなわち、下端部16aが付勢ばね18によって、つり合いの位置へ向かう方向(図6(b)における左方向)へ付勢される。
第1リブ131には、下端部16aを係止可能な係止部13dが設けられている。図6(b)及び図7は、ロックレバー16の下端部16aは係止部(係合部)13dに係止されている状態を示す。このときのロックレバー16の位置を係止位置ともいう。また、図6(b)において、下端部16aがM−M´線の左側に位置しており、ロックレバー16は回転方向BBに付勢されている。そのため、図6(b)において、下端部16aは右方向へ付勢される。この付勢により、第1リブ131の係止部13dはロックレバー16を係止位置に維持することができる。このように、ロックレバー16が係止部13dによって係止される係止位置において、スライダ7はワイピング位置に位置し、ワイピング機構をワイピング可能な高さに保持することができる。
キャリッジ6には、ロックレバー16の上端部16bと当接可能な突出部67が設けられている(図3参照)。突出部67は、キャリッジ6の記録領域へ向かう移動のときに、ロックレバー16の上端部16bと当接して、ロックレバー16を回転方向AAに回動させる。係止位置に位置するロックレバー16は、このキャリッジ6の突出部67との当接によって回転方向AAに回動されることで、係止部13dにより係止されている状態を解除される。
第2リブ132には、下端部16aと当接することで、ロックレバー16に対する付勢ばね18による付勢方向を切り替える切替面(切替部)13gが設けられている。切替面13gは、M−M´線の左側から右側に延出する面であり、M−M´線を跨ぐように配されることで、付勢ばね18による付勢方向を切り替えることができる。さらに第2リブ132には、下端部16aと当接することでロックレバー16の回動を規制する規制面(規制部)13hが設けられている。規制面13hは、切替面13gと接続し、全体がM−M´線の左側に配されている。規制面13hは切替面13gより記録領域側に位置する外側面であり、切替面13gは第2リブ132において屈曲した部分の内側面である。
(ワイピング動作を行う場合)
上述した構成に基づいて、記録装置100においてワイピング動作を実行する場合のロックレバー16の動きを説明する。図8(a)は、スライダ7が退避位置に位置するときの回復機構部104の側面斜視図である。図8(b)は、図8(a)に対応するスライダベース13とロックレバー16の位置関係を示す上面模式図である。
上述した構成に基づいて、記録装置100においてワイピング動作を実行する場合のロックレバー16の動きを説明する。図8(a)は、スライダ7が退避位置に位置するときの回復機構部104の側面斜視図である。図8(b)は、図8(a)に対応するスライダベース13とロックレバー16の位置関係を示す上面模式図である。
記録ヘッド5による記録動作中など、キャリッジ6が回復領域内へ移動していない状態(記録領域内に位置する状態)では、スライダ7は退避位置に位置する。またロックレバー16の下端部16aは、図8(b)に示すように、第1リブ131のうち、係止部13dより記録領域に近い部分と当接している。このとき、下端部16aがM−M´線の左側に位置するため、ロックレバー16は付勢ばね18によって回転方向BBに付勢されている。すなわち、下端部16aはM―M´線に戻る方向に付勢されている。
図9(a)は、スライダ7がワイパトリガ領域に位置するときの回復機構部104の側面斜視図である。図9(b)は、図9(a)に対応するスライダベース13とロックレバー16の位置関係を示す上面模式図である。また、図10はスライダ7がワイパトリガ領域に位置するときの回復機構部104の正面図である。
キャリッジ6が記録領域から回復領域へ移動すると、キャリッジ6の側面とスライダ7の突き当て部7aが当接する。これにより、スライダ7はキャリッジ6の移動に追従して、図10に示すA方向(記録領域から離れる方向)に移動する。スライダ7はA方向へ移動するにつれて、スライダカム13aのカム面に沿った突出部7bの移動に伴い上昇する。
スライダ7がA方向へ移動していくと、ロックレバー16は、付勢ばね18による付勢によって回転方向BBに回動される。そして、ロックレバー16の下端部16aは、図6(b)に示す係止部13dによって係止される係止位置に保持される。
キャリッジ6の回復領域への移動によって、図9に示すように、ロックレバー16の下端部16aが、係止位置より奥側に移動することもある。このような場合でも、キャリッジ6がワイピング動作のために停止して移動方向を記録領域へ向けて反転すると、スライダ7はスライダばね17の付勢によって記録領域側へ移動するため、ロックレバー16の下端部16aは係止部13dによって係止される。
このように、キャリッジ6が反転するとスライダ7がワイピング位置に保持されるワイパトリガ領域は、第1リブ131の係止部13dから第2リブ132の切替面13gの手前までの領域に対応する。ロックレバー16の下端部16aがワイパトリガ領域に位置する状態でキャリッジ6が移動方向を反転すると、スライダばね17の付勢によって、下端部16aが係止位置に係止される状態が形成される。このときスライダ7はワイピング位置にあり、ワイピング機構が記録ヘッド5の第1吐出口面51及び第2吐出口面52に当接可能な位置となっている。つまり、スライダ7は、キャリッジ6の反転によって追従関係が解消されてワイピング位置で保持されるため、キャリッジ6だけが記録領域側へ移動を続けることでワイピング動作が行われる。
上述したように、ロックレバー16が係止された状態で、キャリッジ6が反転し記録領域へ向かって移動することで、第1ワイパ8が第1吐出口面51を払拭し、第2ワイパ9が第2吐出口面52を払拭するワイピング動作が行われる。ワイピング動作が完了すると、キャリッジ6の記録領域へ向けた移動に伴って、突出部67がロックレバー16の上端部16bと当接することでロックレバー16は回転方向AAに回動される。これにより、係止位置に位置したロックレバー16の係止が解除されて、スライダ7は退避位置に戻る。
(キャッピング動作を行う場合)
次に、キャッピング動作を実行する場合のロックレバー16の動きを説明する。図11(a)は、スライダ7がワイピング位置を超えてキャッピング位置へ向けて移動するときの、回復機構部104の側面斜視図である。また、図11(b)は、図11(a)に対応するスライダベース13とロックレバー16の位置関係を示す上面模式図である。
次に、キャッピング動作を実行する場合のロックレバー16の動きを説明する。図11(a)は、スライダ7がワイピング位置を超えてキャッピング位置へ向けて移動するときの、回復機構部104の側面斜視図である。また、図11(b)は、図11(a)に対応するスライダベース13とロックレバー16の位置関係を示す上面模式図である。
キャッピングを実行するときは、図9に示すワイパトリガ領域よりさらに奥側へキャリッジ6を移動させる。このキャリッジ6の移動にスライダ7が追従することで、ロックレバー16の下端部16aは、第2リブ132の切替面13gと当接する。
ここで切替面13gは、図11(b)に示すように、つり合いの位置であるM−M´線よりも右側へ突出しており、当接した下端部16aをM−M´線の左側から右側へと案内する。ロックレバー16は、下端部16aが切替面13gによって案内されることで、付勢ばね18によって回転方向AAに向けて付勢されるように切り替わる。すなわち、下端部16aは、つり合いの位置に戻る方向(図11(b)における左側)へ付勢される(図11(b)矢印参照)。
上述したように、キャリッジ6の移動と、付勢ばね18による回転方向AAの付勢力を受けることによって、下端部16aは図11(b)に示すように第2リブ132の外側面と当接する位置に保持される。このとき、スライダ7はキャッピング位置に位置し、キャップ機構1は第1吐出口面51及び第2吐出口面52をキャッピング可能となる。なお、このとき下端部16aはM−M´線上のつり合いの位置に位置するため、付勢ばね18による付勢力を受けていない。
このように、キャッピング動作を行うときはキャリッジ6のキャッピング位置への移動によって、ロックレバー16の下端部16aがワイパトリガ領域の外側に移動した位置において保持される。これにより、下端部16aは係止部13dによって係止されない解除位置へ移動することができ、キャッピング動作の度にワイピング動作が行われるのを防止することができる。
図12(a)は、スライダ7がキャッピング位置から退避位置へ移動するときの、回復機構部104の側面斜視図である。図12(b)は、図12(a)に対応するスライダベース13とロックレバー16の位置関係を示す上面模式図である。
キャリッジ6がキャッピング位置から記録領域へ移動するとき、スライダ7はスライダばね17の付勢力によって退避位置へ戻る。このとき、ロックレバー16の下端部16aは、図12(b)に示すように第2リブ132の規制面13hと当接しながら記録領域側へ移動する。
ここで、規制面13hの端部は、第1リブ131の係止部13dよりも記録領域側へ延在するように設けられる必要がある。下端部16aは、規制面13hによって係止部13dよりも記録領域側の位置へガイドされることで、規制面13hによる規制が解除されると図8(b)に示す位置へ戻ることができる。仮に、規制面13hが係止部13dより記録領域側へ延在していない場合、規制面13hによる規制が解除されると、付勢ばね18による付勢によって、下端部16aは係止部13dに係止されてしまう。すなわち、スライダ7がワイピング位置に移動してしまう。
上述したように、キャリッジ6の移動位置に応じて、ワイピング動作を行う場合とキャッピング動作を行う場合とに切り替えることで、不要なワイピング動作を抑制することができる。具体的には、ロックレバー16が、回転方向AAと回転方向BBのいずれに回動されても、つり合いの位置に戻す付勢力を与える付勢ばね18を設けることで、切り替えのための部材を別途設ける必要がなくなる。これにより、より簡易な構成で、ワイピング動作とキャッピング動作を選択的に実行することができる。
〔第2実施形態〕
第1実施形態では、ロックレバー16の付勢部材として、図5に示すようなねじりコイル状のばねを用いた。第2実施形態では、ロックレバー16の付勢部材として、図13に示すような板状の付勢ばね19を用いる。また、スライダ7には第1突出部7eと第2突出部7fとが設けられている。
第1実施形態では、ロックレバー16の付勢部材として、図5に示すようなねじりコイル状のばねを用いた。第2実施形態では、ロックレバー16の付勢部材として、図13に示すような板状の付勢ばね19を用いる。また、スライダ7には第1突出部7eと第2突出部7fとが設けられている。
図13は、記録領域側から見たロックレバー16の詳細を示す図である。付勢ばね19は所謂板ばねであり、腕部19aを有する。図13(a)は、付勢ばね19による付勢力がロックレバー16に対して作用しない、つり合いの位置を示す。このとき、腕部19aはスライダの第1突出部7eと第2突出部7fのいずれにも当接していない。
一方、図13(b)は、ロックレバー16に対して所定値以上の外力トルクが作用して、ロックレバー16が回転方向AAに回動した状態を示す。図13(b)の場合、腕部19aとスライダ7の第1突出部7eが当接することで、ロックレバー16に対して回転方向BBの付勢力が働き、ロックレバー16は回転方向BBに回動する。反対に、図13(c)は、ロックレバー16に対して所定値以上の外力トルクが作用して、ロックレバー16が回転方向BBに回動した状態を示す。図13(c)の場合、腕部19aと第2突出部7fが当接することで、ロックレバー16に対して回転方向AAの付勢力が働き、ロックレバー16は回転方向AAに回動する。
このように、ロックレバー16の付勢部材は第1実施形態に示したねじりコイルばねに限らず、第2実施形態で示す板ばねを採用しても同様の効果を得ることができる。
5 記録ヘッド
6 キャリッジ
7 スライダ(ワイパホルダ)
8 第1ワイパ
9 第2ワイパ
13d 係止部(係合部)
16 ロックレバー(係止部材)
18 付勢ばね(付勢部材)
100 インクジェット記録装置
6 キャリッジ
7 スライダ(ワイパホルダ)
8 第1ワイパ
9 第2ワイパ
13d 係止部(係合部)
16 ロックレバー(係止部材)
18 付勢ばね(付勢部材)
100 インクジェット記録装置
Claims (16)
- 記録領域において記録を行う記録ヘッドを搭載して移動するキャリッジと、
前記記録ヘッドの吐出口面をワイピングするワイパを保持し、前記キャリッジの移動に追従して移動可能なワイパホルダであって、前記吐出口面をワイピングするワイピング位置と前記吐出口面をワイピングしない退避位置とに移動可能なワイパホルダと、
前記ワイパホルダに配され、前記ワイパホルダを前記ワイピング位置に係止する係止位置と、前記ワイパホルダの係止状態を解除する解除位置と、に移動可能な係止部材と、
前記キャリッジが前記記録領域から第1の位置まで移動することによって、前記係止位置に移動した前記係止部材と係合する係合部と、備えるインクジェット記録装置であって、
前記キャリッジが前記記録領域から前記第1の位置まで移動したときは、前記係止部材を前記係止位置に移動させる第1の方向に前記係止部材を付勢し、
前記キャリッジが前記記録領域から前記第1の位置を超えて第2の位置まで移動したときは、前記第1の方向と異なる第2の方向に前記係止部材を付勢する付勢部材をさらに備えることを特徴とするインクジェット記録装置。 - 前記ワイパホルダは、前記キャリッジに当接してスライド移動するスライダであることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
- 前記キャリッジが前記第1の位置に移動したときより、前記第2の位置に移動したときのほうが、前記記録ヘッドと前記スライダの距離が小さいことを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置。
- 前記係止部材は、前記キャリッジの移動方向と交差する面内で前記係止位置と前記解除位置とに回動可能であることを特徴とする請求項2から3のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
- 前記スライダはスライダベースに対してスライド可能であり、
前記係合部は前記スライダベースに設けられていることを特徴とする請求項2から4のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。 - 前記スライダベースと前記スライダの間にスライダばねが配され、
前記スライダばねによって前記スライダは前記記録領域に向けて付勢されていることを特徴とする請求項5に記載のインクジェット記録装置。 - 前記スライダベースは第1リブと第2リブとが設けられ、
前記第1リブは前記係合部を有し、前記第2リブは前記付勢部材による付勢方向を切り替える切替部と、を有することを特徴とする請求項5または6に記載のインクジェット記録装置。 - 前記切替部は、前記係合部より前記記録領域から離れる位置に配されることを特徴とする請求項7に記載のインクジェット記録装置。
- 前記キャリッジが前記記録領域から前記第1の位置を超えて前記第2の位置に移動するとき、前記係止部材が前記切替部と当接することで、前記付勢部材によって前記第2の方向に付勢されることを特徴とする請求項7または8に記載のインクジェット記録装置。
- 前記第2リブは前記切替部より前記記録領域側に規制部を有し、
前記規制部は前記係止部材が前記解除位置から前記係止位置へ移動するのを規制することを特徴とする請求項7から9のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。 - 前記規制部は前記係合部より前記記録領域側に延在することを特徴とする請求項10に記載のインクジェット記録装置。
- 前記キャリッジが前記記録領域から前記第1の位置に移動した後、前記記録領域へ向けて移動するときに前記ワイパによって前記吐出口面がワイピングされることを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
- 前記キャリッジは前記係止部材と当接可能な突出部を有し、
前記突出部は、前記吐出口面が前記ワイパによってワイピングされた後に前記係止部材と当接することで、前記係止部材を前記第2の方向に付勢することを特徴とする請求項12に記載のインクジェット記録装置。 - 前記ワイパホルダは、前記吐出口面をキャッピングするキャップを保持することを特徴とする請求項1から13のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
- 前記キャリッジが前記記録領域から前記第2の位置に移動すると、前記キャップによって前記吐出口面がキャッピングされることを特徴とする請求項14に記載のインクジェット記録装置。
- 前記キャリッジは、カラーインクを吐出するカラーヘッドと、ブラックインクを吐出するブラックヘッドと、を搭載することを特徴とする請求項1から15のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018085295A JP2019188725A (ja) | 2018-04-26 | 2018-04-26 | インクジェット記録装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2018085295A JP2019188725A (ja) | 2018-04-26 | 2018-04-26 | インクジェット記録装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019188725A true JP2019188725A (ja) | 2019-10-31 |
Family
ID=68388598
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018085295A Pending JP2019188725A (ja) | 2018-04-26 | 2018-04-26 | インクジェット記録装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2019188725A (ja) |
-
2018
- 2018-04-26 JP JP2018085295A patent/JP2019188725A/ja active Pending
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