JP2019185963A - リチウムイオン二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】体積エネルギー密度と出力とを両立させること。【解決手段】リチウムイオン二次電池は正極10、負極20、高分子ゲル膜30および電解液40を少なくとも含む。負極20は三次元網目骨格を形成している。三次元網目骨格に負極活物質が含まれている。負極活物質はリチウム合金である。高分子ゲル膜30は三次元網目骨格の表面を被覆している。三次元網目骨格の隙間に連通孔が形成されている。連通孔は100μm以上2000μm以下の平均直径を有する。正極10は粒子群1を含む。粒子群1に正極活物質が含まれている。粒子群1は電解液40中に懸濁している。粒子群1および電解液40が連通孔に充填されている。【選択図】図1

Description

本開示はリチウムイオン二次電池に関する。
特開2013−077563号公報(特許文献1)は、リチウムイオン伝導体および電極活物質のうちの一方の無機成分からなるマトリックス中に他方の無機成分が三次元的に配置された電極を開示している。
特開2013−077563号公報
リチウムイオン二次電池(以下「電池」と略記され得る)の体積エネルギー密度および出力の向上が求められている。体積エネルギー密度は、電池内空間に対する活物質(正極活物質および負極活物質)の充填率に影響される。出力は、電池内空間における正極活物質と負極活物質との位置関係に影響される。
本開示では新規な電池構成が提案される。該電池構成では負極活物質が三次元マトリックスを形成している。正極活物質が該三次元マトリックス内に充填される。本開示の目的は該電池構成において、体積エネルギー密度と出力とを両立させることである。
以下本開示の技術的構成および作用効果が説明される。ただし本開示の作用メカニズムは推定を含んでいる。作用メカニズムの正否により特許請求の範囲が限定されるべきではない。
本開示のリチウムイオン二次電池は正極、負極、高分子ゲル膜および電解液を少なくとも含む。負極は三次元網目骨格を形成している。三次元網目骨格に負極活物質が含まれている。負極活物質はリチウム合金である。高分子ゲル膜は三次元網目骨格の表面を被覆している。三次元網目骨格の隙間に連通孔が形成されている。連通孔は100μm以上2000μm以下の平均直径を有する。正極は粒子群を含む。粒子群に正極活物質が含まれている。粒子群は電解液中に懸濁している。粒子群および電解液が連通孔に充填されている。
本開示の電池では負極が三次元網目骨格を形成している。三次元網目骨格に負極活物質が含まれている。すなわち本開示の電池では負極活物質が三次元マトリックスを形成している。三次元網目骨格の表面は高分子ゲル膜によって被覆されている。高分子ゲル膜はいわばセパレータである。正極および負極は高分子ゲル膜によって互いに隔てられている。
正極は粒子群を含む。粒子群は正極活物質を含む。粒子群は電解液中に懸濁している。三次元網目骨格(負極活物質)の隙間には連通孔が形成されている。連通孔には、粒子群(正極活物質)が懸濁した電解液が充填されている。粒子群が懸濁した電解液はいわば液状電極である。
本開示の電池構成によれば、電池内空間に対する活物質の充填率が高まることが期待される。すなわち体積エネルギー密度の向上が期待される。
従来の電池構成では、負極と正極とが特定の一方向において互いに隣接している。これに対して、本開示の電池構成によれば、負極と正極とが任意の方向において互いに隣接し得ると考えられる。これによりイオン伝導抵抗が低減することが期待される。すなわち出力の向上が期待される。
ただし連通孔の平均直径は100μm以上2000μm以下である。連通孔の平均直径が100μm未満であると、体積エネルギー密度の低下が顕著である。そのため体積エネルギー密度と出力との両立が困難である。
連通孔は三次元網目骨格の隙間に形成されている。三次元網目骨格は高分子ゲル膜によって被覆されている。したがって高分子ゲル膜は連通孔の内壁を形成していると考えてよい。連通孔の直径が小さいと、表面張力によって近接する内壁(高分子ゲル膜)同士が繋がってしまい、電解液および正極活物質が充填され得る空間が減少すると考えられる。これにより体積エネルギー密度が低下すると考えられる。
連通孔の平均直径が2000μmを超えると、出力の低下が顕著である。そのため体積エネルギー密度と出力との両立が困難である。
連通孔の直径が大きくなるにつれて、出力は漸減すると考えられる。三次元網目骨格の表面積(すなわち有効反応面積)が小さくなるためと考えられる。連通孔の平均直径が100μm以上2000μm以下の範囲において、連通孔の平均直径と出力との間には線形相関に近い関係がある。しかし連通孔の平均直径が2000μmを超えると、連通孔の平均直径に対する出力の低下幅が急激に大きくなる傾向がある。連通孔の直径が過大となることにより、電解液中におけるリチウム(Li)イオンの移動距離が長くなり、拡散抵抗が律速になるためと考えられる。
図1は本実施形態のリチウムイオン二次電池の構成の一例を示す概念図である。 図2は体積エネルギー密度および直流抵抗と、連通孔の平均直径との関係を示すグラフである。
以下本開示の実施形態(本明細書では「本実施形態」とも記される)が説明される。ただし以下の説明は特許請求の範囲を限定するものではない。
<リチウムイオン二次電池>
図1は本実施形態のリチウムイオン二次電池の構成の一例を示す概念図である。
電池100は外装材90を含む。外装材90は例えばアルミラミネートフィルム製のパウチ等であってもよい。外装材90は密閉されている。外装材90は任意の外形を有し得る。外装材90は例えば扁平状、円筒状、角柱状等であってもよい。
外装材90は正極10、負極20、高分子ゲル膜30および電解液40を収納している。すなわち電池100は正極10、負極20、高分子ゲル膜30および電解液40を少なくとも含む。負極20は三次元網目骨格を形成している。高分子ゲル膜30は三次元網目骨格(負極20)の表面を被覆している。三次元網目骨格の隙間に連通孔が形成されている。正極10は粒子群1を含む。粒子群1は電解液40中に懸濁している。粒子群1および電解液40が連通孔に充填されている。
正極タブ91および負極タブ92は外装材90を貫通している。正極タブ91は例えばニッケル(Ni)製、ステンレス製等であってもよい。正極タブ91は接着材31によって外装材90の内壁に接着されている。正極タブ91は接着材31によって負極20から電気的に絶縁されている。接着材31はLiイオン伝導性を有する。接着材31は例えば高分子ゲル膜30に含まれる高分子材料と同じ高分子材料を含んでもよい。正極タブ91および電解液40を通じて、正極10への電子の注入および正極10からの電子の取り出しが行われる。
負極タブ92は例えば金属製であってもよい。負極タブ92の材料は例えば負極活物質の種類等に応じて選択される。例えば負極活物質がLi−Al合金である場合は、負極タブ92はAl製であってもよい。負極タブ92は負極20と電気的に接続されている。負極タブ92を通じて、負極20への電子の注入および負極20からの電子の取り出しが行われる。
《負極》
負極20は任意の外形を有し得る。負極20は例えば棒状、シート状等であってもよい。負極20は三次元網目骨格を形成している。三次元網目骨格に負極活物質が含まれている。三次元網目骨格は実質的に負極活物質のみから形成されていてもよい。負極活物質はLi合金である。負極20は多孔質金属であってもよい。多孔質金属がLi合金により形成されていてもよい。
Li合金は例えば二元合金であってもよい。Li合金は例えばLi−Al合金、Li−Zn合金、Li−Bi合金、Li−Cd合金、Li−Sb合金、Li−Si合金、Li−Pb合金、Li−Sn合金等であってもよい。Li合金は例えば多元合金であってもよい。Li合金は、例えばAl、Zn、Bi、Cd、Sb、Si、PbおよびSnからなる群より選択される少なくとも1種の金属と、Liとの合金であってもよい。
三次元網目骨格は三次元網目構造を有する。三次元網目構造は規則的(周期的)な構造であってもよい。規則的な三次元網目構造としては、例えばジャイロイド構造、逆オパール構造等が考えられる。三次元網目構造は不規則な構造であってもよい。
三次元網目骨格の隙間には連通孔が形成されている。「連通孔」は連続的な空孔を示す。連通孔は複数の空孔が連結したものであってもよい。連通孔は三次元網目骨格の隙間に形成されているため、連通孔も三次元網目構造を有すると考えられる。
連通孔の平均直径は100μm以上2000μm以下である。該範囲において体積エネルギー密度と出力との両立が期待される。連通孔の平均直径は例えば200μm以上であってもよい。連通孔の平均直径は例えば1000μm以上であってもよい。連通孔の平均直径は例えば1000μm以下であってもよい。
負極20(三次元網目骨格)は例えば50%以上99%以下の空孔率を有してもよい。負極20は例えば90%以上99%以下の空孔率を有してもよい。空孔率は負極20における空孔体積の比率を示す。「空孔率」は下記式:
空孔率=1−(負極の見かけ比重/負極を形成する合金の真比重)
により算出される。見かけ比重は負極20の外形寸法および質量から算出される比重を示す。
連通孔の平均直径は次のように測定される。すなわち負極20の外表面において、単位長さ(例えば10mm)当たりの連通孔の個数が計数される。単位長さ当たりの連通孔の個数の逆数が連通孔の平均直径である。平均直径は少なくとも3回測定される。少なくとも3回の算術平均が採用される。
《高分子ゲル膜》
高分子ゲル膜30はセパレータである。正極10および負極20は高分子ゲル膜30によって互いに隔てられている。高分子ゲル膜30は例えば1μm以上50μm以下の厚さを有してもよい。
高分子ゲル膜30は電解液40を吸収することにより膨潤している。そのため高分子ゲル膜30はLiイオン伝導性を示す。すなわち高分子ゲル膜30はゲル電解質でもある。高分子ゲル膜30は例えばポリエチレングリコール(PEG)、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリアクリル酸(PAA)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロペン共重合体(PVdF−HFP)等の高分子材料を含んでもよい。高分子ゲル膜30に1種の高分子材料が単独で含まれていてもよい。高分子ゲル膜30に2種以上の高分子材料が含まれていてもよい。
《電解液》
電解液40は溶媒およびLi塩を少なくとも含む。溶媒は、例えばエチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート(BC)、フルオロエチレンカーボネート(FEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、γ−ブチロラクトン(GBL)、δ−バレロラクトン、テトラヒドロフラン(THF)、1,3−ジオキソラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン(DME)、メチルホルメート(MF)、メチルアセテート(MA)、メチルプロピオネート(MP)、イオン液体等であってもよい。電解液40に1種の溶媒が単独で含まれていてもよい。電解液40に2種以上の溶媒が含まれていてもよい。
Li塩は溶媒に溶解している。Li塩の濃度は例えば0.5mоl/L以上3mоl/L以下であってもよい。Li塩の濃度は例えば1.5mоl/L以上2.5mоl/L以下であってもよい。Li塩は、例えばLiPF6、LiBF4、Li[N(FSO22]、Li[N(CF3SO22]等であってもよい。電解液40に1種のLi塩が単独で含まれていてもよい。電解液40に2種以上のLi塩が含まれていてもよい。
《正極》
正極10は粒子群1を含む。粒子群1に正極活物質が含まれている。粒子群1は電解液40中に懸濁している。三次元網目骨格(負極20)の隙間に形成された連通孔に、粒子群1および電解液40が充填されている。粒子群1および電解液の合計に対して、粒子群1は例えば40質量%以上60質量%以下の比率を有してもよい。
正極活物質は粒子群1の少なくとも一部を形成する。正極活物質が粒子群(粉体)であってもよい。正極活物質は例えば1μm以上30μm以下のD50を有してもよい。D50は体積基準の粒度分布において微粒側からの積算粒子体積が全粒子体積の50%になる粒径を示す。体積基準の粒度分布は例えばレーザ回折式粒度分布測定装置等により測定され得る。
正極活物質は特に限定されるべきではない。正極活物質は、例えばコバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、マンガン酸リチウム、ニッケルコバルトマンガン酸リチウム(「NCM」とも称される)、ニッケルコバルトアルミン酸リチウム、リン酸鉄リチウム等であってもよい。粒子群1に1種の正極活物質が単独で含まれていてもよい。粒子群1に2種以上の正極活物質が含まれていてもよい。
粒子群1に導電材がさらに含まれていてもよい。導電材は例えばカーボンブラック等であってもよい。正極活物質および導電材は、例えば「正極活物質:導電材=50:50〜99:1(質量比)」となる関係を満たしてもよい。
以下本開示の実施例が説明される。ただし以下の説明は特許請求の範囲を限定するものではない。
<試料No.1>
三次元網目骨格として多孔質金属が準備された。多孔質金属は多孔質Al(空孔率 95%、連通孔の平均直径 3000μm)である。多孔質金属には連通孔が形成されている。多孔質金属の外形は角棒状である。多孔質金属に負極タブ92が溶接された。負極タブ92はAl製である。
高分子材料としてPVdF−HFPが準備された。PVdF−HFPがN−メチル−2−ピロリドンに溶解されることにより、高分子溶液が調製された。高分子溶液に多孔質金属が浸漬された。多孔質金属が高分子溶液から引き上げられた。高分子溶液が付着した多孔質金属が加熱されることにより、多孔質金属の表面に高分子膜が形成された。すなわち三次元網目骨格の表面が高分子膜により被覆された。高分子膜は高分子ゲル膜30の前駆体である。高分子膜は約10μmの厚さを有する。
以下の組成を有する電解液40が準備された。
Li塩:(濃度 2mоl/L)
溶媒:[EC:DEC=3:7(体積比)]
正極活物質としてNCMの粉体(5g)が準備された。導電材としてカーボンブラックの粉体が準備された。正極活物質および導電材により粒子群1が形成された。正極活物質および導電材は「正極活物質:導電材=80:20(質量比)」の関係を満たす。粒子群1が電解液40に分散された。粒子群1が電解液40中に懸濁することにより、懸濁液が形成された。粒子群1および電解液40の合計に対して、粒子群1は50質量%である。
外装材90としてアルミラミネートフィルム製のパウチが準備された。正極タブ91が準備された。正極タブ91はNi製である。PVdF−HFPにより正極タブ91が外装材90の内壁に接着された。PVdF−HFPにより正極タブ91が絶縁された。
高分子膜が形成された多孔質金属が外装材90に収納された。懸濁液が外装材90に注入された。これにより多孔質金属の連通孔に粒子群1および電解液40が充填された。さらに高分子膜が電解液40を吸収し、膨潤することにより、高分子ゲル膜30が形成された。懸濁液の注入後、熱溶着により外装材90が密閉された。
正極タブ91および負極タブ92が充放電試験装置に接続された。3.0〜4.1Vの電圧範囲において0.1Cの電流により初回の充放電が実施された。0.1Cの電流では電池100の設計容量が10時間で放電される。充電時、多孔質金属(Al)とLiとが合金化することにより、Li−Al合金が形成された。これにより負極20が形成された。すなわち負極20は三次元網目骨格を形成している。三次元網目骨格に負極活物質が含まれている。負極活物質はLi−Al合金である。以上より試料No.1に係る電池100が製造された。
初回の充電容量は下記表1に示される。充電容量、平均作動電圧および多孔質金属の見かけ体積から、体積エネルギー密度が算出された。体積エネルギー密度は下記表1に示される。
電池100のSOC(state of charge)が50%に調整された。25℃の温度環境において、0.1Cの電流により電池100が10秒間放電された。放電開始から10秒後の電圧降下量が測定された。電圧降下量が放電電流で除されることにより直流抵抗が算出された。直流抵抗は下記表1に示される。下記表1の直流抵抗の欄に示される値は、試料No.3の直流抵抗に対する百分率である。直流抵抗が小さい程、出力が高いと考えられる。直流抵抗は「IV抵抗」とも称される。
<試料No.2〜6>
連通孔の平均直径が異なる多孔質金属(下記表1を参照のこと)が使用されることを除いては、試料No.1と同様に電池100がそれぞれ製造され、体積エネルギー密度および直流抵抗がそれぞれ測定された。
Figure 2019185963
<結果と考察>
図2は体積エネルギー密度および直流抵抗と、連通孔の平均直径との関係を示すグラフである。図2の横軸は対数目盛で表示されている。連通孔の平均直径が100μm以上2000μm以下の範囲において、体積エネルギー密度が高く、かつ直流抵抗が低い傾向が認められる。すなわち体積エネルギー密度と出力とが両立していると考えられる。
連通孔の平均直径が100μm未満である範囲では、体積エネルギー密度の低下が顕著である。直径が小さいため、表面張力によって近接する内壁(高分子ゲル膜30)同士が繋がってしまい、電解液40および正極活物質の充填量が減少していると考えられる。連通孔の平均直径が100μm未満である範囲において、直流抵抗が若干増加している理由も、電解液40および正極活物質の充填量の減少に伴うものと考えられる。
連通孔の平均直径が100μm以上になると、体積エネルギー密度が向上している。直径が大きくなることにより、高分子ゲル膜30同士が繋がり難くなるためと考えられる。その後、連通孔の平均直径が大きくなるにつれて、体積エネルギー密度が高くなる傾向が認められる。直径が大きい程、三次元網目骨格の表面積が小さくなり、電解液40および正極活物質の充填量が増加するためと考えられる。また三次元網目骨格の表面積が小さくなることにより、高分子ゲル膜30の量も減少するため、電解液40および正極活物質の充填量が相対的に大きくなっているとも考えられる。
連通孔の平均直径が2000μmを超えると、直流抵抗が顕著に増加している。すなわち出力が顕著に低下している。連通孔の直径が過大となることにより、電解液中におけるLiイオンの移動距離が長くなり、拡散抵抗が律速になっていると考えられる。
今回開示された実施形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではない。特許請求の範囲の記載によって確定される技術的範囲は特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含む。
1 粒子群、10 正極、20 負極、30 高分子ゲル膜、40 電解液、90 外装材、91 正極タブ、92 負極タブ、100 電池。

Claims (1)

  1. 正極、負極、高分子ゲル膜および電解液を少なくとも含み、
    前記負極は三次元網目骨格を形成しており、
    前記三次元網目骨格に負極活物質が含まれており、
    前記負極活物質はリチウム合金であり、
    前記高分子ゲル膜は前記三次元網目骨格の表面を被覆しており、
    前記三次元網目骨格の隙間に連通孔が形成されており、
    前記連通孔は100μm以上2000μm以下の平均直径を有し、
    前記正極は粒子群を含み、
    前記粒子群に正極活物質が含まれており、
    前記粒子群は前記電解液中に懸濁しており、
    前記粒子群および前記電解液が前記連通孔に充填されている、
    リチウムイオン二次電池。
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