JP2019180108A - ケーブル移動防止装置、その設置方法及びケーブルの交換方法 - Google Patents

ケーブル移動防止装置、その設置方法及びケーブルの交換方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2019180108A
JP2019180108A JP2018066550A JP2018066550A JP2019180108A JP 2019180108 A JP2019180108 A JP 2019180108A JP 2018066550 A JP2018066550 A JP 2018066550A JP 2018066550 A JP2018066550 A JP 2018066550A JP 2019180108 A JP2019180108 A JP 2019180108A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cable
pipe
bag body
fluid
inner tube
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018066550A
Other languages
English (en)
Inventor
健太郎 作田
Kentaro Sakuta
健太郎 作田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Furukawa Electric Co Ltd filed Critical Furukawa Electric Co Ltd
Priority to JP2018066550A priority Critical patent/JP2019180108A/ja
Publication of JP2019180108A publication Critical patent/JP2019180108A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Laying Of Electric Cables Or Lines Outside (AREA)

Abstract

【課題】管路の強度に拘わらず、容易にケーブル移動防止装置の設置を可能とする。【解決手段】ケーブル1の管路110に接続される外管20と、外管20の内側に挿入可能な内管30と、内管30の内側に保持され、その内部に流体を密封可能な袋体40とを備え、袋体40は、内部に流体が密封されたときの膨張圧力により内管30を貫通するケーブル1を拘束する。これにより、袋体40の膨張圧力は内管30が受けて管路110への圧力負担を解消したので、管路110の強度に関わらずケーブル移動防止装置を設置可能とする。また、袋体40を内管30ごと外管20に挿入して設置できるので設置作業が容易に行われる。【選択図】図1

Description

本発明は、管路内のケーブルのケーブル移動防止装置、その設置方法及びケーブルの交換方法に関する。
一般に管路内に布設されたケーブルは、負荷変動や季節変化に伴う温度変化(ヒートサイクル)で生じる熱伸縮により布設方向に沿って移動を生じることがある。
さらに、道路下の管路内に布設されたケーブルでは路上を走行する車両の進行方向にケーブルをしごくような進行性の振動駆動力が作用する。この現象は波乗り現象と呼ばれ、ケーブルを車両の進行方向へ徐々に移動させてしまう。
これらの移動現象が生じるとケーブルの一端側では“わらい”と呼ばれる一種の垂みが生じる一方、他端側ではケーブルのオフセット長が不足してしまうという不都合が生じる。
このケーブル移動の防止策として、従来は一種のクランプ治具であるクリートが使用されていた。クリートはマンホールに設置され、そのマンホール内すなわち管路外にてケーブルを挟み込んで拘束する。
クリートは1個当たりの移動拘束力で抑えきれない場合には増設が必要となる。しかし、クリートを増やすと、マンホール内でケーブルのオフセット長をより長く確保する必要が生じ、マンホールのサイズを大きくしなければならなかった。
また、クリートは締め付け拘束でケーブルの絶縁外皮を傷つけるおそれがあった。
そこで、クリートに替えて、特許文献1及び2には、管路とケーブルの間に袋体を介挿し、袋体に圧縮空気を圧入してケーブルを圧迫保持するケーブルの移動防止装置が提案されている。
特開2005−253241号公報 特開2005−287228号公報
しかしながら、特許文献1及び2のケーブル移動防止手段には以下のような問題が発生していた。
管路とケーブルの間に介挿した袋体内に圧縮空気を圧入する構造のため、管路に対して内部から外側に向かって大きな加圧力が加えられることとなり、剛性の高い管路でなければ設置することができなかった。
このため、可撓性を持たせた波付き管路等の柔軟性を有する管路内に布設されたケーブルには適用することができなかった。
また、特許文献1及び2のケーブル移動防止手段は、ケーブル布設後にケーブル移動防止手段を挿入して設置する工法を採るので、管路内面とケーブルとの隙間に手を入れて作業を行う必要があり、ケーブルに対し管路の裕度が小さい場合には施工が困難になっていた。
さらに、ケーブル移動防止手段を位置決めする際に、管路内のケーブルを持ち上げなければならないが、ケーブルの種類によっては相当な重量となるものも多く、施工がさらに困難となっていた。
本発明は、施工が容易なケーブル移動防止装置、その設置方法及びケーブルの交換方法を提供することをその目的とする。
請求項1記載の発明は、ケーブル移動防止装置において、
ケーブルの管路に接続される外管と、
前記外管の内側に挿入可能な内管と、
前記内管の内側に保持され、その内部に流体を密封可能な袋体とを備え、
前記袋体は、内部に流体が密封されたときの膨張圧力により前記内管を貫通するケーブルを拘束することを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1に記載のケーブル移動防止装置において、
前記外管は、躯体の壁面から外側に突出して取り付けられることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2に記載のケーブル移動防止装置において、
前記内管は、前記外管への挿入方向の上流側となる端部に、前記袋体に前記流体を供給する供給口を備えることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載のケーブル移動防止装置において、
前記内管の内周壁面に凹部が設けられ、
前記袋体は、前記流体が供給される前の状態で、前記内管の内周壁面より内側に突出しない状態で当該凹部内に格納されていることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1から4のいずれか一項に記載のケーブル移動防止装置において、
前記外管は、その取付端部とは逆側の端部に、波付き管状の管路接続部を有することを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項1から5のいずれか一項に記載のケーブル移動防止装置の設置方法であって、
躯体の取付孔において、壁面から外側に突出するように前記外管を取り付ける外管取付工程と、
前記外管に前記管路を接続する管路接続工程と、
前記内管を前記取付孔から前記外管に挿入して前記躯体に取り付ける内管取付工程と、
前記内管に前記ケーブルを挿入してから、前記袋体に前記流体を供給し、密閉する流体供給工程とを含むことを特徴とする。
請求項7記載の発明は、請求項1から5のいずれか一項に記載のケーブル移動防止装置によって躯体の取付孔に保持されたケーブルの交換方法であって、
前記袋体から前記流体を排出する排出工程と、
前記内管を前記外管から取り出す内管取り出し工程と、
前記ケーブルを取り除くケーブル除去工程と、
新規の前記内管を前記取付孔から前記外管に挿入して前記躯体に取り付ける内管取付工程と、
前記新規の内管に新規の前記ケーブルを挿入してから、前記袋体に前記流体を供給し、密閉する流体供給工程とを含むことを特徴とする。
本発明によれば、内管の内側に袋体を備えているので、管路に袋体の膨張圧力が加わることがなく、管路の強度に拘わらず、可撓性を有する波付き管を含むいかなる管路の場合も効果的にケーブルの保持を行うことが可能となる。
さらに、管路に接続される外管を備え、内管を挿入可能とするので、ケーブルの周囲に対する袋体の設置作業を外管に対する内管の挿入によって行うことができ、当該作業を容易且つ円滑に行うことが可能となる。
また、袋体が内管の内部に設けられているので、ケーブル移動防止装置の設置作業において、外管に対して先に内管を取り付けてからケーブルを内管に挿入すれば、ケーブルを持ち上げながら袋体を設置する作業を不要とすることができ、ケーブルが重量の大きなものである場合も、ケーブル移動防止装置の設置作業を容易かつ円滑に行うことが可能となる。
発明の実施形態であるケーブル移動防止装置の断面図である。 ケーブル移動防止装置の図1におけるV−V線に沿った断面図である。 袋体を膨らませる前の状態を示したV−V線に沿った断面図である。 躯体の内側から見た内管の正面図である。 図5(A)は流体供給後の袋体の断面図、図5(B)は流体供給前の袋体の断面図である。
[ケーブル移動防止装置の全体構成]
本発明の実施形態であるケーブル移動防止装置10を図面に基づいて説明する。図1はケーブル移動防止装置10の電力ケーブル1に沿った断面による断面図である。
ケーブル移動防止装置10は、地上から地中に埋設された内部空間を有する躯体100の壁部101に形成された円形の取付孔102に装備され、地中に埋設された管路110内に布設されるケーブルとしての電力ケーブル1の一端部が延線方向に移動しないように拘束状態で保持するためのものである。また、図1における符号mは埋め戻し土である。
ケーブル移動防止装置10は、電力ケーブル1の管路110に接続される外管20と、外管20の内側に挿入可能な内管30と、内管30の内側に保持され、その内部に流体を密封可能な袋体40とを備えている。
躯体100は、たとえば、コンクリート製のマンホールの壁面などであり、取付孔102の周囲は、ケーブル移動防止装置10を固定するためのネジ穴を形成するために硬質樹脂や金属で形成された円筒状の取付枠103が壁部101に埋設されている。なお、取付枠103には、雌ネジが形成された金属製のインサートを埋め込んでも良い。
また、管路110は、ケーブル移動防止装置10に接続される接続端部が、取付孔102と同じ深さで同心となるように地中に埋設されている。この管路110は、可撓性を備える硬質樹脂製の波付き管である。
外管20は、その外径が管路110の外径よりも十分に大きな円筒体であり、その一端部は開放され、他端部は閉塞されている。そして、外管20は、その全体が、硬質材料、例えば、硬質樹脂であるABS(Acrylonitrile Butadiene Styrene)、PVC(polyvinyl chloride)から一体成形されている。この外管20は、地中に埋設されたときに、埋め戻し土の重量で破損や撓みを生じないように十分な強度が得られる壁面厚さを有している。
なお、外管20の形成材料は、十分な強度と軽量性を有する他の樹脂材料を使用しても良い。
外管20は、その開放された一端部が躯体100への取付端部となっており、当該一端部にはフランジ21が形成されている。そして、フランジ21には、複数の貫通孔が形成されており、外管20は、これらの貫通孔を介してボルト22により取付枠103の躯体外側面に取り付けられる。
なお、外管20の内径は、取付枠103の取付孔102の内径と略一致しており、外管20と取付孔102が同心となるように取り付けられる。また、外管20は、この取り付けにより、躯体100の壁部101の外周面から躯体100の半径方向外側に向かって突出した状態で固定される。
外管20の閉塞された他端部の中央には、電力ケーブル1を挿通させる円形の貫通孔23が形成されている。さらに、外管20の閉塞された他端部中央には、貫通孔23と同心で管路110と同じ寸法の波付き管状の管路接続部24が一体的に設けられている。
この管路接続部24は、管路110と同じ寸法の波付き管状である。このため、管路110の接続に使用される管路110の波付き形状に嵌合する内周溝が形成された円筒状の管路継手25を使用して、管路接続部24と管路110とを接続することができる。
図2はケーブル移動防止装置10の図1におけるV−V線に沿った断面図、図3は袋体40を膨らませる前の状態を示したV−V線に沿った断面図、図4は躯体100の内側から見た内管30の正面図である。
内管30は、その外径が管路110の外径よりも十分に大きく、外管20の内径よりも幾分小さな円筒体である。また、内管30の内径は、電力ケーブル1の外径よりも幾分大きく設定されている。
そして、内管30も、その全体が、硬質材料、例えば、硬質樹脂であるABS、PVCから一体成形されている。この内管30は、後述する複数の袋体40による内側からの膨張圧力によって破損が生じないように十分な強度が得られる壁面厚さを有している。
なお、内管30の形成材料も、十分な強度と軽量性を有する他の樹脂材料を使用しても良い。
内管30は、一端部が躯体100への取付端部となっており、当該一端部には取付孔102の内径よりも外径が大きなフランジ31が形成されている。そして、フランジ31には、図4に示すように、八つの貫通孔35が形成されており、内管30は、これらの貫通孔35を介してボルト32により取付枠103の躯体内側面に取り付けられる。なお、貫通孔35は、複数であれば八つに限定されない。
また、内管30の他端部は、躯体100の内部から取付孔102を通じて外管20の内部に挿入されている。
内管30の内周面には、袋体40を格納保持する四つの凹部33が周方向に沿って均一間隔で四つ形成されている。
各凹部33は、電力ケーブル1に垂直な断面形状が略半円状であって、半径方向外側に凹んで形成されている。また、これらの凹部33は、内管30の中心線方向について、内管30の他端部(躯体100の外側の端部)のすぐ近くから中間部より幾分一端部寄りの位置まで形成されており、全体的には内管30の他端部寄りに形成されている。
また、内管30における外管20への挿入方向の上流側となる端部、即ち、内管30のフランジ31における躯体100の内側となる面には、図4に示すように、各凹部33内に格納保持されている袋体40の内部に個別に通じた四つの流体の供給口34が形成されている。この供給口34は、内管30の内部を貫通し、凹部33内の袋体40まで通じている経路につながっている。この経路の途中には、供給口34から袋体40に向かう方向についてのみ流体の通過を許容する逆止弁を設けてもよい。
また、供給口34は、袋体40への流体供給後は、蓋をしても良いし、硬化性の接着剤や充填剤で塞いでも良い。
袋体40は、中空内部に流体を密封可能であって、ある程度の定形性を維持しつつ膨張変形可能である。
袋体40は、その全体が、ある程度の定形性を持ちながら膨張変形可能な変形性を有する材料、例えば、ソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)等の合成ゴムやその他の樹脂材料を使用することができる。
袋体40は、内部に一定の圧力で流体を供給し、膨張させた状態で、凹部33側が当該凹部33の内面全体に嵌合する形状であり、電力ケーブル1側は当該電力ケーブル1の外周面よりも電力ケーブル1の中心側に膨らむ形状となっている。従って、各袋体40の内部に流体を圧入すると、電力ケーブル1の外周に周囲から中心側に圧迫し、電力ケーブル1の長手方向に沿った移動を生じないように保持することができる。
袋体40は、凹部33側が当該凹部33の内面に接着されて固定されている。
そして、図3に示すように、袋体40に対して流体が供給されていない空の状態では、袋体40の電力ケーブル1側の部分が凹部33側に窪み、袋体40の全体が凹部33の内側に退避した状態となっている。つまり、各袋体40は、内管30の内周面よりも内側に入り込まない状態で退避している。この状態であれば、内管30に電力ケーブル1を挿入した場合でも、各袋体40は、電力ケーブル1の外周面に接触しないので、電力ケーブル1を摺動により傷つけたりすることなく円滑に挿入することができる。
なお、袋体40は、所定の圧力又は容積の流体が供給された場合、ある程度の定型性を維持しつつ膨張変形可能であり、かつ顕著な膨張をすることがないような厚さを有している。その際、袋体40は、たとえば、図5(A)に示すように、電力ケーブル1の表面に接する面41の厚さが両側面42よりも厚くなるように構成されるとよい。このようにすることで、図5(B)に示すように、空の状態では比較的容易に凹部33側の内側に窪み退避させつつ、流体の注入時には、図5(A)に示すように、適度に膨張して厚みのある面を電力ケーブル1の表面に沿って当接させることができる。
なお、この場合、さらに、図示のように、両側面42から電力ケーブル1の表面に接する面41の中央部にいくに従い、連続的に厚さが増すようにしてもよい。これにより、前記当接部において高い摩擦力を付与しながらも、電力ケーブルの中心軸方向に移動しようとする力に対し両側面近傍が屈曲しにくくなり、電力ケーブル1のさらに強固な保持が可能となる。
また、袋体40の凹部33側の面43も前記当接部と同様にし、望ましくは凹部33側の形状を当該凹部33に略一致させることで、袋体40の接着固定をより確実にすることができる。
なお、以上の形状については、同一部材による一体成型でも良く、両側面を構成する管状断面形状を有する袋体部分に、その厚みを増すように同一もしくは近似の部材からなる厚肉部を接着や溶着等により固定しても良い。
袋体40内に密封される流体は、電力ケーブル1を拘束保持するのに十分な圧力の、空気その他の気体や液体、ゲル状物等が使用される。さらに、液体やゲル状物である場合には、硬化性樹脂等のように、時間の経過で硬化するものであっても良い。その場合、硬化した状態で弾性を有するものや発泡化するものが望ましい。
また、液体そのものが殆ど弾性を有していないものや硬化後に殆ど弾性を有していないものであっても、袋体40の形成材料が弾性を有するものであれば、電力ケーブル1を拘束保持することができる。
[ケーブル移動防止装置の設置方法]
上記構成からなるケーブル移動防止装置10の設置方法について説明する。ケーブル移動防止装置10の設置方法は、複数の工程からなり、これらの工程を原則として実行する順番で説明する。
ケーブル移動防止装置10の設置の際には、まず、躯体100を埋設する。
そして、躯体100の取付枠103の躯体外側面に取付孔102と同心となるように、外管20のフランジ21をボルト22により固定する(外管取付工程)。
これにより、外管20は、躯体100の外側壁面から外側に突出した状態で取り付けられる。
次に、外管20の管路接続部24を、管路継手25を使用して管路110と接続する(管路接続工程)。この管路接続工程以降、躯体100、外管20及び管路110は、どの段階で埋め戻し土mによって地中に埋めても良い。
そして、躯体100の内側から取付孔102を介して外管20に内管30を挿入する。そして、内管30のフランジ31を、各貫通孔35を介してボルト32により取付枠103の躯体内側面に固定する(内管取付工程)。
このとき、各袋体40の内部は空の状態とされている(図3参照)。
なお、上記管路接続工程と内管取付工程とは、順番を入れ替えても良い。即ち、内管30の取り付けを行ってから、外管20の管路接続部24と管路110とを接続しても良い。但し、管路接続工程を先に行えば、躯体100や管路110の埋め戻し作業を早期に行えるので、地上への影響を低減することができる。
次いで、管路110内に電力ケーブル1を通して布設する。このとき、電力ケーブル1は、内管30を貫通するが、内管30の各凹部33内ではそれぞれの袋体40は凹部33側に凹んでいるので、電力ケーブル1に接触せず、円滑に布設することができる。
そして、内管30の各供給口34から袋体40内に流体を供給する。例えば、流体の供給圧力の目標値を予め決めておき、流体供給時の供給圧力が目標値に達すると供給を停止する。そして、各供給口34を蓋又は接着剤や硬化剤で塞いで袋体40の膨張状態を維持可能とする(流体供給工程)。
これにより、電力ケーブル1は、内管30内において周囲から各袋体40の膨張圧力で圧迫された状態となり、ケーブル布設方向に沿った移動が生じないように拘束される。
そして、内管30のフランジ31側の端部に図示しない管路内防水装置を取り付けて、防水加工を行い(防水加工工程)、ケーブル移動防止装置10の設置完了となる。
[ケーブルの交換方法]
次に、上記設置方法によって設置されたケーブル移動防止装置10によって保持されている電力ケーブル1を新規の電力ケーブル1に交換する方法について説明する。ケーブル交換方法は、複数の工程からなり、これらの工程を原則として実行する順番で説明する。
まず、管路内防水装置を内管30から取り外し、各袋体40から内部の流体を排出する(排出工程)。
例えば、流体が流動性を維持している場合には、各供給口34を開放して袋体40の内部に流体を排出することができる。
また、袋体40に流動性を失う流体を封入した場合には、袋体40を外から破る等して内部の流体の排出を行う。
そして、各袋体40の内部流体を排出したら、内管30の各ボルト32を外して、外管20からの内管30の取り出しを行う(内管取り出し工程)。
さらに、各袋体40による拘束がなくなった電力ケーブル1を管路110内から引き抜いて除去する(ケーブル除去工程)。なお、電力ケーブル1は、他端部側(他の躯体側)から引き抜いても良い。
また、上記ケーブル除去工程を内管取り出し工程よりも先に行っても良い。
その後、外管20は、残したままの状態で、前述したケーブル移動防止装置の設置方法と同じ内管取付工程、流体供給工程、防水加工工程をこの順番で、新規の内管30及び新規の電力ケーブル1について実行する。
これにより、電力ケーブル1の交換を行うことができる。
[発明の実施形態の技術的効果]
上記ケーブル移動防止装置10は、内管30の内側に、流体が密封されたときの膨張圧力により内管30を貫通する電力ケーブル1を拘束する袋体40を備えているので、電力ケーブル1の保持の際には電力ケーブル1と共に内管30が袋体40の圧力を受けることになる。
従って、従来のように、管路110に袋体40の膨張圧力が加わることがないので、管路110の強度に拘わらず、可撓性を有する波付き管を含むいかなる管路110の場合も効果的に電力ケーブル1の保持を行うことが可能となる。
さらに、ケーブル移動防止装置10は、管路110に接続される外管20を備え、内管30を挿入可能とするので、電力ケーブル1の周囲に対する袋体40の設置作業を外管20に対する内管30の挿入によって行うことができ、電力ケーブル1と管路110の隙間の大きさに関係なく、電力ケーブル1が重量の大きなものである場合も、容易且つ円滑に袋体40の設置作業を行うことが可能となる。
また、各袋体40が内管30の内部に設けられているので、ケーブル移動防止装置10の設置作業において、外管20に対して先に内管30を取り付けてから電力ケーブル1を内管30に挿入すれば、電力ケーブル1を持ち上げながら袋体40を設置する作業を不要とすることができ、この面からもケーブル移動防止装置10の設置作業を容易かつ円滑に行うことが可能となる。
また、外管20は、躯体100の壁部101の壁面から外側に突出して取り付けられているので、躯体100の内側にケーブル移動防止装置10の設置スペースを確保する必要がなく、設置による躯体100の大型化が生じない。
また、これにより、既存のマンホール等の躯体に対しても、ケーブル移動防止装置10を設置することが可能となる。
また、内管30は、フランジ31側の端部に、袋体40に流体を供給する供給口34を備えている。このため、ケーブル移動防止装置10を設置する際に、躯体100の内部から各袋体40内に流体の供給を行うことができ、設置作業を極めて容易に行うことが可能である。
また、内管30の内周壁面に凹部33が設けられ、袋体40は、流体が供給される前の状態で、内管30の内周壁面より内側に突出しない状態で当該凹部33内に格納されているので、ケーブル移動防止装置10の設置において、電力ケーブル1を内管30に通す際に、各袋体40が電力ケーブル1に摺動することがなく、電力ケーブル1の布設作業を容易かつ円滑に行うことが可能となる。
また、袋体40が電力ケーブル1に引きずられて外れたり破損したりすることも抑止でき、袋体40の保護も図ることが可能となる。
また、外管20は、フランジ21とは逆側の端部に、波付き管状の管路接続部24を有するので、管路110が波付き管である場合に、波付き管同士を連結するのに使用される管路継手25を使用して管路110との接続を行うことができ、ケーブル移動防止装置10の設置作業を容易かつ円滑に行うことが可能となる。
また、ケーブル移動防止装置10は、電力ケーブル1の交換作業の際にも、外管20を残しておけば、管路110や躯体100の掘り返し作業を行う必要がなくなり、極めて容易に電力ケーブル1の交換作業を行うことが可能となる。
また、各袋体40は内部の流体を排出すれば内管30と共に外管20から容易に取り出すことができるので、各袋体40及び内管30の交換も極めて容易に行うことが可能である。
[その他]
上記ケーブル移動防止装置10では、凹部33及び袋体40の個数を四つとする場合を例示したが、この数は例示であり、増減可能である。但し、凹部33及び袋体40は複数あることが望ましく、三つ以上とすることがより望ましい。
また、各袋体40は、内管30の凹部33に接着する場合を例示したが、袋体40の内管30に対する保持は接着でなくともよい。
例えば、袋体40の長手方向の両端部をベルト等で凹部33内に固定しても良い。また、凹部33の開口部分をその内側よりも僅かに幅狭とし、これにより袋体40を内部に保持しても良い。
その他、袋体40をラミネート袋のようなシートの合わせ構造として、両端部をシート状とすることで、当該両端部を挟持する、穴を空けて固定する等により凹部33内に固定しても良い。
なお、いずれの場合も、袋体40内に流体を入れない状態では、内管30の内周壁面より内側に突出しない状態で当該凹部33内に格納されていることが望ましい。
また、外管20は、取付枠103の躯体外側面にフランジ21を固定しているが、内管30と同じように、躯体100の内側から取付孔102に外管20を挿入し、フランジ21を取付枠103の躯体内側面にボルトで固定しても良い。その場合、外管20の外径は取付孔102と等しいか僅かに小さくすることが望ましい。
なお、ケーブル移動防止装置10により保持するのは電力ケーブル1に限らず、光ファイバーケーブル等のように管路に布設されるあらゆるケーブルの移動防止に適用することが可能である。
また、管路110は波付き管を例示したが、直管でも良い。その場合、外管20の管路接続部24も直管状とすることが望ましい。
また、その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
1 電力ケーブル
10 ケーブル移動防止装置
20 外管
21 フランジ
24 管路接続部
30 内管
31 フランジ
33 凹部
34 供給口
40 袋体
100 躯体
101 壁部
102 取付孔
103 取付枠
110 管路

Claims (7)

  1. ケーブルの管路に接続される外管と、
    前記外管の内側に挿入可能な内管と、
    前記内管の内側に保持され、その内部に流体を密封可能な袋体とを備え、
    前記袋体は、内部に流体が密封されたときの膨張圧力により前記内管を貫通するケーブルを拘束することを特徴とするケーブル移動防止装置。
  2. 前記外管は、躯体の壁面から外側に突出して取り付けられることを特徴とする請求項1に記載のケーブル移動防止装置。
  3. 前記内管は、前記外管への挿入方向の上流側となる端部に、前記袋体に前記流体を供給する供給口を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載のケーブル移動防止装置。
  4. 前記内管の内周壁面に凹部が設けられ、
    前記袋体は、前記流体が供給される前の状態で、前記内管の内周壁面より内側に突出しない状態で当該凹部内に格納されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のケーブル移動防止装置。
  5. 前記外管は、その取付端部とは逆側の端部に、波付き管状の管路接続部を有することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のケーブル移動防止装置。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載のケーブル移動防止装置の設置方法であって、
    躯体の取付孔において、壁面から外側に突出するように前記外管を取り付ける外管取付工程と、
    前記外管に前記管路を接続する管路接続工程と、
    前記内管を前記取付孔から前記外管に挿入して前記躯体に取り付ける内管取付工程と、
    前記内管に前記ケーブルを挿入してから、前記袋体に前記流体を供給し、密閉する流体供給工程とを含むことを特徴とするケーブル移動防止装置の設置方法。
  7. 請求項1から5のいずれか一項に記載のケーブル移動防止装置によって躯体の取付孔に保持されたケーブルの交換方法であって、
    前記袋体から前記流体を排出する排出工程と、
    前記内管を前記外管から取り出す内管取り出し工程と、
    前記ケーブルを取り除くケーブル除去工程と、
    新規の前記内管を前記取付孔から前記外管に挿入して前記躯体に取り付ける内管取付工程と、
    前記新規の内管に新規の前記ケーブルを挿入してから、前記袋体に前記流体を供給し、密閉する流体供給工程とを含むことを特徴とするケーブルの交換方法。
JP2018066550A 2018-03-30 2018-03-30 ケーブル移動防止装置、その設置方法及びケーブルの交換方法 Pending JP2019180108A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018066550A JP2019180108A (ja) 2018-03-30 2018-03-30 ケーブル移動防止装置、その設置方法及びケーブルの交換方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018066550A JP2019180108A (ja) 2018-03-30 2018-03-30 ケーブル移動防止装置、その設置方法及びケーブルの交換方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2019180108A true JP2019180108A (ja) 2019-10-17

Family

ID=68279114

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018066550A Pending JP2019180108A (ja) 2018-03-30 2018-03-30 ケーブル移動防止装置、その設置方法及びケーブルの交換方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2019180108A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7987873B2 (en) Device and method for repairing pipe
AU2013235552B2 (en) Method and apparatus for repairing a pipe junction
JP2008533405A (ja) 管路の非掘削補修部材及び補修方法
KR20190002041U (ko) 파이프라인의 수리를 위한 스탠드-오프 클램프
US9145998B2 (en) System for sealing a pipeline system
KR101059130B1 (ko) 확관부를 갖는 연결관의 보강방법 및 상기 보강방법에 의해 보강된 확관부를 갖는 연결관
JP4976079B2 (ja) 管路の内面被覆止水装置及びその施工方法
JP2019180108A (ja) ケーブル移動防止装置、その設置方法及びケーブルの交換方法
US8882154B1 (en) Pipe coupling
JP2015099056A (ja) 管路接続部に設けられる止水継手の水密試験装置
EP2173967A1 (en) A sealing device for a tubing arrangement
KR20180129145A (ko) 배관 밀봉용 충전재 및 이를 포함하는 배관 연결 조립체
JP2010236303A (ja) マンホールと更生管との接続構造およびその接続方法
KR101735679B1 (ko) 팽창튜브의 팽창력을 증대한 패커
JP2016132867A (ja) トンネル覆工構造体
JP2009121036A (ja) 導水ジョイント
KR102062043B1 (ko) 고확장성을 가진 관로 보수용 패커 장치
KR101186615B1 (ko) 이동식 소형 근접 반전구 및 이를 이용한 배관 비굴착 보수 장치와 방법
KR200407553Y1 (ko) 비굴착식 하수관 보수기
JP4301420B2 (ja) 管路の補修方法
JP4152475B2 (ja) バルブの安全装置及びその製造方法
KR102521050B1 (ko) 관로구 방수장치
US9599260B1 (en) Pipe coupling
US11894666B2 (en) Vehicular conduit retention assembly
KR101167224B1 (ko) 에어챔버식 튜브반전장치를 이용한 수지액 함침튜브의 공기압 반전삽입방법.