JP2019182196A - 車両用スライドドア構造 - Google Patents

車両用スライドドア構造 Download PDF

Info

Publication number
JP2019182196A
JP2019182196A JP2018075415A JP2018075415A JP2019182196A JP 2019182196 A JP2019182196 A JP 2019182196A JP 2018075415 A JP2018075415 A JP 2018075415A JP 2018075415 A JP2018075415 A JP 2018075415A JP 2019182196 A JP2019182196 A JP 2019182196A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
guide rail
roller unit
sliding door
center
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018075415A
Other languages
English (en)
Inventor
史洋 古川
Fumihiro Furukawa
史洋 古川
孝宜 浅井
Takanobu Asai
孝宜 浅井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JTEKT Corp
Original Assignee
JTEKT Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JTEKT Corp filed Critical JTEKT Corp
Priority to JP2018075415A priority Critical patent/JP2019182196A/ja
Publication of JP2019182196A publication Critical patent/JP2019182196A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Power-Operated Mechanisms For Wings (AREA)

Abstract

【課題】車室内空間及び車内に搭載する部品等のスペースを拡大することができる車両用スライドドア構造を提供する。【解決手段】ドア開口部の下縁部に設けられ、車両前後方向に沿って直線状に延びるロアガイドレールと、ロアガイドレールに摺動可能に連結された状態でスライドドアを支持するロアローラユニットと、一端がスライドドアの車両前方側の端部に回動可能に連結されると共に、他端がロアローラユニットに回動可能に連結される回動アーム部と、を備え、スライドドアの閉動作時には、ロアローラユニットの摺動が停止された状態で、回動アーム部が他端を中心に車両前方側へ回動して、スライドドアが内側へ変位し、スライドドアの開動作時には、ロアローラユニットの摺動が停止された状態で、回動アーム部が他端を中心に車両後方側へ回動して、スライドドアが外側へ変位するように構成する。【選択図】図7

Description

本発明は、車両用スライドドア構造に関するものである。
車両用スライドドア構造では、下記特許文献1に記載されるように、車体側部に設けられるドア開口部と、ドア開口部を開閉可能に覆うスライドドアと、ドア開口部の周縁に設けられ、車体前後方向に延びるように設けられた複数のガイドレールと、各ガイドレールに摺動可能に取り付けられ、スライドドアと各ガイドレールとを連結する複数の摺動部材と、を備えている。複数のガイドレールは、ドア開口部の上縁部と下縁部に設けられたアッパーガイドレールとロワーガイドレール、及び、ドア開口部の後縁部の後方に設けられたセンターガイドレールと、から構成されている。
特開2008−128272号公報
しかしながら、前記特許文献1に記載されたアッパーガイドレールとロワーガイドレール、及び、センターガイドレールは、それぞれの前端部、即ち、スライドドアが閉動作する方向の端部側は、車両前方側に向かって、つまり、スライドドアの閉動作方向に向かって車幅方向内側に湾曲している。この結果、スライドドアの全閉位置において、各ガイドレールに摺動可能に取り付けられた摺動部材の収容スペースが車室内空間を侵食するため、車室内空間及び車内に搭載する部品等のスペースの拡大が難しくなる虞がある。
そこで、本発明は、このような点に鑑みて創案されたものであり、車室内空間及び車内に搭載する部品等のスペースを拡大することができる車両用スライドドア構造を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の第1の発明は、車両側部に設けられたドア開口部と、前記ドア開口部を開閉可能に覆うスライドドアと、前記ドア開口部の下縁部に設けられ、車両前後方向に沿って直線状に延びるロアガイドレールと、前記ロアガイドレールに摺動可能に連結された状態で前記スライドドアを支持するロアローラユニットと、一端が前記スライドドアの車両前方側の端部に車両前後方向へ回動可能に連結されると共に、他端が前記ロアローラユニットに車両前後方向へ回動可能に連結される回動アーム部と、を備え、前記スライドドアの閉動作時には、前記ロアローラユニットの摺動が前記ロアガイドレールの長手方向の所定位置で停止された状態で、前記回動アーム部が前記他端を中心に車両前方側へ回動して、前記スライドドアが車幅方向内側へ変位し、前記スライドドアの開動作時には、前記ロアローラユニットの摺動が前記ロアガイドレールの長手方向の前記所定位置で停止された状態で、前記回動アーム部が前記他端を中心に車両後方側へ回動して、前記スライドドアが車幅方向外側へ変位し、前記スライドドアが前記ドア開口部から車幅方向外側へ離間した状態で車両前後方向に移動する際には、前記回動アーム部が前記他端を中心に車両後方側へ回動された状態で、前記ロアローラユニットが前記ロアガイドレールに沿って摺動する、車両用スライドドア構造である。
次に、本発明の第2の発明は、上記第1の発明に係る車両用スライドドア構造において、前記ドア開口部の後方で、車両前後方向に延びるセンターガイドレールと、前記センターガイドレールに摺動可能に連結された状態で前記スライドドアを支持するセンターローラユニットと、一端が前記センターローラユニットに車両前後方向に回動可能に連結されると共に、他端が前記スライドドアの車両後方側の端部に互いに回動不能に連結されるセンターアーム部と、を備え、前記センターガイドレールは、車両前後方向に沿って直線状に延びる直線部と、前記直線部の車両前方側の端部から、車両前方向に向かって車幅方向内側に所定曲率半径の円弧状に湾曲する湾曲部と、を有し、前記回動アーム部は、該回動アーム部の軸方向の長さが、前記湾曲部の前記所定曲率半径にほぼ等しくなるように形成され、前記ロアローラユニットの摺動が前記ロアガイドレールの長手方向の前記所定位置で停止された際には、前記センターローラユニットは、前記湾曲部の車両後方側の端部に位置する、車両用スライドドア構造である。
次に、本発明の第3の発明は、上記第1の発明又は上記第2の発明に係る車両用スライドドア構造において、前記ロアローラユニットの車両前方側の端部に、前記ロアガイドレールの長手方向の前記所定位置で当接して、該ロアローラユニットの車両前方側への摺動を規制する規制部材を備えた、車両用スライドドア構造である。
次に、本発明の第4の発明は、上記第3の発明に係る車両用スライドドア構造において、前記ロアローラユニットは、前記スライドドアの荷重を支えて前記ロアガイドレールの軌道面上を走行するロードローラと、前記ロードローラの車両上方向に配置されて、前記ロアガイドレールに係合するガイドローラと、を有し、前記回動アーム部の他端は、車両上下方向における前記ロードローラと前記ガイドローラとの間に配置され、前記規制部材は、前記ガイドローラの車両前方側の端部に当接する、車両用スライドドア構造である。
次に、本発明の第5の発明は、上記第4の発明に係る車両用スライドドア構造において、前記ロアローラユニットは、前記ロアガイドレールに係合する複数のガイドローラを有し、複数の前記ガイドローラは、車幅方向に沿って配置されている、車両用スライドドア構造である。
次に、本発明の第6の発明は、上記第4の発明に係る車両用スライドドア構造において、前記ロアローラユニットは、前記ロアガイドレールに係合する複数のガイドローラを有し、複数の前記ガイドローラは、車両前後方向に沿って配置されている、車両用スライドドア構造である。
第1の発明によれば、ロアローラユニットが摺動可能に連結されたロアガイドレールは、車両前後方向に沿って直線状に延びるため、ロアガイドレールを車幅方向外側に寄せて配置することができ、ロアガイドレールの配置スペース及びロアローラユニットの収容スペースを小さく抑えることができる。その結果、車室内空間及び車内に搭載する部品等のスペースを拡大することができる。また、ロアガイドレールの配置スペース及びロアローラユニットの収容スペースを小さくしても、回動アーム部の軸方向長さを長くすることによって、スライドドアがドア開口部から車幅方向外側へ離間する十分な距離を確保することができる。
第2の発明によれば、ロアローラユニットの摺動がロアガイドレールの長手方向の所定位置で停止された際には、センターローラユニットは、湾曲部の車両後方側の端部に位置する。また、回動アーム部の軸方向の長さが湾曲部の曲率半径にほぼ等しくなるように形成されている。これにより、センターローラユニットの湾曲部の摺動に伴って、回動アーム部を車両前方側、又は、車両後方側へスムーズに回動させることができる。
第3の発明によれば、規制部材によってロアローラユニットの車両前方側への摺動を規制して、ロアローラユニットをロアガイドレールの長手方向の所定位置に確実に位置させることができ、スライドドアの開閉をスムーズに行うことができる。
第4の発明によれば、規制部材はガイドローラに当接するため、回動アーム部の回動動作を妨げることなく、ロアローラユニットをロアガイドレールの長手方向の所定位置に確実に位置させることができる。
第5の発明によれば、複数のガイドローラは、車幅方向に沿って配置されているため、ロードローラの車幅方向における傾きを防止して、スライドドアをスムーズに開閉することができる。
第6の発明によれば、複数のガイドローラは、車両前後方向に沿って配置されているため、ロアガイドレールの車幅方向における幅を更に狭くすることが可能となり、車室内空間及び車内に搭載する部品等のスペースを更に拡大することができる。
第1実施形態に係る車両用スライドドア構造を備えた車両を示す斜視図である。 アッパーガイドレールに連結されたアッパーローラユニットの斜視図である。 センターガイドレールに連結されたセンターローラユニットの斜視図である。 図1のIV−IV矢視断面図である。 ロアガイドレールに連結されたロアローラユニットの正面図である。 図5に示すロアローラユニットが、規制部材に当接して停止した際における側面図である。 スライドドアの開閉動作を説明する説明図である。 第2実施形態に係るロアガイドレールに連結されたロアローラユニットの正面図である。 第3実施形態に係るロアガイドレールに連結されたロアローラユニットの正面図である。 図9に示すロアローラユニットが、規制部材に当接して停止した際における側面図である。
以下、本発明に係る車両用スライドドア構造を具体化した第1実施形態乃至第3実施形態に基づき図面を参照しつつ詳細に説明する。先ず、第1実施形態に係る車両用スライドドア構造21について図1乃至図7に基づいて説明する。尚、各図における、X軸方向は車両前後方向、Y軸方向は車幅方向、Z軸方向は鉛直方向であり、各軸は互いに直交している。そして、各図に適宜に示される矢印Xは、車両前方側を示し、又、矢印Zは車両上方側を示している。更に、矢印Yは、車幅方向内側を示している。以下の説明において、車両の方向に関する記述は、この方向を基準として行うものとする。
[第1実施形態]
図1に示すように、車両10は、車体11の側面11Aに設けられたドア開口部14を開閉するスライドドア12を備えている。尚、第1実施形態の車両10において、このスライドドア12は、車両10の後部ドアとして設けられている。そして、スライドドア12は、車両後方側(図1中、右側)に移動することによって開動作し、車両前方側(図1中、左側)に移動することによって閉動作する構成になっている。
詳しくは、車両10には、車両前後方向(図1中、X軸方向)に延びるアッパーガイドレール16A、センターガイドレール16C、及び、ロアガイドレール16Lと、これら各ガイドレール16A、16C、16Lに連結されるアッパーローラユニット18A、センターローラユニット18C、及び、ロアローラユニット18Lと、を備えた車両用スライドドア構造21が設けられている。そして、スライドドア12は、これら各ガイドレール16A、16C、16L、及び、各ローラユニット18A、18C、18Lを介して車体11の側面11Aに支持されることによって、車両前後方向(図1中、X軸方向)に移動して、車体11の側面11Aに形成されたドア開口部14を開閉することが可能となっている。
具体的には、車両用スライドドア構造21は、ドア開口部14の上縁部14Aに設けられたアッパーガイドレール16A、ドア開口部14の車両上下方向略中央部の後方に設けられたセンターガイドレール16C、及び、ドア開口部14の下縁部14Bに設けられたロアガイドレール16Lを備えている。また、車両用スライドドア構造21は、スライドドア12の車両前方側の上端部に支持された状態で、アッパーガイドレール16Aに連結されるアッパーローラユニット18Aを備えている。
更に、車両用スライドドア構造21は、スライドドア12の車両後方側の端部において、車両上下方向略中央部に支持された状態で、センターガイドレール16Cに連結されるセンターローラユニット18Cを備えている。そして、車両用スライドドア構造21は、スライドドア12の車両前方側の下端部に、後述のように車両前後方向に回動可能に支持された状態で、ロアガイドレール16Lに連結されるロアローラユニット18Lを備えている。
次に、アッパーガイドレール16Aとアッパーローラユニット18Aについて図2に基づいて説明する。図2に示すように、アッパーガイドレール16Aは、車幅方向に相対向する各側壁部25A、25Bと、両側壁部25A、25Bの上端部分を接続する上壁部25Cとを備え、車両上下方向下側に開口する断面略コの字状のガイドレール部25を有している。そして、アッパーローラユニット18Aには、このガイドレール部25の内側に配置されるガイドローラ27が設けられている。ガイドローラ27は、例えば、転がり軸受により構成されている。
アッパーローラユニット18Aは、スライドドア12の車両前方側の上端部において、スライドドア12の内側面にボルト止め等によって固定される側面視略L字状の支持ブラケット28と、支持ブラケット28に車両前後方向に回動可能に連結された状態で車幅方向内側に向かって延びる支持アーム29と、を備えている。そして、ガイドローラ27は、支持アーム29の車幅方向内側の端部に車両上下方向に沿って上方に延びる軸状の支軸31に軸支されることによって、回転可能な状態で、アッパーガイドレール16Aのガイドレール部25を構成する両側壁部25A、25Bの間に配置される構成になっている。
従って、アッパーガイドレール16Aのガイドレール部25は、いずれかの側壁部25A、25Bに対してガイドローラ27が当接することにより、車幅方向におけるガイドローラ27の相対移動を規制する。また、ガイドレール部25は、ガイドローラ27が当接したいずれかの側壁部25A、25Bが摺動面となることにより、その延伸方向(車両前後方向)に沿ったガイドローラ27の相対移動を許容する。これにより、アッパーガイドレール16Aは、アッパーローラユニット18Aを車両前後方向に案内する構成になっている。
次に、センターガイドレール16Cとセンターローラユニット18Cについて図3、図4及び図7に基づいて説明する。図3及び図4に示すように、スライドドア12の車両後方側の端部において、スライドドア12の車両上下方向略中央部の内側面に、車幅方向外側の端部(他端)が、ボルト止め等によって回動不能に連結された長尺状のセンターアーム部35を備えている。センターアーム部35の車幅方向内側の端部(一端)は、軸方向所定長さの部分が略四角筒状に形成されている。そして、センターローラユニット18Cは、センターアーム部35の車幅方向内側の端部(一端)に、車両上下方向に嵌挿された回動軸36を介して車両前後方向に回動可能に連結されている。
具体的には、センターローラユニット18Cは、回動軸36を介して車両前後方向に回動可能に連結された側面視(図4中、X軸方向で見たとき)L字状の第1サブアーム37と側面視(図4中、X軸方向で見たとき)略クランク状の第2サブアーム38とを有している。側面視L字状の第1サブアーム37は、センターアーム部35の車幅方向内側の端部の下端面に底部37Bが回動可能に連結され、底部37Bの車幅方向内側の端部から鉛直上方に延出された壁部37Aには、車幅方向内側に向かって突出する支軸41が、例えば、圧入により固定されている。そして、支軸41には、スライドドア12の荷重を支えるセンターロードローラ42が回転可能に軸支されている。センターロードローラ42は、例えば、転がり軸受により構成されている。
側面視略クランク状の第2サブアーム38は、センターアーム部35の車幅方向内側の端部の上端面に回動可能に連結され、センターロードローラ42に対して鉛直方向に対向する部分が切り欠かれて、車幅方向内側に開放された平面視コの字状に形成されている。そして、第2サブアーム38の車幅方向内側の車両前後方向における両端部には、それぞれ車両上下方向上側に向かって突出する2本の支軸45、46が、例えば、圧入により固定されている。従って、各支軸45、46は、支軸41に対して交差する方向に延びている。また、各支軸45、46には、一対のガイドローラ47が回転可能にそれぞれ軸支されている。一対のガイドローラ47は、例えば、転がり軸受により構成されている。
図3及び図4に示すように、センターガイドレール16Cは、車体11の側面11Aに車両前後方向に沿って形成された凹部内に設けられている。センターガイドレール16Cは、センターロードローラ42を転走させるセンターレール部48と、一対のガイドローラ47を転走させるガイドレール部49と、を有している。ガイドレール部49は、上記ガイドレール部25と同様に、車幅方向に相対向する各側壁部49A、49Bと、両側壁部49A、49Bの上端部分を接続する上壁部49Cとを備え、車両上下方向下側に開口する断面略コの字状を有している。そして、一対のガイドローラ47は、回転可能な状態で、ガイドレール部49を構成する両側壁部49A、49Bの間に、車両前後方向に沿って配置される構成になっている。
従って、センターガイドレール16Cのガイドレール部49は、いずれかの側壁部49A、49Bに対して各ガイドローラ47が当接することにより、車幅方向における一対のガイドローラ47の相対移動を規制する。また、ガイドレール部49は、一対のガイドローラ47が当接したいずれかの側壁部49A、49Bが摺動面となることにより、その延伸方向(車両前後方向)に沿った一対のガイドローラ47の相対移動を許容する。これにより、センターガイドレール16Cは、センターローラユニット18Cを車両前後方向に案内する構成になっている。
センターロードローラ42を転走させるセンターレール部48は、車幅方向内側に位置する側壁部49Bから車両上下方向下側に所定長さ延出された後、車幅方向外側に略直角に延出された下壁部48Aを有している。そして、センターロードローラ42は、スライドドア12の重量を支えながらセンターレール部48を構成する下壁部48Aの上側面を転走可能に配置されている。
ここで、図7に示すように、センターガイドレール16Cは、センターレール部48とガイドレール部49とが、車両上下方向に相対向した状態で車両前後方向に延びる直線部51と、この直線部51の車両前方側の端部51Aから車両前方向に向かって車幅方向内側に所定曲率半径の円弧状に湾曲する湾曲部52と、を有している。円弧状の湾曲部52の曲率半径は、例えば、センターレール部48の下壁部48A上を転走するセンターロードローラ42の転走軌跡53の曲率半径Rとなるように設定されている。
次に、ロアガイドレール16Lとロアローラユニット18Lについて図5乃至図7に基づいて説明する。図5及び図6に示すように、ロアローラユニット18Lは、スライドドア12の車両前方側の下端部において、スライドドア12の内側面にボルト止め等によって固定される側面視(図5中、X軸方向で見たとき)略L字状の支持ブラケット55と、一端(図5中、右端)が支持ブラケット55の端部に車両前後方向に回動可能に連結される長尺状の回動アーム部58と、を有している。
詳細には、支持ブラケット55の端部には、車両上下方向下側に突出する支軸56が、例えば、圧入により固定されている。そして、支軸56には、転がり軸受57の内輪が、例えば、圧入により支軸56に固定されている。一方、転がり軸受57の外輪が、例えば、焼き嵌めや接着等によって長尺状の回動アーム部58の一端(図5中、右端)に形成された貫通孔58Aに固定されている。これにより、回動アーム部58の一端(図5中、右端)が、転がり軸受57を介して支持ブラケット55の端部に車両前後方向に回動可能に連結されている。
ロアローラユニット18Lは、更に、回動アーム部58の長手方向他端(図5中、左端)が、車両前後方向へ回動可能に連結される側面視(図5中、X軸方向で見たとき)略L字状のロアサブフレーム61と、車幅方向(図5中、Y軸方向)に沿って配置された一対のロアガイドローラ62と、スライドドア12の荷重を支えるロアロードローラ63と、を有している。詳細には、側面視略L字状のロアサブフレーム61は、略水平に配置された車幅方向に長い矩形状に形成された上壁部61Aと、上壁部61Aの車幅方向外側の端部から、車両上下方向下側へ鉛直に延出された側壁部61Bと、から構成されている。
上壁部61Aには、車両前後方向において中央部よりも車両前方側の位置に、車両上下方向下側に向かって突出する支軸65が、例えば、圧入により固定されている。支軸65の端部とロアロードローラ63との間には、所定隙間が形成されている。そして、支軸65には、転がり軸受66の内輪が、例えば、圧入により固定されている。一方、転がり軸受66の外輪が、例えば、焼き嵌めや接着等によって回動アーム部58の他端(図5中、左端)に形成された貫通孔58Bに固定されている。これにより、回動アーム部58の他端(図5中、左端)が、転がり軸受66を介して上壁部61Aの下側に車両前後方向に回動可能に連結されている。
ここで、図5及び図7示すように、回動アーム部58の一端に形成された貫通孔58Aの中心軸N1と、回動アーム部58の他端に形成された貫通孔58Bの中心軸N2との間の車幅方向(図5中、Y軸方向)の距離は、センターガイドレール16Cの円弧状の湾曲部52における、センターロードローラ42の転走軌跡53の曲率半径R(図7参照)とほぼ等しい距離Rに設定されている。
また、図5及び図6に示すように、ロアサブフレーム61は、側壁部61Bの車両前方側には、回動アーム部58が車両後方側へ回動した際に当接する位置に、車両前後方向に正面視(図6中、Y軸方向で見たとき)横長でコの字状に切り欠かれた切欠溝61Cが形成されている。該切欠溝61Cは、回動アーム部58のZ軸方向の板厚にほぼ等しい溝幅を有している。
また、切欠溝61Cの車両前後方向の切り欠き深さは、回動アーム部58が車両後方側へ回動されて、車幅方向に沿って平行に配置された際に、この回動アーム部58の車両後方側の端部(図6中、右側端部)が切欠溝61Cの車両後方側の壁面に当接する深さに設定されている。従って、回動アーム部58が車両後方側へ回動されて、車両前後方向に対して略直交した際には、この回動アーム部58の車両後方側の端部(図6中、右側端部)が切欠溝61Cの車両後方側の壁面に当接される。
また、ロアサブフレーム61は、側壁部61Bの下端部の車両前後方向中央部に、車幅方向内側に向かって突出する支軸67が、例えば、圧入により固定されている。そして、支軸67には、スライドドア12の荷重を支えるロアロードローラ63が回転可能に軸支されている。ロアロードローラ63は、例えば、転がり軸受により構成されている。尚、側壁部61Bの下端部は、ロアロードローラ63の車両上下方向下端部よりも上方に位置している。また、切欠溝61Cは、ロアロードローラ63の車両上下方向上端部よりも上方に位置している。
また、ロアサブフレーム61の上壁部61Aには、車両前後方向中央部の車幅方向における両端部に、それぞれ車両上下方向上側に向かって突出する2本の支軸68、69が、例えば、圧入により固定されている。そして、各支軸68、69には、一対のロアガイドローラ62が回転可能にそれぞれ軸支されている。一対のロアガイドローラ62は、例えば、転がり軸受により構成されている。
図5及び図6に示すように、ロアガイドレール16Lは、ロアロードローラ63を転走させるロアレール部71と、車幅方向に沿って配置された一対のロアガイドローラ62を転走させるガイドレール部72と、を有している。ガイドレール部72は、車両前後方向に沿って直線状に延びて、車幅方向に相対向する各側壁部72A、72Bと、両側壁部72A、72Bの上端部分を接続する上壁部72Cとを備え、車両上下方向下側に開口する断面略コの字状を有している。
車幅方向に相対向する各側壁部72A、72Bの下端部は、ロアサブフレーム61の上壁部61Aよりも上側に位置するように配置されている。また、ガイドレール部72の車両前後方向の長さは、センターガイドレール16Cのガイドレール部49の直線部51を構成する部分の車両前後方向の長さにほぼ等しい長さに形成されている。
そして、一対のロアガイドローラ62は、回転可能な状態で、ガイドレール部72を構成する両側壁部72A、72Bの間に、車幅方向に沿って配置される構成になっている。従って、ロアガイドレール16Lのガイドレール部72は、いずれかの側壁部72A、72Bに対していずれか一方のロアガイドローラ62が当接することにより、車幅方向における一対のロアガイドローラ62の相対移動を規制する。
また、ガイドレール部72は、一対のロアガイドローラ62のいずれか一方が当接したいずれかの側壁部72A、72Bが摺動面となることにより、その延伸方向(車両前後方向)に沿った一対のロアガイドローラ62の相対移動を許容する。これにより、ロアガイドレール16Lは、ロアローラユニット18Lを車両前後方向に案内する構成になっている。
また、平板状の規制部材75が、ガイドレール部72を構成する両側壁部72A、72Bの車両前方側の端部に当接した状態で車幅方向に沿って配置されている。規制部材75の車両上下方向の幅は、両側壁部72A、72Bの車両上下方向の幅にほぼ等しい幅に形成され、両側壁部72A、72Bの車両前方側の端部の上下方向ほぼ全幅に渡って当接している。
これにより、図6及び図7に示すように、スライドドア12の閉動作時に、ガイドレール部72内を相対移動する一対のロアガイドローラ62が、規制部材75に当接すると、ロアローラユニット18Lのそれ以上の車両前方側(図6中、左側)への移動が規制されて停止される。また、ガイドレール部72の車両前方側の端部は、センターローラユニット18Cがセンターガイドレール16Cの直線部51の車両前方側の端部51A(図7参照)に位置しているときに、一対のロアガイドローラ62が規制部材75に当接するように構成されている。従って、図7に示すように、ロアレール部71は、センターガイドレール16Cの直線部51とほぼ同じ長さの直線部76を有している。
図6及び図7に示すように、ロアロードローラ63を転走させるロアレール部71は、車両前後方向に沿って直線状に延びた長方形の平板状に形成され、ガイドレール部72よりも少なくとも回動アーム部58の軸方向長さ分(図5におけるY軸方向の長さ分)だけ車両前方側へ延びている。そして、ロアロードローラ63は、スライドドア12の重量を支えながらロアレール部71の車幅方向の略中央部を転走可能に配置されている。
次に、上記のように構成されたスライドドア12の開閉動作について図7に基づいて説明する。図7に示すように、スライドドア12が全開状態(図7中、各レール16C、16Lの右端の点線部にセンターアーム部35と回動アーム部58が位置する状態)から閉動作方向(図7中、左方向で車両前方側)に移動する際には、先ず、センターアーム部35の先端部に回動可能に連結されたセンターローラユニット18Cのセンターロードローラ42は、センターレール部48の直線部51上を車両前方側へ転走する。
また、回動アーム部58の先端部に回動可能に連結されたロアローラユニット18Lのロアロードローラ63も、ロアレール部71の直線部76上を車両前方側へ転走する。従って、センターロードローラ42とロアロードローラ63が各直線部51、76上を車両前方側へ転走する際には、スライドドア12は、センターアーム部35及び回動アーム部58を介して車両前後方向に対して略平行となって車両前方側へ移動する。
続いて、センターロードローラ42が、センターレール部48の直線部51の車両前方側の端部51Aに達した際には、ロアローラユニット18Lの一対のロアガイドローラ62が車両前後方向において規制部材75に当接するため(図6参照)、ロアロードローラ63のロアレール部71上の車両前方側への転走が停止される。つまり、ロアローラユニット18Lのロアガイドレール16L上の車両前方側への移動が停止される。
その後、更に、スライドドア12が閉動作方向(図7中、左方向で車両前方側)に移動されて、センターロードローラ42が、センターレール部48の湾曲部52上を車両前方側へ転走した際には、センターロードローラ42は、曲率半径Rの円弧を描くようにセンターレール部48上を転走する。
このため、スライドドア12の車両前後方向の両端部は、センターアーム部35を介して、車両前方向に向かって車幅方向内側へ鉛直方向(Z軸方向)上方から見て曲率半径Rの円弧78を描くように移動される。その結果、スライドドア12の車両前方側の下端部に、一端側が車両前後方向に回動可能に連結された回動アーム部58は、ロアレール部71上に停止しているロアローラユニット18Lの距離Rだけ離れている支軸65(図5、図6参照)を中心に車両前方側へ、つまり、鉛直方向(Z軸方向)上方から見て時計方向に回動される。これにより、スライドドア12は、車幅方向内側(図7中、Y軸方向上側)に変位する。
そして、センターロードローラ42が、センターレール部48の湾曲部52上を、直線部51の車両前方側の端部51Aから車両前方側へ距離Rだけ転走した際には、回動アーム部58は、支軸65を中心に鉛直方向(Z軸方向)上方から見て時計方向へ約90度回動される。この結果、回動アーム部58は、車両前後方向に沿って直線状に延びるロアガイドレール16Lの長手方向に沿ってロアレール部71の上側に重なるように配置され、スライドドア12が全閉状態となる。即ち、図7に示すように、各レール16C、16Lの左端の点線部にセンターアーム部35と回動アーム部58が位置する状態となる。
一方、スライドドア12が全閉状態から開動作方向(図7中、右方向で車両後方側)に移動する際には、先ず、センターアーム部35の先端部に回動可能に連結されたセンターローラユニット18Cのセンターロードローラ42は、センターレール部48の湾曲部52上を車両後方向に向かって車幅方向外側へ鉛直方向(Z軸方向)上方から見て曲率半径Rの円弧を描くように転走される。このため、スライドドア12の車両前後方向の両端部は、センターアーム部35を介して、車両後方向に向かって車幅方向外側へ鉛直方向(Z軸方向)上方から見て曲率半径Rの円弧78を描くように移動される。
その結果、スライドドア12の車両前方側の下端部に、一端側が車両前後方向に回動可能に連結された回動アーム部58は、ロアレール部71上に停止しているロアローラユニット18Lの支軸65(図5、図6参照)を中心に車両後方側へ、つまり、鉛直方向(Z軸方向)上方から見て反時計方向に回動される。これにより、スライドドア12は、車幅方向外側(図7中、Y軸方向下側)に変位する。
そして、センターロードローラ42が、センターレール部48の直線部51の車両前方側の端部51Aに達した際には、回動アーム部58は、支軸65を中心に鉛直方向(Z軸方向)上方から見て反時計方向へ約90度回動される。この結果、回動アーム部58は、ロアサブフレーム61の側壁部61Bの車両前方側の側縁部に形成された切欠溝61Cに進入して、切欠溝61Cの車両後方側の壁面に当接される(図6参照)。これにより、スライドドア12は、回動アーム部58の各貫通孔58A、58B間の距離Rだけ、つまり、回動アーム部58の軸方向長さにほぼ等しい距離だけ車幅方向外側に変位する。
続いて、センターロードローラ42が、センターレール部48の直線部51上を車両後方側へ転走した際には、回動アーム部58の端部に回動可能に連結されたロアローラユニット18Lのロアロードローラ63も、ロアレール部71の直線部76上を車両後方側へ転走する。従って、センターロードローラ42とロアロードローラ63が各直線部51、76上を車両後方側へ転走する際には、スライドドア12は、センターアーム部35及び回動アーム部58を介して車両前後方向に対して略平行となって車両後方側へ移動する。
その後、更に、スライドドア12が開動作方向(図7中、右方向で車両後方側)に移動されて、センターロードローラ42とロアロードローラ63が各直線部51、76の車両前後方向の後端部まで転走した際には、スライドドア12が車両前後方向に対して略平行な姿勢を維持した状態で全開状態となる。
以上詳細に説明した通り、第1実施形態に係る車両用スライドドア構造21では、ロアローラユニット18Lが摺動可能に連結されたロアガイドレール16Lは、車両前後方向に沿って直線状に延びるため、ロアガイドレール16Lを車幅方向外側に寄せて配置することができ、ロアガイドレール16Lの配置スペース及びロアローラユニット18Lの収容スペースを小さく抑えることができる。その結果、車室内空間及び車内に搭載する部品等のスペースを拡大することができる。
また、ロアガイドレール16Lの配置スペース及びロアローラユニット18Lの収容スペースを小さくしても、回動アーム部58の軸方向長さを長くすることによって、スライドドア12がドア開口部14から車幅方向外側へ離間する十分な距離を確保することができる。つまり、センターガイドレール16Cの湾曲部52の曲率半径を大きくする、即ち、センターロードローラ42の転走軌跡53の曲率半径Rを大きくすることによって、スライドドア12がドア開口部14から車幅方向外側へ離間する十分な距離を確保することができる。
また、センターローラユニット18Cが直線部51の車両前方側の端部51Aに位置した際には、規制部材75にロアローラユニット18Lの一対のロアガイドローラ62が当接して、ロアローラユニット18Lの車両前方側への移動が停止される。また、回動アーム部58の各貫通孔58A、58B間の距離が、つまり、軸方向の長さが湾曲部52の曲率半径Rにほぼ等しくなるように形成されている。これにより、センターローラユニット18Cのセンターガイドレール16Cの湾曲部52上の摺動に合わせて回動アーム部58を支軸65回りに車両前方側、又は、車両後方側へスムーズに回動させることができ、スライドドア12の開閉をスムーズに行うことができる。
また、規制部材75は一対のロアガイドローラ62に当接するため、回動アーム部58の回動動作を妨げることなく、ロアローラユニット18Lの車両前方側への移動を停止させて、ロアローラユニット18Lをロアガイドレール16Lの長手方向の所定位置に確実に位置させることができる。また、一対のロアガイドローラ62は、車幅方向に沿って配置されているため、ロアロードローラ63の車幅方向における傾きを防止して、スライドドア12をスムーズに開閉することができる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態に係る車両用スライドドア構造81について図8に基づいて説明する。尚、上記第1実施形態に係る車両用スライドドア構造21と同一符号は、上記第1実施形態に係る車両用スライドドア構造21と同一あるいは相当部分を示すものである。
第2実施形態に係る車両用スライドドア構造81は、第1実施形態に係る車両用スライドドア構造21とほぼ同じ構成である。但し、図8に示すように、第2実施形態に係る車両用スライドドア構造81では、ロアガイドレール16Lは、ガイドレール部72に替えて、ガイドレール部82を備えている点で異なっている。
図8に示すように、ガイドレール部82は、ガイドレール部72とほぼ同じ構成であるが、上壁部72Cの内側面の車幅方向の中央部から、所定厚さのリブ部83が、一対のロアガイドローラ62に挟まれるように車両上下方向下方に突出している。リブ部83は、車両前後方向に沿って直線状に延びて、各側壁部72A、72Bの車両前後方向の長さにほぼ等しい長さに形成されている。また、リブ部83の車両上下方向の突出高さは、ロアサブフレーム61の上壁部61Aの上端面との間に所定隙間を形成し、ロアローラユニット18Lが車両前後方向にスムーズに転走可能な突出高さに設定されている。
そして、一対のロアガイドローラ62は、回転可能な状態で、ガイドレール部82を構成する側壁部72Aとリブ部83の間と、側壁部72Bとリブ部83の間に、それぞれ位置するように、車幅方向に沿って配置される構成になっている。従って、ロアガイドレール16Lのガイドレール部82は、側壁部72Aとリブ部83、又は、側壁部72Bとリブ部83に対して一対のロアガイドローラ62のそれぞれが当接することにより、車幅方向における一対のロアガイドローラ62の相対移動を規制する。
また、ガイドレール部82は、一対のロアガイドローラ62が当接した側壁部72Aとリブ部83、又は、側壁部72Bとリブ部83が摺動面となることにより、その延伸方向(車両前後方向)に沿った一対のロアガイドローラ62の相対移動を許容する。これにより、ロアガイドレール16Lは、ロアローラユニット18Lを車両前後方向に案内する構成になっている。
従って、第2実施形態に係る車両用スライドドア構造81では、第1実施形態に係る車両用スライドドア構造21が奏する効果と同じ効果を奏することができる。更に、車両用スライドドア構造81では、リブ部83が一対のロアガイドローラ62の間に挟まれるように設けられているため、各ロアガイドローラ62の車幅方向におけるガタツキを抑制することができ、ロアロードローラ63の車幅方向における傾きを防止して、スライドドア12を更にスムーズに開閉することができる。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態に係る車両用スライドドア構造91について図9及び図10に基づいて説明する。尚、上記第1実施形態に係る車両用スライドドア構造21と同一符号は、上記第1実施形態に係る車両用スライドドア構造21と同一あるいは相当部分を示すものである。
第3実施形態に係る車両用スライドドア構造91は、第1実施形態に係る車両用スライドドア構造21とほぼ同じ構成である。但し、図9及び図10に示すように、第3実施形態に係る車両用スライドドア構造91では、ロアガイドレール16Lは、ガイドレール部72に替えて、ガイドレール部92を備えている点で異なっている。また、第3実施形態に係る車両用スライドドア構造91では、ロアローラユニット18Lに替えて、ロアローラユニット93Lを備えている点で異なっている。
図9及び図10に示すように、ロアローラユニット93Lは、回動アーム部58の長手方向他端(図9中、左端)が、車両前後方向へ回動可能に連結される側面視(図9中、X軸方向で見たとき)略L字状のロアサブフレーム95と、車両前後方向(図10中、X軸方向)に沿って一列に配置された一対のロアガイドローラ62と、スライドドア12の荷重を支えるロアロードローラ63と、を有している。詳細には、側面視略L字状のロアサブフレーム95は、略水平に配置された車両前後方向に長い矩形状に形成された上壁部95Aと、上壁部95Aの車幅方向外側の端部から、車両上下方向下側へ鉛直に延出された側壁部95Bと、から構成されている。
上壁部95Aには、車両前後方向において中央部よりも車両前方側の位置に、車両上下方向下側に向かって突出する支軸65が、例えば、圧入により固定されている。支軸65の端部とロアロードローラ63との間には、所定隙間が形成されている。そして、支軸65には、転がり軸受66の内輪が、例えば、圧入により固定されている。一方、転がり軸受66の外輪が、例えば、焼き嵌めや接着等によって回動アーム部58の他端(図9中、左端)に形成された貫通孔58Bに固定されている。これにより、回動アーム部58の他端(図5中、左端)が、転がり軸受66を介して上壁部95Aの下側に車両前後方向に回動可能に連結されている。
ここで、図9に示すように、回動アーム部58の一端に形成された貫通孔58Aの中心軸N1と、回動アーム部58の他端に形成された貫通孔58Bの中心軸N2との間の車幅方向(図5中、Y軸方向)の距離は、センターガイドレール16Cの円弧状の湾曲部52における、センターロードローラ42の転走軌跡53の曲率半径R(図7参照)とほぼ等しい距離Rに設定されている。
また、図9及び図10に示すように、ロアサブフレーム95は、側壁部95Bの車両前方側には、回動アーム部58が車両後方側へ回動した際に当接する位置に、車両前後方向に正面視(図10中、Y軸方向で見たとき)横長でコの字状に切り欠かれた切欠溝95Cが形成されている。該切欠溝95Cは、回動アーム部58のZ軸方向の板厚にほぼ等しい溝幅を有している。
また、切欠溝95Cの車両前後方向の切り欠き深さは、回動アーム部58が車両後方側へ回動されて、車幅方向に沿って平行に配置された際に、この回動アーム部58の車両後方側の端部(図10中、右側端部)が、切欠溝95Cの車両後方側の壁面に当接する深さに設定されている。従って、回動アーム部58が車両後方側へ回動されて、車両前後方向に対して略直交した際には、この回動アーム部58の車両後方側の端部(図10中、右側端部)が切欠溝95Cの車両後方側の壁面に当接される。
また、ロアサブフレーム95は、側壁部95Bの下端部の車両前後方向における中央部に、車幅方向内側に向かって突出する支軸67が、例えば、圧入により固定されている。そして、支軸67には、スライドドア12の荷重を支えるロアロードローラ63が回転可能に軸支されている。ロアロードローラ63は、例えば、転がり軸受により構成されている。尚、側壁部95Bの下端部は、ロアロードローラ63の車両上下方向下端部よりも上方に位置している。また、切欠溝95Cは、ロアロードローラ63の車両上下方向上端部よりも上方に位置している。
また、ロアサブフレーム95の上壁部95Aには、車両前後方向における両端部の車幅方向中央部に、それぞれ車両上下方向上側に向かって突出する2本の支軸68、69が、例えば、圧入により固定されている。そして、各支軸68、69には、一対のロアガイドローラ62が回転可能にそれぞれ軸支されている。一対のロアガイドローラ62は、例えば、転がり軸受により構成されている。
図9及び図10に示すように、ロアガイドレール16Lは、ロアロードローラ63を転走させるロアレール部71と、車両前後方向に沿って一列に配置された一対のロアガイドローラ62を転走させるガイドレール部92と、を有している。ガイドレール部92は、車両前後方向に沿って直線状に延びて、車幅方向に相対向する各側壁部92A、92Bと、両側壁部92A、92Bの上端部分を接続する上壁部92Cとを備え、車両上下方向下側に開口する断面略コの字状を有している。各側壁部92A、92Bは、ロアガイドローラ62の外径よりも僅かに広い間隔で相対向している。
車幅方向に相対向する各側壁部92A、92Bの下端部は、ロアサブフレーム95の上壁部95Aよりも上側に位置するように配置されている。また、ガイドレール部92の車両前後方向の長さは、センターガイドレール16Cのガイドレール部49の直線部51を構成する部分の車両前後方向の長さにほぼ等しい長さに形成されている。
そして、一対のロアガイドローラ62は、回転可能な状態で、ガイドレール部92を構成する両側壁部92A、92Bの間に、車両前後方向に沿って一列に配置される構成になっている。従って、ロアガイドレール16Lのガイドレール部92は、いずれかの側壁部92A、92Bに対して一対のロアガイドローラ62が当接することにより、車幅方向における一対のロアガイドローラ62の相対移動を規制する。
また、ガイドレール部92は、一対のロアガイドローラ62が当接したいずれかの側壁部92A、92Bが摺動面となることにより、その延伸方向(車両前後方向)に沿った一対のロアガイドローラ62の相対移動を許容する。これにより、ロアガイドレール16Lは、ロアローラユニット93Lを車両前後方向に案内する構成になっている。
また、平板状の規制部材75が、ガイドレール部92を構成する両側壁部92A、92Bの車両前方側の端部に当接した状態で車幅方向に沿って配置されている。規制部材75の車両上下方向の幅は、両側壁部92A、92Bの車両上下方向の幅にほぼ等しい幅に形成され、両側壁部92A、92Bの車両前方側の端部の上下方向ほぼ全幅に渡って当接している。
これにより、図10に示すように、スライドドア12の閉動作時に、ガイドレール部92内を相対移動する一対のロアガイドローラ62のうち、車両前方側のロアガイドローラ62が、規制部材75に当接すると、ロアローラユニット93Lのそれ以上の車両前方側(図9中、左側)への移動が規制されて停止される。また、ガイドレール部92の車両前方側の端部は、センターローラユニット18Cがセンターガイドレール16Cの直線部51の車両前方側の端部51A(図7参照)に位置しているときに、一対のロアガイドローラ62のうち、車両前方側のロアガイドローラ62が規制部材75に当接するように構成されている。
従って、ロアロードローラ63を転走させるロアレール部71は、車両前後方向に沿って直線状に延びた長方形の平板状に形成され、ガイドレール部92よりも少なくとも回動アーム部58の軸方向長さ分(図9におけるY軸方向の長さ分)だけ車両前方側へ延びている。そして、ロアロードローラ63は、スライドドア12の重量を支えながらロアレール部71の車幅方向の略中央部を転走可能に配置されている。
以上詳細に説明した通り、第3実施形態に係る車両用スライドドア構造91では、ロアローラユニット93Lが摺動可能に連結されたロアガイドレール16Lは、車両前後方向に沿って直線状に延びるため、ロアガイドレール16Lを車幅方向外側に寄せて配置することができる。また、一対のロアガイドローラ62は、車両前後方向に沿って一列に配置されているため、ガイドレール部92の車幅方向の幅を第1実施形態に係るガイドレール部72の車幅方向の幅よりも狭くすることができる。これにより、ロアガイドレール16Lの配置スペース及びロアローラユニット93Lの収容スペースを更に小さく抑えることができる。その結果、車室内空間及び車内に搭載する部品等のスペースを更に拡大することができる。
また、ロアガイドレール16Lの配置スペース及びロアローラユニット93Lの収容スペースを小さくしても、回動アーム部58の軸方向長さを長くすることによって、スライドドア12がドア開口部14から車幅方向外側へ離間する十分な距離を確保することができる。つまり、センターガイドレール16Cの湾曲部52の曲率半径を大きくする、即ち、センターロードローラ42の転走軌跡53の曲率半径Rを大きくすることによって、スライドドア12がドア開口部14から車幅方向外側へ離間する十分な距離を確保することができる。
また、センターローラユニット18Cが直線部51の車両前方側の端部51Aに位置した際には、ロアローラユニット93Lの一対のロアガイドローラ62のうちの車両前方側のロアガイドローラ62が、規制部材75に当接して、ロアローラユニット93Lの車両前方側への移動が停止される。また、回動アーム部58の各貫通孔58A、58B間の距離が、つまり、軸方向の長さが湾曲部52の曲率半径Rにほぼ等しくなるように形成されている。これにより、センターローラユニット18Cのセンターガイドレール16Cの湾曲部52上の摺動に合わせて回動アーム部58を支軸65回りに車両前方側、又は、車両後方側へスムーズに回動させることができ、スライドドア12の開閉をスムーズに行うことができる。
また、規制部材75は一対のロアガイドローラ62のうちの車両前方側のロアガイドローラ62に当接するため、回動アーム部58の回動動作を妨げることなく、ロアローラユニット93Lの車両前方側への移動を停止させて、ロアローラユニット93Lをロアガイドレール16Lの長手方向の所定位置に確実に位置させることができる。また、一対のロアガイドローラ62は、ガイドレール部92の各側壁部92A、92Bの間に、車両前後方向に沿って一列に配置されると共に、各側壁部92A、92Bは、ロアガイドローラ62の外径よりも僅かに広い間隔で相対向しているため、ロアロードローラ63の車幅方向における傾きを防止して、スライドドア12をスムーズに開閉することができる。
尚、本発明は前記第1実施形態乃至第3実施形態に限定されることはなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形、追加、削除が可能であることは勿論である。尚、以下の説明において上記図1乃至図10の前記第1実施形態乃至第3実施形態に係る各車両用スライドドア構造21、81、91の構成等と同一符号は、前記第1実施形態乃至第3実施形態に係る各車両用スライドドア構造21、81、91の構成等と同一あるいは相当部分を示すものである。
(A)例えば、規制部材75は、各ロアサブフレーム61、95の各側壁部61B、95Bの車両前方側の端部において、各切欠溝61C、95Cよりも下方の位置に対向するように設けてもよい。これにより、スライドドア12の閉動作時に、各ロアサブフレーム61、95の各側壁部61B、95Bの車両前方側の端部が、規制部材75に当接すると、各ロアローラユニット18L、93Lのそれ以上の車両前方側への移動が規制されて停止される。この結果、各ロアローラユニット18L、93Lをロアガイドレール16Lの長手方向の所定位置に確実に停止させることができる。
(B)また、例えば、ロアサブフレーム61の上壁部61Aに、車幅方向に沿って回転可能に軸支される一対のロアガイドローラ62を2組以上、車両前後方向に沿って配置するようにしてもよい。これにより、ロアロードローラ63の車幅方向における傾きを効果的に防止して、スライドドア12を更にスムーズに開閉することができる。
(C)また、例えば、ロアサブフレーム95の上壁部95Aに、回転可能に軸支されるロアガイドローラ62を車両前後方向に沿って一列に3つ以上、配置するようにしてもよい。これにより、ロアロードローラ63の車幅方向における傾きを効果的に防止して、スライドドア12を更にスムーズに開閉することができる。
10 車両
11 車体
11A 側面
12 スライドドア
14 ドア開口部
16C センターガイドレール
16L ロアガイドレール
18C センターローラユニット
18L ロアローラユニット
21、81、91 車両用スライドドア構造
35 センターアーム部
51、76 直線部
51A 端部
52 湾曲部
58 回動アーム部
75 規制部材
42 センターロードローラ
47 ガイドローラ
62 ロアガイドローラ
63 ロアロードローラ

Claims (6)

  1. 車両側部に設けられたドア開口部と、
    前記ドア開口部を開閉可能に覆うスライドドアと、
    前記ドア開口部の下縁部に設けられ、車両前後方向に沿って直線状に延びるロアガイドレールと、
    前記ロアガイドレールに摺動可能に連結された状態で前記スライドドアを支持するロアローラユニットと、
    一端が前記スライドドアの車両前方側の端部に車両前後方向へ回動可能に連結されると共に、他端が前記ロアローラユニットに車両前後方向へ回動可能に連結される回動アーム部と、
    を備え、
    前記スライドドアの閉動作時には、前記ロアローラユニットの摺動が前記ロアガイドレールの長手方向の所定位置で停止された状態で、前記回動アーム部が前記他端を中心に車両前方側へ回動して、前記スライドドアが車幅方向内側へ変位し、
    前記スライドドアの開動作時には、前記ロアローラユニットの摺動が前記ロアガイドレールの長手方向の前記所定位置で停止された状態で、前記回動アーム部が前記他端を中心に車両後方側へ回動して、前記スライドドアが車幅方向外側へ変位し、
    前記スライドドアが前記ドア開口部から車幅方向外側へ離間した状態で車両前後方向に移動する際には、前記回動アーム部が前記他端を中心に車両後方側へ回動された状態で、前記ロアローラユニットが前記ロアガイドレールに沿って摺動する、
    車両用スライドドア構造。
  2. 請求項1に記載の車両用スライドドア構造において、
    前記ドア開口部の後方で、車両前後方向に延びるセンターガイドレールと、
    前記センターガイドレールに摺動可能に連結された状態で前記スライドドアを支持するセンターローラユニットと、
    一端が前記センターローラユニットに車両前後方向に回動可能に連結されると共に、他端が前記スライドドアの車両後方側の端部に互いに回動不能に連結されるセンターアーム部と、
    を備え、
    前記センターガイドレールは、
    車両前後方向に沿って直線状に延びる直線部と、
    前記直線部の車両前方側の端部から、車両前方向に向かって車幅方向内側に所定曲率半径の円弧状に湾曲する湾曲部と、
    を有し、
    前記回動アーム部は、該回動アーム部の軸方向の長さが、前記湾曲部の前記所定曲率半径にほぼ等しくなるように形成され、
    前記ロアローラユニットの摺動が前記ロアガイドレールの長手方向の前記所定位置で停止された際には、前記センターローラユニットは、前記湾曲部の車両後方側の端部に位置する、
    車両用スライドドア構造。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の車両用スライドドア構造において、
    前記ロアローラユニットの車両前方側の端部に、前記ロアガイドレールの長手方向の前記所定位置で当接して、該ロアローラユニットの車両前方側への摺動を規制する規制部材を備えた、
    車両用スライドドア構造。
  4. 請求項3に記載の車両用スライドドア構造において、
    前記ロアローラユニットは、
    前記スライドドアの荷重を支えて前記ロアガイドレールの軌道面上を走行するロードローラと、
    前記ロードローラの車両上方向に配置されて、前記ロアガイドレールに係合するガイドローラと、
    を有し、
    前記回動アーム部の他端は、車両上下方向における前記ロードローラと前記ガイドローラとの間に配置され、
    前記規制部材は、前記ガイドローラの車両前方側の端部に当接する、
    車両用スライドドア構造。
  5. 請求項4に記載の車両用スライドドア構造において、
    前記ロアローラユニットは、前記ロアガイドレールに係合する複数のガイドローラを有し、
    複数の前記ガイドローラは、車幅方向に沿って配置されている、
    車両用スライドドア構造。
  6. 請求項4に記載の車両用スライドドア構造において、
    前記ロアローラユニットは、前記ロアガイドレールに係合する複数のガイドローラを有し、
    複数の前記ガイドローラは、車両前後方向に沿って配置されている、
    車両用スライドドア構造。
JP2018075415A 2018-04-10 2018-04-10 車両用スライドドア構造 Pending JP2019182196A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018075415A JP2019182196A (ja) 2018-04-10 2018-04-10 車両用スライドドア構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018075415A JP2019182196A (ja) 2018-04-10 2018-04-10 車両用スライドドア構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2019182196A true JP2019182196A (ja) 2019-10-24

Family

ID=68339096

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018075415A Pending JP2019182196A (ja) 2018-04-10 2018-04-10 車両用スライドドア構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2019182196A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112977021A (zh) * 2019-12-12 2021-06-18 现代自动车株式会社 用于防止相对滑动门摆动的x型导向杆结构和车辆

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112977021A (zh) * 2019-12-12 2021-06-18 现代自动车株式会社 用于防止相对滑动门摆动的x型导向杆结构和车辆
CN112977021B (zh) * 2019-12-12 2023-09-15 现代自动车株式会社 用于防止相对滑动门摆动的x型导向杆结构和车辆

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR102644311B1 (ko) 대향형 슬라이딩 도어 작동 장치
JP2010083167A (ja) 車両のスライドドア構造
JP7040416B2 (ja) 車両用ステップ装置
CN115003530B (zh) 用于滑动式车门的滚子组件
EP1591591B1 (en) Operator cab for construction machine
JP5280525B2 (ja) 外側へ移動するスライドルーフを備えた車両ルーフ
EP1591590A1 (en) Operator cab for construction machine
JP7040417B2 (ja) 車両用ステップ装置
JP2017159815A (ja) 車両用スライドドア装置
JP2019182196A (ja) 車両用スライドドア構造
JP2019107988A (ja) 車両用スライドドア装置
JP2018080468A (ja) 車両用スライドドア装置
JP2011213319A (ja) スライドドア装置
JP5217365B2 (ja) 車両用スライドドア構造
US12084901B2 (en) Sliding door device for vehicle
JP2005336917A (ja) 車両のスライドドアの支持構造
JP2018203077A (ja) 車両用スライドドア装置
JP2018203076A (ja) ガイドローラユニット及び車両用スライドドア装置
JP3556571B2 (ja) スライドドアの支持構造
JP3953010B2 (ja) スライドドア装置
JP2007261336A (ja) サンシェード装置
JP2006070596A (ja) 車両用スライドドアの開閉装置
KR102532808B1 (ko) 폴딩도어의 상부레일과 개별도어 연결구조
JP3485004B2 (ja) 貨物車両における荷箱の扉
JP2020189551A (ja) 車両側部構造