JP2019178701A - 真空断熱材およびその製造方法 - Google Patents

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白羽 劉
Baiyu Liu
白羽 劉
彰継 瀬川
Akitsugu Segawa
彰継 瀬川
文彦 川合
Fumihiko Kawai
文彦 川合
浅井田 康浩
Yasuhiro Asaida
康浩 浅井田
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Abstract

【課題】真空断熱材の外被材のヒートブリッジを低減すること。【解決手段】真空断熱材11は、面積の異なる第1外被材12aと第2外被材12bとが周縁部分を揃えて溶着された袋状の外被材12と、袋状の外被材12の内部に設けられた第1繊維体13と、を有する。第1外被材12aと第2外被材12bとの溶着部分であるヒレ部15は、真空断熱材11の厚みの半分よりも、第1外被材12aまたは第2外被材12bのいずれかの外表面に近い位置に形成される。【選択図】図1

Description

本発明は、真空断熱材およびその製造方法に関する。
真空断熱材の断熱性能を長期に渡って維持するためには、外被材として、ガスバリア性に優れたフィルムを使用することによって、外部からのガス侵入を防ぎ、真空断熱材の内部の真空度を維持する必要がある。
そのため、従来では、外被材として、アルミニウム箔などの金属箔を含むフィルムが広く使用されてきた。しかし、金属箔を含むフィルムを真空断熱材に使用すると、金属箔を通じての熱の回り込み(以下、ヒートブリッジという)が発生するため、本来の断熱性能が得られないという課題があった。
この課題を解決するために、例えば、アルミニウム箔層の代わりに、バリア層として、比較的に熱伝導率が小さいステンレス箔層、セラミック蒸着フィルム層、アルミニウム蒸着フィルム層などを用いることが知られている。
さらに、特許文献1には、ガスバリア性とヒートブリッジの両方を考慮した真空断熱材が開示されている。この真空断熱材では、その表裏のいずれか一方の外被材として、アルミニウム箔層を有する積層フィルムが用いられている。このアルミニウム箔層は、ガスバリア層として機能する。また、他方の外被材として、バリアフィルム層を少なくとも2層有する積層フィルムを用いている。このバリアフィルム層は、無機酸化物蒸着層を多層有している。また、無機酸化物蒸着層は、ガスバリア層として機能する。
特許第4649969号公報
しかしながら、特許文献1の真空断熱材では、ヒートブリッジを充分に低減できるとは言えず、改善の余地があった。さらに、真空断熱材のサイズが小さければ小さいほど、ヒートブリッジの影響は顕著になるため、充分な低減が望まれている。
本発明の目的は、外被材のヒートブリッジを充分に低減することができる真空断熱材およびその製造方法を提供することである。
本発明の一態様に係る真空断熱材は、面積の異なる第1外被材と第2外被材とが周縁部分を揃えて溶着された袋状の外被材と、前記袋状の外被材の内部に設けられた第1繊維体と、を有する。
本発明の一態様に係る真空断熱材の製造方法は、面積の異なる第1外被材と第2外被材とを、それらの周縁部分のうち一部分を開口させた状態で他の部分を揃えて溶着することで、外被材袋を作成する工程と、芯材を作成する工程と、前記芯材を前記外被材袋の開口部分から前記外被材袋内に挿入する工程と、前記外被材袋の真空引きを行い、前記外被材袋の開口部分を溶着する工程と、を含む。
本発明によれば、外被材のヒートブリッジを充分に低減することができる。
本発明の実施の形態1に係る真空断熱材の断面図 図1に示したヒレ部を折り曲げた後の真空断熱材の断面図 本発明の実施の形態1に係る真空断熱材の斜視図 本発明の実施の形態1に係る真空断熱材の製造方法の流れを示すフローチャート ステップ1における真空断熱材の状態の一例を示す概略図 ステップ2における真空断熱材の状態の一例を示す概略図 ステップ3における真空断熱材の状態の一例を示す概略図 ステップ4における真空断熱材の状態の一例を示す概略図 本発明の実施の形態2に係る真空断熱材の断面図 図6に示したヒレ部を折り曲げ後の真空断熱材の断面図 ステップ1における真空断熱材の状態の一例を示す概略図 ステップ2における真空断熱材の状態の一例を示す概略図 ステップ3における真空断熱材の状態の一例を示す概略図 本発明の実施の形態3に係る真空断熱材の断面図 図9に示したヒレ部を折り曲げ後の真空断熱材の断面図 本発明の実施の形態4に係る真空断熱材の断面図 図11に示したヒレ部を折り曲げ後の真空断熱材の断面図
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1に係る真空断熱材について、以下に説明する。
<構造>
本発明の実施の形態1に係る真空断熱材の構造について、図1〜図3を用いて説明する。
図1は、本実施の形態の真空断熱材11の断面図である。図2は、図1に示したヒレ部15を折り曲げた後の真空断熱材11の断面図である。図3は、本実施の形態の真空断熱材11の斜視図である。
図1〜図3に示すように、真空断熱材11は、外被材12、第1繊維体13、および吸着剤14を有する。また、外被材12は、ヒレ部15を有する。
外被材12は、上側外被材12aと、下側外被材12bとを含む。ヒレ部15は、上側外被材12aと下側外被材12bとが溶着(接着)された部分である。
本実施の形態では、面積が異なる上側外被材12aと下側外被材12bとを用いている。例えば、上側外被材12aの面積は、下側外被材12bの面積よりも小さい。よって、上側外被材12aの周縁部分と下側外被材12bの周縁部分とを揃えて溶着させると、図1に示すように、ヒレ部15の位置は、上側外被材12a側(図中の上側)に寄ることになる。
外被材12は、真空断熱材11の真空度を維持する部材である。外被材12は、最内層として熱溶着用の低密度ポリエチレンフィルムを有し、最外層として表面保護用のナイロンフィルムを有する。
また、外被材12は、低密度ポリエチレンフィルムとナイロンフィルムとの間に、ポリアクリル酸系樹脂フィルムとPETフィルムとの二重構造を有する。ポリアクリル酸系樹脂フィルムは、ガスおよび水分の浸透を抑制するバリア層としてのアルミニウムを蒸着により成膜したものである。また、PETフィルムは、アルミニウムを蒸着により成膜したものである。
なお、本実施の形態では、熱溶着用フィルムとして、低密度ポリエチレンフィルムを用いる場合を例に挙げたが、これに限定されない。熱溶着フィルムとしては、例えば、直鎖低密度ポリエチレンフィルム、高密度ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリアクリロニトリルフィルム等の熱可塑性樹脂、または、それらの混合体を用いてもよい。
また、本実施の形態では、表面保護用フィルムとして、ナイロンフィルムを用いる場合を例に挙げたが、これに限定されない。表面保護用フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリプロピレンフィルム等、従来公知の材料を用いてもよい。表面保護用フィルムの厚みは、0.1mm程度が好ましい。
また、本実施の形態では、ガスバリアフィルムとして、ポリアクリル酸系樹脂フィルムとPETフィルムとの二重構造を用いる場合を例に挙げたが、これに限定されない。ガスバリアフィルムとしては、例えば、アルミニウム箔または銅箔などの金属箔を用いてもよい。または、ガスバリアフィルムとしては、例えば、基材に対して、金属(例えば、アルミニウム、銅等)または金属酸化物(例えば、アルミナ、シリカ等)を蒸着したフィルム等を用いてもよい。上記基材としては、ポリエチレンテレフタレートフィルム、または、エチレン−ビニルアルコール共重合体フィルム等を用いてもよい。
第1繊維体13は、無機質繊維(例えばガラス繊維)で構成され、外被材12を支持する。第1繊維体13は、熱伝導率の低い材料で構成されればよい。このような材料としては、例えば、発泡体、粉粒体、または繊維体が挙げられる。
発泡体としては、例えば、連続気泡のウレタンフォーム、スチレンフォーム、フェノールフォーム等が挙げられる。粉粒体としては、無機系、有機系のものが挙げられ、例えば、各種フォーム材を粉砕したものや、シリカ、アルミナ、パーライト等が挙げられる。繊維体としては、無機系、有機系のものが挙げられ、例えば、グラスファイバー、グラスウール、ロックウール、セルロースファイバー等が挙げられる。
また、第1繊維体13の材料としては、熱容量が比較的に低いウレタンフォーム等の発泡体、または、その粉粒体を用いてもよい。さらには、第1繊維体13の材料として、上記で例示した発泡体、粉粒体、および繊維体を混合して用いてもよい。
吸着剤14は、ガスや水蒸気の侵入による気体熱伝導成分の増加を抑制する。吸着剤14は、例えば、ゼオライトまたは酸化カルシウム等で構成される。吸着剤14は、第1繊維体13の角部に配置され、第1繊維体13とともに減圧密封される。
<効果>
実用上では、図2に示すように、真空断熱材11のヒレ部15を折り曲げて使用する場合が多い。ヒレ部15が折り曲げられた場合、図2に示すように、外被材12の主要伝熱部26は、外被材12が一層の部分と、外被材12が三層の部分とで構成される。ここで、上述したとおり、ヒレ部15の位置は、真空断熱材11の厚み方向において、真空断熱材11(本実施の形態では、第1繊維体13でもよい)の厚みの半分の位置よりも、上側外被材12aの外表面側(図中の上側)に寄っているため、外被材12の三層部分の長さを減らすことができる。その結果、ヒートブリッジを低減させることができる。
なお、ヒレ部15の位置は、真空断熱材11の一番上または一番下であることが好ましい。その場合、ヒレ部15は短くてもよい。
<製造方法>
真空断熱材11の製造方法について、図4、図5A〜図5Dを用いて説明する。
図4は、真空断熱材11の製造方法の流れを示すフローチャートである。図5A〜図5Dは、図4に示す製造方法のステップ1〜4のそれぞれにおける真空断熱材の状態の一例を示す概略図である。
まず、上側外被材12aと下側外被材12bとの溶着により、袋状の外被材12(以下、外被材袋という)を作成する(ステップ1)。
具体的には、上側外被材12aと下側外被材12bとして、長方形状の2枚のラミネートフィルムを用意する。このラミネートフィルムは、上述したとおり、低密度ポリエチレンフィルムと、ポリアクリル酸系樹脂フィルムとPETフィルムとの二重構造と、ナイロンフィルムとで構成されている。
低密度ポリエチレンフィルムの厚みは、例えば50μmである。ポリアクリル酸系樹脂フィルムおよびPETフィルムの厚みは、それぞれ、例えば12μmである。ナイロンフィルムの厚みは、例えば25μmである。
そして、2枚のラミネートフィルムの3辺(例えば、図5Aに示す周縁部分a)を熱溶着する。このとき、ヒレ部15が、真空断熱材11の厚みの半分よりも、第1外被材12a(第2外被材12bでもよい)の外表面に近い位置に形成されるように、第1外被材12aと第2外被材12bとの溶着を行う。これにより、外被材袋を得る。
次に、芯材を作成する(ステップ2)。
具体的には、まず、ガラス繊維のシートを焼成し、その後、そのシートを所定のサイズおよび所定の形状に切断する。これにより、第1繊維体13(芯材の一例)を得る(図5B参照)。
次に、ステップ2で作成した芯材および吸着剤14を、ステップ1で作成した外被材袋に挿入する(ステップ3)。
具体的には、外被材袋の開口部(溶着されていない部分)から、第1繊維体13および吸着剤14を外被材袋内に挿入する(図5C参照)。
次に、外被材袋の真空引きを行い、外被材袋の開口部を溶着する(ステップ4)。
具体的には、未封口の外被材袋をチャンバー(図示略)内に設置し、外被材袋の内部を10Pa以下まで減圧した後、外被材袋の開口部を熱溶着する。これにより、真空断熱材11が完成する(図5D参照)。
本発明の発明者は、真空断熱材の実用上、ヒレ部15を折り曲げて使用する場合が多く、ヒレ部の位置がその折り曲げ側に近いほど、ヒートブリッジが低減されることに着目した。そこで、本実施の形態の真空断熱材11では、面積が異なる2つの外被材12(上側外被材12a、下側外被材12b)をそれらの周縁部分を揃えて溶着することで、ヒレ部15の位置を折り曲げ側に近付けるようにした。これにより、外被材12のヒートブリッジを低減させることを可能にした。また、ヒートブリッジの低減により真空断熱材の断熱性能が向上するため、真空断熱材を備えた機器(例えば、保温機器、保冷機器、事務機器等)の省エネを実現することもできる。
なお、本実施の形態では、下側外被材12bと、それよりも面積の小さい上側外被材12aとの周縁部分を揃えて溶着することにより、ヒレ部15の位置を上側外被材12a側に近付けるようにしたが、これに限定されない。例えば、下側外被材12bと、それよりも面積の大きい上側外被材12aとの周縁部分を揃えて溶着することにより、ヒレ部15の位置を下側外被材12b側に近付けるようにしてもよい。これは、後述の実施の形態2〜4にも同様である。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2に係る真空断熱材について、以下に説明する。
<構造>
本発明の実施の形態2に係る真空断熱材の構造について、図6、図7を用いて説明する。図6は、本実施の形態の真空断熱材51の断面図である。図7は、図6に示したヒレ部15を折り曲げた後の真空断熱材51の断面図である。なお、図6、図7では、図1〜図3と共通の構成要素について、同一の符号を付している。以下では、主に実施の形態1との差異について説明し、実施の形態1と共通する事項についての説明は、省略する。
図6、図7に示すように、真空断熱材51は、実施の形態1の真空断熱材11と比べて、第2繊維体56を有する点が異なる。
第2繊維体56は、下側外被材12bの内側の面に沿って設けられている。また、第2繊維体56の厚みは、第1繊維体13の厚みよりも小さい。また、第2繊維体56の両端部は、ヒレ部15内に入り込んでいる。換言すれば、第2繊維体56の両端部は、上側外被材12aと下側外被材12bとに挟まれている。
図6において、ヒレ部の位置寸法57は、折り曲げ側からの距離(換言すれば、上側外被材12aの上面からヒレ部15の中心までの距離)である。
第2繊維体56は、第1繊維体13と同じ材質(例えば、ガラス繊維等の無機質繊維)で構成されてもよいし、第1繊維体13と異なる材質(例えば、セラミックまたは樹脂等)で構成されてもよい。
また、第2繊維体56は、第1繊維体13と別体であってもよいし、第1繊維体13と一体的に形成されてもよい。別体の場合、第2繊維体56と第1繊維体13との位置関係がずれる可能性がある。結果、第2繊維体56の端部の折り曲げができなくなり、実施の形態2の構造が安定して作製できない。なお、一体的に形成するとは、第2繊維体56と第1繊維体13とが接着など、両者の位置関係が固定されていることを意味する。
<効果>
実用上では、図7に示すように、真空断熱材51のヒレ部15を折り曲げて使用する場合が多い。ヒレ部15が折り曲げられた場合、図7に示すように、第2繊維体56の一部(端部)は、外被材12に挟まれたまま、ヒレ部15と同様に折れ曲がる。これにより、外被材12の三層のうち二層が断熱されるので、さらにヒートブリッジを低減させることができる。
なお、ヒレ部15(第2繊維体56の端部がある部分)を折り曲げやすくするために、ヒレ部15のコーナー部分を、三角形または四角形にカットしてもよい。
<製造方法>
真空断熱材51の製造方法について、図4、図8A〜図8Cを用いて説明する。図8A〜図8Cは、図4に示す製造方法のステップ2〜4のそれぞれにおける真空断熱材の状態の一例を示す概略図である。
ステップ1は、実施の形態1と同様であるので、説明を省略する。
ステップ2では、芯材を作成する。
具体的には、まず、ガラス繊維のシートを焼成し、その後、そのシートを所定のサイズおよび所定の形状に切断する。これにより、第1繊維体13および第2繊維体56(芯材の一例)を得る(図8A参照)。
ステップ3では、ステップ2で作成した芯材および吸着剤14を、ステップ1で作成した外被材袋に挿入する。
具体的には、外被材袋の開口部(溶着されていない部分)から、第1繊維体13、第2繊維体56、および吸着剤14を、外被材袋内に挿入する(図8B参照)。このとき、第2繊維体56を第1繊維体13の下に配置するようにする。
ステップ4は、実施の形態1と同様であるので、説明を省略する。これにより、真空断熱材51が完成する(図8C参照)。
<評価>
次に、本実施の形態の効果をシミュレーションにより確認した。シミュレーションの条件を下記表1に示し、シミュレーションの結果を下記表2に示す。なお、真空断熱材51の上下の両面の温度差を20Kとし、側面の境界条件を断熱と設定し、輻射を考慮しないように設定した。また、外被材12(上側外被材12aおよび下側外被材12b)としては、性能が最も良いアルミニウム蒸着のものを用いた。
表1、表2において、比較例は、既存の真空断熱材に対応し、実施例1、2は、本実施形態の真空断熱材51に対応する。
比較例と実施例1、2とでは、芯材全体の厚みを10mmに統一した。ただし、芯材の内部構成は異なる。具体的には、比較例は、厚さ10mmの第1繊維体13のみを備える構成であるのに対し、実施例1、2は、厚さ8mmの第1繊維体13と厚さ2mmの第2繊維体56を備える構成である。
また、実施例1では、ヒレ部の位置寸法57(図6参照)を、比較例と同様に、5mmとしている。これに対し、実施例2では、ヒレ部の位置寸法57を、3mmとしている。上述したとおり、ヒレ部の位置寸法57は、上側外被材12aの上面(外表面と言ってもよい)からヒレ部15の中心までの距離である。
表2に示すとおり、比較例、実施例1、2の「単位面積あたりの外被材12を通過する熱量」は、それぞれ、0.330W/m、0.243W/m、0.227W/mである。つまり、本実施の形態の真空断熱材51は、既存の真空断熱材に対して、外被材12のヒートブリッジが最大31%も改善した。なお、この結果は、外被材12として、面内方向の熱伝導率が低くなる中間層にアルミニウムを蒸着により成膜したシートを用いた場合の結果であり、外被材12の中間層としてアルミ箔を用いる場合では、さらに改善率が高まると考えられる。
なお、本実施の形態では、第2繊維体56が下側外被材12bの内側の面に沿って設けられるとしたが、これに限定されない。例えば、上側外被材12aの面積が下側外被材12bの面積よりも大きい場合では、第2繊維体56は、上側外被材12aの内側の面に沿って設けられてもよい。
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3に係る真空断熱材について、以下に説明する。
<構造>
本発明の実施の形態3に係る真空断熱材の構造について、図9、図10を用いて説明する。図9は、本実施の形態の真空断熱材81の断面図である。図10は、図9に示したヒレ部15を折り曲げた後の真空断熱材81の断面図である。なお、図9、図10では、図1〜図3、図6、図7と共通の構成要素について、同一の符号を付している。以下では、主に実施の形態1、2との差異について説明し、実施の形態1、2と共通する事項についての説明は、省略する。
図9、図10に示すように、真空断熱材81は、実施の形態2の真空断熱材51と比べて、第2繊維体56が第1繊維体13の中間部分に設けられた点が異なる。また、第2繊維体の両端部は、ヒレ部15内に入り込んでいる。換言すれば、第2繊維体56の両端部は、上側外被材12aと下側外被材12bとに挟まれている。
<効果>
実用上では、図10に示すように、真空断熱材81のヒレ部15を折り曲げて使用する場合が多い。ヒレ部15が折り曲げられた場合、図10に示すように、第2繊維体56の一部(端部)は、外被材12に挟まれたまま、ヒレ部15と同様に折れ曲がる。これにより、外被材12の三層のうち二層が断熱されるので、さらにヒートブリッジを低減させることができる。
なお、ヒレ部15(第2繊維体56の端部がある部分)を折り曲げやすくするために、ヒレ部15のコーナー部分を、三角形または四角形にカットしてもよい。
<製造方法>
真空断熱材81の製造方法は、実施の形態2とほぼ同じである。以下では、実施の形態2で説明した製造方法との差異について説明する。
本実施の形態では、芯材作成ステップ(図4のステップ2)において、ガラス繊維のシートを焼成し、そのシートを所定のサイズおよび所定の形状に切断することにより、2つの第1繊維体13と、1つの第2繊維体56とを得る。
そして、芯材挿入ステップ(図4のステップ3)において、2つの第1繊維体13、1つの第2繊維体56、および吸着剤14を、外被材袋内に挿入する。このとき、1つの第2繊維体56を、2つの第1繊維体13の間に配置するようにする。
(実施の形態4)
本発明の実施の形態4に係る真空断熱材について、以下に説明する。
<構造>
本発明の実施の形態4に係る真空断熱材の構造について、図11、図12を用いて説明する。図11は、本実施の形態の真空断熱材111の断面図である。図12は、図11に示したヒレ部15を折り曲げた後の真空断熱材111の断面図である。なお、図11、図12では、図1〜図3と共通の構成要素について、同一の符号を付している。以下では、主に実施の形態1との差異について説明し、実施の形態1と共通する事項についての説明は、省略する。
図11、図12に示すように、真空断熱材111は、実施の形態1の真空断熱材11と比べて、2つの追加芯材枠116を有する点が異なる。追加芯材枠116は、枠体状(中空形状であってもよい)の第2繊維体56である。
図11に示すように、追加芯材枠116の一端は、ヒレ部15内に入り込んでいる。換言すれば、追加芯材枠116の一端は、上側外被材12aと下側外被材12bとに挟まれている。
また、追加芯材枠116の他端は、第1繊維体13に差し込まれている。これにより、追加芯材枠116は、第1繊維体13に固定されている。なお、追加芯材枠116の他端は、第1繊維体13の中央部分まで差し込まれてもよい。
追加芯材枠116は、第1繊維体13と同じ材質(例えば、ガラス繊維等の無機質繊維)で構成されてもよいし、第1繊維体13と異なる材質(例えば、セラミックまたは樹脂等)で構成されてもよい。
<効果>
実用上では、図12に示すように、真空断熱材111のヒレ部15を折り曲げて使用する場合が多い。ヒレ部15が折り曲げられた場合、図12に示すように、追加芯材枠116の一部は、外被材12に挟まれたまま、ヒレ部15と同様に折れ曲がる。これにより、外被材12の三層のうち二層が断熱されるので、さらにヒートブリッジを低減させることができる。
なお、ヒレ部15(追加芯材枠116の一部がある部分)を折り曲げやすくするために、ヒレ部15のコーナー部分を、三角形または四角形にカットしてもよい。
<製造方法>
真空断熱材111の製造方法は、実施の形態1とほぼ同じである。以下では、実施の形態1で説明した製造方法との差異について説明する。
本実施の形態では、芯材作成ステップ(図4のステップ2)において、ガラス繊維のシートを焼成し、そのシートを所定のサイズおよび所定の形状に切断することにより、第1繊維体13と、追加芯材枠116とを得る。
そして、芯材挿入ステップ(図4のステップ3)において、第1繊維体13、追加芯材枠116、および吸着剤14を、外被材袋内に挿入する。このとき、追加芯材枠116を第1繊維体13に差し込んで固定した状態としておく。
以上、実施の形態1〜4について説明した。なお、本発明は、上記各実施の形態の説明に限定されず、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の変形が可能である。
本発明の真空断熱材およびその製造方法は、省エネルギー化が要求される保温保冷機器に限らず、例えばコンテナボックスやクーラーボックスなどの保冷が必要な用途への適用も可能である。また、本発明の真空断熱材は、小さく薄くなっても断熱性能が維持できるため、事務機器に限らず、電子機器への適用や、防寒具や寝具などの保湿が必要な用途への適用も可能である。
11 真空断熱材
12 外被材
12a 上側外被材
12b 下側外被材
13 第1繊維体
14 吸着剤
15 ヒレ部
26 外被材の主要伝熱部
51 真空断熱材
56 第2繊維体
57 ヒレ部の位置寸法
81 真空断熱材
111 真空断熱材
116 追加芯材枠

Claims (11)

  1. 面積の異なる第1外被材と第2外被材とが周縁部分を揃えて溶着された袋状の外被材と、
    前記袋状の外被材の内部に設けられた第1繊維体と、を有する、
    真空断熱材。
  2. 前記第1外被材と前記第2外被材との溶着部分であるヒレ部は、
    前記真空断熱材の厚みの半分よりも、前記第1外被材または前記第2外被材のいずれかの外表面に近い位置に形成されている、
    請求項1に記載の真空断熱材。
  3. 前記外被材の内部に、前記第1繊維体よりも薄い第2繊維体が設けられている、
    請求項1または2に記載の真空断熱材。
  4. 前記第2繊維体は、前記第1繊維体とは別体である、
    請求項3に記載の真空断熱材。
  5. 前記第2繊維体は、前記第1繊維体と一体的に形成されている、
    請求項3に記載の真空断熱材。
  6. 前記第2繊維体は、
    前記第1外被材および前記第2外被材のうち面積が大きい方の内側の面に沿って設けられており、
    前記第2繊維体の両端は、前記第1外被材と前記第2外被材との溶着部分であるヒレ部内に入り込んでいる、
    請求項3から5のいずれか1項に記載の真空断熱材。
  7. 前記第2繊維体は、
    前記第1繊維体の間に設けられており、
    前記第2繊維体の両端は、前記第1外被材と前記第2外被材との溶着部分であるヒレ部内に入り込んでいる、
    請求項3から5のいずれか1項に記載の真空断熱材。
  8. 前記第2繊維体は、
    枠体状であり、
    前記第2繊維体の一端は、前記第1外被材と前記第2外被材との溶着部分であるヒレ部内に入り込んでおり、
    前記第2繊維体の他端は、前記第1繊維体に差し込まれている、
    請求項3から5のいずれか1項に記載の真空断熱材。
  9. 前記第1繊維体および前記第2繊維体は、無機質繊維で構成されている、
    請求項3から8のいずれかに記載の真空断熱材。
  10. 前記第1繊維体は、無機質繊維で構成されており、
    前記第2繊維体は、セラミックまたは樹脂で構成されている、
    請求項3から8のいずれかに記載の真空断熱材。
  11. 面積の異なる第1外被材と第2外被材とを、それらの周縁部分のうち一部分を開口させた状態で他の部分を揃えて溶着することで、外被材袋を作成する工程と、
    芯材を作成する工程と、
    前記芯材を前記外被材袋の開口部分から前記外被材袋内に挿入する工程と、
    前記外被材袋の真空引きを行い、前記外被材袋の開口部分を溶着する工程と、を含む、
    真空断熱材の製造方法。
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