JP2019179222A - 硬化性樹脂組成物、硬化物およびプリント配線板 - Google Patents

硬化性樹脂組成物、硬化物およびプリント配線板 Download PDF

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Abstract

【課題】優れた解像性を有し、硬化物としてのB−HAST耐性や剛性等の優れた信頼性を維持しつつ、特にドライフィルムとしてのラミネート性に優れる硬化性樹脂組成物、その硬化物およびプリント配線板を提供する。【解決手段】(A)カルボキシル基含有樹脂と、(B)光重合開始剤と、(C)球状シリカと、(D)融点が60℃〜110℃である2官能結晶性エポキシ樹脂と、を含み、(C)球状シリカの含有量が、組成物の不揮発成分中に50質量%以上である硬化性樹脂組成物、これを用いた硬化物およびプリント配線板である。【選択図】なし

Description

本発明は、硬化性樹脂組成物(以下、単に「組成物」とも称する)、硬化物およびプリント配線板に関する。
従来、プリント配線板におけるソルダーレジスト等の永久被膜を露光、現像により形成する材料として、アルカリ水溶液により現像可能な硬化性樹脂組成物が用いられている。
一方で、電子機器の軽薄短小化に伴うプリント配線板の高密度化に対応して、半導体パッケージの小型化や多ピン化が実用化され量産化が進み、最近では、QFP(クワッド・フラット・パッケージ)やSOP(スモール・アウトライン・パッケージ)と呼ばれる半導体パッケージに代わり、パッケージ基板を用いたBGA(ボール・グリッド・アレイ)やCSP(チップ・スケール・パッケージ)などの半導体パッケージが採用されるようになってきている。
このようなパッケージ基板では、配線パターンがより高密度に、互いに近接して形成されているため、かかるパッケージ基板に用いられるソルダーレジスト等の永久被膜には、より高い信頼性(B−HAST耐性、PCT耐性、耐熱性、高剛性、熱寸法安定性等)が求められるようになってきた。
このようなパッケージ基板用ソルダーレジストを形成する硬化性樹脂組成物としては、液状タイプとドライフィルムタイプとに分類され、特にドライフィルムタイプの硬化性樹脂組成物(以下、単に「ドライフィルム」とも称する)は、平滑性や膜厚精度が高く被膜への異物混入が少ない等の優位性があり、使用量が増えてきている。このドライフィルムは、通常、真空ラミネーターを用いて真空下で加温・加圧することにより、ドライフィルムを構成する樹脂層を溶融し流動させ、基板上に貼り付けられる(以下、「ラミネート」と称する)。そのため、ドライフィルムの場合、被膜中への気泡残りや密着不良が発生しないように、樹脂層がラミネート条件下で溶融し流動性を有する必要があった。
一方で、ソルダーレジストに対し、高い信頼性を付与する方法として、例えば組成物中に無機フィラーを高充填することにより、剛性などの特性を向上させることが一般的に行われている。この無機フィラーの中でも特に球状シリカは、充填性に優れ、熱膨張係数(CTE)が低いことから、ソルダーレジストの特性向上に広く用いられてきた(特許文献1参照)。
特開2014−81611号公報
しかしながら、球状シリカのような無機フィラーを高充填とすると、特にドライフィルムの場合、樹脂層に含まれる樹脂成分の配合割合が少なくなって、樹脂層を溶融し流動させることが困難となり、その結果、基板上へのラミネート性(凹凸追従性や貼り付け性)が悪くなるという問題があった。
また、球状シリカを高充填とすると、樹脂層の露光による深部硬化性が悪化し、現像時にアンダーカットが生じやすく、解像性が悪くなるといった問題もあった。
そこで本発明の目的は、優れた解像性を有し、硬化物としてのB−HAST耐性や剛性等の優れた信頼性を維持しつつ、特にドライフィルムとしてのラミネート性に優れる硬化性樹脂組成物、その硬化物およびプリント配線板を提供することにある。
発明者らは、融点以下の温度では高分子鎖が規則正しく配列して固形でありながらも、溶融時には液状樹脂並みの低粘度となる結晶性のエポキシ樹脂に着目し、上記目的の実現に向け鋭意検討した。その結果、融点が60℃〜110℃で結晶性の高い2官能エポキシ樹脂を配合することで上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の硬化性樹脂組成物は、(A)カルボキシル基含有樹脂と、(B)光重合開始剤と、(C)球状シリカと、(D)融点が60℃〜110℃である2官能結晶性エポキシ樹脂と、を含み、前記(C)球状シリカの含有量が、組成物の不揮発成分中に50質量%以上であることを特徴とするものである。
本発明の硬化性樹脂組成物においては、前記(D)2官能結晶性エポキシ樹脂が、下記一般式(1)、
Figure 2019179222
(式中、R、R、RおよびRは、それぞれ独立に、水素原子またはメチル基を表す)で示される構造を有することが好ましい。
また、本発明の硬化物は、上記硬化性樹脂組成物を硬化して得られることを特徴とするものである。
さらに、本発明のプリント配線板は、上記硬化物を有することを特徴とするものである。
本発明によれば、硬化物としてのB−HAST耐性や剛性等の信頼性を維持しつつ、優れた解像性を有し、特にドライフィルムとして用いた場合にはラミネート性(凹凸追従性や貼り付け性)にも優れる硬化性樹脂組成物、その硬化物およびプリント配線板を得ることができた。
以下、本発明の実施の形態について詳述する。
(硬化性樹脂組成物)
本発明の硬化性樹脂組成物は、(A)カルボキシル基含有樹脂と、(B)光重合開始剤と、(C)球状シリカと、(D)融点が60℃〜110℃を示す2官能結晶性エポキシ樹脂と、を含み、(C)球状シリカの含有量が、組成物の不揮発成分中に50質量%以上であるものである。
[(A)カルボキシル基含有樹脂]
カルボキシル基含有樹脂としては、分子中にカルボキシル基を有している従来公知の各種カルボキシル基含有樹脂を使用できる。特に、分子中にエチレン性不飽和二重結合を有するカルボキシル基含有感光性樹脂が、光硬化性や耐現像性の面から好ましい。エチレン性不飽和二重結合は、アクリル酸もしくはメタクリル酸又はそれらの誘導体由来であることが好ましい。エチレン性不飽和二重結合を有さないカルボキシル基含有樹脂のみを用いる場合、組成物を光硬化性とするためには、後述する分子中に複数のエチレン性不飽和基を有する化合物、即ち光反応性モノマーを併用する必要がある。
カルボキシル基含有樹脂の具体例としては、以下のような化合物(オリゴマー及びポリマーのいずれでもよい)を挙げることができる。
(1)(メタ)アクリル酸等の不飽和カルボン酸と、スチレン、α−メチルスチレン、低級アルキル(メタ)アクリレート、イソブチレン等の不飽和基含有化合物との共重合により得られるカルボキシル基含有樹脂。
(2)脂肪族ジイソシアネート、分岐脂肪族ジイソシアネート、脂環式ジイソシアネート、芳香族ジイソシアネート等のジイソシアネートと、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸等のカルボキシル基含有ジアルコール化合物及びポリカーボネート系ポリオール、ポリエーテル系ポリオール、ポリエステル系ポリオール、ポリオレフィン系ポリオール、アクリル系ポリオール、ビスフェノールA系アルキレンオキシド付加体ジオール、フェノール性ヒドロキシル基及びアルコール性ヒドロキシル基を有する化合物等のジオール化合物の重付加反応によるカルボキシル基含有ウレタン樹脂。
(3)ジイソシアネートと、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビキシレノール型エポキシ樹脂、ビフェノール型エポキシ樹脂等の2官能エポキシ樹脂の(メタ)アクリレートもしくはその部分酸無水物変性物、カルボキシル基含有ジアルコール化合物及びジオール化合物の重付加反応によるカルボキシル基含有感光性ウレタン樹脂。
(4)前記(2)又は(3)の樹脂の合成中に、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート等の分子内に1つの水酸基と1つ以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物を加え、末端(メタ)アクリル化したカルボキシル基含有感光性ウレタン樹脂。
(5)前記(2)又は(3)の樹脂の合成中に、イソホロンジイソシアネートとペンタエリスリトールトリアクリレートの等モル反応物など、分子内に1つのイソシアネート基と1つ以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物を加え末端(メタ)アクリル化したカルボキシル基含有感光性ウレタン樹脂。
(6)2官能又はそれ以上の多官能(固形)エポキシ樹脂に(メタ)アクリル酸を反応させ、側鎖に存在する水酸基に2塩基酸無水物を付加させたカルボキシル基含有感光性樹脂。
(7)2官能(固形)エポキシ樹脂の水酸基をさらにエピクロロヒドリンでエポキシ化した多官能エポキシ樹脂に(メタ)アクリル酸を反応させ、生じた水酸基に2塩基酸無水物を付加させたカルボキシル基含有感光性樹脂。
(8)2官能オキセタン樹脂にアジピン酸、フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸等のジカルボン酸を反応させ、生じた1級の水酸基に無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸等の2塩基酸無水物を付加させたカルボキシル基含有ポリエステル樹脂。
(9)1分子中に複数のエポキシ基を有するエポキシ化合物に、p−ヒドロキシフェネチルアルコール等の1分子中に少なくとも1個のアルコール性水酸基と1個のフェノール性水酸基を有する化合物と、(メタ)アクリル酸等の不飽和基含有モノカルボン酸とを反応させ、得られた反応生成物のアルコール性水酸基に対して、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、アジピン酸等の多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有樹脂。
(10)1分子中に複数のフェノール性水酸基を有する化合物とエチレンオキシド、プロピレンオキシド等のアルキレンオキシドとを反応させて得られる反応生成物に不飽和基含有モノカルボン酸を反応させ、得られる反応生成物に多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有感光性樹脂。
(11)1分子中に複数のフェノール性水酸基を有する化合物とエチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等の環状カーボネート化合物とを反応させて得られる反応生成物に不飽和基含有モノカルボン酸を反応させ、得られる反応生成物に多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有感光性樹脂。
(12)前記(1)〜(11)の樹脂にさらに1分子内に1つのエポキシ基と1つ以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物を付加してなるカルボキシル基含有感光性樹脂。
なお、本明細書において、(メタ)アクリレートとは、アクリレート、メタクリレート及びそれらの混合物を総称する用語で、他の類似の表現についても同様である。
前記カルボキシル基含有樹脂の酸価は、30〜150mgKOH/gの範囲が適当であり、より好ましくは50〜120mgKOH/gの範囲である。カルボキシル基含有樹脂の酸価が、30mgKOH/g以上であるとアルカリ現像が容易となり、一方、150mgKOH/g以下であると、露光部の現像液への耐性が十分に得られ、正常なレジストパターンを確実に描画できるものとなるので好ましい。
また、前記カルボキシル基含有樹脂の重量平均分子量は、樹脂骨格により異なるが、一般的に2,000〜150,000、さらには5,000〜100,000の範囲にあるものが好ましい。重量平均分子量が2,000以上であると、露光部の被膜の耐現像性が向上し、解像性に優れる。一方、重量平均分子量が150,000以下であると、未露光部の溶解性が良好で解像性に優れるとともに、貯蔵安定性においても向上することがある。重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定することができる。
これらカルボキシル基含有樹脂は、前記列挙したものに限らず使用することができ、1種類を単独で用いてもよく、複数種を混合して用いてもよい。中でも、前記カルボキシル基含有樹脂(10)、(11)のごときフェノール化合物を出発原料と使用して合成されるカルボキシル基含有樹脂はB−HAST耐性、PCT耐性に優れるため好適に用いることができる。
[(B)光重合開始剤]
(B)光重合開始剤としては、公知のものをいずれも用いることができる。(B)光重合開始剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(B)光重合開始剤としては、具体的には例えば、ビス−(2,6−ジクロロベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジクロロベンゾイル)−2,5−ジメチルフェニルフォスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−プロピルフェニルフォスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジクロロベンゾイル)−1−ナフチルフォスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,5−ジメチルフェニルフォスフィンオキサイド、ビス−(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド等のビスアシルフォスフィンオキサイド類;2,6−ジメトキシベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、2,6−ジクロロベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルフォスフィン酸メチルエステル、2−メチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、ピバロイルフェニルフォスフィン酸イソプロピルエステル、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド等のモノアシルフォスフィンオキサイド類;フェニル(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィン酸エチル、1−ヒドロキシ−シクロヘキシルフェニルケトン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン等のヒドロキシアセトフェノン類;ベンゾイン、ベンジル、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインn−プロピルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインn−ブチルエーテル等のベンゾイン類;ベンゾインアルキルエーテル類;ベンゾフェノン、p−メチルベンゾフェノン、ミヒラーズケトン、メチルベンゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン類;アセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−1−プロパノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル)−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン、N,N−ジメチルアミノアセトフェノン等のアセトフェノン類;チオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン等のチオキサントン類;アントラキノン、クロロアントラキノン、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−tert−ブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、2−アミルアントラキノン、2−アミノアントラキノン等のアントラキノン類;アセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタール等のケタール類;エチル−4−ジメチルアミノベンゾエート、2−(ジメチルアミノ)エチルベンゾエート、p−ジメチル安息香酸エチルエステル等の安息香酸エステル類;1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)]、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)等のオキシムエステル類;ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)フェニル)チタニウム、ビス(シクロペンタジエニル)−ビス[2,6−ジフルオロ−3−(2−(1−ピル−1−イル)エチル)フェニル]チタニウム等のチタノセン類;フェニルジスルフィド2−ニトロフルオレン、ブチロイン、アニソインエチルエーテル、アゾビスイソブチロニトリル、テトラメチルチウラムジスルフィド等を挙げることができる。
上記のうちでも、モノアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤やビスアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤などが、フォトブリーチング(photobleaching)性を有することから好ましい。ここで、フォトブリーチングとは、光退色または光脱色ともいい、励起状態にある蛍光物質が基底状態に比べて化学的に活性化されて不安定な状態になるために起こる反応である。具体的には、光重合開始剤として作用する化合物が、特定の波長領域において光を吸収してラジカルを発生させた際に、ラジカルの発生により化合物の構造が変化して、その波長領域において光を吸収しなくなることをいう。これにより、その波長領域における光を通しやすくなるために、深部まで光硬化しやすくなる。特には、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルフォスフィンオキサイド(IGM社製 Omnirad TPO)、ビス(2,4,6‐トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド(BASFジャパン(株)製 IRGACURE819)、フェニル(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィン酸エチル(BASFジャパン(株)製 IRGACURE TPO−L)等を好適に使用することができる。
オキシムエステル系光重合開始剤を除く光重合開始剤の配合量は、不揮発成分換算で、(A)カルボキシル基含有樹脂100質量部に対して、0.1〜30質量部であることが好ましい。0.1質量部以上の場合、樹脂組成物の光硬化性が良好となり、塗膜が剥離しにくく、耐薬品性等の塗膜特性も良好となる。一方、30質量部以下の場合、アウトガスの低減効果が得られ、さらにソルダーレジスト塗膜表面での光吸収が良好となり、深部硬化性が低下しにくい。より好ましくは0.5〜15質量部である。またオキシムエステル系光重合開始剤の配合量は、不揮発成分換算で、(A)カルボキシル基含有樹脂100質量部に対して、0.01〜5質量部とすることが好ましい。0.01質量部以上の場合、樹脂組成物の光硬化性が良好となり、耐熱性、耐薬品性等の塗膜特性も良好となる。一方、5質量部以下の場合、ソルダーレジスト塗膜の光吸収が良好となり、深部硬化性が低下しにくい。より好ましくは、0.5〜3質量部である。
[(C)球状シリカ]
(C)球状シリカとしては、電子材料用途のフィラーとして使用可能な球状シリカであればいずれでも用いることができ、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、(C)球状シリカの形状は、球状であればよく、真球のものに限定されるものではない。好適な(C)球状シリカとしては、例えば、以下のように測定される真球度が0.8以上のものが挙げられるが、これに限定されるものではない。
真球度は以下のように測定される。すなわち、まず、走査型電子顕微鏡(SEM)で球状シリカの写真を撮影し、その写真上で観察される粒子の面積および周囲長から、(真球度)={4π×(面積)÷(周囲長)}で算出される値として算出する。具体的には、画像処理装置を用いて、100個の粒子について測定した平均値を採用することができる。
本発明において、(C)球状シリカとしては、平均粒子径が300nm〜1000nmの球状シリカ(C1)を用いることが好ましく、より好ましくは、平均粒子径を500nm〜900nmとする。
ここで、本明細書において、(C)球状シリカの平均粒子径とは、一次粒子の粒子径だけでなく、二次粒子(凝集体)の粒子径も含めた平均粒子径(D50)であり、レーザー回折法により測定されたD50の値である。レーザー回折法による測定装置としては、日機装社製のMicrotrac MT3300EXIIが挙げられる。なお、最大粒子径(D100)および粒子径(D10)についても、上記の装置にて同様に測定することができる。
本発明において、(C)球状シリカとして、平均粒子径の異なる2種類の球状シリカを用いることができる。即ち、平均粒子径が300nm〜1000nmの球状シリカ(C1)に加えて、平均粒子径が1nm以上300nm未満である球状シリカ(C2)を併用することができる。併用することで、球状シリカ(C1)間の隙間に球状シリカ(C2)が充填されるので、隙間量を少なくすることができる。これにより、組成物中に(C)球状シリカを高充填することができ、樹脂含有量の少ない、即ち、総質量中のフィラー質量の比率が高い硬化性樹脂組成物を得ることができる。
通常の市販品の同一製品内でも、粒子径にはもともと2〜3倍のばらつきがあるが、その比率では、細かい粒子が有効に隙間に入らないことから、球状シリカ(C1)と球状シリカ(C2)との平均粒子径には、5倍以上の差があることが好ましい。球状シリカ(C1)と球状シリカ(C2)との平均粒子径比は、大きければ大きいほどよい。球状シリカ(C1)の平均粒子径は、球状シリカ(C2)の平均粒子径の8倍以上であることがより好ましく、10倍以上であることがさらに好ましい。
また、球状シリカ(C1)の最大粒子径(D100)は、5μm以下であることが好ましい。この最大粒子径は、硬化性樹脂組成物の用途によって異なり、例えばパッケージ基板に硬化膜を形成する用途では5μm以下であることが好ましい。さらに、球状シリカ(C1)の粒子径(D10)は、球状シリカ(C2)の平均粒子径(D50)の5倍以上であることが好ましい。この比率が5倍以上であると、球状シリカ(C1)の隙間への球状シリカ(C2)の充填効率が向上し、硬化物の強度とドライフィルムのラミネート性とのバランスに優れるものとなる。
なお、球状シリカ(C1)と球状シリカ(C2)とを併用する場合の配合比は、体積比で球状シリカ(C1):球状シリカ(C2)=5:5〜9:1であることが好ましく、6:4〜8:2であることがさらに好ましい。上記範囲内であると、硬化物の強度およびドライフィルムのラミネート性の両立がより一層図れるので、好ましい。
球状シリカの製造方法は、特に限定されるものではなく、当業者に知られた方法を適用することができる。例えば、VMC(Vaporized Metal Combustion)法により、シリコン粉末を燃焼して製造することができる。VMC法とは、酸素を含む雰囲気中でバーナーにより化学炎を形成し、この化学炎中に目的とする酸化物粒子の一部を構成する金属粉末を粉塵雲が形成される程度の量投入し、爆燃を起こさせて酸化物粒子を得る方法である。
なお、市販されている球状シリカとしては、球状シリカ(C1)については、例えば、(株)アドマテックス製のアドマファインSO−C2、SO−E2、デンカ(株)製のSFP−20M、SFP−30M等が挙げられ、球状シリカ(C2)については、例えば、(株)アドマテックス製のアドマナノ、デンカ(株)製のUFP−30、日本触媒(株)製のシーホスターシリーズ、堺化学工業(株)製のSciqasシリーズ、共立マテリアル(株)製のSG−SO100等が挙げられる。
(C)球状シリカの表面処理の有無は特に限定されないが、本発明の硬化性樹脂組成物は(C)球状シリカが高充填であって相対的に樹脂含有量が少ないので、(C)球状シリカには、分散性を高めるための表面処理がされていることが好ましい。表面処理がされているフィラーを使用することで、凝集を抑制することができる。なお、(C)球状シリカとして球状シリカ(C1)と球状シリカ(C2)とを併用する場合には、いずれか一方のみを表面処理してもよく、双方を表面処理して用いてもよい。
(C)球状シリカの表面処理方法は特に限定されず、公知慣用の方法を用いればよいが、硬化性反応基を有する表面処理剤、例えば、硬化性反応基を有機基として有するカップリング剤等で無機フィラーの表面を処理することが好ましい。
カップリング剤としては、シラン系、チタネート系、アルミネート系およびジルコアルミネート系等のカップリング剤が使用できる。中でもシラン系カップリング剤が好ましい。かかるシラン系カップリング剤の例としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、N−(2−アミノメチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アニリノプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等を挙げることができ、これらは単独で、あるいは併用して使用することができる。これらのシラン系カップリング剤は、あらかじめ球状シリカの表面に吸着あるいは反応により固定化されていることが好ましい。ここで、(C)球状シリカ100質量部に対するカップリング剤の処理量は、0.5〜10質量部であることが好ましい。なお、本発明において、(C)球状シリカに施されたカップリング剤由来の反応性官能基は、光硬化性反応基、熱硬化性官能基を有する化合物には含まれないものとする。
光硬化性反応基としては、ビニル基、スチリル基、メタクリル基、アクリル基等のエチレン性不飽和基が挙げられる。中でも、ビニル基および(メタ)アクリル基のいずれか少なくとも1種が好ましい。
熱硬化性反応基としては、水酸基、カルボキシル基、イソシアネート基、アミノ基、イミノ基、エポキシ基、オキセタニル基、メルカプト基、メトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシメチル基、エトキシエチル基、オキサゾリン基等が挙げられる。中でも、アミノ基およびエポキシ基のいずれか少なくとも1種が好ましい。
なお、表面処理がされた(C)球状シリカは、表面処理された状態で本発明の硬化性樹脂組成物に含有されていればよく、表面未処理の(C)球状シリカと表面処理剤とを別々に配合して組成物中で(C)球状シリカが表面処理されてもよいが、あらかじめ表面処理した(C)球状シリカを配合することが好ましい。あらかじめ表面処理した(C)球状シリカを配合することによって、別々に配合した場合に残存しうる表面処理で消費されなかった表面処理剤によるクラック耐性等の低下を抑制することができる。あらかじめ表面処理する場合は、溶剤や硬化性成分に(C)球状シリカを予備分散した予備分散液を配合することが好ましく、表面処理した(C)球状シリカを溶剤に予備分散し、この予備分散液を組成物に配合するか、表面未処理の(C)球状シリカを溶剤に予備分散する際に十分に表面処理した後、この予備分散液を組成物に配合することがより好ましい。
(C)球状シリカは、本発明の硬化性樹脂組成物の使用態様により、粉体または固体状態で(A)成分等と配合してもよく、溶剤や分散剤と混合してスラリーとした後で(A)成分等と配合してもよい。
(C)球状シリカの含有量は、組成物の不揮発成分中に50質量%以上であることが必要であり、好ましくは50質量%〜85質量%、より好ましくは70質量%〜85質量%、さらに好ましくは80質量%超〜85質量%である。(C)球状シリカの含有量を組成物の不揮発成分中に50質量%以上とすることで、硬化物を高強度かつ高剛性として、線膨張係数(CTE)を低くすることができ、好ましい。
[(D)融点が60℃〜110℃である2官能結晶性エポキシ樹脂]
この(D)成分は、融点未満の温度では固形で存在し、融点以上のラミネート温度では低粘度の液状となることで、ラミネート時のドライフィルムに流動性を付与する成分として機能する。
一方で、この(D)成分は、融点以下の温度で処理する現像工程では、固形であることから溶出することはなく、その結果、アンダーカットという問題を生じることはない。
これに対し、常温において液状のエポキシ樹脂を用いる方法も考えられるが、共に満足し得る効果を奏しない。
(D)成分である2官能結晶性エポキシ樹脂としては、融点が60℃〜110℃であるものであればよく、1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。具体的には例えば、ビフェニル構造、スルフィド構造、フェニレン構造、ナフタレン構造等を有する結晶性の2官能エポキシ樹脂が挙げられ、なかでも下記一般式(1)、
Figure 2019179222
(式中、R、R、RおよびRは、それぞれ独立に、水素原子またはメチル基を表す)で示される構造を有する2官能エポキシ樹脂を好適に用いることができる。(D)成分である上記2官能結晶性エポキシ樹脂の市販品としては、三菱ケミカル(株)製のYX−4000、YX−4000H、YL−6121HA、新日鉄住金化学(株)製のYSLV−70XY、YSLV−80XYなどを挙げることができる。
ここで、(D)成分の融点は、60℃〜110℃の範囲であればよく、好ましくは70℃〜110℃である。
また、(D)成分である上記2官能結晶性エポキシ樹脂の配合量は、(A)カルボキシル基含有樹脂に含有されるカルボキシル基1molあたりに対し、反応する熱硬化成分の官能基数が0.5〜2.5molが好ましく、さらに好ましくは0.8〜2.0molである。
本発明の硬化性樹脂組成物においては、本発明特有の効果を損なわない範囲で、(D)成分である上記2官能結晶性エポキシ樹脂に加えて、これ以外の他のエポキシ樹脂をさらに配合することもできる。本発明の硬化性樹脂組成物において、(D)成分である上記2官能結晶性エポキシ樹脂と他のエポキシ樹脂とを併用する場合には、不揮発成分換算で、エポキシ樹脂の全量に対し、(D)成分である上記2官能結晶性エポキシ樹脂を20質量%以上含むことが好ましく、より好ましくは、35〜100質量%含むものとする。
[光重合性モノマー]
本発明の硬化性組成物には、光重合性モノマーを配合することができる。光重合性モノマーは、エチレン性不飽和二重結合を有する化合物である。このような光重合性モノマーとしては、例えば、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート類;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール等のアルキレンオキシド誘導体のモノまたはジ(メタ)アクリレート類;ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジトリメチロールプロパン、ジペンタエリスリトール、トリスヒドロキシエチルイソシアヌレート等の多価アルコールまたはこれらのエチレンオキシドあるいはプロピレンオキシド付加物の多価(メタ)アクリレート類;フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのポリエトキシジ(メタ)アクリレート等のフェノール類のエチレンオキシドあるいはプロピレンオキシド付加物の(メタ)アクリレート類;グリセリンジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、トリグリシジルイソシアヌレートなどのグリジジルエーテルの(メタ)アクリレート類;およびメラミン(メタ)アクリレートが挙げられる。
光重合性モノマーは、1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。光重合性モノマーの含有量は、不揮発成分換算で、(A)カルボキシル基含有樹脂100質量部に対して、好ましくは0.5〜20質量部の割合である。配合量が、0.5質量部以上の場合、光硬化性が良好であり、活性エネルギー線照射後のアルカリ現像において、パターン形成がしやすい。一方、20質量部以下の場合、ハレーションが生じにくく良好な解像性が得られる。
[熱硬化触媒]
本発明の硬化性樹脂組成物には、熱硬化触媒を配合することができる。熱硬化触媒としては、例えば、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、4−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−(2−シアノエチル)−2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール誘導体;ジシアンジアミド、ベンジルジメチルアミン、4−(ジメチルアミノ)−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メトキシ−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メチル−N,N−ジメチルベンジルアミン等のアミン化合物、アジピン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド等のヒドラジン化合物;トリフェニルホスフィン等のリン化合物等が挙げられる。また、グアナミン、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン、メラミン、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−S−トリアジン、2−ビニル−2,4−ジアミノ−S−トリアジン、2−ビニル−4,6−ジアミノ−S−トリアジン・イソシアヌル酸付加物、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−S−トリアジン・イソシアヌル酸付加物等のS−トリアジン誘導体を用いることもでき、好ましくはこれら密着性付与剤としても機能する化合物を熱硬化触媒と併用する。
熱硬化触媒は、1種を単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。熱硬化触媒の配合量は、不揮発成分換算で、(A)カルボキシル基含有樹脂100質量部に対して0.5〜10質量部であることが好ましく、1〜8質量部であることがより好ましい。0.5質量部以上の場合、耐熱性に優れる。10質量部以下の場合、保存安定性向上につながる。
[着色剤]
本発明の硬化性樹脂組成物は、着色剤を含んでいてもよい。着色剤としては、赤、青、緑、黄、白、黒などの慣用公知の着色剤を使用することができ、顔料、染料、色素のいずれでもよい。
具体的には、カラーインデックス(C.I.;ザ ソサイエティ オブ ダイヤーズ アンド カラリスツ(The Society of Dyers and Colourists)発行)番号が付されているものを挙げることができる。
赤色着色剤としては、モノアゾ系、ジズアゾ系、アゾレーキ系、ベンズイミダゾロン系、ペリレン系、ジケトピロロピロール系、縮合アゾ系、アントラキノン系、キナクリドン系などがある。青色着色剤としては、フタロシアニン系、アントラキノン系などがあり、顔料系はピグメント(Pigment)に分類されている化合物を使用することができる。これら以外にも、金属置換もしくは無置換のフタロシアニン化合物も使用することができる。緑色着色剤としては、同様にフタロシアニン系、アントラキノン系、ペリレン系がある。これら以外にも、金属置換もしくは無置換のフタロシアニン化合物も使用することができる。黄色着色剤としてはモノアゾ系、ジスアゾ系、縮合アゾ系、ベンズイミダゾロン系、イソインドリノン系、アントラキノン系等がある。白色着色剤としては、ルチル型またはアナターゼ型酸化チタンなどが挙げられる。黒色着色剤としては、カーボンブラック系、黒鉛系、酸化鉄系、チタンブラック、アンスラキノン系、酸化コバルト系、酸化銅系、マンガン系、酸化アンチモン系、酸化ニッケル系、ペリレン系、アニリン系、硫化モリブデン、硫化ビスマスなどがある。その他、色調を調整する目的で紫、オレンジ、茶色などの着色剤を加えてもよい。
着色剤の含有量は、硬化物の隠蔽性を向上させる観点から、硬化性樹脂組成物全量あたり、不揮発成分換算で、0.18〜0.50質量%含有することが好ましい。不揮発成分換算で0.18質量%以上の場合、回路隠蔽性に優れ、0.50質量%以下の場合、より解像性に優れる。より好ましくは、0.20質量%〜0.40質量%である。
[有機溶剤]
本発明の硬化性樹脂組成物には、組成物の調製や、基板やフィルムに塗布する際の粘度調整等の目的で、有機溶剤を含有させることができる。有機溶剤としては、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼン等の芳香族炭化水素類;セロソルブ、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、カルビトール、メチルカルビトール、ブチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル類;酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸ブチル、セロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、炭酸プロピレン等のエステル類;オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素類;石油エーテル、石油ナフサ、ソルベントナフサ等の石油系溶剤など、公知慣用の有機溶剤が使用できる。これらの有機溶剤は、1種を単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。
[その他の任意成分]
本発明の硬化性樹脂組成物には、必要に応じてさらに、光開始助剤、シアネート化合物、エラストマー、メルカプト化合物、ウレタン化触媒、チキソ化剤、密着促進剤、ブロック共重合体、連鎖移動剤、重合禁止剤、銅害防止剤、酸化防止剤、防錆剤、微粉シリカ、有機ベントナイト、モンモリロナイト等の増粘剤、シリコーン系、フッ素系、高分子系等の消泡剤および/またはレベリング剤、イミダゾール系、チアゾール系、トリアゾール系等のシランカップリング剤、ホスフィン酸塩、燐酸エステル誘導体、フォスファゼン化合物等のリン化合物等の難燃剤などの成分を配合することができる。これらは、電子材料の分野において公知の物を使用することができる。
本発明の硬化性樹脂組成物は、ドライフィルム化して用いても液状として用いてもよい。また、液状として用いる場合は、1液性でも2液性以上でもよい。
本発明の硬化性樹脂組成物は、ソルダーレジストやカバーレイ、層間絶縁層等のプリント配線板の永久被膜としてのパターン層を形成するために有用であり、特にソルダーレジストの形成に有用である。また、本発明の硬化性樹脂組成物は、薄膜でも膜強度に優れた硬化物を形成できることから、薄膜化が要求されるプリント配線板、例えばパッケージ基板(半導体パッケージに用いられるプリント配線板)におけるパターン層の形成にも好適に用いることができる。さらに、本発明の硬化性樹脂組成物から得られる硬化物は、高弾性率で低CTEとなる点においても、総厚みが薄く剛性の不足するパッケージ基板における永久被膜の形成に好適に用いることができるものである。
[ドライフィルム]
本発明の硬化性樹脂組成物は、支持(キャリア)フィルムと、この支持フィルム上に形成された上記硬化性樹脂組成物からなる樹脂層とを備えたドライフィルムの形態とすることもできる。本発明のドライフィルムは良好なラミネート性を備える。ドライフィルム化に際しては、本発明の硬化性樹脂組成物を上記有機溶剤で希釈して適切な粘度に調整し、コンマコーター、ブレードコーター、リップコーター、ロッドコーター、スクイズコーター、リバースコーター、トランスファロールコーター、グラビアコーター、スプレーコーター等で支持フィルム上に均一な厚さに塗布し、通常、50〜130℃の温度で1〜30分間乾燥して膜を得ることができる。塗布膜厚については特に制限はないが、一般に、乾燥後の膜厚で、1〜150μm、好ましくは10〜60μmの範囲で適宜選択される。
支持フィルムとしては、プラスチックフィルムが用いられ、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステルフィルム、ポリイミドフィルム、ポリアミドイミドフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリスチレンフィルム等のプラスチックフィルムを用いることが好ましい。支持フィルムの厚さについては特に制限はないが、一般に、10〜150μmの範囲で適宜選択される。
支持フィルム上に本発明の硬化性樹脂組成物の樹脂層を形成した後、さらに、樹脂層の表面に異物が付着するのを防ぐなどの目的で、樹脂層の表面に剥離可能な保護(カバー)フィルムを積層することが好ましい。剥離可能な保護フィルムとしては、例えば、ポリエチレンフィルム、ポリテトラフルオロエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、表面処理した紙等を用いることができ、保護フィルムを剥離するときに樹脂層と支持フィルムとの接着力よりも樹脂層と保護フィルムとの接着力がより小さいものであればよい。
なお、本発明においては、上記保護フィルム上に本発明の硬化性樹脂組成物を塗布、乾燥させることにより樹脂層を形成して、その表面に支持フィルムを積層するものであってもよい。すなわち、本発明においてドライフィルムを製造する際に本発明の硬化性樹脂組成物を塗布するフィルムとしては、支持フィルムおよび保護フィルムのいずれを用いてもよい。
[硬化物]
本発明の硬化物は、上記本発明の硬化性樹脂組成物、または、上記本発明のドライフィルムの樹脂層を硬化して得られるものであり、高い剛性と熱寸法安定性を有する。
[プリント配線板]
本発明のプリント配線板は、本発明の硬化性樹脂組成物またはドライフィルムの樹脂層から得られる硬化物を有するものである。本発明のプリント配線板の製造方法としては、例えば、本発明の硬化性樹脂組成物を、上記有機溶剤を用いて塗布方法に適した粘度に調整して、基材上に、ディップコート法、フローコート法、ロールコート法、バーコーター法、スクリーン印刷法、カーテンコート法等の方法により塗布した後、60〜100℃の温度で組成物中に含まれる有機溶剤を揮発乾燥(仮乾燥)させることで、タックフリーの樹脂層を形成する。また、ドライフィルムの場合、ラミネーター等により樹脂層が基材と接触するように基材上に貼り合わせた後、支持フィルムを剥がすことにより、基材上に樹脂層を形成する。
上記基材としては、あらかじめ銅等により回路形成されたプリント配線板やフレキシブルプリント配線板の他、紙フェノール、紙エポキシ、ガラス布エポキシ、ガラスポリイミド、ガラス布/不繊布エポキシ、ガラス布/紙エポキシ、合成繊維エポキシ、フッ素樹脂・ポリエチレン・ポリフェニレンエーテル,ポリフェニレンオキシド・シアネート等を用いた高周波回路用銅張積層板等の材質を用いたもので、全てのグレード(FR−4等)の銅張積層板、その他、金属基板、ポリイミドフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレート(PEN)フィルム、ガラス基板、セラミック基板、ウエハ板等を挙げることができる。
本発明の硬化性樹脂組成物を塗布した後に行う揮発乾燥は、熱風循環式乾燥炉、IR炉、ホットプレート、コンベクションオーブン等(蒸気による空気加熱方式の熱源を備えたものを用いて乾燥機内の熱風を向流接触せしめる方法およびノズルより支持体に吹き付ける方式)を用いて行うことができる。
基材上に樹脂層を形成後、所定のパターンを形成したフォトマスクを通して選択的に活性エネルギー線により露光し、未露光部を希アルカリ水溶液(例えば、0.3〜3質量%炭酸ソーダ水溶液)により現像して硬化物のパターンを形成する。さらに、硬化物に活性エネルギー線を照射後に加熱硬化(例えば、100〜220℃)、もしくは加熱硬化後に活性エネルギー線を照射、または、加熱硬化のみで最終仕上げ硬化(本硬化)させることにより、密着性、硬度等の諸特性に優れた硬化膜を形成する。
上記活性エネルギー線照射に用いられる露光機としては、高圧水銀灯ランプ、超高圧水銀灯ランプ、メタルハライドランプ、水銀ショートアークランプ等を搭載し、350〜450nmの範囲で紫外線を照射する装置であればよく、さらに、直接描画装置(例えば、コンピューターからのCADデータにより直接レーザーで画像を描くレーザーダイレクトイメージング装置)も用いることができる。直描機のランプ光源またはレーザー光源としては、最大波長が350〜450nmの範囲にあるものでよい。画像形成のための露光量は膜厚等によって異なるが、一般には10〜1000mJ/cm、好ましくは20〜800mJ/cmの範囲内とすることができる。
上記現像方法としては、ディッピング法、シャワー法、スプレー法、ブラシ法等によることができ、現像液としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、リン酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、アンモニア、アミン類等のアルカリ水溶液が使用できる。
本発明の硬化性樹脂組成物は、上記のような現像液により硬化膜のパターンを形成する用途だけでなく、パターンを形成しない用途、例えばモールド用途(封止用途)に使用してもよい。
以下、実施例、比較例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、これら実施例、比較例によって制限されるものではない。なお、以下において「部」および「%」とあるのは、特に断りのない限り全て質量基準である。
<カルボキシル基含有感光性樹脂A−1の合成>
温度計、窒素導入装置兼アルキレンオキシド導入装置および撹拌装置を備えたオートクレーブに、ノボラック型クレゾール樹脂(商品名「ショウノールCRG951」、昭和電工(株)製、OH当量:119.4)119.4質量部、水酸化カリウム1.19質量部およびトルエン119.4質量部を導入し、撹拌しつつ系内を窒素置換し、加熱昇温した。次に、プロピレンオキシド63.8質量部を徐々に滴下し、125〜132℃、0〜4.8kg/cmで16時間反応させた。その後、室温まで冷却し、この反応溶液に89%リン酸1.56質量部を添加混合して水酸化カリウムを中和し、不揮発分62.1%、水酸基価が182.2mgKOH/g(307.9g/eq.)であるノボラック型クレゾール樹脂のプロピレンオキシド反応溶液を得た。これは、フェノール性水酸基1当量当りプロピレンオキシドが平均1.08モル付加しているものであった。
得られたノボラック型クレゾール樹脂のプロピレンオキシド反応溶液293.0質量部、アクリル酸43.2質量部、メタンスルホン酸11.53質量部、メチルハイドロキノン0.18質量部およびトルエン252.9質量部を、撹拌機、温度計および空気吹き込み管を備えた反応器に導入し、空気を10ml/分の速度で吹き込み、撹拌しながら、110℃で12時間反応させた。反応により生成した水は、トルエンとの共沸混合物として、12.6質量部の水が留出した。その後、室温まで冷却し、得られた反応溶液を15%水酸化ナトリウム水溶液35.35質量部で中和し、次いで水洗した。その後、エバポレーターにてトルエンをジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート118.1質量部で置換しつつ留去し、ノボラック型アクリレート樹脂溶液を得た。次に、得られたノボラック型アクリレート樹脂溶液332.5質量部およびトリフェニルホスフィン1.22質量部を、撹拌器、温度計および空気吹き込み管を備えた反応器に導入し、空気を10ml/分の速度で吹き込み、撹拌しながら、テトラヒドロフタル酸無水物60.8質量部を徐々に加え、95〜101℃で6時間反応させ、冷却後、取り出した。このようにして、不揮発成分70.6質量%、固形分の酸価87.7mgKOH/gの感光性のカルボキシル基含有樹脂の溶液を得た。
<硬化性樹脂組成物の調製>
下記の表1,2中に示す配合に従い、各成分を配合し、攪拌機にて予備混合した後、3本ロールミルで分散させ、混練して、それぞれ硬化性樹脂組成物を調製した。表中の配合量は、質量部を示す。得られた実施例および比較例の光硬化性樹脂組成物を用いて、下記のように評価を行った。
<ドライフィルムの作製>
各実施例および比較例の硬化性樹脂組成物をそれぞれメチルエチルケトンで適宜希釈した後、アプリケーターを用いて、乾燥後の膜厚が20μmになるようにPETフィルム(東レ社製、FB−50、厚み16μm)に塗布し、80℃で30分乾燥させて、ドライフィルムを得た。
<評価基板の作製方法>
上記方法にてドライフィルムを作製後、ライン/スペース=30ミクロン/30ミクロンの回路、および、ライン/スペース=12ミクロン/13ミクロンのくし型電極が形成されたプリント配線板を化学研磨し、その後、真空ラミネーター(ニッコーマテリアルズ製CVP−300)を用いて加圧力:0.4MPa、110℃、1分、真空度:3hPaの条件で加熱ラミネートし、100℃、0.5MPaで平板プレスして、未露光のソルダーレジスト層(ドライフィルム)を有するプリント基板を得た。この基板を、100ミクロンφのネガパターンを用い、高圧水銀灯(ショートアークランプ)搭載の露光装置を用いて、基準露光量で露光し、PETフィルムを剥離した。その後、30℃の1質量%NaCO水溶液を用いてスプレー圧2kg/cmの条件で60秒間現像を行い、レジストパターンを得た。この基板を、UVコンベア炉にて積算露光量1000mJ/cmの条件で紫外線照射した後、170℃で60分加熱して硬化した。
<ラミネート性>
上記評価基板の作製方法で得られた評価基板のライン/スペース=30ミクロン/30ミクロンの回路部を用いて、下記基準に従い、ラミネート性を評価した。
○:回路間に気泡の発生がなく、ラミネートでき、回路部の断面観察で十分な平滑性が得られている。
×:回路間に気泡が発生、または、回路部の断面観察で平滑性が得られていない。
<解像性>
上記評価基板の作製方法で得られた評価基板の100ミクロンφの開口部をSEM(走査型電子顕微鏡)により断面観察し、以下の基準にて解像性を評価した。
○:開口底部のボトム径がトップ径に対し90%以上100%以下のサイズで開口している。
△:開口底部のボトム径がトップ径に対し100%超110%以下のサイズで開口している。
×:開口底部のボトム径がトップ径に対し110%超のサイズで開口している。(アンダーカット形状)
<剛性>
厚さ60ミクロンの基材両面に上記方法にて作製したドライフィルムをラミネートし、上記評価基板の作製方法と同様の条件で評価基板を作製した。作製した評価基板から、短辺4センチメートル、長辺15センチメートルのサイズで試験片を切り出し、平坦な台上に試験片を、その長辺10センチメートルがせり出すように固定し、固定面に対してせり出した試験片の先端のたわみ(沈み)量を測長して、以下の基準にて剛性を評価した。
◎:固定面からのたわみ量が0ミリメートル以上20ミリメートル以下。
○:固定面からのたわみ量が20ミリメートル超40ミリメートル以下。
×:固定面からのたわみ量が40ミリメートル超。
<B−HAST耐性>
上記評価基板の作製方法で得られた評価基板を、130℃、湿度85%の雰囲気下の高温高湿槽内に入れ、ライン/スペース=12ミクロン/13ミクロンのくし型電極部(n=6)に電圧3.5Vを印加し、300時間、槽内B−HASTを行った。300時間経過後、以下の基準に従い、B−HAST耐性を評価した。抵抗値10Ω未満をショートと判定した。
◎:n=6のすべてのくし型電極間でショート発生なし。
○:n=6中1個のくし型電極間でショート発生。
×:n=6中2個以上のくし型電極間でショート発生。
これらの評価結果を、下記の表中に併せて示す。
Figure 2019179222
*1)TPO(IGM社製、Omnirad TPO)
*2)SO−C2((株)アドマテックス製、平均粒子径0.45〜0.65μm、メタクリルシラン処理)
*3)アドマナノ((株)アドマテックス製、平均粒子径50nm、ビニルシラン処理)
*4)YX−4000(三菱ケミカル(株)製、一般式(1)で示される構造を有するビフェニル型エポキシ樹脂、融点105℃、エポキシ当量190)
*5)YX−4000H(三菱ケミカル(株)製、一般式(1)で示される構造を有するビフェニル型エポキシ樹脂、融点105℃、エポキシ当量190)
*6)YSLV−70XY(新日鉄住金化学(株)製、結晶性エポキシ樹脂、融点61〜71℃、エポキシ当量192)
*7)N−770(DIC(株)製、フェノ−ルノボラック型エポキシ樹脂、軟化点65〜75℃、エポキシ当量188)
*8)840−S(DIC(株)製、ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂、常温液状、エポキシ当量185)
*9)N−740(DIC(株)製、フェノ−ルノボラック型エポキシ樹脂、軟化点40℃、エポキシ当量182)
*10)N−680(DIC(株)製、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、軟化点82〜92℃、エポキシ当量211)
*11)YDC−1312(新日鉄住金化学(株)製、結晶性エポキシ樹脂、融点:138〜146℃、エポキシ当量175)
*12)DPHA(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)
*13)BYK−361N(ビックケミージャパン社製、非シリコン系剥離剤(ポリアクリレート系表面調整剤))
Figure 2019179222
上記表中に示す評価結果から明らかなように、各実施例においては、高い解像性および信頼性を備えるとともに、ドライフィルムとした際における良好なラミネート性と、硬化物とした際における高い剛性とを有する硬化性樹脂組成物が得られていることが確かめられた。

Claims (5)

  1. (A)カルボキシル基含有樹脂と、
    (B)光重合開始剤と、
    (C)球状シリカと、
    (D)融点が60℃〜110℃である2官能結晶性エポキシ樹脂と、
    を含み、前記(C)球状シリカの含有量が、組成物の不揮発成分中に50質量%以上であることを特徴とする硬化性樹脂組成物。
  2. 前記(D)2官能結晶性エポキシ樹脂が、下記一般式(1)、
    Figure 2019179222
    (式中、R、R、RおよびRは、それぞれ独立に、水素原子またはメチル基を表す)で示される構造を有する請求項1記載の硬化性樹脂組成物。
  3. 請求項1または2記載の硬化性樹脂組成物から得られる樹脂層を有することを特徴とするドライフィルム。
  4. 請求項1または2記載の硬化性樹脂組成物、または、請求項3記載のドライフィルムの樹脂層を硬化して得られることを特徴とする硬化物。
  5. 請求項4に記載の硬化物を有することを特徴とするプリント配線板。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2021123693A (ja) * 2020-02-07 2021-08-30 パナソニックIpマネジメント株式会社 紫外線硬化性樹脂組成物、光学部品、光学部品の製造方法、発光装置、及び発光装置の製造方法
WO2023020222A1 (zh) * 2021-08-16 2023-02-23 广东生益科技股份有限公司 一种树脂组合物及其应用
WO2023182273A1 (ja) * 2022-03-25 2023-09-28 株式会社日本触媒 アルカリ可溶性樹脂、アルカリ可溶性樹脂組成物、及びその製造方法

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