JP2021151944A - シリカ粒子及びその製造方法 - Google Patents

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優香 銭谷
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孝治 佐々木
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Sakae Takeuchi
栄 竹内
祥史 恵利
Yoshifumi Eri
祥史 恵利
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Takuhiro Mizuguchi
卓裕 水口
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Abstract

【課題】静電容量の上昇が抑制されたシリカ粒子を提供すること。【解決手段】四級アンモニウム塩を含有し、洗浄前のシリカ粒子における窒素ガス吸着法の細孔分布曲線から求める細孔直径2nm以下の頻度の最大値FBEFOREと、洗浄後のシリカ粒子における窒素ガス吸着法の細孔分布曲線から求める細孔直径2nm以下の頻度の最大値FAFTERと、の比(FBEFORE/FAFTER)が0.90以上1.10以下であり、且つ、前記最大値FBEFOREと、600℃で焼成後のシリカ粒子における窒素ガス吸着法の細孔分布曲線から求める細孔直径2nm以下の頻度の最大値FSINTERINGと、の比(FSINTERING/FBEFORE)が5以上20以下である、シリカ粒子である。【選択図】なし

Description

本発明は、シリカ粒子及びその製造方法に関する。
シリカ粒子は、トナー、化粧品、ゴム、研磨剤等の添加成分または主成分として用いられ、例えば、樹脂の強度向上、粉体の流動性向上、パッキング抑制などの役割を担っている。シリカ粒子の有する性質は、シリカ粒子の形状と表面性状に依存すると考えられ、シリカ粒子の表面処理や、シリカと金属又は金属化合物との複合化が提案されている。
例えば、特許文献1には、「結着樹脂及び着色剤を含有するトナー粒子と、外添剤Aとを有するトナーであって、該外添剤Aは(i)表面に荷電制御剤が存在しており、(ii)式(1):θ=τ/5.0から算出される壁面摩擦角θが、25.0°以下であり、τは、15.0kPaの垂直荷重を与えて形成した前記外添剤Aの粉体層に、円盤状のディスクを5.0kPaの垂直荷重にて進入させながら、前記円盤状のディスクを(π/10)rad/minで(π/36)rad回転させるときに得られるせん断応力を表し、(iii)一次粒子の個数平均粒径(D1)が、70nm以上500nm以下であり、(iv)式(2):「稠密度=外添剤Aの面積/外添剤Aの包絡線により囲まれた領域の面積」で示される稠密度が、0.40以上0.90以下である、ことを特徴とするトナー」が開示されている。
また、特許文献2には、「繰返し単位として「Si−O」結合を有するシリカ構造中に4級アンモニウム塩が導入されたシリカ粒子を複数含む、シリカ粉体」が開示されている。
また、特許文献3には、「シランカップリング剤と電荷制御剤と球状シリカ微粉末からなる球状シリカ組成物であり、球状シリカ微粉末が、レーザー回折散乱式粒度分布測定機にて測定された平均粒子径が0.090μm以上0.140μm以下であり、粒子径0.150μm以上の粒子含有率が5.0質量%以上25.0質量%以下、粒子径0.300μm以上の粒子含有率が1.0質量%以下であることを特徴とする球状シリカ組成物」が開示されている。
また、特許文献4には、「トナー粒子と、前記トナー粒子の摩擦帯電量を制御するために用いられる、平均粒径20〜500nmの搬送粒子の表面に電荷制御剤(CCA)を被着せしめた外添用電荷制御粒子と、を混合してなる静電像現像トナーであって、前記外添用電荷制御粒子が、ゾルゲル法によって得られる親水性球状シリカ微粒子の表面を疎水化処理することにより得られた平均粒径20〜500nmの疎水性球状シリカ微粒子からなる搬送粒子と、該搬送粒子の表面に被着せしめた電荷制御剤と、から構成された静電像現像トナーの摩擦帯電量を制御するための外添用電荷制御粒子であり、前記搬送粒子1質量部に対して前記電荷制御剤(CCA)を1×10−3〜1×10−1質量部の範囲で有するものであって、かつ、前記トナー粒子1質量部に対して、前記外添用電荷制御粒子を0.001〜0.05質量部混合してなることを特徴とする静電像現像トナー」が開示されている。
特開2018−045233号公報 特開2017−039618号公報 特開2015−000830号公報 特開2011−185998号公報
本発明の課題は、四級アンモニウム塩を含有するシリカ粒子において、
洗浄前のシリカ粒子における窒素ガス吸着法の細孔分布曲線から求める細孔直径2nm以下の頻度の最大値FBEFOREと、洗浄後のシリカ粒子における窒素ガス吸着法の細孔分布曲線から求める細孔直径2nm以下の頻度の最大値FAFTERと、の比(FBEFORE/FAFTER)が0.90未満である場合、
前記最大値FBEFOREと、洗浄前のシリカ粒子を600℃で焼成後のシリカ粒子における窒素ガス吸着法の細孔分布曲線から求める細孔直径2nm以下の頻度の最大値FSINTERINGと、の比(FSINTERING/BEFORE)が5未満である場合、
又は、
洗浄前のシリカ粒子を表面に付着させた樹脂粒子と、フェライト粉とを、特定条件で混合し混合物とした後、前記混合物から分離されたシリカ粒子が表面に付着した樹脂粒子の静電容量CBEFOREと、洗浄後のシリカ粒子を表面に付着させた樹脂粒子と、フェライト粉とを、特定条件で混合し混合物とした後、前記混合物から分離されたシリカ粒子が表面に付着した樹脂粒子の静電容量CAFTERと、の比(CAFTER/CBEFORE)が1.5超えである場合、
に比べて、静電容量の上昇が抑制されたシリカ粒子を提供することにある。
前記課題を解決するための具体的手段には、下記の態様が含まれる。
<1> 四級アンモニウム塩を含有し、
洗浄前のシリカ粒子における窒素ガス吸着法の細孔分布曲線から求める細孔直径2nm以下の頻度の最大値FBEFOREと、洗浄後のシリカ粒子における窒素ガス吸着法の細孔分布曲線から求める細孔直径2nm以下の頻度の最大値FAFTERと、の比(FBEFORE/FAFTER)が0.90以上1.10以下であり、
且つ、
前記最大値FBEFOREと、洗浄前のシリカ粒子を600℃で焼成後のシリカ粒子における窒素ガス吸着法の細孔分布曲線から求める細孔直径2nm以下の頻度の最大値FSINTERINGと、の比(FSINTERING/FBEFORE)が5以上20以下である、
シリカ粒子。
<2> 四級アンモニウム塩を含有し、
洗浄前のシリカ粒子を表面に付着させた樹脂粒子と、フェライト粉とを、特定条件で混合し混合物とした後、前記混合物から分離されたシリカ粒子が表面に付着した樹脂粒子の静電容量CBEFOREと、
洗浄後のシリカ粒子が表面に付着した樹脂粒子と、フェライト粉とを、特定条件で混合し混合物とした後、前記混合物から分離されたシリカ粒子が表面に付着した樹脂粒子の静電容量CAFTERと、
の比(CAFTER/CBEFORE)が1.5以下である、シリカ粒子。
<3> 前記四級アンモニウム塩が、下記一般式(AM)で表される化合物を含む、前記<1>又は<2>に記載のシリカ粒子。
Figure 2021151944

(一般式(AM)中、R、R、R及びRは、それぞれ独立に、置換基を有していてもよいアルキル基、アラルキル基又はアリール基を表し、Xは陰イオンを表す。一般式(AM)中、R、R、R及びRの2つ以上が互いに連結して環を形成していてもよい。)
<4> 前記一般式(AM)で表される化合物中、R、R、R及びRが、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい、炭素数1以上16以下のアルキル基又は炭素数7以上10以下のアラルキル基を表す、前記<3>に記載のシリカ粒子。
<5> 数平均粒子径が5nm以上300nm以下である、前記<1>〜<4>のいずれか1つに記載のシリカ粒子。
<6> 数平均粒子径が5nm以上100nm以下である、前記<5>に記載のシリカ粒子。
<7> 酸素・窒素分析で検出される四級アンモニウム塩由来の窒素元素の存在量Nの割合(N/シリカ粒子×100)が、0.01以上1.0以下である、前記<1>〜<6>のいずれか1つに記載のシリカ粒子。
<8> 平均細孔径が0.55nm以上2.00nm以下である、前記<1>〜<7>のいずれか1つに記載のシリカ粒子。
<9> 疎水化処理された粒子である、前記<1>〜<8>のいずれか1つに記載のシリカ粒子。
<10> シリカ粒子を含む懸濁液を準備する準備工程と、
前記懸濁液と四級アンモニウム塩とを混合し超臨界流体を用いて前記シリカ粒子を四級アンモニウム塩により表面処理された粉体を得る第一表面処理工程と、
をこの順で含む、シリカ粒子の製造方法。
<11> 前記第一表面処理工程の後に、
超臨界流体中で前記粉体を有機ケイ素化合物により表面処理する第二表面処理工程をさらに含む、前記<10>に記載のシリカ粒子の製造方法。
<12> 洗浄前のシリカ粒子を600℃で焼成した後、
窒素ガス吸着法の細孔分布曲線から求める細孔直径2nm以下のマイクロ孔体積V1が0.05cm/g以上0.80cm/g以下であり、
窒素ガス吸着法の細孔分布曲線から求める細孔直径2nm超過50nm以下のメソ孔体積をV2とした時、前記V1に対する前記V2の比(V2/V1)が2以上10以下である前記<1>に記載のシリカ粒子。
<13> 数平均粒子径が30nm以上100nm以下であり、平均円形度が0.65以上0.90以下である前記<12>に記載のシリカ粒子。
<14> 数平均粒子径が30nm以上70nm以下であり、平均円形度が0.75以上0.88以下である前記<13>に記載のシリカ粒子。
<15> 前記マイクロ孔体積V1が、0.10cm/g以上0.50cm/g以下である前記<12>〜<14>のいずれか1つに記載のシリカ粒子。
<16> 前記V1に対する前記V2の比(V2/V1)が2以上5以下である前記<12>〜<15>のいずれか1つに記載のシリカ粒子。
<17> 前記四級アンモニウム塩が下記一般式(AM)で表される化合物を含む、前記<12>〜<16>のいずれか1つに記載のシリカ粒子。
Figure 2021151944

(一般式(AM)中、R、R、R及びRは、それぞれ独立に、置換基を有していてもよいアルキル基、アラルキル基又はアリール基を表し、Xは陰イオンを表す。一般式(AM)中、R、R、R及びRの2つ以上が互いに連結して環を形成していてもよい。)
<18> 前記シリカ粒子は、ゾルゲルシリカ粒子である前記<12>〜<17>のいずれか1つに記載のシリカ粒子。
<1>、<3>、<4>、<5>、<6>又は<9>に係る発明によれば、
洗浄前のシリカ粒子における窒素ガス吸着法の細孔分布曲線から求める細孔直径2nm以下の頻度の最大値FBEFOREと、洗浄後のシリカ粒子における窒素ガス吸着法の細孔分布曲線から求める細孔直径2nm以下の頻度の最大値FAFTERと、の比(FBEFORE/FAFTER)が0.90未満である場合、又は、
前記最大値FBEFOREと、洗浄前のシリカ粒子を600℃で焼成後のシリカ粒子における窒素ガス吸着法の細孔分布曲線から求める細孔直径2nm以下の頻度の最大値FSINTERINGと、の比(FBEFORE/FSINTERING)が5未満である場合に比べて、
静電容量の上昇が抑制されたシリカ粒子が提供される。
<2>、<3>、<4>、<5>、<6>又は<9>に係る発明によれば、
洗浄前のシリカ粒子を表面に付着させた樹脂粒子と、フェライト粉とを、特定条件で混合し混合物とした後、前記混合物から分離されたシリカ粒子が表面に付着した樹脂粒子の静電容量CBEFOREと、洗浄後のシリカ粒子を表面に付着させた樹脂粒子と、フェライト粉とを、特定条件で混合し混合物とした後、前記混合物から分離されたシリカ粒子が表面に付着した樹脂粒子の静電容量CAFTERと、の比(CAFTER/CBEFORE)が1.5超えである場合に比べて、
静電容量の上昇が抑制されたシリカ粒子が提供される。
<7>に係る発明によれば、
酸素・窒素分析装置で検出される四級アンモニウム塩由来の窒素元素の存在量Nの割合(N/シリカ粒子×100)が、0.01%未満又は1.0%超えである場合に比べて、静電容量の上昇が抑制されたシリカ粒子が提供される。
<8>に係る発明によれば、
平均細孔径が0.55nm未満又は2.00nm超えである場合に比べて、静電容量の上昇が抑制されたシリカ粒子が提供される。
<10>又は<11>に係る発明によれば、
前記第一表面処理工程を有しない製造方法である場合に比べて、静電容量の上昇が抑制されたシリカ粒子の製造方法が提供される。
<12>〜<18>に係る発明によれば、洗浄前のシリカ粒子を600℃で焼成した後、
窒素ガス吸着法の細孔分布曲線から求める細孔直径2nm以下のマイクロ孔体積V1が0.05cm/g未満若しくは0.80cm/g超過であるシリカ粒子、又は、
前記マイクロ孔体積V1が0.05cm/g以上0.80cm/g以下であり、窒素ガス吸着法の細孔分布曲線から求める細孔直径2nm超過50nm以下のメソ孔体積をV2とした時、前記V1に対する前記V2の比(V2/V1)が2未満若しくは10超過であるシリカ粒子に比べて静電容量の上昇が抑制されたシリカ粒子の製造方法が提供される。
以下に、本発明の実施形態について説明する。これらの説明及び実施例は実施形態を例示するものであり、実施形態の範囲を制限するものではない。
本明細書中に段階的に記載されている数値範囲において、一つの数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本開示中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
本明細書において各成分は該当する物質を複数種含んでいてもよい。
本明細書において組成物中の各成分の量について言及する場合、組成物中に各成分に該当する物質が複数種存在する場合には、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数種の物質の合計量を意味する。
≪シリカ粒子≫
第一の実施形態に係るシリカ粒子は、四級アンモニウム塩を含有し、洗浄前のシリカ粒子における窒素ガス吸着法の細孔分布曲線から求める細孔直径2nm以下の頻度の最大値FBEFOREと、洗浄後のシリカ粒子における窒素ガス吸着法の細孔分布曲線から求める細孔直径2nm以下の頻度の最大値FAFTERと、の比(FBEFORE/FAFTER)が0.90以上1.10以下であり、且つ、前記最大値FBEFOREと、洗浄前のシリカ粒子を600℃で焼成後のシリカ粒子における窒素ガス吸着法の細孔分布曲線から求める細孔直径2nm以下の頻度の最大値FSINTERINGと、の比(FSINTERING/BEFORE)が5以上20以下である。
第二の実施形態に係るシリカ粒子は、四級アンモニウム塩を含有し、洗浄前のシリカ粒子を表面に付着させた樹脂粒子と、フェライト粉とを、特定条件で混合し混合物とした後、前記混合物から分離されたシリカ粒子が表面に付着した樹脂粒子の静電容量CBEFOREと、洗浄後のシリカ粒子を表面に付着させた樹脂粒子と、フェライト粉とを、特定条件で混合し混合物とした後、前記混合物から分離されたシリカ粒子が表面に付着した樹脂粒子の静電容量CAFTERと、の比(CAFTER/CBEFORE)が1.5以下である。
以下、第一の実施形態に係るシリカ粒子と、第二の実施形態に係るシリカ粒子とを、合わせて本実施形態に係るシリカ粒子とも称す。
シリカ粒子は、充填剤、外添剤等の様々な用途で使用されている。しかしながら、従来のシリカ粒子は、粒子表面における静電容量が高い傾向にあった。そのため、シリカ粒子と接触する接触物又はシリカ粒子と接触物とが混合された混合物の電気抵抗を上昇させ易い、つまり、静電気を溜まり易くする傾向にあった。
一方、本実施形態に係るシリカ粒子は、上記構成を有することにより、静電容量の上昇が抑制される。この要因は必ずしも明らかではないが、以下のように推察される。
本実施形態に係るシリカ粒子は、四級アンモニウム塩を含有する。四級アンモニウム塩は、正電荷を有しており、この四級アンモニウム塩を含むシリカ粒子は、四級アンモニウム塩を含まないシリカ粒子に比べ、粒子表面においてシリカ表面と逆極電荷が存在するためバルク全体として摩擦帯電しづらい傾向にある。
さらに、第一の実施形態に係るシリカ粒子は、洗浄前後のシリカ粒子における窒素ガス吸着法の細孔分布曲線から求める細孔直径2nm以下の頻度の最大値の比(FBEFORE/FAFTER)が0.90以上1.10以下であり、且つ、焼成前後のシリカ粒子における前記細孔直径2nm以下の頻度の最大値の比(FSINTERING/BEFORE)が5以上20以下である。つまり、焼成前の粒子は細孔内部に四級アンモニウム塩が存在するため細孔が存在しないが、焼成工程により四級アンモニウム塩を除くとシリカ表面には細孔が存在する。四級アンモニウム塩が細孔内部に存在するため、洗浄後もシリカ粒子に含有される四級アンモニウム塩が表面から遊離し難い傾向にある。その結果、シリカ粒子の粒子表面における静電容量の上昇が抑制されると考えられる。
他方、第二の実施形態に係るシリカ粒子は、シリカ粒子を表面に付着させた樹脂粒子とフェライト粉とを上記条件で混合及び分離した後のシリカ粒子が表面に付着した樹脂粒子について、洗浄前後における静電容量の比(CAFTER/CBEFORE)が1.5以下である。つまり、シリカ粒子を表面に付着させた樹脂粒子とフェライト粉とを接触させた後も、フェライト粉と摩擦帯電しづらく、つまり、静電気を溜まり難くする傾向にある。その結果、シリカ粒子の粒子表面における静電容量の上昇が抑制されると考えられる。
[シリカ粒子の性質]
・窒素ガス吸着法の細孔分布曲線から求める頻度の最大値
第一の実施形態に係るシリカ粒子は、洗浄前のシリカ粒子における窒素ガス吸着法の細孔分布曲線から求める細孔直径2nm以下の頻度の最大値FBEFOREと、洗浄後のシリカ粒子における窒素ガス吸着法の細孔分布曲線から求める細孔直径2nm以下の頻度の最大値FAFTERと、の比(FBEFORE/FAFTER)が、0.90以上1.10以下であり、静電容量の上昇をより抑制する観点からは、0.97以上1.15以下であることが好ましく、0.95以上1.1以下であることがより好ましい。
第二の実施形態に係るシリカ粒子は、洗浄前のシリカ粒子における窒素ガス吸着法の細孔分布曲線から求める細孔直径2nm以下の頻度の最大値FBEFOREと、洗浄後のシリカ粒子における窒素ガス吸着法の細孔分布曲線から求める細孔直径2nm以下の頻度の最大値FAFTERと、の比(FBEFORE/FAFTER)が、静電容量の上昇をより抑制する観点からは、0.90以上1.10以下であることが好ましく、0.97以上1.15以下であることがより好ましく、0.95以上1.1以下であることがさらに好ましい。
洗浄前後における前記比(FBEFORE/FAFTER)を、上記範囲内とする具体的な手法は特に制限されないが、例えば、シリカ粒子の製造において、超臨界流体を用いて四級アンモニウム塩によりシリカ粒子を表面処理する手法等が挙げられる。
第一の実施形態に係るシリカ粒子は、洗浄前のシリカ粒子における窒素ガス吸着法の細孔分布曲線から求める細孔直径2nm以下の頻度の最大値FBEFOREと、洗浄前のシリカ粒子を600℃で焼成後のシリカ粒子における窒素ガス吸着法の細孔分布曲線から求める細孔直径2nm以下の頻度の最大値FSINTERINGと、の比(FSINTERING/FBEFORE)が、5以上20以下であり、静電容量の上昇をより抑制する観点からは、5以上15以下であることが好ましく、7以上12以下であることがより好ましい。
第二の実施形態に係るシリカ粒子は、窒素ガス吸着法の細孔分布曲線から求める細孔直径2nm以下の頻度の最大値FBEFOREと、洗浄前のシリカ粒子を600℃で焼成後のシリカ粒子における窒素ガス吸着法の細孔分布曲線から求める細孔直径2nm以下の頻度の最大値FSINTERINGと、の比(FSINTERING/FBEFORE)が、静電容量の上昇をより抑制する観点からは、5以上20以下であることが好ましく、5以上15以下であることがより好ましく、7以上12以下であることがさらに好ましい。
焼成前後における前記比(FSINTERING/FBEFORE)を、上記範囲内とする具体的な手法は特に制限されないが、例えば、シリカ粒子の製造において、超臨界流体を用いて四級アンモニウム塩によりシリカ粒子を表面処理する手法等が挙げられる。
窒素ガス吸着法の細孔径分布曲線は、窒素ガスの吸着量測定により得られる吸着等温線から種々の計算式で導かれる。まず、吸着材であるシリカ粒子を、液体窒素温度(−196℃)に冷却して、窒素ガスを導入し、その吸着量を定容量法あるいは重量法で求める。導入する窒素ガスの圧力を徐々に増加させ、各平衡圧に対する窒素ガスの吸着量をプロットすることにより吸着等温線を作成する。この吸着等温線から、MP法、HK法、SF法、CY法等の計算式により、縦軸が頻度、横軸が細孔直径で表される細孔径分布曲線を求める。得られた細孔径分布曲線から、細孔直径2nm以下のときの頻度の最大値を求める。
・静電容量
第一の実施形態に係るシリカ粒子は、洗浄前のシリカ粒子を表面に付着させた樹脂粒子と、フェライト粉とを、特定条件で混合し混合物とした後、前記混合物から分離されたシリカ粒子が表面に付着した樹脂粒子の静電容量CBEFOREと、洗浄後のシリカ粒子を表面に付着させた樹脂粒子と、フェライト粉とを、特定条件で混合し混合物とした後、前記混合物から分離されたシリカ粒子が表面に付着した樹脂粒子の静電容量CAFTERと、の比(CAFTER/CBEFORE)が、静電容量の上昇をより抑制する観点からは、1.5以下であることが好ましく、1.3以下であることがより好ましく、1.1以下であることがさらに好ましい。
第二の実施形態に係るシリカ粒子は、洗浄前のシリカ粒子を表面に付着させた樹脂粒子と、フェライト粉とを、特定条件で混合し混合物とした後、前記混合物から分離されたシリカ粒子が表面に付着した樹脂粒子の静電容量CBEFOREと、洗浄後のシリカ粒子を表面に付着させた樹脂粒子と、フェライト粉とを、特定条件で混合し混合物とした後、前記混合物から分離されたシリカ粒子が表面に付着した樹脂粒子の静電容量CAFTERと、の比(CAFTER/CBEFORE)が、1.5以下であり、静電容量の上昇をより抑制する観点からは、2.0以下であることが好ましく、2.5以下であることがより好ましい。
洗浄前後における前記比(CAFTER/CBEFORE)を、上記範囲内とする具体的な手法は特に制限されないが、例えば、シリカ粒子の製造において、超臨界流体を用いて四級アンモニウム塩によりシリカ粒子を表面処理する手法等が挙げられる。
樹脂粒子は、特には限定されないが、アクリル樹脂(例えば日本触媒社製 MA1010)を用いた。
フェライト粉は、ソフトフェライト(例えば、JFEケミカル社製KNI106GSM)を使用する。
特定条件とは、以下の条件を指す。
・質量比率:シリカ粒子/樹脂粒子=2/100、シリカ付着樹脂粒子/フェライト粉=1/10
・混合温度:室温(10℃)
・混合装置:ターブラシェーカー・ミキサー(例えば、株式会社シンマルエンタープライゼス社製のT2F)
・混合時間:5分
・混合速度:49rpm
静電容量は、以下のようにして測定する。
上記ターブラシェーカー・ミキサーで撹拌後のサンプル2gを、20μmメッシュステンレス製金網を張った金属容器に入れ、帯電量測定装置(例えば、東芝ケミカル社製のTB−200)により測定する。
・マイクロ孔体積V1及びメソ孔体積V2
第一及び第二実施形態に係るシリカ粒子は、洗浄前のシリカ粒子を600℃で焼成した後、
窒素ガス吸着法の細孔分布曲線から求める細孔直径2nm以下のマイクロ孔体積V1が0.05cm/g以上0.80cm/g以下であり、
窒素ガス吸着法の細孔分布曲線から求める細孔直径2nm超過50nm以下のメソ孔体積をV2とした時、前記V1に対する前記V2の比(V2/V1)が2以上10以下であることが好ましい。
シリカ粒子の前記マイクロ孔体積及び前記メソ孔体積が前記条件を満たすことで、四級アンモニウム塩がシリカ粒子の細孔内部により浸透しやすくなる。そのため、洗浄後もシリカ粒子に含有される四級アンモニウム塩が表面からより遊離し難い傾向にある。その結果、シリカ粒子の粒子表面における静電容量の上昇がより抑制される。
超臨界流体を用いた四級アンモニウム塩によるシリカ粒子の表面処理では、シリカ粒子の細孔内部まで四級アンモニウム塩を浸透させられるため、洗浄しても四級アンモニウム塩の脱離を抑制する事が可能である。
ただし、マイクロ孔体積V1及びメソ孔体積V2が前記条件を満たすシリカ粒子であれば、スプレードライ方式の四級アンモニウム塩によるシリカ粒子の表面処理であっても、四級アンモニウム塩がシリカ粒子のメソ孔及びマイクロ孔へ浸透しやすくなる。それにより、洗浄してもシリカ粒子に含有される四級アンモニウム塩が脱離し難くなる。その結果、シリカ粒子の粒子表面における静電容量の上昇が抑制されると考えられる。
なお、スプレードライ方式の四級アンモニウム塩によるシリカ粒子の表面処理において使用する四級アンモニウム塩は、後述の実施例に記載のTP415を用いることが好ましい。
スプレードライ方式の四級アンモニウム塩によるシリカ粒子の表面処理であっても、四級アンモニウム塩がシリカ粒子のメソ孔及びマイクロ孔へ浸透しやすくする観点から、前記マイクロ孔体積V1が、0.10cm/g以上0.50cm/g以下であることがより好ましい。
スプレードライ方式の四級アンモニウム塩によるシリカ粒子の表面処理であっても、四級アンモニウム塩がシリカ粒子のメソ孔及びマイクロ孔へ浸透しやすくする観点から、前記V1に対する前記V2の比(V2/V1)が2以上5以下であることがより好ましい。
前記マイクロ孔体積V1及びメソ孔体積V2の測定は以下の様にして行う。
窒素ガス吸着法で得られる吸着等温線を作成し、この吸着等温線から、MP法、HK法、SF法、CY法等の計算式により、縦軸が頻度、横軸が細孔直径で表される細孔径分布曲線を求める。得られた細孔径分布曲線から、縦軸が体積、横軸が細孔直径で表される積算細孔容積分布を求める。得られた積算細孔容積分布から下記のとおりマイクロ孔体積V1及びメソ孔体積V2を求める
マイクロ孔体積V1:細孔直径2nm以下に該当する細孔容積すべての積算値
メソ孔体積V2:細孔直径2nm超過50nm以下に該当する細孔容積すべての積算値
・シリカ粒子の洗浄方法
シリカ粒子の洗浄は、以下のようにして行う。
20mlのラボスクリュー管にシリカ粒子を1g、エタノール2.5g及びイオン交換水2.5gを入れ、超音波洗浄機(例えば、本多電子株式会社製の卓上型超音波洗浄機W−113、振動数45Hz)で混合し、混合物を得る。その後、前記混合物を、遠心分離機(例えば、KURABO社製、FB−4000)に10000rpm、30分間かけ、上澄みを廃棄した後、沈降したシリカ粒子を取り出す作業を2回繰り返し、シリカ粒子を乾燥させる。これを洗浄後のシリカ粒子とする。
・シリカ粒子の焼成方法
シリカ粒子の焼成は、以下のようにして行う。
20mlの焼成用るつぼにシリカ粒子を1g入れ、焼成機(例えば、アドバンテック東洋株式会社製のKM−100)を用いて窒素雰囲気下、600℃、1時間の条件でシリカ粒子を焼成し、得られた焼成物を、焼成後のシリカ粒子とする。
・窒素元素の存在量Nの割合(N/Si)
本実施形態に係るシリカ粒子は、酸素・窒素分析で検出される四級アンモニウム塩由来の窒素元素の存在量Nの割合(N/シリカ粒子×100)が、静電容量の上昇をより抑制する観点からは、0.01%以上であることが好ましく、0.02%以上1.00%以下であることがより好ましく、0.03%以上0.80%以下であることがさらに好ましい。
前記割合(N/シリカ粒子×100)を、上記範囲内とする具体的な手法は特に制限されないが、例えば、シリカ粒子の製造において、シリカ粒子を含む懸濁液と四級アンモニウム塩とを混合する割合、時間等を調整する手法などが挙げられる。
酸素・窒素分析は、酸素・窒素分析装置(例えば、株式会社堀場製作所社製のEMGA−920)を用いて積算時間45秒測定し、窒素元素の存在量Nの割合(N/粒子全体×100)を得る。粒子製造工程で、アンモニア等、窒素元素を含む材料を触媒として使用している場合は、ガスクロマトグラフ質量分析計(例えば、島津製作所社製 GCMS-TQ8040NX)を用いて、既知の材料の検量線から製造工程で使用した窒素元素含有物の窒素元素の存在量Nの割合(N/粒子全体×100)を得、差分を取ることで、四級アンモニウム塩由来の窒素元素の存在量とする。
本実施形態に係るシリカ粒子は、平均細孔径が、静電容量の上昇をより抑制する観点からは、0.55nm以上2.00nm以下であることが好ましく、0.55nm以上1.50nm以下であることがより好ましく、0.55nm以上1.00nm以下であることがさらに好ましい。
シリカ粒子の平均細孔径は、窒素ガスの吸着量測定により得られる吸着等温線から種々の計算式で導かれる。まず、吸着材であるシリカ粒子を、液体窒素温度(−196℃)に冷却して、窒素ガスを導入し、その吸着量を定容量法あるいは重量法で求める。導入する窒素ガスの圧力を徐々に増加させ、各平衡圧に対する窒素ガスの吸着量をプロットすることにより吸着等温線を作成する。この吸着等温線から、MP法、HK法、SF法、CY法等の計算式により、平均細孔径を求める。
窒素ガスの吸着測定は、高精度ガス吸着量測定装置(例えば、マイクロトラックベル社のBELSORP MAX II)、超高純度窒素ガスを用い、液体窒素下(77.4K)で実施する。
シリカ粒子における平均細孔径を、上記範囲内とする具体的な手法は特に制限されないが、例えば、1)造粒時の液組成を調整する手法;2)粒子造粒時の滴下速度を調整する手法;3)乾燥温度を調整する手法などが挙げられる。
本実施形態に係るシリカ粒子は、数平均粒子径が、静電容量の上昇をより抑制する観点からは、5nm以上300nm以下であることが好ましく、5nm以上200nm以下であることがより好ましく、5nm以上100nm以下であることがさらに好ましい。
また、本実施形態に係るシリカ粒子が、洗浄前のシリカ粒子を600℃で焼成した後、窒素ガス吸着法の細孔分布曲線から求める細孔直径2nm以下のマイクロ孔体積V1が0.05cm/g以上0.80cm/g以下であり、窒素ガス吸着法の細孔分布曲線から求める細孔直径2nm超過50nm以下のメソ孔体積をV2とした時、前記V1に対する前記V2の比(V2/V1)が2以上10以下である場合、平均円形度が、静電容量の上昇をより抑制する観点からは、0.65以上0.90以下であることが好ましく、0.75以上0.88以下であることがより好ましく、0.75以上0.085以下であることがさらに好ましい。
ここで、平均円形度とは、円形度の分布において小さい側から累積50%となる円形度である。
さらに、本実施形態に係るシリカ粒子が、洗浄前のシリカ粒子を600℃で焼成した後、窒素ガス吸着法の細孔分布曲線から求める細孔直径2nm以下のマイクロ孔体積V1が0.05cm/g以上0.80cm/g以下であり、窒素ガス吸着法の細孔分布曲線から求める細孔直径2nm超過50nm以下のメソ孔体積をV2とした時、前記V1に対する前記V2の比(V2/V1)が2以上10以下である場合、平均円形度が、静電容量の上昇をより抑制する観点からは、数平均粒子径が30nm以上100nm以下であり、且つ、平均円形度が0.65以上0.90以下であることが好ましく、数平均粒子径が30nm以上70nm以下であり、且つ、平均円形度が0.75以上0.88以下であることがより好ましい。
シリカ粒子の数平均粒子径及び平均円形度は、以下の様にして求める。
シリカ粒子を走査型電子顕微鏡(SEM)にて撮像し、画像解析によって、任意に選んだ一次粒子100個それぞれの円相当径(nm)を求める。そして、円相当径の分布における小径側から累積50%(50個目)の円相当径を数平均粒子径とする。平均円形度は円形度の分布における小径側から累積50%(50個目)の円形度を平均円形度とする。
本実施形態に係るシリカ粒子は、静電容量の上昇をより抑制する観点からは、疎水化処理された粒子であることが好ましい。
[シリカ粒子の材質]
(四級アンモニウム塩)
本実施形態に係るシリカ粒子は、四級アンモニウム塩を含有する。
四級アンモニウム塩は、1種単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
四級アンモニウム塩は、特に制限されず、公知の四級アンモニウム塩が適用できる。
四級アンモニウム塩は、静電容量の上昇をより抑制する観点からは、一般式(AM)で表される化合物を含むことが好ましい。一般式(AM)で表される化合物は、1種単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
Figure 2021151944

一般式(AM)中、R、R、R及びRは、それぞれ独立に、置換基を有していてもよいアルキル基、アラルキル基又はアリール基を表し、Xは陰イオンを表す。
〜Rで表されるアルキル基としては、炭素数1以上20以下の直鎖状のアルキル基、炭素数3以上20以下の分岐状のアルキル基が挙げられる。
炭素数1以上20以下の直鎖状のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、n−トリデシル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基等が挙げられる。
炭素数3以上20以下の分岐状のアルキル基としては、例えば、イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、イソヘキシル基、sec−ヘキシル基、tert−ヘキシル基、イソヘプチル基、sec−ヘプチル基、tert−ヘプチル基、イソオクチル基、sec−オクチル基、tert−オクチル基、イソノニル基、sec−ノニル基、tert−ノニル基、イソデシル基、sec−デシル基、tert−デシル基等が挙げられる。
上記の中でも、R〜Rで表されるアルキル基としては、メチル基、エチル基、ブチル基、テトラデシル基等の炭素数1以上15以下のアルキル基であることが好ましい。
〜Rで表されるアラルキル基としては、炭素数7以上30以下のアラルキル基が挙げられる。
炭素数7以上30以下のアラルキル基としては、例えば、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基、4−フェニルブチル基、フェニルペンチル基、フェニルヘキシル基、フェニルヘプチル 基、フェニルオクチル基、フェニルノニル基、ナフチルメチル基、ナフチルエチル基、アントラチルメチル基、フェニル−シクロペンチルメチル基等が挙げられる。
上記の中でも、R〜Rで表されるアラルキル基としては、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基、4−フェニルブチル基等の炭素数7以上15以下のアラルキル基であることが好ましい。
〜Rで表されるアリール基としては、炭素数6以上20以下のアリール基等が挙げられる。
炭素数6〜20のアリール基としては、例えば、フェニル基、ピリジル基、ナフチル基、基等が挙げられる。
上記の中でも、R〜Rで表されるアリール基としては、フェニル基等の炭素数6以上10以下のアリール基であることが好ましい。
で表される陰イオンとしては、有機陰イオン、無機陰イオンが挙げられる。
有機陰イオンとしては、ポリフルオロアルキルスルホン酸イオン、ポリフルオロアルキルカルボン酸イオン、テトラフェニルホウ酸イオン、芳香族カルボン酸イオン、芳香族スルホン酸イオン(1−ナフトール−4−スルホン酸イオン等)などが挙げられる。
無機陰イオンとしては、MoO 2−、OH、F、Fe(CN) 3−、Cl、Br、NO 、NO 、CO 2−、PO 3−、SO 2−等が挙げられる。
一般式(AM)中、R、R、R及びRの2つ以上が互いに連結して環を形成していてもよい。R、R、R及びRの2つ以上が互いに連結して形成される環としては、炭素数2以上20以下の脂環、炭素数2以上20以下の複素環式アミン等が挙げられる。
本実施形態に係るシリカ粒子は、静電容量の上昇をより抑制する観点からは、一般式(AM)で表される化合物中、R、R、R及びRが、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい、炭素数1以上16以下のアルキル基又は炭素数7以上10以下のアラルキル基を表すことが好ましい。
一般式(AM)で表される化合物におけるX以外の構造の例示を以下に示すが、本実施形態はこれに限定されない。
Figure 2021151944
[用途]
本実施形態に係るシリカ粒子は、充填剤、研磨剤、トナー、化粧品等の種々の分野に適用し得る。
特に、タイヤゴムへ、本実施形態に係るシリカ粒子を添加することにより、タイヤの静電気の蓄積が抑制され、電磁波ノイズによる電子機器への悪影響が防止できる。
≪シリカ粒子の製造方法≫
本実施形態に係るシリカ粒子の製造方法は、シリカ粒子を含む懸濁液を準備する準備工程と、前記懸濁液と四級アンモニウム塩とを混合し前記シリカ粒子を四級アンモニウム塩により表面処理された粉体を得る第一表面処理工程と、をこの順で含む。
本実施形態に係るシリカ粒子の製造方法は、第一表面処理工程を有する。第一表面処理工程では、シリカ粒子の表面に四級アンモニウム塩が固定化される。そのため、四級アンモニウム塩により粒子表面においてシリカ表面と逆極電荷が存在するため摩擦帯電しづらく、静電容量の上昇が抑制されたシリカ粒子が製造され易くなる。
以下、本実施形態に係る製造方法の工程を詳細に説明する。
[準備工程]
本実施形態に係るシリカ粒子の製造方法は、準備工程を含む。
準備工程では、シリカ粒子を含む懸濁液を準備する。
準備工程としては、例えば、
(i)アルコールを含む溶媒とシリカ粒子とを混合してシリカ粒子懸濁液を準備する工程
(ii)シリカ粒子をゾルゲル法により造粒してシリカ粒子懸濁液を得る工程
等が挙げられる。
前記(i)に用いるシリカ粒子としては、ゾルゲルシリカ粒子(ゾルゲル法により得られたシリカ粒子)、水性コロイダルシリカ粒子、アルコール性シリカ粒子、気相法により得られるフェームドシリカ粒子、溶融シリカ粒子等が挙げられる。
前記(i)に用いるアルコールを含む溶媒は、アルコール単独の溶媒であってもよいし、アルコールとその他の溶媒との混合溶媒であってもよい。アルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、ブタノール等の低級アルコールが挙げられる。その他の溶媒としては、水;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、酢酸セロソルブ等のセロソルブ類;ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類;などが挙げられる。混合溶媒の場合、アルコールの割合は80質量%以上が好ましく、90質量%以上がより好ましい。
工程(1−a)は、シリカ粒子をゾルゲル法により造粒してシリカ粒子懸濁液を得る工程であることが好ましい。
より具体的に、工程(1−a)は、例えば、
アルコールを含む溶媒中にアルカリ触媒が含まれるアルカリ触媒溶液を準備するアルカリ触媒溶液準備工程と、
アルカリ触媒溶液中にテトラアルコキシシラン及びアルカリ触媒を供給して、シリカ粒子を生成させるシリカ粒子生成工程と、
を含むゾルゲル法であることが好ましい。
アルカリ触媒溶液準備工程は、アルコールを含む溶媒を準備し、この溶媒とアルカリ触媒とを混合して、アルカリ触媒溶液を得る工程であることが好ましい。
アルコールを含む溶媒は、アルコール単独の溶媒であってもよいし、アルコールとその他の溶媒との混合溶媒であってもよい。アルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、ブタノール等の低級アルコールが挙げられる。その他の溶媒としては、水;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、酢酸セロソルブ等のセロソルブ類;ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類;などが挙げられる。混合溶媒の場合、アルコールの割合は80質量%以上が好ましく、90質量%以上がより好ましい。
アルカリ触媒は、テトラアルコキシシランの反応(加水分解反応と縮合反応)を促進させるための触媒であり、例えば、アンモニア、尿素、モノアミン等の塩基性触媒が挙げられ、特にアンモニアが好ましい。
アルカリ触媒溶液におけるアルカリ触媒の濃度は、生成されるシリカ粒子の粒径の均一性及び円形度を高める観点から、0.5mol/L以上1.0mol/L以下が好ましく、0.6mol/L以上0.8mol/L以下がより好ましく、0.65mol/L以上0.75mol/L以下がより好ましい。
シリカ粒子生成工程は、アルカリ触媒溶液中にテトラアルコキシシランとアルカリ触媒とをそれぞれ供給し、アルカリ触媒溶液中でテトラアルコキシシランを反応(加水分解反応と縮合反応)させて、シリカ粒子を生成する工程である。
シリカ粒子生成工程では、テトラアルコキシシランの供給初期にテトラアルコキシシランの反応により核粒子が生成した後(核粒子生成段階)、この核粒子の成長を経て(核粒子成長段階)、シリカ粒子が生成する。
テトラアルコキシシランとしては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン等が挙げられる。反応速度の制御性又は生成するシリカ粒子の形状の均一性の観点から、テトラメトキシシラン又はテトラエトキシシランが好ましい。
アルカリ触媒溶液中に供給するアルカリ触媒としては、例えば、アンモニア、尿素、モノアミン、四級アンモニウム塩等の塩基性触媒が挙げられ、特にアンモニアが好ましい。テトラアルコキシシランと共に供給されるアルカリ触媒は、アルカリ触媒溶液中に予め含まれるアルカリ触媒と同じ種類のものであってもよいし、異なる種類のものであってもよいが、同じ種類のものであることがよい。
アルカリ触媒溶液中にテトラアルコキシシランとアルカリ触媒とをそれぞれ供給する供給方式は、連続的に供給する方式であってもよいし、間欠的に供給する方式であってもよい。
シリカ粒子生成工程において、アルカリ触媒溶液の温度(供給時の温度)は、5℃以上50℃以下が好ましく、15℃以上40℃以下がより好ましい。
[第一表面処理工程]
本実施形態に係るシリカ粒子の製造方法は、第一表面処理工程を含む。
第一表面処理工程では、前記懸濁液と四級アンモニウム塩とを混合し、前記シリカ粒子を四級アンモニウム塩により表面処理された粉体を得る。
第一表面処理工程において、超臨界流体を用いる工程を用いると、四級アンモニウム塩がシリカ粒子の細孔へ浸透しやすくなり、洗浄してもシリカ粒子に含有される四級アンモニウム塩が脱離し難いシリカ粒子が得られる。
一方、洗浄前のシリカ粒子を600℃で焼成した後、窒素ガス吸着法の細孔分布曲線から求める細孔直径2nm以下のマイクロ孔体積V1が0.05cm/g以上0.80cm/g以下であり、窒素ガス吸着法の細孔分布曲線から求める細孔直径2nm超過50nm以下のメソ孔体積をV2とした時、前記V1に対する前記V2の比(V2/V1)が2以上10以下であるシリカ粒子を四級アンモニウム塩によって表面処理する場合、スプレードライ法によっても四級アンモニウム塩がシリカ粒子のメソ孔及びマイクロ孔へ浸透しやすくなり、洗浄してもシリカ粒子に含有される四級アンモニウム塩が脱離し難いシリカ粒子が得られる。
四級アンモニウム塩の好ましい例としては、本実施形態に係るシリカ粒子における四級アンモニウム塩で例示したものと同様のものが挙げられる。
四級アンモニウム塩の総量は、シリカ粒子を含む懸濁液の固形分に対して、0.5質量%以上であることが好ましく、1.5質量%以上10質量%以下であることがより好ましく、2質量%以上5質量%以下であることが更に好ましい。
四級アンモニウム塩によるシリカ粒子の表面処理条件は、特に制限はなく、例えば、攪拌下において20℃以上50℃以下の温度範囲で、四級アンモニウム塩を反応させることで行う。
第一表面処理工程は、例えば、シリカ粒子懸濁液と、アルコール中に四級アンモニウム塩が含まれるアルコール液とを混合することにより行う。また、超臨界流体を流通させることにより実施されることが好ましい。したがって、本実施形態に係る製造方法は、アルコール中に四級アンモニウム塩が含まれるアルコール液を準備する工程をさらに含み、予め該工程を実施しておくことが好ましい。
アルコールは、シリカ粒子懸濁液に含まれるアルコールと同じ種類であってもよいし、異なる種類であってもよいが、同じ種類であることがより好ましい。
アルコール中に四級アンモニウム塩が含まれるアルコール液において、四級アンモニウム塩の濃度は0.05質量%以上10質量%以下が好ましく、0.1質量%以上6質量%以下がより好ましい。
超臨界流体として用いられる物質としては、二酸化炭素、水、メタノール、エタノール、アセトン等が挙げられる。第一表面処理工程は、処理効率の観点と、粗大粒子の発生を抑制する観点とから、超臨界二酸化炭素を用いる工程であることが好ましい。
第一表面処理工程は、具体的には、例えば以下の操作によって行う。
密閉反応器に、前記シリカ粒子を含む懸濁液と四級アンモニウム塩とを収容し、混合する。次いで、この密閉反応器に対し、液化二酸化炭素を導入した後、密閉反応器を加熱すると共に高圧ポンプにより密閉反応器内を昇圧させ、密閉反応器内の二酸化炭素を超臨界状態とする。そして、密閉反応器に液化二酸化炭素を流入させ、密閉反応器から超臨界二酸化炭素を流出させることで、密閉反応器内において懸濁液に超臨界二酸化炭素を流通させる。懸濁液に超臨界二酸化炭素が流通する間に、溶媒が超臨界二酸化炭素に溶解し、密閉反応器外へ流出する超臨界二酸化炭素に同伴して溶媒が除去される。
上記の密閉反応器内の温度及び圧力は、二酸化炭素を超臨界状態にする温度及び圧力とする。二酸化炭素の臨界点が31.1℃/7.38MPaであるところ、例えば、温度40℃以上200℃以下/圧力10MPa以上30MPa以下の温度及び圧力とする。
第一表面処理工程における超臨界流体の流量は、80mL/秒以上240mL/秒以下であることが好ましい。
[第二表面処理工程]
本実施形態に係るシリカ粒子の製造方法は、前記第一表面処理工程の後に、第二表面処理工程を更に含んでいてもよい。
第二表面処理工程では、前記四級アンモニウム塩により表面処理されたシリカ粒子を有機ケイ素化合物により表面処理する。
第二表面処理工程を経ることによって、有機ケイ素化合物の官能基とシリカ粒子表面のOH基とが反応し、例えば、表面に−Si−O−Si−R(Rは有機基)なる原子団を含むシリカ粒子が生成される傾向にある。
第二表面処理工程は、湿式処理を用いてもよいし、超臨界処理を用いてもよい。
湿式処理による第二表面処理工程は、具体的には、例えば以下の操作によって行う。第一表面処理工程の後のシリカ粒子懸濁液を撹拌機で混合しながら60℃に加熱し有機ケイ素化合物を添加、表面処理を行う。撹拌を持続する時間は、10分間以上24時間以下が好ましく、20分間以上120分間以下がより好ましく、20分間以上90分間以下が更に好ましい。
超臨界処理による第二表面処理工程は、具体的には、例えば以下の操作によって行う。
超臨界流体を用いると、有機ケイ素化合物とシリカ粒子表面との反応効率がよく、高度の表面処理がなされると考えられる。
超臨界流体として用いられる物質としては、二酸化炭素、水、メタノール、エタノール、アセトン等が挙げられる。第二表面処理工程は、処理効率の観点と、粗大粒子の発生を抑制する観点とから、超臨界二酸化炭素を用いる工程であることが好ましい。
攪拌機を備えた密閉反応器に、粉体、つまり、四級アンモニウム塩で表面処理されたシリカ粒子と有機ケイ素化合物とを収容し、次いで、液化二酸化炭素を導入した後、密閉反応器を加熱すると共に高圧ポンプにより密閉反応器内を昇圧させ、密閉反応器内の二酸化炭素を超臨界状態とする。そして、攪拌機を運転し、反応系内を攪拌する。
上記の密閉反応器内の温度及び圧力は、二酸化炭素を超臨界状態にする温度及び圧力とする。二酸化炭素の臨界点が31.1℃/7.38MPaであるところ、例えば、温度40℃以上200℃以下/圧力10MPa以上30MPa以下の温度及び圧力とする。攪拌を持続する時間は、10分間以上24時間以下が好ましく、20分間以上120分間以下がより好ましく、20分間以上90分間以下が更に好ましい。
有機ケイ素化合物としては、例えば、
メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、トリメチルクロロシラン、トリメチルメトキシシラン等の低級アルキル基を有するシラン化合物;
ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン等のビニル基を有するシラン化合物;
2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等のエポキシ基を有するシラン化合物;
p−スチリルトリメトキシシラン、p−スチリルトリエトキシシラン等のスチリル基を有するシラン化合物;
N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノアルキル基を有するシラン化合物;
3−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン等のイソシアネートアルキル基を有するシラン化合物;
ヘキサメチルジシラザン、テトラメチルジシラザン等のシラザン化合物;なども挙げられる。
[溶媒除去工程]
本実施形態に係るシリカ複合粒子の製造方法は、必要に応じて、溶媒除去工程を更に含んでいてもよい。
溶媒除去工程では、前記四級アンモニウム塩により表面処理されたシリカ粒子を含む懸濁液を、乾燥して溶媒を除去して粉体を得る。乾燥としては、例えば、熱乾燥、噴霧乾燥、超臨界乾燥が挙げられる。
熱乾燥、噴霧乾燥は、乾燥終点において粒子間で表面張力が働きやすくなるため、粒子凝集により粗大粒子が発生し易いが有機ケイ素化合物にて表面処理を施す事により、粗大粒子の発生を抑制する事が可能となる。
噴霧乾燥は、市販のスプレイドライヤー(ディスク回転式やノズル式等がある)を用いた従来公知の方法で行うことができる。例えば、熱風気流中に0.2リットル/時間以上1リットル/時間以下の速度で噴霧液を噴霧することによって行われる。この際、熱風の温度は、入口温度で70℃以上400℃以下、出口温度で40℃以上120℃以下の範囲にあることが好ましい。ここで、入口温度が70℃未満であると、分散液中に含まれる固形分の乾燥が不充分となる。また400℃を超えると、噴霧乾燥時に粒子の形状が歪んでしまう。また、出口温度が40℃未満であると、固形分の乾燥度合いが悪くて装置内に付着してしまう。より好ましい入口温度は、100℃以上300℃以下の範囲である。
噴霧乾燥時のシリカ粒子懸濁液のシリカ粒子濃度は、固形分で10重量%以上30重量%以下の範囲が好ましい。
超臨界乾燥は、超臨界流体によって溶媒を除去することにより、粒子間での表面張力が働き難く、懸濁液中に含まれる一次粒子が、凝集が抑制された状態で乾燥される。そのため、粒径の均一性が高い、四級アンモニウム塩で表面処理されたシリカ粒子が得られ易くなる。
超臨界流体として用いられる物質としては、二酸化炭素、水、メタノール、エタノール、アセトン等が挙げられる。溶媒除去工程は、処理効率の観点と、粗大粒子の発生を抑制する観点とから、超臨界二酸化炭素を用いる工程であることが好ましい。
溶媒除去工程は、具体的には、例えば以下の操作によって行う。
密閉反応器に懸濁液を収容し、次いで液化二酸化炭素を導入した後、密閉反応器を加熱すると共に高圧ポンプにより密閉反応器内を昇圧させ、密閉反応器内の二酸化炭素を超臨界状態とする。そして、密閉反応器に液化二酸化炭素を流入させ、密閉反応器から超臨界二酸化炭素を流出させることで、密閉反応器内において懸濁液に超臨界二酸化炭素を流通させる。懸濁液に超臨界二酸化炭素が流通する間に、溶媒が超臨界二酸化炭素に溶解し、密閉反応器外へ流出する超臨界二酸化炭素に同伴して溶媒が除去される。
上記の密閉反応器内の温度及び圧力は、二酸化炭素を超臨界状態にする温度及び圧力とする。二酸化炭素の臨界点が31.1℃/7.38MPaであるところ、例えば、温度40℃以上200℃以下/圧力10MPa以上30MPa以下の温度及び圧力とする。
溶媒除去工程における超臨界流体の流量は、80mL/秒以上240mL/秒以下であることが好ましい。
得られたシリカ粒子に対しては、必要に応じて解砕又は篩分を行って、粗大粒子や凝集物の除去を行うことが好ましい。解砕は、例えば、ジェットミル、振動ミル、ボールミル、ピンミル等の乾式粉砕装置により行う。篩分は、例えば、振動篩、風力篩分機等により行う。
以下、実施例により発明の実施形態を詳細に説明するが、発明の実施形態は、これら実施例に何ら限定されるものではない。以下の説明において、特に断りのない限り、「%」はすべて質量基準である。
≪シリカ粒子の製造≫
[実施例1〜7]
(準備工程)
以下に示すようにして、各例におけるシリカ粒子を含む懸濁液を準備した。
−アルカリ触媒溶液の準備−
金属製攪拌棒、滴下ノズル及び温度計を備えたガラス製反応容器に、表1に示す量のメタノール、イオン交換水、及び10%アンモニア水(NHOH)を入れ、攪拌混合して、アルカリ触媒溶液を得た。
−ゾルゲル法によるシリカ粒子の造粒−
アルカリ触媒溶液の温度を25℃に調整し、アルカリ触媒溶液を窒素置換した。次いで、アルカリ触媒溶液を攪拌しながら、表1に示す量のテトラメトキシシラン(TMOS)と、触媒(NH)濃度4.4%のアンモニア水(NHOH)176質量部とを、同時に滴下し、シリカ粒子懸濁液を得た。
−四級アンモニウム塩を含むアルコール液の準備−
表1に示す種類の四級アンモニウム塩をブタノールで希釈したアルコール液を作製した。
(第一表面処理工程)
前記シリカ粒子の懸濁液の温度を25℃に調整し、25℃に調整した前記アルコール液を添加した。この際、アルコール液の添加は、シリカ粒子懸濁液の固形分100質量部に対して四級アンモニウム塩の部数が表1に示す量となるように行った。次いで、30℃で30分間攪拌し、四級アンモニウム塩を含有するシリカ粒子を含む懸濁液を得た。
続いて、反応槽に、前記四級アンモニウム塩を含有するシリカ粒子を含む懸濁液を、300質量部収容し、攪拌しながらCOを入れ、反応槽内を120℃/20MPaまで昇温昇圧した。温度と圧力を維持した状態で攪拌しながら、COを流量5L/minにて流入及び流出させた。その後、120分間かけて溶媒を除去し、粉体を得た。
(第二表面処理工程)
反応槽内に残った粉体100質量部に対して、1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン(HMDS)を100質量部投入した。材料を攪拌しながら、反応槽内をCOで満たし、反応槽内を150℃/15MPaまで昇温昇圧した。温度と圧力を維持した状態で、30分間攪拌を続けた。次いで、圧力を大気圧まで開放し、室温(25℃)まで冷却した。その後、攪拌機を停止し、粉体である各例のシリカ粒子を得た。
[実施例8]
第二表面処理工程を行なわない仕様とした以外は、実施例1と同様の手法によりシリカ粒子を製造した。
[実施例9]
(準備工程)
−アルカリ触媒溶液の準備−
金属製攪拌棒、滴下ノズル及び温度計を備えたガラス製反応容器に、表1に示す量のメタノール、イオン交換水、及び10%アンモニア水(NHOH)を入れ、攪拌混合して、アルカリ触媒溶液を得た。
−ゾルゲル法によるシリカ粒子の造粒−
アルカリ触媒溶液の温度を45℃に調整し、アルカリ触媒溶液を窒素置換した。次いで、アルカリ触媒溶液を攪拌しながら、表1に示す量のテトラメトキシシラン(TMOS)と、触媒(NH)濃度4.4%のアンモニア水(NHOH)186質量部を、同時に滴下し、シリカ粒子懸濁液を製造した。
−四級アンモニウム塩を含むアルコール液の準備−
表1に示す種類の四級アンモニウム塩をブタノールで希釈したアルコール液を作製した。
−四級アンモニウム塩処理及び表面処理(第一及び第二表面処理工程)−
前記シリカ粒子の懸濁液の温度を25℃に調整し、25℃に調整した前記アルコール液を添加した。この際、アルコール液の添加は、シリカ粒子懸濁液の固形分100質量部に対して四級アンモニウム塩の部数が表1に示す量となるように行った。次いで、30℃で30分間攪拌し、四級アンモニウム塩を含有するシリカ粒子を含む懸濁液を得た。
次いで、懸濁液の温度を55℃に調整し、粉体100質量部に対して、1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン(HMDS)を100質量部投入した。材料を攪拌しながら、1時間表面処理を行い、シリカ粒子の懸濁液を得た。
(溶媒除去工程)
前記シリカ粒子の懸濁液からの溶媒除去は、ミニスプレードライヤー B―290(日本ビュッヒ株式会社製)にて行った。シリンダー内のインプット温度を200℃、シリカ粒子懸濁液を0.2L/時間の送液速度で送液し、噴霧乾燥にて溶媒除去を行い乾燥後のシリカ粒子を得た。
[比較例1]
第一表面処理工程を、四級アンモニウム塩による表面処理を行わない仕様、つまり、下記の仕様とした以外は、実施例1と同様の手法によりシリカ粒子を製造した。
反応槽に、前記シリカ粒子の懸濁液を、300質量部収容し、攪拌しながらCOを入れ、反応槽内を120℃/20MPaまで昇温昇圧した。温度と圧力を維持した状態で攪拌しながら、COを流量5L/min/mにて流入及び流出させた。その後、120分間かけて溶媒を除去し、粉体を得た。
[比較例2]
特開2017−39618号公報の実施例1に記載の製造方法に基づいて、シリカ粒子を製造した。
Figure 2021151944
表2に、各例のシリカ粒子について、洗浄前後における窒素ガス吸着法の細孔分布曲線から求める細孔直径2nm以下の頻度の最大値の比(FBEFORE/FAFTER)、焼成前後における窒素ガス吸着法の細孔分布曲線から求める細孔直径2nm以下の頻度の最大値の比(FSINTERING/FBEFORE)、洗浄前後におけるシリカ粒子とフェライト紛とを既述の条件で混合し混合物とした後に前記混合物から分離されたシリカ粒子付着樹脂粒子の静電容量の比(CAFTER/CBEFORE)、数平均粒子径、平均細孔径、及び、酸素・窒素分析で検出される窒素元素の存在量Nの割合(N/シリカ粒子×100)の測定結果をまとめる。なお、各測定方法は、先述の測定方法の通りとした。
各表中、「―」は、該当する項目の材料を有しないことを意味する。
≪評価≫
各例のシリカ粒子について、以下の手法及び基準に基づいて、静電容量の上昇性について評価した。なお、基準のうち、許容できるのはG1〜G2である。
評価方法は以下である。
作製した四級アンモニウム塩を含んだシリカ粒子を日本触媒製MA1010表面に2wt%添加したもの2gと、JFEケミカル社製KNI106GSM20gを混合した。左記混合サンプルを、電荷を溜めにくい湿度80%チャンバー内でターブラシェーカーを用いて5分間撹拌して電荷を測定した結果をCA1、電荷を溜めやすい湿度5%チャンバー内でターブラシェーカーを用いて5分間撹拌し電荷を測定したデータをCB1、60分間撹拌し電荷を測定したデータをCB2とし、それらの比、CB1/CA1、CB2/CB1を用いて評価をした。
G1:CB1/CA2が1.0以上1.15未満であり、静電容量の上昇が強く抑制されている。
G2:CB1/CA2が1.15以上1.3未満であり、静電容量の上昇が抑制されている。
G3:CB1/CA2が1.3以上1.4未満であり、静電容量がやや上昇している。
G4:CB1/CA2が1.4以上であり、静電容量が上昇している。
G1:CB2/CB1が0.9以上1.1未満であり、静電容量の上昇が強く抑制されている。
G2:CB2/CB1が1.1以上1.2未満であり、静電容量の上昇が抑制されている。
G3:CB2/CB1が1.2以上1.3未満であり、静電容量がやや上昇している。
G4:CB2/CB1が1.3以上であり、静電容量が上昇している。
各表中の略称は、それぞれ下記の化合物を指す。
・TMBAC:塩化ベンジルトリブチルアンモニウム
・TP−415:N,N-Dimethyl-N-tetradecyl-1-tetradecanaminium, hexa-μ-oxotetra-μ3-oxodi -μ5-oxotetradecaoxooctamolybdate(4-) (4:1)
・P−51:塩化ベンジルトリメチルアンモニウム
Figure 2021151944
表1〜2に示すように、実施例のシリカ粒子は、比較例のシリカ粒子に比べて、静電容量の上昇が抑制されることがわかった。

Claims (18)

  1. 四級アンモニウム塩を含有し、
    洗浄前のシリカ粒子における窒素ガス吸着法の細孔分布曲線から求める細孔直径2nm以下の頻度の最大値FBEFOREと、洗浄後のシリカ粒子における窒素ガス吸着法の細孔分布曲線から求める細孔直径2nm以下の頻度の最大値FAFTERと、の比(FBEFORE/FAFTER)が0.90以上1.10以下であり、
    且つ、
    前記最大値FBEFOREと、洗浄前のシリカ粒子を600℃で焼成後のシリカ粒子における窒素ガス吸着法の細孔分布曲線から求める細孔直径2nm以下の頻度の最大値FSINTERINGと、の比(FSINTERING/FBEFORE)が5以上20以下である、
    シリカ粒子。
  2. 四級アンモニウム塩を含有し、
    洗浄前のシリカ粒子を表面に付着させた樹脂粒子と、フェライト粉とを、特定条件で混合し混合物とした後、前記混合物から分離されたシリカ粒子が表面に付着した樹脂粒子の静電容量CBEFOREと、
    洗浄後のシリカ粒子が表面に付着した樹脂粒子と、フェライト粉とを、特定条件で混合し混合物とした後、前記混合物から分離されたシリカ粒子が表面に付着した樹脂粒子の静電容量CAFTERと、
    の比(CAFTER/CBEFORE)が1.5以下である、シリカ粒子。
  3. 前記四級アンモニウム塩が、下記一般式(AM)で表される化合物を含む、請求項1又は請求項2に記載のシリカ粒子。
    Figure 2021151944

    (一般式(AM)中、R、R、R及びRは、それぞれ独立に、置換基を有していてもよいアルキル基、アラルキル基又はアリール基を表し、Xは陰イオンを表す。一般式(AM)中、R、R、R及びRの2つ以上が互いに連結して環を形成していてもよい。)
  4. 前記一般式(AM)で表される化合物中、R、R、R及びRが、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい、炭素数1以上16以下のアルキル基又は炭素数7以上10以下のアラルキル基を表す、請求項3に記載のシリカ粒子。
  5. 数平均粒子径が5nm以上300nm以下である、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のシリカ粒子。
  6. 数平均粒子径が5nm以上100nm以下である、請求項5に記載のシリカ粒子。
  7. 酸素・窒素分析で検出される四級アンモニウム塩由来の窒素元素の存在量Nの割合(N/シリカ粒子×100)が、0.01以上1.0以下である、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のシリカ粒子。
  8. 平均細孔径が0.55nm以上2.00nm以下である、請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載のシリカ粒子。
  9. 疎水化処理された粒子である、請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載のシリカ粒子。
  10. シリカ粒子を含む懸濁液を準備する準備工程と、
    前記懸濁液と四級アンモニウム塩とを混合し超臨界流体を用いて前記シリカ粒子を四級アンモニウム塩により表面処理された粉体を得る第一表面処理工程と、
    をこの順で含む、シリカ粒子の製造方法。
  11. 前記第一表面処理工程の後に、
    超臨界流体中で前記粉体を有機ケイ素化合物により表面処理する第二表面処理工程をさらに含む、請求項10に記載のシリカ粒子の製造方法。
  12. 洗浄前のシリカ粒子を600℃で焼成した後、
    窒素ガス吸着法の細孔分布曲線から求める細孔直径2nm以下のマイクロ孔体積V1が0.05cm/g以上0.80cm/g以下であり、
    窒素ガス吸着法の細孔分布曲線から求める細孔直径2nm超過50nm以下のメソ孔体積をV2とした時、前記V1に対する前記V2の比(V2/V1)が2以上10以下である請求項1に記載のシリカ粒子。
  13. 数平均粒子径が30nm以上100nm以下であり、平均円形度が0.65以上0.90以下である請求項12に記載のシリカ粒子。
  14. 数平均粒子径が30nm以上70nm以下であり、平均円形度が0.75以上0.88以下である請求項13に記載のシリカ粒子。
  15. 前記マイクロ孔体積V1が、0.10cm/g以上0.50cm/g以下である請求項12〜請求項14のいずれか1項に記載のシリカ粒子。
  16. 前記V1に対する前記V2の比(V2/V1)が2以上5以下である請求項12〜請求項15のいずれか1項に記載のシリカ粒子。
  17. 前記四級アンモニウム塩が下記一般式(AM)で表される化合物を含む、請求項12〜請求項16のいずれか1項に記載のシリカ粒子。
    Figure 2021151944

    (一般式(AM)中、R、R、R及びRは、それぞれ独立に、置換基を有していてもよいアルキル基、アラルキル基又はアリール基を表し、Xは陰イオンを表す。一般式(AM)中、R、R、R及びRの2つ以上が互いに連結して環を形成していてもよい。)
  18. 前記シリカ粒子は、ゾルゲルシリカ粒子である請求項12〜請求項17のいずれか1項に記載のシリカ粒子。
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