JP2019182673A - シリカ複合粒子の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】粗大粒子の含有が低減されたシリカ複合粒子を製造する製造方法を提供する。【解決手段】シリカ粒子を含む第一の懸濁液を準備する工程と、前記第一の懸濁液中のシリカ粒子をアルミニウム化合物により表面処理し第二の懸濁液を得る工程と、前記第二の懸濁液中の表面処理シリカ粒子を有機ケイ素化合物により表面処理し第三の懸濁液を得る工程と、前記第三の懸濁液から溶媒を除去する工程と、前記第一の懸濁液を濃縮する工程及び/又は前記第二の懸濁液を濃縮する工程と、を含むシリカ複合粒子の製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は、シリカ複合粒子の製造方法に関する。
特許文献1には、表面処理したシリカ微粒子の分散液を濃縮する工程を有する、多段階に疎水化処理した疎水化シリカ微粒子の製造方法が開示されている。
特許文献2には、アルコールを含む溶媒中にアルカリ触媒が含まれるアルカリ触媒溶液を準備する工程と、アルカリ触媒溶液中にテトラアルコキシシラン及びアルカリ触媒を供給してシリカ粒子を生成する工程と、シリカ粒子が生成したアルカリ触媒溶液中に、アルミニウム原子に酸素原子を介して有機基が結合しているアルミニウム化合物とアルコールとの混合液を供給して、アルミニウム化合物によりシリカ粒子を表面処理する工程と、アルミニウム化合物により表面処理されたシリカ粒子を、超臨界二酸化炭素中で疎水化処理剤により表面処理する工程と、を有するシリカ複合粒子の製造方法が開示されている。
特許文献3には、アルコールを含む溶媒中にアルカリ触媒が含まれるアルカリ触媒溶液を準備する工程と、アルカリ触媒溶液中にテトラアルコキシシランとアルミニウム原子に酸素原子を介して有機基が結合しているアルミニウム化合物との混合液を供給すると共に、アルカリ触媒を供給して、酸化ケイ素及びアルミニウムを含む粒子を生成する工程と、酸化ケイ素及びアルミニウムを含む粒子の表面を、超臨界二酸化炭素中で疎水化処理剤により疎水化処理する工程と、を有するシリカ複合粒子の製造方法が開示されている。
特開2014−114175号公報 特開2014−234326号公報 特開2015−000844号公報
本開示の課題は、シリカ粒子を含む第一の懸濁液を準備する工程と、前記第一の懸濁液中のシリカ粒子をアルミニウム化合物により表面処理し第二の懸濁液を得る工程と、前記第二の懸濁液中の表面処理シリカ粒子を有機ケイ素化合物により表面処理し第三の懸濁液を得る工程と、前記第三の懸濁液から溶媒を除去する工程とを含む製造方法において、前記第一の懸濁液を濃縮する工程及び前記第二の懸濁液を濃縮する工程のいずれも含まない製造方法に比べて、粗大粒子の含有が低減されたシリカ複合粒子を製造する製造方法を提供することである。
前記課題を解決するための具体的手段には、下記の態様が含まれる。
[1]
シリカ粒子を含む第一の懸濁液を準備する工程と、
前記第一の懸濁液中のシリカ粒子をアルミニウム化合物により表面処理し第二の懸濁液を得る工程と、
前記第二の懸濁液中の表面処理シリカ粒子を有機ケイ素化合物により表面処理し第三の懸濁液を得る工程と、
前記第三の懸濁液から溶媒を除去する工程と、
前記第一の懸濁液を濃縮する工程及び/又は前記第二の懸濁液を濃縮する工程と、
を含むシリカ複合粒子の製造方法。
[2]
前記第三の懸濁液を得る工程に供される前記第二の懸濁液の固形分濃度が20質量%以上60質量%以下である、[1]に記載のシリカ複合粒子の製造方法。
[3]
前記第三の懸濁液を得る工程に供される前記第二の懸濁液の固形分濃度が30質量%以上50質量%以下である、[2]に記載のシリカ複合粒子の製造方法。
[4]
前記第二の懸濁液を得る工程において使用する前記アルミニウム化合物の質量が、前記第一の懸濁液の固形分の質量に対して0.01質量%以上10質量%以下である、[1]〜[3]のいずれか1項に記載のシリカ複合粒子の製造方法。
[5]
前記第三の懸濁液を得る工程において使用する前記有機ケイ素化合物の質量が、前記第二の懸濁液の固形分の質量に対して1質量%以上100質量%以下である、[1]〜[4]のいずれか1項に記載のシリカ複合粒子の製造方法。
[6]
前記第二の懸濁液を得る工程における前記アルミニウム化合物の使用量と、前記第三の懸濁液を得る工程における前記有機ケイ素化合物の使用量との比(質量基準)が、1:1乃至1:3000の範囲である、[1]〜[5]のいずれか1項に記載のシリカ複合粒子の製造方法。
[7]
前記第一の懸濁液に含まれるシリカ粒子の平均一次粒径が10nm以上300nm以下である、[1]〜[6]のいずれか1項に記載のシリカ複合粒子の製造方法。
[8]
前記第一の懸濁液を準備する工程が、ゾルゲル法によりシリカ粒子を造粒し、シリカ粒子を含む第一の懸濁液を得る工程である、[1]〜[7]のいずれか1項に記載のシリカ複合粒子の製造方法。
[9]
前記有機ケイ素化合物が、ケイ素原子に直接結合した炭素数3以上18以下の有機基とケイ素原子に直接結合したアルコキシ基とを有する化合物である、[1]〜[8]のいずれか1項に記載のシリカ複合粒子の製造方法。
[10]
前記アルミニウム化合物が、アルミニウム原子に酸素原子を介して結合した有機基を有する化合物である、[1]〜[9]のいずれか1項に記載のシリカ複合粒子の製造方法。
[11]
表面に−Si−O−Al−O−Si−R(Rは有機基)なる原子団を含むシリカ複合粒子を製造する方法である、[1]〜[10]のいずれか1項に記載のシリカ複合粒子の製造方法。
[1]、[8]、[10]又は[11]に係る発明によれば、シリカ粒子を含む第一の懸濁液を準備する工程と、前記第一の懸濁液中のシリカ粒子をアルミニウム化合物により表面処理し第二の懸濁液を得る工程と、前記第二の懸濁液中の表面処理シリカ粒子を有機ケイ素化合物により表面処理し第三の懸濁液を得る工程と、前記第三の懸濁液から溶媒を除去する工程とを含む製造方法において、前記第一の懸濁液を濃縮する工程及び前記第二の懸濁液を濃縮する工程のいずれも含まない製造方法に比べて、粗大粒子の含有が低減されたシリカ複合粒子を製造する製造方法が提供される。
[2]又は[3]に係る発明によれば、第三の懸濁液を得る工程に供される第二の懸濁液の固形分濃度が20質量%未満又は60質量%超である場合に比べて、粗大粒子の含有が低減されたシリカ複合粒子を製造する製造方法が提供される。
[4]に係る発明によれば、第一の懸濁液の固形分の質量に対するアルミニウム化合物の質量が0.01質量%未満又は10質量%超である場合に比べて、粗大粒子の含有が低減されたシリカ複合粒子を製造する製造方法が提供される。
[5]に係る発明によれば、第二の懸濁液の固形分の質量に対する有機ケイ素化合物の質量が1質量%未満又は100質量%超である場合に比べて、粗大粒子の含有が低減されたシリカ複合粒子を製造する製造方法が提供される。
[6]に係る発明によれば、アルミニウム化合物の使用量と有機ケイ素化合物の使用量との比が前記範囲を外れる場合に比べて、粗大粒子の含有が低減されたシリカ複合粒子を製造する製造方法が提供される。
[7]に係る発明によれば、第一の懸濁液に含まれるシリカ粒子の平均一次粒径が300nm超である場合に比べて、粗大粒子の含有が低減されたシリカ複合粒子を製造する製造方法が提供される。
[9]に係る発明によれば、有機ケイ素化合物がヘキサメチルジシラザンである場合に比べて、粗大粒子の含有が低減されたシリカ複合粒子を製造する製造方法が提供される。
以下に、発明の実施形態を説明する。これらの説明及び実施例は実施形態を例示するものであり、発明の範囲を制限するものではない。
本開示において組成物中の各成分の量について言及する場合、組成物中に各成分に該当する物質が複数種存在する場合には、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数種の物質の合計量を意味する。
本開示において「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。
本開示において「工程」との語は、独立した工程だけでなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。
本開示において、アクリル基とメタクリル基のどちらも含む事項又はどちらでもよい事項については、(メタ)アクリル基と記載する。(メタ)アクリル基を含む官能基についても同様である。
<シリカ複合粒子の製造方法>
本開示は、シリカ複合粒子を製造する製造方法(以下、単に「本実施形態に係る製造方法」ともいう。)を提供する。
本実施形態に係る製造方法は、
シリカ粒子を含む第一の懸濁液を準備する工程(1)と、
前記第一の懸濁液中のシリカ粒子をアルミニウム化合物により表面処理し第二の懸濁液を得る工程(2)と、
前記第二の懸濁液中の表面処理シリカ粒子を有機ケイ素化合物により表面処理し第三の懸濁液を得る工程(3)と、
前記第三の懸濁液から溶媒を除去する工程(4)と、を含み、
さらに、前記第一の懸濁液を濃縮する工程(1’)及び前記第二の懸濁液を濃縮する工程(2’)の少なくとも一方の工程を含む。
本実施形態に係る製造方法は、工程(1’)を含む場合、工程(1’)によって濃縮された濃縮後の第一の懸濁液を工程(2)に供し、濃縮後の第一の懸濁液中のシリカ粒子をアルミニウム化合物により表面処理し第二の懸濁液を得る。
本実施形態に係る製造方法は、工程(2’)を含む場合、工程(2’)によって濃縮された濃縮後の第二の懸濁液を工程(3)に供し、濃縮後の第二の懸濁液中の表面処理シリカ粒子を有機ケイ素化合物により表面処理し第三の懸濁液を得る。
本実施形態に係る製造方法は、つまり、シリカ粒子懸濁液中のシリカ粒子をアルミニウム化合物により表面処理した後、有機ケイ素化合物によりさらに表面処理してシリカ複合粒子を得る製造方法であって、アルミニウム化合物によりシリカ粒子を表面処理する前及び後の少なくとも一方において懸濁液を濃縮する工程を含む。
本実施形態に係る製造方法は、例えば、表面に−Si−O−Al−O−Si−R(Rは有機基)なる原子団を含むシリカ複合粒子を製造する方法として適用される。
本実施形態に係る製造方法によれば、粗大粒子の含有が低減されたシリカ複合粒子が製造される。その機構は、必ずしも明らかではないが、下記に説明するような機構が推測される。下記の説明においては、表面に−Si−O−Al−O−Si−R(Rは有機基)なる原子団を含むシリカ複合粒子を製造する場合を例にして説明する。
従来、表面改質されたシリカ粒子を製造する製造方法として、シリカ粒子をアルミニウム化合物で表面処理した後、さらに有機ケイ素化合物で表面処理する製造方法が知られている。アルミニウム化合物で表面改質されたシリカ粒子は有機ケイ素化合物と効率よく反応するので、この製造方法によれば、シリカ粒子の表面に−Si−O−Al−O−Si−Rなる原子団が相対的に多く、未反応のOH基が相対的に少ないシリカ複合粒子を製造することができる。
本実施形態においては、シリカ粒子をアルミニウム化合物で表面処理する前及び後の少なくとも一方において懸濁液を濃縮する工程を行う。これによって、アルミニウム化合物で表面改質されたシリカ粒子を含む懸濁液の固形分濃度が上がり、アルミニウム化合物で表面改質されたシリカ粒子と有機ケイ素化合物とが更に効率よく反応し、−Si−O−Al−O−Si−Rなる原子団が更に多く、未反応のOH基が更に少ないシリカ複合粒子を製造することができると推測される。その結果、OH基同士の縮合による一次粒子同士の結合が抑制され、粗大粒子の発生量が低減されるものと推測される。
本実施形態に係る製造方法の形態例は、
ゾルゲル法によりシリカ粒子を造粒し、シリカ粒子を含む第一の懸濁液を得る工程(1)と、
前記第一の懸濁液を濃縮する工程(1’)と、
濃縮後の前記第一の懸濁液とアルミニウム化合物とを混合して、前記シリカ粒子を前記アルミニウム化合物により表面処理し、第二の懸濁液を得る工程(2)と、
前記第二の懸濁液と有機ケイ素化合物とを混合して、アルミニウム化合物により表面処理されたシリカ粒子を前記有機ケイ素化合物によりさらに表面処理し、シリカ複合粒子を含む第三の懸濁液を得る工程(3)と、
前記第三の懸濁液から溶媒を除去する工程(4)と、
を含む。
本実施形態に係る製造方法の別の形態例は、
ゾルゲル法によりシリカ粒子を造粒し、シリカ粒子を含む第一の懸濁液を得る工程(1)と、
前記第一の懸濁液とアルミニウム化合物とを混合して、前記シリカ粒子を前記アルミニウム化合物により表面処理し、第二の懸濁液を得る工程(2)と、
前記第二の懸濁液を濃縮する工程(2’)と、
濃縮後の前記第二の懸濁液と有機ケイ素化合物とを混合して、アルミニウム化合物により表面処理されたシリカ粒子を前記有機ケイ素化合物によりさらに表面処理し、シリカ複合粒子を含む第三の懸濁液を得る工程(3)と、
前記第三の懸濁液から溶媒を除去する工程(4)と、
を含む。
本実施形態に係る製造方法の別の形態例は、
ゾルゲル法によりシリカ粒子を造粒し、シリカ粒子を含む第一の懸濁液を得る工程(1)と、
前記第一の懸濁液を濃縮する工程(1’)と、
濃縮後の前記第一の懸濁液とアルミニウム化合物とを混合して、前記シリカ粒子を前記アルミニウム化合物により表面処理し、第二の懸濁液を得る工程(2)と、
前記第二の懸濁液を濃縮する工程(2’)と、
濃縮後の前記第二の懸濁液と有機ケイ素化合物とを混合して、アルミニウム化合物により表面処理されたシリカ粒子を前記有機ケイ素化合物によりさらに表面処理し、シリカ複合粒子を含む第三の懸濁液を得る工程(3)と、
前記第三の懸濁液から溶媒を除去する工程(4)と、
を含む。
以下、本実施形態に係る製造方法の工程を詳細に説明する。
[工程(1)]
工程(1)は、シリカ粒子を含む第一の懸濁液を準備する工程である。本開示において、第一の懸濁液をシリカ粒子懸濁液ともいう。
工程(1)としては、例えば、(i)アルコールを含む溶媒とシリカ粒子とを混合してシリカ粒子懸濁液を準備する工程、(ii)シリカ粒子をゾルゲル法により造粒してシリカ粒子懸濁液を得る工程が挙げられる。(i)に用いるシリカ粒子としては、ゾルゲルシリカ粒子(ゾルゲル法により得られたシリカ粒子)、水性コロイダルシリカ粒子、アルコール性シリカ粒子、気相法により得られるフェームドシリカ粒子、溶融シリカ粒子等が挙げられる。(i)に用いるアルコールを含む溶媒は、アルコール単独の溶媒であってもよいし、アルコールとその他の溶媒との混合溶媒であってもよい。アルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、ブタノール等の低級アルコールが挙げられる。その他の溶媒としては、水;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、酢酸セロソルブ等のセロソルブ類;ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類;などが挙げられる。混合溶媒の場合、アルコールの割合は80質量%以上が好ましく、90質量%以上がより好ましい。
工程(1)は、シリカ粒子をゾルゲル法により造粒してシリカ粒子懸濁液を得る工程であることが好ましい。工程(1)は、例えば、下記のゾルゲル法により実施される。
アルコールを含む溶媒中にアルカリ触媒が含まれるアルカリ触媒溶液を準備する工程(アルカリ触媒溶液準備工程)と、
アルカリ触媒溶液中にテトラアルコキシシラン及びアルカリ触媒を供給して、シリカ粒子を生成させる工程(シリカ粒子生成工程)と、
を含むゾルゲル法。
アルカリ触媒溶液準備工程は、アルコールを含む溶媒を準備し、この溶媒とアルカリ触媒とを混合して、アルカリ触媒溶液を得る工程であることが好ましい。
アルコールを含む溶媒は、アルコール単独の溶媒であってもよいし、アルコールとその他の溶媒との混合溶媒であってもよい。アルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、ブタノール等の低級アルコールが挙げられる。その他の溶媒としては、水;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、酢酸セロソルブ等のセロソルブ類;ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類;などが挙げられる。混合溶媒の場合、アルコールの割合は80質量%以上が好ましく、90質量%以上がより好ましい。
アルカリ触媒は、テトラアルコキシシランの反応(加水分解反応と縮合反応)を促進させるための触媒であり、例えば、アンモニア、尿素、モノアミン、四級アンモニウム塩等の塩基性触媒が挙げられ、特にアンモニアが好ましい。
アルカリ触媒溶液におけるアルカリ触媒の濃度は、生成されるシリカ粒子の粒径の均一性及び円形度を高める観点から、0.5mol/L以上1.0mol/L以下が好ましく、0.6mol/L以上0.8mol/L以下がより好ましく、0.65mol/L以上0.75mol/L以下がより好ましい。
シリカ粒子生成工程は、アルカリ触媒溶液中にテトラアルコキシシランとアルカリ触媒とをそれぞれ供給し、アルカリ触媒溶液中でテトラアルコキシシランを反応(加水分解反応と縮合反応)させて、シリカ粒子を生成する工程である。
シリカ粒子生成工程では、テトラアルコキシシランの供給初期にテトラアルコキシシランの反応により核粒子が生成した後(核粒子生成段階)、この核粒子の成長を経て(核粒子成長段階)、シリカ粒子が生成する。
テトラアルコキシシランとしては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン等が挙げられる。反応速度の制御性又は生成するシリカ粒子の形状の均一性の観点から、テトラメトキシシラン又はテトラエトキシシランが好ましい。
テトラアルコキシシランの供給量は、生産効率と、粒径及び形状の分布幅を狭くすることとのバランスから、アルカリ触媒溶液中のアルコールに対して、例えば、0.0005mol/(mol・min)以上0.01mol/(mol・min)以下が好ましい。これは、アルカリ触媒溶液を準備する工程で用いたアルコール1molに対して、1分間当たり0.0005mol以上0.01mol以下の供給量でテトラアルコキシシランを供給することを意味する。
テトラアルコキシシランの総供給量は、テトラアルコキシシランの種類又は反応条件にもよるが、例えば、反応液1Lに対し0.5mol以上5.0mol以下が好ましい。
アルカリ触媒溶液中に供給するアルカリ触媒としては、例えば、アンモニア、尿素、モノアミン、四級アンモニウム塩等の塩基性触媒が挙げられ、特にアンモニアが好ましい。テトラアルコキシシランと共に供給されるアルカリ触媒は、アルカリ触媒溶液中に予め含まれるアルカリ触媒と同じ種類のものであってもよいし、異なる種類のものであってもよいが、同じ種類のものであることがよい。
アルカリ触媒の供給量は、生産効率と、粒径及び形状の分布幅を狭くすることとのバランスから、テトラアルコキシシランの1分間当たりの総供給量に対して、0.1mol/(mol・min)以上0.4mol/(mol・min)以下が好ましい。これは、テトラアルコキシシランの1分間当たりの供給量(mol)に対して、1分間当たり0.1mol以上0.4mol以下の供給量で、アルカリ触媒を供給することを意味する。
アルカリ触媒溶液中にテトラアルコキシシランとアルカリ触媒とをそれぞれ供給する供給方式は、連続的に供給する方式であってもよいし、間欠的に供給する方式であってもよい。
シリカ粒子生成工程において、アルカリ触媒溶液の温度(供給時の温度)は、5℃以上50℃以下が好ましく、15℃以上40℃以下がより好ましい。
第一の懸濁液に含まれるシリカ粒子の平均一次粒径は、粗大粒子の含有を低減する観点から、10nm以上300nm以下が好ましく、20nm以上200nm以下がより好ましく、30nm以上180nm以下が更に好ましい。
第一の懸濁液に含まれるシリカ粒子の一次粒径の変動係数は、粒径の均一性を高める観点から、20%以下が好ましく、15%以下がより好ましく、10%以下が更に好ましい。
第一の懸濁液に含まれるシリカ粒子の一次粒子の平均円形度は、粗大粒子の含有を低減する観点から、0.7以上1.0以下が好ましく、0.8以上1.0以下がより好ましく、0.9以上1.0以下が更に好ましい。
第一の懸濁液に含まれるシリカ粒子の平均一次粒径、一次粒径の変動係数、一次粒子の平均円形度は、以下の方法によって求める。
懸濁液をよく攪拌した後、一部を採取し乾燥させ、乾燥粉末を得る。乾燥粉末を走査型電子顕微鏡(SEM)にて撮像し、画像解析によって、任意に選んだ一次粒子100個それぞれの円相当径(nm)と、円形度(=4π×(粒子像の面積)÷(粒子像の周囲長))とを求める。
平均一次粒径(nm)は、円相当径の分布における小径側から累積50%(50個目)の円相当径である。
一次粒径の変動係数は、粒子100個の円相当径の算術平均(nm)と標準偏差(nm)とを求め、標準偏差を算術平均で除算した値である。
平均円形度は、円形度の分布における小さい側から累積50%(50個目)の円形度である。
[工程(1’)]
工程(1’)は、第一の懸濁液を濃縮して、第一の懸濁液の固形分濃度を高める工程である。
工程(1’)は、例えば、第一の懸濁液を遠心分離し上澄み液を除去すること、第一の懸濁液を減圧下で加熱し溶媒を気化させること、等により実施される。
工程(1’)により、第一の懸濁液の固形分濃度は、2倍以上20倍以下に濃縮されることが好ましく、2倍以上10倍以下に濃縮されることがより好ましく、2倍以上5倍以下に濃縮されることが更に好ましい。
工程(1’)後の第一の懸濁液の固形分濃度は、20質量%以上60質量%以下であることが好ましく、25質量%以上55質量%以下がより好ましく、30質量%以上50質量%以下が更に好ましい。工程(1’)前の第一の懸濁液の固形分濃度が20質量%未満である場合、工程(1’)を実施することが好ましい。
[工程(2)]
工程(2)は、第一の懸濁液中のシリカ粒子をアルミニウム化合物により表面処理し第二の懸濁液を得る工程である。
工程(2)を経ることによって、アルミニウム化合物の官能基(例えば、アルコキシ基等の有機基)とシリカ粒子表面のシラノール基とが反応し、アルミニウム結合シリカ粒子が生成する。本開示において、アルミニウム化合物により表面処理されたシリカ粒子を、アルミニウム結合シリカ粒子ともいう。
工程(2)は、例えば、第一の懸濁液とアルミニウム化合物とを混合し、攪拌下において、例えば5℃以上50℃以下の温度範囲で反応させる方法により実施される。
アルミニウム化合物としては、アルミニウム原子に酸素原子を介して結合した有機基を有する化合物が好ましい。該化合物としては、例えば、アルミニウムメトキシド、アルミニウムエトキシド、アルミニウムn−プロポキシド、アルミニウムi−プロポキシド、アルミニウムn−ブトキシド、アルミニウムi−ブトキシド、アルミニウムsec−ブトキシド、アルミニウムtert−ブトキシド等のアルミニウムアルコキシド類;アルミニウムエチルアセトアセテートジイソプロピレート、アルミニウムトリスエチルアセトアセテート、アルミニウムビスエチルアセトアセテート・モノアセチルアセトネート、アルミニウムトリスアセチルアセトネート等のキレート類;アルミニウムオキサイド2−エチルヘキサノエート、アルミニウムオキサイドラウレート等のアルミニウムオキサイドアシレート類;アセチルアセトナート等のβ−ジケトン類とアルミニウムの錯体;エチルアセトアセテート等のβ−ケトエステル類とアルミニウムの錯体;トリエタノールアミン等のアミン類とアルミニウムの錯体;酢酸、酪酸、乳酸、クエン酸等のカルボン酸類とアルミニウムの錯体;などが挙げられる。
アルミニウム化合物は、反応速度の制御性又は生成するアルミニウム結合シリカ粒子の形状、粒径、粒度分布等の観点から、アルコキシ基を1個以上(好ましくは2個以上)有するアルミニウム化合物であることが好ましい。つまり、アルミニウム化合物は、アルコキシ基(酸素原子1個を介してアルミニウム原子に結合するアルキル基)がアルミニウム原子に1個以上(好ましくは2個以上)結合しているアルミニウム化合物であることが好ましい。アルコキシ基の炭素数は、反応速度の制御性又は生成するアルミニウム結合シリカ粒子の形状、粒径、粒度分布等の観点から、8以下が好ましく、2以上4以下がより好ましい。
アルミニウム化合物の好ましい具体例としては、アルミニウムエチルアセトアセテートジイソプロピレート、アルミニウムトリスエチルアセトアセテート、アルミニウムビスエチルアセトアセテート・モノアセチルアセトネート、アルミニウムトリスアセチルアセトネート等のキレート類が挙げられる。
工程(2)は、第一の懸濁液と、アルコール中にアルミニウム化合物が含まれるアルコール液とを混合することにより実施されることが好ましい。したがって、本実施形態に係る製造方法は、アルコール中にアルミニウム化合物が含まれるアルコール液を準備する工程をさらに含み、予め該工程を実施しておくことが好ましい。
アルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、ブタノール等の低級アルコールが挙げられる。
アルミニウム化合物がアルコキシ基を有する化合物である場合、反応速度の制御性又は生成するアルミニウム結合シリカ粒子の形状、粒径、粒度分布等の観点から、アルコールは、アルミニウム化合物のアルコキシ基の炭素数よりも小さい炭素数(具体的には、例えば、炭素数差が2以上4以下)のアルコールであることが好ましい。
アルコールは、第一の懸濁液に含まれるアルコールと同じ種類であってもよいし、異なる種類であってもよいが、同じ種類であることがより好ましい。
アルコール中にアルミニウム化合物が含まれるアルコール液において、アルミニウム化合物濃度は20質量%以上80質量%以下が好ましく、30質量%以上60質量%以下がより好ましい。
工程(2)において使用するアルミニウム化合物の総量は、反応速度の制御性又は生成するアルミニウム結合シリカ粒子の形状、粒径、粒度分布等の観点から、第一の懸濁液の固形分に対して、0.01質量%以上10質量%以下が好ましく、0.1質量%以上10質量%以下がより好ましく、0.3質量%以上5質量%以下が更に好ましい。
アルミニウム化合物によるシリカ粒子の表面処理条件は、特に制限はなく、例えば、攪拌下において5℃以上50℃以下の温度範囲で、アルミニウム化合物を反応させることで行う。
[工程(2’)]
工程(2’)は、第二の懸濁液を濃縮して、第二の懸濁液の固形分濃度を高める工程である。
工程(2’)は、例えば、第二の懸濁液を遠心分離し上澄み液を除去すること、第二の懸濁液を減圧下で加熱し溶媒を気化させること、等により実施される。
工程(2’)により、第二の懸濁液の固形分濃度は、2倍以上20倍以下に濃縮されることが好ましく、2倍以上10倍以下に濃縮されることがより好ましく、2倍以上5倍以下に濃縮されることが更に好ましい。
工程(2’)後の第二の懸濁液に含まれるアルミニウム結合シリカ粒子の比表面積(単位体積の懸濁液に含まれる粒子の総表面積)は、6.2×10/L以上5.5×10/L以下が好ましく、7.7×10/L以上5.1×10/L以下がより好ましく、9.2×10/L以上4.6×10/L以下が更に好ましい。
工程(2’)後の第二の懸濁液の固形分濃度は、20質量%以上60質量%以下であることが好ましく、25質量%以上55質量%以下がより好ましく、30質量%以上50質量%以下が更に好ましい。本実施形態に係る製造方法においては、上記固形分濃度の第二の懸濁液を、工程(3)に供することが好ましい。工程(2’)前の第二の懸濁液の固形分濃度が20質量%未満である場合、工程(2’)を実施することが好ましい。
[工程(3)]
工程(3)は、第二の懸濁液中のアルミニウム結合シリカ粒子を有機ケイ素化合物により表面処理し、シリカ複合粒子を含む第三の懸濁液を得る工程である。
工程(3)を経ることによって、有機ケイ素化合物の官能基とアルミニウム結合シリカ粒子表面のOH基とが反応し、例えば、表面に−Si−O−Al−O−Si−R(Rは有機基)なる原子団を含むシリカ複合粒子が生成する。
工程(3)は、例えば、第二の懸濁液と有機ケイ素化合物とを混合し、攪拌下において、例えば20℃以上80℃以下の温度範囲で反応させる方法により実施される。
工程(3)に用いる有機ケイ素化合物としては、ケイ素原子に直接結合した有機基を有する化合物が好ましく、ケイ素原子に直接結合した有機基と、ケイ素原子に直接結合したアルコキシ基とを有する化合物がより好ましい。有機基は、アルキレン鎖を含んでおり、アルキレン鎖によってケイ素原子に直接結合していることが好ましい。有機基としては、ビニル基、アルキル基、(メタ)アクリロイルオキシアルキル基(別名、(メタ)アクリロキシアルキル基)、エポキシ基、スチリル基、アミノアルキル基、イソシアネートアルキル基等が挙げられる。
工程(3)に用いる有機ケイ素化合物としては、表面処理された粒子が分散性に優れる観点と、表面処理する際の反応性の高さの観点とから、ケイ素原子に直接結合した炭素数3以上18以下の有機基と、ケイ素原子に直接結合したアルコキシ基とを有する化合物が好ましい。炭素数3以上18以下の有機基は、炭素数4以上12以下の有機基がより好ましく、炭素数4以上10以下の有機基が更に好ましい。炭素数3以上18以下の有機基は、アルキレン鎖を含んでおり、アルキレン鎖によってケイ素原子に直接結合していることが好ましい。
工程(3)に用いる有機ケイ素化合物として、下記の一般式(1)で表される化合物又は一般式(2)で表される化合物が挙げられる。
一般式(1)において、Rはメチル基又はエチル基を表し、Rは水素原子又は炭素数1以上3以下のアルキル基を表し、Rは炭素数3以上18以下のアルキル基を表し、mは1以上3以下の整数を表し、nは0以上2以下の整数を表し、pは1以上3以下の整数を表し、但しm+n+p=4である。mが2又は3の場合、Rは全て同一でもよく、一部が異なっていてもよく、全て互いに異なっていてもよい。nが2の場合、Rは全て同一でもよく、互いに異なっていてもよい。pが2又は3の場合、Rは全て同一でもよく、一部が異なっていてもよく、全て互いに異なっていてもよい。
一般式(1)において、Rは、メチル基又はエチル基を表し、メチル基が好ましい。
一般式(1)において、mは、1以上3以下の整数を表し、2又は3がより好ましく、3が更に好ましい。
一般式(1)において、Rは、水素原子又は炭素数1以上3以下のアルキル基を表し、メチル基又はエチル基がより好ましく、メチル基が更に好ましい。
一般式(1)において、nは、0以上2以下の整数を表し、0又は1がより好ましく、0が更に好ましい。
一般式(1)において、Rは、炭素数3以上18以下のアルキル基を表し、炭素数4以上12以下のアルキル基がより好ましく、炭素数4以上10以下のアルキル基が更に好ましい。Rとしては、例えば、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、デシル基、オクタデシル基等が挙げられる。
一般式(2)において、Rはメチル基又はエチル基を表し、Rは水素原子又は炭素数1以上3以下のアルキル基を表し、Rは水素原子又はメチル基を表し、mは1以上3以下の整数を表し、nは0以上2以下の整数を表し、但しm+n=3であり、qは1以上6以下の整数を表す。mが2又は3の場合、Rは全て同一でもよく、一部が異なっていてもよく、全て互いに異なっていてもよい。nが2の場合、Rは全て同一でもよく、互いに異なっていてもよい。
一般式(2)において、Rは、メチル基又はエチル基を表し、メチル基が好ましい。
一般式(2)において、mは、1以上3以下の整数を表し、2又は3がより好ましく、3が更に好ましい。
一般式(2)において、Rは、水素原子又は炭素数1以上3以下のアルキル基を表し、メチル基又はエチル基がより好ましく、メチル基が更に好ましい。
一般式(2)において、nは、0以上2以下の整数を表し、0又は1がより好ましく、0が更に好ましい。
一般式(2)において、qは、1以上6以下の整数を表し、2以上4以下の整数がより好ましく、3が更に好ましい。
一般式(1)で表される化合物の具体例としては、
プロピルトリメトキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、n−オクチルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ドデシルトリメトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン等のアルキルトリメトキシシラン;
プロピルトリエトキシシラン、n−ブチルトリエトキシシラン、イソブチルトリエトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、n−オクチルトリエトキシシラン、デシルトリエトキシシラン等のアルキルトリエトキシシラン;が挙げられる。
一般式(2)で表される化合物の具体例としては、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン等が挙げられる。
有機ケイ素化合物としては、上記化合物のほかに、
メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、トリメチルクロロシラン、トリメチルメトキシシラン等の低級アルキル基を有するシラン化合物;
ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン等のビニル基を有するシラン化合物;
2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等のエポキシ基を有するシラン化合物;
p−スチリルトリメトキシシラン、p−スチリルトリエトキシシラン等のスチリル基を有するシラン化合物;
N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノアルキル基を有するシラン化合物;
3−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン等のイソシアネートアルキル基を有するシラン化合物;
ヘキサメチルジシラザン、テトラメチルジシラザン等のシラザン化合物;なども挙げられる。
工程(3)において使用する有機ケイ素化合物の質量は、第二の懸濁液の固形分に対して、1質量%以上100質量%以下が好ましく、5質量%以上50質量%以下がより好ましく、10質量%以上30質量%以下が更に好ましい。
工程(2)におけるアルミニウム化合物の使用量と、工程(3)における有機ケイ素化合物の使用量との比(前者:後者)は、質量基準で、1:1乃至1:10000が好ましく、1:1乃至1:3000がより好ましく、1:1乃至1:500が更に好ましく、1:1乃至1:100が更に好ましい。
[工程(4)]
工程(4)は、第三の懸濁液から溶媒を除去する工程である。工程(4)を経ることによって、第三の懸濁液からシリカ複合粒子の粉体が得られる。
工程(4)は、例えば、濾別、遠心分離又は減圧下の加熱により溶媒の少なくとも一部を除去した後、真空乾燥機、棚段乾燥機等により乾燥する方法;流動層乾燥機、スプレードライヤー等により懸濁液を直接乾燥する方法;などにより実施される。乾燥温度は、特に限定されないが、200℃以下が好ましい。200℃より高いと、残留OH基同士の縮合によって一次粒子同士が結合し粗大粒子が発生しやすいので、乾燥温度は200℃以下が好ましい。
第三の懸濁液から溶媒を除去する方法としては、超臨界二酸化炭素を第三の懸濁液に接触させて溶媒を除去する方法も挙げられる。具体的には、例えば、密閉反応容器に第三の懸濁液を投入後、液化二酸化炭素を導入して加熱し、高圧ポンプにより反応容器内を昇圧させ、二酸化炭素を超臨界状態とする。そして、密閉反応容器内の温度及び圧力を二酸化炭素の臨界点以上に維持しながら、密閉反応容器内に超臨界二酸化炭素を導入すると共に排出することで、第三の懸濁液に超臨界二酸化炭素を流通させる。第三の懸濁液の溶媒を同伴した超臨界二酸化炭素が、第三の懸濁液の外部(密閉反応容器内の外部)へと排出され、溶媒が除去される。
乾燥されたシリカ複合粒子に対しては、解砕又は篩分を行って、粗大粒子や凝集物の除去を行うことがよい。解砕は、例えば、ジェットミル、振動ミル、ボールミル、ピンミル等の乾式粉砕装置により行う。篩分は、例えば、振動篩、風力篩分機等により行う。
<シリカ複合粒子>
本実施形態に係る製造方法によって得られるシリカ複合粒子は、コーティング材料に好適に適用される。ただし、本実施形態に係る製造方法によって得られるシリカ複合粒子の用途は、コーティング材料に限定されず、トナー、化粧品、研磨剤等の種々の分野に適用し得る。
本実施形態に係る製造方法によって得られるシリカ複合粒子は、下記の特性を有することが好ましい。
シリカ複合粒子は、表面に−Si−O−Al−O−Si−R(Rは有機基)なる原子団を含むことが望ましい。R(有機基)としては、ビニル基、アルキル基、(メタ)アクリロイルオキシアルキル基(別名、(メタ)アクリロキシアルキル基)、エポキシ基、スチリル基、アミノアルキル基、イソシアネートアルキル基等が挙げられる。R(有機基)としては、炭素数3以上18以下の有機基が好ましく、炭素数4以上12以下の有機基がより好ましく、炭素数4以上10以下の有機基が更に好ましい。R(有機基)は、アルキレン鎖を含んでおり、アルキレン鎖によってケイ素原子に直接結合していることが好ましい。
R(有機基)の形態例として、アルキル基が挙げられる。アルキル基としては、炭素数3以上18以下のアルキル基が好ましく、炭素数4以上12以下のアルキル基がより好ましく、炭素数4以上10以下のアルキル基が更に好ましい。Rの具体例としては例えば、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、デシル基、オクタデシル基等が挙げられる。
R(有機基)の形態例として、(メタ)アクリロイルオキシアルキル基(別名、(メタ)アクリロキシアルキル基)が挙げられる。(メタ)アクリロイルオキシアルキル基としては、アルキレン鎖の炭素数1以上6以下の(メタ)アクリロイルオキシアルキル基が好ましく、アルキレン鎖の炭素数2以上4以下の(メタ)アクリロイルオキシアルキル基がより好ましく、アルキレン鎖の炭素数3の(メタ)アクリロイルオキシアルキル基(つまり、3−(メタ)アクリロキシプロピル基)が更に好ましい。Rの具体例としては例えば、アクリロキシメチル基、2−アクリロキシエチル基、3−アクリロキシプロピル基、4−アクリロキシブチル基、メタクリロキシメチル基、2−メタクリロキシエチル基、3−メタクリロキシプロピル基、4−メタクリロキシブチル基等が挙げられる。
シリカ複合粒子の平均一次粒径は、粗大粒子の含有を低減する観点から、10nm以上300nm以下が好ましく、20nm以上200nm以下がより好ましく、30nm以上180nm以下が更に好ましい。
シリカ複合粒子の一次粒径の変動係数は、粒径の均一性を高める観点から、20%以下が好ましく、15%以下がより好ましく、10%以下が更に好ましい。
シリカ複合粒子の一次粒子の平均円形度は、粗大粒子の含有を低減する観点から、0.7以上1.0以下が好ましく、0.8以上1.0以下がより好ましく、0.9以上1.0以下が更に好ましい。
シリカ複合粒子の平均一次粒径、一次粒径の変動係数、一次粒子の平均円形度は、以下の方法によって求める。
シリカ複合粒子を走査型電子顕微鏡(SEM)にて撮像し、画像解析によって、任意に選んだ一次粒子100個それぞれの円相当径(nm)と、円形度(=4π×(粒子像の面積)÷(粒子像の周囲長))とを求める。
平均一次粒径(nm)は、円相当径の分布における小径側から累積50%(50個目)の円相当径である。
一次粒径の変動係数は、粒子100個の円相当径の算術平均(nm)と標準偏差(nm)とを求め、標準偏差を算術平均で除算した値である。
平均円形度は、円形度の分布における小さい側から累積50%(50個目)の円形度である。
シリカ複合粒子に含まれる炭素量は、粗大粒子の発生を抑制する観点から、シリカ複合粒子の質量に対して、1質量%以上20質量%以下が好ましく、2質量%以上20質量%以下がより好ましく、3質量%以上15質量%以下が更に好ましい。
シリカ複合粒子に含まれる炭素量(質量%)は、以下の方法によって求める。
酸素循環燃焼方式元素分析装置SUMIGRAPH NCH−22F(住化分析センター社製)を用い、燃焼法にて、シリカ複合粒子の元素分析を行う。具体的には、シリカ複合粒子約40mgを石英ボート上に載せ、炉内温度830℃で330秒間加熱して元素分析を行い、炭素量を求める。検量線は、元素分析用標準試薬アセトアニリドを標準物質として作成する。
シリカ複合粒子の表面におけるアルミニウムの比率は、シリカ複合粒子の硬度の観点からは、0.1原子%以上が好ましく、0.3原子%以上がより好ましく、0.5原子%以上が更に好ましく、シリカ複合粒子を疎水化する観点からは、10原子%以下が好ましく、5原子%以下がより好ましく、3原子%以下が更に好ましい。
シリカ複合粒子表面のアルミニウムの比率(原子%)は、X線光電子分光分析(XPS)によって求める。測定方法は、XPSであれば特に制限はないが、具体的には、X線光電子分光分析装置(JPS9000MX、日本電子(株))を用いて、加速電圧10kV、電流値30mAの測定条件にて、Si原子とAl原子とを定量する。得られたSi原子量とAl原子量とから(Al原子量÷Si原子量×100)を算出し、これをアルミニウムの比率(原子%)とする。
以下、実施例により発明の実施形態を詳細に説明するが、発明の実施形態は、これら実施例に何ら限定されるものではない。以下の説明において、特に断りのない限り、「%」はすべて質量基準である。
<シリカ複合粒子の製造>
[実施例1]
−アルカリ触媒溶液の準備−
金属製攪拌棒、滴下ノズル及び温度計を備えたガラス製反応容器にメタノール500質量部、10%アンモニア水(NHOH)75質量部を入れ、攪拌混合して、アルカリ触媒溶液を得た。
−ゾルゲル法によるシリカ粒子の造粒−
アルカリ触媒溶液の温度を25℃に調整し、アルカリ触媒溶液を窒素置換した。次いで、アルカリ触媒溶液を攪拌しながら、テトラメトキシシラン(TMOS)180質量部と、触媒(NH)濃度4.4%のアンモニア水(NHOH)144質量部とを、同時に滴下を開始して滴下し、第一の懸濁液を得た。この際、TMOSの流量は2.5g/min、アンモニア水の流量は2g/minとした。
−第一の懸濁液の濃縮−
第一の懸濁液を、遠心分離機(日立工機製CR22G、回転ロータ:R20A2)を用いて、温度10℃、回転数13000rpm、40分間の条件にて遠心分離し、上澄み液を取り除き、第一の懸濁液の濃縮液を得た。
−アルミニウム化合物を含むアルコール液の準備−
アルミニウム化合物(アルミニウムエチルアセトアセテートジイソプロピレート、和光純薬工業社製)の濃度が50%となるようにブタノールで希釈したアルコール液を作製した。
−アルミニウム化合物によるシリカ粒子の表面処理−
第一の懸濁液(濃縮液)の温度を25℃に調整し、25℃に調整した前記アルコール液を添加した。この際、アルコール液の添加は、第一の懸濁液の固形分100質量部に対してアルミニウム化合物が1質量部となるように行った。次いで、30分間攪拌することにより、シリカ粒子の表面にアルミニウム化合物を反応させて表面処理を行い、第二の懸濁液を得た。
−有機ケイ素化合物によるシリカ粒子の表面処理−
第二の懸濁液に、デシルトリメトキシシランを添加した。この際、懸濁液の固形分100質量部に対してデシルトリメトキシシランを10質量部添加した。次いで、50℃に昇温して5時間攪拌し、アルミニウム結合シリカ粒子の表面にデシルトリメトキシシランを反応させて表面処理を行い、第三の懸濁液を得た。
−溶媒の除去−
第三の懸濁液をスプレードライ法により乾燥し、シリカ複合粒子の粉体を得た。
[実施例2〜35、比較例1〜35]
表1に従って、材料、使用量又は処理条件を変更した以外は、実施例1と同様にして、シリカ複合粒子の粉体を得た。
[実施例36]
−アルカリ触媒溶液の準備−
金属製攪拌棒、滴下ノズル及び温度計を備えたガラス製反応容器にメタノール500質量部、10%アンモニア水(NHOH)75質量部を入れ、攪拌混合して、アルカリ触媒溶液を得た。
−ゾルゲル法によるシリカ粒子の造粒−
アルカリ触媒溶液の温度を25℃に調整し、アルカリ触媒溶液を窒素置換した。次いで、アルカリ触媒溶液を攪拌しながら、テトラメトキシシラン(TMOS)180質量部と、触媒(NH)濃度4.4%のアンモニア水(NHOH)144質量部とを、同時に滴下を開始して滴下し、第一の懸濁液を得た。この際、TMOSの流量は2.5g/min、アンモニア水の流量は2g/minとした。
−アルミニウム化合物を含むアルコール液の準備−
アルミニウム化合物(アルミニウムエチルアセトアセテートジイソプロピレート、和光純薬工業社製)の濃度が50%となるようにブタノールで希釈したアルコール液を作製した。
−アルミニウム化合物によるシリカ粒子の表面処理−
第一の懸濁液の温度を25℃に調整し、25℃に調整した前記アルコール液を添加した。この際、アルコール液の添加は、第一の懸濁液の固形分100質量部に対してアルミニウム化合物が1質量部となるように行った。次いで、30分間攪拌することにより、シリカ粒子の表面にアルミニウム化合物を反応させて表面処理を行い、第二の懸濁液を得た。
−第二の懸濁液の濃縮−
第二の懸濁液を、遠心分離機(日立工機製CR22G、回転ロータ:R20A2)を用いて、温度10℃、回転数13000rpm、40分間の条件にて遠心分離し、上澄み液を取り除き、第二の懸濁液の濃縮液を得た。
−有機ケイ素化合物によるシリカ粒子の表面処理−
第二の懸濁液(濃縮液)に、デシルトリメトキシシランを添加した。この際、懸濁液の固形分100質量部に対してデシルトリメトキシシランを10質量部添加した。次いで、50℃に昇温して5時間攪拌し、アルミニウム結合シリカ粒子の表面にデシルトリメトキシシランを反応させて表面処理を行い、第三の懸濁液を得た。
−溶媒の除去−
第三の懸濁液をスプレードライ法により乾燥し、シリカ複合粒子の粉体を得た。
[実施例37〜70、比較例36〜70]
表2に従って、材料、使用量又は処理条件を変更した以外は、実施例36と同様にして、シリカ複合粒子の粉体を得た。
<シリカ複合粒子の性能評価>
[粗大粒子の割合]
ガラス容器に、ブタノールを100質量部、シリカ複合粒子の粉体を5質量部入れ、超音波洗浄器(アズワン製)にて28kHzの超音波を1時間印加し、粒子分散液を得た。粒子分散液を20μmメッシュの篩分網でふるい、網に残った残渣を乾燥させ、20μm以上の粒子割合(質量%)を求めた。
[シリカ複合粒子の炭素量]
先述の測定方法により、シリカ複合粒子の炭素量(質量%)を測定した。この炭素量(質量%)を、炭素量aとする。
100mL容量のガラス製ビーカーに50mLのトルエンを入れ、そこに、シリカ複合粒子の粉体を1g入れて、マグネチックスターラーにて1時間攪拌した。次いで、遠心分離し、上澄み液を取り除き、固形分を濾紙にひろげて乾燥させた。乾燥後の粉体を試料として、先述の測定方法により炭素量(質量%)を測定した。この炭素量(質量%)を、炭素量bとする。
トルエンを用いた洗浄によってシリカ複合粒子から除去された炭素の割合(%)を下記の式から算出した。この割合は、シリカ複合粒子に未反応で残存する有機ケイ素化合物の量が多いほど高いと推測されるので、工程(3)の処理効率の指標となる。
式:(炭素量a−炭素量b)÷炭素量a×100
各実施例及び各比較例の製造条件、特性及び評価結果を表1〜表2に示す。表1〜表2中の略称はそれぞれ下記の化合物を指す。
・ALCH:アルミニウムエチルアセトアセテートジイソプロピレート
・ALCH-TR:アルミニウムトリスエチルアセトアセテート
・ALTAA:アルミニウムトリスアセチルアセトネート
・ALnP:アルミニウムn−プロポキシド
・ASBD:アルミニウムsec−ブトキシド(別名アルミニウムsec−ブチレート)
・DTMS:デシルトリメトキシシラン
・iBTMS:イソブチルトリメトキシシラン
・HTMS:ヘキシルトリメトキシシラン
・APTMS:3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン
・HMDS:1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン

Claims (11)

  1. シリカ粒子を含む第一の懸濁液を準備する工程と、
    前記第一の懸濁液中のシリカ粒子をアルミニウム化合物により表面処理し第二の懸濁液を得る工程と、
    前記第二の懸濁液中の表面処理シリカ粒子を有機ケイ素化合物により表面処理し第三の懸濁液を得る工程と、
    前記第三の懸濁液から溶媒を除去する工程と、
    前記第一の懸濁液を濃縮する工程及び/又は前記第二の懸濁液を濃縮する工程と、
    を含むシリカ複合粒子の製造方法。
  2. 前記第三の懸濁液を得る工程に供される前記第二の懸濁液の固形分濃度が20質量%以上60質量%以下である、請求項1に記載のシリカ複合粒子の製造方法。
  3. 前記第三の懸濁液を得る工程に供される前記第二の懸濁液の固形分濃度が30質量%以上50質量%以下である、請求項2に記載のシリカ複合粒子の製造方法。
  4. 前記第二の懸濁液を得る工程において使用する前記アルミニウム化合物の質量が、前記第一の懸濁液の固形分の質量に対して0.01質量%以上10質量%以下である、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のシリカ複合粒子の製造方法。
  5. 前記第三の懸濁液を得る工程において使用する前記有機ケイ素化合物の質量が、前記第二の懸濁液の固形分の質量に対して1質量%以上100質量%以下である、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のシリカ複合粒子の製造方法。
  6. 前記第二の懸濁液を得る工程における前記アルミニウム化合物の使用量と、前記第三の懸濁液を得る工程における前記有機ケイ素化合物の使用量との比(質量基準)が、1:1乃至1:3000の範囲である、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のシリカ複合粒子の製造方法。
  7. 前記第一の懸濁液に含まれるシリカ粒子の平均一次粒径が10nm以上300nm以下である、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のシリカ複合粒子の製造方法。
  8. 前記第一の懸濁液を準備する工程が、ゾルゲル法によりシリカ粒子を造粒し、シリカ粒子を含む第一の懸濁液を得る工程である、請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載のシリカ複合粒子の製造方法。
  9. 前記有機ケイ素化合物が、ケイ素原子に直接結合した炭素数3以上18以下の有機基とケイ素原子に直接結合したアルコキシ基とを有する化合物である、請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載のシリカ複合粒子の製造方法。
  10. 前記アルミニウム化合物が、アルミニウム原子に酸素原子を介して結合した有機基を有する化合物である、請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載のシリカ複合粒子の製造方法。
  11. 表面に−Si−O−Al−O−Si−R(Rは有機基)なる原子団を含むシリカ複合粒子を製造する方法である、請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載のシリカ複合粒子の製造方法。
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