JP2019182356A - 乗物用ドア - Google Patents

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貴久 大西
Takahisa Onishi
貴久 大西
陽平 三垣
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陽平 三垣
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Abstract

【課題】ドアの軽量化ないし低コスト化を図りつつも、室内意匠面の意匠自由度を向上可能な乗物用ドアを提供する。【解決手段】乗物用ドア100は、アウタパネル500と、アウタパネル500の室内側に取り付けられるインナパネル200と、を備え、インナパネル200は、当該乗物用ドア100の室内意匠面310を構成する本体部300と、本体部300を室内側から覆う表皮材71,72,73と、を備え、本体部300は、室内意匠面310の外周端部311を構成する室外側に延びる形の立壁部340と、立壁部340から室外側に延長されて室内意匠面310の外方かつ室内側に折り返された形の溝壁部350と、を有し、溝壁部350には、表皮材71,72,73における立壁部340を覆う部分の端末が挿入されている。【選択図】図3

Description

本明細書によって開示される技術は、乗物用ドアに関する。
乗物用ドアとして、特許文献1に開示のような車両用内装材を備えるものが知られている。特許文献1に開示の車両用内装材は、トリムボードの表面を部分的に覆うオーナメント表皮材の端部をトリムボードに設けた木目込溝に挿込んだ構成となっている。
特開2003−267152号公報
ところで、乗物用ドアにおいても軽量化やコストダウンの観点から、部品点数を減らしたり、金属製のものを樹脂製に代替したりすることが試みられている。そのような新規な構成の乗物用ドアにおいて、室内意匠面を構成する部分を、例えばその仕様やユーザーのニーズ等に応じて表皮材で適宜覆うことにより、室内意匠面の意匠自由度を向上する技術が求められている。
本明細書で開示される技術は、上記した点に鑑みてなされたものであって、ドアの軽量化ないし低コスト化を図りつつも、室内意匠面の意匠自由度を向上可能な乗物用ドアを提供することを目的の一つとする。
上記課題を解決するための手段として、本明細書で開示される技術は、アウタパネルと、前記アウタパネルの室内側に取り付けられるインナパネルと、を備え、前記インナパネルは、当該乗物用ドアの室内意匠面を構成する本体部と、前記本体部を室内側から覆う表皮材と、を備え、前記本体部は、前記室内意匠面の外周端部を構成する室外側に延びる形の立壁部と、前記立壁部から室外側に延長されて前記室内意匠面の外方かつ室内側に折り返された形の溝壁部と、を有し、前記溝壁部には、前記表皮材における前記立壁部を覆う部分の端末が挿入されている乗物用ドアに関する。
インナパネルの車室内側に室内意匠面を構成する車両用内装材が取り付けられる構成では、車両用内装材の立壁部とインナパネルとの間に溝壁部を形成するための空間を確保することが難しく、表皮材の端末は車両用内装材の裏面側に折り返されるようにして処理されることが一般的であった。一方、本技術では、インナパネル自体が乗物用ドアの室内意匠面を構成する新規な構造を採ることにより、車両用内装材に係る部品点数を削減することができるとともに、アウタパネルとインナパネルとの間に溝壁部を形成するための空間を確保することができる。このため、表皮材の立壁部を覆う部分の端末を溝壁部に挿入するのみで処理可能となり、例えばその仕様やユーザーのニーズ等に応じて本体部を表皮材で適宜覆うことにより、インナパネルの室内意匠面の意匠自由度を向上することができる。また、表皮材の端末を処理するための構造を折り返された形の溝壁部とすることにより、本体部における室内意匠面の外周端部に凹凸形状が付与され、本体部の曲げ剛性を向上することができる。
前記インナパネルは、前記本体部の室外側の外周部分に配される補強部を更に備え、前記本体部における前記立壁部と前記溝壁部を含む部分と、前記補強部とによって囲まれた中空部を備えていてもよい。
このような技術によれば、中空部を備えることにより、インナパネルの剛性を確保することができるとともに、中空部内に溝壁部を形成するための空間を確保することができる。さらに、溝壁部が補強部に囲まれた形となり、補強部により溝壁部が開く方向に変形することを抑制することができる。
前記本体部は、前記室内意匠面において、前記表皮材で覆われた第1部分と、当該表皮材で覆われていない第2部分と、を有していてもよい。
このような技術によれば、一の本体部によって構成される室内意匠面において、第1部分と第2部分とで異なる外観を呈する意匠とすることができ、複数の部材が組みつけられているような高級感のある意匠を実現することができる。なお、「室内意匠面において、表皮材で覆われた第1部分と、当該表皮材で覆われていない第2部分と、を有する」とは、第2部分がいずれの表皮材でも覆われていない構成のみならず、第2部分が第1部分を覆う表皮材では覆われていないものの、第1部分を覆う表皮材とは別の表皮材により覆われている構成を含むものとする。
前記本体部は、前記溝壁部の前記立壁部とは反対側から前記アウタパネルまで延びる形の外側壁部を有し、前記外側壁部には、前記インナパネルを前記アウタパネルに対して取り付けるための取付部が設けられていてもよい。
このような技術によれば、立壁部と外側壁部との間に溝壁部が配されることにより、表皮材を本体部の裏面側に折り返す為に、外側壁部に及ぶ範囲まで表皮材で覆う構成とする必要がない。このため、取付部が表皮材で覆われることがなく、インナパネルをアウタパネルに対して着脱する際に表皮材が着脱の妨げとなる虞がない。
本明細書で開示される技術によれば、ドアの軽量化ないし低コスト化を図りつつも、室内意匠面の意匠自由度を向上可能な乗物用ドアを提供することが可能となる。
一実施形態の乗物用ドアの平面図。 乗物用ドアについて、その主構成要素を分解して模式的に示す分解斜視図。 乗物用ドアについて主要縦断面を示す図1におけるIII −III線断面図。 乗物用ドアについて後壁部及び外側壁部の横断面構成を示す図1におけるIV−IV線断面図。 インナパネルに対するアウタパネルの着脱の態様を示す説明図。
本発明に係る乗物用ドアを、乗物としての自動車(車両)のフロントドアに適用した一実施形態を図1から図5を参照しつつ説明する。なお、各図面において矢印で示す方向は、FRが車両前方、RRが車両後方、Lが車両左方向、Rが車両右方向となっている。
実施形態1の乗物用ドア100は、図1ないし図3に示すように、アウタパネル500とインナパネル200の2枚のパネルを互いに組み付けた構成とされている。アウタパネル500は、自動車の外観を構成する自動車最外のパネルであって、樹脂により構成された樹脂製アウタパネルとされている。インナパネル200は、自動車の内観(室内意匠面)を構成する内装部材を兼ねたパネルであって、樹脂により構成された樹脂製インナパネルとされている。
本実施形態の乗物用ドア100は、アウタパネル500とインナパネル200のうちインナパネル200のみが前方部分において乗物本体700(図4、図5参照)に対してヒンジ部110を介して取り付けられており、これにより乗物用ドア100が揺動自在に開閉するものとなっている。アウタパネル500とインナパネル200の間には、その他のパネル部材が介在せず、これらアウタパネル500とインナパネル200が対向する形で乗物用ドア100が構成されている。
アウタパネル500の室外面は、自動車の外観(外観意匠面)を構成する各種凹凸形状が付与されており、また、アウタパネル500が樹脂製であるため、深絞り成形を採用することが可能となるなど外観構成の設計幅が広がるものとなっている。一方、インナパネル200の室内面には、ドアポケット10を構成するポケット開口部11、乗員の肘おき部としてのアームレスト12、ドアの開閉を操作すべく手を掛けることが可能なプルハンドル部13、ドアの窓を開閉するための操作スイッチを備えたスイッチ部14等が設けられ、室内意匠面310が構成されている。
インナパネル200は、図2及び図3に示すように、乗物用ドア100の室内意匠面310を構成する本体部(樹脂製本体部)300と、本体部300の室外面のうち外周部分(室外側外周面)307に配される枠状の補強部(樹脂製補強部、環状補強部)400とを含んで構成されている。なお、本実施形態では補強部400は枠状としているが、例えば上下一対に前後方向に沿って延びる補強部材を配置して構成するものとしても良い。
アウタパネル500に用いる樹脂としては、例えば繊維強化樹脂(不飽和ポリエステル等の熱硬化性樹脂や、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂等に、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、ポリエチレン繊維等を配合してなるもの)の他、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリイミド樹脂、超高分子量ポリオレフィン(ポリエチレン)樹脂等を例示することができる。
インナパネル200のうち本体部300に用いる樹脂としては、例えばポリプロピレン樹脂の他、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエステル樹脂、これらの樹脂に天然繊維を配合した樹脂等を例示することができる。インナパネル200のうち補強部400に用いる樹脂としては、例えば繊維強化樹脂(不飽和ポリエステル等の熱硬化性樹脂や、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂等に、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、ポリエチレン繊維等を配合してなるもの)の他、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリイミド樹脂、超高分子量ポリオレフィン(ポリエチレン)樹脂等を例示することができる。
インナパネル200の補強部400は、板状部材がアウタパネル500側に突出するように屈曲した形の屈曲部403,407を上下に一対、前後方向に延びる形で備えている。各屈曲部403,407は、当該屈曲部403,407と本体部300とによって、室内外方向において囲まれてなる中空部425を形成する形で屈曲している。
インナパネル200の本体部300は、板状のパネル部材であって、上側に位置するアッパーパネル部301と下側に位置するロアパネル部302とを備えている。アッパーパネル部301は、前後方向に延びるとともに、その上下方向中心部分から上側部分(後述する上壁部344)に向かうにしたがって室外側にカーブし、つまり上方部において室内側に向かって膨出する構成とされている。また、ロアパネル部302は、前後方向に延びるとともに、その上下方向中心部分から下側部分(後述する下壁部341)に向かうにしたがって室外側にカーブし、つまり下方部において室内側に向かって膨出する構成とされている。したがって、上記補強部400のうち屈曲部403は、アッパーパネル部301の室外側面307との間で中空部425を構成する上側屈曲部とされ、屈曲部407は、ロアパネル部302の室外側面307との間で中空部425を構成する下側屈曲部とれている。
本体部300と補強部400とは、互いの当接面において接着剤にて接着されている。具体的には、アッパーパネル部301の室外側面307と上側屈曲部403とは上側第1接着面163および上側第2接着面164にて、ロアパネル部302の室外側面307と下側屈曲部407とは下側第1接着面168および下側第2接着面169にて、それぞれ接着されている。なお、接着以外にも、例えば超音波カシメやビス締め等により両者を固定することも可能である。
アウタパネル500の上側部分の室内側には、前後方向に沿って延び、樹脂または樹脂と繊維材料で構成されるアウタ側補強部材22が設けられている。アウタ側補強部材22は、アッパーパネル部301および上側屈曲部403(すなわち中空部425も含む)と車室内外方向に重なる位置に設けられ、2枚の板状部材のうち少なくとも一方が外側に膨らむ形で屈曲し、当該2枚の板状部材を重ね合わせることで室内外方向において囲まれてなる中空部228を形成する構成とされている。
アウタパネル500の下側部分の室内側には、前後方向に沿って延び、室外側からの衝撃を緩和するためのインパクトビーム21が設けられている。インパクトビーム21と車室内外方向に重なる位置には、補強部400のうち、板状部材がアウタパネル500側に突出するように屈曲した形の下側屈曲部(インパクトビーム対向屈曲部)407が対向して配置されている。したがって、中空部425は、インパクトビーム対向屈曲部407と本体部300とによって室内外方向において囲まれたインパクトビーム重畳中空部として構成され、これらの部材の重畳により、乗員に対する室外側からの衝撃が好適に緩和されるものとなっている。
インナパネル200の室内意匠面310を構成する各部と、室内意匠面310の周囲に位置する各部について図3及び図4を参照しつつ説明する。なお、「インナパネルの室内意匠面」とは、乗物用ドアを閉めた状態で、インナパネル200において室内に臨む面とする。
インナパネル200の本体部300は、室内意匠面310の外周端部311を構成する室外側に延びる形の立壁部340と、立壁部340から室外側に延長されて室内意匠面310の外方かつ室内側に折り返された形の溝壁部350と、溝壁部350の立壁部340とは反対側からアウタパネル500まで延びる形の外側壁部360と、を有している。具体的には、本体部300は、室内側を向く面を有する主壁部と、主壁部の下端部から室外側に延びる形の下壁部341と、主壁部の後端部から室外側に延びる形の後壁部342と、主壁部の前端部から室外側に延びる形の前壁部343と、主壁部の上端部から室外側に延びる形の上壁部344と、を有し、立壁部340は、下壁部341、後壁部342、前壁部343、上壁部344とにより構成されている。溝壁部350は、立壁部340のうち上壁部344を除く下壁部341,後壁部342,前壁部343の周囲の少なくとも一部に沿って延びる凹条部とされる。外側壁部360は、立壁部340のうち上壁部344を除く下壁部341,後壁部342,前壁部343の周囲において、本体部300の外縁部を構成する部分とされる。本実施形態では、本体部300が樹脂製とされることにより、溝壁部350のような複雑な立体形状を、好適に成形可能とされる。
中空部425は、本体部300における立壁部340と溝壁部350を含む部分と、補強部400とによって囲まれた構成となっている。具体的には、上側に配される中空部425は、アッパーパネル部301における後壁部342、前壁部343と、これらに連なる溝壁部350を含む部分と、補強部400の上側屈曲部403とによって囲まれた構成とされる。また、下側に配される中空部425は、ロアパネル部302における下壁部341、後壁部342、前壁部343と、これらに連なる溝壁部350を含む部分と、補強部400の下側屈曲部407とによって囲まれた構成とされる。そして、溝壁部350は、中空部425,425内に陥入するようにして形成されている。本実施形態では、溝壁部350における下壁部341に連なる部分は、補強部400の室内側面付近まで陥入して、補強部400に当接可能な構成となっている。
インナパネル200は、本体部300を室内側から覆う表皮材71,72,73を備えている。表皮材71,72,73は、例えば合成皮革、合成樹脂製シート、ファブリックなどの可撓性を有するシート状部材でそれぞれ形成されている。表皮材71,72,73と本体部300との間には、図示しない接着層が介在しており、表皮材71,72,73は本体部300の室内側面に接着されている。本実施形態では、本体部300は、アッパーパネル部301が第1表皮材71で覆われ、その下側かつアームレスト12の上方に位置する部分が第2表皮材72で覆われ、ロアパネル部302が第3表皮材73で覆われている。これらの表皮材71,72,73は互いに異なる外観(例えば、色味や質感)を呈し、本体部300の室内意匠面310を構成する部分は、互いに異なる意匠を有する複数の部分を含んで構成されている。表皮材71,72,73において立壁部340を覆う部分の端末が処理される態様は同様とされており、以下の説明では、第3表皮材73と第1表皮材71を例にとって説明する。
溝壁部350には、第3表皮材73における下壁部341を覆う部分の端末が溝壁部350内に挿入されている(図3参照)。また、溝壁部350には、第1表皮材71における後壁部342を覆う部分の端末が溝壁部350内に挿入されている(図4参照)。溝壁部350は、室内意匠面310の外周端において室内側に向けて開口する木目込み溝を形成し、第3表皮材73及び第1表皮材71はそれぞれ下壁部341及び後壁部342を覆う部分から折り曲げられることなく溝壁部350内に差し込まれる構成となっている。そして、インナパネル200は、表皮材71,72,73の端末が溝壁部350内に差し込まれることにより、外側壁部360が表皮材で覆われない、つまり、外側壁部360が外部に露出する構成となっている。
外側壁部360には、インナパネル200をアウタパネル500に対して取り付けるための第1取付部361(取付部の一例)及び第2取付部362(取付部の他の例)が設けられている。第1取付部361は、外側壁部360の後端部に位置し、アウタパネル500の後端部に形成された嵌合部501に嵌合可能に構成されている。第2取付部362は、締結部材364をアウタパネル500に形成された取付ボス502に螺合することにより、アウタパネル500に対して締結可能に構成されている。また、外側壁部360は、乗物用ドア100を閉じた状態で、乗物本体700と対向する対向面366を有している。乗物本体700と対向面366の間には、シール部材81,82が設けられている。
本実施形態の乗物用ドア100を閉じた状態、すなわち図4に示すように、乗物本体700に対して一部重なるように閉じた状態からヒンジ部110を中心に回動して開くと、乗物用ドア100の外側壁部360の対向面366が露出することとなる。ここで、乗物用ドア100は、樹脂製のアウタパネル500と樹脂製のインナパネル200との組み合わせにより構成され、上記外側壁部360も樹脂製の本体部300により構成されており、ドア開放時に視認され得る当該対向面366は、シボ加工等の樹脂成形により意匠性に優れた面に加工されている。
アウタパネル500とインナパネル200の組付構造について説明する。
図5は、乗物用ドア100について、アウタパネル500とインナパネル200の組付構造を説明するために一部構成を透過して示す平面図である。図5に示すように、アウタパネル500とインナパネル200は、ドア外周に設けられた複数の係止部50により互いに組み付けられている。具体的には、係止部50は、アウタパネル500の室内面側に突出して設けられたアウタ側係止部53,63と、インナパネル200の室外面側に突出して設けられたインナ側係止部56,66とにより構成され、これらを互いに係止させることでアウタパネル500とインナパネル200の組付けが実現している。
本実施形態では、上述した通り、組み付けられたアウタパネル500とインナパネル200のうちインナパネル200がヒンジ部110を介して乗物本体700に取り付けられて、これにより乗物用ドア100が乗物本体700に対して揺動自在に開閉する仕組みとなっている。また、乗物本体700に組み付けられたインナパネル200からアウタパネル500をスライドして着脱することができるものとされている。具体的には図5に示すように、組み付けられた状態のアウタパネル500とインナパネル200において、インナパネル200のヒンジ部110とは反対側(後側)から、アウタパネル500をヒンジ部110から遠ざかる方向にスライドして引き抜いて取り外すことができ、逆にインナパネル200のヒンジ部110とは反対側(後側)から、アウタパネル500をヒンジ部110に近づく方にスライドして両者を重ね合わせることで、両者を組み付けることができるものとなっている(図5の矢線方向)。
アウタパネル500とインナパネル200が組み付けられた状態で、アウタパネル500の嵌合部501にインナパネル200の第1取付部361を嵌合し、アウタパネル500の取付ボス502にインナパネル200の第2取付部362を介して締結部材364を締結することにより、アウタパネル500に対してインナパネル200を取り付けることができるものとなっている。アウタパネル500からインナパネル200を取り外す場合には、第2取付部362の締結部材364を外して、アウタパネル500をヒンジ部110から遠ざかる方向にスライドすることにより、第1取付部361の嵌合を解除すれば良い。
以上のような本実施形態の乗物用ドア100は、アウタパネル500と、アウタパネル500の室内側に取り付けられるインナパネル200と、を備え、インナパネル200は、当該乗物用ドア100の室内意匠面310を構成する本体部300と、本体部300を室内側から覆う表皮材71,72,73と、を備え、本体部300は、室内意匠面310の外周端部311を構成する室外側に延びる形の立壁部340と、立壁部340から室外側に延長されて室内意匠面310の外方かつ室内側に折り返された形の溝壁部350と、を有し、溝壁部350には、表皮材71,72,73における立壁部340を覆う部分の端末が挿入されている。
インナパネルの車室内側に室内意匠面を構成する車両用内装材が取り付けられる構成では、車両用内装材の立壁部とインナパネルとの間に溝壁部を形成するための空間を確保することが難しく、表皮材の端末は車両用内装材の裏面側に折り返されるようにして処理されることが一般的であった。一方、本実施形態では、インナパネル200自体が乗物用ドア100の室内意匠面310を構成する新規な構造を採ることにより、車両用内装材に係る部品点数を削減することができるとともに、アウタパネル500とインナパネル200との間に溝壁部350を形成するための空間を確保することができる。このため、表皮材71,72,73の立壁部340を覆う部分の端末を溝壁部350内に挿入するのみで処理可能となり、例えばその仕様やユーザーのニーズ等に応じて本体部300を表皮材71,72,73で適宜覆うことにより、インナパネル200の室内意匠面310の意匠自由度を向上することができる。また、表皮材71,72,73の端末を処理するための構造を折り返された形の溝壁部350とすることにより、本体部300における室内意匠面310の外周端部311に凹凸形状が付与され、本体部300の曲げ剛性を向上することができる。
また、本実施形態の乗物用ドア100は、樹脂製のアウタパネル500と、アウタパネル500の室内側に取り付けられる樹脂製のインナパネル200と、を備え、インナパネル200は、当該乗物用ドア100の室内意匠面310を構成する樹脂製の本体部300と、本体部300の室外側の外周部分に配される樹脂製の補強部400と、を備えている。このようにドアの外側部材と内側部材とを樹脂製とすることで軽量化が図られ、しかも内側部材である樹脂製インナパネル200について、樹脂製の本体部300によって乗物室内の意匠面を構成するとともに、その樹脂製の本体部300の室外側の外周部分に樹脂製の補強部400を配したため外周部分を強化でき、簡便な構成で低コストにて、ドアとしての剛性が確保されている。特に、樹脂製のインナパネル200を意匠構成要素としての本体部300と、補強構成要素としての補強部400との2部材により構成しているため斬新な乗物用ドアとなっており、枠状の補強部400を本体部300の室外側外周面に接着により取り付けて簡便にインナパネル200を作成し、これを更にアウタパネル500に対して取り付けることで乗物用ドア100を作成することが可能となっている。
また、本実施形態では、インナパネル200は、本体部300の室外側の外周部分307に配される補強部400を更に備え、本体部300における立壁部340と溝壁部350を含む部分と、補強部400とによって囲まれた中空部425を備えている。このため、中空部425を備えることにより、インナパネル200の剛性を確保することができるとともに、中空部425内に溝壁部350を形成するための空間を確保することができる。さらに、溝壁部350が補強部400に囲まれた形となり、補強部400により溝壁部350が開く方向に変形することを抑制することができる。
また、樹脂製の補強部400は、板状部材がアウタパネル500側に突出するように屈曲した形の屈曲部403,407を備え、屈曲部403,407と樹脂製本体部300とによって室内外方向において囲まれた中空部425,425を備えている。したがって、板状部材の屈曲部403,407と樹脂製本体部300とによって囲まれた中空部425,425において高い剛性が確保され、本実施形態のように、アウタパネル500とインナパネル200をともに樹脂製にて構成した乗物用ドア100であっても十分な強度を示すものとなっている。特に、樹脂製アウタパネル500と樹脂製インナパネル200の樹脂製本体部300との間において中空部425を形成するものとしているため、両者の間に他部材が介在しておらず、中空部425の断面積を大きく確保できるため、剛性の確保が容易なものとなっている。
また、樹脂製の本体部300は、上側に位置するアッパーパネル部301と下側に位置するロアパネル部302とを備え、アッパーパネル部301は、乗物前後方向に延びるとともに、その上下方向中心部分から上側部分に向かうにしたがって室外側にカーブしてなる一方、ロアパネル部302は、乗物前後方向に延びるとともに、その上下方向中心部分から下側部分に向かうにしたがって室外側にカーブしてなり、樹脂製の補強部400は、アッパーパネル部301の室外側面との間で中空部425を構成する上側屈曲部403と、ロアパネル部302の室外側面との間で中空部425を構成する下側屈曲部407とを、それぞれ乗物前後方向に沿って延びる形で備えている。これにより、乗物用ドア100の上側部分は、アッパーパネル部301と上側屈曲部403とによって囲まれた中空部425において高い剛性が確保され、乗物用ドア100の下側部分は、ロアパネル部302と下側屈曲部407とによって囲まれた中空部425において高い剛性が確保されており、アウタパネル500とインナパネル200をともに樹脂製にて構成した本実施形態の乗物用ドア100であっても十分な強度を示すものとなっている。
また、樹脂製の補強部400は、樹脂製の本体部300の外周部分に沿って環状に構成されている。したがって、インナパネル200、ひいては当該乗物用ドア100の一層高い剛性が確保されている。
また、本実施形態では、本体部300は、室内意匠面310において、第3表皮材73で覆われたロアパネル部302(第1部分)と、当該第3表皮材73で覆われていないアッパーパネル部301(第2部分)と、を有している。別の見方をすれば、本体部300は、室内意匠面310において、第1表皮材71で覆われたアッパーパネル部301(第1部分)と、当該第1表皮材71で覆われていないロアパネル部302(第2部分)と、を有している。このため、一の本体部300によって構成される室内意匠面310において、第1部分と第2部分とで異なる外観を呈する意匠とすることができ、複数の部材が組みつけられているような高級感のある意匠を実現することができる。
また、本実施形態では、本体部300は、溝壁部350の立壁部340とは反対側からアウタパネル500まで延びる形の外側壁部360を有し、外側壁部360には、インナパネル200をアウタパネル500に対して取り付けるための取付部361,362が設けられている。立壁部340と外側壁部360との間に溝壁部350が配されることにより、表皮材71,72,73を本体部300の裏面側に折り返す為に、外側壁部360に及ぶ範囲まで表皮材71,72,73で覆う構成とする必要がない。このため、取付部361,362が表皮材71,72,73で覆われることがなく、インナパネル200をアウタパネル500に対して着脱する際に表皮材71,72,73が着脱の妨げとなる虞がない。さらに、外側壁部360を表皮材71,72,73で覆わない構成とすることにより、外側壁部360が表皮材71,72,73で覆われる構成に比して、表皮材71,72,73が複雑な立体的な形状となり難く、表皮材71,72,73の成形が容易となる。また、本体部300において表皮材71,72,73で被覆される面積を低減することができ、表皮材71,72,73に係るコストを低減することができる。
以上、本発明の実施形態を示したが、上記記述及び図面によって説明した実施形態以外にも、例えば次のような実施形態とすることも可能である。
例えば、上記実施形態では乗物として車両(自動車)を例示したが、その他にも地上の乗物としての列車や遊戯用車両、飛行用乗物としての飛行機やヘリコプター、海上や海中用乗物としての船舶や潜水艇などの乗物についても上記乗物用ドアを適用することができる。
また、上記実施形態では、フロントドアに本発明に係る乗物用ドアの構成を適用した実施例を例示したが、例えばバックドアにも上記本発明に係る乗物用ドアの構成を適用することができる。
また、上記実施形態では、補強部400を枠状にて構成したが、補強部400は少なくとも本体部300の室外側の外周部分に配されていれば補強構造を実現でき、例えば本体部の室外側の外周のいずれかの位置に部分的に単数若しくは複数配すること、外周の一辺である上辺部や下辺部の延在方向に沿って配すること、上辺部から側辺部に跨って配すること、外周に沿って部分的に配すること等により、本体部を補強してインナパネル200の剛性を高めるものとすることができる。上記実施形態でも、本体部300の室外側の上辺部と下辺部の延在方向(前後方向)に沿って中空部425が延在し、これが補強構造の主体をなしている。
また、上記実施形態では、アッパーパネル部301とロアパネル部302がそれぞれ、第1表皮材71と第3表皮材73とで覆われる構成を例示したが、これに限られない。例えば、本体部300は、第1表皮材71と第3表皮材73のいずれか一方のみを備えていてもよく、また、第1表皮材71と第3表皮材73とは異なる形状の表皮材により覆われる部分を有していてもよい。
71,72,73…表皮材、100…乗物用ドア、200…インナパネル、300…本体部、301…アッパーパネル部(第2部分)、302…ロアパネル部(第1部分)、310…室内意匠面、311…外周端部、340…立壁部、350…溝壁部、360…外側壁部、361,362…取付部、400…補強部、425…中空部、500…アウタパネル

Claims (4)

  1. アウタパネルと、
    前記アウタパネルの室内側に取り付けられるインナパネルと、を備え、
    前記インナパネルは、当該乗物用ドアの室内意匠面を構成する本体部と、前記本体部を室内側から覆う表皮材と、を備え、
    前記本体部は、前記室内意匠面の外周端部を構成する室外側に延びる形の立壁部と、前記立壁部から室外側に延長されて前記室内意匠面の外方かつ室内側に折り返された形の溝壁部と、を有し、
    前記溝壁部には、前記表皮材における前記立壁部を覆う部分の端末が挿入されていることを特徴とする乗物用ドア。
  2. 前記インナパネルは、前記本体部の室外側の外周部分に配される補強部を更に備え、
    前記本体部における前記立壁部と前記溝壁部を含む部分と、前記補強部とによって囲まれた中空部を備えることを特徴とする請求項1に記載の乗物用ドア。
  3. 前記本体部は、前記室内意匠面において、前記表皮材で覆われた第1部分と、当該表皮材で覆われていない第2部分と、を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の乗物用ドア。
  4. 前記本体部は、前記溝壁部の前記立壁部とは反対側から前記アウタパネルまで延びる形の外側壁部を有し、
    前記外側壁部には、前記インナパネルを前記アウタパネルに対して取り付けるための取付部が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の乗物用ドア。
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