JP2019179090A - 電子写真機器用現像ロール - Google Patents

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Abstract

【課題】トナーの荷電上昇が抑えられる電子写真機器用現像ロールを提供する。【解決手段】軸体12と、軸体12の外周に形成された弾性体層14と、弾性体層14の外周に形成された表層16と、を備え、表層16が、下記の(a)〜(c)を含有する電子写真機器用現像ロール10とする。(a)アクリロニトリル量が30質量%以上であるアクリロニトリル−ブタジエンゴムからなるバインダー(b)ホスホニウム塩およびピリジニウム塩から選択される少なくとも1種からなるイオン導電剤(c)シリコーン基またはフッ素含有基と、カチオン基と、を有するアクリル系重合体からなる荷電制御剤【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真方式を採用する複写機、プリンター、ファクシミリなどの電子写真機器において好適に用いられる電子写真機器用現像ロールに関するものである。
電子写真機器において、現像ロールは、トナーを十分に帯電させるとともに、印字に必要な量のトナーを感光体まで運ぶ役割を持っている。電子写真機器の現像ロールとしては、例えば特許文献1に、軸芯体上に少なくとも1層の弾性層およびその外周に少なくとも1層の表面層を有し、表面層が熱可塑性樹脂からなり、熱可塑性樹脂がフッ素樹脂、熱可塑性ポリイミド、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレンおよびポリスチレンからなる群より選ばれるものが開示されている。
特許第4761546号公報
トナーの帯電方式としては、トナーをプラス帯電化させるプラス帯電方式とトナーをマイナス帯電化させるマイナス帯電方式がある。プラス帯電方式においては、プラス帯電トナーの荷電量が高くなり、現像ロールがトナーを必要以上に保持するため、トナー搬送性や画質に課題がある。
本発明が解決しようとする課題は、トナーの荷電上昇が抑えられる電子写真機器用現像ロールを提供することにある。
上記課題を解決するため本発明に係る電子写真機器用現像ロールは、軸体と、前記軸体の外周に形成された弾性体層と、前記弾性体層の外周に形成された表層と、を備え、前記表層が、下記の(a)〜(c)を含有することを要旨とするものである。
(a)アクリロニトリル量が30質量%以上であるアクリロニトリル−ブタジエンゴムからなるバインダー
(b)ホスホニウム塩およびピリジニウム塩から選択される少なくとも1種からなるイオン導電剤
(c)シリコーン基またはフッ素含有基と、カチオン基と、を有するアクリル系重合体からなる荷電制御剤
前記(a)のアクリロニトリル量は、40質量%以上であることが好ましい。
前記(b)は、下記の一般式(1)に示すホスホニウム塩からなることが好ましい。
Figure 2019179090
式(1)中、R〜Rは炭素数1〜4の有機基であり、Rは炭素数4〜12の有機基であり、Xはアニオンである。
前記(c)は、シリコーン基と、カチオン基と、を有するアクリル系重合体からなる荷電制御剤であることが好ましい。
前記(c)のカチオン基は、第四級アンモニウムカチオンであることが好ましい。
本発明に係る電子写真機器用現像ロールによれば、表層が、上記の(a)〜(c)を含有することから、トナーの荷電上昇が抑えられる。これにより、トナー搬送性の安定化と画質良化の効果を得ることができる。
本発明の一実施形態に係る電子写真機器用現像ロールの外観模式図(a)と、そのA−A線断面図(b)である。
本発明に係る電子写真機器用現像ロール(以下、単に現像ロールということがある。)について詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る電子写真機器用現像ロールの外観模式図(a)と、そのA−A線断面図(b)である。
現像ロール10は、軸体12と、軸体12の外周に形成された弾性体層14と、弾性体層14の外周に形成された表層16と、を備える。弾性体層14は、現像ロール10のベースとなる層(基層)である。表層16は、現像ロール10の表面に現れる層となっている。また、特に図示しないが、必要に応じて、抵抗調整層等の中間層が、弾性体層14と表層16の間に形成されていてもよい。
表層16は、下記の(a)〜(c)を含有する。
(a)アクリロニトリル量が30質量%以上であるアクリロニトリル−ブタジエンゴムからなるバインダー
(b)ホスホニウム塩およびピリジニウム塩から選択される少なくとも1種からなるイオン導電剤
(c)シリコーン基またはフッ素含有基と、カチオン基と、を有するアクリル系重合体からなる荷電制御剤
(a)は、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)からなるバインダーであって、アクリロニトリル量が少なくとも30質量%以上のものである。(a)のアクリロニトリル量が30質量%未満であると、(b)のイオン導電剤との相互作用が小さく、(b)のイオン導電剤のブリードによる荷電上昇が発生する。(a)のアクリロニトリル量は、より好ましくは40質量%以上である。
(b)は、イオン導電剤であり、ホスホニウム塩およびピリジニウム塩から選択される少なくとも1種からなる。フッ素含有基やシリコーン基などを有していないため、表層16において全体に均一に配置される。
ホスホニウム塩は、第四級ホスホニウム塩であり、カチオンにおいて炭素数1〜20の有機基を1種または2種以上有する。有機基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基などの脂肪族炭化水素基(アルキル基)や、フェニル基、キシリル基などの芳香族炭化水素基(アリール基)が挙げられる。
ホスホニウム塩のアニオンとしては、ハロゲンイオン、ClO 、BF 、SO 2−、HSO 、CSO 、CFCOO、CFSO 、(CFSO、PF 、(CFCFSO、CF(CFSO 、(CFSO、CF(CFCOOなどが挙げられる。ホスホニウム塩のアニオンとしては、高温高湿環境下(HH環境下)におけるトナー荷電性に優れるなどの観点から、フッ素を含有するアニオンが好ましい。上記アニオンでは、CFCOO、CFSO 、(CFSO、PF 、(CFCFSO、CF(CFSO 、(CFSO、CF(CFCOOが特に好ましい。
ホスホニウム塩は、例えば下記の一般式(1)のように示すことができる。
Figure 2019179090
式(1)中、R〜Rは、炭素数1〜20の有機基である。R〜Rは、互いに同じ有機基であってもよいし、一部または全部が異なる有機基であってもよい。Xは、アニオンである。ホスホニウム塩としては、カチオンの安定化などの観点から、式(1)中、R〜Rが炭素数1〜4の有機基であり、Rが炭素数4〜12の有機基であるものが好ましい。
ピリジニウム塩は、芳香環のいずれの炭素にも置換基がなく、また、N−置換基のない、非置換のピリジニウム塩であってもよいし、芳香環の任意の炭素に炭素数1〜20の有機基を1または2以上有し、N−置換基のない、置換基を有するピリジニウム塩であってもよいし、芳香環のいずれの炭素にも置換基はないが、N位に炭素数1〜20の有機基を有する、置換基を有するピリジニウム塩であってもよい。ピリジニウム塩の有機基は、ホスホニウム塩の有機基として例示したものが挙げられる。ピリジニウム塩のアニオンは、ホスホニウム塩のアニオンとして例示したものが挙げられる。
(b)のピリジニウム塩は、例えば下記の一般式(2)のように示すことができる。
Figure 2019179090
式(2)中、Rは、水素または炭素数1〜20の有機基である。Rは、芳香環の任意の炭素の1または2以上に置換基があってもよいことを示し、水素または炭素数1〜20の有機基である。Xは、アニオンである。ピリジニウム塩としては、カチオンの安定化などの観点から、式(2)中、Rは炭素数1〜8の有機基であり、Rは4位の置換基で炭素数1〜10の有機基であることが好ましい。
表層16において、(b)の含有量は、トナーの荷電性に優れるなどの観点から、(a)のバインダー100質量部に対し、0.1質量部以上であることが好ましい。より好ましくは0.5質量部以上、さらに好ましくは1.0質量部以上である。また、(b)のブリードが抑えられやすいなどの観点から、(a)のバインダー100質量部に対し、10質量部以下であることが好ましい。より好ましくは7.0質量部以下、さらに好ましくは5.0質量部以下である。
(c)は、荷電制御剤であって、アクリル系重合体からなる。(c)は、シリコーン基またはフッ素基を有することで、表層16の表面側に偏在する。そして、表層16の表面側に偏在するとともにカチオン基を有することで、荷電制御剤として機能する。(c)としては、(c1)シリコーン基とカチオン基とを有するアクリル系重合体、(c2)フッ素含有基とカチオン基とを有するアクリル系重合体、(c3)シリコーン基とフッ素含有基とカチオン基とを有するアクリル系重合体が挙げられる。これらは、(c)として1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。アクリル系重合体は、(メタ)アクリレートの共重合体や、(メタ)アクリルアミドの共重合体、(メタ)アクリレートと(メタ)アクリルアミドの共重合体などを表す。
(c1)は、シリコーン基を有する(メタ)アクリレートおよび/またはシリコーン基を有する(メタ)アクリルアミドと、カチオン基を有する(メタ)アクリレートおよび/またはカチオン基を有する(メタ)アクリルアミドと、を共重合することにより得ることができる。(c1)は、上記成分の他、シリコーン基やフッ素基、カチオン基を有していない、非変性の(メタ)アクリレートまたは非変性の(メタ)アクリルアミドを共重合成分としてさらに1種または2種以上含む共重合体であってもよい。非変性の(メタ)アクリレートまたは非変性の(メタ)アクリルアミドを共重合成分として含むと、マトリックスポリマーに対する相溶性などの点で利点がある。
シリコーン基を有する(メタ)アクリレートおよびシリコーン基を有する(メタ)アクリルアミドは、(メタ)アクリロイル基を1または2以上有するオルガノポリシロキサンである。オルガノポリシロキサンは、(メタ)アクリロイル基に加えて、有機基を有する。有機基は、1価の置換または非置換の炭化水素基である。非置換の炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、ドデシル基などのアルキル基、フェニル基などのアリール基、β−フェニルエチル基、β−フェニルプロピル基などのアラルキル基などが挙げられる。置換の炭化水素基としては、クロロメチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基などが挙げられる。オルガノポリシロキサンとしては、一般的には、有機基としてメチル基を有するものが、合成のしやすさ等から多用される。オルガノポリシロキサンは、直鎖状のものが好ましいが、分岐状もしくは環状のものであっても良い。オルガノポリシロキサンの分子量は、特に限定されるものではないが、数平均分子量で、200〜30000の範囲のものなどを好適に用いることができる。(メタ)アクリロイル基は、アクリロイル基とメタクリロイル基を総称するものである。また、(メタ)アクリレートは、アクリレートとメタアクリレートを総称するものである。また、(メタ)アクリルアミドは、アクリルアミドとメタアクリルアミドを総称するものである。
カチオン基を有する(メタ)アクリレートやカチオン基を有する(メタ)アクリルアミドにおいて、カチオン基としては、第四級アンモニウムカチオン、第四級ホスホニウムカチオン、ピリジニウムカチオン、イミダゾリウムカチオンなどが挙げられる。これらは、カチオンとして1種のみ含まれていてもよいし、2種以上が含まれていてもよい。これらのうちでは、トナー荷電上昇の抑制などの観点から、第四級アンモニウムカチオンが特に好ましい。
第四級アンモニウムカチオン基を有する(メタ)アクリレートおよび第四級アンモニウムカチオン基を有する(メタ)アクリルアミドは、例えば下記の一般式(3)のように示すことができる。
Figure 2019179090
式(3)中、AはOまたはNHであり、Rは水素またはメチル基であり、Rは炭素数1〜8の2価の有機基であり、R〜R10は水素または炭素数1〜20の有機基またはR〜R10が化学的に結合した炭素数4〜20の環状構造であり、R11は炭素数1〜20の有機基である。有機基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基などの脂肪族炭化水素基(アルキル基)や、フェニル基、キシリル基などの芳香族炭化水素基(アリール基)が挙げられる。
カチオン基のカチオンの対となるアニオンとしては、ハロゲンイオン、ClO 、BF 、SO 2−、HSO 、CSO 、CFCOO、CFSO 、(CFSO、PF 、(CFCFSO、CF(CFSO 、(CFSO、CF(CFCOOなどの陰イオンが挙げられる。これらのうちでは、高温高湿環境下(HH環境下)におけるトナー荷電性に優れるなどの観点から、フッ素を含有するアニオンが好ましい。上記アニオンでは、CFCOO、CFSO 、(CFSO、PF 、(CFCFSO、CF(CFSO 、(CFSO、CF(CFCOOが特に好ましい。
(c1)において、共重合可能な非変性の(メタ)アクリレートとしては、アルキル(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。アルキル(メタ)アクリレートとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートとしては、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらのうちでは、共重合反応性などの観点から、メチル(メタ)アクリレートが好ましい。
(c1)において、共重合可能な非変性の(メタ)アクリルアミドとしては、(メタ)アクリルアミド、アルキル(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。アルキル(メタ)アクリルアミドとしては、メチル(メタ)アクリルアミド、エチル(メタ)アクリルアミド、プロピル(メタ)アクリルアミド、ブチル(メタ)アクリルアミド、2−エチルヘキシル(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。ヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミドとしては、ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシブチル(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。これらのうちでは、共重合反応性などの観点から、メチル(メタ)アクリルアミドが好ましい。
(c2)は、フッ素含有基を有する(メタ)アクリレートおよび/またはフッ素含有基を有する(メタ)アクリルアミドと、カチオン基を有する(メタ)アクリレートおよび/またはカチオン基を有する(メタ)アクリルアミドと、を共重合することにより得ることができる。(c2)は、上記成分の他、シリコーン基やフッ素基、カチオン基を有していない、非変性の(メタ)アクリレートまたは非変性の(メタ)アクリルアミドを共重合成分としてさらに1または2以上含む共重合体であってもよい。
フッ素含有基を有する(メタ)アクリレートおよびフッ素含有基を有する(メタ)アクリルアミドにおいて、フッ素含有基としては、炭素数1〜20のフルオロアルキル基が挙げられる。フルオロアルキル基は、アルキル基の全ての水素原子がフッ素原子に置換されたパーフルオロアルキル基であってもよいし、アルキル基の一部の水素原子がフッ素原子に置換されたフルオロアルキル基であってもよい。これらのうちでは、表層16の表面に偏在しやすいなどの観点から、パーフルオロアルキル基が好ましい。
炭素数1〜20のフルオロアルキル基としては、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロプロピル基、ノナフルオロブチル基、トリフルオロエチル基、ペンタフルオロプロピル基、ヘプタフルオロブチル基などが挙げられる。
フッ素含有基を有する(メタ)アクリレートおよびフッ素含有基を有する(メタ)アクリルアミドは、例えば下記の一般式(4)のように示すことができる。
Figure 2019179090
式(4)中、AはOまたはNHであり、R12は水素またはメチル基であり、R13は炭素数1〜20のフルオロアルキル基である。
(c3)は、シリコーン基を有する(メタ)アクリレートおよび/またはシリコーン基を有する(メタ)アクリルアミドと、フッ素含有基を有する(メタ)アクリレートおよび/またはフッ素含有基を有する(メタ)アクリルアミドと、カチオン基を有する(メタ)アクリレートおよび/またはカチオン基を有する(メタ)アクリルアミドと、を共重合することにより得ることができる。(c3)は、上記成分の他、シリコーン基やフッ素基、カチオン基を有していない、非変性の(メタ)アクリレートまたは非変性の(メタ)アクリルアミドを共重合成分としてさらに1または2以上含む共重合体であってもよい。
シリコーン基を有する(メタ)アクリレートおよびシリコーン基を有する(メタ)アクリルアミドは、(c1)で例示したものを挙げることができる。フッ素含有基を有する(メタ)アクリレートおよびフッ素含有基を有する(メタ)アクリルアミドは、(c2)で例示したものを挙げることができる。カチオン基を有する(メタ)アクリレートおよびカチオン基を有する(メタ)アクリルアミドは、(c1)で例示したものを挙げることができる。
(c)において、シリコーン基の含有量は、(c)が表層16の表面に偏在しやすいなどの観点から、0.01〜60mol%の範囲内が好ましい。より好ましくは0.05〜50mol%、さらに好ましくは0.1〜30mol%である。また、フッ素含有基の含有量は、(c)が表層16の表面に偏在しやすいなどの観点から、0.01〜60mol%の範囲内が好ましい。より好ましくは0.05〜50mol%、さらに好ましくは0.1〜30mol%である。また、カチオン基の含有量は、荷電制御性により優れるなどの観点から、0.01〜60mol%の範囲内が好ましい。より好ましくは0.05〜50mol%、さらに好ましくは0.1〜30mol%である。各含有量は、GC−MS分析、NMR分析などにより測定することができる。
表層16において、(c)の含有量は、トナーの荷電性に優れるなどの観点から、(a)のバインダー100質量部に対し、0.1質量部以上であることが好ましい。より好ましくは0.5質量部以上、さらに好ましくは1.0質量部以上である。また、(c)のブリードが抑えられやすいなどの観点から、(a)のバインダー100質量部に対し、30質量部以下であることが好ましい。より好ましくは20質量部以下、さらに好ましくは10質量部以下である。
表層16は、本発明に影響を与えない範囲において、(a)〜(c)に加え、他のポリマー成分を含んでいてもよい。また、表面粗さを形成するための粗さ形成用粒子を含んでいてもよい。また、添加剤を含んでいてもよい。添加剤としては、導電剤、充填剤、安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、離形剤、染料、顔料、難燃剤などが挙げられる。
表層16は、表層16の形成用材料を弾性層14の外周面に塗工し、必要に応じて熱処理や架橋処理などを施すことにより形成することができる。表層16の形成用材料は、(a)〜(c)を含有する。表層16の形成用材料は、(a)〜(c)に加え、必要に応じて添加される添加剤などを含有してもよい。また、希釈溶媒を含んでいてもよい。希釈溶媒としては、メチルエチルケトン(MEK),メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶媒、イソプロピルアルコール(IPA),メタノール,エタノールなどのアルコール系溶媒、ヘキサン,トルエンなどの炭化水素系溶媒、酢酸エチル,酢酸ブチルなどの酢酸系溶媒、ジエチルエーテル,テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、水などが挙げられる。
表層16が上記の(a)〜(c)を含有することにより、トナーの荷電上昇が抑えられる。これにより、トナー搬送性の安定化と画質良化の効果を得ることができる。これは、バインダーの炭素−炭素二重結合やアクリロニトリル基がイオン導電剤のホスホニウムカチオンまたはピリジニウムカチオンと相互作用により引き合い、バインダーのブタジエン部分に起因する炭化水素鎖が荷電制御剤の(メタ)アクリロイル基に起因する炭化水素鎖と相互作用により引き合うことで、イオン導電剤のアニオンが表層16の表面に移動するのが抑制され、イオン導電剤のブリードおよび荷電の上昇が抑えられるためと推察される。イオン導電剤は、ホスホニウム塩やピリジニウム塩であるから上記効果が得られ、例えばアンモニウム塩では上記効果は得られない。
表層16の厚みは、特に限定されるものではないが、好ましくは0.1〜50μmの範囲内、より好ましくは0.1〜30μmの範囲内、さらに好ましくは0.3〜20μmの範囲内である。表層16の厚みは、レーザー顕微鏡(例えばキーエンス製、「VK−9510」など)を用いて断面を観察することにより測定することができる。例えば任意の位置の5か所について、弾性体層14の表面から表層16の表面までの距離をそれぞれ測定し、その平均によって表すことができる。
表層16は、バインダーの種類、イオン導電剤の種類、配合量などにより、所定の体積抵抗率に調整することができる。表層16の体積抵抗率は、10〜1014Ω・cm、10〜1013Ω・cm、10〜1012Ω・cmの範囲などに適宜設定すればよい。体積抵抗率は、JIS K6911に準拠して測定することができる。
弾性体層14は、架橋ゴムを含有する。弾性体層14は、未架橋ゴムを含有する導電性ゴム組成物により形成される。架橋ゴムは、未架橋ゴムを架橋することにより得られる。未架橋ゴムは、極性ゴムであってもよいし、非極性ゴムであってもよい。
極性ゴムは、極性基を有するゴムであり、極性基としては、クロロ基、ニトリル基、カルボキシル基、エポキシ基などを挙げることができる。極性ゴムとしては、具体的には、ヒドリンゴム、ニトリルゴム(NBR)、ウレタンゴム(U)、アクリルゴム(アクリル酸エステルと2−クロロエチルビニルエーテルとの共重合体、ACM)、クロロプレンゴム(CR)、エポキシ化天然ゴム(ENR)などを挙げることができる。極性ゴムのうちでは、体積抵抗率が特に低くなりやすいなどの観点から、ヒドリンゴム、ニトリルゴム(NBR)がより好ましい。
ヒドリンゴムとしては、エピクロルヒドリンの単独重合体(CO)、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド二元共重合体(ECO)、エピクロルヒドリン−アリルグリシジルエーテル二元共重合体(GCO)、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体(GECO)などを挙げることができる。
ウレタンゴムとしては、分子内にエーテル結合を有するポリエーテル型のウレタンゴムを挙げることができる。ポリエーテル型のウレタンゴムは、両末端にヒドロキシル基を有するポリエーテルとジイソシアネートとの反応により製造できる。ポリエーテルとしては、特に限定されるものではないが、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどを挙げることができる。ジイソシアネートとしては、特に限定されるものではないが、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなどを挙げることができる。
非極性ゴムとしては、シリコーンゴム(Q)、イソプレンゴム(IR)、天然ゴム(NR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)などが挙げられる。非極性ゴムのうちでは、低硬度でへたりにくい(弾性回復性に優れる)などの観点から、シリコーンゴムがより好ましい。
架橋剤としては、樹脂架橋剤、硫黄架橋剤、過酸化物架橋剤、脱塩素架橋剤を挙げることができる。これらの架橋剤は、単独で用いても良いし、2種以上組み合わせて用いても良い。
樹脂架橋剤としては、フェノール樹脂、ユリア樹脂、アミノ樹脂、グアナキミン樹脂、キシレン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂などの従来より公知の樹脂架橋剤を挙げることができる。
硫黄架橋剤としては、粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、表面処理硫黄、不溶性硫黄、塩化硫黄、チウラム系加硫促進剤、高分子多硫化物などの従来より公知の硫黄架橋剤を挙げることができる。
過酸化物架橋剤としては、パーオキシケタール、ジアルキルパーオキサイド、パーオキシエステル、ケトンパーオキサイド、パーオキシジカーボネート、ジアシルパーオキサイド、ハイドロパーオキサイドなどの従来より公知の過酸化物架橋剤を挙げることができる。
脱塩素架橋剤としては、ジチオカーボネート化合物を挙げることができる。より具体的には、キノキサリン−2,3−ジチオカーボネート、6−メチルキノキサリン−2,3−ジチオカーボネート、6−イソプロピルキノキサリン−2,3−ジチオカーボネート、5,8−ジメチルキノキサリン−2,3−ジチオカーボネートなどを挙げることができる。
架橋剤の配合量としては、ブリードしにくいなどの観点から、未架橋ゴム100質量部に対して、好ましくは0.1〜2質量部の範囲内、より好ましくは0.3〜1.8質量部の範囲内、さらに好ましくは0.5〜1.5質量部の範囲内である。
架橋剤として脱塩素架橋剤を用いる場合には、脱塩素架橋促進剤を併用しても良い。脱塩素架橋促進剤としては、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7(以下、DBUと略称する。)もしくはその弱酸塩を挙げることができる。脱塩素架橋促進剤は、DBUの形態として用いても良いが、その取り扱い面から、その弱酸塩の形態として用いることが好ましい。DBUの弱酸塩としては、炭酸塩、ステアリン酸塩、2−エチルヘキシル酸塩、安息香酸塩、サリチル酸塩、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸塩、フェノール樹脂塩、2−メルカプトベンゾチアゾール塩、2−メルカプトベンズイミダゾール塩などを挙げることができる。
脱塩素架橋促進剤の含有量としては、ブリードしにくいなどの観点から、未架橋ゴム100質量部に対して、0.1〜2質量部の範囲内であることが好ましい。より好ましくは0.3〜1.8質量部の範囲内、さらに好ましくは0.5〜1.5質量部の範囲内である。
弾性体層14には、導電性付与のため、カーボンブラック、グラファイト、c−TiO、c−ZnO、c−SnO(c−は、導電性を意味する。)、イオン導電剤(4級アンモニウム塩、ホウ酸塩、界面活性剤など)などの従来より公知の導電剤を適宜添加することができる。また、必要に応じて、各種添加剤を適宜添加しても良い。添加剤としては、滑剤、加硫促進剤、老化防止剤、光安定剤、粘度調整剤、加工助剤、難燃剤、可塑剤、発泡剤、充填剤、分散剤、消泡剤、顔料、離型剤などを挙げることができる。
弾性体層14は、架橋ゴムの種類、イオン導電剤の配合量、電子導電剤の配合などにより、所定の体積抵抗率に調整することができる。弾性体層14の体積抵抗率は、用途などに応じて10〜1010Ω・cm、10〜10Ω・cm、10〜10Ω・cmの範囲などに適宜設定すればよい。
弾性体層14の厚みは、特に限定されるものではなく、用途などに応じて0.1〜10mmの範囲内などで適宜設定すればよい。
弾性体層14は、例えば、次のようにして製造することができる。まず、軸体12をロール成形金型の中空部に同軸的に設置し、未架橋の導電性ゴム組成物を注入して、加熱・硬化(架橋)させた後、脱型するか、あるいは、軸体12の表面に未架橋の導電性ゴム組成物を押出成形するなどにより、軸体12の外周に弾性体層14を形成する。
軸体12は、導電性を有するものであれば特に限定されない。具体的には、鉄、ステンレス、アルミニウムなどの金属製の中実体、中空体からなる芯金などを例示することができる。軸体12の表面には、必要に応じて、接着剤、プライマーなどを塗布しても良い。つまり、弾性体層14は、接着剤層(プライマー層)を介して軸体12に接着されていてもよい。接着剤、プライマーなどには、必要に応じて導電化を行っても良い。
以下、実施例および比較例を用いて本発明を詳細に説明する。
(実施例1〜6、比較例1〜5)
<弾性体層用組成物の調製>
導電性シリコーンゴム(信越化学工業社製、「X−34−264A/B、混合質量比A/B=1/1」)をスタティックミキサーにて混合することにより、弾性体層用組成物を調製した。
<弾性体層の作製>
軸体として直径6mmの中実円柱状の鉄棒を準備し、その外周面に接着剤を塗布した。この軸体をロール成形用金型の中空空間にセットした後、調製した弾性体層用組成物を中空空間内に注入し、190℃で30分間加熱して硬化させ、脱型した。これにより、軸体の外周面に沿って導電性シリコーンゴムよりなるロール状の弾性体層(厚み3mm)を形成した。
<表層の作製>
表1に記載の配合割合(質量部)で、バインダー(NBR)と、イオン導電剤と、荷電制御剤と、架橋剤を配合し、固形分濃度(14質量%)となるように希釈溶媒(MIBK)で濃度調整し、表層用組成物を調製した。次いで、表層用組成物を弾性体層の外周面にロールコートし、熱処理を施すことにより、弾性体層の外周に表層(厚み10μm)を形成した。これにより、現像ロールを作製した。
表層材料として用いた材料は以下の通りである。
(バインダー)
・NBR<1>:JSR製「JSR N220S」、アクリロニトリル含有量41.5質量%
・NBR<2>:JSR製「JSR N230SL」、アクリロニトリル含有量35.0質量%
・NBR<3>:JSR製「JSR N215SL」、アクリロニトリル含有量48.0質量%
・NBR<4>:JSR製「JSR N250S」、アクリロニトリル含有量19.5質量%
(架橋剤)
・DIC製「5592」
(イオン導電剤)
・イオン導電剤<1>:和光純薬製「テトラブチルホスホニウム=ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド」
・イオン導電剤<2>:和光純薬製「1−オクチル−4−メチルピリジニウム=ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド」
・イオン導電剤<3>:和光純薬製「トリメチルヘキシルアンモニウム=ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド」
(荷電制御剤)
・下記の合成品
(荷電制御剤<1>の合成)
ジメチルアミノプロピルアクリルアミド(KOHJIN製)とヨウ化メチルを反応させることにより、第四級アンモニウムカチオンからなるカチオン基を有するアクリルアミド(アニオン=ヨードニウムイオン)を得た。次いで、これをビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドリチウムと反応させることにより、アニオンがビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドアニオンでカチオンが第四級アンモニウムカチオンである、カチオン基を有するアクリルアミドを得た。次いで、重合開始剤の存在下、カチオン基を有するアクリルアミドと、アクリル変性シリコーン化合物(信越化学工業製「X−22−174DX」)と、メタクリル酸2−ヒドロキシエチルと、メタクリル酸メチルと、をMIBK中、モル比25.48:0.36:13:61.16で共重合させることにより、シリコーン基とカチオン基を有するアクリル系重合体を得た。
・重合開始剤:ジメチル1,1’−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボキシレート)
(荷電制御剤<2>の合成)
アクリル系重合体を合成する際の重合反応において、アクリル変性シリコーン化合物に代えて2−(パーフルオロヘキシル)エチルアクリレート(ダイキン工業製「R−1620」を用い、カチオン基を有するアクリルアミドと、2−(パーフルオロヘキシル)エチルアクリレートと、メタクリル酸2−ヒドロキシエチルと、メタクリル酸メチルをMIBK中、モル比25.48:13:13:48.52で共重合させることにより、フッ素含有基とカチオン基を有するアクリル系重合体を得た。
(荷電制御剤<3>の合成)
アクリル系重合体を合成する際の重合反応において、カチオン基を有するアクリルアミドと、アクリル変性シリコーン化合物と、2−(パーフルオロヘキシル)エチルアクリレートと、メタクリル酸2−ヒドロキシエチルと、メタクリル酸メチルをMIBK中、モル比25.48:0.36:13:13:48.16で共重合させることにより、シリコーン基とフッ素含有基とカチオン基を有するアクリル系重合体を得た。
(荷電制御剤<4>の合成)
アクリル系重合体を合成する際の重合反応において、カチオン基を有するアクリルアミドを用いなかった以外は荷電制御剤<1>の合成と同様にして、シリコーン基を有する(カチオン基を有しない)アクリル系重合体を得た。
作製した現像ロールについてトナー荷電性を評価した。また、調製した表層用組成物からシート状サンプル(厚み2mm)を作製し、ブリード耐性を評価した。表層材料の配合組成(質量部)と評価結果を以下の表に示す。
(トナー荷電性)
各現像ロールをLL環境(10℃×10%RH)で4時間養生した後、市販のカラーレーザープリンター(ブラザー工業製「HL-L9310CDW」)に組み込み、ベタ白画像を出した。次いで、吸引式静電電荷量測定装置の吸引口を現像ロールに押し当てながら、現像前の現像ロール上にあるトナーを吸引し、当該装置の内筒内のフィルタにトナーを回収した。内筒は、外部から静電的にシールドされている。接続されたエレクトロメータ(KEITHLEY社製、「6517A」)にてフィルタに蓄積されたトナー帯電量を測定し、トナーを吸引したロール表面の面積から、面積当たりのトナー帯電量Q(μC/cm)を求めた。また、トナーの吸い取りをしたロール表面の面積と吸い取った量(フィルタの重量増加分)よりトナー搬送量M(g/cm)を算出した。これらの値を基に、Q/M=トナー帯電量/トナー搬送量(μC/g)を算出した。
また、HH環境(32.5℃×85%RH)で4時間養生した後の各現像ロールについても、同様にしてQ/M=トナー帯電量/トナー搬送量(μC/g)を算出した。
LL環境においては、Q/Mが60〜80μC/gの範囲内にあるものを荷電制御性に優れる「○」とし、この範囲から小さいほうおよび大きいほうのいずれかに外れたものを荷電制御性に劣る「×」とした。
HH環境においては、Q/Mが40〜60μC/gの範囲内にあるものを荷電制御性に優れる「○」とし、この範囲から小さいほうおよび大きいほうのいずれかに外れたものを荷電制御性に劣る「×」とした。
(ブリード耐性)
作製したシート状サンプルを50℃×95%RHの環境下に7日間放置した後、その表面をマイクロスコープ(ナカデン製「マイクロスコープMx1200」)により観察した。表面にオイル状物の発生が確認されたものを「×」、表面にオイル状物の発生が確認されなかったものを「○」とした。
Figure 2019179090
各実施例は、現像ロールの表層が、アクリロニトリル量が30質量%以上であるNBRからなるバインダーと、ホスホニウム塩およびピリジニウム塩から選択される少なくとも1種からなるイオン導電剤と、シリコーン基またはフッ素含有基と、カチオン基と、を有するアクリル系重合体からなる荷電制御剤と、を含有する。これに対し、比較例1は、バインダーのNBRのアクリロニトリル量が19.5質量%である。比較例2は、イオン導電剤が第四級アンモニウム塩である。比較例3は、荷電制御剤がカチオン基を有していない。比較例4は、荷電制御剤を配合していない。比較例5は、イオン導電剤を配合していない。このような実施例、比較例から、本発明によれば、Q/Mの値が適正範囲にあり、また、ブリード耐性に優れているため、トナーの荷電上昇が抑えられることがわかる。比較例1は、ブリード耐性に劣り、荷電制御ができないため、トナーの荷電上昇が抑えられない。比較例2,3は、Q/Mの値が適正範囲から外れている。比較例4,5も同様に、Q/Mの値が適正範囲から外れている。
以上、本発明の実施形態・実施例について説明したが、本発明は上記実施形態・実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改変が可能である。
10 現像ロール
12 軸体
14 弾性体層
16 表層

Claims (5)

  1. 軸体と、前記軸体の外周に形成された弾性体層と、前記弾性体層の外周に形成された表層と、を備え、
    前記表層が、下記の(a)〜(c)を含有することを特徴とする電子写真機器用現像ロール。
    (a)アクリロニトリル量が30質量%以上であるアクリロニトリル−ブタジエンゴムからなるバインダー
    (b)ホスホニウム塩およびピリジニウム塩から選択される少なくとも1種からなるイオン導電剤
    (c)シリコーン基またはフッ素含有基と、カチオン基と、を有するアクリル系重合体からなる荷電制御剤
  2. 前記(a)のアクリロニトリル量が40質量%以上であることを特徴とする請求項1に記載の電子写真機器用現像ロール。
  3. 前記(b)が、下記の一般式(1)に示すホスホニウム塩からなることを特徴とする請求項1または2に記載の電子写真機器用現像ロール。
    Figure 2019179090
    式(1)中、R〜Rは炭素数1〜4の有機基であり、Rは炭素数4〜12の有機基であり、Xはアニオンである。
  4. 前記(c)が、シリコーン基と、カチオン基と、を有するアクリル系重合体からなる荷電制御剤であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の電子写真機器用現像ロール。
  5. 前記(c)のカチオン基が、第四級アンモニウムカチオンであることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の電子写真機器用現像ロール。
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