JP2019183970A - シム、摩擦パッドおよびディスクブレーキ - Google Patents

シム、摩擦パッドおよびディスクブレーキ Download PDF

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Yusuke Saito
雄亮 齊藤
昭雄 宮沢
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昭雄 宮沢
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Abstract

【課題】低コスト化が図れるシム、摩擦パッドおよびディスクブレーキを提供する。【解決手段】ディスクブレーキの一部を構成するピストンと当接し、ディスクに接触するライニングの前記ディスクとは反対の面に設けられるプレートを覆うシム72であって、ピストンの当接側の端面66と重なる位置に切欠部111,113,115を有し、ピストンと同心で第一の半径を有する第一の円環状領域66(A)の全体の面積に占める切欠部111,113,115に重なる部分156(A)の面積の割合と、ピストンと同心で前記第一の半径よりも大きい第二の半径を有し第一の円環状領域66(A)と半径方向の幅が同じ第二の円環状領域66(B)の全体の面積に占める切欠部111,113,115に重なる部分156(B)の面積の割合と、が同等である。【選択図】図4

Description

本発明は、シム、摩擦パッドおよびディスクブレーキに関する。
プレートのライニングとは反対側に配置されてピストンに当接するシムにおいて、ピストンと重なる部分に切欠部を形成したものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2013−29157号公報
シム、摩擦パッドおよびディスクブレーキにおいて、コストの低減が望まれている。
本発明の目的は、低コスト化が図れるシム、摩擦パッドおよびディスクブレーキを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、ピストンと同心で第一の半径を有する第一の円環状領域の全体の面積に占める切欠部に重なる部分の面積の割合と、前記ピストンと同心で前記第一の半径よりも大きい第二の半径を有し前記第一の円環状領域と半径方向の幅が同じ第二の円環状領域の全体の面積に占める前記切欠部に重なる部分の面積の割合と、が同等である、構成とした。
また、本発明は、ピストンと同心であって同等の半径方向の幅で半径が異なる複数の円環状領域のそれぞれの、切欠部を除いて重なる部分の図心の位置が一定となる、構成とした。
本発明によれば、低コスト化が図れる。
実施形態のディスクブレーキを示す断面図。 実施形態のディスクブレーキを示す平面図。 実施形態の摩擦パッドをピストン側から見た図。 実施形態のシムをピストン側から見た図であって、2種類のピストンのピストン端面との位置関係を示すものである。
実施形態を図面を参照して以下に説明する。実施形態のディスクブレーキ10は、図示略の車輪と共に回転する円板状のディスク11の回転を止めることで車両を制動する。以下、ディスク11の中心軸線の方向をディスク軸方向、ディスク11の径方向をディスク径方向、ディスク11の周方向つまり回転方向をディスク周方向と称す。また、ディスク径方向におけるディスク11の中心側をディスク径方向の内側、ディスク径方向におけるディスク11の中心とは反対側をディスク径方向の外側と称す。
図1に示すように、ディスクブレーキ10は、取付部材12と、一対の摩擦パッド13,14と、キャリパ15とを備えている。また、ディスクブレーキ10は、図2に示すように、一対のブーツ16と、一対のパッドスプリング17と、を備えている。
取付部材12は、一対のインナ側トルク受部21と、一対の連結部22と、一対のアウタ側トルク受部23とを有している。また、図1に示すように、取付部材12は、インナビーム部24とアウタビーム部25とを有している。取付部材12は、鋳造により一体成形された鋳物であり、ディスク周方向の中央を基準とする鏡面対称の形状となっている。取付部材12は、例えば鋳鉄製である。
インナビーム部24は、ディスク11に対しディスク軸方向の一側に配置されて車両の非回転部分に取り付けられる。ここで、取付部材12が取り付けられる車両の非回転部分は、ディスク11に対し車両の車幅方向内側すなわちインナ側に配置されており、この非回転部分に取り付けられるインナビーム部24も、ディスク11に対しインナ側に配置されている。インナビーム部24は、ディスク周方向に延びるように配置されており、ディスク周方向両側に、図2に示す一対のインナ側トルク受部21が連結されている。
一対のインナ側トルク受部21は、インナビーム部24のディスク周方向の両端部から、ディスク径方向の外側に延出する。一対のインナ側トルク受部21は、インナビーム部24と同様、ディスク11に対しインナ側に配置されている。一対の連結部22は、一対のインナ側トルク受部21のディスク径方向の外側の端部から、ディスク軸方向にディスク11の外周側を跨いで延出する。
一対のアウタ側トルク受部23は、一対の連結部22のインナ側トルク受部21とは反対側の端部から、ディスク径方向の内側に延出する。一対のアウタ側トルク受部23は、ディスク11に対し車両の車幅方向外側すなわちアウタ側に配置されている。図1に示すアウタビーム部25は、ディスク周方向に延びて一対のアウタ側トルク受部23のディスク径方向の内側同士を連結する。アウタビーム部25は、一対のアウタ側トルク受部23と同様、ディスク11に対しアウタ側に配置されている。
以上により、取付部材12は、ディスク11の外周側を跨いで配置されて車両の非回転部分に取り付けられる。
図2に示すように、いずれもディスク周方向の同じ一側にある、インナ側トルク受部21、連結部22およびアウタ側トルク受部23に、一方のパッドスプリング17が取り付けられている。また、いずれもディスク周方向の同じ他側にある、インナ側トルク受部21、連結部22およびアウタ側トルク受部23に、他方のパッドスプリング17が取り付けられている。
図1に示すように、一対の摩擦パッド13,14は、金属製のプレート31と、プレート31の板厚方向一側の面32に貼り付けられた摩擦材であるライニング33とを有するパッド本体34を備えている。
一方の摩擦パッド13は、ライニング33をディスク11に対向させる向きで、そのプレート31が、取付部材12の図2に示す一対のインナ側トルク受部21に一対のパッドスプリング17を介して支持されることになる。この状態で、図1に示す一方の摩擦パッド13は、プレート31のライニング33とは反対側の面35がディスク11とは反対側に向く。この状態で、一方の摩擦パッド13は、ライニング33がプレート31とは反対側の面36でディスク11に対向し、ライニング33のディスク11とは反対の面37に設けられたプレート31を介して、図2に示す取付部材12の一対のインナ側トルク受部21に支持される。一方の摩擦パッド13は、ディスク11よりもインナ側に配置されるインナ側の摩擦パッドである。
また、図1に示す他方の摩擦パッド14は、ライニング33をディスク11に対向させる向きで、そのプレート31が、図2に示す取付部材12の一対のアウタ側トルク受部23に一対のパッドスプリング17を介して支持されることになる。他方の摩擦パッド14は、ディスク11よりもアウタ側に配置されるアウタ側の摩擦パッドである。
一対のパッドスプリング17を介して取付部材12に支持された状態の、図1に示す一対の摩擦パッド13,14は、ディスク11の軸方向両側に配置されており、ディスク軸方向に移動可能となる。一対の摩擦パッド13,14は、ディスク軸方向に沿ってディスク11側に移動すると、それぞれのライニング33がディスク11に接触する。
図2に示す取付部材12には、ディスク周方向一側のインナ側トルク受部21から連結部22にかけて図示略のピン挿入穴がディスク軸方向に沿って形成されており、ディスク周方向他側のインナ側トルク受部21から連結部22にかけても図示略のピン挿入穴がディスク軸方向に沿って形成されている。これらのピン挿入穴に、キャリパ15のディスク周方向両側の一対のスライドピン39が摺動可能に嵌合する。これにより、取付部材12は、キャリパ15をディスク軸方向に摺動可能に支持する。
図1に示すように、キャリパ15は、キャリパボディ40と、ピストン41と、ピストンシール42と、ピストンブーツ43とを備えている。よって、ピストン41は、ディスクブレーキ10のキャリパ15の一部を構成する。キャリパ15は、ディスク周方向の中央を基準とした略鏡面対称の形状となっている。
キャリパボディ40は、ディスク11に対しディスク軸方向のインナ側に配置されるシリンダ部46と、シリンダ部46のディスク径方向の外側からディスク11の外周を跨ぐようにディスク軸方向に沿って延出するブリッジ部47と、ブリッジ部47のシリンダ部46とは反対側からディスク径方向の内側に延出してディスク11のディスク軸方向のアウタ側に配置される爪部48と、図2に示すように、シリンダ部46からディスク周方向の両側に突出する一対のピン取付部49とを有している。
キャリパボディ40は、ディスク回転方向一側のピン取付部49にスライドピン39が取り付けられており、ディスク回転方向他側のピン取付部49にもスライドピン39が取り付けられている。これらの一対のスライドピン39が、取付部材12の上記した一対のピン挿入穴に摺動可能に嵌合する。一対のブーツ16は、それぞれ、取付部材12から突出するスライドピン39を被覆している。
図1に示すように、シリンダ部46には、爪部48側に向けて開口するシリンダ開口50を有してディスク軸方向のディスク11とは反対側に凹むシリンダボア51が形成されている。シリンダ部46には、シリンダボア51が複数、具体的には2カ所設けられている。なお、図1では断面とした関係上一方のみ図示している。これらのシリンダボア51は、同形状であり、ディスク軸方向およびディスク径方向の位置を合わせ、ディスク周方向の位置をずらして、ディスク周方向に並んで設けられている。
シリンダボア51には、ピストン41がディスク軸方向に移動可能となるように配置されている。シリンダボア51の壁面52は、ピストン41の移動を案内する円筒面であるガイド内周面53を有している。シリンダボア51の壁面52は、シリンダ開口50側の中間位置に、ガイド内周面53よりも径方向外方に凹む円環状のピストンシール溝55を有している。シリンダ部46には、シリンダ開口50よりもディスク11側にブーツ嵌合穴56が形成されている。
ピストン41は、円板状のピストン底部61と円筒状のピストン胴部62とを備えている。ピストン41は、ピストン胴部62のピストン底部61とは反対側の端部が開口する有底円筒状に形成されている。ピストン胴部62には、その軸方向のピストン底部61と反対側に、円筒面からなる外径面64よりも径方向内方に凹む円環状の係止溝65が形成されている。ピストン41は、ピストン底部61がシリンダボア51内で奥側に位置する向きでシリンダボア51に収容されており、この状態で、爪部48側の開口する先端がシリンダボア51よりも爪部48側に突出している。ピストン41には、このようにシリンダボア51よりも突出する先端側に係止溝65が形成されている。ピストン41は、ピストン胴部62のピストン底部61とは反対側の端面であるピストン端面66が、ピストン41の軸直交方向、すなわちディスク11の軸直交方向に広がる平面となっている。
ピストンシール42は、シリンダボア51のピストンシール溝55に嵌合されており、このピストンシール42の内周側にピストン41が嵌合されている。ピストンシール42は、シリンダ部46とピストン41との隙間をシールすると共に、シリンダボア51のガイド内周面53とでピストン41をディスク軸方向に移動可能に支持する。
ピストンブーツ43は、蛇腹状であり、一端側がシリンダ部46のブーツ嵌合穴56に嵌合するとともに他端側がピストン41の係止溝65に嵌合する。ピストンブーツ43は、ピストン41の係止溝65よりもシリンダボア51側の部分のシリンダ部46から露出する外周部を覆うことになり、ピストン41のシリンダ部46に対する移動に伴って伸縮する。
一方のインナ側の摩擦パッド13は、ピストン41とディスク11との間に配置されており、他方のアウタ側の摩擦パッド14は、爪部48とディスク11との間に配置されている。
ディスクブレーキ10には、図示略のブレーキ配管を介して、キャリパ15の2カ所のシリンダボア51内に作動液が導入されると、2つのピストン41にブレーキ液圧が作用する。その結果、両方のピストン41が、ディスク11側に前進し、これらピストン41とディスク11との間に配置されたインナ側の摩擦パッド13をディスク11に向けて押圧する。これにより、インナ側の摩擦パッド13が移動してディスク11に接触する。また、この押圧の反力で、キャリパボディ40が取付部材12に対しスライドピン39をスライドさせてディスク軸方向に移動し、爪部48が、爪部48とディスク11との間に配置されたアウタ側の摩擦パッド14をディスク11に向かって押圧する。これにより、アウタ側の摩擦パッド14が、ディスク11に接触する。このようにして、キャリパ15は、複数のピストン41の作動により、これらピストン41と爪部48とで一対の摩擦パッド13,14を両側から挟持してディスク11の両面に押圧する。その結果、キャリパ15は、ディスク11に摩擦抵抗を付与して、制動力を発生させる。キャリパ15は、フィスト型キャリパである。
インナ側の摩擦パッド13は、プレート31およびライニング33を有するパッド本体34と、図3に示すように、プレート31の面35を覆う2枚のシム71,72とを有している。
プレート31は、平板状であり、ライニング33が貼着される中央板部75と、中央板部75のディスク周方向の両端部からディスク周方向の両外側に突出する一対の耳部76とを有している。プレート31は、幅方向の中央を基準とした鏡面対称状をなしている。プレート31は、一対の耳部76が、取付部材12の一対のインナ側トルク受部21に、一対のパッドスプリング17を介して支持されることになる。
ここで、ディスク11の中心軸線に直交し、取付部材12およびキャリパ15のディスク周方向の中央を通る線を中央基準線と称すと、取付部材12に支持された状態のプレート31は、鏡面対称の基準となる幅方向の中央を中央基準線が通ることになる。
シム71は、平板状の主板部81が、プレート31の面35に面接触で当接して、この面35を覆う。シム72は、プレート31の面35には当接せず、シム71の主板部81のプレート31とは反対側の面82に、平板状の主板部91が面接触で当接して、シム71の面82とプレート31の面35とを覆う。2枚のシム71,72は、いずれもプレート31に係止されており、プレート31に対し一体的に取り付けられている。
摩擦パッド13は、シム72が、主板部91の主板部81とは反対側の面92において図1に示すピストン41のピストン端面66に面接触で当接する。
図4に示すように、シム72の主板部91は、ディスク径方向の外側に配置される外端縁部101と、ディスク周方向の一側に配置される一端縁部102と、ディスク周方向の他側に配置される他端縁部103と、ディスク径方向の内側に配置される内端縁部104と、を有している。外端縁部101はディスク11の中心軸線を中心とする円弧状であり、一端縁部102および他端縁部103は中央基準線に平行をなす。
主板部91には、外端縁部101と他端縁部103との間に、外端縁部101よりもディスク径方向の内側に凹み他端縁部103よりも一端縁部102側に凹む切欠部107が形成されている。また、主板部91のディスク径方向の内側には、ディスク周方向の中央に切欠部111が、ディスク周方向の他端縁部103側に切欠部112が、ディスク周方向の一端縁部102側に切欠部113が、いずれも内端縁部104からディスク径方向外方に凹んで形成されている。また、主板部91内には、その内側に穴状の切欠部115が形成されている。切欠部115は、切欠部111よりもディスク径方向の外側に配置されている。
切欠部111は、中央基準線に直交する直線状の端縁部121と、端縁部121の一端縁部102側の端部からディスク径方向の内側かつ一端縁部102側に延出する円弧状の端縁部122と、端縁部122の端縁部121とは反対側の端部からディスク径方向の内側かつ一端縁部102側に延出する円弧状の端縁部123と、端縁部121の他端縁部103側の端部からディスク径方向の内側かつ他端縁部103側に延出する円弧状の端縁部124と、を有している。
端縁部122は、そのディスク径方向外側かつ一端縁部102側に中心を有する円弧状である。端縁部123は、そのディスク径方向外側かつ一端縁部102側に中心を有する円弧状である。端縁部123の半径は、端縁部122の半径よりも小径である。
切欠部113は、中央基準線に直交する直線状の端縁部131と、端縁部131の一端縁部102側の端部からディスク径方向の内側に中央基準線に平行に延出する直線状の端縁部132と、端縁部131の他端縁部103側の端部からディスク径方向の内側かつ他端縁部103側に延出する直線状の端縁部133と、有している。
内端縁部104は、端縁部123の端縁部122とは反対側の端部と、端縁部133の端縁部131とは反対側の端部とを繋ぐ端縁部136を有しており、端縁部136は中央基準線に直交する。よって、端縁部121,131,136は平行である。
切欠部115は、切欠部111の端縁部122と同一円に配置される円弧状の端縁部141と、端縁部141のディスク径方向内側の端部から他端縁部103側に中央基準線に直交して延出する直線状の端縁部142と、端縁部142の端縁部141とは反対側の端部からディスク径方向の外側かつ他端縁部103側に延出する円弧状の端縁部143と、端縁部143の端縁部142とは反対側の端部からディスク径方向の外側かつ一端縁部102側に延出する円弧状の端縁部144と、端縁部144の端縁部143とは反対側の端部からディスク径方向の内側かつ他端縁部103側に延出して端縁部141のディスク径方向外側の端部に繋がる円弧状の端縁部145と、を有している。
端縁部143は、そのディスク径方向外側かつ一端縁部102側に中心を有する円弧状である。端縁部144は、端縁部141と略同心であって半径が端縁部141の半径よりも大径である。端縁部144は、ディスク径方向外側、言い換えれば一端縁部102側ほど端縁部141との間隔が若干狭くなる。端縁部145は、その一端縁部102側に中心を有する円弧状である。端縁部145の半径は、端縁部143の半径よりも大径であり、端縁部141の半径よりも小径である。
切欠部111の端縁部121と切欠部115の端縁部142とは平行であり、切欠部111の端縁部122,123と、切欠部115の端縁部141,145とは、これらの間の中央基準線に直交する線を基準に線対称をなしている。この基準となる線にはピストン41の中心も配置されている。
ディスク周方向一側に配置されるピストン41のピストン端面66は、シム72の主板部91の面92に当接する当接側の端面である。ピストン端面66は、ピストン41と同心の円環状領域となっている。
ここで、図4において、このピストン端面66を二点鎖線で示している。平面からなるピストン端面66は、全周にわたって一定の内径であり、全周にわたって一定の外径であって、内周端縁部151と外周端縁部152とが同心状に配置されている。よって、ピストン端面66は、ピストン41の径方向(以下、ピストン径方向と称す)における幅が、全周にわたって一定の円環状領域となっている。
切欠部111,113,115は、ピストン端面66に重なる位置に配置されている。言い換えれば、切欠部111,113,115は、このピストン端面66とディスク周方向およびディスク径方向の位置が重なり合う。
そして、実施形態においては、中心をシム72に対し同じ位置に配置してキャリパ15に支持される2種類の図4(a)に示す第一のピストン41(A)および図4(b)に示す第二のピストン41(B)に対して、シム72を共通部品化する。端縁部122,141は、第一のピストン41(A)および第二のピストン41(B)と同心の円弧状となっている。
第一のピストン41(A)の第一のピストン端面66(A)と、第二のピストン41(B)の第二のピストン端面66(B)とは、同等の半径方向の幅で半径が異なる。第一の円環状領域であるピストン端面66(A)の半径である第一の半径よりも、第二の円環状領域であるピストン端面66(B)の半径である第二の半径の方が大きくなっている。すなわち、ピストン端面66(A)の内周端縁部151(A)の半径よりも、ピストン端面66(B)の内周端縁部151(B)の半径の方が大きくなっており、ピストン端面66(A)の外周端縁部152(A)の半径よりも、ピストン端面66(B)の外周端縁部152(B)の半径の方が大きくなっている。
ここで、小径側のピストン端面66(A)も大径側のピストン端面66(B)も、周方向の所定の一部範囲が、切欠部115内に配置されている。言い換えれば、ピストン端面66(A),66(B)は、それぞれの周方向の所定の一部範囲が、径方向の幅の全体にわたって切欠部115に位置が重なり合う。また、ピストン端面66(A),66(B)は、それぞれの周方向の所定の一部範囲が、径方向の幅の全体にわたって切欠部121と位置が重なり合う。
ピストン端面66(A)において、切欠部111,113,115を除いて主板部91と重なる部分が、シム72に接触する接触部155(A)となり、切欠部111,113,115と重なる部分がシム72に接触しない非接触部156(A)となる。ピストン端面66(B)において、切欠部111,113,115を除いて主板部91と重なる部分がシム72に接触する接触部155(B)となり、切欠部111,113,115と重なる部分がシム72に接触しない非接触部156(B)となる。
小径側のピストン端面66(A)の内周端縁部151(A)は端縁部122,141と同心であり同径である。また、大径側のピストン端面66(B)の内周端縁部151(B)は端縁部122,141と同心でこれらよりも大径である。
ここで、切欠部111の端縁部123は、そのディスク径方向の外端部を通って中央基準線に平行な線に対し、ディスク径方向の内側ほどディスク周方向の外側に位置するように傾斜している。また、切欠部115の端縁部145は、そのピストン径方向の内端部を通って中央基準線に平行な線に対し、ディスク径方向の外側ほどディスク周方向外側に位置するように傾斜している。これにより、ピストン径方向における一定幅範囲の切欠部111,115の面積が、ピストンの径方向外周側になるにつれて、比例定数が1の正比例よりも大きな比率で拡大する。
これにより、ピストン41と同心で第一の半径を有する第一の円環状領域であるピストン端面66(A)の全体の面積に占める切欠部111,113,115と重なる非接触部156(A)の面積の割合と、ピストン41と同心で第一の半径よりも大きい第二の半径を有しピストン端面66(A)と半径方向の幅が同じ第二の円環状領域であるピストン端面66(B)の全体の面積に占める切欠部111,113,115と重なる非接触部156(B)の面積の割合と、が同等になる。
言い換えれば、第一の半径を有するピストン端面66(A)における、接触部155(A)の面積に対する非接触部156(A)の面積の比率と、ピストン41と同心で第一の半径よりも大きい第二の半径を有するピストン端面66(B)における、接触部155(B)の面積に対する非接触部156(B)の面積の比率と、が同等になる。
さらに言い換えれば、第一の半径を有する第一のピストン41(A)を配置した場合に、このピストン41(A)のピストン端面66(A)の全体の面積に占める切欠部111,113,115に重なる非接触部156(A)の面積の割合と、第一の半径よりも大きい第二の半径を有する第二のピストン41(B)を配置した場合に、このピストン41(B)のピストン端面66(B)の全体の面積に占める切欠部111,113,115に重なる非接触部156(B)の面積の割合と、が同等である。
さらに言い換えれば、ピストン端面66の全体の面積に占める切欠部111,113,115に重なる部分の面積の割合が、切欠部111,113,115のピストン径方向内周側と重なる領域と、切欠部111,113,115のピストン径方向外周側と重なる領域とで同等になる。
その結果、ピストン41と同心であって同等の半径方向の幅で半径が異なる複数のピストン端面66(A)およびピストン端面66(B)に対し、ピストン端面66(A)の切欠部111,113,115を除いて主板部91と重なる接触部155(A)の図心Oの位置と、ピストン端面66(B)の切欠部111,113,115を除いて主板部91と重なる接触部155(B)の図心Oの位置とが一致する。言い換えれば、接触部155(A)および接触部155(B)の図心Oの位置が一定となる。ここで、図心Oは重心である。
特許文献1に記載のディスクブレーキは、摩擦パッドのプレートのライニングとは反対側に配置されてピストンに当接するシムのピストンと重なる部分に部分的に切欠部を形成している。ところで、このようなシムあるいはシムを含む摩擦パッドを、径の異なるピストンを有する複数種のキャリパに対して共通部品化すれば、シム、これを備えた摩擦パッド、これを備えたディスクブレーキのコストを低減することができる。しかしながら、ピストンの径が変わってシムへの接触部分が変わると、ピストンの面圧バランスが崩れてブレーキ鳴きや偏摩耗、ジャダー等を発生させてしまう可能性がある。
実施形態のシム72は、第一の半径を有するピストン端面66(A)の全体の面積に占める切欠部111,113,115と重なる非接触部156(A)の面積の割合と、第一の半径よりも大きい第二の半径を有するピストン端面66(B)の全体の面積に占める切欠部111,113,115と重なる非接触部156(B)の面積の割合と、が同等になっている。その結果、シム72は、同等の半径方向の幅で半径が異なる複数のピストン端面66(A)およびピストン端面66(B)に対し、切欠部111,113,115を除いて重なる接触部155(A)および接触部155(A)の図心Oの位置が一定となる。よって、半径が異なる複数のピストン41(A),41(B)に対し、シム72を共通部品化しても面圧バランスを同等にでき、ブレーキ鳴きや偏摩耗、ジャダー等の発生を抑制することができる。
このように、実施形態のシム72は、半径が異なる複数のピストン41(A),41(B)に対し、ブレーキ鳴きや偏摩耗、ジャダー等の発生を抑制しつつ共通部品化が図れる。よって、実施形態のシム72と、シム72およびディスク11に接触するライニング33を備えた摩擦パッド13と、摩擦パッド13およびこれをディスク11に押圧するピストン41を含むキャリパ15を備えたディスクブレーキ10とについて、性能低下を抑制しつつ低コスト化が図れる。摩擦パッド13については、シム72に加えてシム71とパッド本体34とを共通部品化すれば、さらなる低コスト化が図れる。
また、シム72に切欠部111,115が形成されることによって、ピストン41(A),41(B)の液圧負荷時の変形を抑制することができ、ピストン41(A),41(B)の荷重の集中を回避することができる。
以上に述べた実施形態の第1の態様のシムは、ディスクブレーキの一部を構成するピストンと当接し、ディスクに接触するライニングの前記ディスクとは反対の面に設けられるプレートを覆うシムであって、前記ピストンの当接側の端面と重なる位置に切欠部を有し、前記ピストンと同心で第一の半径を有する第一の円環状領域の全体の面積に占める前記切欠部に重なる部分の面積の割合と、前記ピストンと同心で前記第一の半径よりも大きい第二の半径を有し前記第一の円環状領域と半径方向の幅が同じ第二の円環状領域の全体の面積に占める前記切欠部に重なる部分の面積の割合と、が同等である。これにより、シムの低コスト化が図れる。
第2の態様のシムは、ディスクブレーキの一部を構成するピストンと当接し、ディスクに接触するライニングの前記ディスクとは反対の面に設けられるプレートを覆うシムであって、前記ピストンの当接側の端面と重なる位置に切欠部を有し、前記ピストンと同心であって同等の半径方向の幅で半径が異なる複数の円環状領域のそれぞれの、前記切欠部を除いて重なる部分の図心の位置が一定となる。これにより、シムの低コスト化が図れる。
第3の態様の摩擦パッドは、第1または第2の態様のシムと、ディスクに接触するライニングと、前記ライニングの前記ディスクとは反対の面に設けられるプレートと、を有する。これにより、摩擦パッドの低コスト化が図れる。
第4の態様のディスクブレーキは、第3の態様の摩擦パッドと、前記摩擦パッドをディスクに押圧するピストンを含むキャリパと、を有する。これにより、ディスクブレーキの低コスト化が図れる。
10 ディスクブレーキ
11 ディスク
13 摩擦パッド
15 キャリパ
31 プレート
33 ライニング
36 面
41 ピストン
66 ピストン端面(端面)
66(A) ピストン端面(第一の円環状領域)
66(B) ピストン端面(第二の円環状領域)
72 シム
155(A),155(B) 接触部(切欠部を除いて重なる部分)
156(A),156(B) 非接触部(切欠部に重なる部分)
O 図心

Claims (4)

  1. ディスクブレーキの一部を構成するピストンと当接し、ディスクに接触するライニングの前記ディスクとは反対の面に設けられるプレートを覆うシムであって、
    前記ピストンの当接側の端面と重なる位置に切欠部を有し、
    前記ピストンと同心で第一の半径を有する第一の円環状領域の全体の面積に占める前記切欠部に重なる部分の面積の割合と、
    前記ピストンと同心で前記第一の半径よりも大きい第二の半径を有し前記第一の円環状領域と半径方向の幅が同じ第二の円環状領域の全体の面積に占める前記切欠部に重なる部分の面積の割合と、が同等であることを特徴とするシム。
  2. ディスクブレーキの一部を構成するピストンと当接し、ディスクに接触するライニングの前記ディスクとは反対の面に設けられるプレートを覆うシムであって、
    前記ピストンの当接側の端面と重なる位置に切欠部を有し、
    前記ピストンと同心であって同等の半径方向の幅で半径が異なる複数の円環状領域のそれぞれの、前記切欠部を除いて重なる部分の図心の位置が一定となることを特徴とするシム。
  3. 請求項1または2に記載のシムと、
    ディスクに接触するライニングと、
    前記ライニングの前記ディスクとは反対の面に設けられるプレートと、を有する摩擦パッド。
  4. 請求項3記載の摩擦パッドと、
    前記摩擦パッドをディスクに押圧するピストンを含むキャリパと、を有するディスクブレーキ。
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