JP2019183114A - コークス炉の乾燥孔の補修方法 - Google Patents

コークス炉の乾燥孔の補修方法 Download PDF

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Abstract

【課題】コークス炉において乾燥孔から栓レンガが脱落した際に、栓レンガに特殊な加工を施すことなく、且つ新規に栓レンガを製作することなく乾燥孔を栓詰めすることができる、コークス炉の乾燥孔の補修方法を提供すること。【解決手段】コークス炉7の乾燥孔41に設けられた栓レンガ1が脱落した場合に、脱落した栓レンガ1を回収する回収工程と、栓レンガ1を支持する吊り具5と押込み治具6とを、コークス炉7内に挿入し、コークス炉7の上部に形成される孔(例えば、石炭の装入に用いられる装入孔73)を介して吊り具5に支持された栓レンガ1を押込み治具6で押し込むことで、回収工程で回収した栓レンガ1を乾燥孔41に挿入する挿入工程と、を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、コークス炉の乾燥孔の補修方法に関する。
コークス炉では、火入れ時に、炭化室と燃焼室とを区分するレンガ壁を貫通している孔(以下、「乾燥孔」とも称する。)を通じて、炭化室に挿入した乾燥用バーナの排ガスを燃焼室へと導入することにより、炉体全体を乾燥させている。そして、乾燥後には、図8に示す円錐台状の栓レンガ1aによって、乾燥孔を栓詰めする作業(以下、「栓詰め作業」とも称する。)が行われる。
例えば、特許文献1には、乾燥孔を栓詰めする方法として、図9に示すように、栓レンガ1aの円錐台状の底部中心に穴11aを設け、栓レンガ1aを鉤型の治具2の先端を穴11aに挿した状態で支持し、レンガ壁3の乾燥孔41に挿入する方法が開示されている。
特開2010−6948号公報
ところで、コークス炉では、火入れから20年程度経過すると、栓レンガが脱落し易くなり、石炭を装入する装入孔からの窯内カーボン除去作業や窯出作業によって栓レンガが脱落する可能性が出てくる。窯内カーボン除去作業とは、装入孔の近傍に付着したカーボンをバール等で落す作業である。装入孔の近傍にカーボンが付着していると、石炭の装入時に、流路が閉塞することで、石炭の装入速度の低下を招き、その結果、炭化室内の石炭レベルが部分的に高くなることで、発生するCガス(コークス炉ガス)の通り道が閉塞してしまう。このような場合、装入孔から火炎が噴き出すことによる設備トラブルあるいはCガスが噴き出すなどの環境トラブルに繋がる。また、窯出作業とは、押出機によって、炭化室で乾留したコークスを窯外へ押出す作業である。栓レンガが脱落してしまうと、燃焼室と炭化室とが通じることにより、煙突煤塵等の環境トラブルや、石炭の乾留不良による品質低下のリスクが発生する。また、補修を行う際には、コークス炉を長期間、空にする必要があることから、炉体の劣化進行も懸念される。
栓レンガとして図8に示すように穴11aが形成された栓レンガ1aを用いた場合、脱落後の栓レンガ1aの穴11aは、炭化室へ装入された石炭の乾留中に生成するカーボンや、栓詰め作業時に使用する溶射材によって、少なくとも一部が閉塞した状態となる。このため、脱落した栓レンガ1aを用いて、特許文献1のように、火入れ時と同様な方法で栓詰め作業を行おうとすると、栓レンガ1aに付着したカーボンや溶射材といった付着物の除去、及び穴11aの再加工をする必要が生じる。さらに、栓レンガ1a自体が老朽化しているため、上述の付着物の除去や穴11aの再加工をする際に、栓レンガ1aが破損する可能性がある。
また、栓レンガが脱落した場合に、新規に栓レンガを製作し、製作した新たな栓レンガを乾燥孔41に挿入することが考えられる。しかし、新規に栓レンガを製作する場合には、栓レンガの製作に費用が掛かることとなる。さらに、老朽したコークス炉では、炭化室内の個々のレンガが変形し、乾燥孔41および栓レンガ1aも変形しているため、新たに製作する栓レンガを、変形した乾燥孔41に合わせた寸法形状とする必要がある。具体的には、新たに製作される栓レンガは、変形した乾燥孔41の形状に対して、少なくとも数mmオーダーの寸法精度での製作が必要となる。このため、栓レンガの寸法合わせに多大な時間を要する問題がある。栓レンガの製作が行われている間は、コークス炉は、長期間、空の状態となるため、炉体の劣化が加速する可能性がある。
そこで、本発明は、上記の課題に着目してなされたものであり、コークス炉において乾燥孔から栓レンガが脱落した際に、栓レンガに特殊な加工を施すことなく、且つ新規に栓レンガを製作することなく乾燥孔を栓詰めすることができる、コークス炉の乾燥孔の補修方法を提供することを目的としている。
本発明の一態様によれば、コークス炉の乾燥孔に設けられた栓レンガが脱落した場合に、脱落した上記栓レンガを回収する回収工程と、上記栓レンガを支持する吊り具と押込み治具とを、上記コークス炉の上部に形成される孔を介して上記コークス炉内に挿入し、上記吊り具に支持された上記栓レンガを上記押込み治具で押し込むことで、上記回収工程で回収した栓レンガを上記乾燥孔に挿入する挿入工程と、を備えることを特徴とする、コークス炉の乾燥孔の補修方法が提供される。
本発明の一態様によれば、コークス炉において乾燥孔から栓レンガが脱落した際に、栓レンガに特殊な加工を施すことなく、且つ新規に栓レンガを製作することなく乾燥孔を栓詰めすることができる、コークス炉の乾燥孔の補修方法が提供される。
コークス炉のレンガ壁及び乾燥孔を示す部分断面図である。 栓レンガを示す図であり、(A)は側面図であり、(B)は正面図である。 本発明の一実施形態の挿入工程を示す説明図である。 吊り具を示す図であり、(A)は側面図であり、(B)は正面図である。 吊り具を示す斜視図である。 押込み治具を示す斜視図である。 図3(A)の作業の状態を示す模式図である。 引用文献1における栓レンガを示す背面図である。 引用文献1における栓詰め作業を示す模式図である。
以下の詳細な説明では、本発明の完全な理解を提供するように、本発明の実施形態を例示して多くの特定の細部について説明する。しかしながら、かかる特定の細部の説明がなくても1つ以上の実施態様が実施できることは明らかである。また、図面は、簡潔にするために、周知の構造及び装置が略図で示されている。
<乾燥孔の補修方法>
図面を参照して、本発明の一実施形態に係る乾燥孔の補修方法について説明する。本実施形態では、コークス炉の炭化室と燃焼室とを区分するレンガ壁に設けられた孔である乾燥孔に詰められた栓レンガが脱落した場合において、乾燥孔に栓レンガを詰めなおすことで、乾燥孔を補修する。
図1に示すように、レンガ壁3には、炭化室71と燃焼室72とを繋ぐ乾燥孔41が形成された乾燥孔壁レンガ4が設けられる。なお、図1において、レンガ壁3を挟んで左側が炭化室71、右側が燃焼室72となる。乾燥孔41は、乾燥孔壁レンガ4の炭化室71側の側面から燃焼室72側に向かって徐々に直径が小さくなるように形成される円錐台状の孔である。乾燥孔41は、火入れ時に炭化室71に挿入した乾燥用バーナの排ガスを燃焼室72へと送るために設けられるものであり、火入れ後の通常操業時には栓レンガ1が挿入されることで、閉じられる(図1の状態)。このようなコークス炉では、上述のように、長年の使用に伴い炉体が老朽化し、栓レンガ1が乾燥孔41から脱落し易くなる。そして、栓レンガ1の脱落が発生した場合には、以下の方法で乾燥孔41が補修される。なお、栓レンガ1は、図2に示すように、図7の栓レンガ1aと同様な円錐台状の耐火物であるが、火入れ時に乾燥孔41に挿入可能であるならば、底部に穴11aが形成されなくてもよい。また、栓レンガ1の外周面と、乾燥孔壁レンガ4の内周面とは、乾燥孔壁レンガ4の乾燥孔41に栓レンガ1が嵌合するように、互いに相補的な形状を有する。
まず、栓レンガ1の脱落が発生すると、脱落した栓レンガ1を回収する回収工程が行われる。栓レンガ1の脱落の発生は、例えば、窯内カーボン除去作業や煙突煤塵の発生時の窯内の点検により検知される。脱落した栓レンガ1は、炭化室71の上部に設けられた装入孔から輪状にしたワイヤーを炭化室71内に入れ、このワイヤーを脱落した栓レンガ1に引っ掛けることで、炉体内から取り出され、回収される。また、炭化室71が空の状態で、押出し機を用いて押出し作業を行うことでも、脱落した栓レンガ1を取り出し、回収することができる。なお、装入孔は、炭化室71への石炭の装入に用いられる孔である。
次いで、回収された栓レンガ1の表面の付着物である、カーボンや溶射材を除去する除去工程を行う。除去工程では、少なくとも栓レンガ1の側面の付着物が除去されればよい。また、栓レンガ1として、図8及び図9に示す穴11aが形成された栓レンガ1aを用いる場合には、穴11aの内部に付着した付着物の除去や、穴11aの再加工を行う必要はない。さらに、回収された栓レンガ1が、付着物を除去しなくとも乾燥孔41に挿入可能な場合には、除去工程が行われなくてもよい。
さらに、付着物が除去された栓レンガ1を、乾燥孔41に挿入する挿入工程を行う。挿入工程は、吊り具5と、押込み治具6とを用いて、図3に示す手順で行われる。吊り具5は、図4及び図5に示すように、柄51と、4つのスリング52と、保持部53とを有する、鉄製の治具である。柄51は、丸棒状の部材であり、下端には4つの吊り具が接続可能なように、円環が形成される。また、柄51は、後述する挿入工程の作業において作業者が作業可能なように、炭化室71の装入孔から乾燥孔41までの長さを少なくとも有する。4つのスリング52は、鉄製のチェーンである。4つのスリング52は、上端側が柄51に接続され、下端側が保持部53に接続される。保持部53は、下端側が湾曲、つまり図4(B)に示す正面視で略U字型となるように、鉄製の板を曲げ加工した部材である。保持部53には、板材の短辺の両側に2つの孔がそれぞれ形成され、この合計4つの孔に4つのスリング52がそれぞれ接続される。さらに、保持部53は、栓レンガ1を支持できるように、湾曲した内側に、栓レンガ1が収容可能な大きさを有する。押込み治具6は、図6に示すように、柄61と、押込み部62とを有する、押込み部62側となる頭部がT字状の鉄製の槌である。柄61は、吊り具5と同様に、作業者が作業可能なように、炭化室71の装入孔から乾燥孔41までの長さを少なくとも有する。押込み部62は、円柱状の部材であり、柄61の下端に、高さ方向が柄61の長さ方向と略直交するように固定される。
挿入工程では、図3(A)に示すように、吊り具5の保持部53に栓レンガ1を置くことで保持部53で栓レンガ1を保持し、保持部53が乾燥孔41と同じ程度の高さとなるように、吊り具5を炭化室71の上部の装入孔から炭化室71内に挿入する。この際、栓レンガ1の向きが、乾燥孔41への挿入方向と同じとなるように、吊り具5を配する。この作業を、図7の模式図を用いて説明する。図7に示すように、コークス炉7は、レンガ壁3を挟んで、炭化室71と燃焼室72とを有する。そして、炭化室71の上部の天井には、装入孔73が形成される。挿入工程では、作業者8が、コークス炉7の上部より装入孔73を通じて、保持部53の高さが乾燥孔41と同じになるまで吊り具5を炭化室71内に挿入する。
次いで、図3(B)に示すように、吊り具5と同様に、装入孔73から炭化室71内へと押込み治具6を挿入し、押込み治具6の先端で保持部53に置かれた栓レンガ1を乾燥孔41内へと押し込む。この際、栓レンガ1が落下しない程度まで乾燥孔41に挿入されるまでは、吊り具5が図3(A)と同じ位置で支持された状態で、栓レンガ1の押し込みが行われる。また、押込み治具6による栓レンガ1の押し込みは、吊り具5を支持する作業者8と異なる作業者によって行われる。
さらに、押込み治具6の頭部で栓レンガ1を燃焼室72側へと押込み、最終的に、図3(C)に示すように、栓レンガ1が乾燥孔41に嵌り、挿入方向に動かなくなる位置まで挿入される。なお、栓レンガ1が落下しない程度まで乾燥孔41に挿入された後は、吊り具5が炭化室71から取り除かれ、押込み治具6のみによって栓レンガ1の押し込みが行われる。そして、図3(C)の位置まで栓レンガ1が挿入されると、押込み治具6が炭化室71から取り除かれる。
その後、図3(D)に示すように、炭化室71側から乾燥孔41に溶射材9を吹き付け、溶射材9で乾燥孔41を埋める。このとき、溶射材9の吹き付けは、コークス炉等のレンガに対して一般的に行われる溶射補修方法を用いることができる。溶射材9の吹き付けは、装入孔73を介して行われる。そして、溶射材9の吹き付けが完了することで、乾燥孔41の補修が完了する。
<変形例>
以上で、特定の実施形態を参照して本発明を説明したが、これら説明によって発明を限定することを意図するものではない。本発明の説明を参照することにより、当業者には、開示された実施形態とともに種々の変形例を含む本発明の別の実施形態も明らかである。従って、特許請求の範囲に記載された発明の実施形態には、本明細書に記載したこれらの変形例を単独または組み合わせて含む実施形態も網羅すると解すべきである。
例えば、上記実施形態では、吊り具5は図4及び図5に示す形状としたが、本発明はかかる例に限定されない。吊り具は、下端側に栓レンガ1を置くことができ、この栓レンガ1が押込み治具によって押し込まれることで一軸方向に平行な方向(図4(A)の左右方向)にのみ摺動可能な構成であれば他の構成であってもよい。例えば、保持部53は、栓レンガ1が押し込まれる方向からみて下端側が湾曲した形状であればよく、U字型でなくV字型といった他の形状であってもよい。また、例えば、保持部53は、略板状の部材であって、栓レンガ1が一軸方向に平行な方向にのみ移動可能なように栓レンガ1を挟むガイドが、この板面の上面側に設けられたものであってもよい。さらに、例えば、スリング52は、チェーンではなく、ワイヤー等であってもよい。
また、上記実施形態では、吊り具5及び押込み治具6を炭化室71の装入孔73から挿入するとしたが、本発明はかかる例に限定されない。吊り具5及び押込み治具6が挿入されるのは、コークス炉の上部に形成される孔であり、吊り具5と押込み治具6とを用いて乾燥孔41に栓レンガ1が挿入可能な孔であれば、他のものであってもよい。
さらに、上記実施形態では、吊り具5及び押込み治具6は、鉄製であるとしたが、本発明はかかる例に限定されない。吊り具5及び押込み治具6は、コークス炉内の温度である1000℃程度でも使用可能であり、作業者による挿入工程の作業が可能な重さであれば、他の金属からなるものであってもよい。
さらに、上記実施形態では、押込み治具6は、槌であるとしたが、本発明は係る例に限定されない。押込み治具6は、保持部53に支持された栓レンガ1を押し込むことが可能なものであれば、例えばバール等の他の形状であってもよい。
<実施形態の効果>
(1)本発明の一態様に係るコークス炉の乾燥孔の補修方法は、コークス炉7の乾燥孔41に設けられた栓レンガ1が脱落した場合に、脱落した栓レンガ1を回収する回収工程と、栓レンガ1を支持する吊り具5と押込み治具6とを、コークス炉7の上部に形成される孔(例えば、石炭の装入に用いられる装入孔73)を介してコークス炉7内に挿入し、吊り具5に支持された栓レンガ1を押込み治具6で押し込むことで、回収工程で回収した栓レンガ1を乾燥孔41に挿入する挿入工程と、を備える。
(2)上記(1)の構成において、火入れから20年以上経過したコークス炉7の栓レンガ1が脱落した乾燥孔41に適用する。
上記(1)の構成によれば、吊り具と押込み治具とで栓レンガ1の乾燥孔41への挿入を行うことができる。この方法は、引用文献1の栓詰め処理と異なり、栓レンガ1の底部に穴11aがなくとも行うことができるため、脱落した栓レンガ1に特殊な加工を施すことなく、乾燥孔41を補修することができる。特に、火入れから20年程度経過した、老朽化したコークス炉では、栓レンガ1が加工に耐え切れず破損する可能性が高い。しかし、上記(1),(2)の構成によれば、このような栓レンガ1についても、再利用することができる。
また、脱落した栓レンガ1を用いるため、新規に作成した栓レンガ1を用いる場合に比べ、補修に掛かる時間を大幅に短縮することができる。例えば、新規に栓レンガ1を作成する場合、以下の工程で乾燥孔41の補修が行われる。まず、上記実施形態と同様に、回収工程が行われる。次いで、回収した栓レンガ1に合わせて、新しい栓レンガ1を製作する。その後、引用文献1と同様に治具2を用いて、製作した新しい栓レンガ1を乾燥孔41へ挿入することで、乾燥孔41の補修が完了する。このような方法の場合、新しい栓レンガ1は、脱落した栓レンガ1に寸法や形状を合わせて製作する必要があり、この工程に1〜2週間程度の時間を要することとなる。これに対して、上記(1)の構成によれば、挿入工程に要する時間は、溶射材9の吹き付けを行ったとしても1時間程度となり、新しい栓レンガ1を用いる場合と同様なものとなるが、新しい栓レンガ1を製作する必要がないことから、補修全体に掛かる時間を大幅に低減することができる。これにより、煙突煤塵等の環境トラブル、石炭の乾留不良による品質低下のリスク、及び補修時間が長くなることによるコークス炉の炉体の劣化進行を回避することが出来る。
(3)上記(1)の構成において、吊り具5は、棒状の柄51と、柄51の下端側に設けられた、栓レンガ1を支持可能な保持部53とを有し、保持部53は、押込み治具6による押込みにより、栓レンガ1を、一軸方向に平行な方向にのみ摺動可能に構成される。
上記(3)の構成によれば、栓レンガ1の乾燥孔41への挿入を安定して行うことができる。
(4)上記(1)〜(3)のいずれか1つの構成において、押込み治具6は、槌状の形状を有し、挿入工程では、押込み治具6の頭部で栓レンガ1を押し込む。
上記(3)の構成によれば、押込み治具6による栓レンガ1の押し込みを効率よく行うことができる。
次に、実施例として、上記実施形態に係る乾燥孔41の補修方法を用いて、栓レンガ1の脱落が発生したコークス炉について、乾燥孔41の補修を行った。吊り具5及び押込み治具6は、図4〜図6にものを用いた。実施例の結果、図3に示す挿入工程を、1時間で行うことができることが確認できた。また、補修の作業は、2人の作業者によって行われたが、安全面も含めて特に滞りなく作業ができることが確認できた。
1,1a 栓レンガ
11a 穴
2 治具
3 レンガ壁
4 乾燥孔壁レンガ
41 乾燥孔
5 吊り具
51 柄
52 スリング
53 保持部
6 押込み治具
61 柄
62 押込み部
7 コークス炉
71 炭化室
72 燃焼室
73 装入孔
8 作業者
9 溶射材

Claims (4)

  1. コークス炉の乾燥孔に設けられた栓レンガが脱落した場合に、
    脱落した前記栓レンガを回収する回収工程と、
    前記栓レンガを支持する吊り具と押込み治具とを、前記コークス炉の上部に形成される孔を介して前記コークス炉内に挿入し、前記吊り具に支持された前記栓レンガを前記押込み治具で押し込むことで、前記回収工程で回収した栓レンガを前記乾燥孔に挿入する挿入工程と、
    を備えることを特徴とする、コークス炉の乾燥孔の補修方法。
  2. 火入れから20年以上経過したコークス炉の栓レンガが脱落した乾燥孔に適用することを特徴とする、請求項1に記載のコークス炉の乾燥孔の補修方法。
  3. 前記吊り具は、棒状の柄と、前記柄の下端側に設けられた、前記栓レンガを支持可能な保持部とを有し、
    前記保持部は、前記押込み治具による押込みにより、前記栓レンガを一軸方向に平行な方向にのみ摺動可能に構成されることを特徴とする、請求項1または2に記載のコークス炉の乾燥孔の補修方法。
  4. 前記押込み治具は、槌状の形状を有し、
    前記挿入工程では、前記押込み治具の頭部で前記栓レンガを押し込むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載のコークス炉の乾燥孔の補修方法。
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