JP2019187164A - 回転電機、および、エレベーター巻上げシステム - Google Patents

回転電機、および、エレベーター巻上げシステム Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明はトルクリプルを低減するために、回転子鉄心に設ける空隙部の位置、大きさを適正化して、トルクリプルの低減効果を向上させた回転電機システムを提供することにある。【解決手段】 上記目的を達成するために、本発明の回転電機は、内側に回転子を設け外側に固定子を設けたものであって、前記回転子は、回転軸となるシャフトと、該シャフトの外周に固定した略円管状の回転子鉄心と、該回転子鉄心の外周面に周方向に並べて配置した複数の永久磁石と、を有するものであり、前記回転子鉄心には、該永久磁石の両端面を挟持する位置に、外側に向けて突出した一対の凸部と、該永久磁石の両端部と対向する位置に、内側に向けて切り欠いた一対の凹部または前記回転子鉄心の内部に設けた一対の空孔と、を有しており、前記凸部の幅Tと前記凹部または前記空孔の幅Wは、幅W < 幅T を満たすものとした。【選択図】 図2

Description

本発明は、エレベーターの巻上げ機としての利用に適した回転電機、及び、これを用いたエレベーター巻上げ機システムに関する。
エレベーターの巻上げ用の回転電機としては、従来、誘導電動機が用いられることが多かったが、近年は、永久磁石の低価格化や高性能なインバータの普及により、小型軽量化、高効率化により適した永久磁石式回転電機を採用する気運が高まっている。
ここで、車や電車と同様に、人が搭乗するエレベーターには、快適な乗り心地が求められているが、永久磁石式回転電機で発生するトルクリプルは乗り心地悪化を招く一因となっている。また、高速、大質量型のエレベーター巻上げシステムのように、回転電機とギアが接続される場合には、トルクリプルはギアの信頼性低下の一因となる。従って、エレベーターの乗り心地向上や、ギアの信頼性向上のためには、永久磁石式回転電機のトルクリプルの低減が必要となる。そして、永久磁石式回転電機のトルクリプルを低減するため、様々な回転電機構造が提案されている。
例えば、特許文献1では、回転子の永久磁石を円弧状にしてロータコアの表面に配置し、永久磁石内周面とロータコア外周面が、磁極中心付近で密着し、磁極境界付近で隙間を設けた回転子構造としている。
また、特許文献2では、回転子鉄心の永久磁石を貼り付ける面に、回転子鉄心に溝を径方向に設け、軸方向に沿って変化させている。
特開2001−8392号公報 特開2011−15458号公報
特許文献1では、円弧状磁石をロータコア外周面に配置するとともに、円弧状磁石の両端部の内径側のロータコアに隙間を設けている。これにより、磁石中央部の磁束密度を高くし、磁極間部の磁束密度を低くし、滑らかな回転力を得ている。しかしながら、この隙間を過度に大きくすれば、磁石背面の磁気抵抗が大きくなり、磁石磁束が流れにくくなって、結果的にトルクを低下させるとも考えられるが、特許文献1ではこの問題は十分に考慮されていない。
また、特許文献2では、磁石の片端部に溝を設け、その溝は磁石の反対側端部に向かって、軸方向に変化させることで、トルクリプルを低減している。しかしながら、この溝の形成の場合、同文献の図4などから明らかなように、軸方向の中心付近に位置する溝は磁石中央部を経由することになる。これは上述したように、磁石中央部の磁束密度を下げることに繋がるため、トルクリプルの低減効果はあまり期待できない。
トルクリプルを低減するには回転子と固定子の間のギャップ磁束密度を正弦波状に近づけることが有効である。この実現には、上述した特許文献のように、隙間、溝等の空隙部を設けることが重要であるが、両特許文献が開示する、隙間等の位置、大きさには更なる改善の余地が残されている。
本発明は、両特許文献の問題点を踏まえ、回転子鉄心に設ける空隙部の位置と大きさをより適正化することで、トルクの大きさの維持と、トルクリプルの抑制を両立させた永久磁石式回転電機、および、それを用いたエレベーター巻上げシステムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の回転電機は、内側に回転子を設け外側に固定子を設けたものであって、前記回転子は、回転軸となるシャフトと、該シャフトの外周に固定した略円管状の回転子鉄心と、該回転子鉄心の外周面に周方向に並べて配置した複数の永久磁石と、を有するものであり、前記回転子鉄心には、該永久磁石の両端面を挟持する位置に、外側に向けて突出した一対の凸部と、該永久磁石の両端部と対向する位置に、内側に向けて切り欠いた一対の凹部または前記回転子鉄心の内部に設けた一対の空孔と、を有しており、前記凸部の幅Tと前記凹部または前記空孔の幅Wは、幅W < 幅T を満たすものとした。
本発明の永久磁石式回転電機によれば、必要トルクを維持しつつ、トルクリプルを低減できる。
実施例1の回転電機の1/4断面図。 実施例1の回転子の外周部の拡大図。 実施例1の空隙の形状とトルク、トルクリプルの関係を示すグラフ。 実施例1の永久磁石の形状を示す概略図。 実施例1の変形例の回転電機の1/4断面図。 実施例1の変形例の回転電機の1/4断面図。 実施例2の回転子の外周部の拡大図。 実施例3の回転子の外周部の拡大図。 実施例3の周り留め部の形状とトルクリプルの関係を示すグラフ。 実施例4の回転子の外周部の拡大図。 実施例5の回転子と固定子の境界の拡大図。 実施例5の固定子鉄心と楔における磁場と磁束密度の関係を示すグラフ。 実施例6の回転電機の断面図。 実施例6の回転電機の形状とトルクリプルの関係を示すグラフ。 実施例7のエレベーター巻上げシステムの断面図。 実施例7のエレベーター巻上げシステムの断面図。
以下、図面を用いながら本発明の詳細を説明する。なお、各図において同一部分は同じ番号を付与している。
図1は、本発明の実施例1の回転電機100における、回転子1と固定子2の1/4断面図である。ここに例示する回転電機100は、56極の回転子1を内側に設け、72スロットの固定子2を外側に設け、さらに、両者間に所定のギャップ7を設けた集中巻線方式の永久磁石式回転電機である。なお、この回転電機100は、主にエレベーターの巻上げ機用に使用される、出力が数百kW、回転速度が数百[min-1]クラスの高速・大荷重用のものを想定しているが、回転子1の極数、固定子2のスロット数、巻線方式、出力、回転速度、用途は上記の例に限定されるものではない。
ここに示すように、略円柱状の回転子1は、回転軸となるシャフト8と、この外周側に固定した略円管状の回転子鉄心3と、この外周面に極性を交互に変えながら周方向に並べて配置した複数の永久磁石5で構成される。また、略円管状の固定子2は、略円管状の固定子鉄心4と、固定子鉄心4の内周側に配置された複数のコイル6で構成される。この固定子鉄心4は、更に詳細には、円管状のコアバック4aと、コアバック4aの内周側に周方向に並べて設けられる複数のティース4bと、ティース4b間に形成された空間である複数のスロット4cで構成されており、ティース4bに電線を巻き回すことで各々のスロット4c内にコイル6を形成している。なお、回転子鉄心3や固定子鉄心4は、プレス加工した電磁鋼板を積層して成型したものでも良いし、鋳物で一体に成型したものであっても良い。
図2の左図は、回転子1の外周面の2極分の拡大図である。ここに示すように、回転子1は、回転子鉄心3の外周面に平板状の永久磁石5を固定した表面磁石型回転子である。また、回転子鉄心3の外周面には、各々の永久磁石5の両端部と対向する位置に、内側に向けて切り欠いた一対の空隙9(「凹部」とも言う)を設けるとともに、各々の永久磁石5の両端面を挟持する位置に、外側に向けて突出した一対の周り留め部10(「凸部」とも言う)を設けている。この周り留め部10は、永久磁石5の周方向端面と面接触することで、永久磁石5が周方向にずれないようにするものである。なお、本実施例のように、平板状の永久磁石5を用いる場合、周り留め部10の周方向の端面を、回転子1の回転中心と永久磁石5の磁極中心を結んだd軸11と略平行にすれば(すなわち、周り留め部10を放射状の形状とすれば)、永久磁石5と周り留め部10の両方の周方向端面を面接触させることができ、永久磁石5を強固に固定することができる。なお、図2では永久磁石5ごとに一対の凹部が設けられている例を示したが、少なくとも一つの永久磁石に一対の凹部が設けられていればよく、各永久磁石ごとにこれらが設けられていなくてもよい。なお、永久磁石ごとに一対の凹部、凸部が設けられている方が、トルクリプル低減効果をより高めることが可能である。
図2の右図は、周り留め部10の近傍の更なる拡大図である。図2の左図のように空隙9と周り留め部10を配置した場合、周り留め部10は一対の空隙9に挟まれることになる。右側の空隙9を例に、空隙9と周り留め部10の関係を説明すると、空隙9の左側の周方向端面は周り留め部10の右側の周方向端面と平面を構成するように形成されており、また、空隙9の右側の周方向端面は周り留め部10の右側の周方向端面(すなわち、空隙9の左側の周方向端面)と平行に形成されている。上述したように、周り留め部10の周方向端面はd軸11と平行に形成されているため、空隙9の周方向端面は何れも、d軸11とも平行に形成されることになる。
ここで、図3を用いて、空隙9の周方向の幅Wと周り留め部10の周方向の幅Tの比(以下、「W/T比」と称する)と、回転電機100のトルク、トルクリプルの関係について説明する。なお、空隙9の幅Wとは、図2の右図に示すように、周り留め部10の周方向端面を基準位置としたとき、空隙9をd軸11方向に広げた周方向の長さである。
図3において、横軸はW/T比であり、縦軸はW/T比が0のとき(空隙9が無い場合)の値を1とした、回転電機100のトルク(右側縦軸)とトルクリプル(左側縦軸)の規格化値である。同図から明らかなように、W/T比を0から徐々に大きくしていくと、実線で示すトルクリプルは急減し、0.25近傍を超えた後は最小値を維持する。このため、トルクリプルを抑制するには、W/T比が0.25を超えるように(すなわち、下記の式1を満たすように)、空隙9の幅Wを大きくする必要がある。
0.25 × 幅T < 幅W … (式1)

一方、W/T比を0から徐々に大きくしていくと、二点鎖線で示すトルクは、0〜1の範囲では僅かに減少しつつも概ね所望の大きさを維持できるが、W/T比が1より大きくなると、空隙9が無い状態(W/T比=0)でのトルク値から大きく乖離してしまう。このため、トルクを維持するには、W/T比が1未満となるように(すなわち、下記の式2を満たすように)、空隙9の幅Wを小さくすることが望ましい。
幅W < 幅T … (式2)

なお、W/T比が1以上の場合に、図3にて二点鎖線で示すトルクが急減するのは、極間部まわりの磁気抵抗のバランスが悪化するためである。上述の式2を満たす範囲であれば、永久磁石5の周方向端部磁束はギャップ7を介さず、漏れ磁束として周り留め部10に直接流れる状態となるが、周り留め部10の面積も小さいことから、磁石の漏れ磁束により常に磁束飽和状態(磁気抵抗が空気に近い状態)となるため、空隙9を設けた構成であっても空隙9が無い場合と略等しいトルクを維持することができる。一方、空隙9の幅Wを極度に広げ上述の式2を満たさない状態となると、周り留め部10の磁気抵抗よりも空隙9の磁気抵抗が大きくなるため、磁石磁束の流れが空隙9によって阻害され、その結果として回転電機100のトルクが大幅に低下する状態となる。
このように、空隙9の幅Wと周り留め部10の幅Tの大小関係は、極間部まわりの磁気抵抗のバランスや、トルクの大きさに密接に関係しているため、空隙9と周り留め部10の位置と大きさを適切に設定することは、トルクリプルの低減とトルクの維持を両立するには非常に重要である。すなわち、トルクリプルの抑制とトルクの維持を両立させるには、式1、式2を合わせた、下記の式3を満たす範囲で、空隙9の幅Wを設定することが望ましい。
0.25 × 幅T < 幅W < 幅T … (式3)

なお、図3に示す特性は、永久磁石5として平板状のものを用いた回転電機100の例であるが、トルクリプルを低減するための表面磁石型回転子には、上述した特許文献のようにD形永久磁石12や瓦形永久磁石13を用いる場合もある。
図4は、(a)平板状の永久磁石5、(b)D形永久磁石12、(c)瓦形永久磁石13、夫々の磁束分布を示すものである。ここに示す磁束分布の違いは、そのまま夫々の磁石を回転子1に用いた場合のギャップ7の磁束密度分布の違いとなって現れる。例えば、D形永久磁石12や瓦形永久磁石13を利用する場合、D形あるいは瓦形の磁石形状がそのまま磁束密度分布に現れ、磁石の中心の磁束密度が最も高くなる。一般的に、トルクリプルはギャップ7の磁束密度分布を正弦波に近づけることで低減できるため、D形永久磁石12や瓦形永久磁石13を利用できれば、磁石形状そのものでトルクリプルを簡単に低減できる。言い換えれば、磁石形状と寸法を適切に設定することでもトルクリプルを抑制できるとも言える。
一方、平板状の永久磁石5を利用する場合は、図4(a)に示した通り、磁石の中心から端部までの磁束密度分布は一様であるため、D形や瓦形の磁石を用いる場合とは異なり、磁石形状を利用するだけでは、磁石の中心の磁束密度を高めることができず、ギャップ7の磁束密度分布を正弦波に近づけることはできない。
しかしながら、本実施例では、図2に示したように、永久磁石5の両端部と対向する位置に適切な大きさの一対の空隙9を設けることで、ギャップ7の磁束密度を正弦波状に近づけることができ、図3に示したように、トルクリプルを低減できる。すなわち、本実施例の構成によれば、平板状の永久磁石5を利用する場合であっても、D形永久磁石12や瓦形永久磁石13を利用した時と同様に、トルクリプルの低減効果を得ることができる。
ここで、D形永久磁石12や瓦形永久磁石13は平板磁石よりも高価であることに加え、それらを装着する回転子鉄心3は平板磁石を装着するものに比べ複雑な表面形状とする必要がある。この結果、D形永久磁石12や瓦形永久磁石13を利用する場合は、平板磁石を利用する場合に比べ、回転電機100の組み立てに必要な工数やコストも増加することになる。
一方、安価な平板状の永久磁石5を利用する際に、上述の式3を満たす空隙9と周り留め部10を設ければ、製造コストを抑制しつつ、D形永久磁石12や瓦形永久磁石13を用いたと同様にトルクリプルを低減した回転電機100を安価に提供することができる。
また、図1に例示する56極の回転子1のように、多極の表面磁石型回転子においては、平板状の永久磁石5を適用しやすい。例えば、4極、6極等の少極数の回転子に平板磁石を適用すると、回転子の断面形状は四角形や六角形になるため回転したときに磁束密度分布の緩急が強くなりトルクリプルが増加するという問題が生じるため、D形永久磁石12や瓦形永久磁石13を適用することでトルクリプルを抑制するのが一般的である。一方、回転子の極数が十分に多い場合は、平板磁石を適用しても回転子外径が略円形状になるため、多極の回転子と平板磁石の組合せはトルクリプル抑制の効果面からは相性が良いものと言える。
さらに、本実施例のように空隙9を形成する開始位置を周り留め部10の周方向端面にすることで、永久磁石5の角部の逃げにもなる。通常、回転子鉄心3を電磁鋼板のプレス加工や鋳物により形成する場合、角部に曲線部を設ける必要がある。本実施例のように空隙9を設ければ、トルクリプルを低減しつつ、永久磁石5と回転子鉄心3が干渉しないための無駄なクリアランスを設けずに永久磁石5を周方向で固定することができる。よって、回転子鉄心3を電磁鋼板だけでなく、鋳物により成形しても良い。回転子鉄心3を鋳物にすることで、電磁鋼板にくらべ組立て工数をも抑えられるため、更なるコスト低減効果が期待できる。
次に、図5A、図5Bを用いて、本実施例の変形例を説明する。これらの変形例は、図1に例示した回転電機100の回転子1に冷却用のアキシャルダクト14を付加したものである。図5Aでは、幅を狭めた回転子鉄心3とシャフト8を放射状に配置したバー15で連結することで、回転子鉄心3とシャフト8の間に、冷却風を流すためのアキシャルダクト14を形成した。この構成により、回転子鉄心3の回転子強度を確保しつつ、軽量化することができる。また、図5Bでは、回転子鉄心3に直接、複数個のアキシャルダクト14を設けている。この構成により、冷却したい部分に効果的に冷却風を流すことができる。なお、アキシャルダクト14を設ける径方向位置は永久磁石5や空隙9に近接しすぎると、上記で示したトルクリプルの低減効果が得られなくなるので、アキシャルダクト14を設ける位置を永久磁石5の最外径を基準としたときの70%以内に留めることが好ましい。
次に、図6を用いて、本発明の実施例2の回転電機100を説明する。なお、実施例1との共通点は重複説明を省略する。
図6は、実施例2の回転電機における回転子1の2極分の断面図である。本実施例では、図6に示すように、空孔16を永久磁石5の内径側に設けている。実施例1との違いは空孔16と永久磁石5との間に、回転子鉄心3を介している点である。
このように、永久磁石5から、径方向内側に離した位置に空孔16を設けても、実施例1と同様の効果を得られる。回転子鉄心3を電磁鋼板にて構成する場合、プレス加工にて周り留め部10を形成する。この時、周り留め部10の周方向幅が極端に短い場合、プレス加工による影響でねじれや歪みが生じるおそれがあり、また、実施例1の空隙9を内径方向側に伸ばしていくと、周り留め部10の付け根は細くなるため、周り留め部10の強度も低下するおそれがある。
これに対し、本実施例のように、空孔16と永久磁石5との間に、回転子鉄心3を介すことで、実施例1と同等の効果を実現できることに加え、周り留め部10の加工精度と強度を確保することができるという効果も得ることができる。なお、本実施例では永久磁石5ごとに一対の空孔16が設けられている例を示したが、少なくとも一つの永久磁石に一対の空孔16が設けられていればよく、各永久磁石ごとにこれらが設けられていなくてもよい。なお、永久磁石ごとに一対の空孔16が設けられている方が、トルクリプル低減効果をより高めることが可能である。
次に、図7、図8を用いて、本発明の実施例3の回転電機100を説明する。なお、上述の実施例との共通点は重複説明を省略する。
図7は、実施例3の回転電機100における回転子1の磁極間の拡大図であり、永久磁石5の厚さMhと周り留め部10の突出量Rhに相当する箇所を示している。
また、図8は、図7に示した突出量Rhと厚さMhの比(以下「Rh/Mh」と称する)と、Rh/Mhが1のときのトルクリプルを1とした規格化値との関係を示している。この図から、Rh/Mhを小さくするとトルクリプルが低減する傾向を読み取ることができ、特に、Rh/Mhが0.5以下の領域では、トルクリプルが最小値となることが分かる。
ここで、永久磁石5の厚さMhが一定である場合、Rh/Mhを小さくすることと、周り留め部10の突出量Rhを小さくすることは等価であるので、図8は、周り留め部10の突出量Rhを小さくすればトルクリプルを抑制できることを示していると理解することができる。このような効果が得られるのは、周り留め部10の突出量が小さくなることで、永久磁石間の鉄の量が減るため、永久磁石5の漏れ磁束が低減し、トルクリプルも小さくなるからである。
以上で説明したように、周り留め部10の突出量Rhを、永久磁石5の厚さMhより小さくした本実施例の構成により、実施例1等の構成に比べても、トルクリプルを更に低減することができる。
次に、図9を用いて、本発明の実施例4の回転電機100を説明する。なお、上述の実施例との共通点は重複説明を省略する。
図9は、実施例4の回転電機100における回転子1の2極分の断面図である。ここに示すように、本実施例では回転子1の外径を、非磁性材料17で覆っている。この非磁性材料17は、ステンレス、アルミニウム、銅等の非磁性金属であっても良いし、プラスチック、炭素繊維等の非金属材料であっても良い。
このように、回転子1の外径を非磁性材料17で覆うことで、実施例1等で述べた効果に加え、仮に永久磁石5が破損しても非磁性材料17で覆った内側に破片は留まるため、飛散も防止できる。飛散を防止できれば、ギャップ7に破片が挟まり、固定子2を損傷することを防止できる。また、非磁性材料17と回転子1の間にできた空間18を樹脂等で充填すると、永久磁石5を更に固定できて破損時の飛散を抑えられる。
次に、図10、図11を用いて、本発明の実施例5の回転電機100を説明する。なお、上述の実施例との共通点は重複説明を省略する。
図10は、実施例5の回転電機100における固定子2の2スロット分の断面図となる。ここに示すように、固定子2には周方向にスロット4cが形成され、スロット4cにコイル6が配置されており、更にコイル6の内径側にティース連結材としての楔19が取り付けられている。この楔19を設けることで、コイル6がギャップ7に脱落するのを防止できることに加え、トルクリプルを低減することもできる。
図11に、固定子鉄心4と楔19の夫々の磁気特性を示す。ここに示すように、本実施例の楔19は磁性材料ではあるが、固定子鉄心4よりも磁気特性が悪い材料である。このような磁気特性の悪い楔19を用いることでトルクリプルを低減できる理由は、固定子鉄心4と同等の磁気特性の楔19を用いる場合、スロット4cの間の漏れ磁束が多くなり、逆にトルクリプルが悪化するが、磁気特性の悪い楔19を用いることで、スロット4c間に適度に磁束を漏れさせ、トルクリプルを低減することができるからである。
次に、図12、図13を用いて、本発明の実施例6の回転電機100を説明する。なお、上述の実施例との共通点は重複説明を省略する。
図12は、実施例6の回転電機100における回転子1、固定子2の軸方向端部断面図である。ここに示すように、本実施例では、回転子1の永久磁石5の軸方向長さLmagよりも、固定子鉄心4の軸方向長さLstを長くしている。
図13は、長さLstと長さLmagの比Lst/Lmagと、トルクリプルの規格化値の関係を示したものである。なお、同図の縦軸は、Lst/Lmagが1の時のトルクリプルを1に規格化したものである。同図から、Lst/Lmagを大きくすると、トルクリプルを低減できることが分かる。これは、永久磁石5の長さLmagよりも固定子鉄心4の軸方向の長さLstが長くなることで、固定子鉄心4の軸方向端部の漏れ磁束が低減するため、トルクリプルも低減するからである。
次に、図14A、図14Bを用いて、本発明の実施例7のエレベーター巻上げシステムを説明する。なお、上述の実施例との共通点は重複説明を省略する。
図14Aは、本実施例のエレベーター巻上げ機システムの一例であり、実施例1から実施例6の何れかの回転電機100と、エレベーターの主索を巻き掛けるシーブ20を、カップリング21を介して直結して駆動するものである。図14Aでは、回転電機100として、シャフト8の両端を軸受22で支持する構成をとっている。
一方、図14Bも、本実施例のエレベーター巻上げ機システムの一例であり、実施例1から実施例6の何れかの回転電機100と、シーブ20を、カップリング21を介して直結して駆動するものである。図14Aでは、シャフト8の両端に軸受22を設置したが、図14Bでは、カップリング21側の軸受22を省略している。つまり、回転電機100のシャフト8をシーブ20で支持する構造となる。このようにすることで、エレベーター用の巻上げ機システムの軸方向の長さを縮小できる。また、軸受22を無くすことができるため、回転電機100の部品数を低減する効果も得られる。
1 回転子、
2 固定子、
3 回転子鉄心、
4 固定子鉄心、
4a コアバック、
4b ティース、
4c スロット、
5 永久磁石、
6 コイル、
7 ギャップ、
8 シャフト、
9 空隙、
10 周り留め部、
11 d軸、
12 D形永久磁石、
13 瓦形永久磁石、
14 アキシャルダクト、
15 バー、
16 空孔、
17 非磁性材料、
18 空間、
19 楔、
20 シーブ、
21 カップリング、
22 軸受、
100 回転電機、

Claims (12)

  1. 内側に回転子を設け外側に固定子を設けた回転電機であって、
    前記回転子は、
    回転軸となるシャフトと、
    該シャフトの外周に固定した略円管状の回転子鉄心と、
    該回転子鉄心の外周面に周方向に並べて配置した複数の永久磁石と、
    を有するものであり、
    前記回転子鉄心には、
    該永久磁石の両端面を挟持する位置に、外側に向けて突出した一対の凸部と、
    該永久磁石の両端部と対向する位置に、内側に向けて切り欠いた一対の凹部または前記回転子鉄心の内部に設けた一対の空孔と、
    を有しており、
    前記凸部の幅Tと前記凹部または前記空孔の幅Wは、次式を満たすことを特徴とする回転電機。
    幅W < 幅T
  2. 請求項1に記載の回転電機において、
    前記凸部の幅Tと前記凹部または前記空孔の幅Wは、次式を満たすことを特徴とする回転電機。
    0.25 × 幅T < 幅W < 幅T
  3. 請求項1または請求項2に記載の回転電機において、
    前記凸部の周方向端面は、前記回転子の回転中心と前記永久磁石の磁極中心を結んだd軸と平行であることを特徴とする回転電機。
  4. 請求項1から請求項3の何れか一項に記載の回転電機において、
    前記凸部の外径方向の突出量Rhと前記永久磁石の厚さMhは、次式を満たすことを特徴とする回転電機。
    Rh ≦ 0.5 × Mh
  5. 請求項1から請求項4の何れか一項に記載の回転電機において、
    前記永久磁石の外径を非磁性材料で覆ったことを特徴とする回転電機。
  6. 請求項1から請求項5の何れか一項に記載の回転電機において、
    前記固定子は、
    円環状のコアバックと、
    該コアバックの内周側に周方向に並べて設けた複数のティースと、
    該ティースに電線を巻き回して形成したコイルと、
    前記コイルより内周側に設けられ、隣接するティース同士を周方向に接続する磁性材料のティース連結材と、
    を有することを特徴とする回転電機。
  7. 請求項1から請求項6の何れか一項に記載の回転電機において、
    前記回転子鉄心を鋳物により成型したことを特徴とする回転電機。
  8. 請求項1から請求項7の何れか一項に記載の回転電機において、
    前記永久磁石の軸方向長さより、前記固定子の固定子鉄心の軸方向長さを長くしたことを特徴とする回転電機。
  9. 請求項1から請求項8の何れか一項に記載の回転電機において、
    前記永久磁石は、平板状のものであることを特徴とする回転電機。
  10. 請求項1から請求項9の何れか一項に記載の回転電機において、
    前記回転子の内部に、冷却風を通すダクトを設けたことを特徴とする回転電機。
  11. 請求項1から請求項10の何れか一項に記載の回転電機において、
    前記一対の凸部と、前記一対の凹部または前記一対の空孔とは、前記永久磁石ごとに設けられていることを特徴とする回転電機。
  12. エレベーターの主索を巻き掛けるシーブを備える巻上げ機と、前記シーブに接続した回転電機と、を備え、
    前記回転電機は、請求項1から11の何れか一項に記載の回転電機であることを特徴とするエレベーター巻上げシステム。
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