JP2019183941A - ボルト - Google Patents

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Abstract

【課題】 向上した性能を有するボルトを提供すること。【解決手段】 ボルト10は、頭部12と、一端14aから他端14bまで延びる軸部14であって、右ネジ及び左ネジのうちの一方のネジ110が、隣接する谷同士の間に第1距離を維持しかつ第1リード角を有して軸部14の延設方向に沿って1条延び、右ネジ及び左ネジのうちの他方のネジが延設方向に沿って2条延び、前記2条の他方のネジのうちの第1条のネジ120が、隣接する谷同士の間に前記第1距離の約2倍の第2距離を維持しかつ前記第1リード角の約2倍の第2リード角を有し、前記2条の他方のネジのうちの第2条のネジ130が、隣接する谷同士の間に前記第2距離を維持しかつ前記第2リード角を有し、第1条のネジ120と第2条のネジ130とが、第1条のネジ120の谷とこれに隣接する第2条のネジ130の谷との間に前記第1距離をおいて相互に対向して延びる、軸部14と、を具備する。【選択図】 図4

Description

本出願において開示された技術は、振動等に起因する緩みを防止するボルトに関する。
振動及び衝撃等に起因してナットが緩むことを防止するボルトとしては、実開平6−84017号公報(特許文献1)に開示されたものが知られている。特許文献1は、右ネジ及び左ネジが形成され、右ネジに第1のナットが係合し、左ネジに第2のナットが係合するように構成されたボルトを開示している。
実開平6−84017号公報
しかしながら、特許文献1に開示されたボルトにあっては、締結の対象とされる部材(締結対象部材)と当該ボルトとの間における結合の強度に関して、改善の余地がある。具体的には、特許文献1に開示されたボルトは、右ネジ及び左ネジの合計2条のネジが形成されることにより、ボルトの中心軸に直交する断面として、略楕円状の断面(右ネジと左ネジとが対向して配置された略楕円状の断面)を有する。これにより、ボルトは、締結対象部材に対して、主に右ネジのネジ山部分及び左ネジのネジ山部分の2つの部分において締め付けるに過ぎないため、強力に結合することができない。
さらには、特許文献1に開示されたボルトは、該ボルトに係合する2つのナットと組み合わせて用いられるものであるため、実際に締結対象部材に取り付けられる局面及び締結対象部材から取り外される局面では、1つのナットと組み合わせて用いられるタイプのボルトに比べて、2倍の時間を要するものとなる。この問題は、多数のボルトを用いる場合においてより顕著なものとなる。
そこで、様々な実施形態により、向上した性能を有するボルトを提供する。
一態様に係るボルトは、頭部と、一端から該頭部に結合された他端まで延びる軸部であって、右ネジ及び左ネジのうちの一方のネジが、隣接する谷同士の間に第1距離を維持しかつ第1リード角を有して前記軸部の延設方向に沿って1条延び、右ネジ及び左ネジのうちの他方のネジが前記延設方向に沿って2条延び、前記2条の他方のネジのうちの第1条のネジが、隣接する谷同士の間に前記第1距離の約2倍の第2距離を維持しかつ前記第1リード角よりの約2倍の第2リード角を有し、前記2条の他方のネジのうちの第2条のネジが、隣接する谷同士の間に前記第2距離を維持しかつ前記第2リード角を有し、前記第1条のネジと前記第2条のネジとが、前記第1条のネジの谷とこれに隣接する前記第2条のネジの谷との間に前記第1距離をおいて相互に対向して延びる、ように形成された軸部と、を具備するものである。
別の態様に係るボルトは、頭部と、一端から該頭部に結合された他端まで延びる軸部であって、右ネジ及び左ネジのうちの一方のネジが、隣接する谷同士の間に第1距離を維持しかつ第1リード角を有して前記軸部の延設方向に沿って1条延び、右ネジ及び左ネジのうちの他方のネジが前記延設方向に沿って3条延び、前記3条の他方のネジのうちの第1条のネジが、隣接する谷同士の間に前記第1距離の約3倍の第2距離を維持しかつ前記第1リード角の約3倍の第2リード角を有し、前記3条の他方のネジのうちの第2条のネジが、隣接する谷同士の間に前記第2距離を維持しかつ前記第2リード角を有し、前記3条の他方のネジのうちの第3条のネジが、隣接する谷同士の間に前記第2距離を維持しかつ前記第2リード角を有し、前記第1条のネジと前記第2条のネジと前記第3条のネジとが、前記第1条のネジの谷とこれに隣接する前記第2条のネジの谷との間、前記第2条のネジの谷とこれに隣接する前記第3条のネジの谷との間、及び、前記第3条のネジの谷とこれに隣接する前記第1条のネジの谷との間において、それぞれ前記第1距離をおいて、相互に対向して延びる、ように形成された軸部と、を具備するものである。
さらに別の態様に係るボルトは、頭部と、一端から該頭部に結合された他端まで延びる軸部であって、右ネジ及び左ネジのうちの一方のネジが、隣接する谷同士の間に第1距離を維持しかつ第1リード角を有して前記軸部の延設方向に沿って1条延び、右ネジ及び左ネジのうちの他方のネジが前記延設方向に沿って4条延び、前記4条の他方のネジのうちの第1条のネジが、隣接する谷同士の間に前記第1距離の約4倍の第2距離を維持しかつ前記第1リード角の約4倍の第2リード角を有し、前記4条の他方のネジのうちの第2条のネジが、隣接する谷同士の間に前記第2距離を維持しかつ前記第2リード角を有し、前記4条の他方のネジのうちの第3条のネジが、隣接する谷同士の間に前記第2距離を維持しかつ前記第2リード角を有し、前記4条の他方のネジのうちの第4条のネジが、隣接する谷同士の間に前記第2距離を維持しかつ前記第2リード角を有し、前記第1条のネジと前記第2条のネジと前記第3条のネジと前記第4条のネジとが、前記第1条のネジの谷とこれに隣接する前記第2条のネジの谷との間、前記第2条のネジの谷とこれに隣接する前記第3条のネジの谷との間、前記第3条のネジの谷とこれに隣接する前記第4条のネジの谷との間、及び、前記第4条のネジの谷とこれに隣接する前記第1条のネジの谷との間において、それぞれ前記第1距離をおいて、相互に対向して延びる、ように形成された軸部と、を具備するものである。
図1は、一実施形態に係るボルトとこのボルトに係合するナットとを含む締結装置の構成の一例を模式的に示す側面図である。 図2は、図1に示したボルトの一部を拡大して模式的に示す斜視図である。 図3は、図1に示したボルトの構成を模式的に示す上面図である。 図4は、図1に示したボルトのネジ部を構成する各ネジの谷が辿る軌跡の一例を模式的に示す展開図である。 図5Aは、図1に示したボルトのネジ部を構成する右ネジの谷が辿る軌跡の一例を模式的に示す図である。 図5Bは、図1に示したボルトのネジ部を構成する第1条の左ネジの谷が辿る軌跡の一例を模式的に示す図である。 図5Cは、図1に示したボルトのネジ部を構成する第2条の左ネジの谷が辿る軌跡の一例を模式的に示す図である。 図6は、図1に示したボルトのネジ部の構成の一例を模式的に示す側面図である。 図7は、図6に示したボルトの中心軸に直交する、このボルトのネジ部の断面を模式的に示す断面図である。
以下、添付図面を参照して本発明の様々な実施形態を説明する。なお、図面において共通した構成要素には同一の参照符号が付されている。また、或る図面に表現された構成要素が、説明の便宜上、別の図面においては省略されていることがある点に留意されたい。さらにまた、添付した図面が必ずしも正確な縮尺で記載されている訳ではないということに注意されたい。
1.締結装置の概要
図1は、一実施形態に係るボルトとこのボルトに係合するナットとを含む締結装置の構成の一例を模式的に示す側面図である。図2は、図1に示したボルトの一部を拡大して模式的に示す斜視図である。図3は、図1に示したボルトの構成を模式的に示す上面図である。
締結装置1は、ボルト10と、ボルト10に係合(螺合)する第1のナット20と、ボルト10に係合(螺合)する第2のナット30と、を主に含み得る。第1のナット20は、ボルト10に形成された後述する右ネジ及び左ネジのうちの一方のネジに係合するものである。第2のナット30は、ボルトに形成された後述する右ネジ及び左ネジのうちの他方のネジに係合するものである。ここでは、説明を簡単にするために、一方のネジが右ネジであり、他方のネジが左ネジであるとするが、これとは逆に、一方のネジが左ネジであり、他方のネジが右ネジであってもよい。
締結装置1は、締結の対象とされる部材(以下「締結対象部材」という。)を、ボルト10の頭部12と第2のナット30及び第1のナット10との間に挟んで締結することができる。
2.ボルト10
2−1.ボルト10の概要
ボルト10は、任意の金属材料を用いて形成され得るものであって、例えば、鋼(45K材等)及びステンレス鋼(SUS410等)を含む群から選択された金属材料を用いて形成され得るものである。ボルト10は、図1に示すように、大きく分けて、頭部12と、頭部12に接続される軸部14と、を含み得る。
頭部12は、略多角柱状(例えば6角柱等)の形状を有することができ、一端12aから他端12bまで延びる。
軸部14は、略円柱状の形状を有することができ、一端14aから他端14bまで延びる。軸部14の他端14bが頭部12(の一端12a)に接続されている。軸部14には、この軸部14の延びる方向(延設方向)に沿ってネジ部100が形成されている。ネジ部100は、軸部14の一端14aから始まり、軸部14の他端14bに近づく方向に向かって任意の長さにわたって形成され得る。一実施形態では、図1に例示されるように、ネジ部100は、軸部14の約1/3の長さにわたって形成され得る。
2−2.ネジ部100
図4は、図1に示したボルト10のネジ部100を構成する各ネジの谷が辿る軌跡の一例を模式的に示す展開図である。図4において、各ネジの谷は、線L1から線L2を経て線L3まで至ることによりボルト10の外周面を1周する。各ネジの谷が線L1から線L3に至るまでにボルト10の外周面を一周するということは、線L1と線L3とはボルト10の外周面における周方向での同一の位置を意味する。線L2は、線L1と線L3との間における中間の位置を意味する。
ボルト10のネジ部100には、一方のネジである右ネジ110が軸部14の延設方向に沿って1条延びており、他方のネジである左ネジが軸部14の延設方向に沿って2条延びている。左ネジは、第1条の左ネジ120及び第2条の左ネジ130を含むことができる。図4において、右ネジ110は、太い実線で示され、第1条の左ネジ120は、1点鎖線で示され、第2条の左ネジ130は、2点鎖線で示されている。なお、右ネジ110は、例えばJIS規格に基づいたネジ山の高さ及び角度を有するものとすることができ、第1条の左ネジ120及び第2条の左ネジ130もまた、例えばJIS規格に基づいたネジ山の高さ及び角度を有するものとすることができる。
一方のネジである右ネジ110は、点202から開始する。右ネジ110は、点202から出発してボルト10の外周面を周方向に1周すると、点204に到達する。点202と点204との間における延設方向に沿った距離、すなわち、右ネジ110の隣接する谷と谷との間の第1距離(第1ピッチ)は、ここでは一例として1.25mm(例えばM=8の場合)である。右ネジ110は、隣接する谷同士の間に第1距離を維持しかつ第1リード角(第1螺旋角度)をするように延びている(なお、第1リード角は、JIS規格に基づいた角度とすることができる)。これにより、右ネジ110に螺合する第1のナット10は、時計回り(又は反時計回り)の方向に1回転することにより、頭部12に近づく方向(又は頭部12から離れる方向)に1.25mmだけ移動する。このような右ネジ110(の谷)がボルト10のネジ部100においてどのように延びるかが、図5Aに例示されている。なお、図5Aにおいても、右ネジ110は、太い実線で示されている(背面側における右ネジ110は、太い破線で示されている)。
再度図4を参照すると、他方のネジである左ネジのうち、第1条の左ネジ120は、点206から開始する。第1条の左ネジ120は、点206から出発してボルト10の外周面を周方向に1周すると、点208に到達する。点206と点208との間における延設方向に沿った距離、すなわち、第1条の左ネジ120の隣接する谷と谷との間の第2距離(第2ピッチ)は、ここでは、一例として、第1距離の2倍である2.5mmである。第1条の左ネジ120は、隣接する谷同士の間に第2距離を維持しかつ第1リード角の2倍の第2リード角(第2螺旋角度)を有するように延びている。これにより、第1条の左ネジ120に螺合する第2のナット30は、反時計回り(又は時計回り)の方向に1回転することにより、頭部12に近づく方向(又は頭部12から離れる方向)に2.5mmだけ移動する。1回転で1.25mm移動する第1のナット10と比較して、第2のナット30が1回転で2.5mm移動するということは、第1のナット10と同一の回転速度で回転した場合に、第2のナット30は、第1のナット10の2倍の距離を移動する、すなわち、第1のナット10の2倍の速度で移動する、ということを意味する。このような第1条の左ネジ120(の谷)がボルト10のネジ部100においてどのように延びるかが、図5Bに例示されている。なお、図5Bにおいて、第1条の左ネジ120は、太い1点鎖線で示されている(背面側における第1条の左ネジ120は、太い破線で示されている)。
再度図4を参照すると、他方のネジである左ネジのうち、第2条の左ネジ130は、右ネジ110と同様に、点202から開始する。第2条の左ネジ130は、点202から出発してボルト10の外周面を周方向に1周すると、点210に到達する。点202と点210との間における延設方向に沿った距離、すなわち、左ネジ130の隣接する谷と谷との間の第2距離(第2ピッチ)は、第1条の左ネジ120と同様に、第1距離の2倍である2.5mmである。第2条の左ネジ130は、隣接する谷同士の間に第2距離を維持しかつ第2リード角を有するように延びている。これにより、第2条の左ネジ130に螺合する第2のナット30は、反時計回り(又は時計回り)の方向に1回転することにより、頭部12に近づく方向(又は頭部12から離れる方向)に2.5mmだけ移動する。1回転で1.25mm移動する第1のナット10と比較して、第2のナット30が1回転で2.5mm移動するということは、第1のナット10と同一の回転速度で回転した場合に、第2のナット30は、第1のナット10の2倍の距離を移動する、すなわち、第1のナット10の2倍の速度で移動する、ということを意味する。このような第2条の左ネジ130(の谷)がボルト10のネジ部100においてどのように延びるかが、図5Cに例示されている。なお、図5Cにおいて、第2条の左ネジ130は、太い2点鎖線で示されている(背面側における第2条の左ネジ130は、太い破線で示されている)。
特に図4から明らかであるように、第1条の左ネジ120と第2条の左ネジ130とは、相互に交差することなく延びている。具体的には、第1条の左ネジ120と第2条の左ネジ130とは、第1条の左ネジ120の谷(又は第2条の左ネジ110の谷)とこれに隣接する第2条の左ネジ130の谷(又は第1条の左ネジ120の谷)との間に第1距離をおいて相互に対向して延びている。
第1条の左ネジ120と第2条の左ネジ130とを全体として1つの左ネジとしてまとめて考えると(両者は交差することはないが)、隣接する谷同士の間の距離(すなわち、第1条の左ネジ120の谷と、これに隣接する第2条の左ネジ130の谷と、の間の距離)は、右ネジ110と同様に第1距離である。すなわち、右ネジ110のピッチ及び左ネジのピッチは、ともに同一の第1距離である。
図6は、図1に示したボルト10のネジ部110の構成の一例を模式的に示す側面図である。図7は、図6に示したボルト10の中心軸に直交する、このボルト10のネジ部110の断面(右ネジ110の谷を通る断面)を模式的に示す断面図である。これらの図面においても、図4におけると同様に、右ネジ110は、太い実線で示され、第1条の左ネジ120は、1点鎖線で示され、第2条の左ネジ130は、2点鎖線で示されている。
まず、図7に例示されているように、右ネジ110のネジ山の高さは、ボルト10(の軸部14)の周方向における第1位置P1において最大となっている(すなわち、ボルト10の中心軸Oから最も離れている)。図6に、右ネジ110がボルト10の延設方向(紙面上、上下方向)に沿って同一の形状を有する様子が示されていることから理解できるように、右ネジ110の第1位置P1は、ボルト10の延設方向に沿って一列に揃っている。すなわち、右ネジ110のネジ山の高さが最大となる第1位置P1は、ボルト10の延設方向のいずれの位置でも同一である。
次に、図7に例示されているように、第1条の左ネジ120のネジ山の高さは、ボルト10(の軸部14)の周方向における第2位置P2において最大となっている(すなわち、ボルト10の中心軸Oから最も離れている)。図6に、第1条の左ネジ120がボルト10の延設方向(紙面上、上下方向)に沿って同一の形状を有する様子が示されていることから理解できるように、第1条の左ネジ120の第2位置P2は、ボルト10の延設方向に沿って一列に揃っている。すなわち、第1条の左ネジ120のネジ山の高さが最大となる第2位置P2は、ボルト10の延設方向のいずれの位置でも同一である。
さらに、図7に例示されているように、第2条の左ネジ130のネジ山の高さは、ボルト10(の軸部14)の周方向における第3位置P3において最大となっている(すなわち、ボルト10の中心軸Oから最も離れている)。図6に、第2条の左ネジ130がボルト10の延設方向(紙面上、上下方向)に沿って同一の形状を有する様子が示されていることから理解できるように、第2条の左ネジ130の第3位置P3は、ボルト10の延設方向に沿って一列に揃っている。すなわち、第2条の左ネジ130のネジ山の高さが最大となる第3位置P3は、ボルト10の延設方向のいずれの位置でも同一である。
第1位置P1〜第3位置P3は、相互に重ならないように、相互に異なる位置に形成され得る。一実施形態では、図7に例示されているように、第1位置P1〜第3位置P3は、ボルト10の中心軸Oと第1位置P1とを結ぶ第1線C1と、中心軸Oと第2位置P2とを結ぶ第2線C2と、中心軸Oと第3位置P3とを結ぶ第3線C3とが相互に略120度の角度を成すように、形成されて得る。
このように、ボルト10のネジ部100は、図7に例示されるように、円形状に近い三角形状の断面を有する雄ネジを形成する。これにより、ボルト10のネジ部100は、図示しない締結対象部材、第1のナット20、及び/又は、第2のナット30に対して、特に第1位置P1、第2位置P2及び第3位置P3の3つの位置において締め付けることにより(当然他の位置においても締め付けることにより)、安定した状態で強力に結合することができる。
3.第1のナット20及び第2のナット30
第1のナット20は、任意の金属材料を用いて形成され得るものであって、例えば、鋼(45K材等)及びステンレス鋼(SUS410等)を含む群から選択された金属材料を用いて形成され得るものである。図1に示すように、第1のナット20は、略多角柱状(例えば6角柱等)の形状を有することができ、一端20aから他端20bまで延びる。
第1のナット20は、一端20aから他端20bまで貫通する図示しない貫通孔が形成されている。このような貫通孔が形成された第1のナット20は、全体として環状の形状を有するということもできる。第1のナット20の内周面には、ボルト10の一方のネジ(右ネジ110)に螺合する雌ネジが形成されている。これにより、ボルト10のネジ部100に係合した状態の第1のナット20は、時計回り(又は反時計回り)の方向に回転することにより、ボルト10の頭部12に近づく方向(又は頭部12から離れる方向)に移動することができる。なお、第1のナット20としては、市販されている任意のナットを用いることが可能である。
他方、第2のナット30もまた、任意の金属材料を用いて形成され得るものであって、例えば、鋼(45K材等)及びステンレス鋼(SUS410等)を含む群から選択された金属材料を用いて形成され得るものである。図1に示すように、第2のナット30は、略多角柱状(例えば6角柱等)の形状を有することができ、一端30aから他端30bまで延びる。
第2のナット30は、一端30aから他端30bまで貫通する図示しない貫通孔が形成されている。このような貫通孔が形成された第2のナット30は、全体として環状の形状を有するということもできる。さらに、第2のナット30は、図1に示すように、例えば一端30aにおいてより大きな外径を有する環状の部材30cを含むものであってもよい。
第2のナット30の内周面には、ボルト10の他方のネジ(第1条の左ネジ120及び第2条の左ネジ130)に螺合する雌ネジが形成されている。これにより、ボルト10のネジ部100に係合した状態の第2のナット30は、反時計回り(又は時計回り)の方向に回転することにより、ボルト10の頭部12に近づく方向(又は頭部12から離れる方向)に移動することができる。なお、第2のナット30としては、市販されている任意のナットを用いることが可能である。
4.締結装置の動作
まず、ボルト10と第1のナット20及び第2のナット30とが分離している状態にあるものとする。作業者は、例えば、1枚又は重ねあわされた複数枚の板状部材といったような図示しない締結対象部材に形成された図示しない貫通孔に対して、ボルト10の軸部14を挿入する。これにより、結合対象部材の一方の面(ボルト10の頭部12に対向する面。図示しない。)がボルト10の頭部12の一端12aに当接する。
次に、作業者は、第2のナット30を、ボルト10のネジ部100の第1条の左ネジ120及び第2条の左ネジ130に係合させた状態で、反時計回りに回動させる。上述したように、第2のナット30は、1回転させた場合にボルト10の頭部12に近づく方向に第1のナット20に比べて2倍の距離だけ(すなわち2倍の速度で)移動することができる。これにより、作業者は、第1のナット20に比べて第2のナット30をより迅速にボルト10の延設方向に沿って移動させることができる(このような取り付け時間の短縮という利点は、1つの物品又は製品に対して、ボルト10、第1のナット20及び第2のナット30からなるセットを多数取り付ける場合に、より顕著なものとなり得る)。作業者は、第2のナット30の他端30bが結合対象部材の他方の面(上述した一方の面とは反対の面。図示しない。)を適切に押圧するまで、第2のナット30を回転させる。
さらに、作業者は、第1のナット20を、ボルト10のネジ部100の左に係合させた状態で、時計回りに回動させることにより、ボルト10の頭部12に近づく方向に移動させる。作業者は、第1のナット20の他端20bが第2のナット30の一端30a(ひいては、第2のナット30を介して結合対象部材の上記他方の面)を適切に押圧するまで、第1のナット20を回転させる。これにより、締結対象部材に対するボルト10、第1のナット20及び第2のナット30の取付けが完了する。
この状態においては、ボルト10のネジ部100は、特に図7を参照して説明したように、円形状に近い三角形状の断面を有する雄ネジを形成する。これにより、ボルト10のネジ部100は、締結対象部材、第1のナット20、及び/又は、第2のナット30に対して、特に第1位置P1、第2位置P2及び第3位置P3の3つの位置において締め付けることにより、例えば上述した特許文献1に開示された主に右ネジのネジ山部分及び左ネジのネジ山部分の2つの部分において締結対象部材等に対して締め付けるボルトと比較して、より安定した状態でより強力に結合することができる。
この後、時間の経過とともに、振動又は衝撃等の様々な要因により、第1のナット20及び第2のナット30の各々に対して、緩む方向に力が作用した局面について検討する。
まず、第2のナット30に対して、緩む方向に、すなわち、時計回りの方向に外力が作用すると、第1のナット20と第2のナット30とは相互に押圧し合っているため、第2のナット30が時計回りの方向に回転するためには、第1のナット20も時計回りの方向に回転しなくてはならない。ところが、第1のナット20は、時計回りの方向に回転するためには、第2のナット30に近づく方向、すなわち、第2のナット30をさらに押圧する方向に移動しなくてはならない。実際には、第1のナット20は、第2のナット30に邪魔をされて、第2のナット30に近づく方向に移動することができないため、時計回りの方向に回転することができない。したがって、第2のナット30が緩む方向に回転する事態は抑えられる。
他方、第1のナット20に対して、緩む方向に、すなわち、反時計回りの方向に外力が作用すると、第1のナット20と第2のナット30とは相互に押圧し合っているため、第1のナット20が反時計回りの方向に回転するためには、第2のナット30も反時計回りの方向に回転しなくてはならない。ところが、第2のナット30は、反時計回りに回転するためには、締結対象部材をさらに押圧しなくてはならない。実際には、第2のナット30はこれ以上締結対象部材を押圧することができないため、反時計回りに回転することができない。これにより、第1のナット20もまた反時計回りに回転することができない。したがって、第1のナット20が緩む方向に回転する事態が抑えられる。
なお、仮に万が一、第1のナット20と第2のナット30とがともに反時計回りの方向に回転することができたとしても、この場合、第2のナット30は、結合対象部材をさらに押圧する方向に移動するため、結合対象部材を締め付けるという目的に合致した動作をすることになる。
また、何らかの要因により、第1のナット20が反時計回りに回転することができてしまい、第1のナット20と第2のナット30との間に間隙が生じてしまった状況について検討する。この状況において、第1のナット20及び第2のナット30の両方に緩む方向に力が作用した場合、すなわち、第1のナット20に反時計回りに回転する力が作用し、第2のナット30に時計回りに回転する力が作用した場合には、ボルト10の第1条の左ネジ120及び第2条の左ネジ130の両方に螺合する第2のナット30は、上述したように、ボルト10の右ネジ110に螺合する第1のナット20よりも2倍の速度で移動することができる。これにより、第2のナット30は、即座に第1のナット20に追い付いて当接することにより、第2のナット30及び第1のナット20は、ともに押圧し合う状態に迅速に復帰することができる。したがって、第2のナット30は、第1のナット20と協働して、両者がさらに緩む事態を抑えることができる。
この後、ボルト10から締結対象部材を取り外す局面では、作業者は、まず、第1のナット20を反時計回りに回転させてボルト10から取り外す。次に、作業者は、第2のナット30を時計回りに回転させてボルト10の頭部12から離れる方向に移動させる。上述したように、第2のナット30は、1回転させた場合にボルト10の頭部12から離れる方向に第1のナット20に比べて2倍の距離だけ(すなわち2倍の速度で)移動することができる。これにより、作業者は、第1のナット20に比べて、第2のナット30をより迅速にボルト10の延設方向に沿って移動させボルト10から取り外すことができる。このような取り外し時間の短縮という利点は、1つの物品又は製品から、ボルト10、第1のナット20及び第2のナット30からなるセットを多数取り外す場合に、より顕著なものとなり得る。
5.ボルト10の製造方法
ボルト10は、例えば以下に述べる方法により製造することが可能なものである。
まず、ステップ1において、圧造機械を用いて上述した任意の金属材料に圧造処理が行われることにより、全体的に図1に例示したような形状を有するボルト10が形成される。但し、圧造処理により形成されたボルト10の軸部14には、図1に例示されたネジ部100はまだ形成されておらず、この部分は、軸部14の他の部分よりも大きい外径を有する円柱状の形状を有するものとすることができる。この圧造処理は、切削処理を伴わないため、加工屑の排出を抑えることができ、かつ、ボルトの量産性を高めることができる。
次に、ステップ2において、上記ステップ1で製造された部材に対して、ローリングダイスを用いた圧入転造処理が行われることにより、ボルト10の軸部14には、図4及び図6等に例示した、右ネジ110、第1条の左ネジ120及び第2条の左ネジ130が形成される。すなわち、ボルト10の軸部14が、予め用意されたローリングダイスの上面において押圧された状態で転がされることにより、軸部14には、ネジ部100が形成される。この圧入転造処理もまた、切削処理を伴わないため、加工屑の排出を抑えることができ、かつ、ボルトの量産性を高めることができる。このステップ2の結果、図1に例示したボルト10が形成される。
以上のような方法によれば、まとまった作業時間を必要とする切削処理を不要とすることができるため、単位時間当たりに加工することが可能なボルトの総数を増加させることができる。例えば8×20のボルトについては、本発明者らは、切削処理を用いた場合には、1日に300〜500個程度のボルトしか製造できなかったのに対して、圧造処理及び転造処理による上記方法を用いた場合には、1日に30,000〜50,000個のボルトを製造することができた。
なお、量産性、スループット及びコストの観点からは、上述した圧造処理及び転造処理による上記方法が最も好ましいといえるが、特許請求の範囲に記載されたボルトは、上記方法により製造されたボルトだけでなく、圧造処理及び転造処理のうちの少なくとも一部又は全部に代えて切削処理を適用した方法により製造されたボルトを包含するものである。
6.変形例
上述した様々な実施形態では、一例として、ボルトに形成される一方のネジが右ネジであり、他方のネジが左ネジである場合について説明した。別の実施形態では、ボルトに形成される一方のネジが左ネジであり、他方のネジが右ネジであってもよい。この場合には、上述した様々な実施形態は、「右ネジ」を「左ネジ」と読み替え、「左ネジ」を「右ネジ」と読み替えて、理解することが可能なものである。
また、上述した様々な実施形態では、一例として、一方のネジ(例えば右ネジ)がJIS規格に基づいたネジであり、他方の2条のネジ(例えば2条の左ネジ)がJIS規格に基づいたネジにおいてリード角(螺旋角度)を変更したものである場合について説明した。別の実施形態では、一方のネジ及び他方のネジのいずれをもJIS規格に基づかないものとしてもよい。
さらに、上述した様々な実施形態では、一例として、一方のネジ(例えば右ネジ)のリード角に対して約2倍のリード角を有するように、他方のネジ(例えば左ネジ)を2条設ける場合について説明した。別の実施形態では、一方のネジ(例えば右ネジ)のリード角に対して約N倍(N(整数)≧3)のリード角を有するように、他方のネジ(例えば左ネジ)をN条設けるようにしてもよい。この場合、第2距離を第1距離の約N倍とし、第2リード角を第1リード角の約N倍とすることができる。
ここでも同様に、第1位置P1〜第N位置PNは、相互に重ならないように、相互に異なる位置に形成され得る。一実施形態では、第1位置P1〜第N位置PNは、ボルト10の中心軸Oと第1位置P1とを結ぶ第1線C1と、中心軸Oと第2位置P2とを結ぶ第2線C2と、中心軸Oと第3位置P3とを結ぶ第3線C3と、・・・中心軸Oと第N位置PNとを結ぶ第N線CNと、が相互に略(360/N)度の角度を成すように、形成されて得る。
例えば、N=3の場合には、ボルトのネジ部の構成は次のとおりとすることができる。
・右ネジ及び左ネジのうちの一方のネジが、隣接する谷同士の間に第1距離を維持しかつ第1リード角を有して軸部の延設方向に沿って1条延びる。
・右ネジ及び左ネジのうちの他方のネジが延設方向に沿って3条延びる。
・3条の他方のネジのうちの第1条のネジが、隣接する谷同士の間に第1距離の約3倍の第2距離を維持しかつ第1リード角の約3倍の第2リード角を有する。
・3条の他方のネジのうちの第2条のネジが、隣接する谷同士の間に第2距離を維持しかつ第2リード角を有する。
・3条の他方のネジのうちの第3条のネジが、隣接する谷同士の間に第2距離を維持しかつ第2リード角を有する。
・第1条のネジと第2条のネジと第3条のネジとが、第1条のネジの谷とこれに隣接する第2条のネジの谷との間、第2条のネジの谷とこれに隣接する第3条のネジの谷との間、及び、第3条のネジの谷とこれに隣接する第1条のネジの谷との間において、それぞれ第1距離をおいて、相互に対向して延びる。
この場合、他方のネジに螺合するナットは、一方のネジに螺合するナットに比べて、約3倍の速度(1回転当たりに約3倍の移動距離)でボルトの延設方向に沿って移動することができる。
さらに、例えば、N=4の場合には、ボルトのネジ部の構成は次のとおりとすることができる。
・右ネジ及び左ネジのうちの一方のネジが、隣接する谷同士の間に第1距離を維持しかつ第1リード角を有して軸部の延設方向に沿って1条延びる。
・右ネジ及び左ネジのうちの他方のネジが延設方向に沿って4条延びる。
・4条の他方のネジのうちの第1条のネジが、隣接する谷同士の間に第1距離の約4倍の第2距離を維持しかつ第1リード角の約4倍の第2リード角を有する。
・4条の他方のネジのうちの第2条のネジが、隣接する谷同士の間に第2距離を維持しかつ第2リード角を有する。
・4条の他方のネジのうちの第3条のネジが、隣接する谷同士の間に第2距離を維持しかつ第2リード角を有する。
・4条の他方のネジのうちの第4条のネジが、隣接する谷同士の間に第2距離を維持しかつ第2リード角を有する。
・第1条のネジと第2条のネジと第3条のネジと第4条のネジとが、第1条のネジの谷とこれに隣接する第2条のネジの谷との間、第2条のネジの谷とこれに隣接する第3条のネジの谷との間、第3条のネジの谷とこれに隣接する第4条のネジの谷との間、及び、第4条のネジの谷とこれに隣接する第1条のネジの谷との間において、それぞれ第1距離をおいて、相互に対向して延びる。
この場合、他方のネジに螺合するナットは、一方のネジに螺合するナットに比べて、約4倍の速度(1回転当たりに約4倍の移動距離)でボルトの延設方向に沿って移動することができる。
このように、Nを大きくすれば、他方のネジに螺合するナットの移動速度を増加させることができる。反面、Nを大きくすれば、他方のネジを構成するネジの条数も増加するため、図7に示したネジ部の断面が、略三角形状から略円形状に近づいていく。これにより、ネジ部と締結対象部材(及びナット)との結合が減少する可能性がある。したがって、Nが任意であるボルトも無論利用可能であるが、好ましくはN=2〜4のボルトが用いられ、最も好ましくはN=2のボルトが用いられる。
上述した様々な実施形態は、矛盾が生じない限りにおいて、相互に組み合わせて用いることが可能なものである。
1 締結装置
10 ボルト
12 頭部
12a 頭部の一端
12b 頭部の他端
14 軸部
14a 軸部の一端
14b 軸部の他端
20 第1のナット
30 第2のナット
100 ネジ部
110 一方のネジ(右ネジ)
120 他方の第1条のネジ(第1条の左ネジ)
130 他方の第2条のネジ(第2条の左ネジ)
P1 第1位置
P2 第2位置
P3 第3位置
C1 第1線
C2 第2線
C3 第3線
O 軸部の中心軸

Claims (7)

  1. 頭部と、
    一端から該頭部に結合された他端まで延びる軸部であって、
    右ネジ及び左ネジのうちの一方のネジが、隣接する谷同士の間に第1距離を維持しかつ第1リード角を有して前記軸部の延設方向に沿って1条延び、
    右ネジ及び左ネジのうちの他方のネジが前記延設方向に沿って2条延び、
    前記2条の他方のネジのうちの第1条のネジが、隣接する谷同士の間に前記第1距離の2倍の第2距離を維持しかつ前記第1リード角の2倍の第2リード角を有し、
    前記2条の他方のネジのうちの第2条のネジが、隣接する谷同士の間に前記第2距離を維持しかつ前記第2リード角を有し、
    前記第1条のネジと前記第2条のネジとが、前記第1条のネジの谷とこれに隣接する前記第2条のネジの谷との間に前記第1距離をおいて相互に対向して延びる、
    ように形成された軸部と、
    を具備することを特徴とするボルト。
  2. 前記一方のネジには第1のナットが係合し、
    前記他方のネジには前記第1のナットと前記頭部との間に配置される第2のナットが係合する、請求項1に記載のボルト。
  3. 前記軸部の周方向における位置であって、前記一方のネジのネジ山の高さが最大となる第1位置と、
    前記周方向における位置であって前記他方のネジのうちの第1条のネジのネジ山の高さが最大となる第2位置と、
    前記周方向における位置であって、前記他方のネジのうちの第2条のネジのネジ山の高さが最大となる第3位置と、
    が相互に異なる、請求項1又は請求項2に記載のボルト。
  4. 前記第1位置と前記軸部の中心軸とを結ぶ第1線と、前記第2位置と前記中心軸とを結ぶ第2線と、前記第3位置と前記中心軸とを結ぶ第3線とが、相互に略120度の角度を成すように、前記一方のネジ及び前記他方のネジが形成される、請求項3に記載のボルト。
  5. 前記一方のネジが右ネジであって前記他方のネジが左ネジであり、又は、
    前記一方のネジが左ネジであって前記他方のネジが右ネジである、請求項1から請求項4のいずれかに記載のボルト。
  6. 頭部と、
    一端から該頭部に結合された他端まで延びる軸部であって、
    右ネジ及び左ネジのうちの一方のネジが、隣接する谷同士の間に第1距離を維持しかつ第1リード角を有して前記軸部の延設方向に沿って1条延び、
    右ネジ及び左ネジのうちの他方のネジが前記延設方向に沿って3条延び、
    前記3条の他方のネジのうちの第1条のネジが、隣接する谷同士の間に前記第1距離の3倍の第2距離を維持しかつ前記第1リード角の3倍の第2リード角を有し、
    前記3条の他方のネジのうちの第2条のネジが、隣接する谷同士の間に前記第2距離を維持しかつ前記第2リード角を有し、
    前記3条の他方のネジのうちの第3条のネジが、隣接する谷同士の間に前記第2距離を維持しかつ前記第2リード角を有し、
    前記第1条のネジと前記第2条のネジと前記第3条のネジとが、前記第1条のネジの谷とこれに隣接する前記第2条のネジの谷との間、前記第2条のネジの谷とこれに隣接する前記第3条のネジの谷との間、及び、前記第3条のネジの谷とこれに隣接する前記第1条のネジの谷との間において、それぞれ前記第1距離をおいて、相互に対向して延びる、
    ように形成された軸部と、
    を具備することを特徴とするボルト。
  7. 頭部と、
    一端から該頭部に結合された他端まで延びる軸部であって、
    右ネジ及び左ネジのうちの一方のネジが、隣接する谷同士の間に第1距離を維持しかつ第1リード角を有して前記軸部の延設方向に沿って1条延び、
    右ネジ及び左ネジのうちの他方のネジが前記延設方向に沿って4条延び、
    前記4条の他方のネジのうちの第1条のネジが、隣接する谷同士の間に前記第1距離の4倍の第2距離を維持しかつ前記第1リード角の4倍の第2リード角を有し、
    前記4条の他方のネジのうちの第2条のネジが、隣接する谷同士の間に前記第2距離を維持しかつ前記第2リード角を有し、
    前記4条の他方のネジのうちの第3条のネジが、隣接する谷同士の間に前記第2距離を維持しかつ前記第2リード角を有し、
    前記4条の他方のネジのうちの第4条のネジが、隣接する谷同士の間に前記第2距離を維持しかつ前記第2リード角を有し、
    前記第1条のネジと前記第2条のネジと前記第3条のネジと前記第4条のネジとが、前記第1条のネジの谷とこれに隣接する前記第2条のネジの谷との間、前記第2条のネジの谷とこれに隣接する前記第3条のネジの谷との間、前記第3条のネジの谷とこれに隣接する前記第4条のネジの谷との間、及び、前記第4条のネジの谷とこれに隣接する前記第1条のネジの谷との間において、それぞれ前記第1距離をおいて、相互に対向して延びる、
    ように形成された軸部と、
    を具備することを特徴とするボルト。
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