JP2019184716A - 撥液処理剤、及び被処理体の位置選択的撥液化方法 - Google Patents
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Abstract
Description
そこで、撥液処理剤を塗布して、親液性領域と撥液性領域とからなる所望の感光性パターニングを行い、その上で各種薬液をパターニングする技術が求められている。
例えば、基板上に、撥液処理剤を塗布して、親液性領域と撥液性領域とからなる所望のパターンを形成し、所望の特性を有する機能性材料を、上記親液性領域と撥水液領域との性質の違いを利用して、所望位置に配置させた(例えば、親液性領域上には機能性材料を有し、撥液性領域上には機能性材料を有さない)パターンを有する機能性部材を形成する方法が知られている。
該機能性部材としては、例えば、配線、電極、絶縁層、発光層、及び光学薄膜等として利用される。
しかしながら、特許文献1に記載のポジ型のレジスト組成物では、未露光部が撥液性のパターンとして残存するため撥液性コントラストが劣化し永久膜としては不十分である。このため、露光されても撥液性コントラストの劣化が低いネガ型の撥液処理剤が求められている。
また、特許文献2には、含フッ素化合物を含む有機溶剤現像型の撥液処理剤が開示されているが、有機溶剤現像型であり、防爆現像設備、廃液処理設備等が要求され、溶剤規制の懸念もあった。
本発明は、以上の状況に鑑みてなされたものであり、アルカリ現像することができ、撥液性及び耐薬液性に優れる感光性の撥液処理剤、及び上記撥液処理剤を用いた被処理体の位置選択的撥液化方法を提供することを目的とする。
上記撥液処理剤が、活性光線又は放射線の照射により酸を発生する酸発生剤(A)と、樹脂(B)と、撥液性化合物(C)と、架橋剤(D)とを含み、
上記樹脂(B)及び上記撥液性化合物(C)は架橋性基又は上記酸発生剤(A)が発生させる酸の作用により架橋性基を生じる官能基を有し、
上記樹脂(B)は、撥液性基を有さず、
ただし、上記撥液性化合物(C)が、撥液性基を有する樹脂(C1)を含む場合は、上記撥液処理剤が、上記樹脂(B)を含んでいなくてもよく、
上記架橋剤(D)が、上記酸発生剤(A)が発生させる酸の作用により、以下の1)〜5):
1)上記樹脂(B)と、上記樹脂(C1)以外の上記撥液性化合物(C)との架橋、
2)上記樹脂(B)と、上記樹脂(C1)との架橋、
3)上記樹脂(B)と、上記樹脂(C1)と、上記樹脂(C1)以外の上記撥液性化合物(C)との架橋、
4)上記樹脂(C1)と、上記樹脂(C1)以外の上記撥液性化合物(C)との架橋、5)上記樹脂(C1)同士の架橋、
のうちの少なくとも1つの架橋を生じさせる、撥液処理剤である。
上記被処理体の表面のうち、撥液性を付与したい位置に、位置選択的に露光を行うことと、
上記露光された塗布膜をアルカリ現像液により現像し、パターニングされた撥液性の被膜を形成することと、
を含む、被処理体の位置選択的撥液化方法である。
また、本発明によれば、被処理体表面に位置選択的に撥液性及び耐薬液性に優れるパターンを形成することができる。
また、本明細書において、「〜」は特に断りがなければ以上から以下を表す。
第1の態様に係る撥液処理剤は、アルカリ現像可能な、感光性の撥液処理剤であって、
上記撥液処理剤が、活性光線又は放射線の照射により酸を発生する酸発生剤(A)(以下、単に「酸発生剤(A)」ともいう。)と、樹脂(B)と、撥液性化合物(C)と、架橋剤(D)とを含み、
上記樹脂(B)及び上記撥液性化合物(C)は架橋性基又は上記酸発生剤(A)が発生させる酸の作用により架橋性基を生じる官能基を有し、
上記樹脂(B)は、撥液性基を有さず、
ただし、上記撥液性化合物(C)が、撥液性基を有する樹脂(C1)を含む場合は、上記撥液処理剤が、上記樹脂(B)を含んでいてもいなくてもよく、
上記架橋剤(D)が、上記酸発生剤(A)が発生させる酸の作用により、以下の1)〜5):
1)上記樹脂(B)と、上記樹脂(C1)以外の上記撥液性化合物(C)との架橋、
2)上記樹脂(B)と、上記樹脂(C1)との架橋、
3)上記樹脂(B)と、上記樹脂(C1)と、上記樹脂(C1)以外の上記撥液性化合物(C)との架橋、
4)上記樹脂(C1)と、上記樹脂(C1)以外の上記撥液性化合物(C)との架橋、
5)上記樹脂(C1)同士の架橋、
のうちの少なくとも1つの架橋を生じさせる。
また、被処理体表面に位置選択的に撥液性及び耐薬液性に優れるパターンを形成することができる。
以下、各成分について説明する。
酸発生剤(A)は、活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物であり、光により直接又は間接的に酸を発生する化合物であれば特に限定されない。
以下、好適に使用される酸発生剤の好適な例について説明する。
これらの酸発生剤は、単独又は2種以上組み合わせて用いることができる。
第1の態様に係る撥液処理剤において、樹脂(B)は、撥液性基を有さない。
上記撥液性基としては、フッ素化アルキル基、ポリオルガノシロキシ基等が挙げられる。
後述する撥液性化合物(C)が、撥液性基を有する樹脂(C1)を含む場合、上記撥液処理剤は、上記樹脂(B)を含んでいてもいなくてもよい。
上記架橋性基としては、架橋性を有する限り特に制限はないが、水酸基、カルボキシ基等が挙げられる。
上記酸発生剤(A)が発生させる酸の作用により上記架橋性基(例えば、水酸基、カルボキシ基)を生じる上記官能基としては、酸解離性の保護基により保護された、水酸基、カルボキシ基等が挙げられる。
上記架橋性基が水酸基である場合、上記酸解離性の保護基としては、下記式(b1)、又は(b2)で表される基、炭素原子数1以上6以下の直鎖状、分岐状、若しくは環状のアルキル基、ビニルオキシエチル基、テトラヒドロピラニル基、テトラフラニル基、又はトリアルキルシリル基であることが好ましい。
脂肪族環式基の具体例としては、モノシクロアルカン、ビシクロアルカン、トリシクロアルカン、テトラシクロアルカン等のポリシクロアルカンから1個以上の水素原子を除いた基が挙げられる。具体的には、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン等のモノシクロアルカンや、アダマンタン、ノルボルナン、イソボルナン、トリシクロデカン、テトラシクロドデカン等のポリシクロアルカンから1個の水素原子を除いた基が挙げられる。特に、シクロヘキサン、アダマンタンから1個の水素原子を除いた基(さらに置換基を有していてもよい)が好ましい。
ノボラック樹脂、ポリヒドロキシスチレン樹脂が酸解離性の保護基により保護された水酸基を有する場合、上記酸解離性の保護基としては、上記式(b1)又は(b2)で表される基、炭素原子数1以上6以下の直鎖状、分岐状、若しくは環状のアルキル基、ビニルオキシエチル基、テトラヒドロピラニル基、テトラフラニル基、又はトリアルキルシリル基であることが好ましい。
アクリル樹脂が酸解離性の保護基により保護されたカルボキシ基を有する場合、上記酸解離性の保護基としては、上記式(b3)又は(b4)で表される基であることが好ましい。
ノボラック樹脂は、例えばフェノール性水酸基を有する芳香族化合物(以下、単に「フェノール類」という。)とアルデヒド類とを酸触媒下で付加縮合させることにより得られる。
上記アルデヒド類としては、例えば、ホルムアルデヒド、フルフラール、ベンズアルデヒド、ニトロベンズアルデヒド、アセトアルデヒド等が挙げられる。
付加縮合反応時の触媒は、特に限定されないが、例えば酸触媒では、塩酸、硝酸、硫酸、蟻酸、シュウ酸、酢酸等が使用される。
ポリヒドロキシスチレン樹脂を構成するヒドロキシスチレン系化合物としては、p−ヒドロキシスチレン、α−メチルヒドロキシスチレン、α−エチルヒドロキシスチレン等が挙げられる。
さらに、ポリヒドロキシスチレン樹脂は、スチレン樹脂との共重合体であってもよい。このようなスチレン樹脂を構成するスチレン系化合物としては、スチレン、クロロスチレン、クロロメチルスチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン等が挙げられる。
アクリル樹脂としては、エーテル結合を有する重合性化合物から誘導された構成単位、及びカルボキシ基を有する重合性化合物から誘導された構成単位を含むことが好ましい。
撥液処理剤が樹脂(B)を含有する場合、樹脂(B)の含有量は、樹脂(B)、後述する、撥液性化合物(C)及び架橋剤(D)の合計質量に対して20質量%以上90質量%以下であることが好ましく、25質量%以上85質量%以下であることがより好ましい。
撥液性化合物(C)は架橋性基又は酸発生剤(A)が発生させる酸の作用により架橋性基を生じる官能基を有する。
上記架橋性基としては、架橋性を有する限り特に制限はないが、水酸基、シラノール基、カルボキシ基等が挙げられる。
上記酸発生剤(A)が発生させる酸の作用により上記架橋性基(例えば、水酸基、カルボキシ基)を生じる上記官能基としては、酸解離性の保護基により保護された、水酸基、シラノール基、カルボキシ基等が挙げられる。
酸解離性の保護基の具体例及び好ましい例としては、樹脂(B)において上述した具体例及び好ましい例と同様のものが挙げられる。
撥液性化合物(C)は、上記架橋性基又は上記酸の作用により架橋性基を生じる官能基以外に、撥液性の観点から、撥液性基を有することが好ましい。
上記撥液性基としては、フッ素化アルキル基、ポリオルガノシロキシ基等が挙げられる。
撥液性化合物(C)は、撥液性基を有する樹脂(C1)を含んでいても含んでいなくてもよいが、撥液性化合物(C)が、撥液性基を有する樹脂(C1)を含む場合、上述のように、撥液処理剤は樹脂(B)を含んでいなくてもよい。
撥液性基を有する樹脂(C1)は、アルカリ可溶性樹脂であってもなくてもよいが、アルカリ現像性の観点からアルカリ可溶性樹脂であることが好ましい。樹脂(C1)は、アルカリ可溶性樹脂として、水酸基、カルボキシ基等を有することが好ましい。
上記各不飽和化合物としては、(メタ)アクリレート基、ビニル基等のエチレン性不飽和基を有する化合物が挙げられる。
上記構成単位(c1a)において、フッ素化アルキル基とは、アルキル基の水素原子の一部又は全部がフッ素原子により置換されたアルキル基をいう。
上記構成単位(c1a)において、フッ素化アルキル基としては、炭素原子数1以上30以下(好ましくは炭素原子数1以上20以下、より好ましくは炭素原子数3以上15以下、さらに好ましくは炭素原子数5以上10以下)の直鎖状若しくは分岐状のフッ素化アルキル基が挙げられる。
具体的には、−CF3、−CF2CF3、−(CF2)2CF3、−(CF2)3CF3、−(CF2)4CF3、−(CF2)5CF3、−(CF2)6CF3、及び−(CF2)7CF3等のパーフルオロアルキル基、−CH2CH2CF3、−CH2CH2CF2CF3、−CH2CH2(CF2)2CF3、−CH2CH2(CF2)3CF3、−CH2CH2(CF2)4CF3、及び−CH2CH2(CF2)5CF3等のパーフルオロアルキルエチル基、−(CF2)3CF2H、−(CF2)4CF2H、−(CF2)5CF2H、−(CF2)6CF2H、及び−(CF2)7CF2H等が挙げられる。
上記構成単位(c1a)〜(c1d)は、それぞれ、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記共重合体は公知の重合法によって得ることができる。
上記共重合体において、架橋性基として水酸基又はカルボキシル基を有する不飽和化合物に由来する構成単位(c1b)、及び/又は、上記酸の作用により架橋性基を生じる官能基として上記酸の作用により脱保護される保護基で保護された水酸基又はカルボキシル基を有する不飽和化合物に由来する構成単位(c1c)のモル含有量としては、上記共重合体の全構成単位に対して5モル%以上95モル%以下であることが好ましく、10モル%以上90モル%以下であることがより好ましく、30モル%以上70モル%以下であることがさらに好ましい。
上記共重合体が、その他のモノマーに由来する構成単位(c1d)を含む場合、その他のモノマーに由来する構成単位(c1d)のモル含有量としては、上記共重合体の全構成単位に対して40モル%以上70モル%以下であることが好ましく、50モル%以上60モル%以下であることがより好ましい。
上記構成単位(c1b)は、(メタ)アクリル酸に由来する構成単位であることが好ましい。
上記構成単位(c1c)は、上記酸の作用により脱保護される、酸解離性の保護基により保護された(メタ)アクリル酸に由来する構成単位であることが好ましい。
酸解離性の保護基の具体例及び好ましい例としては、樹脂(B)において上述した具体例及び好ましい例と同様のものが挙げられる。
上記共重合体の質量平均分子量は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されないが、ポリスチレン換算で2000以上200000以下であることが好ましく、3000以上150000以下であることがより好ましく、4000以上100000以下であることがさらに好ましく、5000以上100000以下であることが特に好ましい。
酸解離性の保護基の具体例及び好ましい例としては、樹脂(B)において上述した具体例及び好ましい例と同様のものが挙げられる。
上記式中、R1cに係る鎖中に酸素原子を有していてもよいアルキレン基としては、炭素原子数1以上10以下(好ましくは炭素原子数2以上8以下、より好ましくは炭素原子数3以上6以下)の鎖中に酸素原子を有していてもよいアルキレン基が挙げられる。
具体例としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、メチレン基とエチレン基とが酸素原子を介して連結した2価の基、2つのエチレン基が酸素原子を介して連結した2価の基、エチレン基とプロピレン基とが酸素原子を介して連結した2価の基、2つのプロピレン基が酸素原子を介して連結した2価の基等が挙げられる。
R2c〜R4cに係るフッ素原子を有していてもよいアルキル基としては、炭素原子数1以上10以下(好ましくは炭素原子数1以上5以下、より好ましくは炭素原子数1以上3以下)の1又は2以上のフッ素原子を有していてもよいアルキル基が挙げられる。
具体例としては、1又は2以上のフッ素原子を有していてもよい、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基等が挙げられる。また、フッ素化アルキル基の具体例として上述したものも具体例として挙げられる。
R2c〜R4cに係る架橋性基、及び架橋性基を有していてもよいアルキル基が有する架橋性基としては、上述の通りであり、水酸基、カルボキシ基等が挙げられる。
上記式中、R2c〜R4cに係る架橋性基を有していてもよいアルキル基としては、架橋性基を有していてもよい、炭素原子数1以上10以下(好ましくは炭素原子数1以上5以下、より好ましくは炭素原子数1以上3以下)のアルキル基が挙げられる。
具体例としては、架橋性基を有していてもよい、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基等が挙げられる。
上記式中の−(Si(R2c)2O)rSi(R3c)2−部分がポリオルガノシロキシ基に相当し、撥液性基として機能し得る。
上記式(c2)で表されるポリオルガノシロキサン化合物は下記式(c3)で表されることが好ましい。
撥液性化合物(C)の含有量は、樹脂(B)、撥液性化合物(C)及び架橋剤(D)の合計質量に対して1質量%以上70質量%以下であることが好ましく、3質量%以上60質量%以下であることがより好ましい。
撥液性化合物(C)が、フッ素化アルキル基を有する不飽和化合物に由来する構成単位(c1a)と、水酸基又はカルボキシル基を有する不飽和化合物に由来する構成単位(c1b)、及び/又は上記酸の作用により脱保護される保護基で保護された水酸基又はカルボキシル基を有する不飽和化合物に由来する構成単位(c1c)とを含む共重合体である場合、撥液性化合物(C)の含有量は、樹脂(B)、撥液性化合物(C)及び架橋剤(D)の合計質量に対して5質量%以上55質量%以下であることが好ましく、10質量%以上50質量%以下であることがより好ましい。
撥液性化合物(C)が上記式(c2)で表される(ポリ)オルガノシロキサン化合物である場合、撥液性化合物(C)の含有量は、樹脂(B)、撥液性化合物(C)及び架橋剤(D)の合計質量に対して3質量%以上30質量%以下であることが好ましく、4質量%以上20質量%以下であることがより好ましい。
架橋剤(D)は、酸発生剤(A)が発生させる酸の作用により、上記1)〜5)のうちの少なくとも1つの架橋を生じさせ得る。
架橋剤(D)としては、酸架橋性である限り特に限定されず、従来公知の酸架橋性の架橋剤を用いることができる。
これらの酸架橋性の架橋剤は、単独又は2種以上組み合わせて用いることができる。
撥液処理剤が溶剤を含有することにより、浸漬法、スピンコート法等による被処理体の表面処理の容易性の観点から、撥液処理剤は、溶剤を含有することが好ましい。
ジメチルスルホン、ジエチルスルホン、ビス(2−ヒドロキシエチル)スルホン、テトラメチレンスルホン等のスルホン類;
N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド等のアミド類;
N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、N−プロピル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシメチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン等のラクタム類;
1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジエチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジイソプロピル−2−イミダゾリジノン等のイミダゾリジノン類;
ジメチルグリコール、ジメチルジグリコール、ジメチルトリグリコール、メチルエチルジグリコール、ジエチルグリコール、トリエチレングリコールブチルメチルエーテル等のジアルキルグリコールエーテル類;
メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、n−ペンタノール、イソペンタノール、2−メチルブタノ−ル、sec−ペンタノール、tert−ペンタノール、3−メトキシブタノール、3−メチル−3−メトキシブタノール、n−へキサノール、2−メチルペンタノール、sec−へキサノール、2−エチルブタノール、sec−へプタノール、3−へプタノール、n−オクタノール、2−エチルへキサノール、sec−オクタノール、n−ノニルアルコール、2,6−ジメチル−4−へプタノール、n−デカノール、sec−ウンデシルアルコール、トリメチルノニルアルコール、sec−テトラデシルアルコール、sec−へプタデシルアルコール、フエノール、シクロへキサノール、メチルシクロへキサノール、3,3,5−トリメチルシクロへキサノール、べンジルアルコール、フェニルメチルカルビノール、ジアセトンアルコール、クレゾール等のモノアルコール系溶媒;
エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル等の(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテル類;
エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等の(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;
ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、メチルエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジイソアミルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン等の他のエーテル類;
メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン等のケトン類;
2−ヒドロキシプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル等の乳酸アルキルエステル類;2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸メチル、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシ−1−ブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルプロピオネート、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸i−プロピル、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、酢酸n−ペンチル、酢酸n−ヘキシル、酢酸n−ヘプチル、酢酸n−オクチル、ぎ酸n−ペンチル、酢酸i−ペンチル、プロピオン酸n−ブチル、酪酸エチル、酪酸n−プロピル、酪酸i−プロピル、酪酸n−ブチル、n−オクタン酸メチル、デカン酸メチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸n−プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸エチル、アジピン酸ジメチル、プロピレングリコールジアセテート等の他のエステル類;
β−プロピロラクトン、γ−ブチロラクトン、δ−ペンチロラクトン等のラクトン類;
n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−ノナン、メチルオクタン、n−デカン、n−ウンデカン、n−ドデカン、2,2,4,6,6−ペンタメチルヘプタン、2,2,4,4,6,8,8−ヘプタメチルノナン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の直鎖状、分岐鎖状、又は環状の脂肪族炭化水素類;
ベンゼン、トルエン、キシレン、1,3,5−トリメチルベンゼン、ナフタレン等の芳香族炭化水素類;
p−メンタン、ジフェニルメンタン、リモネン、テルピネン、ボルナン、ノルボルナン、ピナン等のテルペン類;等が挙げられる。これらの溶剤は、単独又は2種以上を混合して使用することができる。
第2の態様に係る被処理体の位置選択的撥液化方法は、被処理体の表面に、第1の態様に係る撥液処理剤を塗布して塗布膜を形成することと、
上記被処理体の表面のうち、撥液性を付与したい位置に、位置選択的に露光を行うことと、
上記露光された塗布膜をアルカリ現像液により現像し、パターニングされた撥液性の被膜を形成することとを含む。
無機基板の材質としては、ガラス、シリコンや、銅、アルミニウム、鉄、タングステン等の種々の金属、それらの合金等が挙げられる。
有機基板の材質としては、PET樹脂やPBT樹脂等のポリエステル樹脂、各種ナイロン、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリスチレン、(メタ)アクリル樹脂等、種々の樹脂材料が挙げられる。
「被処理体の表面」とは、上記基板自体の表面のほか、上記基板上に設けられた有機パターン及び無機パターンの表面、並びにパターン化されていない無機層及び有機層の表面が挙げられる。
処理基板に対して、80℃以上120℃以下にて40秒以上120秒以下の加熱処理を行うことが好ましい。
露光は、紫外線、ArFエキシマレーザー、KrFエキシマレーザー、F2エキシマレーザー、極紫外線(EUV)、真空紫外線(VUV)、電子線、X線、軟X線等の放射線を照射して行われる。露光量は撥液処理剤の組成によっても異なるが、例えば、10mJ/cm2以上600mJ/cm2以下等が挙げられる。
露光後、現像前の塗布膜に対して露光後加熱(PEB)を施しても施さなくてもよい。PEBは、例えば、80℃以上120℃以下にて40秒以上120秒以下の間行われる。
アルカリ現像方法としては、特に限定されず、浸漬法、スプレー法等を用いることができる。現像液の具体例としては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等の有機系のものや、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、アンモニア、4級アンモニウム塩等の水溶液が挙げられる。
パターニングされた撥液性の被膜は、ベークして硬化してパターニングされた撥液性の硬化膜とすることが好ましい。
ベーク温度は、硬化が良好に進行する限り特に限定されないが、160℃以上280℃以下が好ましく、170℃以上250℃以下がより好ましい。
膜厚の下限値としては特に制限はないが、例えば、5nm以上であり、典型的には10nm以上である。
上記接触角の上限値としては特に制限はないが、例えば、115°以下、典型的には110°以下である。
成分(A)として下記A1を後記の各実施例及び比較例において使用した。
A1:イルガキュアPAG103(商品名、BASF社製)
[樹脂(B)(以下、「成分(B)」ともいう。)]
成分(B)として下記B1及びB2を後記の各実施例及び比較例において使用した。
B1:ポリヒドロキシスチレン樹脂(質量平均分子量2400、商品名VPS−2515、日本曹達社製)
B2:ポリヒドロキシスチレン樹脂(質量平均分子量2400、商品名VP−2500、日本曹達社製)
成分(C)として、下記表に示したモノマーを用いて下記C2〜C8及びRCを公知の方法にて重合して製造し、また、下記C1を用意し、後記の各実施例及び比較例において使用した。
C1:ポリオルガノシロキサン化合物(商品名KF−6003、水酸基価:20KOHmg/g、信越化学社製)
成分(D)として下記D1を後記の各実施例及び比較例において使用した。
D1:メラミン化合物(商品名ニカラックMW100LM、三和ケミカル社製)
(撥液処理剤の調製)
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)中、下記表2に示した成分(B)及び(D)の合計含有量(固形分濃度)が1質量%となるように、下記表2に示した成分(A)〜(D)を下記表2に示した量にて均一に混合して実施例1の撥液処理剤を調製した。
PGMEA中、下記表2に示した成分(B)〜(D)の合計含有量(固形分濃度)が1質量%となるように、下記表2に示した成分(A)〜(D)を下記表2に示した量にて均一に混合して実施例2〜9並びに比較例1及び2の撥液処理剤をそれぞれ調製した。
得られた実施例1〜9並び比較例1及び2の撥液処理剤を用いて、以下の方法にしたがって、シリコンウェハ表面の撥液処理を行った。
具体的には、シリコンウェハに上記撥液処理剤を1000rpm30秒スピンコートし塗布膜を形成した。塗布膜形成後のシリコンウェハをホットプレートにて100℃1分間乾燥した。塗布膜乾燥後のシリコンウェハを紫外線照射装置(HMW−532D、ORC社製)を用いて波長350nm、999mJ/cm2の露光量で露光した。塗布膜をUV露光した後のシリコンウェハをホットプレートにて100℃1分間露光後加熱した。塗布膜を露光後加熱した後のシリコンウェハを2.38質量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液にて室温(25℃)30秒間浸漬してアルカリ現像を行った。アルカリ現像後のシリコンウェハ上の被膜を下記表2に示した条件にて硬化してシリコンウェハ上に撥液性の被膜を形成した。
上記実施例1〜9並び比較例1及び2の撥液処理剤を用いて撥液処理を行ったシリコンウェハ表面上の被膜の上記UV露光部の水に対する接触角測定を行った。また、上記撥液処理を行ったシリコンウェハを25℃3時間ジメチルスルホキシド(DMSO)に浸漬した後に、流水洗浄及びエアーブロー乾燥を行い、シリコンウェハ表面上の被膜の上記UV露光部の水に対する接触角測定を行った。
水に対する接触角の測定は、Dropmaster700(協和界面科学株式会社製)を用い被膜の上記UV露光部表面に純水液滴(2.0μL)を滴下して、滴下10秒後における接触角として測定した。
撥液性及び耐薬液性を下記基準に従って評価した。
○:上記浸漬後の上記被膜の上記UV露光部表面の水接触角が90°以上であり、かつ上記浸漬前後の上記被膜の上記UV露光部表面の水接触角の差の絶対値が10°以下である。
×:上記浸漬後の撥液性の上記被膜の上記UV露光部表面の水接触角が90°未満であるか、又は上記浸漬前後の上記被膜の上記UV露光部表面の水接触角の差の絶対値が10°より大きい。
結果を下記表2に示す。
また、架橋性基を有さない撥液性化合物を含む撥液処理剤を使用した比較例2はDMSO浸漬後の水接触角90°未満であり撥液性に劣り、かつDMSO浸漬前後の水接触角の差の絶対値が10°より大きく耐薬液性にも劣ることが分かる。
一方、実施例1〜9はいずれも、DMSO浸漬後の水接触角90°以上であり撥液性に優れ、DMSO浸漬前後の水接触角の差の絶対値が10°以下であり耐薬液性に優れることが分かる。
Claims (10)
- アルカリ現像可能な、感光性の撥液処理剤であって、
上記撥液処理剤が、活性光線又は放射線の照射により酸を発生する酸発生剤(A)と、樹脂(B)と、撥液性化合物(C)と、架橋剤(D)とを含み、
前記樹脂(B)及び前記撥液性化合物(C)は架橋性基又は前記酸発生剤(A)が発生させる酸の作用により架橋性基を生じる官能基を有し、
前記樹脂(B)は、撥液性基を有さず、
ただし、前記撥液性化合物(C)が、撥液性基を有する樹脂(C1)を含む場合は、前記撥液処理剤が、前記樹脂(B)を含んでいなくてもよく、
前記架橋剤(D)が、前記酸発生剤(A)が発生させる酸の作用により、以下の1)〜5):
1)前記樹脂(B)と、前記樹脂(C1)以外の前記撥液性化合物(C)との架橋、
2)前記樹脂(B)と、前記樹脂(C1)との架橋、
3)前記樹脂(B)と、前記樹脂(C1)と、前記樹脂(C1)以外の前記撥液性化合物(C)との架橋、
4)前記樹脂(C1)と、前記樹脂(C1)以外の前記撥液性化合物(C)との架橋、
5)前記樹脂(C1)同士の架橋、
のうちの少なくとも1つの架橋を生じさせる、撥液処理剤。 - 前記樹脂(B)、及び/又は前記樹脂(C1)として、アルカリ可溶性樹脂を含む、請求項1に記載の撥液処理剤。
- 前記樹脂(B)と、前記撥液性化合物(C)とが、それぞれ、水酸基、カルボキシ基、及び前記酸発生剤(A)が発生させる酸の作用により脱保護される、保護された水酸基又はカルボキシ基からなる群より選択される1種以上の架橋性基を有する、請求項1又は2に記載の撥液処理剤。
- 前記撥液性化合物(C)が、前記樹脂(C1)を含み、
前記撥液性化合物(C)が、水酸基、カルボキシ基、及び前記酸発生剤(A)が発生させる酸の作用により脱保護される、保護された水酸基又はカルボキシ基からなる群より選択される1種以上の架橋性基を有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の撥液処理剤。 - 前記架橋剤(D)が、メラミン化合物、尿素化合物、グアナミン化合物、アセトグアナミン化合物、ベンゾグアナミン化合物、グリコールウリル−ホルムアルデヒド化合物、スクシニルアミド−ホルムアルデヒド化合物、及びエチレン尿素−ホルムアミド化合物からなる群より選択される1種以上である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の撥液処理剤。
- 前記撥液性基が、フッ素化アルキル基、及びポリオルガノシロキシ基から選択される1種以上の基である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の撥液処理剤。
- 前記樹脂(C1)が、フッ素化アルキル基を有する不飽和化合物に由来する構成単位(c1a)と、水酸基又はカルボキシル基を有する不飽和化合物に由来する構成単位(c1b)及び/又は前記酸発生剤(A)が発生させる酸の作用により脱保護される保護基で保護された水酸基又はカルボキシル基を有する不飽和化合物に由来する構成単位(c1c)とを含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の撥液処理剤。
- 前記構成単位(c1a)が、フッ素化アルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位であり、前記構成単位(c1b)が、(メタ)アクリル酸に由来する構成単位であり、前記構成単位(c1c)が、前記酸発生剤(A)が発生させる酸の作用により脱保護される、保護された(メタ)アクリル酸に由来する構成単位である、請求項7に記載の撥液処理剤。
- 前記樹脂(C1)が、水酸基、カルボキシ基、又は前記酸発生剤(A)が発生させる酸の作用により脱保護される、保護された水酸基又はカルボキシ基を有するポリオルガノシロキサンである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の撥液処理剤。
- 被処理体の表面に、請求項1〜9のいずれか1項に記載の撥液処理剤を塗布して塗布膜を形成することと、
前記被処理体の表面のうち、撥液性を付与したい位置に、位置選択的に露光を行うことと、
前記露光された塗布膜をアルカリ現像液により現像し、パターニングされた撥液性の被膜を形成することと、
を含む、被処理体の位置選択的撥液化方法。
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